JP2016170859A - 電解質、電池、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システム - Google Patents

電解質、電池、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システム Download PDF

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Abstract

【課題】高温サイクル特性を向上できる電解質、電池、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システムを提供する。
【解決手段】電池は、正極と、負極と、電解質とを有する。電解質は、電解液と、電解液を保持する高分子化合物とを有する。高分子化合物は、所定の2種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体を含む。
【選択図】図2

Description

本技術は、電解質、電池、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システムに関する。
近年、携帯電話機または携帯情報端末機器などに代表される電子機器が広く普及しており、そのさらなる小型化、軽量化および長寿命化が強く求められている。これに伴い、電源として、電池、特に小型かつ軽量で高エネルギー密度を得ることが可能な二次電池の開発が進められている。
この二次電池は、最近では、上記した電子機器に限らず、電動ドリルなどの電動工具、電気自動車などの電動車両、家庭用電力サーバなどの電力貯蔵システムに代表される多様な用途への適用も検討されている。これらの電源として、高出力且つ高容量の二次電池の開発が進められている。
二次電池では、液状の電解質(電解液)やゲル状の電解質などが使用されている。例えば、特許文献1および特許文献2には、ポリアクリロニトリルを含むゲル状の電解質を用いた二次電池が記載されている。
特許第4193248号公報 特許第4161431号公報
電池では、高温サイクル特性を向上することが求められている。
したがって、本技術の目的は、高温サイクル特性を向上できる電解質、電池、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本技術は、電解液と、電解液を保持する高分子化合物とを含有し、高分子化合物は、一般式(1)で表される2種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体を含む電解質である。
(式中、Xは2価の炭化水素基または2価の酸素含有基である。Yは1価のフッ素含有炭化水素基である。R1は水素基またはメチル基である。n、mは2種の繰り返し単位のモル比(n:m)を示す。)
本技術は、正極と、負極と、電解質とを備え、電解質は、電解液と、電解液を保持する高分子化合物とを含有し、高分子化合物は、一般式(1)で表される2種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体を含む電池である。
本技術の電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システムは、上述の電池を備えるものである。
本技術の電解質によれば、一般式(1)で表される2種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体を含むので、高温サイクル特性を向上できる。本技術の電池によれば、電解質が、一般式(1)で表される2種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体を含むので、高温サイクル特性を向上できる。本技術の電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システムにおいても同様の効果を得ることができる。
図1は本技術の第1の実施の形態に係る電池の構成の一例を示す分解斜視図である。 図2は図1に示す巻回電極体のI−I線に沿った断面構成を表す断面図である。 図3A〜図3Cは、本技術の第1の実施の形態に係る電池の構成の他の例を示す分解斜視図である。 図4は本技術の第2の実施の形態に係る電池パックの構成例を示す斜視図である。 図5は図4に示した電池パックの構成例を示すブロック図である。 図6は本技術の第3の実施の形態に係る電子機器の構成例を示すブロック図である。 図7は本技術の第4の実施の形態に係る蓄電システムの構成例を示す概略図である。 図8は本技術の第5の実施の形態に係る電動車両の一構成例を示す概略図である。 図9は電解質の透明状態および濁っている状態を示す写真である。
以下、本技術を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(ラミネートフィルム型の電池の例)
2.第2の実施の形態(電池パックの例)
3.第3の実施の形態(電子機器の例)
4.第4の実施の形態(蓄電システムの例)
5.第5の実施の形態(電動車両の例)
6.他の実施の形態(変形例)
なお、以下に説明する実施の形態などは本技術の好適な具体例であり、本技術の内容がこれらの実施の形態などに限定されるものではない。また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また例示した効果と異なる効果が存在することを否定するものではない。
1.第1の実施の形態
(1−1)ラミネートフィルム型の電池の構成例
本技術の第1の実施の形態では、一例として、ラミネートフィルム型の非水電解質二次電池(以下、「非水電解質電池」または単に「電池」という)について、図1および図2を参照しながら説明する。
非水電解質電池は、外装部材40の内部に、巻回電極体30が収納されたものである。巻回電極体30には、正極リード31および負極リード32が取り付けられている。正極リード31および負極リード32は、例えば、外装部材40の内部から外部に向かって同一方向に導出されている。
正極リード31は、例えば、薄板状の導電部材であり、例えば、アルミニウム(Al)などにより構成されている。負極リード32は、例えば、薄板状の導電部材であり、銅(Cu)、ニッケル(Ni)またはステンレス(SUS)などにより構成されている。
(外装部材)
外装部材40は、フィルム状の部材である。外装部材40は、例えば、融着層、金属層および表面保護層がこの順に積層されたラミネートフィルムである。融着層は、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂などで構成される。金属層は、例えば、アルミニウムなどで構成される。表面保護層は、例えば、ナイロンまたはポリエチレンテレフタレートなどで構成される。外装部材40は、他の積層構造を有するラミネートフィルムでもよく、高分子フィルム単体または金属フィルム単体でもよい。
外装部材40と正極リード31との間には、密着フィルム41が介在されている。同様に、外装部材40と負極リード32との間には、密着フィルム41が介在されている。密着フィルム41は、例えば、金属材料との接着性が高い材料などで構成されている。この材料としては、例えば、ポリオレフィン樹脂などの樹脂材料が挙げられる。
巻回電極体30は、例えば、セパレータ35および電解質層36を介して正極33と負極34とが積層および巻回されたものである。巻回電極体30の最外周部は、必要に応じて保護テープ37により覆われている。巻回電極体30は、セパレータ35を省略したものであってもよい。
(正極)
正極33は、正極集電体33Aの両面に正極活物質層33Bが設けられた構造を有している。なお、正極33は、正極集電体33Aの片面のみに正極活物質層33Bが設けられた領域を有していてもよい。
正極集電体33Aとしては、例えばアルミニウム箔、ニッケル箔、またはステンレス箔などの金属箔を用いることができる。正極集電体33Aには、正極リード31が接続される。正極リード31の接続位置は、例えば、正極活物質層33Bが形成されていない、正極集電体33Aの一端部などである。
正極活物質層33Bは、正極活物質を含む。正極活物質層33Bは、必要に応じて、導電剤、結着剤などの他の材料を含んでいてもよい。
(正極活物質)
正極活物質としては、例えば、リチウムを吸蔵および放出可能な材料を用いることができる。正極活物質としては、例えば、リチウム含有化合物を用いることができる。
リチウム含有化合物としては、例えば、リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物(「リチウム遷移金属複合酸化物」と称する)、リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物(「リチウム遷移金属リン酸化合物」と称する)などが挙げられる。リチウム含有化合物としては、遷移金属元素としてコバルト(Co)、ニッケル、マンガン(Mn)および鉄(Fe)の少なくとも1種を含むものが好ましい。より高い電圧が得られるからである。
リチウム遷移金属複合酸化物としては、例えば、層状岩塩型構造のリチウム遷移金属複合酸化物、スピネル型構造のリチウム遷移金属複合酸化物などが挙げられる。
層状岩塩型構造のリチウム遷移金属複合酸化物としては、例えば、一般式LixM1O2(式中、M1は1種類以上の遷移金属元素を含む元素を表す。xの値は、一例として、0.05≦x≦1.10である。xの値は電池の充放電状態によって異なる。なお、xの値はこれに限定されるものではない。)で表されるリチウム含有化合物などが挙げられる。より具体的には、例えば、リチウムコバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケル複合酸化物(LixNiO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LixNi1-zCoz2(0<z<1))、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LixNi(1-v-w)CovMnw2(0<v+w<1、v>0、w>0))、リチウムコバルトアルミニウムマグネシウム複合酸化物(LixCo(1-p-q)AlpMgq2(0<p+q<1、p>0、q>0))などが挙げられる。
スピネル型構造のリチウム遷移金属複合酸化物としては、例えば、リチウムマンガン複合酸化物(LiMn24)、リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LixMn2-tNit4(0<t<2))などが挙げられる。
リチウム遷移金属リン酸化合物としては、例えば、オリビン型構造のリチウム遷移金属リン酸化合物などが挙げられる。
オリビン型構造のリチウム遷移金属リン酸化合物としては、例えば、一般式LiyM2PO4(式中、M2は1種類以上の遷移金属元素を含む元素を表す。yの値は、一例として、0.05≦y≦1.10である。yの値は電池の充放電状態によって異なる。なお、yの値はこの範囲に限定されるものではない。)で表されるリチウム含有化合物などが挙げられる。より具体的には、例えば、リチウム鉄リン酸化合物(LiyFePO4)、リチウム鉄マンガンリン酸化合物(LiyFe1-uMnuPO4(0<u<1))などが挙げられる。
