JP5753039B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
遊技球が入賞可能な第1始動入賞口(31a)および第2始動入賞口(31b)と、第1始動入賞口(31a)または第2始動入賞口(31b)への遊技球の入賞を契機として複数種類の図柄を変動させて行なう図柄変動演出を表示する図柄表示手段(17)と、前記第1始動入賞口(31a)または第2始動入賞口(31b)への遊技球の入賞を契機として、前記図柄変動演出の結果を当りとするか否かの当り判定を行なう当り判定手段(60a)と、遊技球が入賞可能な入賞口を開閉手段(43)で開閉する入賞手段(40)とを備え、前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定の場合には、前記図柄変動演出の終了後に、前記開閉手段(43)で入賞口を開閉して遊技球の入賞が許容される当り遊技が行なわれる遊技機において、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定の場合に、当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段(60a)と、
前記当り遊技で行なわれる前記開閉手段(43)の開放および閉鎖を制御する開放制御手段(60a)と、
前記第1始動入賞口(31a)に入賞した遊技球を第1始動保留球として記憶する第1保留記憶手段(60c)と、
前記第2始動入賞口(31b)に入賞した遊技球を第2始動保留球として記憶する第2保留記憶手段(60c)とを備え、
前記第1および第2保留記憶手段(60c)の何れにも始動保留球が記憶されている場合は、第2始動保留球に基づく図柄変動演出を優先的に実行するよう構成され、
前記開放制御手段は、前記開閉手段の開放時間が相対的に短かい短時間開放制御と、該開閉手段の開放時間が短時間開放制御よりも長い長時間開放制御とを実行し、
前記当り遊技は、遊技者に与えられる価値が異なる第1当り遊技、第2当り遊技および特別当り遊技を含み、
前記第1当り遊技では、当り遊技の開始から前記開放制御手段(60a)が前記短時間開放制御を所定回数実行した後に、該開放制御手段(60a)が前記長時間開放制御を実行し、
前記第2当り遊技では、前記開放制御手段(60a)が短時間開放制御のみを実行し、
前記第2当り遊技として、前記開放制御手段(60a)により短時間開放制御が実行される回数が第1当り遊技の1ラウンド目に実行される短時間開放制御の回数と同じに設定された第1短開放当り遊技、および開放制御手段(60a)により短時間開放制御が実行される回数が第1当り遊技の1ラウンド目に実行される短時間開放制御の回数と異なる第2短開放当り遊技を備え、
前記特別当り遊技は、前記開放制御手段(60a)が長時間開放制御のみを実行し、
前記第1当り遊技および第2当り遊技の各短時間開放制御における前記開閉手段(43)の開放時間は同じに設定され、
前記第1当り遊技は、前記第1または第2保留記憶手段(60c)の何れかに記憶された始動保留球を対象として実行されると共に、前記第2当り遊技の第1短開放当り遊技は、第1当り遊技の実行対象とされる保留記憶手段(60c)に記憶された始動保留球を対象として実行され、
前記当り遊技決定手段(60a)は、第1始動入賞口(31a)への遊技球の入賞に基づく前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定の場合に前記特別当り遊技を決定する確率が、第2始動入賞口(31b)への遊技球の入賞に基づく前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定の場合に前記特別当り遊技を決定する確率より低く設定されたことを要旨とする。
また、遊技球が入賞する始動入賞口の種類によって、特別当り遊技が出現する割合を変えることで、遊技の興趣を向上し得る。
前記第3当り遊技は、前記開放制御手段(60a)により短時間開放制御が実行される回数が、前記第2当り遊技における一方の短開放当り遊技の短時間開放制御の回数と同じに設定され、
前記第2当り遊技において第3当り遊技と短時間開放制御の回数が同じに設定された短開放当り遊技の前後で遊技状態が変わり得るよう構成されると共に、前記第3当り遊技の前後で遊技状態が変わらないよう構成されたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、当選した遊技の種類を遊技者により推測し難くし得る。
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞装置30の始動入賞口31a,31aへのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(図柄表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、始動入賞装置30、特別入賞装置40、球通過ゲート47、普通入賞口部材等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
図2に示すように、前記始動入賞装置30は、前記始動入賞口31a,31bを上下の位置関係で2つ設けられている。ここで、上側に位置する第1始動入賞口(第1始動入賞手段)31aは、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされている。下側に位置する第2始動入賞口(第2始動入賞手段)31bを挟む左右両側には、該第2始動入賞口31bを開閉可能に構成された開閉部材33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記第2始動入賞口31bを開閉する一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを挟む左右側部に配置されて、始動入賞ソレノイド32の駆動に伴い一対の開閉部材33,33が相互に近接および離間するよう揺動される。
