JP2016171096A - セラミックパッケージ、該パッケージを用いた電子部品装置、および該電子部品装置の製造方法 - Google Patents

セラミックパッケージ、該パッケージを用いた電子部品装置、および該電子部品装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】開口部を囲むメタライズ層の上方にロウ材を介して接合した金属枠の上面に、金属蓋をシーム溶接しても、伝達熱や電気抵抗による発熱により金属蓋やロウ材が部分的に溶解しない、気密信頼性を備えたセラミックパッケージなどを提供する。
【解決手段】平面視の外形が矩形状の表面3と、表面3の四辺に位置する側面5a、5bとを含むパッケージ本体2と、パッケージ本体2の表面3側に開口し、かつ、平面視が矩形状のキャビティ6と、キャビティ6の開口部を囲むパッケージ本体2の表面3に沿って形成され、かつ、平面視が矩形枠状のメタライズ層10と、メタライズ層10の上面に幅が変化するロウ材層11、12を介して接合される金属枠13と、を備える。メタライズ層10の幅は、パッケージ本体2の表面3における対向する一対の辺部にて、その両端側の幅狭部10sから該辺部の中央側10a、10bにかけて緩やかに広くされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、セラミックからなる直方体形状のパッケージ本体における少なくとも一方の表面に開口するキャビティを有するセラミックパッケージ、該パッケージを用いた電子部品装置、および該電子部品装置の製造方法に関する。
例えば、セラミックからなる直方体形状のパッケージ本体におけるキャビティを囲む平面視が矩形枠状の表面にメタライズ層を形成し、該メタライズ層の上方にロウ材層を介して金属枠体をロウ付けしてなるセラミックパッケージが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、上記セラミックパッケージにおける金属枠体の上に、金属蓋体がシーム溶接により接合される。
特開2013−243232号公報(第1〜11頁、図1〜13)
しかし、平面視が矩形枠状の前記金属枠体の上面に矩形状の金属蓋をシーム溶接によって接合する場合、一対のローラ電極を前記金属蓋において対向する一対の辺に沿って転動させつつ移動すると、各ローラ電極付近から個別に発生した溶接熱の熱伝達が該一対のローラ電極の中間位置付近で重なり合う。それと同時に、当該一対のローラ電極の間を流れる溶接電流に対する電気抵抗も該一対のローラ電極の中間位置付近で最も高くなる。その結果、かかる一対のローラ電極に挟まれた前記金属蓋の各辺の中央部付近や、かかる中央部付近の真下付近のロウ材が部分的に溶解するため、前記キャビティおよび該キャビティ内に搭載された電子部品の気密信頼性が損なわれてしまう場合があった。
本発明は、背景技術で説明した問題点を解決し、箱形状のパッケージ本体における一対の表面の少なくとも一方に開口したキャビティの開口部を封止するに際し、該開口部を囲むメタライズ層の上方にロウ材を介して接合した平面視が矩形枠状の金属枠の上面に、矩形状の金属蓋をシーム溶接しても、前記のような一対のローラ電極からの伝達熱や電気抵抗による発熱によって上記金属蓋板やロウ材が部分的に溶解せず、優れた気密信頼性を備えたセラミックパッケージ、該パッケージを用いた電子部品装置、および該電子部品装置を提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、前記課題を解決するため、箱形状または板形状のパッケージ本体の前記表面に形成する平面視が矩形枠状のメタライズ層の上面に平面視が相似形状の金属枠を接合するために両者間に介在させるロウ材の量を、上記メタライズ層および金属枠の各辺ごとの中央側で多くし且つ該辺ごとの両端側を少なくする、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明による第1のセラミックパッケージ(請求項1)は、セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面と、該一対の表面の四辺間に位置する側面とを含むパッケージ本体と、該パッケージ本体の少なくとも一方の表面側に開口し、且つ平面視が矩形状のキャビティと、該キャビティの開口部を囲む平面視が矩形枠状の上記パッケージ本体の表面に沿って形成され、且つ平面視が矩形枠状のメタライズ層と、該メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合される金属枠と、を備えたセラミックパッケージであって、上記メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺部の中央側にかけて緩やかに広くされている、ことを特徴とする。
前記セラミックパッケージによれば、前記メタライズ層の幅は、前記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺部の中央側にかけて緩やかに広くなるように変化している。その結果、上記メタライズ層の上面に均一に濡れ広がって配設されるロウ材層の幅は、上記辺部の両端側で狭く、かかる両端側から当該辺部の中央側に向かって緩やかに(除々に)拡大している。
そのため、上記メタライズ層の上面の辺部の中央側には比較的多量のロウ材が配設され、且つ該辺部の両端側には比較的少量のロウ材が配設されると共に、これら中央側と両端側との間には、該辺部の長手方向に沿った距離に応じた量(例えば、該距離に比例する一次関数的な量、あるいは二次関数的な量)のロウ材が配設される。従って、以下の効果(1)〜(4)を奏することが可能となる。
(1)追って、上記ロウ材層の上に接合(ロウ付け)される前記金属枠の上面に金属蓋をシーム溶接により接合する際に、発生する溶接熱が集中する辺部の中央側に集中しても、該溶接熱を前記ロウ材層の辺部の中央側に位置する多量のロウ材により拡散できるので、該ロウ材自体の不用意な再溶融を防ぐことができる。しかも、上記中央側と両端側との間におけるロウ材層のロウ材は、上記辺部の長手方向に沿った距離ごとに応じた量で変化するように配設されているので、上記溶接熱による局部的なロウ材の再溶解を確実に阻止することができる。
