JP2016169494A - 再生土木資材の製造方法及び再生土木資材 - Google Patents

再生土木資材の製造方法及び再生土木資材 Download PDF

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Abstract

【課題】セメントが中性化を起こすようなときでも、不要な元素の溶出を抑えることができる再生路盤材の製造方法及び当該方法により製造された再生路盤材を提供する。【解決手段】発明に係る再生路盤材の製造方法は、ばいじん又は燃え殻からなる材料及び水を混合することにより材料混合物とする材料混合工程と、材料混合物に塩化第一鉄を混合することにより材料に含まれる微量元素と反応させ不溶化する微量元素不溶化工程と、塩化第一鉄を混合した材料混合物のpHを上昇させるpH上昇工程と、pH上昇工程を経た材料混合物に対しセメントを含む固化材を混合する固化材混合工程と、固化材混合工程を経た材料混合物を養生し材料固化体を得る固化体生成工程と、固化体生成工程を経た固化体を所定の粒径に破砕する破砕工程とを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、道路等を施工する際に用いられる路盤材に代表される土木資材に関するものである。
現在、ばいじん、燃えがら(フライアッシュ、ボトムアッシュ)といった材料にセメント系固化材を添加し造粒した製品が、リサイクル材として道路工事を始めとした土木工事などに広く利用されている。斯かるリサイクル材の用途の一つとして、路盤材や埋め戻し材としての利用、すなわち、ばいじん、燃えがらから再生土木資材を製造する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような技術は、火力発電所や製紙工場等から石炭灰として恒常的に廃棄物として排出される上記材料の有効利用を実現し得るものとして、さらなる進歩並びに普及が期待されている。
また、ばいじん、燃えがらといった上記材料は、主要となる成分以外に、微量ではあるが、種々の元素すなわち重金属が含まれていることも周知である。このような重金属は通常、セメント等で固化された状態が安定して維持されていれば、外部に溶出するということはない。すなわち、フライアッシュに代表される上記材料を原料とした再生土木資材は通常、砕石由来である土木資材同様に用いても周囲の環境になんら影響を与えることは無い。
特開2003−049401号公報
しかしながら、再生土木資材は塩基性を呈している以上、大気中の二酸化炭素の影響により経時的に中性化を起こしていく事は回避できない。さらに当該再生土木資材を用いる箇所は、常に通常の環境、換言すれば極度に酸性化した環境ではない環境ばかりであると断言することはできない。また、近年顕著に進んでいるとされている降雨の酸性化がさらに進行すると予想すると、現在通常の環境であるとされている場所であっても、今後、酸性化が進行するという事態も想定しておく必要がある。そして酸性化が進行すればセメント固化体である再生土木資材は中性化を招来し、材料中に含まれる重金属を含む微量元素が理屈上、外部へ溶出する。
一方、ばいじん、燃えがら(フライアッシュ、ボトムアッシュ)といった材料は必ず微量元素として、環境への影響が懸念されている六価クロム、ヒ素、セレン、鉛といった重金属である金属元素を含んでいる。そしてこれらの金属元素が外部へ溶出すれば、それは現在規定されている土壌環境基準を超える値で溶出してしまうことは回避できない。すなわち、斯かる材料を利用するということは、常に上記のような重金属が溶出するという事態を想定しなくてはいけない。
本発明は、上述したように今後想定し得るような事態に着目したものであり、セメントが中性化を起こすようなときでも、不要な元素の溶出を抑えることができる再生土木資材の製造方法及び当該方法により製造された再生土木資材を提供する。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち本発明に係る再生路盤材の製造方法は、ばいじん又は燃え殻からなる材料に塩化第一鉄を混合することにより前記材料に含まれる微量元素と反応させ不溶化する微量元素不溶化工程を有し、当該微量元素不溶化工程を経た材料混合物をセメントを含む固化材により固化させて再生土木資材とすることを特徴とする。