前記特別入賞装置(入賞手段)40は、図2に示すように、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口(図示せず)を開閉自在に閉成する開閉扉(開閉部材,開閉手段)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉扉43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記開閉扉43が前後方向へ揺動することで特別入賞口を開閉するよう構成されており、該開閉扉43により特別入賞口が閉鎖された状態を図2に示す。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。前記特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該特別入賞検出センサ44からメイン制御基板60への入賞検出信号の入力に伴って所定数(実施例では15個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記始動入賞装置30へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞装置40を開放する当り遊技(大当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの外側右下部位置に、前記始動入賞装置30(第1および第2始動入賞口31a,31b)への入賞を契機として作動する2組の特図表示器(特図表示手段)50,51が設けられている。ここで、2組の特図表示器50,51は、前記第1始動入賞口31aへの入賞を契機として変動表示を開始する第1特図表示器50と、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として変動表示を開始する第2特図表示器51とからなり、各特図表示器50,51の何れも複数個(8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示器50の発光表示部が順次点灯・消灯する点滅変動する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特別図柄(以下、特図という)を表示するようになっている。また、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示器51の発光表示部が点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により特図を表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部はLEDにより構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他特図表示可能な表示手段を採用できる。
また、図2に示すように、前記第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)に第1特図始動保留情報(第1始動保留球)として記憶されるようになっている。同様に、前記第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)は機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)に第2特図始動保留情報(第2始動保留球)として記憶されるようになっている。そして、前記遊技盤20における遊技領域20aの外側右下部位置に、この第1特図始動保留情報の記憶数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の記憶数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
実施例のパチンコ機10では、大当り判定に当選した場合に、後述する複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定される。この大当り遊技には、ラウンド回数が異なる複数種類のものが設定されており、当選した大当り遊技のラウンド数を報知するラウンド表示部57が、前記遊技盤20における遊技領域20aの外側右下部位置に設けられている。このラウンド表示部57は、ラウンド数に対応する複数のLED(実施例では4個)から発光表示部が構成される。本実施例では、大当り遊技のラウンド数として、「16回」と「5回」の2種類が設定されており、ラウンド表示部57では、左側の2つの発光表示部が点灯することで、ラウンド数が「16回」の大当り遊技であることが報知され、右側の2つの発光表示部が点灯することで、ラウンド数が「5回」の大当り遊技であることが報知されようになっている。
実施例のパチンコ機10では、後述するように、大当り遊技終了後に付与される遊技状態として、確変状態および変短状態が設けられており、該状態を報知する状態表示部58が、前記遊技盤20における遊技領域20aの外側右下部位置に設けられている。この状態表示部58は、複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成されており、左側の発光表示部の点灯で確変状態であることを報知すると共に、右側の発光表示部の点灯で変短状態であることを報知するよう設定されている。なお、前記ラウンド表示部57および状態表示部58の表示領域は、図柄表示装置17で実行される後述の報知演出等の表示領域に比較して極めて小さく設定されており、図柄表示装置17で実行されている各種演出に注目している遊技者にとっては、ラウンド表示部57および状態表示部58での点灯状態で各情報を簡単には認識し難くなっている。
実施例に係る図柄表示装置17には、前記飾図を変動表示可能な図柄表示列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへの入賞を契機として、各図柄表示列26a,26b,26cにおいて飾図が変動開始されるようになっている。また、各図柄表示列26a,26b,26cには、飾図の有効停止位置27が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27を組み合わせた停止図柄有効ライン28に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例の図柄表示装置17には、3列の図柄表示列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄表示列26a,26b,26c毎に飾図の有効停止位置27が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例の図柄表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン28が設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄表示列26a、中図柄表示列26b、右図柄表示列26cと指称する場合がある。
