JP2016170965A - 空気電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】空気電池の放電/放電停止を容易に切り替え可能で、且つ、液絡の防止に有利な空気電池システムを提供する。【解決手段】空気極13と金属極15と金属極15よりも下方に設けられた底空間部10Sとを備える空気電池10と、空気電池10の電解液Wを貯留するタンク3と、空気電池10の底空間部10Sとタンク3とをつなぐ配管5とを備え、タンク3が底空間部10Sよりも上方にある場合に空気電池10が放電開始し、タンク3が底空間部10Sよりも下方にある場合に空気電池10が放電停止するようにタンク3と空気電池10との少なくともいずれかを上下動可能に構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、空気電池の放電/放電停止を切り替えるための空気電池システムに関する。
空気電池には、金属極と空気極と充電用補助極と電解液とを有し、充電開始時と放電開始時に電解液の比重が所定範囲であるよう電解液をサイフォン式給排液機構で入れ替え調整し、充放電を行うものが提案されている(例えば、特許文献1)。この入れ替え調整は、充放電ごとにサイフォン式給排液機構を用いて電解液を容器に引き出し、電解液の比重を調整後に電池内に供給することが記載されている。
特公昭57−43982号公報
ところで、上記空気電池は二次電池であり、従来の一次電池に構成された空気電池は、電解液を注入して反応が始まると反応を止めることができなかった。このため、電池容量全ては必要ないが、少しの電力が必要となった場合でも、電解液を注入して放電反応が始まると、放電反応を止めることができず、必要過多の電力が無駄になってしまう。
この場合、再び電力を取り出そうとしても、電力を使い切った後で取り出せないという事態が生じ、再び使いたいときは、新しい電池を用意しなければならなかった。
一方、従来の二次電池のサイフォン式給排液機構を用いて、空気電池から電解液を抜くことができれば放電反応を停止できる可能性がある。
しかし、従来のサイフォン式給排液機構を用いた空気電池は、複数の電池を構成する複数の直立管と、これらの上端を連結して一括に給排液する連結管と、連結管に接続された給液槽とで構成されるため、隣接する電池同士の電解液による短絡、つまり、液絡が生じるおそれがある。そもそも従来の構成は、充放電ごとに電解液の比重を調整するものであるため、放電反応が停止するまで電解液を抜くことを意図していない。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、空気電池の放電/放電停止を容易に切り替え可能で、且つ、液絡の防止に有利な空気電池システムを提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、空気極と金属極と前記金属極よりも下方に設けられた底空間部とを備える空気電池と、前記空気電池の電解液を貯留するタンクと、前記空気電池の前記底空間部と前記タンクとをつなぐ配管とを備え、前記タンクが前記底空間部よりも上方にある場合に前記空気電池が放電開始し、前記タンクが前記底空間部よりも下方にある場合に前記空気電池が放電停止するように前記タンクと前記空気電池との少なくともいずれかを上下動可能に構成したことを特徴とする。
上記構成において、前記タンクは、複数の前記空気電池の電解液を貯留するタンクであり、前記タンク内を、前記空気電池ごとの電解液を貯留する複数の室に仕切る仕切り部を備え、前記複数の室が、独立した前記配管を介して前記空気電池にそれぞれ接続されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記タンクは、複数の前記空気電池の電解液を貯留するタンクであり、前記複数の空気電池内の電解液の水位を揃えるように前記空気電池同士をつなぐ連通管を備え、前記連通管は、隣り合う前記空気電池の異なる高さに電解液の流出部と流入部を備えると共に、上方凸に屈曲する屈曲部を備え、前記連通管の流出部が前記空気極の上端部より上方に形成されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記金属極は、ASTM規格で規定されるAMX材で形成されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記空気電池から前記配管を経由して前記タンクに至る経路に、前記空気電池の放電反応により生成される反応生成物の前記空気電池から前記タンクへの移動を遮断するフィルタを設けるようにしても良い。