(2)上記金属枠の上面に金属蓋をシーム溶接する際に、かかる金属蓋において対向する一対の辺に沿って転動する一対のローラ電極間に流れる溶接電流が、前記メタライズ層の辺部の中央側のロウ材中で電気抵抗により発熱しても、かかる発熱量を前記ロウ材層の辺部の中央側に位置する比較的多量のロウ材により低減することができる。更に、上記中央側と両端側との間におけるロウ材層のロウ材は、上記辺部の長手方向に沿った距離にほぼ応じた量で配設されているので、上記電気抵抗による発熱も各位置で確実に低減することができる。
(3)前記金属枠の上面に金属蓋をシーム溶接した後において、かかる金属蓋の熱収縮に伴う収縮応力を生じるが、該応力が金属蓋の各辺の中央側に集中して受けても、かかる応力を、前記ロウ材層の辺部の中央側付近に位置する比較的多量のロウ材中において吸収し且つ拡散することができる。更に、上記中央側と両端側との間におけるロウ材層のロウ材は、上記辺部の長手方向に沿った距離にほぼ応じた量で配設されているので、上記応力を各位置で確実に吸収できる。その結果、上記応力によってメタライズ層がパッケージ本体の表面から剥離する事態を防止することができる。
(4)以上によって、前記シーム溶接する際に金属蓋やロウ材が部分的に溶解せず、且つ前記メタライズ層が剥離しにくい優れた気密信頼性を備えたセラミックパッケージを提供することができる。
尚、前記セラミックは、例えば、アルミナなどの高温焼成セラミック、あるいはガラス−セラミックなどの低温焼成セラミックである。
また、前記矩形状および矩形枠状は、長方形状あるいは正方形状である。
更に、前記パッケージ本体における一対の表面とは、例えば、表面と裏面と称するように相対的な呼称である。
また、前記辺部とは、上記表面を構成する四辺の一辺ごとの全面を指す。
更に、前記パッケージ本体の表面が長方形状の枠形である場合、前記対向する一対の辺部は、少なくとも一対の短辺の全面を指し、上記表面が正方形状の枠形である場合、前記対向する一対の辺部は、対向する二対(四辺)の全面を指す。
また、前記辺部の両端側は、少なくとも、平面視で隣接する2つの辺部の外側面と内側面とが交差する角形状の隅部、あるいは該隅部から辺部に沿って各辺の外側面と内側面との厚み分を加えた領域を指しており、当該辺部においてこれら一対の両端側に挟まれた領域が前記中央側である。
更に、前記メタライズ層の幅は、平面視で前記パッケージ本体の表面を構成する四辺の辺部の長手(辺)方向と直交する方向である。
また、前記キャビティの底面には、例えば、水晶振動子などの素子を実装するための一対以上(複数)の電極が形成されている。
更に、前記メタライズ層は、Wなどの金属粉末を含む導電性ペーストを、前記パッケージ本体の表面に対し、例えば、スクリーン印刷することで形成される。
加えて、前記金属枠(金属リング)は、例えば、42アロイ(42%Ni−Fe)、コバール(Fe−29%Ni−17%Co)、194合金(Cu−2.3%Fe−0.03%P)、あるいは、オーステナイト系などのステンレス鋼などからなる。
また、本発明には、前記パッケージ本体の表面が平面視で長方形状の枠形を呈し、前記メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面のうち少なくとも対向する一対の短辺の辺部において、該辺部の両端側から中央側にかけて緩やか広くされている、第1のセラミックパッケージ(請求項2)も含まれる。
これによれば、例えば、平面視の外形が長方形状である前記パッケージ本体の表面が、比較的サイズが大きい場合、該表面上に形成するメタライズ層は、上記パッケージ本体の表面おいて対向する一対の短辺(辺部)上においてのみ、該短辺の中央側と両端側との幅に前記のような変化による差を設け、且つ対向する一対の長辺(辺部)では同一幅となる。従って、かかる形態のメタライズ層を含む前記セラミックパッケージによっても、前記効果(1)〜(4)を確実に奏することが可能となる。
更に、前記メタライズ層の幅が、前記辺部の長手方向において緩やかに変化しているので、該メタライズ層の上面に供給される溶けたロウ材をスムーズに且つ均一な厚みで濡れ広げること容易となる(効果(5))。
更に、本発明には、前記パッケージ本体のキャビティの開口部を囲む表面において、平面視で前記辺部の中央側のメタライズ層の幅は、該辺部における両端側のメタライズ層の幅よりも少なくとも10%以上広い、第1のセラミックパッケージ(請求項3)も含まれる。
上記のようなセラミックパッケージによれば、前記効果(1)〜(4)を一層確実に奏することが可能となる。
尚、前記メタライズ層の辺部における中央側の幅を該辺部の両端側の幅よりも少なくとも10%以上広くしたのは、かかる両位置間の幅の差が10%未満になると、前記効果(1)〜(3)を確実に得ることが不十分になる場合があるためである。付言すれば、上記幅の差の上限は、約50〜70%である。
加えて、本発明には、前記パッケージ本体のキャビティの開口部を囲む表面において、前記メタライズ層は、前記辺部の両端側から中央側に向かって、該辺部の外側または内側に幅が平面視で円弧形状、台形状、あるいは、三角形状に緩やかに広くなっている、第1のセラミックパッケージ(請求項4)も含まれる。
これによれば、前記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、例えば、通常のスクリーン印刷により、該辺部ごとの両端側から該辺部の中央側にかけて緩やか(なだらか)に広くなる幅の前記メタライズ層を含むセラミックパッケージを、容易に設計および制作することが可能となる。
尚、前記円弧形状、台形状、あるいは、三角形状は、前記辺部の長手方向に沿って扁平な半円形状、扁平な台形状、あるいは扁平な二等辺三角形状を呈する。
また、本発明による第2のセラミックパッケージ(請求項5)は、セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面を有するパッケージ本体と、該パッケージ本体の少なくとも一方の表面の各辺部に沿って形成された平面視が矩形枠状のメタライズ層と、該メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合され、且つ内側にキャビティを形成する金属枠と、を備えたセラミックパッケージであって、上記メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺部の中央側にかけて緩やかに広くされている、ことを特徴とする。
