JP2016173913A - 負極材料、リチウムイオン電池用負極、およびリチウムイオン電池 - Google Patents

負極材料、リチウムイオン電池用負極、およびリチウムイオン電池 Download PDF

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Abstract

【課題】サイクル特性および充放電容量のバランスに優れるリチウムイオン電池を実現できる負極材料を提供すること。
【解決手段】本発明の負極材料は、リチウムイオン電池の負極に用いられる負極材料であって、リチウムイオンを吸蔵・放出するインジウム材料と、粒子状の炭素質材料と、を含み、上記インジウム材料の質量(W)と上記炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する上記炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))が0.05以上0.55以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、負極材料、リチウムイオン電池用負極、およびリチウムイオン電池に関する。
リチウムイオン電池は、一般的に、携帯電話やノートパソコン等の小型携帯機器の電源として使用されている。また、最近では小型携帯機器以外に、電気自動車や電力貯蔵等の電源としてもリチウムイオン電池は使用され始めている。
リチウムイオン電池用負極材料として、例えば、金属シリコンが知られている。金属シリコンは、高容量のリチウムイオン電池が得られることから、黒鉛等の炭素材料系の負極活物質に代わるものとして研究が進められている(例えば、特許文献1)。
特開2012−33440号公報
ところが、金属シリコンは充放電に伴う体積変化が大きく、サイクル特性が劣っていた。そのため、金属シリコンはリチウムイオン電池用負極材料としてはまだまだ満足するものではなかった。
ここで、本発明者らは、サイクル特性および充放電容量に優れるリチウムイオン電池を実現するために、負極材料としてリチウムイオンを吸蔵・放出することができるインジウムに着目した。インジウムは比重が7.3と高いため、得られるリチウムイオン電池について体積あたりの充放電容量を向上させることができる。また、体積あたりの充放電容量に優れることから、負極の厚みを薄くすることが可能である。そのため全体の厚みが薄いリチウムイオン電池を実現できる。さらに、インジウムは柔らかい金属であるため電解質層や負極集電体に対してアンカー効果が働き、電解質層や負極集電体に対する密着性に優れている。以上の理由から、本発明者らは、リチウムイオン電池の負極材料としてインジウムが好適であると考えた。
しかし、本発明者らの検討によれば、負極材料としてインジウムを用いたリチウムイオン電池は高い充放電容量が得られるものの、サイクル特性に劣る場合があることが明らかになった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、サイクル特性および充放電容量のバランスに優れるリチウムイオン電池を実現できる負極材料、およびこれを用いた負極、並びにサイクル特性および充放電容量に優れるリチウムイオン電池を提供するものである。
本発明者らは、サイクル特性および充放電容量のバランスに優れるリチウムイオン電池を提供するため鋭意検討した。その結果、インジウム材料と炭素材料を特定の割合で含む負極材料を用いることにより、リチウムイオン電池のサイクル特性および充放電容量が向上することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明によれば、
リチウムイオン電池の負極に用いられる負極材料であって、
リチウムイオンを吸蔵・放出するインジウム材料と、粒子状の炭素質材料と、を含み、
上記インジウム材料の質量(W)と上記炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する上記炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))が0.05以上0.55以下である負極材料が提供される。
さらに、本発明によれば、
上記負極材料により構成された負極活物質層を備えるリチウムイオン電池用負極が提供される。
さらに、本発明によれば、
上記負極と、電解質層と、正極とを備えるリチウムイオン電池が提供される。
本発明によれば、サイクル特性および充放電容量のバランスに優れるリチウムイオン電池を実現できる負極材料、およびこれを用いた負極、並びにサイクル特性および充放電容量に優れるリチウムイオン電池を提供することができる。
本実施形態の負極材料(P)の構造の一例を模式的に示した断面図である。 本実施形態の負極材料(P)の構造の一例を模式的に示した断面図である。 本実施形態の負極材料(P)の構造の一例を模式的に示した断面図である。 本実施形態のリチウムイオン電池の構造の一例を模式的に示した断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は模式図であり、実際の寸法比率とは一致していない。
[負極材料(P)]
はじめに、本実施形態の負極材料(P)について説明する。
負極材料(P)は、リチウムイオンを吸蔵・放出するインジウム材料(A)と、粒子状の炭素質材料(B)と、を含む。負極材料(P)はリチウムイオン電池の負極に用いられる。中でも、全固体型リチウムイオン電池の負極に好適に用いられる。
また、負極材料(P)において、得られるリチウムイオン電池の充放電容量およびサイクル特性を向上させる観点から、インジウム材料(A)の質量(W)と炭素質材料(B)の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料(B)の質量(W)の比(W/(W+W))が0.05以上、好ましくは0.07以上、特に好ましくは0.10以上である。
また、負極材料(P)において、得られるリチウムイオン電池の充放電容量およびサイクル特性を向上させる観点から、インジウム材料(A)の質量(W)と炭素質材料(B)の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料(B)の質量(W)の比(W/(W+W))が0.55以下、好ましくは0.45以下、特に好ましくは0.30以下である。
ここで、インジウム材料(A)の質量(W)および炭素質材料(B)の質量(W)は、例えば、蛍光X線分析(EDX)等により求めることができるが、通常は仕込みの重量比から算出できる。
