JP2016161113A - ガスホルダ - Google Patents

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忍 中島
伸一 月崎
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Abstract

【課題】ピストンの回転を防止するとともに、回転防止装置、ピストントラス等の破損を抑制して、ひいては、ガスホルダ自体の破損を回避する。【解決手段】ガスホルダは、複数の支柱112によって側壁114が支持され、側壁で囲繞された空間にガスを貯留するホルダ本体と、ホルダ本体内を昇降するピストンと、ピストンの周囲における支柱に対応する位置に設けられ、ホルダ本体の外周方向に支柱を挟持するとともに、ピストンの昇降に伴って支柱の延在方向に支柱を摺動する爪ユニット170と、爪ユニットを介し、支柱に対して押圧力を作用させる押圧機構190と、ホルダ本体の外周方向の荷重が支柱から爪ユニットに作用した場合に、ピストンに対する爪ユニットの外周方向の変位を吸収する変位吸収機構(緩衝バネ200)とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、可変容積型のガスホルダに関する。
高炉や転炉、コークス炉等において生じた可燃性の副生ガスは、バーナや発電設備等の燃料として利用できる。このため、高炉、転炉、コークス炉等を備えたプラントには、副生ガスを貯蔵する、可変容積型のガスホルダが設置されている。ガスホルダは、鉛直方向に立設した複数の支柱によって側壁が支持されることで筒形状に形成されたホルダ本体と、ホルダ本体内を昇降するピストンとを備えている。このようなガスホルダでは、ピストンの下方にガスが貯蔵され、貯蔵されたガスの量に応じてピストンが昇降することとなる。
また、ピストンの外周には、ホルダ本体の内面とピストンとの間をシールするシール機構が設けられている。シール機構として、例えば、ホルダ本体の内面を摺動するシール部材と、シール部材をホルダ本体の内面に押圧する押圧手段と、シール部材とピストンとを接続するとともにシール油を貯留する油溝とを備え、油溝に貯留されたシール油による静水圧と、押圧手段によって印加されたシール部材の面圧とで、ピストンとホルダ本体との気密性を維持する機構が開示されている(例えば、特許文献1)。
上記シール油を用いたシール機構では、何らかの理由でピストンが傾斜すると、シール機能が低下し、ピストンが落下してしまうおそれがある。具体的に説明すると、ピストンが傾斜することによって、ピストンにおける上方に移動した箇所から下方に移動した箇所にシール油が移動するため、上方に移動した箇所の静水圧(油の高さ)が小さくなる。これにより、上方に移動した箇所を通じて、ピストンの下方から上方へガスが漏出し、ピストンの下方のガスの量が低下して、ピストンが落下する。
そこで、ピストンの外周であってシール機構の上方に、ホルダ本体の支柱を押圧するとともに、ピストンの昇降に伴って支柱に対して転動する上下一対のガイドローラをピストンの周囲に複数設ける技術が開示されている(例えば、特許文献2)。ガイドローラを備えることにより、ピストンの傾斜を抑制することができ、シール機構を水平に維持することが可能となる。
また、ガイドローラは支柱を押圧しているため、ガイドローラが支柱から脱落すると、ピストンが傾斜してシール機構が損なわれピストンが落下してしまったり、ガイドローラによって側壁が変形したり、ガイドローラが側壁を突き破ったりして、ガスホルダ自体が破損してしまう可能性がある。このため、支柱を挟持するとともに、ピストンの昇降に伴って上下方向に支柱を摺動する爪ユニットを含んで構成される回転防止装置がピストンの周囲に設けられており、回転防止装置がピストンの水平方向の回転を防止することで、ガイドローラの支柱からの脱落を防止している(例えば、特許文献3)。
特開2001−219991号公報 特開平11−201398号公報 実開昭62−114299号公報
ところで、近年、地震への対策が強化され、地震によってホルダ本体が想定外の大きさで揺動した場合の対策を考慮する必要が出てきた。ホルダ本体の揺動によって支柱が想定外に外周方向に移動し、外周方向の予期せぬ荷重が、支柱から回転防止装置の爪ユニットに作用すると、この荷重を爪ユニットが受け止めきれずに、爪ユニットや、爪ユニットをピストンに支持するピストントラス等が破損するおそれがある。これらの構造体が破損すると、ピストンの回転を防止できず、ガイドローラが支柱から脱落して、ピストンが傾斜したり、側壁を変形させたり、側壁を突き破ったりして、ガスホルダ自体が破損してしまう可能性がある。
