以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
[実施例1]
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられている。演出ボタン67は、遊技者が有効期間中に操作することで、後述する演出図柄表示装置6に表示される演出内容を変化させ、スピーカにより出力される遊技音が変化させるものとなっている。また、演出ボタン67は、その周囲にジョグダイヤル68を備えたものとなっており、ジョグダイヤル68を回転させることにより、演出用の画像に変化を与えることが可能に構成されている。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり演出図柄を表示する。)の画面を臨ませる窓等を備えている。センターケース5の下には、第1始動口11と第2始動口12とが配置され、センターケース5の左方には、ゲート17が配置されている。第2始動口12は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えている。
遊技領域3の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普通図柄保留数表示装置8と、第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9・第2特別図柄表示装置10とが配置されている。
第2始動口12の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置されている。また、第1始動口11の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
パチンコ機の裏面は図3に示すとおり、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には(図4も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
このパチンコ機の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
なお、電源基板85は、コンデンサを含み構成されたバックアップ電源生成回路によりバックアップ電源を生成する構成となっており、バックアップ電源は、主制御装置80のRAMへと供給される。これにより、主制御装置80のRAMのバックアップを行うことができ、パチンコ機50への電源供給が停止した後も、一定時間にわたり電源供給が停止した直前の主制御装置80のRAMの内容(例えば、パチンコ機50の遊技状態など)を保持する構成となっている。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31a等の検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域4に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。 また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ユニット67、68を操作した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力される。なお、ジョグダイヤル68を演出図柄制御装置82に接続する構成にしてもよい。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。
なお、本実施例では、サブ統合制御装置83及び演出図柄制御装置82は別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
メインルーチンを図5に従って説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3966」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3966」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3966」「0」「1」・・・と更新されていく。
なお、大当り決定用乱数が1巡(3967回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3966」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。なお、通常確率状態時(低確率状態ともいう)で大当りと判定される値の数は10で、値は「775」〜「777」「1775」〜「1777」「2774」〜「2777」であり、高確率状態時に大当りと判定される値の数は100で、値は「758」〜「777」「1314」〜「1333」「1758」〜「1777」「2758」〜「2777」「3314」〜「3333」である。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」〜「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値は通常確率状態(低確率状態ともいう)では31〜40、高確率状態では31〜996である。なお、この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、通常確率状態時で変動時間短縮機能未作動時にリーチとなる値の数は21で、値は「0」〜「20」であり、通常確率状態時で変動時間短縮機能作動時にリーチとなる値の数は5で、値は「0」〜「4」であり、高確率状態時にリーチとなる値の数は6で、値は「0」〜「5」である。
変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S55)を行う。この当否判定処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力処理(S60)が実行される。
各出力処理(S60)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
続く不正監視処理(S65)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図5に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0〜3966の3967通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3967である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
S50の入賞確認処理は図6に示すようなもので、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S100)。肯定判断なら(S100:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S105)。
第1保留記憶が満杯でなければ(S105:no)、上記の各乱数を第1保留記憶として記憶し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を1増加させ(S110)、S115へと移行する。なお、S110では、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、第1保留記憶に記憶された保留個数を示す保留個数コマンドが送信される。そして、サブ統合制御装置83が該保留個数コマンドを受信し、演出図柄表示装置6で第1保留記憶に対応する保留図柄を表示する。
既に4個の第1保留記憶があれば(S105:yes)保留記憶せず、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やすこともなくS115へと移行する。
第1始動口11に遊技球が入球していないと判定された場合(S100:no)もS115に進み、第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する。肯定判断(S115:yes)なら、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S120)。
第2保留記憶が満杯でなければ(S120:no)、上記の各乱数を第2保留記憶として記憶し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数を1増加させる(S125)。なお、S125では、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、第2保留記憶に記憶された保留個数を示す保留個数コマンドが送信される。そして、サブ統合制御装置83が該保留個数コマンドを受信し、演出図柄表示装置6で第2保留記憶に対応する保留図柄を表示する。
その後、S130へ移行する。S130の先読み判定処理では、第2特別図柄の保留記憶に記憶された当否判定用乱数が大当りに対応するものか否か、小当り遊技が発生する小当りに対応するものか否かを判定している。なお、大当りに対応するものであると判定した場合には、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、大当り判定を示す先読み判定コマンドが送信される。また、小当りに対応するものと判定した場合には、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、小当り判定を示す先読み判定コマンドが送信される。大当りに対応するもの及び小当りに対応するものでもないと判定された場合には、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、ハズレ判定を示す先読み判定コマンドが送信される。なお、先読み判定コマンドは、前述した保留個数コマンドと合体して1つのコマンドとして送信する構成でも良い。送信タイミングが同一であり、保留図柄で演出を行う場合は関連性も高いため好適である。
既に4個の第2保留記憶があれば(S120:yes)、第2保留を記憶せず、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数も増やさずに本処理を終了(リターン)する。また、第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S115:no)も、本処理を終了する。
図7〜図10に示す当否判定処理では、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S150)。S150の判定が否定判断で、特別図柄が変動中でなく(S155:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S160:no)、第2保留記憶(上記、図6のS125による保留記憶)があるか否かを判断する(S165)。
