WO2023191111A1

WO2023191111A1 - プログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法

Info

Publication number: WO2023191111A1
Application number: PCT/JP2023/013746
Authority: WO
Inventors: 俊二菅谷
Original assignee: 株式会社オプティム
Priority date: 2022-03-31
Filing date: 2023-03-31
Publication date: 2023-10-05
Also published as: JP2023152626A; JP7177578B1; JP2023149461A

Abstract

【課題】農作業の作業予定は、農業従事者等の運営者が経験に従って計画する必要があり、改善の余地があった。【解決手段】ユーザから、農作物の品種に関する品種情報を受け付ける品種受付ステップと、農作物の生産環境に関する環境情報を取得する環境取得ステップと、環境取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、品種受付ステップにおいて受け付けた品種情報により特定される品種に応じた農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力する計画出力ステップと、を実行させるプログラム。

Description

プログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法

　本開示は、プログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法に関する。

　農作物生産管理システムにおいて、作業日ごとに予定される作業を担当者に割り当て管理するシステムが知られている。
　特許文献１には、農作業に関する人員の割り当て作業を従来よりも迅速化、容易化、および高精度化するための農作物生産管理システムが開示されている。

特開２０２０－１０９５８８号公報

　農作業の作業予定は、農業従事者等の運営者が経験に従って計画する必要があり、改善の余地があった。
　そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、農業生産活動の効率を向上させる技術を提供することである。

　プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、ユーザから、農作物の品種に関する品種情報を受け付ける品種受付ステップと、農作物の生産環境に関する環境情報を取得する環境取得ステップと、環境取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、品種受付ステップにおいて受け付けた品種情報により特定される品種に応じた農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力する計画出力ステップと、を実行させるプログラム。

　本開示によれば、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

情報処理システム１の機能構成を示すブロック図である。サーバ１０の機能構成を示すブロック図である。ユーザ端末２０の機能構成を示すブロック図である。ユーザテーブル１０１２のデータ構造を示す図である。品種テーブル１０１３のデータ構造を示す図である。生産地点テーブル１０１４のデータ構造を示す図である。生産計画テーブル１０１５のデータ構造を示す図である。農機特定テーブル１０１６のデータ構造を示す図である。農機管理テーブル１０１７のデータ構造を示す図である。農機予約テーブル１０１８のデータ構造を示す図である。環境テーブル１０１９のデータ構造を示す図である。生産計画処理（第一実施例）の動作を示すフローチャートである。生産計画処理（第二実施例）の動作を示すフローチャートである。生産計画処理（第三実施例）の動作を示すフローチャートである。農機予約処理の動作を示すフローチャートである。農機予約処理の動作を示す画面例である。農機予約処理の動作を示す画面例である。コンピュータ９０の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。

　以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。

　＜情報処理システム１の構成＞
　本開示における情報処理システム１は、本開示にかかる農作物の生産支援サービスを提供する情報処理システムである。
　情報処理システム１は、ネットワークＮを介して接続された、サーバ１０、ユーザ端末２０の情報処理装置を備える。
　図１は、情報処理システム１の機能構成を示すブロック図である。
　図２は、サーバ１０の機能構成を示すブロック図である。
　図３は、ユーザ端末２０の機能構成を示すブロック図である。

　各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。サーバ１０、ユーザ端末２０のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。

　＜サーバ１０の構成＞
　サーバ１０は、農作物の生産支援サービスを提供する情報処理装置である。
　サーバ１０は、記憶部１０１、制御部１０４を備える。

　＜サーバ１０の記憶部１０１の構成＞
　サーバ１０の記憶部１０１は、アプリケーションプログラム１０１１、第一生産計画モデル１０２１、第二生産計画モデル１０２２、第三生産計画モデル１０２３、ユーザテーブル１０１２、品種テーブル１０１３、生産地点テーブル１０１４、生産計画テーブル１０１５、農機特定テーブル１０１６、農機管理テーブル１０１７、農機予約テーブル１０１８、環境テーブル１０１９を備える。

　アプリケーションプログラム１０１１は、サーバ１０の制御部１０４を各機能ユニットとして機能させるためのプログラムである。
　アプリケーションプログラム１０１１は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。

　第一生産計画モデル１０２１は、品種情報、環境情報を入力データとして、農作業の生産計画情報を出力（推論）する推論モデルである。具体的に、出力される生産計画情報は、生産エリア、工程データに関する情報を含む。

　第二生産計画モデル１０２２は、環境情報を入力データとして、農作業の品種情報および、当該品種情報により特定される品種ごとの生産計画情報を出力（推論）する推論モデルである。具体的に、出力される生産計画情報は、生産エリア、工程データに関する情報を含む。

　第三生産計画モデル１０２３は、環境情報を入力データとして、農作業の品種情報を出力（推論）する推論モデルである。

　第一生産計画モデル１０２１、第二生産計画モデル１０２２、第三生産計画モデル１０２３の入力データは、農作物の需給に関する情報、農作物の価格に関する情報を含んでも良い。例えば、農作物の需給に関する情報は、将来の所定の品種の農作物における生産量、消費量の予測に関する情報を含む。農作物の価格に関する情報は、将来の所定の品種の農作物における価格の予測に関する情報を含む。
　第一生産計画モデル１０２１、第二生産計画モデル１０２２、第三生産計画モデル１０２３の出力データは、農作物の売上金額に関する情報を含んでも良い。

　ユーザテーブル１０１２は、サービスを利用する会員ユーザ（以下、ユーザ）の情報を記憶し管理するテーブルである。ユーザは、サービスの利用登録を行うことで、当該ユーザの情報がユーザテーブル１０１２の新しいレコードに記憶される。これにより、ユーザは本開示にかかるサービスを利用できるようになる。
　ユーザテーブル１０１２は、ユーザＩＤを主キーとして、ユーザＩＤ、ユーザ名のカラムを有するテーブルである。
　図４は、ユーザテーブル１０１２のデータ構造を示す図である。

　ユーザＩＤは、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。ユーザ識別情報は、ユーザごとにユニークな値が設定されている項目である。
　ユーザ名は、ユーザの氏名を記憶する項目である。ユーザ名は、氏名ではなく、ニックネームなど任意の文字列を設定しても良い。

　品種テーブル１０１３は、品種に関する情報（品種情報）を記憶し管理するためのテーブルである。
　品種テーブル１０１３は、品種ＩＤを主キーとして、品種ＩＤ、品種名のカラムを有するテーブルである。
　図５は、品種テーブル１０１３のデータ構造を示す図である。

　品種ＩＤは、品種を識別するための品種識別情報を記憶する項目である。品種識別情報は、品種情報ごとにユニークな値が設定されている項目である。
　品種名は、品種識別情報により特定される農作物の名称を記憶する項目である。品種名は任意の文字列を設定することができる。

　生産地点テーブル１０１４は、生産地点に関する情報（生産地点情報）を記憶し管理するためのテーブルである。
　生産地点テーブル１０１４に記憶される生産地点情報は、サーバ１０が提供する所定のウェブサイト等に設けられた入力フォーム等から受け付け、記憶することができる。
　例えば、本開示にかかるサービスを運営する事業者等の従業者が、任意の情報処理端末のウェブブラウザ等を実行し、サーバ１０が提供するウェブサイト等にアクセスし、入力フォーム等へ地点名、生産可能エリアを入力することにより、生産地点に関する情報を生産地点テーブル１０１４に記憶する構成としても良い。農機に関する情報を生産地点テーブル１０１４に記憶することができる。
　同様に、ユーザが、ユーザ端末２０のウェブブラウザ等を実行し、サーバ１０が提供するウェブサイト等にアクセスし、入力フォーム等へ地点名、生産可能エリアを入力することにより、生産地点に関する情報を生産地点テーブル１０１４に記憶する構成としても良い。
　生産地点テーブル１０１４は、地点ＩＤを主キーとして、地点ＩＤ、ユーザＩＤ、地点名、生産可能エリアのカラムを有するテーブルである。
　図６は、生産地点テーブル１０１４のデータ構造を示す図である。

　地点ＩＤは、地点を識別するための地点識別情報を記憶する項目である。地点識別情報は、生産地点情報ごとにユニークな値が設定されている項目である。
　ユーザＩＤは、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。
　地点名は、地点の名称を記憶する項目である。地点名は任意の文字列を設定することができる。地点名は、市区町村などの住所または、住所を特定するための任意の識別コード等を含んでも良い。
　生産可能エリアは、地点識別情報により特定される生産地点の、農作物を生産する地理領域を規定する情報（地理領域情報）を記憶する項目である。生産可能エリアは、地理情報システムＧＩＳ（Ｇｅｏｇｒａｐｈｉｃ　Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ　Ｓｙｓｔｅｍ）等の情報処理システム間のデータ相互運用で用いられるシェープファイル（Ｓｈａｐｅｆｉｌｅ）などのデータ形式で記憶された地理領域情報を含む。
　具体的に、地理領域情報は、田畑、果樹園等の空間要素の形状を、ポイント、ライン、ポリゴン等の幾何学データの組み合わせにより表現されたデータを含む。地理領域情報は、緯度経度等の地理情報を含んでも良い。
　生産可能エリアにより、農作物を生産可能な田畑、果樹園等の地理領域が特定される。

　生産計画テーブル１０１５は、農作物の生産計画に関する情報（生産計画情報）を記憶し管理するためのテーブルである。
　生産計画テーブル１０１５は、計画ＩＤを主キーとして、計画ＩＤ、ユーザＩＤ、品種ＩＤ、地点ＩＤ、生産エリア、工程データのカラムを有するテーブルである。
　図７は、生産計画テーブル１０１５のデータ構造を示す図である。

　計画ＩＤは、農作物の生産計画を識別するための計画識別情報を記憶する項目である。計画識別情報は、農作物の生産計画情報ごとにユニークな値が設定されている項目である。
　ユーザＩＤは、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。
　品種ＩＤは、品種を識別するための品種識別情報を記憶する項目である。
　地点ＩＤは、地点を識別するための地点識別情報を記憶する項目である。
　生産エリアは、農作物を生産する地理領域を規定する情報（地理領域情報）を記憶する項目である。具体的に、計画識別情報により特定される農作物の生産計画において、品種識別情報により特定される品種の農作物の作付けする地理領域が記憶される。
　生産エリアは、通常、地点識別情報により特定される生産地点の生産可能エリアの一部の地理的領域となる。本開示において、生産エリアは、地理領域を規定する情報としたが、生産可能エリアに対する割合（作付割合）を数値により規定する構成としても良い。
　例えば、１の生産可能エリアに対して、複数の異なる品種に対する、複数の異なる農作物の生産計画に関する情報が関連づけられる。
　工程データは、農作物を生産するにあたり、農作業の工程に関する情報（工程情報）を記憶する項目である。具体的に、工程データは、農作業の工程（播種、定植、収穫、除草、開墾耕作、施肥、受粉、摘果、病害虫防除、袋掛け、草生管理、徒長枝整理）ごとに、農作業の開始時期、農作業の終了時期の日時と関連づけられ記憶される。

