次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技が行われるパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞装置30の始動入賞口31a,31aへのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(図柄表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、中枠12の下部位置に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18や中枠12に配設されたスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、始動入賞装置30、特別入賞装置40、球通過ゲート47、普通入賞口部材等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して図柄表示装置17の画像表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられると共に、前記枠状装飾体25の左側方に、遊技領域20aを流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内部材24が回転自在に支持されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23や回転案内部材24に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な始動入賞口31a,31bを有する始動入賞装置(始動入賞手段)30および特別入賞口を有する特別入賞装置(特別入賞手段)40が取り付けられている。
(始動入賞装置30について)
図2に示すように、前記始動入賞装置30は、前記始動入賞口31a,31bが上下の位置関係で2つ設けられている。ここで、上側に位置する第1始動入賞口(第1始動入賞手段)31aは、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされている。下側に位置する第2始動入賞口(第2始動入賞手段、可変式の始動入賞手段)31bを挟む左右両側には、該第2始動入賞口31bを開閉可能に構成された開閉部材33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記第2始動入賞口31bを開閉する一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを挟む左右側部に配置されて、始動入賞ソレノイド32の駆動に伴い一対の開閉部材33,33が相互に近接および離間するよう揺動される。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口31aは、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31bは、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記開閉部材33,33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞が阻止されて、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞する確率が低確率となるよう設定される一方、開閉部材33,33が開放位置に変位した状態では、開閉部材33,33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31bに案内されて、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも高確率となるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材33,33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞しないよう構成されている(入賞確率0%)。
また、前記始動入賞装置30は、前記第1および第2始動入賞口31a,31bに入賞したパチンコ球を検出する始動入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34a,34b(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34a,34bは、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されており、該始動入賞検出センサ34a,34bによるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)を契機として所定数(実施例では3個)の賞球が払い出されるようになっている。また、始動入賞検出センサ34a,34bによるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)に伴って各種情報(後述する各種乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(大当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示器50A,50Bにおいて特図変動が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の当り表示(大当り表示)となる図柄組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技)が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞装置40を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサ34a,34bが始動入賞口31a,31b毎が設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口31aに対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34aと指称し、第2始動入賞口31bに対応するセンサを第2始動入賞検出センサ34bと指称するものとする。
(特別入賞装置40について)
前記特別入賞装置(特別入賞手段)40は、図2に示すように、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口(図示せず)を開閉自在に閉成する開閉扉(開閉部材,開閉手段)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉扉43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記開閉扉43が前後方向へ揺動することで特別入賞口を開閉するよう構成されており、該開閉扉43により特別入賞口が閉鎖された状態を図2に示す。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。前記特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該特別入賞検出センサ44からメイン制御基板60への入賞検出信号の入力に伴って所定数(実施例では15個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記始動入賞装置30へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞装置40を開放する当り遊技(大当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(特図表示器50A,50Bについて)
図2に示すように、前記遊技盤20の所定位置(実施例では、遊技領域20a内の左側部位置)には、前記始動入賞装置30(第1および第2始動入賞口31a,31b)への入賞を契機として作動する特図表示器(特図表示手段)50A,50Bが設けられている。ここで、特図表示器50A,50Bは、前記第1始動入賞口31aへの入賞を契機として変動表示を開始する第1特図表示器50Aと、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として変動表示を開始する第2特図表示器50Bとからなり、各特図表示器50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示器50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する点滅変動する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特別図柄(以下、特図という)を表示するようになっている。また、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示器50Bの発光表示部が点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により特図を表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部は小数点表示可能な7セグメント表示器により構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更し得る形態であればよく、複数個のLEDにより構成された表示器であったり、ドットマトリックス表示器、小型の液晶表示器、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。
ここで、前記特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされて、前記各特図表示器50A,50Bでは、発光表示部の点灯位置により複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、各特図表示器50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、大当りを認識し得る当り表示(大当り表示)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示結果としての1種類の特図とが設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示器50A,50Bに確定停止表示される。そして、前記特図表示器50A,50Bに、当り表示としての特図が表示されることで、引き続いて遊技者に大当り遊技が付与されるようになっている。なお、以下の説明では、第1特図表示器50Aおよび第2特図表示器50Bを区別することなく、単に特図表示器50A,50Bと指称する場合がある。また、第1特図表示器50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示器50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示器50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示器50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留について)
また、図2に示すように、前記第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)に第1特図始動保留情報(第1始動保留球)として記憶されるようになっている。同様に、前記第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)は機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)に第2特図始動保留情報(第2始動保留球)として記憶されるようになっている。そして、前記遊技盤20における遊技領域20aの左側部位置に、この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では「4」ずつ)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、上下に並んだ複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が上から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が上から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
(ラウンド報知について)
実施例のパチンコ機10では、大当り判定に当選した場合に、後述する複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定される。この大当り遊技には、ラウンド回数が異なる複数種類のものが設定されており、当選した大当り遊技のラウンド数を報知するラウンド表示部57が、前記遊技盤20における遊技領域20aの左側部位置に設けられている。このラウンド表示部57は、複数のLED(実施例では3個)から発光表示部が構成される。本実施例では、大当り遊技のラウンド数として、「15回」と「2回」の2種類が設定されており、ラウンド表示部57では、中側および下側の2つの発光表示部が点灯することで、ラウンド数が「15回」の大当り遊技であることが報知され、上側の1つの発光表示部が点灯することで、ラウンド数が「2回」の大当り遊技であることが報知されようになっている。
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置17には、図2、図9に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列81,82,83が複数列設定されており、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへの入賞を契機として、各図柄列81,82,83の飾図が変動開始されるようになっている。実施例の図柄表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置S1〜S9が各図柄列81,82,83毎に定められている。具体的には、図柄表示装置17には、上下に並んだ3列の各図柄列81,82,83が設定されると共に、該図柄列81,82,83の夫々に3箇所の有効停止位置が横並び状に定められており、3列・3段の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。以下の説明では、上側から順に上図柄列81、中図柄列82、下図柄列83と指称し、各図柄列81,82,83における右側の有効停止位置から順に、右有効停止位置S1,S4,S7、中有効停止位置S2,S5,S8、左有効停止位置S3,S6,S9と指称する場合がある。
また、実施例のパチンコ機10では、各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9を1つずつ直線的に組み合わせて、図柄変動演出の結果として有効停止位置S1〜S9に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出する5つの有効ラインL1〜L5が設定されている(図9参照)。以下の説明では、各図柄列81,82,83の右有効停止位置S1,S4,S7を組み合わせた上下直線状の有効ラインを右有効ラインL1と指称し、各図柄列81,82,83の中有効停止位置S2,S5,S8を組み合わせた上下直線状の有効ラインを中有効ラインL2と指称し、各図柄列81,82,83の左有効停止位置S3,S6,S9を組み合わせた上下直線状の有効ラインを左有効ラインL3と指称する場合がある。また、上図柄列81の右有効停止位置S1、中図柄列82の中有効停止位置S5および下図柄列81の左有効停止位置S9を組み合わせた左下がり直線状の有効ラインを第1傾斜有効ラインL4と指称し、上図柄列81の左有効停止位置S3、中図柄列82の中有効停止位置S5および下図柄列81の右有効停止位置S7を組み合わせた右下がり直線状の有効ラインを第2傾斜有効ラインL5と指称する場合がある。ここで、前記各図柄列81,82,83における各有効停止位置S1〜S9の表示領域は、特図表示器50A,50Bに比較して大きな表示態様で飾図を表示可能な表示で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の有効ラインL1〜L5に停止表示された図柄組み合わせから大当りまたははずれを認識できる。
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向に沿って飾図が移動するよう変動表示されて、予め定められた停止順序で各図柄列81,82,83に変動表示されている飾図が有効停止位置S1〜S9に停止表示されるようになっている。ここで、実施例では、各図柄列81,82,83において飾図が右から左方向へ移動する変動態様を基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容等に応じて各図柄列81,82,83において飾図が左から右方向となる逆方向へ移動するよう構成される。なお、以下の説明では、各図柄列81,82,83において飾図が右から左方向へ移動する変動態様を順変動と指称し、飾図が左から右方向へ移動する変動態様を逆変動と指称する場合もある。また、実施例では、図柄変動演出の開始時に、上図柄列81、中図柄列82、下図柄列83の順で飾図が変動開始し、上図柄列81、下図柄列83、中図柄列82の順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容等に応じて各図柄列81,82,83の飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列81,82,83の飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列81,82,83において、有効停止位置S1〜S9に表示される飾図が所定の配列順序(後述)で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列81,82,83において有効停止位置S1〜S9に飾図が所定の特図変動インターバル時間(実施例では1000ms(ミリ秒))に亘って継続して停止表示された状態である。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列81,82,83において有効停止位置S1〜S9に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置S1〜S9において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示器50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示器50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、特図表示器50A,50Bは、特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示器50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例の図柄表示装置17の各図柄列81,82,83に変動表示される飾図は当り表示やリーチ表示等として有効な図柄組み合わせを形成可能な複数の有効図柄と、当り表示やリーチ表示等として有効な図柄組み合わせを形成不能なブランク図柄とからなり、図柄列81,82,83毎に変動表示される飾図の順序を規定する図柄配列が設定されている(図10参照)。具体的には、各図柄列81,82,83毎に、前記有効図柄とブランク図柄とを交互に配置した図柄配列が定められており、該図柄配列に定められた順序で各図柄列81,83の有効停止位置S1〜S9に有効図柄およびブランク図柄が表示されるようになっている。以下、必要に応じて飾図を有効図柄またはブランク図柄として区別する場合がある。
具体的に、上図柄列81用の図柄配列は、図10に示すように、前記有効図柄としての9個(「1」〜「9」)の数字と9個のブランク図柄とが交互に配置されると共に、図柄変動(順変動)に伴って上図柄列81の右有効停止位置S1に降順(すなわち「9」〜「1」)となる順序で飾図が表れるように設定されている。なお、上図柄列81の右有効停止位置S1に「1」の飾図が表示された後は、ブランク図柄を挟んで「9」の飾図が右有効停止位置S1に表示されることを繰り返すようになっている。また、下図柄列83用の図柄配列は、前記有効図柄としての9個(「1」〜「9」)の数字と9個のブランク図柄とが交互に配置されると共に、図柄変動(順変動)に伴って下図柄列83の右有効停止位置S7に昇順(すなわち「1」〜「9」)となる順序で飾図が表れるように設定されている。なお、下図柄列83の右有効停止位置S7に「9」の飾図が表示された後は、ブランク図柄を挟んで「1」の飾図が右有効停止位置S7に表示されることを繰り返すようになっている。このように、上下の図柄列81,83用の図柄配列は、18個の飾図により構成されている。
中図柄列82用の図柄配列は、図10に示す如く、前記有効図柄としての10個(「1」〜「9」および2つ目の「4」)の数字と10個のブランク図柄とが交互に配置されると共に、図柄変動(順変動)に伴って下図柄列83の右有効停止位置S4に昇順(すなわち「1」〜「9」)となる順序で飾図が表れ、「9」の次にブランク図柄を挟んで2つ目の「4」が表れるように設定されている。なお、中図柄列82の右有効停止位置S4に2つ目の「4」の飾図が表示された後は、ブランク図柄を挟んで「1」の飾図が右有効停止位置S4に表示されることを繰り返すようになっている。すなわち、中図柄列82用の図柄配列は、20個の飾図により構成されている。このように、実施例の中図柄列82用の図柄配列は、上下の図柄列81,83用の図柄配列よりも構成する有効図柄が1つ多くなるよう設定されると共に、同一の有効図柄(実施例では「4」)を2つ含むよう設定されている。
