次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出(第1の図柄変動演出)を行う演出実行手段としての図柄表示装置(第1の図柄表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、前枠13の上隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18やスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。なお、実施例では、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球を所定の発射間隔(0.6s(秒)間隔)で遊技盤20に向けて連続的に発射し得るようになっている。また、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
図1に示す如く、前記上球受け皿14の上面には、操作手段としての操作ボタン36が設けられている。前記操作ボタン36は、遊技者の手が届く前枠13の前側に配置されており、該操作ボタン36を所定の操作タイミングで押下することによって演出内容を適宜に変更可能に構成される。なお操作ボタン36は、該ボタン36を押下した場合に押下信号を統括制御基板65の統括制御CPU65aに出力するよう構成される。また、操作ボタン36の内部には、図示しないがLED等の発光体が配設され、該発光体を発光させることで、操作ボタン36の操作タイミング等を知らせ得るよう構成されている。
前記パチンコ機10の裏側には、図示しないが、球払出装置を駆動制御する払出制御基板(払出制御手段)、前記打球発射装置を駆動制御する発射制御基板等が配設されている。前記払出制御基板は、前記パチンコ機10の後側に配設されるメイン制御基板(図8参照)60に配線接続されており、該メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから出力された制御信号が払出制御基板に入力され、該制御信号に基づいて払出制御基板が球払出装置を制御することで、所要数のパチンコ球を賞球として払い出すよう構成される。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に、前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、特別入賞装置40、ゲート部材48、普通入賞装置45等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して図柄表示装置17の画像表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右側下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な第3入賞口としての特別入賞口(特別入賞手段)41を有する特別入賞装置(当り遊技用入賞手段)40が取り付けられている。
ここで、前記枠状装飾体25は、その全周に亘って前記遊技盤20の前面から前方へ突出するよう形成されて、前記遊技領域20aと表示窓口25aとを区画するよう構成されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が枠状装飾体25の表示窓口25a内側に進入しないようになっている。すなわち、実施例の遊技領域20aは、前記枠状装飾体25の左側に画成される第1球流下経路と、当該枠状装飾体25の右側に画成される第2球流下経路とに区画されて、遊技盤20の遊技領域20aに打ち出されるパチンコ球の位置や発射強度に応じて、該第1球流下経路または第2球流下経路をパチンコ球が流下するようになっている。
前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な入賞口30,31,41,46が適宜の位置に設けられており、各入賞口30,31,41,46へのパチンコ球の入賞(具体的には、後述する各入賞検出センサ34,35,44,47a,47bの検出)を賞球の払出条件として、各入賞口毎に定めた払い出し個数の賞球が払い出されるよう構成されている。実施例のパチンコ機10では、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立すると共に図柄変動演出(後述する特図変動表示)の開始条件が成立する始動入賞口(始動入賞手段)30,31と、後述する特別遊技としての当り遊技の発生を契機としてパチンコ球の入賞が可能となると共にパチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する特別入賞口(特別入賞手段)41と、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する普通入賞口46とが設けられている。具体的に、前記始動入賞口30,31は、前記第1球流下経路および第2球流下経路の夫々に設けられ、前記特別入賞口41は、前記遊技領域20aの第2球流下経路に設けられると共に、前記普通入賞口46は、遊技領域20aの第1球流下経路および第2球流下経路の夫々に設けられている。なお、実施例のパチンコ機10では、当り遊技として、当り遊技後の遊技状態が当り遊技の種類に応じて定まる大当り遊技および小当り遊技が設定されており、以下大当り遊技および小当り遊技と表示する場合もある。
(第1始動入賞口30および第2始動入賞口31について)
前記枠状装飾体25の下方で遊技盤20の左右方向の中央位置に、第1入賞口としての第1始動入賞口(始動入賞手段)30が設けられると共に、該第1始動入賞口30より右側位置に、第2入賞口としての第2始動入賞口(始動入賞手段)31が設けられている。第1始動入賞口30は、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放型の入賞口とされ、枠状装飾体25の下側の遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が入賞可能に構成される。前記第2始動入賞口31は、図2に示す如く、遊技盤20における枠状装飾体25の下方右側に配設された始動入賞装置29に設けられて該枠状装飾体25の右側に画成される遊技領域20a(第2球流下経路)内で開口している。また始動入賞装置29に、第2始動入賞口31を開閉する開閉部材33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って開閉部材33が第2始動入賞口31を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、前記第1始動入賞口30は、パチンコ球の入賞態様を可変不能な固定入賞口として構成され、前記第2始動入賞口31は、パチンコ球の入賞態様を可変する開閉部材33を備えた可変入賞口として構成されている。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口30は、前記遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31は、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞が阻止されて、前記遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が低くなるよう設定されている。一方で、前記開閉部材33が開放位置に変位した状態では、開閉部材33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31に案内されることで、前記遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が高くなるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞しないよう構成されているが(入賞確率0%)、パチンコ球が入賞可能な程度に第2始動入賞口31を開放させるようにしてもよい。
また、前記第1および第2始動入賞口30,31は、該第1および第2始動入賞口30,31に入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34,35(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34,35は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されている。そして、始動入賞検出センサ34,35からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。すなわち、メイン制御CPU60aは、所定の払出条件の成立に伴い、払い出し賞球数を決定する賞球数決定手段としての機能を有している。具体的に、第1始動入賞口30に対応した始動入賞検出(第1の検出手段)センサ34によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、第2始動入賞口31に対応した始動入賞検出センサ(第2の検出手段)35によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1始動入賞口30および第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数を異なるようにしてもよい。ここで、第1および第2始動入賞口30,31は、入球(入賞)が賞球の払出条件とならない入球口とすることもできる。
また、始動入賞検出センサ34,35によるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を遊技の開始条件として、前記メイン制御CPU60aが入球情報としての入賞情報(後述する特図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を取得して、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(大当り判定および小当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示部50A,50Bにおいて特図変動が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の当り表示(大当り表示および小当り表示)となる図柄組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示された後に、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞口41を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。
ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサ34,35が始動入賞口30,31毎に設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口30に対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34と指称し、第2始動入賞口31に対応するセンサを第2始動入賞検出センサ35と指称するものとする。また、メイン制御基板60は、第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35からの検出信号が入力されると、払出制御基板(図示せず)に制御信号を出力して、前記球払出装置に所定数の賞球を払い出させるよう構成される。なお、球払出装置から払い出される賞球数は、前述したようにパチンコ球が入賞した始動口毎に予め設定されている。
(特別入賞装置40について)
前記特別入賞装置40は、図2に示すように、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右下方位置の遊技領域20a(第2球流下経路)に配置されている。この特別入賞装置40は、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口41を開閉自在に閉成する開閉体(開閉部材)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉体41が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。ここで、前記開閉体41が開放位置に変位した状態では、前記遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が特別入賞口41へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が特別入賞口41へ入賞する確率の方が高くなるよう設定されている。実施例では、前記開閉体41が閉鎖位置に変位した状態では、前記特別入賞口41へパチンコ球が入賞しないよう構成されている。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口41に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、特別入賞検出センサ44がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに出力し、メイン制御CPU60aは、特別入賞検出センサ44からの球検出信号の入力を賞球の払出条件として前記払出制御基板に制御信号を出力して前記球払出装置に予め設定された数(実施例では15個)の賞球を払い出させるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞口41を開放する当り遊技(大当り遊技および小当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(普通入賞装置45について)
前記普通入賞装置45に設けられる普通入賞口46は、図2に示すように、前記遊技盤20の遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされており、該遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞し得るよう構成されている。また、前記普通入賞装置45には、該普通入賞口46に入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ47a,47b(図8参照)が設けられている。
ここで、実施例では、図2に示すように、前記遊技領域20aの第1球流下経路に、所定数(実施例では3つ)の普通入賞口46が設けられた普通入賞装置45が配設されると共に、前記遊技領域20aの第2球流下経路に、所定数(実施例では1つ)の普通入賞口46が設けられた普通入賞装置45が設けられている。また、普通入賞検出センサ47a,47bが左右の普通入賞装置45,45毎に設けられており、以下の説明では、左側の普通入賞装置45に対応するセンサを第1普通入賞検出センサ47aと指称し、右側の普通入賞装置45に対応するセンサを第2普通入賞検出センサ47bと指称するものとする。両普通入賞検出センサ47a,47bは、前記メイン制御基板60に配線接続されており、普通入賞検出センサ47a,47bからの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。具体的に、左側の普通入賞装置45に対応する第1普通入賞検出センサ47aによるパチンコ球の検出(すなわち左側の普通入賞装置45の普通入賞口46へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では7個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、右側の普通入賞装置45に対応する第2普通入賞検出センサ47bによるパチンコ球の検出(すなわち右側の普通入賞装置45の普通入賞口46へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では8個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。なお、左右の普通入賞装置45,45の普通入賞口46,46へのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数を同じとしてもよい。
(ゲート部材48について)
図2に示すように、前記枠状装飾体25の右側には、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が上下方向に通過可能な第3入球口としてのゲート部材(球通過部)48が設けられている。前記ゲート部材48にはゲートセンサ49(図8参照)が配設されており、該ゲート部材48を通過するパチンコ球をゲートセンサ(第3の検出手段)48で検出するよう構成されている。前記ゲートセンサ49は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており、該ゲートセンサ49からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわちゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)に伴って入球情報としての各種通過検出情報(後述する普図当り判定用乱数等の乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33が開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ49によるパチンコ球の検出に基づいて、前記第2始動入賞口31を開放するか否かを決定する入賞口開放判定手段として機能している。
このように、実施例の遊技盤20には、前記遊技領域20aにおける第1球流下経路を流下するパチンコ球が入賞し得るよう前記第1始動入賞口30が設けられると共に、前記第2球流下経路を流下する遊技が入賞し得るよう前記第2始動入賞口31、特別入賞口41(特別入賞装置40)およびゲート部材48の夫々が設けられている。そして、遊技領域20aの第1球流下経路をパチンコ球が流下する遊技形態においては、第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞が許容される一方で、第2始動入賞口31や特別入賞口41、ゲート部材48へのパチンコ球の入賞(入球)が不可能か困難になるよう構成され、遊技領域20aの第2球流下経路をパチンコ球が流下する遊技形態においては、開閉部材33や開閉体41の開閉状態に応じて第2始動入賞口31や特別入賞口41への入賞やゲート部材48へパチンコ球の入球が許容される一方で、第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞(入球)が不可能か困難になるよう構成されている。
(遊技情報表示部Mについて)
前記遊技盤20の所定位置(実施例では、遊技領域20a外の右下部位置)には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを目視することで、遊技に必要な遊技情報を適宜に確認し得るようになっている。ここで、実施例の遊技情報表示部Mには、前記遊技情報を表示する各遊技状態表示部として、特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56および状態表示部58が設けられている。なお、前記遊技情報表示部Mの前面は、光透過性のカバー体Maにより覆蓋保護されており、カバー体Maを介して遊技状態表示部Mに表示された各種の遊技情報を確認し得るよう構成されている。
(特図表示部50A,50Bについて)
前記特図表示部(表示手段)50A,50Bは、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31への入賞を契機として行われる特図当り判定(特図当り抽選)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する第1の図柄表示手段としての表示部である。ここで、図2に示すように、特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞口30への入賞(第1始動入賞検出センサ34による検出)を契機として変動表示(以下特図変動表示という場合がある)を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口31への入賞(第2始動入賞検出センサ35による検出)を契機として特図変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50Bの発光表示部が点灯・消灯する特図変動表示が行われて、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部はLEDにより構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更して表示態様を可変し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス表示器、小型の液晶表示器、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。
ここで、前記特図は、大当りまたは小当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされ、前記各特図表示部50A,50Bでは、発光表示部の点灯位置により複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、各特図表示器50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、大当りを認識し得る大当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、小当りを認識し得る小当り表示(小当り図柄)としての23種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示器50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る大当り図柄、小当り図柄およびはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、当り表示(大当り表示および小当り表示)としての特図が表示されることで、当り表示に対応した当り遊技(大当り遊技および小当り遊技)が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技および小当り遊技については後で詳細に説明する。ここで、小当り抽選(小当り判定)は、大当り抽選(大当り判定)に当選しなかった場合に行われるようになっている。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留表示部52,53について)
前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入球情報としての入賞情報(後述する特図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に特図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該特図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第1特図始動保留情報(第1の始動保留情報)として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部52と、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報(第2の始動保留情報)として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部53とからなり、各特図保留表示部52,53の何れも複数個(実施例では2個ずつ)の発光表示部により構成されている。この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、隣接した複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
(普図表示部55について)
前記普図表示部55は、前記ゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)を契機として行われる普図当り判定(普図当り抽選)の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を特定可能に表示する第2の図柄表示手段としての表示部である。ここで、図2に示すように、普図表示部55では、ゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普図を変動させて1つの普図を導出する第2の図柄変動演出としての変動表示(以下普図変動表示という場合がある)が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて複数種類(実施例では2種類)の普図を表示するようになっている。具体的には、左側LEDだけが点灯する発光態様および右側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示部55の最終的な点灯結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示部55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。すなわち、実施例の普図表示部55は、ゲートセンサ49(球通過検出手段)の検出に伴い図柄変動を行うと共に、普図当り判定(第2の当り判定)の判定結果を表示する第2の図柄表示手段として機能するものである。
(普図保留表示部56について)
前記普図保留表示部56は、前記ゲート部材48をパチンコ球が通過した際に取得される球通過検出情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に普図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該普図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、前記普図保留表示部56は、図2に示すように、複数個(実施例では2個)の発光表示部により構成されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部材48をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。具体的に、実施例の普図保留表示部56は、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が上から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が上から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(状態表示部58について)
前記状態表示部58は、パチンコ機10において遊技が行われる複数種類の遊技状態が設定されている場合に、当該遊技状態を特定可能に表示する表示部であって、複数個(実施例では3個)のLEDにより構成されている。ここで、実施例ではパチンコ機10に対しては、遊技が行われる遊技状態として後述のように確変状態および変短状態が設定されていることから、状態表示部58のLEDが異なった点灯パターンで点灯することで遊技状態としての確変状態および変短状態を特定するようになっている。ここで、実施例の状態表示部58は、前記第1特図表示部50Aの上方に隣接する1個のLEDと、普図表示部55の上端側に直線的に隣接する2個のLEDとから構成されており、第1特図表示部50Aに隣接するLEDにより確変状態であることを報知すると共に、普図表示部55に隣接するLEDにより変短状態であることを報知するよう構成されている。ここで、パチンコ機10は、当選した大当り図柄の種類に応じて大当り遊技の終了後の遊技状態が定まるよう設定され、大当りの当選を契機に遊技状態を変更可能になっている。また、前記状態表示部58は、特図表示部50A,50Bが大当り図柄を表す点灯パターンで点灯したと同時またはその後の大当り遊技が行われる時に、当選した大当り図柄に対応した大当り遊技の終了後の遊技状態を表示するパターンで点灯するよう設定される。また、状態表示部58は、特図表示部50A,50Bにおいて次の特図変動表示が行われるまで、点灯パターンを維持するよう設定されている。
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置17には、図2に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として、各図柄列26a,26b,26cの飾図が変動開始されるようになっている。実施例の図柄表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置27が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27を組み合わせた停止図柄有効ライン28に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例の図柄表示装置17には、3列の図柄列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄列26a,26b,26c毎に飾図の有効停止位置27が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例の図柄表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン28が設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cと指称する場合がある。
また、前記図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cにおける飾図の表示領域は、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の停止図柄有効ライン28に停止表示された図柄組み合わせから大当り、小当りまたははずれを認識できる。
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するよう変動表示されるようになっており、予め定められた停止順序で変動表示されている飾図が各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に停止表示されるようになっている。なお、実施例では、図柄変動演出の開始時に、左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cの順で飾図が変動開始し、左図柄列26a、右図柄列26c、中図柄列26bの順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報(後述)の記憶数等に応じて飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、前記図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列26a,26b,26cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの特図始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて、有効停止位置27に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。なお、実施例では、第1始動入賞検出センサ34の検出に基づく図柄変動演出(第1特図変動表示)の特図変動インターバル時間として500ms(ミリ秒)が設定され、第2始動入賞検出センサ35の検出に基づく図柄変動演出(第2特図変動表示)の特図変動インターバル時間として500msが設定されている。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置27において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示部50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例に係る図柄表示装置17には、各図柄列26a,26b,26cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列26a,26b,26cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。実施例の飾図は、大当り遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図を用いることもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27(停止図柄有効ライン28)に確定停止表示された各図柄列26a,26b,26cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技(大当り遊技または小当遊技)が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置27に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される大当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。また、実施例では、図柄表示装置17で変動表示される前述した基本の飾図とは別に、特殊飾図(特殊図柄)を表示し得るよう設定されており、各図柄列の有効停止位置27の何れか(例えば中図柄列の有効停止位置)に特殊飾図が確定停止表示されることで、所定の大当り遊技または小当り遊技が付与されることを認識できるよう構成されている。この大当り遊技や小当り遊技が発生する可能性を認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される当り示唆表示となる。一方で、図柄表示装置17の有効停止位置27に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17のはずれ表示となる。但し、このような3列の飾図が全て同一でない図柄組み合わせのうち、特定の図柄組み合わせを所定の演出(例えば、所定の大当り遊技)が実行される契機として用いることも可能である。特定の図柄組み合わせとは、当該図柄組み合わせから遊技者が何らかの法則性や意味を認識または連想し得るものである。特定の図柄組み合わせの具体例としては、3列の飾図が連続した昇順または降順で並ぶ図柄組み合わせ(例えば、「123」、「321」)や、左図柄列26aおよび中図柄列26bの飾図が同一で、右図柄列26cの飾図の値が1つずれた図柄組み合わせ(例えば、「778」)、3列の飾図が所定の語呂合わせとなる図柄組み合わせ(例えば、「758」(名古屋))等が挙げられる。このように、特定の図柄組み合わせは、はずれ表示結果としてだけでなく大当り表示結果としても選択され得る飾図の図柄組み合わせとされる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例では、左図柄列26aおよび右図柄列26c)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列26b)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列26aおよび右図柄列26cに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列26aおよび右図柄列26c)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列26b)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
また、前記図柄表示装置17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(確変状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変更することにより特別入賞口41へのパチンコ球の入賞機会を高めることができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、168/65536)から高確率(実施例では、1516/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、実施例では、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後、次回の大当りが生起されるまでの間継続して確変状態が付与されるよう設定してある。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。ここで、所定条件としては、確変状態が付与されてから実行される図柄変動演出(特図変動表示)の回数とすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお、普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせて設定されている。また、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。
実施例では、非変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間(以下、非変短時普図変動時間という)よりも、変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間(以下、変短時普図変動時間)の方が短い時間に設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。具体的に、実施例において非変短時普図変動時間が2000msに設定され、変短時普図変動時間が820msに設定されている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例では、1/65536)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例では、65535/65536)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、700msに設定されている。
