JP2016151343A - ガスホルダ - Google Patents

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俊雄 水ノ上
Toshio Mizunoe
俊雄 水ノ上
晴子 白石
Haruko Shiraishi
晴子 白石
南 亘
Wataru Minami
亘 南
隆文 黒澤
Takafumi Kurosawa
隆文 黒澤
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Abstract

【課題】設置コストを抑え、かつ地震時のピストンの変位に追従してピストンの傾斜と側壁の損傷とを防ぐことのできる耐震構造を備えるガスホルダを提供する。
【解決手段】ピストン3は、円環状のフートリング13と、フートリング13に支持されるピストンデッキ12と、筒状容器2の内壁面7aを走行する第1ローラ26及び第2ローラ27を各々が備え、筒状容器2の周方向に間隔をあけて配置され複数のガイドローラ20と、第2ローラ27と鉛直方向の下方に間隔をあけて配置され、フートリング13に固定される第3ローラ28とを備える。第1ローラと第2ローラは、フートリング13よりも上方に設けられ、定常時に、内壁面7aに接し、第3ローラ28は、フートリング13よりも下方に設けられ、定常時に、内壁面7aから離れている。
【選択図】図4

Description

本発明は、筒状容器の内部を昇降可能なピストンと称される遮蔽体により上下に区画し、この遮蔽体の下方の空間を、ガスを貯蔵するための貯蔵空間として備えるガスホルダに関するものである。
この種のガスホルダは、円筒形状又は多角筒状の外殻構造を有する筒状容器と、筒状容器の内部を上下に区画するピストン(または浮き屋根)とを備えるとともに、ピストンの下方に形成された貯蔵空間に対して、ガス出入口管から供給されたガスを貯蔵する。貯蔵されたガスは、ガス出入口管を通じて払い出しできるようになっている。
ガスホルダは、筒状容器の側壁を外方に押し出す上下一対のローラを備えるガイドローラがピストンの周方向に所定の間隔で複数設けられているが、地震時などでピストンが水平方向に変位する結果として傾斜すると、ローラが側壁を押し出す荷重が大きくなる。そうすると、図11(a)に示すように、筒状容器102の側壁107を押し出す荷重が大きくなったローラ127A,126Bがそれぞれ側壁107からの反力R2,R1により押し戻される結果、ピストン103に復元モーメント(restoring moment)RM1−RM2が作用し、ピストン103が自動的に水平に保持される。このように、ガスホルダ101は自動調心機能を備えている。なお、図11において、CGはピストン103の重心位置を示し、S1は重心位置CGからローラ126Bまでの距離、S2は重心位置CGからローラ127Aまでの距離を示している。
ところが、例えば大地震によりピストンの水平方向の変位が大きくなると、側壁107を押す力が大きくなるので、側壁107を損傷する恐れがある。また、図11(b)に示すように、ピストン3の水平方向の変位が大きくなると、ガイドローラ120のローラ127A及びローラ126Bの一方のローラ126Bが押し戻される力が小さくなるために、復元モーメントRM1が小さくなるか失われる。そのために、自動調心機能が十分に機能しなくなり、ピストン103の傾斜が大きくなってしまう。そうすると、閉塞が部分的に解かれ、ピストン103よりも下方に貯蔵されているガスがピストン103より上方に漏れるおそれがある。また、ピストン103の傾斜が大きくなると、上下一対のローラ126A,127Aの一方のローラ127Aのみが側壁107に接する片当たりが生じる結果として、側壁107には集中荷重が加わり、側壁107が損傷するおそれがある。なお、図11(a),(b)において、ローラ126B,127Bを側壁107から離しているのは、側壁107から受ける反力が小さいことを表すためである。
以上の課題に対して、特許文献1は、ウォームジャッキ、油圧・電動・エアアクチュエータなどの駆動源を用いてガイドローラを水平方向に進退可能とすることで、振動の大きさに応じてローラ荷重を制御し、ピストンの傾斜と側壁の損傷を防ぐことを提案している。
