JP2008098243A - 放熱板、放熱板に電子部品を実装する方法、および放熱板の製造方法 - Google Patents
放熱板、放熱板に電子部品を実装する方法、および放熱板の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】位置決め用の枠体を必要とすることなく、電子部品を容易に位置決めすることができる構造の放熱板を提供する。
【解決手段】放熱板1は、発熱する電子部品が実装される第1材料11と、第1材料11の周囲に配置された第2材料12とを備えており、第1材料11は第2材料12と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、第2材料12は第1材料11と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されたものであって、第1材料11の電子部品2が実装される表面11aを、第2材料12の表面12aよりも低くして、電子部品2を位置決め収容することが可能な凹部15を形成した。
【選択図】図2
【解決手段】放熱板1は、発熱する電子部品が実装される第1材料11と、第1材料11の周囲に配置された第2材料12とを備えており、第1材料11は第2材料12と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、第2材料12は第1材料11と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されたものであって、第1材料11の電子部品2が実装される表面11aを、第2材料12の表面12aよりも低くして、電子部品2を位置決め収容することが可能な凹部15を形成した。
【選択図】図2
Description
本発明は、放熱板、放熱板に電子部品を実装する方法、および放熱板の製造方法に関し、さらに詳しくは、発熱する電子部品が実装される第1材料と、該第1材料の周囲に配置された第2材料とを備えており、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成された放熱板、放熱板が、第1材料とその周囲に配置された第2材料とを備えており、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されており、該放熱板の前記第1材料の表面に発熱する電子部品を実装する方法、および、発熱する電子部品が実装される第1材料と、該第1材料の周囲に配置された第2材料とを備えてなり、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されてなる放熱板の製造方法に関するものである。
例えばインテリジェントパワーモジュール(IPM)など、電子部品には、動作時に発熱するものがある。そして、このような電子部品では、この発生した熱によって動作が不安定になったり破損するなどの問題が発生することとなる。そのため、発熱する電子部品の放熱効率を向上させるために、電子部品を放熱板に実装することが一般に行われている。
そして、放熱板のなかには、図8に示すように、電子部品2が実装される第1材料11’と、この第1材料11’の周囲に配置された第2材料12’とを備えており、第1材料11’は第2材料12’と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、第2材料12’は第1材料11’と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成された複合材からなる放熱板1’が知られている。放熱板1’では、第1材料11’としてできるだけ熱伝導率の高い素材を使用することが望ましいが、そのような素材は、電子部品2のはんだ付けや作動時の発熱により膨張・収縮しやすい、すなわち、線膨張率が大きい。そのため、第1材料11’の周囲に剛性が高く、線膨張率が小さい第2材料12’を接合して、第1材料11’の膨張・収縮を阻止する。このような複合材からなる放熱板の従来の技術としては、例えば特許文献1が知られている。
特許文献1には、上面の中央部に電子部品の搭載部を有する平板状の放熱部材と、該放熱部材の上面に前記搭載部を取り囲んで取着された、内面から外面に導出する複数の配線導体を有する枠体とを具備しており、前記放熱部材は、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体の中央部の上面から下面にかけて銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体が埋設されているとともに、前記基体および前記貫通金属体の上下面を覆ってそれぞれ銅層が形成されており、前記放熱部材の上面側の前記銅層は下面側の前記銅層より厚いことなどを特徴とする電子部品収納用パッケージが開示されている。また、特許文献1には、上記電子部品収納用パッケージと、前記搭載部に搭載されるとともに電極が前記配線導体に電気的に接続された前記電子部品と、前記枠体の上面に前記電子部品を覆うように取着された蓋体または前記枠体の内側に前記電子部品を覆うように充填された封止樹脂とを具備していることを特徴とする電子装置が開示されている。