本発明によれば、空気極と金属極と前記金属極よりも下方に設けられた底空間部とを備える空気電池と、前記空気電池の電解液を貯留するタンクと、前記空気電池の前記底空間部と前記タンクとをつなぐ配管とを備え、前記タンクが前記底空間部よりも上方にある場合に前記空気電池が放電開始し、前記タンクが前記底空間部よりも下方にある場合に前記空気電池が放電停止するように前記タンクと前記空気電池との少なくともいずれかを上下動可能に構成したので、空気電池の放電/放電停止を容易に切り替え可能で、且つ、液絡の防止に有利な空気電池システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る空気電池システムを示した図である。 空気電池の構造を模式的に示した図である。 空気電池とタンクとを模式的に示した図であり、図3(A)はタンクを上昇させた図、図3(B)はタンクを下降させた図である。 反応生成物の空気電池からタンクへの移動を遮断するフィルタの説明に供する図である。 第2実施形態の空気電池を模式的に示した図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る空気電池システム1を示した図である。
この空気電池システム1は、複数(本構成では2個)の空気電池10と、空気電池10の電解液を貯留するタンク3と、各空気電池10とタンク3とを接続する複数の配管5とを備え、タンク3は不図示の昇降機構により上下動可能に支持されている。図1では、タンク3を上方に移動させることによってタンク3内の電解液(以下、符号Wを付して示す)を各空気電池10に移動し、各空気電池10が放電を開始した状態を示している。
なお、図1は電解液Wが空気電池10に注液されている最中を示したものであり、空気電池10に所定量の電解液が注液されると、Xの位置で空気電池10内の電解液の高さと、配管5内に残存する電解液の高さが、平衡状態となる。
また、前記昇降機構としては足踏みペダル、ハンドルレバー、滑車、自動昇降機などを種々選択しタンク3を昇降させることが可能であり、また、タンク3を固定し前記昇降機構を用いて空気電池10を昇降させても良い。
図2は空気電池10の構造を模式的に示した図である。
各空気電池10は、同じ構造であり、所定の台7に支持されることによって同じ高さに支持される。これら空気電池10は、中空箱形状の外装体11(電槽、電池ケースとも称する)と、外装体11外に露出する空気極13と、外装体11内に収容される金属極15とを備えている。この空気電池10は、外装体11内に水系の電解液Wが注液されることによって、空気極13が正極として作用し、金属極15が負極として作用する一次電池に構成されている。
外装体11は、合成樹脂等の剛性を有する材料で形成され、外装体11の底面を構成する底板部21と、前面を構成する前壁部22と、後面を構成する後壁部23と、左右側面を構成する左右の側壁部(左壁部、右壁部)24と、上面を構成する上板部25とを備えている。前壁部22、及び後壁部23は、上下方向よりも左右方向に長い同一形状の面(横長面)であって、互いに平行に形成されている。
前壁部22には、空気極13で覆われる矩形状の開口部22Kが設けられる。金属極15は、空気極13と対向するように前壁部22と後壁部23との間に支持される。この金属極15は、上板部25及び左右の側壁部24の少なくともいずれかに支持されることによって、底板部21よりも上方に配置される。
すなわち、金属極15は外装体11に宙吊りで支持され、金属極15と底板部21との間にスペース10Sを確保している。
なお、金属極15の支持は、金属極15の下方にスペース10Sを確保できれば宙吊りに限定されるものではなく、例えば金属極15を支持するためのT型部材やH型部材を金属極15の下端部の両端に当接する様に設けても良い。
このスペース10Sは、空気電池10の放電反応によって生成される反応生成物が溜まる底空間部(以下、「底空間部10S」と言う)として機能する。この底空間部10Sを設けたことにより、反応生成物が溜まるスペースを確保でき、反応生成物が金属極15の一部を覆って電池反応を阻害してしまう事態などを回避したり、放電反応によって生じたガス(例えば水素ガス)発生時の電解液の撹拌作用による電解液濃度のばらつきを低減することができる。
空気電池10とタンク3とを接続する配管5(図1)は、空気電池10の底空間部10Sに接続される。より具体的には、図2に示すように、側壁部24における底空間部10Sに対応する領域であって、金属極15及び空気極13の下端よりも所定の距離L1(以下、「離間距離L1」と言う)だけ下方に離間した位置に、開口部を有する配管接続部5Aが設けられ、この配管接続部5Aを介して配管5が接続されている。
この離間距離L1を設けたことにより、タンク3を下方に移動させた際に、空気電池10内の電解液Wを、金属極15及び空気極13より下の位置まで容易に排出させることができる。
