以下、図面を参照して、実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る栽培計画管理システムのネットワーク構成の一例を示す。本実施形態に係る栽培計画管理システムは、例えば農作物を栽培する際に必要な複数の作業(内容及び時期)を含む栽培計画を管理するために、農業を経営する者(営農者)によって利用される。以下の説明では、栽培計画管理システムを利用する営農者を便宜的にユーザと称する。
図1に示すように、栽培計画管理システムは、サーバ装置10及びクライアントデバイス20を備える。
サーバ装置10は、クライアントデバイス20と例えばインターネット30を介して通信可能に接続される電子機器である。サーバ装置10では、上記した栽培計画に関する各種データを管理する機能を有する。サーバ装置10は、クライアントデバイス20以外の外部のサーバ装置等と通信可能に接続されていても構わない。
クライアントデバイス20は、ユーザの例えば自宅に設置されているTV装置40と接続可能な電子機器(専用端末)である。クライアントデバイス20は、例えばTV装置40のHDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)入力端子に、HDMIケーブルを介して取り外し可能に接続される。クライアントデバイス20は、例えば無線LAN、Bluetooth(登録商標)及びWifi(登録商標)等の無線通信機能によりTV装置40と接続される構成であってもよい。
本実施形態において、TV装置40は、栽培計画管理システムの外部ディスプレイとして使用される表示装置である。栽培計画管理システムは、図示しないリモートコントローラから受信される操作信号に基づいて栽培計画に関する各種画面をTV装置40に表示することができる。
図2は、図1に示す栽培計画管理システムに備えられるサーバ装置10のシステム構成を示す。図2に示すように、サーバ装置10は、CPU11、不揮発性メモリ12、主メモリ13、BIOS−ROM14、システムコントローラ15、無線通信デバイス16及びEC17等を備える。
CPU11は、サーバ装置10内の各コンポーネントの動作を制御するプロセッサである。プロセッサは、少なくとも1つの処理回路を含む。CPU11は、ストレージデバイスである不揮発性メモリ12から主メモリ13にロードされる様々なプログラム(ソフトウェア)を実行する。このプログラムには、オペレーティングシステム(OS)及びクライアントデバイス20と連携して栽培計画を管理するためのプログラム(以下、サーバ用プログラムと表記)等が含まれる。
CPU11は、BIOS−ROM14に格納されている基本入出力システム(BIOS)も実行する。BIOSは、ハードウェア制御のためのプログラムである。
システムコントローラ15は、CPU11のローカルバスと各コンポーネントとの間を接続するデバイスである。システムコントローラ15には、主メモリ13をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。
無線通信デバイス16は、クライアントデバイス20及び外部のサーバ装置等と無線通信を実行するように構成されたデバイスである。
EC17は、サーバ装置10の電力管理を実行するように構成されたエンベデッドコントローラを含むワンチップマイクロコンピュータである。
図3は、図1に示す栽培計画管理システムに備えられるクライアントデバイス20のシステム構成を示す。図3に示すように、クライアントデバイス20は、CPU21、不揮発性メモリ22、主メモリ23、BIOS−ROM24、システムコントローラ25、グラフィクスコントローラ26、HDMI制御回路27、無線通信デバイス28及びEC29等を備える。
CPU21は、クライアントデバイス20内の各コンポーネントの動作を制御するプロセッサである。プロセッサは、少なくとも1つの処理回路を含む。CPU21は、ストレージデバイスである不揮発性メモリ22から主メモリ23にロードされるプログラムを実行する。このプログラムには、オペレーティングシステム及びサーバ装置10と連係して栽培計画を管理するためのプログラム(以下、クライアント用プログラムと表記)等が含まれる。CPU21は、BIOS−ROM24に格納されているBIOSも実行する。
システムコントローラ25は、CPU21のローカルバスと各コンポーネントとの間を接続するデバイスである。システムコントローラ25には、主メモリ23をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。
グラフィクスコントローラ26は、HDMI制御回路27及びHDMI端子(図示せず)を介して、外部ディスプレイとしてのTV装置40にデジタル映像信号を送出する。この場合、サウンドコントローラ(図示せず)がHDMI制御回路27(及びHDMI端子)を介してTV装置40にデジタルオーディオ信号を送出してもよい。
HDMI制御回路27は、TV装置40を含む外部映像機器にデジタル映像信号及びデジタルオーディオ信号をHDMI端子を介して送出するためのインタフェースである。HDMI端子によれば、非圧縮のデジタル映像信号とデジタルオーディオ信号とを1本のケーブルでTV装置40に送出することができる。
無線通信デバイス28は、サーバ装置10と無線通信を実行するように構成されたデバイスである。
EC29は、クライアントデバイス20の電力管理を実行するように構成されたエンベデッドコントローラを含むワンチップマイクロコンピュータである。
図3においては省略されているが、クライアントデバイス20は、リモートコントローラのような外部電子機器からの操作信号を受信するための受信部として機能するインタフェースを備える。このインタフェースは、例えば赤外線受信部であってもよいし、Bluetooth規格に基づく無線通信を実行するデバイスであってもよい。
図4は、栽培計画管理システムの機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、サーバ装置10は、通信処理部101、DB管理部102、栽培計画データベース(DB)103、資材管理データベース(DB)104及び実績データベース(DB)105を含む。