そこで、本発明は、このような課題に鑑み、ピストンの回転を防止するとともに、回転防止装置、ピストントラス等の破損を抑制して、ひいては、ガスホルダ自体の破損を回避することが可能なガスホルダを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のガスホルダは、複数の支柱によって側壁が支持され、側壁で囲繞された空間にガスを貯留するホルダ本体と、ホルダ本体内を昇降するピストンと、ピストンの周囲における支柱に対応する位置に設けられ、ホルダ本体の外周方向に支柱を挟持するとともに、ピストンの昇降に伴って支柱の延在方向に支柱を摺動する爪ユニットと、爪ユニットを介し、支柱に対して押圧力を作用させる押圧機構と、ホルダ本体の外周方向の荷重が支柱から爪ユニットに作用した場合に、ピストンに対する爪ユニットの外周方向の変位を吸収する変位吸収機構と、を備えたことを特徴とする。
また、変位吸収機構は、弾性体を含んで構成されるとしてもよい。
また、変位吸収機構は、爪ユニットの変位方向に短縮することで、変位を吸収する緩衝バネを含んで構成されるとしてもよい。
また、支柱がホルダ本体の外周方向に移動した場合に、爪ユニットを外周方向に移動させて爪ユニットによる支柱の挟持を維持する追従機構を備えるとしてもよい。
また、追従機構は、弾性体を含んで構成されるとしてもよい。
また、追従機構は、ホルダ本体の外周方向の押圧力を爪ユニットに作用させる追従バネを含んで構成されるとしてもよい。
本発明によれば、ピストンの回転を防止するとともに、回転防止装置、ピストントラス等の破損を抑制して、ひいては、ガスホルダ自体の破損を回避することが可能となる。
ガスホルダの外観を説明するための図である。 ガスホルダの内部構造を説明するための図である。 支柱とピストントラスとの位置関係を説明するための図である。 ピストントラスの概略図である。 回転防止装置を説明するための図である。 緩衝バネおよび追従バネを説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(ガスホルダ100)
図1は、ガスホルダ100の外観を説明するための図であり、図2は、ガスホルダ100の内部構造を説明するための図である。なお、図1、図2をはじめ本実施形態の図では、垂直に交わるX軸(水平方向)、Y軸(水平方向)、Z軸(鉛直方向)を図示の通り定義している。これらの図に示すように、ガスホルダ100は、ホルダ本体110と、ピストン120と、シール機構130と、ピストントラス140と、傾斜防止装置150と、回転防止装置160を含んで構成される。
ホルダ本体110は、鉛直方向に立設した複数(例えば、24本)の支柱112と、支柱112によって支持され、筒形状(ここでは、24角柱形状)に形成された側壁114と、側壁114の外周に沿って設けられた回廊116と、側壁114の上端開口部を封止する屋根118とを含んで構成される。
ピストン120は、ホルダ本体110内に設けられ、ホルダ本体110の内部空間を上下に区画する。ピストン120の下方の空間は、ガスの貯留部(図2中、ハッチングで示す)となっており、ガス出入口管110aを通じてガスが導入されると、導入されたガスの量に応じてピストン120が上昇し、ガス出入口管110aを通じてガスが排出されると、ピストン120が下降することとなる。
シール機構130は、ピストン120の外周部に設けられ、ピストン120の下方の空間と、ピストン120の上方の空間とをシール(封止)する。シール機構130は、既存の技術を利用できるので、ここでは、詳細な説明を省略するが、例えば、ホルダ本体110の内面を摺動するシール部材と、シール部材をホルダ本体110の内面に押圧する押圧手段と、シール部材とピストン120とを接続するとともにシール油を貯留する油溝とを含んで構成され、油溝に貯留されたシール油による静水圧と、押圧手段によって印加されたシール部材の面圧とで、ピストン120とホルダ本体110との気密性を維持する。
ピストントラス140は、ピストン120の外周に設けられ、シール機構130、傾斜防止装置150、回転防止装置160を支持する構造体である。図3は、支柱112とピストントラス140との位置関係を説明するための図であり、図4は、ピストントラス140の概略図である。図3に示すように、ピストントラス140は、ピストン120の外周部における、支柱112に対応する位置に設けられる。ただし、ピストントラス140は、少なくとも支柱112に対応する位置に設けられれば足り、支柱112よりピストントラス140が少なくてもよい。つまり、すべての支柱112に対してピストントラス140が設けられる必要はない。
