JP2016162988A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数のはんだボールによる半導体基板とプリント配線基板の接続構造において、半導体基板における半導体の発熱に伴った温度変化による応力耐性を確保することを目的とする。
【解決手段】 発熱性の半導体素子の実装された半導体基板と、放熱用金属ブロックが挿入されたプリント配線基板を備え、半導体基板における半導体素子の直下部もしくはその周辺部に接合され、金属コアの周囲をはんだで覆った複数の金属コア入りはんだボールと、半導体基板における金属コア入りはんだボールの接合部の周囲に接合し、複数の金属コア非含有のはんだボールおよび上記半導体基板は複数の金属コア入りはんだボールおよび複数の金属コア非含有のはんだボールを介して、ボールグリッドアレイを形成して上記プリント配線基板に接合し、複数の金属コア入りはんだボールは上記放熱用金属ブロックに接合する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、複数のはんだボールにより半導体基板をプリント配線基板に実装した半導体装置に関する。
通信機器、人工衛星、レーダー等に使われる高周波デバイスは、一般に高周波用の半導体チップをセラミック基板のような半導体パッケージに搭載した半導体基板から構成されている。また、高周波デバイスを制御するプリント配線基板上に、高周波デバイスを接続して使用される。
高周波用の半導体チップは、近年、高出力、高電圧な半導体チップが開発されており、高性能、高機能化が図られている。特に、これまで高周波半導体材料の主流であったGaAs(ガリウム砒素)に代わり、より高出力なGaN(窒化ガリウム)を基材とした半導体チップが普及し始めている。
また、高周波デバイスとプリント配線基板の接続構造において、小型化、軽量化、低コスト化を目的として、近年では高周波デバイスの裏面にBGA(Ball Grid Array;ボールグリッドアレイ)接続用はんだボールを取り付けて、プリント配線基板にはんだ実装するBGA接続部を用いた接続構造が用いられている。
半導体チップを高出力で動作させると発生する熱量が増大することから、冷却能力の向上が必要になる。しかしながら、高周波デバイスがBGA接続部を介して熱伝導率の低い例えば樹脂基板からなるプリント配線基板に接続されること、隣接するBGAボール間は接触を避けるための空間が必要であることから、高周波デバイスとプリント配線基板間の熱抵抗が増えて放熱性が低下する欠点がある。このため半導体チップの高出力化に対する妨げとなっていた。
上記BGA接続部における放熱性の向上策として、プリント配線基板に対しては内層に金属プレートを挿入して、熱を分散させる方法、高周波デバイスの発熱部の直下に金属ブロックを部分的に埋め込む方法等が用いられる。BGA接続部においては、基本的にはんだボールと、はんだボール間の空間における断熱部で構成されるため、熱抵抗の大幅な低減が難しい。
このためCu材含有の金属コア入りのはんだボールを、BGA接続構造に使用したものがある(例えば特許文献1参照)。
特開2014−82526号公報
しかしながら、BGA接続部によりセラミック基板をプリント配線基板に接続した場合、プリント配線基板を構成する樹脂の線膨張率がセラミック基板の線膨張率よりも大きいために、温度変化での伸縮量の違いによって、BGA接続部に高い応力が発生する。
また、金属コア入りのはんだボールを用いた場合は、はんだボールのはんだ層が薄く量が少ないために、応力に対する耐性が低い状態となり、はんだ材が短時間で破断に至る。このため、金属コア入りのはんだボールは、例えば温度範囲が狭い,サイズが小さい,基板の線膨張率が樹脂に近い等の発生応力が少ない用途に限られるという課題があった。
なお、BGA接続部への応力の印加によりはんだ自身がひずみ、変形することで、その応力が開放、緩和される。この応力緩和の挙動によって、はんだには永久ひずみが蓄積されるため、温度変化が繰り返されることで、はんだが徐々に劣化して破断に至る。そのためはんだ量が少ない場合は破断までの時間が短くなるため、相対的に耐久性が低くなる。
この発明は係る課題を解決するためになされたものであって、複数のはんだボールによる半導体基板とプリント配線基板の接続構造において、半導体基板における半導体の発熱に伴った温度変化による応力への耐性を確保することを目的とする。
この発明による半導体装置は、発熱性の半導体素子の実装された半導体基板と、樹脂を基材とし、放熱用金属ブロックが挿入されたプリント配線基板とを備え、上記半導体基板における半導体素子の直下部もしくはその周辺部に接合され、金属コアの周囲をはんだで覆った複数の金属コア入りはんだボールと、上記半導体基板における金属コア入りはんだボールの接合部の周囲に接合され、複数の金属コア非含有のはんだボールと、上記半導体基板は、上記複数の金属コア入りはんだボールおよび複数の金属コア非含有のはんだボールを介し、ボールグリッドアレイを形成して上記プリント配線基板に接合され、上記複数の金属コア入りはんだボールは、上記放熱用金属ブロックに接合されたものである。
この発明によれば、発熱性の半導体素子の近傍に放熱用金属ブロックを配置することで、高い放熱効果が得られるとともに、温度変化による応力への耐性を確保することができる。
実施の形態1による半導体装置の構成を示す断面図である。 実施の形態1による半導体装置の構成を示す断面図である。 実施の形態1による半導体装置の構成を示す断面図である。
実施の形態1.