すなわち、非変短状態では第1球流下経路にパチンコ球を流下させることで第2球流下経路にパチンコ球を流下させる場合に比べて前記メイン制御CPU60aによる普図当り判定の判定契機が増加するよう構成されると共に、変短状態では第2球流下経路にパチンコ球を流下させることで第1球流下経路にパチンコ球を流下させる場合に比べてメイン制御CPU60aによる普図当り判定の判定契機が増加するよう構成されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33が開放してから所定時間(実施例では200ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33は開放してから所定の開放時間が経過するまで開放状態を維持する開放動作を5回行うようになっている。具体的には、896ms,960ms,960ms,960ms,1024msの開放動作を行うと共に、各開放動作の間の開閉部材33が閉鎖状態で保持されるインターバル時間が、640ms,560ms,560ms,560msに設定されている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、開閉部材33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31への入賞を許容する入賞上限数(実施例では3個)が設定されており、前記開閉部材33を開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達した場合には、開閉部材33の開閉動作を強制的に終了して閉鎖させるようになっている。
ここで、大当りに当選した大当り図柄(大当り表示としての特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される期間(以下、変短回数という)が定まるよう構成されている。また、変短状態が付与される変短回数は、大当り図柄だけでなく、大当り判定に当選した時点における遊技状態(すなわち確変状態か否かおよび変短状態か否か)によっても変化し得るよう構成されている。実施例では、第1始動入賞検出センサ34によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)を契機として大当り判定に当選した場合に、大当り図柄の種類および大当り判定に当選した時点での遊技状態に応じて変短回数が定まるよう構成されている。そして、第2始動入賞検出センサ35によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)を契機として大当り判定に当選した場合に、大当り図柄の種類に応じて変短回数が定まるよう構成されている。なお、大当りに当選した大当り図柄の種類および大当り判定に当選した時点における遊技状態と、大当り遊技後に付与される変短回数との関係については、後で詳述する。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて特別入賞装置40の開閉体43が開閉動作される。なお実施例の大当り遊技では、特別入賞装置40の開閉体43を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(実施例では15回)だけ実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口41に規定個数(例えば7個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ開閉体43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置40の開閉体43の開閉態様(開閉パターン)には、パチンコ球を所定の発射間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数(例えば7個)のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作と、該長時間開放動作よりも開閉体43の開放時間が短く設定された短時間開放動作とを適宜に組み合わせて構成されている。なお、実施例では、長時間開放動作において開閉体43が最大で25秒間開放するよう設定されると共に、短時間放動作において開閉体43が最大で0.024秒間開放するよう設定される。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図3A,図3Bに示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示部50Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄Eの5つのグループに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図1に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄b、図柄c、図柄d、図柄eの5つのグループに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図2に応じた大当り遊技が付与される。ここで、100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄Aに47種類、図柄Bに10種類、図柄Cに20種類、図柄Dに2種類、図柄Eに21種類が夫々振り分けられている。また、100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄aに70種類、図柄bに9種類、図柄cに10種類、図柄dに7種類、図柄eに4種類が夫々振り分けられている。
(大当り遊技について)
次に、実施例に係るパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。実施例のパチンコ機10では、前記第1〜第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞に基づいて行われる大当り判定の判定結果が肯定の場合に、大当り図柄毎に定められた大当り遊技が決定される。また、前述のように、特定の大当り図柄(図柄A,B,C,D,E)に関しては、大当り判定の判定結果が肯定判定であった時点における遊技状態(確変状態か否かおよび変短状態か否か)に応じて、大当り遊技後に変短状態が付与される変短回数が決定されるようになっている。この変短回数の決定条件となる遊技状態として、非確変・非変短状態(確変状態および変短状態が何れも付与されていない遊技状態)、非確変・変短状態(確変状態が付与されない一方で変短状態が付与された遊技状態)、確変・非変短状態(確変状態が付与される一方で変短状態が付与されない遊技状態)および確変・変短状態(確変状態および変短状態が付与された遊技状態)がある。
(第1特図始動保留情報に基づく大当り遊技について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図3Aに示すように、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、5種類の大当り図柄(図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄E)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第1特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、47%の割合で大当り図柄としての図柄Aが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄Bが選択され、20%の割合で大当り図柄としての図柄Cが選択され、2%の割合で大当り図柄としての図柄Dが選択され、21%の割合で大当り図柄としての図柄Eが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振分け割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第1の大当り遊技について)
前記図柄Aに対応した第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第1の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3Aに示すように、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に、第1の大当り遊技の終了後、次回の大当りが生起されるまでの間は確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に応じて可変するよう設定されている。
具体的に、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非確変・非変短状態および確変・非変短状態である場合には、当該第1の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として1回が設定されている。また、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非確変・変短状態および確変・変短状態である場合には、当該第1の大当り遊技後、次回の大当りが生起されるまでの間変短状態が継続するように設定されている。
また、実施例における第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技(図柄A)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態が付与されているか否か)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第1の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。また第1の大当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技において特別入賞装置40の開閉体43を複数回(実施例では11回)開放させ、2ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技においてラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口41を開放する長時間開放動作を開閉体43に行わせるよう設定されている。すなわち、第1の大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技は、複数回(11回)の短時間開放動作を開閉体43に繰り返し行わせた後にラウンド遊技の終了まで継続して特別入賞口41を開放する長時間開放動作を行う特殊ラウンド遊技で構成され、該2ラウンド目のラウンド遊技以降の残りラウンド遊技(14ラウンド分)が全開放ラウンド遊技で構成されている。なお、全開放ラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉体43に行わせるラウンド遊技であって、各ラウンド遊技において開閉体43が1回だけ開放するようになっている。
ここで、第1の大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技では、開放1回目〜開放11回目における開閉体43の開放時間が「0.024(秒)」に夫々設定されている。また、開放1回目から開放11回目の間の各1回分のラウンド内インターバル時間として「1.5(秒)」が夫々設定されている。これにより、第1の大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技時間は、「(0.024(秒)+1.5(秒))×11」からなる「16.764(秒)」に設定されている。そして、第1の大当り遊技における2ラウンド目以降の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉体43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。なお、第1の大当り遊技では、オープニング演出時間として「13.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が設定されている。また、第1の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、「1.5(秒)」に設定されている。すなわち、第1の大当り遊技における1ラウンド目における開閉体43の1回の開放時間(0.024(秒))は、特別入賞口41にパチンコ球が殆ど入賞する可能性のない時間に設定されている。このように、第1の大当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技では入賞球は殆ど発生することはなく、実質的には残りの2ラウンド目から15ラウンド目までの14回のラウンド遊技で賞球が得られる大当り遊技として設定されている。
(第2の大当り遊技について)
前記図柄Bに対応した第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第2の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3Aに示すように、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された場合に、第2の大当り遊技の終了後、次回の大当りが生起されるまでの間は確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、次回の大当りが生起されるまでの間は変短状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技(図柄B)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第2の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。この第2の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.024(秒)」が設定されている。また、第2の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。なお、第2の大当り遊技は、第2の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態)の違いによって、オープニング演出時間およびエンディング演出時間として異なる時間が設定されるようになっている。具体的には、第2の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・非変短状態および確変・非変短状態である場合は、オープニング演出時間として「13.0(秒)」が設定されると共に、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が設定され、第2の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・変短状態および確変・変短状態である場合は、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定されると共に、エンディング演出時間として「0.004(秒)」が設定されている。すなわち、第2の大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.024(秒))は、1回のラウンド遊技において、特別入賞口41に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。
(第3の大当り遊技について)
前記図柄Cに対応した第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第3の大当り遊技の終了後に確変状態が付与される一方で変短状態が付与される可能性がある大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3Aに示すように、図柄C(第3の大当り遊技)が決定された場合に、第3の大当り遊技の終了後、次回の大当りが生起されるまでの間は確変状態が継続して付与されるよう設定されている。そして、変短状態に関しては、第3の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いによって付与される場合と付与されない場合がある。すなわち、第3の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・非変短状態である場合は、変短状態が付与されないように設定される一方で、第3の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が確変・非変短状態、非確変・変短状態および確変・変短状態である場合は、変短状態が次回の大当りが生起されるまでの間継続して付与されるように設定されている。
また、実施例における第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技(図柄C)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第3の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。この第3の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.024(秒)」が設定されている。また、第3の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。なお、第3の大当り遊技は、第3の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いによって、オープニング演出時間およびエンディング演出時間として異なる時間が設定されるようになっている。具体的には、第2の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・非変短状態、非確変・変短状態および確変・変短状態である場合は、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定されると共に、エンディング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、第3の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が確変・非変短状態である場合は、オープニング演出時間として「13.0(秒)」が設定されると共に、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が設定されている。すなわち、第3の大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.024(秒))は、前記第2の大当り遊技と同様に、1回のラウンド遊技において、特別入賞口41に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。
(第4の大当り遊技について)
前記図柄Dに対応した第4の大当り遊技は、当該第4の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第4の大当り遊技の終了後に確変状態が付与される一方で変短状態が付与される可能性がある大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3Aに示すように、図柄D(第4の大当り遊技)が決定された場合に、第4の大当り遊技の終了後、次回の大当りが生起されるまでの間は確変状態が継続して付与されるよう設定されている。そして、変短状態に関しては、第4の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いによって付与される場合と付与されない場合がある。すなわち、第4の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・非変短状態および確変・非変短状態である場合は、変短状態が付与されないように設定される一方で、第4の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・変短状態および確変・変短状態である場合は、変短状態が次回の大当りが生起されるまでの間継続して付与されるように設定されている。
また、実施例における第4の大当り遊技は、当該第4の大当り遊技(図柄D)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第4の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。この第4の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.024(秒)」が設定されている。また、第4の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。なお、第4の大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「0.004(秒)」が設定されている。すなわち、第4の大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.024(秒))は、前記第2および第3の大当り遊技と同様に、1回のラウンド遊技において、特別入賞口41に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このように、第2の大当り遊技、第3の大当り遊技および第4の大当り遊技は、入賞球は殆ど発生することはなく賞球数が最も少ない大当り遊技として設定されている。また、第2の大当り遊技、第3の大当り遊技および第4の大当り遊技は、各大当り遊技において獲得可能な賞球数が等しくなるよう開閉体43が同一の開閉動作を行う一方で、各大当り遊技後の遊技状態を異ならせることで、大当り遊技の種類毎の特典に差を設けた大当り遊技となっている。すなわち、各大当り遊技に当選した時点の遊技状態に応じて、次回の大当りが生起されるまでの間継続して変短状態が付与される割合が異なることで、第2の大当り遊技、第3の大当り遊技、第4の大当り遊技の順で、大当り遊技の当選により獲得可能な特典が低くなるよう設定されている。
(第5の大当り遊技について)
前記図柄Eに対応した第5の大当り遊技は、当該第5の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第5の大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3A参照)。また、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に応じて可変するよう設定されている。具体的に、図3Aに示すように、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非確変・非変短状態および確変・非変短状態である場合には、当該第5の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として1回が設定されている。また、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非確変・変短状態および確変・変短状態である場合には、当該第5の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として100回が設定されている。
また、実施例における第5の大当り遊技は、当該第5の大当り遊技(図柄E)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。なお、前記第5の大当り遊技は、規定ラウンド数、各ラウンド遊技の入賞上限個数、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間、ラウンド間インターバル時間、オープニング演出時間、エンディング演出時間等の各種条件は、前記第1の大当り遊技(図柄A)と同じに設定されている。すなわち、第5の大当り遊技においても、前記第1の大当り遊技と同様に1ラウンド目における開閉体43の1回の開放時間(0.024(秒))は、特別入賞口41にパチンコ球が殆ど入賞する可能性のない時間に設定されており、第5の大当り遊技では、2ラウンド目から15ラウンド目までの14回のラウンド遊技で賞球が得られる大当り遊技として設定されている。このように、第1の大当り遊技および第5の大当り遊技は、各大当り遊技において獲得可能な賞球数が等しくなるよう開閉体43が同一の開閉動作を行う一方で、各大当り遊技後の遊技状態が異なる(第1の大当り遊技後の遊技状態の方が有利になる)よう設定された大当り遊技となっている。
(第2特図始動保留情報に基づく大当り遊技について)
前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている(図3B参照)。具体的に、実施例では、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、5種類の大当り図柄(図柄a、図柄b、図柄c、図柄d、図柄e)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第2特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、70%の割合で大当り図柄としての図柄aが選択され、9%の割合で大当り図柄としての図柄bが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄cが選択され、7%の割合で大当り図柄としての図柄dが選択され、4%の割合で大当り図柄としての図柄eが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振分け割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第6および第7の大当り遊技について)
前記図柄aに対応した第6の大当り遊技および図柄bに対応した第7の大当り遊技は、当該第6または第7の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第6または第7の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3B参照)。具体的に、実施例では、図柄a,b(第6または第7の大当り遊技)が決定された場合に、第6または第7の大当り遊技の終了後、次回の大当りが生起されるまでの間は確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄a,b(第6または第7の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄a,b(第6または第7の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、次回の大当りが生起されるまでの間は変短状態が継続して付与されるよう設定されている。
また、実施例における第6および第7の大当り遊技は、当該第6および第7の大当り遊技(図柄a,b)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第6および第7の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。また第6および第7の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されている。なお、第6および第7の大当り遊技では、オープニング演出時間として「13.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。また、第6および第7の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。このように、第6の大当り遊技および第7の大当り遊技は、第2特図始動保留情報に基づいて決定される大当り遊技の内で、得られる特典内容(大当りに伴って獲得可能な賞球数や大当り遊技後の遊技状態)が等しくなるよう設定された当り遊技(第1の当り遊技および第2の当り遊技)であって、また実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技の種類の内で最も付与される特典内容が高い(大きい)大当り遊技として設定されている。
(第8、第9および第10の大当り遊技について)
前記図柄cに対応した第8の大当り遊技、図柄dに対応した第9の大当り遊技および図柄eに対応した第10の大当り遊技は、当該第8、第9および第10の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第8、第9および第10の大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3B参照)。また、図柄c(第8の大当り遊技)、図柄d(第9の大当り遊技)および図柄e(第10の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄c(第8の大当り遊技)、図柄d(第9の大当り遊技)および図柄e(第10の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、一定に設定されている。具体的には第8の大当り遊技の場合には、当該第8の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として100回が設定され、第9の大当り遊技の場合には、当該第9の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として75回が設定され、第10の大当り遊技の場合には、当該第10の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として50回が設定されている。
また、実施例における第8、第9および第10の大当り遊技は、当該第8、第9および第10の大当り遊技(図柄c、d、e)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第8、第9および第10の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。また第8、第9および第10の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されている。なお、第8、第9および第10の大当り遊技では、オープニング演出時間として「13.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。また、第8、第9および第10の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。このように、第8、第9および第10の大当り遊技は、前述した第6および第7大当り遊技と同様に実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技の種類の内で最も獲得可能な賞球数が多い大当り遊技として設定されている。このように、第8〜第10の大当り遊技は、第2特図始動保留情報に基づいて決定される大当り遊技の内で、前記第6および第7の大当り遊技によって得られる特典内容(大当りに伴って獲得可能な賞球数や大当り遊技後の遊技状態)よりも低くなるよう設定された当り遊技(第3の当り遊技)である。なお、実施例において、第8〜第10の大当り遊技は、第6および第7の大当り遊技と比べて、大当り遊技に伴って獲得可能な賞球数は同等に設定される一方、大当り遊技後に確変状態が付与されず、また変短状態の付与期間(変短回数)を短くすることで、得られる特典内容が低くなるよう設定されている。
すなわち、実施例のパチンコ機10は、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機とした第1特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定)が肯定となった場合と比べて、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機とした第2特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定)が肯定となった場合に、メイン制御CPU60aが変短状態の付与を決定する割合が高くなるよう設定されている。また前記第2特図始動保留情報に基づいて前記当り判定(大当り判定)が肯定となった場合には、当該判定が肯定となった時点での遊技状態に関わらず、メイン制御CPU60aが変短状態の付与を決定する。また、前記第1〜第10大当り遊技毎に、各大当り遊技において実行可能な当り遊技演出パターン(当り遊技演出内容)が定められており、メイン制御CPU60aが決定した大当り遊技の種類に応じて、統括制御CPU65aが大当り遊技で行わせる当り遊技演出パターンを決定するようになっている。すなわち、実施例の統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aによる当り判定の判定結果が肯定の場合に、決定された当り遊技の種類に応じて、当該当り遊技において行われる当り遊技演出内容を決定する当り遊技演出決定手段として機能するものである。なお、前記統括制御CPU65aが決定可能な当り遊技演出パターンは、大当り遊技の種類毎に複数種類が定められており、決定された大当り遊技の種類に応じた当り遊技演出パターン群(当り遊技演出内容群)に含まれる当り遊技演出パターンの中から対応する1つの当り遊技演出パターンを統括制御CPU65aが決定するようになっている。
このように、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞口30への入賞を契機とする第1特図始動保留情報に基づく当り判定の判定結果が肯定の場合には、規定ラウンド数が「15回」ではあるが、該規定ラウンド数(15回)より1ラウンド分少ないラウンド遊技(14回)でしか入賞上限個数までの入賞球の発生が期待できない第1および第5の大当り遊技に対して大当り図柄としての特図1(図柄A,図柄E)が割り当てられると共に、規定ラウンド数(15回)の全てのラウンド遊技において入賞球が殆ど発生することのない第2〜第4の大当り遊技に対して大当り図柄としての特図1(図柄B,図柄C,図柄D)が割り当てられている。これに対して、第2始動入賞口31への入賞を契機とする第2特図始動保留情報に基づく当り判定の判定結果が肯定の場合には、規定ラウンド数である「15回」の全てのラウンド遊技において入賞上限個数までの入賞球の発生が期待できる第6〜第10の大当り遊技に対して大当り図柄としての特図2(図柄a,図柄b,図柄c,図柄d,図柄e)が割り当てられている。
そして、第1始動入賞口30への入賞を契機とする第1特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定の場合には、大当りに当選した時点での遊技状態に応じて、大当り遊技後に付与される変短回数として0回または1回が決定されるようになっている。このように、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31への入賞に基づいた当り判定(第2特図始動保留情報に基づいて当り判定)の判定結果が肯定の場合に、第1始動入賞口30への入賞に基づいた当り判定(第1特図始動保留情報に基づいた当り判定)の判定結果が肯定の場合と比べて、付与される特典内容(獲得可能な賞球数や大当り遊技後の変短回数)が多くなるよう設定されている。すなわち、前記第1特図始動保留情報に基づいて前記当り判定された場合よりも、前記第2特図始動保留情報に基づいて当り判定された場合の方が、付与可能な特典内容の大きな当り遊技をメイン制御CPU60aが決定する確率が高くなるよう構成されている。
また、図柄A(第1の大当り遊技)または図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非確変・非変短状態または確変・非変短状態である場合には、当該第1または第5の大当り遊技後に付与される変短回数(1回)は、実施例のパチンコ機10において変短状態を付与可能な変短回数として設定された複数種類(実施例では前述のように1回、50回、75回、100回および次回の大当りが生起されるまでの間、の5種類が設定されている)の変短回数の内で、最短期間に設定されている。すなわち、第1または第5の大当り遊技は、非変短状態で大当り判定が肯定となった場合に決定可能な当り遊技として、大当り遊技後に付与可能な変短状態の付与期間(変短回数)の内で最短期間を付与することをメイン制御CPU60aが決定する特定の当り遊技として設定された大当り遊技である。また、前記第1の大当り遊技は、非変短状態で大当り判定が肯定となるのに伴い決定された場合に、メイン制御CPU60aが確変状態の付与を決定する特定の確変当り遊技として設定され、前記第5の大当り遊技は、同じケースの場合に、メイン制御CPU60aが確変状態を付与しないことを決定する特定の非確変当り遊技として設定されている。
(小当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される小当り遊技について説明する。小当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示部50A,50Bに小当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、発生した小当り遊技の種類に応じた開閉動作で特別入賞装置40の開閉体43が開閉動作した後に、小当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われるよう設定されている。ここで、小当り遊技では、パチンコ球を連続的に発射する条件において、数個のパチンコ球が入賞可能かあるいはパチンコ球が入賞不能な時間だけ特別入賞装置40の開閉体43が開放する開閉動作が行われるよう構成される。すなわち、前記小当り遊技は、短時間開放動作を含んだ開放動作を特別入賞装置40の開閉体43に行わせる当り遊技を構成している。そして、小当り遊技では、当該小当り遊技終了後の遊技状態を、小当り判定の当選時における遊技状態のまま継続させるようになっている。すなわち、小当り判定の当選時に確変状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも確変状態が継続して付与される一方、確変状態が付与されていなければ小当り遊技終了後にも確変状態が付与されることはない。また、小当り判定の当選時に変短状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも変短状態が継続して付与される一方、変短状態が付与されていなければ小当り遊技終了後にも変短状態が付与されることはない。このように、小当り遊技は、前述した大当り遊技に比べて利益(特典)の少ない当り遊技として設定されている。