すなわち、各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図が停止表示された状態では、各図柄列81,82,83における飾図の表示態様は、2つの有効図柄としての数字と1つのブランク図柄からなる3つの飾図が一度に停止表示される表示態様か、1つの有効図柄と2つのブランク図柄からなる3つの飾図が一度に停止表示される表示態様の何れかの表示態様となる(図11参照)。ここで、前記上図柄列81の有効停止位置S1〜S3、中図柄列82の有効停止位置S4〜S6および下図柄列83の有効停止位置S7〜S9の夫々に一度に停止表示される飾図の組み合わせは、図柄停止パターンとして予め設定されており(図11(a)〜(c)参照)、各図柄列81,82,83毎に図柄停止パターンを決定することで、全ての有効停止位置S1〜S9に停止表示される飾図が定まるようになっている。
また、以下の説明では、前記各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に表示された飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)が各図柄列81,82,83の図柄配列に従って変動方向にN個(N:自然数)だけ移動する変動態様を「飾図がNコマ移動する」と表すものとする。具体的には、例えば図14に示すように中図柄列82の中有効停止位置S5に「2」の飾図が表示された状態を基準とした場合に、2コマ移動するよう中図柄列82を変動させると、中図柄列82の中有効停止位置S5に「3」が表示された状態となり、7コマ移動するよう変動させると、中図柄列82の中有効停止位置S5に「5」と「6」の間のブランク図柄が表示された状態となる。
なお、各図柄列81,82,83に表示される飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。また前記飾図の有効図柄は、当り表示の組み合わせで停止表示された際に大当り遊技の終了後に確変状態(後述)が付与されることを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄(特定図柄)と、当り表示の組み合わせで停止表示された際に大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄(通常図柄)に分類されている。なお、実施例において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図(有効図柄)の中から適宜に設定しても、基本となる飾図(有効図柄)以外に定めた特別な飾図とすることもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9(有効ラインL1〜L5)に確定停止表示された各図柄列81,82,83の有効図柄が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、当りの図柄組み合わせとして、各図柄列81,82,83の何れかの有効ラインL1〜L5上の有効停止位置S1〜S9に同じ有効図柄が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等。但し「上図柄列81、中図柄列82、下図柄列83」の順で表記してある)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。一方で、図柄表示装置17の各有効ラインL1〜L5上の有効停止位置S1〜S9に確定停止表示された図柄の組み合わせにおいて、1つでも異なる種類の飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)が含まれる場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「73・」「1・1」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識でき、このはずれを認識可能な飾図の図柄組み合わせが、はずれ表示となる。なお、「・」はブランク図柄であることを示す。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列81,82,83の内で、所定の2つの図柄列(実施例では、上図柄列81および下図柄列83)の何れかの有効ラインL1〜L5上に同じ有効図柄が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列82)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチ状態(リーチ)が生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、上図柄列81および下図柄列83に有効図柄が停止表示され状態で、何れかの有効ラインL1〜L5上に同じ有効図柄が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。ここで、実施例では、上下直線状の右有効ラインL1,中有効ラインL2および左有効ラインL3の内の何れか1つの有効ラインで前記リーチ表示となるシングルリーチと、斜めに延在する2つの第1および第2傾斜有効ラインL4,L5上で同時にリーチ表示となるダブルリーチとを生起させることができる。また、リーチ表示を形成する図柄列(上図柄列81および下図柄列83)の飾図は、残りの図柄列(中図柄列82)に飾図が停止表示(仮停止表示)されるまでの間、仮停止表示の状態とされる。
また、図柄表示装置17には、特図表示器50A,50Bでの特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、特図表示器50A,50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、特図表示器50A,50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列81,82,83に飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(球通過ゲート47について)
図1、図2に示すように、前記枠状装飾体25の左側には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート47が設けられている。前記球通過ゲート47には通過球検出センサ48(図8参照)が配設されており、該球通過ゲート47を通過するパチンコ球を通過球検出センサ48で検出するよう構成されている。前記通過球検出センサ48は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該通過球検出センサ48からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわち通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過))に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞装置30の始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33,33が開閉動作するようになっている。
(普図表示器55について)
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの左側部位置に、複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図表示器55が配設されている。この普図表示器55では、通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて2種類の普図を示している。具体的には、上側LEDだけが点灯する発光態様、および下側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、上側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、説明の都合上、下側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示器55の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示器55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。
(普図保留について)
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの左側部位置に、前記球通過ゲート47をパチンコ球が通過した際に取得される情報(後述する各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)で始動保留情報として記憶された際に、該普図保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図保留表示部56が配設されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。なお、前記普図保留表示部56は、複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が上から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が上から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(確変について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態(特典状態)を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞装置40の特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、221/65536)から高確率(実施例では、2210/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。また、実施例では、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後、実質的に次回の大当りが生起されるまでの間継続して確変状態が付与される。具体的には、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後に10000回の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで確変状態が付与されることで、確変状態において実質的に次回の大当りが生起されるようにしている。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。ここで、所定条件としては、確変状態が付与されてから次回の大当りが生起されるまでとすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(特典状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33,33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33,33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態として上記(1)〜(3)を組み合わせており、以下の説明では、これら(1)〜(3)を組み合わせた状態を便宜的に「変短状態」というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。
実施例の変短機能では、大当り遊技終了後の前記普図表示器55で行われる普図変動表示の変動時間を短縮すると共に、普図当り確率を低確率(実施例では、1125/65536)から高確率(実施例では、65535/65536)に変動させる機能である。実施例において普図変動表示の変動時間は、変短状態が付与されていない状態で、普図変動の開始から10000msに設定され、変短状態が付与されている状態で、普図変動の開始から1000msに設定されている。なお、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの時間(普図変動インターバル時間)は、600msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材33,33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の開閉部材33,33が開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の開閉部材33,33は開放してから所定時間(実施例では1220ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を、所定時間間隔(実施例では1080ms)で3回繰り返すようになっている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、始動入賞装置30の開閉部材33,33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31bへの入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記開閉部材33,33を開放してからの入賞数が入賞上限個数に達した場合には、開放時間および開放回数を満たす前であっても開閉部材33,33を閉鎖させるようになっている。ここで、実施例では、大当りに当選した大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される期間(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄である場合には、実質的に次回の大当りが生起されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定され、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた非確変図柄である場合には、所定回数(実施例では100回)の図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定されている。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。図3に示すように、大当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示器50A,50Bに大当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、大当り遊技の開始を示すオープニング演出OPと、オープニング演出終了後に行われる規定ラウンド数(実施例では2ラウンドまたは15ラウンド)だけラウンド間インターバル時間を挟んで繰り返されるラウンド遊技と、大当り遊技の終了を示すエンディング演出EDとにより構成されている。前記ラウンド遊技では、発生した大当りの種類に応じた開放動作で特別入賞装置40の開閉扉43が開閉動作して、1回のラウンド遊技において特別入賞口に規定個数(例えば7個)のパチンコ球が入賞するか、或いは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで1回のラウンド遊技が終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ開閉扉43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。すなわち、大当り遊技では、前記開閉扉43が各大当り遊技の規定ラウンド数以上の開閉動作を行う。
ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置40の開閉扉43の開閉態様(開閉パターン)には、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作と、該長時間開放動作よりも開閉扉43の開放時間が短く設定された短時間開放動作とを適宜に組み合わせて構成されている。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機では、図3に示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類(実施例では4種類)の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、4種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示器50Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄C、図柄Dの4つのグループに分類されており、第1特図表示器50Aに確定停止表示された特図1に応じて4種類の大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示器50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄b、図柄c、図柄dの4つのグループに分類されており、第2特図表示器50Bに確定停止表示された特図2に応じて4種類の大当り遊技が付与される。
ここで、大当り図柄としての特図1は、図柄Aに45種類振り分けられ、図柄Bに7種類振り分けられ、図柄Cに3種類振り分けられ、図柄Dに45種類振り分けられている。大当り図柄としての特図2は、図柄aに45種類振り分けられ、図柄bに7種類振り分けられ、図柄cに3種類振り分けられ、図柄dに45種類振り分けられている。
(特別確変大当り遊技について)
ここで、図柄Aに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄aに分類される種類の特図2が第2特図表示器50Bに表示された場合には、大当り遊技として特別確変大当り遊技(特別当り遊技)が付与されるようになっている。前記特別確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、特別確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、確変状態および変短状態が付与されるようになっている。なお、実施例の特別確変大当り遊技では、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまで確変状態が付与されると共に、所定回数(10000回)の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで変短状態が付与される。そして、特別確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、特別確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で15回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
特別確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、特別確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「12.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。また、特別確変大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。すなわち、図柄Aおよび図柄aに分類される大当り図柄が決定された場合に付与される大当り遊技の価値は等しく設定されている。そして、図柄Aおよび図柄aに分類される大当り図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後の演出モードが後述する確変モードに移行するよう設定されている。
(2R突然確変大当り遊技について)
図柄Bに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄bに分類される特図2が第2特図表示器50Bに表示された場合には、大当り遊技として2R突然確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記2R突然確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、2R突然確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、確変状態および変短状態が付与されるようになっている。なお、実施例の2R突然確変大当り遊技では、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまで確変状態が付与されると共に、所定回数(10000回)の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで変短状態が付与される。2R突然確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を短時間開放する短時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。そして、2R突然確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で2回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。そして、図柄B、図柄bに分類される特図1または特図2が決定された場合には、大当り遊技後の演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