図1は、この発明に係る実施の形態1による半導体装置の構成を示す図であって、(a)は半導体装置の構成を示す断面図であり、(b)は金属コア入りはんだボール4の構成を示す部分断面図である。図1(a)において、実施の形態1による半導体装置は、半導体基板1と、半導体基板1を実装したプリント配線基板5から構成される。プリント配線基板5は、樹脂を基材とする樹脂基板である。半導体基板1は、複数の金属コア入りはんだボール4および通常のはんだボール10により、プリント配線基板5に接合された、BGA(ボールグリッドアレイ)接続のデバイス構造をなしている。プリント配線基板5の下面は筐体7の上面に接触し、ねじ8によって筐体7に固定され、熱的に接続される。
半導体基板1は、上面に半導体部品2が実装されている。半導体部品2は、例えばGaN(窒化ガリウム)、GaAs(ガリウム砒素)等の基材に発熱性の増幅素子、抵抗素子等の半導体素子が形成される、または半導体回路が形成された半導体チップであり、マイクロ波、ミリ波等の高周波の入力信号を増幅し、増幅した信号を出力する。半導体基板1は、例えば樹脂基板、単層もしくは複数層のセラミック基板等からなる半導体パッケージである。半導体基板1は、半導体部品2を収納し、または密封する空間を形成する上蓋3を接合している。上蓋3は、半導体部品2の収納空間の内外で漏れ出る電波を遮蔽する。
半導体基板1は、半導体部品2の直下の位置に、複数の金属コア入りはんだボール4を、間隔を空けて配置している。また、半導体部品2の直下の位置以外の箇所には、通常のはんだボール10が複数個間隔を空けて配置されている。金属コア入りはんだボール4とはんだボール10は、BGA(ボールグリッドアレイ)を形成する。
プリント配線基板5は、金属コア入りはんだボール4の実装位置に貫通穴20が設けられている。この貫通穴20に、放熱用金属ブロック6が挿入されている。それぞれの金属コア入りはんだボール4は、放熱用金属ブロック6の上面に接合される。図1(b)において、金属コア入りはんだボール4は、銅、ニッケル、タングステン等の金属コア4bの周囲をはんだ層4aが覆った多層構造をなしている。通常のはんだボール10は、銅、ニッケル、タングステン等の球形もしくは粒状の金属コアが含有されず、はんだ素材から形成された金属コア非含有のはんだボールである。
次に、実施の形態1による半導体装置の動作について説明する。
温度変化により半導体基板1とプリント配線基板5が膨張収縮するとき、半導体基板1とプリント配線基板5の線膨張率の相違に伴う応力が作用し、半導体基板1の外周部に配置した、金属コア入りはんだボール4および通常のはんだボール10の接合部において、上記伸縮の変位差が最大となり、応力が最も高くなる。また、半導体基板1における通常のはんだボール10との接合部の中央部に近づく程、温度変化による膨張収縮の変位量が低減するため上記応力も小さくなる。ここで、応力の高い箇所に通常のはんだボール10を配置し、応力の低い箇所に金属コア入りはんだボール4を配置することにより、金属コア入りはんだボール4の応力による破断を抑制することが可能となる。
以上説明した通り、実施の形態1による半導体装置は、発熱性の半導体素子の実装された半導体基板と、樹脂を基材とし、放熱用金属ブロックが挿入されたプリント配線基板と、を備え、上記半導体基板における半導体素子の直下部もしくはその周辺部に接合され、金属コアの周囲をはんだで覆った複数の金属コア入りはんだボールと、上記半導体基板における金属コア入りはんだボールの接合部の周囲に接合され、複数の金属コア非含有のはんだボールと、上記半導体基板は、上記複数の金属コア入りはんだボールおよび複数の金属コア非含有のはんだボールを介し、ボールグリッドアレイを形成して上記プリント配線基板に接合され、上記複数の金属コア入りはんだボールは、上記放熱用金属ブロックに接合されたことを特徴とする。
これによって、発熱性の半導体素子の近傍に放熱用金属ブロックを配置することで、高い放熱効果が得られるとともに、温度変化による応力への耐性を確保することができる。
実施の形態2.
