JP2016163454A - モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、モータ制御装置に係り、レゾルバ出力信号のA/D変換とモータ電流のA/D変換とを共通のA/Dコンバータを用いて行いつつ、モータの制御処理を適切に行いかつR/Dコンバータの異常有無の誤判定を防止することにある。
【解決手段】モータ制御装置は、モータ電流信号及びレゾルバの出力信号をそれぞれA/D変換するA/Dコンバータと、R/Dコンバータによるモータ回転角度とA/D変換後のレゾルバ出力に基づくモータ回転角度とを比較してR/Dコンバータの異常検出を行う異常検出部と、リファレンス信号のピークタイミングでのA/Dコンバータによるレゾルバ出力のA/D変換を、フィードバック周期からモータの制御処理に要する処理時間を差し引いた第1の時間が、その制御処理が終了する制御終了時点からピークタイミングまでの第2の時間に比して長い場合に許可し、一方、長くない場合に禁止するA/D起動タイミング制御部と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】モータ制御装置は、モータ電流信号及びレゾルバの出力信号をそれぞれA/D変換するA/Dコンバータと、R/Dコンバータによるモータ回転角度とA/D変換後のレゾルバ出力に基づくモータ回転角度とを比較してR/Dコンバータの異常検出を行う異常検出部と、リファレンス信号のピークタイミングでのA/Dコンバータによるレゾルバ出力のA/D変換を、フィードバック周期からモータの制御処理に要する処理時間を差し引いた第1の時間が、その制御処理が終了する制御終了時点からピークタイミングまでの第2の時間に比して長い場合に許可し、一方、長くない場合に禁止するA/D起動タイミング制御部と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、インバータに対するスイッチング指令に従って供給される交流電力により回転するモータの制御処理を実行すると共に、R/D(レゾルバ−デジタル)コンバータによるレゾルバ位置信号に基づくモータ回転角度とA/D変換後のレゾルバ位置信号に基づいて演算されるモータ回転角度との比較結果に基づいてR/D(アナログ−デジタル)コンバータの異常検出を行うモータ制御装置に関する。
従来、R/Dコンバータの異常検出を行うモータ制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。モータ制御装置は、レゾルバを備えている。レゾルバは、所定の周期波形を有するリファレンス信号に基づいて、モータの回転角度に応じたsin信号及びcos信号を出力する。R/Dコンバータは、レゾルバの出力するsin信号及びcos信号に基づいてモータの回転角度を演算する。レゾルバの出力するsin信号及びcos信号は、リファレンス信号のピーク時点でA/DコンバータによりA/D変換される。
上記のモータ制御装置は、R/Dコンバータから出力されるモータの回転角度を示す信号、及び、A/Dコンバータから出力されるA/D変換後のsin信号及びcos信号がそれぞれ入力される制御処理部を備えている。制御処理部は、R/Dコンバータの出力に基づくモータ回転角度と、A/Dコンバータの出力に基づくA/D変換後のsin信号及びcos信号に基づいて演算されるモータ回転角度と、を比較して、R/Dコンバータの異常検出を行う。制御処理部は、両モータ回転角度の差がしきい値を上回っていない場合は、R/Dコンバータが正常状態にあると判定し、また、両モータ回転角度の差がしきい値を上回っている場合は、R/Dコンバータが異常状態にあると判定する。
ところで、モータ制御装置において、モータの制御処理は、モータに対する指令電流とモータに実際に流れる電流との差に基づいてインバータのスイッチング素子に対するスイッチング指令を行うようにフィードバック制御されるものである。かかるフィードバック制御を行ううえでは、モータに流れる電流をA/DコンバータによりA/D変換することが必要である。そこで、このモータ電流のA/D変換と上記したR/Dコンバータの正常異常の判定に利用するレゾルバ出力信号のA/D変換とを同じA/Dコンバータを用いて行うことが考えられる。かかる構成によれば、モータ制御装置に、モータ電流変換用のA/Dコンバータとレゾルバ出力変換用のA/Dコンバータとを別々に設けることが不要となるので、回路規模の縮小を図ることができる。
また、モータ制御処理に用いるモータ電流をA/D変換するうえでは、そのモータ電流を、モータ回転数に同期したフィードバック周期のタイミングで取得することが必要である。一方、レゾルバの出力するsin信号及びcos信号をA/D変換するうえでは、それらの信号をリファレンス信号のピーク時点で取得することが必要である。