JP2016175445A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動ブレーキが作動しても運転者が所望する制動力を発生できる車両用ブレーキ装置を提供することを課題とする。【解決手段】運転者によるブレーキペダル2の操作によって作動油に油圧を発生させるマスタシリンダ4と、マスタシリンダ4に発生した油圧に対応して車両10に制動力を発生させるブレーキ動作部6と、ブレーキペダル2に入力された操作力を負圧で増力するブレーキブースタ3と、車両10に備わる衝突検知センサ24が衝撃を検知したときに、ブレーキ制御装置7からの油圧発生指令Ctl1に応じて作動油に油圧を発生して自動ブレーキを作動させる車両安定化装置5と、を有する車両用ブレーキ装置1とする。そして、ブレーキ制御装置7は、自動ブレーキを作動するとき、エンジン8の吸気管8aが発生する負圧の大きさに応じて発生する油圧を小さくすることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用ブレーキ装置に関する。
特許文献1には、車両用の制動制御装置(車両用ブレーキ装置)が記載されている。この制動制御装置は、衝突検知センサによって自車両の衝突が検知された場合に、車速センサにより検出された車速にもとづいて自動的にブレーキ制御装置を作動させる(自動ブレーキを作動させる)。このように構成される制動制御装置によって衝突後の自車両が自動的に制動される。
特開2012−001091号公報
特許文献1に記載される制動制御装置は、衝突検知手段が自車両の衝突を検知した場合、運転者の踏み込み操作をアシストする負圧の大きさに関係なくブレーキ制御装置を作動させる(自動ブレーキを作動させる)。
例えば、エンジン(内燃機関)の回転速度が低く吸気管に発生する負圧が小さい状態で制動制御装置がブレーキ制御装置を作動させたときに、運転者が大きな制動力を所望してブレーキペダル(ブレーキ操作部)を踏み込み操作すると、エンジンの負圧によって踏み込み操作力がアシストされず、通常時の踏み込み操作力に対して運転者の所望する制動力が発生しない場合がある。
そこで、本発明は、自動ブレーキが作動しても運転者が所望する制動力を発生できる車両用ブレーキ装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、ブレーキ操作部の操作量に応じて作動油に油圧を発生させる第1油圧発生部と、前記第1油圧発生部において前記作動油に発生した前記油圧に対応して車両に制動力を発生させるブレーキ動作部と、前記ブレーキ操作部に入力された操作力を、負圧発生手段が発生する負圧で増力する増力部と、ブレーキ制御装置からの油圧発生指令に応じて前記作動油に前記油圧を発生して前記ブレーキ動作部を作動させる第2油圧発生部と、を有する車両用ブレーキ装置とする。そして、前記ブレーキ動作部は、前記油圧の大きさに応じて前記制動力を発生し、前記ブレーキ制御装置は、前記車両に備わる所定のセンサが衝撃を検知したときに、前記第2油圧発生部で前記油圧を発生して自動ブレーキを作動し、前記自動ブレーキを作動するときに、前記負圧発生手段が発生する前記負圧の大きさに応じて、前記第2油圧発生部で発生する前記油圧を小さくすることを特徴とする。
本発明によると、運転者のブレーキ操作をアシストする負圧が小さいとき、自動ブレーキの作動で第2油圧発生部に発生する油圧を小さくすることができる。したがって、自動ブレーキが作動して第2油圧発生部で油圧が発生しても、運転者がブレーキ操作部を操作したときには運転者の操作が負圧でアシストされて、ブレーキ操作部の操作量に応じた油圧が第1油圧発生部で発生する。そして、第1油圧発生部で発生した油圧がブレーキ動作部に供給されてブレーキ動作部が作動し制動力が発生する。したがって、自動ブレーキの作動中でも、運転者のブレーキ操作に応じた制動力が発生するので、運転者が覚える違和感が軽減される。また、自動ブレーキの作動で生じる油圧が小さくなるので、自動ブレーキの終了後に運転者がブレーキ操作部を踏み込み操作したときに運転者が体感する減速度と自動ブレーキの作動で運転者が体感する減速度との違いによる違和感が軽減される。
また、前記ブレーキ制御装置は、前記自動ブレーキを作動してから所定の待機時間が経過するまで、前記第2油圧発生部で所定の標準油圧を発生させ、前記待機時間の経過後に、前記負圧発生手段が発生する前記負圧が基準となる負圧より小さいときには、前記第2油圧発生部に発生する前記油圧を、前記標準油圧よりも小さくすることを特徴とする。
本発明によると、センサが衝撃を検知して自動ブレーキが作動してから所定の待機時間が経過するまで、第2油圧発生部に標準油圧を発生させることができる。したがって、センサが衝撃を検知したときの車速(車体速)が高い場合であっても、第2油圧発生部に発生する標準油圧で発生する制動力で車両を制動できるので、車速が高い車両を効果的に制動(減速)できる。
また、本発明は、前記負圧発生手段が内燃機関の吸気管であり、前記ブレーキ制御装置は、前記自動ブレーキを作動するとき、前記内燃機関の回転速度に応じて、前記第2油圧発生部で発生させる前記油圧の大きさを変更することを特徴とする。