より具体的には、本発明に係る再生土木資材の製造方法は、ばいじん又は燃え殻からなる材料及び水を混合することにより材料混合物とする材料混合工程と、前記材料混合物に塩化第一鉄を混合することにより前記材料に含まれる微量元素と反応させ不溶化する微量元素不溶化工程と、前記塩化第一鉄を混合した前記材料混合物に対しセメントを含む固化材を混合する固化材混合工程と、前記固化材混合工程を経た材料混合物を養生し材料固化体を得る固化体生成工程と、前記固化体生成工程を経た固化体を所定の粒径に破砕する破砕工程とを有することを特徴とする。
ここで、上記材料混合工程及び微量元素不溶化工程は、それぞれ時間を空けて行っても良いが、勿論同時に行うことも可能である。また本明細書中に記す「微量元素」とは、ばいじん又は燃えがらを主として構成するカルシウムやナトリウム以外の、微量に含まれる元素を指す。なお材料としての石炭に関して述べると、当該微量元素としては例えば、セレン、六価クロム、鉛、等の重金属を挙げることができる。また本明細書中に記載する「不溶化」という文言は勿論、上記微量元素が水に不溶な何らかの化合物として析出しこれがセメントと共に固化されることを含む。しかし当該「不溶化」という文言は、本明細書中では少なくとも、上記の微量元素をイオンの状態として固化体外部に溶出させないという概念である。すなわち固化体の物理的な崩壊により固化体ごと流出するような状態は除かれる。
本願発明は、本願発明者が、ばいじん又は燃えがらといった、いわゆるフライアッシュに代表される材料に含まれている金属元素を含む微量元素を不溶化するために、塩化第一鉄の投入が特に効果がある点を見出したことにより初めてなし得たものである。
このようなものであれば、材料中に微量であっても不要な元素が含まれていた場合であっても塩化第一鉄の作用によってこれら元素が溶出し得ない状態で不溶化されるので、固化材による固化後に固化体のpHが酸性に近付くことで、いわゆる中性化を起こした場合に上記元素が溶出することを抑制することができる。その結果本発明によれば、セメントが中性化を起こすようなときでも、不要な元素の溶出を抑えることができる再生土木資材の製造方法及び当該方法により製造された再生土木資材を提供することができる。
ここで、「セメントが中性化を起こすようなとき」とは、セメント固化体が空気中の二酸化炭素や酸性雨により、固化体製造当初の一般的なpHである12程度から大きく低下し、例えばpH10程度、さらにはpH7〜9程度という値となった状態を意味する。
また、上記本発明を実施するにあたり、前記材料を、例えば火力発電所の稼働等の石炭の燃焼により算出されるフライアッシュとすれば、品質の高い再生土木資材を安定して製造することができる。
そして、効率よく実施でき、しかも確実に微量元素の溶出を抑制するためには、微量元素不溶化工程を、塩化第一鉄をフライアッシュに対し0.01〜15重量%混合する工程とすることが望ましい。当該塩化第一鉄の添加量は、材料であるフライアッシュに予め含まれる微量元素の量に応じて適宜変更すれば良い。
また、セメントを含む固化材による固化の安定化をより促すためには、前記塩化第一鉄を混合した前記材料混合物のpHを上昇させるpH上昇工程を設け、固化体生成工程を、pH上昇工程を経た前記材料混合物に対し前記固化材を混合する工程とすることが望ましい。
そして混合物のpHを上昇させる術は既存の種々の手段を利用し得るが、pH上昇工程が、前記材料混合物に生石灰を添加することにより当該材料混合物のpHを7、望ましくはpHが8以上とする工程とすれば、容易に実施できしかもその後のセメントによる確実な固化にも資する。
そして、塩化第一鉄によって得られる効果をより有効に発揮させるためには、微量元素不溶化工程を、塩化第一鉄とともに活性炭を加える工程とすることが好ましい。
材料中に含まれ得る微量元素のうち、環境への配慮という観点から最も溶出を抑えたい反面、当該溶出の抑止が困難であるとされる元素として、セレンが挙げられる。しかし本発明であれば、フライアッシュは微量元素としてセレンを含むものであっても微量元素不溶化工程が前記セレンの溶出量を抑制することができるものである。