これによっても、前記メタライズ層の幅は、前記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺部の中央側にかけて緩やかに広くなるように変化している。その結果、上記メタライズ層の上面に均一に濡れ広がって配設されるロウ材層の幅は、上記辺部の両端側で狭く、かかる両端側から当該辺部の中央側に向かって緩やかに拡大している。
その結果、前記同様の効果(1)〜(4)を奏することが可能となる。
尚、前記パッケージ本体のように、金属枠が接合されて初めてキャビティが形成される平板状の形態では、前記辺部の両端側とは、おおよそ、それぞれ該辺部の一端から該パッケージ本体を形成するセラミック層の厚み乃至該厚みの2倍程度の距離であり、これらの両端側を除いた領域が前記中央側となる。
更に、本発明には、前記パッケージ本体の表面において、平面視で前記辺部の中央側のメタライズ層の幅は、該辺部における両端側のメタライズ層の幅よりも少なくとも10%以上広い、第2の第2のセラミックパッケージ(請求項6)も含まれる。これによっても、前記効果(1)〜(4)を確実に奏することが可能となる。
一方、本発明による第1の電子部品装置(請求項7)は、セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面と、該一対の表面の四辺間に位置する側面とを含むパッケージ本体と、該パッケージ本体の少なくとも一方の表面側に開口し且つ平面視が矩形状のキャビティと、該キャビティの開口部を囲む平面視が矩形枠状の上記パッケージ本体の表面に沿って形成され、且つ平面視が矩形枠状のメタライズ層と、該メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合される金属枠と、該金属枠の上面に接合される金属蓋と、を備えた電子部品装置であって、上記メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺部の中央側にかけて緩やかに広くされている、ことを特徴とする。
また、本発明による第2の電子部品装置(請求項8)は、セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面を有するパッケージ本体と、該パッケージ本体の少なくとも一方の表面の各辺部に沿って形成された平面視が矩形枠状のメタライズ層と、該メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合され、且つ内側にキャビティを形成する金属枠と、該金属枠の上面に接合される金属蓋と、を備えた電子部品装置であって、上記メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺の中央側にかけて緩やかに広くされている、ことを特徴とする。
これらによれば、前記セラミックパッケージにおける金属枠の上面に、金属蓋をシーム溶接によって接合する際に、前記効果(1)〜(3)を奏することができると共に、上記金属蓋の気密な接合によって、更に、前記キャビティ内に搭載された電子部品の性能を確実に補償できる効果(6)を確実に奏することができる。
尚、前記金属蓋も、前記同様の42アロイ、コバール、194合金、あるいは、ステンレス鋼などからなる。
更に、前記第1の電子部品装置の製造方法(請求項9)は、セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面と、該一対の表面の四辺間に位置する側面とを含むパッケージ本体と、該パッケージ本体の少なくとも一方の表面側に開口し且つ平面視が矩形状のキャビティと、該キャビティの開口部を囲む平面視が矩形枠状の上記パッケージ本体の表面に沿って形成され、且つ平面視が矩形枠状のメタライズ層と、該メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合される金属枠と、該金属枠の上面に接合される金属蓋と、を備えた電子部品装置の製造方法であって、上記キャビティを含む上記パッケージ本体を準備する工程と、前記キャビティの開口部を囲む平面視が矩形枠状の上記パッケージ本体の表面に沿ってメタライズ層を形成する工程と、該メタライズ層の上面にロウ材層を介して金属枠を接合する工程と、該金属枠の上面に金属蓋を接合する工程と、を含み、上記メタライズ層を形成する工程において、該メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺部の中央側にかけて緩やかに広くなるように形成される、ことを特徴とする。
加えて、本発明による第2の電子部品装置の製造方法(請求項10)は、セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面を有するパッケージ本体と、該パッケージ本体の少なくとも一方の表面の各辺部に沿って形成された平面視が矩形枠状のメタライズ層と、該メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合され、且つ内側にキャビティを形成する金属枠と、該金属枠の上面に接合される金属蓋と、を備えた電子部品装置の製造方法であって、一対の表面を有する上記パッケージ本体を準備する工程と、該パッケージ本体の少なくとも一方の表面の各辺に沿って平面視が矩形枠状のメタライズ層を形成する工程と、該メタライズ層の上面にロウ材層を介して金属枠を接合する工程と、該金属枠の上面に金属蓋を接合する工程と、を含み、上記メタライズ層を形成する工程において、該メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺の中央側にかけて緩やかに広くなるように形成される、ことを特徴とする。
これらによれば、前記効果(1)〜(3)、(5)を奏することができる電子部品装置を確実に製造することが可能となる(効果(7))。
尚、前記メタライズ層は、金属粉末を含む導電性ペーストを、前記パッケージ本体の表面に対し、例えば、スクリーン印刷することで形成される。
また、前記ロウ材層は、例えば、Agロウかなり、上記メタライズ層の上面の複数箇所に溶けた銀ロウを順次滴下するか、あるいは、予め、平面視が矩形枠状で且つシート状にプリフォームされたロウ材シートを敷設することで形成される。
