JP2016161928A - 基板処理方法、プログラム、コンピュータ記憶媒体及び基板処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】基板上に所望の形状でレジストパターンを形成する。【解決手段】ウェハを処理する方法であって、ウェハ上にレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程(工程S1)と、ウェハ上のレジスト膜にパターンの露光を行い、レジスト膜の露光領域に酸を発生させる露光工程(工程S2)と、露光工程後の基板を熱処理し、露光領域中の酸と、当該露光領域の一部とを反応させる第1のPEB処理工程(工程S3)と、第1のPEB処理工程後のレジスト膜の表面に、アルカリ性のガスまたはアルカリ溶液のミストの少なくともいずれかを供給し、レジスト膜の露光領域上部の酸を失活させる酸失活工程(工程S4)と、酸失活工程後のウェハを熱処理する第2のPEB処理工程(工程S5)と、第2のPEB処理工程後のウェハに対して現像液を供給する現像処理工程(工程S6)と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、レジスト膜が形成された基板を処理する基板処理方法、プログラム、コンピュータ記憶媒体及び基板処理システムに関する。
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では、例えば半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)表面の被処理膜上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、当該レジスト膜に所定のパターンを露光する露光処理、露光後にレジスト膜内の化学反応を促進させる熱処理(ポストエクスポージャーベーキング処理)、露光されたレジスト膜を現像する現像処理などが順次行われ、ウェハ上に所定のレジストパターンが形成される。そして、このレジストパターンが被処理膜に転写されて、ウェハ上に被処理膜のパターンが形成される。
ところで、近年、被処理膜のパターンを微細化し、半導体デバイスのさらなる高集積化を図るため、レジストパターンの微細化が求められている。レジストパターンを微細化する手法としては、いわゆるダブルパターニングと呼ばれる手法が知られている。
ダブルパターニングにおいては、例えばレジストパターン上にスペーサを形成し、その後、例えばドライエッチングによりスペーサをエッチングする。そうすることで、スペーサによりレジストパターンの概ね半分のピッチのパターンが形成され、このスペーサをマスクとして再度ドライエッチングを行うことで、レジストパターンの概ね半分のピッチのパターンが被処理膜に転写される(特許文献1)。
また、ドライエッチングにより下層の膜にパターンを転写する場合、マスクとしてのパターンの側壁の粗さ(ラインエッジラフネス:LER)が転写の精度に影響する。そのため、パターンのLERを改善するために、ドライエッチングの際は、例えば平行平板電極を用いたプラズマ処理装置において、電極にバイアス電圧を印加してエッチング処理が行われる(特許文献2)。
また、パターンのLERを改善するために、特許文献3に示されるように、パターンの表面を溶剤ガスにより溶解する、いわゆるスムージングが行われる場合もある。
特開2014−72226号公報 特開2013−191857号公報 特開2014−67827号公報
ところで、上述のダブルパターニングにおいては、LERの改善の他に、レジストパターンを矩形状に形成することが重要である。即ち、レジストパターンの形状が、例えば上から下に向かって線幅が広がるテーパ状である場合、スペーサに転写される形状が所望なものとならず、その結果、被処理膜に転写されるパターンにも影響が生じる。
しかしながら、レジストが例えばポジ現像型のレジストである場合、露光時の未露光部への若干の光の回り込みにより、特にレジストパターンの上端部近傍の線幅が、所望の線幅よりも細くなる傾向がある。そのため、レジストパターンを矩形状に形成することは容易ではない。
また、レジストパターンは、現像処理後行われる熱処理や、レジストパターンのエッジラフネスを改善するために行われる上述のスムージング、あるいは上述のドライエッチングなどにより変形し、その結果、上部の線幅が細り、下部の線幅が広がってしまう。そのため、現像処理直後のレジストパターンを矩形状に形成できたとしても、その後に熱処理などを経てダブルパターニングを行う際には、当該レジストパターンの形状が上から下に向かって線幅が広がるテーパ状になってしまうという問題がある。
本発明は、この点に鑑みてなされたものであり、基板上に所望の形状でレジストパターンを形成することを目的としている。