ここで、2R突然確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.3(秒)」が設定されている。なお、これらの大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「3.2(秒)」が夫々設定されている。また、これらの大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。すなわち、2R突然確変大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.3(秒))は、1回のラウンド遊技において、特別入賞装置40に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このため、2R突然確変大当り遊技での入賞球は殆ど発生することはなく、各ラウンド遊技において入賞上限個数のパチンコ球の入賞の可能性がある後述するジャンプアップ確変大当り遊技とは、遊技者に与える価値が異なる遊技である。
(特殊確変大当り遊技について)
図柄Cに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄cに分類される特図2が第2特図表示器50Bに表示された場合には、大当り遊技として特殊確変大当り遊技(以下、ジャンプアップ確変大当り遊技という)が付与されるようになっている。前記ジャンプアップ確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、確変状態および変短状態が付与されるようになっている。なお、実施例のジャンプアップ確変大当り遊技では、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまで確変状態が付与されると共に、所定回数(10000回)の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで変短状態が付与される。
ジャンプアップ確変大当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技において特別入賞装置40の開閉扉43を複数回(実施例では3回)開放させ、2ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技においてラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技は、複数回(2回)の短時間開放動作を開閉扉43に繰り返し行わせた後にラウンド遊技の終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を行う特殊ラウンド遊技で構成され、該2ラウンド目のラウンド遊技以降の残りラウンド遊技(14ラウンド分)が全開放ラウンド遊技で構成されている。
ここで、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技では、開放1回目〜開放2回目における開閉扉43の開放時間が「0.3(秒)」に夫々設定され、開放3回目の開閉扉43の開放時間が「24.4(秒)」に設定されている。また、開放1回目から開放2回目の間の1回分のラウンド内インターバル時間として「2.0(秒)」が夫々設定され、開放2回目から開放3回目の間の1回分のラウンド内インターバル時間として「2.9(秒)」が夫々設定されている・これにより、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技時間は、「0.3(秒)×2+2.0(秒) +2.9(秒)+24.4(秒)」からなる「29.9(秒)」に設定されていることになる。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技における2ラウンド目以降の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。なお、ジャンプアップ確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。また、ジャンプアップ確変大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。そして、図柄Cに分類される特図1または図柄cに分類される特図2が決定された場合には、大当り遊技後の演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
また、ジャンプアップ確変大当り遊技におけるオープニング演出時間は、前述した2R突然確変大当り遊技のオープニング演出時間と同一時間に設定されている。また、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目における開放1回目から開放2回目における特別入賞装置40の開閉扉43の開放時間は、2R突然確変大当り遊技におけるラウンド遊技時間と同一時間に設定されている。そして、2R突然確変大当り遊技において、1ラウンド目で開閉扉43が開放してから2ラウンド目で開閉扉43が閉鎖するまでのラウンド間インターバル時間(「2.0(秒)」)は、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目におけるラウンド内インターバル時間(「2.0(秒)」)と同一時間とされている。従って、ジャンプアップ確変大当り遊技が開始してから開閉扉43が2回開閉するまでの開閉扉43の開閉動作は、2R突然確変大当り遊技が開始してから2ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が閉鎖するまでの開閉扉43の開閉動作と見た目上は同じ開閉動作を行うようになっており、開閉扉43の開閉動作からジャンプアップ確変大当り遊技か、2R突然確変大当り遊技かを見分けることは不可能になっている。
(通常非確変大当り遊技について)
図柄Dに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示された場合には、大当り遊技として通常非確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記通常非確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、通常非確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態とされる)と共に、大当り遊技終了時から予め決められた変短回数(実施例では100回)の特図変動表示が行われるまでの間だけ変短状態が付与されるようになっている。なお、通常非確変大当り遊技における各ラウンド遊技での開閉扉43の開閉態様は、前述した特別確変大当り遊技と同じである。すなわち、通常非確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記非確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、通常非確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で15回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
また、通常非確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「12.0(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「25.0(秒)」が、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。各ラウンド遊技は、入賞上限個数分の遊技球が入賞することにより終了する場合もある。このため、通常非確変大当り遊技において、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「25.0(秒)」は最大時間となる。なお、通常非確変大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間INaは、「2.0(秒)」に設定されている。そして、図柄Dに分類される特図1が決定された場合には、大当り遊技後の演出モードとして後述する変短モードに移行するよう設定されている。
(演出モードについて)
実施例のパチンコ機10は、図9に示すように、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数(実施例では3つ)の演出モードを備えている。ここで、演出モードは、その時点での遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に示唆すると共に、変短状態であるか否かを遊技者に示唆する遊技状態示唆画像を図柄表示装置17に表示させて遊技演出を行うようになっている。そして、実施例のパチンコ機10では、所定のモード移行条件が成立することで演出モードが変更され得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの発生および大当り遊技後の図柄変動(第1または第2特図変動表示)の変動回数(実施例では100回)がモード移行条件とされている。
実施例に係る演出モードには、確変状態および変短状態が付与されていない遊技状態となる通常モードと、確変状態が付与されている遊技状態となる確変モードと、非確変状態で変短状態が付与されている遊技状態となる変短モードとが設定されている。そして、図柄表示装置には、演出モードに対応した内容の異なる遊技状態示唆画像が表示されるようになっている。具体的には、図柄表示装置17の飾図の背面に映し出される背景画像が演出モード毎に異なるように設定されており、背景画像の種類から現在の演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。また、各演出モードでは、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出内容の一部または全部が異なっており、演出モード毎に特有の演出が実行され得るよう設定されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや大きさ等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34a,34b、特別入賞検出センサ44、通過球検出センサ48等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、第1および第2特図表示器50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示器55、普図保留表示部56等の各表示器が接続されて、各検出センサ34a,34b,44,48の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、各表示器50A,50Bの表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU(開放制御手段)60aには、前記始動入賞装置30および特別入賞装置40に設けられたソレノイド32,42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42の駆動制御が行われるようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、当り遊技の種類に応じて前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉扉43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉扉43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
(判定用乱数について)
メイン制御CPU60aは、判定用乱数としての大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、演出グループ振分用乱数(一次振分用乱数)、変動パターン振分用乱数(二次振分け用乱数)、普図当り判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
大当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として大当りを発生するか否かの大当り判定(当り抽選)で用いる乱数である。実施例では、大当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示器50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示器50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りを示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示器50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示器50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当りの種類を特定し得るようになっている。また、前述したように、大当りの種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。
前記演出実行判定用乱数は、前述した大当り判定における判定結果が否定となった場合に(大当りに当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「240」の全241通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
前記演出グループ振分用乱数は、図柄変動演出における図柄変動の演出内容毎にグループ化した複数の演出グループを備えた演出内容決定テーブルTB(後述)において、1つの演出グループに決定に用いる乱数である。ここで、前記演出グループは、時間経過に伴う演出内容の大まかな変化を複数種類に大別したものである。実施例では、演出グループ振分用乱数として、「0」〜「228」の全229通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
前記変動パターン振分用乱数は、演出グループ振分用乱数を用いた一次振分けにより決定された演出グループの中に設定されている複数の変動パターンから、1つの変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、変動パターン振分用乱数として、「0」〜「239」の全240通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
前記普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として普図当りを発生するか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例のパチンコ機10では、大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、演出グループ振分用乱数および変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34aまたは第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口31a,31bへの入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。なお、前記普図当り判定用乱数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過したこと(より具体的には通過球検出センサ48がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記大当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では2210個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では221個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態のときの大当り判定値の設定数を多くすることで、大当りが発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示器50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示器50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した大当りを示す100種類の特図決定用乱数に対応した「1」〜「100」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、大当り判定の結果が否定の場合に、当り表示が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「240」までの全241通りの整数の中から定められている。ここで、演出実行判定値は、演出実行判定を行う時点で前述した確変状態または変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。
すなわち、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、変短状態が付与されているときに設定される演出実行判定値の数よりも変短状態が付与されていない非変短状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。なお、実施例では、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、非確変状態かつ変短状態なし(低確率+変短なし)の場合に37個の演出実行判定値が設定され、非確変状態かつ変短状態あり(低確率+変短あり)の場合に6個の演出実行判定値が設定され、確変状態かつ変短状態あり(高確率+変短あり)の場合に3個の演出実行判定値が設定されている。また、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数および第2特図始動保留情報の保留数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するよう設定されている。具体的には、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、第1特図始動保留情報の保留数が「0」〜「2」の場合に37個の演出実行判定値が設定され、該保留数が「3」〜「4」の場合に23個の演出実行判定値が設定されている。また第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、第1特図始動保留情報の保留数および第2特図始動保留情報の保留数を合算した保留数が「0」〜「2」の場合に37個の演出実行判定値が設定され、該合算した保留数が「3」〜「4」の場合に23個の演出実行判定値が設定されている。なお、後述するように、前記特典状態である変短状態または確変状態の終了後に移行する前記第2通常モード中においては、第1特図始動保留情報の保留数および第2特図始動保留情報の保留数に関わらず、一定数の演出実行判定値が設定されるようになっている。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態あり時に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、変短状態なしの場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1125個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態あり時の普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
更に、メイン制御ROM60bには、変動内容を特定する複数種類(実施例では176種類)の変動パターンが記憶されている。ここで、前記変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなるパターンを特定するものである。そして、変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出の演出時間)を特定している。
そして、メイン制御ROM60bに記憶される変動パターンには、大当り演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとに分類されており、変動パターン毎に特定の変動パターン判定値が定められている。なお、大当り演出用の変動パターン(第1演出情報)は、大当り判定の結果が肯定の場合に選択可能な変動パターンである。また、はずれ演出用の変動パターンは、大当り判定の結果が否定の場合に選択される変動パターンである。そして、はずれ演出用の変動パターンには、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出用の変動パターン(第1演出情報)と、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出用の変動パターン(第2演出情報)とがある。
これにより、大当り演出用の変動パターンに基づき行われる図柄変動演出には、後述するように、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行し、最終的に大当りとなる有効図柄の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開されるリーチあり大当り演出が設けられている。はずれリーチ演出は、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行し、最終的にはずれとなる飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ通常演出は、図柄変動演出の途中でリーチ演出を行うことなく最終的にはずれとなる飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。なお、リーチ演出は、図柄変動演出においてリーチ表示となる有効図柄の図柄組み合わせが図柄表示装置17に表示されてから、大当り表示またははずれ表示となる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