そして、上述した製造方法によって製造された再生土木資材は、セメントが中性化を来した場合であっても微量元素の溶出を有効に抑制できるが、材料にセレンが含まれるものであっても、相対的には従来よりもセレンの溶出量が半分以下に抑えられることが望ましい。絶対的な数値を挙げるとすれば、セメントが中性化を起こしたときであってもJIS K 0102によるセレンの溶出量が0.01mg/L以下という必要を満たすものである。勿論上述のとおり、「セメントが中性化を起こしたとき」とは、セメント固化体が空気中の二酸化炭素や酸性雨により、固化体製造時である一般的なpHである12程度から大きく低下し、例えばpH10程度、さらにはpH7〜9程度という値となった状態を意味する。
本発明によれば、セメントが中性化を起こすようなときでも、不要な元素の溶出を抑えることができる再生土木資材の製造方法及び当該方法により製造された再生土木資材を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る説明図。 同上。 同上。
以下、本発明の一実施の形態について図1〜図3を参照して説明する。
本実施形態に係る再生路盤材Aの製造方法は、ばいじん又は燃えがらからなる材料、具体的な一例としては火力発電所から算出される石炭灰、すなわちフライアッシュFAを材料とし、当該フライアッシュFAを固化材たるセメントSで固化させ、しかる後に固化させたセメント固化体SCを再生土木資材の一例である路盤材として利用するものである。すなわち、フライアッシュFAに塩化第一鉄Fを混合することによりフライアッシュFAに含まれる微量元素と反応させ不溶化する微量元素不溶化工程ST2を有し、当該微量元素不溶化工程ST2を経た材料混合物たる混合物MXをセメントSにより固化させて再生土木資材とすることを特徴とする。また本実施形態ではセメント固化体SCを再生路盤材とする態様を説明するが勿論、他に埋め戻し材といった資材、すなわち土木資材として広く利用し得る。
すなわち、本実施形態に係る再生路盤材Aの具体的な製造方法は、ばいじん又は燃え殻からなる材料及び水Wを混合することにより材料混合物たる混合物MXとする材料混合工程ST1と、混合物MXに塩化第一鉄Fを混合することによりフライアッシュFAに含まれる微量元素と反応させ不溶化する微量元素不溶化工程ST2と、塩化第一鉄Fを混合した材料混合物MXに対しセメントSを含む固化材を混合する固化材混合工程ST4と、固化材混合工程ST4を経た材料混合物を養生し材料固化体を得る固化体生成工程ST5と、固化体生成工程ST5を経た固化体たるセメント固化体SCを所定の粒径となるように破砕する破砕工程ST6とを有することを特徴とする。また本実施形態では、微量元素不溶化工程ST2と固化材混合工程ST4との間に、材料混合物のpHを上昇させるpH上昇工程ST3を設けている。
以下、当該製造方法における各工程についてさらに具体的に説明する。
材料混合工程ST1は、図1に示すように、石炭灰であるフライアッシュFA及び水Wをそれぞれ所定の割合でミキサーMK中に投入し、当該ミキサーMKにより攪拌することにより材料混合物たる混合物MXとする工程である。
微量元素不溶化工程ST2は、図1に示すように、同図上側にて作成された混合物MXに対し、所定量の塩化第一鉄Fを加える工程である。この塩化第一鉄Fの投入により、フライアッシュFA内に含まれる種々の微量元素を有効に不溶化することができる。特にこれまで不溶化が困難とされてきたセレン、六価クロムに対しても有効に不溶化し得る。本実施形態では当該塩化第一鉄Fに加え、活性炭ACをも添加することにより、塩化第一鉄Fによる微量元素の不溶化作用をより増大せしめている。ここで塩化第一鉄Fの添加量は上記フライアッシュFAに対して、0.01重量%〜15重量%とすることが望ましく、より最適には0.1重量%〜5重量%とすることが好ましい。また活性炭ACの添加量についても、上記フライアッシュFAに対して、0.1重量%〜20重量%とすることが望ましく、より最適には0.1重量%〜5重量%とすることが好ましい。
ここで、図1に示す態様では材料たるフライアッシュFAを水Wに投入する次に塩化第一鉄F及び活性炭ACを投入している態様を開示しているが、これら材料混合工程ST1及び微量元素不溶化工程ST2についてはその前後を問わない。すなわち、水Wに対してフライアッシュFA、塩化第一鉄F及び活性炭ACを同時に投入したり、塩化第一鉄F及び/又は活性炭ACをフライアッシュFAに先んじて水Wに投入したりしても良い。また勿論、水Wを最後にミキサーMKに注入する手順を適用しても良い。