特開2013−61071号公報
ところが、特許文献1の提案は、ガイドローラを水平方向に進退させるために電力の供給が必要な駆動源を用いるので、電気的なシステム構成が必要であり、設置コストが高い。また、地震時にピストンが大きく水平変位した際に、上述した駆動源が有効にピストンの変位に追従できる保証がない。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、設置コストを抑え、かつ地震時のピストンの変位に追従してピストンの傾斜と側壁の損傷とを防ぐことのできる耐震構造を備えるガスホルダを提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明のガスホルダは、筒状容器の内部を昇降可能なピストンにより区画し、ピストンの下方の空間がガスを貯蔵するための貯蔵空間とされるガスホルダであって、ピストンは、バランスコンクリートを有する円環状のフートリングと、フートリングに支持されるピストンデッキと、筒状容器の内壁面を走行する第1ローラと、第1ローラと鉛直方向の下方に間隔をあけて設けられる第2ローラと、を各々が備え、筒状容器の周方向に間隔をあけて設けられ複数のガイドローラと、第2ローラと鉛直方向の下方に間隔をあけて、フートリングに固定される補助当接体と、を備える。
本発明のガスホルダは、ガイドローラの第1ローラと第2ローラが、フートリングよりも上方に設けられ、定常時に、内壁面に接する一方、補助当接体は、フートリングよりも下方に設けられ、定常時に、内壁面から離れていることを特徴とする。
本発明のガスホルダは、ピストンの構成要素であるガイドローラの第1ローラ及び第2ローラに加えて補助当接体を設けるので復元モーメントが大きくなり、ピストンが大きく水平変位をしても傾斜が大きくなるのを抑えることができる。これにより、ピストンの傾斜が大きくなるのを避けることができるとともに、単一のガイドローラにおいて、第1ローラ、第2ローラ及び補助当接体の三点が側壁に接することにより、側壁に加わる荷重を分散できるので、側壁が損傷するおそれを低減できる。
しかも、本発明のガスホルダは、装置の構成として補助当接体を加えるだけで足りるから、コストの増加を抑えることができる。また、加えられる補助当接体は、ピストンの構成要素であるフートリングに固定されているので、ピストンの水平変位に敏感に追従して機能することができる。
本発明のガスホルダにおいて、補助当接体は、回転可能に設けられる単数又は複数のローラからなることが好ましい。内壁面との接触による摩擦を低く抑えることができるためである。
本発明のガスホルダにおいて、筒状容器の周方向に間隔を空けて設けられる複数のガイドローラのすべてに対応して補助当接体を備えることができるし、特定のガイドローラに対応して補助当接体を設けることもできる。
完全性を期す上ではすべてのガイドローラに対応して補助当接体を備えることが最も好ましいが、例えば、一つ置きに補助当接体を備えていても、本発明の効果を期待できるし、コスト低減につながる。
本発明のガスホルダにおいて、補助当接体は、設けられる鉛直方向の位置が一致していてもよいし、特定の補助当接体が設けられる鉛直方向の位置が他の補助当接体と相違していてもよい。
本発明のガスホルダにおいて、補助当接体は、内壁面までの距離が一致していてもよいし、特定の補助当接体から内壁面までの距離が他の補助当接体から内壁面までの距離と相違してもよい。
側壁の内壁面の表面形状に応じて、補助当接体を設ける位置を適宜選択する趣旨である。
本発明のガスホルダによれば、装置の構成として補助当接体を加えるだけでよいから、コストの増加を抑えることができる。また、加えられる補助当接体は、ピストンの構成要素であるフートリングに固定されているので、ピストンの水平変位に敏感に追従して直接的に機能することができる。
