JP2016172681A - シリコンインゴット及びその製造方法並びに種結晶 - Google Patents
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Abstract
Description
前記種結晶は、前記結晶粒が成長する成長方向に対して垂直方向の端部から順に複数の単結晶シリコンブロックが配列されてなるとともに、結晶成長に伴って転位発生を抑制する第1転位抑制粒界を形成させ得る少なくとも一つの第1転位抑制境界と、前記第1転位抑制境界よりも前記端部側に位置して結晶成長に伴って転位を発生させ得る転位発生粒界を形成させ得る少なくとも一つの転位発生境界と、を有することを特徴とする。
・x(210)y(1-20)z(001)である単結晶シリコンブロックと、x(310)y(1-30)z(001)である単結晶シリコンブロック
・x(210)y(1-20)z(001)である単結晶シリコンブロックと、x(111)y(11-2)z(1-10)である単結晶シリコンブロック
・x(310)y(1-30)z(001)である単結晶シリコンブロックと、x(111)y(11-2)z(1-10)である単結晶シリコンブロック
前記種結晶の上にシリコン融液を配置し、前記シリコン融液を冷却して前記種結晶の結晶方位を受け継いで一方向に結晶粒を成長させてシリコンインゴットを形成するとともに、前記シリコンインゴット中に前記第1転位抑制境界を引き継いだ前記第1転位抑制粒界と前記高転位単結晶シリコンブロックを引き継いで転位を発生させた高転位結晶粒とを形成して、前記第1転位抑制粒界に前記側壁と反対側で対面する結晶粒での転位発生を抑制させる成長工程と、を有していてもよい。即ち、種結晶は、第1転位抑制境界よりも端部側に、転位発生境界の代わりに高転位単結晶シリコンブロックが配置されていてもよい。
上記シリコンインゴットによれば、第1転位抑制粒界に対して端部と反対側で対面する結晶粒に発生している転位は、転位発生粒界に対面する結晶粒に発生している転位よりも少ない。このため、第1転位抑制粒界よりも中央側の結晶粒での転位発生及び不純物拡散が少なく抑えられている。
上記シリコンインゴットによれば、第1転位抑制粒界に対して端部と反対側で対面する結晶粒に発生している転位は、高転位結晶粒に発生している転位よりも少ない。このため、第1転位抑制粒界よりも中央側の結晶粒での転位発生及び不純物拡散が少なく抑えられている。
本参考例のシリコンインゴットの製造方法について説明する。シリコンインゴットを製造するために、配置工程と成長工程を行う。
本実施例のシリコンインゴットの製造方法について説明する。シリコンインゴットを製造するために、配置工程と成長工程を行う。
本実施例のシリコンインゴットは、種結晶において、第3転位抑制境界を配置していること、及び、坩堝の4つのすべての側壁に、第3転位抑制境界、転位発生境界及び第1転位抑制境界を配置している点が、実施例1と相違する。以下、本実施例のシリコンインゴットの製造方法について説明する。
Claims (21)
- 坩堝底に側壁から順に複数の単結晶シリコンブロックを配列させるとともに、結晶成長に伴って転位発生を抑制する第1転位抑制粒界を形成させ得る少なくとも一つの第1転位抑制境界と、前記第1転位抑制境界よりも前記側壁側に位置して結晶成長に伴って転位を発生させ得る転位発生粒界を形成させ得る少なくとも一つの転位発生境界と、を有するように、前記複数の単結晶シリコンブロックを配置して種結晶を形成する配置工程と、