しかし、レゾルバ出力信号のA/D変換のタイミング(すなわち、リファレンス信号のピーク時点)とモータ電流のA/D変換のタイミング(すなわち、モータ制御処理のフィードバック周期に従った制御タイミング)とが重複すると、A/D変換後のデータに基づくモータ制御処理が適切に行われず或いはR/Dコンバータの異常検出処理が誤判定されるおそれがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、レゾルバ出力信号のA/D変換とモータ電流のA/D変換とを共通のA/Dコンバータを用いて行いつつ、モータの制御処理を適切に行いかつR/Dコンバータの異常有無の誤判定を防止することが可能なモータ制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、所定の周期波形を有するリファレンス信号を生成するリファレンス信号発生回路と、前記リファレンス信号に基づいて、インバータに対するスイッチング指令に従って供給される交流電力により回転するモータの回転角度に応じた位置信号を出力するレゾルバと、前記位置信号に基づいて、前記モータの回転角度を演算するR/Dコンバータと、前記モータの回転速度に応じたフィードバック周期で前記モータに流れる電流信号をA/D変換すると共に、前記リファレンス信号のピークが得られるピークタイミングで前記位置信号をA/D変換するA/Dコンバータと、A/D変換後の前記電流信号及び前記R/Dコンバータによる前記モータの回転角度に基づいて、前記モータを制御するうえでの指令値を算出すると共に、前記フィードバック周期を演算するモータ制御部と、前記R/Dコンバータによる前記モータの回転角度と、A/D変換後の前記位置信号に基づいて演算される前記モータの回転角度と、の比較結果に基づいて、前記R/Dコンバータの異常検出を行う異常検出部と、前記フィードバック周期から前記モータの制御処理に要する処理時間を差し引いた第1の時間が、前記制御処理が終了する制御終了時点から前記ピークタイミングまでの第2の時間に比して長い場合は、前記ピークタイミングでの前記A/Dコンバータによる前記位置信号のA/D変換を許可し、一方、前記第1の時間が前記第2の時間に比して長くない場合は、前記ピークタイミングでの前記A/Dコンバータによる前記位置信号のA/D変換を禁止するA/D起動タイミング制御部と、を備えるモータ制御装置である。
本発明によれば、レゾルバ出力信号のA/D変換とモータ電流のA/D変換とを共通のA/Dコンバータを用いて行いつつ、モータの制御処理を適切に行いかつR/Dコンバータの異常有無の誤判定を防止することができる。
以下、図面を用いて、本発明に係るモータ制御装置10の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施例であるモータ制御装置10の構成図を示す。本実施例において、モータ制御装置10は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車などの駆動用モータや電動パワーステアリング装置に利用されるアシストモータなどの電動モータ12(以下、単にモータと称す)の駆動を制御する装置である。
モータ制御装置10は、モータ12と、バッテリ14と、インバータ16と、を備えている。モータ12は、例えば三相の同期型交流モータであって、U相,V相,W相の三相のコイルの一端が中性点に共通接続された構成を有している。モータ12には、インバータ16を介してバッテリ14が接続されている。バッテリ14は、例えばリチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池であって、所定電圧(例えば240ボルト)を出力することが可能である。
インバータ16は、モータ12の三相それぞれに対応して上下アーム素子を有している。上アーム素子と下アーム素子とは、バッテリ14の正負端子間において互いに直列接続されている。各相の上下アーム素子はそれぞれ、例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)や電界効果トランジスタ(パワーMOSFET)などのスイッチング素子と、ダイオードと、が並列接続された構造を有している。各相それぞれの上アーム素子と下アーム素子との間の中間点は、モータ12の当該相のコイルの他端に接続されている。
インバータ16の上下アーム素子のスイッチング素子はそれぞれ、モータ制御装置10からの駆動指令に従ってオン/オフされる。インバータ16は、相ごとに上アーム素子のスイッチング素子と下アーム素子のスイッチング素子とが交互にオン/オフされることにより、バッテリ14の直流電力を交流電力に変換してモータ12の各相に供給する。モータ12は、バッテリ14からインバータ16を介して交流電力が供給されることにより回転駆動される。
尚、バッテリ14とインバータ16との間に、リアクトルのエネルギ蓄積作用を利用してバッテリ14の直流電圧を一対のスイッチング素子のオン/オフにより昇圧する昇圧コンバータを設けることとしてもよい。また、モータ12は、回転により発電し得るモータジェネレータであってもよい。
モータ制御装置10は、マイクロコンピュータを主体に構成されており、予め格納されたプログラムをCPU20で実行することによるソフトウェア処理及び電子回路によるハードウェア処理により、主にモータ12すなわちインバータ16の駆動を制御する。CPU20は、モータ制御処理部22と、A/D起動タイミング制御処理部24と、R/Dコンバータ異常検出処理部26と、を有している。モータ制御処理部22は、モータ12すなわちインバータ16の駆動制御を行う部位である。A/D起動タイミング制御処理部24は、後述のA/Dコンバータによるアナログ−デジタル変換(A/D変換)の起動タイミングを制御する部位である。R/Dコンバータ異常検出処理部26は、後述のR/Dコンバータの異常を検出する部位である。