本実施形態において、通信処理部101及びDB管理部102の一部または全ては、上記したCPU11にサーバ用プログラムを実行させること、すなわちソフトウェアによって実現されてもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、当該ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されてもよい。
また、本実施形態において、各DB103〜105は、不揮発性メモリ12に格納されているものとする。
栽培計画管理システムを利用するユーザは、上記した栽培計画(当該栽培計画に沿って実施される作業等)を確認したい場合、リモートコントローラに対する操作を行うことによって、クライアントデバイス20に対して当該栽培計画の表示を指示することができる。この場合、クライアントデバイス20は、リモートコントローラからの操作信号に対応する指示内容をサーバ装置10に対して送信する。
通信処理部101は、クライアントデバイス20との無線通信を実行する機能部である。通信処理部101は、クライアントデバイス20によって送信された指示内容を受信する。
DB管理部102は、栽培計画DB103、資材管理DB104及び実績DB105に格納される各種データを管理するための機能部である。
DB管理部102は、通信処理部101によって受信された指示内容に基づいて、各DB103〜105から必要なデータを取得する。DB管理部102によって取得されたデータは、通信処理部101を介してクライアントデバイス20に対して送信される。
また、DB管理部102は、例えばリモートコントローラに対するユーザの操作(つまり、クライアントデバイス20によって送信された指示内容)に応じて各DB103〜105(に格納されているデータ)を更新する。
栽培計画DB103には、農作物を栽培する際に必要な作業が設定された栽培計画を示す栽培計画データが格納される。また、栽培計画DB103には、農作物を栽培する際の作業を実施すべき時期を定めるための基準となる基準データが格納される。資材管理DB104には、農作物を栽培する際に使用される資材(例えば、農薬等)に関するデータ(以下、資材管理データ)が格納される。実績DB105には、農作物を栽培する際の作業を実施すべき時期に影響を与える実績データが格納される。実績DB105に格納される実績データには、例えば日付毎の気温を含む天気実績データ及び農作物を栽培する際の作業の実績データ等が含まれる。
ここで、DB管理部102は、例えば栽培計画DB103に格納されている栽培計画データによって示される栽培計画(に沿って実施される作業)に関する情報(以下、通知情報と表記)を、自動的にユーザに対して通知する機能(以下、自動通知機能と表記)を有する。通知情報には、例えば栽培計画において設定されている各作業を実施すべき時期(作業時期)等が含まれる。
DB管理部102は、自動通知機能を実現するための機能部として、判定部102a及び生成部102bを含む。
判定部102aは、栽培計画DB103を定期的に監視し、各作業時期が到来したか否かを判定する。
生成部102bは、作業時期が到来したことをユーザに通知するための通知情報を生成する。
生成部102bによって生成された通知情報は、通信処理部101を介してクライアントデバイス20に対して送信される。
図4に示すように、クライアントデバイス20は、通信処理部201、表示処理部202及び操作受付部203を含む。
本実施形態において、通信処理部201、表示処理部202及び操作受付部203の一部または全ては、上記したCPU21にクライアント用プログラムを実行させること、すなわちソフトウェアによって実現されてもよいし、IC等のハードウェアによって実現されてもよいし、当該ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されてもよい。
通信処理部201は、サーバ装置10からクライアントデバイス20に対して送信されたデータ及び通知情報を受信する。
表示処理部202は、クライアントデバイス20内部に予め用意されている表示画面データ、通信処理部201によって受信されたデータ及び通知情報に基づいて、各種表示画面を生成する。表示処理部202は、生成された表示画面をTV装置40に表示する。
操作受付部203は、ユーザによるリモートコントローラに対する操作を受け付けるための機能部である。操作受付部203は、リモートコントローラに対するユーザの操作に応じて、当該操作(信号)に対応する指示(内容)を受け付ける。操作受付部203によって受け付けられた指示は、通信処理部201を介してサーバ装置10に対して送信される。
次に、サーバ装置10に含まれる各DB103〜105に格納されるデータについて説明する。
図5は、栽培計画DB103に格納されている栽培計画データのデータ構造の一例を示す。
図5に示すように、栽培計画データは、栽培計画において設定された各作業の作業内容及び作業時期を対応づけて含む。作業内容は、農作物を栽培する際に必要な作業の内容を示す。作業時期は、対応づけられている作業内容の作業を実施する予定の時期(日付)を示す。
図5に示す栽培計画データによれば、栽培計画において例えば播種の作業を4月10日〜4月20日に実施する予定であることが示されている。栽培計画データにおいては、定植、農薬散布(1回目)、収穫初め、追肥(1回目)、農薬散布(2回目)、追肥(2回目)、農薬散布(3回目)及び追肥(3回目)の各作業についても同様に作業時期が示されている。
栽培計画データによって示される栽培計画は、リモートコントローラを操作することによって、ユーザが例えばTV装置40の画面上で作成することができる。具体的には、ユーザは、農作物を栽培する際に必要な作業の内容と当該作業を実施する予定の時期とを、作業毎に順次指定(入力)していくことにより栽培計画を作成することができる。このようにTV装置40の画面上で栽培計画が作成された場合、当該栽培計画を示す栽培計画データ(各作業が設定された栽培計画データ)は、クライアントデバイス20からサーバ装置10に送信され、当該サーバ装置10に含まれる栽培計画DB103に格納(登録)される。ユーザは、一旦登録された栽培計画(データ)をTV装置40の画面上で修正(変更)することも可能である。