図8に示したように、上述したような放熱板1’に対して電子部品2を実装するに際して位置決めするためには、枠体3を使用することが従来から一般に行われている。枠体3は、放熱板1’に対して電子部品2を実装する位置およびその電子部品2の形状や大きさなどに応じて形成されている。電子部品2を放熱板1’の第1材料11’と対応する所定の位置に実装するに際しては、放熱板1’に対して枠体3を位置決めし、枠体3のなかに電子部品2を嵌め込むことにより放熱板1’の第1材料11’に対して電子部品2を位置決めして、はんだ付けなどを行う。
しかしながら、上記特許文献1にあっては、放熱部材(放熱板)の表面が銅層によって平坦に形成されており、しかも、封止樹脂を充填する前の状態では、電子部品とその周囲の枠体との間に、電子部品を位置決めすることができない程度のかなり大きな間隙が形成されている。そのため、上述したように枠体を使用して放熱板に対して電子部品を位置決めする必要があった。したがって、従来の技術においては、図8に示したように、放熱板1’に電子部品2を実装するために、枠体3を用意しなければならないことからコストがかかり、また、かかる枠体3を使用して電子部品2の位置決めを行わなければならないことから手間がかかるなどの問題があった。なお、特許文献1でいう「枠体」とは、放熱部材の上面に搭載部を取り囲んで取着されたものであるが、この特許文献1には、放熱部材の搭載部に電子部品を搭載した後に、放熱部材と枠体とからなる凹部に電子部品を覆うように封止樹脂を注入して電子部品を覆うことにより、または、枠体の上面に蓋体を凹部を覆うように取着して電子部品を封入することにより、電子装置が構成されるなどと記載されている(0033)。したがって、特許文献1における枠体は、電子部品収納用パッケージを構成する所謂ケースを構成するものであり、上記従来の技術における電子部品の位置決め用の枠体3とは相違している。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、従来の技術のような位置決め用の枠体を必要とすることなく、電子部品を容易に位置決めして実装することができる構造の放熱板、放熱板に電子部品を容易に位置決めして実装することができる方法、および、電子部品を容易に位置決めして実装することが可能な構造の放熱板を容易に製造することができる方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る放熱板は、発熱する電子部品が実装される第1材料と、該第1材料の周囲に配置された第2材料とを備えており、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成された放熱板であって、前記第1材料の前記電子部品が実装される表面を、前記第2材料の表面よりも低くしたことを特徴とする。
また、本発明に係る放熱板に電子部品を実装する方法は、放熱板が、第1材料とその周囲に配置された第2材料とを備えており、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されており、該放熱板の前記第1材料の表面に発熱する電子部品を実装する方法であって、前記第1材料の前記電子部品が実装される表面を、前記第2材料の表面よりも低くすることにより前記放熱板に凹部を形成し、該凹部に前記電子部品を嵌合することにより位置決めして、前記第1材料の表面に前記電子部品を固着することを特徴とする。
さらに、本発明に係る放熱板の製造方法は、発熱する電子部品が実装される第1材料と、該第1材料の周囲に配置された第2材料とを備えてなり、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されてなる放熱板の製造方法であって、前記第1材料の厚さを前記第2材料の厚さよりも薄く形成するとともに、前記第2材料に前記第1材料を嵌合する穴を形成し、前記第1材料の裏面と前記第2材料の裏面が同一平面を形成するように前記第2材料の穴に前記第1材料を嵌合して、前記第1材料の表面と前記第2材料の穴の内周面によって凹部を形成することを特徴とする。
本発明によれば、第1材料の電子部品が実装される表面を、第2材料の表面よりも低くしたことにより、第1材料の周囲に第2材料による段差を形成して、電子部材を収容して位置決めするための凹部を形成する。この凹部に電子部品を嵌め込むだけで容易に位置決めすることが可能な構造の放熱板を提供することができる。
また、本発明によれば、第1材料の前記電子部品が実装される表面を、第2材料の表面よりも低くして放熱板に凹部を形成することにより、凹部に電子部品を嵌合するだけで容易に放熱板に電子部品を位置決めして実装することができる方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、第1材料の厚さを第2材料の厚さよりも薄く形成するとともに、第2材料に第1材料を嵌合する穴を形成し、第1材料の裏面と第2材料の裏面が同一平面を形成するように第2材料の穴に第1材料を嵌合して、第1材料の表面と第2材料の穴の内周面によって凹部を形成することことにより、凹部に電子部品を嵌合するだけで容易に電子部品を位置決めして実装することが可能な放熱板を容易に製造することができる方法を提供することができる。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(4)項が請求項2に相当し、(5)項が請求項3に相当する。