本実施形態では、このような負極材料(P)を用いることにより、サイクル特性および充放電容量に優れるリチウムイオン電池を実現できる。
本発明者らは発明が解決しようとする課題の欄に記載した事情に鑑み、鋭意検討したところ、インジウム材料(A)に炭素質材料(B)を特定の割合で含有させることにより、高い充放電容量を達成しながらサイクル特性が改善できることを見出した。
高い充放電容量を達成しながらサイクル特性が改善する理由は明らかではないが、インジウム材料(A)に炭素質材料(B)を含有させることにより、充放電によって起こるインジウム材料(A)の体積変化が抑制されること、インジウム材料(A)の体積変化が起きても材料間の電子伝導性を維持できること等が要因として推測される。
以上の理由から、負極材料(P)を用いると、サイクル特性および充放電容量に優れるリチウムイオン電池を実現できると考えられる。
以下、負極材料(P)について詳細に説明する。
図1〜3は、本実施形態の負極材料(P)の構造の一例を模式的に示した断面図である。
インジウム材料(A)はインジウムにより構成されている。
インジウム材料(A)の形態としては特に限定されないが、例えば、粒子状、箔状または膜状が好ましく、負極と電解質層や負極集電体との密着性を向上させる観点から、箔状または膜状であることが好ましい。ここで、膜状とは粒子状のインジウム材料(A)を加圧することで、粒子同士が結合して一体化した状態のものを含む。
インジウム材料(A)が箔状または膜状である場合、負極材料(P)は、例えば、図1に示すように、インジウム材料(A)の少なくとも一方の面に炭素質材料(B)が付着または複合している構造を有していることが好ましく、箔状または膜状のインジウム材料(A)の少なくとも一方の面に炭素質材料(B)が複合している構造を有していることがより好ましい。ここで、複合している構造とは、炭素質材料(B)の一部または全部がインジウム材料(A)に埋設している構造を含む。
ここで、負極と電解質層との密着性を向上させる観点から、インジウム材料(A)の電解質層と接する面とは反対側の面に炭素質材料(B)が付着または複合していることが好ましい。
また、インジウム材料(A)が箔状または膜状である場合、負極材料(P)は、図2に示すように、インジウム材料(A)が箔状または膜状の第一インジウム材料(A1)と箔状または膜状の第二インジウム材料(A2)により構成され、かつ、第一インジウム材料(A1)と第二インジウム材料(A2)がこの順番で積層されており、第一インジウム材料(A1)と第二インジウム材料(A2)との間に炭素質材料(B)が複合している構造を有していてもよい。
箔状または膜状のインジウム材料(A)の平面形状は、特に限定されず、電解質層や負極集電体の形状に合わせて適宜選択することが可能であるが、例えば、矩形とすることができる。
箔状または膜状のインジウム材料(A)の厚みは、好ましくは1μm以上500μm以下であり、より好ましくは2μm以上100μm以下である。インジウム材料(A)の厚みが上記下限値以上であると、得られるリチウムイオン電池のサイクル特性をより一層向上させることができる。また、インジウム材料(A)の厚みが上記上限値以下であると、得られる負極のインピーダンスをより一層低下させることができる。その結果、得られるリチウムイオン電池の充放電特性をより一層向上できる。
インジウム材料(A)は粒子状である場合、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布におけるインジウム材料(A)の平均粒子径d50が、好ましくは1μm以上100μm以下であり、より好ましくは2μm以上80μm以下であり、さらに好ましくは10μm以上60μm以下である。
インジウム材料(A)の平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、良好なハンドリング性を維持すると共に、より一層高密度の負極を作製することができる。
炭素質材料(B)としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛質材料;アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック;カーボンファイバー;気相法炭素繊維;カーボンナノチューブ;樹脂炭;活性炭;ハードカーボン;ソフトカーボン;多孔質炭素(例えばCNovel、東洋炭素製)等から選択される一種または二種以上が挙げられる。
これらの中でも、サイクル特性向上効果がより効果的に得られる観点から、ハードカーボン、ソフトカーボン、黒鉛質材料から選択される一種または二種以上が好ましく、黒鉛質材料が特に好ましい。このような炭素材料は電子伝導性を有するとともにリチウムイオンを吸蔵・放出する機能をも有する。さらにリチウムイオンを吸蔵・放出する際の体積変化が小さい。そのため、炭素質材料(B)にリチウムイオンの一部を取り込ませることができ、インジウム材料(A)の体積変化をより効果的に抑制することができると考えられる。
また、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における炭素質材料(B)の平均粒子径d50が、好ましくは0.1μm以上50μm以下であり、より好ましくは5μm以上45μm以下であり、さらに好ましくは10μm以上30μm以下である。
炭素質材料(B)の平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、良好なハンドリング性を維持すると共に、より一層高密度の負極を作製することができる。
[負極材料(P)の製造方法]
つづいて、負極材料(P)の製造方法について説明する。
はじめに、インジウム材料(A)が箔状または膜状である場合について説明する。
粒子状の炭素質材料(B)を箔状または膜状のインジウム材料(A)の少なくとも一方の面に付着させる。ここで、インジウム材料(A)の質量(W)と炭素質材料(B)の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料(B)の質量(W)の比(W/(W+W))が前述の範囲になるように、炭素質材料(B)を付着させる。
こうすることにより、図1に示すようなインジウム材料(A)の少なくとも一方の面に粒子状の炭素質材料(B)が付着している負極材料(P)を得ることができる。炭素質材料(B)をインジウム材料(A)に付着させる方法としては特に限定されないが、インジウム材料(A)の少なくとも一方の面上に炭素質材料(B)を塗工する方法、炭素質材料(B)をインジウム材料(A)の少なくとも一方の面上に振り掛ける方法、炭素質材料(B)を負極集電体Cの面上に付着させた後、その上にインジウム材料(A)を積層することによりインジウム材料(A)の少なくとも一方の面上に炭素質材料(B)を付着させる方法等が挙げられる。