この保留記憶があれば(S165:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S170)、S185に進む。第2保留記憶がなければ(S165:no)、第1保留記憶(上記、S110による保留記憶)があるか否かを判断する(S175)。第1保留記憶があれば(S175:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S180)、S185に進む。なお、第1保留記憶がなければ(S175:no)、そのまま特別遊技処理へと移行する。
S185では第2保留記憶(但し第2保留が存在する場合は、第1保留の方が古い場合でも第2保留を優先)を読み込んで(その保留記憶は消去する)、確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判断であれば(S185:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合し(S190)、図8のS200へと移行する。ここで当り値の数は100で、758〜777、1314〜1333、1758〜1777、2758〜2777、3314〜3333である。つまり当たり確率は1/39.67となる。否定判断であれば(S185:no)、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合し(S195)、図8のS200へと移行する。ここで当り値の数は10で、775〜777、1775〜1777、2774〜2777である。つまり、当り確率は1/396.7となる。なお、本実施例においては、大当り確率はこれらの概数(通常時(低確率状態ともいう)は1/400、高確率状態(確変ともいう)は1/40)にて表示している。そして大当り後に高確率状態になる割合は70%と設定されている。
図8のS200において、主制御装置80は、S190またはS195の判定に基づき、大当りか否かを判定し、肯定判定であれば(S200:yes)、大当り図柄決定用乱数によって当り図柄を決定する(S205)。その後、変動パターン決定処理(S210)に移行する。変動パターン決定処理では、変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定する。変動パターン決定処理後、大当り設定処理を行う(S215)。大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態(確変や開放延長の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)、特に本実施例では開放延長状態中に第1小当り遊技が実行されるか、開放延長状態中に第2小当り遊技が実行されるかといった情報を取得する処理である。
本実施例では、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が「1〜18」、「28〜45」の場合に決定される大当り図柄に基づいて大当り遊技が実行されれば、図15のS638において、第2小当り遊技フラグが1にセットされ、当該大当り遊技終了後には開放延長状態へと移行することになる(図19を参照)。また、第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が「19〜27」の場合に決定される大当り図柄に基づいて大当り遊技が実行されれば、図15のS638において、第2小当り遊技フラグが1にセットされ、当該大当り遊技終了後には開放延長状態へと移行することになる(図20を参照)。
ここで、第2小当り遊技フラグとは、開放延長状態中に第2特別図柄で小当り図柄が確定表示された場合に、開始インターバル(1.5秒)及び終了インターバル(1.5秒)に設定された第2小当り遊技が実行されることを意味する。
一方、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が「19〜27」の場合に決定される大当り図柄に基づいて大当り遊技が実行されれば、図15のS637において、第1小当り遊技フラグが1にセットされ、当該大当り遊技終了後には開放延長状態へと移行することになる(図19を参照)。第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が「1〜18」、「28〜45」の場合に決定される大当り図柄に基づいて大当り遊技が実行されれば、図15のS637において、第1小当り遊技フラグが1にセットされ、当該大当り遊技終了後に開放延長状態へと移行することになる(図20を参照)。ここで、第1小当り遊技フラグとは、開放延長状態中に第2特別図柄で小当り図柄が確定表示された場合に、開始インターバル(0.5秒)及び終了インターバル(0.5秒)に設定された第1小当り遊技が実行されることを意味する。
S200において外れと判定された場合には(S200:no)、S220に移行し小当りか否かを判定する(S220)。これは、抽出された大当り決定用乱数値と予め決定された小当り値が記憶されたテーブルを比較する。肯定判断であれば(S220:yes)、大当り図柄決定用乱数によって小当り図柄を決定する(S225)。なお、第2特別図柄の小当り確率は図18に示すように1/14となっている。その後、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定し(S230)、第1小当り遊技フラグが1にセットされているか否かを判定する(S235)。
なお、本実施例では第2特別図柄のみ小当り確率を設けているため、非開放延長状態(開放延長機能の未作動時)は普通図柄の当選確率、普通電動役物の開放時間から(図18を参照)殆ど第2始動口12へ遊技球が入球することがないため、小当り遊技は殆ど発生しない。
一方、大当り遊技終了後に開放延長状態へと移行した場合、上述した非開放延長状態時と異なり、普通図柄の当選確率、普通電動役物の開放時間(図18を参照)から第2始動口12へ遊技球が入球することが可能となるため、第2特別図柄での当選がメインとなり、小当り遊技の発生も頻度が高くなるようになっている。
第1小当り遊技フラグが1にセットされている場合には(S235:yes)、第1小当り設定処理(S240)を行い、S270に合流する。第1小当り遊技フラグが1にセットされていない場合には(S235:no)、第2小当り遊技フラグが1にセットされているか否かを判定する(S241)。第2小当り遊技フラグが1にセットされている場合には(S241:yes)、第2小当り設定処理(S245)を行い、S270に合流する。また、第2小当り遊技フラグが1にセットされていない場合には(S241:no)、第3小当り設定処理(S246)を行い、S270に合流する。
S240の第1小当り設定処理とは、第1小当り遊技にかかる情報(第1小当り遊技の開始インターバル0.5秒、大入賞口14の開放パターンを最大0.9秒の2回開放、
第1小当り遊技の終了インターバル0.5秒)を取得し、時短回数又は確変回数を減算する処理である。
また、S245の第2小当り設定処理とは、第2小当り遊技にかかる情報(第2小当り遊技の開始インターバル1.5秒、大入賞口14の開放パターンを最大0.9秒の2回開放、第2小当り遊技の終了インターバル1.5秒)を取得し、時短回数又は確変回数を減算する処理である。
また、S246の第3小当り設定処理とは、通常の遊技状態(低確率状態及び開放延長機能の未作動時)又は確変状態のみの場合に実行される小当り遊技にかかる情報(小当り遊技の開始インターバル0.8秒、大入賞口14の開放パターンを最大0.9秒の2回開放、小当り遊技の終了インターバル0.8秒)を取得し、時短回数又は確変回数を減算する処理である。
S220において、小当りではないと判定された場合には(S220:no)、大当り図柄決定用乱数によってハズレ図柄を決定する(S250)。変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S250)し、ハズレ設定処理(S255)を行い、S270に合流する。S255のハズレ設定処理では、時短回数と確変回数を減算する処理を行う。
なお、本実施例の全ての小当り遊技の大入賞口14の開放時間は、最大0.9秒の大入賞口14の開放を2回行うため、1.8秒となっている。また、大入賞口14の開放中に確率変動機能、時間短縮機能、及び開放延長機能のいずれも変化しない。また、当該小当り遊技終了後も同様である。
第2小当り遊技の開始インターバル(1.5秒)は、第1小当り遊技の開始インターバル(0.5秒)及び開放延長状態以外の遊技状態で実行される小当り遊技の開始インターバル(0.8秒)よりも長い時間が設定されている。また、第2小当り遊技の終了インターバル(1.5秒)は、第1小当り遊技の終了インターバル(0.5秒)及び通常の遊技状態(低確率状態及び開放延長機能の未作動時)又は確変状態のみの場合に実行される小当り遊技の終了インターバル(0.8秒)よりも長い時間が設定されている。
一方、第1小当り遊技の開始インターバル(0.5秒)は、第2小当り遊技の開始インターバル(1.5秒)及び開放延長状態以外の遊技状態で実行される小当り遊技の開始インターバル(0.8秒)よりも短い時間が設定されている。また、第1小当り遊技の終了インターバル(0.5秒)は、第2小当り遊技の終了インターバル(1.5秒)及び開放延長状態以外の遊技状態で実行される小当り遊技の終了インターバル(0.8秒)よりも短い時間が設定されている。
S215、S240、S245、S246又はS255に続いて、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、小当りか否か、小当りの種類(第1小当り遊技、第2小当り遊技又は開放延長状態以外の遊技状態で実行される小当り遊技)、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S270)、特別遊技処理に移行する。なお、サブ統合制御装置83は、受信した変動開始コマンドをもとに、複数種類ある演出の中から演出図柄表示装置6で表示させる演出を決定する。その後、演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。演出図柄表示装置6では、変動パターンに基づいた演出表示を実行し、遊技者に当りであるか外れであるかの様々な予告やリーチ演出を表示する。遊技者はこの予告やリーチ演出を見ることで、当りに対する期待度を把握することが可能となっている。
図7のS155において特別図柄が変動中(S155:yes)と判定された場合には、図9のS300に移行し、図柄変動時間(S210、S230又はS250の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。否定判定の場合には(S300:no)、そのまま特別遊技処理に移行する。肯定判定の場合には(S300:yes)、確定図柄表示処理(S305)を行なってから特別遊技処理を行う。なお、確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