前記種結晶の上にシリコン融液を配置し、前記シリコン融液を冷却して前記種結晶の結晶方位を受け継いで一方向に結晶粒を成長させてシリコンインゴットを形成するとともに、前記シリコンインゴット中に前記転位発生境界と前記第1転位抑制境界をそれぞれ引き継いだ前記転位発生粒界と前記第1転位抑制粒界を形成して、前記転位発生粒界に対面する結晶粒に転位を発生させるとともに、前記第1転位抑制粒界に対して前記側壁と反対側で対面する結晶粒での転位発生を抑制させる成長工程と、を有することを特徴とするシリコンインゴットの製造方法。 - 前記配置工程において、前記第1転位抑制境界に対して前記側壁と反対側に、結晶成長に伴って転位発生を抑制する第2転位抑制粒界を形成させ得る少なくとも一つの第2転位抑制境界を有するように、前記複数の単結晶シリコンブロックを配置して種結晶を形成し、
前記成長工程において、前記シリコンインゴット中に前記第2転位抑制境界を引き継いだ前記第2転位抑制粒界を形成して、前記第2転位抑制粒界に対面する結晶粒での転位発生を抑制させる請求項1に記載のシリコンインゴットの製造方法。 - 前記配置工程において、前記転位発生境界よりも前記側壁側に、結晶成長に伴って転位発生を抑制する第3転位抑制粒界を形成させ得る少なくとも一つの第3転位抑制境界を有するように、前記複数の単結晶シリコンブロックを配置して種結晶を形成し、
前記成長工程において、前記シリコンインゴット中に前記第3転位抑制境界を引き継いだ前記第3転位抑制粒界を形成して、前記第3転位抑制粒界の前記側壁側で対面する結晶粒での転位発生を抑制させる請求項1又は2に記載のシリコンインゴットの製造方法。 - 前記転位発生粒界のΣ値は、前記第1転位抑制粒界のΣ値よりも小さい請求項1〜3のいずれかに記載のシリコンインゴットの製造方法。
- 前記転位発生境界に対面する前記単結晶シリコンブロックの結晶方位に対する、前記転位発生粒界に対面する結晶粒の結晶方位のズレ角度が0°以上10°以下である請求項1〜4のいずれかに記載のシリコンインゴットの製造方法。
- 前記坩堝の対向する一対の側壁のうち一方の側壁の近傍に配置された少なくとも一つの前記転位発生境界に対面する前記単結晶シリコンブロックの合計厚みは、1mm以上100mm以下である請求項1〜5のいずれかに記載のシリコンインゴットの製造方法。
- 前記種結晶は、前記第1転位抑制境界よりも前記側壁側に位置して、前記第1転位抑制境界に対して前記側壁側と反対側の単結晶シリコンブロックよりも高い転位密度を有する高転位単結晶シリコンブロックを有する請求項1〜6のいずれかに記載のシリコンインゴットの製造方法。
- 前記配置工程において、前記坩堝の側壁から順に、前記転位発生境界及び前記第1転位抑制境界を配置させる請求項1〜7のいずれかに記載のシリコンインゴットの製造方法。
- 前記配置工程において、前記坩堝底が四角形状をなし、4つの前記側壁について各側壁から順に、前記転位発生境界及び前記第1転位抑制境界を配置させる請求項8に記載のシリコンインゴットの製造方法。
- 前記配置工程において、前記坩堝の側壁から順に、前記第3転位抑制境界、前記転位発生境界及び前記第1転位抑制境界を配置させる請求項3に記載のシリコンインゴットの製造方法。
- 前記配置工程において、前記坩堝底が四角形状をなし、4つの前記坩堝について各側壁から順に、前記第3転位抑制境界、前記転位発生境界及び前記第1転位抑制境界を配置させる請求項10に記載のシリコンインゴットの製造方法。
- 坩堝底に側壁から順に複数の単結晶シリコンブロックを配列させるとともに、結晶成長に伴って転位発生を抑制する第1転位抑制粒界を形成させ得る少なくとも一つの第1転位抑制境界と、前記第1転位抑制境界よりも前記側壁側に位置して、前記第1転位抑制境界に対して前記側壁側と反対側の単結晶シリコンブロックよりも高い転位密度を有する高転位単結晶シリコンブロックと、を有するように、前記複数の単結晶シリコンブロックを配置して種結晶を形成する配置工程と、