モータ制御装置10は、リファレンス信号発生回路30と、レゾルバ32と、を備えている。リファレンス信号発生回路30は、所定の周期波形を有するリファレンス信号refを生成する回路である。リファレンス信号refの波形は、経過時間に応じて周期的に変化するものであって、具体的には、正弦波A・sinωtである。但し、Aは振幅であり、ωは角周波数であり、tは時刻である。
リファレンス信号発生回路30には、レゾルバ32が接続されている。リファレンス信号発生回路30の生成した正弦波状のリファレンス信号refは、レゾルバ32に供給される。尚、リファレンス信号refのピークは所定周期Tref(例えば100ns)ごとに表れ、そのリファレンス信号refの周波数は例えば10MHzである。
レゾルバ32は、モータ12の有するロータの機械的な回転位置(回転角度θ)を検出するためのセンサである。レゾルバ32は、励磁巻線34と、sin巻線36と、cos巻線38と、を有している。sin巻線36及びcos巻線38は、励磁巻線34に供給されるリファレンス信号refがA・sinωtの波形を有する場合に、K・A・sinωt・sinθで表されるsin信号及びK・Asinωt・cosθで表されるcos信号が得られるように配置されている。但し、Kは振幅係数である。レゾルバ32は、リファレンス信号refに基づいて、モータ12のロータの回転角度θに応じた位置信号としてのsin信号及びcos信号を出力する。
モータ制御装置10は、R/Dコンバータ40と、電流センサ42と、A/Dコンバータ44と、を備えている。レゾルバ32には、R/Dコンバータ40が接続されている。レゾルバ32の出力するsin信号及びcos信号は、R/Dコンバータ40に供給される。R/Dコンバータ40は、レゾルバ信号をデジタル信号に変換する機能を有しており、レゾルバ32からのsin信号及びcos信号に基づいて、モータ12のロータの回転角度θを演算する。
モータ12とインバータ16との間の電力ラインには、電流センサ42が設けられている。電流センサ42は、モータ12の二相(以下、V相及びW相とする。)それぞれのコイルに流れるモータ電流iv,iwに応じた信号それぞれを出力するセンサである。尚、三相の実電流Iu,Iv,Iwの瞬時値の和はゼロであるので、電流センサ42は、二相のコイル電流に応じた信号を出力し、残り一相の電流は演算により求められるものであってもよいが、すべての相のモータ電流iu,iv,iwに応じた信号それぞれを出力するものであってもよい。
レゾルバ32及び電流センサ42には、A/Dコンバータ44が接続されている。レゾルバ32の出力するsin信号及びcos信号並びに電流センサ42の出力するモータ電流信号iv,iwは、A/Dコンバータ44に入力される。A/Dコンバータ44は、レゾルバ32からのsin信号及びcos信号の各アナログ値をデジタル値に変換するA/D変換を行う機能を有すると共に、電流センサ42からのモータ電流信号iv,iwの各アナログ値をデジタル値に変換するA/D変換を行う機能を有する。
R/Dコンバータ40及びA/Dコンバータ44には、モータ制御処理部22が接続されている。R/Dコンバータ40が演算したモータ12のロータの回転角度θのデジタル値、及び、A/Dコンバータ44がA/D変換したモータ電流信号iv,iwのデジタル値はそれぞれ、モータ制御処理部22に供給される。モータ制御処理部22は、取得したモータ電流信号iv,iw及びモータ回転角度θに基づいて、モータ12を駆動制御するうえで必要なインバータ16のスイッチング素子に対するスイッチング指令値を算出して、そのスイッチング指令値に従ったスイッチング指令を行うモータ12の駆動制御を行う。
また、モータ制御処理部22は、取得したモータ電流信号iv,iw及びモータ回転角度θに基づいて、モータ12の駆動制御を行ううえで次回モータ電流信号iv,iwを取得すべきタイミングとしてのフィードバック周期Tf_iを演算する。このフィードバック周期Tf_iは、モータ12の回転速度(すなわち、回転数)に応じて変化し、モータ12の回転速度が大きいほど短くなり、モータ12の回転速度が小さいほど長くなるものである。
モータ制御処理部22とA/D起動タイミング制御処理部24とは、互いに接続されている。モータ制御処理部22が演算したフィードバック周期Tf_iは、A/D起動タイミング制御処理部24に供給される。A/D起動タイミング制御処理部24は、モータ制御処理部22からのフィードバック周期Tf_iに従って、次回にモータ電流信号iv,iwを取得すべきタイミングを算出する。
そして、A/D起動タイミング制御処理部24は、上記の如く算出したフィードバック周期Tf_iに従ったタイミングでA/Dコンバータ44に電流センサ42からのモータ電流信号iv,iwをA/D変換させる起動タイミング制御を行う。具体的には、そのフィードバック周期Tf_iに従ったタイミングにおいてA/Dコンバータ44に対して電流センサ42からのモータ電流信号iv,iwをA/D変換すべきことを指令する。この場合、A/Dコンバータ44は、A/D起動タイミング制御処理部24からのA/D起動タイミングに従って、電流センサ42からのモータ電流信号iv,iwのA/D変換を行う。