本発明による第1のセラミックパッケージを示す斜視図。 上記パッケージのパッケージ本体とメタライズ層とを示す平面図。 (A)は図1中のA−A線に沿った矢視の部分垂直断面図、(B)は図1中のB−B線に沿った矢視の部分垂直断面図。 (A)、(B)は前記パッケージの各製造工程を示す概略図。 (A)は図4(B)に続く製造工程と得られた前記パッケージとを示す概略図、(B)は該パッケージを用いて得られた電子部品装置を示す概略図。 上記電子部品装置を得るためのシーム溶接工程の概略を示す部分垂直断面図。 異なる位置における上記シーム溶接工程の概略を示す部分垂直断面図。 前記とは変形形態のメタライズ層とパッケージ本体とを示す平面図。 異なる形態のメタライズ層とパッケージ本体とを示す平面図。 上記形態の応用形態のメタライズ層とパッケージ本体を示す平面図。 更に異なる形態のメタライズ層とパッケージ本体とを示す平面図。 前記第1のパッケージの異なる応用形態の概略を示す側面図。 本発明による第2のセラミックパッケージを示す斜視図。 (A)、(B)は上記パッケージの異なる位置での垂直断面図。 (a)〜(g)は上記パッケージとこれを用いた電子部品装置の製造工程を示す概略図。 上記第2のパッケージの応用形態の概略を示す垂直断面図。
以下において、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明による第1のセラミックパッケージ(以下、単にパッケージと称する)1aを示す斜視図、図2は、そのパッケージ本体2およびメタライズ層10を示す平面図、図3(A)、(B)は図1中のA−A線あるいはB−B線に沿った矢視の部分垂直断面図である。
上記パッケージ1aは、図1,図2に示すように、全体が直方体状(箱形状)を呈するパッケージ本体2と、該パッケージ本体2の表面3に開口したキャビティ6と、該キャビティ6の開口部を囲む平面視が矩形枠状の上記表面3の全周に沿ってほぼ一定の厚みで形成されたメタライズ層10と、該メタライズ層10の上面にロウ材層11,12を介してロウ付け(接合)され且つ平面視が矩形枠状の金属枠13と、を備えている。
前記パッケージ本体2は、例えば、アルミナなどの高温焼成セラミックからなり、平面視の外形が長方形(矩形)状である表面3および裏面(表面)4と、これらの四辺間に位置する側面視が長辺の側面5aおよび短辺の側面5bとから構成されている。
また、記メタライズ層10は、例えば、主にWまたはMoからなり、図2に示すように、前記パッケージ本体2の表面3における互いに対向する一対ずつの長辺(辺部)および短辺(辺部)において、該長辺および短辺の長手方向(辺方向)の中央側に位置し、且つ外側に平面視で扁平な台形状に拡がる幅広部10a,10bと、該中央側から上記長辺および短辺の両端側向かって緩やかに狭くなる傾斜辺を有する左右または上下一対の幅狭部10sとを備えている。かかる一対の幅狭部10sと幅広部10a,10bとの間は、図2に示すように、平面視で外側に一対の互いに対称な傾斜辺が位置している。そのため、図2に示すように、パッケージ本体2の表面3は、平面視の各コーナ付近ごとでほぼL字形状にて露出し、且つ該表面3の長辺および短辺の中央側に向かっては、上記ロウ材層10の幅広部10a,10bに徐々に覆われるように狭くなっている。
尚、前記幅広部10a,10bの幅は、前記幅狭部10sの幅よりも少なくとも10%以上、望ましくは30%以上広くなるように、予め設定されている。
その結果、上記のようなメタライズ層10の上面に対し、溶けたAgロウを順次滴下していくと、図1,図3(A)に示すように、上記幅狭部10sの上には比較的幅の狭いロウ材層11が形成されている。該ロウ材層11の外側には、図3(A)に示すように、メタライズ層10と金属枠13との外側面間にわたり比較的短く湾曲して立ち上がるフィレットft1が位置している。
一方、図1,図3(B)に示すように、該メタライズ層10の幅広部10a,10bの上面には、比較的幅の広いロウ材層12が形成されている。該ロウ材層12の外側には、図3(B)に示すように、メタライズ層10と金属枠13との外側面間にわたり比較的長く湾曲して立ち上がるフィレットft2が位置している。
更に、前記金属枠13は、例えば、コバールからなり、前記のような形態メタライズ層10の上方に、互いに量が相違する前記ロウ材層11,12を介して、水平姿勢でロウ付け(接合)されている。
加えて、前記パッケージ本体2の表面3に開口するキャビティ6は、図2に示すように、平面視が長方形(矩形)状の底面8と、該底面8の四辺ごとから上記表面3に向けて立設する四辺の側面7と、図示で左側に位置する短辺の側面7に隣接して位置する一対の段部9とからなり、該段部9ごとの上面には、平面視が矩形状である一対の実装用端子17が個別に形成されている。かかる実装用端子17も、主にWまたはMoからなり、追って上記キャビティ6内に実装される水晶振動子などの電子部品19と接続するために用いられる。
以上のようなパッケージ1aによれば、前記メタライズ層10の上面の長辺および短辺の中央側には比較的多量のロウ材層12が形成され、且つ該長辺および短辺の両端側には比較的少量のロウ材層11が形成されると共に、かかるロウ材層11,12間には、該辺部の長手方向に沿った距離に応じた量のロウ材が配設されている。従って、前記効果(1)〜(5)を奏することができる。
以下において、前記第1のパッケージ1aの製造方法と、該パッケージ1aを用いた電子部品装置20の製造方法とについて説明する。
予め、アルミナ粉末、所定のバインダ樹脂、および溶剤などを所要量ずつ配合してセラミックスラリを制作し、該セラミックスラリをドクターブレード法によりシート状に成形して、3枚あるいは4枚のセラミックグリーンシート(以下、単にグリーンシートと称する)を得た。これらのうち、追って上層側となる2枚あるいは3枚のグリーンシートには、所定の打ち抜き加工を施して、追って前記キャビティ6を形成する比較的大きな貫通孔(図示せず)を形成した。
また、追って最上層側となるグリーンシートには、平面視が矩形枠状の表面3のほぼ全面にW粉末またはMo粉末を含む導電性ペーストを、所定パターンのスクリーン印刷することにより、厚みがほぼ均一な前記幅広部10a,10bおよび幅狭部10sを含む未焼成のメタライズ層10を形成した。更に、追って最下層側となる平板のグリーンシートには、小径の貫通孔を複数箇所で設け、各貫通孔に上記同様の導電性ペーストを吸引・充填して、複数の未焼成のビア導体(図示せず)を形成した。加えて、前記貫通孔内に追って前記一対の段部9となる一対の凸部を有する前記グリーンシートの該凸部ごとの上面にも、上記同様の導電性ペーストをスクリーン印刷して、未焼成の前記実装用端子17を形成した。