　農機特定テーブル１０１６は、品種、農作業の工程から農機種別を特定するための情報（農機特定情報）を記憶し管理するためのテーブルである。
　農機特定テーブル１０１６は、品種ＩＤ、工程、農機種別のカラムを有するテーブルである。
　図８は、農機特定テーブル１０１６のデータ構造を示す図である。

　品種ＩＤは、品種を識別するための品種識別情報を記憶する項目である。
　工程は、農作業の工程に関する情報（工程情報）を記憶する項目である。
　農機種別は、農機の種別に関する情報（農機識別情報）を記憶する項目である。
　具体的に、農機種別は、トラクター、コンバイン、田植機、プランター、ドリル、耕運機、草刈り機、刈払い機、防除機等が含まれる。また、農機種別には、ドローン等の農業生産を支援する機器が含まれても良い。なお、農機種別は、同じ農機について、農機の大きさ、処理能力ごとに異なる農機種別を割り当てて記憶する構成としても良い。
　農機種別は、農機の型番、形式などの情報を記憶し、不図示のテーブル等を参照して農機種別を特定する構成としても構わない。

　農機管理テーブル１０１７は、本開示にかかるサービスにおいて記憶し管理されている農機に関する情報（農機管理情報）を記憶し管理するためのテーブルである。
　農機管理テーブル１０１７に記憶される農機管理情報は、サーバ１０が提供する所定のウェブサイト等に設けられた入力フォーム等から受け付け、記憶することができる。
　例えば、本開示にかかるサービスを運営する事業者等の従業者が、任意の情報処理端末のウェブブラウザ等を実行し、サーバ１０が提供するウェブサイト等にアクセスし、入力フォーム等へ所有者ＩＤ、農機種別、位置データ等を入力することにより、農機に関する情報を農機管理テーブル１０１７に記憶することができる。
　同様に、ユーザが、ユーザ端末２０のウェブブラウザ等を実行し、サーバ１０が提供するウェブサイト等にアクセスし、入力フォーム等へ所有者ＩＤ、農機種別、位置データ等を入力することにより、農機に関する情報を農機管理テーブル１０１７に記憶する構成としても良い。
　農機管理テーブル１０１７は、農機ＩＤを主キーとして、農機ＩＤ、所有者ＩＤ、農機種別、位置データ、レンタル代金のカラムを有するテーブルである。
　図９は、農機管理テーブル１０１７のデータ構造を示す図である。

　農機ＩＤは、農機を識別するための農機識別情報を記憶する項目である。農機識別情報は、農機管理情報ごとにユニークな値が設定されている項目である。
　所有者ＩＤは、農機の所有者を識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。
　農機種別は、農機の種別に関する情報（農機識別情報）を記憶する項目である。
　位置データは、農機の位置に関する情報を記憶する項目である。位置に関する情報は、住所、緯度・経度などの情報である。位置に関する情報は、ユーザが農機ごとに予め設定しても良いし、農機に備えられたＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ　Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ　Ｓｙｓｔｅｍ）などの位置測位システムを用いて取得して設定しても良い。
　農機の位置は、所定期間における、農機の代表的な位置（平均、中央、最大、最小値など）を含んでも良い。農機の位置が変化している場合は所定期間中の時刻ごとの複数の農機の位置に関する情報を含んでも良い。
　レンタル代金は、農機のレンタル代金に関する情報を記憶する項目である。具体的に、農機の1日、1週間、1ヶ月間のレンタル代金の金額が記憶される。レンタル代金は、年間を通して一律であっても良いし、季節に応じて異なるレンタル代金を設定しても良い。その他、農機、農機種別ごとの予約等に基づき定まる需給情報に基づきレンタル代金を設定しても良い。

　農機予約テーブル１０１８は、農機を使用する際の予約（スケジュール）に関する情報（農機予約情報）を記憶し管理するためのテーブルである。
　農機予約テーブル１０１８は、農機ＩＤ、開始日時、終了日時のカラムを有するテーブルである。
　図１０は、農機予約テーブル１０１８のデータ構造を示す図である。

　農機ＩＤは、農機を識別するための農機識別情報を記憶する項目である。
　開始日時は、農機の使用を開始する開始日時を記憶する項目である。
　終了日時は、農機の使用を終了する終了日時を記憶する項目である。

　環境テーブル１０１９は、農作物の生産環境に関する情報（環境情報）を記憶し管理するためのテーブルである。
　環境テーブル１０１９は、環境ＩＤを主キーとして、環境ＩＤ、地点ＩＤ、環境データのカラムを有するテーブルである。
　図１１は、環境テーブル１０１９のデータ構造を示す図である。

　環境ＩＤは、環境を識別するための環境識別情報を記憶する項目である。環境情報は、環境情報ごとにユニークな値が設定されている項目である。
　地点ＩＤは、地点を識別するための地点識別情報を記憶する項目である。
　環境データは、地点識別情報により特定される地点における農作物の生産環境に関する情報（環境情報）を記憶する項目である。
　具体的に、環境情報は、天気、気温、日照時間、降水量、風向、風速、風量などの気候に関する気候情報、土壌のｐＨ、ＥＣ（電気伝導度）、可給態リン酸、交換性カリ、交換性石灰、交換性苦土、ＣＥＣ（塩基飽和度）、硝酸態窒素などの土壌の状態に関する土壌情報を含む。
　例えば、環境データは、日時・地点ごとの気候情報、土壌情報を含む。また、土壌情報については、週、月、季節ごとの測定値であっても良い。
　環境情報は、サーバ１０が提供する所定のウェブサイト等に設けられた入力フォーム等、環境情報を含むリクエストを受付可能なＵＲＬ等のエンドポイントから受け付け、記憶する構成としても良い。
　例えば、環境情報に含まれる気候情報等は、外部に設けられた他の気象情報サービス等に通信することにより取得しても良い。
　環境情報に含まれる土壌情報は、ユーザが、ユーザ端末２０のウェブブラウザ等を実行し、サーバ１０が提供するウェブサイト等にアクセスし、入力フォーム等へ地点ＩＤ、環境データとして土壌情報等を入力することにより、土壌情報に関する情報を記憶する構成としても良い。

　＜サーバ１０の制御部１０４の構成＞
　サーバ１０の制御部１０４は、ユーザ登録制御部１０４１、生産計画部１０４２、農機予約部１０４３、学習部１０５１を備える。制御部１０４は、記憶部１０１に記憶されたアプリケーションプログラム１０１１を実行することにより、各機能ユニットが実現される。

　ユーザ登録制御部１０４１は、本開示に係るサービスの利用を希望するユーザの情報をユーザテーブル１０１２に記憶する処理を行う。
　ユーザテーブル１０１２に記憶される情報は、ユーザが任意の情報処理端末からサービス提供者が運営するウェブページなどを開き、所定の入力フォームに情報を入力しサーバ１０へ送信する。ユーザ登録制御部１０４１は、受信した情報をユーザテーブル１０１２の新しいレコードに記憶し、ユーザ登録が完了する。これにより、ユーザテーブル１０１２に記憶されたユーザはサービスを利用することができるようになる。
　ユーザ登録制御部１０４１によるユーザ情報のユーザテーブル１０１２への登録に先立ち、サービス提供者は所定の審査を行いユーザによるサービス利用可否を制限しても良い。
　ユーザＩＤは、ユーザを識別できる任意の文字列または数字で良く、ユーザが希望する任意の文字列または数字、もしくはユーザ登録制御部１０４１が自動的に任意の文字列または数字を設定しても良い。

　生産計画部１０４２は、生産計画処理を実行する。詳細は後述する。

　農機予約部１０４３は、農機予約処理を実行する。詳細は後述する。

　学習部１０５１は、第一生産計画モデル１０２１、第二生産計画モデル１０２２、第三生産計画モデル１０２３の学習処理を実行する。詳細は後述する。

　＜ユーザ端末２０の構成＞
　ユーザ端末２０は、サービスを利用するユーザが操作する情報処理装置である。ユーザ端末２０は、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯端末でもよいし、据え置き型のＰＣ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ　Ｃｏｍｐｕｔｅｒ）、ラップトップＰＣであってもよい。また、ＨＭＤ（Ｈｅａｄ　Ｍｏｕｎｔ　Ｄｉｓｐｌａｙ）、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
　ユーザ端末２０は、記憶部２０１、制御部２０４、入力装置２０６、出力装置２０８を備える。

　＜ユーザ端末２０の記憶部２０１の構成＞
　ユーザ端末２０の記憶部２０１は、ユーザＩＤ２０１１、アプリケーションプログラム２０１２を備える。

　ユーザＩＤ２０１１はユーザのアカウントＩＤである。ユーザは、ユーザ端末２０からユーザＩＤ２０１１を、サーバ１０へ送信する。サーバ１０は、ユーザＩＤ２０１１に基づきユーザを識別し、本開示にかかるサービスをユーザに対して提供する。なお、ユーザＩＤ２０１１には、ユーザ端末２０を利用しているユーザを識別するにあたりサーバ１０から一時的に付与されるセッションＩＤなどの情報を含む。

　アプリケーションプログラム２０１２は、記憶部２０１に予め記憶されていても良いし、通信ＩＦを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。
　アプリケーションプログラム２０１２は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。
　アプリケーションプログラム２０１２は、ユーザ端末２０に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（登録商標）などのインタープリター型プログラミング言語を含む。

　＜ユーザ端末２０の制御部２０４の構成＞
　ユーザ端末２０の制御部２０４は、入力制御部２０４１、出力制御部２０４２を備える。制御部２０４は、記憶部２０１に記憶されたアプリケーションプログラム２０１２を実行することにより、各機能ユニットが実現される。

　＜ユーザ端末２０の入力装置２０６の構成＞
　ユーザ端末２０の入力装置２０６は、カメラ２０６１、マイク２０６２、位置情報センサ２０６３、モーションセンサ２０６４、タッチデバイス２０６５を備える。