図1、図2に示すように、前記枠状装飾体25の左側には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート47が設けられている。前記球通過ゲート47には通過球検出センサ48(図8参照)が配設されており、該球通過ゲート47を通過するパチンコ球を通過球検出センサ48で検出するよう構成されている。前記通過球検出センサ48は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該通過球検出センサ48からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわち通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過))に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞装置30の始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33,33が開閉動作するようになっている。
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの外側右下部位置に、複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図表示器55が配設されている。この普図表示器55では、通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて2種類の普図を示している。具体的には、右側LEDだけが点灯する発光態様、および左側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、説明の都合上、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示器55の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示器55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの外側右下部位置に、前記球通過ゲート47をパチンコ球が通過した際に取得される情報(後述する各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)で始動保留情報として記憶された際に、該普図保留情報の記憶数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図保留表示部56が配設されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。なお、前記普図保留表示部56は、複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が左から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が左から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)を較べて増加する状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33,33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33,33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態として上記(1)〜(3)を組み合わせており、以下の説明では、これら(1)〜(3)を組み合わせた状態を便宜的に「変短状態」というものとする。
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。図3に示すように、大当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示器50,51に大当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、大当り遊技の開始を示すオープニング演出OPと、オープニング演出終了後に行われる規定ラウンド数(実施例では5ラウンドまたは16ラウンド)だけラウンド間インターバルを挟んで繰り返されるラウンド遊技と、大当り遊技の終了を示すエンディング演出EDとにより構成されている。前記ラウンド遊技では、発生した大当りの種類に応じた開放動作で特別入賞装置40の開閉扉43が開閉動作して、1回のラウンド遊技において特別入賞口に規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、或いは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで1回のラウンド遊技が終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間(以下「ラウンド間インターバルINa」という)だけ開閉扉43が閉鎖状態で保持されるインターバルが設定されている。すなわち、大当り遊技では、前記開閉扉43が各大当り遊技の規定ラウンド数以上の開閉動作を行う。
実施例のパチンコ機では、図3に示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類(実施例では11種類)の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、11種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示器50に表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄E、図柄Fの6つのグループに分類されており、第1特図表示器50に確定停止表示された特図1に応じて6種類の大当り遊技が付与されるようになっている。また、実施例において第2特図表示器51に表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄b、図柄c、図柄d、図柄eの5つのグループに分類されており、第2特図表示器51に確定停止表示された特図2に応じて5種類の大当り遊技が付与される。