前記の目的を達成するため、本発明は、基板を処理する基板処理方法であって、基板上にレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、基板上のレジスト膜にパターンの露光を行い、レジスト膜の露光領域に酸を発生させる露光工程と、前記レジスト膜の露光領域中の酸と、当該露光領域の一部とを反応させるように、前記露光工程後の基板を加熱する第1のPEB処理工程と、前記第1のPEB処理工程後の基板上のレジスト膜の表面に、アルカリ性のガスまたはアルカリ溶液のミストの少なくともいずれかを供給し、前記レジスト膜の露光領域内の上部の酸を失活させる酸失活工程と、前記酸失活工程後の基板を加熱し、前記レジスト膜中の酸と当該レジスト膜の露光領域とを反応させる第2のPEB処理工程と、前記第2のPEB処理工程後の基板に対して現像液を供給し、前記レジスト膜の現像処理を行う現像処理工程と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、レジスト膜を露光した後の基板を、レジスト膜の露光領域中の酸と、当該露光領域の一部とを反応させるように加熱する。ここで露光領域の一部とは、レジスト膜中の酸濃度の高い部分であり、より具体的には、露光領域の中央部分である。そして、例えばレジスト膜がポジ現像型のレジストにより形成されている場合、露光領域の中央部が酸により脱保護する。次いで、レジスト膜の表面に対してアルカリ処理を行ってレジスト膜の露光領域上部の酸を失活させ、その後、基板を加熱してレジスト膜中の酸と当該レジスト膜の露光領域とを反応させる。こうすることで、アルカリ処理により酸が失活した露光領域上部を除く、全ての露光領域においてレジストの脱保護が行われる。そして、このレジスト膜を現像することで、上部の線幅が、下部の線幅よりも広いレジストパターンが形成される。そのため、現像処理後に、例えばエッジラフネス改善のためにレジストパターンが加熱されて、レジストパターン上部の線幅が細り、下部の線幅が広がってしまっても、概ね矩形状のレジストパターンを得ることができる。
前記第1のPEB処理工程における加熱の積算温度は、前記第2のPEB処理工程における加熱の積算温度よりも小さくてもよい。
前記第1のPEB処理工程における加熱温度は、前記第2のPEB処理工程における加熱温度よりも低くてもよい。
前記レジスト膜は、ポジ現像型のレジストにより形成され、前記第1のPEB処理工程及び前記第2のPEB処理工程における前記酸と前記レジスト膜の反応は、前記酸による前記レジスト膜の脱保護反応であってもよい。
前記レジスト膜は、ネガ現像型のレジストにより形成され、前記第1のPEB処理工程及び前記第2のPEB処理工程における前記酸と前記レジスト膜の反応は、前記酸による前記レジスト膜の脱保護反応であってもよい。
前記酸失活工程における前記基板の温度は、前記第1のPEB処理工程及び前記第2のPEB処理工程における基板の温度よりも低い温度に維持されていてもよい。
別の観点による本発明によれば、前記基板処理方法を基板処理システムによって実行させるように、当該基板処理システムを制御する制御装置のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
また別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
さらに、別な観点による本発明は、基板を処理する基板処理システムであって、基板上にレジスト膜を塗布するレジスト塗布装置と、露光処理によりレジスト膜の露光領域に発生した酸と、当該露光領域の一部とを反応させるように、前記基板処理システムの外部に設けられた露光装置により露光処理が行われた基板を加熱する第1のPEB処理装置と、前記レジスト膜の表面に、アルカリ性のガスまたはアルカリ溶液のミストの少なくともいずれかを供給して前記レジスト膜の露光領域内の上部の酸を失活させる酸失活処理装置と、前記レジスト膜の露光領域上部の酸が失活した後の基板を加熱し、前記レジスト膜中の酸と当該レジスト膜の露光領域とを反応させる第2のPEB処理装置と、基板上に現像液を供給して前記レジスト膜の現像処理を行う現像処理装置と、を有することを特徴としている。
前記第1のPEB処理装置での加熱の積算温度が、前記第2のPEB処理装置での加熱の積算温度よりも小さくなるように、前記第1のPEB処理装置及び前記第2のPEB処理装置を制御する制御装置をさらに有していてもよい。
本発明によれば、基板上に所望の形状でレジストパターンを形成することができる。
本実施の形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す平面図である。 本実施の形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す側面図である。 本実施の形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す側面図である。 酸失活処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 ウェハ処理の主な工程を説明したフローチャートである。 レジスト膜の露光部に酸が発生した状態を示す縦断面の説明図である。 第1のPEB処理工程によりレジスト膜の露光領域中央部で脱保護が進んだ状態を示す縦断面の説明図である。 酸失活工程により露光領域上部の酸が中和されて失活した状態を示す縦断面の説明図である。 ポジ現像型レジストにより形成されたレジストパターンの形状を示す縦断面の説明図である。 現像処理後に熱処理により変形したレジストパターンの形状を示す縦断面の説明図である。 熱処理時のウェハの温度変動を示すグラフである。 ネガ現像型レジストにより形成されたレジストパターンの形状を示す縦断面の説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる基板処理方法を実施する基板処理システム1の構成の概略を示す説明図である。図2及び図3は、基板処理システム1の内部構成の概略を示す側面図である。なお、本実施の形態では、基板処理システム1がウェハWに対してフォトリソグラフィー処理を行う塗布現像処理システムである場合を一例として説明する。また、本実施の形態のウェハWには、図示しない被処理膜が予め形成されている。
