JP2016169409A - マルテンサイト系高Cr鋼の継目無鋼管の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高Cr継目無鋼管の製造工程における縮径圧延でシワ疵の発生を防止し、高Cr継目無鋼管の内面を機械加工する必要はなく、孔型圧延ロールの楕円率を変更する必要もない高Cr継目無鋼管の製造方法の提供。【解決手段】C:0.15質量%以下、Cr:8.0〜15.0質量%、Ni:0.05〜8.00質量%、N:0.070質量%以下、Si:0.10〜1.00質量%、Mn:2.00質量%以下、Mo:0.30〜4.00質量%、V:0.25質量%以下を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有するマルテンサイト系高Cr鋼からなるビレットを1050〜1280℃に加熱し、高Cr中空素管の温度をAc1点のγ相の再結晶温度域近傍として定径圧延を行ない、定径圧延高Cr中空素管をMs点以下の温度に冷却した後、再加熱を行ない高Cr中空素管をAc3点以上の温度に加熱して、縮径圧延を行なう高Cr継目無鋼管の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、マルテンサイト系高Cr鋼の継目無鋼管(以下、高Cr継目無鋼管という)の製造方法に関し、詳しくは、高Cr継目無鋼管を製造するにあたって、縮径圧延機(たとえばストレッチレデューサー、サイザー等)における内面疵の発生を抑制することができる高Cr継目無鋼管の製造方法に関するものである。
一般に継目無鋼管の素材となるビレットの製造技術は、所定の成分を有する溶鋼を溶製し、連続鋳造にて角棒状のブルームとした後に、それを加熱し、さらに分塊圧延を施して丸棒状のビレットとする技術が確立されている。あるいは、連続鋳造にて丸棒状のビレットとする技術も実用化されている。
そして継目無鋼管は、中実の丸棒状のビレットを加熱し、引き続き穿孔圧延を施して中空素管とし、その中空素管に定径圧延、再加熱および縮径圧延を順次施すという工程を経て製造される。その工程の一例を図1に示して詳しく説明する。なお、図1に示すような工程を経て製造される継目無鋼管の組成は、素材となるビレットの組成と同じである。
所定の成分を有するビレット1は、加熱炉2(たとえば回転炉床式加熱炉)に装入されて加熱された後、穿孔圧延に供されて、中空の管体7(以下、中空素管という)となる。穿孔圧延では、穿孔用プラグ4を備えた傾斜ロール方式の穿孔圧延機3(いわゆるピアサー)が広く使用されている。
穿孔圧延で得られた中空素管7は定径圧延に供される。定径圧延は、マンドレルミル方式とプラグミル方式に大別される。マンドレルミル方式の定径圧延では、中空素管7の内面を拘束するためのマンドレルバー6を使用する孔型ロール方式の定径圧延機5(いわゆるマンドレルミル)が広く普及している。一方でプラグミル方式の定径圧延では、内面拘束用プラグ9を使用する傾斜ロール方式の定径圧延機8(いわゆるエロンゲーター)と、内面拘束用プラグ11を使用する孔型ロール方式の定径圧延機10(いわゆるプラグミル)と、内面拘束用プラグ13を使用する傾斜ロール方式の定径圧延機12(いわゆるリーラー)と、をオンラインで直結した圧延設備が広く普及している。
定径圧延を終了した中空素管7は、再加熱炉17(たとえばウォーキングビーム式再加熱炉)に装入されて再び加熱された後、縮径圧延に供されて継目無鋼管16となる。縮径圧延は、ストレッチレデューサー方式とサイザー方式に大別される。ストレッチレデューサー方式の縮径圧延では、1スタンドあたり孔型圧延ロールを3個ずつ配設した縮径圧延機14(いわゆるストレッチレデューサー)を用いて中空素管7を縮径して、所定の寸法の継目無鋼管16に仕上げる。サイザー方式の縮径圧延では、1スタンドあたり孔型圧延ロールを2個ずつ配設した縮径圧延機15(いわゆるサイザー)を用いて中空素管7を縮径して、所定の寸法の継目無鋼管16に仕上げる。