また、傾斜防止装置150は、すべてのピストントラス140、すなわち、支柱112に対応する位置に設けられており、回転防止装置160は、対角線上に配された2つのピストントラス140それぞれに設けられている。なお、回転防止装置160は、必ずしも対角線上に配されたピストントラス140に設けられなくてもよい。例えば、回転防止装置160は、ホルダ本体110の外周方向に等間隔(等角度ごと)に3つ以上のピストントラス140に設けられていてもよいし、等間隔に設けられていなくてもよいし、1つのピストントラス140にのみ設けられてもよい。
また、図4に示すように、ピストントラス140は、シール機構130の上方に、ピストン120の傾斜を防止する傾斜防止装置150と、ピストン120の回転を防止する回転防止装置160とを支持する。また、複数のピストントラス140の上部および下部は、上部ガータ142および下部ガータ144で互いに接続されており(図1も併せて参照)、下部ガータ144には、ピストン120の質量を増加させるコンクリート製の錘が設けられている。
傾斜防止装置150は、2つのガイドローラユニット152で構成され、1つのピストントラス140に対し、水平面上(図4中XY平面上)の位置を等しくして、2つのガイドローラユニット152が予め定められた間隔離隔して上下に設けられている。ガイドローラユニット152は、支柱112を押圧するとともに、ピストン120の昇降に伴って支柱112に対して転動するガイドローラを含んで構成される。ガイドローラユニット152がピストントラス140の上下に設けられることにより、ピストントラス140の鉛直方向の回転を規制してピストン120の傾斜を防止する。
回転防止装置160は、ホルダ本体110の外周方向に支柱112を挟持するとともに、ピストン120の昇降に伴って、支柱112の延在方向(図4中Z軸方向)に支柱112を摺動する爪ユニット170を含んで構成され、ピストン120の水平方向の回転を防止する。ここで、ホルダ本体110の外周方向は、ホルダ本体110を円柱と仮定すると、ホルダ本体110の水平断面の接線方向ということもでき、ホルダ本体110を多角柱と仮定すると、ホルダ本体110の外面に沿った方向ということもできる。
図5は、回転防止装置160を説明するための図である。このうち、図5(a)は回転防止装置160の上面図を示し、図5(b)は回転防止装置160の側面図を示す。図5に示すように、回転防止装置160は、爪ユニット170と、連結ピン180と、押圧ロッド182と、摺動ブロック184と、受台186と、押圧機構190と、緩衝バネ200と、追従バネ300とを含んで構成される。
爪ユニット170は、ホルダ本体110の外周方向に支柱112を挟持するとともに、ピストン120の昇降に伴って、支柱112の延在方向(図5中Z軸方向、鉛直方向)に支柱112を摺動する。具体的に説明すると、爪ユニット170は、一対の爪部172(図5中、172a、172bで示す)で構成され、一対の爪部172は、支柱112から着脱自在となっており(支柱112に固定されておらず)、支柱112に対して水平方向(図5中X軸方向)に対向して設けられる。爪部172は、対となる他の爪部172とともに支柱112を挟持する本体部174と、本体部174における支柱112側の端部からホルダ本体110の内方へ延在した内側延在部176と、本体部174における支柱112と逆側の端部からホルダ本体110の内方へ延在した外側延在部178とを含んで構成される。
連結ピン180は、爪部172の内側延在部176および外側延在部178に設けられた挿通孔に、図5中X軸方向へ移動自在に挿通されるとともに、押圧ロッド182の先端部182aに固定される。また、連結ピン180の外周には、ネジ溝が形成されており、このネジ溝にナット180aが螺合されることによって、連結ピン180からの追従バネ300の脱落が防止されている。なお、ナット180aは、連結ピン180における外側延在部178から外側に突出した箇所に螺合され、ナット180aと外側延在部178とが追従バネ300を短縮させる部材として機能する。追従バネ300の短縮機構については、後に詳述する。
押圧ロッド182は、摺動ブロック184に、図5中Y軸方向へ移動自在に挿通され、摺動ブロック184によって図5中、Y軸方向以外の方向への移動が規制される。摺動ブロック184は、ピストントラス140に固定された受台186に固定されている。