(演出グループ振分判定値)
また、メイン制御ROM60bには、後述する各演出内容決定テーブルTBにおいて、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出内容毎に変動パターンを分類した複数(実施例では12個)の演出グループの中から1つの演出グループを決定するための演出グループ振分判定値(一次振分判定値)が記憶されている。すなわち、演出グループ振分判定値を用いて演出グループを決定することで、最終的な変動パターンは、決定された演出グループの範囲から選ばれるようになっている。ここで、演出グループとしては、時間経過に伴う演出内容の大まかな変化を複数種類に大別した各演出内容のグループを指している。演出グループ振分判定値は、演出グループ振分用乱数の取り得る「0」〜「228」の229通りの整数とされている。
(変動パターン振分判定値)
また、メイン制御ROM60bには、演出グループ振分用乱数に基づいて決定された演出グループに含まれる変動パターンの中から1つの変動パターンを決定するための変動パターン振分判定値(二次振分判定値)が記憶されている。変動パターン振分判定値は、変動パターン振分用乱数の取り得る「0」〜「239」の全240通りの整数が演出グループ毎に割当てられている。そして、各演出グループに含まれる変動パターン毎に、変動パターン振分判定値が所定数ずつ割当てられている。すなわち、演出グループ振分用乱数に基づいて決定された演出グループにおいて、変動パターン振分用乱数に対応する判定値が割当てられた変動パターンを特定することで、図柄変動演出において実行される変動パターン(演出内容や演出時間)が決定される。すなわち、実施例では、演出グループ振分用乱数に基づいて演出グループを決定することで、演出内容の系統毎の選択され易さ(行われ易さ)を調整し、更に変動パターン振分用乱数に基づいて各演出グループから変動パターンを決定することで、各変動パターンの選択され易さを調節している。
(統括制御基板について)
前記統括制御基板65には、統括制御CPU65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図8に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
また、統括制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
次に、図8に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
すなわち、始動入賞装置30への入賞を契機として当りか否かを判定すると共に、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段(当り判定手段)および決定した種類の大当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。メイン制御CPU60aは、前記始動入賞装置30への入賞に基づいて、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する変動パターン決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する確率(大当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与するか否かを判定する確変判定手段として機能すると共に、大当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する場合(大当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを判定するようになっている。更に、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する場合(大当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞する確率が高確率となる変短状態(入賞率向上状態)を付与するか否かを判定する変短状態判定手段として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、大当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の大当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、変短状態を付与する期間として決定する入賞率向上状態付与期間決定手段として機能すると共に、大当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ変短状態を付与する変短状態付与手段としても機能している。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞装置30への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態、変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態付与手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御RAM60cは、第1始動入賞口31aに入賞したパチンコ球を第1始動保留球として記憶する第1保留記憶手段および前記第2始動入賞口31bに入賞したパチンコ球を第2始動保留球として記憶する第2保留記憶手段として機能する。
(メイン制御について)
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する各種処理について具体的に説明する。
(特図処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、始動入賞装置30の第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31aに対応する第1始動入賞検出センサ34aがパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を第1特図始動保留情報の保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、始動入賞装置30の第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31bに対応する第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を第2特図始動保留情報の保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。これにより、特図入力処理が終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン用制御CPU60aは、特図表示器50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、当該第2特図始動保留情報の保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、演出グループ振分用乱数および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第2特図記憶領域MB1から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域MB2の情報(乱数)を、前記第2特図記憶領域MB1に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域MB3の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域MB2に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域MB4の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域MB3に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図表示器50Bの表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、221/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、2210/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第2特図表示器50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図2の大当り図柄が各別に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図2)が決定されると、メイン制御CPU60aは、演出グループ振分用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値に基づいて大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB25)。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、演出グループ振分用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB29)。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ通常演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB31)。
ここで、ステップB28,B29,B30,B31において変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPUは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示が開始させるように第2特図表示器50Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器50Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、演出グループ振分用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口31aへの入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域M1から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域M2の情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域M1に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域M3の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域M2に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域M4の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域M3に記憶させる。すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、221/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、2210/65536に設定されている。そして、ステップB32における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第1特図表示器50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図1に大当り図柄が各別に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、演出グループ振分用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値に基づいて大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB35)。
一方、ステップB32の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、演出グループ振分用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB39)。
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ通常演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB41)。
ここで、ステップB38,B39,B40,B41において変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示器50Aを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器50Aの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(統括制御について)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。ここで、統括制御CPU65aが選択可能な演出パターンは、演出モード毎に分類されており、統括制御基板65に入力される演出モードフラグの設定値に基づいて選択可能な演出パターンから変動パターンに対応する演出パターンが選択される。また、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列81,82,83の飾図(停止図柄)および各飾図(停止図柄)の停止予定位置を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、当り表示となる有効図柄の図柄組み合わせとなるよう各図柄列81,82,83の停止図柄が決定されると共に、当り表示となる有効図柄の図柄組み合わせが表示される有効ラインL1〜L5が決定される。そして、前記演出パターンで特定される各図柄列81,82,83の飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU60aは、変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、上図柄列81の飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、下図柄列83の飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列82の飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。実施例では、各図柄列81,82,83の飾図指定コマンドは、各図柄列81,82,83における中有効停止位置81b,82b,83bに停止させる飾図を指定するようになっている。
また、統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせが有効ラインL1〜L5に表示されるよう決定する。一方、統括制御CPU65aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。
また、統括制御CPUは、メイン制御CPUが出力する特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指示された大当り図柄の種類と、変短状態の作動/非作動(終了)に係る各指定コマンドと、演出モードフラグの設定値をもとに、演出モードの種類を決定し、当該決定した演出モードを示す値に演出モードフラグを更新する。演出モードフラグは、現在滞在している演出モードを識別可能な情報で構成されており、統括制御RAM65cに設定される。統括制御CPU65aは、演出モードフラグを更新すると、演出モードを指示するモード指定コマンドを表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力する。
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列81,82,83の図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。また、表示制御CPU70aは、モード指定コマンドが入力されると、指示された演出モードに対応する背景画像を表示させる。
(通常モード)
次に、特典状態が付与された状態(確変モードまたは変短モード)から特典状態が付与されていない状態(通常モード)に移行後の所定期間の間にパチンコ機10で実行される制御処理について説明する。以下の説明では、前記通常モードにおいて、特典状態が付与されていない状態に移行した後の所定期間の間を第2通常モードと指称して、当該期間以外の通常モード(以下、第1通常モードという)と区別する。すなわち、実施例では、非確変かつ非変短となる通常モードを第1通常モードおよび第2通常モードに分けることで、特典状態の終了後一定期間のゲーム性を変化させて、遊技者の遊技意欲を向上させ得るようになっている。
(第2通常モード)
前記第2通常モードは、前記変短モードの終了から予め設定された回数(設定回数)Wの図柄変動演出を対象として実行される。第2通常モードでは、当該特典状態の付与前に較べて、前記メイン制御基板60のメイン制御CPU(変動パターン決定手段)60aが、リーチ演出を行わない変動パターンより、リーチ演出を行う変動パターンを決定する頻度が高められている。また第2通常モードは、設定回数Wの図柄変動演出の演出内容としてリーチ演出を行う変動パターンが決定される場合には、複数の変動パターンの中から相対的に演出時間が短い第1演出情報が決定される頻度が高められている。これにより、実施例のパチンコ機10は、前記特典状態終了後から実行される設定回数Wの図柄変動演出においては、演出時間が相対的に短いリーチ演出を行なう図柄変動演出が行われる頻度が、特典状態の付与前の第1通常モード時や当該第2通常モード終了後の第1通常モード時に較べて高くなるよう構成されている。
(設定回数)
ここで、実施例のパチンコ機10では、前記第2通常モードにおける図柄変動演出の設定回数Wを30回に設定してある。すなわち、前記特典状態の終了時から30回の図柄変動演出の実行が完了するまでの間で、第2通常モードが付与される。なお、設定回数Wは、30回に限定されるものではないことは勿論である。
(第2通常モード時の演出実行判定値について)
前記メイン制御ROM60bには、第2通常モード時に使用される演出実行判定値(リーチ判定値)が別に記憶されている。すなわち、段落[0080]および[0081]で説明すると共に図13に示すように、演出実行判定の判定時が第1通常モードである場合には、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、第1特図始動保留情報の保留数が「0」〜「2」の場合に37個の演出実行判定値が設定され、該保留数が「3」〜「4」の場合に23個の演出実行判定値が設定されている。また第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、第1特図始動保留情報の保留数および第2特図始動保留情報の保留数を合算した保留数が「0」〜「2」の場合に37個の演出実行判定値が設定され、該合算した保留数が「3」〜「4」の場合に23個の演出実行判定値が設定されている。また、演出実行判定の判定時が変短モードの場合には6個の演出実行判定値が設定され、演出実行判定の判定時が確変モードの場合には3個の演出実行判定値が設定されている。
一方、演出実行判定を行う時点が第2通常モード中においては、図11に示すように、第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機とした演出実行判定時では、第1特図始動保留情報の保留数が「0」〜「4」において演出実行判定値が一律37個に設定されている。また、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機とした演出実行判定時では、第1特図始動保留情報の保留数および第2特図始動保留情報の保留数を合算した保留数が「0」〜「4」において、演出実行判定値が一律37個に設定されている。従って、第2通常モード中においては、第1通常モード時と較べると、特図始動保留情報の保留数が「0」〜「2」の場合では演出実行判定値の割当数が37で同じであり、該保留数が「3」および「4」の場合は演出実行判定値の割当数が23→37に増えるように設定されており、第2通常モード中のほうが、第1通常モード時よりもリーチの発生確率が高められてリーチが発生し易くなっている。また、第2通常モード中においては、変短モード時と較べると、特図始動保留情報の保留数が「0」〜「4」の全ての場合において、演出実行判定値の割当数が6→37に大幅に増えるように設定されており、第2通常モード中のほうが、変短モード時よりリーチの発生確率が高められてリーチが発生し易くなっている。
(演出グループについて)