次に、前記複数のグリーンシートを積層して、表面3に開口するキャビティ6とその底部に一対の段部9とを内設するグリーンシート積層体(図示せず)を形成した。かかるグリーンシート積層体を、平坦な定盤上で拘束し、下端面(先端面)が平坦な押し型を上方から押し付けて圧着した。
引き続いて、前記メタライズ層10などの導体ごとの表面にNiメッキ膜およびAuメッキ膜を順次被覆した後、前記グリーンシート積層体を焼成することによって、図4(A)に示すように、前記メタライズ層10を含むパッケージ本体2を得た(パッケージ本体の準備工程およびメタライズ層の形成工程)。
次いで、図4(B)に示すように、前記パッケージ本体2のメタライズ層10の上面全体に溶けたAgロウを均一な厚みで濡れ広がるように供給して、溶融状態で且つ互いに内外方向の幅が相違するロウ材層11,12を配設した。
更に、前記ロウ材層11,12の上に、前記金属枠13を水平姿勢で載置し、且つ該ロウ材層11,12の凝固により、上記金属枠13をロウ材層11,12を介してメタライズ層10の上方にロウ付け(接合)した(金属枠の接合工程)。
その結果、図5(A)に示すように、前記同様のキャビティ6を内設するパッケージ本体2、前記のような幅広部10a,10bおよび幅狭部10sを含むメタライズ層10、ロウ材層11,12、および金属枠13を備えた前記パッケージ1aを得ることができた。
引き続き、前記パッケージ1aにおけるパッケージ本体2のキャビティ6内に水晶振動子(電子部品)19を実装した後、前記キャビティ6の開口部を囲む前記金属枠13の上面に、平面視の外形が長方形(矩形)状の平板からなる金属蓋14をシーム溶接することによって、図5(B)に示すように、上記キャビティ6の開口部を封止可能とする電子部品装置20を得る製造工程を行った。
先ず、図5(B)に示すように、上記パッケージ1aのキャビティ6内に位置する図示で前後一対の段部9ごとの上面に形成された前記実装用端子17の上に、例えば、水晶振動子(電子部品)19の一端部を前記同様にロウ付けして、該段部9ごとの上方に上記水晶振動子19を水平状に実装した。
かかる状態で、図6,図7に示すように、上記キャビティ6の開口部を封止するため、金属枠13の上面にコバールからなる金属蓋14を載置し、前記金属枠13の上面と金属蓋14の下面の周辺との接触部の界面を、部分(局部)的に溶融することで、両者を接合するシーム溶接を行った(金属蓋の接合工程)。
先ず、図6に示すように、前記パッケージ本体2の表面3のうち、長辺の側面5aの上辺に隣接する長辺の辺部の上方に位置する金属蓋14における対向する一対の長辺に沿って、水平な軸方向に沿って対向する一対の回転軸16の一端に個別に設けた一対の電極ローラ15を、上記金属蓋14における一対の長辺の全長に沿って、個別に通電し且つ互いに通電し合いつつ連続して転動させた。
この際、一対の電極ローラ15から通電される電流に対し、最も抵抗値が高くなる発熱部位は、図6の前後方向に位置する短辺の側面5bの上方に位置する金属蓋14において対向する一対の短辺の中央付近である。同時に、一対の電極ローラ15付近から個別に熱伝達される溶接熱が、互いに重複して最も高温となる部位も、金属蓋14において対向する一対の短辺の中央付近である。
即ち、図6に示すように、上記電極ローラ15が転動する金属蓋14における長辺の一端付近の真下には、比較的幅が狭且つ比較的少量の前記ロウ材層11が位置している。この際、上記電気抵抗に伴う比較的大きな発熱や、熱伝達に伴う比較的大きな溶接熱が、金属蓋14において対向する一対の短辺の中央付近に集中しても、これらの熱を短辺の辺部における中央側の前記ロウ材層12が拡散ないし吸収した。その結果、該ロウ材層12の一部が再溶融して、前記キャビティ6の封止性が損なわれる事態は皆無であった。更に、前記シーム溶接後に生じる凝固冷却に伴って、上記金属蓋14に平面視でその中央側に向かって求心状に収縮する際に生じる収縮応力が働いても、当該応力を上記ロウ材層12により吸収および拡散することができた。
引き続き、前記一対の電極ローラ15を、上記金属蓋14における一対の長辺の全長に沿って、個別に通電し且つ互いに通電し合いつつ連続して転動させた。
この際、図7に示すように、上記電極ローラ15が転動する金属蓋14における長辺の中央付近の真下には、比較的幅が広く且つ多量の前記ロウ材層12が位置している。その結果、前記電気抵抗に伴う比較的大きな発熱や、熱伝達により比較的大きな溶接熱が、金属蓋14において対向する図7で前後一対の短辺の中央付近に集中しても、これらの熱を上記ロウ材層12が拡散および吸収していた。
以上の各工程によって、図5(B)に示すように、キャビティ6内に水晶振動子19が実装され、且つ該キャビティ6の開口部を形成する金属枠13の全周に沿って金属蓋14が溶接(接合)された電子部品装置20を得ることができた。
前記のようなパッケージ1aの製造方法によれば、該パッケージ1aを確実に製造することができた。
更に、前記のような電子部品装置20によれば、前記効果(6)を奏することができると共に、その製造方法によれば、当該電子部品装置20を確実に製造することができた(前記効果(7))。
尚、前記第パッケージ1aおよび電子部品装置20の製造方法は、前記各工程を多数個取りの形態によって行うことにより、複数のパッケージ1aや複数の電子部品装置20を効率良く製造することも可能である。
図8は、前記メタライズ層10の変形形態のメタライズ層10が形成されたパッケージ本体2を含むパッケージ1bを示す平面図である。
上記メタライズ層10は、図8に示すように、前記パッケージ本体2の表面3における互いに対向する一対ずつの長辺および短辺において、該長辺および短辺の長手方向の中央側に位置し、且つ外側に平面視で扁平な三角形状に拡がる幅広部10c,10dと、該中央側から上記長辺および短辺の両端側向かって緩やか(なだらか)に狭くなる一対の幅狭部10sとを備えている。かかる一対の幅狭部10sと幅広部10c,10dとの間は、図示のように、平面視で外側に左右または上下一対の互いに対称な傾斜辺が位置している。その結果、上記パッケージ本体2の表面3は、平面視の各コーナ付近でほぼL字形状に露出し、該表面3の長辺および短辺の中央側に向かっては、上記ロウ材層10の幅広部10c,10dに徐々に覆われ且つ狭くなりつつ延びた形態となっている。
図9は、異なる形態のメタライズ層10が形成されたパッケージ本体2を含むパッケージ1cを示す平面図である。