つまり、爪ユニット170は、連結ピン180、押圧ロッド182、摺動ブロック184、受台186を介して、ピストントラス140に連結されており、ピストントラス140が固定されたピストン120の昇降に伴って、爪ユニット170が支柱112を摺動することとなる。
押圧機構190は、押圧ロッド182、爪ユニット170を介し、支柱112に対して荷重(押圧力)を作用させる(図5中、白抜き矢印で示す)。本実施形態において、押圧機構190は、押圧支持部材192と、伝達部材194と、接続ロッド196と、弾性部材198とを含んで構成される。
押圧支持部材192は、例えば、角柱形状の金属で形成され、一端側が回動ピン192aを介して摺動ブロック184に回動自在に連結され、他端側に錘192bが設けられる。伝達部材194は、例えば、L字形状の金属板で形成され、一端側が押圧支持部材192に接続(例えば、溶接)され、他端側が押圧ロッド182の後端部に形成された溝182bに嵌合する。接続ロッド196は、例えば、円柱形状の金属で形成され、一端側が回動ピン196aを介して押圧支持部材192に回動自在に連結され、他端側に弾性部材198が設けられる。弾性部材(バネ)198は、回動ピン196aを力点として、押圧支持部材192に鉛直下方の復元力を付与する。
つまり、押圧機構190は、回動ピン192aを支点として、押圧支持部材192における錘192bの接続点および回動ピン196aを力点として、伝達部材194における押圧支持部材192との接続部を作用点として機能させている。これにより、錘192bおよび弾性部材198によって伝達部材194が押圧ロッド182に対して支柱112方向の押圧力を作用させ、押圧ロッド182に作用した押圧力が連結ピン180、内側延在部176、外側延在部178を介して本体部174に伝達され、本体部174が支柱112に押しつけられることになる。
押圧機構190を備える構成により、風等によってホルダ本体110が揺動し、ホルダ本体110(支柱112)が外方へ移動した場合であっても、支柱112への荷重によって爪ユニット170(爪部172)と支柱112との接触を維持でき、爪ユニット170によるピストン120の回転防止機能を発揮させることが可能となる。
また、押圧機構190が錘192bを備える構成により、予め定められた荷重を支柱112に作用させることができる。さらに、押圧機構190が弾性部材198を備える構成により、地震等によって錘192bが鉛直上方に移動して実質的に荷重が0になった場合であっても、支柱112に確実に荷重を作用させることが可能となる。
ここで、従来の回転防止装置について説明すると、従来の回転防止装置は、爪ユニット170に押圧ロッド182が直接結合されていた。このとき、爪ユニット170、押圧ロッド182等の回転防止装置の構成部材は剛体に近い構造物で構成されるため、支柱112から爪ユニット170に作用するホルダ本体110の外周方向の荷重(例えば、10ton)を回転防止装置ですべて受け止めても破損しないように、回転防止装置やピストントラス140が設計されていた。
しかし、近年、地震への対策が強化され、ホルダ本体110が想定外の大きさで揺動し、設計値を上回る荷重が、ホルダ本体110の外周方向から爪ユニット170に作用するおそれが出てきた。設計値を上回る荷重が作用すると、剛体の構造物の反作用により、ピストントラス140や爪ユニット170が破損してピストン120が回転し、ガイドローラユニット152が支柱112から脱落して、ピストン120が傾斜したり、側壁114を変形させたり、側壁114を突き破ったりして、ガスホルダ100自体が破損してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態の回転防止装置160は、緩衝バネ(変位吸収機構)200を備え、ホルダ本体110の外周方向の荷重が支柱112から爪ユニット170に作用した場合に、ピストン120に対する爪ユニット170の外周方向の変位を吸収することによって、爪ユニット170、連結ピン180、押圧ロッド182、ピストントラス140等の破損を防止する。また、本実施形態の回転防止装置160は、追従バネ(追従機構)300を備え、支柱112がホルダ本体110の外周方向に移動した場合に、爪ユニット170を外周方向に移動させることで、爪部172aの支柱112からの離隔を回避する。