正極活物質としては、上述したリチウム含有化合物の粒子と、リチウム含有化合物の粒子の表面の少なくとも一部に設けられた被覆層とを有する被覆粒子を用いてもよい。このような被覆粒子を用いることで、電池特性をより向上できる。
被覆層は、母材となるリチウム含有化合物の粒子(母材粒子)の表面の少なくとも一部に設けられたものであり、母材粒子とは異なる組成元素または組成比を有するものである。被覆層としては、例えば、酸化物や遷移金属化合物などを含むものが挙げられる。具体的には、被覆層としては、例えば、リチウムとニッケルおよびマンガンのうちの少なくとも一方とを含む酸化物、または、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄(Fe)、アルミニウム、マグネシウム(Mg)および亜鉛(Zn)からなる群のうちの少なくとも1種と、酸素(O)と、リン(P)とを含む化合物などを含む。被覆層は、フッ化リチウムなどのハロゲン化物または酸素以外のカルコゲン化物を含むようにしてよい。
被覆層の存在は、正極活物質の表面から内部に向かって構成元素の濃度変化を調べることで、確認することができる。例えば、濃度変化は、被覆層が設けられたリチウム含有化合物の粒子をスパッタリングなどにより削りながらその組成をオージェ電子分光分析(Auger Electron Spectroscopy ;AES)またはSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry ;二次イオン質量分析)により測定することが可能である。また、被覆層が設けられたリチウム含有化合物の粒子を酸性溶液中などでゆっくり溶解させ、その溶出分の時間変化を誘導結合高周波プラズマ(Inductively Coupled Plasma;ICP)分光分析などにより測定することも可能である。
その他、正極活物質としては、例えば、酸化物、二硫化物、リチウムを含有しないカルコゲン化物(特に層状化合物やスピネル型化合物)、導電性高分子などを用いることができる。酸化物としては、例えば、酸化バナジウム(V25)、二酸化チタン(TiO2)、二酸化マンガン(MnO2)などが挙げられる。二硫化物としては、例えば、二硫化鉄(FeS2)、二硫化チタン(TiS2)、二硫化モリブデン(MoS2)などが挙げられる。リチウムを含有しないカルコゲン化物としては、例えば、二セレン化ニオブ(NbSe2)などが挙げられる。導電性高分子としては、硫黄、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレンまたはポリピロールなどが挙げられる。
正極活物質は、上記で例示した正極活物質以外であってもよい。また、上記で例示した正極活物質は、任意の組み合わせで2種以上混合されてもよい。
(導電剤)
導電剤としては、例えば、炭素材料などを用いることができる。炭素材料としては、例えば、グラファイト、カーボンブラックまたはアセチレンブラックなどが挙げられる。なお、導電剤は、導電性を有する材料であれば、金属材料または導電性高分子などでもよい。
(結着剤)
結着剤としては、例えば、樹脂材料などを用いることができる。樹脂材料としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、スチレンブタジエンゴム(SBR)またはカルボキシメチルセルロース(CMC)などが挙げられる。
(負極)
負極34は、負極集電体34Aの両面に負極活物質層34Bが設けられた構造を有している。なお、負極34は、負極集電体34Aの片面のみに負極活物質層34Bが設けられた領域を有していてもよい。
負極集電体34Aとしては、例えば、銅箔などの金属箔を用いることができる。負極集電体34Aには、負極リード32が接続される。負極リード32の接続位置は、例えば、負極活物質層34Bが形成されていない、例えば負極集電体34Aの一端部などである。
負極活物質層34Bは、負極活物質を含む。負極活物質層34Bは、必要に応じて結着剤、導電剤などの他の材料を含んでいてもよい。結着剤としては、正極33の結着剤と同様の材料などを用いることができる。導電剤としては、正極33の導電剤と同様の材料などを用いることができる。
(負極活物質)
負極活物質としては、例えば、リチウムを吸蔵および放出可能な材料を用いることができる。負極活物質としては、例えば、炭素材料を用いることができる。炭素材料は、充放電時に生じる結晶構造の変化が非常に少なく、高い充放電容量を得ることができると共に、良好なサイクル特性を得ることができる。
炭素材料は、例えば、易黒鉛化性炭素、(002)面の面間隔が0.37nm以上の難黒鉛化性炭素、または(002)面の面間隔が0.34nm以下の黒鉛(グラファイト)などである。より具体的には、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素繊維、有機高分子化合物焼成体、活性炭またはカーボンブラック類などである。このうち、コークス類には、ピッチコークス、ニードルコークスまたは石油コークスなどが含まれる。有機高分子化合物焼成体は、フェノール樹脂またはフラン樹脂などの高分子化合物が適当な温度で焼成(炭素化)されたものである。この他、炭素材料は、約1000℃以下で熱処理された低結晶性炭素または非晶質炭素でもよい。なお、炭素材料の形状は、繊維状、球状、粒状または鱗片状のいずれでもよい。
炭素材料の他、負極活物質としては、例えば、リチウムを吸蔵および放出することが可能であり、金属元素および半金属元素の少なくとも一方を構成元素として含む材料(「金属系材料」と称する)を用いることできる。金属系材料は、例えば、単体、合金または化合物でもよいし、これらの2種以上の混合物でもよい。金属系材料を用いた場合には、高いエネルギー密度を得ることができるので好ましい。なお、本技術において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物またはそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
上記の金属元素または半金属元素としては、例えば、リチウムと合金を形成することが可能な金属元素または半金属元素が挙げられる。具体的には、マグネシウム、ホウ素(B)、アルミニウム、チタン(Ti)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、銀(Ag)、亜鉛、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、パラジウム(Pd)または白金(Pt)が挙げられる。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
金属系材料としては、短周期型周期表における4B族の金属元素または半金属元素を構成元素として含むものが好ましい。これらの中でも、ケイ素およびスズの少なくとも一方を構成元素として含む材料(「ケイ素およびスズの少なくとも一方を含む材料」と称する)がより好ましく、少なくともケイ素を含む材料(「ケイ素を含む材料」と称する)が特に好ましい。ケイ素およびスズは、リチウムを吸蔵および放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができる。
ケイ素およびスズの少なくとも一方を含む材料としては、例えば、ケイ素の単体、合金または化合物や、スズの単体、合金または化合物や、それらの1種または2種以上の相を少なくとも一部に有する材料などが挙げられる。
ケイ素の合金としては、例えば、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、ニッケル、銅(Cu)、鉄、コバルト(Co)、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン(Sb)およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。スズの合金としては、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモンおよびクロムからなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズの化合物またはケイ素の化合物としては、例えば、酸素あるいは炭素(C)を含むものが挙げられ、スズまたはケイ素に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
中でも、スズを含む材料としては、コバルトと、スズと、炭素とを構成元素として含み、炭素の含有量が9.9質量%以上29.7質量%以下であり、かつスズとコバルトとの合計に対するコバルトの割合が30質量%以上70質量%以下であるSnCoC含有材料が好ましい。このような組成範囲において高いエネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるからである。
このSnCoC含有材料は、必要に応じて更に他の構成元素を含んでいてもよい。他の構成元素としては、例えば、ケイ素、鉄、ニッケル、クロム、インジウム、ニオブ(Nb)、ゲルマニウム、チタン、モリブデン(Mo)、アルミニウム、リン、ガリウムまたはビスマスが好ましく、2種以上を含んでいてもよい。容量またはサイクル特性を更に向上させることができるからである。
なお、このSnCoC含有材料は、スズと、コバルトと、炭素とを含む相を有しており、この相は結晶性の低いまたは非晶質な構造を有していることが好ましい。また、このSnCoC含有材料では、構成元素である炭素の少なくとも一部が、他の構成元素である金属元素または半金属元素と結合していることが好ましい。サイクル特性の低下はスズなどが凝集あるいは結晶化することによるものであると考えられるが、炭素が他の元素と結合することにより、そのような凝集あるいは結晶化を抑制することができるからである。
元素の結合状態を調べる測定方法としては、例えばX線光電子分光法(XPS)が挙げられる。XPSでは、炭素の1s軌道(C1s)のピークは、グラファイトであれば、金原子の4f軌道(Au4f)のピークが84.0eVに得られるようにエネルギー較正された装置において、284.5eVに現れる。また、表面汚染炭素であれば、284.8eVに現れる。これに対して、炭素元素の電荷密度が高くなる場合、例えば炭素が金属元素または半金属元素と結合している場合には、C1sのピークは、284.5eVよりも低い領域に現れる。すなわち、SnCoC含有材料について得られるC1sの合成波のピークが284.5eVよりも低い領域に現れる場合には、SnCoC含有材料に含まれる炭素の少なくとも一部が他の構成元素である金属元素または半金属元素と結合している。
なお、XPS測定では、スペクトルのエネルギー軸の補正に、例えばC1sのピークを用いる。通常、表面には表面汚染炭素が存在しているので、表面汚染炭素のC1sのピークを284.8eVとし、これをエネルギー基準とする。XPS測定では、C1sのピークの波形は、表面汚染炭素のピークとSnCoC含有材料中の炭素のピークとを含んだ形として得られるので、例えば市販のソフトウエアを用いて解析することにより、表面汚染炭素のピークと、SnCoC含有材料中の炭素のピークとを分離する。波形の解析では、最低束縛エネルギー側に存在する主ピークの位置をエネルギー基準(284.8eV)とする。