その縮径圧延は、マンドレルバー6や内面拘束用プラグ9、11、13を使用せず、中空素管7の外径を収縮させて、所定の寸法に仕上げるので、得られる継目無鋼管の内面にシワ疵が発生し易い。ここでシワ疵は、継目無鋼管の内面にて長手方向に伸びた筋状の凹み(深さ0.2mm=200μm程度)を意味する。
縮径圧延で発生したシワ疵を除去する技術として、特許文献1には、継目無鋼管の内表面をショットブラストで研削することによって、シワ疵を除去する技術が開示されている。しかし、深さ約0.2mmのシワ疵を、ショットバラストで除去するには長時間を要するという問題がある。
また、シワ疵が発生するのを防止する技術として、特許文献2には、縮径圧延で使用する孔型圧延ロールの楕円率を、継目無鋼管の寸法に応じて設定することによって、シワ疵を防止する技術が開示されている。この技術は、様々な継目無鋼管の寸法に対応した孔型圧延ロールを、それぞれ準備する必要があるので、孔型圧延ロールの在庫管理の負荷が増大する。しかも継目無鋼管の製造工程では、継目無鋼管の寸法が変わる毎に孔型圧延ロールを交換しなければならず、継目無鋼管の生産性低下を招く。
特開平6-63613号公報 特開2008-221250号公報
本発明は、従来の技術の問題点を解消し、高Cr継目無鋼管の製造工程における縮径圧延にてシワ疵が発生するのを防止し、しかも高Cr継目無鋼管の内面を機械加工する必要はなく、孔型圧延ロールの楕円率を変更して新たに設計する必要もない高Cr継目無鋼管の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、中空素管の縮径圧延で発生したシワ疵が継目無鋼管の寸法に仕上げられた後も残留する原因を調査した。その結果、
(a)縮径圧延では中空素管の内面を拘束せずに、外径を絞って継目無鋼管に仕上げるので、内面は自由変形状態である、
(b)自由変形状態の内面には円周方向の座屈現象が発生し、凹凸が形成される、
(c)中空素管の外径が次第に絞られることによって、その凹凸が隆起して、継目無鋼管に仕上げられた後も内面に残留してシワ疵となる
ということが分かった。
次に、シワ疵が発生し易い鋼種である高Cr継目無鋼管について、シワ疵とその周辺の組織を調査したところ、
(d)マルテンサイト系高Cr鋼の中空素管(以下、高Cr中空素管という)においては、内面の座屈現象によって旧オーステナイト粒が変形することによって、凹凸が形成される、
(e)マルテンサイト系高Cr鋼は硬質である故に、外径がさらに絞られる過程で、軟質な旧オーステナイト粒に変形が集中して、凹凸が隆起する、
(f)旧オーステナイト粒が粗大であるほど、凹凸が大きく隆起する
ということを見出した。
つまり、高Cr中空素管の組織を微細化して縮径圧延を行なうことによって、内面にシワ疵のない高Cr継目無鋼管を得ることができる。
そこで、縮径圧延の前に高Cr中空素管の組織を微細化する技術について詳細に研究した。その結果、
(g)穿孔圧延と定径圧延を行なった後に、高Cr中空素管をMs点以下まで冷却して、マルテンサイト組織またはベイナイト組織を形成する、
(h)冷却された高Cr中空素管を再加熱して、Ac3点以上の所定の温度に加熱することによって、微細なオーステナイト組織を形成する、
(i)微細なオーステナイト組織を有する高Cr中空素管に縮径圧延を施すことによって、内面にシワ疵のない高Cr継目無鋼管を得ることができる
という知見を得た。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