また、粒子状のインジウム材料(A)は加圧することで、粒子同士が結合して一体化し、膜状にすることができる。そのため、負極集電体等の基材上に粒子状の炭素質材料(B)を付着させ、さらにその上に粒子状のインジウム材料(A)を付着させたものを加圧することで、図1に示すような膜状のインジウム材料(A)の少なくとも一方の面に粒子状の炭素質材料(B)が付着または複合している負極材料(P)を得ることができる。この方法によれば、粒子状のインジウム材料(A)の付着量や平均粒子径を調整することで、得られる膜状のインジウム材料(A)の厚みを高度に制御することができる。特に、平均粒子径が小さい粒子状のインジウム材料(A)を使用することで、インジウム材料(A)の薄膜化が可能である。
つづいて、必要に応じて、粒子状の炭素質材料(B)が付着している面を加圧する。これにより、インジウム材料(A)の少なくとも一方の面に粒子状の炭素質材料(B)が複合している負極材料(P)を得ることができる。上記負極材料(P)を加圧する方法は特に限定されず、例えば、ロールプレス、平板プレス等を用いることができる。
また、粒子状の炭素質材料(B)が付着または複合している面上に、他のインジウム材料(A)を積層し、加圧することにより、図2に示すような負極材料(P)を得ることもできる。
つぎに、インジウム材料(A)が粒子状である場合について説明する。
粒子状のインジウム材料(A)と粒子状の炭素質材料(B)とを特定の割合で混合させる。ここで、インジウム材料(A)の質量(W)と炭素質材料(B)の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料(B)の質量(W)の比(W/(W+W))が前述の範囲となるように粒子状のインジウム材料(A)と粒子状の炭素質材料(B)とを混合する。
粒子状のインジウム材料(A)と粒子状の炭素質材料(B)とを混合する方法としては、インジウム材料(A)と炭素質材料(B)とを均一に混合できる方法であれば特に限定されないが、例えば、ボールミル、プラネタリーミキサー等の混合機により混合することができる。
こうすることにより、図3に示すような粒子状のインジウム材料(A)と粒子状の炭素質材料(B)を含む負極材料(P)を得ることができる。
なお、インジウムは非常に柔らかい金属であるため、粒子状のインジウム材料(A)と粒子状の炭素質材料(B)を含む負極材料(P)を加圧すると、粒子状のインジウム材料(A)同士が結合して一体化し、膜状になる。後述の全固体型リチウムイオン電池は、通常、加圧工程を経て作製されるため、粒子状のインジウム材料(A)と粒子状の炭素質材料(B)を含む負極材料(P)は、全固体型リチウムイオン電池内では、膜状になっている場合がある。
[リチウムイオン電池用負極]
つぎに、本実施形態のリチウムイオン電池用負極について説明する。
本実施形態のリチウムイオン電池用負極は、負極材料(P)により構成された負極活物質層を備えている。
また、本実施形態の負極材料(P)がシート状の場合、例えば、シート状の負極材料(P)を負極集電体または電解質層に積層することにより、本実施形態のリチウムイオン電池用負極を得ることができる。この場合、シート状の負極材料(P)が負極活物質層となる。
本実施形態の負極材料(P)が粒子状の場合、例えば、負極材料(P)をプレス成形、圧縮成形、ロール成形等によりシート状等に成形して負極活物質層を形成する。そして、必要に応じて、このようにして得られた負極活物質層と負極集電体Cとを積層することにより、本実施形態のリチウムイオン電池用負極を得ることができる。
また、粒子状の負極材料(P)を、負極集電体Cまたは電解質層上に所定の厚みになるように均一に付着させることにより、本実施形態のリチウムイオン電池用負極を得ることもできる。
ここで、負極材料(P)を積層または付着させた面を加圧することにより、負極集電体Cまたは電解質層に対する負極材料(P)の密着力を高めることで、負極材料(P)の脱離を抑制したり、負極材料(P)が付着した面の平滑性を向上させたりしてもよい。また、負極材料(P)を積層または付着させた面を加圧することにより、負極活物質層の厚みや密度を調整してもよい。加圧する方法としては、一般的に公知の方法を用いることができる。
負極活物質層は、負極集電体Cの片面のみに形成しても両面に形成してもよい。負極活物質層の厚さ、長さや幅は、電池の大きさや用途に応じて、適宜決定することができる。
本実施形態の負極の製造に用いられる負極集電体Cとしては特に限定されず、リチウムイオン電池に使用可能な通常の集電体を使用することができる。
負極集電体Cとしては、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔等が挙げられる。価格や入手容易性、電気化学的安定性等の観点から銅箔が好ましい。
本実施形態に係る負極集電体C上には導電性樹脂層が設けられていることが好ましい。これにより、負極集電体Cに対する負極材料(P)の密着性を高めることができる。
本実施形態に係る導電性樹脂層は特に限定されないが、例えば、樹脂および導電性微粒子を含み、導電性微粒子が導電性樹脂層中に分散している構造が好ましい。
本実施形態に係る導電性樹脂層の厚みは特に限定されないが、通常は5μm以上60μm以下であり、好ましくは10μm以上40μm以下である。
導電性樹脂層の厚みが上記範囲内であると、負極材料(P)と負極集電体Cとの接着性と、導電性樹脂層の導電性とのバランスが優れる。
本実施形態に係る導電性樹脂層に含まれる導電性微粒子としては導電性を有する微粒子であれば特に限定はされないが、例えば、金、銀、白金、ニッケル、銅、コバルト、モリブデン、アンチモン、鉄、クロム等の金属粒子;アルミニウム・マグネシウム合金、アルミニウム・ニッケル合金等の合金粒子、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物粒子;ニッケル等の金属粒子に金、銀、白金等の貴金属類を被覆した粒子;ガラス、セラミック、プラスチック等の非導電性粒子に金、銀、白金等の貴金属類を被覆した粒子;カーボン粒子等が挙げられる。