実施例では、前述したように、変動内容を特定する複数種類(実施例では176種類)の変動パターンが、メイン制御ROM60bに記憶されている。各変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出の演出時間)を特定しており、各変動パターン毎に該変動時間が異なっている。そして実施例では、前記176種類の変動パターンを、演出内容に基づいて第1〜第12の12種類の演出グループG1〜G12にグループ化してあり、各演出グループG1〜G12には1種類または複数種類の変動パターンが設定されている。
第1演出グループG1は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像(後述)が表示されたもとで、各図柄列81,82,83による図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行した後、大当りとなる飾図の図柄組合わせを確定停止表示させるように展開される変動パターンが設定されている(以降、当該リーチ演出を「ノーマル当りリーチ演出」と称する)。第1演出グループG1には、変動時間が異なるノーマル当りリーチ演出用の変動パターンが所定数(例えば20個)記憶されている。なお、通常背景画像とは、特殊な演出を伴わない通常の図柄変動演出で表示される基本的な背景画像であって、リーチ演出を伴う図柄変動演出において変動開始からリーチ表示が形成されるまでの間に表示されたり、図柄変動演出が終了して次の図柄変動演出が開始されるまでの間に表示されたり、後述するリーチ演出を伴わないはずれ用の演出で表示されるものである。
第2演出グループG2は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像が表示されたもとで、各図柄列81,82,83による図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行した後、はずれとなる飾図の組合わせで仮停止表示させ、再変動させて大当りとなる飾図の図柄組合わせを確定停止表示させるように展開される変動パターンが設定されている(以降、当該リーチ演出を「ノーマル再変動リーチ演出」と称する)。第2演出グループG2には、変動時間が異なるノーマル再変動リーチ演出用の変動パターンが所定数(例えば30個)記憶されている。
第3演出グループG3は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像が表示されたもとで、各図柄列81,82,83による図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行した後、大当りとなる飾図の図柄組合わせを仮停止表示させた後、再変動させて大当りとなる飾図の図柄組合わせを確定停止表示させるように展開される変動パターンが設定されている(以降、当該リーチ演出を「ノーマル当り再抽選リーチ演出」と称する)。第3演出グループG3には、変動時間が異なるノーマル再変動リーチ演出用の変動パターンが所定数(例えば20個)記憶されている。
第4演出グループG4は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像が表示されたもとで、各図柄列81,82,83による図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行した後、はずれとなる飾図の組合わせで仮停止表示させ、再変動させて大当りとなる飾図の図柄組合わせを仮停止表示させ、更に再変動させて大当りとなる別の飾図の図柄組合わせを確定停止表示させるように展開される変動パターンが設定されている(以降、当該リーチ演出を「ノーマル再変動再抽選リーチ演出」と称する)。第4演出グループG4には、変動時間が異なるノーマル再変動再抽選リーチ演出用の変動パターンが所定数(例えば30個)記憶されている。
第5演出グループG5は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像を表示させたもとで各図柄列81,82,83による図柄変動演出させ、当該図柄変動演出の途中に背景画像を通常背景画像からリーチ演出画像に切り替え、有効ラインL1〜L5のうちの何れか1つのラインにリーチラインを形成したもとで、最終的に大当りとなる飾図の図柄組合わせを確定停止表示させるように展開される変動パターンが設定されている。すなわち第5演出グループG5には、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するリーチ演出用の変動パターンが設定されている(以降、当該リーチ演出を「シングル当りスーパーリーチ演出」と称する)。第5演出グループG5には、変動時間が異なるシングル当りスーパーリーチ演出用の変動パターンが所定数(例えば、6個)記憶されている。なお、リーチ演出画像とは、特殊背景の1つであって通常背景とは異なる態様で表示されて、スーパーリーチ演出であることを遊技者に認識させる背景画像である。リーチ演出画像としては、例えば、特定のキャラクターが登場するアニメーション画像(動画)や、明暗や色調を段階的に変化させるグラデーション画像等が設定される。
第6演出グループG6は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像を表示させたもとで各図柄列81,82,83による図柄変動演出させ、当該図柄変動演出の途中に背景画像を通常背景画像からリーチ演出画像に切り替え、有効ラインL1〜L5のうちの何れか2つのラインにリーチラインを形成したもとで、最終的に大当りとなる飾図の図柄組合わせを確定停止表示させるように展開される変動パターンが設定されている。すなわち第6演出グループG6には、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するリーチ演出用の変動パターンが設定されている(以降、当該リーチ演出を「ダブル当りスーパーリーチ演出」と称する)。第6演出グループG6には、変動時間が異なるダブル当りスーパーリーチ演出用の変動パターンが所定数(例えば、34個)記憶されている。
第7演出グループG7は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像を表示させたもとでノーマル当りリーチ演出を実行した後、前記2R突然確変大当り遊技を予告するリーチ演出が展開される変動パターンが設定されている(以降、当該リーチ演出を「2R突然確変リーチ演出」と称する)。第7演出グループG7には、2R突然確変リーチ演出用の変動パターンが所定数(例えば、1個)記憶されている。
第8演出グループG8は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像を表示させたもとでノーマル当りリーチ演出を実行した後、前記ジャンプアップ確変大当り遊技を予告するリーチ演出が展開される変動パターンが設定されている(以降、当該リーチ演出を「ジャンプアップリーチ演出」と称する)。第8演出グループG8には、ジャンプアップリーチ演出用の変動パターンが所定数(例えば、1個)記憶されている。
第9演出グループG9は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像が表示されたもとで、各図柄列81,82,83による図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行した後、はずれとなる飾図の図柄組合わせを確定停止表示させるように展開される変動パターンが設定されている(以降、当該リーチ演出を「ノーマルはずれリーチ演出」と称する)。第9演出グループG9には、変動時間が異なるノーマルはずれリーチ演出用の変動パターンが所定数(例えば、20個)記憶されている。
第10演出グループG10は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像を表示させたもとで各図柄列81,82,83による図柄変動演出させ、当該図柄変動演出の途中に背景画像を通常背景画像からリーチ演出画像に切り替え、有効ラインL1〜L5のうちの何れか1つのラインにリーチラインを形成したもとで、最終的にはずれとなる飾図の図柄組合わせを確定停止表示させるように展開される変動パターンが設定されている。すなわち第10演出グループG10には、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するはずれリーチ演出用の変動パターンが設定されている(以降、当該リーチ演出を「シングルはずれスーパーリーチ演出」と称する)。第10演出グループG10には、変動時間が異なるシングルはずれリーチ演出用の変動パターンが所定数(例えば、2個)記憶されている。
第11演出グループG11は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像を表示させたもとで各図柄列81,82,83による図柄変動演出させ、当該図柄変動演出の途中に背景画像を通常背景画像からリーチ演出画像に切り替え、有効ラインL1〜L5のうちの何れか2つのラインにリーチラインを形成したもとで、最終的にはずれとなる飾図の図柄組合わせを確定停止表示させるように展開される変動パターンが設定されている。すなわち第11演出グループG11には、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するはずれリーチ演出用の変動パターンが設定されている(以降、当該リーチ演出を「ダブルはずれスーパーリーチ演出」と称する)。第11演出グループG11には、変動時間が異なるダブルはずれスーパーリーチ演出用の変動パターンが所定数(例えば、11個)記憶されている。
第12演出グループG12は、図柄表示装置17の画像表示面17aにおいて、背景画像として通常背景画像が表示されたもとで、各図柄列81,82,83による図柄変動演出を実行した後、リーチ演出を行わずにはずれとなる飾図の図柄組合わせを確定停止表示させるように展開されるはずれ通常演出用の変動パターンが設定されている。第12演出グループG12には、はずれ通常演出用の変動パターンが所定数(例えば、1個)記憶されている。
(各演出グループの平均変動時間について)
前記各演出グループG1〜G12における平均変動時間MT(MT1〜MT12)について、第1演出グループG1を例示して説明する。第1演出グループG1には、前述したように、変動時間が異なる合計20個の変動パターンが設定されている。そして第1演出グループG1には、20個の各変動パターン毎に前記変動パターン振分判定値が割当てられており、各変動パターン毎の変動パターン振分判定値の合計が前述したように「240」となっている。従って、20個の各変動パターン毎に、変動時間(例えばT)と変動パターン振分判定値の割当数(例えばW)とを積算(T×W)して、各変動パターン毎の中間計算値(例えばX)を算出する。そして、各変動パターン毎に算出された合計20個の中間計算値Xを足した合計の数値を、前記変動パターン判定値の合計「240」で割ることで得られた数値(19000(ms))が、第1演出グループG1の平均変動時間MT1となる。
なお実施例では、図14〜図16に示すように、例えば第1演出グループG1の平均変動時間MT1=19000ms、第2演出グループG2の平均変動時間MT2=22000ms、第3演出グループG3の平均変動時間MT3=24000ms、第4演出グループG4の平均変動時間MT4=26000ms、第5演出グループG5の平均変動時間MT5=28000ms、第6演出グループG6の平均変動時間MT6=30000msとなっている。また、第7演出グループG7の平均変動時間MT7=30000ms、第8演出グループG8の平均変動時間MT8=30000ms、第9演出グループG9の平均変動時間MT9=19000ms、第10演出グループG10の平均変動時間MT10=26000ms、第11演出グループG11の平均変動時間MT11=28000ms、第12演出グループG12の平均変動時間MT12=11100msとなっている。
(演出内容決定テーブルについて)
前記メイン制御ROM60bには、演出モードに応じた複数の演出内容決定テーブルTBが記憶されている。すなわち、演出内容決定テーブルTBとして、通常モードにおける第1通常モード(非確変+変短なし)時に選択して用いられる演出内容決定テーブルTB(以降、「第1演出内容決定テーブルTB1」という)、変短モード(非確変+変短あり)時に選択して用いられる演出内容決定テーブルTB(以降、「第2演出内容決定テーブルTB2」という)、通常モードにおける第2通常モード(非確変+変短なし)時に選択して用いられる演出内容決定テーブルTB(以降、「第3演出内容決定テーブルTB3」という)、確変モード(確変+変短あり)に選択して用いられる確変演出内容決定テーブルTB4等が、メイン制御ROM60bに記憶されている。ここで、第1演出内容決定テーブルTB1を図14に例示し、第2演出内容決定テーブルTB2を図15に例示し、第3演出内容決定テーブルTB3を図16に例示する。なお実施例では、第1始動入賞口31aでのパチンコ球の入賞を契機とした特図1に係る特図当り抽選結果に基づく変動パターンの決定と、第2始動入賞口31bでのパチンコ球の入賞を契機とした特図2に係る特図当り抽選結果に基づく変動パターンの決定に際して、同一の演出内容決定テーブルTBが使用される。
第1〜第3の各演出内容決定テーブルTB1〜TB3においては、図14〜図16に示すように、大当り判定の結果が肯定判定の場合に実行される特図処理により、図柄Aに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄aに分類される種類の特図2が第2特図表示器50Bに表示されて、大当り遊技として特別確変大当り遊技が付与される場合には、第1演出グループG1、第2演出グループG2、第3演出グループG3、第4演出グループG4、第5演出グループG5および第6演出グループG6が選択されて、該第1〜第6の6つの演出グループG1〜G6の中から一次振分けにより1つの演出グループを決定し、選択された該演出グループの中から二次振分けにより1つの変動パターンを決定するようになっている。そして、第1〜第6の各演出グループG1〜G6における平均変動時間MTを比較すると、第1演出グループG1の平均変動時間MT1が最も短いと共に第6演出グループG6の平均変動時間MT6が最も長く、各演出グループの平均変動時間MTの長さは、MT1<MT2<MT3<MT4<MT5<MT6の関係になっている。
第1〜第3の各演出内容決定テーブルTB1〜TB3においては、図14〜図16に示すように、大当り判定の結果が肯定判定の場合に実行される特図処理により、図柄Bに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄bに分類される種類の特図2が第2特図表示器50Bに表示されて、大当り遊技として2R突然確変大当り遊技が付与される場合には、第7演出グループG7が選択されて、該第7演出グループG7の中から1つの変動パターンを決定するようになっている。
第1〜第3の各演出内容決定テーブルTB1〜TB3においては、図14〜図16に示すように、大当り判定の結果が肯定判定の場合に実行される特図処理により、図柄Cに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄cに分類される種類の特図2が第2特図表示器50Bに表示されて、大当り遊技としてジャンプアップ確変大当り遊技が付与される場合には、第8演出グループG8が選択されて、該第8演出グループG8の中から1つの変動パターンを決定するようになっている。
また、第1〜第3の各演出内容決定テーブルTB1〜TB3においては、図14〜図16に示すように、大当り判定の結果が肯定判定の場合に実行される特図処理により、図柄Dに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄dに分類される種類の特図2が第2特図表示器50Bに表示されて、大当り遊技として通常非確変大当り遊技が付与される場合には、第1演出グループG1、第2演出グループG2、第5演出グループG5および第6演出グループG6が選択されて、該第1、第2、第5および第6の4つの演出グループG1,G2,G5,G6の中から一次振分けにより1つの演出グループを決定し、選択された該演出グループの中から二次振分けにより1つの変動パターンを決定するようになっている。そして、第1、第2、第5および第6の各演出グループG1,G2,G5,G6における平均変動時間MTを比較すると、第1演出グループG1の平均変動時間MT1が最も短く、第6演出グループG6の平均変動時間MT6が最も長く、各演出グループG1,G2,G5,G6の平均変動時間MTの長さは、MT1<MT2<MT5<MT6の関係になっている。
また、第1〜第3の各演出内容決定テーブルTB1〜TB3においては、図14〜図16に示すように、大当り判定の結果が否定でかつリーチ判定が肯定の場合で、はずれリーチ演出が行われる場合には、第9演出グループG9、第10演出グループG10、第11演出グループG11が選択されて、該第9、第10、第11演出グループG9,G10,G11の中から一次振分けにより1つの演出グループを決定し、選択された該演出グループの中から二次振分けにより1つの変動パターンを決定するようになっている。そして、第9〜第11の各演出グループG9,G10,G11中では、第9演出グループG9の平均変動時間MT9が最も短く、各演出グループG9,G10,G11の平均変動時間MTの長さは、MT9<MT10<MT11の関係になっている。
更に、第1〜第3の各演出内容決定テーブルTB1〜TB3においては、図14〜図16に示すように、大当り判定の結果が否定でかつリーチ判定が否定の場合の場合には、第12演出グループG12が選択されて、該第12演出グループG12から変動パターンを決定するようになっている。
(演出グループ振分判定値について)
次に、前記各演出内容決定テーブルTB1における第1演出グループG1〜第12演出グループG12に対する演出グループ振分判定値について説明する。演出グループ振分判定値は、前述したように、特別確変大当り遊技用のリーチ演出、2R突然確変大当り遊技用のリーチ演出、ジャンプアップ確変大当り遊技用のリーチ演出、通常非確変大当り遊技用のリーチ演出、はずれ用のはずれリーチ演出、はずれ用のはずれ通常演出の夫々に、演出グループ振分用乱数の取り得る「0」〜「228」の229個ずつが設定されている。そして、特別確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1〜第6の各演出グループG1,G2,G3,G4,G5,G6に対する演出グループ振分判定値の割当数は、各演出内容決定テーブルTB毎に異なるように設定されている。また、通常非確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1、第2、第5および第6の各演出グループG1,G2,G5,G6に対する演出グループ振分判定値の割当数は、各演出内容決定テーブルTB毎に異なるように設定されている。また、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第9、第10、第11の各演出グループG9,G10,G11に対する演出グループ振分判定値の割当数も、各演出内容決定テーブルTB毎に異なるように設定されている。
(第1演出内容決定テーブル)
第1通常モード時に選択して使用される第1演出内容決定テーブルTB1は、図14に示すように、特別確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1演出グループG1〜第6演出グループG6においては、該6つの演出グルーブG1〜G6の中で、平均変動時間MTが相対的に長い第5演出グループG5または第6演出グループG6が選ばれ易く設定されている。実施例では、演出グループ振分判定値の割当数を、例えば第1演出グループG1が14個、第2演出グループG2が15個、第3演出グループG3が25個、第4演出グループG4が25個、第5演出グループG5が75個、第6演出グループG6が75個に設定されており、第5演出グループG5および第6演出グループG6に対して、第1〜第4の各演出グループG1,G2,G3,G4より演出グループ判定値が多く割当てられている。従って、第1演出内容決定テーブルTB1が用いられる第1通常モードにおいては、特図当り抽選(大当り判定)の結果により、図柄Aに分類される特図1または図柄aに分類される特図2により特別確変大当り遊技が付与される場合に、演出グループ振分用乱数を用いた一次振分けにより、平均変動時間MTが相対的に長い第5演出グループG5または第6演出グループG6が選ばれ易く、これら第5演出グループG5または第6演出グループG6に属する変動パターンが選ばれる頻度が高くなっている。
また、第1演出内容決定テーブルTB1は、図14に示すように、通常非確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1演出グループG1、第2演出グループG2、第5演出グループG5および第6演出グループG6においては、該4つの演出グルーブG1,G2,G5,G6の中で、平均変動時間MTが相対的に長い第5演出グループG5または第6演出グループG6が選ばれ易く設定されている。実施例では、演出グループ振分判定値の割当数を、例えば第1演出グループG1が24個、第2演出グループG2が35個、第5演出グループG5が60個、第6演出グループG6が110個に設定されており、第1演出グループG1および第2演出グループG2に較べて、第5演出グループG5および第6演出グループG6における演出グループ振分判定値の割当数が多く設定されている。従って、第1演出内容決定テーブルTB1が用いられる第1通常モードにおいては、特図当り抽選(大当り判定)の結果により、図柄Dに分類される特図1または図柄dに分類される特図2により通常非確変大当りが付与されると、演出グループ振分用乱数を用いた一次振分けにより、平均変動時間MTが相対的に長い第5演出グループG5または第6演出グループG6が選ばれ易く、これら第5演出グループG5または第6演出グループG6に属する変動パターンが選ばれる頻度が高く設定されている。