すなわち本発明は、C:0.15質量%以下、Cr:8.0〜15.0質量%、Ni:0.05〜8.00質量%、N:0.070質量%以下、Si:0.10〜1.00質量%、Mn:2.00質量%以下、Mo:0.30〜4.00質量%、V:0.25質量%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有するマルテンサイト系高Cr鋼のビレット(以下、高Crビレットという)を1050〜1280℃に加熱し、引き続き、穿孔圧延を施して高Cr中空素管とし、高Cr中空素管の温度をAc1点のγ相の再結晶温度域近傍(Ac1点±100℃)に保って定径圧延を行ない、定径圧延を終了した高Cr中空素管をMs点以下の温度に冷却した後、再加熱を行なって高Cr中空素管をAc3点以上の温度に加熱して、縮径圧延を行なう高Cr継目無鋼管の製造方法である。
本発明の製造方法においては、再加熱を行なって高Cr中空素管をAc3点〜Ac3点+50℃の温度に加熱することが好ましい。
本発明によれば、高Cr継目無鋼管の製造工程における縮径圧延にてシワ疵が発生するのを防止できるので、産業上格段の効果を奏する。しかも、高Cr継目無鋼管の内面を機械加工する必要はない。また、従来通りの楕円率の孔型圧延ロールを用いてシワ疵の発生を防止できるので、保有する孔型圧延ロールも従来通りで良い。したがって、孔型圧延ロールの在庫管理の負荷増大や高Cr継目無鋼管の生産性低下を防止する効果も得られる。
継目無鋼管の製造工程の一例を模式的に示す説明図である。
まず、本発明に係る高Cr継目無鋼管の組成について説明する。高Cr継目無鋼管は高Crビレットから一連の熱間加工(穿孔圧延、定径圧延、縮径圧延)を経て製造するものであるから、高Cr継目無鋼管の組成は、その素材となる高Crビレットの組成と同じである。
C:0.15質量%以下
Cは、マルテンサイト系高Cr鋼の強度を高める作用を有する元素であり、鋼管の強度を確保するために添加するが、0.15質量%を超えて含有すると多量のCr炭化物等を形成し、耐食性を劣化させるため、上限を0.15質量%とする。
Cr:8.0〜15.0質量%
Crは、炭酸ガスを含む環境における耐食性を向上する作用を有する元素であり、孔食や隙間腐食を防止するために8.0質量%以上含有させる必要がある。しかし、Cr含有量が15.0質量%を超えると、δフェライトを生成しマルテンサイト単相の組織が得られない。したがって、Crの含有量を8.0〜15.0質量%とした。なお、好ましくは、8.5〜13.5質量%である。
Ni:0.05〜8.00質量%
Niは、オーステナイト安定化元素でδフェライトの出現を抑制するとともに、靭性を向上させるために添加する。Niの含有量が0.05質量%未満では、前記の効果が得られず、また、Crの含有量が上記の範囲であれば8.00質量%を超えて含有させてもその効果が飽和してコストが嵩む上に、組織に占める残留オーステナイトの割合が増加して降伏比YRの低下をきたす。したがって、Niの含有量を0.05〜8.00質量%とした。なお、好ましくは、 0.10〜7.00質量%である。
N:0.070質量%以下
Nは、オーステナイト安定化元素で、高価なNiの代替元素として有効な元素であり、この効果を得るためには0.035質量%以上を含有させる必要がある。しかし、その含有量が多くなれば強度上昇が過大となって靭性の低下をきたす。したがって、Nの含有量を0.070質量%以下とした。なお、好ましくは0.060質量%以下である。
Si:0.10〜1.00質量%
Siは、脱酸のために添加する。0.10質量%未満ではその効果がなく、一方、あまり多量に含有させると鋼の靭性を劣化させるので、1.00質量%を上限にする。なお、好ましくは0.10〜0.30質量%である。
Mn:2.00質量%以下