図5においては便宜的に1つの栽培計画データについてのみ説明したが、ユーザが複数の農作物を栽培する場合、栽培計画DB103には、当該農作物毎の栽培計画データが格納される。このため、栽培計画データは、例えば当該栽培計画データによって示される栽培計画で栽培される農作物名に対応づけて栽培計画DB103に格納されるものとする。
また、栽培計画DB103には、上記したように基準データが更に格納される。図6は、基準データのデータ構造の一例を示す。図6に示す基準データは、収穫作業を実施すべき時期を定めるための基準となるデータである。
図6に示すように基準データは、積算開始日及び予定気温を対応づけて含む。積算開始日は、後述する積算気温の算出を開始する日付を示す。積算開始日は、例えばユーザによって指定されるものとする。具体的には、積算開始日は、リモートコントローラに対するユーザの操作に応じてTV装置40の画面上で直接指定されてもよいし、ユーザによって指定(作成)された栽培計画における所定の作業(例えば、播種または定植)を実施する予定の時期等に応じて設定されてもよい。更に、積算開始日は、後述するようにユーザによって登録される実際に所定の作業を実施した時期(当該作業の実績)に応じて設定されてもよい。
予定気温は、後述するように収穫作業を実施すべき時期であるか否かを判定するために積算気温と比較される基準値である。予定気温は栽培計画データによって示される栽培計画で栽培される農作物の種別に応じて定められていてもよいし、リモートコントローラに対するユーザの操作に応じてTV装置40の画面上で設定されてもよい。
図6に示す例では、積算開始日が5月11日であり、予定気温が900度である基準データが示されている。
基準データに含まれる積算開始日及び予定気温は、栽培される農作物によって異なる。したがって、基準データは、農作物毎(に作成される栽培計画データ)に紐付けられているものとする。
図7は、資材管理DB104のデータ構造の一例を示す。図7に示すように、資材管理DB104には、例えば農作物を栽培する際に使用される農薬であって、ユーザが所有(購入)している農薬毎に、農薬名、使用期限、使用制限回数及び収穫制限日数を対応づけて含む資材管理データが格納されている。図7においては省略されているが、資材管理データは、農薬が使用される農作物(名)及び当該農薬が使用される時期(例えば、播種及び定植等)に紐付けられている。
農薬名は、ユーザが所有している農薬の名称である。使用期限は、ユーザが所有している農薬の使用期限となる年月を示す。使用期限は、農薬の購入日から自動的に設定されてもよいし、ユーザがリモートコントローラを操作することによってTV装置40の画面上で設定されてもよい。
使用制限回数は、農作物の栽培において農薬を使用可能な回数の上限を示す。一般的に、過度の農薬の使用は農作物に悪影響を与えることが知られている。このため、使用制限回数は、消費者に対して安全及び安心な農作物を提供するために予め定められているものとする。使用制限回数は、ユーザがリモートコントローラを操作することによってTV装置40の画面上で設定されてもよい。
一般的に、ユーザ(営農者)は、消費者に対して安全及び安心な農作物を提供するために、農薬散布後の一定期間は当該農作物の収穫作業を実施しない場合が多い。よって、収穫制限日数は、農薬散布(使用)後に農作物の収穫が制限される(つまり、収穫作業を行うことができない)日数を示す。収穫制限日数は、例えば農薬の種別に応じて自動的に設定されているものとする。収穫制限日数は、ユーザがリモートコントローラを操作することによってTV装置40の画面上で設定されてもよい。
図7に示す例では、資材管理DB104には、例えば農薬名「農薬A」、使用期限「2016年12月」、使用制限回数「3回」及び収穫制限日数「5日」を対応づけて含む資材管理データが格納されている。この資材管理データによれば、農薬名が農薬Aである農薬の使用期限が2016年12月であり、当該農薬を使用可能な回数の上限が3回であり、当該農薬を使用した後、5日間は農作物の収穫が制限されることが示されている。
ここでは、農薬名が農薬Aである農薬に関する資材管理データについてのみ説明したが、資材管理DB104には、他の農薬に関する資材管理データについても格納されている。
更に、詳細については省略するが、資材管理DB104においては、農薬に関する資材管理データ以外に、農作物を栽培する際に使用される肥料に関する資材管理データについても同様に格納(管理)されている。
図8及び図9を参照して、実績DB105について説明する。実績DB105には、実績データとして、天気実績データ及び農薬散布実績データが格納される。
図8は、天気実績データのデータ構造の一例を示す。図8に示すように、天気実績データは、日付毎に、天気、最高気温、最低気温、平均気温及び積算気温を対応づけて含む。
日付、天気、最高気温、最低気温及び平均気温は、日毎に、例えば外部のサーバ装置等から自動的に収集されて登録されるものとする。天気実績データは、栽培計画データによって示される栽培計画における農作物の栽培期間にのみ収集されてもよい。
積算気温は、上記した基準データに含まれる積算開始日からの気温の積算値を示す。積算気温は、日付、天気、最高気温、最低気温及び平均気温が収集される度に、前日の積算気温に対して当該気温を加算することによって算出される。積算気温の算出には、最高気温、最低気温及び平均気温のうちの少なくとも1つが用いられる。
図8に示す天気実績データでは、積算開始日が5月11日であり、積算気温の算出に平均気温が用いられている例が示されている。
図9は、農薬散布実績データのデータ構造の一例を示す。図9に示すように、農薬散布実績データには、農薬名、農薬散布日及び実使用回数を対応づけて含む。
農薬名は、ユーザが使用した農薬の名称である。農薬散布日は、農作物の栽培においてユーザが農薬を散布(使用)した日付を示す。実使用回数は、1の農作物の栽培においてユーザが農薬を実際に使用した回数を示す。
図9に示す例では、農薬散布実績データには、例えば農薬名「農薬A」、農薬散布日「7月10日」及び実使用回数「1回」が対応づけて含まれている。この農薬散布実績データによれば、農薬名が農薬Aである農薬が7月10日に散布されたこと、及び当該農薬を実際に使用した回数が1回であることが示されている。