図7のS160において確定図柄を表示中と判定された場合には(S160:yes)、図10のS350に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合(S350:no)は、特別遊技処理を行う。肯定判定(S350:yes)の場合は、確定図柄の表示を終了し(S355)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S360)。肯定判断された場合(S360:yes)は、確変フラグが1か否かを判定する(S365)。確変フラグが1であれば(S365:yes)、S370にて確変フラグを0にし、S375に移行する。確変フラグが1でなければ(S365:no)、そのままS375に移行する。S375では、時短フラグが1か否かを判定する。時短フラグが1であれば(S375:yes)、S380にて時短フラグを0にし、S381に移行する。時短フラグが1でなければ(S375:no)、そのままS385に移行する。
S385では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、現在の遊技状態が開放延長状態であるか否か、第1小当り遊技が実行されるか否か、第2小当り遊技が実行されるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信し、S386へと移行する。
小当り遊技フラグ処理(S386)について、図12を用いて説明する。先ず、主制御装置80は、時短フラグが0となっているか否かを判定する(S450)。否定判定の場合には(S450:no)、そのまま終了となる。また、時短フラグが0となっている場合には(S450:yes)、第1小当り遊技フラグが1にセットされているか否かを判定する(S455)。肯定判定の場合には(S455:yes)、第1小当り遊技フラグを0にし(S460)、そのままリターンとなる。また、第1小当り遊技フラグが0となっている場合には(S455:no)、第2小当り遊技フラグが1にセットされているか否かを判定する(S465)。否定判定の場合には(S465:no)、そのままリターンとなる。第2小当り遊技フラグが1にセットされている場合には(S465:yes)、第2小当り遊技フラグを0とし、そのままリターンとなる。
図10へ戻る。小当り遊技フラグ処理(S386)を行った後に、S390へと移行する。S390では、条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットする。続くS395にて役物連続作動装置を作動させ、大当り遊技開始処理(S400)を行なう。大当り遊技開始処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り遊技開始処理が終了すると、特別遊技処理を行なう。
S360で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S360:no)、確変フラグが1か否かを判定し、1であれば(S405:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S410)。確変回数が0であれば(S410:yes)、S415にて確変フラグを0にしてS420に進む。確変フラグが1でないとき(S405:no)又は確変回数が0ではないときは(S410:no)、そのままS420に移行する。
S420では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S420:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S425)。時短回数が0であれば(S425:yes)、S430にて時短フラグを0にしてS431に進む。時短フラグが1でないとき(S420:no)又は時短回数が0ではないとき(S425:no)はそのままS435に移行する。
S435では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、開放延長状態中であるか否か、開放延長状態中に小当りと判定されると、第1小当り遊技が実行されるか又は第2小当り遊技が実行されるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信し、特別遊技処理を実行する。
本実施例の場合、当否判定処理における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
その後、S440において、主制御装置80は、小当り遊技開始判定処理(S440)を行う。図11を用いて、小当り遊技開始判定処理(S440)について説明する。
先ず、確定表示された図柄が小当りとなる組合せとなるか否かを判定する(S441)。小当りとはならない組合せである場合には(S441:no)、そのままリターンとなる。また、小当りとなる組合せである場合には(S441:yes)、特別電動役物の作動を開始し(S442)、小当り遊技開始処理(S443)を行う。なお、本実施例では、小当り遊技フラグがセットされていないか、第1小当り遊技フラグがセットされているか、又は第2小当り遊技フラグがセットされているか否かによって、小当り遊技に設定されている開始インターバル及び終了インターバルが異なる(図21を参照)。
小当り遊技開始処理(S443)では、小当り遊技を開始するコマンド及び小当り遊技に係る情報(小当りのオープニング時間、開放パターン、小当りのエンディング時間等)をサブ統合制御装置83に送信する。小当り遊技開始処理が終了すると、リターンとなる。
図10へと戻る。S440の処理を行った後に、小当り遊技フラグ処理を行う(S445)。小当り遊技フラグ処理について、図12を用いて説明する。先ず、S450において、主制御装置80は、時短フラグが0であるか否かを判定する(S450)。否定判定の場合には(S450:no)、そのままリターンとなる。また、時短フラグが0である場合には(S450:yes)、第1小当り遊技フラグが1にセットされているか否かを判定する(S455)。肯定判定の場合には(S455:yes)、第1小当り遊技フラグを0にし、そのままリターンとなる。また、否定判定の場合には(S455:no)、第2小当り遊技フラグが1にセットされているか否かを判定する(S465)。否定判定の場合には(S465:no)、そのままリターンとなる。また、肯定判定の場合には(S465:yes)、第2小当り遊技フラグを0にし、そのままリターンとなる。なお、図10へ戻るが、S445の処理を行ったあとは、特別遊技処理へと移行することになる。
図13に示す特別遊技処理では、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S500)。役物連続作動装置が作動中でない場合(S500:no)は、小当り遊技処理へと移行する。役物連続作動装置が作動中なら(S500:yes)、大入賞口14が開放中か否かを判断する(S505)。大入賞口14の開放中ではない場合は(S505:no)、ラウンド間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているのか判断する(S510)。インターバル中でもない場合は(S510:no)、大当り終了演出中であるか判断する(S515)。これも否定判断の場合は(S515:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S520)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S520:yes)、大入賞口開放処理(S525)を行なって本処理を終了する。なお、大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過していない場合には(S520:no)、そのまま特別遊技処理をと終了する。
S505で大入賞口14が開放中であると判定された場合は、図14のS550に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。大入賞口14に10個入賞した場合(S550:yes)にはS560に進み、大入賞口閉鎖処理を行う。そして大当りインターバル処理(S565)を行なって、特別遊技処理を終了する。大入賞口14に10個入賞していない場合(S550:no)にはS555に進み、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。本実施例では、16ラウンド、12ラウンド及び4ラウンドでの大当りの場合は各ラウンドの最大開放時間は28秒に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。開放時間が終了した場合(S555:yes)には、S560に合流し、終了していない場合(S555:no)は特別遊技処理を終了する。
図13のS510でインターバル中であると判定された場合は、図14のS570に進み、大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過している場合(S570:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S575)。最終ラウンドであれば(S575:yes)、大当り終了演出処理(S580)を行い、特別遊技処理を終了する。最終ラウンドでなければ(S575:no)、再び大入賞口14を開放する処理(S585)を行い、特別遊技処理を終了する。なお、大当りインターバル時間が経過していないと判定された場合(S570:no)には、そのまま特別遊技処理を終了する。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行なう。
図13のS515で大当りの終了演出中であると判定された場合は(S515:yes)、図15のS600に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。否定判定の場合には(S600:no)、そのままリターンとなる。大当り終了演出時間が経過した場合には(S600:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S605)、条件装置の作動を停止する(S610)。そして、図8のS215で取得した次回の遊技状態で確変に移行するか否かを判定する(S615)。確変に移行する場合(S615:yes)は、確変回数を設定し(S620)、確変フラグを1に設定し(S621)、S625に移行する。確変フラグを1にすると本実施例では特別図柄の当選確率が向上する。確変に移行しない場合(S615:no)、そのままS625に移行する。なお、確変回数は10000回が設定され、実質的に次回の大当りまでの確変の継続を保証する。
S625では、図8のS215で取得した次回の遊技状態で時短に移行するか否かを判定する。時短に移行する場合(S625:yes)、時短回数を設定し(S630)、時短フラグを1に設定し(S635)、S636へと移行する。S636において、図19及び図20に表示されているテーブルに従い、主制御装置80は図19(b)又は図20(b)に示す図柄によって、第1小当り遊技フラグをセットするか否かを判定する(S636)。
時短中に小当りと判定されると第2小当り遊技が実行される場合には(S636:no)、第2小当り遊技フラグを1にセットし(S638)、S640へと移行する。また、第1小当り遊技フラグがセットされる場合には(S636:yes)、第1小当り遊技フラグを1にセットし(S637)、S640へと移行する。