その他、負極活物質としては、例えば、リチウムを吸蔵および放出することが可能な金属酸化物または高分子化合物などを用いることができる。金属酸化物としては、例えば、チタン酸リチウム(Li4Ti512)などのチタンとリチウムとを含むリチウムチタン酸化物、酸化鉄、酸化ルテニウムまたは酸化モリブデンなどが挙げられる。高分子化合物としては、例えば、ポリアセチレン、ポリアニリンまたはポリピロールなどが挙げられる。
なお、負極活物質として、リチウムを含む金属を用いてもよい。リチウムを含む金属としては、例えば、リチウム金属、リチウムを含む合金などが挙げられる。この場合、負極活物質層22Bを、リチウムを含む金属で構成してもよい。
負極活物質は、上記以外であってもよい。また、上記で例示した負極活物質は、任意の組み合わせで2種以上混合されてもよい。
負極活物質層22Bは、例えば、気相法、液相法、溶射法、塗布法もしくは焼成法、またはそれらの2種以上の方法を用いて形成されてもよい。
なお、気相法としては、例えば、物理堆積法または化学堆積法、具体的には真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、熱化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法またはプラズマ化学気相成長法などが挙げられる。液相法としては、電解鍍金または無電解鍍金などの公知の手法を用いることができる。塗布法とは、例えば、粒子状の負極活物質を結着剤などと混合したのち、溶剤に分散させて塗布する方法である。焼成法とは、例えば、塗布法によって塗布したのち、結着剤などの融点よりも高い温度で熱処理する方法である。焼成法に関しても公知の手法が利用可能であり、例えば、雰囲気焼成法、反応焼成法またはホットプレス焼成法が挙げられる。
(セパレータ)
セパレータ35は、正極33と負極34とを隔離し、両極の接触に起因する電流の短絡(ショート)を防止しながらリチウムイオンを通過させるものである。
セパレータ35は、例えば、樹脂を含む多孔質膜である。この樹脂を含む多孔質膜は、例えば、樹脂材料を延伸開孔法、相分離法などで成形することにより得られる。なお、樹脂を含む多孔質膜の製造方法は、これらに限定されるものではない。
セパレータ35を構成する樹脂材料には、例えばポリプロピレンもしくはポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂またはナイロン樹脂などを用いることができる。
セパレータ35は、樹脂を含む多孔質膜を2以上積層した構造を有するものであってもよい。樹脂を含む多孔質膜は、2種以上の樹脂材料が混合されたもの(2種以上の樹脂材料を溶融混練して形成したもの)であってもよい。ポリオレフィン樹脂を含む多孔質膜は、正極53と負極54との分離性に優れ、内部短絡の発生をより低減できるので、好ましい。
セパレータ35は、不織布であってもよい。不織布は、繊維を織ったり編んだりしないで、繊維間を接合もしくは絡合、または接合および絡合した構造体である。不織布の原料には繊維に加工できるほとんどの物質を使用することができ、繊維長や太さなどの形状を調整することで、目的、用途に応じた機能を持たせることができる。
不織布としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維を用いた透気性膜(ポリエチレンテレフタレート不織布)などが挙げられる。なお、透気性膜とは、透気性を有する膜のことをいう。その他、不織布としては、アラミド繊維、ガラス繊維、セルロース繊維、ポリオレフィン繊維、または、ナイロン繊維などを用いたものなどが挙げられる。不織布は、2種以上の繊維を用いたものであってもよい。
セパレータ35は、無機粒子、有機粒子などの粒子を含むものであってもよい。例えば、このようなセパレータ35としては、基材と、基材の両方の主面のうちの少なくとも一方に表面層が形成されたものなどである。基材は、例えば、上記した樹脂を含む多孔質膜、不織布などである。表面層は、例えば、樹脂材料と粒子とを含む多孔質層などである。樹脂材料は、例えば、フィブリル化し、フィブリルが相互連続的に繋がった三次元的なネットワーク構造を有していてもよい。
(粒子)
粒子としては、例えば、無機粒子および有機粒子の少なくとも一つを用いることができる。無機粒子としては、具体的には、電気絶縁性の無機粒子である金属酸化物、金属酸化物水和物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物、鉱物などが挙げられる。
金属酸化物または金属酸化物水和物としては、酸化アルミニウム(アルミナ、Al23)、ベーマイト(Al23・H2OまたはAlOOH)、酸化マグネシウム(マグネシア、MgO)、酸化チタン(チタニア、TiO2)、酸化ジルコニウム(ジルコニア、ZrO2)、酸化ケイ素(シリカ、SiO2)または酸化イットリウム(イットリア、Y23)、酸化亜鉛(ZnO)などが挙げられる。
金属窒化物としては、窒化ケイ素(Si34)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ素(BN)または窒化チタン(TiN)などが挙げられる。金属炭化物としては、炭化ケイ素(SiC)または炭化ホウ素(B4C)などが挙げられる。金属硫化物としては、硫酸バリウム(BaSO4)などが挙げられる。
金属水酸化物としては水酸化アルミニウム(Al(OH)3)などが挙げられる。鉱物としては、ゼオライト(M2/nO・Al23・xSiO2・yH2O、Mは金属元素、x≧2、y≧0)などの多孔質アルミノケイ酸塩、タルク(Mg3Si410(OH)2)などの層状ケイ酸塩、チタン酸バリウム(BaTiO3)またはチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)などが挙げられる。
その他の無機粒子としては、リチウム化合物の粒子、炭素材料の粒子などが挙げられる。リチウム化合物としては、Li24、Li3PO4、LiFなどが挙げられる。炭素材料としては、黒鉛、カーボンナノチューブ、ダイヤモンドなどが挙げられる。
これら無機粒子は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。無機粒子の形状は特に限定されるものではなく、球状、繊維状、針状、鱗片状または板状などであってもよい。
有機粒子を構成する材料としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどの含フッ素樹脂、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体などの含フッ素ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体またはその水素化物、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体またはその水素化物、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体またはその水素化物、メタクリル酸エステル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体、エチレンプロピレンラバー、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルなどのゴム類、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、全芳香族ポリアミド(アラミド)などのポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリエーテル、アクリル酸樹脂またはポリエステルなどの融点およびガラス転移温度の少なくとも一方が180℃以上の高い耐熱性を有する樹脂などが挙げられる。
これら材料は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。有機粒子の形状は特に限定されるものではなく、球状、繊維状、針状、鱗片状または板状などであってもよい。
(電解質層)
電解質層36は、電解液が高分子化合物により保持されたものであり、必要に応じて、添加剤などの他の材料を含んでいてもよい。この電解質層36は、例えば、いわゆるゲル状の電解質である。
電解質層36は、正極33および負極34の間に形成されるものである。例えば、電解質層36は、正極33および負極34の間に形成される。具体的には、例えば、正極33およびセパレータ35の間、並びに、負極34およびセパレータ35の間の少なくとも一方に形成される。なお、図2に示す例では、電解質層36は、正極33およびセパレータ35の間、並びに、負極34およびセパレータ35の間の両方に形成されている。セパレータ35を省略した構成では、電解質層36は、正極33および負極34の間に形成される。
(電解液)
電解液は、例えば、電解質塩と、この電解質塩を溶解する非水溶媒とを含む非水電解液である。非水電解液は、必要に応じて電池特性を向上させるための添加剤などを含んでいてもよい。
(電解質塩)
電解質塩は、例えば、リチウム塩などの軽金属化合物の1種または2種以上を含有している。このリチウム塩としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6)、テトラフェニルホウ酸リチウム(LiB(C654)、メタンスルホン酸リチウム(LiCH3SO3)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、テトラクロロアルミン酸リチウム(LiAlCl4)、六フッ化ケイ酸二リチウム(Li2SiF6)、塩化リチウム(LiCl)または臭化リチウム(LiBr)などが挙げられる。中でも、六フッ化リン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、過塩素酸リチウムおよび六フッ化ヒ酸リチウムからなる群のうちの少なくとも1種が好ましく、六フッ化リン酸リチウムがより好ましい。
(非水溶媒)
非水溶媒としては、例えば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、ラクトン、鎖状カルボン酸エステル、ニトリルなどを用いることができる。これらの化合物を用いることで、より優れた電池容量、サイクル特性、保存特性などが得られる。
環状炭酸エステルとしては、例えば、炭酸エチレン(エチレンカーボネート)、炭酸プロピレン(プロピレンカーボネート)、炭酸ブチレンなどが挙げられる。鎖状炭酸エステルとしては、例えば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、炭酸メチルプロピルなどが挙げられる。ラクトンとしては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどが挙げられる。カルボン酸エステルとしては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチルなどが挙げられる。ニトリルとしては、例えば、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリルなどが挙げられる。