本実施形態に係る導電性樹脂層に含まれる樹脂としては導電性微粒子を分散することができ、かつ、粘着性を示す粘着剤が好ましい。例えば、(メタ)アクリル系熱可塑性樹脂等が挙げられる。ここで、本実施形態では、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよびメタクリルを総称する表現として用いることとする。
本実施形態において、(メタ)アクリル系熱可塑性樹脂とは、(メタ)アクリル酸エステル単位を含有する熱可塑性樹脂であり、例えば、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、2種以上の(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸エステルおよびこれと共重合可能な不飽和結合を有するビニルモノマーとの共重合体等が挙げられる。
[リチウムイオン電池]
つぎに、本実施形態のリチウムイオン電池100について説明する。図4は、本実施形態のリチウムイオン電池100の構造の一例を模式的に示した断面図である。
本実施形態のリチウムイオン電池100は、例えば、正極110と、電解質層120と、負極130とを備えている。そして、負極130が、本実施形態のリチウムイオン電池用負極である。
本実施形態のリチウムイオン電池100は、一般的に公知の方法に準じて製造される。例えば、正極110、固体電解質層またはセパレーター、および負極130を重ねたものを、円筒型、コイン型、角型、フィルム型、またはその他任意の形状に形成し、必要に応じて、非水電解液を封入することにより作製される。
(正極)
正極110は特に限定されず、リチウムイオン電池に一般的に用いられているものを使用することができる。正極110は特に限定されないが、一般的に公知の方法に準じて製造することができる。例えば、正極活物質を含む正極活物質層をアルミ箔等の集電体の表面に形成することにより得ることができる。
正極活物質層は、集電体の片面のみ形成しても両面に形成してもよい。正極活物質層の厚さ、長さや幅は、電池の大きさや用途に応じて、適宜決定することができる。
本実施形態の正極の製造に用いられる集電体としては特に限定されず、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔のリチウムイオン電池に使用可能な通常の集電体を使用することができる。
本実施形態の正極は、必要に応じてプレスをおこない、正極の密度を調整してもよい。プレスの方法としては、一般的に公知の方法を用いることができる。
本実施形態の正極活物質としては特に限定されず一般的に公知のものを使用することができるが、リチウムイオンを可逆に放出・吸蔵でき、電子輸送が容易におこなえるように電子伝導度が高い材料が好ましい。例えば、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)、リチウムマンガン酸化物(LiMn)、リチウム−マンガン−ニッケル酸化物(LiNi1/3Mn1/3Co1/3)、オリビン型リチウムリン酸化物(LiFePO)等の複合酸化物;ポリアニリン、ポリピロール等の導電性高分子;LiS、CuS、Li−Cu−S化合物、TiS、FeS、MoS、Li−Mo−S化合物、LiTiS化合物、LiS化合物等の硫化物系正極活物質;硫黄を含浸したアセチレンブラック、硫黄を含浸した多孔質炭素、硫黄と炭素の混合粉等の硫黄を活物質とした材料;等を用いることができる。これらの正極活物質は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、より高い放電容量密度を有し、かつ、サイクル特性により優れる観点から、硫化物系正極活物質が好ましく、Li−Mo−S化合物、LiTiS化合物、LiS化合物から選択される一種または二種以上がより好ましい。
ここで、Li−Mo−S化合物は構成元素としてLi、Mo、およびSを含んでいるものであり、通常は原料であるモリブデン硫化物および硫化リチウムをメカノケミカル処理等の混合粉砕することにより得ることができる。
また、Li−Ti−S化合物は構成元素としてLi、Ti、およびSを含んでいるものであり、通常は原料であるチタン硫化物と硫化リチウムをメカノケミカル処理等の混合粉砕することにより得ることができる。
Li−V−S化合物は構成元素としてLi、V、およびSを含んでいるものであり、通常は原料であるバナジウム硫化物と硫化リチウムをメカノケミカル処理等の混合粉砕することにより得ることができる。
また、正極活物質は特に限定されないが、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50が、好ましくは0.5μm以上20μm以下であり、より好ましくは1μm以上10μm以下である。
正極活物質の平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、良好なハンドリング性を維持すると共に、より一層高密度の正極を作製することができる。
正極は特に限定されないが、本実施形態の正極活物質以外の成分として、例えば、バインダー、増粘剤、導電助剤、固体電解質材料等から選択される一種または二種以上の材料を含んでもよい。
負極材料(P)を全固体型リチウムイオン電池用の負極に用いる場合は、正極は固体電解質材料を含んでいることが好ましい。本実施形態の固体電解質材料としては、イオン伝導性および絶縁性を有するものであれば特に限定されないが、一般的に全固体型リチウムイオン電池に用いられるものを用いることができる。例えば、硫化物系固体電解質材料、酸化物系固体電解質材料等を挙げることができる。これらの中でも、硫化物系固体電解質材料が好ましい。これにより、出力特性に優れた全固体型リチウムイオン電池とすることができる。
上記硫化物系固体電解質材料としては、例えば、LiS−P材料、LiS−SiS材料、LiS−GeS材料、LiS−Al材料、LiS−SiS−LiPO材料、LiS−P−GeS材料、LiS−LiO−P−SiS材料、LiS−GeS−P−SiS材料、LiS−SnS−P−SiS材料等が挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、リチウムイオン伝導性に優れ、かつ広い電圧範囲で分解等を起こさない安定性を有する点から、LiS−P材料が好ましい。ここで、例えば、LiS−P材料とは、少なくともLiS(硫化リチウム)とPとを含む混合物をメカノケミカル処理等の混合粉砕することにより得られる材料を意味する。
上記固体電解質材料の形状としては、例えば粒子状を挙げることができる。粒子状の固体電解質材料は特に限定されないが、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50が、好ましくは1μm以上20μm以下であり、より好ましくは1μm以上10μm以下である。