図6は、緩衝バネ200および追従バネ300を説明するための図である。図6中、理解を容易にするために、支柱112を黒い塗りつぶしで、爪ユニット170をハッチングで、連結ピン180、ナット180a、押圧ロッド182、摺動ブロック184を白い塗りつぶしで示す。また、ホルダ本体110の外周方向を矢印Aで示す。なお、上述したように、連結ピン180、ナット180a、押圧ロッド182は、互いに連結されているため、一体的に移動する。
図6(a)に示すように、緩衝バネ200は、爪部172における内側延在部176と、押圧ロッド182の先端部182aとの間に設けられる。ホルダ本体110の外周方向の荷重(以下、単に「外周方向の荷重」と称する)が支柱112から爪ユニット170に作用していない状態(以下、「通常状態」と称する)において、緩衝バネ200は、内側延在部176と押圧ロッド182との間で自由長になっている。したがって、緩衝バネ200は、通常状態において、内側延在部176および押圧ロッド182に荷重を付与していないことになる。
図6(b)に示すように、地震等によって、支柱112が外周方向(図6(b)中+A方向)に移動(揺動)すると、外周方向の荷重が支柱112から爪部172bに作用することになる。そうすると、爪部172bに作用した荷重によって、爪部172bの内側延在部176と押圧ロッド182との間に設けられた緩衝バネ200が+A方向に短縮し(圧縮され)、短縮した分のエネルギーを緩衝バネ200が保持する(蓄える)ため、ピストン120に対する爪部172bの外周方向の変位が吸収されることになる。
緩衝バネ200は、過去の地震データに基づきシミュレーション上で算出された、支柱112とピストン120の外周方向の相対変位までは、自由長から完全に圧縮された状態に短縮されずにバネ荷重が発生するように構成されており、支柱112やピストントラス140、爪ユニット170、連結ピン180、押圧ロッド182等の強度も、そのバネ荷重に耐えられるよう構成されている。つまり、緩衝バネ200は、弾性変形の範囲内で、ピストン120に対する爪部172bの外周方向の変位を吸収できることになる。
このように、緩衝バネ200を備える構成により、外周方向の荷重が支柱112から爪部172bに作用したとしても、緩衝バネ200によって爪部172bを変位させることができるため、すなわち、緩衝バネ200によって爪部172bの変位を吸収することができるため、ピストントラス140に伝達される荷重を低減することができ、ピストントラス140、爪ユニット170、連結ピン180、押圧ロッド182等の破損を防止することが可能となる。
また、爪部172aと爪部172bとは、独立している(連結されていない)ため、支柱112の外周方向(図6中+A方向)への移動に伴って爪部172bが外周方向へ移動すると、爪部172aが支柱112から離隔してしまう。そこで、本実施形態の回転防止装置160は、追従バネ300を備える。
具体的に説明すると、図6(a)に示すように、追従バネ300は、爪部172における外側延在部178と、ナット180aとの間に設けられる。追従バネ300は、通常状態において圧縮されて外側延在部178とナット180aの間に配される。
そして、図6(b)に示すように、支柱112の外周方向(図6中+A方向)への移動に伴って爪部172bが外周方向へ移動すると、追従バネ300は、外周方向(図6中+A方向)の押圧力を爪部172aに作用させる。そうすると、爪部172aが支柱112に追従して、爪ユニット170(爪部172a、172b)による支柱112の挟持を維持することができる。
これにより、ピストン120の回転を防止することができ、ガイドローラユニット152の支柱112からの脱落を回避することができ、ピストン120の傾斜や、ガイドローラユニット152による側壁114の変形、側壁114の破損を防止することが可能となる。したがって、ガスホルダ100自体の破損を防止することができる。
また、図6(c)に示すように、支柱112、が図6(c)中−A方向に移動(揺動)した場合には、外周方向の荷重が支柱112から爪部172aに作用することになる。そうすると、図6(b)と同様に、爪部172aに作用した荷重によって、爪部172aの内側延在部176と押圧ロッド182との間に設けられた緩衝バネ200が−A方向に短縮し(圧縮され)、短縮した分のエネルギーを緩衝バネ200が保持する(蓄える)ため、ピストン120に対する爪部172aの外周方向の変位が吸収されることになる。また、支柱112の図6(c)中−A方向への移動に伴って、爪部172aが外周方向へ移動すると、追従バネ300は、−A方向の押圧力を爪部172bに作用させることになる。