農薬散布実績データは、リモートコントローラに対するユーザの操作に応じてTV装置40の画面上で設定(登録)される。
農薬散布実績データは、農薬散布が実施された農作物(名)に紐付けられているものとする。また、実績DB105には、農薬散布以外の他の作業の実績データも格納される。
以下、本実施形態に係る栽培計画管理システムの動作の概要について説明する。営農者であるユーザが栽培計画管理システムを利用する場合、当該ユーザは、当該ユーザが栽培する農作物について栽培計画を作成する必要がある。
まず、クライアントデバイス20が起動されると、TV装置40には、ホーム画面が表示される。このホーム画面には、例えばクライアントデバイス20を起動した当日の天気(日付、時間帯別の天気及び気温等)とともに、それぞれ異なる番号が割り当てられた複数の項目(ボタン)が表示される。ユーザは、リモートコントローラに設けられている所望の番号のボタンを押下する操作を行うことによって、当該番号が割り当てられた項目に対応する指示をクライアントデバイス20に対してすることができる。
このようなリモートコントローラに対する操作によって栽培計画の作成が指示された場合、TV装置40には、栽培計画を作成するための画面(以下、栽培計画作成画面と表記)が表示される。この栽培計画作成画面においては、ユーザが栽培する農作物を指定した上で、当該農作物を栽培する際に必要な作業の内容及び当該作業を実施する予定の時期(月日等)を指定(選択)することによって、当該農作物の栽培計画を作成する。なお、図10は、ユーザによって作成される栽培計画の概要を表す図である。図10においては、作業時期の詳細(日付等)については省略されている。
ユーザによって作成された栽培計画はクライアントデバイス20からサーバ装置10に対して送信され、上述した図5に示すような栽培計画データが栽培計画DB103に登録(格納)される。
栽培計画DB103に格納される栽培計画データは、ユーザによって作成された栽培計画を示す栽培計画データではなく、例えば農業協同組合等で予め作成されている栽培計画(栽培暦)を示す栽培計画データであっても構わない。
栽培計画データが栽培計画DB103に登録された後に、リモートコントローラに設けられている所定のボタンがユーザによって押下されたことによって栽培計画の閲覧(表示)が指示された場合を想定する。この場合、クライアントデバイス20は、栽培計画の閲覧が指示されたことをサーバ装置10に対して送信(通知)し、栽培計画DB103に格納されている栽培計画データを当該サーバ装置10から受信する。クライアントデバイス20によって受信された栽培計画データは、TV装置40に表示される。これにより、ユーザは、栽培計画をTV装置40を介して閲覧することができる。複数の農作物について栽培計画が作成されている場合には、ユーザは、閲覧を希望する農作物を指定するものとする。
図11は、栽培計画を閲覧する際のTV装置40の表示画面(以下、栽培計画閲覧画面と表記)の一例を示す。図11に示す例では、栽培計画閲覧画面において栽培計画はカレンダーの形式で表示されている。
栽培計画閲覧画面の上部には、農作物名表示領域401が設けられている。この農作物名表示領域401には、栽培計画閲覧画面において閲覧されている栽培計画で栽培される農作物名が表示される。図11に示す栽培計画閲覧画面においては、農作物名表示領域401には、農作物名として農作物Xが表示されている。
栽培計画閲覧画面において、農作物名表示領域401の下部には、カレンダー表示領域402が設けられている。このカレンダー表示領域402には、現在(クライアントデバイス20を起動した当日)の日付を含む月単位のカレンダーが表示される。このカレンダーは、当該カレンダー上でユーザが現在の日付を容易に把握可能な態様で(例えば、現在の日付の欄が強調された状態で)表示される。図11に示す例では、現在の日付が7月11日(木)であることが示されている。
また、カレンダー表示領域402においては、今後予定されている作業の内容及び時期が表示される。具体的には、カレンダー表示領域402に表示されている日付のうち、栽培計画データに含まれる作業時期に該当する日付の欄には、当該作業時期に実施する予定の作業内容を表すマークが付加される。図11に示す例では、7月20日(土)の欄には、追肥を表すマーク402aが付加されている。これによれば、ユーザは、7月20日(土)に追肥を実施する予定であることを容易に把握することができる。ここでは、追肥について説明したが、カレンダー表示領域402に表示されているカレンダー上に他の作業(播種、定植、農薬散布及び収穫等)を実施する予定となっている日付が存在する場合には、当該作業内容に対応するマークが当該日付の欄に付加される。
一方、栽培計画に沿ってユーザが実際に作業を実施した場合、ユーザは、当該作業の実績(作業内容及び時期)を例えば栽培計画閲覧画面において登録することができる。
図11に示すように、例えば7月1日(月)に追肥の実績が登録された場合、カレンダー表示領域402の7月1日(月)の欄には、肥料を表すアイコン402bが付加される。この場合、追肥において使用された肥料の量等が併せて登録されてもよい。
また、例えば7月10日(水)に農薬散布の実績が登録された場合、カレンダー表示領域402の7月10日(水)の欄には、農薬を表すアイコン402cが付加される。この場合、農薬散布において使用された農薬量等が併せて登録されてもよい。
ここで、農薬散布の実績が登録された場合には、使用された農薬の農薬名、農薬散布を実施した日(農薬散布日)及び当該農薬の実使用回数を含む農薬散布実績データが実績DB105に格納される。実使用回数は、既に実績DB105に格納されている同一の農薬名を含む農薬散布実績データの実使用回数に1を加算した値とする。
図11には示されていないが、追肥及び農薬散布以外に、収穫の実績を登録することも可能である。収穫の実績が登録された場合には、当該収穫を表すアイコンが当該収穫が実施された日付の欄に付加される。この場合、収穫量等が併せて登録されてもよい。
更に、音声メモとしてユーザの音声を登録することも可能であるものとする。音声メモが登録された場合には、カレンダー表示領域402の該当する日付の欄には音声メモを表すアイコンが付加される。