固体電解質材料の平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、良好なハンドリング性を維持すると共に、リチウムイオン伝導性をより一層向上させることができる。
正極中の各種材料の種類、配合割合は、電池の使用用途等に応じて、適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
本実施形態の正極活物質層の厚みや密度は、電池の使用用途等に応じて適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
(電解質層)
電解質層120は、正極110および負極130の間に形成される層である。電解質層120とは、セパレーターに非水電解液を含浸させたものや、固体電解質材料を含む固体電解質層が挙げられる。
本実施形態のセパレーターとしては正極110と負極130を電気的に絶縁させ、リチウムイオンを透過する機能を有するものであれば特に限定されないが、例えば、多孔性膜を用いることができる。
多孔性膜としては微多孔性高分子フィルムが好適に使用され、材質としてポリオレフィン、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル等が挙げられる。特に、多孔性ポリオレフィンフィルムが好ましく、具体的には多孔性ポリエチレンフィルム、多孔性ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。
本実施形態の非水電解液とは、電解質を溶媒に溶解させたものである。
上記電解質としては、公知のリチウム塩がいずれも使用でき、活物質の種類に応じて選択すればよい。例えば、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiB(C、CFSOLi、CHSOLi、LiCFSO、LiCSO、Li(CFSON、低級脂肪酸カルボン酸リチウム等が挙げられる。
上記電解質を溶解する溶媒としては、電解質を溶解させる液体として通常用いられるものであれば特に限定されず、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ビニレンカーボネート(VC)等のカーボネート類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン等のオキソラン類;アセトニトリル、ニトロメタン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド等の含窒素類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の有機酸エステル類;リン酸トリエステルやジグライム類;トリグライム類;スルホラン、メチルスルホラン等のスルホラン類;3−メチル−2−オキサゾリジノン等のオキサゾリジノン類;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、ナフタスルトン等のスルトン類;等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の固体電解質層は、正極110および負極130の間に形成される層であり、固体電解質材料を含む層である。固体電解質層に含まれる固体電解質材料は、リチウムイオン伝導性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、上述した正極に含ませる固体電解質材料と同様のものを用いることができる。
本実施形態の固体電解質層における固体電解質材料の含有量は、所望の絶縁性が得られる割合であれば特に限定されるものではないが、例えば、10体積%以上100体積%以下の範囲内、中でも、50体積%以上100体積%以下の範囲内であることが好ましい。
また、本実施形態の固体電解質層は、バインダーを含有していてもよい。バインダーを含有することにより、可撓性を有する固体電解質層を得ることができる。バインダーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素含有結着材を挙げることができる。固体電解質層の厚さは、例えば、0.1μm以上1000μm以下の範囲内、中でも、0.1μm以上300μm以下の範囲内であることが好ましい。
(全固体型リチウムイオン電池)
リチウムイオン電池100は電解質層120として、上述した固体電解質層を用いることによって全固体型リチウムイオン電池とすることができる。
本実施形態の全固体型リチウムイオン電池は、例えば、本実施形態の正極110、負極130、および、正極110と負極130との間に固体電解質により形成された固体電解質層を有するものである。
全固体型リチウムイオン電池の負極材料として、負極材料(P)を用いると、充放電容量密度、サイクル特性等の電池特性が良好で、かつ、高い安全性を有するリチウムイオン電池とすることができる。また、電池全体の厚みが薄い薄型の全固体型リチウムイオン電池を実現することができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例・比較例では、「mAh/g」は負極材料1gあたりの容量密度を示す。
[1]測定方法
はじめに、以下の実施例、比較例における測定方法を説明する。
(1)粒度分布
レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(マルバーン社製、マスターサイザー3000)を用いて、レーザー回折法により、実施例および比較例で用いた炭素質材料、インジウム材料、正極活物質の粒度分布を測定した。測定結果から、各正極活物質について、重量基準の累積分布における50%累積時の粒径(d50、平均粒子径)をそれぞれ求めた。
(2)充放電試験
実施例および比較例で得られた全固体型リチウムイオン電池について、電流値0.1mA、電流密度0.065mA/cm、測定電位0.4−3.0Vの条件で充放電を10回行った。得られた結果を表1に示す。ここで、1回目の放電容量を100%としたときの10回目の放電容量を放電容量変化率[%]とした。なお、実施例、比較例では、「mAh/g」は正極1gあたりの容量密度を示す。また、導電助剤であるケッチェンブラックは、市販品を用いた。
[2]材料
つぎに、以下の実施例、比較例において使用した材料について説明する。
(1)正極活物質(Li14MoS化合物)の製造