　＜ユーザ端末２０の出力装置２０８の構成＞
　ユーザ端末２０の出力装置２０８は、ディスプレイ２０８１、スピーカ２０８２を備える。

　＜情報処理システム１の動作＞
　以下、情報処理システム１の各処理について説明する。
　図１２は、生産計画処理（第一実施例）の動作を示すフローチャートである。
　図１３は、生産計画処理（第二実施例）の動作を示すフローチャートである。
　図１４は、生産計画処理（第三実施例）の動作を示すフローチャートである。
　図１５は、農機予約処理の動作を示すフローチャートである。
　図１６は、農機予約処理の動作を示す画面例である。
　図１７は、農機予約処理の動作を示す画面例である。

　＜生産計画処理（第一実施例）＞
　生産計画処理（第一実施例）は、農作物の生産計画を作成するための処理である。生産計画処理（第一実施例）において、ユーザは、生産する品種、農作物を生産する生産地点を指定すると、当該品種にかかる農作物の生産計画を出力し、取得することができる。

　＜生産計画処理（第一実施例）の概要＞
　生産計画処理（第一実施例）は、品種・生産地点を照会し、品種・生産地点を選択し、生産地点から環境情報を取得し、生産計画を作成し出力し、生産計画を確定する一連の処理である。

　＜生産計画処理（第一実施例）の詳細＞
　以下に、生産計画処理（第一実施例）の詳細を説明する。

　ステップＳ１０１において、ユーザは、サーバ１０に品種・生産地点を照会する。
　具体的に、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、ユーザ端末２０のブラウザアプリケーション等を実行し、所定のＵＲＬ（Ｕｎｉｆｏｒｍ　Ｒｅｓｏｕｒｃｅ　Ｌｏｃａｔｏｒ）等を入力することにより、サーバ１０が提供するウェブページを開く。このとき、ユーザ端末２０の生産計画部１０４２は、ユーザＩＤ２０１１を含むリクエストをサーバ１０へ送信する。

　サーバ１０の生産計画部１０４２は、受信したユーザＩＤに基づき、生産地点テーブル１０１４のユーザＩＤの項目を検索し、地点ＩＤ、地点名を取得し特定する。
　サーバ１０の生産計画部１０４２は、品種テーブル１０１３を参照し、品種ＩＤ、品種名の一覧を取得し特定する。このとき、サーバ１０の生産計画部１０４２は、受信したユーザＩＤに基づき、当該ユーザが選択可能な品種ＩＤ、品種名のみに絞り込み、一覧を取得して特定しても良い。

　サーバ１０の生産計画部１０４２は、特定した地点ＩＤ、地点名、品種ＩＤ、品種名をユーザ端末２０へ送信する。ユーザ端末２０の制御部２０４は、受信した地点ＩＤ、地点名、品種ＩＤ、品種名を、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に一覧表示し、ユーザに提示する。
　つまり、ユーザ端末２０の制御部２０４は、地点情報、品種情報を特定するための情報をユーザに対して提示する。

　ステップＳ１０２において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、ユーザから、農作物の生産地点に関する地点情報を受け付ける地点受付ステップを実行する。サーバ１０の生産計画部１０４２は、ユーザから、農作物の品種に関する品種情報を受け付ける品種受付ステップを実行する。
　具体的に、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に一覧表示された地点ＩＤ、地点名から１の地点ＩＤ、地点名を選択する。なお、ユーザは、複数の地点ＩＤ、地点名を選択可能な構成としても良い。
　同様に、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に一覧表示された品種ＩＤ、品種名から１の品種ＩＤ、品種名を選択する。なお、ユーザは、複数の品種ＩＤ、品種名を選択可能な構成としても良い。
　つまり、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、地点情報、品種情報を特定するための情報を選択する。

　ユーザ端末２０の制御部２０４は、ユーザにより選択された地点ＩＤ、品種ＩＤをサーバ１０へ送信する。サーバ１０の生産計画部１０４２は、受信した地点ＩＤ、品種ＩＤを、地点情報、品種情報として受け付ける。

　ステップＳ１０３において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、農作物の生産環境に関する環境情報を取得する環境取得ステップを実行する。
　環境取得ステップは、気候に関する気候情報を含む環境情報を取得するステップを実行する。環境取得ステップは、天気、気温、日照時間、降水量に関する情報を含む環境情報を取得するステップを実行する。環境取得ステップは、土壌の状態に関する土壌情報を含む環境情報を取得するステップを実行する。

　具体的に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、受信した地点ＩＤに基づき、生産地点テーブル１０１４の地点ＩＤの項目を検索し、環境データを取得し特定する。これにより、サーバ１０の生産計画部１０４２は、ユーザにより選択された地点における農作物の生産環境に関する環境情報を取得する。

　ステップＳ１０４において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、品種受付ステップにおいて受け付けた品種情報により特定される品種に応じた農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力する計画出力ステップを実行する。

　具体的に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、受信した品種ＩＤ、取得した環境データを入力データとして、第一生産計画モデル１０２１に適用する。第一生産計画モデル１０２１は、品種ＩＤとして入力された品種に応じた農作物の生産計画が規定された工程データを出力データとして出力する。

　また、ステップＳ１０４において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、品種受付ステップにおいて受け付けた品種情報により特定される品種に応じた農作物を生産する地理領域に関する生産エリアを特定する生産エリア特定ステップを実行しても良い。計画出力ステップは、生産エリア特定ステップにより特定された生産エリアにおける、農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力するステップを実行しても良い。

　具体的に、第一生産計画モデル１０２１は、品種ＩＤとして入力された品種に応じた農作物を生産する地理領域が規定された生産エリアを出力データとして出力しても良い。例えば、地点ＩＤにより特定される生産地点の生産可能エリアに含まれる地理領域のうち、品種に応じた農作物を生産する際に好適な地理領域、作付面積の割合等が出力される。例えば、生産される農業生産物の販売単価がより高くなるような、地理領域、作付面積の割合等が出力される。これにより、生産可能エリアのうち一部の地理領域を利用して農作物を効率的に生産することができる。

　なお、サーバ１０の生産計画部１０４２は、不図示のデータベース、外部サーバ等から、農作物の需給、農作物の価格に関する情報を取得し、第一生産計画モデル１０２１の入力データに含めても良い。
　この場合、第一生産計画モデル１０２１は、農作物の需給、農作物の価格に関する情報に基づき、農作物の収穫後、販売の時点において消費者による需要が多い、または価格が高くなるように農作物の生産計画に関する生産計画情報が出力する構成としても良い。つまり、農作物に関する生産計画情報は、農作物の需給に関する情報、農作物の価格に関する情報に基づき作成されても良い。
　これにより、選択した品種を、消費者からの需要がより多く、価格がより高くなる時期に収穫および販売できるように効率的に生産することができる。

　サーバ１０の生産計画部１０４２は、出力された工程データ、生産エリアをユーザ端末２０へ送信する。ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１は、受信した工程データ、生産エリアを表示し、ユーザに提示する。

　ステップＳ１０５において、ユーザは、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に提示された工程データ、生産エリアを確認する。ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に表示された「確認ボタン」等を押下することにより、工程データ、生産エリアを含む承認リクエストをサーバ１０へ送信する。

　サーバ１０の生産計画部１０４２は、承認リクエストを受信すると、受信したユーザＩＤ、品種ＩＤ、地点ＩＤ、ステップＳ１０４において出力した工程データ、生産エリアを、それぞれ、生産計画テーブル１０１５の新たなレコードの、ユーザＩＤ、品種ＩＤ、地点ＩＤ、生産エリア、工程データの項目に記憶する。

　サーバ１０の生産計画部１０４２は、承認するリクエストを受信しない場合は、生産計画の確定を行わず、生産計画テーブル１０１５に生産計画情報を記憶しない。

　＜生産計画処理（第二実施例）＞
　生産計画処理（第二実施例）は、農作物の生産計画を作成するための処理である。生産計画処理（第二実施例）において、ユーザは、農作物を生産する生産地点を指定すると、当該生産地点において生産することが望ましい品種候補、および当該品種候補ごとの農作物の生産計画を出力し、取得することができる。

　＜生産計画処理（第二実施例）の概要＞
　生産計画処理（第二実施例）は、生産地点を照会し、生産地点を選択し、生産地点から環境情報を取得し、品種候補・品種候補ごとの生産計画を作成し出力し、品種・生産計画を選択し、品種・生産計画を確定する一連の処理である。

　＜生産計画処理（第二実施例）の詳細＞
　以下に、生産計画処理（第二実施例）の詳細を説明する。

　ステップＳ２０１において、ユーザは、サーバ１０に生産地点を照会する。
　具体的に、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、ユーザ端末２０のブラウザアプリケーション等を実行し、所定のＵＲＬ（Ｕｎｉｆｏｒｍ　Ｒｅｓｏｕｒｃｅ　Ｌｏｃａｔｏｒ）等を入力することにより、サーバ１０が提供するウェブページを開く。このとき、ユーザ端末２０の生産計画部１０４２は、ユーザＩＤ２０１１を含むリクエストをサーバ１０へ送信する。

　サーバ１０の生産計画部１０４２は、受信したユーザＩＤに基づき、生産地点テーブル１０１４のユーザＩＤの項目を検索し、地点ＩＤ、地点名を取得し特定する。

　サーバ１０の生産計画部１０４２は、特定した地点ＩＤ、地点名をユーザ端末２０へ送信する。ユーザ端末２０の制御部２０４は、受信した地点ＩＤ、地点名を、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に一覧表示し、ユーザに提示する。
　つまり、ユーザ端末２０の制御部２０４は、地点情報を特定するための情報をユーザに対して提示する。

　ステップＳ２０２において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、ユーザから、農作物の生産地点に関する地点情報を受け付ける地点受付ステップを実行する。
　具体的に、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に一覧表示された地点ＩＤ、地点名から１の地点ＩＤ、地点名を選択する。なお、ユーザは、複数の地点ＩＤ、地点名を選択可能な構成としても良い。
　つまり、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、地点情報を特定するための情報を選択する。

　ユーザ端末２０の制御部２０４は、ユーザにより選択された地点ＩＤをサーバ１０へ送信する。サーバ１０の生産計画部１０４２は、受信した地点ＩＤを、地点情報として受け付ける。

