JP2016171058A - リチウムイオン電池用注液部の密閉構造 - Google Patents

リチウムイオン電池用注液部の密閉構造 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン電池用注液部の密閉構造において、従来よりも製造作業の効率を改善し、該注液部及び放圧部の構造を簡素化かつ小型化し、製造コストを大幅に削減した密閉方法を提供する。【解決手段】リチウムイオン電池の電槽蓋に穿設した貫通孔に、直径の異なる二段円筒孔が順に連なった形状の注液孔を有する中空金属からなり、かつ直径の小さい中空金属の内周に雌ネジ部が形成された中空円筒状の注液栓が取り付けられ、この注液栓の中空内部に、中空金属からなりその外周に注液栓内周の雌ネジ部に螺合するネジ軸部が形成され且つ中空内部がラプチャーディスクで閉塞された封孔栓が、環状パッキングを介して該注液栓に螺合されてこれを封孔し、更に該注液栓と該封孔栓の着接箇所を溶接にて封止する。【選択図】図1

Description

本発明はリチウムイオン電池の構造に関するものであり、特にリチウムイオン電池の注液部の密閉構造の改良に関するものである。
モバイル型ノートパソコンやタブレット型端末、スマートフォン、携帯音楽機器といった昨今のエレクトロニクス製品の高性能化と小型軽量化には、蓄電池の中でも高電位かつ高エネルギー密度を有するリチウムイオン電池(Lithium‐ion Battery、以下LIBと略記)が貢献しており、角形やパウチ型、円筒型など様々な形態のLIBがこれらの機器に搭載されている。近年、LIBの用途は更なる広がりを見せ、電気自動車やハイブリッド自動車、電車、航空機といった移動体用の電源として、あるいは病院施設や通信基地局などに非常時に備え設置する定置用電源として、中型から大型LIBの研究開発と製品化も進められている。
ここで、移動体にしばしば使用される角形LIBを例にとり、簡単に構成を説明する。角形LIBは一端が開口した有底の電槽缶に、正極と負極を交互にセパレータを介して積層した極板群が格納され、該正極と該負極の集電タブが電槽蓋に絶縁して設けられた極端子に接続され、更に電解液が該電槽缶内に所定量注液された後、前記電槽蓋が該電槽缶に接合した状態で気密に封止されることで、電池内部の該極板群から外部へ電気エネルギーを取り出す構造を有する。
前記電解液は炭酸エチレン等の有機溶媒に、ヘキサフルオロリン酸リチウム等のリチウム塩を溶解した非水系溶液を用いる場合が多いが、斯様な電解液は大気中の水分との接触によって激しい性能の劣化を引き起こすので、通常、不活性ガス雰囲気下において注液作業を行う。注液後、電解液と大気との接触を遮断するため、注液孔を種々の手段により封止密閉して密閉構造と成すことで、注液部の密閉構造を具備したLIBを得る。
商用化されているLIBとしては、正極活物質としてLiCoO2の様なリチウム・遷移金属酸化物を用い、更に電解液として前記の如くリチウム塩を有機溶媒中に溶解させた非水系溶液を使用した物が主流である。この様なLIBは電池設計や使用方法などを誤った場合、発煙や発熱、発火、破裂などを生じる危険性があることが知られている。そのため多様な用途へのLIBの適用に際しては、用途に応じた使用環境を考慮・検討した上で、各環境から想定される種々危険性に対し安全対策を施すことが必須である。
電池の破裂は、電解液の蒸発や電気分解などで炭酸ガス等が発生し、電槽の内圧が著しく上昇することで引き起こされる。これを防止するため、LIBにはガスを安全に排出するための防爆構造がしばしば設けられる。
例えば角型LIBの防爆構造としては、電槽の一部に意図的に薄肉部や溝を形成し、内圧の上昇時に安全に該薄肉部や溝が開裂・破断し、ガスを電槽外へ放出する放圧部を具備する防爆構造が公知である。