Mnは、製鋼上、脱硫のために添加する。0.1質量%未満ではその効果がなく、熱間加工性も低下する。一方、あまり過剰に添加すると、結晶粒界の強度を低下させ、鋼の靭性劣化を招くので、2.00質量%を上限とする。なお、好ましくは、0.30〜0.80質量%である。
Mo:0.30〜4.00質量%
Moは、Crと同様に炭酸ガスを含む環境での耐食性を高めるのに有効な元素であり、特に、耐食性皮膜を保護する作用を有する。Moの含有量が0.30質量%未満では前記の効果が十分に得られない。一方、Moの含有量が4.00質量%を超えると熱間加工性の低下をきたす。したがって、 Moの含有量を0.30〜4.00質量%とした。なお、好ましくは、0.35〜3.00質量%である。
V:0.25質量%以下
Vは、高温強度の向上に有用な元素で、強度確保のために添加するが、0.25質量%を超えて添加すると靭性の劣化を伴う強度上昇をもたらすため、上限を0.25質量%とする。また、溶接性を確保するため、好ましくは0.23質量%以下とする。
さらに、高Cr継目無鋼管の強度と耐食性を改善するために、Al、Ti、Nb、Cuを添加しても良い。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。
次に、高Cr継目無鋼管を製造する手順について説明する。本発明に係る高Cr継目無鋼管の製造工程は、既に図1を参照して説明した一般的な継目無鋼管と同じであるから、図1中のビレット1、中空素管7、継目無鋼管16を、それぞれ高Crビレット、高Cr中空素管、高Cr継目無鋼管として説明する。
所定の成分を有する高Crビレット1を、加熱炉2に装入して加熱する。加熱炉2における加熱温度が1050℃未満では、高Crビレット1の変形抵抗が大きくなり、その後の穿孔圧延に支障を来す。一方、1280℃を超えると、高Crビレット1に大量のスケールが発生するので、歩留りの低下と表面の肌荒れの原因となる。しかもγ−フェライト相が生成し易くなって、その後の穿孔圧延に支障を来す。したがって、高Crビレット1の加熱温度は1050〜1280℃とする。
こうして加熱炉2内で高Crビレット1の中心部まで均一に加熱する。その加熱に要する時間は、高Crビレット1の寸法に応じて設定する。
加熱炉2から排出された高温の高Crビレット1を、穿孔圧延機3に送給して穿孔圧延を行なう。穿孔圧延の条件は特に限定せず、従来から知られている条件を設定して穿孔圧延を行なえば良い。なお図1には傾斜ロール方式の穿孔圧延機3を示したが、熱間押出方式の穿孔圧延機を使用しても良い。
ただし、穿孔圧延機3から排出された高Cr中空素管7の温度が低すぎると、高Cr中空素管7の変形抵抗が大きくなり、その後の定径圧延に支障を来す。一方、高Cr中空素管7の温度が高すぎると、定径圧延で延伸した結晶粒が即座に再結晶して、粗大な結晶粒が形成される。
したがって、穿孔圧延機3から排出されて定径圧延機5、8、10、12に送給される高Cr中空素管7の温度は、Ac1点のγ相の再結晶温度域近傍とする。γ相の再結晶温度域近傍のAc1±100℃で高Cr中空素管7の定径圧延を行なうと、延伸した結晶粒がそのまま残存し、しかも結晶粒内に転位が導入されるので、定径圧延が終了した高Cr継目無鋼管16を冷却する際の、マルテンサイト相の核生成サイトの増加に寄与する。
なお、穿孔圧延機3から排出された高Cr中空素管7の温度が高い場合には、Ac1点のγ相の再結晶温度域近傍まで冷却(たとえば空冷、水冷等)して定径圧延に供すれば良い。
定径圧延を終了した高Cr中空素管7を、Ms点以下の温度に冷却して、マルテンサイト相あるいはベイナイト相を生成させる。その冷却手段は特に限定せず、従来から知られている技術(たとえば空冷、水冷等)を使用する。