pH上昇工程ST3は、図2に示すように、微量要素不溶化工程を経た混合物MXに対し、生石灰CLを投入することにより、混合物MXのpHを7、望ましくはpHを8以上にまで上昇させる工程である。ここで、当該pH上昇工程ST3は、上記微量要素不溶化工程による塩化第一鉄Fの投入後、ミキサーMKによる攪拌を、最低でも2分程度、望ましくは3分程度経過した後に行うことが望ましい。中和反応による不要な温度上昇を回避するためである。また当該pH上昇工程ST3における生石灰CLの添加量は上記pHの値を満たす量であれば良いが、上記塩化第一鉄Fの添加量の、1〜5倍程度に設定し、pHの値を適宜確認しながら必要量添加することが好ましい。
固化材混合工程ST4は、図2に示すように、pH上昇工程ST3を経た混合物MXに対し少なくとも固化材たるセメントSを投入し、攪拌する工程である。ここで勿論固化材としてはセメントSのみならず石膏を一部混合させる等、既存のセメント固化体SCを作成し得る種々の態様を適用し得る。また本実施形態におけるセメントSの添加量はセメントSの種類により若干異なるものの、通常用いられる高炉セメントの場合、上記フライアッシュFAに対して、20重量%程度とすることが好ましい。
固化体生成工程ST5は、図3に示すように、固化材混合工程ST4を経た混合物MXをミキサーMKから取り出すとともに図示しない型枠内に流し込み、静置しておく工程である。換言すれば、セメントSを含む混合物MXを養生することにより、セメント固化体SCとする工程である。当該固化体生成工程ST5に要する時間は上記セメントSの種類により異なるものの、本実施形態では48時間以上に設定している。
破砕工程ST6は、図3に示すように、固化体生成工程ST5によって生成されたセメント固化体SCを、通常用いられる路盤材同様に利用すべく、破砕機MLにて破砕する工程である。本実施形態では当該破砕工程ST6により、このセメント固化体SCを最大粒径40mmである連続粒径となるように破砕することで、再生路盤材Aを生成する。ここで補足すると、当該破砕工程ST6にて異なる粒径に調整すれば、再生路盤材Aの他、埋め戻し材等の種々の土木資材として適用し得る。
そして、上述した本実施形態に係る再生路盤材Aの製造方法によって製造された再生路盤材Aは、材料たるフライアッシュFAにセレンが含まれる場合であっても、相対的には従来よりもセレンの溶出量が半分以下に抑えられている。具体的な数値を挙げるとすれば強制的に中性化させた再生路盤材Aは、JIS K 0102によるセレンの溶出量が通常の方法で製造すれば0.02mg/Lを超える数値となってしまうところ、0.01mg/L以下に抑えられている。具体的には塩化第一鉄Fの添加量に比例して上記溶出を抑えることができる。またこの再生路盤材Aは、JIS K 0102による、セメントSを中性化させる試験を経た場合のpHの値が8以上であり、しかもセメント固化体SCのJIS A 1108による一軸圧縮強度が8N/mm以上という、路盤材や埋め戻し材としての実用上、なんら問題無く適用し得るものとなっている。
ここで、「強制的に中性化させた」とは、セメント固化体SCが空気中の二酸化炭素や酸性雨により、製造当初の一般的なpHである12程度から大きく低下し、例えばpH10程度、さらにはpH7〜9程度という値となった状態、並びにそのような状態を意図的に作り出した状態を意味する。
具体的には上記製造方法により製造した最大粒径40mmに破砕された再生路盤材Aは、ふるい分け試験(JIS A 1102)、単位容積質量試験(JIS A 1104)、密度試験(JIS A 1110)、すりへり試験(JIS A 1121)、液性、塑性限界試験(JIS A 1205)、突き固め試験(JIS A 1210)、CBR試験(JIS A 1121)の結果、何れも路盤材として好適に使用し得るものである。
また破砕工程ST6においてセメント硬化体SCを破砕機MLにより最大粒径150mmに破砕したものは、土の含水比試験(JIS A 1203)、土の粒度試験(JIS A 1204)、土の締固め試験(JIS A 1210)、CBR試験(JIA A 1211)の結果、何れも埋め戻し材として好適に使用し得るものである。
