JP2016164307A - 摺動用部材およびそれを有する摺動装置およびそれを有する電子写真方式の画像形成装置 - Google Patents

摺動用部材およびそれを有する摺動装置およびそれを有する電子写真方式の画像形成装置 Download PDF

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直行 纐纈
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哲男 日野
健二 ▲高▼嶋
健二 ▲高▼嶋
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Abstract

【課題】膜はがれを抑制したダイヤモンドライクカーボン(DLC)の摺動用部材の提供。【解決手段】基材1と摺動部を有し、前記摺動部が摺動面を有する摺動用部材であって、前記摺動面は第一の摺動面2と第二の摺動面3を有し、第一の摺動面2はDLCであり、第二の摺動面3は温度25℃湿度45%において前記DLCよりも摩擦係数が高い材料であり、摩擦係数が0.12以下とすることで、摺動面においてDLCが離間している状態でも離間しあうDLCの間に別の部材が設けられることで、摺動用部材が低摩擦であることを損なわずDLCのみならず別の部材も基材からはがれない摺動用部材。摺動用部材は円筒状、円柱状又はシート状であっても良い摺動用部材。第2の摺動面の材料がWS2、MoS2、BN、POM、PE又はPPSの少なくともいずれかである摺動用部材。【選択図】図1

Description

本発明は摺動面にダイヤモンドライクカーボン(以下DLCと記す)を有する摺動用部材、それを有する摺動装置に関する。
オイルやグリースを用いなくても低摩擦を示す自己潤滑性材料が知られている。中でもDLCは硬質材でありながら相手の部材を傷つけない。
DLCはダイヤモンド構造(sp3混成)とグラファイト構造(sp2混成)とが混在するアモルファスカーボンである。高硬度であるダイヤモンドの特性と、低せん断性であるグラファイトの特性を併せ持つ材料である。
特許文献1は摩擦接触面の耐摩耗性の向上を図るべくDLC膜を分割しセグメントとして基材に成膜することを開示している。
特開2013−53340号公報
DLCは基材との密着性が弱い。特許文献1は摩擦接触面の耐摩耗性の向上を図るものであるが、DLCをセグメント化すると、DLC同士は離間して配置されることになり、その結果被摺動体と接触する際の面圧は離間していない場合よりも高くなる。DLC同士が離間して配置されると、DLCは摩耗しやすくなるし、あるいは基板から剥離しやすくなる。
本発明は摺動用部材として摺動面にDLCを有した状態でも摺動面のDLCにかかる面圧を軽減することができる摺動用部材を提供する。
よって本発明は、基材と摺動部を有し、前記摺動部が摺動面を有する摺動用部材であって、前記摺動面は第一の摺動面と第二の摺動面を有し、前記第一の摺動面はダイヤモンドライクカーボンであり、温度25℃湿度45%において前記第二の摺動面は前記ダイヤモンドライクカーボンよりも摩擦係数が高い材料であり、前記摺動用部材の摩擦係数が0.12以下であることを特徴とする摺動用部材を提供する。
本発明により、摺動面においてDLCが離間している状態でも離間しあうDLCの間に別の部材が設けられることで、摺動用部材が低摩擦であることを損なわずDLCのみならず別の部材も基材からはがれない摺動用部材を提供することができる。
第一の実施の形態に係る摺動用部材を示す模式図。 第2の実施の形態に係る摺動用部材を示す模式図。 実施例および比較例の、摩擦係数の経時変化を示すグラフ。 電子写真方式を利用した3Dプリンタの構成を模式的に示す図。
(第一の実施の形態)
本発明に係る第一の実施の形態は、第一の摺動面はダイヤモンドライクカーボンであり、温度25℃湿度45%において第二の摺動面はダイヤモンドライクカーボンよりも摩擦係数が高い材料である摺動用部材に関する。
摺動用部材は摺動面が第一の摺動面と第二の摺動面を有している。