S640において、主制御装置80は、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信し、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信(S645)して特別遊技処理を終了する。
S630で設定する時短回数は、本実施例の大当りにおいては100回が設定され、特別図柄の変動回数が100回まで時短の継続を保証する。時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物12の開放延長機能をセットする。時短に移行しない場合(S625:no)はS640に直行する。
次に、図13のS500において、役物連続作動装置が作動していないと判定された場合に(S500:no)移行する小当り遊技処理について図16及び図17を用いて説明する。
先ず、S650において、主制御装置80は、特別電動役物が作動中となっているか否かを判定する(S650)。否定判定の場合には(S650:no)、そのまま本処理を終了する。また、特別電動役物が作動中なら(S650:yes)、大入賞口14が開放中か否かを判定する(S655)。大入賞口14の開放中ではない場合は(S655:no)、インターバル中により大入賞口14が閉鎖しているのか判定する(S660)。インターバル中でもない場合は(S660:no)、小当り終了演出中であるか判断する(S665)。これも否定判断の場合は(S665:no)、今から小当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S670)。小大当り開始演出時間が経過した場合は(S670:yes)、大入賞口開放処理(S675)を行なって本処理を終了する。なお、小当り遊技を開始する演出に要する時間が経過していない場合には(S670:no)、そのまま終了(リターン)となる。
S655で大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S655:yes)、図17のS700に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。大入賞口14に10個入賞した場合には(S700:yes)、S710に進み、大入賞口閉鎖処理を行う。そして大当りインターバル処理(S715)を行なって、終了となる。大入賞口14に10個入賞していない場合(S700:no)にはS705に進み、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。本実施例では、各開放の最大開放時間は0.9秒に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。開放時間が終了した場合(S705:yes)には、S710に合流し、終了していない場合(S705:no)は終了となる。
図16のS660でインターバル中であると判定された場合は(S660:yes)、図17のS720に進み、小当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過している場合は(S720:yes)、規定数開放したか又は遊技球が10個入賞済みであるか否かを判定する(S725)。肯定判定の場合には(S725:yes)、小当り終了演出処理(S730)を行い、終了となる。否定判定の場合には(S725:no)、再び大入賞口14を開放する処理(S735)を行い、終了となる。なお、小当りインターバル時間が経過していないと判定された場合(S720:no)には、そのまま終了となる。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に応じた演出を行なう。
図16のS665で小当りの終了演出中であると判定された場合は(S665:yes)、図17のS740に進み、小当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。否定判定の場合には(S740:no)、そのままリターンとなる。小当り終了演出時間が経過した場合には(S740:yes)、特別電動役物の作動を停止し(S745)、小当りインターバル処理(S747)を行い、リターンとなる。
図18は、本実施例のパチンコ機50の基本的仕様を示すテーブルを示す。
図18に示すように、本実施例のパチンコ機50は通常確率状態では、大当り確率は1/400、高確率遊技状態では、当り確率1/40と設定されている。また、第2特別図柄の小当り確率が1/14に設定されている。大当り遊技終了後に確変状態へと突入する確率は、70%に設定されている。第1始動口11への入球による賞球数は3個となっている。また、第2始動口12への入球による賞球数は1個となっている。また、その他入賞口への賞球数は10個、大入賞口14への賞球数は15個となっている。大入賞口14への規定入賞数は、10個となっている。普通図柄当り確率は、パチンコ機50が非開放延長状態(開放延長機能の未作動時)では1/300、開放延長状態では1/1.0101となっている。普通電動役物の開放時間は、パチンコ機50が非開放延長状態では、0.2秒を1回、時短状態では1.5秒を2回となっている。なお、本実施例では、第2特別図柄のみ小当り確率を設定されている構成となっているが、これに限定されることなく、第1特別図柄にも小当り確率を設定する構成にしてもよい。この場合、第1特別図柄の小当り確率は、第2特別図柄の小当り確率よりも低い確率とする。
上述したように、本実施例のパチンコ機50は、第2特別図柄のみ小当り確率が設定されているため、第2特別図柄でのみ小当りと判定されることで小当り遊技が実行される。非開放延長状態(開放延長機能の未作動時)は普通図柄の当選確率(1/300)、普通電動役物の開放時間(0.2秒×1回)から殆ど第2始動口12へ遊技球が入球することがないため、小当り遊技は殆ど発生しない。
一方、大当り遊技終了後に開放延長状態へと移行した場合、普通図柄の当選確率(1/1.0101)、普通電動役物の開放時間(1.5秒×2回)から第2始動口12へ遊技球が入球することが可能となるため、第2特別図柄での当選がメインとなり、小当り遊技の発生も頻度が高くなるようになっている。
ここで、本実施例の特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄との関係について、図19及び図20を用いて説明していく。
まず、図19(a)は、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄の関係を示す。大当り図柄決定用乱数の値が1〜27の場合には、9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が1〜3の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右下の縦棒のセグメントを除き、小数点を加えた図柄が設定される。大当り図柄決定用乱数の値が16〜18の場合には、7セグメント表示装置において「6」として用いられる図柄から、下の口の部分の下の横棒を除いた図柄が設定される。
また、大当り図柄決定用乱数の値が28〜54の場合には、前記図柄とは異なる9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が28〜30の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右上の縦棒のセグメントを除き、小数点を加えた図柄が設定される。また、大当り図柄決定用乱数の値が52〜54の場合に設定される特別図柄は、7セグメント表示装置において「9」として用いられる図柄から左上の縦棒のセグメントを除き、小数点を加えた図柄が設定される。
なお、図19(a)に示した大当り図柄及びハズレ図柄(図示無し)が存在する。
図19(b)は、第1特別図柄で表示される停止図柄の名称と、大当りの名称、大当り遊技の内容、大当り終了後の遊技状態及び大当り遊技終了後の開放延長状態中に実行される小当り遊技の種類を示すものである。
例えば、大当りの名称の大当り遊技Aは、図柄1から図柄6が表示された場合に、12ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り後の遊技状態は確変状態及び開放延長状態となる。なお、この確変状態は次回まで継続し、開放延長状態は特別図柄が100回変動するまで継続する。なお、当該大当り遊技Aの終了に移行した開放延長状態中に、小当りと判定されて実行される小当り遊技は、第2小当り遊技に設定されている。
次に、大当りの名称の大当り遊技Bは、図柄7から図柄9が表示された場合に、4ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り後の遊技状態は確変状態及び開放延長状態となる。なお、この確変状態は次回まで継続し、開放延長状態は特別図柄が100回変動するまで継続する。なお、当該大当り遊技Bの終了に移行した開放延長状態中に、小当りと判定されて実行される小当り遊技は、第1小当り遊技に設定されている。
大当りの名称の大当り遊技Cは、図柄10から図柄15が表示された場合に、4ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り遊技終了後の遊技状態は、開放延長状態のみとなる。なお、この開放延長状態は、特別図柄が100回変動するまで継続する。なお、当該大当り遊技Cの終了後に移行した開放延長状態中に、小当りと判定されて実行される小当り遊技は、第2小当り遊技に設定されている。
最後に、大当りの名称の大当り遊技Dは、図柄16から図柄18が表示された場合に、4ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り後の遊技状態は通常の遊技状態のままである。
次に、図20(a)は、第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数と表示図柄の関係を示す。大当り図柄決定用乱数の値が1〜27の場合には、9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が1〜3の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右下の縦棒のセグメントを除いた図柄が設定される。大当り図柄決定用乱数の値が19〜21の場合には、7セグメント表示装置において「7」として用いられる図柄から、右下の横棒を除いた図柄が設定される。
また、大当り図柄決定用乱数の値が28〜54の場合には、前記図柄とは異なる9種類の図柄のそれぞれを一部変更した図柄が設定される。例えば、第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数の値が28〜30の場合には、7セグメント表示装置において「1」として用いられる図柄から右上の縦棒のセグメントを除いた図柄が設定される。また、大当り図柄決定用乱数の値が52〜54の場合に設定される特別図柄は、7セグメント表示装置において「9」として用いられる図柄から左上の縦棒のセグメントを除いた図柄が設定される。
なお、図20(a)に示した大当り図柄の他に、小当り図柄(図示無し)及びハズレ図柄(図示無し)が存在する。
図20(b)は、第2特別図柄で表示される停止図柄の名称と、大当りの名称、大当り遊技の内容、大当り終了後の遊技状態及び大当り遊技終了後の開放延長状態中に実行される小当り遊技の種類を示すものである。