また、実施例のパチンコ機では、図3A,図3Bに示すように、小当り判定に当選した場合に、所定種類の小当り遊技の中から1つの小当り遊技が決定され、その決定された小当り遊技が付与される。ここで、小当り遊技の内で何れの小当り遊技が付与されるかは、小当り判定に当選した際に決定される小当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例では、第1特図表示部50Aに表示可能な小当り図柄としての特図1(実施例では1種類の特図1)は、図柄Fに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された特図1が小当り図柄の場合に、その小当り図柄(図柄F)の種類に応じた小当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な小当り図柄として特図2(実施例では1種類の特図2)は、図柄fに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された特図2が小当り図柄の場合に、その小当り図柄(図柄f)の種類に応じた小当り遊技が付与されるようになっている。
実施例のパチンコ機10では、図柄Fに分類された小当り図柄としての特図1が第1特図表示部50Aに表示された場合には、小当り遊技として第1の小当り遊技が付与され、図柄fに分類された小当り図柄としての特図2が第2特図表示部50Bに表示された場合には、小当り遊技として第2の小当り遊技が付与されるようになっている。すなわち、実施例では、小当り図柄(図柄F)および小当り図柄(図柄f)の決定に伴って同じ小当り遊技が付与されるよう設定されているが、付与される小当り遊技を異ならせるようにしてもよい。実施例における第1および第2の小当り遊技は、1回の開放時間が「0.024(秒)」に設定された開放動作を特別入賞装置40の開閉体43に15回行わせるよう設定されている。なお、複数種類の小当り遊技における開閉体43の開閉態様(開放回数や開放時間)を異ならせることも可能である。なお、第1および第2の小当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「0.004(秒)」が夫々設定されている。また、第1および第2の小当り遊技の開閉体43の開放動作間のインターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。すなわち、非確変・変短状態または確変・変短状態の遊技状態で第2の大当り遊技に当選した際の開閉体43の開閉動作や、非確変・非変短状態、非確変・変短状態および確変・変短状態の何れかの遊技状態で第3の大当り遊技に当選した際の開閉体43の開閉動作、あるいは第4の大当り遊技に当選した際の開閉体43の開閉動作と、第1および第2の小当り遊技に当選した際の開閉体43の開閉動作とが同じ動作に設定されており、当該開閉体43の開閉動作から、これらの当り遊技の種類を判別し得ないように構成されている。
(遊技演出モードについて)
実施例のパチンコ機10は、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数(実施例では7種類)の遊技演出モード(演出モード)を備えている。ここで、遊技演出モードは、その時点での遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に示唆または報知すると共に、変短状態であるか否かを遊技者に示唆または報知する遊技状態示唆画像を図柄表示装置17に表示させて遊技演出を行うようになっている。そして、実施例のパチンコ機10では、所定のモード移行条件が成立することで遊技演出モードが変更され得るようになっている。なお、遊技演出モードに関しては、後に説明する。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御する制御手段としてのメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御する制御手段としてのサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御している。そして、音制御基板73は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34,35、特別入賞検出センサ44、普通入賞検出センサ47a,47b、ゲートセンサ49等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、遊技情報表示部Mの各表示部(第1および第2特図表示部50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、状態表示部58)が接続されて、各検出センサ34,35,44,48,47a,47bの検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、遊技情報表示部Mの各表示部50A,50B,52,53,55,56,58の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞口31を開閉する開閉部材33に連繋する始動入賞ソレノイド32および特別入賞口41を開閉する開閉体43に連繋する特別入賞ソレノイド42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42を駆動させることで、対応する開閉部材33や開閉体43が開閉するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、大当り遊技の種類に応じた開閉態様で開閉体43が開閉するよう前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉体43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉体43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として取得する乱数としては、当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、特図変動パターン一次振分用乱数、特図変動パターン二次振分用乱数、普図当り判定用乱数、普図決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ34,35の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)は、対応する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の特図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する特図記憶領域が定まっており、各特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。実施例では、第1特図始動保留情報か第2特図始動保留情報かを区別可能に個別にメイン制御RAM60cに記憶されており、第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1特図始動保留情報よりも第2特図始動保留情報をメイン制御CPU60aが優先して読み出して図柄変動演出(特図変動表示)を実行させるよう設定されている。
当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)を発生するか否かの当り判定(大当り判定および小当り判定)で用いる乱数である。実施例では、当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「123」の全124通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、小当りの当選を示す23種類の特図表示に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。同様に、前記小当り図柄としての特図1および特図2は、小当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される小当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。更に、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)が1つまたは複数定められており、特図決定用乱数が変短状態の付与期間を決定する乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した当り判定(大当り判定または小当り判定)における判定結果が否定となった場合に(大当りおよび小当りに当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、図柄表示装置17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われるリーチ演出や、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出(先読み予告演出)や、図柄表示装置17に表示される当り表示される可能性を示唆する予告演出や、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出を含むものである。
前記特図変動パターン一次振分用乱数は、図柄変動演出における演出内容を特定する特図変動パターンを演出内容毎にグループにした後述する複数の特図変動パターングループから1つの特図変動パターングループを決定する際に用いられる乱数である。実施例では、特図変動パターン一次振分用乱数として、「0」〜「228」の全229通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、前記特図変動パターン二次振分用乱数は、特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて決定された特図変動パターングループに含まれる特図変動パターンから1つの特図変動パターンを決定する際に用いる乱数である。実施例では、特図変動パターン二次振分用乱数として、「0」〜「250」の全251通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。すなわち、特図変動パターン一次振分用乱数により図柄変動演出における演出内容が大雑把に特定され、特図変動パターン二次振分用乱数により1つの特図変動パターンが特定されるようになっている。
実施例のパチンコ機10では、当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、特図変動パターン一次振分用乱数、特図変動パターン二次振分用乱数は、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口30,31への入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
また、メイン制御CPU60aは、ゲート部材48をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ49がパチンコ球を検出したこと)を契機として通過検出情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサ49の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ49の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲートセンサ49をパチンコ球が通過した際に取得される通過検出情報(各種乱数値)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する普図記憶領域が定まっており、普図始動保留情報に基づいて普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞口31の開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記普図変動パターン振分用乱数は、普図変動表示における普図変動の変動時間を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、普図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「8」の全9通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。そして、ゲート部材48をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ49がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている通過検出情報(普図当り判定用乱数および普図変動パターン振分用乱数等)を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では1516個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では168個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における大当り判定値の設定数を多くすることで、大当り遊技が発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した124種類の特図決定用乱数に対応した「0」〜「123」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、小当りを発生させることを示す小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、大当り判定の結果が否定の場合に、前記当り判定用乱数を用いて小当りか否かの判定(小当り判定)で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(実施例では「0」〜「65535」までの全65536通りの整数)の中から所定数(実施例では9個)の判定値が定められている。すなわち、当り判定用乱数は、大当り判定および小当り判定において使用される乱数である。なお、当り判定用乱数として、大当り判定用の大当り判定用乱数と、小当り判定用の小当り判定用乱数とを個別に設定することも可能である。ここで、小当り判定値は、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得されたか、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得されたかに応じて判定値の設定数が異なっている。具体的には、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得された場合に設定される小当り判定値の数(実施例では222個)は、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得された場合に設定される小当り判定値の数(実施例では1個)よりも多く設定されている。すなわち、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機とした場合よりも、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機とした場合に、小当り遊技が発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、当り判定(大当り判定および小当り判定)の結果が否定の場合に、当り表示が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「240」までの全241通りの整数の中から定められている。すなわち、取得された演出実行判定用乱数の値が、設定された演出実行判定値と一致する場合に、リーチ演出等の演出を実行させることをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。なお、実施例において、非確変・非変短状態または確変・非変短状態の場合に、演出実行判定値を用いてリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定をメイン制御CPU60aが実行するよう設定されており、非確変・変短状態または確変・変短状態の場合には、前述した特図変動パターン一次振分用乱数を用いて特図変動パターングループをメイン制御CPU60aが決定することにより、リーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定が決まるよう設定されている。
ここで、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数および第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するよう構成されている。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている第1または第2特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するように、演出実行判定値の設定数が定められている。すなわち、非確変・非変短状態または確変・非変短状態の場合には、メイン制御RAM60cに記憶されている特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれてリーチ演出の実行頻度が低下するようになっている。
具体的には、第1特図始動保留情報の記憶数が「0」〜「1」個の場合に24個の演出実行判定値が設定され、第1特図始動保留情報の記憶数が「2」個の場合に15個の演出実行判定値が設定され、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」個の場合に8個の演出実行判定値が設定されている。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」の場合に、演出実行判定値の設定数が最小とされる。なお、第1特図始動保留情報の記憶数は、演出実行判定に用いられる第1特図始動保留情報を除いた残りの記憶数である。同様に、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するよう構成されている。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するように、演出実行判定値の設定数が定められている。具体的には、第2特図始動保留情報の記憶数が「0」〜「1」個の場合に24個の演出実行判定値が設定され、第2特図始動保留情報の記憶数が「2」個の場合に15個の演出実行判定値が設定され、第2特図始動保留情報の記憶数が「3」個の場合に8個の演出実行判定値が設定されている。すなわち、第2特図始動保留情報の記憶数が「3」の場合に、演出実行判定値の設定数が最小とされる。なお、第2特図始動保留情報の記憶数は、演出実行判定に用いられる第2特図始動保留情報を除いた残りの記憶数である。
(特図変動パターンについて)
また、メイン制御ROM60bには、複数種類の特図変動パターンが記憶されている。前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出および特図変動表示の時間)を特定している。
ここで、前記特図変動パターンとして、複数種類の大当り用の特図変動パターン(当り特図変動パターン)と、複数種類の小当り用の特図変動パターン(当り特図変動パターン)と、リーチ演出が行われる複数種類のリーチはずれ用の特図変動パターン(はずれ特図変動パターン)と、リーチ演出が行われない通常はずれ用の特図変動パターン(はずれ特図変動パターン)とが設けられている。なお、大当り用の特図変動パターンは、大当り判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、小当り用の特図変動パターンは、小当り判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、リーチはずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、通常はずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が否定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンである。なお、リーチ演出は、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出においてリーチ表示が表示されてから、大当りまたははずれとなる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。また、メイン制御ROM60bには、各種別(大当り用、小当り用、リーチはずれ用、通常はずれ用)の特図変動パターンを、各特図変動パターンに基づいて実行可能な演出内容に応じてグループ分けした特図変動パターングループが複数設定された特図変動パターンテーブルが設けられている(図9〜図12参照)。なお、実施例に係る特図変動パターンテーブルに関しては、後に詳細に説明する。
(特図変動パターン一次振分判定値について)
メイン制御ROM60bには、各特図変動パターンテーブルから特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31を決定するための特図変動パターン一次振分判定値が記憶されている。すなわち、特図変動パターン一次振分判定値を用いて特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31を決定することで、最終的に決定される特図変動パターンを絞り込むようになっている。特図変動パターン一次振分判定値としては、特図変動パターン一次振分用乱数の取り得る「0」〜「252」の253通りの整数とされている。ここで、前記特図変動パターン一次振分判定値は、前記第1〜第3の特図変動パターン一次テーブル毎に、個別に設定されている。このように、特図変動パターン一次振分判定値を用いて特図変動パターングループを決定することで、決定された特図変動パターングループに含まれる特図変動パターンの範囲から最終的な特図変動パターンが決定されるようになっている。
(特図変動パターン二次振分用判定値)
また、メイン制御ROM60bには、特図変動パターン二次振分用判定値が記憶されている。特図変動パターン二次振分用判定値は、特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて決定された特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31に含まれる特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定するための判定値であり、特図変動パターン二次振分用乱数の取り得る「0」〜「250」の全251通りの整数が特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31毎に割当てられている。そして、各特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31に含まれる特図変動パターン毎に、特図変動パターン二次振分用判定値が所定数ずつ割当てられている。すなわち、特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて決定された特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31において、特図変動パターン二次振分用乱数に対応する判定値が割当てられた変動パターンを特定することで、図柄変動演出において実行される特図変動パターン(演出内容や演出時間)が決定される。すなわち、実施例では、特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31を決定することで、演出内容の系統毎の選択されやすさ(行われやすさ)を調整し、更に特図変動パターン二次振分用乱数に基づいて各特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31から特図変動パターンを決定することで、各特図変動パターンの選択されやすさを調節している。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
メイン制御ROM60bには、複数種類の普図変動パターンが記憶されており、各普図変動パターンに対応して普図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記普図変動パターンは、普図変動表示を開始してから普図が確定停止表示されるまでの普図変動表示の変動時間を特定している。普図変動パターン振分判定値は、前記普図変動パターン振分用乱数を用いて普図変動パターンの決定に用いる判定値であり、普図変動パターン決定用乱数の取り得る数値「0」〜「8」までの全9通りの整数の中から定められている。そして、普図変動パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された普図変動パターン振分用乱数に対応する普図変動パターン振分判定値が割り当てられた普図変動パターンがメイン制御CPU60aにより特定されるようになっている。ここで、普図変動パターン決定用判定値は、普図当り判定を行った時点での遊技状態が変短状態か非変短状態であるかによって、割当てられる普図変動パターンの種類および割当数が異なっている。具体的に、実施例では、非変短状態の場合に1つの普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、所定時間の変動時間(例えば2000ms)を定める普図変動パターンが決定されるのに対し、変短状態の場合に複数(実施例では2つ)の普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、各普図変動パターンに対する普図変動パターン決定用判定値の割当数に応じた割合で、所定時間の変動時間(例えば820ms)を定める普図変動パターンおよびこれと異なる変動時間(例えば200ms)を定める普図変動パターンの何れかの普図変動パターンが決定される。
(統括制御基板について)
前記統括制御基板65には、統括制御CPU65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図8に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ここで、前記統括制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。前記演出パターンは前記特図変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された特図変動パターンに基づいて対応する演出パターンを統括制御CPU65aが決定するようになっている。なお、前記演出パターンは、前記特図変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの特図変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、ランプ装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。また、前記統括制御CPU65aが決定可能な演出パターンは、遊技演出モード毎に複数種類が定められており、統括制御CPU65aが演出パターンを決定する際の遊技演出モードに応じた演出パターン群(演出内容群)に含まれる演出パターンの中から、特図変動パターンに対応する1つの演出パターンを統括制御CPU65aが決定するようになっている。
また、統括制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(表示制御基板70について)
次に、図8に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
すなわち、メイン制御CPU60aは、始動入賞口30,31への入賞を契機として各種乱数を取得する乱数取得手段(入賞情報取得手段、入球情報取得手段)としての機能を有すると共に、図柄変動演出の開始時に、乱数取得手段により取得された乱数の値が予め定められた当り判定値(大当り判定値または小当り判定値)と一致するか否かを判定することで、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)が付与されるか否かの当り判定を行う当り判定手段(第1の当り判定手段)としての機能を備えている。より詳細には、メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30への入賞を契機として各種乱数を取得する第1の乱数取得手段(第1の入賞情報取得手段)としての機能を有すると共に、第2始動入賞口31への入賞を契機として各種乱数を取得する第2の乱数取得手段(第2の入賞情報取得手段)としての機能も有している。また、始動入賞口30,31への入賞を契機として当りか否かを判定する当り判定手段、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段(当り判定手段)および決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。メイン制御CPU60aは、前記始動入賞口30,31への入賞に基づいて、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数の特図変動パターン(変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する特図変動パターン決定手段(変動パターン決定手段)としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が高確率となる確変状態および確変状態に比べて低確率な非確変状態の何れかを決定する遊技状態決定手段(第1遊技状態決定手段)としての確変決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを判定するようになっている。また、メイン制御CPU60aは、ゲート部48へのパチンコ球の通過を契機として各種乱数を取得する別の乱数取得手段(第3の入賞情報取得手段)としての機能を有している。更に、第3の入賞情報取得手段としてのメイン制御CPU60aが取得した通過検出情報に基づいて第2の当り判定(普図当り判定)を実行する第2の当り判定手段としての機能を有している。
更に、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞する確率が高確率となる入賞率向上状態(変短状態)を付与することを当り遊技の種類に応じて決定する入賞率向上状態付与決定手段(第2遊技状態決定手段)として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、入賞率向上状態を付与する期間を決定する入賞率向上状態付与期間決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ変短状態を付与する変短状態付与手段としても機能している。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、入賞率向上状態付与期間として決定するようになっている。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞口30,31への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態、変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御RAM60cは、図柄表示装置17で図柄変動演出が行われている間(すなわち第1および第2特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている間)に取得された入賞情報を始動保留情報として複数記憶可能な保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(図柄表示装置17や第1特図表示部50A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される入賞情報を第1始動保留情報として記憶する第1保留記憶手段および表示手段(図柄表示装置17や第2特図表示部50B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される入賞情報を第2始動保留情報として記憶する第2保留記憶手段として機能する。
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する特図処理および特図開始処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30に対応する第1始動入賞検出センサ34がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31に対応する第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。これにより、特図入力処理を終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技または小当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当該第2特図始動保留情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第2特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図保留表示部53の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により第2特図始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、168/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1516/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第2特図表示部50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図2の大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、大当り図柄が確変状態を付与する大当り図柄の場合には、確変状態を示す確変フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄の場合に確変フラグを「0」に設定する。また、大当り図柄が変短状態を付与する大当り図柄の場合には、変短状態を示す変短フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄の場合に変短フラグを「0」に設定する。なお、変短フラグは、変短状態の終了条件が満たされると、変短フラグが「0」に設定される。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB25)。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、小当りを発生させるか否かを判定する小当り判定(当り抽選)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した当り判定用乱数の値が、小当り判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。なお、前述したように、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得された場合に小当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち小当り確率)は、1/65536に設定されている。そして、ステップB27における小当り判定の判定結果が肯定の場合には(小当りが発生する場合には)、小当りの変動であることを示す小当りフラグに「1」が設定される(ステップB28)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第2特図表示部50Bに確定停止表示される小当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB29)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図2の小当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで小当り図柄を決定することになる。なお、実施例のパチンコ機10では、小当り判定した時点の確変フラグおよび変短フラグの値を維持するよう設定されており、小当りの場合に確変フラグおよび変短フラグの値を変化させないよう構成されている。そして、小当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターン(当り変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB30)。
ステップB27の小当り判定の判定結果が否定の場合には(すなわち大当りおよび小当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB31)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。なお、実施例において演出実行判定は、非確変・非変短状態または確変・非変短状態の場合に演出実行判定用乱数に基づいて行われる一方で、非確変・変短状態または確変・変短状態の場合には、メイン制御CPU60aにより否定判定されるようになっている。すなわち、非確変・変短状態または確変・変短状態の場合には、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンまたは通常はずれ特図変動パターンを決定することで、リーチ演出を実行させるか否かが決まるようになっている。そして、ステップB31の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB32)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターン(はずれリーチ変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB33)。なお、リーチ演出とは、同一飾図が2つ揃って残りの1つが変動中となる演出に限らず、特定の図柄変動が行われる状態を含むものである。