リファレンス信号発生回路30には、CPU20のA/D起動タイミング制御処理部24が接続されている。リファレンス信号発生回路30において生成されるリファレンス信号refの源信号(例えば、三角波)は、A/D起動タイミング制御処理部24に供給される。A/D起動タイミング制御処理部24は、リファレンス信号発生回路30からの源信号に基づいて、レゾルバ32へのリファレンス信号refの極大値(ピーク)が表れるピークタイミング(ピーク時点)を算出する。また、リファレンスピークタイマを用いてリファレンス信号refのピークタイミングからの時間Tr_i(尚、次のピークタイミングまでの残り時間を用いることとしもよい。)を算出する。但し、iは、モータ制御処理が実行された回数である。上記のリファレンスピークタイマは、定周期でインクリメントされると共に、リファレンス信号refの次のピークタイミングでクリアされるタイマである。
A/D起動タイミング制御処理部24は、上記の如く算出した時間Tr_iがリファレンス信号refの所定周期Trefに一致するタイミング(ピークタイミング)で、A/Dコンバータ44にレゾルバ32からのsin信号及びcos信号をA/D変換させる起動タイミング制御を行う。具体的には、そのピークタイミングにおいてA/Dコンバータ44に対してレゾルバ32からのsin信号及びcos信号をA/D変換すべきことを指令する。この場合、A/Dコンバータ44は、A/D起動タイミング制御処理部24からのA/D起動タイミングに従って、レゾルバ32からのsin信号及びcos信号のA/D変換を行う。
A/D起動タイミング制御処理部24は、また、上記の如く算出したリファレンス信号refのピークタイミングと、モータ制御処理部22からのフィードバック周期Tf_iと、に基づいて、ピークタイミングでのA/Dコンバータ44によるレゾルバ32からのsin信号及びcos信号のA/D変換の許可/禁止を決定する決定処理を行う。この決定処理は、モータ制御処理部22がモータ12の駆動制御を行って次回モータ電流信号iv,iwを取得すべきタイミングとしてのフィードバック周期Tf_iを演算した後に行われる。尚、この決定処理のタイミングは、モータ制御処理部22がモータ12の駆動制御を行って次回モータ電流信号iv,iwを取得すべきタイミングとしてのフィードバック周期Tf_iを演算した直後のタイミングに限らず、他のタイミングであってもよい。
A/D起動タイミング制御処理部24は、上記の決定処理として、まず、上記のピークタイミングが、次回のフィードバック周期Tf_i(例えば、数百μs程度;すなわち数kHzの周波数)に従ったモータ制御処理のタイミングに重なるか否かを判別する。そして、その判別結果に基づいて、リファレンス信号refのピークタイミングでのA/Dコンバータ44によるレゾルバ32からのsin信号及びcos信号のA/D変換を許可又は禁止する。
尚、A/D起動タイミング制御処理部24は、かかるA/D変換を許可した場合は、通常どおり、ピークタイミングにおいてA/Dコンバータ44に対してレゾルバ32からのsin信号及びcos信号をA/D変換すべきことを指令する。一方、かかるA/D変換を禁止した場合は、ピークタイミングにおいてその指令を行わない。
また、R/Dコンバータ40及びA/Dコンバータ44には、R/Dコンバータ異常検出処理部26が接続されている。R/Dコンバータ40が演算したモータ12のロータの回転角度θのデジタル値、及び、A/Dコンバータ44がA/D変換したレゾルバ32からのsin信号及びcos信号のデジタル値はそれぞれ、R/Dコンバータ異常検出処理部26に供給される。
R/Dコンバータ異常検出処理部26は、A/Dコンバータ44から取得したレゾルバ32からのsin信号及びcos信号並びにR/Dコンバータ40から取得したモータ回転角度θに基づいて、R/Dコンバータ40の異常有無を検出する。具体的には、レゾルバ32からのsin信号及びcos信号に基づいて推定されるモータ回転角度θの推定値と、R/Dコンバータ40からのモータ回転角度θと、を比較する。そして、両角度に所定以上の差が無い場合にはR/Dコンバータ40が正常状態にあると判定し、一方、両角度に所定以上の差がある場合にはR/Dコンバータ40が異常状態にあると判定する。
次に、図2及び図3を参照して、本実施例のモータ制御装置10の動作について説明する。図2は、本実施例のモータ制御装置10において実現される一例の制御タイムチャートを示す。また、図3は、本実施例のモータ制御装置10においてCPU20のA/D起動タイミング制御処理部24が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。
本実施例において、リファレンス信号発生回路30が生成した正弦波状のリファレンス信号refは、レゾルバ32の励磁巻線34に供給される。レゾルバ32は、リファレンス信号refに基づいて、モータ12のロータの回転角度θに応じたsin信号及びcos信号を出力する。かかるsin信号及びcos信号は、R/Dコンバータ40に供給される。R/Dコンバータ40は、レゾルバ32からのsin信号及びcos信号に基づいて、モータ12のロータの回転角度θを演算する。