更に、第1演出内容決定テーブルTB1は、図14に示すように、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第9〜第11の各演出グループG9,G10,G11においては、該3つの演出グルーブG9,G10,G11の中で、平均変動時間MTが相対的に短い第9演出グループG9が選ばれ易く設定されている。実施例では、演出グループ振分判定値の割当数を、例えば第9演出グループG9が198個、第10演出グループG9が17個、第11演出グループG11が14個に設定されており、第9演出グループG9の演出グループ振分判定値の割当数が多く設定されている。従って、第1演出内容決定テーブルTB1が用いられる第1通常モードにおいては、特図当り抽選の結果によりはずれが付与され、かつリーチ判定が肯定の場合には、演出グループ振分用乱数を用いた一次振分けにより、平均変動時間MTが相対的に短い第9演出グループG9が選ばれ易く、該第9演出グループG9に属する変動パターンが選ばれる頻度が高く設定されている。
(第2演出内容決定テーブル)
変短モード時に選択して使用される第2演出内容決定テーブルTB2は、図15に示すように、特別確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1演出グループG1〜第6演出グループG6においては、該6つの演出グルーブG1〜G6の中で、平均変動時間MTが中間程度の第3演出グループG3または第4演出グループG4が選ばれ易く設定されている。実施例では、演出グループ振分判定値の割当数を、例えば第1演出グループG1が14個、第2演出グループG2が15個、第3演出グループG3が75個、第4演出グループG4が75個、第5演出グループG5が25個、第6演出グループG6が25個に設定されており、第3演出グループG3および第4演出グループG4に対して、第1、第2、第5および第6の各演出グループG1,G2,G5,G6より多くの演出グルーブ振分判定値が割当てられている。従って、第2演出内容決定テーブルTB2が用いられる変短モードにおいては、特図当り抽選(大当り判定)の結果により、図柄Aに分類される特図1または図柄aに分類される特図2により特別確変大当り遊技が付与される場合に、演出グループ振分用乱数を用いた一次振分けにより、平均変動時間MTが中間程度の第3演出グループG3または第4演出グループG4に属する変動パターンが選ばれ易く、該第3演出グループG3または第4演出グループG4に属する変動パターンが選ばれる頻度が高くなっている。なお、平均変動時間MTが短い第1演出グループG1や第2演出グループG2は選ばれ難く、第1演出グループG1や第2演出グループG2に属する変動パターンが選ばれる頻度は低くなっている。
また、第2演出内容決定テーブルTB2は、図15に示すように、通常非確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1演出グループG1、第2演出グループG2、第5演出グループG5および第6演出グループG6においては、該4つの演出グルーブG1,G2,G5,G6の中で、平均変動時間MTが相対的に短い第1演出グループG1または第2演出グループG2が選ばれ易く設定されている。実施例では、演出グループ振分判定値の割当数を、例えば第1演出グループG1が29個、第2演出グループG2が100個、第5演出グループG5が50個、第6演出グループG6が50個に設定されており、第1演出グループG1、第5演出グループG5および第6演出グループG6に較べて、第2演出グループG2における演出グループ振分判定値の割当数が多く設定されている。従って、第2演出内容決定テーブルTB2が用いられる変短モードにおいては、特図当り抽選(大当り判定)の結果により、図柄Dに分類される特図1または図柄dに分類される特図2により通常非確変大当り遊技が付与されると、演出グループ振分用乱数を用いた一次振分けにより、平均変動時間MTが中間程度の第2演出グループG2が選ばれ易く、該第2演出グループG2に属する変動パターンが選ばれる頻度が高く設定されている。
更に、第2演出内容決定テーブルTB2は、図15に示すように、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第9〜第11の各演出グループG9,G10,G11においては、該3つの演出グルーブG9,G10,G11の中で、平均変動時間MTが相対的に短い第9演出グループG9が選ばれ易く設定されている。実施例は、演出グループ振分判定値の割当数を、例えば第9演出グループG9が88個、第10演出グループG9が17個、第11演出グループG11が14個に設定されており、第10演出グループG10の演出グループ振分判定値の割当数が多く設定されている。従って、第2演出内容決定テーブルTB2が用いられる変短モード時においては、特図当り抽選の結果によりはずれが付与され、かつリーチ判定が肯定の場合には、演出グループ振分用乱数を用いた一次振分けにより、平均変動時間MTが中間程度の第10演出グループG10が選ばれ易く、該第10演出グループG10に属する変動パターンが選ばれる頻度が高く設定されている。
(第3演出内容決定テーブル)
第2通常モード時に選択して使用される第3演出内容決定テーブルTB3は、図16に示すように、特別確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1演出グループG1〜第6演出グループG6においては、該6つの演出グルーブG1〜G6の中で、平均変動時間MTが相対的に短い第1演出グループG1または第2演出グループG2が選ばれ易く設定されている。実施例では、演出グループ振分判定値の割当数を、例えば第1演出グループG1が75個、第2演出グループG2が75個、第3演出グループG3が25個、第4演出グループG4が25個、第5演出グループG5が15個、第6演出グループG6が75個に設定されており、第5演出グループG5および第6演出グループG6に対する演出グループ判定値の割当数が、第1〜第4の各演出グループG1,G2,G3,G4に対する演出グループ判定値の割当数より多くなっている。従って、第3演出内容決定テーブルTB3が用いられる第2通常モード時においては、特図当り抽選(大当り判定)の結果により、図柄Aに分類される特図1または図柄aに分類される特図2により特別確変大当りが付与されると、演出グループ振分用乱数を用いた一次振分けにより、平均変動時間MTが相対的に短い第1演出グループG1や第2演出グループG2が選ばれ易く、これら第1演出グループG1や第2演出グループG2に属する変動パターンが選ばれる頻度が高く設定されている。
また、第3演出内容決定テーブルTB3は、図16に示すように、通常非確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1演出グループG1、第2演出グループG2、第5演出グループG5および第6演出グループG6においては、該4つの演出グルーブG1,G2,G5,G6の中で、平均変動時間MTが相対的に短い第1演出グループG1または第2演出グループG2が選ばれ易く設定されている。実施例では、演出グループ振分判定値の割当数を、例えば第1演出グループG1が100個、第2演出グループG2が60個、第5演出グループG5が40個、第6演出グループG6が90個に設定されており、第1演出グループG1および第6演出グループG6に較べて、第2演出グループG2における演出グループ振分判定値の割当数が多く設定されている。従って、第3演出内容決定テーブルTB3が用いられる第2通常モード中においては、特図当り抽選(大当り判定)の結果により、図柄Dに分類される特図1または図柄dに分類される特図2により通常非確変大当り遊技が付与されると、演出グループ振分用乱数を用いた一次振分けにより、平均変動時間MTが相対的に短い第1演出グループG1が選ばれ易く、該第1演出グループG1に属する変動パターンが選ばれる頻度が高く設定されている。
更に、第3演出内容決定テーブルTB3は、図16に示すように、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第9〜第11の各演出グループG9,G10,G11においては、該3つの演出グルーブG9,G10,G11の中で、平均変動時間MTが相対的に短い第9演出グループG9が選ばれ易く設定されている。実施例は、演出グループ振分判定値の割当数を、例えば第9演出グループG9が184個、第10演出グループG10が26個、第11演出グループG11が29個に設定されており、第9演出グループG9の演出グループ振分判定値の割当数が、第10演出グループG10および第11演出グループG12に対する演出グループ振分判定値が多く設定されている。従って、第3演出内容決定テーブルTB3が用いられる第2通常モード中においては、特図当り抽選の結果によりはずれが付与され、かつリーチ判定が肯定の場合には、平均変動時間MTが相対的に短い第9演出グループG9が選ばれ易く、該第9演出グルーブG9に属する変動パターンが選ばれる頻度が高く設定されている。
(第1演出内容決定テーブルと第3演出内容決定テーブルとの比較)
第1演出内容決定テーブルTB1の演出グループ振分判定値と第3演出内容決定テーブルTB3の演出グループ振分判定値とを、図14および図16を基に比較する。先ず、特別確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1〜第6の各演出グループG1〜G6で比較すると、第3演出内容決定テーブルTB3における第1演出グループG1および第2演出グループG2の演出グループ振分判定値の割当数が、第1演出内容決定テーブルTB1における第1演出グループG1および第2演出グループG2の演出グループ振分判定値より増やしてある。また、第3演出内容決定テーブルTB3における第5演出グループG5および第6演出グループG6の演出グループ振分判定値の割当数は、第1演出内容決定テーブルTB1における第5演出グループG5および第6演出グループG6の演出グループ振分判定値の割当数より減らしてある。ここで、第1演出グループG1および第2演出グループG2は、第1演出グループG1〜第6演出グループG6において平均変動時間MTが相対的に短いグループである。すなわち実施例では、第2通常モード中において特別確変大当りが付与される場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、通常モード時において特別確変大当りが付与される場合と較べると、平均変動時間MTが相対的に短い第1演出グループG1または第2演出グループG2が選ばれ易く、よって第1演出グループG1または第2演出グループG2に属する変動パターンが選ばれる頻度が高くなっている。
また、特別確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1演出グループG1〜第6演出グループG6において、所謂ノーマルリーチ系の変動パターンが属する演出グループは、ノーマル当りリーチ演出の変動パターンが属する第1演出グループG1、ノーマル再変動リーチ演出の変動パターンが属する第2演出グループG2、ノーマル当り再抽選リーチ演出の変動パターンが属する第3演出グループG3、ノーマル再変動再抽選リーチ演出の変動パターンが属する第4演出グループG4の4つである。そこで、ノーマルリーチ系の変動パターンが属する第1〜第4の演出グループG1,G2,G3,G4における演出グループ振分判定値の割当数の合計を比較すると、実施例では第1演出内容決定テーブルTB1が79個であるのに対し、第3演出内容決定テーブルTB3は200個となっている。従って実施例では、第2通常モード中において特別確変大当りが付与される場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、通常遊技の実行中において特別確変大当りが付与される場合と較べると、ノーマルリーチ系の変動パターンが選ばれ易くなっている。
また、図14および図16に示すように、第1〜第4の演出グループG1,G2,G3,G4を合わせた演出別平均変動時間ST(第1〜第4の各演出グループG1,G2,G3,G4の平均変動時間MTの平均)を比較すると、第1演出内容決定テーブルTB1の演出別平均変動時間ST1は実施例では23367msであり、第3演出内容決定テーブルTB1の演出別平均変動時間ST1は実施例では21625msである。従って実施例では、第2通常モード中において特別確変大当りが付与される場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、第1通常モードにおいて特別確変大当りが付与される場合と較べると、ノーマルリーチ系の変動パターンが選ばれると図柄変動演出の時間が短くなり易くなっている。
実施例における前記演出別平均変動時間STは、ノーマルリーチ系の演出が行われる演出グループと、非ノーマルリーチ系(スーパーリーチ等)の演出が行われる演出グループとに大別したもとで、各々のグループに属する各変動パターンの平均変動時間である。実施例では、例えば特別確変大当りのリーチ演出を行う変動パターンを決定する際に設定される第1〜第6の各演出グループG1〜G6では、第1〜第4の各演出グループG1〜G4がノーマルリーチ系の変動パターンが設定されたグループであり、第5および第6の各演出グループG5,G6が非ノーマルリーチ系の変動パターンが設定されたグループである。また、通常非確変大当りのリーチ演出を行う変動パターンを決定する際に設定される第1、第2、第5および第6の各演出グループG1,G2,G5,G6では、第1および第2の各演出グループG1,G2がノーマルリーチ系の変動パターンが設定されたグルーブであり、第5および第6の各演出グループG5,G6が非ノーマルリーチ系の変動パターンが設定されたグループである。なお、演出別平均変動時間STの算出方法を、第1〜第4の各演出グループG1,G2,G3,G4の演出別平均変動時間STを例示して説明すると、第1〜第1の各演出グループG1〜G4毎に、各々の平均変動時間MTと、演出グループG1〜G4毎に割当てられた演出グループ振分判定値の割当数とを積算して、各演出グループ毎の中間計算値(例えばS)を算出する。そして、各演出グループG1〜G4の中間計算値Sを足した合計の数を、第1〜第4の各演出グループG1,G2,G3,G4の演出グループ振分判定値の総数(例えば、図14に示す第1演出内容決定テーブルTB1では79で割ることで得られた数値(23367ms)が演出別平均変動時間STとなる。
実施例のパチンコ機10では、特典状態としての変短状態が付与されたもとで、大当り判定の判定結果が肯定であると共に、メイン制御CPU60aが確変状態を付与した場合に、演出時間が相対的に短いノーマル系の変動パターンが決定される頻度が高められるよう構成されている。換言すると、変短状態が付与された状態において、ノーマル系の変動パターンに基づいて図柄変動演出が行われて大当りが発生した場合には、当該大当り遊技後に確変が付与されることが遊技者が認識可能になっている。従って、実施例のパチンコ機10は、特典状態が終了した後に実行される第2通常モード中に、ノーマルリーチ系の変動パターンに基づいて図柄変動演出が行われる頻度が高くなっていることで、大当りに対する遊技者の期待度を向上させて遊技者の遊技意欲を高め得るよう構成されている。
次に、通常非確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1、第2、第5および第6演出グループG1、G2、G5、G6においては、第3演出内容決定テーブルTB3における第1演出グループG1および第2演出グループG2における演出グループ振分判定値の割当数は、第1演出内容決定テーブルTB1より夫々増やしてあり、第3演出内容決定テーブルTB3における第5演出グループG5および第6演出グループG6における演出グループ振分判定値の割当数は、第1演出内容決定テーブルTB1より夫々減らしてある。ここで、第1演出グループG1および第2演出グループG2は、各演出グループG1、G2、G5、G6において、平均変動時間MTが相対的に短いグループである。すなわち実施例では、第2通常モード中において通常非確変大当りが付与される場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、通常遊技の実行中において通常非確変大当りが付与される場合と較べると、平均変動時間MTが相対的に短い第1演出グループG1または第2演出グループG2が選ばれ易く、よって第1演出グループG1または第2演出グループG2に属する変動パターンが選ばれる頻度が高くなっている。
そして、通常非確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンが属している第1、第2、第5および第6の各演出グループG1、G2、G5、G6において、所謂ノーマルリーチ系の変動パターンが属する演出グループは、ノーマル当りリーチ演出の変動パターンが属する第1演出グループG1と、ノーマル再変動リーチ演出の変動パターンが属する第2演出グループG2との2つである。そこで、ノーマルリーチ系の変動パターンが属する第1および第2の演出グループG1,G2における演出グループ振分判定値の割当数の合計を比較すると、実施例では第1演出内容決定テーブルTB1が59個であるのに対し、第3演出内容決定テーブルTB3は160個となっている。従って実施例では、第2通常モード中において特別確変大当りが付与される場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、通常遊技の実行中において特別確変大当りが付与される場合と較べると、ノーマルリーチ系の変動パターンが選ばれ易くなっている。
また、第1および第2の2つの演出グループG1,G2を合わせた演出別平均変動時間STを比較すると、実施例では第1演出内容決定テーブルTB1の演出別平均変動時間ST20779msであり、第3演出内容決定テーブルTB3の演出別平均変動時間STは20125msである。従って実施例では、第2通常モード中において特別確変大当りが付与される場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、通常遊技の実行中において特別確変大当りが付与される場合と較べると、ノーマルリーチ系の変動パターンが選ばれると図柄変動演出の時間が短くなり易い。
更に、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第9演出グループG9〜第11演出グループG11においては、第3演出内容決定テーブルTB3における第9演出グループG9の演出グループ振分判定値の割当数は、第1演出内容決定テーブルTB1より夫々減らしてあり、第3演出内容決定テーブルTB3における第10演出グループG10および第11演出グループG11の演出グループ振分判定値の割当数は、第1演出内容決定テーブルTB1より夫々増やしてある。ここで、第9演出グループG9は、第9〜第11の各演出グループG9,G10,G11において、平均変動時間MTが相対的に短いグループである。すなわち実施例では、第2通常モード中においてはずれが決定されてはずれリーチ演出が選ばれる場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、通常遊技の実行中にはずれが決定されてはずれリーチ演出が選ばれる場合と較べると、平均変動時間MTが相対的に短い変動パターンが選ばれ難くなっている。
(第2演出内容決定テーブルと第3演出内容決定テーブルとの比較)
次に、前記第3演出内容決定テーブルTB3と第2演出内容決定テーブルTB2とを、図15および図16を基に比較する。先ず、特別確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1演出グループG1〜第6演出グループG6をにおいては、第3演出内容決定テーブルTB3における第1演出グループG1および第2演出グループG2の演出グループ振分判定値の割当数は、第2演出内容決定テーブルTB2より夫々増やしてあり、第3演出内容決定テーブルTB3における第3〜第6の演出グループG3,G4,G5,G6の演出グループ振分判定値の割当数は、第2演出内容決定テーブルTB2より夫々減らしてある。ここで、第1演出グループG1および第2演出グループG2は、第1演出グループG1〜第6演出グループG6において、平均変動時間MTが相対的に短いグループである。すなわち実施例では、第2通常モード中において特別確変大当り遊技が付与される場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、変短モード中において特別確変大当りが発生した場合と較べると、平均変動時間MTが短い第1演出グループG1または第2演出グループG2が選ばれ易く、よって第1演出グループG1または第2演出グループG2に属する変動パターンが選ばれる頻度が高くなっている。
また、特別確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1演出グループG1〜第6演出グループG6において、所謂ノーマルリーチ系の変動パターンが属する演出グループは、前述したように第1〜第4の4つの演出グループG1,G2,G3,G4である。そこで、ノーマルリーチ系の変動パターンが属する第1〜第4の演出グループG1,G2,G3,G4における演出グループ振分判定値の割当数の合計を比較すると、実施例では第2演出内容決定テーブルTB2が179個であるのに対し、第3演出内容決定テーブルTB3は200個となっている。従って実施例では、第2通常モード中において特別確変大当りが付与される場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、通常遊技の実行中において特別確変大当りが付与される場合と較べると、ノーマルリーチ系の変動パターンが選ばれ易くなっている。
また、第1〜第4の4つの演出グループG1,G2,G3,G4を合わせた演出別平均変動時間STを比較すると、実施例では第2演出内容決定テーブルTB2の演出別平均変動時間STは24279msであり、第3演出内容決定テーブルTB3の演出別平均変動時間STは21625msである。従って実施例では、第2通常モード中において特別確変大当りが付与される場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、通常遊技の実行中において特別確変大当りが付与される場合と較べると、ノーマルリーチ系の変動パターンが選ばれると図柄変動演出の時間が短くなり易い。