例えば、大当りの名称の大当り遊技Eは、図柄19から図柄24が表示された場合に、16ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り後の遊技状態は確変状態及び開放延長状態となる。なお、この確変状態は次回まで継続し、開放延長状態は特別図柄が100回変動するまで継続する。なお、当該大当り遊技Eの終了に移行した開放延長状態中に、小当りと判定されて実行される小当り遊技は、第1小当り遊技に設定されている。
次に、大当りの名称の大当り遊技Aは、図柄25から図柄27が表示された場合に、12ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り後の遊技状態は確変状態及び開放延長状態となる。なお、この確変状態は次回まで継続し、開放延長状態は特別図柄が100回変動するまで継続する。なお、当該大当り遊技Aの終了に移行した開放延長状態中に、小当りと判定されて実行される小当り遊技は、第2小当り遊技に設定されている。
大当りの名称の大当り遊技Bは、図柄28から図柄33が表示された場合に、4ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り遊技終了後の遊技状態は、確変状態及び開放延長状態のみとなる。なお、この開放延長状態は、特別図柄が100回変動するまで継続する。なお、当該大当り遊技Bの終了後に移行した開放延長状態中に、小当りと判定されて実行される小当り遊技は、第1小当り遊技に設定されている。
最後に、大当りの名称の大当り遊技Dは、図柄34から図柄36が表示された場合に、4ラウンド大当りとなり、大入賞口14が全ての開放で最大28秒開放され、大当り後の遊技状態は通常遊技状態及び非開放延長状態のままである。
本実施例の大当り遊技は、大入賞口14を最大28秒開放動作1ラウンドとして4ラウンド、12ラウンド、16ラウンドを実施する。4ラウンドの大当り遊技は規定入賞数の入球が見込まれるラウンドが4回行われ、12ラウンドの大当り遊技は規定入賞数の入球が見込まれるラウンドが12回行われ、16ラウンドの大当り遊技は規定入賞数の入球が見込まれるラウンドが16回行われる。
よって、4ラウンドの大当り遊技では、40個の遊技球が入球することが可能となり、1個の遊技球が大入賞口14に入球したことで得られる賞球数は15個であるため、40×15の600個の賞球が獲得可能となる。12ラウンドの大当り遊技では、120個の遊技球が入球することが可能となり、1個の遊技球が大入賞口14に入球したことで得られる賞球数は15個であるため、120×15の1800個の賞球が獲得可能となる。
16ラウンドの大当り遊技では、160個の遊技球が入球することが可能となり、1個の遊技球が大入賞口14に入球したことで得られる賞球数は15個であるため、160×150の2400個の賞球が獲得可能となる。
一方、本実施例の小当り遊技(開放延長状態以外の遊技状態で実行される小当り遊技、第1小当り遊技及び第2小当り遊技)は、大入賞口14を最大0.9秒開放動作2回行うことになる。そのため、小当り遊技では、最大0.9秒開放動作2回で10個の遊技球が入球することが出来れば、1個の遊技球が大入賞口14に入球したことで得られる賞球数は15個であるため、10×15の150個の賞球が獲得可能となる。よって、小当り遊技よりも上述した大当り遊技の方が多くの賞球が獲得可能である。
次に、開放延長状態中の時間当りの小当り遊技の発生率の違いについて、図21に示すタイミングチャートを用いて説明する。なお、図21(a)では第1小当り遊技が実行される場合について説明し、図21(b)では第2小当り遊技が実行される場合について説明する。また、図21(a)及び図21(b)に示すように、第2特別図柄スイッチ12aによって遊技球が検出されるタイミングが同じとなっていることから、第2始動口12へ遊技球が入球する条件は同じである。また、本実施例の開放延長中のパチンコ機50は、特別図柄の変動時間(第1特別図柄、第2特別図柄)、小当り確率、普通電動役物の開放時間、小当り遊技での大入賞口14の開放時間は一定となっている。
先ず、開放延長状態中に小当りと判定され、第1小当り遊技が実行される場合について、図21(a)に示すタイミングチャートを用いて説明する。
先ず、当否判定により大当りと判定され、図19又は図20に示すように大当り図柄に応じて実行された大当り遊技終了後に開放延長状態へと移行する。開放延長状態中に普通図柄ゲート17に入球した遊技球を普通図柄作動スイッチ17aによって検出し、普通図柄の当否判定により当りと判定された場合には、普通電動役物は1.5秒で2回開放されることになり(図18を参照)、第2始動口12への遊技球が入球可能な状態となる。図21(a)に示すように、第2始動口12へ遊技球が入球すると第2始動口スイッチ12aはOFFの状態から、ONの状態となり、第2特別図柄の保留記憶が1個記憶される(第2始動口SWのタイミングチャートで示す符号(a))。そして、当該保留記憶が消化されると第2特別図柄が変動を開始する(第2特別図柄のタイミングチャートで示す符号(a))。当該第2特別図柄の変動中に第2始動口12へ遊技球が入球しており、第2特別図柄の保留記憶が1個記憶されている(第2始動口SWのタイミングチャートで示す符号(b))。そして、変動中の第2特別図柄が停止し、小当り図柄で確定表示されると、第1小当り遊技1が実行される。
本実施例の第1小当り遊技は、第1小当り遊技の開始インターバルから大入賞口14の開放時間、第1小当り遊技の終了インターバルからなる小当り遊技期間と、大入賞口14の開放時間から構成されている。ここで、小当り遊技の開始インターバルとは、特別図柄にて小当り図柄が確定表示されてから大入賞口が開放されるまでの期間をいう。また、小当り遊技の終了インターバルとは、大入賞口の開放が終了してから小当り遊技が終了するまでの期間をいう。なお、第1小当り遊技の開始インターバルは、0.5秒に設定されている。また、第1小当り遊技における大入賞口14の開放時間は、最大0.9秒を2回の開放であるため、1.8秒となる。そして、第1小当り遊技の終了インターバルは、0.5秒に設定されている。よって、第1小当り遊技の小当り遊技期間は、開始インターバルの時間の0.5秒+終了インターバルの時間の0.5秒の合計1.0秒となる。
本実施例の全ての小当り遊技中、つまり特別電動役物に係る大入賞口14が開放等を開始してから、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等している状態を経て、当該小当り遊技が終了する時までの間は、第2特別図柄の保留記憶が記憶されていたとしても、当該保留記憶が消化されて、第2特別図柄が変動を開始することはない。
上述したように、第1小当り遊技が終了するまで、特別図柄の変動が開始されないため、記憶されている第2特別図柄の保留記憶は消化されず、第2特別図柄は変動を開始しない。よって、第1小当り遊技1が終了した後に、先ほど第2始動口12に入球により、記憶された第2保留記憶(第2始動口SWのタイミングチャートで示す符号(b))が消化されて、第2特別図柄が変動を開始する(第2特別図柄のタイミングチャートで示す符号(b) )。図21(a)に示すように、第1小当り遊技1の終了インターバル時間中に第2始動口12へ遊技球が入球しているため、第2特別図柄の保留記憶が1個追加して記憶された状態となっている(第2始動口SWのタイミングチャートで示す符号(c))。
第1小当り遊技1が終了した後に、上述した保留記憶が消化されて、第2特別図柄の変動を開始し、変動が終了して小当り図柄で確定表示され(第2特別図柄のタイミングチャートで示す符号(b))、第1小当り遊技2が実行される。
図21(a)に示すように、第1小当り遊技2の大入賞口14の開放中に第2始動口12へ遊技球の入球があり、第2特別図柄の保留記憶が一個追加して記憶される(第2始動口SWのタイミングチャートで示す符号(d))。そして、第1小当り遊技2が終了した後に、古い順に第2特別図柄の保留記憶が消化され、第2特別図柄が変動を開始し、変動が停止する(第2特別図柄のタイミングチャートで示す符号(c),(d))。その後、新たに第2始動口12へ遊技球が入球し、第2特別図柄の保留記憶が記憶されて(第2始動口SWのタイミングチャートで示す符号(e))、当該保留記憶が消化され、第2特別図柄が変動を開始し、小当り図柄で確定表示されると(第2特別図柄のタイミングチャートで示す符号(e))、第1小当り遊技3が実行されることになる。
続いて、開放延長状態中に小当りと判定され、第2小当り遊技が実行される場合について、図21(b)に示すタイミングチャートを用いて説明する。
先ず、当否判定により大当りと判定され、図19又は図20に示すように大当り図柄に応じて開放延長状態へと移行する。開放延長状態中に普通図柄ゲート17に入球した遊技球を普通図柄作動スイッチ17aによって検出し、普通図柄の当否判定により当りと判定された場合には、普通電動役物は1.5秒で2回開放されることになり(図18を参照)、第2始動口12への遊技球が入球可能な状態となる。図21(b)に示すように、第2始動口12へ遊技球が入球すると第2始動口スイッチ12aはOFFの状態から、ONの状態となり、第2特別図柄の保留記憶が1個記憶される(第2始動口SWのタイミングチャートで示す符号(a))。そして、当該保留記憶が消化されると第2特別図柄が変動を開始する(第2特別図柄のタイミングチャートで示す符号(a))。当該変動中に第2始動口12へ遊技球が入球し、第2特別図柄の保留記憶が1個記憶される(第2始動口SWのタイミングチャートで示す符号(b))。そして、変動中の第2特別図柄が停止し、小当り図柄で確定表示されると、第2小当り遊技1が実行される。
本実施例の第2小当り遊技は、第2小当り遊技の開始インターバルから大入賞口14の開放時間、第2小当り遊技の終了インターバルからなる小当り遊技期間と、大入賞口14の開放時間から構成されている。ここで、第2小当り遊技の開始インターバルは、1.5秒に設定されている。また、第2小当り遊技における大入賞口14の開放時間は、第1小当り遊技と同様に、最大0.9秒を2回の開放であるため、1.8秒となる。そして、第2小当り遊技の終了インターバルは、1.5秒に設定されている。よって、第2小当り遊技の小当り遊技期間は、開始インターバルの時間の1.5秒+終了インターバルの時間の1.5秒の合計3.0秒となる。
図21(b)に示すように、第2小当り遊技1の開放時間中に第2始動口12へ遊技球が入球していることから、第2特別図柄の保留記憶が1個追加して記憶される(第2始動口SWのタイミングチャートで示す符号(c))。第2小当り遊技1中は第2特別図柄の保留記憶が記憶されていても、当該保留記憶が消化されて第2特別図柄の変動が開始することはない。そして、第2小当り遊技1が終了した後に、最も古い記憶された第2保留記憶が消化されて、第2特別図柄が変動を開始する((第2特別図柄のタイミングチャートで示す符号(b))。なお、当該変動が開始される前に、第2始動口12へ遊技球が入球していることから、第2特別図柄の保留記憶が1個追加して記憶される(第2始動口SWのタイミングチャートで示す符号(d))。