上記メタライズ層10は、図9に示すように、前記パッケージ本体2の表面3における互いに対向する一対ずつの長辺および短辺において、該長辺および短辺の長手方向の中央側に位置し、且つ内側に平面視で扁平な台形状に拡がる幅広部10e,10fと、該中央側から上記長辺および短辺の両端側向かって緩やかに狭くなる一対の幅狭部10sとを備えている。かかる一対の幅狭部10sと幅広部10e,10fとの間は、平面視で外側に左右または上下一対の互いに対称な傾斜辺が位置している。その結果、上記パッケージ本体2の表面3は、平面視の各コーナ付近の内隅でほぼL字形状に露出し、該表面3の長辺および短辺の中央側に向かっては、上記ロウ材層10の幅広部10e,10fに徐々に覆われ且つ狭くなる形態となっている。
図10は、前記各形態の応用形態であるメタライズ層10が形成されたパッケージ本体2を含むパッケージ1dを示す平面図である。
上記メタライズ層10は、図10に示すように、前記パッケージ本体2の表面3における互いに対向する一対ずつの長辺および短辺において、該長辺および短辺の長手方向の中央側に位置し、且つ外側および内側に平面視で扁平な台形状に拡がる幅広部10g,10hと、該中央側から上記長辺および短辺の両端側向かって内外共に緩やかに狭くなる一対の幅狭部10sとを備えている。かかる一対の幅狭部10sと幅広部10g,10hとの間は、平面視で外側および内側に一対の互いに対称な傾斜辺が位置している。その結果、上記パッケージ本体2の表面3は、平面視の各コーナ付近の外隅および内隅でほぼL字形状に露出し、これらの表面3の長辺および短辺の中央側に向かっては、上記ロウ材層10の幅広部10g,10hに徐々に覆われ且つ狭くなる形態となっている。
図11は、更に異なる形態のメタライズ層10が形成されたパッケージ本体2を含むパッケージ1eを示す平面図である。
上記メタライズ層10は、図11に示すように、前記パッケージ本体2の表面3における互いに対向する一対ずつの長辺および短辺において、該長辺および短辺の長手方向の中央側に位置し、且つ外側に平面視で扁平な円弧形状で広がる幅広部10j,10kと、該中央側から上記長辺および短辺の両端側向かって緩やかにカーブして狭くなる湾曲辺10rを有する左右または上下一対の幅狭部10sとを備えている。即ち、一対の幅狭部10sと幅広部10j,10kとの外側は、図示のように、平面視で外側に広がる単一の湾曲辺10rにより区画されている。その結果、上記パッケージ本体2の表面3は、平面視の各コーナ付近でほぼL字形状に露出し、該表面3の長辺および短辺の中央側に向かっては、上記ロウ材層10の幅広部10j,10kに徐々にカーブして覆われ且つ狭くなって延びた形態となっている。
尚、図11中のメタライズ層10おける前記幅広部10j,10kは、前記パッケージ本体2の表面3における長辺および短辺の長手方向の中央側で且つ内側のみに円弧形状で広がる形態、あるいは、上記長辺および短辺の外側および内側の双方に対称に広がる形態としても良い。
以上のような図8〜図11で示した各形態のメタライズ層10を含むパッケージ1b〜1eにおいても、前記パッケージ本体2の表面3における長辺および短辺の長手方向の中央側に位置する該メタライズ層10の前記幅広部10c〜10kの上面に前記ロウ材層12を配設でき、且つ上記長辺および短辺の長手方向の両端側に位置する該メタライズ層10の前記幅狭部10sの上面に前記ロウ材層11を配設できる。かかるロウ材層11,12の上に前記金属枠13をロウ付けすることで、前記パッケージ1aと同様のパッケージが得られる。
従って、前記各形態のメタライズ層10を含む前記パッケージ1b〜1eによっても、前記効果(1)〜(5)を奏することが可能である。
更に、上記各形態のメタライズ層10を含むパッケージ1b〜1eの何れかを用い、該パッケージの金属枠13の上面に、前記金属蓋14を前記同様のシーム溶接により接合することより、前記同様の電子部品装置を得ることができる。かかる電子部品装置およびその製造方法によれば、前記効果(6)、(7)を奏することが可能となる。
図12は、前記パッケージ1aの応用形態であるパッケージ1Aの概略を示す側面図である。
上記パッケージ1Aは、図12に示すように、表面3および裏面(表面)4に個別に開口する上下一対のキャビティ6を個別に内設したパッケージ本体2Aと、該パッケージ本体2Aの表面3および裏面4の全周に沿って個別に形成された上下一対のメタライズ層10と、該メタライズ層10の上方または下方にロウ材層11,12を介してロウ付けされた上下一対の金属枠13と、上下一対のキャビティ6の底面8同士間に挟まれた水平状の仕切壁18と、を備えている。
即ち、前記パッケージ本体2Aの表面3および裏面4には、前記幅広部10a〜10kの何れか2つと幅狭部10sとからなる金属枠10の上面および下面(上面)に前記幅が相違するロウ材層11,12が配設され、該ロウ材層11,12を介して、上下一対の前記金属枠13が対称にしてロウ付けされている。
更に、上下一対の前記キャビティ6ごとには、前記同様の一対の段部9が個別に設けられ、該段部9ごとの上方または下方に前記同様の水晶振動子19が実装可能とされている。この際、各キャビティ6内には、同種の水晶振動子19に限らず、互いに異種の電子部品を実装するようにしても良い。
以上のようなパッケージ1Aによれば、前記パッケージ1a〜1eと同様な効果(1)〜(5)を奏することができると共に、2個の電子部品を個別に封止して実装できるので、多様な機能を発揮することも可能となる。
上記パッケージ1Aおよびこれを用いた電子部品装置は、前記製造方法を若干変更した製造方法によって得ることが可能である。そのため、上記パッケージ1Aを用いて得られる電子部品装置とその製造方法によれば、更に前記効果(6)、(7)と同様な効果を奏することが可能となる。
図13は、第2のパッケージ1fを示す斜視図、図14(A),(B)は、その長辺5aまたは短辺5bの中央部における垂直断面図である、
上記パッケージ1fは、前記同様のセラミックからなり、平面視の外形が長方形状である一対の表面3および裏面(表面)4と、前記同様の四辺の側面5a,5bとを有する板状のパッケージ本体2fと、上記表面3の各辺に沿って形成されたメタライズ層10と、該メタライズ層10の上面にロウ材層11,12を介して接合された前記同様の金属枠13と、該金属枠13の内側に形成され上記表面3を底面とするキャビティ6cとを備えている。