このような栽培計画閲覧画面によれば、ユーザは、過去に実施された作業及び今後予定されている作業(の内容及び時期)を容易に把握することが可能となる。
上記した農薬散布の実績、追肥の実績、収穫の実績、及び音声メモの登録は、カレンダー表示領域402の下部に表示されている作業登録ボタンをリモートコントローラを用いてユーザが指定することによって行われる。図11に示すように、作業登録ボタンには、例えば「農薬」ボタン403a、「肥料」ボタン403b、「収穫」ボタン403c及び「音声メモ」ボタン403dが含まれる。農薬散布の実績を登録する場合、ユーザは、リモートコントローラに設けられているボタンのうち、「農薬」ボタン403aに割り当てられた番号のボタン(ここでは、「1」のボタン)を押下すればよい。追肥の実績、収穫の実績、及び音声メモを登録する場合についても同様である。なお、作業登録ボタンの指定は、例えばリモートコントローラに設けられているカーソルキー等を用いて、栽培計画閲覧画面に表示されるカーソルを移動させることによって行われても構わない。
ユーザによって登録される農薬散布の実績、追肥の実績、収穫の実績、及び音声メモの登録内容は、実績DB105内で管理される。
図11に示すように、栽培計画閲覧画面には、現在の時刻及び当日の天気等の情報が更に表示されても構わない。
また、栽培計画閲覧画面には、上記した作業登録ボタン403a〜403d以外に、例えば農薬及び肥料を購入する機能、天気予報を確認(表示)する機能、及び農業協同組合によって作成された栽培計画(栽培暦)を閲覧する機能等に対応するボタンが設けられていてもよい。
また、栽培計画閲覧画面に設けられているボタンに対応する機能をユーザが選択(指定)する等によって、ユーザが栽培計画閲覧画面を編集(カスタマイズ)できるような構成としてもよい。
図11に示す例では、カレンダー表示領域402には現在の日付を含む月のカレンダー(7月のカレンダー)が表示されているが、リモートコントローラに対するユーザの操作に応じて当該カレンダー表示領域402に他の月のカレンダーが表示されるようにしてもよい。これによれば、ユーザは、例えば来月実施される作業及び先月以前に実施した作業等についても容易に確認することができる。
更に、図11に示す例では栽培計画がカレンダーの形式で表示されているが、栽培計画は、例えば図10に示すような当該栽培計画全体が把握できるような形式で表示されてもよい。この場合、図11に示すようなカレンダー形式で表示した場合と比較して、日付毎に作業内容等を表示することは困難であるが、少なくとも栽培計画に沿って各作業が行われているか否かをユーザが容易に把握できるような態様で表示されるものとする。また、上記したような栽培計画の表示形式をユーザが選択する(切り替える)ことが可能な構成であってもよい。
上記したように、ユーザは、栽培計画閲覧画面において栽培計画を確認(閲覧)することが可能である。しかしながら、栽培計画を確認するためには、リモートコントローラを操作することによって、例えばホーム画面において栽培計画の閲覧(表示)をクライアントデバイス20に対して指示する必要がある。すなわち、このような操作が煩雑であり、栽培計画の確認を怠った場合には、栽培計画において設定された作業を実施すべき時期等をユーザが失念する可能性がある。
そこで、本実施形態においては、上述した自動通知機能により、栽培計画に関する通知情報を自動的に通知する処理(以下、自動通知処理と表記)を実行する。
以下、図12に示すフローチャートを参照して、栽培計画において設定されている作業を実施する予定の時期を通知する際の自動通知処理の処理手順について説明する。
図12に示す自動通知処理は、例えば、クライアントデバイス20が起動され、ホーム画面が表示される際に、サーバ装置10に含まれるDB管理部102によって実行される。サーバ装置10に含まれる栽培計画DB103には、例えばユーザによって作成された栽培計画を示す栽培計画データが既に格納(登録)されているものとする。
まず、DB管理部102は、現在の日付を示す日付データを取得する(ブロックB1)。DB管理部102は、サーバ装置10内で管理されている日付データを取得してもよいし、外部のサーバ装置で管理されている日付データを当該外部のサーバ装置から取得してもよい。
DB管理部102は、栽培計画DB103に格納されている栽培計画データを取得する(ブロックB2)。
次に、DB管理部102に含まれる判定部102aは、DB管理部102によって取得された日付データ及び栽培計画データに基づいて、栽培計画において設定されている作業を実施する予定の時期(作業時期)が到来したか否かを判定する(ブロックB3)。この場合、判定部102aは、日付データによって示される現在の日付が栽培計画データに含まれる作業時期(日付)に該当する(一致する)場合、当該作業時期が到来したと判定する。
作業時期が到来していないと判定された場合(ブロックB3のNO)、自動通知処理は終了される。
一方、作業時期が到来したと判定された場合(ブロックB3のYES)、DB管理部102に含まれる生成部102bは、作業時期が到来したことを通知するための通知情報を生成する(ブロックB4)。
DB管理部102は、生成部102bによって生成された通知情報を、クライアントデバイス20を介してユーザに通知する(ブロックB5)。
この場合、生成部102bによって生成された通知情報は、通信処理部101を介してクライアントデバイス20に対して送信される。クライアントデバイス20に含まれる表示処理部202は、サーバ装置10によって送信された通知情報を通信処理部201を介して受信し、上述した表示画面データに基づいて当該通知情報を含む表示画面を生成する。このように表示処理部202によって生成された表示画面は、TV装置40に表示される。これにより、通知情報がユーザに対して通知される。
ここで、通知情報が通知される際のTV装置40の表示画面について具体的に説明する。クライアントデバイス20において通知情報が受信された場合には、例えば図13に示すように、通知情報が新たに受信された(つまり、新着情報が存在する)ことを通知するためのポップアップ200がTV装置40の画面上に表示される。これによれば、ユーザは、新着情報(通知情報)の存在を認識することができる。
