JP2016166145A - 油性メイクアップ化粧料 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は、
[1]次の成分(a)(b)及び(c);
(a)融点が55℃以上の固形油;
(b)トリプロピレングリコール;
(c)粉体25〜50質量%;
を含有する油性メイクアップ化粧料、
[2]成分(a)及び(b)の各含有量が、(a)1〜15質量%、(b)0.1〜40質量%である上記[1]に記載の油性メイクアップ化粧料、
[3]成分(a)が、融点が80℃以上の固形油である上記[1]又は[2]に記載の油性メイクアップ化粧料、
[4]成分(c)の含有量が30〜45質量%である上記[1]〜[3]のいずれかに記載の油性メイクアップ化粧料、
[5]油性ゲル状化粧料である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の油性メイクアップ化粧料。
本発明に使用される成分(a)融点が55℃以上の固形油は、通常化粧料に用いられるものであれば特に制限はなく、これらを1種又は2種以上用いることができる。具体的には、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、オゾケライトワックス、セレシンワックス、(エチレン/プロピレン)コポリマー、キャンデリラワックス、キャンデリラロウエステルズ、カルナバワックス、ライスワックス等があげられる。中でも、ポリエチレンワックス、オゾケライトワックス、(エチレン/プロピレン)コポリマーが、べたつきのない化粧膜を演出する点でより好ましい。市販品としては、PERFORMALENE 500(ニューフェーズテクノロジー社製)、合成セレシンSP−273P(STRAHL&PITSCH社製)、EPSワックス(日本ナチュラルプロダクツ社製)等が挙げられる。
H(OCH2CH(CH3))nOH ・・・・・(式1)
(式中、nは平均3)
成分(b)は、油剤との親和性が2量体のものよりも高く、油剤に良好な相溶性を示すことができる。市販品としては、ニューポールPP−200(三洋化成工業社製)等が挙げられる。
水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ水等の植物抽出液が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系等、例えば、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル2,4,6−トリス[4−(2−エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン等をあげることができる。
酸化防止剤としては、例えばトコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2−ペンタジオール等が挙げられる。
実施例1〜7及び比較例1〜5 油性アイカラー(ゲル状)
表1に示す組成の油性アイカラーを下記方法により調製し、イ.なめらかな伸び広がり、ロ.化粧膜のぼかしやすさ、ハ.べたつきのなさ、ニ.乾燥感のなさの各項目について以下に示す評価方法及び判断基準により官能評価を行なった。結果を表1に併記した。
※2:精製カルナウバワックスNO.1(セラリカ野田社製、融点85℃)
※3:サラコス334(日清オイリオグループ社製、融点40℃)
※4:ニューポールPP−200(三洋化成工業社製)
※5:DPG−RF(ADEKA社製)
※6:EUTANOL G(BASF社製)
※7:AEROSIL 380S(日本アエロジル社製)
※8:FLAMENCO ORANGE(BASF社製)2%メチルハイドロジェンポリシロキサン処理
※9:マイクログラスメタシャインMT1080RS(日本板硝子社製)
※10:トスパール2000B(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
※11:PDM−10L(トピー工業社製)1%パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩処理
※12:東レナイロン粉末SP−500(東レ社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(10)を100℃に加熱溶解し混合する
B:Aに成分(11)〜(23)を加えてロールミルにて冷却しながら均一に分散する。
C:Bをジャー容器に室温にて充填する。
評価項目イ〜ニについて、化粧品専門パネル20名に前記実施例及び比較例の油性アイカラーを使用してもらい、以下の基準に従って絶対評価を行ない、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。尚、評価項目イ〜ハについては使用直後、評価項目ニについては塗布2時間後に評価を行った。
<評価基準>
(評点):(評価)
6点 : 非常に良好
5点 : 良好
4点 : やや良好
3点 : 普通
2点 : 悪い
1点 : 非常に悪い
<判定基準>
(判定):(評点の平均点)
◎ : 5点を超える
○ : 3.5点を超える5点以下
△ : 2点を超える3.5点以下
× : 2点以下