上記メタライズ層10は、図13に示すように、パッケージ本体1fの表面3の辺部ごとの中央側に幅広部10cが位置し、且つ各辺の両端側には幅狭部10sが対称に位置すると共に、これらの間は平面視が扁平な三角形を形成する一対の傾斜辺により緩やかに幅が変化している。そのため、前記同様に幅広部10cの下方付近には、幅広で且つ比較的多量のロウ材層12が位置し、幅狭部10s下方付近には、幅狭で且つ比較的少量のロウ材層11が位置している。
以上のようなパッケージ1fによっても、前記効果(1)〜(4)を奏することが可能である。
尚、前記メタライズ層10は、前記幅広部10a,10b,10e〜10kを各編の中央側に有する形態としても良い。
また、前記メタライズ層10は、短辺の側面5bに隣接し且つ対向する一対の短辺にのみ幅広部10dを有する形態としても良い。
前記のようなパッケージ1fは、以下のようにして製造方法により得られた。
先ず、図15(a),(b)に示すように、表面3および裏面4を有する前記同様のグリーンシート2gを準備し、その表面3に四辺に前記同様の導電性ペーストをスクリーン印刷して、平面視が矩形枠状のメタライズ層10を形成すると共に、表面3の中央側には一対の実装用端子17を形成した。
次に、上記グリーンシート2gを焼成し、同時に焼成されたメタライズ層10および実装用端子17の表面に電解Niメッキおよび電解Auメッキを施した後、図15(c),(d)に示すように、上記メタライズ層10の上面に溶けたロウ材11,12を濡れ広がらせた状態で、前記金属枠13を水平姿勢で接合した。
その結果、図示のように、前記パッケージ1fが得られた。
更に、図15(e),(f)に示すように、前記キャビティ6c内の実装用端子17に水晶振動子19をロウ付けして実装した後、前記金属枠13の上面に前記同様の金属蓋14を載置して、前記同様のシーム溶接を対向する一対ずつの長辺および短辺に沿って行った。
その結果、図15(g)に示すように、前記キャビティ6cおよびその内部に実装された水晶振動子19を外部から確実に封止した電子部品装置21を得ることができた。
以上のような電子部品装置21によれば、前記効果(6)を奏することができると共に、その製造方法によれば、当該電子部品装置21を確実に製造することができた(前記効果(7))。
尚、前記第パッケージ1fおよび電子部品装置21の製造方法は、前記各工程を多数個取りの形態によって行うことにより、複数のパッケージ1fや複数の電子部品装置21を効率良く製造することも可能である。
更に、図16に示すように、前記パッケージ本体2fの表面3および裏面4の双方に、前記メタライズ層10、ロウ材層11,12、金属枠13、実装用端子17、およびキャビティ6cを上下対称に有する応用形態のパッケージ1Fとすることも可能である。
本発明は、以上において説明した各形態に限定されるものではない。
例えば、前記パッケージ本体2,2A,2fを構成するセラミックは、前記アルミナに限らず、ムライトや窒化アルミニウムなどの高温焼成セラミック、あるいは、低温焼成セラミックの一種であるガラス−セラミックとしても良い。これらのうち、上記低温焼成セラミックの場合、前記メタライズ層などの導体部分には、AgあるいはCuが用いられる。
また、前記メタライズ層10は、前記パッケージ本体2,2A,2fの表面3,4における互いに対向する一対ずつの長辺および短辺において、該長辺および短辺ごとの長手方向の中央側に位置し、且つ外側および内側の少なくとも一方に平面視で扁平な円弧形状で広がる前記幅広部10j,10kを、互いに半径が異なる2つ以上の湾曲辺10rを重ねて併有する形態としても良い。
更に、前記メタライズ層10は、前記パッケージ本体2の表面3あるいは裏面4の外形が平面視で長方形である場合、前記幅広部10a〜10kを、上記パッケージ本体2,2Aの表面3あるいは裏面4における一対の短辺のみに設ける形態としても良い。一方、記パッケージ本体2の表面3あるいは裏面4の外形が平面視でほぼ正方形である場合には、該表面3あるいは裏面4の四辺全てに上記幅広部10a〜10kが位置する形態とすることが望ましい。
また、前記キャビティ6,6c内に実装される電子部品19は、SAWフイルタ、半導体素子、あるいは圧電素子などとしても良い。
加えて、前記各形態のパッケージは、これらを平面視で縦横に隣接して併設した領域と、その周囲を囲む耳部とを備えた多数個取りパッケージとしても良い。
本発明によれば、箱形状または板形状のパッケージ本体における一対の表面の少なくとも一方に開口したキャビティの開口部を封止するに際し、該開口部を囲む平面視が矩形枠状の表面に形成したメタライズ層の上面に、矩形状の金属蓋をシーム溶接しても、前記のような一対のローラ電極からの伝達熱や電気抵抗熱によって上記金属蓋板やロウ材が部分的に溶解せず、優れた気密信頼性を備えたセラミックパッケージ、該パッケージを用いた電子部品装置、および該電子部品装置を確実に提供することができる。
1a〜1f,1A,1F…セラミックパッケージ
2,2f,2A……………パッケージ本体
3……………………………表面
4……………………………裏面(表面)
5a,5b…………………側面
6,6c……………………キャビティ
10…………………………メタライズ層
10a〜10k……………メタライズ層の幅広部
10s………………………メタライズ層の幅狭部
11,12…………………ロウ材層
13…………………………金属枠
14…………………………金属蓋
20,21…………………電子部品装置

Claims (10)

  1. セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面と、該一対の表面の四辺間に位置する側面とを含むパッケージ本体と、
    上記パッケージ本体の少なくとも一方の表面側に開口し、且つ平面視が矩形状のキャビティと、
    上記キャビティの開口部を囲む平面視が矩形枠状の上記パッケージ本体の表面に沿って形成され、且つ平面視が矩形枠状のメタライズ層と、
    上記メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合される金属枠と、を備えたセラミックパッケージであって、
    上記メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺部の中央側にかけて緩やかに広くされている、
    ことを特徴とするセラミックパッケージ。