図13においては、クライアントデバイス20によって新たな通知情報が受信された場合にポップアップ200が表示されるものとして説明したが、ユーザが新着情報の存在を容易に把握可能であれば、他の態様で新着情報の存在が通知されてもよい。具体的には、ホーム画面内に新着情報の存在を通知するための領域が設けられていてもよいし、当該新着情報が存在することをアラームまたは音声で通知するようにしてもよい。
この場合、ユーザは、リモートコントローラを操作することにより、通知情報の一覧の表示をクライアントデバイス20に対して指示することができる。図14は、通知情報の一覧が表示された際のTV装置40の表示画面(以下、通知画面と表記)の一例である。
図14に示すように、通知画面においては、サーバ装置10によって送信された通知情報の一覧が表示される。通知画面において、新たな通知情報(つまり、ユーザが未読の通知情報)411には「新着」アイコン412が付されている。図14に示す例では、新たな通知情報として「農作物Xの追肥(2回目)を実施する日です。」の文字列が表示されている。これによれば、ユーザは、クライアントデバイス20を起動した当日が農作物Xの追肥を実施する予定の日であることを認識することができる。なお、この通知情報は、例えば予め用意された作業時期を通知するためのテンプレート(表示画面データ)に対して農作物名(ここでは、農作物X)及び作業内容(ここでは、追肥(2回目))等を当てはめることによって作成される。農作物名及び作業内容は、栽培計画データから取得可能である。
このような通知画面において所望の通知情報がリモートコントローラを用いて指定された場合には、図15に示すように、当該指定された通知情報の詳細が表示される。図15は、図14に示す通知情報411がリモートコントローラを用いて指定された場合のTV装置40の表示画面(以下、詳細画面と表記)の一例である。なお、通知情報の指定は、リモートコントローラに設けられている複数のボタンのうち、当該通知情報に割り当てられている番号のボタンを押下することによって行われる。
図15に示す例では、通知情報411の詳細として、「7月20日は追肥を実施する日です。次の追肥(3回目)は8月15日の予定です。」の文字列が詳細画面に表示されている。このような詳細画面を確認することにより、ユーザは、7月20日に追肥を実施すべきであることに加えて、次回の追肥を実施すべき時期が8月15日であることも把握することができる。このため、例えば次回の追肥までに肥料が不足しているような場合には、当該追肥の時期までに新たに肥料を購入しておく等の対応をすることが可能となる。この通知情報の詳細についても、上記した通知情報と同様に、予め用意されたテンプレート(表示画面データ)に対して農作物名、作業内容、及び次回の作業時期を当てはめることによって作成される。農作物名、作業内容、及び次回の作業時期は、栽培計画データから取得可能である。
図15においては、通知情報411の詳細として次回の追肥の作業時期(予定日)が表示されるものとして説明したが、例えばサーバ装置10に含まれる各DB103〜105に格納されているデータ及び外部のサーバ装置から取得可能なデータから作成可能であれば他の内容が表示されてもよい。
上記した自動通知処理によれば、栽培計画DB103に格納されている栽培計画データに含まれる作業時期を自動的にユーザに通知することが可能となる。図12においては、1の栽培計画データに基づいて作業時期が通知されるものとして説明したが、複数の栽培計画データが栽培計画DB103に格納されている場合(つまり、ユーザが複数の農作物を栽培している場合)には、当該栽培計画データ毎にブロックB3〜B5の処理が繰り返される。
なお、通知情報は、作業時期の当日(つまり、作業を実施する予定の日)にユーザに対して通知されるのではなく、当該作業時期の一定期間前に通知されてもよい。
また、通知情報は、栽培計画データに含まれる作業時期を通知するものに限られない。以下、ユーザに対して通知される通知情報の別の例について説明する。上記した栽培計画データに含まれる作業時期を通知する場合と同様の処理については、その説明を省略する。
栽培計画データには収穫を実施する予定の時期(収穫初めの時期)が含まれているが、農作物を実際に収穫する時期(以下、収穫時期と表記)については積算気温を目安として判断する場合がある。そこで、本実施形態においては、積算気温に基づく収穫時期を通知するような構成とすることができる。
図16に示すフローチャートを参照して、積算気温に基づく収穫時期を通知する際の自動通知処理の処理手順について説明する。
DB管理部102は、実績DB105に格納されている天気実績データを取得する(ブロックB11)。なお、実績DB105に格納されている天気実績データは、例えば外部のサーバ装置から取得される天気実績データに基づいて日々更新(つまり、収集)されているものとする。
DB管理部102は、実績DB105に格納されている基準データを取得する(ブロックB12)。
次に、DB管理部102に含まれる判定部102aは、取得された天気実績データに含まれる積算気温と、取得された基準データに含まれる予定気温とを比較する。判定部102aは、比較結果に基づいて、積算気温が予定気温に到達したか否かを判定する(ブロックB13)。
積算気温が予定気温に到達していないと判定された場合(ブロックB13のNO)、自動通知処理は終了される。
一方、積算気温が予定気温に到達したと判定された場合(ブロックB13のYES)、DB管理部102に含まれる生成部102bは、積算気温に基づく収穫時期が到来したことを通知するための通知情報を生成する(ブロックB14)。この場合における通知情報は、例えば「農作物Xの積算気温が予定気温を超えました。」等の文字列を含む。
DB管理部102は、生成部102bによって生成された通知情報を、クライアントデバイス20を介してユーザに通知する(ブロックB15)。
すなわち、図16に示す自動通知処理によれば、例えば収穫作業を実施すべき時期に影響を与える天気実績データを実績DB105内に収集しておくことにより、例えばユーザによって指定される積算開始日からの積算気温に基づく収穫時期を通知することができる。積算気温に基づく収穫時期は、栽培計画データに含まれる収穫初めの時期と併せて通知してもよい。