空気電池10内の電解液Wを排出する場合、空気電池10内の電解液Wは、少なくとも図2に符号LLで示す液面(電解液排出時の液面に相当)まで排出することができる。これにより、金属極15と空気極13との間に電解液Wが介在しない状態となり、空気電池10の放電を確実に停止させることができる。また、空気電池10内の電解液Wを排出することで、放電反応を停止することが可能であり、自己放電も回避することができる。
同図2に示すように、配管接続部5Aは、空気電池10の底板部21よりも所定の距離L2(以下、「離間距離L2」と言う)だけ上方に離間した位置に設けられている。この離間距離L2を設けたことにより、底空間部10Sの底に堆積する反応生成物を配管5に入り難くすることができる。なお、上記離間距離L1、L2は上記目的を達する範囲で適宜に調整すれば良い。
図2中、符号ULは、タンク3を上方に移動して電解液Wを空気電池10に入れたときの電解液Wの液面を示しており、つまり、電解液流入時の液面を示している。この液面ULは、空気極13よりも上方にすることが好ましい。液面ULを空気極13よりも上方にすれば、空気極13の全体を有効利用して放電反応を行うことができる。
図3は空気電池10とタンク3とを模式的に示した図であり、図3(A)はタンク3を上昇させた図、図3(B)はタンク3を下降させた図である。
タンク3は、このタンク3につながる複数の空気電池10の電解液Wを貯留可能な容積に形成される。このタンク3には、タンク3内を空気電池10の数と同数の室R0、R1に分ける仕切り部となる仕切り壁3Sが形成されている。
本構成では、空気電池10が2個であるため、タンク3を左右に等分割する一つの仕切り壁3Sが形成され、これにより、空気電池10と同数の室R0、R1が横並びに形成されるとともに、各室R0、R1が、空気電池10ごとの電解液Wを貯留する室に形成される。
配管5は、電解液Wに対する耐性を有する素材で形成され、本構成では耐アルカリ性のホースが用いられる。また、配管5は、タンク3の上下動に合わせて屈曲可能な柔軟性を有している。
なお、図1に示すように、各配管5の一端は、配管接続部5Aを介して空気電池10に接続され、各配管5の他端は、配管接続部5Bを介してタンク3の底部に接続される。これら配管5、配管接続部5A、及び配管接続部5Bには公知の部品を広く適用可能である。
本構成では、図3(A)に示すように、タンク3を空気電池10の底空間部10Sよりも上に移動することにより、タンク3から空気電池10に電解液Wを流入させ、空気極13よりも上方の液面ULまで電解液Wを満たすことができる。このとき、電解液Wは底空間部10Sから流入するので、電解液Wの流れが金属極15で妨げられることなく、スムーズに電解液Wを空気電池10に流入させることができる。そして、同図3(A)に示すように、空気極13と金属極15とが電解液Wに浸かることにより、放電反応を開始させることができる。
なお、空気電池10の外装体11の上板部25には、外装体11の内外を連通する不図示の通気孔が設けられる。これによって、放電反応によって生じたガスを外部に排出することができ、且つ、電解液Wの流入/排出に伴って外装体11内の空気を適宜に排出/流入させることができ、電解液Wの移動をスムーズに行うことができる。
また、図3(B)に示すように、タンク3を空気電池10の底空間部10Sよりも下に移動することにより、空気電池10から電解液Wを排出させ、電解液Wをタンク3に移動させることができる。このとき、空気電池10からの電解液Wが液面LLになるまでタンク3の位置を下に移動して保持しておくことにより、液面LLまで電解液Wを排出させることができる。これにより、空気極13と金属極15との間から電解液Wが待避し、空気電池10の放電反応を確実に停止させることができる。
この場合、電解液Wが空気電池10内の底空間部10Sに残留するので、この底空間部10S内の反応生成物を空気電池10内に残留させることができ、反応生成物によって配管5が詰まってしまう事態を抑制することができる。
このようにしてタンク3を上下に移動させるだけで、空気電池10の放電と放電停止とを容易に切り替えることができる。
また、図3(A)及び図3(B)に示すように、各空気電池10において、隣接する空気電池10同士の電解液Wは物理的に離間するので、液絡を防止することができる。また、タンク3は、空気電池10ごとの電解液Wを各室R0、R1に独立して貯留するので、各空気電池10内の電解液Wの量を均等化し易くなるとともに、タンク3内でも、各空気電池10ごとの電解液Wは接しない状態に保たれ、仮に配管5が極端に短い場合でも液絡を防止することができる。
次に、空気電池10の金属極15、電解液W、及び空気極13について追加説明する。