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(4)項が請求項2に相当し、(5)項が請求項3に相当する。
(1) 発熱する電子部品が実装される第1材料と、該第1材料の周囲に配置された第2材料とを備えており、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成された放熱板であって、
前記第1材料の前記電子部品が実装される表面を、前記第2材料の表面よりも低くしたことを特徴とする放熱板。
前記第1材料の前記電子部品が実装される表面を、前記第2材料の表面よりも低くしたことを特徴とする放熱板。
本項に記載の発明は、第1材料の電子部品が実装される表面を、第2材料の表面よりも低くすることにより、第1材料の周囲に第2材料による段差が形成され、その結果、凹部が形成されることとなる。第1材料と第2材料の内周縁により形成される凹部は、実装される電子部品の形状に応じて、電子部品との間に僅かなクリアランスを有するように、電子部品の大きさよりも僅かに大きく形成されている。この凹部に電子部品を嵌め込むと、第2材料の内周縁自体が電子部品の位置決めを行う。この状態で、電子部品を放熱板の第1材料に固着する。なお、「第1材料の電子部品が実装される表面を、第2材料の表面よりも低くする」とは、「第2材料の表面を、第1材料の電子部品が実装される表面よりも高くする」ことが含まれる。
(2) 第1材料の厚さを第2材料の厚さよりも薄く形成することにより、第1材料の前記電子部品が実装される表面を、前記第2材料の表面よりも低くすることを特徴とする(1)に記載の放熱板。
本項に記載の発明は、第1材料と第2材料の裏面を同一平面上に位置させて接合するだけで、容易に第1材料の前記電子部品が実装される表面を、前記第2材料の表面よりも低くすることができる。そして、電子部品が実装される第1材料の厚さが薄いので、電子部品から発生する熱を効率よく放熱することができ、また、第2材料の厚さが厚いので、その剛性が向上して第1材料の膨張・収縮を確実に阻止することができる。なお、「第1材料の厚さを第2材料の厚さよりも薄く形成する」とは、「第2材料の厚さを第1材料の厚さよりも厚く形成する」ことが含まれる。
(3) 実装する複数の電子部品と対応して、第1材料が複数設けられていることを特徴とする(1)または(2)に記載の放熱板。
本項に記載の発明は、第1材料を複数設けて、各第1材料に電子部品をそれぞれ実装することにより、放熱板に複数の電子部品を実装することができる。
(4) 放熱板が、第1材料とその周囲に配置された第2材料とを備えており、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されており、該放熱板の前記第1材料の表面に発熱する電子部品を実装する方法であって、
前記第1材料の前記電子部品が実装される表面を、前記第2材料の表面よりも低くすることにより放熱板に凹部を形成し、
該凹部に前記電子部品を嵌合することにより位置決めして、
前記第1材料の表面に前記電子部品を固着することを特徴とする放熱板に電子部品を実装する方法。
前記第1材料の前記電子部品が実装される表面を、前記第2材料の表面よりも低くすることにより放熱板に凹部を形成し、
該凹部に前記電子部品を嵌合することにより位置決めして、
前記第1材料の表面に前記電子部品を固着することを特徴とする放熱板に電子部品を実装する方法。
本項に記載の発明は、放熱板の第1材料の表面を第2材料の表面よりも低くすることにより凹部を形成するので、この凹部に電子部品を収容するだけで容易に位置決めして実装することができ、しかも、この凹部を容易に形成することができる。
(5) 発熱する電子部品が実装される第1材料と、該第1材料の周囲に配置された第2材料とを備えてなり、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されてなる放熱板の製造方法であって、
前記第1材料の厚さを前記第2材料の厚さよりも薄く形成するとともに、前記第2材料に前記第1材料を嵌合する穴を形成し、
前記第1材料の裏面と前記第2材料の裏面が同一平面を形成するように前記第2材料の穴に前記第1材料を嵌合して、前記第1材料の表面と前記第2材料の穴の内周面によって凹部を形成することを特徴とする放熱板の製造方法。
前記第1材料の厚さを前記第2材料の厚さよりも薄く形成するとともに、前記第2材料に前記第1材料を嵌合する穴を形成し、
前記第1材料の裏面と前記第2材料の裏面が同一平面を形成するように前記第2材料の穴に前記第1材料を嵌合して、前記第1材料の表面と前記第2材料の穴の内周面によって凹部を形成することを特徴とする放熱板の製造方法。
本項に記載の発明は、第1材料の厚さを第2材料の厚さよりも薄く形成するとともに、第2材料に第1材料を嵌合する穴を形成し、第1材料の裏面と第2材料の裏面が同一平面を形成するように第2材料の穴に第1材料を嵌合するだけで、電子部品を収容して位置決めするための凹部を容易に形成することができる。