他方、特許文献1や特許文献2に開示した様な、電槽蓋に貫通孔を穿設し放圧弁を取り付けた電池もよく知られている。特許文献1は電槽蓋に穿設した貫通孔に、圧力開放弁を具備する閉塞部材を係合したものである。一方、特許文献2は金属薄板の圧力開放弁を、電槽蓋の貫通孔にインサート成形したものである。
また、先に出願人は特許文献3に開示した放圧弁付き電池を提案した。該放圧弁は、破裂板式安全装置としてラプチャーディスクを使用したものである。該ラプチャーディスクは厚みが0.1mm程度の金属箔を加工して形成され、電池の内圧が上昇した際に容易に破裂し、圧力を速やかに電池外部へ放出する。前述の通りラプチャーディスクは非常に破損し易く、指や作業台などに接触するだけで容易に破裂するため、特許文献3では図4に示した様なディスクホルダ6を上下に分割した第一ホルダ61と第二ホルダ62によって該ラプチャーディスク63を挟持し、保護した。
上部の第一ホルダ61は直径の異なる二段の金属円筒が中心線を共有して連なった形状であり、ラプチャーディスク63を直径の大きい円筒611の下端部に設けたザグリ部612に摺接し、更にレーザー溶接により溶着した後に、図5に示す通り、直径の小さい円筒613をLIB7の電槽蓋71の貫通孔711に内側から嵌合し、該貫通孔711を封止した。一方、下部の第二ホルダ62は絶縁性を有する樹脂製の円筒であり、第一ホルダ61の外周面に嵌合することでラプチャーディスク63を保護し、更に内部短絡を防止する役割を担う。なお、図5中、符号72は電槽内に収納された極板群、73は正負極端子である。
この様にして製造したLIBは該放圧部が電槽内部に格納されるため、電池構造を小型化でき、更に電源系統に配線し使用する際に外部短絡を起こす虞も少ない。
特開2014−75279号公報 特開2014−203626号公報 特開2014‐127255号公報
然しながら電槽缶に薄肉部や溝を設ける方式では、充放電に伴う電槽の膨張・収縮により、意図に反して放圧部の開裂が生じる不具合が発生することが知られている。
一方、特許文献1乃至3の如く電槽蓋に放圧部を設ける手法では、電池が膨張と収縮を繰り返しても電槽蓋の変形は電槽缶と比べ小さく、放圧部が意図に反し開裂する心配は少ない。然しながら、電池を完全に密閉した後、工場内での電極の活性化あるいは補充電などで万が一ガスが発生した場合に、これを放出することができないなど改良の余地があった。
この点において、仮に電槽蓋に放圧部とは別にガス抜き用の貫通孔を増設した場合、電槽蓋の強度が低下し変形のリスクを生じるだけでなく、正負極の端子周辺に余計な部品が増えることで、電池構造を複雑化したり、電槽蓋の形状を複雑化したり、工数を増やし製造時の作業性を低下させる。更に電池使用時に外部短絡を招く危険性も高まる。
更に上記に加えて解決すべき課題として、一連の密閉工程設備の大型化とそれに伴う製造コストの増大、及び作業性の低下が挙げられる。特許文献1乃至3の手法では、注液から密閉封止に至るまでの工程を不活性ガス雰囲気下にて実施する必要があり、注液設備とレーザー溶接装置の両方を一体化させ、諸作業を大型のグローブボックス内にて行う必要があった。
グローブボックス内で精密部品を取り扱う作業は困難を伴う。グローブボックス内の気密を保つために、グローブボックスの作業用手袋は厚手のゴム等で形成される場合が多い。このため作業者が精密作業を行う場合、ラプチャーディスクの薄膜部に不用意に触れてしまったり、取り落としたりするなどして高価な部品を破損させる恐れがあった。
本発明は、LIBの注液部の密閉構造を改良することで電池を簡素・小型化し、外部短絡の危険性を低減し、従来よりも製造作業を簡略化し、更に製造コストを大幅に削減することを目的とする。