その他、非水溶媒としては、例えば、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、N,N’−ジメチイミダゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホラン、燐酸トリメチル、ジメチルスルホキシドなどを用いることができる。上記と同様の利点が得られるからである。
中でも、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよび炭酸エチルメチルの1種または2種以上を用いることが好ましい。より優れた電池容量、サイクル特性、保存特性などが得られるからである。
2種以上を用いる場合には、高粘度(高誘電率)溶媒(例えば比誘電率ε≧30)と、低粘度溶媒(例えば粘度≦1mPa・s)との組み合わせがより好ましい。電解質塩の解離性およびイオンの移動度がより向上するからである。高粘度溶媒は、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレンなどであり、低粘度溶媒は、例えば、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチルなどである。
非水溶媒は、不飽和環状炭酸エステル、ハロゲン化炭酸エステル、スルトン(環状スルホン酸エステル)および酸無水物の1種または2種以上を含有していてもよい。電解液の化学的安定性がより向上するからである。
不飽和環状炭酸エステルとは、1または2以上の不飽和炭素結合(炭素間二重結合および炭素間三重結合の少なくとも一方)を有する環状炭酸エステルである。不飽和環状炭酸エステルとしては、例えば、炭酸ビニレン、炭酸ビニルエチレンおよび炭酸メチレンエチレンなどが挙げられる。
ハロゲン化炭酸エステルとは、1または2以上のハロゲンを構成元素として含む環状または鎖状の炭酸エステルである。環状のハロゲン化炭酸エステルとしては、例えば、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられる。鎖状のハロゲン化炭酸エステルとしては、例えば、炭酸フルオロメチルメチル、炭酸ビス(フルオロメチル)、炭酸ジフルオロメチルメチルなどが挙げられる。スルトンとしては、例えば、プロパンスルトン、プロペンスルトンなどが挙げられる。無水物としては、例えば、無水コハク酸、無水エタンジスルホン酸、無水スルホ安息香酸などが挙げられる。ただし、非水溶媒は、上記した化合物以外の化合物を含んでいてもよい。
(高分子化合物)
高分子化合物としては、一般式(1)で表される2種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体(「共重合体1」と称する)を用いることができる。なお、「2種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体」には、2種の繰り返し単位のみを有する共重合体の他に、2種の繰り返し単位以外の他の種類の繰り返し単位を有するものも含まれる。
(式中、Xは2価の炭化水素基または2価の酸素含有基である。Yは1価のフッ素含有炭化水素基である。R1は水素基またはメチル基である。n、mは2種の繰り返し単位のモル比(n:m)を示す。)
「炭化水素基」は、CおよびHにより構成される基の総称であり、直鎖状でもよいし、1または2以上の側鎖を有する分岐状でもよいし、環状でもよい。典型的には、「2価の炭化水素基」は、例えば、「2価の飽和炭化水素基」などである。「飽和炭化水素基」は、炭素間多重結合を有しない脂肪族炭化水素基である。なお、「脂肪族炭化水素基」には、環を持つ脂環式炭化水素基も含まれる。「2価の飽和炭化水素基」は、例えば、メチレン基(−CH2−)などのアルキレン基(−Cp2p−:pは1以上の整数)などである。
「酸素含有基」は、少なくともOを含む基であり、例えば、CおよびOにより構成される基、C、OおよびHにより構成される基などである。「2価の酸素含有基」は、例えば、エステル基(−CO−O−)、オキシメチレン基(−CH2−O−)などのアルキレンオキシ基などである。
「フッ素含有炭化水素基」は、上記した炭化水素基のうちの少なくとも一部の水素基(−H)がフッ素基により置換されたものである。「1価のフッ素含有炭化水素基」は、ペンタフルオロエチル基(−C25)などのパーフルオロアルキル基などが挙げられる。
共重合体1において、より優れた効果を得られる観点から、n、mの一例としては、45≦n≦95、5≦m≦55であることが好ましい。
共重合体1として、より優れた効果を得られる観点から、一般式(1)で表される2種の繰り返し単位に加え、「−(CH2−CHZ)o−」で表される繰り返し単位をさらに有するものが好ましい。このような共重合体としては、一般式(1a)で表される3種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体(「共重合体1a」と称する)が挙げられる。
「3種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体」には、3種の繰り返し単位のみを有する共重合体の他に、3種の繰り返し単位以外の他の種類の繰り返した単位を有するものも含まれる。
(式中、Xは2価の炭化水素基または2価の酸素含有基である。Yは1価のフッ素含有炭化水素基である。R1は水素基またはメチル基である。Zは芳香族環を含む1価の有機基である。n、m、oは3種の繰り返し単位のモル比(n:m:o)を示す。)
「有機基」は、少なくとも炭素を含む基であり、炭素以外の他の元素の1種または2種以上を有していてもよい。「芳香族環を含む1価の有機基」は、例えば、「芳香族環を含む1価の炭化水素基」などであり、具体的には、例えばフェニル基(−C65)などである。
共重合体1aにおいて、より優れた効果を得られる観点から、n、m、oの一例としては、45≦n≦95、5≦m≦55、0<o≦50であることが好ましい。
高分子化合物としては、共重合体1を単独で用いてもよく、共重合体1と他の高分子化合物とを混合したものを用いてもよい。他の高分子化合物としては、例えば、フッ化ビニリデン由来の繰り返し単位を含む単独重合体(ホモポリマー)または共重合体(コポリマー)(「フッ化ビニリデンを含む重合体」と称する)が、好ましい。
フッ化ビニリデンを含む重合体としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(フッ化ビニリデン単独重合体)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体などが挙げられる。これらは単独でもよいし、複数種を混合して用いてもよい。これらの中でも、ポリフッ化ビニリデン、または、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロピレン共重合体が好ましく、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロピレン共重合体がより好ましい。
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体に含まれるヘキサフルオロプロピレン由来の繰り返し単位のモル百分率は、典型的な一例として、4.5mol%以上20mol%以下である。
(共重合体1および他の高分子化合物の混合比)
共重合体1および他の高分子化合物の混合比は、典型的な一例として、質量比(共重合体1:他の高分子化合物)で、10:90〜90:10の範囲内であり、より良好な効果が得られる観点から、好ましくは20:80〜50:50の範囲内である。
(粒子を含む電解質層)
電解質層36は、粒子を含むものであってもよい。粒子としては、上述したものと同様のものを用いることができる。
(効果)
本技術では、電解質に含まれる高分子化合物として、共重合体1を含むことで、高温サイクル特性を向上できる。特に、高温環境下で、高い充電電圧(例えば、4.25V以上)で充放電を繰り返した場合の高温サイクル特性(「高充電電圧高温サイクル特性」と称する)を向上できる。電解質に含まれる高分子化合物として、共重合体1と共にフッ化ビニリデン重合体を含む場合にも、高充電電圧高温サイクル特性を向上でき、且つ、電解質の分散性、強度および塗布性も良好である。
一方、高分子化合物として、ポリフッ化ビニリデンを単独で用いた電解質(PVdFゲル)では、高充電電圧高温サイクル特性が悪化する傾向にある。これに対して、高分子化合物として、ポリアクリロニトリルを単独で用いた電解質では、高充電電圧高温サイクル特性を向上できる。しかし、この電解質は粘性が高すぎるため、塗布性が悪くなってしまう傾向にある。
また、ポリフッ化ビニリデンおよびポリアクリロニトリルを用いた電解質では、分散性が悪くなり、且つ、強度が弱くなってしまう。上記した特許文献1(特許第4193248号公報)には、ポリフッ化ビニリデンおよびポリアクリロニトリルを用いたゲル電解質により、サイクル特性および短絡率を改善することが記載されている。しかし、高充電電圧高温サイクル特性についての効果については、記載されておらず、ゲル強度についても言及されていない。
(電解質の成分の確認の例)
電池に含まれる電解質に共重合体1が含まれていることは、例えば、以下のように確認できる。まず電池を解体して電極上、セパレータ上に付着しているゲル(電解質)をスパチュラなどで剥がす。次に、電解液のみが溶解する溶剤を用いてゲルのみを残す。NMR(核磁気共鳴分光法:Nuclear Magnetic Resonance)やGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー:Gel Permeation Chromatography)を用いてゲルの状態を確認する。なお、ブレンドされたゲルの場合には、GPCの山(ピーク)が2つ確認できる。2種類のポリマーでできているゲルの場合、片方のゲルの貧溶媒を用いて単独ポリマーを残す。NMR、IR(赤外分光法:Infrared spectroscopy)、GPC等を用いて元素分析を行い、ポリマー種を同定する。
(電池電圧)
電池は、完全充電時における開回路電圧(すなわち電池電圧)が、例えば2.80V以上6.00V以下、好ましくは4.25V以上6.00V以下、より好ましくは4.35V以上4.60V以下の範囲内になるように設計されていてもよい。完全充電時における開回路電圧が、例えば、正極活物質として層状岩塩型構造のリチウム遷移金属複合酸化物などを用いた電池において4.25V以上とされる場合は、4.20Vの電池と比較して、同じ正極活物質であっても単位質量当たりのリチウムの放出量が多くなるので、それに応じて正極活物質と負極活物質との量が調整され、高いエネルギー密度が得られるようになっている。本技術の電解質は高充電電圧高温サイクル特性を向上できるので、このように高い電池電圧になるように設計された電池に特に有効である。
(1−2)非水電解質電池の製造方法
非水電解質電池は、例えば、以下の3種類の手順により製造される。