また、ステップB31での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB34)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターン(はずれ変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB35)。
ここで、ステップB25,B30,B33,B35において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示を開始させるように第2特図表示部50Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示部50Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口30への入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第1特図始動保留情報(乱数)を読み込む。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を読み込んだ後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB36)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、164/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1516/65536に設定されている。そして、ステップB36における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB37)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1特図表示部50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB38)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図1毎に大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、決定した大当り図柄に応じて該大当り図柄により特定される大当り遊技後の遊技演出モード(遊技状態)を示す遊技演出モードフラグ(すなわち確変フラグ、変短フラグ)を設定する。大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB39)。
一方、ステップB36の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、小当りを発生させるか否かを判定する小当り判定(当り抽選)を行う(ステップB41)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した当り判定用乱数の値が、小当り判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。なお、前述したように、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得された場合に小当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち小当り確率)は、222/65536に設定されている。そして、ステップB41における小当り判定の判定結果が肯定の場合には(小当りが発生する場合には)、小当りの変動であることを示す小当りフラグに「1」が設定される(ステップB42)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1特図表示部50Aに確定停止表示される小当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB43)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図1の小当り図柄が各別に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで小当り図柄を決定することになる。なお、実施例のパチンコ機10では、小当り判定した時点の確変フラグおよび変短フラグの値を維持するよう設定されており、小当りの場合に確変フラグおよび変短フラグの値を変化させないよう構成されている。そして、小当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターン(当り変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB44)。
また、ステップB41の小当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りおよび小当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB45)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。なお、実施例において演出実行判定は、非確変・非変短状態または確変・非変短状態の場合に演出実行判定用乱数に基づいて行われる一方で、非確変・変短状態または確変・変短状態の場合には、メイン制御CPU60aにより否定判定されるようになっている。すなわち、前述と同様に非確変・変短状態または確変・変短状態の場合には、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンまたは通常はずれ特図変動パターンを決定することで、リーチ演出を実行させるか否かが決まるようになっている。そして、ステップB45の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB46)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターン(はずれリーチ変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB47)。
また、ステップB45での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB48)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターン(はずれ変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB49)。
ここで、ステップB39,B44,B47,B49において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB40)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示部50Aを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示部50Aの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(統括制御について)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列26a,26b,26cの飾図が決定される。
また、メイン制御CPU60aから出力される特図1指定コマンドおよび特図2指定コマンドに基づいて、確変情報フラグおよび変短情報フラグを統括制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、確変状態を付与する大当り図柄に対応する場合に確変状態を示す確変情報フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に確変情報フラグを「0」に設定する。また、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、変短状態を付与する大当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短情報フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に変短情報フラグを「0」に設定する。
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列26aの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列26cの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列26bの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
また、前記統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御CPU65aは、はずれ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。
前記統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aが出力する特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指示された大当り図柄の種類と、変短状態の開始および終了に係る各指定コマンドと、演出モードフラグの設定値をもとに、遊技演出モードの種類を決定し、当該決定した遊技演出モードを示す値に演出モードフラグを更新する。遊技演出モードフラグは、現在滞在している遊技演出モードを識別可能な情報で構成されており、統括制御RAM65cに設定される。統括制御CPU65aは、遊技演出モードフラグを更新すると、遊技演出モードを指示するモード指定コマンドを表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力する。
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列26a,26b,26cの図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。
ここで、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の内容は、メイン制御CPU60aから出力される特図変動パターン指定コマンドまたは統括制御CPU65aから出力される演出パターン指定コマンドに応じて設定されるものであり、第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報に基づいて、メイン制御CPU60aおよび統括制御CPU65aが図柄表示装置17で行わせる図柄変動演出の内容を特定する演出内容を決定する図柄変動演出決定手段としての機能を有している。
(特図変動パターンテーブルの関係について)
次に、メイン制御ROM60bに設定される変動パターンと、特図変動パターンテーブルとの関係について説明する。
前述のように、大当り用の特図変動パターン、小当り用の特図変動パターン、リーチはずれ用の特図変動パターンおよび通常はずれ用の特図変動パターンを、各特図変動パターンに基づいて実行可能な演出内容に応じてグループ分けした特図変動パターングループが複数設定された特図変動パターンテーブルがメイン制御ROM60bに複数種類設定されている。そして、当り判定(大当り判定および小当り判定)を行う時点(特図変動パターンを決定する時点)の遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)に応じて、メイン制御ROM60bに設定された複数種類の特図変動パターンテーブルから1つの特図変動パターンテーブルをメイン制御CPU60aが決定して、当該決定した特図変動パターンテーブルに基づいて、メイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定するよう構成されている。具体的に、実施例では非変短状態の場合に特図変動パターンを決定する際に用いられる非変短時特図変動パターンテーブルTA11,TA21,TC22と、変短状態の場合に特図変動パターンを決定する際に用いられる変短時特図変動パターンテーブルTB12,TB21,TC11とがメイン制御ROM60bに設定されており、当り判定を行う時点での遊技状態が変短状態の場合と非変短状態の場合とで、メイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルが異なるようになっている。
すなわち、実施例に係るメイン制御ROM60bは、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出(特図表示部50A,50Bで行われる特図変動表示)の特図変動時間を定めた複数の変動パターンが設定された変動パターンテーブルを複数種類記憶する記憶手段としての機能を備えている。そして、メイン制御CPU60aは、当り判定の判定結果が肯定判定となることを契機として、特図変動パターン(変動パターン)を決定する変動パターンテーブル(特図変動パターンテーブル)を決定する特図変動パターンテーブル決定手段(変動パターン決定手段)としての機能を具備している。また、前記始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として、メイン制御ROM60bが記憶する複数の特図変動パターンテーブルの内の1つの特図変動パターンテーブルに基づいて特図変動パターンを決定する特図変動パターン決定手段(変動パターン決定手段)としてもメイン制御CPU60aが機能している。
(非変短時特図変動パターンテーブル)
また、前記非変短時特図変動パターンテーブルTA11,TA21は、非確変状態の場合に特図変動パターンを決定する際に用いられる第1の非変短時特図変動パターンテーブルTA11と、確変状態の場合に特図変動パターンを決定する際に用いられる第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA21とがメイン制御ROM60bに設定してある(図9参照)。すなわち、当り判定を行う時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該当り判定を行う際に確変状態であるか非確変状態であるかに応じて、メイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルが異なるよう構成されている。また、当り判定を行う時点の遊技状態が非変短状態の場合には、第1始動入賞口30への入賞を契機として取得された第1特図始動保留情報に基づいて当り判定が行われるか、第2始動入賞口31への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報に基づいて当り判定が行われるかに関わらず、当該当り判定を行う時点の遊技状態(確変状態か否か)に応じて、メイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルTA11,TA21が定まるよう構成されている。すなわち、第1の非変短時特図変動パターンテーブルTA11は、当り判定を行う時点の遊技状態が非確変・非変短状態の場合にメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定可能な特図変動パターンテーブルとして設定され、第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA21は、当り判定を行う時点の遊技状態が確変・非変短状態の場合にメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定可能な特図変動パターンテーブルとして設定されている。
前記第1および第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA11,TA21には、所定数の大当り用の特図変動パターンから構成された大当り特図変動パターングループPGA11,PGA21と、所定数の小当り用の特図変動パターンから構成された小当り特図変動パターングループPGA12,PGA22と、所定数のリーチはずれ用の特図変動パターンから構成されたリーチはずれ特図変動パターングループPGA13,PGA23と、所定数の通常はずれ用の特図変動パターンから構成された通常はずれ特図変動パターングループPGA14,PGA24とが設定されている。なお、第1および第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA11,TA21において、各特図変動パターングループを同じグループ数だけ設定してもよく、また異なるグループ数を設定するようにしてもよい。また、第1および第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA11,TA21に含まれる特図変動パターンは、同一基準でグループ分けするようにしてもよく、また異なる基準でグループ分けするようにしてもよい。更に、第1および第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA11,TA21に、同じ種類の特図変動パターンを含むよう設定してもよく、また異なる種類の特図変動パターンを設定するようにしてもよい。一例として、実施例の第1および第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA11,TA21には、異なる基準でグループ分けされた3種類の大当り特図変動パターングループPGA11,PGA21およびリーチはずれ特図変動パターングループPGA13,PGA23が夫々設定されると共に、1種類の小当り特図変動パターングループPGA12,PGA22および通常はずれ特図変動パターングループPGA14,PGA24が設定されている。
ここで、前記第1および第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA11,TA21は、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数および第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、メイン制御CPU60aが決定する通常はずれ特図変動パターンの決定割合が変動するよう特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられている。具体的には、第1特図始動保留情報に基づいて特図変動パターンを決定する場合には、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報が増えるにつれて、短い変動時間を特定する通常はずれ特図変動パターンに対する特図変動パターン二次振分用乱数の割当数が増えるよう構成され、第2特図始動保留情報に基づいて特図変動パターンを決定する場合には、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報が増えるにつれて、短い変動時間を特定する通常はずれ特図変動パターンに対する特図変動パターン二次振分用乱数の割当数が増えるよう構成されている。すなわち、非確変・非変短状態または確変・非変短状態の場合に、第1および第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA11,TA21に基づいてメイン制御RAM60cが特図変動パターンを決定する場合に、メイン制御RAM60cに記憶されている特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて1変動当りの変動時間(平均変動時間)が短くなるようになっている。すなわち、第1および第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA11,TA21は、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出(特図変動表示)の変動時間を短縮し得るよう構成されている。
(変短時特図変動パターンテーブル)
前記変短時特図変動パターンテーブルは、変短状態の場合に第1特図始動保留情報に基づいて特図変動パターンを決定する際に用いられる第1の変短時特図変動パターンテーブルTB11,TB12と、変短状態の場合に第2特図始動保留情報に基づいて特図変動パターンを決定する際に用いられる第2の変短時特図変動パターンテーブルTB21,TB22とがメイン制御ROM60bに設定されている。すなわち、当り判定を行う時点の遊技状態が変短状態である場合には、第1始動入賞口30への入賞を契機として取得された第1特図始動保留情報に基づいて当り判定が行われるか、第2始動入賞口31への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報に基づいて当り判定が行われるかにより、メイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルが異なるよう構成されている。また、当り判定が行われる時点の遊技状態が変短状態の場合には、当該当り判定が行われる時点の遊技状態が確変状態であるか非確変状態であるかに関わらず、第1特図始動保留情報に基づいて当り判定が行われるか、第2特図始動保留情報に基づいて当り判定が行われるかに応じて、メイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルが定まるよう構成されている。すなわち、第1の変短時特図変動パターンテーブルTB11,TB12は、当り判定が行われる時点の遊技状態が非確変・変短状態または確変・変短状態で、第1特図始動保留情報に基づいて当り判定が行われる場合にメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定可能な特図変動パターンテーブルとして設定され、第2の変短時特図変動パターンテーブルTB21,TB22は、当り判定が行われる時点の遊技状態が非確変・変短状態または確変・変短状態で、第2特図始動保留情報に基づいて当り判定が行われる場合にメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定可能な特図変動パターンテーブルとして設定されている。
(第1の変短時特図変動パターンテーブルTB11,TB12について)
前記メイン制御ROM60bには、図10,図11に示すように、前記第1の変短時特図変動パターンテーブルTB11,TB12として、各特図変動パターンテーブルに基づいて特図変動パターンを決定した場合の平均特図変動時間が異なるよう構成された複数種類の特図変動パターンテーブルが設定されている。なお、平均特図変動時間は、各特図変動パターンテーブルTB11,TB12に基づいて特図変動パターンを決定した際に図柄変動演出(特図変動表示)が行われる変動時間の期待値であり、各特図変動パターンテーブルTB11,TB12に設定された変動時間を特定する各特図変動パターンの種類や特図変動パターンの決定割合により定まっている。
具体的に、前記メイン制御ROM60bには、第1の変短時特図変動パターンテーブルTB11,TB12として、第1特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定および小当り判定)が肯定判定の場合に決定可能な当り特図変動パターンの種類または当り特図変動パターンの決定割合が異なると共に、第1特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定および小当り判定)が肯定判定の場合に決定可能なはずれ特図変動パターン(リーチはずれ特図変動パターンおよび通常はずれ変動パターン)の種類またははずれ特図変動パターン(リーチはずれ特図変動パターンおよび通常はずれ変動パターン)の決定割合が異なるよう構成された第1の高速特図変動パターンテーブルTB11および第1の低速特図変動パターンテーブルTB12が設定されており、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に基づいて特図変動パターンを決定した場合に、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に基づいて特図変動パターンを決定した場合と比べて、図柄変動演出(特図変動表示)の平均特図変動時間(変動時間の期待値)が短くなるよう構成されている。言い換えると、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に基づいて特図変動パターンが決定された場合には、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に基づいて特図変動パターンが決定された場合と比べて、1変動当りの図柄変動演出(特図変動表示)の変動時間が短く、単位時間あたりに実行可能な図柄変動演出(特図変動表示)の変動回数が増えるようになっている。
(第1の高速特図変動パターンテーブルTB11)
前記第1の高速特図変動パターンテーブルTB11は、図10に示すように、大当り用の特図変動パターンから構成された所定数の大当り特図変動パターングループPGB111と、小当り用の特図変動パターンから構成された所定数の小当り特図変動パターングループPGB112と、はずれ用の特図変動パターンから構成された所定数のはずれ特図変動パターングループPGB113とが設定されている。すなわち、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に基づいて特図変動パターンを決定する際には、当り判定(大当り判定および小当り判定)の判定結果に応じて、第1特図始動保留情報に含まれる特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて当該テーブルTB11に設定された特図変動パターングループPGB111〜PGB113の何れかをメイン制御CPU60aが決定すると共に、特図変動パターン二次振分用乱数に基づいて決定した特図変動パターングループPGB111〜PGB113に含まれる特図変動パターンの何れかをメイン制御CPU60aが決定するよう構成される。
実施例の第1の高速特図変動パターンテーブルTB11には、図10に示すように、大当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類の大当り特図変動パターングループPGB111が設定され、当該大当り特図変動パターングループPGB111に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、大当りの当選に伴って第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じ大当り特図変動パターングループPGB111をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、この大当り特図変動パターングループPGB111は、所定数(実施例では1つ)の大当り特図変動パターン(以下、第4の大当り特図変動パターンという)が含まれている。すなわち、第4の大当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、大当り特図変動パターングループPGB111が決定された際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、第4の大当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第4の大当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、6600msに設定されている。
第1の高速特図変動パターンテーブルTB11には、図10に示すように、小当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類の小当り変動パターングループPGB112が設定され、当該小当り特図変動パターングループPGB112に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、小当りの当選に伴って第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じ小当り特図変動パターングループPGB112をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、この小当り特図変動パターングループPGB112は、所定数(実施例では1つ)の小当り特図変動パターンが含まれている。すなわち、小当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、小当り特図変動パターングループPGB112が決定された際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、小当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、小当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、24100msに設定されている。
また、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11には、図10に示すように、大当りおよび小当りに当選の何れもしないはずれの場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類のはずれ変動パターングループPGB113が設定され、当該はずれ特図変動パターングループPGB113に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、当り判定(大当り判定および小当り判定)のはずれに伴って第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じはずれ特図変動パターングループPGB113をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、このはずれ特図変動パターングループPGB113は、所定数(実施例では2つ)のはずれ特図変動パターンが含まれている。すなわち、第1のはずれ特図変動パターンに対して16個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられると共に、第3のはずれ特図変動パターンに対して235個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、はずれ特図変動パターングループPGB113が決定された際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に応じたはずれ特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第1のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、8934msに設定され、第3のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、2100msに設定されている。ここで、前記第1のはずれ特図変動パターンおよび第3のはずれ特図変動パターンは、リーチ演出が行われない通常はずれ用の特図変動パターンである。
(第1の低速特図変動パターンテーブルTB12)
前記第1の低速特図変動パターンテーブルTB12は、図10に示すように、大当り用の特図変動パターンから構成された所定数の大当り特図変動パターングループ121a〜121bと、小当り用の特図変動パターンから構成された所定数の小当り特図変動パターングループ122と、はずれ用の特図変動パターンから構成された所定数のはずれ特図変動パターングループ123とが設定されている。すなわち、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に基づいて特図変動パターンを決定する際には、当り判定(大当り判定および小当り判定)の判定結果に応じて、第1特図始動保留情報に含まれる特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて当該テーブルTB12に設定された特図変動パターングループの何れかをメイン制御CPU60aが決定すると共に、特図変動パターン二次振分用乱数に基づいて決定した特図変動パターングループに含まれる特図変動パターンの何れかをメイン制御CPU60aが決定するよう構成される。
第1の低速特図変動パターンテーブルTB12には、図10に示すように、大当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして2種類の大当り特図変動パターングループPGB121a〜121bが設定され、当該大当り特図変動パターングループPGB121a〜121bの夫々に対して所定数の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。具体的には、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12では、大当り特図変動パターングループPGB121aに対して100個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられ、大当り特図変動パターングループPGB121bに対して129個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられており、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に基づいて変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に応じた大当り特図変動パターン121a〜121bの何れかがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。
また、この大当り特図変動パターングループPGB121aは、所定数(実施例では1つ)の大当り特図変動パターン(以下、第2の大当り特図変動パターンという)が含まれている。すなわち、第2の大当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、大当り特図変動パターングループPGB121aが決定された際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、第2の大当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第2の大当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、45100msに設定されている。同様に、この大当り特図変動パターングループPGB121bは、所定数(実施例では1つ)の大当り特図変動パターン(以下、第3の大当り特図変動パターンという)が含まれている。すなわち、第3の大当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、大当り特図変動パターングループPGB121bが決定された際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、第3の大当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第3の大当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、52100msに設定されている。このように、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に設定される大当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に設定される大当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間よりも長くなるよう構成されている。従って、大当りの当選に伴って第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に基づいて特図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定する場合には、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に基づいて特図変動パターンを決定する場合と比べて、大当りが発生する場合の1変動当りの図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間の期待値(平均特図変動時間)が長くなるようになっている。
また、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12には、図10に示すように、小当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類の小当り変動パターングループPGB122が設定され、当該小当り特図変動パターングループPGB122に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、小当りの当選に伴って第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じ小当り特図変動パターングループPGB122をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、この小当り特図変動パターングループPGB122は、所定数(実施例では1つ)の小当り特図変動パターンが含まれている。すなわち、小当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、小当り特図変動パターングループPGB122が決定された際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、小当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、小当り特図変動パターングループPGB122に含まれる小当り特図変動パターンは、前記小当り特図変動パターングループPGB112に含まれる小当り特図変動パターンと同じ特図変動パターンであって、図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間が24100msに設定されている。