アルゴン雰囲気下で、Al製ポットに、MoS(和光純薬工業社製、745mg、4.7mmol、平均粒子径:10μm)と、LiS(シグマアルドリッチジャパン社製、1497mg、32.5mmol、平均粒子径:5μm)と、を秤量して加え、さらにZrOボールを入れ、Al製ポットを密閉した。
次いで、Al製ポットを、ボールミル回転台に乗せ97rpmで、4日間処理を行い、混合物を得た。
得られたLi−Mo−S化合物は乳鉢により粉砕し、目開き43μmの篩により分級して、平均粒子径d50が2μmのLi−Mo−S化合物を得た。
Moの含有量に対するLiの含有量のモル比(Li/Mo)は14であり、Moの含有量に対するSの含有量のモル比(S/Mo)は9であった。
(2)硫化物系固体電解質材料(Li1112)の製造
硫化物系固体電解質材料であるLi1112を以下の手順で作製した。
原料には、LiS(シグマアルドリッチジャパン製、純度99.9%)、P(関東化学製試薬)を使用した。LiNは、以下の手順で作製した。
まず、窒素雰囲気のグローブボックス中で、Li箔(本城金属社製純度99.8%、厚さ0.5mm)にステンレス製の剣山を使用しφ1mm以下の穴を多数開けた。Li箔は穴の部分から黒紫色に変化し始め、そのまま、常温で24時間放置することでLi箔すべてが黒紫色のLiNに変化した。LiNは、メノウ乳鉢で粉砕後、ステンレス製篩で篩い分けし、75μm以下の粉末を回収し無機固体電解質材料の原料とした。
つづいて、アルゴングローブボックス中で各原料をLiS:P:LiN=67.5:22.5:10.0(モル%)になるように精秤し、これら粉末を20分間メノウ乳鉢で混合した。次いで、混合粉末2gを秤量し、φ10mmのジルコニア製ボール500gとともに、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−7)にて100rpmで1時間混合粉砕した。次いで、400rpmで15時間混合粉砕し、Li1112組成の硫化物系固体電解質材料を得た。
[3]負極の製造
(1)負極1の製造
厚さ20μmのインジウム箔(ニラコ社製IN−203218)の一方の面にステンレス棒を転がしながら黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)を押し込み、インジウム箔上に黒鉛質材料7mgを複合させることにより負極1を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.27であった。
(2)負極2の製造
負極集電体である導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)の粘着面に黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)4mgを付着させた。
次いで、付着した黒鉛質材料上に厚さ20μmのインジウム箔(ニラコ社製IN−203218)を積層させることにより負極2を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.17であった。
(3)負極3の製造
負極集電体である導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)の粘着面に黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)1.5mgを付着させた。
次いで、付着した黒鉛質材料上に厚さ20μmのインジウム箔(ニラコ社製IN−203218)を積層させることにより負極3を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.07であった。
(4)負極4の製造
厚さ20μmのインジウム箔(ニラコ社製IN−203218)の一方の面に、黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)11mgを付着させ、その上にさらに厚さ20μmのインジウム箔(ニラコ社製IN−203218)を積層した。得られた積層体を280MPaで加圧することにより負極4を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.22であった。
(5)負極5の製造
粒子状のインジウム(ニューメタルス&ケミカルズ社製99.999%、平均粒子径d50:45μm)と、黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)とをポリ瓶の中に入れて振とう混合した。次いで、得られた混合物24mgを負極集電体である導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)の粘着面に付着させることにより負極5を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.18であった。
(6)負極6の製造
厚さ20μmのインジウム箔(ニラコ社製IN−203218)の一方の面にステンレス棒を転がしながらアセチレンブラック(STREM CHEMICALS社製99.99%、平均粒子径d50:0.5μm)を押し込み、インジウム箔上に7mgを複合させることにより負極6を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.27であった。
(7)負極7の製造
厚さ20μmのインジウム箔(ニラコ社製IN−203218)の一方の面にステンレス棒を転がしながら黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)を押し込み、インジウム箔上に黒鉛質材料0.8mgを複合させることにより負極7を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.04であった。
(8)負極8の製造
厚さ20μmのインジウム箔(ニラコ社製IN−203218)の一方の面にステンレス棒を転がしながら黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)を押し込み、インジウム箔上に黒鉛質材料25mgを複合させることにより負極8を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.56であった。
(9)負極9の製造
