JP2016163508A - 回転電機のコイル - Google Patents

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康行 明石
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康行 明石
妙実 田所
Taemi Tadokoro
妙実 田所
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Abstract

【課題】コイル絶縁層の絶縁性能を向上させる。【解決手段】素線111,素線絶縁112及び層間絶縁113の周囲には、マイカテープを巻回してなる主絶縁114が形成されている。基材であるガラス繊維にカーボンを混入してなるコロナ防止テープを、主絶縁114の外周面に巻回してコロナ防止層116を形成している。コロナ防止テープは熱膨張率が小さく、主絶縁114の熱膨張を抑制することができ、空隙の発生を防止して、空隙での部分放電を防止し、絶縁性能を向上させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機のコイルに関するものである。
特に本発明は、発電機の固定子コイルにおいて、絶縁層内での放電を防止することにより絶縁性能を向上するように工夫したものである。
発電機は、運転時に大電流や高電圧などの大きな負荷にさらされるが、これに対し、一般に20年以上の耐用年数を持つことが求められる。また、発電機は、重要設備の一つであり、故障すると経済的に大きな影響を及ぼしてしまう。このような理由により、発電機を高負荷から保護するための絶縁技術が非常に重要になる。
発電機の経年劣化を防止するためには、絶縁層の内部で発生する放電を防止することが有効である。発電機の固定子コイルの絶縁層に空隙などが発生すると、ここで部分放電が発生する。部分放電は固定子コイルの絶縁層を侵食し、このような侵食が進むとやがて絶縁破壊に至る。したがって、発電機の固定子コイルの絶縁層の内部における空隙の発生を防止することが、部分放電の発生を防ぎ、発電機の経年劣化の抑制に有効であると言える。
発電機の固定子コイルの絶縁層の内部で空隙が発生する原因としては、運転時の熱による絶縁層の熱膨張があげられる。発電機の固定子コイルの絶縁層としては、一般にマイカテープが用いられる。マイカテープは、ガラス繊維やポリエステルシートを基材とし、マイカ粉をまぶして接着材で基材に貼り合わせたテープである。
発電機のコイル温度は運転時には、一般的に、100℃前後の温度になっており、この熱によりマイカテープが熱膨張する。マイカテープの外側には、コロナ防止テープが配置されている(特許文献1,2参照)。コロナ防止テープは、低抵抗材料が用いられており、コイルと鉄心との間での放電防止のため、マイカテープの外側に配置されている。
このコロナ防止テープは、基材として樹脂材料を用いているため、熱膨張率が比較的高い。そのため、運転時には、コロナ防止テープが熱膨張することに起因して、マイカテープが膨らむ隙間が生じ、その結果、絶縁層であるマイカテープとコロナ防止テープとの間に空隙が生じることがある。
特許第5101248号公報 特許第4327546号公報
上記のような空隙の発生を防止するために、例えば、ガラス繊維でできたガラス繊維テープを、マイカテープとコロナ防止テープの間に挿入・配置する手法がある。
その一例を、図2を参照して説明する。
図2は、発電機の固定子コイル10を示す断面図である。同図に示すように、素線11の外周面には素線絶縁12が形成されている。素線絶縁12が施された4本の素線11により素線束が形成されている。この素線束の外周面(素線絶縁12のうち、素線束の外周面に位置する部分)には層間絶縁13が形成されている。
層間絶縁13が形成された素線束が4本並んだ状態で、素線群が形成される。この素線群の外周面(層間絶縁13のうち、素線群の外周面に位置する部分)には主絶縁14が形成されている。主絶縁14は、マイカテープを巻回して形成されている。マイカテープは、ガラス繊維やポリエステルシートを基材とし、マイカ粉をまぶして接着材で基材に貼り合わせたテープである。
主絶縁14の外周面には、ガラス繊維層15が形成されている。ガラス繊維層15は、ガラス繊維テープを巻回して形成されている。ガラス繊維テープは、比較的熱膨張率の低い材料である。
ガラス繊維層15の外周面には、コロナ防止層16が形成されている。コロナ防止層16は、コロナ防止テープを巻回して形成されている。コロナ防止テープは、一般的に、ポリエステルのような高分子材料にカーボンを混ぜた低抵抗材料であり、基材に高分子材料を用いているため熱膨張率は高い。
図2に示す固定子コイル10では、ガラス繊維テープによるガラス繊維層15を有しているため、絶縁層内での空隙の発生を防止することができる。その理由を以下に説明する。
一般的な値としてマイカテープの線膨張係数を30×10-6m/m・kとした場合、コイルが100℃まで加熱されたとすると、熱膨張はマイカテープ厚さ1mmに対して0.003mm程度となる。
一方、コロナ防止テープは、前述したように、ポリエステルのような高分子材料にカーボンを混ぜたような材料であり、基材に高分子材料を用いているため熱膨張率は高く、例えば熱膨張率を10×10-5m/m・kとすると、熱膨張はコロナ防止テープ1mmに対して0.01mmとなる。
実際のコイルではマイカテープは合計1mm〜3mm、コロナ防止テープは0.1mm〜0.2mmでの設計となる。このため、仮にガラス繊維層15が無い場合には、コロナ防止テープの熱膨張分である0.001mm〜0.002mmが、マイカテープ(主絶縁14)とコロナ防止テープ(コロナ防止層16)の間で発生する空隙となり得る。