第1の低速特図変動パターンテーブルTB12には、図10に示すように、大当りおよび小当りに当選の何れもしないはずれの場合に決定可能な特図変動パターングループとして3種類のはずれ変動パターングループPGB123a〜123cが設定され、当該はずれ特図変動パターングループPGB123a〜123cの夫々に対して所定数の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。具体的には、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12では、はずれ特図変動パターングループPGB123aに対して217個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられ、はずれ特図変動パターングループPGB123bに対して10個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられ、はずれ特図変動パターングループPGB123cに対して2個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられており、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に基づいて変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に応じた大当り特図変動パターン123a〜123cの何れかがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、はずれ特図変動パターングループPGB123aは、リーチ演出を行うことなくはずれとなる通常はずれ特図変動パターンが設定され、はずれ特図変動パターングループPGB123bおよびはずれ特図変動パターングループPGB123cは、リーチ演出を行った後にはずれとなるリーチはずれ特図変動パターンが設定されており、特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて、はずれ特図変動パターングループPGB123a〜123cの何れかを決定することで、リーチ演出が行われるか否かが決定されるようになっている。
また、このはずれ特図変動パターングループPGB123aは、所定数(実施例では2つ)のはずれ特図変動パターンが含まれている。すなわち、第1のはずれ特図変動パターンに対して11個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられると共に、第3のはずれ特図変動パターンに対して240個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、はずれ特図変動パターングループPGB123aが決定された際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に応じたはずれ特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第1のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、8934msに設定され、第3のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、2100msに設定されている。ここで、前記第1のはずれ特図変動パターンおよび第3のはずれ特図変動パターンは、リーチ演出が行われない通常はずれ用の特図変動パターンである。
はずれ特図変動パターングループPGB123bは、所定数(実施例では2つ)のはずれ特図変動パターンが含まれている。すなわち、第4のはずれ特図変動パターンに対して151個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられると共に、第6のはずれ特図変動パターンに対して100個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、はずれ特図変動パターングループPGB123bが決定された際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に応じて第4または第6のはずれ特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第4のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、16100msに設定され、第6のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、43100msに設定されている。ここで、前記第1のはずれ特図変動パターンおよび第3のはずれ特図変動パターンは、リーチ演出が行われた後にはずれ表示が表示されるリーチはずれ用の特図変動パターンである。
はずれ特図変動パターングループPGB123cは、所定数(実施例では1つ)のはずれ特図変動パターンが含まれている。すなわち、第7のはずれ特図変動パターンに対して全ての特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、はずれ特図変動パターングループPGB123cが決定された際には、第1特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、第7のはずれ特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第7のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、54100msに設定されている。ここで、前記第7のはずれ特図変動パターンは、リーチ演出が行われた後にはずれ表示が表示されるリーチはずれ用の特図変動パターンである。
このように、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に設定されるはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間が、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に設定されるはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間よりも長くなるよう構成されている。従って、大当りの当選に伴って第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に基づいて特図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定する場合には、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に基づいて特図変動パターンを決定する場合と比べて、はずれとなる場合の1変動当りの図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間の期待値(平均特図変動時間)が長くなるようになっている。
すなわち、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11および第1の低速特図変動パターンテーブルTB12では、大当りに当選した場合にメイン制御CPU60aが決定可能な当り特図変動パターンの種類が異なると共に、大当りおよび小当りに当選しないはずれの場合にメイン制御CPU60aが決定可能なはずれ特図変動パターンの種類が異なる(なお部分的に共通している)と共に、はずれ特図変動パターンの決定割合が異なっており、変短状態の場合に第1特図始動保留情報に基づいて特図変動パターンを決定する際に、メイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する際に参照するテーブルTB11,TB12に応じて、図柄変動演出の特図変動時間が可変するよう構成されている。また、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に設定されたはずれ特図変動パターンにより定まる平均変動時間は、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に設定されたはずれ特図変動パターンにより定まる平均変動時間が高速特図変動パターンテーブルの平均変動時間よりも長くなるよう設定されている。
(第2の変短時特図変動パターンテーブルTB21,TB22について)
前記メイン制御ROM60bには、図11に示すように、前記第2の変短時特図変動パターンテーブルTB21,TB22として、各特図変動パターンテーブルに基づいて特図変動パターンを決定した場合の平均特図変動時間が異なるよう構成された複数種類の特図変動パターンテーブルが設定されている。なお、平均特図変動時間は、前述した第1の変短時特図変動パターンテーブルTB11,TB12と同様に、各特図変動パターンテーブルTB21,TB22に基づいて特図変動パターンを決定した際に図柄変動演出(特図変動表示)が行われる変動時間の期待値であり、各特図変動パターンテーブルTB21,TB22に設定された変動時間を特定する各特図変動パターンの種類や特図変動パターンの決定割合により定まっている。
具体的に、前記メイン制御ROM60bには、第2の変短時特図変動パターンテーブルTB21,TB22として、第2特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定および小当り判定)が肯定判定の場合に決定可能な当り特図変動パターンの種類または当り特図変動パターンの決定割合が異なると共に、第2特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定および小当り判定)が肯定判定の場合に決定可能なはずれ特図変動パターン(リーチはずれ特図変動パターンおよび通常はずれ変動パターン)の種類またははずれ特図変動パターン(リーチはずれ特図変動パターンおよび通常はずれ変動パターン)の決定割合が異なるよう構成された第2の高速特図変動パターンテーブルTB21および第2の低速特図変動パターンテーブルTB22が設定されており、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に基づいて特図変動パターンを決定した場合に、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて特図変動パターンを決定した場合と比べて、図柄変動演出(特図変動表示)の平均特図変動時間(変動時間の期待値)が短くなるよう構成されている。言い換えると、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に基づいて特図変動パターンが決定された場合には、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて特図変動パターンが決定された場合と比べて、1変動当りの図柄変動演出(特図変動表示)の変動時間が短く、単位時間あたりに実行可能な図柄変動演出(特図変動表示)の変動回数が増えるようになっている。
(第2の高速特図変動パターンテーブルTB21)
前記第2の高速特図変動パターンテーブルTB21は、図11に示すように、大当り用の特図変動パターンから構成された所定数の大当り特図変動パターングループPGB211と、小当り用の特図変動パターンから構成された所定数の小当り特図変動パターングループPGB212と、はずれ用の特図変動パターンから構成された所定数のはずれ特図変動パターングループPGB213a〜213bとが設定されている。すなわち、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に基づいて特図変動パターンを決定する際には、当り判定(大当り判定および小当り判定)の判定結果に応じて、第2特図始動保留情報に含まれる特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて当該テーブルTB21に設定された特図変動パターングループPGB211〜PGB213bの何れかをメイン制御CPU60aが決定すると共に、特図変動パターン二次振分用乱数に基づいて決定した特図変動パターングループPGB211〜PGB213bに含まれる特図変動パターンの何れかをメイン制御CPU60aが決定するよう構成される。
実施例の第2の高速特図変動パターンテーブルTB21には、図11に示すように、大当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類の大当り特図変動パターングループPGB211が設定され、当該大当り特図変動パターングループPGB211に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、大当りの当選に伴って第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じ大当り特図変動パターングループPGB211をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、この大当り特図変動パターングループPGB211は、所定数(実施例では1つ)の大当り特図変動パターン(以下、第4の大当り特図変動パターンという)が含まれている。すなわち、第4の大当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、大当り特図変動パターングループPGB211が決定された際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、第4の大当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第4の大当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、前述のように6600msに設定されている。
第2の高速特図変動パターンテーブルTB21には、図11に示すように、小当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類の小当り変動パターングループPGB212が設定され、当該小当り特図変動パターングループPGB212に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、小当りの当選に伴って第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じ小当り特図変動パターングループPGB212をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、この小当り特図変動パターングループPGB212は、所定数(実施例では1つ)の小当り特図変動パターンが含まれている。すなわち、小当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、小当り特図変動パターングループPGB212が決定された際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、小当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、小当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、前述のように24100msに設定されている。
また、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21には、図11に示すように、大当りおよび小当りに当選の何れもしないはずれの場合に決定可能な特図変動パターングループとして2種類のはずれ変動パターングループPGB213a〜213bが設定され、当該はずれ特図変動パターングループPGB213a〜213bの夫々に対して所定数の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。具体的には、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21では、はずれ特図変動パターングループPGB213aに対して223個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられ、はずれ特図変動パターングループPGB213bに対して6個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられており、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に基づいて変動パターンを決定する際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に応じた大当り特図変動パターン213a〜213bの何れかがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、はずれ特図変動パターングループPGB213aは、リーチ演出を行うことなくはずれとなる通常はずれ特図変動パターンが設定され、はずれ特図変動パターングループPGB213bは、リーチ演出を行った後にはずれとなるリーチはずれ特図変動パターンが設定されており、特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて、はずれ特図変動パターングループPGB213a〜213bの何れかを決定することで、リーチ演出が行われるか否かが決定されるようになっている。
また、このはずれ特図変動パターングループPGB213aは、所定数(実施例では2つ)のはずれ特図変動パターンが含まれている。すなわち、第2のはずれ特図変動パターンに対して220個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられると共に、第3のはずれ特図変動パターンに対して31個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、はずれ特図変動パターングループPGB213aが決定された際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に応じたはずれ特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第2のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、6600msに設定され、第3のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、2100msに設定されている。ここで、前記第2のはずれ特図変動パターンおよび第3のはずれ特図変動パターンは、リーチ演出が行われない通常はずれ用の特図変動パターンである。
はずれ特図変動パターングループPGB213bは、所定数(実施例では1つ)のはずれ特図変動パターンが含まれている。すなわち、第8のはずれ特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、はずれ特図変動パターングループPGB123bが決定された際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、第8のはずれ特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第8のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、6600msに設定されている。ここで、前記第8のはずれ特図変動パターンは、リーチ演出が行われた後にはずれ表示が表示されるリーチはずれ用の特図変動パターンである。
(第2の低速特図変動パターンテーブルTB22)
前記第2の低速特図変動パターンテーブルTB22は、図11に示すように、大当り用の特図変動パターンから構成された所定数の大当り特図変動パターングループ221a〜221bと、小当り用の特図変動パターンから構成された所定数の小当り特図変動パターングループ222と、はずれ用の特図変動パターンから構成された所定数のはずれ特図変動パターングループ223a〜223cとが設定されている。すなわち、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて特図変動パターンを決定する際には、当り判定(大当り判定および小当り判定)の判定結果に応じて、第2特図始動保留情報に含まれる特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて当該テーブルTB22に設定された特図変動パターングループ221a〜223cの何れかをメイン制御CPU60aが決定すると共に、特図変動パターン二次振分用乱数に基づいて決定した特図変動パターングループ221a〜223cに含まれる特図変動パターンの何れかをメイン制御CPU60aが決定するよう構成される。
第2の低速特図変動パターンテーブルTB22には、図11に示すように、大当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして2種類の大当り特図変動パターングループPGB221a〜221bが設定され、当該大当り特図変動パターングループPGB221a〜221bの夫々に対して所定数の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。具体的には、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22では、大当り特図変動パターングループPGB221aに対して100個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられ、大当り特図変動パターングループPGB221bに対して129個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられており、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて変動パターンを決定する際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に応じた大当り特図変動パターンPGB221a〜221bの何れかがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。
また、この大当り特図変動パターングループPGB221aは、所定数(実施例では1つ)の大当り特図変動パターン(以下、第2の大当り特図変動パターンという)が含まれている。すなわち、第2の大当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、大当り特図変動パターングループPGB221aが決定された際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、第2の大当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第2の大当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、45100msに設定されている。同様に、この大当り特図変動パターングループPGB221bは、所定数(実施例では1つ)の大当り特図変動パターン(以下、第3の大当り特図変動パターンという)が含まれている。すなわち、第3の大当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、大当り特図変動パターングループPGB221bが決定された際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、第3の大当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第3の大当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、52100msに設定されている。このように、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に設定される大当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に設定される大当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間よりも長くなるよう構成されている。従って、第2特図始動保留情報に基づく大当りの当選に伴って第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて特図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定する場合には、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に基づいて特図変動パターンを決定する場合と比べて、大当りが発生する場合の1変動当りの図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間の期待値(平均特図変動時間)が長くなるようになっている。
また、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22には、図11に示すように、小当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類の小当り変動パターングループPGB222が設定され、当該小当り特図変動パターングループPGB222に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、小当りの当選に伴って第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じ小当り特図変動パターングループPGB222をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、この小当り特図変動パターングループPGB222は、所定数(実施例では1つ)の小当り特図変動パターンが含まれている。すなわち、小当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、小当り特図変動パターングループPGB222が決定された際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、小当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、小当り特図変動パターングループPGB222に含まれる小当り特図変動パターンは、前記小当り特図変動パターングループPGB212に含まれる小当り特図変動パターンと同じ特図変動パターンであって、図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間が24100msに設定されている。
第2の低速特図変動パターンテーブルTB22には、図11に示すように、大当りおよび小当りに当選の何れもしないはずれの場合に決定可能な特図変動パターングループとして3種類のはずれ変動パターングループPGB223a〜223cが設定され、当該はずれ特図変動パターングループPGB223a〜223cの夫々に対して所定数の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。具体的には、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22では、はずれ特図変動パターングループPGB223aに対して217個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられ、はずれ特図変動パターングループPGB223bに対して8個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられ、はずれ特図変動パターングループPGB223cに対して4個の特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられており、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて変動パターンを決定する際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に応じた大当り特図変動パターン223a〜223cの何れかがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、はずれ特図変動パターングループPGB223aは、リーチ演出を行うことなくはずれとなる通常はずれ特図変動パターンが設定され、はずれ特図変動パターングループPGB223bおよびはずれ特図変動パターングループPGB223cは、リーチ演出を行った後にはずれとなるリーチはずれ特図変動パターンが設定されており、特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて、はずれ特図変動パターングループPGB223a〜223cの何れかを決定することで、リーチ演出が行われるか否かが決定されるようになっている。
また、このはずれ特図変動パターングループPGB223aは、所定数(実施例では2つ)のはずれ特図変動パターンが含まれている。すなわち、第1のはずれ特図変動パターンに対して27個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられると共に、第3のはずれ特図変動パターンに対して224個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、はずれ特図変動パターングループPGB223aが決定された際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に応じたはずれ特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第1のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、8934msに設定され、第3のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、2100msに設定されている。ここで、前記第1のはずれ特図変動パターンおよび第3のはずれ特図変動パターンは、リーチ演出が行われない通常はずれ用の特図変動パターンである。
はずれ特図変動パターングループPGB223bは、所定数(実施例では2つ)のはずれ特図変動パターンが含まれている。すなわち、第4のはずれ特図変動パターンに対して151個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられると共に、第6のはずれ特図変動パターンに対して100個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、はずれ特図変動パターングループPGB223bが決定された際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に応じて第4または第6のはずれ特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第4のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、16100msに設定され、第6のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、43100msに設定されている。ここで、前記第1のはずれ特図変動パターンおよび第3のはずれ特図変動パターンは、リーチ演出が行われた後にはずれ表示が表示されるリーチはずれ用の特図変動パターンである。
はずれ特図変動パターングループPGB223cは、所定数(実施例では1つ)のはずれ特図変動パターンが含まれている。すなわち、第7のはずれ特図変動パターンに対して全ての特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、はずれ特図変動パターングループPGB223cが決定された際には、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、第7のはずれ特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第7のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、54100msに設定されている。ここで、前記第7のはずれ特図変動パターンは、リーチ演出が行われた後にはずれ表示が表示されるリーチはずれ用の特図変動パターンである。従って、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に設定されたリーチはずれ特図変動パターンにより定まる平均変動時間は、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に設定されたリーチはずれ特図変動パターンにより定まる平均変動時間よりも長くなるよう設定されている。
このように、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22は、はずれ特図変動パターングループPGB223b〜223cに設定されるはずれ特図変動パターンにより特定される特図変動時間が、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21のはずれ特図変動パターングループPGB213a〜213bに設定されるはずれ特図変動パターンにより特定される特図変動時間より長く設定されて、第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に応じて、はずれ特図変動パターングループPGB223b〜223cが決定されることで、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に設定されるはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間が、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に設定されるはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間よりも長くなるよう構成されている。従って、大当りの当選に伴って第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて特図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定する場合には、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に基づいて特図変動パターンを決定する場合と比べて、はずれとなる場合の1変動当りの図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間の期待値(平均特図変動時間)が長くなるようになっている。
すなわち、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21および第2の低速特図変動パターンテーブルTB22では、大当りに当選した場合にメイン制御CPU60aが決定可能な当り特図変動パターンの種類が異なると共に、大当りおよび小当りに当選しないはずれの場合にメイン制御CPU60aが決定可能なはずれ特図変動パターンの種類が異なる(なお部分的に共通している)と共に、はずれ特図変動パターンの決定割合が異なっており、変短状態の場合に第2特図始動保留情報に基づいて特図変動パターンを決定する際に、メイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する際に参照するテーブルTB21,TB22に応じて、図柄変動演出の特図変動時間が可変するよう構成されている。また、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に設定されたはずれ特図変動パターンにより定まる平均変動時間は、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に設定されたはずれ特図変動パターンにより定まる平均変動時間が高速特図変動パターンテーブルの平均変動時間よりも長くなるよう設定されている。
(特殊特図変動パターンテーブルTC11,TC21について)
前記メイン制御ROM60bには、図12に示すように、変短状態の場合に特図変動パターンを決定する際に用いられる特図変動パターンテーブルとして、前述した高速特図変動パターンテーブルTB11,TB21および低速特図変動パターンテーブルTB12,TB22とは別に、第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11が設定されている。ここで、第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11は、大当り判定に当選した際に特定条件を満たす場合に、当該大当りの当選に伴う大当り遊技後に付与された変短状態において第1の演出期間の間、メイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する際に参照するよう設定されたテーブルである。
具体的に、非変短状態において第1始動入賞検出センサ34の検出を契機としてメイン制御CPU60aが特定の当り遊技としての第1の大当り遊技(図柄A)または第5の大当り遊技(図柄E)を決定することを前記特定条件として、当該特定条件が成立した場合に、当該第1または第5の大当り遊技の終了後の変短状態において前記メイン制御CPU60aが第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に基づいて特図変動パターンを決定するよう設定されている。また、第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に基づいて特図変動パターンが決定される前記第1の演出期間は、第1または第5の大当り遊技後に変短状態が付与される期間(変短回数)に設定されており、実施例では第1の演出期間として第1の大当り遊技後に行われる1回の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる期間に設定されている。すなわち、非変短状態において第1特図始動保留情報に基づいてメイン制御CPU60aが第1または第5の大当り遊技を決定した場合に、当該第1の大当り遊技の終了後に第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報に基づいて行われる1変動目となる図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動パターンを、前記第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に基づいてメイン制御CPU60aが決定するよう設定されている。