本発明は、電槽蓋に穿設した貫通孔に、直径の異なる二段円筒孔が順に連なった形状の注液孔を有する中空金属からなり、かつ直径の小さい中空金属の内周にネジ部が形成された中空円筒状の注液栓が取り付けられ、この注液栓の中空内部に、中空金属からなりその外周に注液栓内周のネジ部に螺合するネジ部が形成されかつ中空内部がラプチャーディスクで閉塞された封孔栓が、環状パッキングを介して該注液栓に螺合されてこれを封孔し、更に該注液栓と該封孔栓の着接箇所を溶接にて封止してなるLIB用注液部の密閉構造に関するものである。
注液栓の中空内部を放圧弁で閉塞された封孔栓で封孔したことにより、注液部と放圧部を一体化することができ、ガス抜き用の貫通孔を新設しなくて良く、電池構造の簡素化により電池の小型化が可能となり、更に、電槽蓋の形状を複雑化することがなく外部短絡の危険性を低減し、工数を増やし製造時の作業性を低下させることもない。
更に前記封孔栓は、前記ネジ部よりも上部の一部の横断面外形形状が角形に形成されたものを使用しても良い。
この様に、封孔栓上部の一部の横断面外形形状を角形に形成すれば、封孔栓の着脱に際し、手ではなく、レンチ等の道具を用いることもできるので、容易に封孔栓を外したり締めたりでき、活性化や補充電後のガス抜き作業が容易である。
更に前記封孔栓は、中空金属からなる上部ホルダと下部の封孔栓本体、及びラプチャーディスクを有するものであって、該上部ホルダに該ラプチャーディスクが固定された状態で該上部ホルダが該封孔栓本体の中空内部に嵌合され、該上部ホルダの頂面と該封孔栓本体の頂面とが面一となった状態で、該上部ホルダの外周縁と該封孔栓本体の内周縁の接合箇所が溶接によって封止されて封孔栓の中空内部が該ラプチャーディスクで閉塞されている構造としても良い。
前記の通り封孔栓の上部ホルダにラプチャーディスクが固定された状態で、該上部ホルダが封孔栓本体に嵌合され溶接される構造とすることで、溶接すべき接合箇所が封孔栓の側面でなく上面に位置するので、レンチ等の道具を該封孔栓の上部の側面に当接させて該封孔栓を締めたり外したりした際に、係る道具が溶接部に接触して該溶接部を破損させ、注液部自体の気密性を低下させる心配もない。
上記の様に、本発明は注液栓の中空内部を放圧弁で閉塞された封孔栓で封孔したことにより、注液部と放圧部を一体化することができ、ガス抜き用の貫通孔を新設しなくて良く、電池構造の簡素化により電池の小型化が可能となり、更に、電槽蓋の形状を複雑化することがなく外部短絡の危険性を低減し、なおかつ製造時の作業性にも優れる。
また、封孔栓上部の一部の横断面外形形状を角形に形成すれば、レンチ等の道具を用いて容易に封孔栓を外したり締めたりでき、活性化や補充電後のガス抜き作業が容易である。
更に、前記封孔栓の上部ホルダが下部の封孔栓本体に嵌合される構造とすることで、該封孔栓を閉塞する際に溶接すべき接合箇所が該封孔栓の側面でなく上面に位置するので、レンチ等の道具が溶接部に接触して該溶接部を破損させ、注液部の気密性を低下させる心配もない。
その上、本発明の効果は、単に電池構造が小型化するに止まらず、その後の封止溶接をグローブボックス外で実施することを可能とする。即ち注液装置とレーザー溶接装置を別体とすることが可能であるので装置を大型化する必要がなく、また汎用の溶接機器を使用できるため製造コストを大幅に削減できる。
本発明の第一の実施形態のLIB用注液部の密閉構造を示した図であり、(A)は側面図、(B)は断面側面図である。 本発明の第一の実施形態の封孔栓を示し、(A)は分解側面図、(B)は分解断面側面図、(C)は組立側面図、(D)は組立断面側面図である。 本発明の第二の実施形態の封孔栓を示し、(A)は分解側面図、(B)は分解断面側面図、(C)は組立側面図、(D)は組立断面側面図である。 従来例における放圧弁構造の要部断面側面図である。 従来例における放圧弁を電池に取り付けた状態を示す要部断面側面図である。