第1の製造方法では、最初に、正極33および負極34を作製する。
(正極の製造方法)
正極活物質と、導電剤と、結着剤とを混合して正極合剤を調製し、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーを作製する。次に、この正極合剤スラリーを正極集電体33Aに塗布し溶剤を乾燥させ、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより正極活物質層33Bを形成し、正極33を作製する。
(負極の製造方法)
負極活物質と、結着剤とを混合して負極合剤を調製し、この負極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の負極合剤スラリーを作製する。次に、この負極合剤スラリーを負極集電体34Aに塗布し溶剤を乾燥させ、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより負極活物質層34Bを形成し、負極34を作製する。
(非水電解液の調製)
非水電解液は、非水溶媒に対して電解質塩を溶解させて調製する。
続いて、非水電解液、高分子化合物および溶剤を含む前駆溶液を調製して正極33および負極34に塗布したのち、その溶剤を揮発させてゲル状の電解質層36を形成する。続いて、正極集電体33Aに正極リード31を溶接などして取り付けると共に、負極集電体34Aに負極リード32を溶接などして取り付ける。続いて、電解質層36が形成された正極33と負極34とをセパレータ35を介して積層および巻回したのち、その最外周部に保護テープ37を接着させて、巻回電極体30を作製する。最後に、2枚のフィルム状の外装部材40の間に巻回電極体30を挟み込んだのち、その外装部材40の外縁部同士を熱融着などで接着させて、巻回電極体30を封入する。この際、正極リード31および負極リード32と外装部材40との間に、密着フィルム41を挿入する。これにより、図1および図2に示した非水電解質電池が完成する。
第2の製造方法では、最初に、正極33に正極リード31を取り付けると共に、負極34に負極リード32を取り付ける。続いて、セパレータ35を介して正極33と負極34とを積層して巻回させたのち、その最外周部に保護テープ37を接着させて、巻回電極体30の前駆体である巻回体を作製する。続いて、2枚のフィルム状の外装部材40の間に巻回体を挟み込んだのち、一辺の外周縁部を除いた残りの外周縁部を熱融着などで接着させて、袋状の外装部材40の内部に巻回体を収納する。続いて、非水電解液と、高分子化合物の原料であるモノマーと、重合開始剤と、必要に応じて重合禁止剤などの他の材料とを含む電解質用組成物を調製して袋状の外装部材40の内部に注入したのち、その外装部材40の開口部を熱融着などで密封する。最後に、モノマーを熱重合させて高分子化合物とし、ゲル状の電解質層36を形成する。これにより、非水電解質電池が完成する。
第3の製造方法では、最初に、高分子化合物が両面に塗布されたセパレータ35を用いることを除き、上記した第2の製造方法と同様に、巻回体を形成して袋状の外装部材40の内部に収納する。
続いて、非水電解液を調製して外装部材40の内部に注入したのち、その外装部材40の開口部を熱融着などで密封する。最後に、外装部材40に加重をかけながら加熱して、高分子化合物を介してセパレータ35を正極33および負極34に密着させる。これにより、非水電解液が高分子化合物に含浸し、その高分子化合物がゲル化して電解質層36が形成されるため、非水電解質電池が完成する。この第3の製造方法では、第2の製造方法よりも高分子化合物の原料であるモノマーまたは溶媒などが電解質層36中にほとんど残らず、しかも高分子化合物の形成工程が良好に制御される。このため、正極33、負極34およびセパレータ35と電解質層36との間において十分な密着性が得られる。
(1−3)ラミネートフィルム型の電池の他の例
上述の例では、巻回電極体30を用いたラミネートフィルム型の電池について説明したが、図3A〜図3Cに示すように、巻回電極体30の代わりに積層電極体70を用いてもよい。積層電極体70は、複数の矩形状の正極33および負極34を、セパレータ35を介して積層し、固定部材76で固定したものである。積層電極体70からは、正極リード31および負極リード32が同一方向に導出される。正極リード31は正極33に接続され、負極リード32は負極34に接続される。正極リード31および負極リード32と外装部材40との間には、密着フィルム41が設けられる。
2.第2の実施の形態
本技術の第2の実施の形態では、電池パックの構成の一例について、図4および図5を参照しながら説明する。
この電池パックは、1つの二次電池(単電池)を用いた簡易型の電池パック(いわゆるソフトパック)であり、例えば、スマートフォンに代表される電子機器などに内蔵される。電池パックは、電池セル111と、電池セル111に接続される回路基板116とを備えている。電池セル111は、例えば、第1の実施の形態に係るラミネートフィルム型の二次電池である。
電池セル111の両側面には、一対の粘着テープ118、119が貼り付けられている。回路基板116には、保護回路(PCM:Protection Circuit Module)が形成されている。この回路基板116は、電池セル111の正極リード112および負極リード113に対して一対のタブ114、115を介して接続されていると共に、外部接続用のコネクタ付きリード線117に接続されている。なお、回路基板116が電池セル111に接続された状態において、その回路基板116は、ラベル120および絶縁シート131により上下から保護されている。ラベル120が貼り付けられることで、回路基板116および絶縁シート131などが固定されている。
また、電池パックは、図5に示すように、電源に相当する電池セル111と、回路基板116とを備えている。回路基板116は、例えば、制御部121と、スイッチ部122と、PTC123と、温度検出部124とを備えている。電池セル111は、正極端子125および負極端子127を介して外部と接続可能であるため、その電池セル111は、正極端子125および負極端子127を介して充放電される。温度検出部124は、温度検出端子(いわゆるT端子)126を用いて温度を検出可能である。
制御部121は、電池パック全体の動作(電池セル111の使用状態を含む)を制御するものであり、例えば、中央演算処理装置(CPU)およびメモリなどを含んでいる。
この制御部121は、例えば、電池電圧が過充電検出電圧に到達すると、スイッチ部122を切断させることで、電池セル111の電流経路に充電電流が流れないようにする。また、制御部121は、例えば、充電時において大電流が流れると、スイッチ部122を切断させて、充電電流を遮断する。
この他、制御部121は、例えば、電池電圧が過放電検出電圧に到達すると、スイッチ部122を切断させることで、電池セル111の電流経路に放電電流が流れないようにする。また、制御部121は、例えば、放電時において大電流が流れると、スイッチ部122を切断させることで、放電電流を遮断する。
なお、二次電池の過充電検出電圧の一例としては、4.20V±0.05Vなどである。過放電検出電圧の一例としては、2.4V±0.1Vなどである。
スイッチ部122は、制御部121の指示に応じて、電池セル111の使用状態(電池セル111と外部機器との接続の可否)を切り換えるものである。このスイッチ部122は、例えば、充電制御スイッチおよび放電制御スイッチなどを含んでいる。充電制御スイッチおよび放電制御スイッチは、例えば、金属酸化物半導体を用いた電界効果トランジスタ(MOSFET)などの半導体スイッチである。なお、充放電電流は、例えば、スイッチ部122のON抵抗に基づいて検出される。
温度検出部124は、電池セル111の温度を測定して、その測定結果を制御部121に出力するものであり、例えば、サーミスタなどの温度検出素子を含んでいる。なお、温度検出部124による測定結果は、異常発熱時において制御部121が充放電制御を行う場合や、制御部121が残容量の算出時において補正処理を行う場合などに用いられる。
なお、回路基板116は、PTC123を備えていなくてもよい。この場合には、別途、回路基板116にPTC素子が付設されていてもよい。
3.第3の実施の形態
本技術の第3の実施の形態では、電子機器の構成の一例について、図6を参照しながら説明する。
電子機器300は、電子機器本体の電子回路301と、電池パック200とを備える。電池パック200は、正極端子231aおよび負極端子231bを介して電子回路301に対して電気的に接続されている。電子機器300は、例えば、ユーザにより電池パック200を着脱自在な構成を有している。なお、電子機器300の構成はこれに限定されるものではなく、ユーザにより電池パック200を電子機器300から取り外しできないように、電池パック200が電子機器300内に内蔵されている構成を有していてもよい。
電池パック200の充電時には、電池パック200の正極端子231a、負極端子231bがそれぞれ、充電器(図示せず)の正極端子、負極端子に接続される。一方、電池パック200の放電時(電子機器300の使用時)には、電池パック200の正極端子231a、負極端子231bがそれぞれ、電子回路301の正極端子、負極端子に接続される。
電子機器300としては、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、携帯電話(スマートフォンなど)、携帯情報端末(Personal Digital Assistants:PDA)、表示装置(LCD、ELディスプレイ、電子ペーパ、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)など)、撮像装置(デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなど)、オーディオ機器(ポータブルオーディオプレイヤーなど)、ゲーム機器、コードレスフォン子機、電子書籍、電子辞書、ラジオ、ヘッドホン、ナビゲーションシステム、メモリーカード、ペースメーカー、補聴器、電動工具、電気シェーバー、冷蔵庫、エアコン、テレビ、ステレオ、温水器、電子レンジ、食器洗い器、洗濯機、乾燥器、照明機器、玩具、医療機器、ロボット、ロードコンディショナー、信号機などが挙げられるが、これに限定されるものでなない。
(電子回路)
電子回路301は、例えば、CPU、周辺ロジック部、インターフェース部および記憶部などを備え、電子機器300の全体を制御する。
(電池パック)
電池パック200は、組電池201と、充放電回路202とを含む組電池の電池パックである。組電池201は、複数の二次電池201aを直列および/または並列に接続して構成されている。複数の二次電池201aは、例えばn並列m直列(n、mは正の整数)に接続される。なお、図6では、6つの二次電池201aが2並列3直列(2P3S)に接続された例が示されている。二次電池201aとしては、第1の実施の形態に係る電池が用いられる。
充電時には、充放電回路202は、組電池201に対する充電を制御する。一方、放電時(すなわち電子機器300の使用時)には、充放電回路202は、電子機器300に対する放電を制御する。