R/Dコンバータ40の演算したモータ12の回転角度θの情報は、CPU20のモータ制御処理部22に供給される。また、電流センサ42の出力したモータ電流信号iv,iwは、A/Dコンバータ44でA/D変換された後に、モータ制御処理部22に供給される。モータ制御処理部22は、取得したモータ電流信号iv,iw及びモータ回転角度θに基づいて、インバータ16のスイッチング素子に対するスイッチング指令値を算出してそのスイッチング指令値に従ったスイッチング指令を行うモータ12の駆動制御を行うと共に、そのモータ12の駆動制御を行ううえで次回モータ電流信号iv,iwを取得すべきタイミングとしてのフィードバック周期Tf_iを演算する。
上記のスイッチング指令が行われると、インバータ16の各相のスイッチング素子がスイッチング駆動されることで、モータ12が駆動制御される。このモータ制御処理部22によるモータ制御処理は、前回演算により得られたフィードバック周期Tf_iに従ったタイミングで行われる。かかる処理によれば、モータ12の駆動制御を適切に行うことができる。尚、モータ制御処理部22によるモータ制御処理の一回当たりの実行処理時間は、略一定の所定時間τである。
また、本実施例において、リファレンス信号発生回路30において生成されるリファレンス信号refの源信号(例えば、三角波)は、CPU20のA/D起動タイミング制御処理部24に供給される。また、モータ制御処理部22で演算されたフィードバック周期Tf_iを示す信号は、CPU20のA/D起動タイミング制御処理部24に供給される。A/D起動タイミング制御処理部24は、取得したリファレンス信号refの源信号及びフィードバック周期Tf_iに基づいて、A/Dコンバータ44による電流センサ42からのモータ電流信号iv,iwに対するA/D起動タイミング、及び、A/Dコンバータ44によるレゾルバ32からのsin信号及びcos信号に対するA/D起動タイミングをそれぞれ制御する。
具体的には、A/D起動タイミング制御処理部24は、A/Dコンバータ44による電流センサ42からのモータ電流信号iv,iwに対するA/D起動タイミングの制御として、モータ制御処理部22から供給されるフィードバック周期Tf_iに従って、次回にモータ電流信号iv,iwを取得すべきタイミングを算出すると共に、そのタイミングでA/Dコンバータ44に電流センサ42からのモータ電流信号iv,iwをA/D変換させる処理(モータ制御用A/D変換処理)を行う。
また、A/D起動タイミング制御処理部24は、A/Dコンバータ44によるレゾルバ32からのsin信号及びcos信号に対するA/D起動タイミングの制御として、まず、リファレンス信号発生回路30から供給されるリファレンス信号refの源信号に基づいてリファレンス信号refのピークが得られるピークタイミングを算出する。そして、リファレンスピークタイマを用いてリファレンス信号refのピークタイミングからの時間Tr_iを算出する(ステップ100)。尚、A/D起動タイミング制御処理部24は、リファレンス信号refのピークタイミングが得られた際にそのリファレンスピークタイマが算出する時間Tr_iをクリアする。
モータ制御処理部22からA/D起動タイミング制御処理部24へのフィードバック周期Tf_iを示す信号の供給は、モータ制御処理部22でそのフィードバック周期Tf_iが演算されるごとにその演算終了直後に行われる。A/D起動タイミング制御処理部24は、モータ制御処理部22から供給されるフィードバック周期Tf_iを取得すると、その取得直後にリファレンスピークタイマが算出する時間Tr_iを取得する。そして、その取得した時間Tr_iとリファレンス信号refの所定周期Trefとに基づいて、リファレンス信号refの次回ピークが得られるピークタイミング(すなわち、レゾルバ32からのsin信号及びcos信号をA/D変換すべきタイミング)を算出する。
その後、A/D起動タイミング制御処理部24は、上記の如く取得した時間Tr_iからリファレンス信号refの次回のピークタイミングまでの時間が経過した時点(すなわち、リファレンスピークタイマが算出する時間Tr_iがリファレンス信号refの所定周期Trefに一致するタイミング(次回のピークタイミング))で、A/Dコンバータ44にレゾルバ32からのsin信号及びcos信号をA/D変換させる処理(異常検出用A/D変換処理)を行う。
以下、本実施例のモータ制御装置10において、A/Dコンバータ44による異常検出用A/D変換処理を禁止する場合について説明する。
本実施例において、A/D起動タイミング制御処理部24は、上記したリファレンス信号refの次回のピークタイミングでのレゾルバ32からのsin信号及びcos信号のA/D変換を許可し又は禁止する処理(A/D許可禁止決定処理)を行う。
具体的には、A/D起動タイミング制御処理部24は、A/D許可禁止決定処理として、まず、モータ制御処理部22から供給されるフィードバック周期Tf_iを取得した直後、リファレンス信号refの次回のピークタイミングと、そのフィードバック周期Tf_iと、を比較する。そして、リファレンス信号refの次回のピークタイミングが、次回のモータ制御処理を行う制御タイミングに重なるか否かを判別する(ステップ110)。