図2は、この発明に係る実施の形態2による半導体装置の構成を示す断面図である。図2において、図1(a)と同じ符号のものは、図1(a)と同じ構成のものを示している。実施の形態2による半導体装置は、半導体基板1の半導体部品2の直下の位置に、複数の金属コア入りはんだボール11を、間隔を空けて配置し、接合している。また、半導体部品2の直下の位置以外の箇所には、通常のはんだボール10が複数個間隔を空けて配置されている。金属コア入りはんだボール11とはんだボール10は、BGA(ボールグリッドアレイ)を形成する。
プリント配線基板5は、金属コア入りはんだボール11の実装位置に貫通穴21が設けられている。この貫通穴21に、薄型の放熱用金属ブロック12aが挿入されている。それぞれの金属コア入りはんだボール11は、薄型の放熱用金属ブロック12aの上面に接合される。金属コア入りはんだボール11は、図1(b)と同様に、銅、ニッケル、タングステン等の金属コアの周囲をはんだ層が覆った多層構造をなしている。通常のはんだボール10は、銅、ニッケル、タングステン等の球形もしくは粒状の金属コアが含有されず、はんだ素材から形成された金属コア非含有のはんだボールである。金属コア入りはんだボール11は、図1(a)に示す金属コア入りはんだボール4および通常のはんだボール10よりも直径が大きい。例えば金属コア入りはんだボール11の金属コアの直径が通常のはんだボール10の直径と同じになるようにする。このとき半導体基板1に接合した複数の金属コア入りはんだボール11におけるプリント配線基板5側の先端と、通常のはんだボール10におけるプリント配線基板5側の先端は、双方の高さが異なる段違いのBGAボール面を形成する。
次に、実施の形態2による半導体装置の動作について説明する。
図1(a)と同様に、温度変化により半導体基板1とプリント配線基板5が膨張収縮するとき、半導体基板1とプリント配線基板5の線膨張率の相違に伴う応力が作用し、半導体基板1の外周部に配置した、金属コア入りはんだボール11および通常のはんだボール10の接合部において、上記伸縮の変位差が最大となり、応力が最も高くなる。また、半導体基板1における通常のはんだボール10との接合部の中央部に近づく程、温度変化による膨張収縮の変位量が低減するため上記応力も小さくなる。ここで、応力の高い箇所に通常のはんだボール10を配置し、応力の低い箇所に金属コア入りはんだボール11を配置することにより、金属コア入りはんだボール11の応力による破断を抑制することが可能となる。
実施の形態2による半導体装置は、金属コア入りはんだボール11のボール径を大きくすることによって、通常のはんだボール10に比べて、ボール高さが部分的に突出することになる。はんだボールの放熱性は、断面積、すなわち直径の大きい方が、熱抵抗が小さくなり効率が向上する。このため金属コア入りはんだボール11の直径を、金属コア入りはんだボール4よりも拡大することで、熱伝達の高効率化が図れる。
また、プリント配線基板5において、金属コア入りはんだボール11を実装する放熱用金属ブロック12aの厚さをプリント配線基板5の厚みよりも薄くし、プリント配線基板5の上面と放熱用金属ブロック12aの上面の間に段差を設けて、放熱用金属ブロック12aの上面がプリント配線基板5の上面よりも低くなるようにしている。これによって、通常のはんだボール10よりも直径の大きい金属コア入りはんだボール11を用いても、双方の高さの違いに伴うはんだボールの実装面の距離の違いを解消し、実装高さの整合を取ることができる。
また、放熱用金属ブロック12aをプリント配線基板5の厚みよりも薄くすることで、放熱用金属ブロック12aにおける金属コア入りはんだボール11の実装面に凹みができる。この場合、プリント配線基板5に部品実装用のはんだペーストを供給すると、一般的な印刷方式では凹み部にはんだを供給できなくなる。このため半導体基板1に接合した金属コア入りはんだボール11および通常のはんだボール10における、プリント配線基板5側の先端に、はんだを直接付ける転写方式を用いることではんだを供給する。例えば、はんだペーストが入った皿に、半導体基板1のBGAボール面を沈めて、はんだを直接供給する。
実施の形態2による半導体装置は、実施の形態1において、さらに放熱用金属ブロック12aが半導体基板1側の上面がプリント配線基板5における半導体基板1側の上面よりも低く、金属コア入りはんだボール11は直径が金属コア非含有のはんだボール10よりも大きい。これにより直径大の金属コア入りBGAはんだボール11を使用することによって、実施の形態1に対して、温度変化による耐性はそのままで、さらに放熱性能の向上を得ることが可能となる。
なお、実施の形態2による半導体装置は、はんだボールの直径(以下ボール径)の異なる2種類のはんだボールを使い分けることができる。ボール径が同じ場合、外観上はどちらも同じであって見分けが付かないが、ボール径を変えることによってはんだボールの識別が容易となる。
実施の形態3.