　ステップＳ２０３において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、農作物の生産環境に関する環境情報を取得する環境取得ステップを実行する。
　ステップＳ２０３は、生産計画処理（第一実施例）のステップＳ１０３と同様であるため説明を省略する。

　ステップＳ２０４において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、複数の農作物の品種に関する複数の品種情報および、複数の品種情報により特定される複数の品種に応じた複数の農作物の生産計画に関する複数の生産計画情報を出力する計画出力ステップを実行する。

　具体的に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得した環境データを入力データとして、第二生産計画モデル１０２２に適用する。第二生産計画モデル１０２２は、農作物の品種を特定する品種ＩＤ（候補品種ＩＤ）、当該候補品種ＩＤにより特定される品種に応じた農作物の生産計画が規定された工程データを出力データとして出力する。出力データは、複数の候補品種ＩＤごとに、それぞれの候補品種ＩＤに対応する工程データが関連づけられたデータである。

　また、ステップＳ２０４において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、品種に応じた農作物を生産する地理領域に関する生産エリアを特定する生産エリア特定ステップを実行しても良い。計画出力ステップは、生産エリア特定ステップにより特定された生産エリアにおける、農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力するステップを実行しても良い。
　具体的に、第二生産計画モデル１０２２は、出力データとして出力される品種ＩＤに、当該品種ＩＤにより特定される品種に応じた農作物を生産する地理領域が規定された生産エリアを出力データとして出力しても良い。例えば、地点ＩＤにより特定される生産地点の生産可能エリアに含まれる地理領域のうち、品種に応じた農作物を生産する際に好適な地理領域、作付面積の割合等が出力される。これにより、生産可能エリアのうち一部の地理領域を利用して農作物を効率的に生産することができる。

　第二生産計画モデル１０２２は、複数の候補品種ＩＤごとの評価値をスコアとして算定し出力する。具体的に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得した環境データに応じて、当該農作物の生産環境においてより好適な品種ほど高い評価値となるようなスコアを算定し、出力する。例えば、生産される農作物の生産環境に適しており、農作物の生産量、農作物の品質等が高くなる品種ほど、より高い評価値となるスコアが算定される。
　これにより、ユーザは、指定した地点における生産環境において、生産するのに適した品種を選択し効率的に生産することができる。

　なお、サーバ１０の生産計画部１０４２は、不図示のデータベース、外部サーバ等から、農作物の需給、農作物の価格に関する情報を取得し、第二生産計画モデル１０２２の入力データに含めても良い。
　この場合、サーバ１０の生産計画部１０４２は、農作物の需給、農作物の価格に関する情報に基づき、複数の候補品種ＩＤごとの評価値をスコアとして算定し出力しても良い。具体的に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得した農作物の需給に関する情報に基づき、消費者による需要が多い農作物にかかる品種ほど高い評価値となるようなスコアを算定し、出力する。同様に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得した農作物の価格に関する情報に基づき、より価格が高い農作物にかかる品種ほど高い評価値となるようなスコアを算定し、出力する。
　これにより、ユーザは、指定した地点における生産環境において、生産するのに適しており、かつ、消費者からの需要が多く、価格が高い品種を選択し効率的に生産することができる。

　この場合、第二生産計画モデル１０２２は、農作物の需給、農作物の価格に関する情報に基づき、農作物の収穫後、販売の時点において消費者による需要が多い、または価格が高くなるように農作物の生産計画に関する生産計画情報が出力する構成としても良い。つまり、農作物に関する生産計画情報は、農作物の需給に関する情報、農作物の価格に関する情報に基づき作成されても良い。
　これにより、選択した品種を、消費者からの需要がより多く、価格がより高くなる時期に収穫および販売できるように効率的に生産することができる。

　サーバ１０の生産計画部１０４２は、出力された候補品種ＩＤ、工程データ、生産エリアをユーザ端末２０へ送信する。サーバ１０の生産計画部１０４２は、候補品種ＩＤにより、品種テーブルを介して特定される品種名、候補品種ＩＤごとのスコアをユーザ端末２０へ送信しても良い。
　ユーザ端末２０の制御部２０４は、受信した候補品種ＩＤ、工程データ、生産エリアを、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に一覧表示し、ユーザにリストとして提示する。ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１は、候補品種ＩＤごとの評価値が大きい順に優先順位を設定し、当該優先順位に応じた順番でユーザに対して提示しても良い。例えば、優先順位が高い候補品種ＩＤをリストの上位に表示させたり、複数の候補品種ＩＤをカルーセルまたはページ送りにより表示する場合にはより先頭のページに候補品種ＩＤを表示させることが考えられる。
　これにより、ユーザは、指定した地点における生産環境において、生産するのに適した品種を直感的に選択することができる。つまり、ユーザ端末２０の制御部２０４は、品種情報を特定するための情報をユーザに対して提示する。

　ステップＳ２０５において、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に一覧表示された候補品種ＩＤから１の品種ＩＤを選択する。なお、ユーザは、複数の品種ＩＤを選択可能な構成としても良い。例えば、選択された品種ＩＤに関連づけられた生産エリアが、地点ＩＤにより特定される生産可能エリアの地理領域、面積を超えない範囲内において、複数の品種ＩＤを選択できる構成としても良い。つまり、地点ＩＤにより特定される生産可能エリアに含まれる地理領域の範囲内において、ユーザが、複数の品種ＩＤを組み合わせて選択可能な構成としても良い。つまり、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、品種情報を特定するための情報を選択する。
　ユーザ端末２０の制御部２０４は、選択された品種ＩＤ、品種ＩＤに対応する工程データ、生産エリアを含む承認リクエストをサーバ１０へ送信する。
　サーバ１０の生産計画部１０４２は、承認リクエストを受信すると、受信したユーザＩＤ、品種ＩＤ、地点ＩＤ、生産エリア、品種ＩＤに対応する工程データを、それぞれ、生産計画テーブル１０１５の新たなレコードの、ユーザＩＤ、品種ＩＤ、地点ＩＤ、生産エリア、工程データの項目に記憶する。

　＜生産計画処理（第三実施例）＞
　生産計画処理（第三実施例）は、農作物の生産計画を作成するための処理である。生産計画処理（第三実施例）において、ユーザは、農作物を生産する生産地点を指定すると、当該生産地点において生産することが望ましい品種候補を取得することができる。ユーザは、品種候補から農作物を生産する品種を選択すると、当該農作物の生産計画を出力し、取得することができる。

　＜生産計画処理（第三実施例）の概要＞
　生産計画処理（第三実施例）は、生産地点を照会し、生産地点を選択し、生産地点から環境情報を取得し、品種候補を出力し、品種を選択し、生産計画を作成し出力し、生産計画を確定する一連の処理である。

　＜生産計画処理（第三実施例）の詳細＞
　以下に、生産計画処理（第三実施例）の詳細を説明する。

　ステップＳ３０１、Ｓ３０２は、それぞれ、生産計画処理（第二実施例）のステップＳ２０１、Ｓ２０２と同様であるため説明を省略する。

　ステップＳ３０３において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、農作物の生産環境に関する環境情報を取得する環境取得ステップを実行する。
　ステップＳ３０３は、生産計画処理（第一実施例）のステップＳ１０３と同様であるため説明を省略する。

　ステップＳ３０４において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、複数の農作物の品種に関する複数の品種情報を出力する品種出力ステップを実行する。

　具体的に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得した環境データを入力データとして、第三生産計画モデル１０２３に適用する。第三生産計画モデル１０２３は、農作物の品種を特定する品種ＩＤ（候補品種ＩＤ）を出力データとして出力する。

　第三生産計画モデル１０２３は、複数の候補品種ＩＤごとの評価値をスコアとして算定し出力する。具体的に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得した環境データに応じて、当該農作物の生産環境においてより好適な品種ほど高い評価値となるようなスコアを算定し、出力する。例えば、生産される農作物の生産環境に適しており、農作物の生産量、農作物の品質等が高くなる品種ほど、より高い評価値となるスコアが算定される。
　これにより、ユーザは、指定した地点における生産環境において、生産するのに適した品種を選択し効率的に生産することができる。

　なお、サーバ１０の生産計画部１０４２は、不図示のデータベース、外部サーバ等から、農作物の需給、農作物の価格に関する情報を取得し、第三生産計画モデル１０２３の入力データに含めても良い。
　この場合、サーバ１０の生産計画部１０４２は、農作物の需給、農作物の価格に関する情報に基づき、複数の候補品種ＩＤごとの評価値をスコアとして算定し出力しても良い。具体的に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得した農作物の需給に関する情報に基づき、消費者による需要が多い農作物にかかる品種ほど高い評価値となるようなスコアを算定し、出力する。同様に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得した農作物の価格に関する情報に基づき、より価格が高い農作物にかかる品種ほど高い評価値となるようなスコアを算定し、出力する。
　これにより、ユーザは、指定した地点における生産環境において、生産するのに適しており、かつ、消費者からの需要が多く、価格が高い品種を選択し効率的に生産することができる。

　サーバ１０の生産計画部１０４２は、出力された候補品種ＩＤをユーザ端末２０へ送信する。サーバ１０の生産計画部１０４２は、候補品種ＩＤにより、品種テーブルを介して特定される品種名、候補品種ＩＤごとのスコアをユーザ端末２０へ送信しても良い。
　ユーザ端末２０の制御部２０４は、受信した候補品種ＩＤを、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に一覧表示し、ユーザにリストとして提示する。ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１は、候補品種ＩＤごとの評価値が大きい順に優先順位を設定し、当該優先順位に応じた順番でユーザに対して提示しても良い。例えば、優先順位が高い候補品種ＩＤをリストの上位に表示させたり、複数の候補品種ＩＤをカルーセルまたはページ送りにより表示する場合にはより先頭のページに候補品種ＩＤを表示させることが考えられる。
　これにより、ユーザは、指定した地点における生産環境において、生産するのに適した品種を直感的に選択することができる。つまり、ユーザ端末２０の制御部２０４は、品種情報を特定するための情報をユーザに対して提示する。

　ステップＳ３０５において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、ユーザから、品種出力ステップにおいて出力された複数の品種情報のうち、所定の品種情報を選択する指示を受け付ける品種受付ステップを実行する。
　具体的に、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に一覧表示された候補品種ＩＤから１の品種ＩＤを選択する。なお、ユーザは、複数の品種ＩＤを選択可能な構成としても良い。つまり、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、品種情報を特定するための情報を選択する。
　ユーザ端末２０の制御部２０４は、選択された品種ＩＤを含む選択リクエストをサーバ１０へ送信する。