その後、第2特別図柄の変動が停止し、小当り図柄で確定表示されたことにより、第1小当り遊技2が実行される。また、図21(b)に示すように、第2小当り遊技2の大入賞口14の開放中に第2始動口12に遊技球が入球していることから、第2特別図柄の保留記憶が1個追加して記憶されたことになる(第2始動口SWのタイミングチャートで示す符号(e))。その後、第2小当り遊技2が終了した後に、古い順に第2保留記憶が消化され、古い順に第2特別図柄の保留記憶が消化され、第2特別図柄が変動を開始し、変動が停止する((第2特別図柄のタイミングチャートで示す符号(c)、(d)、(e))。
上述した図21(a)及び図21(b)に示したタイミングチャートに示すように、開放延長状態中に小当りと判定され、実行される第1小当り遊技の小当り遊技期間と、第2小当り遊技の小当り遊技期間とでは2秒の時間差が生じている。また、小当り遊技中は第2特別図柄の保留記憶が記憶されていても当該保留記憶が消化されないため、当否判定が行われることはなく、第2特別図柄が変動を開始することもない。
そのため、開放延長状態中に第1小当り遊技が実行される場合のほうが早く、小当り遊技終了してから第2特別図柄が変動を開始することになり、開放延長状態中に特別図柄が変動する回数が多くなる。よって、図16で示したように第2特別図柄の小当り確率が1/14と高確率であることから、特別図柄の変動回数が多ければ、開放延長状態中に第1小当り遊技が実行される方が、小当り遊技が実行される回数が多いことになる。一方、第2小当り遊技が実行される開放延長状態中に第2特別図柄が変動する回数が、第1小当り遊技が実行される開放延長状態よりも少ないため、第2小当り遊技が実行される開放延長状態の方が、小当り遊技が実行される回数が少ないことになる。
本実施例では、開放延長状態中に実行される小当り遊技態様として、第1小当り遊技と第2小当り遊技とを備える構成としていたが、この2つに限定するわけではなく、より異なる小当り遊技態様を備える構成としてもよい。また、一度の開放延長状態で、特別図柄の変動回数により第1小当り遊技から第2小当り遊技、又はその逆と切り換える構成も考えられる。その場合、大当り図柄によって切り替わる変動回数を異ならせることが考えられる。比較して第1小当り遊技の方が有利なため、如何に早く第1小当り遊技に切り替わるか、又は如何に第1小当り遊技の期間が長く続くかに遊技者は興味をもって遊技することができるようになる。
また、本実施例の小当り遊技は、開始インターバルと終了インターバルの時間を同じにしていたが、これに限定されない。例えば、それぞれ異なる時間からなる開始インターバルと終了インターバルとし、異なる開始インターバルと終了インターバルからなる小当り遊技を備えた構成にしてもてよい。また、第1小当り遊技と第2小当り遊技との違いとして、開始インターバルのみで時間を異なるように設定してもよいし、終了インターバルのみで行ってもよく、比較して第2小当り遊技の方が、小当り遊技期間が長くなるように実施できればよい。
さらに、開始、終了インターバルのみでなく、大入賞口14の開放時間を変更することも考えられる。その場合、大入賞口14の開放時間の長い第2小当り遊技の方が、ベースが上がる設定になる場合もあるし、第1小当り遊技は時間あたりの小当り遊技の発生回数で、第2小当り遊技は一度の小当り遊技での獲得球数でベースを上げていくという異なる遊技性を遊技者に付与することができる。
次に、開放延長状態中に実行される小当り遊技に応じて、サブ統合制御装置83により設定される演出モードについて、図22のフローチャートを用いて説明する。
先ず、サブ統合制御装置83は、図15のS645において主制御装置80から送信された状態指定コマンドを受信したか否かを判定する(S750)。否定判定の場合には(S750:no)、そのまま本処理を終了する。また、肯定判定の場合には(S750:yes)、状態指定コマンドから大当り遊技終了後に移行する開放延長状態中に、第1小当り遊技が実行されるか否かを判定する(S755)。肯定判定の場合には(S755:yes)、S760において、サブ統合制御装置83は第1演出モードを設定し(図25を参照)、リターンとなる。また、否定判定の場合には(S755:no)、大当り遊技終了後に移行する開放延長状態中に第2小当り遊技が実行されるか否かを判定する(S765)。肯定判定の場合には(S765:yes)、S770において、サブ統合制御装置83は第2演出モードを設定し(図26を参照)、リターンとなる。なお、状態指定コマンドから大当り遊技終了後に開放延長状態へと移行しない場合には(S765:no)、そのままリターンとなる。
次に、第1演出モード(図25を参照)又は第2演出モード(図26を参照)中に、図6の先読み判定処理(S130)において、主制御装置80から送信された先読み判定コマンドを受信するとサブ統合制御装置83が行う先読み演出実行処理について図23のフローチャートを用いて説明する。
先ず、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信された先読み判定コマンドを受信したか否かを判定する(S800)。否定判定の場合には(S800:no)、そのままリターンとなる。先読み判定コマンドを受信した場合には(S800:yes)、第1演出モードが設定されているか否かを判定する(S805)。肯定判定の場合には(S805:yes)、S810において、第1先読み演出決定処理を行う。また、第1演出モードが設定されていない場合には(S805:no)、第2演出モードが設定されているか否かを判定する(S815)。否定判定の場合には(S815:no)、そのままリターンとなる。第2演出モードが設定されている場合には(S815:yes)、S820において、第2先読み演出決定処理を行う。
本実施例の第1先読み演出決定処理(S810)では、複数種類の先読み演出(連続先読み演出、保留先読み演出)の中より、何れの先読み演出を行うかを決定する処理であり、保留記憶先読み演出の中には、第1小当り遊技が実行される変動が行われることを、演出図柄表示装置6に表示された保留図柄で前もって示唆する先読み演出も含まれる構成となっている(図27(a)を参照)。また、第2先読み演出決定処理(S820)では、複数種類の先読み演出(連続先読み演出、保留先読み演出)の中より、何れの先読み演出を行うかを決定する処理であり、保留記憶先読み演出の中には、大当り遊技が実行される変動が行われることを、演出図柄表示装置6に表示された保留図柄で前もって示唆する先読み演出も含まれる構成となっている(図27(b)を参照)。
次に、本実施例のパチンコ機50での遊技中に演出図柄表示装置6の画面に表示される演出画面を例示しながら、演出の具体例について説明する。
図24は、パチンコ機50が通常の遊技状態(低確率遊技状態及び非開放延長状態)中に演出図柄表示装置6の画面に表示される演出態様の一例を示す。
図24(a)に示すように、左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93が変動中となっている。なお、演出図柄表示装置6の画面右下方には、演出キャラクタ94の「熊の達吉」が表示されている。
また、演出図柄表示装置6の画面左下方には、左から保留図柄95、保留図柄96、保留図柄97、保留図柄98が表示されている。本図例の保留図柄が、通常の保留図柄であるときには単なる白い円状の表示態様となっている(図24〜図27も同様)。
そして、図24(b)へと移行すると、左演出図柄91が「7」、右演出図柄93が「7」で停止し、中演出図柄92が変動中であることから、リーチ状態であることを報知している。その後、図24(c)へと移行すると、全ての演出図柄が「7」で停止しているため、遊技者に大当りとなったことを報知している。
次に、図22に示す第1演出モード設定処理(S760)によって第1演出モードが設定された場合に演出図柄表示装置6の画面に表示される演出の具体例について、図25を用いて説明する。
図25(a)に示すように、左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93が変動中であることを示している。なお、演出図柄表示装置6の画面左上方には、表示例99が表示されている。表示例99には、「達吉RUSH 小当りで出玉を稼げ!」と表示されている。当該表示例により、遊技者に現在の遊技状態が、小当りと判定された場合に第1小当り遊技が実行される開放延長状態中であることを報知している。
そして、図25(b)へと移行すると、左演出図柄91が「2」、右演出図柄93が「8」で停止し、中演出図柄92が変動中となっている。そして、図25(c)へと移行すると、左演出図柄91が「2」、右演出図柄93が「8」で停止し、中演出図柄92が「達吉」と表示された図柄で停止している。図25(c)に示す演出態様は、第1小当り遊技が発生する開放延長状態中に、小当りと判定されて第2特別図柄で小当り図柄が確定表示され、第1小当り遊技が実行されることを報知するものとなっている。
第1小当り遊技が終了した後に、図25(d)へと移行する。図25(d)に示すように、左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93が変動中であることを示している。また、保留図柄95の保留記憶の変動が開始されると、演出図柄表示装置6の画面上から保留図柄95の表示が消え、図25(c)に示す保留図柄96、保留図柄97及び保留図柄98の各々設定された位置から、図25(d)に示すように、左へと移動する。
次に、図22に示す第2演出モード設定処理(S770)によって第2演出モードが設定された場合に演出図柄表示装置6の画面に表示される演出の具体例について、図26を用いて説明する。
図26(a)に示すように、左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93が変動中であることを示している。なお、演出図柄表示装置6の画面左上方には、表示例100が表示されている。表示例100には、「電サポモード」と表示されている。当該表示例により、遊技者に現在の遊技状態が、小当りと判定された場合に第2小当り遊技が実行される開放延長状態中であることを報知している。
そして、図26(b)へと移行すると、左演出図柄91が「2」、右演出図柄93が「8」で停止し、中演出図柄92が変動中となっている。そして、図26(c)へと移行すると、左演出図柄91が「2」、右演出図柄93が「8」で停止し、中演出図柄92が「小当」と表示された図柄で停止している。図26(c)に示す演出態様は、第2小当り遊技が発生する開放延長状態中に、第2特別図柄で小当り図柄が確定表示されて、第2小当り遊技が実行されることを報知するものとなっている。
第2小当り遊技が終了した後に、図26(d)へと移行する。図26(d)に示すように、左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93が変動中であることを示している。また、保留図柄95の保留記憶の変動が開始されると、演出図柄表示装置6の画面上から保留図柄95の表示が消え、図26(c)に示す保留図柄96、保留図柄97及び保留図柄98の各々設定された位置から、図26(d)に示すように、左へと移動する。
第1小当り遊技が発生する開放延長状態中には第1演出モードが決定され、又は第2小当り遊技が発生する開放延長状態中には第2演出モードが決定される構成で、決定される演出モードが異なることで、遊技者に同じ開放延長状態であっても有利度に応じて異なる遊技状態であるかのように見せることができる。