粒子状のインジウム(ニューメタルス&ケミカルズ社製99.999%、平均粒子径d50:45μm)と、黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)とをポリ瓶の中に入れて振とう混合した。次いで、得られた混合物10mgを負極集電体である導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)の粘着面に付着させることにより負極9を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.20であった。
(10)負極10の製造
粒子状のインジウム(ニューメタルス&ケミカルズ社製99.999%、平均粒子径d50:45μm)と、黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)とをポリ瓶の中に入れて振とう混合した。次いで、得られた混合物10mgを負極集電体である導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)の粘着面に付着させることにより負極10を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.30であった。
(11)負極11の製造
粒子状のインジウム(ニューメタルス&ケミカルズ社製99.999%、平均粒子径d50:45μm)と、黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)とをポリ瓶の中に入れて振とう混合した。次いで、得られた混合物10mgを負極集電体である導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)の粘着面に付着させることにより負極11を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.40であった。
(12)負極12の製造
粒子状のインジウム(ニューメタルス&ケミカルズ社製99.999%、平均粒子径d50:45μm)と、黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)とをポリ瓶の中に入れて振とう混合した。次いで、得られた混合物10mgを負極集電体である導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)の粘着面に付着させることにより負極12を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.50であった。
(13)負極13の製造
粒子状のインジウム(ニューメタルス&ケミカルズ社製99.999%、平均粒子径d50:45μm)と、黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)とをポリ瓶の中に入れて振とう混合した。次いで、得られた混合物10mgを負極集電体である導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)の粘着面に付着させることにより負極13を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.60であった。
(14)負極14の製造
粒子状のインジウム(ニューメタルス&ケミカルズ社製99.999%、平均粒子径d50:45μm)と、黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)とをポリ瓶の中に入れて振とう混合した。次いで、得られた混合物10mgを負極集電体である導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)の粘着面に付着させることにより負極14を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.70であった。
(15)負極15の製造
粒子状のインジウム(ニューメタルス&ケミカルズ社製99.999%、平均粒子径d50:45μm)と、黒鉛質材料(天然黒鉛、日本黒鉛社製、CGC−20、平均粒子径d50:20μm)とをポリ瓶の中に入れて振とう混合した。次いで、得られた混合物10mgを負極集電体である導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)の粘着面に付着させることにより負極14を得た。ここで、インジウム材料の質量(W)と炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))は0.80であった。
<実施例1>
導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)、負極1、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極1の黒鉛質材料付着面を固体電解質層と反対側に配置した。
<実施例2>
負極2、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極2の集電体面を固体電解質層と反対側に配置した。
<実施例3>
負極3、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極3の集電体面を固体電解質層と反対側に配置した。また、電池の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、黒鉛質材料がインジウム箔の表層に埋設されていた。
<実施例4>
導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)、負極4、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。
<実施例5>
負極5、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極5の集電体面を固体電解質層と反対側に配置した。また、電池の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、粒子状のインジウムは粒子同士が一体化し、膜状になっていた。また、黒鉛質材料がインジウム膜に埋設されていた。
<実施例6>
導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)、負極6、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極6のアセチレンブラック付着面を固体電解質層と反対側に配置した。
<比較例1>