基板処理システム1は、図1に示すように複数枚のウェハWを収容したカセットCが搬入出されるカセットステーション10と、ウェハWに所定の処理を施す複数の各種処理装置を備えた処理ステーション11と、処理ステーション11に隣接する露光装置12との間でウェハWの受け渡しを行うインターフェイスステーション13とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション10には、カセット載置台20が設けられている。カセット載置台20には、基板処理システム1の外部に対してカセットCを搬入出する際に、カセットCを載置するカセット載置板21が複数設けられている。
カセットステーション10には、図1に示すようにX方向に延びる搬送路22上を移動自在なウェハ搬送装置23が設けられている。ウェハ搬送装置23は、上下方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板21上のカセットCと、後述する処理ステーション11の第3のブロックG3の受け渡し装置との間でウェハWを搬送できる。
処理ステーション11には、各種装置を備えた複数の、本実施の形態では例えば4つのブロックG1、G2、G3、G4が設けられている。例えば処理ステーション11の正面側(図1のX方向負方向側)には、第1のブロックG1が設けられ、処理ステーション11の背面側(図1のX方向正方向側)には、第2のブロックG2が設けられている。また、処理ステーション11のカセットステーション10側(図1のY方向負方向側)には、第3のブロックG3が設けられ、処理ステーション11のインターフェイスステーション13側(図1のY方向正方向側)には、第4のブロックG4が設けられている。
例えば第1のブロックG1には、図2に示すように複数の液処理装置、例えばウェハWを現像処理する現像処理装置30、ウェハWのレジスト膜の下層に反射防止膜(以下「下部反射防止膜」という)を形成する下部反射防止膜形成装置31、ウェハWにレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布装置32、ウェハWのレジスト膜の上層に反射防止膜(以下「上部反射防止膜」という)を形成する上部反射防止膜形成装置33が下からこの順に配置されている。
第1のブロックG1の現像処理装置30、下部反射防止膜形成装置31、レジスト塗布装置32、上部反射防止膜形成装置33は、処理時にウェハWを収容するカップFを水平方向に複数有し、複数のウェハWを並行して処理することができる。これら液処理装置では、カップF内でウェハW上に所定の塗布液を塗布するスピンコーティングが行われる。スピンコーティングでは、例えば塗布ノズルからウェハW上に塗布液を吐出すると共に、ウェハWを回転させて、塗布液をウェハWの表面に拡散させる。
第2のブロックG2には、図3に示すようにウェハWの加熱や温度調節を行う熱処理装置40、41、42、ウェハWにHMDSガスを供給して疎水化処理する疎水化処理装置43、ウェハWの外周部を露光する周辺露光装置44、ウェハWに対してアルカリ性のガスまたはアルカリ溶液のミストの少なくともいずれかを供給してレジスト膜中の酸を失活させる酸失活処理装置45が上下方向と水平方向に並べて設けられている。なお、各装置40〜45の数や配置は、任意に選択できる。また、酸失活処理装置45の構成については後述する。
例えば第3のブロックG3には、複数の受け渡し装置50、51、52、53、54、55、56が下から順に設けられている。また、第4のブロックG4には、複数の受け渡し装置60、61、62が下から順に設けられている。
図1に示すように第1のブロックG1〜第4のブロックG4に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域Dが形成されている。ウェハ搬送領域Dには、例えばY方向、X方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有する、ウェハ搬送装置70が複数配置されている。ウェハ搬送装置70は、ウェハ搬送領域D内を移動し、周囲の第1のブロックG1、第2のブロックG2、第3のブロックG3及び第4のブロックG4内の所定の装置にウェハWを搬送できる。
また、ウェハ搬送領域Dには、第3のブロックG3と第4のブロックG4との間で直線的にウェハWを搬送するシャトル搬送装置80が設けられている。シャトル搬送装置80は、例えば図3のY方向に直線的に移動自在になっており、第3のブロックG3の受け渡し装置52と第4のブロックG4の受け渡し装置62との間でウェハWを搬送できる。
図1に示すように第3のブロックG3のX方向正方向側の隣には、ウェハ搬送装置100が設けられている。ウェハ搬送装置100は、例えばX方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有しており、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、第3のブロックG3内の各受け渡し装置間でウェハWを搬送できる。
インターフェイスステーション13には、ウェハ搬送装置110と受け渡し装置111が設けられている。ウェハ搬送装置110は、例えばY方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置110は、例えば搬送アームにウェハWを支持して、第4のブロックG4内の各受け渡し装置、受け渡し装置111及び露光装置12との間でウェハWを搬送できる。