ガラス繊維テープの熱膨張率を50×10-5m/m・kとした場合、100℃での熱膨張は絶縁層1mmに対し0.005mmである。ここでガラス繊維テープを0.1mm〜0.2mm程度の設計にすることで、ガラス繊維テープの熱膨張は0.0005mm〜0.001mmとなる。このように、ガラス繊維テープ(ガラス繊維層15)を適用することにより、マイカテープ(主絶縁14)での熱膨張を防止することができる。
このように、ガラス繊維テープは、熱膨張率が比較的低い材料であるため、マイカテープが熱膨張するための隙間を無くし、結果として、絶縁層内での空隙の発生を防止することができる。
しかし、図2に示す固定子コイル10では、ガラス繊維テープを適用することで、空隙の発生を防止できる反面、絶縁システムの絶縁厚みの増加や、熱伝導率の低下を招くという課題がある。
本発明は、上記従来技術に鑑み、ガラス繊維テープ(ガラス繊維層)を使用することなく空隙の発生を防止することができる、回転電機のコイルを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、
内部に素線を含むとともに、外周部にマイカテープを巻回して形成した主絶縁を備えた回転電機のコイルにおいて、
前記主絶縁の外周面に、基材であるガラス繊維にカーボンを混入してなるコロナ防止テープを巻回して形成したコロナ防止層を備えていることを特徴とする。
また本発明は、
前記主絶縁の外周面に前記コロナ防止層を備えることにより、前記主絶縁の熱膨張を少なくとも0.001mm以下にしたことを特徴とする。
本発明によれば、基材であるガラス繊維にカーボンを混入してなるコロナ防止テープ(熱膨張係数の低い低抵抗テープ)を、主絶縁の外周面に巻回してコロナ防止層を備えるようしているため、絶縁層の内部での空隙の発生を防止し、もって絶縁性能を向上することができる。
更に、従来技術において用いていたガラス繊維層を省くことができるため、絶縁層全体の厚みの低減や、熱伝導率を向上するという効果が得られる。
本発明の実施例に係る固定子コイルを示す断面図である。 従来技術に係る固定子コイルを示す断面図である。
以下、本発明に係る回転電機のコイルを、実施例に基づき詳細に説明する。
〔実施例〕
図1は、本発明の実施例に係る、発電機の固定子コイル110を示す断面図である。同図に示すように、素線111の外周面には素線絶縁112が形成されている。素線絶縁112が施された4本の素線111により素線束が形成されている。この素線束の外周面(素線絶縁112のうち、素線束の外周面に位置する部分)には層間絶縁113が形成されている。
層間絶縁113が形成された素線束が4本並んだ状態で、素線群が形成される。この素線群の外周面(層間絶縁113のうち、素線群の外周面に位置する部分)には主絶縁114が形成されている。主絶縁114は、マイカテープを巻回して形成されている。マイカテープは、ガラス繊維やポリエステルシートを基材とし、マイカ粉をまぶして接着材で基材に貼り合わせたテープである。
主絶縁114の外周面には、コロナ防止層116が形成されている。コロナ防止層116は、基材であるガラス繊維にカーボンを混入してなるコロナ防止テープを巻回して形成したものである。この実施例で用いるコロナ防止テープは、カーボンを混入しているため電気抵抗は小さく、また、ガラス繊維を用いているため熱膨張率は低い。
ちなみに、従来技術のコロナ防止層を形成するコロナ防止テープは、ポリエステルのような高分子材料(基材)にカーボンを混ぜた低抵抗材料であり、基材に高分子材料を用いているため熱膨張率は高い。
本実施例のコロナ防止層116を形成する上記のコロナ防止テープ(低抵抗テープ)は、ガラス繊維を基材とし、カーボンを混入させることで、絶縁材料に比べて抵抗値を十分に低くしたものである。
ガラス繊維は、前述のとおり、50×10-5m/m・k程度の熱膨張率を持つ。カーボンの熱膨張率はガラス繊維より更に低いため、このコロナ防止テープ(低抵抗テープ)は、前述のガラス繊維テープと同等かそれ以下の熱膨張係数となる。
かかる理由により、ガラス繊維を基材としたコロナ防止テープ(低抵抗テープ)を用いてコロナ防止層116を形成することで、マイカテープにより形成した主絶縁114の熱膨張を少なくとも0.001mm以下とすることができる。
このようにして主絶縁114での熱膨張を防止することにより、空隙の発生、ひいては部分放電の発生を抑制して、絶縁層の絶縁性能を向上することができる。
更に、従来技術において用いていたガラス繊維層を省くことができるため、絶縁層全体の厚みの低減や、熱伝導率を向上することができる。
本発明は、発電機の固定子コイルのみならず、各回転電機のコイルにも適用することができる。
10,110 固定子コイル
11,111 素線
12,112 素線絶縁
13,113 層間絶縁
14,114 主絶縁
15 ガラス繊維層
16,116 コロナ防止層

Claims (2)

  1. 内部に素線を含むとともに、外周部にマイカテープを巻回して形成した主絶縁を備えた回転電機のコイルにおいて、
    前記主絶縁の外周面に、基材であるガラス繊維にカーボンを混入してなるコロナ防止テープを巻回して形成したコロナ防止層を備えていることを特徴とする回転電機のコイル。
  2. 請求項1において、
    前記主絶縁の外周面に前記コロナ防止層を備えることにより、前記主絶縁の熱膨張を少なくとも0.001mm以下にしたことを特徴とする回転電機のコイル。
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JP2020171073A (ja) * 2019-04-01 2020-10-15 株式会社明電舎 回転機固定子絶縁構造

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