以上説明したように、本実施形態にかかるガスホルダ100によれば、緩衝バネ200を備える構成により、支柱112から爪ユニット170に外周方向の荷重が作用した場合であっても、ピストン120に対する爪ユニット170の外周方向の変位を吸収することができ、ピストントラス140、爪ユニット170、連結ピン180、押圧ロッド182等の破損を防止することができる。また、追従バネ300を備えることにより、緩衝バネ200によって爪ユニット170が支柱112から離隔してしまう事態を回避することができ、爪ユニット170による支柱112の挟持を維持することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態において、変位吸収機構として、爪ユニット170の変位方向に短縮することで、変位を吸収する緩衝バネ200を例に挙げて説明した。しかし、変位吸収機構は、ホルダ本体110の外周方向の荷重が支柱112から爪ユニット170に作用した場合に、ピストン120に対する爪ユニット170の外周方向の変位を吸収することができれば、ゴム、エラストマ等のバネ以外の弾性体であってもよいし、ダンパ等弾性体以外の機構であってもよい。
また、上記実施形態において、追従機構として、ホルダ本体110の外周方向の押圧力を爪ユニット170に作用させる追従バネ300を例に挙げて説明した。しかし、追従機構は、支柱112がホルダ本体110の外周方向に移動した場合に、爪ユニット170を外周方向に移動させて爪ユニット170による支柱112の挟持を維持できれば、ゴム、エラストマ等のバネ以外の弾性体であってもよいし、ダンパ等弾性体以外の機構であってもよい。
また、上記実施形態において、爪部172aと、爪部172bとが独立している(連結されていない)構成を例に挙げて説明した。しかし、爪部172a、172b同士が連結されていてもよい。この場合、追従機構を省略することができる。
また、上記実施形態において、押圧機構190は、錘192bおよび弾性部材198によって、支柱112に押圧力を作用させる構成を例に挙げて説明した。しかし、爪ユニット170を介して支柱112に押圧力を作用させることができれば、押圧機構の構成に限定はなく、錘192bおよび弾性部材198のいずれか一方のみを利用してもよい。
本発明は、可変容積型のガスホルダに利用することができる。
100 ガスホルダ
110 ホルダ本体
112 支柱
114 側壁
120 ピストン
170 爪ユニット
190 押圧機構
200 緩衝バネ(変位吸収機構)
300 追従バネ(追従機構)

Claims (6)

  1. 複数の支柱によって側壁が支持され、該側壁で囲繞された空間にガスを貯留するホルダ本体と、
    前記ホルダ本体内を昇降するピストンと、
    前記ピストンの周囲における前記支柱に対応する位置に設けられ、前記ホルダ本体の外周方向に該支柱を挟持するとともに、該ピストンの昇降に伴って該支柱の延在方向に該支柱を摺動する爪ユニットと、
    前記爪ユニットを介し、前記支柱に対して押圧力を作用させる押圧機構と、
    前記ホルダ本体の外周方向の荷重が前記支柱から前記爪ユニットに作用した場合に、前記ピストンに対する該爪ユニットの外周方向の変位を吸収する変位吸収機構と、
    を備えたことを特徴とするガスホルダ。
  2. 前記変位吸収機構は、弾性体を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載のガスホルダ。
  3. 前記変位吸収機構は、前記爪ユニットの変位方向に短縮することで、前記変位を吸収する緩衝バネを含んで構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のガスホルダ。
  4. 前記支柱が前記ホルダ本体の外周方向に移動した場合に、前記爪ユニットを該外周方向に移動させて該爪ユニットによる該支柱の挟持を維持する追従機構を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガスホルダ。
  5. 前記追従機構は、弾性体を含んで構成されることを特徴とする請求項4に記載のガスホルダ。
  6. 前記追従機構は、前記ホルダ本体の外周方向の押圧力を前記爪ユニットに作用させる追従バネを含んで構成されることを特徴とする請求項4または5に記載のガスホルダ。
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