次に、上述した酸失活処理装置45の構成について説明する。図4は、酸失活処理装置45の構成の概略を示す縦断面図である。
酸失活処理装置45は、上部が開口する有底の略U字状の処理容器120と、処理容器120の開口を覆う蓋体121とを有している。処理容器120の底面上部には、ウェハWを載置する載置台122が設けられている。載置台122の内部には、ウェハWを加熱するためのヒータ123が設けられている。
蓋体121は、水平な天板130と、天板130の外周縁部から鉛直下方に延伸して設けられた側板131を備えている。側板131の下端部131aは、処理容器120の上端部120aと対向しており、処理容器120と蓋体121とに囲まれた領域に処理空間Aが形成される。
蓋体121は、当該蓋体121を処理容器120に対して相対的に昇降動させる昇降機構124を備えている。この、昇降機構124により、側板131の下端部131aと処理容器120の上端部120aとの間に、所定の隙間Vが形成されるように、蓋体121の処理容器120に対する高さ方向の位置が調整されている。
蓋体121中央部の下面には、ウェハWの上面に対して処理ガスを供給するガス供給部132が設けられている。ガス供給部132には蓋体121の内部に形成されたガス流路133が連通している。
図4に示すように、ガス流路133には、ガス供給管135が接続されている。ガス供給管135におけるガス流路133の反対側の端部には、アルカリ性のガスを供給するアルカリ性ガス供給源140と、パージガスとして例えば窒素ガスを供給する窒素ガス供給源141がそれぞれ接続されている。本実施の形態におけるアルカリ性ガスは、例えばHMDSガスである。
ガス流路133におけるアルカリ性ガス供給源140の下流側と窒素ガス供給源141の下流側には、開閉機能及び流量調整機能を備えた弁体142、143がそれぞれ設けられている。これにより、ウェハWに対して供給するガスを、アルカリ性ガスと窒素ガスとに交互に切替えることができる。なお、ガス供給部132からは、アルカリ性のガスに代えて、アルカリ溶液のミストを供給してもよい。また、アルカリ性のガスとしては、HMDSガスのように常温で液相のものを蒸気化したものの他に、例えばアンモニアガスのように常温で気相のものを用いてもよい。
蓋体121の下面であってガス供給部132の外方には、中心排気部150が形成されている。中心排気部150は、ウェハWの中央部に対向する位置であってガス供給部132の外方に、例えばガス供給部132に同心円状に形成された、複数の排気孔151により構成されている。
蓋体121の内部には、各排気孔151に連通する中心排気路152が形成されている。中心排気路152には中心排気管153が接続されている。中心排気管153は、当該中心排気管153と後述する外周排気管163とに共通して設けられた排気母管154を介して、例えば真空ポンプなどの排気装置155に接続されている。これにより、中心排気部150から処理空間A内の雰囲気を排気することができる。排気母管154には、開閉機能を備えた弁体156が設けられている。
蓋体121の側板131の下端部131aには、載置台122上のウェハWより外方から処理空間A内の雰囲気を排気する外周排気部160が形成されている。外周排気部160は、蓋体121の下端部131aの周方向に沿って、例えば環状で等間隔に設けられた複数の排気孔161により構成されている。各排気孔161は、蓋体121の内部に形成された外周排気路162に連通している。
外周排気路162は、外周排気管163を介して排気母管154に接続されている。外周排気管163の排気母管154側の端部は、中心排気管153に設けられた弁体156と排気装置155との間に接続されている。外周排気管163には、当該外周排気管163を流れる流体の流量を制限する流量制限機構164が設けられている。流量制限機構164は、中心排気管153の弁体156を開操作したときに、外周排気管163を流れる流体の流量が中心排気管153を流れる流体の流量と同じかまたは少なくなるように構成されている。流量制限機構164としては、例えばオリフィスなどを使用することができるが、流量制限機構164には最低限の機能として流量を制限する機能が備わっていればよく、例えば流量制限の機能に加えて開閉機能も有するニードル弁などの弁体をオリフィスに代えて用いてもよい。
酸失活処理装置45は以上のように構成されている。なお、疎水化処理装置43は、酸失活処理装置45と同一の構成を有している。
以上の基板処理システム1には、図1に示すように制御装置200が設けられている。制御装置200は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、基板処理システム1におけるウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、基板処理システム1における塗布現像処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御装置200にインストールされたものであってもよい。
次に、以上のように構成された基板処理システム1を用いて行われるウェハ処理について説明する。図5は、かかるウェハ処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