以下に図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本文中で同一の符号は、同一の部分を示したものである。
図1は本発明の第一の実施形態のLIB用注液部の密閉構造を構成する各部を示した図であり、(A)は側面図、(B)は(A)の断面側面図である。符号1は金属からなるLIBの電槽蓋で、その所定の位置に下方に突出する貫通孔2を穿設している。この貫通孔2に金属からなる中空の注液栓3を嵌挿し設けた。この注液栓3は、外径が貫通孔2の内径と等しくかつ下方に突出する該貫通孔2の高さと同じ長さとなるように形成した中空円筒型の下部嵌挿部31と、該下部嵌挿部31よりも大きな外径を有する中空円筒型の上部円筒部32とが中心線を共有して連なった二段円筒状に加工形成されている。更に、中空部分は該注液栓3の中心を上下に貫通し、下部嵌挿部31の内周面に雌ネジ部33を形成した下部円筒孔とこれより大きな内径を有する上部円筒孔とが、中心線を共有して順に連なった二段円筒状に形成し、これを注液孔34とした。符号4は注液栓3内に施され該注液孔34を封孔する金属製の封孔栓である。他方、符号5は注液栓3と封孔栓4間に介在する環状パッキングで、中央に中空部を有する円形平坦形状をなし、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で形成され、柔軟性を有するものである。
図2は図1に示した封孔栓4を詳細に示したもので、(A)は分解側面図、(B)は分解断面側面図、(C)は組立側面図、(D)は組立断面側面図である。符号41は金属を加工した封孔栓本体であり、前記注液栓3の下部円筒孔に螺合する雄ネジ部を形成したネジ軸部411と該ネジ軸部411の上方に該ネジ軸部411の外形よりは大きく前記注液栓3の上部円筒孔の内径より小さい外径を有する座板部412が一体に形成され、図2(B)に示す様に中空の二段円筒状に形成されている。座板部412の上方にはこれより小さい外径を有する円筒状のつまみ部413とその上方にホルダ部414を形成した。このつまみ部413をつまみ、封孔栓4を回して該注液栓3への螺合着脱をするものである。なお、図示するものは、該つまみ部413を、その断面外形を六角形に形成し、螺合着脱する際にレンチ等の工具を用いて行えるようにした六角ナット部に形成した。
更に、該座板部412の上端外側縁には鍔部415が形成されている。該鍔部415は、該座板部412の上端面と面一となるように外側縁全周に渡り形成され、ネジ軸部411を注液栓3の下部円筒孔に環状パッキング5を介して螺合した時に該注液栓3の上面に当接する大きさに形成されている。ここで、該座板部412の下端から該鍔部415の下端までの高さと環状パッキング5の厚さの和は、前記注液栓3の上部円筒孔の深さより大きくなる様に形成した。
図2中、符号42は、金属を加工した上部ホルダであり、図2(B)に示す様に中空円筒状に形成されている。符号43は金属箔板を所定形状に加工した円形のラプチャーディスクである。符号44は、前記封孔栓本体41のホルダ部414と該上部ホルダ42とを該ラプチャーディスク43を介して当接した後、該当接部のレーザー溶接を良好に行う為に、該上部ホルダ42と前記封孔栓本体41のホルダ部414に夫々設けた周溝である。
そして、封孔栓本体41のホルダ部414の上端にラプチャーディスク43と上部ホルダ42を載置し封孔栓本体41と上部ホルダ42とをラプチャーディスク43を介して当接し、その当接部の全周をレーザー溶接して図2(C)に示される封孔栓4を形成した。図2(D)に示される様に、封孔栓4の中空内部はラプチャーディスク43により閉塞されている。