本発明によると、負圧発生手段が内燃機関の吸気管である場合、ブレーキ制御装置は内燃機関の回転速度に応じて第2油圧発生部で発生させる油圧を変更できる。この場合、負圧を計測する圧力計等を不要とすることができる。
また、本発明に係る前記ブレーキ制御装置は、前記自動ブレーキを作動する場合、前記内燃機関の回転速度が所定の常用回転域よりも低いときは、前記内燃機関が前記常用回転域で駆動しているときに前記第2油圧発生部で発生させる標準油圧よりも小さな油圧を、前記第2油圧発生部で発生させることを特徴とする。
本発明によると、内燃機関の回転速度が常用回転域よりも低いときには、第2油圧発生部で発生する油圧が標準油圧よりも小さくなる。内燃機関の回転速度が低いほど、運転者のブレーキ操作をアシストする負圧が小さくなるので、この負圧が小さい状態で、第2油圧発生部で発生する油圧が小さくなる。第2油圧発生部で発生する油圧が小さくなると、ブレーキ動作部で発生する制動力が小さくなるので、運転者のブレーキ操作をアシストする負圧が小さい状態のときに発生する制動力が小さくなる。これによって、第2油圧発生部で油圧が発生した状態であっても、運転者が操作するブレーキ操作部に応じて第1油圧発生部で油圧が発生し、運転者が覚える違和感が軽減される。
また、本発明の前記ブレーキ制御装置は、前記自動ブレーキを作動してから所定の待機時間が経過するまで、前記第2油圧発生部で前記標準油圧を発生させ、前記待機時間の経過後に、前記内燃機関の回転速度が前記常用回転域よりも低いときには、前記第2油圧発生部に発生する前記油圧を、前記標準油圧よりも小さくすることを特徴とする。
本発明によると、センサが衝撃を検知してから所定の待機時間が経過するまで、第2油圧発生部に標準油圧を発生させることができる。したがって、センサが衝撃を検知したときの車速(車体速)が高い場合であっても、第2油圧発生部に発生する標準油圧で発生する制動力で車両を制動できるので、車速が高い車両を効果的に制動(減速)できる。
本発明によると、自動ブレーキが作動しても運転者が所望する制動力を発生できる車両用ブレーキ装置を提供できる。
本実施形態に係る車両用ブレーキ装置を備える車両を示す図である。 車両安定化装置の構成を示す図である。 ブレーキペダルの踏み込み操作量と負圧の関係を示す模式図である。 ブレーキ制御装置が自動ブレーキを作動する手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施形態に係る車両用ブレーキ装置を備える車両を示す図である。
車両10は、車両用ブレーキ装置1を備える。この車両用ブレーキ装置1は、広く知られた一般的な構造(油圧ブレーキ)であり、その構造を簡単に説明する。
図1に示すように、本実施形態の車両用ブレーキ装置1は、ブレーキペダル2と、ブレーキブースタ3と、マスタシリンダ4と、車両安定化装置5と、ブレーキ動作部6と、ブレーキ制御装置7と、を有する。
ブレーキペダル2は運転者が操作(踏み込み操作)するブレーキ操作部である。
ブレーキブースタ3は、運転者がブレーキペダル2を踏み込み操作したときの操作力(踏み込み操作力)を増力して、運転者によるブレーキペダル2の踏み込み操作をアシストする増力部である。ブレーキブースタ3は、負圧発生手段に接続されるブースタ本体3aを有する。本実施形態において、ブースタ本体3aは内燃機関(エンジン8)の吸気管8aに接続される。そして、本実施形態においてはエンジン8の吸気管8aが負圧発生手段になる。ブレーキブースタ3は、エンジン8(吸気管8a)で発生してブースタ本体3aの内部に供給される負圧で、ブレーキペダル2が踏み込み操作されたときの踏み込み操作力を増力する。なお、負圧発生手段として、図示しないバキュームポンプ(負圧ポンプ)がブースタ本体3aに接続されているブレーキブースタ3であってもよい。
マスタシリンダ4は、運転者によるブレーキペダル2の踏み込み操作に応じて作動油に油圧を発生する第1油圧発生部である。マスタシリンダ4は、円筒状の本体部4aの内部にピストン4bを収容する。ピストン4bは本体部4aの内部を摺動し、本体部4aの内部で作動油を圧縮して油圧を発生する。
マスタシリンダ4は、ブレーキペダル2の踏み込み操作量(ブレーキストローク)に応じて作動油に油圧を発生する。
ピストン4bは、ブレーキブースタ3で増力された踏み込み操作力で動作する。
運転者がブレーキペダル2を踏み込み操作すると、そのときの踏み込み操作力がブレーキブースタ3で増力され、増力された踏み込み操作力でマスタシリンダ4のピストン4bが動作して作動液に油圧が発生する。
マスタシリンダ4には、2つのピストン4bが直列に配置される。本体部4aの内部は2つのピストン4bによって2つの油圧室4cに区切られ、2つの油圧室4cのそれぞれで油圧が発生するように構成されている。
2つの油圧室4cで発生した油圧は、それぞれの油圧室4cに接続される2つの配管5aを介して車両安定化装置5に供給される。