実績DB105に格納されている天気実績データは積算気温を含むものとして説明したが、積算気温は、上述したステップS13において積算開始日以降の当該天気実績データに含まれる気温を積算することによって算出されても構わない。このような構成の場合には、天気実績データには、積算気温は含まれていなくてもよい。
図16においては、天気実績データ(に含まれる気温)を用いて収穫時期が通知されるものとして説明したが、収穫時期に影響を与えるデータであれば、実績データとして例えば降水量等の他のデータを用いてもよい。更に、サーバ装置10において取得可能な実績データに基づいて作業時期を通知可能であれば、収穫時期以外の作業を実施すべき時期を通知してもよい。
本実施形態において、サーバ装置10に含まれる資材管理DB104に格納されている資材管理データには、農薬の使用制限回数が含まれている。このため、本実施形態においては、農薬の使用制限回数に基づいて当該農薬の残りの使用回数(以下、残使用回数と表記)を通知するような構成とすることができる。
図17に示すフローチャートを参照して、農薬の残使用回数を通知する際の自動通知処理の処理手順について説明する。
図17に示す自動通知処理は、例えば上記した栽培計画閲覧画面において農薬散布の実績(つまり、農薬散布を実施したこと)を登録する操作が行われた場合に実行される。農薬散布の実績を登録する操作がユーザによって行われた場合、クライアントデバイス20は、当該農薬散布の実績(農薬の使用)をサーバ装置10に対して通知する。
この場合、サーバ装置10に含まれるDB管理部102は、クライアントデバイス20からの通知に基づいて、上記した農薬散布実績データを実績DB105に登録する(ブロックB21)。ここで登録される農薬散布実績データには、農薬名、農薬散布日及び実使用回数が含まれる。
次に、DB管理部102は、ブロックB21において登録された農薬散布実績データに含まれる農薬名を含む資材管理データを資材管理DB104から取得する(ブロックB22)。
DB管理部102に含まれる判定部102aは、ブロックB22において取得された資材管理データに含まれる使用制限回数と、ブロックB21において登録された農薬散布実績データに含まれる実使用回数との差分を算出する(ブロックB23)。
判定部102aは、算出された差分が1であるか否かを判定する(ブロックB24)。差分が1でないと判定された場合(ブロックB24のNO)、自動通知処理は終了される。
一方、差分が1であると判定された場合(ブロックB24のYES)、DB管理部102に含まれる生成部102bは、農薬の残使用回数が1回であることを通知するための通知情報を生成する(ブロックB25)。ブロックB21において登録された農薬散布実績データに含まれる農薬名が農薬Aである場合、生成部102bによって生成される通知情報は、例えば「農薬Aの残りの使用回数は1回です。」等の文字列を含む。
DB管理部102は、生成部102bによって生成された通知情報を、クライアントデバイス20を介してユーザに通知する(ブロックB26)。
すなわち、図17に示す自動通知処理によれば、使用制限回数及び実使用回数との差分を農薬を使用可能な残りの回数(つまり、残使用回数)としてユーザに対して通知することができる。
図17においては、残使用回数が1回である場合にその旨が通知されるものとして説明したが、例えば残使用回数が0となった場合に通知してもよいし、農薬が使用される度に当該農薬の残使用回数が通知されるようにしてもよい。
図17においては農薬散布実績データに基づいて農薬の残使用回数がユーザに対して通知されるものとして説明したが、肥料に関する資材管理データにおいても使用制限回数が設定されている場合には、例えば追肥の実績データ(実使用回数)に基づいて当該肥料の残使用回数がユーザに通知されてもよい。
本実施形態において、サーバ装置10に含まれる資材管理DB104に格納されている資材管理データには、使用期限が含まれている。このため、本実施形態においては、農薬の使用期限を通知するような構成とすることができる。
図18に示すフローチャートを参照して、農薬の使用期限を通知する際の自動通知処理の処理手順について説明する。
DB管理部102は、現在の日付を示す日付データを取得する(ブロックB31)。また、DB管理部102は、資材管理DB104に格納されている資材管理データを取得する(ブロックB32)。
次に、DB管理部102に含まれる判定部102aは、取得された日付データによって示される日付と、取得された資材管理データに含まれる使用期限とを比較する。判定部102aは、比較結果に基づいて、使用期限が近いか否かを判定する(ブロックB33)。具体的には、判定部102aは、使用期限が現在の日付から予め定められた範囲内にある(例えば、現在の日付から1か月以内に使用期限が到来する)場合には、使用期限が近いと判定する。
使用期限が近くないと判定された場合(ブロックB33のNO)、自動通知処理は終了される。
一方、使用期限が近いと判定された場合(ブロックB33のYES)、DB管理部102に含まれる生成部102bは、農薬の使用期限が近いことを通知するための通知情報を生成する(ブロックB34)。ブロックB33において農薬Aの使用期限が近いと判定された場合、生成部102bによって生成される通知情報は、例えば「農薬Aは、1か月以内に使用する必要があります。」等の文字列を含む。この通知情報は、例えばアラートとして通知されても構わない。
DB管理部102は、生成部102bによって生成された通知情報を、クライアントデバイス20を介してユーザに通知する(ブロックB35)。
すなわち、図18に示す自動通知処理によれば、農薬の使用期限をユーザに対して通知することができる。農作物の栽培において複数の農薬を使用している場合には、図18に示すブロックB32〜B35の処理は、当該農薬毎に実行される。
図18においては、農薬の使用期限が近い場合に当該使用期限を通知するものとして説明したが、例えば農薬が使用される(つまり、農薬散布の実績が登録される)度に当該農薬の使用期限を通知してもよい。
図18においては農薬に関する資材管理データに基づいて農薬の使用期限がユーザに対して通知されるものとして説明したが、肥料に関する資材管理データに基づいて肥料の使用期限がユーザに通知されてもよい。