次に、第1演出モードが設定された場合に、演出図柄表示装置6の画面に表示される図23の先読み演出実行処理により行われる先読み演出の具体例について、図27(a)を用いて説明する。
図27(a)に示すように、左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93が変動中となっている。演出図柄表示装置6の画面左上方に表示されている表示例99には、「達吉RUSH小当りで出玉を稼げ!」と表示されていることから、第1小当り遊技フラグが1にセットされている開放延長状態であることを示している。そして、演出図柄表示装置6の画面の保留図柄97は、通常の保留図柄と異なり、「!!」と表示された表示態様となっている。これは、第1演出モード選択中に、第2特別図柄の保留記憶に小当りに対応するものと判定されたものであることを遊技者に示す保留図柄を用いた先読み演出となっている。第1小当り遊技では、小当りでも持ち球が増えていく可能性が高いため、遊技者としては大当りとともに小当りについても興味をもっていることから、先読み演出として大当りに関する予告、小当りに関する予告を行うものとしている。
次に、第2演出モードが設定された場合に、演出図柄表示装置6の画面に表示される図21の先読み演出実行処理により行われる先読み演出の具体例について、図27(b)を用いて説明する。
図27(b)に示すように、左演出図柄91、右演出図柄93及び中演出図柄92が変動中となっている。演出図柄表示装置6の画面左上方に表示されている表示例100には、「電サポモード」と表示されていることから、小当りと判定された場合に第2小当り遊技が実行される開放延長状態である。そして、演出図柄表示装置6の画面の保留図柄97は、通常の保留図柄と異なり、「★」と表示された表示態様となっている。これは、第2演出モード選択中に、第2特別図柄の保留記憶に大当りに対応するものと判定されたものであることを遊技者に示す保留図柄を用いた先読み演出となっている。
本実施例の第2小当り遊技では、比較して時間あたりの小当りの発生回数は少なく、持球が増えて行く可能性(もしくは減っていくペースがおそくなる)が低いため、遊技者としては小当りに対する期待感は薄い。そのため、第2小当り遊技での先読み演出は大当りに関する予告のみを行なうものとしている。
このように、どちらの小当り遊技が選択されているかで先読み演出モードも変えることにより好適な演出を行うことができるようになる。
また、全く逆の構成も考えられる。第1小当り遊技では、時間あたりの小当り遊技の発生率が高くなるので、小当りまで先読み演出を行うと頻雑になるため、大当りのみ先読み演出するようにし、逆に第2小当り遊技では時間あたりの小当り遊技の発生率が低いので小当りも先読み演出で示唆するようにすれば、どちらの場合でも程よい出現率の先読み演出とすることができる。
なお、先読み演出モードが変更されても先読み図柄(「!!」とか「★」)は同じものを共用してもよいし、異なる態様のものを選択してもよい。共用する場合は、どちらの先読み演出モードになっても、共通の先読み図柄で示されるため分りやすい利点があり、異なる態様を用いる場合は、同じ先読み判定を用いるが、全く異なる演出を行うことができるようになる。
また、いずれか一方は先読み演出を行わない構成としたりすることも考えられる。第1小当り遊技では、小当りが頻発している間に大当りが来る感覚なので、敢えて先読み演出しなくても遊技者は十分楽しむことができるし、逆に第2小当り遊技で行なわない場合は、第1小当り遊技と演出面でも有利度の差を設けるために、敢えて先読み演出を行わせないようにすれば、より第1小当り遊技になることへ期待するようにすることができる。
また、本実施例では遊技状態が変更されない限り第1、または第2小当り遊技が継続して設定される構成で説明したが、特別図柄の変動回数により終了して通常の小当り遊技に変更される構成も考えられる。このようにすれば、特に第1小当り遊技で、小当りによる過度な出玉獲得などを防ぐことができ、遊技店は安心して遊技をさせることができる。
本実施例の先読み演出モードでは何れか一方の先読み演出モードが選択されているか否かによって、一方の先読み演出モードでは大当り又は小当りに関する先読み演出を行い、他方の先読み演出モードでは大当りに関する先読み演出を行う構成を説明したが、この構成以外にも他の構成も考えられる。例えば、S130の先読み判定処理により主制御装置80からサブ統合制御装置83へ送信した先読み判定コマンドが同じ内容であっても、どの先読み演出モードが選択されているか否かによって、異なる先読み演出を行う構成としてもよい。その場合、S130の先読み判定処理により主制御装置80から送信された同じ内容の小当り判定を示す先読み判定コマンドを受信した場合でも、第1演出モードを選択中であれば、図27(a)に示すように保留図柄の表示態様を「!!」にし、第2演出モードを選択中であれば、図27(b)に示すように保留図柄の表示態様を「★」にすることが考えられる。
以上の弾球遊技機によれば、当否判定処理(S55)により大当りと判定された場合に、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)で表示された大当り図柄が、図19及び図20に示す大当り図柄のうち、どの大当り図柄であるかによって、当該大当りを示す図柄に基づく大当り遊技の終了後に移行する開放延長状態中に実行される小当り遊技が異なることになる。なお、本実施例の開放延長状態中は、特別図柄の変動時間や小当り確率、普通電動役物の開放時間、小当り遊技での大入賞口14の開放時間によって、開放延長状態中の時間あたりの第1小当り遊技及び第2小当り遊技の発生率に影響することはない。
第1小当り遊技フラグがセットされている場合に実行される第1小当り遊技は、第2小当り遊技と比較して短い小当り遊技期間(開始インターバル及び終了インターバル)が設定されていることから、大入賞口14を開放する間隔を狭めることができ、開放延長状態中の時間当りの第1小当り遊技が実行される回数を多くなる。
一方、第2小当り遊技フラグがセットされている場合に実行される第2小当り遊技は、第1小当り遊技フラグがセットされている場合に実行される第1小当り遊技と比較しても長い小当り遊技期間(開始インターバル及び終了インターバル)が設定されていることから、大入賞口14を開放する間隔を広くなり、開放延長状態中の時間当りの第2小当り遊技が実行される回数を少ない。
よって、上記の構成にしたことで、特別図柄の変動時間や小当りの当選確率、普通電動役物の開放時間、小当り遊技での大入賞口14の開放時間が一定であっても、開放延長状態のベースに変化を与えることができる。
ここで本実施例の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係を示す。
本発明の「遊技領域」が、図2に示す遊技領域3に相当し、本発明の「第1始動口」が、第1始動口11に相当し、本発明の「第2始動口」が第2始動口12に相当し、本発明の「大入賞口」が、大入賞口14に相当し、本発明の「当否判定手段」が、図5の当否判定処理(S55)に相当し、本発明の「小当り実行手段」が、図16及び図17の小当り遊技処理に相当し、本発明の「大当り実行手段」が、図13〜図15の特別遊技処理に相当し、本発明の「特別図柄表示装置」が、第1特別図柄表示装置9及び第2特別図柄表示装置10に相当し、本発明の「演出制御手段」が、サブ統合制御装置83に相当し、本発明の「開始待機期間」が、図21に示す開始インターバルに相当し、本発明の「終了待機期間」が、図21に示す終了インターバルに相当し、本発明の「第1小当り遊技」が、第1小当り遊技に相当し、本発明の「第2小当り遊技」が、第2小当り遊技に相当し、本発明の「先読み判定手段」及び「先読み判定送信手段」が、図6に示す先読み判定処理(S130)に相当する。
[実施例2]
本発明の実施例2について図28から図30を用いて説明する。なお、本実施例は実施例2と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明していく。
実施例2のパチンコ機50と、実施例1のパチンコ機50との違いについて説明する。
実施例1のパチンコ機50では、確定表示された図19または図20に示す大当り図柄に応じて、大当り遊技終了後の開放延長状態中に実行される小当り遊技が異なる構成について説明した。本実施例のパチンコ機50では、小当りと判定された際のパチンコ機50の遊技状態に応じて、開放延長状態中に実行される小当り遊技が異なる構成となっている。
先ず、図28及び図29を用いて、実施例2の主制御装置80が実行する当否判定処理について説明する。
主制御装置80は、図7の確変テーブル(S190)、又は通常テーブル(S195)で判定した後に、図28のS850において、上述したS190またはS195の判定に基づき、大当りか否かを判定する(S850)。大当りと判定された場合には(S850:yes)、大当り図柄決定用乱数によって当り図柄を決定する(S855)。その後、変動パターン決定処理(S860)に移行する。変動パターン決定処理では、変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定する。変動パターン決定処理後、大当り設定処理を行う(S865)。大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態(確変や開放延長の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
S850において外れと判定された場合には(S850:no)、S870に移行し小当りか否かを判定する(S870)。これは、抽出された大当り決定用乱数値と予め決定された小当り値が記憶されたテーブルを比較する。肯定判断であれば(S870:yes)、大当り図柄決定用乱数によって小当り図柄を決定する(S875)。なお、第2特別図柄の小当り確率は図16に示すように1/14となっている。その後、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定し(S880)、小当りと判定した時のパチンコ機50の遊技状態が確変状態及び開放延長状態であったか否かを判定する(S885)。確変状態及び開放延長状態であった場合には(S885:yes)、第1小当り設定処理(S886)を行い、S895に合流する。また、小当りと判定した時のパチンコ機50の遊技状態が確変状態及び開放延長状態ではない場合には(S885:no)、小当りと判定した際のパチンコ機50の遊技状態が開放延長状態のみであった否かを判定する(S887)。肯定判定の場合には(S887:yes)、第2小当り設定処理(S888)を行い、S895に合流する。また、否定判定の場合には(S887:no)、第3小当り設定処理(S889)を行い、S895へと移行する。
S886の第1小当り設定処理とは、第1小当り遊技にかかる情報(第1小当り遊技の開始インターバルを0.5秒、第1小当り遊技の終了インターバルを0.5秒、大入賞口14の開放パターンを最大0.9秒の2回開放)を取得し、時短回数又は確変回数を減算する処理である。
また、S888の第2小当り設定処理とは、第2小当り遊技にかかる情報(第2小当り遊技の開始インターバルを1.5秒、第2小当り遊技の終了インターバルを1.5秒、大入賞口14の開放パターンを最大0.9秒の2回開放)を取得し、時短回数又は確変回数を減算する処理である。