また、マスタシリンダ4にはリザーバタンク40が備わっている。リザーバタンク40は作動油を貯留する。リザーバタンク40は、その内部がマスタシリンダ4に形成される2つの油圧室4cと連通する。
車両安定化装置5は、配管5aを介して入力された油圧を配管6aを介してブレーキ動作部6に供給する。また、車両安定化装置5は、ブレーキ制御装置7から入力される指令(油圧発生指令Ctl1)に応じてブレーキ動作部6に供給する油圧を発生する第2油圧発生部として機能する。本実施形態において、ブレーキ制御装置7は車両安定化装置5(第2油圧発生部)を制御して作動油に油圧を発生させる。
車両安定化装置5の詳細は後記する。
ブレーキ動作部6は車輪11の回転を止めることで車両10の制動力を発生する。ブレーキ動作部6は油圧で動作する。ブレーキ動作部6は、例えば、車輪11とともに回転するディスク11aを挟み込んで制動力を発生するキャリパ60である。
ブレーキ動作部6に油圧を供給する配管6aには油圧計9が備わっている。油圧計9は配管6aにおける油圧を計測し、その計測信号(油圧信号Sig5)をブレーキ制御装置7に入力する。ブレーキ制御装置7は油圧信号Sig5にもとづいて配管6aにおける油圧を取得する。本実施形態では、配管6aにおける油圧が、キャリパ60を駆動するためのキャリパ圧になる。つまり、ブレーキ制御装置7は油圧信号Sig5にもとづいてキャリパ圧を取得する。
なお、図1には1つの油圧計9が記載されているが、4つの車輪11に油圧を供給する4つの配管6aのそれぞれに油圧計9が備わる構成であってもよい。この場合、ブレーキ制御装置7は、4つの油圧計9からそれぞれ入力される油圧信号Sig5にもとづいてキャリパ圧を取得する。
例えば、ブレーキ制御装置7は、4つの油圧信号Sig5からそれぞれ算出する4つの配管6aの油圧の平均値をキャリパ圧とする。
車輪11には回転速センサ61が備わる。本実施形態の回転速センサ61は、所定時間当たりの車輪11の回転数をパルス波信号(車速信号Sig6)に変換してブレーキ制御装置7に入力する。ブレーキ制御装置7は車速信号Sig6にもとづいて車輪11の回転速度を算出し、さらに、車輪11の回転速度にもとづいて車両10の車速(車体速)を算出する。
なお、図1には1つの回転速センサ61が記載されているが、4つの車輪11のそれぞれに回転速センサ61が備わる構成であってもよい。この場合、ブレーキ制御装置7は、4つの回転速センサ61からそれぞれ入力される車速信号Sig6にもとづいて車体速を算出する。
また、エンジン8を制御するエンジン制御装置8bはエンジン8の回転速度を検出し、その検出信号(回転速度信号Sig4)をブレーキ制御装置7に入力する。ブレーキ制御装置7は、回転速度信号Sig4によってエンジン8の回転速度を取得する。
また、車両10にはエアバッグ装置20が備わる。エアバッグ装置20は、エアバッグ21と、エアバッグ制御装置22と、を有する。エアバッグ21は、折りたたまれた状態でステアリングホイール23に収容され、エアバッグ制御装置22からの信号(エアバッグ動作信号Sig2)でインフレータ(図示せず)が動作したときに膨張する。
エアバッグ制御装置22は、車両10に備わる衝突検知センサ24から入力される信号(衝撃検知信号Sig1)にもとづいてエアバッグ装置20を作動させる。具体的に、エアバッグ制御装置22は、衝突検知センサ24から衝撃検知信号Sig1が入力されたときにインフレータにエアバッグ動作信号Sig2を与えてエアバッグ21を膨張させる。衝突検知センサ24は車両10に所定の閾値より大きな衝撃が発生したとき、エアバッグ制御装置22に衝撃検知信号Sig1を入力する。つまり、本実施形態において、衝突検知センサ24は車両10に発生する衝撃を検知するセンサである。
また、本実施形態のエアバッグ制御装置22は、エアバッグ装置20を作動させたとき、ブレーキ制御装置7に所定の信号(エアバッグ作動信号Sig3)を入力する。ブレーキ制御装置7は、エアバッグ作動信号Sig3によってエアバッグ装置20の作動を検知する。
図2は車両安定化装置の構成を示す図である。
車両安定化装置5は、ブレーキ制御装置7(図1参照)の指令(油圧発生指令Ctl1)に応じて、マスタシリンダ4(図1参照)で発生する油圧を調節し、ブレーキ動作部6に供給する。
図2に示すように、車両安定化装置5は、マスタシリンダ4に形成される2つの油圧室4c(図1参照)に対応して2つの系統(油圧系統)で構成されている。2つの油圧系統は同等に構成されている。また、車両安定化装置5における1つの油圧系統は、2つの車輪11(図1参照)のブレーキ動作部6に油圧を供給する。
車両安定化装置5には、第1共通液圧路51と第2共通液圧路52とが配管されている。第1共通液圧路51はブレーキ動作部6に油圧を供給する。配管5aは、レギュレータバルブ51aを介して第1共通液圧路51と接続する。
レギュレータバルブ51aと並列に第1チェックバルブ510aが備わる。第1チェックバルブ510aは配管5aから第1共通液圧路51に向かう一方向に作動液を流通可能とする一方向弁である。