本発明の実施の一形態を、放熱板に複数の電子部品を実装する場合により、図1〜7に基づいて詳細に説明する。なお、同一符号は、同様または相当する部分を示すものとする。
本発明の放熱板1は、概略、発熱する電子部品が実装される第1材料11と、第1材料11の周囲に配置された第2材料12とを備えており、第1材料11は第2材料12と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、第2材料12は第1材料11と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されたものであって、第1材料11の電子部品2が実装される表面11aを、第2材料12の表面12aよりも低くして、電子部品2を位置決め収容することが可能な凹部15を形成したものである。
本発明の放熱板1は、概略、発熱する電子部品が実装される第1材料11と、第1材料11の周囲に配置された第2材料12とを備えており、第1材料11は第2材料12と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、第2材料12は第1材料11と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されたものであって、第1材料11の電子部品2が実装される表面11aを、第2材料12の表面12aよりも低くして、電子部品2を位置決め収容することが可能な凹部15を形成したものである。
また、本発明の放熱板1に電子部品2を実装する方法は、概略、放熱板1が、第1材料11とその周囲に配置された第2材料12とを備えており、第1材料11は第2材料12と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、第2材料12は第1材料11と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されており、放熱板1の第1材料11の表面11aに発熱する電子部品2を実装するためのものであって、第1材料11の電子部品2が実装される表面11aを、第2材料12の表面12aよりも低くすることにより放熱板1に凹部15を形成し、凹部15に電子部品2を嵌合することにより位置決めして、第1材料11の表面11aに電子部品2を固着するものである。
さらに、本発明の放熱板1の製造方法は、概略、発熱する電子部品2が実装される第1材料11と、第1材料11の周囲に配置された第2材料12とを備えてなり、第1材料11は第2材料12と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、第2材料12は第1材料11と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されてなる放熱板1を製造するためのものであって、第1材料11の厚さT11を第2材料12の厚さT12よりも薄く形成するとともに、第2材料12に第1材料11を嵌合する穴12bを形成し、第1材料11の裏面と第2材料12の裏面が同一平面を形成するように第2材料12の穴12bに第1材料11を嵌合して、第1材料11の表面12aと第2材料12の穴12bの内周面によって電子部品2を位置決め収容するための凹部15を形成するものである。
放熱板1の各第1材料11は、実装される電子部品2の形状に応じた形状で、且つ、電子部品2の大きさよりも僅かに大きい平板状に形成されている。第1材料11は、所定の厚さを有する平板素材をプレス加工して打ち抜くことなどにより、成形することができる。第1材料11としては、例えば、銅(銅合金を含む)など、第2材料12よりも比較的熱伝導率が高い(つまり放熱能力が高い)素材が採用される。なお、このような熱伝導率が高い素材は一般に、熱による膨張・収縮率(線膨張率)も高い。
放熱板1の第2材料12は、所定の大きさの平板状に形成されたもので、各第1材料11の形状・大きさとその配置に応じて穴12bが穿設されている。第2材料12は、所定の厚さを有する平板素材をプレス加工して打ち抜くことなどにより、成形することができるが、その際に穴12bも同時に穿設することができる。各穴12bにそれぞれ対応する第1材料11を嵌合して第1材料11の外周面と第2材料12の穴12bの内周面とをロウ付けすることなどにより、第1材料11の周囲に第2材料12が配置され接合されている。第2材料12としては、例えば、ニッケルと鉄からなる合金(invar)など、第1材料11よりも比較的剛性が高く、線膨張率が小さい(つまり高強度・低線膨張率を有する)素材が採用される。第2材料12の穴12bに第1材料11がそれぞれ嵌合され接合されることにより、第1材料11の熱による膨張・収縮が阻止される。