また、前記メイン制御ROM60bには、図12に示すように、非変短状態の場合に特図変動パターンを決定する際に用いられる特図変動パターンテーブルとして、前述した第1および第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA1,TA2とは別に、第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21が設定されている。ここで、第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21は、前記第1の演出期間が終了した後の第2の演出期間の間、メイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する際に参照するよう設定されたテーブルである。
具体的に、前記第2の特殊特図変動パターンテーブルTB21に基づいて特図変動パターンが決定される前記第2の演出期間は、前記第1の演出期間の間(すなわち第1または第5の大当り遊技後の1回の図柄変動演出が行われる間)にメイン制御ROM60bが記憶した第2特図始動保留情報に基づいて実行される図柄変動演出(特図変動表示)の最大回数となるよう設定されている。具体的に、前述のようにメイン制御ROM60bは4つの第2特図始動保留情報を記憶し得るよう構成されており、実施例では第2の演出期間として第1の大当り遊技後に行われる2〜4回の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる期間に設定されている。すなわち、非変短状態において第1特図始動保留情報に基づいてメイン制御CPU60aが第1または第5の大当り遊技を決定した場合に、当該第1の大当り遊技の終了後に第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報に基づいて行われる2変動目〜5変動目となる4回の図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動パターンを、前記第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21に基づいてメイン制御CPU60aが決定するよう設定される。
ここで、前述のように、非変短状態で当選した第1または第5の大当り遊技の終了後に行われる2変動目以降は非変短状態で図柄変動演出が行われる。すなわち、実施例のパチンコ機10は、非変短状態において確変状態が付与される第1の大当り遊技が決定された場合には、第1の大当り遊技後の確変・変短状態となる1変動目の図柄変動演出は前記第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に基づいて特図変動パターンが決定され、第1の大当り遊技後の確変・非変短状態となる2変動目〜5変動目の図柄変動演出は前記第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21に基づいて特図変動パターンが決定されると共に、当該第1の大当り遊技後の6変動目以降の確変・非変短となる図柄変動演出は前記第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA21に基づいて特図変動パターンが決定されるよう構成されている。また、非変短状態において確変状態が付与されない第5の大当り遊技が決定された場合には、第5の大当り遊技後の非確変・変短状態となる1変動目の図柄変動演出は前記第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に基づいて特図変動パターンが決定され、第1の大当り遊技後の非確変・非変短状態となる2変動目〜5変動目の図柄変動演出は前記第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21に基づいて特図変動パターンが決定されると共に、当該第1の大当り遊技後の6変動目以降の非確変・非変短となる図柄変動演出は前記第1の非変短時特図変動パターンテーブルTA11に基づいて特図変動パターンが決定されるよう構成されている。
(第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11について)
前記第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11は、図12に示すように、大当り用の特図変動パターンから構成された所定数の大当り特図変動パターングループPGC111と、小当り用の特図変動パターンから構成された所定数の小当り特図変動パターングループPGC112と、はずれ用の特図変動パターンから構成された所定数のはずれ特図変動パターングループPGC113とが設定されている。すなわち、第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に基づいて特図変動パターンを決定する際には、当り判定(大当り判定および小当り判定)の判定結果に応じて、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報に含まれる特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて当該テーブルTC11に設定された特図変動パターングループPGC111〜113の何れかをメイン制御CPU60aが決定すると共に、特図変動パターン二次振分用乱数に基づいて決定した特図変動パターングループPGC111〜113に含まれる特図変動パターンの何れかをメイン制御CPU60aが決定するよう構成される。
実施例の第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11には、図12に示すように、大当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類の大当り特図変動パターングループPGC111が設定され、当該大当り特図変動パターングループPGC111に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、大当りの当選に伴って第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じ大当り特図変動パターングループPGC111をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、この大当り特図変動パターングループPGC111は、所定数(実施例では1つ)の大当り特図変動パターン(以下、第1の大当り特図変動パターンという)が含まれている。すなわち、第1の大当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、大当り特図変動パターングループPGC111が決定された際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、第1の大当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。
第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11には、図12に示すように、小当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類の小当り変動パターングループPGC112が設定され、当該小当り特図変動パターングループPGC112に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、小当りの当選に伴って第1の高速特図変動パターンテーブルTC11に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じ小当り特図変動パターングループPGC112をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、この小当り特図変動パターングループPGC112は、所定数(実施例では1つ)の小当り特図変動パターンが含まれている。すなわち、小当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、小当り特図変動パターングループPGC112が決定された際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、小当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。
また、第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11には、図12に示すように、大当りおよび小当りに当選の何れもしないはずれの場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類のはずれ変動パターングループPGC113が設定され、当該はずれ特図変動パターングループPGC113に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、当り判定(大当り判定および小当り判定)のはずれに伴って第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じはずれ特図変動パターングループPGC113をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、このはずれ特図変動パターングループPGC113は、所定数(実施例では1つ)のはずれ特図変動パターン(以下、第5のはずれ特図変動パターンという)が含まれている。すなわち、はずれ特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、はずれ特図変動パターングループPGC113が決定された際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、同じ第5のはずれ特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。
ここで、前記第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に設定された各特図変動パターンにより特定される特図変動時間は、前記普図表示部55で行われる普図変動表示の最長の普図変動時間よりも長くなるよう設定されている。実施例では、前述のように、非変短時普図変動時間が2000msに設定されると共に変短時普図特図変動時間が820msに設定されており、第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に設定された各特図変動パターンにより特定される特図変動時間が非変短時普図変動時間よりも長い時間になるよう設定されている。すなわち、第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に基づいて決定された特図変動パターンで特定される特図変動時間により図柄変動演出(特図変動表示)が行われる場合には、当該図柄変動演出(特図変動表示)が行われている間に、前記普図表示部55で行われる普図変動表示が少なくとも1回は確定停止して普図当り判定の当否結果が確定するよう設定されており、1回以上の第2始動入賞口31の開放機会が確保されるようになっている(図14参照)。
更に、第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11(はずれ変動パターングループPGC113)に設定された第5のはずれ特図変動パターンにより特定される特図変動時間は、前記非変短状態で行われる普図変動表示の最長の普図変動時間と、変短状態で行われる普図変動表示の最長の普図変動時間とを合計した時間よりも長くなるよう設定されている。実施例では、前述のように非変短状態で行われる普図変動表示の普図変動時間として1種類の非変短時普図変動時間が設定され、変短状態で行われる普図変動表示の普図変動時間として1種類の変短時普図変動時間が設定されており、当該非変短時普図変動時間(2000ms)および変短時普図変動時間(820ms)の合計時間(2820ms)よりも長い時間となるよう第5のはずれ特図変動パターンにより特定される特図変動時間が設定されている。
すなわち、第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に基づいて特図変動パターンを決定する際に、大当りおよび小当りに当選の何れもしないはずれとなる図柄変動演出(特図変動表示)が行われる場合には、第5のはずれ特図変動パターンが決定されることで、当該第5のはずれ特図変動パターンで特定される変動時間で図柄変動演出(特図変動表示)が行われる間に、変短状態が付与されている状態(すなわち普図当り確率が高確率となっている状態)で行われた普図当り判定の当否結果が少なくとも1回は確定するよう設定されている。従って、前記第1の演出期間(第1または第5の大当り遊技後に行われる1変動目の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる間)にはずれとなる図柄変動演出(特図変動表示)が行われる場合に、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞し易い開閉態様で開閉部材33が開放する機会が1回以上確保されるようになっている。すなわち、非変短状態で第1または第5の大当り遊技に当選した場合には、当該大当り後の変短状態が付与された1回の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる間に、第2始動入賞口31にパチンコ球を入賞させ得るよう構成され、当該当該大当り後の変短状態が付与されない2回目以降の図柄変動演出(特図変動表示)を、第2特図始動保留情報に基づいて行わせ得るようになっている。
なお、第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11における第1の大当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、24100msに設定され、小当り特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、24100msに設定されると共に、第5のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、32100msに設定されている。
(第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21について)
前記第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21は、図12に示すように、大当り用の特図変動パターンから構成された所定数の大当り特図変動パターングループPGC211と、小当り用の特図変動パターンから構成された所定数の小当り特図変動パターングループPGC212と、はずれ用の特図変動パターンから構成された所定数のはずれ特図変動パターングループPGC213とが設定されている。すなわち、第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21に基づいて特図変動パターンを決定する際には、当り判定(大当り判定および小当り判定)の判定結果に応じて、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報に含まれる特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて当該テーブルTC21に設定された特図変動パターングループPGC211〜213の何れかをメイン制御CPU60aが決定すると共に、特図変動パターン二次振分用乱数に基づいて決定した特図変動パターングループPGC211〜213に含まれる特図変動パターンの何れかをメイン制御CPU60aが決定するよう構成される。
実施例の第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21には、図12に示すように、大当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類の大当り特図変動パターングループPGC211が設定され、当該大当り特図変動パターングループPGC211に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、大当りの当選に伴って第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じ大当り特図変動パターングループPGC211をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、この大当り特図変動パターングループPGC211は、所定数(実施例では1つ)の大当り特図変動パターン(以下、第5の大当り特図変動パターンという)が含まれている。すなわち、第5の大当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、大当り特図変動パターングループPGC211が決定された際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、第5の大当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。
第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21には、図12に示すように、小当りに当選した場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類の小当り変動パターングループPGC212が設定され、当該小当り特図変動パターングループPGC212に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、小当りの当選に伴って第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じ小当り特図変動パターングループPGC212をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。ここで、この小当り特図変動パターングループPGC212は、所定数(実施例では1つ)の小当り特図変動パターンが含まれている。すなわち、小当り特図変動パターンに対して251個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、小当り特図変動パターングループPGC212が決定された際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に関わらず、小当り特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。
また、第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21には、図12に示すように、大当りおよび小当りに当選の何れもしないはずれの場合に決定可能な特図変動パターングループとして1種類のはずれ変動パターングループPGC213が設定され、当該はずれ特図変動パターングループPGC213に対して全ての特図変動パターン一次振分用判定値が割り当てられている。従って、当り判定(大当り判定および小当り判定)のはずれに伴って第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21に基づいて特図変動パターンを決定する際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン一次振分用乱数の値に関わらず、同じはずれ特図変動パターングループPGC213をメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。
また、このはずれ特図変動パターングループPGC213は、所定数(実施例では2つ)のはずれ特図変動パターンが含まれている。すなわち、第4のはずれ特図変動パターンに対して215個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられると共に、第9のはずれ特図変動パターンに対して36個の特図変動パターン二次振分用判定値が割り当てられており、はずれ特図変動パターングループPGC213が決定された際には、第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報により特定される特図変動パターン二次振分用乱数の値に応じたはずれ特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定されるようになっている。ここで、第4のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、16100msに設定され、第9のはずれ特図変動パターンにより特定される図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間は、32100msに設定されている。ここで、前記第4のはずれ特図変動パターンおよび第9のはずれ特図変動パターンは、リーチ演出が行われた後にはずれ表示が表示されるリーチはずれ用の特図変動パターンである。
ここで、第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21に基づいて特図変動パターンを決定した場合に行われる図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間の期待値(平均特図変動時間)は、第1の非変短時特図変動パターンテーブルTA11および第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA21に基づいて特図変動パターンを決定した場合に行われる図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間の期待値(平均特図変動時間)よりも長くなるように、各特図変動パターンテーブルに対して特図変動パターンが設定されている。すなわち、非変短状態で第1または第5の大当り遊技が決定された場合には、確変・非変短状態となる第1の大当り遊技の終了後の2変動目〜5変動目に行われる図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間および非確変・非変短状態となる第5の大当り遊技の終了後の2変動目〜5変動目に行われる図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間を、当該第1または第5の大当り遊技後の6変動目以降に行われる図柄変動演出(特図変動表示)の特図変動時間より長くすることで、当該第1または第5の大当り遊技の終了後の特定の期間(2変動目〜5変動目)に行われる図柄変動演出と、その他の期間に行われる図柄変動演出との違いを際立たせて、遊技の興趣を高め得るようになっている。
(遊技状態の移行と変動パターンの関係について)
次に、前述した大当り(大当り遊技)の当選に伴う遊技状態の移行と、大当り遊技後にメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとの関係について説明する。実施例のパチンコ機10では、大当り遊技の種類(大当り図柄の種類)と、大当り遊技に当選した時点の遊技状態とによって、当該大当り遊技後にメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定可能な特図変動パターンテーブルが定められている(図13参照)。なお、実施例のパチンコ機10では、小当り遊技に当選した際には、小当り遊技後に特図変動パターンテーブルが変更されることはなく、小当りに当選する前の特殊特図変動パターンテーブルに基づいてメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定するようになっている。すなわち、特図変動パターンテーブル決定手段としてのメイン制御CPU60aは、当りに伴い決定される当り遊技の種類に応じて、当り遊技後の特図変動パターンテーブルを決定するよう構成されている。
(第1の大当り遊技と特図変動パターンテーブルとの関係について)
図13に示すように、大当りに当選した時点の遊技状態が非変短状態(非確変・非変短状態または確変・非変短状態)で、前記図柄Aに対応した第1の大当り遊技が決定された場合に、当該第1の大当り遊技後の前記第1の演出期間の間(第1の大当り遊技後の1変動目)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11が決定され、該第1の演出期間経過後の前記第2の演出期間の間(第1の大当り遊技後の2変動目〜5変動目)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21が決定されるよう設定されている。そして、第2の演出期間経過後(第1の大当り遊技後の6変動目以降)の次回大当りが生起されるまでの間に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA21が決定されるよう設定されている。また、大当りに当選した時点の遊技状態が変短状態(非確変・変短状態または確変・変短状態)で、前記図柄Aに対応した第1の大当り遊技が決定された場合に、当該第1の大当り遊技後に次回大当りが生起されるまでの間(第1の大当り遊技後の1変動目以降)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第1の高速特図変動パターンテーブルTB11が決定されるよう設定されている。
(第2の大当り遊技と特図変動パターンテーブルとの関係について)
また、図13に示すように、前記図柄Bに対応した第2の大当り遊技が決定された場合に、大当りに当選した時点の遊技状態に関わらず、当該第2の大当り遊技後に次回大当りが生起されるまでの間(第2の大当り遊技後の1変動目以降)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第1の高速特図変動パターンテーブルTB11が決定されるよう設定されている。
(第3の大当り遊技と特図変動パターンテーブルとの関係について)
図13に示すように、大当りに当選した時点の遊技状態が非確変・非変短状態で前記図柄Cに対応した第3の大当り遊技が決定された場合に、当該第3の大当り遊技後に次回大当りが生起されるまでの間(第3の大当り遊技後の1変動目以降)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA21が決定されるよう設定されている。また、前記図柄Cに対応した第3の大当り遊技が決定された場合に、大当りに当選した時点の遊技状態が確変状態または変短状態(確変・非変短状態、非確変・変短状態または確変・変短状態)の場合に、当該第3の大当り遊技後に次回大当りが生起されるまでの間(第3の大当り遊技後の1変動目以降)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第1の高速特図変動パターンテーブルTB11が決定されるよう設定されている。
(第4の大当り遊技と特図変動パターンテーブルとの関係について)
図13に示すように、大当りに当選した時点の遊技状態が非変短状態(非確変・非変短状態または確変・非変短状態)で前記図柄Dに対応した第4の大当り遊技が決定された場合に、当該第4の大当り遊技後に次回大当りが生起されるまでの間(第4の大当り遊技後の1変動目以降)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第2の非変短時特図変動パターンテーブルTA21が決定されるよう設定されている。また、大当りに当選した時点の遊技状態が変短状態(非確変・変短状態または確変・変短状態)で前記図柄Dに対応した第4の大当り遊技が決定された場合に、当該第4の大当り遊技後に次回大当りが生起されるまでの間(第4の大当り遊技後の1変動目以降)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第1の高速特図変動パターンテーブルTB11が決定されるよう設定されている。
(第5の大当り遊技と特図変動パターンテーブルとの関係について)
図13に示すように、大当りに当選した時点の遊技状態が非変短状態(非確変・非変短状態または確変・非変短状態)で、前記図柄Eに対応した第5の大当り遊技が決定された場合に、当該第5の大当り遊技後の前記第1の演出期間の間(第5の大当り遊技後の1変動目)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11が決定され、該第1の演出期間経過後の前記第2の演出期間の間(第5の大当り遊技後の2変動目〜5変動目)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第2の特殊特図変動パターンテーブルTC21が決定されるよう設定されている。また、第2の演出期間経過後(第5の大当り遊技後の6変動目以降)の次回大当りが生起されるまでの間に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第1の非変短時特図変動パターンテーブルTA11が決定されるよう設定されている。そして、大当りに当選した時点の遊技状態が変短状態(非確変・変短状態または確変・変短状態)で、大当りに当選した時点の遊技状態が変短状態(非確変・変短状態または確変・変短状態)の場合に、当該第5の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間の間(第5の大当り遊技後の1変動目〜100変動目)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第1の低速特図変動パターンテーブルTB12が決定され、変短状態の付与期間経過後の次回大当りが生起されるまでの間(第5の大当り遊技後の101変動目以降)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第1の非変短時特図変動パターンテーブルTA11が決定されるよう設定されている。
(第6の大当り遊技と特図変動パターンテーブルとの関係について)
また、図13に示すように、前記図柄aに対応した第6の大当り遊技が決定された場合に、大当りに当選した時点の遊技状態に関わらず、当該第6の大当り遊技後に次回大当りが生起されるまでの間(第6の大当り遊技後の1変動目以降)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第2の高速特図変動パターンテーブルTB21が決定されるよう設定されている。
(第7の大当り遊技と特図変動パターンテーブルとの関係について)
また、図13に示すように、前記図柄bに対応した第7の大当り遊技が決定された場合に、大当りに当選した時点の遊技状態に関わらず、当該第7の大当り遊技後の所定期間の間(第7の大当り遊技後の1変動目〜100変動目)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第2の低速特図変動パターンテーブルTB22が決定され、所定期間経過後に次回大当りが生起されるまでの間(第7の大当り遊技後の101変動目以降)に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第2の高速特図変動パターンテーブルTB21が決定されるよう設定されている。ここで、前記第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて特図変動パターンが決定される前記所定期間は、前記図柄cに対応した第8の大当り遊技が決定された場合に付与される変短状態の付与期間と同じ期間に設定されており、具体的には第7の大当り遊技後に100回の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる期間に設定されている。
(第8〜第10の大当り遊技と特図変動パターンテーブルとの関係について)
図13に示すように、前記図柄cに対応した第8の大当り遊技、図柄dに対応した第9の大当り遊技または図柄eに対応した第10の大当り遊技が決定された場合に、大当りに当選した時点の遊技状態に関わらず、当該大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間の間に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第2の低速特図変動パターンテーブルTB22が決定され、変短状態の付与期間経過後の次回大当りが生起されるまでの間に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして前記第1の非変短時特図変動パターンテーブルTA11が決定されるよう設定されている。すなわち、第8の大当り遊技が決定された場合には、第8の大当り遊技後の1変動目〜100変動目まで第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて特図変動パターンが決定され、101変動目以降は第1の非変短時特図変動パターンテーブルTA11に基づいて特図変動パターンが決定される。また、第9の大当り遊技が決定された場合には、第9の大当り遊技後の1変動目〜75変動目まで第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて特図変動パターンが決定され、76変動目以降は第1の非変短時特図変動パターンテーブルTA11に基づいて特図変動パターンが決定される。そして、第10の大当り遊技が決定された場合には、第10の大当り遊技後の1変動目〜50変動目まで第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて特図変動パターンが決定され、51変動目以降は第1の非変短時特図変動パターンテーブルTA11に基づいて特図変動パターンが決定される。
このように、実施例のパチンコ機10では、大当り遊技終了後にメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定可能な特図変動パターンテーブルが当該大当り遊技後に行われる図柄変動演出の変動回数毎に定められている。すなわち、大当り判定が肯定判定となることを契機として、当該大当り判定に伴って付与される大当り遊技に行われる図柄変動演出の変動回数毎に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルをメイン制御CPU60aが決定するよう構成されている。
(遊技演出モードについて)
実施例のパチンコ機10は、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数(実施例では7つ)の遊技演出モードが設定されている(図9、図15、図16参照)。そして、後述するモード移行条件の成立に伴い、複数種類の遊技演出モードの内から図柄変動演出を実行させる遊技演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。ここで、遊技演出モード毎に定めた演出表示を図柄表示装置17に表示して図柄変動演出が行われるよう構成されており、図柄変動演出が行われる遊技演出モードに応じて、その時点での遊技状態(確変状態や変短状態)を遊技者に報知または示唆し得るようになっている。具体的には、遊技演出モード毎に、図柄表示装置17の飾図の背面に映し出される背景表示が異なるように設定されており、背景表示の種類から現在の遊技演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。また、図柄表示装置17の飾図の表示態様を遊技演出モード毎に異ならせて、飾図の表示態様から図柄変動演出が実行される遊技演出モードを遊技者が認識し得るようにすることも可能である。すなわち、遊技演出モード毎に、図柄表示装置17に表示される背景表示および飾図の表示態様の少なくとも一方が異なるよう構成される。なお、各遊技演出モードの夫々において図柄表示装置17に表示される演出表示は1種類である必要はなく、これらの遊技演出モード毎に複数種類の演出表示を設定することができる。なお、実施例のパチンコ機10では、各遊技演出モード毎に定められた演出表示に関するデータが前記統括制御ROM65bに記憶されている。
ここで、前記統括制御CPU65aが決定可能な遊技演出モードとしては、非確変・非変短状態で図柄変動演出が行われる場合にのみ決定可能な通常演出モードと、非確変・非変短状態および確変・非変短状態の何れかで図柄変動演出が行われる場合にのみ決定可能な変短なし潜伏演出モードと、確変・非変短状態で図柄変動演出が行われる場合にのみ決定可能な確変確定演出モードと、確変・変短状態で図柄変動演出が行われる場合にのみ統決定可能な確変変短確定演出モードと、非確変・変短状態および確変・変短状態の何れかで図柄変動演出が行われる場合にのみ決定可能な変短あり潜伏演出モードとが設定されている。すなわち、非確変・非変短状態で図柄変動演出が行われる場合には、統括制御CPU65aが通常演出モードまたは変短なし潜伏演出モードを決定可能に構成され、確変・非変短状態で図柄変動演出が行われる場合には、統括制御CPU65aが変短なし潜伏演出モードまたは確変確定演出モードを決定可能に構成され、確変・変短状態で図柄変動演出が行われる場合には、統括制御CPU65aが確変変短確定演出モードまたは変短あり潜伏演出モードを決定可能に構成され、非確変・変短状態で図柄変動演出が行われる場合には、統括制御CPU65aが変短あり潜伏演出モードを決定可能に構成されている。
従って、通常演出パターンや確変確定演出モード、確変変短確定演出モードは、各遊技演出モード毎に定められた特定の遊技状態の場合にのみ当該遊技演出モードに基づいて図柄変動演出が行われ得るから、これらの遊技演出モードで図柄変動演出が行われることで、遊技状態を遊技者に確定的に報知することが可能になっている。一方で、変短なし潜伏演出モードや変短あり潜伏演出モードは、各遊技演出モード毎に定められた複数の遊技状態において図柄変動演出が行われ得るから、これらの遊技演出モードで図柄変動演出が行われた場合に、遊技状態(特に確変状態か否か)を遊技者に確定的に知られることを防ぎつつ、確変状態となっている可能性があることを示唆し得るようになっている。すなわち、前記確変確定演出モードや確変変短確定演出モードは、遊技状態が確変状態であることを識別可能な図柄変動演出が行われる確変演出モードであり、変短なし潜伏演出モードや変短あり潜伏演出モードは、遊技状態が確変状態および非確変状態の何れであることを識別不能または困難な図柄変動演出が行われる秘匿演出モードである。このように、実施例の統括制御CPU65aは、遊技が行われる遊技状態に応じて図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の遊技演出モードを複数種類の中から1つ決定する遊技演出モード決定手段(演出モード決定手段)としての機能を有しており、また決定した遊技演出モードに応じた図柄変動演出を前記図柄表示装置17で実行させる演出実行制御手段としての機能を有している。