この様に構成された各部材は、次の様に組み立てられ、LIBの注液部を密閉する。
電槽蓋1の貫通孔2に注液栓3の下部嵌挿部31を嵌挿して該貫通孔2と注液孔34とが連通した状態とし、該注液栓3の上部円筒部32の下端が該電槽蓋1の上面に当接した時に、該貫通孔2の下端と該注液栓3の下部嵌挿部31の下端とが面一となり、この面一となった部分をアルゴンアーク溶接やTIG溶接等によりガス溶接し、該電槽蓋1に該注液栓3を気密に取り付けた。この状態で、正極と負極を交互にセパレータを介して積層した極板群が収納された電槽缶の上部開口部に電槽蓋1を施し、該注液栓3の注液孔34から非水電解液を電槽缶内に所定量注液した。
次いで、中空内部がラプチャーディスク43により閉塞されている封孔栓4のネジ軸部411を環状パッキング5の中空部に挿入し、該封孔栓4のつまみ部413の六角ナット部にレンチを当て、該ネジ軸部411を注液栓3の下部円筒孔内周面の雌ネジ部33に螺合し、該封孔栓4を注液栓3に該環状パッキング5を介して締結した。この時、該環状パッキング5はつぶれ、該封孔栓4の座板部412の上端外側縁に設けた鍔部415は、該注液栓3の上面に空隙なく当接し着接する。なお、該封孔栓4および該注液栓3の寸法公差により多少の締結ズレが生じた場合は、強く締めるなどして調節し、着接を確実にする。この際、該環状パッキング5の柔軟性により、気密性が阻害されることはない。該環状パッキング5としてPTFEを用いた場合、該鍔部415が該注液栓3の上面から0.1〜0.5mm程度突出しても、トルク締めの圧縮により着接することができた。
また、上記とは別の実施形態としてつまみ部413を上部ホルダ42に形成しても良いが、上記の様に封孔栓本体41につまみ部413を形成した方が、トルク締めを行う際にラプチャーディスク43に過剰な応力が加わらず、これを破損させる虞がないためより好ましい。
この状態でLIBは気密となり、通常の大気雰囲気下に電池を搬送することが可能である。そして、注液栓3の上面とこれに着接した封孔栓4の鍔部415をレーザー溶接もしくは電子ビーム溶接をして密閉作業は完了し、図1に示される注液部の密閉構造が形成されるものである。
ここで、該鍔部415の厚みは、0.2〜0.5mm程度設けることで良好な気密性と溶接強度を得られる。
この様にして密閉されたLIB用注液部は、図4に示した従来の電池と比較し、電槽内部の正負極端子73間に占める空間が小さいため該正負極端子73間に余裕ができ、万が一電槽の変形が起こった場合でも、短絡を起こし発火に至る危険性が少ない。また電池外部に露出する部分も、注液部と放圧部とが一体化されていることで、電池を電力系統に接続して使用する際、配線用の工具や金具等に不用意接触し外部短絡を起こす危険性も増大しない。また、電池構造の簡素化による電池の小型化を可能にし、更に電槽蓋の形状を複雑化することがなく、工数を増やし製造時の作業性を低下させることもない。
更に、LIBは電解液注液後の初充電で電解液が分解し、電解液成分の分解ガスが発生して電槽缶や内部構成物の膨張を起こす場合があるが、前述の通り封孔栓を締結した後は通常の大気雰囲気下に搬送できるため、充電した後に、グローブボックス内等の不活性ガス雰囲気下にて該封孔栓を緩めて分解ガスを排出して電槽缶や内部構成物の膨張を元に戻し、該封孔栓を再び締結して鍔部を注液栓の上面に着接した後、通常の大気雰囲気下にLIBを搬送し、着接した該鍔部と該注液栓の上面とを溶接することもできる。
また、上記作業を実施する際、該封孔栓の代わりに適当な仮栓を使用しても良い。そうした場合、諸作業中にラプチャーディスクが破損する虞も無くすことができる。