第1共通液圧路51は、インバルブ51bを介して配管6aと接続されている。インバルブ51bはソレノイドバルブである。また、インバルブ51bと並列に第2チェックバルブ510bが備わる。第2チェックバルブ510bは配管6aから第1共通液圧路51に向かう一方向に作動液を流通可能とする一方向弁である。
なお、レギュレータバルブ51a及びインバルブ51bは、通電状態でないときに開弁するノーマルオープンタイプのソレノイドバルブである。
レギュレータバルブ51a及び第1チェックバルブ510aは、サクションバルブ52aを介して第2共通液圧路52に接続される。また、インバルブ51b及び第2チェックバルブ510bはアウトバルブ52bを介して第2共通液圧路52に接続される。
なお、サクションバルブ52a及びアウトバルブ52bは、通電状態でないときに閉弁するノーマルクローズタイプのソレノイドバルブである。
第2共通液圧路52にはリザーバ装置53が備わる。リザーバ装置53は作動油を一時的に貯留する。
第2共通液圧路52において、リザーバ装置53とサクションバルブ52aの間には第3チェックバルブ510cが備わる。第3チェックバルブ510cは、リザーバ装置53からサクションバルブ52aに向かう一方向に作動液を流通可能とする一方向弁である。
車両安定化装置5には、第2共通液圧路52から第1共通液圧路51に作動油を送り込むポンプ50と、ポンプ50を駆動するモータ50aと、が備わっている。また、車両安定化装置5には、ポンプ50の吸込み側において第2共通液圧路52に備わる吸入弁54aと、ポンプ50の吐出側において第1共通液圧路51に備わる吐出弁54bと、が備わっている。
車両安定化装置5に備わるレギュレータバルブ51a、インバルブ51b、サクションバルブ52a、アウトバルブ52b、及びモータ50aはブレーキ制御装置7(図1参照)で制御される。
通常時、ブレーキ制御装置7(図1参照)は、レギュレータバルブ51aとインバルブ51bを開弁するとともに、サクションバルブ52aとアウトバルブ52bを閉弁するように車両安定化装置5を制御する。
マスタシリンダ4(図1参照)で発生した油圧は、配管5aを通して車両安定化装置5に入力されると、レギュレータバルブ51aを介して第1共通液圧路51に供給される。第1共通液圧路51に供給された油圧はインバルブ51bを介して配管6aに供給され、さらに、ブレーキ動作部6に供給される。
また、ブレーキ制御装置7(図1参照)は、エアバッグ制御装置22(図1参照)からエアバッグ作動信号Sig3が入力されると、車両安定化装置5を制御して自動ブレーキを作動する。ブレーキ制御装置7は、エアバッグ作動信号Sig3が入力されると、サクションバルブ52aを開弁するとともにレギュレータバルブ51aを閉弁するように車両安定化装置5を制御する。その後、ブレーキ制御装置7はモータ50aを駆動する。
モータ50aが駆動すると、第2共通液圧路52の作動油がポンプ50で加圧されて油圧が発生する。この油圧は、第1共通液圧路51、及びインバルブ51b、及び配管6aを介してブレーキ動作部6に供給される。ブレーキ動作部6は供給された油圧で作動して制動力を発生する。
また、サクションバルブ52aが開弁しているので、ポンプ50には、マスタシリンダ4の油圧室4c(図1参照)やリザーブタンク40(図1参照)からも作動油が供給される。
このとき、ブレーキ制御装置7(図1参照)は、油圧計9から入力される油圧信号Sig5にもとづいてキャリパ圧(配管6aにおける油圧)を取得し、キャリパ圧が所定の圧力となるようにポンプ50を駆動する。
例えば、車両10(図1参照)の走行性能等にもとづいて、自動ブレーキの作動時における標準のキャリパ圧(以下、標準油圧という)が予め設定されている。ブレーキ制御装置7(図1参照)は、自動ブレーキを作動するとき、油圧計9から入力される油圧信号Sig5にもとづいてキャリパ圧(配管6aにおける油圧)が標準油圧を維持するようにポンプ50を駆動する。
標準油圧は、例えば車両10の走行性能に応じた設計値として適宜設定される。
このようにして、図1に示すブレーキ制御装置7は、エアバッグ制御装置22からエアバッグ作動信号Sig3が入力されると自動ブレーキを作動する。
前記したように、エアバッグ制御装置22は衝突検知センサ24から衝撃検知信号Sig1が入力されたときにエアバッグ装置20を作動させる。衝突検知センサ24は車両10に発生した衝撃を検知したときに衝撃検知信号Sig1をエアバッグ制御装置22に入力する。そして、ブレーキ制御装置7は、エアバッグ装置20を作動させたエアバッグ制御装置22からエアバッグ作動信号Sig3が入力されたときに自動ブレーキを作動する。つまり、本実施形態のブレーキ制御装置7は、車両10に備わる衝突検知センサ24が衝撃力を検知したときに、車両安定化装置5に指令(油圧発生指令Ctl1)を与えて油圧を発生し、自動ブレーキを作動するように構成されている。
一方、ブレーキブースタ3は、ブレーキペダル2が踏み込み操作されると、エンジン8で発生する負圧で踏み込み操作力を増力して運転者の踏み込み操作をアシストする。