第二の摺動面は基板上の、第一の摺動面が設けられていない領域に配置されている。
摺動とは、2つの部材が接した状態で相対移動する運動を指す。本実施形態において摺動用部材は、それ自体が動くことが摺動運動である場合と、それ自体は動かずに相手方の部材が運動することで、言い換えればそれ自体は摺接した状態で摺動運動している場合の両方を含む。
図1は本実施の形態に係る摺動用部材を示す模式図である。図中Aは円柱状(左図)と円筒状(右図)の摺動面にDLCがストライプ状に配置されている状態を示し、図中BはDLCがドット状に配置されている状態を示す。これらは摺動用部材が第一の摺動面を複数有していることを指す。
第一の実施の形態において、第一の摺動面は複数存在し、第一の摺動面同士が離間している領域に第二の摺動面が配置されている。
図1Aの左側図において、基材は円柱状である。その外表面である柱面にDLCである第一の摺動面2と第二の摺動面3が配置されている。第一の摺動面は複数がストライプ状に離間して配置されている。第二の摺動面3は、離間しあう第一の摺動面の間に配置され、第二の摺動面3が有する材料がDLCと接している。摺動用部材は図示するように回転し不図示の被摺動体と接して摺動する。
図1Aの右側図において、基材は円筒状である。円筒の基材1の内側の面に第一の摺動面2と第二の摺動面3が配置されている。それ以外は図1Aの左側図と同じである。摺動用部材は図示するように回転し不図示の被摺動体と接して摺動する。
図1BはDLCがドット状に配置されており、左側図も右側図もそれ以外は図1Aと同様である。
第二の摺動面が有する部材は摩擦係数がDLCのそれよりも高い部材である。例えば第一の摺動面が有するDLCの摩擦係数は0.12以上0.20以下である。
摩擦係数は温度25℃湿度45%における値である。たとえば図1に示す摺動用部材の表面をプローブをあてて摩擦係数を測定することができる。この場合、第一の摺動面のみをプローブが通過している際の摩擦係数は第一の摺動面の摩擦係数ということができ、第二の摺動面のみをプローブが通過している際の摩擦係数は第二の摺動面の摩擦係数ということができる。第二の摺動面の摩擦係数は0.12以上0.30以下である。
それぞれの摺動面の摩擦係数は以下のように求めることができる。温度25℃湿度45%においてSUS304の10mmΦのボールが先端に固定されているプローブをそれぞれの摺動面上で100gの荷重Nで600mm/minの速度でなぞる。そのときの抵抗力Fを観測し、そこからF=μNに基づいて摩擦係数μを得ることができる。
本実施の形態に係る摺動用部材の摩擦係数は、温度25℃湿度45%において0.12以下であり、例えば以下の方法により求めることができる。
すなわち被摺動体を回転体として用意し、そこに摺動用部材を荷重が加わるように押し付けることでトルクを測定する。加わる荷重をロードセルにて同時に測定する。測定されたトルクと軸の直径から摺動用部材の抵抗力を求め、ロードセルによる荷重よりF=μNの式から摩擦係数μを算出する。
第一の摺動面やあるいは第二の摺動面の形状やその存在は、光学顕微鏡、レーザー顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)測定を用いて摺動用部材の摺動面を観察することで確認できる。
以上説明したように、本実施の形態に係る摺動用部材は、第二の摺動面が基板上の、第一の摺動面が設けられていない領域に配置されていることにより、基材面を全てDLCで覆わなくてもDLCが基材から剥れない。そして第二の摺動面が有する材料がDLCよりも摩擦係数が高いものであっても、摺動用部材の摩擦係数は0.12以下と低摩擦性が損なわれない。
さらに第一の摺動面は複数存在し、第一の摺動面同士が離間している領域に第二の摺動面が配置されていると、第二の摺動面の材料がDLCに接して配置されるので、DLCが基板から剥れることをより抑制することができる。