ここで、図柄A、図柄Bに分類される特図1が第1特図表示器50に表示されるか、図柄aに分類される種類の特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として特別確変大当り遊技(特別当り遊技)が付与されるようになっている。前記特別確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、特別確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。そして、特別確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、特別確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で16回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
本実施例では、全てのラウンド遊技が、長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成された特別確変大当り遊技(特別当り遊技)として、規定ラウンド数が「5回」に設定された5R特別確変大当り遊技が設けられている。この5R特別確変大当り遊技は、図柄dに分類される特図2が第2特図表示器51に表示された場合に付与される大当り遊技であって、図柄A、図柄Bまたは図柄aに分類される特図1または特図2が第1特図表示器50または第2特図表示器51に表示された場合に付与される前記特別確変大当り遊技と規定ラウンド数が異なるだけで、その他の設定(各ラウンド遊技の入賞上限個数、ラウンド遊技時間、オープニング演出時間、エンディング演出時間、ラウンド間インターバルINa等)は同じである。なお、図柄dに分類される大当り図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後の遊技演出モードが後述する確変モードに移行するよう設定されている。
図柄Cに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として第1の特殊確変大当り遊技(以下、ジャンプアップ確変大当り遊技という)が付与されるようになっている。前記ジャンプアップ確変大当り遊技(第1当り遊技)は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。
図柄Dに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として16R突然確変大当り遊技(第2当り遊技、第1短開放当り遊技)が付与されるようになっている。また、図柄Eに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として5R突然確変大当り遊技(第2当り遊技、第2短開放当り遊技)が付与されるようになっている。前記16R突然確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、16R突然確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。16R突然確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を短時間開放する短時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。そして、16R突然確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で16回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
図柄Fに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として通常非確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記通常非確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、通常非確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態とされる)と共に、大当り遊技終了時から予め決められた変短回数(実施例では80回)の特図変動表示が行われるまでの間だけ変短状態が付与されるようになっている。なお、通常非確変大当り遊技における各ラウンド遊技での開閉扉43の開閉態様は、前述した特別確変大当り遊技と同じである。すなわち、通常非確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記非確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、通常非確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で16回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
図柄bに分類される特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として第2の特殊確変大当り遊技(以下、ステップアップ確変大当り遊技という)が付与されるようになっている。前記ステップアップ確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、ステップアップ確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。