また、実施例のパチンコ機10には、統括制御CPU65aが決定可能な遊技演出モードとして、前述した遊技演出モードとは別に特殊演出モードが設定されている。なお実施例では、2種類の特殊演出モード(第1の特殊演出モードおよび第2の特殊演出モード)が設定されている。第1の特殊演出モード(第1の演出モード)は、特定条件で大当り遊技に当選した場合に、当大当り遊技後における前記第1の演出期間の図柄変動演出が行われる遊技演出モードである。具体的に、非変短状態において第1特図始動保留情報(第1始動入賞検出センサ34の検出を契機)に基づいて当り判定(大当り判定)に当選して、特定の当り遊技としての第1の大当り遊技または第5の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定することを前記特定条件として、当該第1または第5の大当り遊技の終了後の変短状態の付与期間の間の図柄変動演出を、前記統括制御CPU65aが第1の特殊演出モードに基づいて行うよう構成されている。ここで、第1の特殊演出モードに基づいて図柄変動演出が行われる前記第1の演出期間は、前述した第1の特殊特図変動パターンテーブルTB31に基づいて特図変動パターンが決定される第1の演出期間と同じ期間である。すなわち、非変短状態において第1特図始動保留情報に基づいてメイン制御CPU60aが第1または第5の大当り遊技を決定した場合には、当該第1または第5の大当り遊技の終了後に行われる1変動目となる図柄変動演出が第1の特殊演出モードで行われるようになっている。すなわち、メイン制御CPU60aが特定の当り遊技(第1および第5の大当り遊技)を決定した場合には、第1の特殊演出モードに応じた演出パターン群の中から統括制御CPU65aが1つの演出パターンを決定するようになっている。
また、前記第2の特殊演出モードは、前記第1の演出期間が終了した後の第2の演出期間に実行可能な遊技演出モードとして設定されている。すなわち、第2の特殊演出モードは、第1の特殊演出モードの終了後に移行可能な特殊演出モードとして設定されている。ここで、第1の特殊演出モードに基づいて図柄変動演出が行われる前記第2の演出期間は、前述した第2の特殊特図変動パターンテーブルTB41に基づいて特図変動パターンが決定される第2の演出期間と同じ期間であり、実施例では第1または第5の大当り遊技後に行われる2変動目〜4変動目となる図柄変動演出を第2の特殊演出モードで行い得るよう構成されている。このように、非変短状態において第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として、大当り遊技後に確変状態が付与される第1の大当り遊技または確変状態が付与されない第5の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した場合にのみ、第1の特殊演出モードや第2の特殊演出モードを統括制御CPU65aが決定し得る。すなわち、第1の特殊演出モードは、非確変・変短状態および確変・変短状態の何れかで図柄変動演出が行われる場合にのみ統括制御CPU65aが決定可能な変短あり潜伏演出モードの1種であり、第2の特殊演出モードは、非確変・非変短状態および確変・非変短状態の何れかで図柄変動演出が行われる場合にのみ統括制御CPU65aが決定可能な変短なし潜伏モードの1種であり、これら第1または第2の特殊演出モードで図柄変動演出が行われた場合に、遊技状態を遊技者に確定的に知られることを防ぎつつ、確変状態となっている可能性があることを示唆し得るようになっている。
(遊技演出モードの決定について)
図15、図16に示すように、当り判定(大当り判定または小当り判定)が肯定判定(当り判定)となった場合に、当該当り判定時点の遊技演出モードの種類と、当選した当り遊技の種類(すなわち大当り図柄または小当り図柄の種類)とに応じて、前記統括制御CPU65aが前述した複数種類の遊技演出モードの中から1つのモードを決定して、決定した遊技演出モードに基づいて当り遊技後の図柄変動演出を行わせるよう構成されている。また、当り遊技後の図柄変動演出の実行に伴い、変短状態から非変短状態に切り替わることを契機として、前記統括制御CPU65aが前述した複数種類の遊技演出モードの中から1つのモードを決定して、決定した遊技演出モードに基づいて当り遊技後の図柄変動演出を行わせるよう構成されている。
具体的に、図15に示すように、通常演出モードまたは変短なし潜伏モード(すなわち非変短状態)において第1の大当り遊技(図柄A)または第5の大当り遊技(図柄E)に当選した場合には、当り遊技後の遊技演出モードとして、変短なし潜伏演出モードまたは第1の特殊演出モードの何れかを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。また、通常演出モードまたは変短なし潜伏モードにおいて第2の大当り遊技(図柄B)、確変状態における第3の大当り遊技(図柄C)および第6の大当り遊技(図柄a)の何れかに当選した場合には、当り遊技後の遊技演出モードとして、確変変短確定演出モードを統括制御CPU65aが決定し、第7〜第10の大当り遊技(図柄b〜e)に当選した場合には、前記変短あり潜伏演出モードを統括制御CPU65aが決定するようになっている。更に、通常演出モードまたは変短なし潜伏モードにおいて非確変状態における第3の大当り遊技(図柄C)、第4の大当り遊技(図柄D)および小当り遊技(図柄F,f)の何れに当選した場合には、当り遊技後の遊技演出モードとして、変短なし潜伏演出モードまたは確変確定演出モードの何れかを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。
また、確変確定演出モード(すなわち非変短状態)において第1〜第3の大当り遊技(図柄A〜C)および第6〜第10の大当り遊技(図柄a〜e)に当選した場合に統括制御CPU65aが決定する遊技演出モードは、前記通常演出モードまたは変短なし潜伏モードにおいて同じ種類の大当り遊技に当選した場合と同じ遊技演出モードに設定されている。その一方で、確変確定演出モードにおいて第4の大当り遊技(図柄AD)および小当り遊技(図柄F,f)に当選した場合には、当り遊技後の遊技演出モードとして、確変確定演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。
確変確定演出モードまたは変短あり潜伏モード(すなわち変短状態)にある場合には、図15に示すように、第1〜第4の大当り遊技(図柄A〜D)または第6の大当り遊技に当選した際に、当り遊技後の遊技演出モードとして、確変確定演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。また、第5の大当り遊技(図柄E)または第7〜第10の大当り遊技(図柄b〜e)に当選した際には、当り遊技後の遊技演出モードとして、変短あり潜伏演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。また、確変確定演出モードにおいて小当り遊技(図柄F,f)に当選した場合には、当り遊技後の遊技演出モードとして、確変確定演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成され、変短あり潜伏モードにおいて小当り遊技(図柄F,f)に当選した場合には、当り遊技後の遊技演出モードとして、変短あり潜伏演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成される。そして、第1〜第2の特殊演出モードにおいて小当り遊技(図柄F,f)に当選した場合には、当り遊技後の遊技演出モードとして、第2の特殊演出モードまたは変短なし潜伏モードの何れかを統括制御CPU65aが決定するよう構成される。
また、第1の特殊演出モード(すなわち変短状態)または第2の特殊演出モード(すなわち非変短状態)にある場合には、図16に示すように、第1〜第4の大当り遊技(図柄A〜D)または第6の大当り遊技に当選した際に、当り遊技後の遊技演出モードとして、確変確定演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。また、第5の大当り遊技(図柄E)または第7〜第10の大当り遊技(図柄b〜e)に当選した際には、当り遊技後の遊技演出モードとして、変短あり潜伏演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。また、確変確定演出モードにおいて小当り遊技(図柄F,f)に当選した場合には、当り遊技後の遊技演出モードとして、確変確定演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成され、変短あり潜伏モードにおいて小当り遊技(図柄F,f)に当選した場合には、当り遊技後の遊技演出モードとして、変短あり潜伏演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成される。そして、第1〜第2の特殊演出モードにおいて小当り遊技(図柄F,f)に当選した場合には、当り遊技後の遊技演出モードとして、第2の特殊演出モードまたは変短なし潜伏モードの何れかを統括制御CPU65aが決定するよう構成される。なお、第2の特殊演出モードの遊技状態は非変短状態であるものの、後述するように、第2特図始動保留情報に基づいた図柄変動演出のみが行われる遊技演出モードであり、当該第2の特殊演出モードで行われる遊技において、第1特図始動保留情報に基づいて当り判定が行われた際に付与される第1〜第5の大当り遊技(大当り図柄A〜E)や小当り遊技(図柄F)に当選することはない。
このように、メイン制御CPU60aが第6の大当り遊技を決定した場合と、第7の大当り遊技を決定した場合とで、統括制御CPU65aが異なる種類の遊技演出モードを決定するよう構成されている。
また、当り遊技後の図柄変動演出の実行に伴い、変短状態から非変短状態に切り替わることを契機として、前記統括制御CPU65aが前述した複数種類の遊技演出モードの中から1つのモードを決定して、決定した遊技演出モードに基づいて当り遊技後の図柄変動演出を行わせるよう構成されている。すなわち、第5の大当り遊技(図柄E)の決定に伴って100回の変短状態が付与された場合には、101回目以降の図柄変動演出の遊技演出モードとして通常演出モードを統括制御CPU65aが決定し、第8の大当り遊技(図柄c)が決定された場合には、101回目以降の図柄変動演出の遊技演出モードとして通常演出モードを統括制御CPU65aが決定し、第9の大当り遊技(図柄d)が決定された場合には、76回目以降の図柄変動演出の遊技演出モードとして通常演出モードを統括制御CPU65aが決定し、第10の大当り遊技(図柄e)が決定された場合には、51回目以降の図柄変動演出の遊技演出モードとして通常演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。なお、第1の大当り遊技(図柄A)または第5の大当り遊技(図柄E)の決定に伴って変短状態が付与される場合の遊技演出モードの移行については、後述する。
また、第2の大当り遊技(図柄b)が決定された場合には、101回目以降の図柄変動演出の遊技演出モードとして確変変短確定演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう設定されている。すなわち、第2の大当り遊技(図柄b)が決定された場合には、大当り遊技後の1変動目〜100変動目までは、第3の大当り遊技(図柄c)が決定された場合と同様に変短あり潜伏演出モードに基づいて図柄変動演出が行われ、101変動目以降は、第1の大当り遊技(図柄a)が決定された場合と同様に確変変短確定演出モードに基づいて図柄変動演出が行われるようになっている。
(第1の特殊演出モードへの移行判定について)
次に、通常演出モード、変短なし潜伏モードまたは確変確定演出モード(すなわち、非変短状態)において第1の大当り遊技(図柄A)または第5の大当り遊技(図柄E)に当選した場合に、統括制御CPU65aによる第1の特殊演出モードおよび変短なし潜伏演出モードの決定について説明する。前記統括制御CPU65aは、図17に示すように、非変短状態における当り判定(大当り判定)の判定が肯定判定(当り判定)となって第1または第5の大当り遊技が決定された場合には、第1または第5の大当り遊技後の図柄変動演出が開始される前にメイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報の記憶数が第1の規定条件を満たすか否かの判定(第1の特殊演出モード移行判定)を行って、該記憶数が第1の規定条件を満たす場合(肯定判定の場合)に第1の特殊演出モードを決定し、記憶数が第1の規定条件を満たさない場合(否定判定の場合)に変短なし潜伏モードを決定するよう構成されている。
このように、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aにより第1または第5の大当り遊技が決定されてから当該第1または第5の大当り遊技が終了するまでの間に第1の特殊演出モード移行判定を行うよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aにより第1または第5の大当り遊技が決定されたタイミング(すなわち大当りとなる図柄変動演出の開始前)に第1の特殊演出モード移行判定を行うようにしてもよく、第1または第5の大当り遊技が行われている間に第1の特殊演出モード移行判定を行うようにすることもできる。実施例では、第1または第5の大当り遊技のエンディング演出が行われるよりも前に統括制御CPU65aが第1の特殊演出モード移行判定を行うよう構成されて、当該第1または第5の大当り遊技のエンディング演出において、後述する遊技演出モード報知演出を実行させ得るよう構成されている。
また、第1の特殊演出モード移行判定では、メイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報(第1特図始動保留情報や第2特図始動保留情報)の記憶数が、第1または第5の大当り遊技後に付与される変短回数(すなわち1回)以上であるか否かを前記統括制御CPU65aが判定し、当該特図始動保留情報の記憶数が変短回数以上である場合に第1の特殊演出モードを決定する一方、特図始動保留情報の記憶数が変短回数(すなわち1回)に満たない場合に変短なし潜伏モードを決定するよう設定されている。なお、例外的に特図始動保留情報の記憶数が変短回数(すなわち1回)に満たさず変短なし潜伏モードが決定された場合であっても、第1または第5の大当り遊技後の1変動目は変短状態が付与された遊技状態となっている。実施例では、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の記憶数および第2特図始動保留情報の記憶数を合計した記憶数が前記第1または第5の大当り遊技後に付与される変短回数以上である場合に、統括制御CPU65aが第1の特殊演出モードを決定するよう構成されている。ここで、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の記憶数および第2特図始動保留情報の記憶数は、前述した特図入力処理に伴ってメイン制御CPU60aが当該記憶数を更新する毎に統括制御基板65に保留数コマンドを出力するよう構成されており、メイン制御RAM60cが記憶する各特図始動保留情報の記憶数の最新情報を統括制御CPU65aが認識し得るようになっている。
このように、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aによる当り判定の判定が肯定の場合に、当該当り判定に伴って付与される当り遊技が終了するまでの間に前記メイン制御RAM60cが記憶する始動保留情報(第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報)の記憶数が規定条件を満たすか否かを判定する保留判定手段としての機能を有しており、当該保留判定手段としての判定結果に応じて、遊技演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。そして、第1の特殊演出モードは、メイン制御CPU60aによる当り判定(大当り判定)の判定が肯定の場合に、当該当り判定に伴って付与される当り遊技(大当り遊技)が終了するまでの間に前記メイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報(第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報)の記憶数が規定条件(第1の規定条件)を満たす場合(肯定判定の場合)に統括制御CPU65aが決定可能な第1の演出モードであると共に肯定判定時演出モードでもある。同様に、変短あり潜伏演出モードは、メイン制御CPU60aによる当り判定(大当り判定)の判定が肯定の場合に、当該当り判定に伴って付与される当り遊技(大当り遊技)が終了するまでの間に前記メイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報(第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報)の記憶数が規定条件(第1の規定条件)を満たす場合(否定判定の場合)に統括制御CPU65aが決定可能な第2の演出モードであると共に否定判定時演出モードでもある。
すなわち、第1または第5の大当り遊技の終了から間を開けずに引き続いて図柄変動演出が行われる場合(すなわち第1および第2特図始動保留情報の記憶数の合計が「1」以上の場合)に、当該図柄変動演出を第1の特殊演出モードに基づいて行うことにより、大当り遊技中に図柄表示装置で行われる大当り演出と、その後の図柄変動演出との連続性や一体性の高い演出を行い得るようにしている。一方で、第1または第5の大当り遊技の終了から次の図柄変動演出までの間隔が開く場合(すなわち第1および第2特図始動保留情報の記憶数の合計が「0」の場合)に、当該図柄変動演出を変短なし潜伏モードに基づいて行うことにより、大当り遊技中に図柄表示装置で行われる大当り演出から間が開く図柄変動演出の違和感が生じないようにしている。また、統括制御CPU65aは、第1特図始動保留情報の記憶数のみを第1または第5の大当り遊技後に付与される変短回数と比較して第1の特殊演出モードおよび変短なし潜伏モードを決定してもよく、第2特図始動保留情報の記憶数のみを第1または第5の大当り遊技後に付与される変短回数と比較して第1の特殊演出モードおよび変短なし潜伏モードを決定するようにしてもよい。
すなわち、非変短状態において第1始動入賞検出センサ34の検出を契機としてメイン制御CPU60aが特定の当り遊技としての第1の大当り遊技または第5の大当り遊技を決定した場合には、前述のように、当該第1または第5の大当り遊技の終了後の変短状態においてメイン制御CPU60aが第1の特殊特図変動パターンテーブルTC11に基づいて特図変動パターンを決定すると共に、当該変短状態において行われる図柄変動演出が第1の特殊演出モードに基づいて行われるようになっている。これにより、非変短状態において第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として第1または第5の大当り遊技が生起された後の1変動目の図柄変動演出の特殊性を際立たせるよう構成されている。
(第2の特殊演出モードへの移行判定について)
次に、第2の特殊演出モードへの移行判定について説明する。通常演出モード、変短なし潜伏モードまたは確変確定演出モード(すなわち、非変短状態)において第1の大当り遊技(図柄A)または第5の大当り遊技(図柄E)に当選した場合に、統括制御CPU65aが第1の特殊演出モードを決定した場合には、所定回数の図柄変動演出が行われる前に(第1または第5の大当り遊技後に付与される変短状態が終了する前)に、当該変短状態の終了後に第2の特殊演出モードに移行するか否かを統括制御CPU65aが判定するよう構成されている。前記統括制御CPU65aは、図17に示すように、第1の特殊演出モードを決定した場合には、第1または第5の大当り遊技の当選に伴って付与される変短状態後の次の図柄変動演出(すなわち、実施例では2変動目の図柄変動演出)を開始される前に、メイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報の記憶数が第2の規定条件を満たすか否かの判定(第2の特殊演出モード移行判定)を行って、該記憶数が第2の規定条件を満たす場合(肯定判定の場合)に第2の特殊演出モードを決定し、記憶数が第2の規定条件を満たさない場合(否定判定の場合)に変短なし潜伏モードを決定するようになっている。
すなわち、統括制御CPU65aは、第1の特殊演出モードの決定から当該第1の特殊演出モードに基づく図柄変動演出が終了するまでの間に第2の特殊演出モード移行判定を行うよう設定されている。ここで、統括制御CPU65aが第1の特殊演出モードを決定したタイミングで第2の特殊演出モード移行判定を行うようにしてもよく、第1の特殊演出モードに基づく図柄変動演出が行われている間に第2の特殊演出モード移行判定を行うようにすることもできる。実施例では、第1または第5の大当り遊技後の2変動目の図柄変動演出に関して行われる特図開始処理に基づいて、統括制御CPU65aが当該2変動目の図柄変動演出の演出処理を実行する際に第2の特殊演出モード移行判定を行うよう構成されている。
また、第2の特殊演出モード移行判定では、メイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報の内で第2特図始動保留情報の記憶数が基準数以上であるか否か前記第2の規定条件として前記統括制御CPU65aが判定し、当該第2特図始動保留情報の記憶数が基準数以上である場合に第2の特殊演出モードを決定する一方、第2特図始動保留情報の記憶数が基準数に満たない場合に変短なし潜伏モードを決定するよう設定されている。ここで、実施例では、統括制御CPU65aが第2の特殊演出モードを決定する第2特図始動保留情報の記憶数の基準数として、「1」に設定されており、第2の特殊演出モード移行判定を行う時点でメイン制御RAM60cに1つ以上の第2特図始動保留情報が記憶されている場合に、第2の特殊演出モードが決定されるようになっている。すなわち、統括制御CPU65aは、第1の特殊演出モードを決定してから所定回数(実施例では第1または第5の大当り遊技後の変短回数である1回)の図柄変動演出が実行される(終了する)までの間に、メイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報を記憶している場合に第2の特殊演出モードを決定するよう構成されている。
従って、通常演出モード、変短なし潜伏モードまたは確変確定演出モード(すなわち、非変短状態)において第1の大当り遊技(図柄A)または第5の大当り遊技(図柄E)に当選して第1の特殊演出モードが決定された際には、変短状態が付与された第1の特殊演出モードに基づく図柄変動演出が終わるまでの間に第2特図始動保留情報の記憶数の合計が「1」以上となった場合(すなわち第2特図始動保留情報に基づく当り判定が行われる場合)に、第1または第5の大当り遊技後の2変動目以降の図柄変動演出を第2の特殊演出モードに基づいて行うことにより、第1の特殊演出モードに基づいて行われる図柄変動演出と、その後に第2の特殊演出モードに基づいて行われる図柄変動演出との連続性や一体性の高い演出を行い得るようにしている。この場合に、第1または第5の大当り遊技後の2変動目以降の図柄変動演出は、付与される特典内容が大きくなるよう設定された第2特図始動保留情報に基づいて当り判定(大当り判定)が行われることになるから、第2の特殊演出モードに基づいて行われる図柄変動演出の結果に対する期待感を高めることができる。一方で、第2特図始動保留情報の記憶数の合計が「0」の場合(第2特図始動保留情報に基づく当り判定が行われない場合)には、第1または第5の大当り遊技後の2変動目以降の図柄変動演出を変短なし潜伏モードに基づいて行うようにすることで、図柄変動演出の演出内容から過剰な期待感を抱かせるのを防止することができる。
このように、通常演出モード、変短なし潜伏モードまたは確変確定演出モード(すなわち、非変短状態)において第1の大当り遊技(図柄A)または第5の大当り遊技(図柄E)に当選して第1の特殊演出モードが決定された際には、第2特図始動保留情報に基づく当り判定が行われるか否かにより、第1または第5の大当り遊技後の2変動目以降の図柄変動演出を第2の特殊演出モードに基づいて行わせるか、あるいは変短なし潜伏モードに基づいて行わせるかを決定することで、当該2変動目以降の図柄変動演出をメリハリのある演出とすることができる。
また、統括制御CPU65aは、第1の特殊演出モードに引き続いて第2の特殊演出モードに基づいて図柄変動演出を行うことを決定した場合に、当該第2の特殊演出モードに基づいて行う図柄変動演出の変動回数(第2の特殊演出モード実行回数)を決定するよう構成されている。実施例の統括制御CPU65aは、第2の特殊演出モードを決定した際にメイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の記憶数を第2の特殊演出モード実行回数に決定するよう構成されている。例えば、第2の特殊演出モードを決定した際にメイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の記憶数が「1」の場合には、第2の特殊演出モード実行回数を1回に決定し、第2特図始動保留情報の記憶数が「2」の場合には、第2の特殊演出モード実行回数を2回に決定し、第2特図始動保留情報の記憶数が「3」の場合には、第2の特殊演出モード実行回数を3回に決定し、第2特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合には、第2の特殊演出モード実行回数を4回に決定するよう構成されている。すなわち、第2の特殊演出モードでは、第2特図始動保留情報に基づく当り判定に基づく図柄変動演出が常に行われるよう構成されている。ここで、前述のように、第2特図始動保留情報の最大記憶数は「4」に設定されていることから、統括制御CPU65aが決定可能な最大の第2の特殊演出モード実行回数は「4回」となっている。
また、統括制御CPU65aは、第2の特殊演出モードを決定した場合に、前記第2の特殊演出モード実行回数として決定した変動回数以降の図柄変動演出の遊技演出モードとして変短なし潜伏モードを決定するよう構成されている。言い換えると、実施例のパチンコ機10は、通常演出モード、変短なし潜伏モードまたは確変確定演出モード(すなわち、非変短状態)において第1の大当り遊技(図柄A)または第5の大当り遊技(図柄E)に当選した場合に、第1の特殊演出モードを決定してから1回の図柄変動演出が実行される(終了する)までの時点でメイン制御RAM60cが記憶している第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が実行される間は前記第2の特殊演出モードに基づいた図柄変動演出が行われ、当該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が行われなくなる(第1特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が行われる)ことで、遊技演出モードが第2の特殊演出モードから切り替わるようになっている。すなわち、第2の特殊演出モードから変短あり潜伏演出モードに遊技演出モードが切り替わることで、第1特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出が行われているのか、あるいは第2特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出が行われているのかを把握できる。従って、第2の特殊演出モードから変短あり潜伏演出モードに遊技演出モードが切り替わりによって、大当りの発生に伴って付与され得る特典内容(賞球数や大当り遊技後の変短回数等)の変化を報知することができるから、当該第2の特殊演出モードで行われる図柄変動演出に対する注目度を高め得るようにしている。
(小当り遊技の決定に伴う第2の特殊演出モードへの移行判定について)
次に、第1の特殊演出モードまたは第2の特殊演出モードにおいて小当り遊技(図柄F,f)に当選した場合に、統括制御CPU65aによる第2の特殊演出モードおよび変短なし潜伏演出モードの決定について説明する。前記統括制御CPU65aは、図17に示すように、第1の特殊演出モードまたは第2の特殊演出モードにおける当り判定(小当り判定)の判定が肯定判定(当り判定)となって小当り遊技が決定された場合には、小当り遊技が終了するまでの間にメイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報の記憶数が前記第2の規定条件を満たすか否かの判定(第2の特殊演出モード移行判定)を行って、該記憶数が第2の規定条件を満たす場合(肯定判定の場合)に第1の特殊演出モードを決定し、記憶数が第2の規定条件を満たさない場合(否定判定の場合)に変短なし潜伏モードを決定するよう構成されている。具体的には、小当り遊技が決定された時点におけるメイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報の記憶数が前記第2の規定条件を満たすか否かを統括制御CPU65aが判定して、その判定結果に基づいて小当り遊技後の遊技演出モードとして、第1の特殊演出モードまたは変短なし潜伏モードを決定するよう構成されている。
このように、保留判定手段としての統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aによる当り判定(小当り判定)の判定が肯定の場合に、当該当り判定に伴って付与される当り遊技(小当り遊技)が終了するまでの間に前記メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の記憶数が規定条件(第2の規定条件)を満たすか否かを判定するよう構成されており、当該保留判定手段としての判定結果に応じて、遊技演出モードを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。すなわち、第2の特殊演出モードは、メイン制御CPU60aによる当り判定(小当り判定)の判定が肯定の場合に、当該当り判定に伴って付与される当り遊技(小当り遊技)が終了するまでの間に前記メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の記憶数が規定条件(第2の規定条件)を満たす場合(肯定判定の場合)に統括制御CPU65aが決定可能な肯定判定時演出モードでもある。同様に、変短なし潜伏演出モードは、メイン制御CPU60aによる当り判定(小当り判定)の判定が肯定の場合に、当該当り判定に伴って付与される当り遊技(小当り遊技)が終了するまでの間に前記メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の記憶数が規定条件(第2の規定条件)を満たす場合(否定判定の場合)に統括制御CPU65aが決定可能な否定判定時演出モードでもある。
すなわち、小当り遊技が決定された時点におけるメイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報の記憶数が前記第2の規定条件を満たすか否かを統括制御CPU65aが判定して遊技演出モードを決定することで、非変短状態において第1または第5の大当り遊技に当選した以降に第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が実行される間、第2の特殊演出モードに基づいた図柄変動演出を行わせることが可能となる。
(遊技演出モード報知演出について)
また、実施例のパチンコ機10では、図18に示すように、大当り遊技(第1または第5の大当り遊技)の当選に伴い統括制御CPU65aが第1の特殊演出モードを決定した場合に、当該第1の特殊演出モードを決定した大当り遊技において、大当り遊技後に第1の特殊演出モードへの移行を報知する遊技演出モード報知演出を行うことを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。また同様に、図18に示すように、小当り遊技の当選に伴い統括制御CPU65aが第2の特殊演出モードを決定した場合に、当該第2の特殊演出モードを決定した小当り遊技において、小当り遊技後に第2の特殊演出モードへの移行を報知する遊技演出モード報知演出を行うことを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。ここで、前記第1または第5の大当り遊技が決定された場合には、当該大当り遊技のエンディング演出の実行時に、第1の特殊演出モードへの移行を確定的に認識可能な表示形態で前記遊技演出モード報知演出を図柄表示装置17に表示させることにより行われる。
前記遊技演出モード報知演出は、第1の特殊演出モードまたは第2の特殊演出モードへの移行を確定的に認識可能な表示形態で図柄表示装置17に表示させることにより行われる。例えば、「第1の特殊演出モード準備中」や「第2の特殊演出モード突入」等の文字表示を遊技演出モード報知演出として図柄表示装置17に表示することで実行させることができる。また、遊技演出モード報知演出としては、文字表示である必要はなく、第1の特殊演出モードや第2の特殊演出モードに基づいて図柄変動演出が行われる際に図柄表示装置17に表示される演出画像や映像表示であってもよく、第1の特殊演出モードや第2の特殊演出モードで行われる演出内容に関連した演出画像や映像表示を採用することもできる。
(実施例の作用)
次に、前述のように構成されたパチンコ機10の作用につき説明する。
前記パチンコ機10では、
このように、第1始動入賞口30に対応した第1始動入賞検出センサ34の検出を契機とする第1特図始動保留情報に基づいて当り遊技が生起される場合と比べて、第2始動入賞口31に対応した第2始動入賞検出センサ35の検出を契機とする第2特図始動保留情報に基づいて当り遊技が生起される場合の方が、当り遊技の終了後に変短状態が付与される可能性を高くしたことで、第2特図始動保留情報に基づいて当り遊技が生起された後に当り遊技が継続する期待感を高めることができる。そして、非変短状態において第1特図始動保留情報に基づいて特定の当り遊技(すなわち第1または第5の大当り遊技)が決定された場合には、当該特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)の終了後に変短状態が付与されている間(すなわち大当り遊技後の1変動目の間)、特図変動表示の変動時間の方が、普図変動表示の最長の変動時間(すなわち非変短時普図変動時間)よりも長くなるよう構成したことで、当該変短状態が付与される間に、普図当りの結果を1回以上確定させることができる。すなわち、非変短状態において特定の当り遊技(すなわち第1または第5の大当り遊技)が決定されることで1回以上の第2始動入賞口31の開放機会を確保することができる(図14参照)。
従って、非変短状態において特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)が決定された場合には、2変動目以降に第2始動入賞口31に対応した第2特図始動保留情報に基づいて当り遊技が生起される期待感が高まり、遊技の興趣を向上することができる。このため、第1特図始動保留情報に基づいて当り遊技が付与された場合と、第2特図始動保留情報に基づいて当り遊技が付与された場合とで、遊技者に与えられる特典内容に優劣を設けたとしても、第1特図始動保留情報に基づいて行われる特図変動表示に対する期待感を損なうことはなく、メリハリのある遊技が可能となる。
また、実施例では、非変短状態において第1特図始動保留情報に基づいて特定の当り遊技(すなわち第1または第5の大当り遊技)が決定された場合に、当該特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)の終了後に変短状態が付与されている間(すなわち大当り遊技後の1変動目の間)がはずれとなる場合の特図変動表示の変動時間(すなわち32100ms)を、非変短状態での普図変動表示の最長の変動時間(すなわち非変短時普図変動時間:2000ms)と、変短状態での普図変動表示の最長の変動時間(変短時普図変動時間:820ms)とを加算した時間(実施例では2820ms)よりも長くなるよう構成してある。これにより、非変短状態において特定の当り遊技(すなわち第1または第5の大当り遊技)が決定された際に、大当り遊技後の1変動目の図柄変動演出(特図変動表示)が行われている間に、変短状態で行われる普図当り判定の判定結果を1回以上確定させることができる。しかも、変短状態で行われる普図当り判定が普図当りとなる確率が高くなるよう設定してあるから、大当り遊技後の1変動目の図柄変動演出(特図変動表示)がはずれとなる場合には、当該図柄変動演出(特図変動表示)が行われている間に第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を遊技者に促し、2変動目以降に第2始動入賞口31に対応した第2特図始動保留情報に基づいて行われる遊技に対して遊技者の関心を繋げることができる。
また、非変短状態における特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)の終了後に付与された変短状態の付与期間(変短回数1回)の間は、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報の記憶数に関わらず、特図変動表示の変動時間を普図変動表示の最長の変動時間よりも長くしたから、特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)後に行われる変短状態が付与された1変動目の図柄変動演出(特図変動表示)において第2始動入賞口31にパチンコ球が入球する期待感を損なうことなく、遊技の興趣を向上することができる。その一方で、特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)後の変短状態の付与期間以外(2変動目以降)の遊技では、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、特図変動表示の変動時間を短縮し得るようにすることで、遊技を軽快に進行させることができる。
また、前記特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)が決定された場合に、当該特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)の終了後に特図変動表示が1回行われる間、変短状態が付与されるようにし、当該1回の図柄変動演出が行われる間に限り、特図変動表示の変動時間の方が普図変動表示の最長の変動時間よりも長くなることが確定するよう構成することで、当該1回の特図変動表示が行われる間に第2始動入賞口31に入球するパチンコ球に対する関心を集中的に高め、遊技の興趣を向上することができる。このように、特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)の終了後に1回の図柄変動演出が行われる間変短状態が付与されるようにしても、当該特図変動表示の変動時間の方が普図変動表示の最長の変動時間よりも長いから、第2始動入賞口31にパチンコ球が入球する期待感を損なうことはなく、メリハリのある遊技を行うことができる。