上記ステップ110の処理では、具体的には、まず、モータ制御処理に要する一回当たりの実行処理時間τが算出される。尚、この実行処理時間τは、予め定められて記憶されているものであってよい。そして、モータ制御処理部22から供給されたフィードバック周期Tf_iからその実行処理時間τを差し引いた第1の時間Ta(=Tf_i−τ)が算出される。また、モータ制御処理が終了した制御終了時点からリファレンス信号refの次回のピークが得られるピークタイミングまでの第2の時間Tb(=Tref−Tr_i)が算出される。そして、それらの第1の時間Taと第2の時間Tbとが比較され、第1の時間Taが第2の時間Tbに比して長いか否かが判別される。
尚、リファレンス信号refの周期Trefとフィードバック周期Tfとの関係によっては、モータ制御処理の終了から次回のモータ制御処理の終了までの間にリファレンス信号refのピークタイミングが複数存在する場合がある。この場合は、上記ステップ110の処理において、リファレンス信号refの、次回のモータ制御処理の終了までの各ピークタイミングごとの第2の時間Tbそれぞれが算出されることとし、第1の時間Taと各第2の時間Tbそれぞれとが比較されてその長短判別が行われることとすればよい。
A/D起動タイミング制御処理部24は、上記ステップ110の処理の結果、上記した第1の時間Taが上記した第2の時間Tbに比して長いと判別することにより、リファレンス信号refの次回のピークタイミングが次回のモータ制御処理を行う制御タイミングに重ならないと判別した場合は、リファレンス信号refの次回のピークタイミングでのレゾルバ32からのsin信号及びcos信号の取得を許可する(ステップ120)。尚、このsin信号及びcos信号の取得の許可は、少なくとも次回のモータ制御処理の終了まで、すなわち、次回のA/D許可禁止決定処理による決定まで継続される。
上記の如くsin信号及びcos信号の取得が許可されている場合は、通常どおり、次回のモータ制御処理の終了までに現れるリファレンス信号refのピークで、A/D起動タイミング制御処理部24からA/Dコンバータ44へレゾルバ32からのsin信号及びcos信号のA/D変換を要求する指令が発せられる。また、sin信号及びcos信号の取得許可中でも、モータ制御処理のタイミングでは、A/D起動タイミング制御処理部24からA/Dコンバータ44への電流センサ42からのモータ電流信号iv,iwのA/D変換を要求する指令が発せられる。
このため、かかる構成によれば、sin信号及びcos信号の取得許可中は、リファレンス信号refのピークタイミングで、レゾルバ32からのsin信号及びcos信号をA/Dコンバータ44にA/D変換させることができる。また、次回のモータ制御処理のタイミングで、電流センサ42からのモータ電流信号iv,iwをA/Dコンバータ44にA/D変換させることができる。
レゾルバ32からのsin信号及びcos信号は、A/Dコンバータ44においてA/D起動タイミング制御処理部24からの指令に従ってリファレンス信号refのピークタイミングでA/D変換された後、CPU20のR/Dコンバータ異常検出処理部26に供給される。また、R/Dコンバータ40の演算したモータ12の回転角度θの情報は、R/Dコンバータ異常検出処理部26に供給される。R/Dコンバータ異常検出処理部26は、取得したA/D変換後のレゾルバ32からのsin信号及びcos信号並びにR/Dコンバータ40からのモータ回転角度θに基づいて、上記の如くR/Dコンバータ40の異常有無を検出する。
このため、リファレンス信号refのピークタイミングでのレゾルバ32からのsin信号及びcos信号の取得が許可されて、それらのsin信号及びcos信号のA/Dコンバータ44によるA/D変換が許可されている場合は、リファレンス信号refのピークタイミングで取得されたレゾルバ32からのデータに基づいてR/Dコンバータ40の異常有無を検出することが可能である。
また、A/D起動タイミング制御処理部24は、上記ステップ110の処理の結果、上記した第1の時間Taが上記した第2の時間Tbに比して長くないと判別することにより、リファレンス信号refの次回のピークタイミングが次回のモータ制御処理を行う制御タイミングに重なると判別した場合は、リファレンス信号refの次回のピークタイミングでのレゾルバ32からのsin信号及びcos信号の取得を禁止する(ステップ130)。尚、このsin信号及びcos信号の取得の禁止は、少なくとも次回のモータ制御処理の終了まで、すなわち、次回のA/D許可禁止決定処理による決定まで継続される。
尚、上記ステップ110における第1の時間Taが第2の時間Tbに比して長いか否かの判別は、より詳細には、その第1の時間Taが、第2の時間Tbに比して長くなく、かつ、その第2の時間Tbから所定範囲内(具体的には、モータ制御処理に要する実行処理時間τ内)にある場合に否定されるものであってよい。
上記の如くsin信号及びcos信号の取得が禁止されている場合は、次回のモータ制御処理の終了までに現れるリファレンス信号refのピークでの、A/D起動タイミング制御処理部24からA/Dコンバータ44への、レゾルバ32からのsin信号及びcos信号のA/D変換を要求する指令の供給は行われない。尚、次回のモータ制御処理の終了までにリファレンス信号refのピークが現れない場合も、当然に、A/D起動タイミング制御処理部24からA/Dコンバータ44への、レゾルバ32からのsin信号及びcos信号のA/D変換を要求する指令の供給は行われない。また、sin信号及びcos信号の取得禁止中でも、モータ制御処理のタイミングでは、A/D起動タイミング制御処理部24からA/Dコンバータ44への電流センサ42からのモータ電流信号iv,iwのA/D変換を要求する指令が発せられる。