エンジン8の回転速度が低いと発生する負圧が小さい。よって、エンジン8の回転速度が低い状態で、踏み込み操作の初期にブレーキブースタ3が運転者の踏み込み操作をアシストすると、エンジン8から供給される負圧が不足する場合がある。
このような状態になると、運転者が制動力を高めようとしてブレーキペダル2を踏み込み操作しても所望の制動力が発生しないことになる。
なお、ブレーキ制御装置7(図1参照)は、車両安定化装置5を制御して配管6aを介してブレーキ動作部6に供給される油圧を調節し、ABS(Anti Locked brake System)を作動可能に構成される。
図3はブレーキペダルの踏み込み操作量と負圧の関係を示す模式図である。
図3は、縦軸が踏み込み操作量を示し、棒グラフが負圧の大きさを示している。棒グラフは縦方向に長いほど負圧が大きいことを示している。
図3のCASE1は、エンジン8(図1参照)の回転速度が高い場合である。このとき、ブレーキペダルの踏み込み操作量Psが「s1」となる位置まで踏み込み操作をアシストできる充分な大きさの負圧が発生している。
図3のCASE2は、エンジン8(図1参照)の回転速度が低い場合である。このとき、ブレーキペダルの踏み込み操作量Psが「s2」となる位置までアシストできる負圧が発生している。CASE2における踏み込み操作量Psの「s2」はCASE1における踏み込み操作量「s1」よりも小さい(s2<s1)。
図3のCASE3は、CASE2と同等の負圧が発生している状態である。
ブレーキ制御装置7(図1参照)は、自動ブレーキを作動すると車両安定化装置5(図2参照)を制御して標準油圧を発生する。このとき、マスタシリンダ4の油圧室4c(図1参照)から作動油が車両安定化装置5に供給されるので油圧室4cは減圧する。なお、図3に示す踏み込み操作量Psの「s3」は、運転者によるブレーキペダル2(図1参照)の踏み込み操作で標準油圧を発生するのに必要な踏み込み操作量Psである。そして、図3に示す踏み込み操作量Psの「s3」は、CASE2における踏み込み操作量Psの「s2」よりも大きい(s3>s2)。
したがって、自動ブレーキが作動して車両安定化装置5(図2参照)で標準油圧が発生しているとき、運転者は図3に示す「s3」を超える踏み込み操作量Psでブレーキペダル2(図1参照)を踏み込み操作しないと、標準油圧を超える油圧を作動油に発生させることができない。
図3のCASE3にドットで示すように、エンジン8(図1参照)の回転速度が低く、吸気管8a(図1参照)に発生する負圧が小さい場合、踏み込み操作量Psが「s2」となるまでブレーキペダル2(図1参照)の踏み込み操作がアシストされる。しかしながら、踏み込み操作量Psが「s3」となるまでブレーキペダル2の踏み込み操作がアシストされるためには、CASE3に破線で示すような負圧が必要になる。
つまり、自動ブレーキが作動しているときに、運転者がブレーキペダル2を踏み込み操作して標準油圧を超える油圧を作動油に発生させるためには、CASE3で示す大きさの負圧が不足する。
そこで、本実施形態のブレーキ制御装置7(図1参照)は、エンジン8(図1参照)の回転速度が低いときに自動ブレーキを作動させる場合、エンジン8の回転速度が高いときよりも、ブレーキ動作部6(図1参照)に供給する油圧(キャリパ圧)を小さくする。
つまり、ブレーキ制御装置7は、負圧発生手段で発生する負圧が小さい場合、自動ブレーキを作動させるときには、ブレーキ動作部6に供給するキャリパ圧を標準油圧よりも小さくする。
図3のCASE4に示すように、ブレーキペダル2(図1参照)の踏み込み操作量Psが「s4」になるまでマスタシリンダ4で油圧が発生しない状態になる。CASE4における踏み込み操作量Psの「s4」はCASE3における踏み込み操作量Psの「s3」よりも小さい(s4<s3)。
これによって、エンジン8の吸気管8a(図1参照)で発生する負圧によって、踏み込み操作量Psが「s2」となるまでブレーキペダル2(図1参照)の踏み込み操作がアシストされる。つまり、ブレーキペダル2の踏み込み操作量Psが「s2」となるまで、CASE4に太実線の白抜きで示す負圧でブレーキペダル2の踏み込み操作がアシストされる。
運転者がブレーキペダル2(図1参照)を踏み込み操作すると、踏み込み操作量Psが「s4」を超えた後は、マスタシリンダ4の油圧室4c(図1参照)で発生した油圧がブレーキ動作部6(図1参照)に供給されて、ブレーキペダル2の踏み込み操作量Psに応じた制動力が発生する。したがって、運転者の所望する制動力が発生することになって、運転者が覚える違和感が軽減する。
図4はブレーキ制御装置が自動ブレーキを作動する手順を示すフローチャートである。
図4を参照して、ブレーキ制御装置7(図1参照)が自動ブレーキを作動する手順を説明する(適宜図1〜図3参照)。
ブレーキ制御装置7は、エアバッグ制御装置22からエアバッグ作動信号Sig3が入力されるまで待機し(ステップS1→No)、エアバッグ作動信号Sig3が入力されると(ステップS1→Yes)、車両安定化装置5を制御して自動ブレーキを作動する(ステップS2)。