図柄cに分類される特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として短縮確変大当り遊技が付与されるようになっている。また、図柄eに分類される特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として短縮非確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定される。そして、16R短縮確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。一方、16R短縮非確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態とされる)と共に、大当り遊技終了時から予め決められた変短回数(実施例では80回)の特図変動表示が行われるまでの間だけ変短状態が付与されるようになっている。
実施例のパチンコ機10は、図9 に示すように、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数(実施例では4つ)の遊技演出モードを備えている。ここで、遊技演出モードは、その時点での遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に示唆すると共に、変短状態であるか否かを遊技者に示唆する遊技状態示唆画像を図柄表示装置17に表示させて遊技演出を行うようになっている。そして、実施例のパチンコ機10では、所定のモード移行条件が成立することで遊技演出モードが変更され得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの発生および大当り遊技後の図柄変動(第1または第2特図変動表示)の変動回数(実施例では80回)がモード移行条件とされている。
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
前記メイン制御基板60は、図8に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34a,34b、特別入賞検出センサ44、通過球検出センサ48等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、第1および第2特図表示器50,51、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示器55、普図保留表示部56等の各表示器が接続されて、各検出センサ34a,34b,44,48の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、各表示器50,51の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU(開放制御手段)60aには、前記始動入賞装置30および特別入賞装置40に設けられたソレノイド32,42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42の駆動制御が行われるようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、当り遊技の種類に応じて前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉扉43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉扉43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
メイン制御CPU60aは、判定用乱数としての大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記大当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では1518個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では164個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態のときの大当り判定値の設定数を多くすることで、大当りが発生し易くなっている。
前記統括制御基板65には、統括制御CPU65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図8に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する各種処理について具体的に説明する。
特図入力処理では、図4に示すように、始動入賞装置30の第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31aに対応する第1始動入賞検出センサ34aがパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップSA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の記憶数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン用制御CPU60aは、特図表示器50,51および図柄表示装置において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の記憶数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の記憶数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の記憶数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の記憶数を1減算して(ステップB14)、当該第2特図始動保留情報の記憶数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。ここで、統括制御CPU65aが選択可能な演出パターンは、演出モード毎に分類されており、統括制御基板65に入力される演出モードフラグの設定値に基づいて選択可能な演出パターンから変動パターンに対応する演出パターンが選択される。また、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄表示列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄表示列26a,26b,26cの飾図が決定される。そして、前記演出パターンで特定される各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU60aは、変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄表示列26aの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄表示列26cの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄表示列26bの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄表示列26a,26b,26cの図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。また、表示制御CPU70aは、モード指定コマンドが入力されると、指示された演出モードに対応する背景画像を表示させる。