次に、通常非確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定されるる第1、第2、第5および第6演出グループG1、G2、G5、G6においては、第3演出内容決定テーブルTB3における第1演出グループG1の演出グループ振分判定値の割当数は、第2演出内容決定テーブルTB2より夫々増やしてあり、第3演出内容決定テーブルTB3における第2、第5および第6の各第6演出グループG2,G5,G6の演出グループ振分判定値の割当数は、第2演出内容決定テーブルTB2より夫々減らしてある。ここで、第1演出グループG1は、各演出グループG1、G2、G5、G6において、平均変動時間MTが相対的に短いグループである。すなわち実施例では、第2通常モード中において通常非確変大当りが付与される場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、通常遊技の実行中において通常非確変大当りが付与される場合と較べると、平均変動時間MTが相対的に短い第1演出グループG1が選ばれ易く、よって第1演出グループG1に属する変動パターンが選ばれる頻度が高くなっている。
そして、通常非確変大当り遊技のリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第1、第2、第5および第6の各演出グループG1、G2、G5、G6において、所謂ノーマルリーチ系の変動パターンが属する演出グループは、ノーマル当りリーチ演出の変動パターンが属する第1演出グループG1と、ノーマル再変動リーチ演出の変動パターンが属する第2演出グループG2との2つである。そこで、ノーマルリーチ系の変動パターンが属する第1および第2の演出グループG1,G2における演出グループ振分判定値の割当数の合計を比較すると、実施例では第2演出内容決定テーブルTB2が129個であるのに対し、第3演出内容決定テーブルTB3は160個となっている。従って実施例では、第2通常モード中において特別確変大当りが付与された場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、通常遊技の実行中において特別確変大当りが付与される場合と較べると、ノーマルリーチ系の変動パターンが選ばれ易くなっている。
更に、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第16演出グループG16〜第19演出グループG19においては、第3演出内容決定テーブルTB3における第16演出グループG16の演出グループ振分判定値の割当数は、第2演出内容決定テーブルTB2より減らしてあり、第3演出内容決定テーブルTB3における第17〜第19の各演出グループG17,G18,G19の演出グループ振分判定値の割当数は、第2演出内容決定テーブルTB2より増やしてある。ここで、第16演出グループG16は、第16演出グループG16〜第19演出グループG19において、平均変動時間MTが相対的に短いグループである。すなわち実施例では、第2通常モード中においてはずれが発生してはずれリーチ演出が選ばれる場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、変短モード中においてはずれが発生した場合と較べると、平均変動時間MTが短い変動パターンが選ばれ易くなっている。
更に、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定する際に設定される第9演出グループG9〜第11演出グループG11においては、第3演出内容決定テーブルTB3における第9演出グループG9の演出グループ振分判定値の割当数は、第2演出内容決定テーブルTB2より増やしてあり、第3演出内容決定テーブルTB3における第10演出グループG10および第11演出グループG11の演出グループ振分判定値の割当数は、第2演出内容決定テーブルTB2より夫々減らしてある。ここで、第9演出グループG9は、第9〜第11の各演出グループG9,G10,G11において、平均変動時間MTが相対的に短いグループである。すなわち実施例では、第2通常モード中においてはずれが決定されてはずれリーチ演出が選ばれる場合には、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、通常遊技の実行中にはずれが決定されてはずれリーチ演出が選ばれる場合と較べると、平均変動時間MTが相対的に短い変動パターンが選ばれ難くなっている。
(演出内容決定テーブルの決定処理について)
実施例のパチンコ機10は、メイン制御CPU60aが特図当り抽選(大当り判定)を行う毎に、該メイン制御CPU60aが図17に示す演出内容決定テーブルの決定処理を行うことで、変動パターンを決定するための演出内容決定テーブルTBを選択するようになっている。すなわち、演出内容決定テーブルの決定処理では、現在の遊技状態を判定するため、先ず確変モードであるかを判定して(ステップC1)、確変モードであれば確変用の演出内容決定テーブルTBを選択する(ステップC2)。そして、ステップC1において確変モードでない場合は、変短モードであるかを判定して(ステップC3)、変短モード中であれば前記第2演出内容決定テーブルTB2を選択する(ステップC4)。一方、ステップC3において変短モードでなれば、第2通常モード中であるかを判定し(ステップC5)、第2通常モード中であれば第3演出内容決定テーブルTB3を選択し(ステップC6)、第2通常モード中でなければ第1演出内容決定テーブルTB1を選択する(ステップC7)。
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例のパチンコ機10の作用について説明する。
実施例のパチンコ機10は、遊技盤20の遊技領域20aに打ち出して遊技を開始することで、先ず通常モードで遊技が展開される。そして、遊技領域20a内を流下するパチンコ球の一部が球通過ゲート47を通過すると、通過球検出センサ48からメイン制御基板60へ球検出信号が入力され、これを契機として普図当り判定用乱数が取得されて普図当り判定が行われると共に、普図表示器55では普図変動表示が行われる。ここで、普図当り判定が肯定の場合には、始動入賞装置30の第2始動入賞口31bの開閉部材33が所定時間に亘って開放位置に変位し、該第2始動入賞口31bの入賞確率が高められ、普図当り判定が否定の場合には開閉部材33は停止保持される。
(第1通常モードでの遊技について)
パチンコ球が始動入賞装置30の第1始動入賞口31aに入賞すると、図4、図5および図7を基に説明したように、該入賞を契機としてメイン制御CPU60aは、各種乱数を取得すると共に(図5、ステップB15)、非確変の時の判定確率に基いて大当り判定(当り抽選)を行う(図7、ステップB32)。そして、大当り判定の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第1特図表示器50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する。ここで、特図1は図柄A、図柄B、図柄C、図柄Dの4つのグループに分類されているから、メイン制御CPU60aが決定した特図1は図柄A〜Dの何れかになる。そして、メイン制御CPU60aが決定した特図1が図柄Aに分類されるものである場合には「特別確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、前述した演出内容決定テーブルの決定処理を行って第1演出内容決定テーブルTB1を選択したもとで、図7におけるステップB35において、取得した演出グループ振分用乱数の値に基づいて一次振分けを行ない、第1演出グループG1〜第6演出グループG6の中から1つの演出グループを決定する。更に、メイン制御CPU60aは、同ステップB35において、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行ない、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
大当り判定の判定結果が肯定の場合において、メイン制御CPU60aが決定した特図1が図柄Bに分類されるものである場合には「2R突然確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、第1演出内容決定テーブルTB1を用いたもとで、図7におけるステップB35において、第7演出グループG7に属する変動パターンを決定する。また、メイン制御CPU60aが決定した特図1が図柄Cに分類されるものである場合には「ジャンプアップ確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、第1演出内容決定テーブルTB1を用いたもとで、図7におけるステップB35において、第8演出グループG8に属する変動パターンを決定する。すなわち、「2R突然確変大当り遊技」または「ジャンプアップ確変大当り遊技」は、対応する演出グループが第7演出グループG7または第8演出グループG8の1つずつであり、かつ第7演出グループG7および第8演出グループG8は1個の演出パターンが設定されているだけであるから、「2R突然確変大当り遊技」または「ジャンプアップ確変大当り遊技」が付与された場合には、夫々において変動パターンが一義的に決定される。
また、メイン制御CPU60aが決定した特図1が図柄Dに分類されるものである場合には「通常非確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、図7におけるステップB35において、第1演出内容決定テーブルTB1を用いたもとで、取得した演出グループ振分用乱数の値に基づいて一次振分けを行ない、第9演出グループG9〜第11演出グループG11の中から1つの演出グループを決定した後、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行ない、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
始動入賞装置30の第1始動入賞口31aに対するパチンコ球の入賞を契機とした大当り判定の判定結果が否定の場合には、メイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が演出実行判定値と一致するか否かを判定して演出実行判定(リーチ判定)を行う(図7、ステップB37)。ここで、通常モードでの演出実行判定値は、第1始動入賞口31aでの始動保留情報の保留数が「0」〜「2」の場合は37個、保留数が「3」および「4」の場合は23個に設定されているから、保留数が「0」〜「2」の場合は37/241の確率で演出実行判定が肯定判定となり、保留数が「3」および「4」の場合は23/241の確率で演出実行判定が肯定判定となる。そして、演出実行判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(図7、ステップB38)。またメイン制御CPU60aは、図7におけるステップB39において、第1演出内容決定テーブルTB1を用いたもとで、取得した演出グループ振分用乱数の値に基づいて一次振分けを行ない、第9演出グループG9〜第11演出グループG11の中から1つの演出グループを決定すると共に、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行ない、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。一方、演出実行判定結果が否定の場合には、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(図7、ステップB40)。またメイン制御CPU60aは、図7におけるステップB41において、第1演出内容決定テーブルTB1を用いたもとで、第20演出グループG20に属する変動パターンを決定する。
そしてメイン制御CPU60aは、決定された最終停止図柄である特図1(図柄A,B,C,D)および変動パターンを基に、統括制御基板65の統括制御CPU65aへ各種コマンドを出力する。そして統括制御CPU65aが、図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列81,82,83の各飾図(停止図柄)および各飾図(停止図柄)の停止予定位置を決定し、表示制御基板70の表示制御CPU70aにより図柄表示装置17の各図柄列81,82,53での図柄変動演出が実行される。
一方、パチンコ球が始動入賞装置30の第2始動入賞口31bに入賞すると、図4〜図6を基に説明したように、該入賞を契機としてメイン制御CPU60aは、各種乱数を取得すると共に(図5、ステップB19)、非確変の時の判定確率に基いて大当り判定(当り抽選)を行う(図6、ステップB22)。そして、大当り判定の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第2特図表示器50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する。ここで、特図2は図柄a、図柄b、図柄c、図柄dの4つのグループに分類されているから、メイン制御CPU60aが決定した特図2は図柄a〜dの何れかとなる。そして、メイン制御CPU60aが決定した特図2が図柄aに分類されるものである場合には「特別確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、前述した演出内容決定テーブルの決定処理を行って第1演出内容決定テーブルTB1を用いたもとで、図6におけるステップB25において、取得した演出グループ振分用乱数の値に基づいて一次振分けを行ない、第1演出グループG1〜第6演出グループG6の中から1つの演出グループを決定する。更に、メイン制御CPU60aは、同ステップB25において、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行ない、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
大当り判定の判定結果が肯定の場合において、メイン制御CPU60aが決定した特図2が図柄bに分類されるものである場合には「2R突然確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、第1演出内容決定テーブルTB1を用いたもとで、図6におけるステップB25において、第7演出グループG7に属する変動パターンを決定する。また、メイン制御CPU60aが決定した特図1が図柄Cに分類されるものである場合には「ジャンプアップ確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、第1演出内容決定テーブルTB1を用いたもとで、図7におけるステップB35において、第8演出グループG8に属する変動パターンを決定する。また、メイン制御CPU60aが決定した特図1が図柄Dに分類されるものである場合には「通常非確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、図7におけるステップB35において、第1演出内容決定テーブルTB1を用いたもとで、取得した演出グループ振分用乱数の値に基づいて一次振分けを行ない、第9演出グループG9〜第11演出グループG11の中から1つの演出グループを決定した後、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行ない、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
始動入賞装置30の第2始動入賞口31bに対するパチンコ球の入賞を契機とした大当り判定の判定結果が否定の場合には、メイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が演出実行判定値と一致するか否かを判定して演出実行判定(リーチ判定)を行う(図6、ステップB27)。ここで、通常モードでは、演出実行判定値は第2始動入賞口31bでの始動保留情報の保留数が「0」〜「2」の場合は37個、保留数が「3」および「4」の場合は23個に設定されているから、保留数が「0」〜「2」の場合は37/241の確率で演出実行判定が肯定判定となり、保留数が「3」および「4」の場合は23/241の確率で演出実行判定が肯定判定となる。そして、演出実行判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(図6、ステップB28)。またメイン制御CPU60aは、図6におけるステップB29において、第1演出内容決定テーブルTB1を用いたもとで、第16演出グループG16〜第19演出グループG19の中から1つの演出グループを決定すると共に、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。一方、演出実行判定結果が否定の場合には、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(図6、ステップB30)。またメイン制御CPU60aは、図6におけるステップB31において、第1演出内容決定テーブルTB1を用いたもとで、第20演出グループG20に属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
そしてメイン制御CPU60aは、決定された最終停止図柄である特図2(図柄a,b,c,d)および変動パターンを基に、統括制御基板65の統括制御CPU65aへ各種コマンドを出力する。そして統括制御CPU65aが、図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列81,82,83の各飾図(停止図柄)および各飾図(停止図柄)の停止予定位置を決定し、表示制御基板70の表示制御CPU70aにより図柄表示装置17の各図柄列81,82,53での図柄変動演出が実行される。
従って、通常モードにおいては、図14に示す第1演出内容決定テーブルTB1を用いてメイン制御CPU60aが変動パターンを決定するよう構成されているから、「特別確変大当り遊技」が付与された場合には、第1〜第4の演出グループG1,G2,G3,G4に属する演出時間が相対的に短いノーマルリーチ系の変動パターンよりも、第5演出グループG5や第6演出グループG6に属する演出時間が相対的に長い発展演出へ移行するスーパーリーチ系の変動パターンが選ばれ易い。また、「通常非確変大当り遊技」が付与された場合には、第1または第2の演出グループG1,G2に属する演出時間が相対的に短いノーマルリーチ系の変動パターンよりも、第5演出グループG5や第6演出グループG6に属する演出時間が相対的に長い発展演出へ移行するスーパーリーチ系の変動パターンが選ばれ易い。なお、はずれにおいてはずれリーチ演出が選ばれた場合には、第10または第11の演出グループG10,G11に属する演出時間が相対的に長い発展演出へ移行するスーパーリーチ系の変動パターンよりも、第9演出グループG9に属する演出時間が相対的に短いノーマルリーチ系の変動パターンが選ばれ易い。これにより、通常モードにおいては、大当りが付与される場合に、演出時間が相対的に長い変動パターンにより図柄表示装置17において図柄変動演出が行なわれるから、大当りに対する期待度が高められる。
前記通常モードにおいて大当り判定が肯定となることで、「特別確変大当り遊技」、「2R突然確変大当り遊技」または「ジャンプアップ確変大当り遊技」が付与された際には、当該の大当り遊技の終了後に、特典状態として、確変状態および変短状態(高確率+変短あり状態)が付与され、図示省略した高確率+変短あり状態用の変動パターンテーブルTBを用いて遊技が継続される。
(変短モードでの遊技)
前記「通常非確変大当り遊技」の遊技終了後には、前述した100回の変短モードが付与される。変短モードの実行中において、始動入賞装置30の第1始動入賞口31aに入賞すると、該入賞を契機としてメイン制御CPU60aは、非確変の時の判定確率に基いて大当り判定(当り抽選)を行う。そして、大当り判定の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第1特図表示器50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する。ここで、メイン制御CPU60aが決定した特図1が図柄Aに分類されるものである場合には「特別確変大当り遊技」が付与され、特図1が図柄Bに分類されるものである場合には「2R突然確変動大当り遊技」が付与され、特図1が図柄Cに分類されるものである場合には「ジャンプアップ確変動大当り遊技」が付与され、特図1が図柄Dに分類されるものである場合には「通常非確変大当り遊技」が付与される。そして、メイン制御CPU60aは、演出内容決定テーブルの決定処理を行って第2演出内容決定テーブルTB2を選択したもとで、取得した演出グループ振分用乱数の値に基づいて一次振分けを行うことで1つの演出グループを決定した後、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行うことで決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
また、大当り判定の判定結果が否定の場合で、演出実行判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、第2演出内容決定テーブルTB2を用いたもとで、第9演出グループG9〜第11演出グループG11の中から1つの演出グループを決定すると共に、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。また、演出実行判定結果が否定の場合には、メイン制御CPU60aは、第2演出内容決定テーブルTB2を用いたもとで、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、第12演出グループG12に属する変動パターンを決定する。