前記したように、ブレーキ制御装置7は、車両安定化装置5のサクションバルブ52aを開弁するとともにレギュレータバルブ51aを閉弁してモータ50aを駆動する。モータ50aの駆動によってポンプ50が駆動する。
このときブレーキ制御装置7は、キャリパ圧(配管6aにおける油圧)が、所定の標準油圧を維持するようにポンプ50を駆動する。ブレーキ制御装置7は、油圧計9から入力される油圧信号Sig5にもとづいて配管6aにおける油圧を算出し、算出した油圧が標準油圧を維持するようにポンプ50を駆動する。
ブレーキ制御装置7は、その状態で所定の待機時間が経過するまで待機する(ステップS3→No)。つまり、ブレーキ制御装置7は、衝突検知センサ24が車両10に発生した衝撃を検知してから所定の待機時間が経過するまで、車両安定化装置5において標準油圧を発生させる。これによって、キャリパ圧が標準油圧に維持される。
なお、ステップS3においてブレーキ制御装置7が待機する待機時間は限定されない。車両10に要求される走行性能等に応じて適宜設定される設計値であればよい。
そして、ブレーキ制御装置7は、待機時間が経過したら(ステップS3→Yes)、エンジン制御装置8bから入力される回転速度信号Sig4によってエンジン8の回転速度を取得する(ステップS4)。
ブレーキ制御装置7は、エンジン8が常用回転域で駆動している場合(ステップS4→Yes)、キャリパ圧を維持する(ステップS6)。つまり、エンジン8が常用回転域で駆動しているときには、車両安定化装置5において標準油圧が発生する状態が維持される。
なお、ブレーキ制御装置7は、エンジン8の回転速度が、予め設定されている閾値(第1閾値とする)以上のときにエンジン8が常用回転域で駆動していると判定する。本実施形態においては、エンジン8が常用回転域で駆動しているとき(より詳細には、エンジン8の回転速度が第1閾値のとき)に吸気管8aに発生する負圧を、基準となる負圧(基準負圧)とする。
ブレーキ制御装置7がエンジン8の常用回転域を判定する第1閾値は限定されない。この第1閾値は、車両10の走行性能やエンジン8の出力特性等にもとづいて設定される設計値とすればよい。そして、本実施形態におけるエンジン8の常用回転域は、第1閾値より高い回転速度の領域を示す。
ブレーキ制御装置7は、車両10が停車したと判定し、かつ、停車した状態で所定の判定時間が経過したら(ステップS9→Yes)、自動ブレーキを停止する(ステップS10)。なお、ブレーキ制御装置7は、車両10が停車して所定の判定時間が経過するまでは(ステップS9→No)、手順をステップS4に戻す。
ブレーキ制御装置7は、自動ブレーキを停止すると、車両安定化装置5のポンプ50(モータ50a)を停止してサクションバルブ52aを閉弁する。
なお、ブレーキ制御装置7は、回転速センサ61から入力される車速信号Sig6にもとづいて算出する車両10の車体速が所定値より低くなったときに車両10が停車したと判定する。
また、ブレーキ制御装置7によって、車両10が停車したと判定されてから自動ブレーキが停止するまでの所定の判定時間は限定されない。この判定時間は、車両10に要求される制動能力等に応じて適宜決定される設計値であればよい。
ステップS4において、ブレーキ制御装置7は、エンジン8が常用回転域で駆動していない場合(ステップS4→No)、エンジン8が極低速回転域で駆動していないときには(ステップS5→No)、エンジン8が低速回転域で駆動し、吸気管8aに発生する負圧が基準負圧より小さいと判定して、キャリパ圧を所定の低圧まで低下させる(ステップS7)。そして、ブレーキ制御装置7は手順をステップS9に進める。
なお、ブレーキ制御装置7は、ステップS5において、予め設定されている低速側閾値(第2閾値とする)よりもエンジン8の回転速度が低いときにエンジン8が極低速回転域で駆動していると判定し(ステップS5→Yes)、エンジン8の回転速度が第2閾値以上のときにエンジン8が低速回転域で駆動していると判定する(ステップS5→No)。
ブレーキ制御装置7がエンジン8の極低速回転域及び低速回転域を判定する第2閾値は限定されない。第2閾値は、第1閾値と同様に、車両10の走行性能やエンジン8の出力特性等にもとづいて設定される設計値とすればよい。
なお、第2閾値は第1閾値より低い回転速度に設定される(第2閾値<第1閾値)。
また、所定の低圧は限定されない。例えば、標準油圧の半分(50%)が所定の低圧に設定される。
ブレーキ制御装置7は、エンジン8が極低速回転域で駆動している場合(ステップS5→Yes)、つまり、エンジン8の回転速度が低速側閾値(第2閾値)より低い場合、キャリパ圧を所定の最低圧まで低下させる(ステップS8)。そして、ブレーキ制御装置7は手順をステップS9に進める。
所定の最低圧は限定されない。例えば、標準油圧の5〜10%程度が所定の最低圧に設定される。
本実施形態のブレーキ制御装置7は、図4に示すステップS1〜ステップS10の手順で車両10の自動ブレーキを作動させる。