金属極15には、ASTM規格で規定されるAMX材が用いられ、電解液Wには、塩化ナトリウム水溶液が使用される。AMX材は、マグネシウム合金の一つであり、AMX材を用いることにより、反応生成物の抑制を期待でき、且つ、反応を抑制する保護被膜(不動態被膜とも称する)の抑制も期待することができる。反応生成物や保護被膜を抑制できれば、電解液Wの出し入れが阻害されず、且つ、放電開始も阻害され難くなり、空気電池10の放電/放電停止の切り替えに有利である。
なお、反応生成物の量や保護被膜が問題にならない場合には、金属極15にAMX材以外のマグネシウム合金を用いたり、マグネシウム合金以外の素材を用いたりしても良い。マグネシウム合金以外の素材としては、例えば、亜鉛、鉄、アルミニウムなどの金属、又はその合金が挙げられる。
金属極15に亜鉛を用いた場合は、電解液Wに水酸化カリウム水溶液を用いるようにすれば良く、金属極15に鉄を用いた場合は、電解液Wにアルカリ系水溶液を用いるようにすれば良い。また、金属極15にアルミニウムを用いた場合は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含む電解液Wを用いるようにすれば良い。
空気極13は、集電体を構成する矩形状の銅メッシュの両面に、触媒層を構成する触媒シートを圧迫(プレス)等により一体化して形成される。空気極13は、外部の空気を外装体11内に通気可能にする通気性、及び、電解液Wを漏らさない非透水性を有している。なお、非透水性については、空気極13に、非透水性を有するシートを別途設けて確保するようにしても良い。なお、空気極13は上記の構成に限らず、公知の構成を広く適用可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、空気極13と金属極15と金属極15よりも下方に設けられた底空間部10Sとを備える空気電池10と、空気電池10の電解液Wを貯留するタンク3と、空気電池10の底空間部10Sとタンク3とをつなぐ配管5とを備え、タンク3が底空間部10Sよりも上方にある場合に空気電池10が放電開始し、タンク3が底空間部10Sよりも下方にある場合に空気電池10が放電停止するようにタンク3と空気電池10との少なくともいずれかを上下動可能に構成したので、空気電池10の放電/放電停止を容易に切り替え可能で、且つ、液絡の防止に有利な空気電池システム1を提供することができる。
また、反応生成物を底空間部10Sに貯めておくことができるので、反応生成物による放電反応などへの影響を回避し、且つ、配管5の詰まりを抑えることができる。
しかも、タンク3は、タンク3内を空気電池10ごとの電解液Wを貯留する複数の室R0、R1に仕切る仕切り部となる仕切り壁3Sを備え、複数の室R0、R1が、独立した配管5を介して各空気電池10にそれぞれ接続されるので、各空気電池10の電解液Wの量を均等化し易くなるとともに、液絡の防止にも有利となる。
また、金属極15をAMX材で形成するので、電解液Wの流れに影響を及ぼす可能性のある反応生成物や、放電の再開を阻害するおそれのある保護被膜の抑制を期待できる。このため、空気電池10の放電/放電停止の切り替えに有利となる。
なお、反応生成物による配管5などの詰まりをより確実に防止しようとする場合、図4に示すように、タンク3と空気電池10との間の配管5に反応生成物の行き来を遮断するフィルタ5Fを設けることが好ましい。このフィルタ5Fは、空気電池10と配管5との接続部を構成する配管接続部5Aに設けられることによって、空気電池10からタンク3へ電解液Wが移動する際の上流側にて反応生成物の空気電池10からタンク3への移動を遮断することができ、効果的に配管5等の詰まりを防止することができる。なお、このフィルタ5Fは、空気電池10から配管5を経由してタンク3に至る経路に設けるようにすれば良く、上記配管接続部5A以外の位置に設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、タンク3内を左右に分割する仕切り壁3Sを設けることによって、各空気電池10内の電解液Wを均等化する場合を説明したが、仕切り壁3Sに限らない。要は、タンク3内を、空気電池10ごとの電解液Wを貯留する複数の室に仕切る仕切り部を設けるようにすれば良い。
また、タンク3内に仕切り壁3S等の仕切り部を設ける構成に限らず、空気電池10側に、各空気電池10内の電解液Wを均等化する構成を設けるようにしても良い。この場合の実施例を第2実施形態に説明する。
(第2実施形態)
図5は第2実施形態の空気電池10を模式的に示した図である。
第2実施形態の空気電池システム1は、不図示のタンク3に仕切り壁3Sを備えておらず、その代わりに、複数(本構成では4個)の空気電池10内の電解液Wの液面を揃えるように空気電池10同士をつなぐ連通管31を備えている。なお、第1実施形態と同様の構成は同一の符号を付して示し、重複説明は省略する。また、タンク3は空気電池10の上端部より上方に設けられている。