電池パック200に代えて、第1の実施の形態に係る電池または第2の実施の形態に係る単電池の電池パックを用いてもよい。
4.第4の実施の形態
本技術の第4の実施の形態では、第1の実施の形態に係る電池を蓄電装置に備える蓄電システムの例について説明する。
この蓄電システムは、電力を使用するものである限り、どのようなものであってもよく、単なる電力装置も含む。この電力システムは、例えば、スマートグリッド、家庭用エネルギー管理システム(HEMS)、車両などを含み、蓄電も可能である。
蓄電装置(蓄電モジュール)は、例えば、住宅をはじめとする建築物用または発電設備用の電力貯蔵用電源などに適用されるものである。蓄電装置の一例としては、複数の電池が並列および直列の少なくとも一つで接続された電池ブロックと、これらの電池ブロックの充電および放電を制御する制御部とを含む蓄電モジュールが挙げられる。蓄電装置の構成の一例は、例えば、複数の電池ブロックが外装ケースに収納されものである。電池には、第1の実施の形態に係る電池を用いることができる。
蓄電システムの例としては、例えば、以下の第1〜第5の蓄電システムなどが挙げられる。第1の蓄電システムは、再生可能エネルギーから発電を行う発電装置によって蓄電装置が充電される蓄電システムである。第2の蓄電システムは、蓄電装置を有し、蓄電装置に接続される電子機器に電力を供給する蓄電システムである。第3の蓄電システムは、蓄電装置から、電力の供給を受ける電子機器を含む蓄電システムである。これらの蓄電システムは、外部の電力供給網と協働して電力の効率的な供給を図るシステムとして実施される。
第4の蓄電システムは、他の機器とネットワークを介して信号を送受信する電力情報送受信部とを備え、送受信部が受信した情報に基づき、上述した蓄電装置の充放電制御を行う電力システムである。第5の蓄電システムは、上述した蓄電装置から、電力の供給を受け、または発電装置または電力網から蓄電装置に電力を供給する電力システムである。以下、住宅および電動車両に適用される蓄電システムについて説明する。
(蓄電システムの構成)
以下、図7を参照して、第4の実施の形態に係る蓄電システム(電力システム)400の構成例について説明する。この蓄電システム400は、住宅用の蓄電システムであり、火力発電402a、原子力発電402b、水力発電402cなどの集中型電力系統402から電力網409、情報網412、スマートメータ407、パワーハブ408などを介し、電力が蓄電装置403に供給される。これと共に、家庭内発電装置404などの独立電源から電力が蓄電装置403に供給される。蓄電装置403に供給された電力が蓄電される。蓄電装置403を使用して、住宅401で使用する電力が給電される。住宅401に限らずビルに関しても同様の蓄電システムを使用できる。
住宅401には、家庭内発電装置404、電力消費装置405、蓄電装置403、各装置を制御する制御装置410、スマートメータ407、パワーハブ408、各種情報を取得するセンサ411が設けられている。各装置は、電力網409および情報網412によって接続されている。家庭内発電装置404として、太陽電池、燃料電池などが利用され、発電した電力が電力消費装置405および/または蓄電装置403に供給される。電力消費装置405は、冷蔵庫405a、空調装置405b、テレビジョン受信機405c、風呂405dなどである。さらに、電力消費装置405には、電動車両406が含まれる。電動車両406は、電気自動車406a、ハイブリッドカー406b、電気バイク406cなどである。
蓄電装置403は、第1の実施の形態に係る電池を1以上含む。スマートメータ407は、商用電力の使用量を測定し、測定された使用量を、電力会社に送信する機能を備えている。電力網409は、直流給電、交流給電、非接触給電の何れか一つまたは複数の組み合わせであってもよい。
各種のセンサ411は、例えば人感センサ、照度センサ、物体検知センサ、消費電力センサ、振動センサ、接触センサ、温度センサ、赤外線センサなどである。各種のセンサ411により取得された情報は、制御装置410に送信される。センサ411からの情報によって、気象の状態、人の状態などが把握されて電力消費装置405を自動的に制御してエネルギー消費を最小とすることができる。さらに、制御装置410は、住宅401に関する情報を、インターネットを介して外部の電力会社などに送信することができる。
パワーハブ408によって、電力線の分岐、直流交流変換などの処理がなされる。制御装置410と接続される情報網412の通信方式としては、UART(Universal Asynchronous Receiver-Transceiver:非同期シリアル通信用送受信回路)などの通信インターフェースを使う方法、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、Wi−Fiなどの無線通信規格によるセンサーネットワークを利用する方法がある。Bluetooth(登録商標)方式は、マルチメディア通信に適用され、一対多接続の通信を行うことができる。ZigBeeは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.15.4の物理層を使用するものである。IEEE802.15.4は、PAN(Personal Area Network) またはW(Wireless)PANと呼ばれる短距離無線ネットワーク規格の名称である。
制御装置410は、外部のサーバ413と接続されている。このサーバ413は、住宅401、電力会社、およびサービスプロバイダーのいずれかによって管理されていてもよい。サーバ413が送受信する情報は、たとえば、消費電力情報、生活パターン情報、電力料金、天気情報、天災情報、電力取引に関する情報である。これらの情報は、家庭内の電力消費装置(たとえばテレビジョン受信機)から送受信してもよいが、家庭外の装置(たとえば、携帯電話機など)から送受信してもよい。これらの情報は、表示機能を持つ機器、たとえば、テレビジョン受信機、携帯電話機、PDAなどに、表示されてもよい。
各部を制御する制御装置410は、CPU、RAM、ROMなどで構成され、この例では、蓄電装置403に格納されている。制御装置410は、蓄電装置403、家庭内発電装置404、電力消費装置405、各種のセンサ411、サーバ413と情報網412により接続され、例えば、商用電力の使用量と、発電量とを調整する機能を有している。なお、その他にも、電力市場で電力取引を行う機能などを備えていてもよい。
以上のように、電力が火力発電402a、原子力発電402b、水力発電402cなどの集中型電力系統402のみならず、家庭内発電装置404(太陽光発電、風力発電)の発電電力を蓄電装置403に蓄えることができる。したがって、家庭内発電装置404の発電電力が変動しても、外部に送出する電力量を一定にしたり、または、必要なだけ放電するといった制御を行うことができる。例えば、太陽光発電で得られた電力を蓄電装置403に蓄えると共に、夜間は料金が安い深夜電力を蓄電装置403に蓄え、昼間の料金が高い時間帯に蓄電装置403によって蓄電した電力を放電して利用するといった使い方もできる。
なお、この例では、制御装置410が蓄電装置403内に格納される例を説明したが、スマートメータ407内に格納されてもよいし、単独で構成されていてもよい。さらに、蓄電システム400は、集合住宅における複数の家庭を対象として用いられてもよいし、複数の戸建て住宅を対象として用いられてもよい。
5.第5の実施の形態
本技術の第5の実施の形態では、第1の実施の形態に係る電池を備える電動車両の一例について説明する。電動車両としては、鉄道車両、ゴルフカート、電動カート、電気自動車(ハイブリッド自動車を含む)、農耕用作業車両(トラクタ、コンバインなど)などが挙げられる。以下では、電気自動車の例について説明する。
図8を参照して、本技術の第5の実施の形態に係る電動車両の構成例について説明する。このハイブリッド車両500は、シリーズハイブリッドシステムを採用するハイブリッド車両である。シリーズハイブリッドシステムは、エンジンで動かす発電機で発電された電力、あるいはそれをバッテリーに一旦貯めておいた電力を用いて、電力駆動力変換装置503で走行する車である。
このハイブリッド車両500には、エンジン501、発電機502、電力駆動力変換装置503、駆動輪504a、駆動輪504b、車輪505a、車輪505b、バッテリー508、車両制御装置509、各種センサ510、充電口511が搭載されている。バッテリー508としては、第1の実施の形態に係る電池が用いられる。
ハイブリッド車両500は、電力駆動力変換装置503を動力源として走行する。電力駆動力変換装置503の一例は、モータである。バッテリー508の電力によって電力駆動力変換装置503が作動し、この電力駆動力変換装置503の回転力が駆動輪504a、504bに伝達される。なお、必要な個所に直流−交流(DC−AC)あるいは逆変換(AC−DC変換)を用いることによって、電力駆動力変換装置503が交流モータでも直流モータでも適用可能である。各種センサ510は、車両制御装置509を介してエンジン回転数を制御したり、図示しないスロットルバルブの開度(スロットル開度)を制御したりする。各種センサ510には、速度センサ、加速度センサ、エンジン回転数センサなどが含まれる。
エンジン501の回転力は発電機502に伝えられ、その回転力によって発電機502により生成された電力をバッテリー508に蓄積することが可能である。
図示しない制動機構によりハイブリッド車両500が減速すると、その減速時の抵抗力が電力駆動力変換装置503に回転力として加わり、この回転力によって電力駆動力変換装置503により生成された回生電力がバッテリー508に蓄積される。
バッテリー508は、充電口511を介してハイブリッド車両500の外部の電源に接続されることで、その外部電源から充電口511を入力口として電力供給を受け、受けた電力を蓄積することも可能である。
図示しないが、電池に関する情報に基づいて車両制御に関する情報処理を行なう情報処理装置を備えていてもよい。このような情報処理装置としては、例えば、電池の残量に関する情報に基づき、電池残量表示を行う情報処理装置などがある。
なお、以上は、エンジンで動かす発電機で発電された電力、またはそれをバッテリーに一旦貯めておいた電力を用いて、モータで走行するシリーズハイブリッド車を例として説明した。しかしながら、エンジンとモータの出力をいずれも駆動源とし、エンジンのみで走行、モータのみで走行、エンジンとモータ走行という3つの方式を適宜切り替えて使用するパラレルハイブリッド車に対しても本技術は有効に適用可能である。さらに、エンジンを用いず駆動モータのみによる駆動で走行する所謂、電動車両に対しても本技術は有効に適用可能である。
以下、実施例により本技術を詳細に説明する。なお、本技術は、下記の実施例の構成に限定されるものではない。
<実施例1−1>
(正極の作製)
正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2)90質量%と、導電剤としてカーボンブラック5質量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン5質量%とを混合した後、これらをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させることにより、正極合剤スラリーを調製した。次に、この正極合剤スラリーを、帯状のアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に塗布して乾燥させたのち、圧縮成型することにより、正極活物質層を形成した。こののち、正極集電体の一端に、正極リードを溶接して取り付けた。