図2に示すように、第1材料11と第2材料12との厚さの関係は、第1材11の厚さT11が第2材料12の厚さT12よりも薄く、言換えれば、第2材12の厚さT12が第1材料11の厚さT11よりも厚くなっている。そして、第1材料11と第2材料12の裏面が同一平面上に位置するようにして両者11、12が接合されている。そのため、第1材料11と第2材料12の表面11a、12aの位置関係は、第1材料11の表面11aが第2部材12の表面12aよりも低く、言換えれば、第2材12の表面12aが第1材料11の表面11aよりも高くなって、段差が形成されている。その結果、第1材料11の表面11aを底面とするとともに、第2材料12の穴12bの内周面を周壁とする凹部15が形成されている。第1材料11と第2材料12とは、例えば、第1材料の厚さT11が2mmで、第2材料の厚さT12が3mmであり、両者の差(凹部15の深さ)が1mmとなっている。図7に示すように、凹部15の深さは、はんだ層16を介して電子部品2を凹部15つまり第1材料11の表面11aに実装したときに、電子部品2の外面(絶縁基板22の外側周面)が凹部15の周壁(穴12bの内周面)と部分的に相対向し得るように設定される。
放熱板1に実装される電子部品2は、例えばインテリジェントパワーモジュール(IPM)を構成するもので、絶縁基板22上に所定の半導体チップ23が接合されてなるものである。絶縁基板22は、図3および図4に示すように、窒化アルミ板20の両面にアルミ板21、21を接合してなるものである。絶縁基板22は、例えば、窒化アルミ板の厚さT20が0.65mmで、その両面に接合されるアルミ板の厚さT21がそれぞれ0.60mmである。
したがって、電子部品2を放熱板1の凹部15に嵌め込んで収容すると、絶縁基板22の窒化アルミ板20の外側周面が放熱板1の凹部12の周壁(穴12bの内周面)と相対向し、電子部品2が放熱板1の第1材料11と正確且つ容易に位置決めされることとなる。
本発明では、第1材料11を第2材料12に嵌合して放熱板1を構成することを利用して、電子部品2を位置決め収容する凹部15が放熱板1に形成されている。したがって、IPMなど複数の電子部品2を放熱板1に実装する場合であっても、従来の技術のような枠体3(図8を参照)を使用することなく位置決めすることができる。また、第1材料11の厚さT11を第2材料12の厚さT12よりも薄くして両者11、12の裏面が同一平面を形成するように嵌合し接合して、第1材料11の表面11aを第2材料12の表面12aよりも低くすることにより凹部15が形成されるので、電子部品2を収容して位置決めするための凹部15を放熱板1に形成するための特別な加工は不要である。なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されることはなく、放熱板1に実装する電子部品2の数を単数または4つ以外の複数とすることもできる。また、実装される電子部品2としては、IPM以外のものにも適用することができ、矩形以外の形状の電子部品2にも適用することはできる。この場合にあっては、実装する電子部品2の形状に応じて、第1材料11と第2材料12の穴12bが成形される。さらに第1材料11と第2材料12の素材は、上述した実施の形態以外の素材を採用することもできる。
1:放熱板、 2:電子部品、 11:第1材料、、 11a:第1材料の表面、 T11:第1材料の厚さ、 12:第2材料、 12a:第2材料の表面、 12b:穴、T12:第2材料の厚さ、 15:凹部
Claims (3)
- 発熱する電子部品が実装される第1材料と、該第1材料の周囲に配置された第2材料とを備えており、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成された放熱板であって、
前記第1材料の前記電子部品が実装される表面を、前記第2材料の表面よりも低くしたことを特徴とする放熱板。 - 放熱板が、第1材料とその周囲に配置された第2材料とを備えており、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されており、該放熱板の前記第1材料の表面に発熱する電子部品を実装する方法であって、
前記第1材料の前記電子部品が実装される表面を、前記第2材料の表面よりも低くすることにより放熱板に凹部を形成し、
該凹部に前記電子部品を嵌合することにより位置決めして、
前記第1材料の表面に前記電子部品を固着することを特徴とする放熱板に電子部品を実装する方法。 - 発熱する電子部品が実装される第1材料と、該第1材料の周囲に配置された第2材料とを備えてなり、前記第1材料は前記第2材料と比較して熱伝導率が高い素材により構成されており、前記第2材料は前記第1材料と比較して剛性が高く、線膨張率が小さい素材により構成されてなる放熱板の製造方法であって、
前記第1材料の厚さを前記第2材料の厚さよりも薄く形成するとともに、前記第2材料に前記第1材料を嵌合する穴を形成し、
前記第1材料の裏面と前記第2材料の裏面が同一平面を形成するように前記第2材料の穴に前記第1材料を嵌合して、前記第1材料の表面と前記第2材料の穴の内周面によって凹部を形成することを特徴とする放熱板の製造方法。
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JP2006275478A JP2008098243A (ja) | 2006-10-06 | 2006-10-06 | 放熱板、放熱板に電子部品を実装する方法、および放熱板の製造方法 |
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