先ず、複数のウェハWを収納したカセットCが、基板処理システム1のカセットステーション10に搬入され、ウェハ搬送装置23によりカセットC内の各ウェハWが順次処理ステーション11に搬送される。
処理ステーション11に搬送されたウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第2のブロックG2の熱処理装置42に搬送されて温度調節される。その後、ウェハWは、第1のブロックG1の下部反射防止膜形成装置31に搬送され、ウェハW上に下部反射防止膜が形成される。その後ウェハWは、第2のブロックG2の熱処理装置42に搬送され、熱処理が行われる。
その後ウェハWは、第2のブロックG2の疎水化処理装置43に搬送される。疎水化処理装置43では、ウェハWを例えば約90℃で加熱した状態でHMDSガスを供給し、疎水化処理が行われる。次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第1のブロックG1のレジスト塗布装置32に搬送され、ウェハW上にレジスト膜が形成される(レジスト膜形成工程。図5の工程S1)。その後ウェハWは、熱処理装置42に搬送され、プリベーク処理される。なお、本実施の形態のレジストとしては、例えばポジ現像型のレジストが用いられる。
次にウェハWは、第1のブロックG1の上部反射防止膜形成装置33に搬送され、ウェハW上に上部反射防止膜が形成される。その後、ウェハWは第2のブロックG2の熱処理装置42に搬送されて、加熱され、温度調節される。次いで、ウェハWは、周辺露光装置44に搬送され、周辺露光処理される。
その後、ウェハWは、露光装置12に搬送され、所定のパターンで露光処理される(露光工程。図5の工程S2)。この露光処理により、図6に示すように、レジスト膜300のうち露光処理時に光があたった領域である露光領域301に、酸302が発生する。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理装置40に搬送され、第1の加熱温度、本実施の形態では例えば約80℃で加熱される(図5の工程S3)。この第1の加熱温度は、レジスト膜300内の化学反応を促進させ、露光領域301に発生した酸302によりレジスト膜300を脱保護させるために、露光処理後であって現像処理前に行われる、後述のいわゆるポストエクスポージャーベーキング処理(PEB処理)と呼ばれる熱処理時の加熱温度(第2の加熱温度)よりも低い温度である。なお、本実施の形態では、第1の加熱温度による熱処理と第2の加熱温度によるPEB処理は、いずれもレジスト膜300と酸を反応させる酸反応工程といえるものであり、以下では、この第1の加熱温度における熱処理と、第2の加熱温度で行われる本来のPEB処理とを区別するため、第1の加熱温度による工程S3の熱処理を第1のPEB処理と、第2の加熱温度で行われる本来のPEB処理を第2のPEB処理という。それと共に、この第1の加熱温度は、酸302によりレジスト膜300が脱保護する反応温度T以上に設定されている。なお、本実施の形態において第2のPEB処理は、当該第1のPEB処理工程及び後述する酸失活工程の後に行われ、第2の加熱温度は、後述する通り、約100℃である。また、本実施の形態では、熱処理装置40が第1のPEB処理装置として機能する。
そして、この第1のPEB処理工程では、第1の加熱温度で例えば60秒間加熱される。この第1の加熱温度での加熱時間は、レジスト膜300中の酸302と、露光領域301の一部とを反応させ、露光領域301全てが脱保護することが無いように設定されている。具体的に説明すると、露光処理による各露光領域301の露光量は、図6に破線Eで示すように、概ね露光領域301の中心部から外側に向けて徐々に小さくなる正規分布状となる。なお、図6では、破線Eが上方向に行くほど露光量が大きく、下方向に行くほど露光量が小さい場合を表している。また、図6では、露光領域301に酸302が一様に発生しているように描図しているが、実際には、露光量の強弱に応じて酸302の濃度にも濃淡が生じている。そして、第1のPEB処理工程では、露光領域301のうち酸302の濃度が相対的に高い部分のみが、後続の現像処理において溶解する程度に脱保護するように、加熱時間が設定される。これにより、図7に示すように、酸302の濃度が高い各露光領域301の中央部303が脱保護する。なおこの際、各露光領域301の中央部303以外の部分でも酸302とレジスト膜300とが反応して脱保護反応が進むが、中央部303と比較して酸302の濃度が低いため、第1のPEB処理工程では完全に脱保護するには至らない。また、各露光領域301中の酸302も一様に減少するが、第1のPEB処理工程では、露光領域301には未反応の酸302が残った状態となる。
第1のPEB処理工程の後、ウェハWは酸失活処理装置45に搬送される。酸失活処理装置45においては、先ず、昇降機構124により蓋体121を所定の位置まで上昇させた状態で載置台122上にウェハWが載置される。
次いで、蓋体121の下端部131aと処理容器120の上端部120aとの間に所定の隙間Vが形成される位置まで蓋体121を下降させ、処理空間Aを形成する。