なお、ブレーキ制御装置7は、ステップS3において待機時間が経過するまで待機する。これによって、自動ブレーキが作動してから待機時間が経過するまでの間、つまり、自動ブレーキの作動初期においてはエンジン8の回転速度によらず、車両安定化装置5で標準油圧(配管6aにおける油圧)が発生する。したがって、自動ブレーキが作動してから待機時間が経過するまでの作動初期においては、エンジン8の回転速度が第1閾値より低くても車両10に充分大きな所定の制動力が発生し、車両10が効果的に制動される。
ステップS3においてブレーキ制御装置7が待機する所定の待機時間の長さは限定されない。この待機時間は、例えば、車両10の走行性能にもとづいて設定される設計値とすればよい。
または、この待機時間が車両10の車速(車体速)に応じて変化する構成であってもよい。例えば、ブレーキ制御装置7にエアバッグ作動信号Sig3が入力された時点での車両10の速度が高いほど、待機時間が長くなる構成であってもよい。この場合、車両10の速度が高いほど所定の制動力(大きな制動力)が発生する時間が長くなるので、車両10が効果的に制動される。
なお、ブレーキ制御装置7は、ステップS3において、所定の待機時間が経過するまで待機することなくエンジン8の回転速度に応じてキャリパ圧を変更する構成(ステップS4に手順を進める構成)であってもよい。つまり、所定の待機時間を「0」とする構成であってもよい。
以上のように、図1に示す本実施形態のブレーキ制御装置7は、エアバッグ制御装置22からエアバッグ作動信号Sig3が入力されると、車両安定化装置5を制御して自動ブレーキを作動させる。
このとき、ブレーキ制御装置7は、エンジン8の回転速度に応じてキャリパ60を作動させるキャリパ圧(配管6aにおける油圧)を変更する。具体的に、ブレーキ制御装置7は、エンジン8の回転速度が低いほど、小さなキャリパ圧を車両安定化装置5で発生させる。
ブレーキ制御装置7は、エンジン8が低速回転域で駆動しているとき、常用回転域で駆動しているときよりもキャリパ圧を小さくする。また、ブレーキ制御装置7は、エンジン8が極低速回転域で駆動しているとき、低速回転域で駆動しているときよりもキャリパ圧をさらに小さくする。これによって、エンジン8が常用回転域よりも低い回転速度で駆動しているときには、標準油圧よりも小さいキャリパ圧が発生する。
一例として、ブレーキ制御装置7は、エンジン8が低速回転域で駆動しているとき、標準油圧の半分(50%)のキャリパ圧で自動ブレーキを作動する。また、ブレーキ制御装置7は、エンジン8が極低速回転域で駆動しているとき、標準油圧の5%〜10%のキャリパ圧で自動ブレーキを作動する。
前記したように、エンジン8の回転速度が低いほど、エンジン8からブレーキブースタ3に供給される負圧が小さくなる。したがって、エンジン8の回転速度が低い状態において自動ブレーキが作動し、大きなキャリパ圧による大きな制動力が発生すると、エンジン8で発生してブレーキブースタ3に供給される負圧が、マスタシリンダ4における油圧の発生に寄与しない状態になる。これによって、運転者がブレーキペダル2を踏み込み操作しても、通常時におけるブレーキペダル2の踏み込み操作力に対して所望の制動力が車両10に発生しないことになり、運転者が違和感を覚える。
本実施形態の車両用ブレーキ装置1は、エンジン8が低速回転域や極低速回転域で駆動しているとき、常用回転域で駆動しているときよりもキャリパ圧が小さくなるので、自動ブレーキの作動中に運転者がブレーキペダル2を踏み込み操作する場合であってもブレーキブースタ3に供給される負圧が運転者の踏み込み操作をアシスト可能に構成されている。したがって、運転者が所望する制動力が発生し、運転者が覚える違和感が軽減される。
また、本実施形態の車両用ブレーキ装置1は、エンジン8が低速回転域や極低速回転域で駆動しているとき、所定の待機時間が経過してから、常用回転域で駆動しているときよりもキャリパ圧が小さくなる。したがって、自動ブレーキの作動初期においては充分大きな所定の制動力が車両10に発生し、車両10が効果的に制動される。
なお、本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更が可能である。
例えば、本実施形態のブレーキ制御装置7(図1参照)は、図4のステップS4〜S8において、エンジン8の回転速度に応じてキャリパ圧(図1に示す配管6aの油圧)を変更している。
この構成に替えて、ブレーキキャリパ3のブースタ本体3a(図1参照)における負圧に応じて、キャリパ圧が変更される構成であってもよい。
この場合、ブレーキ制御装置7は、ブースタ本体3aにおける負圧を計測する負圧計(図示せず)から入力される計測信号にもとづいてブースタ本体3aにおける負圧を取得するとともに、ブースタ本体3aにおける負圧が小さいほど(気圧が高いほど)、キャリパ圧が小さくなるように自動ブレーキを作動する構成とすればよい。
例えば、ブレーキ制御装置7は自動ブレーキを作動するときに、ブースタ本体3aにおける負圧が基準となる負圧より低い場合、キャリパ圧を標準油圧よりも小さくする。