　ステップＳ３０６において、サーバ１０の生産計画部１０４２は、取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、品種受付ステップにおいて受け付けた品種情報により特定される品種に応じた農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力する計画出力ステップを実行する。

　具体的に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、受信した選択リクエストに含まれる品種ＩＤ、取得した環境データを入力データとして、第一生産計画モデル１０２１に適用する。第一生産計画モデル１０２１は、品種ＩＤとして入力された品種に応じた農作物の生産計画が規定された工程データを出力データとして出力する。
　ステップＳ３０６は、生産計画処理（第一実施例）のステップＳ１０４と同様であるため説明を省略する。

　ステップＳ３０７において、ユーザは、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に提示された工程データ、生産エリアを確認する。
　ステップＳ３０７は、生産計画処理（第一実施例）のステップＳ１０５と同様であるため説明を省略する。

　＜農機予約処理＞
　農機予約処理は、生産計画処理により作成された農作物の生産計画に基づき、生産計画に必要となる農機を特定し予約する処理である。

　＜農機予約処理の概要＞
　農機予約処理は、生産計画処理において生産計画が確定すると、生産計画に含まれる農作業の工程において必要となる農機種別を特定し、農機種別から使用可能な農機を照会し、生産計画および農機をユーザに提示するとともに、農機の選択、生産計画の変更を受け付け、農機予約を確定する一連の処理である。

　＜農機予約処理の詳細＞
　以下に、農機予約処理の詳細を説明する。農機予約処理は、生産計画処理（第一実施例）、生産計画処理（第二実施例）、生産計画処理（第三実施例）に引き続き実行される処理である。

　ステップＳ５０１は、生産計画処理（第一実施例）のステップＳ１０５、生産計画処理（第二実施例）のステップＳ２０６、生産計画処理（第三実施例）のステップＳ３０７のいずれかに相当する。

　ステップＳ５０２において、サーバ１０の農機予約部１０４３は、品種受付ステップにおいて受け付けた品種情報、および、計画出力ステップにおいて出力された生産計画情報に基づき、生産計画情報に含まれる農作業の工程に応じた農機種別を特定する農機種別特定ステップを実行する。
　具体的に、サーバ１０の農機予約部１０４３は、ユーザＩＤ２０１１に基づき、生産計画テーブル１０１５のユーザＩＤの項目を検索し、品種ＩＤ、工程データを取得し、特定する。サーバ１０の農機予約部１０４３は、工程データに含まれる、農作業の工程に関する情報（工程情報）を取得する。サーバ１０の農機予約部１０４３は、品種ＩＤ、工程情報に基づき、農機特定テーブル１０１６の品種ＩＤ、工程の項目を検索し、農機種別を取得し、特定する。

　ステップＳ５０２において、農機種別特定ステップは、生産計画に含まれる農作業の工程に応じた複数の農機種別を特定するステップを実行する。
　具体的に、サーバ１０の農機予約部１０４３は、工程データに含まれる複数の農作業の工程のそれぞれに対して、複数の農機種別を取得し、特定しても良い。

　ステップＳ５０３において、サーバ１０の農機予約部１０４３は、品種受付ステップにおいて受け付けた品種情報、および、計画出力ステップにおいて出力された生産計画情報に基づき、生産計画情報に含まれる農作業の工程に応じた農機を特定する農機特定ステップを実行する。

　具体的に、サーバ１０の農機予約部１０４３は、特定した農機種別に基づき、農機管理テーブル１０１７の農機種別の項目を検索し、農機ＩＤ、農機種別、位置データを取得し、特定する。これにより、サーバ１０の農機予約部１０４３は、生産計画情報に含まれる農作業の工程に応じた農機を特定することができる。

　なお、サーバ１０の農機予約部１０４３は、特定した農機ＩＤに基づき、農機予約テーブル１０１８の農機ＩＤの項目を検索し、開始日時、終了日時を取得し特定する。
　サーバ１０の農機予約部１０４３は、農機予約情報の開始日時、終了日時を、それぞれ、農機に対応する農作業の工程の開始時期、終了日時と比較し、農機ＩＤにより特定される農機が、当該農機に対応する農作業の工程の開始時期、終了時期までの期間に使用可能か判定する。
　例えば、農作業の工程の開始時期、終了日時までの期間に、第三者による農機の予約が入っている場合には、当該農機は使用することができないため、サーバ１０の農機予約部１０４３は、当該農機に対応する農機ＩＤを除外する処理を実行する。
　このようにサーバ１０の農機予約部１０４３は、工程データに含まれる複数の農作業の工程のそれぞれに対して、第三者による農機の予約が入っておらず、予約することが可能な農機の農機ＩＤを特定する。

　ステップＳ５０３において、農機特定ステップは、生産計画に含まれる農作業の工程に応じた複数の農機を特定するステップを実行する。
　具体的に、サーバ１０の農機予約部１０４３は、工程データに含まれる複数の農作業の工程のそれぞれに対して、複数の農機を取得し、特定しても良い。

　ステップＳ５０４において、サーバ１０の農機予約部１０４３は、計画出力ステップにおいて出力された生産計画情報をユーザに提示する計画提示ステップを実行する。
　具体的に、サーバ１０の農機予約部１０４３は、ステップＳ５０２において取得した工程データをユーザ端末２０に送信する。
　ユーザ端末２０の制御部２０４は、受信した工程データに含まれる農作業の工程をユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に表示し、ユーザに提示する。これにより、生産計画処理において出力された生産計画情報がユーザに対して提示される。

　ステップＳ５０４において、サーバ１０の農機予約部１０４３は、農機特定ステップにおいて特定された農機をユーザに提示する農機提示ステップ（生産資源提示ステップ）を実行する。
　具体的に、サーバ１０の農機予約部１０４３は、ステップＳ５０３において特定した農機の農機ＩＤをユーザ端末２０に送信する。サーバ１０の農機予約部１０４３は、農機ＩＤに基づき、農機管理テーブル１０１７を介して特定可能な当該農機の農機ＩＤ、所有者ＩＤ、農機種別、位置データ、レンタル代金等をユーザ端末２０に送信しても良い。
　ユーザ端末２０の制御部２０４は、受信した農機ＩＤを含む農機情報をユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に表示し、ユーザに対して提示する。

　図１６は、農機予約処理の動作を示す画面例である。ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に表示される画面７０には、生産計画情報７１０、生産計画情報に含まれる農作業の各工程７１１～７１９、農作業の工程に関連づけられた農機情報ダイアログ７３０、７３１、ユーザが選択可能な農機情報の一覧リスト７４１が含まれる。
　ユーザは、画面７０に含まれる生産計画情報７１０を確認することにより、農作業の各工程をいつごろ実施する必要があるのか視覚的に確認することができる。ユーザは、画面７０に表示される農機情報ダイアログ７３０、７３１を確認することにより、農作業の工程ごとにどのような農機が必要となるかを確認することができる。
　ユーザは、画面７０に含まれる農機情報の一覧リスト７４１を確認することにより、予約可能な農機の農機情報を確認することができるとともに、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、予約する農機を選択することができる。

　ステップＳ５０４において、農機提示ステップは、農機特定ステップ（生産資源特定ステップ）において特定された農機を、計画提示ステップにおいてユーザに提示された生産計画情報に含まれる農作業の工程と同時にユーザに提示するステップを実行する。
　具体的に、サーバ１０の農機予約部１０４３は、特定した農機ＩＤに基づき、農機予約テーブル１０１８の農機ＩＤの項目を検索し、農機ＩＤごとの開始日時、終了日時を取得する。サーバ１０の農機予約部１０４３は、農機ＩＤごとの開始日時、終了日時をユーザ端末２０に送信する。
　ユーザ端末２０の制御部２０４は、受信した農機ＩＤにより特定される農機の農機情報を、工程データに含まれる農作業の各工程と同時に、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に表示し、ユーザに提示する。これにより、ユーザは、農作業の工程ごとに、必要となる農機を同時に確認することができ、いつ、どのような時期に農機が必要となるのかを直感的に確認することができる。

　ステップＳ５０４において、農機提示ステップは、農機特定ステップにおいて特定された複数の農機を、複数の農機ごとの優先度に応じてユーザに提示するステップを実行する。
　具体的に、サーバ１０の農機予約部１０４３は、複数の農機ＩＤごとの評価値を農機スコアとして算定し出力する。

　例えば、サーバ１０の農機予約部１０４３は、ユーザ端末２０の位置情報センサ２０６３から出力されるユーザ端末２０の位置データを取得し、ステップＳ５０３において取得した農機ごとの位置データと比較することにより、農機ごとのユーザ端末２０からの距離をユーザからの距離として算定し取得する。サーバ１０の農機予約部１０４３は、取得した農機とユーザとの距離に基づき、ユーザから距離が近い農機ほど高い評価値となるような農機スコアを算定し出力する。

　例えば、サーバ１０の農機予約部１０４３は、特定した地点ＩＤの位置データを生産地点テーブルまたは不図示のテーブル等を用いて取得し、ステップＳ５０３において取得した農機ごとの位置データと比較することにより、農機ごとの生産地点からの距離を算定し取得する。サーバ１０の農機予約部１０４３は、取得した農機と生産地点との距離に基づき、生産地点から距離が近い農機ほど高い評価値となるような農機スコアを算定し出力する。
　つまり、農作物の生産計画に関連づけられた農作物を生産する地点から、農機までの距離に基づき、距離が近い農機ほど高い評価値となるような農機スコアを算定し出力する。

　例えば、サーバ１０の農機予約部１０４３は、ステップＳ５０３において取得したレンタル代金に基づき、レンタル代金が安いほど高い評価値となるような農機スコアを算定し出力する。

　その他、農機スコアは、ユーザから農機までの距離、生産地点から農機までの距離、レンタル代金のいずれかを組み合わせて算定しても構わない。

　サーバ１０の農機予約部１０４３は、農機ＩＤごとの農機スコアをユーザ端末２０へ送信しても良い。
　ユーザ端末２０の制御部２０４は、受信した農機ＩＤに対応する農機の農機情報を、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に一覧表示し、ユーザにリストとして提示する。ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１は、農機ＩＤごとの農機スコアが大きい順に優先順位を設定し、当該優先順位に応じた順番に農機情報を並べてユーザに対して提示しても良い。例えば、優先順位が高い農機情報をリストの上位に表示させたり、複数の農機情報をカルーセルまたはページ送りにより表示する場合にはより先頭のページに農機情報を表示させることが考えられる。
　これにより、ユーザは、複数の農機から好ましい農機を簡単に選択することができる。