一方、成分(b)トリプロピレングリコールのかわりに重合度の低いジプロピレングリコールを使用した比較例1では、油剤成分との相溶性が低く、均一性に欠けるため、乾燥感を感じ、また適度な粘性が付与されないため、なめらかな伸び広がり、化粧膜のぼかしやすさの点で満足のいくものが得られなかった。また、成分(b)トリプロピレングリコールの代わりに分子量小さい油剤として2−オクチルドデカノールを用いた比較例2では、油剤特有のべたつきを生じてしまい、満足のいくものが得られなかった。また、成分(a)融点が55℃以上の固形油を含有しない比較例3では、適度な粘性が付与できず、化粧膜のぼかしやすさの点、及び油剤特有のべたつきを感じてしまい満足のいくものが得られなかった。また、融点55℃以下の固形油を用いた比較例4では、比較例3と同様に、油剤特有のべたつきを感じ、また、適度な粘性が付与できないためぼかしやすさの点で満足のいくものが得られなかった。さらに、成分(c)粉体の含有量が少ない比較例5では、油剤特有のべたつき、及び化粧膜がずるついてしまいうまくぼかすことができず満足のいくものが得られなかった。
(成分) (%)
(1)フィッシャートロプシュワックス※13 5
(2)マイクロクリスタリンワックス※14 7
(3)リンゴ酸ジイソステアリル 10
(4)流動パラフィン 残量
(5)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 10
(6)トリプロピレングリコール※4 25
(7)セリサイト※15 5
(8)酸化チタン 5
(9)赤色202号 0.3
(10)黄色4号 0.5
(11)ポリメタクリル酸メチル※16 5
(12)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)
クロスポリマー※17 10
(13)ラウロイルリシン※18 5
(14)天然ビタミンE 0.05
(15)ローズ水 1
※13:CIREBELLE108(CIREBELLE社製、融点82℃)
※14:MULTIWAX W445(SONNEBORN社製、融点80℃)
※15:2%ジメチルポリシロキサン処理
※16:マツモトマイクロスフェア M−101(松本油脂製薬社製)
※17:KSP−101(信越化学工業社製)
※18:アミホープLL(味の素社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(6)を100℃に加熱溶解し混合する
B:Aに成分(7)〜(15)を加えてロールミルにて冷却しながら均一に分散する。
C:Bを金皿に90℃で充填する。
実施例8の油性チークカラー(固形状)は、なめらかに伸び広がり、化粧膜をぼかしやすく、べたつきがなく、また乾燥感のなさに優れたものであった。
(成分) (%)
(1)(エチレン/プロピレン)コポリマー※19 10
(2)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 20
(3)ジメチルポリシロキサン 5
(4)スクワラン 5
(5)ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグルコール 残量
(6)トリプロピレングリコール※4 5
(7)マイカ 10
(8)セリサイト 10
(9)タルク 5
(10)ベンガラ 0.5
(11)黄酸化鉄 1
(12)黒酸化鉄 0.5
(13)オキシベンゾン 0.1
(14)グリセリン 0.5
(15)フェノキシエタノール 0.2
※19:EPSワックス(日本ナチュラルプロダクツ社製、融点95℃)
(製造方法)
A:成分(1)〜(6)を100℃に加熱溶解し混合する
B:Aに成分(7)〜(15)を加えてロールミルにて冷却しながら均一に分散する。
C:Bを樹脂皿に90℃で充填する。
実施例9の油性ファンデーション(固形状)は、なめらかに伸び広がり、化粧膜をぼかしやすく、べたつきがなく、また乾燥感のなさに優れたものであった。
(成分) (%)
(1)キャンデリラワックス※20 3
(2)炭酸ジアルキル 10
(3)イソノナン酸イソノニル 10
(4)ホホバ油 10
(5)トリイソステアリン酸ジグリセリル 残量
(6)ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/
フィトステリル/ベヘニル) 10
(7)重質流動パラフィン 5
(8)トリプロピレングリコール※4 1
(9)無水ケイ酸※21 30
(10)酸化亜鉛 5
(11)ベンガラ被服雲母チタン※22 10
(12)ローズマリーエキス 0.1
※20:NC−1630キャンデリラワックス(セラリカ野田社製、融点72℃)
※21:SILICA MICRO BEAD BA−1(日揮触媒化成社製)
※22:クロイゾネルージュフランベ(BASF社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(8)を100℃に加熱溶解し混合する
B:Aに成分(9)〜(12)を加えて冷却しながら均一に分散する。
C:Bを塗布体付き容器に室温で充填する。
実施例10の油性コンシーラー(ゲル状)は、なめらかに伸び広がり、化粧膜をぼかしやすく、べたつきがなく、また乾燥感のなさに優れたものであった。
Claims (5)
- 次の成分(a)(b)及び(c);
(a)融点が55℃以上の固形油;
(b)トリプロピレングリコール;
(c)粉体 25〜50質量%;
を含有する油性メイクアップ化粧料である。 - 前記成分(a)及び(b)の各含有量が、(a)1〜15質量%、(b)0.1〜40質量%である請求項1記載の油性メイクアップ化粧料。
- 前記成分(a)が、融点が80℃以上の固形油である請求項1又は2記載の油性メイクアップ化粧料。
- 前記成分(c)の含有量が30〜45質量%である請求項1〜3のいずれかに記載の油性メイクアップ化粧料。
- 油性ゲル状化粧料である請求項1〜4のいずれかに記載の油性メイクアップ化粧料。
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