図5に示すように、各空気電池10の外装体11の側壁部24には、上下に間隔を空けて一対の開口部24H、24Lが設けられている。
以下、説明を判りやすくするため、上記一対の開口部24H、24Lを特に区別して説明する場合は、上側の開口部24Hを「上側開口部24H」と表記し、下側の開口部24Lを「下側開口部24L」と表記する。また、これら空気電池10は、側壁部24が等間隔で並ぶように横並びに配置され、最も端(図5中、左端)から順に、第1空気電池10A、第2空気電池10B、第3空気電池10C、第4空気電池10Dと表記する。
連通管31は、第1空気電池10Aの上側開口部24Hと第2空気電池10Bの下側開口部24Lとをつなぐ第1連通管31Aと、第2空気電池10Bの上側開口部24Hと第3空気電池10Cの下側開口部24Lとをつなぐ第2連通管31Bと、第3空気電池10Cの上側開口部24Hと第4空気電池10Dの下側開口部24Lとをつなぐ第3連通管31Cと、第4空気電池10Dの上側開口部24Hと第1空気電池10Aの下側開口部24Lとをつなぐ第4連通管31Dとを備えている。
このように第1〜第4連通管31A〜31Dは、異なる空気電池10の上側開口部24Hと下側開口部24Lとをつなぐため、異なる空気電池10間で、上側開口部24Hから下側開口部24Lへと電解液Wを流す配管としてそれぞれ機能する。
例えば、第1空気電池10A内の電解液Wが第2空気電池10B内の電解液Wよりも多くなれば、第1空気電池10A内の電解液Wが、第1連通管31Aを通って第2空気電池10B内に流れる。つまり、第1連通管31Aは、第1空気電池10Aの上側開口部24Hに連通する連通部が第1空気電池10Aの電解液が流出する流出部として機能し、第2空気電池10Bの下側開口部24Lに連通する連通部が第2空気電池10Bに電解液を流入させる流入部として機能する。これによって、第1空気電池10Aと第2空気電池10Bとで電解液Wの液面を揃えることができる。図5中、矢印は、第1〜第4連通管31A〜31Dの電解液Wの流れを示している。
同図5に示すように、第2連通管31Bは、第2空気電池10Bの上側開口部24Hに連通する連通部が第2空気電池10Bの電解液が流出する流出部として機能し、第3空気電池10Cの下側開口部24Lに連通する連通部が第3空気電池10Cに電解液を流入させる流入部として機能する。
同様に、第3連通管31Cは、第3空気電池10Cの上側開口部24Hに連通する連通部が電解液が流出する流出部として機能し、第4空気電池10Dの下側開口部24Lに連通する連通部が電解液を流入させる流入部として機能し、第4連通管31Cは、第4空気電池10Dの上側開口部24Hに連通する連通部が電解液が流出する流出部として機能し、第1空気電池10Aの下側開口部24Lに連通する連通部が電解液を流入させる流入部として機能する。
図示のように、各第1〜第4連通管31A〜31Dは、異なる高さに電解液の流出部と流入部とを備えているので、第1連通管31Aは、第1空気電池10Aと第2空気電池10Bの電解液Wの液面を揃える配管となり、第2連通管31Bは、第2空気電池10Bと第3空気電池10Cの電解液Wの液面を揃える配管となり、第3連通管31Cは、第3空気電池10Cと第4空気電池10Dの電解液Wの液面を揃える配管となり、第4連通管31Dは、第4空気電池10Dと第1空気電池10Aの電解液Wの液面を揃える配管となる。これによって、全ての空気電池10内の電解液Wの液面を揃えることができる。
さらに、本構成では、図5に示すように、これら第1〜第4連通管31A〜31Dは、いずれも逆V字形状の管に形成されている。逆V字形状に形成されることによって、上方凸に屈曲する屈曲部31Kが少なくとも一つずつ形成されている。また、これら屈曲部31Kは、それぞれの第1〜第4連通管31A〜31Dにおいて上側開口部24L側にオフセットしている。
上記の屈曲部31Kを設けたことにより、電解液Wが第1〜第4連通管31A〜31Dを流れていない状態、つまり、空気電池10間で電解液Wの液面が揃っている状態では、重力の作用により、屈曲部31Kを境にして、空気電池10同士の電解液Wが離間した状態になることを期待できる。これにより、液絡の防止効果を期待できる。
さらに、各屈曲部31Kは、上側開口部24L側にオフセットしているので、それぞれの第1〜第4連通管31A〜31Dの左右中央で上方に屈曲させた場合と比べて、各屈曲部31Kの角度を急角度にすることができる。急角度にするほど、屈曲部31Kを境にして空気電池10同士の電解液Wが離間した状態になることをより期待でき、液絡の防止に有利となる。