　ユーザ端末２０の制御部２０４は、画面７０に含まれる農機情報の一覧リスト７４１において、農機スコアが大きい順番に、農機情報を並べてユーザに対して提示する。

　ステップＳ５０４において、サーバ１０の農機予約部１０４３は、農機特定ステップにおいて特定された農機に基づき、ユーザに対して、生産計画情報に含まれる農作業の工程の実施時期の変更を提案する変更提案ステップを実行する。
　具体的に、サーバ１０の農機予約部１０４３は、農機管理テーブル１０１７および農機予約テーブル１０１８を参照して、第三者による農機の予約が入っていることにより、ステップＳ５０３において除外された農機の農機ＩＤを候補農機ＩＤとして特定する。サーバ１０の農機予約部１０４３は、候補農機ＩＤのそれぞれに対して、農機スコアを算定する。
　サーバ１０の農機予約部１０４３は、候補農機ＩＤに対して算定された農機スコアが、所定の値よりも大きい場合には、当該候補農機ＩＤにより特定される農機を使用できるように、農作業の工程の実施時期の変更を特定し、ユーザ端末２０へ送信する。ユーザ端末２０の制御部２０４は、ユーザに対して農作業の工程の実施時期の変更を提案する情報をユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に表示し、提示する。

　図１７は、農機予約処理の動作を示す画面例である。ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に表示される画面７０には、農作業の工程の実施時期の変更を提案する提案ダイアログ７５０が含まれる。画面７０に描画される、図１６と同様の描画オブジェクトについての説明は省略する。
　ユーザは、提示内容を確認し、農作業の工程の実施時期を変更する場合は、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に表示された承認ボタン７５５を押下する。ユーザ端末２０の制御部２０４は、農作業の工程の実施時期を変更するリクエストをサーバ１０へ送信する。サーバ１０の農機予約部１０４３は、リクエストを受信すると、生産計画テーブル１０１５の工程データに含まれる、該当する農作業の工程の実施時期を変更する。

　ステップＳ５０４において、サーバ１０の農機予約部１０４３は、品種受付ステップにおいて受け付けた品種情報により特定される品種に応じた農作物の生産量および消費量を含む需給情報を取得する需給取得ステップを実行する。サーバ１０の農機予約部１０４３は、需給取得ステップにおいて取得した需給情報に基づき、ユーザに対して、農作物の品種の変更を提案する品種変更ステップを実行する。
　需給取得ステップは、品種受付ステップにおいて受け付けた品種情報により特定される品種に応じた農作物の価格情報を取得するステップを含む。ステップＳ５０４において、品種変更ステップは、需給取得ステップにおいて取得した価格情報に基づき、農作物の品種の変更を提案するステップを実行する。

　具体的に、サーバ１０の生産計画部１０４２は、不図示のデータベース、外部サーバ等から、農作物の需給、農作物の価格に関する情報を取得する。
　サーバ１０の農機予約部１０４３は、取得した農作物の需要、農作物の価格が所定値よりも大きい品種について、当該品種に対応する品種ＩＤを品種テーブル１０１３に基づき特定し、ユーザ端末２０へ送信する。
　ユーザ端末２０の制御部２０４は、ユーザに対して農作物の品種の変更を提案する情報をユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に表示し、提示する。
　ユーザは、提示内容を確認し、農作物の品種を変更する場合は、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、ユーザ端末２０のディスプレイ２０８１に表示された「承認ボタン」等を押下する。ユーザ端末２０の制御部２０４は、農作物の品種を変更するリクエストをサーバ１０へ送信する。サーバ１０の農機予約部１０４３は、リクエストを受信すると、生産計画テーブル１０１５の品種ＩＤの項目を更新する。
　なお、この場合、生産計画処理（第一実施例）、生産計画処理（第二実施例）、生産計画処理（第三実施例）を改めて実行する構成としても良い。

　ステップＳ５０５において、サーバ１０の農機予約部１０４３は、ユーザから、計画提示ステップにおいてユーザに提示された農機に対する選択操作を受け付ける農機選択ステップ（生産資源選択ステップ）を実行する。
　具体的に、ユーザは、ユーザ端末２０の入力装置２０６などを操作することにより、ステップＳ５０４において提示された複数の農機から、予約する農機を選択する。

　ステップＳ５０５において、サーバ１０の農機予約部１０４３は、農機選択ステップにおいて選択された農機を、生産計画情報に含まれる農作業の工程の実施期間と関連づけて、農機に関する予約情報として記憶する農機予約ステップ（生産資源予約ステップ）を実行する。
　具体的に、ユーザ端末２０の制御部２０４は、選択された農機の農機ＩＤ、選択された農機に対応する農作業の工程の開始時期、終了時期の情報をサーバ１０へ送信する。サーバ１０の農機予約部１０４３は、受信した農機ＩＤ、開始時期、終了時期を、それぞれ、農機予約テーブル１０１８の新たなレコードの農機ＩＤ、開始日時、終了日時の項目に記憶する。これにより、所定の農作業の工程に対応して、農機の予約が確定する。

　＜学習処理＞
　第一生産計画モデル１０２１、第二生産計画モデル１０２２、第三生産計画モデル１０２３（以下、生産計画モデル）の一例として、深層学習におけるディープニューラルネットワークによる深層学習モデルを説明する。
　生産計画モデルは、深層学習モデルである必要は必ずしもなく、任意の機械学習、人工知能モデルでも良い。また、生産計画モデルは、農業生産における専門家等の知見に基づきルールベースで構築されたモデルであっても良い。

　生産計画モデルの学習処理を以下に説明する。

　＜第一生産計画モデル１０２１の学習処理＞
　第一生産計画モデル１０２１の学習処理は、第一生産計画モデル１０２１に含まれるディープニューラルネットワークの学習パラメータを深層学習により学習させる処理である。

　＜第一生産計画モデル１０２１の学習処理の概要＞
　第一生産計画モデル１０２１の学習処理は、品種情報、環境情報を入力データ（入力ベクトル）として、生産計画情報が出力データ（教師データ）となるように、第一生産計画モデル１０２１に含まれるディープニューラルネットワークの学習パラメータを深層学習により学習させる処理である。

　＜第一生産計画モデル１０２１の学習処理の詳細＞
　サーバ１０の学習部１０５１は、品種情報、環境情報などを入力データ（入力ベクトル）として、生産計画情報を出力データ（教師データ）となるよう、学習データを作成する。

　サーバ１０の学習部１０５１は、農作物の需給に関する情報、農作物の価格に関する情報などを入力データ（入力ベクトル）として、農作物の収穫後、販売の時点において消費者による需要が多い、または価格が高くなるような農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力データ（教師データ）となるよう、学習データを作成しても良い。

　サーバ１０の学習部１０５１は、学習データに基づき、第一生産計画モデル１０２１のディープニューラルネットワークを学習させるための訓練データ、テストデータ、検証データなどのデータセットを作成する。
　サーバ１０の学習部１０５１は、作成したデータセットに基づき第一生産計画モデル１０２１に含まれるディープニューラルネットワークの学習パラメータを深層学習により学習させる。

　＜第二生産計画モデル１０２２の学習処理＞
　第二生産計画モデル１０２２の学習処理は、第二生産計画モデル１０２２に含まれるディープニューラルネットワークの学習パラメータを深層学習により学習させる処理である。

　＜第二生産計画モデル１０２２の学習処理の概要＞
　第二生産計画モデル１０２２の学習処理は、環境情報を入力データ（入力ベクトル）として、農作物の品種情報および、当該品種情報により特定される品種ごとの生産計画情報が出力データ（教師データ）となるように、第二生産計画モデル１０２２に含まれるディープニューラルネットワークの学習パラメータを深層学習により学習させる処理である。教師データには、農作物の品種情報および、当該品種情報により特定される品種ごとの生産計画情報ごとの評価値であるスコアを含めても良い。
　例えば、スコアは、農業の専門家等による、農作物の生産環境、成育環境に関する、アンケート等による主観的な評価値に基づき定めても良い。また、スコアは、生産される農作物の生産量、品質に関するデータに基づき算定された値に基づき定めても良い。

　＜第二生産計画モデル１０２２の学習処理の詳細＞
　サーバ１０の学習部１０５１は、環境情報などを入力データ（入力ベクトル）として、農作物の品種情報および、当該品種情報により特定される品種ごとの生産計画情報を出力データ（教師データ）となるよう、学習データを作成する。

　サーバ１０の学習部１０５１は、農作物の需給に関する情報、農作物の価格に関する情報などを入力データ（入力ベクトル）として、農作物の品種情報および、当該品種情報により特定される品種ごとの農作物の収穫後、販売の時点において消費者による需要が多い、または価格が高くなるような農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力データ（教師データ）となるよう、学習データを作成しても良い。

　サーバ１０の学習部１０５１は、学習データに基づき、第二生産計画モデル１０２２のディープニューラルネットワークを学習させるための訓練データ、テストデータ、検証データなどのデータセットを作成する。
　サーバ１０の学習部１０５１は、作成したデータセットに基づき第二生産計画モデル１０２２に含まれるディープニューラルネットワークの学習パラメータを深層学習により学習させる。

　＜第三生産計画モデル１０２３の学習処理＞
　第三生産計画モデル１０２３の学習処理は、第三生産計画モデル１０２３に含まれるディープニューラルネットワークの学習パラメータを深層学習により学習させる処理である。

　＜第三生産計画モデル１０２３の学習処理の概要＞
　第三生産計画モデル１０２３の学習処理は、環境情報を入力データ（入力ベクトル）として、農作物の品種情報を出力データ（教師データ）となるように、第三生産計画モデル１０２３に含まれるディープニューラルネットワークの学習パラメータを深層学習により学習させる処理である。教師データには、農作物の品種情報ごとの評価値であるスコアを含めても良い。
　例えば、スコアは、農業の専門家等による、農作物の生産環境、成育環境に関する、アンケート等による主観的な評価値に基づき定めても良い。また、スコアは、生産される農作物の生産量、品質に関するデータに基づき算定された値に基づき定めても良い。