このため、かかる構成によれば、sin信号及びcos信号の取得禁止中は、次回のモータ制御処理のタイミングで、電流センサ42からのモータ電流信号iv,iwをA/Dコンバータ44にA/D変換させることができる。一方、リファレンス信号refのピークタイミングがそのモータ制御処理のタイミングに重なるときは、そのピークタイミングでのレゾルバ32からのsin信号及びcos信号のA/D変換を禁止することができる。
リファレンス信号refのピークタイミングでレゾルバ32からのsin信号及びcos信号がA/Dコンバータ44によりA/D変換されなければ、R/Dコンバータ異常検出処理部26でのR/Dコンバータ40の異常有無検出を行うことはできない。このため、リファレンス信号refのピークタイミングでのレゾルバ32からのsin信号及びcos信号の取得(すなわち、それらのsin信号及びcos信号のA/Dコンバータ44によるA/D変換)が禁止されている場合は、リファレンス信号refのピークタイミングで取得されるレゾルバ32からのデータに基づくR/Dコンバータ40の異常有無検出は実施されない。
尚、R/Dコンバータ40の異常有無検出の実施に要求される周期は、リファレンス信号refの周期Trやフィードバック周期Tfに比べて十分に長い。このため、リファレンス信号refのピークタイミングが次回のモータ制御処理の制御タイミングに重なることにより、そのリファレンス信号refのピークタイミングでのレゾルバ32からのsin信号及びcos信号のA/D変換が実施されず、そのA/D変換後のデータに基づくR/Dコンバータ40の異常有無検出が実施されなくても、R/Dコンバータ40の異常有無検出を行ううえであまり問題は生じない。
また、モータ制御処理の終了から次回のモータ制御処理の終了までの間にリファレンス信号refのピークタイミングが複数存在する場合は、以下の如くレゾルバ32からのsin信号及びcos信号の取得を許可し又は禁止することとすればよい。具体的には、モータ制御処理の終了から次回のモータ制御処理の開始までに現れるすべてのピークタイミングでの、レゾルバ32からのsin信号及びcos信号の取得を許可する一方、次回のモータ制御処理の制御タイミングに重なるピークタイミングでの、レゾルバ32からのsin信号及びcos信号の取得を禁止することとすればよい。
ピークタイミングでのレゾルバ32からのsin信号及びcos信号の取得が許可されれば、それらのsin信号及びcos信号のA/D変換が行われることで、R/Dコンバータ40の異常有無の検出処理が実施される。一方、ピークタイミングでのレゾルバ32からのsin信号及びcos信号の取得が禁止されれば、それらのsin信号及びcos信号のA/D変換が禁止されることで、R/Dコンバータ40の異常有無の検出処理が実施されない。
従って、かかる構成によれば、リファレンス信号refのピークタイミングにおいてレゾルバ32からのデータに基づくR/Dコンバータ40の異常有無検出を行う機会をできるだけ確保しつつ、モータ制御処理の制御タイミングに重なるリファレンス信号refのピークタイミングにおいてそのR/Dコンバータ40の異常有無検出を禁止することができる。
このように、本実施例のモータ制御装置10においては、モータ制御処理のフィードバック周期Tf_iに従った電流センサ42からのモータ電流iv,iwのA/D変換と、リファレンス信号refのピークタイミングでのレゾルバ32からのsin信号及びcos信号のA/D変換と、を共通のA/Dコンバータ44を用いてそれぞれ実行することができる。また、それらの両A/D変換処理を、変換タイミングを互いに重畳させることなくそれぞれ別々のタイミングで実行することができる。
かかる構成によれば、モータ制御処理のために電流センサ42からのモータ電流iv,iwをA/D変換するA/Dコンバータ44と、R/Dコンバータ40の異常検出処理のためにレゾルバ32からのsin信号及びcos信号をA/D変換するA/コンバータ44と、を兼用することができる。このため、モータ制御装置10においては、それぞれのA/D変換に対応した別々のA/Dコンバータを設けることは不要であるので、回路規模の縮小を図ると共に、コスト低減を図ることができる。
また、A/Dコンバータ44によるモータ制御用A/D変換処理と異常検出用A/D変換処理と、が互いにタイミング重畳することなくそれぞれ別々のタイミングで実行されれば、以下の効果を得ることができる。具体的には、一つの共通したA/Dコンバータ44における両A/D変換のタイミング重畳に起因してモータ制御処理が破綻するのを回避することができる。また、そのタイミング重畳に起因してR/Dコンバータ40の異常有無が誤判定されるのを防止することができる。