次に、高Cr中空素管7を再加熱炉17に装入して加熱する。再加熱炉17における加熱温度がAc3点未満では、変形抵抗が高く、後の縮径圧延における熱間加工性が劣る。したがって、再加熱炉17における加熱温度はAc3点以上とする。一方、1150℃を超えると、高Cr中空素管7の結晶粒が粗大化する。したがって、における加熱温度はAc3点〜1150℃が好ましい。より好ましくは、Ac3点〜Ac3点+50℃である。
こうして高Cr中空素管7を加熱することによって、マルテンサイト相あるいはベイナイト相からオーステナイト相への逆変態が起こり、微細なオーステナイト結晶粒を有する高Cr中空素管7が得られる。
その高Cr中空素管7を、縮径圧延機14、15に送給して縮径圧延を行なう。縮径圧延の条件は特に限定せず、従来から知られている条件を設定して縮径圧延を行なえば良い。
縮径圧延で所定の寸法に仕上げた高Cr継目無鋼管16は、一般の継目無鋼管と同様に、クーリングベッド(図示せず)上で、室温まで空冷する。
以上に説明した通り、本発明によれば、内面にシワ疵のない高Cr継目無鋼管を得ることができる
表1に示す組成を有する高Crビレットを加熱炉で1260℃に加熱し、さらに穿孔圧延を行なって高Cr中空素管とし、引き続きその高Cr中空素管を定径圧延に供した。高Cr中空素管の寸法、および定径圧延における高Cr中空素管の温度は表2に示す通りである。定径圧延が終了した後、高Cr中空素管に冷却水をスプレーして冷却した。その冷却停止温度を表2に併せて示す。
Figure 2016169409
そして、高Cr中空素管を再加熱炉に装入して950℃に加熱し、さらに縮径圧延を行なって、高Cr継目無鋼管を製造した。高Cr継目無鋼管の寸法は表2に示す通りである。
Figure 2016169409
得られた高Cr継目無鋼管の内面を全長にわたって調査し、シワ疵の深さを測定した。その結果を表2に示す。表2中では、シワ疵の深さの最大値が200μmを超えるものを不良(×)、最大値が200μm以下のものを良好(○)として示す。
表2から明らかなように、発明例は、いずれもシワ疵の発生が抑制されていた。これに対して比較例は、縮径圧延の前の冷却停止温度が高すぎたので、シワ疵の発生を抑えられなかった。
1 ビレット(高Crビレット)
2 加熱炉
3 穿孔圧延機(ピアサー)
4 穿孔用プラグ
5 定径圧延機(マンドレルミル)
6 マンドレルバー
7 中空素管(高Cr中空素管)
8 定径圧延機(エロンゲーター)
9 内面拘束用プラグ
10 定径圧延機(プラグミル)
11 内面拘束用プラグ
12 定径圧延機(リーラー)
13 内面拘束用プラグ
14 縮径圧延機(ストレッチレデューサー)
15 縮径圧延機(サイザー)
16 継目無鋼管(高Cr継目無鋼管)
17 再加熱炉

Claims (2)

  1. C:0.15質量%以下、Cr:8.0〜15.0質量%、Ni:0.05〜8.00質量%、N:0.070質量%以下、Si:0.10〜1.00質量%、Mn:2.00質量%以下、Mo:0.30〜4.00質量%、V:0.25質量%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有する高Crビレットを1050〜1280℃に加熱し、引き続き、穿孔圧延を施して高Cr中空素管とし、該高Cr中空素管の温度をAc1点±100℃に保って定径圧延を行ない、該定径圧延を終了した前記高Cr中空素管をMs点以下の温度に冷却した後、再加熱を行なって前記高Cr中空素管をAc3点以上の温度に加熱して、縮径圧延を行なうことを特徴とする高Cr継目無鋼管の製造方法。
  2. 前記再加熱を行なって前記中空素管をAc3点〜Ac3点+50℃の温度に加熱することを特徴とする請求項1に記載の高Cr継目無鋼管の製造方法。
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