第一の摺動面と第二の摺動面の比率は、DLCが基板から剥れなければ適宜決めることができる。例えば摺動面の全体の面積に対し第一の摺動面は2割以上9割以下が好ましい。より好ましくは、第一の摺動面が複数の領域として摺動面全面において均一に分散していることが好ましい。
隣同士の第一の摺動面の離間距離(ピッチ間隔)は、摺動時に摺動用部材が変形してDLCが剥離しないように、被摺動体と摺動用部材との接触面積と摺動用部材の変形量から考慮すればよい。例えばピッチ間隔は1μm以上1mm以下であり、上限は1mm以下、より好ましくは500μm以下である。ピッチは摺動面の形状が周期的である場合、その周期を意味する。
第一の摺動面のDLCの厚みは、例えば0.1μm以上10μm以下である。より好ましくは0.5μm以上5μm以下である。また、基材のラフネス(凹凸)がDLCの厚みより小さいことが好ましい。
第一の摺動面同士の離間距離は、被摺動体との摺動用部材の接触面に収まることが好ましい。接触面において第一の摺動面も第二の摺動面も収まるからである。
第二の摺動面が有する材料は、いわゆる自己潤滑性を有するといわれる材料である。例えば固体潤滑剤として知られている、MoS2、WS2、BNの少なくともいずれか1つを挙げることができる。また樹脂を挙げることができ、例えばPTFE、POM(ポリアセタール)、PE(ポリエチレン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、の少なくともいずれかを挙げることができる。したがって第二の摺動面が有する材料は、例えばMoS2、WS2、BN、PTFE、POM、PE、PPSの少なくともいずれか1つを有する。
第二の摺動面が有する材料は、複数の第一の摺動面同士の間に配置されている状態において、切れ目のない状態で配置されていてもあるいは複数の粒の状態で配置されていてもよいが複数の粒の状態であることが好ましい。複数の粒の状態であることで、DLCの厚み方向の凹凸に入り込みやすかったり(例えば第二の摺動面の大きさ即ち隣り合う第一の摺動面同士の離間距離の1/10以下)、摺動用部材全体の変形(膜変動)に追従できると考える。
予期せぬ効果として実施例に挙げて説明するが、本実施の形態に係る摺動用部材は、摺動面全面がDLCである場合の摩擦係数よりも摩擦係数が小さい。これは第二の摺動面がMoS2、WS2の少なくともいずれかの場合顕著である。詳細は不明だがこれら材料は層状結晶であり、DLC由来のグラファイトと、層状結晶が互いに摺動することでなじみ層が形成されやすいと考えられる。
基材はDLCが直接設けられる部材である。その材質を問わない。知られているDLC製造プロセスに用いられる材料を挙げるとSUS、アルミ、銅、ニッケル、タングステン、クロム、チタン、金、銀、白金などの金属を挙げることができる。その他PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などエンジニアリングプラスチックであってもよい。その場合は低温プロセスによってDLCを形成すればよい。
摺動用部材は、DLCが配置される面に対する裏面側に別の基材を設けてもよい。
DLCは基板上にプラズマCVD、イオン化蒸着、アークイオンプレーティング、スパッタリングなどで設けることができる。マスクやエッチングを用いることで任意のパターンや任意の形状の摺動面を得ることができる。
第二の摺動面が有する材料は、塗布法や印刷法で基材上に設けることができる。あるいはローラを用いて第一の摺動面同士の間に埋め込(ローラバニシング)んでもよく、また、第一の摺動面と離間領域に一様に粒状の材料をコートした後に、DLCの面だしを行ってもよい。またあるいは第二の摺動面を形成した後、隣り合う第二の摺動面同士の間に第一の摺動面を形成してもよい。
第二の摺動面が有する材料を配置するにあたり、材料は粒状のものを用いることができる。その場合、樹脂などに含めて配置してもよく、その場合、常温乾燥型、常温硬化型、加熱硬化型など塗布方法を適用できる。
本実施形態に係る摺動用部材は円柱あるいは円筒形状であるが、これは第一の摺動面と第二の摺動面を有した平板状の、すなわちシート状の摺動部材を基材と共に丸めて得てもよい。