以上のように本実施形態に係る製造方法によれば、材料たるフライアッシュFA中に微量とはいえ不要な元素が含まれていた場合であっても塩化第一鉄Fの作用によってこれら元素が溶出し得ない状態で不溶化されるので、セメントSによる固化後にセメント固化体SCのpHが固化時である12程度から酸性側に変化し、例えばpH10程度、さらにはpH7〜9程度という値にまで中性化を起こした場合であっても重金属といった上記微量元素が溶出することを抑制することができる。
また、本実施形態では前記材料として、火力発電所や製紙工場の稼働により算出されるフライアッシュFAを用いている。すなわち、所謂廃棄物を有効に利用しつつ、品質の高い再生路盤材Aを安定して製造することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、上記実施形態ではフライアッシュのみをセメントを用いて固化させた態様を開示したが、勿論、フライアッシュ以外に通常の砕石等の骨材を混合したものであってもよい。またセメントの種類やミキサーや破砕機の機械的仕様といった具体的な態様は上記実施形態のものに限定されることはなく、既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明は当該実施例により何ら限定されることはない。
<材料の作成>
本実施例では、材料として、通常と同じ手法にて再生路盤材を作成し中性化させたとすれば、JIS K 0102によるセレンの溶出量が通常の方法で再生路盤材を製造すれば0.02mg/Lを超える数値(後述の比較例1)となってしまう材料フライアッシュをそれぞれ用い、下記表1のようにそれぞれ薬剤及び生石灰の投入量や投入の有無により、実施例1〜4及び比較例1〜3に係るセメント固化体を作成した。
<実施例1>
材料フライアッシュ1000gに対し、水380g及び、薬剤として塩化第一鉄を3g混合することによりフライアッシュに対し0.3重量%の塩化第一鉄を添加し、2分攪拌した。しかる後、当該混合物にセメントを200g加え、十分に攪拌し、その後養生することで、実施例1に係るセメント固化体を得た。
<実施例2>
材料フライアッシュ1000gに対し、水380g及び、薬剤として塩化第一鉄を3g混合することによりフライアッシュに対し0.3重量%の塩化第一鉄を添加し、2分攪拌した。その後生石灰を10g、すなわちフライアッシュに対し1重量%の生石灰を投入し、2分攪拌した。しかる後、当該混合物にセメントを200g加え、十分に攪拌し、その後養生することで、実施例2に係るセメント固化体を得た。
<実施例3>
材料フライアッシュ1000gに対し、水383g及び、薬剤として塩化第一鉄を5g混合することによりフライアッシュに対し0.5重量%の塩化第一鉄を添加し、2分攪拌した。しかる後、当該混合物にセメントを200g加え、十分に攪拌し、その後養生することで、実施例3に係るセメント固化体を得た。
<実施例4>
材料フライアッシュ1000gに対し、水383g及び、薬剤として塩化第一鉄を5g混合することによりフライアッシュに対し0.5重量%の塩化第一鉄を添加し、2分攪拌した。その後生石灰を10g、すなわちフライアッシュに対し1重量%の生石灰を投入し、2分攪拌した。しかる後、当該混合物にセメントを200g加え、十分に攪拌し、その後養生することで、実施例4に係るセメント固化体を得た。
<比較例1>
材料フライアッシュ1000gに対し、水375gを注入し攪拌した。その後当該混合物にセメントを200g加え、十分に攪拌し、その後養生することで、比較例1に係るセメント固化体を得た。
<比較例2>
材料フライアッシュ1000gに対し、水375gを注入し攪拌した。その後生石灰を10g、すなわちフライアッシュに対し1重量%の生石灰を投入した。しかる後、当該混合物にセメントを200g加え、十分に攪拌し、その後養生することで、比較例2に係るセメント固化体を得た。
<比較例3>
材料フライアッシュ1000gに対し、水383g及び、薬剤として硫酸第一鉄を5g混合することによりフライアッシュに対し0.5重量%の硫酸第一鉄を添加し、2分攪拌した。しかる後、当該混合物にセメントを200g加え、十分に攪拌し、その後養生することで、比較例3に係るセメント固化体を得た。
Figure 2016169494
<路盤材としての品質調査>