本構成では、第1〜第3連通管31A〜31Cが同一部品で形成され、屈曲部31Kの角度θ1が鋭角とされるので、部品の共用を図るとともに短絡防止に有利な形状となっている。また、第4連通管31Dは相対的に離れた空気電池10間をつなぐため、屈曲部31Kの角度θ2は上記角度θ1より大きくなるものの、第4連通管31Dの中央で上方に屈曲させた場合と比べれば効率良く急角度にした形状に形成されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の空気電池10内の電解液Wを揃えるように空気電池10同士をつなぐ連通管31(31A〜31D)を備え、連通管31は、隣り合う空気電池10の異なる高さに電解液の流出部と流入部を備えると共に、上方凸に屈曲する屈曲部31Kを備え、上記流出部が空気極13の上端部よりも上方に形成されているので、タンク3に仕切り壁3Sを設けなくても、各空気電池10の電解液Wの液面を揃え、水位を揃えることができるとともに、液絡防止にも有利である。
また、本実施形態でも、タンク3の上下動により空気電池10の放電/放電停止を容易に切り替えることができる、といった第1実施形態と同様の効果を備える。
しかも、連通管31は、2つの空気電池10の異なる高さの箇所(上側開口部24H、下側開口部24L)をつなぎ、屈曲部31Kは、連通管31がつながる箇所が高い空気電池10寄りに設けられているので、屈曲部31Kの屈曲角度を急角度にし易くなり、液絡防止により有利となる。
なお、上側開口部24H、下側開口部24Lの高低差は50mm以下とすることが好ましい。高低差が大きいと電解液Wの水位を所定範囲に揃えることが困難となる。
以上、本発明を実施するための形態について述べたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形、及び変更が可能である。例えば、上述の各実施形態では、空気電池10を2個、或いは4個備える空気電池システム1に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、空気電池10がより多数であっても良いし、空気電池10が一個でも良い。
また、上述の各実施形態では、タンク3を上下動可能にする場合を説明したが、タンク3と空気電池10の少なくともいずれかを上下動可能にすれば、空気電池10の放電/放電停止の切替が可能である。
また、上述の第2実施形態では、逆V字形状の連通管31を設ける場合を説明したが、上方凸の屈曲部31Kを有する範囲で形状を適宜に変更しても良くまた、屈曲部31Kを複数有するようにしても良い。
1 空気電池システム
3 タンク
3S 仕切り壁(仕切り部)
5 配管
10 空気電池
10S 底空間部
11 外装体
13 空気極
15 金属極
31 31A〜31D 連通管
31K 屈曲部
W 電解液

Claims (5)

  1. 空気極と金属極と前記金属極よりも下方に設けられた底空間部とを備える空気電池と、
    前記空気電池の電解液を貯留するタンクと、
    前記空気電池の前記底空間部と前記タンクとをつなぐ配管とを備え、
    前記タンクが前記底空間部よりも上方にある場合に前記空気電池が放電開始し、前記タンクが前記底空間部よりも下方にある場合に前記空気電池が放電停止するように前記タンクと前記空気電池との少なくともいずれかを上下動可能に構成したことを特徴とする空気電池システム。
  2. 前記タンクは、複数の前記空気電池の電解液を貯留するタンクであり、
    前記タンク内を、前記空気電池ごとの電解液を貯留する複数の室に仕切る仕切り部を備え、前記複数の室が、独立した前記配管を介して前記空気電池にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1に記載の空気電池システム。
  3. 前記タンクは、複数の前記空気電池の電解液を貯留するタンクであり、
    前記複数の空気電池内の電解液の水位を揃えるように前記空気電池同士をつなぐ連通管を備え、
    前記連通管は、隣り合う前記空気電池の異なる高さに電解液の流出部と流入部を備えると共に、上方凸に屈曲する屈曲部を備え、前記連通管の流出部が前記空気極の上端部より上方に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気電池システム。
  4. 前記金属極は、ASTM規格で規定されるAMX材で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空気電池システム。
  5. 前記空気電池から前記配管を経由して前記タンクに至る経路に、前記空気電池の放電反応により生成される反応生成物の前記空気電池から前記タンクへの移動を遮断するフィルタを設けていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空気電池システム。
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