また本実施形態に係る摺動用部材において、DLCがドット状に配置された構成を挙げて説明したが、ドットは円形でもよいしその他四角形、菱形、多角形などでもよく、あるいはこれらの形状から複数種選ばれていてもよい。
(第二の実施の形態)
本発明の第二の実施の形態に係る摺動用部材は、平板状の基材とそれにともなって平面である摺動面を有する摺動用部材に関する。それ以外は第一の実施の形態と同じである。
図2は本発明の第二の実施の形態に係る摺動用部材を示す模式図である。図中左側は平板状の摺動用部材を示す模式図であり、右側上Aは第一の摺動面2がストライプ状で、右側下BはAに比べ第一の摺動面2がストライプ状ではなく、四角のドット状である。また第一の摺動面のピッチがそれぞれL1、L2であると図に示した。
図中Aの場合、摺動方向はストライプ方向に交差する方向である。より好ましくは垂直方向である。図1Aはこの図2のAの平板を丸めたもの(変形したもの)で、複数の第一の摺動面が変形方向に分割されており、変形に伴う応力の集中を抑制できDLCの剥れを抑制できる。
(第三の実施の形態)
第三の実施の形態に係る摺動用部材は、被摺動体と相対的に往復、回転することで被摺動体を摺動することを特徴とする。それ以外は第一の実施の形態や第二の実施の形態と同じである。
被摺動体とは材質的には例えばSUS、SUJ2、被摺動面がニッケルめっきされている部材を挙げることができる。被摺動体は軸等の棒状あるいは平板状、あるいは球状でもよい。
摺動用部材は被摺動体と摺動面において接した状態で相対移動する。相対移動とは摺動用部材と被摺動体の少なくともいずれか一方が移動することを指す。移動は例えば往復運動であったり回転運動である。回転運動とは、例えば摺動面内において回転する場合でもよく、あるいは摺動用部材と被摺動体の少なくともいずれか一方が棒あるいは筒であって、図1で示すような回転する場合も含まれる。
例えば図1のA,Bの右側のような筒状の摺動用部材と、その筒内に配置される棒状の被摺動体とによって摺動が行われる場合に本発明が好ましく用いられる。
摺動用部材と被摺動体の少なくともいずれか一方に摺動のための運動(例えば往復や回転の少なくともいずれか一方)をさせる駆動手段を有してもよい。その場合、摺動用部材が駆動手段により駆動してもよい。あるいは摺動用部材と被摺動体と摺動用部材と被摺動体の少なくともいずれか一方を駆動する駆動手段を摺動装置が有してもよい。
摺動装置は例えば電子写真方式の画像形成装置に設けられてもよい。その場合、摺動装置は、紙等の画像を記録する記録媒体を搬送する給紙駆動部に配置されてもよい。給紙駆動部において回転するローラに荷重がかかっても本発明の摺動装置を採用すれば、低摩擦でDLCの剥れが抑制できて記録媒体をスムーズに給紙することができる。
また、定着駆動部に設置されてもよい。荷重が局所的に加わる箇所において、低摩擦で回転させることができるため、省エネかつ静音が期待できる。現像、転写など画像駆動部にも設置されても良い。
上記以外にも摺動により摩擦が発生する箇所であれば使用可能である。これにより摩擦による熱の発生を抑制し、エネルギーロスを削減することが出来る。
本発明はオイル・グリースを使用することなく、オイルレスで使用可能である。そのためオイルの飛散による他の機構への影響を抑制することが出来る。また、オイル漏れ、オイル飛散を抑制する機構を必要としない。さらにオイルを蓄える機構も必要としない。
本件の摺動機構において、オイルレスで使用が可能である。そのためオイルを保持するオイルタンクやオイルを滴下する外部機構を必要としない。またオイルの飛散防止、オイル漏れ防止のためのシールド機構を必要としないことを特徴としている。