　＜第三生産計画モデル１０２３の学習処理の詳細＞
　サーバ１０の学習部１０５１は、環境情報などを入力データ（入力ベクトル）として、農作物の品種情報が出力データ（教師データ）となるよう、学習データを作成する。
　サーバ１０の学習部１０５１は、学習データに基づき、第三生産計画モデル１０２３のディープニューラルネットワークを学習させるための訓練データ、テストデータ、検証データなどのデータセットを作成する。
　サーバ１０の学習部１０５１は、作成したデータセットに基づき第三生産計画モデル１０２３に含まれるディープニューラルネットワークの学習パラメータを深層学習により学習させる。

　＜変形例＞
　本開示においては、生産計画処理により作成された農作物の生産計画に基づき、生産計画に必要となる農機を特定し予約する処理を開示した。農機予約処理には、農機を特定し予約する処理に加えて、農機の操縦者、運転者、オペレータ等（以下、オペレータ）の人物を特定し予約する処理を含めても良い。
　具体的に、サーバ１０の記憶部１０１は、品種、農作業の工程からオペレータ種別を特定するための情報（オペレータ特定情報）を記憶し、管理するためのテーブルとしてオペレータ特定テーブルを備える。サーバ１０の記憶部１０１は、オペレータに関する情報（オペレータ管理情報）を記憶し管理するためテーブルとしてオペレータ管理テーブルを備える。

　オペレータ特定テーブルは、農機特定テーブル１０１６において、農機種別に代えて、トラクター運転手、コンバイン運転手、田植機運転手、ドローン操縦士等のオペレータ種別のカラムを有するテーブルである。
　オペレータ管理テーブルは、農機管理テーブル１０１７において、農機ＩＤ、農機種別に代えて、それぞれ、オペレータＩＤ、オペレータ種別のカラムを有するテーブルである。オペレータＩＤは、オペレータの人物それぞれを識別するためのオペレータ識別情報を記憶する項目である。オペレータＩＤには、オペレータの人物のユーザＩＤが記憶される構成としても良い。
　オペレータ管理テーブルの所有者ＩＤは、オペレータＩＤにより特定される人物の雇用者の会社識別情報、ユーザ識別情報を記憶しても良い。オペレータ管理テーブルの位置データは、オペレータＩＤにより特定される人物の位置情報、所在地、住所等の位置情報を記憶しても良い。オペレータ管理テーブルのレンタル代金は、オペレータＩＤにより特定される人物へ支払う報酬等が時給等により規定された情報を記憶しても良い。

　農機予約処理において、農機特定テーブル１０１６、農機管理テーブル１０１７を、それぞれ、オペレータ特定テーブル、オペレータ管理テーブルに読み替えることにより、農機予約処理と同様に、農機のオペレータの人物を特定し予約するオペレータ予約処理を実行することが可能である。
　オペレータ予約処理は、農機予約処理に含めても良い。具体的に、農機予約処理のステップＳ５０２において、農機種別に加えて、オペレータ種別が特定され、ステップＳ５０３において、農機の照会に加えて、オペレータの人物が照会され、ステップＳ５０４において、農機の提示、農機選択に加えて、オペレータの人物の提示、オペレータの人物の選択、ステップＳ５０５において、オペレータの人物の予約が確定する構成を含めることができる。
　これにより、本開示にかかるサービスのユーザは、農機の予約に加えて、当該農機を操作するためのオペレータを予約し、手配することもできる。

　本開示において、農機およびオペレータを、農業生産資源として特定することができる。同様に、農機種別およびオペレータ種別を、農業生産種別として特定することができる。同様に、農機予約処理を、農業生産資源特定処理として特定することができる。
　本開示における、農機予約処理は、農機を、農機およびオペレータと読み替えることにより、農機およびオペレータを含む農業生産資源を対象とした、農業生産資源予約処理として実行することができる。

　＜コンピュータの基本ハードウェア構成＞
　図１８は、コンピュータ９０の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ９０は、プロセッサ９０１、主記憶装置９０２、補助記憶装置９０３、通信ＩＦ９９１（インタフェース、Interface）を少なくとも備える。これらは通信バス９２１により相互に電気的に接続される。

　プロセッサ９０１とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ９０１は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。

　主記憶装置９０２とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、ＤＲＡＭ（Dynamic Random Access Memory）等の揮発性のメモリである。

　補助記憶装置９０３とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、ＨＤＤ（Hard Disc Drive）、光磁気ディスク、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ－ＲＯＭ、半導体メモリ等である。

　通信ＩＦ９９１とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
　ネットワークは、インターネット、ＬＡＮ、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、３Ｇ、４Ｇ、５Ｇ移動通信システム、ＬＴＥ（Long Term Evolution）、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク（例えばWi-Fi（登録商標））等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Ｚ－Ｗａｖｅ（登録商標）、ＺｉｇＢｅｅ（登録商標）、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、ＵＳＢ（Universal Serial Bus）ケーブル等により直接接続するものも含む。

　なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ９０に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ９０を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ９０は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ９０だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。

　＜コンピュータ９０の基本機能構成＞
　コンピュータ９０の基本ハードウェア構成（図１８）により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。

　なお、コンピュータ９０が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ９０に分散して設けても実現することができる。コンピュータ９０は、単一のコンピュータ９０だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。

　制御部は、プロセッサ９０１が補助記憶装置９０３に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置９０２に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。

　記憶部は、主記憶装置９０２、補助記憶装置９０３により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ９０１は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置９０２または補助記憶装置９０３に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ９０１に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。

　データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブル、マスタと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、マスタ、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル、マスタ同士の関係を設定し、関連づけることができる。
　通常、各テーブル、各マスタにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ９０１に、記憶部に記憶された特定のテーブル、マスタにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。

　なお、本開示におけるデータベース、マスタは、情報が構造的に規定された任意のデータ構造体（リスト、辞書、連想配列、オブジェクトなど）を含み得る。データ構造体には、データと、任意のプログラミング言語により記述された関数、クラス、メソッドなどを組み合わせることにより、データ構造体と見なし得るデータも含むものとする。

　通信部は、通信ＩＦ９９１により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ９０と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ９０から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ９０１に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ９０へ送信することができる。

　＜付記＞
　以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。

　（付記１）
　プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、ユーザから、農作物の品種に関する品種情報を受け付ける品種受付ステップ（Ｓ１０２）と、農作物の生産環境に関する環境情報を取得する環境取得ステップ（Ｓ１０３）と、環境取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、品種受付ステップにおいて受け付けた品種情報により特定される品種に応じた農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力する計画出力ステップ（Ｓ１０４）と、を実行させるプログラム。
　これにより、品種、生産環境に応じたより好適な生産計画を取得することができ、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

　（付記２）
　プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、農作物の生産環境に関する環境情報を取得する環境取得ステップ（Ｓ２０３）と、環境取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、複数の農作物の品種に関する複数の品種情報および、複数の品種情報により特定される複数の品種に応じた複数の農作物の生産計画に関する複数の生産計画情報を出力する計画出力ステップ（Ｓ２０４）と、を実行させるプログラム。
　これにより、生産環境に応じたより好適な品種、生産計画を取得することができ、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

　（付記３）
　プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、農作物の生産環境に関する環境情報を取得する環境取得ステップ（Ｓ３０３）と、環境取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、複数の農作物の品種に関する複数の品種情報を出力する品種出力ステップ（Ｓ３０４）と、ユーザから、品種出力ステップにおいて出力された複数の品種情報のうち、所定の品種情報を選択する指示を受け付ける品種受付ステップ（Ｓ３０５）と、環境取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、品種受付ステップにおいて受け付けた品種情報により特定される品種に応じた農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力する計画出力ステップ（Ｓ３０６）と、を実行させるプログラム。
　これにより、生産環境に応じたより好適な品種情報の取得することができ、品種に応じた生産計画を取得することができ、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

　（付記４）
　環境取得ステップ（Ｓ１０３）は、気候に関する気候情報を含む環境情報を取得するステップである、付記１から３のいずれか記載のプログラム。
　これにより、農作物の品種に対して、気候に適した生産計画情報を取得することができ、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

　（付記５）
　環境取得ステップ（Ｓ１０３）は、天気、気温、日照時間、および、降水量に関する情報を含む環境情報を取得するステップである、付記１から４のいずれか記載のプログラム。
　これにより、農作物の品種に対して、気候に適した生産計画情報を取得することができ、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

　（付記６）
　環境取得ステップ（Ｓ１０３）は、土壌の状態に関する土壌情報を含む環境情報を取得するステップである、付記１から５のいずれか記載のプログラム。
　これにより、農作物の品種に対して、土壌の状態に適した生産計画情報を取得することができ、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

　（付記７）
　プログラムは、プロセッサに、品種情報、および、計画出力ステップにおいて出力された生産計画情報に基づき、生産計画情報に含まれる農作業の工程に応じた農業生産資源を特定する生産資源特定ステップ（Ｓ５０２）と、を実行させる、付記１から６のいずれか記載のプログラム。
　これにより、生産計画情報に含まれる農作業の工程において必要となる農業生産資源（農機またはオペレータ）を特定することができる。ユーザは、生産計画情報に含まれる農作業の工程ごとに、どのような農業生産資源が必要となるのか確認することができる。

　（付記８）
　生産資源特定ステップは、生産計画情報に含まれる農作業の工程に応じた農機またはオペレータを、農業生産資源として特定するステップである、付記７記載のプログラム。
　これにより、生産計画情報に含まれる農作業の工程において必要となる農機またはオペレータを、農業生産資源として特定することができる。

　（付記９）
　プログラムは、プロセッサに、計画出力ステップにおいて出力された生産計画情報をユーザに提示する計画提示ステップ（Ｓ５０４）と、生産資源特定ステップにおいて特定された農業生産資源をユーザに提示する生産資源提示ステップ（Ｓ５０４）と、を実行させる、付記８記載のプログラム。
　これにより、ユーザは、生産計画情報と、必要となる農業生産資源を同時に確認することができる。

　（付記１０）
　生産資源提示ステップ（Ｓ５０４）は、生産資源特定ステップにおいて特定された農業生産資源を、計画提示ステップにおいてユーザに提示された生産計画情報に含まれる農作業の工程と同時にユーザに提示するステップである、付記９記載のプログラム。
　これにより、ユーザは、生産計画情報と、生産計画情報に含まれる農作業の工程ごとに、必要となる農業生産資源を同時に確認することができ、いつ、どのような時期に農業生産資源が必要となるのかを直感的に確認することができる。