本実施形態において、サーバ装置10に含まれる実績DB105に格納されている農薬散布実績データには、農薬散布日が含まれている。このため、本実施形態においては、農薬散布後に収穫が可能となる日を通知するような構成とすることができる。
図19に示すフローチャートを参照して、農薬散布後に収穫が可能となる日を通知する際の自動通知処理の処理手順について説明する。
DB管理部102は、現在の日付を示す日付データを取得する(ブロックB41)。また、DB管理部102は、実績DB105に格納されている農薬散布実績データを取得する(ブロックB42)。
次に、DB管理部102は、取得された農薬散布実績データに基づいて、農薬散布後に収穫が可能となる日(以下、収穫可能日と表記)を算出する(ブロックB43)。この場合、DB管理部102は、取得された農薬散布実績データに含まれる農薬名を含む資材管理データを資材管理DB104から取得する。DB管理部102は、取得された農薬散布実績データに含まれる農薬散布日に対して、取得された資材管理データに含まれる収穫制限日数を加算することによって、収穫可能日を算出する。
DB管理部102に含まれる判定部102aは、取得された日付データ及び算出された収穫可能日に基づいて、農薬散布後に収穫可能となったか否かを判定する(ブロックB44)。この場合、判定部102aは、日付データによって示される現在の日付が収穫可能日と一致する(または現在の日付が収穫可能日以降である)場合、農薬散布後に収穫可能となったと判定する。
収穫可能となっていないと判定された場合(ブロックB44のNO)、自動通知処理は終了される。
一方、収穫可能となったと判定された場合(ブロックB44のYES)、DB管理部102に含まれる生成部102bは、農薬散布後に収穫可能となったことを通知するための通知情報を生成する(ブロックB45)。この場合における通知情報は、例えば「農薬散布後に一定期間が経過しましたので、農作物Xが収穫可能となりました。」等の文字列を含む。
DB管理部102は、生成部102bによって生成された通知情報を、クライアントデバイス20を介してユーザに通知する(ブロックB46)。
すなわち、図19に示す自動通知処理によれば、農薬が散布された日付(農薬散布日)を実績DB105に登録しておくことにより、当該農薬散布日から一定期間(収穫制限日数)経過後に、農作物の収穫が可能であることを通知することができる。
図19においては、農薬散布後に収穫が可能となった日にその旨が通知されるものとして説明したが、例えば収穫が可能となるまでの残りの日数(または収穫が可能となる日付)等を通知するような構成であってもよい。
図19において説明した通知は、例えば栽培計画データに含まれる収穫を実施する予定の時期以降にのみされるものとする。
上記したように本実施形態においては、収穫作業を実施すべき時期(第1の作業を実施すべき時期)に影響を与える天気実績データ(実績データ)を取得し、所定期間内(つまり、積算開始日から現在の日付までの間)の天気実績データに含まれる気温の積算値(実績データの積算値)及び予定気温(収穫作業を実施すべき時期を定めるための基準)に基づいて収穫作業を実施すべき時期を通知する。本実施形態においては、このような構成により、所定期間内の実績データに基づいて作業を実施すべき時期を自動的に通知することが可能となるため、ユーザが当該作業の実施を失念することを防止することができる。
また、本実施形態においては、栽培計画データに含まれる作業時期、農作物の栽培における農薬を使用可能な残りの回数、当該農薬の使用期限及び農薬散布後の農作物の収穫可能日等を通知することも可能である。
すなわち、本実施形態においては、営農者であるユーザに対して栽培計画と連動した通知を自動的に行うことが可能となるため、農作物の生産管理を的確に行うこと可能となり、結果として収穫量の増加に寄与することが可能となる。更に、農薬の使用回数及び使用期限を管理することにより、消費者に対して安心及び安全な農作物を提供することが可能となるとともに、当該農薬の不必要な使用及び購入等を防止することにより、経費削減効果も期待できる。したがって、本実施形態によれば、ユーザの利便性を向上させるとともに、農業経営全体の効率化を図ることが可能となる。
なお、本実施形態に係る栽培計画管理システムを利用するユーザ(つまり、営農者)の中には、例えばパーソナルコンピュータまたはタブレットコンピュータ等の電子機器を使用する機会の少ないユーザも多いと考えられる。このため、本実施形態において、各種通知情報は、ユーザの自宅等に設置されているTV装置40に表示される。これによれば、パーソナルコンピュータまたはタブレットコンピュータ等の電子機器を使用する機会の少ないユーザであっても、クライアントデバイス20を自宅のTV装置40に接続するのみで、本実施形態に係る栽培計画管理システムを容易に利用することが可能となる。TV装置40に代えて、他の外部ディスプレイ等が用いられても構わない。
また、本実施形態において説明した通知情報は一例であり、栽培計画と連動したものであれば他の内容が通知されてもよい。具体的には、栽培計画において設定されている作業を実施する予定の時期の天気実績データに基づいて、例えば台風が接近している旨の通知情報等が通知されても構わない。サーバ装置10内のDBには、通知される内容に応じて、本実施形態において説明したデータ以外のデータが管理されていてもよい。
また、本実施形態に係る栽培計画管理システムはサーバ装置10及びクライアントデバイス20を備えるものとして説明したが、当該栽培計画管理システムは、1の装置によって実現されても構わない。すなわち、栽培計画管理システムは、サーバ装置10の機能を更に備えたクライアントデバイス20によってのみ構成されてもよいし、クライアントデバイス20の機能を更に備えたサーバ装置10によってのみ構成されてもよい。栽培計画管理システムがサーバ装置10によってのみ構成される場合には、リモートコントローラのような外部電子機器からの信号を受信するための受信部として機能するインタフェースはTV装置40に備えられていればよい。
更に、本実施形態において説明したサーバ装置10(またはクライアントデバイス20)が有する各機能が複数の装置に分散された構成とすることも可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。