本実施形態の摺動機構は、2Dまたは3Dプリンタのような、搬送機構を備える装置に適用可能である。一例として、図4に電子写真方式を利用した3Dプリンタ4の構成を模式的に示す。本実施形態の3Dプリンタ4は、以下のようなプロセスを経て3次元造形物を形成するものである。まず、レーザ5の光が中間転写ドラム7に照射され、中間転写ドラム7上に造形物のスライス画像が潜像される。造形材を収容する容器6より転写ドラム7に造形材が供給され、転写ドラム7に造形材のスライス画像が形成される。形成されたスライス画像は、転写ドラム7から搬送ベルト8に転写され、搬送ローラ9、10の回転によってワーク保持部12の上方まで搬送される。
加熱圧着手段11により、造形材のスライス画像は搬送ベルト8を介して中間積層物13に熱融着され、中間積層物13が順次積層されていくことにより3次元の造形物が形成されていく。
スライス画像の搬送機構として、搬送ローラ(9、10)および搬送ベルト8を有しており、搬送ローラ(9、10)の軸受部に本発明の摺動機構を用いることができる。
また、本実施形態の搬送機構は、摺動機構の軸の回転を利用して物品を搬送するものに適用可能であり、中間転写ドラム7の軸受部、その他のローラ部材の軸受部、また2Dのプリンタ等の紙媒体などの物品を搬送する搬送装置にも適用可能である。
<摺動部摩擦評価>
本件の摩擦係数は、弊社で設計した摩擦測定装置を使用して測定した。回転体としてSUS303の軸形状をモーターにより一定の回転数で回転を与える。そこに本件で試作した固体潤滑膜が成膜されている部材をある特定の荷重が加わるように軸に押し付けることでトルクを測定する。荷重がかかっているために接触部は線状ではなく面状である。加わる荷重をロードセルにて同時に測定する。測定されたトルクと軸の直径、回転数、荷重から摩擦係数を算出する。
本件では以下の測定条件で行った。
軸材:SUS303
軸回転速度:100rpm
軸直径:14mm
荷重:20N
雰囲気:大気雰囲気
温度:室温
摺動部と軸の接触長さ:5mm
(実施例1)
平板のSUS440基材にDLCをセグメント状に形成した。セグメントが200μm角であり、隙間が50μmとなるマスクを用い、CVD法を用いてDLCを膜厚1μmで成膜した。その後、隙間に平均粒径0.2μmのWS2(タンミックB:日本潤滑剤株式会社製)を塗布し、全面を加圧することでWS2を隙間に保持させた。DLC上のWS2は、スキージを用いて除去した。レーザー顕微鏡により複数の面(DLC)と複数の面の間にWS2が配置されていることを確認した。
(比較例1)
SUS440基材にDLCを全面に成膜した。それ以外は実施例1と同じである。
(比較例2)
実施例1と同様にSUS440基材にDLCをセグメント状に形成した。セグメントの形状は200μm角であり、離間間隔を50μmとし離間領域には何も形成しなかった。
(比較例3)
SUS440基材にWS2をのみを設けた。WS2を保持するため、SUS440の表面を荒らした基材を用い、WS2を基材に加圧した。
実施例1、比較例1〜3の摺動部摩擦評価結果を図3に示す。図3は摺動時間に対し、摩擦係数の変化をプロットしたグラフである。比較例1と比較例2では摩擦係数はほぼ同程度を示しており、DLCをパターン形成することで摩擦係数は変化しないことがわかる。
比較例1は3000秒から4000秒の間で摩擦係数が一気に上昇した。これは膜剥れが生じたためである。
比較例2は摩擦係数が上昇する(1000秒と2000秒の途中)までの時間が短くなっている。これは膜が摩耗したためである。
本件の実施例1は比較例1や2より摩擦係数が3割減っており、かつ比較例1や2よりも長い時間摺動させることができることがわかる。
また、比較例3はもともと摩擦係数が高く、1000秒に至る前に摩耗した。
驚くべきことに実施例1はDLCよりも摩擦係数の高い部材を摺動面に有しているにもかかわらず、摺動面がDLCのみの比較例1よりも摩擦係数が下がっている。
以上実施形態と実施例を挙げて説明したように、本発明に係る摺動用部材は、第一の摺動面がDLCを有し、第二の摺動面がDLCよりも温度25℃湿度45%において摩擦係数が高い材料を有しているが、基材からDLCが剥れることを抑制できた。また、本発明の摺動用部材は、オイルやグリースを用いることなく、すなわちオイルレス摺動用部材として使用することができる。