前記種結晶の上にシリコン融液を配置し、前記シリコン融液を冷却して前記種結晶の結晶方位を受け継いで一方向に結晶粒を成長させてシリコンインゴットを形成するとともに、前記シリコンインゴット中に前記第1転位抑制境界を引き継いだ前記第1転位抑制粒界と前記高転位単結晶シリコンブロックを引き継いで転位を発生させた高転位結晶粒とを形成して、前記第1転位抑制粒界に対して前記側壁と反対側で対面する結晶粒での転位発生を抑制させる成長工程と、を有することを特徴とするシリコンインゴットの製造方法。 - 前記配置工程において、前記坩堝の側壁から順に、前記高転位単結晶シリコンブロック及び前記第1転位抑制境界を配置させる請求項12に記載のシリコンインゴットの製造方法。
- シリコンの結晶粒を成長させてシリコンインゴットを製造するために用いられる種結晶であって、
前記種結晶は、前記結晶粒が成長する成長方向に対して垂直方向の端部から順に複数の単結晶シリコンブロックが配列されてなるとともに、結晶成長に伴って転位発生を抑制する第1転位抑制粒界を形成させ得る少なくとも一つの第1転位抑制境界と、前記第1転位抑制境界よりも前記端部側に位置して結晶成長に伴って転位を発生させ得る転位発生粒界を形成させ得る少なくとも一つの転位発生境界と、を有することを特徴とする種結晶。 - シリコンの結晶粒を成長させてシリコンインゴットを製造するために用いられる種結晶であって、
前記種結晶は、前記結晶粒が成長する成長方向に対して垂直方向の端部から順に複数の単結晶シリコンブロックが配列されてなるとともに、結晶成長に伴って転位発生を抑制する第1転位抑制粒界を形成させ得る少なくとも一つの第1転位抑制境界と、前記第1転位抑制境界よりも前記端部側に位置して、前記第1転位抑制境界に対して前記端部側と反対側の単結晶シリコンブロックよりも高い転位密度を有する少なくとも一つの高転位単結晶シリコンブロックと、を有することを特徴とする種結晶。 - シリコンの種結晶の結晶方位を受け継いで一方向に成長した複数の結晶粒よりなるシリコンインゴットであって、
前記シリコンインゴットは、第1転位抑制粒界と、前記第1転位抑制粒界よりも結晶粒の成長方向に対して垂直方向の端部側に位置する転位発生粒界とを有するとともに、前記転位発生粒界に対面する結晶粒に転位が発生されており、前記第1転位抑制粒界に対して前記端部と反対側で対面する結晶粒に発生している転位は、前記転位発生粒界に対面する結晶粒に発生している転位よりも少ないことを特徴とするシリコンインゴット。 - 前記端部から順に、前記転位発生粒界及び前記第1転位抑制粒界が配置されている請求項16に記載のシリコンインゴット。
- 前記シリコンインゴットの結晶粒の成長方向に対して垂直方向の断面は四角形状をなし、前記垂直方向の4つの前記端部について前記各端部から順に、前記転位発生粒界及び前記第1転位抑制粒界が配置されている請求項18に記載のシリコンインゴット。
- シリコンの種結晶の結晶方位を受け継いで一方向に成長した複数の結晶粒よりなるシリコンインゴットであって、
前記シリコンインゴットは、第1転位抑制粒界と、前記第1転位抑制粒界よりも結晶粒の成長方向に対して垂直方向の端部側に位置する高転位結晶粒とを有するとともに、前記高転位結晶粒には転位が発生されており、前記第1転位抑制粒界に対して前記端部と反対側で対面する結晶粒に発生している転位は、前記高転位結晶粒に発生している転位よりも少ないことを特徴とするシリコンインゴット。 - 前記端部から順に、前記高転位結晶粒及び前記第1転位抑制粒界が配置されている請求項19に記載のシリコンインゴット。
- 前記シリコンインゴットの結晶粒の成長方向に対して垂直方向の断面は四角形状をなし、前記垂直方向の4つの前記端部について前記各端部から順に、前記高転位結晶粒及び前記第1転位抑制粒界が配置されている請求項20に記載のシリコンインゴット。
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