(1) 前記ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技において、メイン制御CPU60aは、図10(a)に示す如く、16回の短時間開放動作を開閉扉34に繰り返し行わせた後に、当該1ラウンド目のラウンド遊技の終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を行う特殊ラウンド遊技を行う。これに対し、16R突然確変大当り遊技において、メイン制御CPU60aは、図10(b)に示す如く、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技における1回の短時間開放動作時間+2.0(秒)と同じ時間に設定されたラウンド遊技時間で16回のラウンド遊技を行う。すなわち、ジャンプアップ確変大当り遊技が開始してから開閉扉34が16回開閉するまでの開閉扉34の開閉動作は、16R突然確変大当り遊技が開始してから16ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉34が閉鎖するまでの開閉扉34の開閉動作と見た目上は同じ開閉動作を行う。これにより、大当り遊技が開始されて開閉扉34が16回開閉するまでは、遊技者に対して当選した大当り遊技がジャンプアップ確変大当り遊技であるのか、または16R突然確変大当り遊技かを、分からなくすることができる。従って、大当り遊技がジャンプアップ確変大当り遊技であった場合は、開閉扉34が16回の短時間開放動作を行った後、引続いて開閉扉34が長時間開放動作を行ったときには、遊技者は多くの賞球を獲得することが可能なジャンプアップ確変大当り遊技であることを認識し、優越感を味わうことができる。
(2) また本実施例のパチンコ機10では、16R突然確変大当り遊技とは別に、ラウンド回数の異なる5R突然確変大当り遊技を備え、該5R突然確変大当り遊技における1ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、16R突然確変大当り遊技のラウンド遊技時間と同じに設定されている(図10(b),(c)参照)。すなわち、大当り遊技が開始されて開閉扉34が短時間開放動作が行われた際には、ジャンプアップ確変大当り遊技に何時の時点で移行するのかを遊技者が推測することは困難となり、ジャンプアップ確変大当り遊技に移行することへの期待を長く保って遊技を行うことができ、遊技の興趣を向上し得る。
(3) 前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞に基づき16R突然確変大当り遊技や5R突然確変大当り遊技が選択される確率は、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞に基づき16R突然確変大当り遊技や5R突然確変大当り遊技が選択される確率が高く設定されているから、第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞し易い状況や第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞し易い状況等、その状況によって遊技の興趣を向上し得る。
(4) 前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞に基づきジャンプアップ確変大当り遊技が選択される確率は、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞に基づきジャンプアップ確変大当り遊技が選択される確率より高く設定されているから、第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞し易い状況や第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞し易い状況等、その状況によって遊技の興趣を向上し得る。
(5) パチンコ球の入賞に基づきジャンプアップ確変大当り遊技、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変大当り遊技が選択される確率が第1始動入賞口31aに入賞した場合より低く設定された第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した場合に、特別確変大当り遊技(5R特別確変大当り遊技を含む)等の、より多くの賞球を獲得可能な大当り遊技が選択される確率を第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した場合より高く設定することで、遊技が単調となることなく興趣を向上し得る。
(7) 実施例では、特図2に、非確変の大当り遊技を導出する図柄として、8ラウンド分は長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されると共に残りのラウンドは短時間ラウンド遊技で構成される出球が少ない大当り遊技(16R短縮非確変大当り遊技)を付与する図柄eが設定されているのに対し、特図1では、同じく非確変の大当り遊技を導出する図柄として、16ラウンド分の長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技のみからなる出球が多い大当り遊技(通常非確変大当り遊技)を付与する図柄Fを設定することで、前記出球が殆ど得られない突然確変大当り遊技を付与する図柄を設定している特図1と特図2との間での出球のバランスを図り得るようになっている。