  2. 前記パッケージ本体の表面が平面視で長方形状の枠形を呈し、前記メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面のうち少なくとも対向する一対の短辺の辺部において、該辺部の両端側から中央側にかけて緩やか広くされている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のセラミックパッケージ。
  3. 前記パッケージ本体のキャビティの開口部を囲む表面において、平面視で前記辺部の中央側のメタライズ層の幅は、該辺部における両端側のメタライズ層の幅よりも少なくとも10%以上広い、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のセラミックパッケージ。
  4. 前記パッケージ本体のキャビティの開口部を囲む表面において、前記メタライズ層は、前記辺部の両端側から中央側に向かって、該辺部の外側または内側に幅が平面視で円弧形状、台形状、あるいは、三角形状に緩やかに広くなっている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のセラミックパッケージ。
  5. セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面を有するパッケージ本体と、
    上記パッケージ本体の少なくとも一方の表面の各辺部に沿って形成された平面視が矩形枠状のメタライズ層と、
    上記メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合され、且つ内側にキャビティを形成する金属枠と、を備えたセラミックパッケージであって、
    上記メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺の中央側にかけて緩やかに広くされている、
    ことを特徴とするセラミックパッケージ。
  6. 前記パッケージ本体の表面において、平面視で前記辺部の中央側のメタライズ層の幅は、該辺部における両端側のメタライズ層の幅よりも少なくとも10%以上広い、
    ことを特徴とする請求項5に記載のセラミックパッケージ。
  7. セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面と、該一対の表面の四辺間に位置する側面とを含むパッケージ本体と、
    上記パッケージ本体の少なくとも一方の表面側に開口し、且つ平面視が矩形状のキャビティと、
    上記キャビティの開口部を囲む平面視が矩形枠状の上記パッケージ本体の表面に沿って形成され、且つ平面視が矩形枠状のメタライズ層と、
    上記メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合される金属枠と、
    上記金属枠の上面に接合される金属蓋と、を備えた電子部品装置であって、
    上記メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺の中央側にかけて緩やかに広くされている、
    ことを特徴とする電子部品装置。
  8. セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面を有するパッケージ本体と、
    上記パッケージ本体の少なくとも一方の表面の各辺部に沿って形成された平面視が矩形枠状のメタライズ層と、
    上記メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合され、且つ内側にキャビティを形成する金属枠と、
    上記金属枠の上面に接合される金属蓋と、を備えた電子部品装置であって、
    上記メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺の中央側にかけて緩やかに広くされている、
    ことを特徴とする電子部品装置。
  9. セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面と、該一対の表面の四辺間に位置する側面とを含むパッケージ本体と、該パッケージ本体の少なくとも一方の表面側に開口し、且つ平面視が矩形状のキャビティと、該キャビティの開口部を囲む平面視が矩形枠状の上記パッケージ本体の表面に沿って形成され、且つ平面視が矩形枠状のメタライズ層と、該メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合される金属枠と、該金属枠の上面に接合される金属蓋と、を備えた電子部品装置の製造方法であって、
    上記キャビティを含む上記パッケージ本体を準備する工程と、
    上記キャビティの開口部を囲む平面視が矩形枠状の上記パッケージ本体の表面に沿ってメタライズ層を形成する工程と、
    上記メタライズ層の上面にロウ材層を介して金属枠を接合する工程と、
    上記金属枠の上面に金属蓋を接合する工程と、を含み、
    上記メタライズ層を形成する工程において、該メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺部の中央側にかけて緩やかに広くなるように形成される、
    ことを特徴とする電子部品装置の製造方法。
  10. セラミックからなり、平面視の外形が矩形状である一対の表面を有するパッケージ本体と、該パッケージ本体の少なくとも一方の表面の各辺部に沿って形成された平面視が矩形枠状のメタライズ層と、該メタライズ層の上面にロウ材層を介して接合され、且つ内側にキャビティを形成する金属枠と、該金属枠の上面に接合される金属蓋と、を備えた電子部品装置の製造方法であって、
    一対の表面を有する上記パッケージ本体を準備する工程と、
    上記パッケージ本体の少なくとも一方の表面の各辺に沿って平面視が矩形枠状のメタライズ層を形成する工程と、
    上記メタライズ層の上面にロウ材層を介して金属枠を接合する工程と、
    上記金属枠の上面に金属蓋を接合する工程と、を含み、
    上記メタライズ層を形成する工程において、該メタライズ層の幅は、上記パッケージ本体の表面における少なくとも対向する一対の辺部において、該辺部の両端側から該辺の中央側にかけて緩やかに広くなるように形成される、
    ことを特徴とする電子部品装置の製造方法。
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