また詳細は不明だが、25℃において湿度が45%よりも更に低湿度である場合、この第二の摺動面が有する材料が今度はDLCの摩擦係数よりも小さくなることがあり得る。摺動時間が長くなることで、摺動面の湿度が下がり、DLCは湿度が下がると摩擦係数が上がるものの、本発明ではそれを補うように第二の摺動面が有する部材が摩擦係数を下げ、結果良好な低摩擦の摺動用部材を提供できているのかもしれない。
1 基材
2 第一の摺動面
3 第二の摺動面
4 3Dプリンタ
5 レーザ
6 容器
7 中間転写ドラム
8 搬送ベルト8
9、10 搬送ローラ
11 加熱圧着手段
12 ワーク保持部
13 中間積層物

Claims (16)

  1. 摺動面を有する摺動用部材であって、
    前記摺動面は第一の摺動面と第二の摺動面を有し、前記第一の摺動面はダイヤモンドライクカーボンであり、
    温度25℃湿度45%において前記第二の摺動面は前記ダイヤモンドライクカーボンよりも摩擦係数が高い材料であり、前記摺動用部材の摩擦係数が0.12以下であることを特徴とする摺動用部材。
  2. 前記摺動用部材は円柱状であり、前記摺動面は柱面であることを特徴とする請求項1に記載の摺動用部材。
  3. 前記摺動用部材は円筒状であり、前記摺動面は筒の内側であることを特徴とする請求項1に記載の摺動用部材。
  4. 前記摺動用部材はシート状であることを特徴とする請求項1に記載の摺動用部材。
  5. 前記摺動用部材は前記第一の摺動面を複数有し、前記複数の第一の摺動面はストライプ状、ドット状の少なくともいずれかに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の摺動用部材。
  6. 前記複数の第一の摺動面はピッチ間隔が1μm以上1mm以下であることを特徴とする請求項5に記載の摺動用部材。
  7. 前記第二の摺動面の前記材料の摩擦係数は温度25℃湿度45%において
    0.12以上0.30以下であることを特徴とする請求項1に記載の摺動用部材。
  8. 前記第二の摺動面の前記材料はMoS2、WS2、BN、POM、PE、PPSの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項7に記載の摺動用部材。
  9. 前記第二の摺動面の前記材料はMoS2、WS2の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項8に記載の摺動用部材。
  10. 請求項1に記載の摺動用部材と、前記摺動用部材の前記摺動面に接する被摺動体と、前記摺動用部材と前記摺動用部材の前記摺動面に接する前記被摺動体の少なくともいずれか一方を駆動する駆動手段を有する摺動装置。
  11. 前記駆動は、前記摺動用部材と前記摺動用部材の前記摺動面に接する前記被摺動体を相対的に往復、回転の少なくともいずれか一方させることを特徴とする請求項10に記載の摺動装置。
  12. 前記被摺動体はSUS、SUJ2、ニッケルめっきされた部材のいずれかであることを特徴とする請求項10に記載の摺動装置。
  13. 前記摺動用部材は、前記摺動面において接する被摺動体と摺動するための部材であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の摺動用部材。
  14. 前記摺動は、前記摺動用部材と前記摺動用部材の前記摺動面に接する前記被摺動体を相対的に往復、回転の少なくともいずれか一方させる運動であることを特徴とする請求項13に記載の摺動用部材。
  15. 前記被摺動体はSUS、SUJ2、ニッケルめっきされた部材のいずれかであることを特徴とする請求項13に記載の摺動用部材。
  16. 請求項10に記載の摺動装置を、画像を記録する記録媒体を搬送する給紙駆動部、画像を転写する画像駆動部、画像を定着させる定着駆動部のいずれかに有することを特徴とする電子写真方式の画像形成装置。
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