更に、注液装置とレーザー溶接装置とを別体とすることが可能なので装置を大型化する必要がなく、また汎用の溶接機器を使用できるため製造コストの大幅な削減が可能である等の効果を奏するものである。
なお、上記第一の実施形態では、鍔部415を設けて注液栓3と封孔栓4の着接箇所として溶接したが、該鍔部415を設けることなく、該注液栓3内周面と該封孔栓4の外周面の着接箇所を溶接しても良い。更に、上部ホルダ42は、中空円筒状に限らず、断面逆U字形のキャップ状あるいはテーパー形状とし、頂壁に孔を設けた構成としても良い。また、封孔栓本体41の上部のつまみ部413の断面外形形状として、六角形以外に方形や八角形等、該封孔栓のネジ締めを行い易い様な形状を適宜選択して良い。
図3は本発明の第二の実施形態の封孔栓4aを構成する各部を示した図であり、(A)は分解側面図、(B)は分解断面側面図、(C)は組立側面図、(D)は組立断面側面図である。符号41aは封孔栓本体であり、第一の実施形態と同様図1に示した注液栓3の下部円筒孔に螺合する雄ネジ部を形成したネジ軸部411と該ネジ軸部411の上方に該ネジ軸部411の外形よりは大きく前記注液栓3の上部円筒孔の内径より小さい外径を有する座板部412が一体に形成され、該座板部412の上方にはこれより小さい外径を有する円筒状のつまみ部413を形成した。このつまみ部413をつまみ、封孔栓4aを回して該注液栓3への螺合着脱をするものである。なお、図示したものは第一の実施形態と同様に、該つまみ部413の断面外形を六角形に形成し、螺合着脱する際にレンチ等の工具を用いて行えるようにした六角ナット部を形成したものである。
図3中、符号42aは金属を加工した上部ホルダであり、図3(B)に示す様に中空円筒状に形成されており、該上部ホルダ42aの頂面の外周近傍には周溝44が穿設されている。また、符号43aは金属箔板を所定形状に加工した円形のラプチャーディスクであり、前記上部ホルダ42aの下面に穿設したザグリ421に嵌合させた後、該ラプチャーディスク43aの外周縁に沿ってレーザー溶接を行い、該上部ホルダ42aの下面に固定され、該上部ホルダ42aの中空円筒を閉塞した。
他方、前記封孔栓本体41aには図3(B)に示した様に三段円筒形状の中空構造を穿設し、該中空構造は上部円筒416、中部円筒417、下部円筒418の順で直径が小さくなる様に形成した。該上部円筒416は、直径が上部ホルダ42aの外周より大きく、深さは該上部ホルダ42aの高さと等しい。これにより、前記上部ホルダ42aを前記封孔栓本体41aの上部円筒416に嵌合した際に、該上部ホルダ42aの外周縁と該封孔栓本体41aの上部円筒416の内周縁とが隙間なく当接し、夫々の頂面が面一となる。更に、前記上部ホルダ42aの頂面の外周近傍には周溝44を穿設し、前記封孔栓本体41aの頂面の内周近傍には周溝44aを穿設したので、前記嵌合の際に該上部ホルダ42aの外周縁と該封孔栓本体41aの内周縁とがへり継手を形成するため、係る当接箇所をレーザーまたはガス溶接によって接合する際に良好に溶接され、封孔栓4aの中空円筒を閉塞するものである。
また、前記座板部412の上端外側縁には鍔部415が形成されている。該鍔部415は、該座板部412の上端面と面一となるように外側縁全周に渡り形成され、ネジ軸部411を注液栓3の下部円筒孔に環状パッキング5を介して螺合した時に該注液栓3の上面に当接する大きさに形成されている。ここで、該座板部412の下端から該鍔部415の下端までの高さと環状パッキング5の厚さの和は、前記注液栓3の上部円筒孔の深さより大きくなる様に形成した。
この様に構成された各部材は、第一の実施形態と同様にして次の様に組み立てられ、LIBの注液部を密閉する。