(負極の作製)
負極活物質としてグラファイト96質量%と、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体のアクリル酸変性体1.5質量%と、カルボキシメチルセルロース1.5質量%と、適量の水とを攪拌し、負極合剤スラリーを調製した。次に、この負極合剤スラリーを、帯状銅箔よりなる負極集電体の両面に均一に塗布して乾燥させ、圧縮成型して負極活物質層を形成した。こののち、負極集電体の一端に、負極リードを溶接して取り付けた。
(電解質層の形成)
ゲル状の電解質層を以下のようにして形成した。まず、高分子化合物と、非水電解液と、希釈溶剤のジメチルカーボネート(DMC)とを混合し、撹拌、溶解させ、ゾル状の電解質溶液を得た。
高分子化合物としては、式(1−1)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体1」と称する)を用いた。なお、式(1−1)中の括弧の外に添えた数字は、繰り返し単位のモル比(左式:右式)=n:mを示す(以下の式(1−1)〜式(1−15)および式(2−1)においても同様)。電解液は、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とを体積比(EC:PC)5:5で混合し、1.0mol/kgのLiPF6を溶解することにより調製した。電解質溶液の高分子化合物と電解液とDMCとの混合比は、質量比(高分子化合物:電解液:DMC)で、1:6:12に調整した。
得られたゾル状の電解質溶液を、正極の両面および負極の両面に均一に塗布した。その後、80℃で2分間乾燥させて溶剤を除去した。これにより、正極の両面および負極の両面にゲル状の電解質層を形成した。ゲル状の電解質層は、正極活物質層および負極活物質層のそれぞれをくまなく覆うように形成した。
(ラミネートフィルム型電池の組み立て)
次に、セパレータとして、微多孔性のポリエチレンフィルムを用意した。次に、電解質層が両面に形成された正極および負極と、セパレータとを、正極、セパレータ、負極、セパレータの順に積層したのち巻回した後、巻き終わり部分を粘着テープで固定することにより巻回電極体を形成した。
次に、外装部材として、アルミニウム箔が一対の樹脂フィルムで挟まれた構造を有する2枚のラミネートフィルムを用意した。次に、2枚のラミネートフィルムの間に巻回電極体を挟み、正極リードおよび負極リードとラミネートフィルムとの間に密着フィルムを挿入した後、巻回電極体周辺のうちの正極リードおよび負極リードの導出される1辺と、他の3辺とを減圧下で熱融着して封止し、密閉した。これにより、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−1>
高分子化合物として、共重合体1およびフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(P(VdF−HFP))を用いた。共重合体1とP(VdF−HFP)との質量比(共重合体1:PVdF)は、50:50に調整した。以上のこと以外は、実施例1−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−2>
共重合体1とP(VdF−HFP)との質量比を20:80に調整した。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−3>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−2)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体2」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−4>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−3)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体3」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−5>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−4)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体4」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−6>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−5)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体5」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−7>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−6)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体6」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−8>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−7)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体7」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−9>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−8)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体8」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−10>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−9)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体9」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−11>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−10)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体10」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−12>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−11)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体11」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−13>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−12)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体12」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−14>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−13)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体13」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−15>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−14)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体14」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−16>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−15)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体15」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<実施例2−17>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(1−16)で表される3種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体16」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。なお、式(1−16)中の括弧の外に添えた数字は、繰り返し単位のモル比(左式:中式:右式)=n:m:oを示す。
<比較例1>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、P(VdF−HFP)を用いた。以上のこと以外は、実施例1−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<比較例2>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(2−1)で表される1種の繰り返し単位を有する単独重合体(「単独重合体1」と称する)を用いた。この単独重合体1はポリアクリロニトリルである。以上のこと以外は、実施例1−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<比較例3>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、単重合体1を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<比較例4>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、式(2−2)で表される2種の繰り返し単位を有する共重合体(「共重合体17」と称する)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
<比較例5>