　（付記１１）
　生産資源特定ステップ（Ｓ５０２）は、生産計画に含まれる農作業の工程に応じた複数の農業生産資源を特定するステップであり、生産資源提示ステップ（Ｓ５０４）は、生産資源特定ステップにおいて特定された複数の農業生産資源を、複数の農業生産資源のそれぞれの優先度に応じてユーザに提示するステップである、付記１０記載のプログラム。
　これにより、ユーザは、生産計画情報に含まれる農作業の工程ごとに、複数の農業生産資源が特定された場合において、優先順位に応じた提示を受けることにより、農業生産資源を簡単に選択することができる。

　（付記１２）
　農業生産資源のそれぞれの優先度は、ユーザから農業生産資源までの距離と、計画出力ステップにおいて出力された、農作物の生産計画に関連づけられた農作物を生産する地点から、農業生産資源までの距離と、農業生産資源のレンタル代金または報酬と、の少なくともいずれか１つに基づき算定される、付記１１記載のプログラム。
　これにより、ユーザは、距離が近く利便性の高い農業生産資源や、レンタル代金、報酬が安い農業生産資源を簡単に選択することができる。

　（付記１３）
　プログラムは、プロセッサに、ユーザから、計画提示ステップにおいてユーザに提示された農業生産資源に対する選択操作を受け付ける生産資源選択ステップ（Ｓ５０５）と、生産資源選択ステップにおいて選択された農業生産資源を、生産計画情報に含まれる農作業の工程の実施期間と関連づけて、農業生産資源に関する予約情報として記憶する生産資源予約ステップ（Ｓ５０５）と、を実行させる、付記９記載のプログラム。
　これにより、ユーザは、提示された農業生産資源を選択することにより、農業生産資源を予約することができる。農業生産資源の稼働率をより高めることができる。

　（付記１４）
　プログラムは、プロセッサに、生産資源特定ステップにおいて特定された農業生産資源に基づき、ユーザに対して、生産計画情報に含まれる農作業の工程の実施時期の変更を提案する変更提案ステップ（Ｓ５０４）と、を実行させる、付記８記載のプログラム。
　これにより、ユーザは、農業生産資源の予約状況に応じて、農作物の生産計画を変更することができる。農業生産資源の稼働率をより高めることができるとともに、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

　（付記１５）
　プログラムは、プロセッサに、環境取得ステップにおいて取得した環境情報に基づき、品種情報により特定される品種に応じた農作物を生産する地理領域に関する生産エリアを特定する生産エリア特定ステップ（Ｓ１０４）と、を実行させ、計画出力ステップ（Ｓ１０４）は、生産エリア特定ステップにより特定された生産エリアにおける、農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力するステップである、付記１から１４のいずれか記載のプログラム。
　これにより、農作物の生産により適した生産エリアにおいて農作物を生産することにより、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

　（付記１６）
　プログラムは、プロセッサに、品種情報により特定される品種に応じた農作物の生産量および消費量を含む需給情報を取得する需給取得ステップ（Ｓ５０４）と、需給取得ステップにおいて取得した需給情報に基づき、ユーザに対して、農作物の品種の変更を提案する品種変更ステップ（Ｓ５０４）と、を実行させる付記１から１５のいずれか記載のプログラム。
　これにより、農作物の需給関係に応じて、より需要が高い農作物の品種をユーザに対して提示することができる。

　（付記１７）
　需給取得ステップ（Ｓ５０４）は、品種情報により特定される品種に応じた農作物の価格情報を取得するステップを含み、品種変更ステップ（Ｓ５０４）は、需給取得ステップにおいて取得した価格情報に基づき、農作物の品種の変更を提案するステップである、付記１６記載のプログラム。
　これにより、農作物の需給関係に応じて、より需要が高く価格が高い農作物の品種をユーザに対して提示することができる。

　（付記１８）
　プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、プロセッサに、付記１から１７のいずれか記載のプログラムを実行させる、情報処理装置。
　これにより、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

　（付記１９）
　プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムであって、プロセッサに、付記１から１７のいずれか記載のプログラムを実行させる、情報処理システム。
　これにより、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

　（付記２０）
　プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置により実行される情報処理方法であって、プロセッサに、付記１から１７のいずれか記載のプログラムを実行させる、情報処理方法。
　これにより、農業生産活動の効率をより向上させることができる。

　１　情報処理システム、１０　サーバ、１０１　記憶部、１０４　制御部、１０６　入力装置、１０８　出力装置、２０　ユーザ端末、２０１　記憶部、２０４　制御部、２０６　入力装置、２０８　出力装置

Claims

プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
　ユーザから、農作物の品種に関する品種情報を受け付ける品種受付ステップと、
　前記農作物の生産環境に関する環境情報を取得する環境取得ステップと、
　前記環境取得ステップにおいて取得した前記環境情報に基づき、前記品種受付ステップにおいて受け付けた前記品種情報により特定される前記品種に応じた前記農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力する計画出力ステップと、
を実行させるプログラム。
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
　農作物の生産環境に関する環境情報を取得する環境取得ステップと、
　前記環境取得ステップにおいて取得した前記環境情報に基づき、複数の農作物の品種に関する複数の品種情報および、前記複数の品種情報により特定される前記複数の品種に応じた前記複数の農作物の生産計画に関する複数の生産計画情報を出力する計画出力ステップと、
を実行させるプログラム。
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
　農作物の生産環境に関する環境情報を取得する環境取得ステップと、
　前記環境取得ステップにおいて取得した前記環境情報に基づき、複数の農作物の品種に関する複数の品種情報を出力する品種出力ステップと、
　ユーザから、前記品種出力ステップにおいて出力された複数の品種情報のうち、所定の品種情報を選択する指示を受け付ける品種受付ステップと、
　前記環境取得ステップにおいて取得した前記環境情報に基づき、前記品種受付ステップにおいて受け付けた前記品種情報により特定される前記品種に応じた前記農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力する計画出力ステップと、
を実行させるプログラム。
　前記環境取得ステップは、気候に関する気候情報を含む前記環境情報を取得するステップである、
請求項１から３のいずれか記載のプログラム。
　前記環境取得ステップは、天気、気温、日照時間、および、降水量に関する情報を含む前記環境情報を取得するステップである、
請求項１から４のいずれか記載のプログラム。
　前記環境取得ステップは、土壌の状態に関する土壌情報を含む前記環境情報を取得するステップである、
請求項１から５のいずれか記載のプログラム。
前記プログラムは、前記プロセッサに、
　前記品種情報、および、前記計画出力ステップにおいて出力された前記生産計画情報に基づき、前記生産計画情報に含まれる農作業の工程に応じた農業生産資源を特定する生産資源特定ステップと、
を実行させる、
請求項１から６のいずれか記載のプログラム。
　前記生産資源特定ステップは、前記生産計画情報に含まれる前記農作業の工程に応じた農機またはオペレータを、前記農業生産資源として特定するステップである、
請求項７記載のプログラム。
前記プログラムは、前記プロセッサに、
　前記計画出力ステップにおいて出力された前記生産計画情報をユーザに提示する計画提示ステップと、
　前記生産資源特定ステップにおいて特定された前記農業生産資源を前記ユーザに提示する生産資源提示ステップと、
を実行させる、
請求項８記載のプログラム。
　前記生産資源提示ステップは、前記生産資源特定ステップにおいて特定された前記農業生産資源を、前記計画提示ステップにおいて前記ユーザに提示された前記生産計画情報に含まれる前記農作業の工程と同時に前記ユーザに提示するステップである、
請求項９記載のプログラム。
　前記生産資源特定ステップは、前記生産計画に含まれる農作業の工程に応じた複数の農業生産資源を特定するステップであり、
　前記生産資源提示ステップは、前記生産資源特定ステップにおいて特定された前記複数の農業生産資源を、前記複数の農業生産資源のそれぞれの優先度に応じて前記ユーザに提示するステップである、
請求項１０記載のプログラム。
　前記農業生産資源のそれぞれの前記優先度は、
　　前記ユーザから前記農業生産資源までの距離と、
　　前記計画出力ステップにおいて出力された、前記農作物の生産計画に関連づけられた前記農作物を生産する地点から、前記農業生産資源までの距離と、
　　前記農業生産資源のレンタル代金または報酬と、
　の少なくともいずれか１つに基づき算定される、
請求項１１記載のプログラム。
前記プログラムは、前記プロセッサに、
　ユーザから、前記計画提示ステップにおいて前記ユーザに提示された前記農業生産資源に対する選択操作を受け付ける生産資源選択ステップと、
　前記生産資源選択ステップにおいて選択された前記農業生産資源を、前記生産計画情報に含まれる農作業の工程の実施期間と関連づけて、前記農業生産資源に関する予約情報として記憶する生産資源予約ステップと、
を実行させる、
請求項９記載のプログラム。
前記プログラムは、前記プロセッサに、
　前記生産資源特定ステップにおいて特定された前記農業生産資源に基づき、ユーザに対して、前記生産計画情報に含まれる前記農作業の工程の実施時期の変更を提案する変更提案ステップと、
を実行させる、
請求項８記載のプログラム。
前記プログラムは、前記プロセッサに、
　前記環境取得ステップにおいて取得した前記環境情報に基づき、前記品種情報により特定される前記品種に応じた前記農作物を生産する地理領域に関する生産エリアを特定する生産エリア特定ステップと、
を実行させ、
　前記計画出力ステップは、前記生産エリア特定ステップにより特定された前記生産エリアにおける、前記農作物の生産計画に関する生産計画情報を出力するステップである、
請求項１から１４のいずれか記載のプログラム。
前記プログラムは、前記プロセッサに、
　前記品種情報により特定される前記品種に応じた前記農作物の生産量および消費量を含む需給情報を取得する需給取得ステップと、
　前記需給取得ステップにおいて取得した前記需給情報に基づき、ユーザに対して、前記農作物の品種の変更を提案する品種変更ステップと、
を実行させる請求項１から１５のいずれか記載のプログラム。
　前記需給取得ステップは、前記品種情報により特定される前記品種に応じた前記農作物の価格情報を取得するステップを含み、
　前記品種変更ステップは、前記需給取得ステップにおいて取得した前記価格情報に基づき、前記農作物の品種の変更を提案するステップである、
請求項１６記載のプログラム。
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサに、請求項１から１７のいずれか記載のプログラムを実行させる、
情報処理装置。
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムであって、
前記プロセッサに、請求項１から１７のいずれか記載のプログラムを実行させる、
情報処理システム。
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置により実行される情報処理方法であって、
前記プロセッサに、請求項１から１７のいずれか記載のプログラムを実行させる、
情報処理方法。