電槽蓋1の貫通孔2に注液栓3の下部嵌挿部31を嵌挿して該貫通孔2と注液孔34とが連通した状態とし、該注液栓3の上部円筒部32の下端が該電槽蓋1の上面に当接した時に、該貫通孔2の下端と該注液栓3の下部嵌挿部31の下端が面一となり、この面一となった部分をアルゴンアーク溶接やTIG溶接等によりガス溶接し、該電槽蓋1に該注液栓3を気密に取り付けた。この状態で、正極と負極を交互にセパレータを介して積層した極板群が収納された電槽缶の上部開口部に電槽蓋1を施し、該注液栓3の注液孔34から非水電解液を電槽缶内に所定量注液した。
次いで、中空内部がラプチャーディスク43aにより閉塞されている封孔栓4aのネジ軸部411を環状パッキング5の中空部に挿入し、該封孔栓4aのつまみ部413の六角ナット部にレンチを当て、該ネジ軸部411を注液栓3の下部円筒孔内周面の雌ネジ部33に螺合し、該封孔栓4aを注液栓3に該環状パッキング5を介して締結した。この時、該環状パッキング5はつぶれ、該封孔栓4aの座板部412の上端外側縁に設けた鍔部415は、該注液栓3の上面に空隙なく当接し着接する。なお、該封孔栓4aおよび該注液栓3の寸法公差により多少の締結ズレが生じた場合は、強く締めるなどして調節し、着接を確実にする。この際、該環状パッキング5の柔軟性により、気密性が阻害されることはない。該環状パッキング5としてPTFEを用いた場合、該鍔部415が該注液栓3の上面から0.1〜0.5mm程度突出しても、トルク締めの圧縮により着接することができた。
この様にして形成された本発明の第二の実施形態のLIB用注液の密閉構造は、第一の実施形態の密閉構造においては、封孔栓4aの上部ホルダ42aと封孔栓本体41aとの溶接部分が封孔栓4aの側面であったのに対して、第二の実施形態の密閉構造においては、封孔栓4aの上部ホルダ42aと封孔栓本体41aとの溶接部分が封孔栓4aの頂面に位置するため、係る封孔栓4aを注液栓3の円筒孔に螺合する際、レンチ等の道具を封孔栓4aにあてがった際に、溶接部を破損させ、クラックやピンホール等の気密不良を生じる心配もない。
1 電槽蓋
2 貫通孔
3 注液栓
33 雌ネジ部
34 注液孔
4 封孔栓
41、41a 封孔栓本体
411 ネジ軸部
413 つまみ部
42、42a 上部ホルダ
43、43a ラプチャーディスク
5 環状パッキング

Claims (3)

  1. 電槽蓋に穿設した貫通孔に、直径の異なる二段円筒孔が順に連なった形状の注液孔を有する中空金属からなり、かつ直径の小さい中空金属の内周に雌ネジ部が形成された中空円筒状の注液栓が取り付けられ、この注液栓の中空内部に、中空金属からなりその外周に注液栓内周の雌ネジ部に螺合するネジ軸部が形成されかつ中空内部がラプチャーディスクで閉塞された封孔栓が、環状パッキングを介して該注液栓に螺合されてこれを封孔し、更に該注液栓と該封孔栓の着接箇所を溶接にて封止してなるリチウムイオン電池用注液部の密閉構造。
  2. 該封孔栓は、本体上部の一部の横断面外形形状が角形になっていることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池用注液部の密閉構造。
  3. 該封孔栓は、中空金属からなる上部ホルダと下部の封孔栓本体、及びラプチャーディスクを有するものであって、該上部ホルダに該ラプチャーディスクが固定された状態で該上部ホルダが該封孔栓本体の中空内部に嵌合され、該上部ホルダの頂面と該封孔栓本体の頂面とが面一となった状態で、該上部ホルダの外周縁と該封孔栓本体の内周縁の接合箇所が溶接によって封止されて封孔栓の中空内部が該ラプチャーディスクで閉塞されている構造であることを特徴とする、請求項1乃至2に記載のリチウムイオン電池用注液部の密閉構造。
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