従って、本実施例のモータ制御装置10によれば、フィードバック周期Tf_iに従ったモータ制御用A/D変換処理とリファレンス信号refのピークタイミングでの異常検出用A/D変換処理とを共通のA/Dコンバータ44を用いて行うことができる。また、そのモータ制御用A/D変換処理を伴うモータ制御処理を適切に行いつつ、かつ、その異常検出用A/D変換処理を伴うR/Dコンバータ40の異常有無の判定を誤るのを防止することが可能である。
ところで、上記の実施例においては、モータ制御処理部22が特許請求の範囲に記載した「モータ制御部」に、R/Dコンバータ異常検出処理部26が特許請求の範囲に記載した「異常検出部」に、A/D起動タイミング制御処理部24が特許請求の範囲に記載した「A/D起動タイミング制御部」に、A/D起動タイミング制御処理部24が図3に示すルーチン中ステップ110の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「重複有無判別手段」に、それぞれ相当している。
尚、上記の実施例においては、A/D起動タイミング制御処理部24によるリファレンス信号refの次回のピークタイミングが、次回のモータ制御処理を行う制御タイミングに重なるか否かの判別を、第1の時間Ta(=Tf_i−τ)と第2の時間Tb(=Tref−Tr_i)との長短を比較することにより実現することとしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、リファレンス信号refの次回のピークタイミングが、次回のモータ制御処理の制御タイミングに重なるか否かを判別するものであればよく、上記した第1及び第2の時間Ta,Tb以外のパラメータを用いることによりその判別を行うこととしてもよい。
更に、上記の実施例においては、モータ制御装置10を車両に搭載されるモータ12を制御するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両以外に搭載されるモータに適用することとしてもよい。
10 モータ制御装置
12 電動モータ(モータ)
14 バッテリ
16 インバータ
20 CPU
22 モータ制御処理部
24 A/D起動タイミング制御処理部
26 R/Dコンバータ異常検出処理部
30 リファレンス信号発生回路
32 レゾルバ
40 R/Dコンバータ
42 電流センサ
44 A/Dコンバータ
ref リファレンス信号
Tref リファレンス信号の周期
iv,iw モータ電流
θ モータ回転角度
Tr リファレンス信号のピークからの時間
Tf フィードバック周期
τ モータ制御処理の実行処理時間
Ta 第1の時間
Tb 第2の時間
12 電動モータ(モータ)
14 バッテリ
16 インバータ
20 CPU
22 モータ制御処理部
24 A/D起動タイミング制御処理部
26 R/Dコンバータ異常検出処理部
30 リファレンス信号発生回路
32 レゾルバ
40 R/Dコンバータ
42 電流センサ
44 A/Dコンバータ
ref リファレンス信号
Tref リファレンス信号の周期
iv,iw モータ電流
θ モータ回転角度
Tr リファレンス信号のピークからの時間
Tf フィードバック周期
τ モータ制御処理の実行処理時間
Ta 第1の時間
Tb 第2の時間
Claims (2)
- 所定の周期波形を有するリファレンス信号を生成するリファレンス信号発生回路と、
前記リファレンス信号に基づいて、インバータに対するスイッチング指令に従って供給される交流電力により回転するモータの回転角度に応じた位置信号を出力するレゾルバと、
前記位置信号に基づいて、前記モータの回転角度を演算するR/Dコンバータと、
前記モータの回転速度に応じたフィードバック周期で前記モータに流れる電流信号をA/D変換すると共に、前記リファレンス信号のピークが得られるピークタイミングで前記位置信号をA/D変換するA/Dコンバータと、
A/D変換後の前記電流信号及び前記R/Dコンバータによる前記モータの回転角度に基づいて、前記モータを制御するうえでの指令値を算出すると共に、前記フィードバック周期を演算するモータ制御部と、
前記R/Dコンバータによる前記モータの回転角度と、A/D変換後の前記位置信号に基づいて演算される前記モータの回転角度と、の比較結果に基づいて、前記R/Dコンバータの異常検出を行う異常検出部と、
前記フィードバック周期から前記モータの制御処理に要する処理時間を差し引いた第1の時間が、前記制御処理が終了する制御終了時点から前記ピークタイミングまでの第2の時間に比して長い場合は、前記ピークタイミングでの前記A/Dコンバータによる前記位置信号のA/D変換を許可し、一方、前記第1の時間が前記第2の時間に比して長くない場合は、前記ピークタイミングでの前記A/Dコンバータによる前記位置信号のA/D変換を禁止するA/D起動タイミング制御部と、
を備えることを特徴とするモータ制御装置。 - 前記異常検出部は、前記ピークタイミングでの前記A/Dコンバータによる前記位置信号のA/D変換が許可されている場合は、前記R/Dコンバータの異常検出を実施する一方、前記ピークタイミングでの前記A/Dコンバータによる前記位置信号のA/D変換が禁止されている場合は、前記R/Dコンバータの異常検出を実施しないことを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
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