(8) 特図2には、前述した出球が少ない16R短縮非確変大当り遊技を付与する図柄eが設定されているが、特図2で出球の多い特別確変大当り遊技を付与する図柄aの振り分け数を多くすることで、出球数が少ない大当り遊技(図柄e)が設定されていても、遊技の興趣が低下するのを抑えると共に、バラエティーに富んだ遊技を行い得る。
(9) 特図2では、5ラウンド分の長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技からなる大当り遊技(5R特別確変大当り遊技)を付与する図柄dが設定されている。この5R特別確変大当り遊技は、特図1に設定されている通常非確変大当り遊技(図柄F)に比較して出球数は少ないものの、大当り遊技終了後の遊技状態が確変状態となることで、遊技者の落胆度合いを小さく抑えることができる。
(10) 特図2に関して、ステップアップ確変大当り遊技を付与する図柄bと、該ステップアップ確変大当り遊技に対応する16R短縮確変大当り遊技を付与する図柄cおよび16R短縮非確変大当り遊技を付与する図柄eを設定しているので、8ラウンドまではステップアップ確変大当り遊技であることを期待して遊技を行うことができ、遊技の興趣を向上し得る。
また、5R特別確変大当り遊技と、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技とを比較した場合、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技の方が、5R特別確変大当り遊技より多くの出球を獲得可能ではある。但し、16R短縮確変大当り遊技と16R短縮非確変大当り遊技とでは大当り遊技の途中までは開閉扉43の開閉態様が同じで、遊技者は何れの大当り遊技か判断できないため、大当り遊技終了後が非確変状態となるリスクもあるが、何れの大当り遊技であるのかに興味をもって遊技を行うことができる。すなわち、多く出球が獲特可能な大当り遊技ではあるが、非確変状態となる可能性のある大当り遊技(16R短縮非確変大当り遊技)および出球の獲得数は少なくとも確変状態を付与する大当り遊技(5R特別確変大当り遊技)を設定することでバラエティーに富む遊技を行うことができ、遊技者に飽きさせることなく遊技を継続させることができる。
(11) 特図1に、ジャンプアップ確変大当り遊技を付与する図柄Cに対応する16R突然確変大当り遊技を付与する図柄Dおよび5R突然確変大当り遊技を付与する図柄Eを設定するのに対し、特図2には、ジャンプアップ確変大当り遊技、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変大当り遊技を付与する図柄を設定していないので、特図1と特図2とで遊技のメリハリを付けることができ、遊技がマンネリ化するのを抑制し得る。なお、
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例では、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目における開閉扉の開閉態様として、複数回の短時間開放動作の後に長時間開放動作を行うようにしたが、短時間開放動作のみから構成したものであってもよい。
(2) 実施例では、16ラウンドの突然確変大当り遊技に対応して、1ラウンド目における開閉扉の短時間開放動作を16回行うジャンプアップ確変大当り遊技を設定したが、突然確変大当り遊技のラウンド回数やジャンプアップ確変大当り遊技における開閉扉の短時間開放動作回数はこれに限定されるものではなく、同一回数であれば任意の数に設定し得る。
(3) 実施例では、ジャンプアップ確変大当り遊技(第1当り遊技)において1ラウンド目で開閉扉を短時間開放動作する回数と異なる回数のラウンド回数(短時間開放動作の回数)に設定した突然確変大当り遊技(第2短開放当り遊技)として5R突然確変大当り遊技を挙げたが、該突然確変大当り遊技のラウンド回数は5Rに限定されるものではなく、ジャンプアップ確変大当り遊技における短時間開放動作回数と異なるものであればよい。
(4) また、ジャンプアップ確変大当り遊技(第1当り遊技)において1ラウンド目で開閉扉を短時間開放動作する回数と異なる回数のラウンド回数(短時間開放動作の回数)に設定した突然確変大当り遊技(第2短開放当り遊技)を、ラウンド回数が異なる複数種類設けてもよい。
(5) 実施例では、ジャンプアップ確変大当り遊技や突然確変大当り遊技に特図2を振分けないようにしたが、特図2を振分けるようにしてもよい。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技や突然確変大当り遊技に特図2を振分ける場合は、第1始動入賞口へのパチンコ球の入賞に基づきジャンプアップ確変大当り遊技や突然確変大当り遊技が選択される確率が、第2始動入賞口へのパチンコ球の入賞に基づきジャンプアップ確変大当り遊技や突然確変大当り遊技が選択される確率より高くなるように特図1および特図2の振分け数を設定すればよい。
(6) 実施例では、特図2が振分けられる特別確変大当り遊技(特別当り遊技)として、ラウンド回数が「16R」および「5R」のものを挙げたが、「16R」のみとしてもよく、第1始動入賞口へのパチンコ球の入賞に基づき特別確変大当り遊技が選択される確率より第2始動入賞口へのパチンコ球の入賞に基づき特別確変大当り遊技が選択される確率が高くなるように特図1および特図2の振分け数を設定すればよい。
(7) 実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板とで分けて各種制御を行うようにしたが、サブ制御基板で行う制御をメイン制御基板で行うようにしてもよい。すなわち、メインとサブとに分けることなく一つの制御基板で、パチンコ機の全体を制御する構成を採用可能である。
(9) なお、実施例では特図1にのみジャンプアップ確変大当り遊技を付与する図柄Cと、これに対応する16R突然確変大当り遊技を付与する図柄Dおよび5R突然確変大当り遊技を付与する図柄Eを設定したが、特図2にも同様の図柄を設定してもよい。
(10) 実施例では、ラウンド表示部を設けてラウンド回数を報知するようにしたが、ラウンド回数が1種類(例えば16R)のみの場合は、ラウンド表示部を省略し得る。
(11) 大当り図柄が図柄A、図柄a、図柄bまたは図柄dの場合に実行可能性のある報知昇格演出について、当該昇格演出は大当り遊技のラウンド遊技中に限らず、大当り遊技の終了を示すエンディング演出中に行うようにしてもよい。