また、S891の第3小当り設定処理とは、パチンコ機50の遊技状態が通常の遊技状態であった場合又は確変状態のときに実行される小当り遊技にかかる情報(小当り遊技の開始インターバルを0.8秒、第2小当り遊技の終了インターバルを0.8秒、大入賞口14の開放パターンを最大0.9秒の2回開放)を取得し、時短回数又は確変回数を減算する処理である。
S870において、小当りではないと判定された場合には(S870:no)、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S890)し、ハズレ設定処理(S891)を行い、S895に合流する。S891のハズレ設定処理では、時短回数と確変回数を減算する処理を行う。
なお、本実施例の第1小当り遊技、第2小当り遊技及び開放延長状態以外の遊技状態で実行された小当り遊技はともに、最大0.9秒の大入賞口14の開放を2回行なう。その終了後には、確率変動機能、時間短縮機能、及び開放延長機能のいずれも変化しない。
特図変動開始コマンド送信処理(S895)では、S865、S886、S888、S889又はS891に続いて、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、小当りか否か、小当りの種類(第1小当り遊技、第2小当り遊技又は開放延長状態以外の遊技状態で実行された小当り遊技)、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し、特別遊技処理に移行する。なお、サブ統合制御装置83は、受信した変動開始コマンドをもとに、複数種類ある演出の中から演出図柄表示装置6で表示させる演出を決定する。その後、演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。演出図柄表示装置6では、変動パターンに基づいた演出表示を実行し、遊技者に当りであるか外れであるかの様々な予告やリーチ演出を表示する。遊技者はこの予告やリーチ演出を見ることで、当りに対する期待度を把握することが可能となっている。
実施例2の主制御装置80は、図7のS160において確定図柄を表示中と判定された場合には(S160:yes)、図29のS900に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合(S900:no)は、特別遊技処理を行う。肯定判定の場合は(S900:yes)、確定図柄の表示を終了し(S905)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S910)。肯定判断された場合(S910:yes)は、確変フラグが1か否かを判定する(S915)。確変フラグが1であれば(S915:yes)、S920にて確変フラグを0にし、S925に移行する。確変フラグが1でなければ(S915:no)、そのままS925に移行する。S925では、時短フラグが1か否かを判定する。時短フラグが1であれば(S925:yes)、S930にて時短フラグを0にし、S935に移行する。時短フラグが1でなければ(S925:no)、そのままS935に移行する。
S935では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットする。続くS940にて役物連続作動装置を作動させ、S945にて大当り遊技開始処理を行なう。大当り開始演出処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り遊技開始処理が終了すると、特別遊技処理を行なう。
S910で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S910:no)、確変フラグが1か否かを判定し、1であれば(S955:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S960)。確変回数が0であれば(S960:yes)、S965にて確変フラグを0にしてS970に進む。確変フラグが1でないとき(S975:no)又は確変回数が0ではないときは(S960:no)、そのままS970に移行する。
S970では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S970:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S975)。時短回数が0であれば(S975:yes)、S980にて時短フラグを0にしてS985に進む。時短フラグが1でないとき(S970:no)又は時短回数が0ではないとき(S975:no)はそのままS985に移行する。
S985では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信し、特別遊技処理を実行する。
本実施例の場合、特別図柄当否判定処理における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
その後、S990に移行する。S990において、主制御装置80は、確定表示された図柄が小当りとなる組合せとなるか否かを判定する(S990)。小当りとはならない組合せである場合には(S990:no)、そのままリターンとなる。また、小当りとなる組合せである場合には(S990:yes)、特別電動役物の作動を開始し(S991)、小当り遊技開始処理(S995)を行う。本実施例では、現在のパチンコ機50の遊技状態が確変状態及び開放延長状態である場合には、第1小当り遊技が実行され、現在のパチンコ機50の遊技状態が開放延長状態のみである場合には、第2小当り遊技が実行されることになる。また、パチンコ機50の遊技状態が通常の遊技状態又は確変状態のみである場合には、通常の小当り遊技が実行されることになる。
小当り遊技開始処理(S995)では、小当り遊技を開始するコマンド及び小当り遊技に係る情報(小当りのオープニング時間、開放パターン、小当りのエンディング時間等)をサブ統合制御装置83に送信する。小当り遊技開始処理が終了すると、リターンとなる。
次に、第1小当り遊技が実行される確変状態及び開放延長状態と、第2小当り遊技が実行される開放延長状態中にサブ統合制御装置83により設定される演出モードについて、図30のフローチャートを用いて説明する。
先ず、サブ統合制御装置83は、特別遊技処理において大当り終了コマンド送信後に、主制御装置80から送信された状態指定コマンドを受信したか否かを判定する(S1000)。否定判定の場合には(S1000:no)、そのまま本処理を終了する。また、肯定判定の場合には(S1000:yes)、状態指定コマンドから大当り遊技終了後に移行する遊技状態が、確変状態及び開放延長状態であるか否かを判定する(S1005)。肯定判定の場合には(S1005:yes)、サブ統合制御装置83は第1演出モードを設定し(S1010)、リターンとなる。また、否定判定の場合には(S1005:no)、大当り遊技終了後に移行する遊技状態が、開放延長状態のみであるか否かを判定する(S1015)。肯定判定の場合には(S1015:yes)、サブ統合制御装置83は第2演出モードを設定し(S1020)、リターンとなる。なお、否定判定の場合には(S1015:no)、そのままリターンとなる。なお、状態指定としては、従来のように確変変動機能が作動した状態か否か、開放延長機能が作動した状態か否かの4つの組み合わせをコマンドで送信する構成が望ましい。その場合、サブ統合制御装置83は同じ指定状態コマンドを受信しても、記憶していた今までの状態指定の推移を参照して、確変状態及び開放延長状態か、開放延長状態か否かを自ら判断し、表示モードを設定する。
以上の弾球遊技機によれば、開放延長状態中に当否判定処理によって小当りと判定された際のパチンコ機50の遊技状態が、開放延長状態のみか、確変状態及び開放延長状態であるかによって、実行される小当り遊技が異なる。
確変状態及び開放延長状態中に実行される第1小当り遊技は、開放延長状態中に実行される第2小当り遊技と比較して短い小当り遊技期間(開始インターバル及び終了インターバル)が設定されていることから、大入賞口14を開放する間隔を狭めることができ、開放延長状態中の時間当りの第1小当り遊技が実行される回数を多くなる。
一方、開放延長状態中に実行される第2小当り遊技は、確変状態及び開放延長状態中に実行される第1小当り遊技よりも比較して長い小当り遊技期間(開始インターバル及び終了インターバル)が設定されているため、大入賞口14を開放する間隔が、第1小当り遊技よりも広くなり、開放延長状態中の時間当りの第2小当り遊技が実行される回数が少なくなる。
開放延長状態中であっても、パチンコ機50の遊技状態が確変状態か否かによって、開放延長状態中の時間当りの小当り遊技が実行される回数に差ができ、開放延長状態中のベースを異ならせることが出来る。
実施例2では、小当りと判定された際のパチンコ機50の遊技状態が、確変状態及び開放延長状態であれば第1小当り遊技が実行され、開放延長状態のみであれば第2小当り遊技が実行される構成について説明したが、これに限定されることなく、例えば、小当りと判定された際のパチンコ機50の遊技状態が開放延長状態であれば第1小当り遊技が実行され、確変状態及び開放延長状態であれば第2小当り遊技が実行される構成にしてもよい。従来であれば、確変状態及び開放延長状態の方が、開放延長機能が作動するだけでなく大当りと判定される確率が高くなり、大当り遊技が実行される可能性が高いので、開放延長状態だけよりも遊技者に好まれる。しかし、上記した構成にすることで、例え、大当り遊技終了後に確変状態へと移行することなく、開放延長状態に移行したとしても、開放延長状態に移行したことへの特典となり、確変状態及び開放延長状態中に小当りとなった場合より、開放延長状態中に小当りにて出玉を増やしながら、遊技を行うことができる。
また、確変状態及び開放延長状態、または開放延長状態のみになったら確実に第1、または第2小当り遊技を実行するのではなく、大当り図柄によって実行される場合とされない場合を設けても良い。このようにすれば、確変状態と開放延長状態の2つの遊技状態を実質的に4つの遊技状態にすることができ、より豊富な遊技状態で遊技することが可能となる。
また、遊技状態が継続している間は実行する構成で説明したが、特別図柄が所定変動回数に達したら、普通の小当り遊技に変更される構成も考えられる。有利な小当り遊技に回数制限を設けることにより、過度な出玉を得ることを防ぐことができる。なお、これも大当り図柄により終了する回数を異ならせることが考えられる。
実施例1及び実施例2のパチンコ機50では、開放延長状態中に実行される小当り遊技の小当り遊技期間(開始インターバルと終了インターバル)を異ならせることで、開放延長状態中をベースに変化を与える構成としたが、これに限定されることなく、他の構成を組み合わせることで開放延長状態中のベースに変化を与える構成にしてもよい。例えば、第2特別図柄の変動時間、図柄確定してからの確定表示時間、小当りと判定される確率、普通電動役物の開放時間、小当り遊技での大入賞口の開放時間等と上記した小当り遊技の小当り遊技期間とを組み合わせた構成により、開放延長状態中のベースに変化を与える構成が考えられる。