また、本実施形態のブレーキ制御装置7(図1参照)は、エンジン8(図1参照)の回転速度にもとづいてキャリパ圧を設定している。この構成に限定されず、ブレーキ制御装置7がエンジン回転数にもとづいてブースタ本体3aにおける負圧を検出(推定)し、検出(推定)した負圧にもとづいてキャリパ圧を設定する構成であってもよい。例えば、ブレーキ制御装置7は、エンジン回転数にもとづいて検出(推定)したブースタ本体3aの負圧が小さいほど(気圧が高いほど)、キャリパ圧が小さくなるように自動ブレーキを作動する構成とすればよい。
また、本実施形態のブレーキ制御装置7(図1参照)は、エアバッグ制御装置22から入力されるエアバッグ作動信号Sig3にもとづいて自動ブレーキを作動させる。この構成に限定されず、例えば、衝突検知センサ24(図1参照)から衝撃検知信号Sig1が入力されたときに自動ブレーキを作動させる構成であってもよい。またブレーキ制御装置7は、図示しない加速度計から入力される信号にもとづいて、車両10(図1参照)に異常な加速度が生じたと判定したときに自動ブレーキを作動させる構成であってもよい。
また、本実施形態のブレーキ制御装置7(図1参照)は、エンジン8が、常用回転域で駆動する場合と、低速回転域で駆動する場合と、極低速回転域で駆動する場合と、の3つの状態に応じて、キャリパ圧を3段階で変更するように構成されている。この構成も限定されるものではなく、エンジン8が、常用回転域で駆動する場合と、低速回転域で駆動する場合と、の2つの状態に応じて、キャリパ圧が2段階で変更される構成であってもよい。または、エンジン8の4つ以上の状態に応じ、キャリパ圧が4段階以上で変更される構成であってもよい。
また、自動ブレーキの作動中に、ブレーキペダル2(図1参照)やアクセルペダル(図示せず)が踏み込み操作されたときには自動ブレーキが停止する構成であってもよい。また、図1に示すように、本実施形態においてはブレーキ動作部6が、ディスク11aを挟み込で制動力を発生するキャリパ60であるが、ブレーキ動作部6がドラム式ブレーキであってもよい。
1 車両用ブレーキ装置
2 ブレーキペダル(ブレーキ操作部)
3 ブレーキブースタ(増力部)
4 マスタシリンダ(第1油圧発生部)
5 車両安定化装置(第2油圧発生部)
6 ブレーキ動作部
7 ブレーキ制御装置
8 エンジン(内燃機関)
8a 吸気管(負圧発生手段)
10 車両
24 衝突検知センサ(衝撃を検知するセンサ)

Claims (5)

  1. ブレーキ操作部の操作量に応じて作動油に油圧を発生させる第1油圧発生部と、
    前記第1油圧発生部において前記作動油に発生した前記油圧に対応して車両に制動力を発生させるブレーキ動作部と、
    前記ブレーキ操作部に入力された操作力を、負圧発生手段が発生する負圧で増力する増力部と、
    ブレーキ制御装置からの油圧発生指令に応じて前記作動油に前記油圧を発生して前記ブレーキ動作部を作動させる第2油圧発生部と、を有する車両用ブレーキ装置において、
    前記ブレーキ動作部は、前記油圧の大きさに応じて前記制動力を発生し、
    前記ブレーキ制御装置は、
    前記車両に備わる所定のセンサが衝撃を検知したときに、前記第2油圧発生部で前記油圧を発生して自動ブレーキを作動し、
    前記自動ブレーキを作動するときに、前記負圧発生手段が発生する前記負圧の大きさに応じて、前記第2油圧発生部で発生する前記油圧を小さくすることを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 前記ブレーキ制御装置は、前記自動ブレーキを作動してから所定の待機時間が経過するまで、前記第2油圧発生部で所定の標準油圧を発生させ、
    前記待機時間の経過後に、前記負圧発生手段が発生する前記負圧が基準となる負圧より小さいときには、前記第2油圧発生部に発生する前記油圧を、前記標準油圧よりも小さくすることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ装置。
  3. 前記負圧発生手段が内燃機関の吸気管であり、
    前記ブレーキ制御装置は、前記自動ブレーキを作動するとき、前記内燃機関の回転速度に応じて、前記第2油圧発生部で発生させる前記油圧の大きさを変更することを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ装置。
  4. 前記ブレーキ制御装置は、前記自動ブレーキを作動する場合、
    前記内燃機関の回転速度が所定の常用回転域よりも低いときは、前記内燃機関が前記常用回転域で駆動しているときに前記第2油圧発生部で発生させる標準油圧よりも小さな油圧を、前記第2油圧発生部で発生させることを特徴とする請求項3に記載の車両用ブレーキ装置。
  5. 前記ブレーキ制御装置は、前記自動ブレーキを作動してから所定の待機時間が経過するまで、前記第2油圧発生部で前記標準油圧を発生させ、
    前記待機時間の経過後に、前記内燃機関の回転速度が前記常用回転域よりも低いときには、前記第2油圧発生部に発生する前記油圧を、前記標準油圧よりも小さくすることを特徴とする請求項4に記載の車両用ブレーキ装置。
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