(12) 実施例では、第1特典遊技状態が付与されている状態を確変状態としたが、これに限られるものではなく、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態を組み合わせた状態を確変状態とすることもできる。この場合に、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態の何れも付与されていない状態を非確変状態とすることができる。
(13) 実施例では、演出用の図柄(飾図)を表示する図柄表示手段(図柄表示装置)とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示器)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。
(14) 実施例では、大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞手段(特別入賞装置)の開閉手段(開閉扉)の開閉態様(開閉パターン)として、長時間開放動作と短時間開放動作とを適宜に組み合わせた例を示した。ここで、開閉手段の長時間開放動作としては、開閉手段の短時間開放動作に較べて有利な開放態様となっていればよい。開閉手段の短時間開放動作が不利となる開閉制御としては、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてパチンコ球の入賞が実質的に不可能な開放時間とすることができる。また、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)において入賞可能な開放時間であっても前記規定個数のパチンコ球の入賞は実質的に不可能な開放時間とすることで、開閉手段の短時間開放動作が長時間開放動作と較べて不利となる開閉態様とすることも可能である。また、開閉手段に長時間開放動作をさせた際に、ラウンド遊技に定められた規定個数のパチンコ球が入賞可能である必要はなく、開閉手段に長時間開放動作をさせた場合と較べて、より多くのパチンコ球が入賞可な開放時間とすることもできる。
30 始動入賞装置(始動入賞手段)
31a 第1始動入賞口
31b 第2始動入賞口
40 特別入賞装置(入賞手段)
43 開閉扉(開閉手段)
60a メイン制御CPU(当り判定手段、当り遊技決定手段、開放制御手段)
60c メイン制御RAM(第1保留記憶手段、第2保留記憶手段)
Claims (3)
- 遊技球が入賞可能な第1始動入賞口および第2始動入賞口と、第1始動入賞口または第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機として複数種類の図柄を変動させて行なう図柄変動演出を表示する図柄表示手段と、前記第1始動入賞口または第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機として、前記図柄変動演出の結果を当りとするか否かの当り判定を行なう当り判定手段と、遊技球が入賞可能な入賞口を開閉手段で開閉する入賞手段とを備え、前記当り判定手段の判定結果が肯定の場合には、前記図柄変動演出の終了後に、前記開閉手段で入賞口を開閉して遊技球の入賞が許容される当り遊技が行なわれる遊技機において、
前記当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段と、
前記第1始動入賞口に入賞した遊技球を第1始動保留球として記憶する第1保留記憶手段と、
前記第2始動入賞口に入賞した遊技球を第2始動保留球として記憶する第2保留記憶手段とを備え、
前記第1および第2保留記憶手段の何れにも始動保留球が記憶されている場合は、第2始動保留球に基づく図柄変動演出を優先的に実行するよう構成され、
前記開放制御手段は、前記開閉手段の開放時間が相対的に短かい短時間開放制御と、該開閉手段の開放時間が短時間開放制御よりも長い長時間開放制御とを実行し、
前記当り遊技は、遊技者に与えられる価値が異なる第1当り遊技、第2当り遊技および特別当り遊技を含み、
前記第1当り遊技では、当り遊技の開始から前記開放制御手段が前記短時間開放制御を所定回数実行した後に、該開放制御手段が前記長時間開放制御を実行し、
前記第2当り遊技では、前記開放制御手段が短時間開放制御のみを実行し、
前記第2当り遊技として、前記開放制御手段により短時間開放制御が実行される回数が第1当り遊技の1ラウンド目に実行される短時間開放制御の回数と同じに設定された第1短開放当り遊技、および開放制御手段により短時間開放制御が実行される回数が第1当り遊技の1ラウンド目に実行される短時間開放制御の回数と異なる第2短開放当り遊技を備え、
前記特別当り遊技は、前記開放制御手段が長時間開放制御のみを実行し、
前記第1当り遊技および第2当り遊技の各短時間開放制御における前記開閉手段の開放時間は同じに設定され、
前記第1当り遊技は、前記第1または第2保留記憶手段の何れかに記憶された始動保留球を対象として場合に実行されると共に、前記第2当り遊技の第1短開放当り遊技は、第1当り遊技の実行対象とされる保留記憶手段に記憶された始動保留球を対象として実行され、
前記当り遊技決定手段は、第1始動入賞口への遊技球の入賞に基づく前記当り判定手段の判定結果が肯定の場合に前記特別当り遊技を決定する確率が、第2始動入賞口への遊技球の入賞に基づく前記当り判定手段の判定結果が肯定の場合に前記特別当り遊技を決定する確率より低く設定された
ことを特徴とする遊技機。 - 前記当り遊技として、前記開放制御手段が短時間開放制御のみを実行する第3当り遊技を含み、
前記第3当り遊技は、前記開放制御手段により短時間開放制御が実行される回数が、前記第2当り遊技における一方の短開放当り遊技の短時間開放制御の回数と同じに設定され、
前記第2当り遊技において第3当り遊技と短時間開放制御の回数が同じに設定された短開放当り遊技の前後で遊技状態が変わり得るよう構成されると共に、前記第3当り遊技の前後で遊技状態が変わらないよう構成された請求項1記載の遊技機。 - 前記第1当り遊技および前記第2当り遊技において前記第3当り遊技と短時間開放制御の回数が異なる短開放当り遊技の前後で遊技状態が変わり得るよう構成された請求項2記載の遊技機。
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