次に、ヒータ123によりウェハWを第1のPEB処理工程時の温度よりも低い温度、本実施の形態では例えば50℃に維持する。その後、弁体142を所定の開度で開き、ガス供給部132から例えば濃度が概ね1%のHMDSガスを処理空間A内に所定の流量で供給する。また、HMDSガスの供給と共に排気装置155を起動し、外周排気部160から所定の流量でHMDSガスを排気する。なお、この際、排気母管154の弁体156は閉止した状態にしており、処理空間A内の排気は外周排気部160のみから行われる。これにより、ウェハWの中央上方から供給されたHMDSガスは、ウェハWの上方をウェハWの外周縁部に向かって均一に拡散するように流れる。これにより、例えば図8に示す破線Kよりも上方の、HMDSガスに曝された露光領域301の表面において、酸302が中和され、失活する(酸失活工程。図5の工程S4)。
酸失活工程後のウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第2のPEB処理装置としての熱処理装置41に搬送される。熱処理装置41では、熱処理装置40で行われる第1のPEB処理工程における第1の加熱温度よりも高い第2の加熱温度、本実施の形態では例えば約100℃でウェハWが加熱される(第2のPEB処理工程。図5の工程S5)。なお、熱処理装置41で行われる熱処理は、いわゆるPEB処理であり、ウェハWは第1のPEB処理工程と同じく60秒間加熱される。この第2のPEB処理により、露光領域301の破線Kよりも下方に残った酸302とレジスト膜300とが反応し、脱保護する。換言すれば、図8の破線Kよりも上方では、酸失活工程により露光領域301の酸が既に失活しているので、脱保護反応は生じない。かかる場合、露光領域301のうち、中央部303は第1のPEB処理工程において既に脱保護しているが、図8の破線Kよりも上方であって、中央部303を除いた部分については、脱保護していない状態のままとなる。
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって現像処理装置30に搬送され、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)がウェハW上に供給されてポジ型の現像処理(図5の工程S6)が行われる。その結果、レジスト膜300の脱保護した部分が除去されてレジストパターンが形成される。換言すれば、レジスト膜300のうち、例えば図9に示すように、露光処理で露光されていない未露光領域304と、露光領域301のうち、酸失活工程により酸が既に失活していたため第2のPEB処理工程において脱保護しなかった部分が除去されずに残り、これら残存部分によりレジストパターン310が形成される。かかる場合、レジストパターン310は、図9に示すように、上端部の線幅が、下端部の線幅よりも太い、略テーパ形状となる。なお、このようなレジストパターン310を得るためには、酸失活工程において露光領域301内の上部の酸302のみを中和する、換言すれば、酸失活工程においてレジスト膜300の厚み方向の全域にわたって酸302が中和されないようにすることが重要である。そのため、酸失活工程においては、レジスト膜300の露光領域301内の上部の酸302のみが中和されるように、処理時間が適宜設定される。
現像処理終了後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理装置42に搬送され、レジストパターン310のエッジラフネスを改善するために、例えば150℃で60秒間加熱される(図5の工程S7)。
こうして、一連のフォトリソグラフィー工程が終了し、その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第3のブロックG3の受け渡し装置50に搬送され、その後カセットステーション10のウェハ搬送装置23によって所定のカセット載置板21のカセットCに収容される。
その後、カセットCに収容されたウェハWは、カセットCと共に基板処理システム1から搬出される。次いで、基板処理システム1の外部で必要に応じてレジストパターン310のスムージング処理が行われ、その後、基板処理システム1外部の成膜装置やエッチング装置により、ウェハW上にスペーサの形成やドライエッチングが行われる。これにより、レジストパターン310の概ね半分のピッチのパターンが被処理膜に転写される。この際、工程S7における熱処理、スムージング処理あるいはドライエッチングにより、レジストパターン310は上部の線幅が細り、下部の線幅が広がるが、図10に示すように、現像処理後のレジストパターン310の形状(図10の破線部)が、下端部の線幅よりも上端部の線幅が太い略テーパ形状となっているので、これらの処理を行った後でも、図10に実線で示すように、概ね矩形状のレジストパターン310を得ることができる。その結果、被処理膜に所望の寸法でパターンを転写できる。
以上の実施の形態によれば、レジスト膜300を露光処理した後に、先ずウェハWを第1の加熱温度で加熱することで、レジスト膜300の酸302と当該レジスト膜300の露光領域301の一部、即ち酸濃度が高い露光領域301の中央部303とを反応させる。これにより、露光領域301の中央部303が酸302により脱保護する。次いで、レジスト膜300の表面に対してアルカリ処理を行い、露光領域301内の上部の酸302を失活させる。その後、ウェハWを第2の加熱温度で熱処理、即ち第2のPEB処理を行い、レジスト膜300中の酸302と当該レジスト膜300の露光領域301とを反応させることで、アルカリ処理により酸が失活した露光領域301の上部を除く、全ての露光領域301においてレジストの脱保護が行われる。そして、このレジスト膜300を現像することで、上部の線幅が、下部の線幅よりも広いレジストパターン310が形成される。そのため、現像処理後に、例えばエッジラフネス改善のための熱処理やスムージング処理、あるいはドライエッチングにより、レジストパターン310上部の線幅が細り、下部の線幅が広がっても、概ね矩形状のレジストパターン310を得ることができる。その結果、その後に例えばダブルパターニングを行い、被処理膜に所望の寸法でパターンを転写できる。