一方、変短モード中において、始動入賞装置30の第2始動入賞口31bに入賞すると、該入賞を契機としてメイン制御CPU60aは、非確変の時の判定確率に基いて大当り判定(当り抽選)を行う。大当り判定の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第2特図表示器50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する。ここで、メイン制御CPU60aが決定した特図2が図柄aに分類されるものである場合には「特別確変大当り遊技」が付与され、特図2が図柄bに分類されるものである場合には「2R突然確変動大当り遊技」が付与され、特図2が図柄cに分類されるものである場合には「ジャンプアップ確変大当り遊技」が付与され、特図2が図柄dに分類されるものである場合には「通常非確変大当り遊技」が付与される。そして、メイン制御CPU60aは、第2演出内容決定テーブルTB2を用いたもとで、取得した演出グループ振分用乱数の値に基づいて1つの演出グループを決定した後、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
また、大当り判定の判定結果が否定の場合には、演出実行判定(リーチ判定)を行う。ここで演出実行判定値は第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bでの始動保留情報の保留数に関係なしに6個に設定されているから、6/241の確率で演出実行判定が肯定判定となる。演出実行判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、第2演出内容決定テーブルTB2を用いたもとで、第9演出グループG9〜第11演出グループG11の中から1つの演出グループを決定すると共に、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。また、演出実行判定結果が否定の場合には、メイン制御CPU60aは、第2演出内容決定テーブルTB2を用いたもとで、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、第12演出グループG20に属する変動パターンを決定する。
(第2通常モードでの遊技)
前記変短モードの終了後には、特典状態である変短状態が終了して非確変+変短なし状態となり、当該特典状態の終了後から30回の図柄変動演出が終了するまで、前述した第2通常モードとなる。
第2通常モード中において、パチンコ球が始動入賞装置30の第1始動入賞口31aに入賞すると、該入賞を契機としてメイン制御CPU60aは、各種乱数を取得すると共に(図5、ステップB15)、非確変の時の判定確率に基いて大当り判定(当り抽選)を行う(図7、ステップB32)。そして、大当り判定の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第1特図表示器50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(図7、ステップB34)。そして、メイン制御CPU60aが決定した特図1が図柄Aに分類されるものである場合には「特別確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、演出内容決定テーブルの決定処理を行って図16に示す第3演出内容決定テーブルTB3を選択したもとで、図7のステップB35において、取得した演出グループ振分用乱数の値に基づいて一次振分けを行ない、第1演出グループG1〜第6演出グループG6の中から1つの演出グループを決定する。更に、メイン制御CPU60aは、同ステップB35において、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行ない、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
大当り判定の判定結果が肯定の場合において、メイン制御CPU60aが決定した特図1が図柄Bに分類されるものである場合には「2R突然確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、第3演出内容決定テーブルTB3を用いたもとで、図7におけるステップB35において、第7演出グループG7から変動パターンを決定する。また、メイン制御CPU60aが決定した特図1が図柄Cに分類されるものである場合には「ジャンプアップ確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、第3演出内容決定テーブルTB3を用いたもとで、図7におけるステップB35において、第8演出グループG8から変動パターンを決定する。更に、メイン制御CPU60aが決定した特図1が図柄Dに分類されるものである場合には「通常非確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、第3演出内容決定テーブルTB3を用いたもとで、図7におけるステップB35において、取得した演出グループ振分用乱数の値に基づいて一次振分けを行ない、第12演出グループG12〜第15演出グループG15の中から1つの演出グループを決定した後、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行ない、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
始動入賞装置30の第1始動入賞口31aに対するパチンコ球の入賞を契機とした大当り判定の判定結果が否定の場合には、メイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が演出実行判定値と一致するか否かを判定して演出実行判定(リーチ判定)を行う(図7、ステップB37)。ここで、第2通常モード中では、演出実行判定値は第1始動入賞口31aでの始動保留情報の保留数に関係なしに35個に設定されているから、35/241の確率で演出実行判定が肯定判定となる。そして、演出実行判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(図7、ステップB38)。またメイン制御CPU60aは、図7におけるステップB39において、第3演出内容決定テーブルTB3を用いたもとで、一次振分けにより第9演出グループG9〜第11演出グループG11の中から1つの演出グループを決定すると共に、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行ない、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。一方、演出実行判定結果が否定の場合には、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(図7、ステップB40)。またメイン制御CPU60aは、図7におけるステップB81において、第3演出内容決定テーブルTB3を用いたもとで、第20演出グループG20に属する変動パターンを決定する。
そしてメイン制御CPU60aは、決定された最終停止図柄である特図1(図柄A,B,C,D)および変動パターンを基に、統括制御基板65の統括制御CPU65aへ各種コマンドを出力する。そして統括制御CPU65aが、図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列81,82,83の各飾図(停止図柄)および各飾図(停止図柄)の停止予定位置を決定し、表示制御基板70の表示制御CPU70aにより図柄表示装置17の各図柄列81,82,53での図柄変動演出が実行される。
パチンコ球が始動入賞装置30の第2始動入賞口31bに入賞すると、該入賞を契機としてメイン制御CPU60aは、各種乱数を取得すると共に(図5、ステップB19)、非確変の時の判定確率に基いて大当り判定(当り抽選)を行う(図6、ステップB22)。そして、大当り判定の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第2特図表示器50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(図6、ステップB24)。ここで、特図2は図柄a、図柄b、図柄c、図柄dの4つのグループに分類されているから、メイン制御CPU60aが決定した特図2は図柄a〜dの何れかとなる。そして、メイン制御CPU60aが決定した特図2が図柄aに分類されるものである場合には「特別確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、演出内容決定テーブルの決定処理を行って第3演出内容決定テーブルTB3を選択したもとで、図6におけるステップB25において、取得した演出グループ振分用乱数の値に基づいて一次振分けを行ない、第1演出グループG1〜第6演出グループG6の中から1つの演出グループを決定する。更に、メイン制御CPU60aは、同ステップB25において、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行ない、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
大当り判定の判定結果が肯定の場合において、メイン制御CPU60aが決定した特図2が図柄bに分類されるものである場合には「2R突然確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、第3演出内容決定テーブルTB3を用いたもとで、図6におけるステップB25において、第7演出グループG7の中から1つの演出グループを決定する。また、メイン制御CPU60aが決定した特図2が図柄cに分類されるものである場合には「ジャンプアップ確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、第3演出内容決定テーブルTB3を用いたもとで、図6におけるステップB25において、第8演出グループG8の中から1つの演出グループを決定する。更に、メイン制御CPU60aが決定した特図2が図柄dに分類されるものである場合には「通常非確変大当り遊技」が付与され、メイン制御CPU60aは、図6におけるステップB25において、第3演出内容決定テーブルTB3を用いたもとで、取得した演出グループ振分用乱数の値に基づいて一次振分けを行ない、第9演出グループG9〜第11演出グループG11の中から1つの演出グループを決定した後、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行ない、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
始動入賞装置30の第2始動入賞口31bに対するパチンコ球の入賞を契機とした大当り判定の判定結果が否定の場合には、メイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が演出実行判定値と一致するか否かを判定して演出実行判定(リーチ判定)を行う(図6、ステップB27)。ここで、第2通常モード中では、演出実行判定値は第2始動入賞口31bでの始動保留情報の保留数に関係なしに35個に設定されているから、35/241の確率で演出実行判定が肯定判定となる。そして、演出実行判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(図6、ステップB30)。またメイン制御CPU60aは、図6におけるステップB41において、第3演出内容決定テーブルTB3を用いたもとで、第9演出グループG9〜第11演出グループG11の中から一次振分けにより1つの演出グループを決定すると共に、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて二次振分けを行ない、決定された演出グループに属する変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。一方、演出実行判定結果が否定の場合には、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(図6、ステップB30)。またメイン制御CPU60aは、図6におけるステップB31において、第3演出内容決定テーブルTB3を用いたもとで、第20演出グループG20に属する1つの変動パターンを決定する。
そしてメイン制御CPU60aは、決定された最終停止図柄である特図2(図柄a,b,c,d)および変動パターンを基に、統括制御基板65の統括制御CPU65aへ各種コマンドを出力する。そして統括制御CPU65aが、図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列81,82,83の各飾図(停止図柄)および各飾図(停止図柄)の停止予定位置を決定し、表示制御基板70の表示制御CPU70aにより図柄表示装置17の各図柄列81,82,53での図柄変動演出が実行される。
第2通常モードにおいて、30回の図柄変動演出が完了したら、該第2通常モードが終了して、第1通常モードとなって遊技が継続される。
従って、実施例のパチンコ機10では、遊技者に有利な特典状態の終了から30回の図柄変動演出が実行される間として設定された第2通常モード中においては、第1通常モードや変短モードと較べると、始動入賞装置30の第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bに対するパチンコ球の入賞を契機とした大当り判定の判定結果が否定の場合において実行される演出実行判定(リーチ判定)に関して、始動保留情報の保留数が「3」および「4」の場合に演出実行判定が肯定判定となる確率が高くなっている。従って、第2通常モード中においては、当該特典状態が付与される前の第1通常モードや変短モードに較べてリーチ演出が実行される頻度が高くなるから、特典状態の終了後において遊技者の遊技意欲を高めることが可能である。
また、実施例のパチンコ機10では、第2通常モード中においては、第3演出内容決定テーブルTB3を用いてメイン制御CPU60aが変動パターンを決定するよう構成されているから、「特別確変大当り遊技」が付与される場合には、前述した第1通常モードや変短モードと較べて、第5演出グループG5や第6演出グループG6に属する演出時間が相対的に長い発展演出へ移行するスーパーリーチ系の変動パターンが選ばれ難いと共に、第1〜第4の演出グループG1,G2,G3,G4に属する演出時間が相対的に短いノーマルリーチ系の変動パターンが選ばれ易い。また、「通常非確変大当り遊技」が付与された場合には、前述した通常モードや変短モードと較べて、第5演出グループG5や第6演出グループG6に属する演出時間が相対的に長い発展演出へ移行するスーパーリーチ系の変動パターンが選ばれ難く、第1演出グループG1や第2演出グループG13に属する演出時間が相対的に短いノーマルリーチ系の変動パターンが選ばれ易い。更に、はずれの場合には、前述した変短モードと較べて、第10演出グループG10や第11演出グループG11に属する演出時間が相対的に長い発展演出へ移行するスーパーリーチ系の変動パターンが選ばれ難いと共に、第9演出グループG9に属する演出時間が相対的に短いノーマルリーチ系の変動パターンが選ばれ易い。これにより、第2通常モード中においては、演出時間が短いリーチ演出が実行される頻度が高まるから、遊技の冗長化を避けることができ、特典状態の終了後において遊技者の遊技意欲を高めることが可能である。
また、実施例のパチンコ機10では、第2通常モード中においては、該第2通常モード中に用いられる第3演出内容決定テーブルTB3に基づき、第1振分手段としてのメイン制御CPU60aで演出グループを決定することができる。そして、前記第3演出内容決定テーブルTB3は、第1演出内容決定テーブルTB1と較べて、演出時間が短い演出グループの演出グループ振分判定値の割当数が多く設定されているから、該第3演出内容決定テーブルTB3を用いてメイン制御CPU60aが演出グループを決定することで、演出時間が短い変動パターンが決定される頻度を高めることができる。
そして、実施例のパチンコ機10では、特典状態として付与されていた変短状態(入賞率向上状態)の終了から設定回数W(30回)の図柄変動演出が実行される間は、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、当該変短状態の付与前に較べて、リーチ演出を行なう演出時間が相対的に短い変動パターンを決定する頻度が高くなるように設定されているから、リーチ演出が実行される頻度を高めることができる。また、実施例のパチンコ機10は、特典状態として付与されていた確変状態の終了から設定回数W(30回)の図柄変動演出が実行される間は、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、当該確変状態の付与前に較べて、リーチ演出を行なう演出時間が相対的に短い変動パターンを決定する頻度が高くなるように設定されているから、リーチ演出が実行される頻度を高めることができる。更に、実施例のパチンコ機10は、特典状態として付与されていた大当り遊技の終了から設定回数W(30回)の図柄変動演出が実行される間は、第3演出内容決定テーブルTB3を用いることで、当該変短状態の付与前に較べて、リーチ演出を行なう演出時間が相対的に短い変動パターンを決定する頻度が高くなるように設定されているから、リーチ演出が実行される頻度を高めることができる。
更に、実施例のパチンコ機10は、特典状態としての変短状態が付与された状態において、大当り判定の判定結果が肯定であると共に、メイン制御CPU60aが確変状態を付与した場合にのみ、演出時間が相対的に短いノーマルリーチ系の変動パターンが決定される頻度が高められている。これにより、特典状態としての変短状態が付与された状態において大当り判定結果が肯定判定となると共に確変状態が付与された場合にのみ選択可能な演出時間が短いノーマルリーチ系の変動パターンが、第2通常モード中において決定される頻度が高められるから、特典状態の終了後において遊技者の遊技意欲を高めることが可能である。そして、特典状態の終了後であっても遊技者が遊技を継続し易くなるから、パチンコ機の稼働率低下を防止することも可能である。
〔変更例〕
本発明に係る遊技機は、実施例に例示の形態に限らず種々の変更が可能である。
(1)実施例では、複数種類の演出内容決定テーブルTBを遊技状態に応じて用いることで、特典状態の終了から予め設定した設定回数の図柄変動演出の演出内容として、演出時間が相対的に短いリーチ演出を行う変動パターンが決定される頻度を高める構成を例示したが、演出内容決定テーブルを1つとして、遊技モードが変更される毎に、該演出内容決定テーブルにおける各演出グループの振分け判定値の割当数を書き換えて変更するようにしてもよい。すなわち、特典状態の終了から予め設定した設定回数の図柄変動演出を実行する間は、第1通常モードと較べて、演出時間が相対的に短いリーチ演出を行う変動パターンが属する演出グループに対する振分け判定値の割当数を増やすように変更すれば、特典状態の終了から予め設定した設定回数の図柄変動演出を実行する間は、変動時間が相対的に短いリーチ演出を行う変動パターンが決定される頻度を高めることができる。
(2)実施例では、第1始動入賞口31aでのパチンコ球の入賞を契機とした特図1に係る特図当り抽選結果に基づく変動パターンの決定と、第2始動入賞口31bでのパチンコ球の入賞を契機とした特図2に係る特図当り抽選結果に基づく変動パターンの決定に際し、同一の演出内容決定テーブルTB(TB1〜TB3)を使用する場合を例示したが、特図1に係る特図当り抽選結果に基づく変動パターン用の演出内容決定テーブルと、特図2に係る特図当り抽選結果に基づく変動パターン用の演出内容決定テーブルとを、個別に設定するようにしてもよい。そして、各演出グループG1〜G12の平均演出時間MT(MT1〜MT12)を、特図1用の演出内容決定テーブルと特図2用の演出内容決定テーブルとで異なるように設定することで、例えば、特図1に基いて決定される変動パターンの平均変動時間を特図2に基づいて決定される変動パターンの平均変動時間より長くしたり、逆に短くすることも可能である。
(3)実施例のように、第1〜第12の各演出グループG1〜G12に対する演出グループ振分判定値の割当数を、第1〜第3の各演出内容決定テーブルTB1〜TB3毎に異ならせて、該演出グループ振分判定値による一次振分けで変動時間が相対的に短い変動パターンを選択し易く構成した基で、更に各演出グループG1〜G12において、変動パターンに対する変動パターン振分判定値の割当数を、各演出グループG1〜G12毎に設定されている変動パターンの中で変動時間が相対的に短い変動パターンに対する変動パターン振分判定値の割当数を増やすようにしてもよい。これによれば、演出グループ振分判定値による演出グループの一次振分けに併せて、変動パターン振分判定値による二次振分けにおいても変動時間が相対的に短い変動パターンを選択され易くすることができ、更に変動時間が短い変動パターンが選ばれ易くすることができる。
(4)第2通常モードが付与される設定回数Wは30回に限定されず、遊技者の遊技意欲を高めることができる範囲で適宜変更することが可能である。
(5)第2通常モード中における演出実行判定値(リーチ判定値)は、実施例で例示した37に限らず、これ以上またはこれ以下であってもよい。また、特典状態終了後特定遊技モード中における演出実行判定値(リーチ判定値)は、始動入賞装置30の始動保留情報の保留数に応じて変えるようにしてもよい。
(6)演出内容決定テーブルTBの数は、実施例に例示した数に限定されるものではなく、より多くの演出内容決定テーブルTBを設定することで、演出時間が相対的に短い第1演出情報が決定される頻度を細かく設定することも可能である。
(7)大当りの種類は、実施例に例示した「特別確変大当り遊技」、「2R突然確変大当り遊技」、「ジャンプアップ確変大当り遊技」、「通常非確変大当り遊技」の4種類に限定されるものではないく、3種類以下や5種類以上であってもよい。
(8)演出内容決定テーブルTBにおける各大当り遊技およびはずれ毎に設定される演出グループの数や実施例で例示した各種数値は、実施例に例示したものに限定されるものではない。
(9)第2通常モードの終了は、前述した演出内容決定テーブルの決定処理の他に、当該第2通常モードの開始から図柄変動演出の回数をカウントするように構成してもよい。
(10)実施例では、「2R突然確変大当り遊技」のリーチ演出用の変動パターンを第7演出グループG7に設定すると共に「ジャンプアップ確変大当り遊技」のリーチ演出用の変動パターンを第8演出グループG8に設定した場合を例示したが、両リーチ演出用の変動パターンが同じである場合には、1つの演出グループGで両リーチ演出用に対応するようにしてもよい。