また、前記第2特図始動保留情報に基づいてメイン制御CPU60aの当り判定(大当り判定)の判定が肯定となった場合には、必ず変短状態が付与されることで、特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)の終了後に付与される変短状態において第2始動入賞口31にパチンコ球が入球することへの関心を一層高めることができる。しかも、第2特図始動保留情報に基づいて大当り遊技が決定された場合には、第1特図始動保留情報に基づいて大当り遊技が決定された場合よりも得られる賞球数が多くなるよう構成してあるから、特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)の終了後に付与される変短状態に対する関心をより一層高めることができる。
また、前記特定の当り遊技として、当り遊技後に確変状態が付与される第1の大当り遊技と、確変状態が付与されない第5の大当り遊技とを設定し、非変短状態において第1の大当り遊技および第5の大当り遊技の何れかを決定した場合に、当該大当り遊技後の遊技演出モードとして同じ第1の特殊演出モードを決定し、当該第1の特殊演出モードにおいて決定可能な演出パターン群の中から1つの演出内容を決定するようにしたことで、図柄変動演出の演出内容から当選した当り遊技の種類(第1の大当り遊技および第5の大当り遊技)を判別することが困難になるから、特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)の終了後に付与される変短状態での第2始動入賞口31への入球を契機として当り遊技が生起される期待感を高めることができる。また、非変短状態において第1の大当り遊技および第5の大当り遊技の何れかが決定された場合には、同じ当り遊技演出パターン群の中から1つの当り遊技演出パターンを統括制御CPU65aが決定するよう構成してあるから、当り遊技演出の演出内容から当選した当り遊技の種類(第1の大当り遊技および第5の大当り遊技)を判別することが困難になり、特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)の終了後に付与される変短状態での第2始動入賞口31への入球を契機として当り遊技が生起される期待感を高めることができる。
また、実施例のパチンコ機10のメイン制御ROM60bには、第1特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定および小当り判定)が肯定判定の場合に決定可能な当り特図変動パターンの種類または当り特図変動パターンの決定割合が異なると共に、第1特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定および小当り判定)が肯定判定の場合に決定可能なはずれ特図変動パターン(リーチはずれ特図変動パターンおよび通常はずれ変動パターン)の種類またははずれ特図変動パターン(リーチはずれ特図変動パターンおよび通常はずれ変動パターン)の決定割合が異なるよう構成された第1の高速特図変動パターンテーブルTB11および第1の低速特図変動パターンテーブルTB12が設定されており、また第2特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定および小当り判定)が肯定判定の場合に決定可能な当り特図変動パターンの種類または当り特図変動パターンの決定割合が異なると共に、第2特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定および小当り判定)が肯定判定の場合に決定可能なはずれ特図変動パターン(リーチはずれ特図変動パターンおよび通常はずれ変動パターン)の種類またははずれ特図変動パターン(リーチはずれ特図変動パターンおよび通常はずれ変動パターン)の決定割合が異なるよう構成された第2の高速特図変動パターンテーブルTB21および第2の低速特図変動パターンテーブルTB22が設定されている。そして、当選した大当り遊技の種類に応じて、特図変動パターンテーブルTB11,TB12,TB21,TB22をメイン制御CPU60aが決定するようにしたことで、大当り遊技の種類に応じて大当り遊技後に行われる図柄変動演出の変動時間を変化させることができ、当り遊技後の遊技性を多様化し得る。
ここで、第1特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定および小当り判定)が肯定判定の場合に決定可能な特図変動パターンテーブルTB11,TB12や、第2特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定および小当り判定)が肯定判定の場合に決定可能な特図変動パターンテーブルTB21,TB22において、遊技の多くを占めるはずれとなる図柄変動演出の変動時間を定めたはずれ特図変動パターンにより定まる平均変動時間が短い高速特図変動パターンテーブルTB11,TB21と、当該高速特図変動パターンテーブルTB11,TB21の平均変動時間よりも長い低速特図変動パターンテーブルTB12,TB22とを設定したことで、大当り遊技の種類に応じて決定される特図変動パターンテーブルに応じて、大当り遊技後に行われる図柄変動演出の変動時間を長くしたり、短くしたりすることができ、大当り遊技後の図柄変動演出の変動時間が均一化するのを防止して、遊技の多様化を図り得る。
実施例では、第2特図始動保留情報に基づく当り判定(大当り判定)が肯定判定の場合に決定可能な大当り遊技として、大当り遊技後の遊技状態が同じ遊技状態となる第6の大当り遊技および第7の大当り遊技が設定されており、第6の大当り遊技が決定された場合には、大当り遊技後の遊技において第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に基づいて特図変動パターンを決定するよう構成すると共に、第7の大当り遊技が決定された場合に、大当り遊技後の遊技において第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいて特図変動パターンを決定するようになっている。このように、大当り遊技後の遊技状態が同じ遊技状態となる場合に、大当り遊技の種類に応じて第2の高速特図変動パターンテーブルTB21および第2の低速特図変動パターンテーブルTB22を決定し得るよう構成することで、遊技状態が同じであっても、当選した大当り遊技の種類に応じて、当り遊技後に行われる図柄変動演出の変動時間を長くしたり、短くすることができ、当り遊技後の遊技性を多様化し得る。
また、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に対してリーチはずれ特図変動パターンとしての第8のはずれ特図変動パターンを設定し、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に対してリーチはずれ特図変動パターンとして第4、第6および第7のはずれ特図変動パターンを設定してある。すなわち、第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に設定されたリーチはずれ特図変動パターンにより定まる平均変動時間を、第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に設定されたリーチはずれ特図変動パターンにより定まる平均変動時間よりも短くすることで、当選した大当り遊技の種類に応じて、大当り遊技後の図柄変動演出で行われるリーチ演出の演出時間を長くしたり、短くすることができ、当り遊技後の遊技性を多様化し得る。同様に、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に対してはリーチはずれ特図変動パターンとして特図変動パターンが設定されておらず、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に対してリーチはずれ特図変動パターンとして第4、第6および第7のはずれ特図変動パターンを設定してある。すなわち、第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に基づいてはずれとなる図柄変動演出の特図変動パターンを決定した場合に、第1の低速特図変動パターンテーブルTB12に基づいてはずれとなる図柄変動演出の特図変動パターンを決定した場合に比べて平均変動時間が短くなるよう構成した、当選した大当り遊技の種類に応じて、大当り遊技後の図柄変動演出で行われるはずれの演出時間を長くしたり、短くすることができ、当り遊技後の遊技性を多様化し得る。
また、第2特図始動保留情報に基づいて決定された大当り遊技の種類が、大当り遊技後に確変状態が付与される大当り遊技(第6の大当り遊技)である場合には、大当り遊技後に確変変短確定演出モードで遊技演出(図柄変動演出)が行われ、遊技状態が確変状態であることを遊技者が認識し得る状態となる。このように、確変状態であることを識別可能な確変状態確変演出モードで遊技演出が行われる場合に、平均変動時間が短い第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に基づいてメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定するよう構成したから、遊技者の関心が高い次回の当たり遊技の発生までの間隔を短縮することができる。また、確変変短確定演出モードで遊技が行われる場合には、確変状態とは別に変短状態が付与されているから、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞頻度か高く、1変動当りの平均変動時間が短くなる第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に基づいて特図変動パターンが決定されたとしても、メイン制御RAM60cに第2特図始動保留情報が記憶した状態(すなわち次の図柄変動演出(特図変動表示)を実行可能な状態)を維持することができ、ストレスなく遊技を行うことができる。
一方で、第2特図始動保留情報に基づいて決定された大当り遊技の種類が、大当り遊技後に確変状態が付与される別の大当り遊技(第7の大当り遊技)である場合には、大当り遊技後に変短あり潜伏演出モードで遊技演出(図柄変動演出)が行われる。そして、第2特図始動保留情報に基づいて決定された大当り遊技の種類が、大当り遊技後に確変状態が付与されない大当り遊技(第8〜第10の大当り遊技)である場合にも、大当り遊技後に変短あり潜伏演出モードで遊技演出(図柄変動演出)が行われる。すなわち、変短あり潜伏演出モードで遊技演出(図柄変動演出)が行われる場合には、図柄変動演出の演出内容から遊技状態が確変状態であることを遊技者が認識し得ない状態となる。また、このように、確変状態であることを識別し得ない変短あり潜伏演出モードで遊技演出が行われる場合に、平均変動時間が長い第2の低速特図変動パターンテーブルTB22に基づいてメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定するよう構成することで、次回の当たり遊技の発生に対する期待感を高める演出時間を確保することができる。
そして、第2特図始動保留情報に基づいて決定された大当り遊技の種類が第7の大当り遊技の場合には、第2特図始動保留情報に基づいて決定された大当り遊技の種類が第8の大当り遊技の場合に付与される変短状態の付与期間(変短回数100回)の図柄変動演出が行われた後(すなわち101変動目以降)に変短状態が継続することで、遊技状態が確変状態であることを遊技者が認識し得る状態となる。そして、確変状態であることを遊技者が識別可能となる第7の大当り遊技後の101変動目以降には、遊技演出モードが変短あり潜伏演出モードから確変状態確変演出モードに切り替わると共に、メイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルが第2の低速特図変動パターンテーブルTB22から第2の高速特図変動パターンテーブルTB21に切り替わることで、前述のように遊技者の関心が高い次回の当たり遊技の発生までの間隔を短縮して遊技の興趣を高めることが可能となる。
このように、大当り判定の肯定判定に伴って付与される特典内容が等しい第6の大当り遊技および第7の大当り遊技の内で、第6の大当り遊技に当選した場合には、大当り遊技後に平均変動時間が短い第2の高速特図変動パターンテーブルTB21から特図変動パターンを決定することで、当該大当りに伴う特典内容(具体的には次回大当りの発生まで変短状態が付与されること)を遊技者に把握させることができる。また、付与される特典内容が第6の大当り遊技と等しい第7の大当り遊技に当選した場合および当該第6の大当り遊技よりも付与される特典内容が低い第8〜第10の大当り遊技に当選した場合には、大当り遊技後に平均変動時間が長い第2の高速特図変動パターンテーブルTB21から特図変動パターンを決定することで、当該大当りに伴う特典内容(具体的には確変状態か否か、次回大当りの発生まで変短状態が付与されるか否か)を遊技者に秘匿することができる。このように、当選した大当り遊技の種類に応じて、大当り遊技後に行われる図柄変動演出の変動時間を変化させることにより、大当りに伴う特典内容を報知したり、秘匿することが可能となり、大当り遊技後の遊技性の多様性を図ることができる。このとき、前記メイン制御CPU60aが第6の大当り遊技を決定した場合と、当該第7〜第10の大当り遊技を決定した場合とで、大当り遊技後の遊技演出モードとして異なる種類のモード(確変変短確定演出モードおよび変短あり潜伏演出モード)を決定することにより、第6の大当り遊技への当選に伴って付与された特典内容を遊技者に明確に把握させることができ、遊技にメリハリを付けることができる。
また、第1特図始動保留情報に基づいて決定された大当り遊技の種類が、第2の大当り遊技や、確変非変短状態で決定された第3の大当り遊技等のように、大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技である場合には、大当り遊技後に確変変短確定演出モードで遊技演出(図柄変動演出)が行われ、遊技状態が確変状態であることを遊技者が認識し得る状態となる。このように、第1特図始動保留情報に基づいて決定された大当り遊技後に、確変状態であることを識別可能な確変状態確変演出モードで遊技演出が行われる場合には、平均変動時間が短い第1の高速特図変動パターンテーブルTB11に基づいてメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定するよう構成したから、前述と同じく遊技者の関心が高い次回の当たり遊技の発生までの間隔を短縮することができる。
また、実施例のパチンコ機10では、大当り遊技終了後に行われる図柄変動演出(特図変動表示)の変動回数毎にメイン制御CPU60aが特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルを定めるよう構成してあるから、大当り遊技終了後の図柄変動演出の進行に合わせて変動時間を長くしたり、短くすることができ、大当り遊技後の遊技性を多様化し得る。そして、大当り遊技の種類を報知する当り遊技報知演出を各大当り遊技の大当り演出中で行うようにすることで、大当り遊技後に行われる図柄変動演出の変動時間を変化させた際に、遊技者が戸惑うことなく遊技を行うことができ、当該変動時間の変化による遊技性の多様化を効果的に高め得る。
また、実施例のパチンコ機10においては、非変短状態(非確変・非変短状態および確変・非変短状態)において特定の大当り遊技(第1または第5の大当り遊技)が決定された際に、当該大当り遊技が終了するまでの間にメイン制御RAM60cが記憶する始動保留情報(第1および第2特図始動保留情報)の記憶数が第1の規定条件を満たすか否かによって、大当り遊技後の遊技演出モードが変化するよう構成されている。すなわち、メイン制御CPU60aにより第1または第5の大当り遊技が決定されてから当該第1または第5の大当り遊技が終了するまでの間に統括制御CPU65aが行う第1の特殊演出モード移行判定の判定結果に応じて、第1の特殊演出モードに移行するか否かが決まる。このように、大当り遊技が終了するまでの間にメイン制御RAM60cが記憶する始動保留情報(第1および第2特図始動保留情報)の記憶数が第1の規定条件を満たすか否かによって大当り遊技後の遊技演出モードを変化させることで、大当り遊技後に行われる図柄変動演出の演出が画一化するのを防止して遊技演出の多様化を図り、遊技の興趣を高めることに繋がる。そして、非変短状態のときに変短状態が付与される特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)に当選した場合に、大当り遊技後に第1の特殊演出モードに移行し得るようにすることで、大当り遊技に伴う遊技演出モードの変化に対する関心を高め、遊技の興趣を向上することが可能となる。
また、特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)を、大当り遊技の決定に伴って付与可能な変短状態の付与期間(変短回数)の内で最短の期間(実施例では1回)に設定すると共に、この特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)後の変短状態の付与期間(すなわち1変動目)において第1の特殊演出モードに応じた図柄変動演出を行うことにより、当該第1の特殊演出モードで行われる演出に対する関心を高め、遊技の興趣を向上することが可能となる。特に、この特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)後の変短状態の付与期間(すなわち1変動目)は、前述のように第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞する可能性が高くなるから、当該第1の特殊演出モードで行われる演出に対する関心を高めることができる。
また、前記第1の特殊演出モード移行判定は、第1または第5の大当り遊技のエンディング演出が行われるよりも前に統括制御CPU65aが行って、当該第1または第5の大当り遊技のエンディング演出において遊技演出モード報知演出を実行するよう構成されている。このように、当り判定(大当り判定)に伴って付与される大当り遊技(第1または第5の大当り遊技)が終了するまでの間に始動保留情報の記憶数が第1の規定条件を満たした場合には、当該当り遊技中に遊技演出モード報知演出を実行して第1の特殊演出モードへの移行を報知することで、大当り遊技後に行われる図柄変動演出の遊技演出モードの変化に対して違和感を与えることなくなく遊技の多様化を図り得る。また、エンディング演出において遊技演出モード報知演出を実行することで、大当り遊技演出と大当り遊技後に第1の特殊演出モードで行われる図柄変動演出との連続性を高めることができ、当該第1の特殊演出モードで行われる図柄変動演出の特殊性を際立たせることができる。
また、前記第1の特殊演出モードを決定してから所定回数の図柄変動演出が実行されるまでの間に、前記メイン制御RAM60cが始動保留情報を記憶している場合に第2の特殊演出モードを統括制御CPU65aが決定するように構成されている。このように、大当り遊技後の所定回数の図柄変動演出が実行されるまでの間に始動保留情報が記憶されているか否かによって、第1の特殊演出モードから第2の特殊演出モードに移行するか田舎が可変し、大当り遊技後に行われる演出モードの変化が多様化され、遊技の興趣を高めることに繋がる。特に実施例では、前記第1の特殊演出モードで行われる図柄変動演出が終了するまでの間に、前記メイン制御RAM60cが第2始動保留情報を記憶している場合に第2の特殊演出モードを統括制御CPU65aが決定するようにし、第2の特殊演出モードでの図柄変動演出が第2始動保留情報に基づいて行われるようにしたから、当該第2の特殊演出モードで行われる遊技に対する関心を高めることができる。
また、実施例のパチンコ機10は、パチンコ球を遊技領域20aの第2球流下経路に流下させることで、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)の発生に伴って開放する特別入賞装置40の特別入賞口41や開閉部材33により開閉される第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞が可能となると共に、当該第2始動入賞口31を開放させる契機となるゲート部(球通過部)48へパチンコ球の入球(通過)が可能となるよう各入賞口31,41やゲート部材48が遊技盤20に配置されており、パチンコ球を遊技領域20aの第1球流下経路に流下させた場合には、特別入賞装置40の特別入賞口41や第2始動入賞口31、ゲート部材48への入賞や入球(通過)が不可能ないし困難になるよう構成されている。これにより、変短状態の有無や、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)の発生の有無に応じて、第1球流下経路にパチンコ球を流下させて遊技を行う遊技態様と、第2球流下経路にパチンコ球を流下させて遊技を行う遊技態様とを変更させる遊技性を創出することができる。また、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)の発生に伴って、賞装置40の特別入賞口41への入賞を図るため第2球流下経路を流下させたパチンコ球が第2始動入賞口31に入賞させることが可能となり、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)が終了するまでの間に第2特図始動保留情報の記憶数が第1の規定条件を満たすようにすることができる。このように、遊技盤20に対する各入賞口31,41やゲート部材48の配置構成を採用することで、変短状態の有無に応じてパチンコ球を流下させる球流下経路を変更する遊技性を創出しつつ、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)の発生に伴って当り遊技後の遊技演出モードを変化させることが可能となり、大当り遊技後に第2特図始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出の演出が多様化して、遊技の興趣を高めることができる。
更に、実施例のパチンコ機10は、メイン制御RAM60cに第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報が記憶されている場合に、第1特図始動保留情報に基づく遊技に優先して第2特図始動保留情報に基づく遊技が行われるよう構成して、当り判定(小当り判定)に伴って付与される当り遊技(小当り遊技)が終了するまでの間に、第2特図始動保留情報の記憶数が第2の規定条件を満たすか否かによって、当該当り遊技(小当り遊技)後の遊技演出モードを第2の特殊演出モードまたは変短なし潜伏演出モードに変化させることで、当り遊技(小当り遊技)後に第2特図始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出の演出が多様化され、遊技の興趣を高めることに繋がる。
また、大当り遊技後および小当り遊技気の何れの当り遊技後であっても、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)後の夕演出モードを変化させることが可能となり、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)後に第2特図始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出の演出が多様化して、遊技の興趣を高めることができる。
また当り判定(小当り判定)に伴って付与される当り遊技(小当り遊技)が終了するまでの間に第2特図始動保留情報の記憶数が規定条件を満たした場合には、当該当り遊技(小当り遊技)中に遊技演出モード報知演出を実行して第2の特殊演出モードへの移行を報知することで、当り遊技(小当り遊技)後に行われる図柄変動演出の遊技演出モードの変化に対して違和感を与えることなくなく遊技の多様化を図り得る。
(変更例)
遊技機の構成としては、前述した構成に限らず、種々の変更が可能である。そこで、変更可能な構成の一例について以下説明する。なお、変更可能な構成が以下に示すものに限られないことは当然である。
(1) 保留記憶手段としてのメイン制御RAM60cが記憶する第1の始動保留情報(第1特図始動保留情報)および第2の始動保留情報(第2特図始動保留情報)の記憶数に応じて、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の変動時間を短縮し得るよう構成したが、当該メイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報の記憶数によって図柄変動演出の変動時間を可変しないようにすることもできる。
(2) 非入賞率向上状態で当り判定(大当り判定)となった場合に付与可能な入賞率向上状態(変短状態)の付与期間の内で、最短期間を1回としたが、これに限られるものではなく、2回以上の変動回数を最短期間とすることも可能である。そして、付与可能な入賞率向上状態(変短状態)の付与期間の内で最短期間を2回以上の変動回数とした場合に、当該最短期間が付与される特定の当り遊技の終了後に入賞率向上状態が付与される間、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の変動時間を、普図表示部55で行われる普図変動表示の最長の変動時間よりも長くなるよう設定することも可能である。なお、入賞率向上状態が付与される最短期間を冗長にせず短期間(少ない変動回数)にすることにより、当該最短期間が付与された場合の遊技性を際立たせることができる利点がある。
(3) 非入賞率向上状態において第1特図始動保留情報に基づいて特定の当り遊技が決定された場合に、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報の記憶数に関わらず、当該特定の当り遊技の終了後に入賞率向上状態が付与される間、前記図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の変動時間を、普図表示部55で行われる普図変動表示の最長の変動時間よりも長くなるよう構成したが、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の変動時間を短縮してもよい。ここで、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の変動時間を短縮する場合に、最短となる図柄変動演出の変動時間を、普図表示部55で行われる普図変動表示の最長の変動時間よりも長くなるよう構成することにより、実施例と同様に入賞率向上状態が付与される間に1回以上の第2入球口(第2始動入賞口31)の開放機会を確保できる。
(4) 変短状態において第1特図始動保留情報に基づいて特図変動パターンを決定する場合と、第2特図始動保留情報に基づいて特図変動パターンを決定する場合とで、異なる特図変動パターンテーブルから特図変動パターンが決定されるようにしたが、第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報に基づいて同じ特図変動パターンテーブルから溶く酢変動パターンを決定するようにしてもよい。具体的には、実施例に示した第1特図始動保留情報に基づいて特図変動パターンが決定される第1の高速特図変動パターンテーブルTB11および第2の低速特図変動パターンテーブルTB22の組み合わせか、第2特図始動保留情報に基づいて特図変動パターンが決定される第2の高速特図変動パターンテーブルTB21および第2の低速特図変動パターンテーブルTB22の組み合わせの何れかのみを設けるようにしてもよい。
(5) 実施例では、各特図変動パターンテーブルに基づいて特図変動パターンを決定した場合の1変動当りの平均変動時間が異なる高速特図変動パターンテーブルおよび低速特図変動パターンテーブルを、確変・変短状態の場合に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして設定したが、これらの変動パターンテーブルを、確変・非変短状態の場合に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして設定したり、非確変確変・変短状態の場合に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして設定するようにしてもよい。すなわち、前記当り遊技後の遊技状態が同じ遊技状態となる場合に、当り遊技後に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして、設定された特図変動パターンにより定まる平均変動時間が異なる特図変動パターンテーブル(高速特図変動パターンテーブルおよび低速特図変動パターンテーブル)をメイン制御CPU60aが決定するよう構成することができる。
このとき、前記当り判定(大当り判定)に伴い決定可能な当り遊技として、付与される特典内容が等しい複数の基準当り遊技(第1の当り遊技および第2の当り遊技)と、付与される特典内容が基準当り遊技よりも低い別の当り遊技(第3の当り遊技)とを設定して、第1の当り遊技を決定した場合に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして高速特図変動パターンテーブルを決定し、第2の当り遊技および第3の当り遊技を決定した場合に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして低速特図変動パターンテーブルを決定するよう構成することで、当りに伴う特典内容を報知したり秘匿することが可能となり、当り遊技後の遊技性の多様性を図ることができる。なお、実施例では、基準当り遊技として第6の大当り遊技および第7の大当り遊技の2種類を設定したが、3種類以上設定することもできる。基準当り遊技よりも付与される特典内容が低い別の当り遊技として第8〜第10の大当り遊技の3種類を設定したが、1種類や2種類であってもよく、また4種類以上とすることもできる。
(6) 更にこの場合に、複数の基準当り遊技の内の何れか(第1の当り遊技)が決定された場合と別の基準当り遊技(第2の当り遊技)が決定された場合とで、異なる種類の演出モード(遊技演出モード)を決定すれば、当り遊技への当選に伴う特典内容を図柄変動演出の演出内容から遊技者に把握させることができる。また、別の基準当り遊技(第2の当り遊技)が決定された場合と、基準当り遊技よりも付与される特典内容が低い別の当り遊技(第3の当り遊技)が決定された場合とで、同じ種類の演出モード(遊技演出モード)を決定すれば、当り遊技への当選に伴うに伴う特典内容を図柄変動演出の演出内容から遊技者に把握させ得なくすることができる。
(7) 遊技機に設定された複数種類の当り遊技の内で、前記基準当り遊技(実施例では第6および第7の大当り遊技)を契機として付与可能な特典内容が最も高くなるよう設定したが、これに限られるものではなく、付与される特典内容を適宜に変更可能である。
(8) また変短状態において特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして設定したが、非変短状態において特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして設定するようにしてもよい。また非変短状態および変短状態において、高速特図変動パターンテーブルを確変状態の場合に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして設定すると共に、低速特図変動パターンテーブルを非確変状態の場合に特図変動パターンを決定する特図変動パターンテーブルとして設定するようにすることもできる。
(9) 非入賞率向上状態(非変短状態)において特定の当り遊技(第1または第5の大当り遊技)が決定された場合に、当該特定の当り遊技後の図柄変動演出が開始される前にメイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報(第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報)の記憶数が第1の規定条件を満たすか否か判定して、当該判定結果に応じて遊技演出モードを異ならせる構成に限られるものではなく、当り判定に伴って付与される当り遊技が終了するまでの間に第1の規定条を満たすか否かを判定して、その判定結果に応じて異なる遊技演出モードを決定するよう構成できる。また、第1および第2特図始動保留情報の記憶数の合計が「1」以上であることを第1の規定条件としたが、当該合計を「2」以上とすることもでき、また第1特図始動保留情報の記憶数のみあるいは第2特図始動保留情報の記憶数のみを基準とすることも可能である。また、実施例では、第1の規定条件を満たす場合に決定される第1の演出モードとして第1の特殊演出モードを設定し、第1の規定条件を満たさない場合に決定される第2の演出モードとして変短なし潜伏演出モードを設定したが、これに限られるものではなく、遊技機に設定された遊技演出モードであれば何れの演出モードであってもよい。
(10) 第1の規定条件を満たす場合に、当り遊技において第1の演出モードへの移行を報知する演出モード報知演出をエンディング演出において行うようにしたが、これに限られるものではなく、当り遊技後の図柄変動演出が開始される前であれば、当り遊技のオープニング演出で演出モード報知演出を行ってもよく、また当り遊技演出中に演出モード報知演出を行ってもよい。更には、当り遊技が発生する図柄変動演出において演出モード報知演出を行うこともできる。
(11) 第1の演出モードを決定してから、当該第1の演出モードを決定する元となる特定の当り遊技後に付与される変短状態が終了する前に、第2の特殊演出モードに移行するか否かを判定(第2の特殊演出モード移行判定)するよう構成したが、これに限られるものではない。すなわち、特定の当り遊技後に付与される変短回数の図柄変動演出が行われる前に第2の特殊演出モードに移行するか否かを判定するようにしてもよく、また特定の当り遊技後に付与される変短回数の図柄変動演出が行われた後に第2の特殊演出モードに移行するか否かを判定するようにしてもよい。例えば、特定の当り遊技に伴って変短回数10回の変短状態が付与される場合に、特定の当り遊技後に10回未満の図柄変動演出が行われる間に第2の特殊演出モードに移行するか否かを判定したり、11回以上の図柄変動演出が行われてから第2の特殊演出モードに移行するか否かを判定することもできる。また、第2の特殊演出モード移行判定は、第1の特殊演出モード移行判定と同時に行うようにしてもよい。すなわち、前記第1の演出モードを決定してから所定回数の図柄変動演出が実行されるまでの間に、メイン制御RAM60cが始動保留情報を記憶している場合(第2の規定条件を満たす場合)に第2の特殊演出モードを決定し、その判定結果に応じて異なる遊技演出モードを決定するよう構成することが可能である。
(12) 第2特図始動保留情報の記憶数の合計が「1」以上であることを第2の規定条件としたが、当該合計を「2」以上とすることもでき、また第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報の合計数あるいは第1特図始動保留情報の記憶数のみを基準とすることも可能である。また、実施例では、第2の規定条件を満たす場合に決定される第1の演出モードとして第2の特殊演出モードを設定し、第2の規定条件を満たさない場合に決定される演出モードとして変短なし潜伏演出モードを設定したが、これに限られるものではなく、遊技機に設定された遊技演出モードであれば何れの演出モードであってもよい。
(13) 当り判定(大当り判定)が肯定判定(当選)となることに伴って付与される当り遊技(大当り遊技)の種類および各当り遊技により付与される特典内容としては、実施例に示したものに限られるものではないことは当然である。すなわち、当り遊技により付与される特典内容として、当該当り遊技中に獲得可能な賞球数や、当り遊技に伴う遊技状態の変化(確変状態の付与の有無や、入賞率向上状態の付与の有無)、入賞率向上状態が付与される場合の付与期間を組み合わせることで、適宜に設定することができる。
(14) 当り判定が肯定判定(当選)となることに伴って付与される当り遊技として、大当り遊技と小当り遊技とを設けたが、必ずしも小当り遊技を設ける必要はない。すなわち、当り判定として大当り遊技を発生させるか否かを判定する大当り判定のみを行うようにすることもできる。
(15) 大当り遊技と小当り遊技とを設ける場合において、実施例では大当り遊技を発生させるか否かを判定する大当り判定を行った後に小当り遊技を発生させるか否かを判定する小当り判定を行うよう構成した例で説明したが、大当り遊技および小当り遊技を発生させるか否かを一度の当り判定により判定するようにしてもよい。具体的に、当り判定用乱数が取り得る値の範囲において、大当り遊技の発生に対応した当り判定値(大当り判定値)および小当り遊技の発生に対応した当り判定値(小当り判定値)として異なる値を設定し、取得された当り判定用乱数と当り判定値とを比較することで大当り遊技や小当り遊技を発生させるか否かを同時に判定することが可能となる。
(16) 実施例においてメイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(統括制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例におけるメイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部または一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(17) また、実施例において統括制御手段(統括制御CPU)が備える機能の全部または一部を、表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段(表示手段CPU)が備える機能の全部または一部を統括制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよい。そして実施例では、統括制御手段(統括制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における統括制御基板および表示制御基板の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が兼用するようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、統括制御手段が兼用することができる。
(18) 実施例では、演出用の図柄(飾図)を表示する図柄表示手段(図柄表示装置)とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示器)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。