上記の通り作成した各実施例及び各比較例に対しセメントを中性化させた後、JIS K 0102によるセレンの溶出量とそのときのpHの値、及び、JIS A 1108による一軸圧縮強度をそれぞれ調査した、当該調査の結果を下記表2に示す。
Figure 2016169494
実施例1〜4については、セレンの溶出量(Se溶出量)が比較例1に比べ、半分以下の値を出しながら、例えば各比較例においてはpH10程度、各実施例ではpH8〜9程度という値にまでセメントが中性化を起こしたときでも、一軸圧縮強度が8N/mm以上という結果となった。これにより、これら実施例1〜4は、セメントが中性化を起こすようなときでも、不要な元素の溶出を抑えることができる再生路盤材として適用し得ることが明らかとなった。
また比較例1については従来同様の手法であるため、材料の特性どおりの高いセレンの溶出量が測定された。また、生石灰を添加した比較例2についても略同様のセレンの溶出量であったことから、生石灰のみの添加によってはセレンの溶出は抑制し得ないものと考えられる。そして比較例3は実施例1の塩化第一鉄に代えて硫酸第一鉄を使用したものであるが、どの値も比較例1とあまり変わらなかったことから、同じ鉄の化合物であっても、硫酸第一鉄はセレンの溶出抑制に何ら効果を奏しないことが明らかである。
本発明は道路等を施工する際に用いられる路盤材に代表される土木資材として利用することができる。
ST1…材料混合工程
ST2…微量元素不溶化工程
ST3…pH上昇工程
ST4…固化材混合工程
ST5…固化体生成工程
ST6…破砕工程
A…再生路盤材
FA…材料(フライアッシュ)
W…水
MX…材料混合物(混合物)
F…塩化第一鉄
AC…活性炭
CL…生石灰
S…固化材(セメント)
SC…材料固化体(セメント固化体)

Claims (9)

  1. ばいじん又は燃え殻からなる材料に塩化第一鉄を混合することにより前記材料に含まれる微量元素と反応させ不溶化する微量元素不溶化工程を有し、
    当該微量元素不溶化工程を経た材料混合物をセメントを含む固化材により固化させて再生土木資材とすることを特徴とする再生土木資材の製造方法。
  2. ばいじん又は燃え殻からなる材料及び水を混合することにより材料混合物とする材料混合工程と、
    前記材料混合物に塩化第一鉄を混合することにより前記材料に含まれる微量元素と反応させ不溶化する微量元素不溶化工程と、
    前記塩化第一鉄を混合した前記材料混合物に対しセメントを含む固化材を混合する固化材混合工程と、
    前記固化材混合工程を経た前記材料混合物を養生し材料固化体を得る固化体生成工程と、
    前記固化体生成工程を経た固化体を所定の粒径に破砕する破砕工程と
    を有することを特徴とする再生土木資材の製造方法。
  3. 前記材料がフライアッシュである請求項1又は2記載の再生土木資材の製造方法。
  4. 前記微量元素不溶化工程が、前記塩化第一鉄を前記フライアッシュに対し0.01〜15重量%混合する工程である請求項3記載の再生土木資材の製造方法。
  5. 前記塩化第一鉄を混合した前記材料混合物のpHを上昇させるpH上昇工程を有するとともに、
    前記固化体生成工程が、pH上昇工程を経た前記材料混合物に対し前記固化材を混合する工程である請求項1、2、3又は4記載の再生土木資材の製造方法。
  6. 前記pH上昇工程が、前記材料混合物に生石灰を添加することにより当該材料混合物のpHを7以上とする工程である請求項4記載の再生土木資材の製造方法。
  7. 前記微量元素不溶化工程が、前記塩化第一鉄とともに活性炭を加える工程である請求項1、2、3、4、5又は6記載の再生土木資材の製造方法。
  8. 前記フライアッシュは微量元素としてセレンを含むものであり、
    前記微量元素不溶化工程が前記セレンの溶出量を抑制するものである請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の再生土木資材の製造方法。
  9. 請求項1乃至8のうち何れかの製造方法により製造された再生土木資材であって、セメントが中性化を起こしたときでもJIS K 0102によるセレンの溶出量が0.01mg/L以下である再生土木資材。
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