図3は、この発明に係る実施の形態3による半導体装置の構成を示す断面図である。図3において、図2と同じ符号のものは、図2と同じ構成のものを示している。実施の形態3による半導体装置は、実施の形態2と同じ金属コア入りはんだボール11を用いるとともに、プリント配線基板5に配置する放熱用金属ブロック12aの代わりに放熱用金属ブロック12bを用いている。金属コア入りはんだボール11は、直径が通常のはんだボール10よりも大きく、金属コアが通常のはんだボール10と同じ直径になっている。
放熱用金属ブロック12bは、プリント配線基板5と同じ厚みを有して、半導体基板1側に複数の凹み部30が形成される。放熱用金属ブロック12bの凹み部30は、金属コア入りはんだボール11を収めた状態で、金属コア入りはんだボール11の上面と通常のはんだボール10の上面が同じ高さになるように凹みの深さが調整されている。
実施の形態3による半導体装置は、放熱用金属ブロック12bが、半導体基板1側の上面に複数の凹み部30を有し、金属コア入りはんだボール11は直径が金属コア非含有のはんだボール10よりも大きく、放熱用金属ブロック12bの凹み部30に接合される。
これによって、金属コア入りはんだボール11と放熱用金属ブロック12bの接合面積が増えるため、実施の形態2よりも高い放熱性能を得ることが可能となる。また、放熱用金属ブロック12bにおける凹み部30の凹み深さは、部品の加工精度で管理できるため、はんだボールの突出高さに合わせて、凹み深さを高精度に合わせることが可能である。
1 半導体基板、2 半導体部品、3 蓋、4 金属コア入りはんだボール、4a はんだ層、4b 金属コア部、5 プリント配線基板、6 放熱用金属ブロック、10 はんだボール、11 金属コア入りはんだボール、12a 放熱用金属ブロック、12b 放熱用金属ブロック、30 凹み部。

Claims (3)

  1. 発熱性の半導体素子の実装された半導体基板と、
    樹脂を基材とし、放熱用金属ブロックが挿入されたプリント配線基板と、
    を備え、
    上記半導体基板における半導体素子の直下部もしくはその周辺部に接合され、金属コアの周囲をはんだで覆った複数の金属コア入りはんだボールと、
    上記半導体基板における金属コア入りはんだボールの接合部の周囲に接合され、複数の金属コア非含有のはんだボールと、
    上記半導体基板は、上記複数の金属コア入りはんだボールおよび複数の金属コア非含有のはんだボールを介し、ボールグリッドアレイを形成して上記プリント配線基板に接合され、
    上記複数の金属コア入りはんだボールは、上記放熱用金属ブロックに接合された半導体装置。
  2. 放熱用金属ブロックは、上記半導体基板側の上面が上記プリント配線基板における半導体基板側の上面よりも低く、
    金属コア入りはんだボールは、ボールの直径が上記金属コア非含有のはんだボールよりも大きい請求項1記載の半導体装置。
  3. 放熱用金属ブロックは、上記半導体基板側の上面に複数の凹み部を有し、
    金属コア入りはんだボールは、ボールの直径が上記金属コア非含有のはんだボールよりも大きく、上記放熱用金属ブロックの凹み部に接合される請求項1記載の半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018133382A (ja) * 2017-02-14 2018-08-23 三菱電機株式会社 半導体パッケージ
WO2023276647A1 (ja) * 2021-06-30 2023-01-05 株式会社オートネットワーク技術研究所 回路構成体及び電気接続箱

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