高分子化合物として、共重合体1に代えて、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)を用いた。以上のこと以外は、実施例2−1と同様にして、ラミネートフィルム型電池を作製した。
(評価)
各実施例および各比較例について、電池評価として「高温サイクル特性」の評価を行い、電解質評価として「電解質の強度」および「混合性」の評価を行った。
(高温サイクル特性)
45℃環境下において、1mA/cm2の電流密度で電池電圧が4.35Vまたは4.4Vに到達するまで充電したのち、さらに上限電圧のままで電流密度が0.02mA/cm2に到達するまで充電した。その後、1mA/cm2の電流密度で電池電圧が終止電圧(3.0V)に到達するまで放電した。この充放電を繰り返し、1サイクル目の放電容量に対する100サイクル目の放電容量維持率〔{「100サイクル目の放電容量」/「1サイクル目の放電容量」}×100(%)〕を求めた。
(電解質の強度の評価)
ゲル状の電解質をコインセル容器に入れた後、かしめることによりコインセルを作製した。その後、コインセルを解体した。解体後の電解質が、容器に入れる前の厚みを保っている場合は良、容器に入れる前より厚みが縮んでいる場合は可、ゲル状の電解質が崩壊している場合は不可と判定した。
(混合性の評価)
2種以上の高分子化合物を含む電解質を用いた例については、混合性を評価した。混合性は、塗布前のゲル状の電解質をビーカーに入れ、目視によって、電解質の透明度を判定することにより評価した。図9に示す程度に濁っている状態またはこれより濁っている状態を×と判定し、図9に示す透明な状態のように、濁っている状態より透明度が高い状態を○と判定した。
表1に評価結果を示す。また、表2には、共重合体1〜共重合体17と一般式(1)または一般式(1a)との対応を示す。
表1に示すように、実施例1−1では高充電電圧高温サイクル特性を向上できた。また、実施例1−1では、電解質の強度も良好であった。実施例2−1〜実施例2−17では高充電電圧高温サイクル特性を向上できた。また、実施例2−1〜実施例2−17では、電解質の強度および混合性も良好であった。
6.他の実施の形態
以上、本技術を各実施の形態および実施例によって説明したが、本技術はこれらに限定されるものではなく、本技術の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上述の実施の形態および実施例において挙げた数値、構造、形状、材料、原料、製造プロセスなどはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、形状、材料、原料、製造プロセスなどを用いてもよい。
上述の実施の形態および実施例の構成、方法、工程、形状、材料および数値などは、本技術の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
本技術の電池は、角型、コイン型またはボタン型などの他の電池構造を有する場合についても、同様に適用可能である。また、例えば、本技術の電池は一次電池であってもよい。
本技術は、スマートウォッチ、ヘッドマウントディスプレイ、iGlass(登録商標)などのウェアラブル端末に搭載されるフレキシブル電池などにも適用可能である。
なお、本技術は、以下の構成をとることもできる。
[1]
電解液と、
該電解液を保持する高分子化合物と
を含有し、
前記高分子化合物は、一般式(1)で表される2種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体を含む電解質。
(式中、Xは2価の炭化水素基または2価の酸素含有基である。Yは1価のフッ素含有炭化水素基である。R1は水素基またはメチル基である。n、mは2種の繰り返し単位のモル比(n:m)を示す。)
[2]
前記nおよびmは、45≦n≦95、5≦m≦55である[1]に記載の電解質。
[3]
前記共重合体は、一般式(1a)の3種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体である[1]〜[2]の何れかに記載の電解質。
(式中、Xは2価の炭化水素基または2価の酸素含有基である。Yは1価のフッ素含有炭化水素基である。R1は水素基またはメチル基である。Zは芳香族環を含む1価の有機基である。n、m、oは3種の繰り返し単位のモル比(n:m:o)を示す。)
[4]
前記n、mおよびoは、45≦n≦95、5≦m≦55、0<o≦50である[3]に記載の電解質。
[5]
前記高分子化合物は、フッ化ビニリデン由来の繰り返し単位を少なくとも有するフッ化ビニリデン重合体をさらに含有する[1]〜[4]の何れかに記載の電解質。
[6]
前記フッ化ビニリデン重合体は、ポリフッ化ビニリデンおよびフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体の少なくとも一つである[5]に記載の電解質。
[7]
前記共重合体と前記フッ化ビニリデン重合体との質量比は、20:80〜50:50の範囲内である[5]〜[6]の何れかに記載の電解質。
[8]
粒子をさらに含有する[1]〜[7]の何れかに記載の電解質。
[9]
正極と、
負極と、
電解質と
を備え、
前記電解質は、電解液と、
該電解液を保持する高分子化合物と
を含有し、
前記高分子化合物は、一般式(1)で表される2種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体を含む電池。
(式中、Xは2価の炭化水素基または2価の酸素含有基である。Yは1価のフッ素含有炭化水素基である。R1は水素基またはメチル基である。n、mは2種の繰り返し単位のモル比(n:m)を示す。)
[10]
一対の前記正極および前記負極あたりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上である[9]に記載の電池。
[11]
[9]〜[10]の何れかに記載の電池と、
前記電池を制御する制御部と、
を有する電池パック。
[12]
[9]〜[10]の何れかに記載の電池から電力の供給を受ける電子機器。
[13]
[9]〜[10]の何れかに記載の電池と、
前記電池から電力の供給を受けて車両の駆動力に変換する変換装置と、
前記電池に関する情報に基づいて車両制御に関する情報処理を行う制御装置と
を有する電動車両。
[14]
[9]〜[10]の何れかに記載の電池を有し、前記電池に接続される電子機器に電力を供給する蓄電装置。
[15]
他の機器とネットワークを介して信号を送受信する電力情報制御装置を有し、
前記電力情報制御装置が受信した情報に基づき、前記電池の充放電制御を行う[14]に記載の蓄電装置。
[16]
[9]〜[10]の何れかに記載の電池から電力の供給を受ける電力システム。
[17]
発電装置または電力網から前記電池に電力が供給される[16]に記載の電力システム。
30・・・巻回電極体
31・・・正極リード
32・・・負極リード
33・・・正極
33A・・・正極集電体
33B・・・正極活物質層
34・・・負極
34A・・・負極集電体
34B・・・負極活物質層
35・・・セパレータ
36・・・電解質層
37・・・保護テープ
40・・・外装部材
41・・・密着フィルム
111・・・電池セル(電源)
121・・・制御部
200・・・電池パック
201・・・組電池
201a・・・二次電池
300・・・電子機器
400・・・蓄電システム
403・・・蓄電装置
404・・・発電装置
406・・・電動車両
409・・・電力網
410・・・制御装置
412・・・情報網
503・・・電力駆動力変換装置
508・・・バッテリー
509・・・車両制御装置

Claims (17)

  1. 電解液と、
    該電解液を保持する高分子化合物と
    を含有し、
    前記高分子化合物は、一般式(1)で表される2種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体を含む電解質。
    (式中、Xは2価の炭化水素基または2価の酸素含有基である。Yは1価のフッ素含有炭化水素基である。R1は水素基またはメチル基である。n、mは2種の繰り返し単位のモル比(n:m)を示す。)
  2. 前記nおよびmは、45≦n≦95、5≦m≦55である請求項1に記載の電解質。
  3. 前記共重合体は、一般式(1a)の3種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体である請求項1に記載の電解質。
    (式中、Xは2価の炭化水素基または2価の酸素含有基である。Yは1価のフッ素含有炭化水素基である。R1は水素基またはメチル基である。Zは芳香族環を含む1価の有機基である。n、m、oは3種の繰り返し単位のモル比(n:m:o)を示す。)
  4. 前記n、mおよびoは、45≦n≦95、5≦m≦55、0<o≦50である請求項3に記載の電解質。
  5. 前記高分子化合物は、フッ化ビニリデン由来の繰り返し単位を少なくとも有するフッ化ビニリデン重合体をさらに含有する請求項1に記載の電解質。
  6. 前記フッ化ビニリデン重合体は、ポリフッ化ビニリデンおよびフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体の少なくとも一つである請求項5に記載の電解質。
  7. 前記共重合体と前記フッ化ビニリデン重合体との質量比は、20:80〜50:50の範囲内である請求項5に記載の電解質。
  8. 粒子をさらに含有する請求項1に記載の電解質。
  9. 正極と、
    負極と、
    電解質と
    を備え、
    前記電解質は、電解液と、
    該電解液を保持する高分子化合物と
    を含有し、
    前記高分子化合物は、一般式(1)で表される2種の繰り返し単位を少なくとも有する共重合体を含む電池。
    (式中、Xは2価の炭化水素基または2価の酸素含有基である。Yは1価のフッ素含有炭化水素基である。R1は水素基またはメチル基である。n、mは2種の繰り返し単位のモル比(n:m)を示す。)
  10. 一対の前記正極および前記負極あたりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上である請求項9に記載の電池。
  11. 請求項9に記載の電池と、
    前記電池を制御する制御部と、
    を有する電池パック。
  12. 請求項9に記載の電池から電力の供給を受ける電子機器。
  13. 請求項9に記載の電池と、
    前記電池から電力の供給を受けて車両の駆動力に変換する変換装置と、
    前記電池に関する情報に基づいて車両制御に関する情報処理を行う制御装置と
    を有する電動車両。
  14. 請求項9に記載の電池を有し、前記電池に接続される電子機器に電力を供給する蓄電装置。
  15. 他の機器とネットワークを介して信号を送受信する電力情報制御装置を有し、
    前記電力情報制御装置が受信した情報に基づき、前記電池の充放電制御を行う請求項14に記載の蓄電装置。
  16. 請求項9に記載の電池から電力の供給を受ける電力システム。
  17. 発電装置または電力網から前記電池に電力が供給される請求項16に記載の電力システム。
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