以上の実施の形態では、第1のPEB処理工程における加熱温度(第1の加熱温度)を、第2のPEB処理工程における加熱温度(第2の加熱温度)よりも低く設定していたが、レジスト膜300の露光領域301中の酸302と、当該露光領域301の一部とを反応させるという観点からは、第1のPEB処理工程における加熱の積算温度を、第2のPEB処理工程における加熱の積算温度よりも小さくすればよく、第1の加熱温度と第2の加熱温度の大小関係は、本実施の形態の内容に限定されるものではない。即ち、酸302による露光領域301の脱保護は、図11に示すように、酸302とレジスト膜300との反応が起こる反応温度T以上で加熱することにより生じ、脱保護がどの程度進行するかは、反応温度T以上で加熱した期間Zで、加熱した温度Tを積分したときの積分値である積算温度(図11に示す斜線部の面積)により定まる。したがって、第2のPEB処理工程において、露光領域301の全域で酸302との反応が完了するように積算温度を定め、第1のPEB処理工程においては、第2のPEB処理工程よりも積算温度が小さくなるように、第1のPEB処理工程における加熱時の設定温度Tや、加熱する期間Zを適宜設定すればよい。
より具体的には、例えば第1のPEB処理工程における加熱時の設定温度Tと第2のPEB処理工程における加熱時の設定温度Tを同じ値とし、第1のPEB処理工程における加熱時間を、第2のPEB処理工程における加熱時間よりも短くすることで、第1のPEB処理工程における積算温度を第2のPEB処理工程における積算温度よりも小さくなるようにしてもよい。
なお、以上の実施の形態では、レジスト膜300がポジ現像型のレジストにより形成された場合を説明したが、本発明は、レジストがネガ現像型の場合にも適用できる。ネガ現像型のレジストを用いた場合においても、図6に破線Eで示すように、露光処理後に露光領域301の中央部303で酸302の濃度が高くなること、及び酸失活工程において、図8に示す破線Kよりも上方で酸302が中和されて失活することはポジ現像型レジストと同様である。同様に、ネガ現像型レジストでも、第1のPEB処理工程及び第2のPEB処理工程において、図7に示す中央部303で酸302とレジスト膜300との反応により、脱保護反応が起こる。そして、現像処理において、TMAHに代えて例えば酢酸ブチルなどのアルカリ溶液をウェハWに供給することで、図12に示すように、ポジ現像型レジストのレジストパターン310とは反転したレジストパターン320が露光領域301により形成される。即ち、図12に破線で示す露光領域321は、本来は現像後に残るものであるが、本発明のように、第2のPEB処理工程前に酸失活工程で当該露光領域321の酸を失活させることで、第2のPEB処理工において脱保護反応が起こらず、現像処理において除去される。その結果、上端部の線幅が下端部の線幅よりも細い略テーパ形状のレジストパターン320が得られる。
そして、このようなネガ現像型レジストによるレジストパターン320は、例えばダブルパターニングを経て被処理膜に転写されたパターンをカットする、いわゆるラインカットといわれる工程に用いられるカットマスクに適用することができる。具体的には、カットマスクには、被処理膜に転写されたパターンをカットする領域に対応して開口が設けられるが、ネガ現像型のレジストである場合、露光時の未露光部への若干の光の回り込みにより、特にレジストパターン320の上端部近傍の線幅が、所望の線幅よりも太くなる傾向がある。かかる場合、レジストパターン320により形成されるカットマスクの開口が所望の寸法よりも狭まり、結果としてラインカットの際に被処理膜を所望の寸法でカットできなくなる。
カットマスクの開口寸法を広げるには、例えばレジストパターン320をエッチングしたりすることが考えられるが、エッチングにより開口寸法を制御することは容易ではなく、また、レジストパターン320の膜減りによりマスクとしての機能が低下してしまう。そこで、本実施の形態のように、露光処理後のウェハWに対して第1のPEB処理工程を適用し、次いで酸失活工程で露光領域301上部の酸302を失活させ、その後第2のPEB処理を行うことで、現像処理後に上端部の線幅が下端部の線幅よりも細い、略テーパ形状のレジストパターン320が得られる。これにより、カットマスクの開口が狭まることを防止し、その結果、ラインカットの際に被処理膜を所望の寸法でカットすることが可能となる。
以上の実施の形態では、酸失活処理装置45において、例えば50℃でウェハWを加熱した状態でHMDSガスを供給したが、ウェハWの加熱温度については、本実施の形態の内容に限定されるものではなく、例えば常温(23℃)程度であっても、レジスト膜300中の酸302を失活させられることが本発明者らにより確認されている。したがって、酸失活処理装置45でのウェハWの温度は、HMDSガスによりレジスト膜300中の酸302を失活させられる程度の温度であればよい。その一方、ウェハW処理のスループットの観点からは、ウェハWの温度が高いほど酸の中和が促進するが、反応温度T以上に加熱すると、レジスト膜300中の酸302による脱保護反応が進んでしまう。そのため、酸失活工程におけるウェハWの加熱温度の上限は、反応温度Tよりも、例えば30℃程度低い温度とすることが好ましい。