導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)、負極(厚さ20μmのインジウム箔(ニラコ社製IN−203218))、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。
<比較例2>
導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)、負極7、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極7の黒鉛質材料付着面を固体電解質層と反対側に配置した。
<比較例3>
導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)、負極8、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極8の黒鉛質材料付着面を固体電解質層と反対側に配置した。
<実施例7>
負極9、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極9の集電体面を固体電解質層と反対側に配置した。
<実施例8>
負極10、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極10の集電体面を固体電解質層と反対側に配置した。
<実施例9>
負極11、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極11の集電体面を固体電解質層と反対側に配置した。
<実施例10>
負極12、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極12の集電体面を固体電解質層と反対側に配置した。
<比較例4>
負極13、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極13の集電体面を固体電解質層と反対側に配置した。
<比較例5>
負極14、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極14の集電体面を固体電解質層と反対側に配置した。
<比較例6>
負極15、固体電解質層(Li1112、100mg、直径φ=14mm、厚みt=0.4mm)、正極(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(重量%)、10mg、直径φ=14mm、厚みt=0.04mm)、導電性銅箔テープ(寺岡製作所社製8313、厚さ:30μm)をこの順で積層させた。ただし、正極側の導電銅箔テープは、導電性を高めるため銅粉(高純度化学研究所製99%以上、−75μm)9mgを粘着面に付着させた。次いで、得られた積層体を280MPaで加圧して全固体型リチウムイオン電池を作製した。なお、負極15の集電体面を固体電解質層と反対側に配置した。
(充放電試験結果)
以上の充放電試験結果を表1に示す。
実施例で得られた負極材料は、比較例で得られた負極材料に比べて、放電容量変化率(サイクル特性)および充放電容量のバランスに優れていた。
Figure 2016173913
100 リチウムイオン電池
110 正極
120 電解質層
130 負極
A インジウム材料
A1 第一インジウム材料
A2 第一インジウム材料
B 炭素質材料
C 負極集電体
P 負極材料

Claims (14)

  1. リチウムイオン電池の負極に用いられる負極材料であって、
    リチウムイオンを吸蔵・放出するインジウム材料と、粒子状の炭素質材料と、を含み、
    前記インジウム材料の質量(W)と前記炭素質材料の質量(W)との合計質量(W+W)に対する前記炭素質材料の質量(W)の比(W/(W+W))が0.05以上0.55以下である負極材料。
  2. 請求項1に記載の負極材料において、
    前記インジウム材料が箔状または膜状であり、
    前記インジウム材料の少なくとも一方の面に前記炭素質材料が付着または複合している負極材料。
  3. 請求項2に記載の負極材料において、
    前記インジウム材料の電解質層と接する面とは反対側の面に前記炭素質材料が付着または複合している負極材料。
  4. 請求項2または3に記載の負極材料において、
    前記インジウム材料の厚みが1μm以上500μm以下である負極材料。
  5. 請求項2乃至4いずれか一項に記載の負極材料において、
    前記インジウム材料が箔状または膜状の第一インジウム材料と箔状または膜状の第二インジウム材料により構成され、かつ、前記第一インジウム材料と前記第二インジウム材料がこの順番で積層されており、
    前記第一インジウム材料と前記第二インジウム材料との間に前記炭素質材料が複合している負極材料。
  6. 請求項1に記載の負極材料において、
    前記インジウム材料が粒子状である負極材料。
  7. 請求項6に記載の負極材料において、
    レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における前記インジウム材料の平均粒子径d50が1μm以上100μm以下である負極材料。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載の負極材料において、
    レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における前記炭素質材料の平均粒子径d50が0.1μm以上50μm以下である負極材料。
  9. 請求項1乃至8いずれか一項に記載の負極材料において、
    前記炭素質材料が黒鉛質材料、ハードカーボン、およびソフトカーボンから選択される一種または二種以上を含む負極材料。
  10. 請求項1乃至9いずれか一項に記載の負極材料により構成された負極活物質層を備えるリチウムイオン電池用負極。
  11. 請求項10に記載の負極と、電解質層と、正極とを備えるリチウムイオン電池。
  12. 請求項11に記載の電池において、
    前記正極が硫化物系正極活物質を含むリチウムイオン電池。
  13. 請求項11または12に記載の電池において、
    前記電解質層が固体電解質材料を含む固体電解質層であるリチウムイオン電池。
  14. 請求項13に記載の電池において、
    全固体型リチウムイオン電池であるリチウムイオン電池。
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