以上の実施の形態では、ウェハWの疎水化処理を疎水化処理装置43で、レジスト膜300中の酸302の失活処理を酸失活処理装置45で別個に行ったが、既述の通り疎水化処理装置43と酸失活処理装置45は同一の構成を有しており、疎水化処理の際のウェハWの加熱温度と酸失活処理の際のウェハWの加熱温度が異なるのみである。したがって、基板処理システム1には、疎水化処理装置43と酸失活処理装置45の少なくともいずれかを設け、疎水化処理と酸失活処理との際に、ウェハWを加熱するヒータ123の設定温度を変更して使用するようにしてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
本発明は、基板にレジストパターンを形成する際に有用である。
1 基板処理システム
30 現像処理装置
31 下部反射防止膜形成装置
32 レジスト塗布装置
33 上部反射防止膜形成装置
40、41、42 熱処理装置
43 疎水化処理装置
44 周辺露光装置
45 酸失活処理装置
300 レジスト膜
301 露光領域
302 酸
304 未露光領域
310 レジストパターン
320 レジストパターン
W ウェハ

Claims (10)

  1. 基板を処理する基板処理方法であって、
    基板上にレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、
    基板上のレジスト膜にパターンの露光を行い、レジスト膜の露光領域に酸を発生させる露光工程と、
    前記レジスト膜の露光領域中の酸と、当該露光領域の一部とを反応させるように、前記露光工程後の基板を加熱する第1のPEB処理工程と、
    前記第1のPEB処理工程後の基板上のレジスト膜の表面に、アルカリ性のガスまたはアルカリ溶液のミストの少なくともいずれかを供給し、前記レジスト膜の露光領域内の上部の酸を失活させる酸失活工程と、
    前記酸失活工程後の基板を加熱し、前記レジスト膜中の酸と当該レジスト膜の露光領域とを反応させる第2のPEB処理工程と、
    前記第2のPEB処理工程後の基板に対して現像液を供給し、前記レジスト膜の現像処理を行う現像処理工程と、を有することを特徴とする、基板処理方法。
  2. 前記第1のPEB処理工程における加熱の積算温度は、前記第2のPEB処理工程における加熱の積算温度よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記第1のPEB処理工程における加熱温度は、前記第2のPEB処理工程における加熱温度よりも低いことを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の基板処理方法。
  4. 前記レジスト膜は、ポジ現像型のレジストにより形成され、
    前記第1のPEB処理工程及び前記第2のPEB処理工程における前記酸と前記レジスト膜の反応は、前記酸による前記レジスト膜の脱保護反応であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  5. 前記レジスト膜は、ネガ現像型のレジストにより形成され、
    前記第1のPEB処理工程及び前記第2のPEB処理工程における前記酸と前記レジスト膜の反応は、前記酸による前記レジスト膜の脱保護反応であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  6. 前記酸失活工程における前記基板の温度は、前記第1のPEB処理工程及び前記第2のPEB処理工程における基板の温度よりも低い温度に維持されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の基板処理方法を基板処理システムによって実行させるように、当該基板処理システムを制御する制御装置のコンピュータ上で動作するプログラム。
  8. 請求項7に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
  9. 基板を処理する基板処理システムであって、
    基板上にレジスト膜を塗布するレジスト塗布装置と、
    露光処理によりレジスト膜の露光領域に発生した酸と、当該露光領域の一部とを反応させるように、前記基板処理システムの外部に設けられた露光装置により露光処理が行われた基板を加熱する第1のPEB処理装置と、
    前記レジスト膜の表面に、アルカリ性のガスまたはアルカリ溶液のミストの少なくともいずれかを供給して前記レジスト膜の露光領域内の上部の酸を失活させる酸失活処理装置と、
    前記レジスト膜の露光領域上部の酸が失活した後の基板を加熱し、前記レジスト膜中の酸と当該レジスト膜の露光領域とを反応させる第2のPEB処理装置と、
    基板上に現像液を供給して前記レジスト膜の現像処理を行う現像処理装置と、を有することを特徴とする、基板処理システム。
  10. 前記第1のPEB処理装置での加熱の積算温度が、前記第2のPEB処理装置での加熱の積算温度よりも小さくなるように、前記第1のPEB処理装置及び前記第2のPEB処理装置を制御する制御装置をさらに有していることを特徴とする、請求項9に記載の基板処理システム。

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