本実施形態に係るガスホルダを示す正面図である。 図1のガスホルダの縦断面の概略構造を示す図である。 図1のガスホルダの横断面の概略構造を示す図である。 図2のガイドローラ及びその近傍を拡大して示す図である。 ピストンが水平方向に変位したときのガスホルダの挙動をモデル的に示す図であり、(a)は本実施形態による三段ガイドローラの場合を示し、(b)は従来の二段ガイドローラの場合を示す。 図5の部分拡大図であり、(a)は本実施形態を示し、(b)は従来を示す。 本実施形態のシミュレーションによる結果を示し、ピストンの傾斜量の評価を示すグラフである。 本実施形態のシミュレーションによる結果を示し、ローラ反力の評価を示すグラフである。 本実施形態のシミュレーションによる効果を示し、ピストンの傾斜に寄与するパラメータの評価を示すグラフである。 本実施形態の第3ローラの代替例を示す図である。 従来のガスホルダを示す図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
本実施形態に係るガスホルダ1は、図1及び図2に示すように、円筒形状又は多角筒状の外殻構造を有する筒状容器2と、筒状容器2の内部を上下に区画するピストン3とを備えるとともに、ピストン3の下方に形成された貯蔵空間4に対して、ガス出入口管5から供給されたガスを貯蔵し、さらに、ガス出入口管5を通じて貯留したガスを払い出しできるようになっている。
筒状容器2は、側壁7を備え、その側壁7は、ガスホルダ1の設置対象位置を囲むように所定間隔で立設された基柱8と、基柱8同士の間に架設されるとともに、その板面を筒状容器2の内部に向けて配置された側板9とにより形成されている。
ピストン3は、平面視した場合に円盤状又は多角形盤状に形成されるとともに、側壁7の内壁面7aに沿って上下に昇降可能とされており、その昇降位置(上下位置)が貯蔵空間4へのガスの流出入に応じて変化するようになっている。また、ピストン3の周囲には、ピストン3と側壁7の内壁面7aとの間を封止して貯蔵空間4からのガスの漏洩を防ぐシール部10が設けられている。
ピストン3は、図4に示すように、トラス構造体11の根元部分にピストンデッキ12が張られてドーム型に形成されている。ピストン3の外縁に設けられるフートリング13の内部には、ピストン3の重量を調整するため、バランスコンクリート15が充填されている。ピストン3は、自重で降下し、ピストン3よりも下方のガスホルダ1の内部に貯留されるガスのガス圧で上昇するが、ピストン3の重量を主としてバランスコンクリート15で調整することにより、ガスのガス圧を所定の圧力に調整している。バランスコンクリート15は、円周方向の全域において縦断面が矩形をなす円環状の形態をなしている。
トラス構造体11には側壁7の内壁面7aに対して当接するとともに、側壁7の内壁面7aに沿って走行し、これによりピストン3を上下に案内する役割を果たすガイドローラ20が取り付けられている。図3に示すように、ガスホルダ1は、ピストン3の周方向に均等な間隔をあけて、複数個(本実施形態では24個)のガイドローラ20を備えている。
ガスをシールする構成について簡略化して示すが、フートリング13と側壁7との間に、内壁面7aに圧接されるシール部材17を設け、その上方にシール油19を貯留してガスをシールする。
本実施形態に係るガスホルダ1は、図4に示すように、ガイドローラ20が、定常ガイドローラ21と、定常ガイドローラ21よりも下方に設けられる補助ガイドローラ22からなるところに特徴を有している。定常ガイドローラ21はその第1ローラ26と第2ローラ27が大きな振動を受けたとき以外の定常時に側壁7の内壁面7aに接することを前提としており、補助ガイドローラ22は定常時には第3ローラ28が内壁面7aから離れていることを前提としている。
定常ガイドローラ21は、トラス構造体11に固定される支持ブロック23、24と、支持ブロック23,24にそれぞれに回転可能に支持される第1ローラ26と第2ローラ27と、を備えている。これらローラの回転軸は水平方向に沿っている。図4に示すように、第2ローラ27は、第1ローラ26と鉛直方向の下方に間隔をあけて設けられている。
補助ガイドローラ22は、フートリング13の下面に支持されるブラケット29と、ブラケット29に回転可能に支持される第3ローラ28と、を備えている。第3ローラ28は、本発明の補助当接体に該当する。
第3ローラ28は、ともにガイドローラ20を構成する第1ローラ26及び第2ローラ27と鉛直方向に沿う直線上に並んで配列されているが、第1ローラ26と第2ローラ27は定常時に内壁面7aと接触するのに対して、第3ローラ28は定常的には内壁面7aから離れている。
[作用及び効果]
以上の構成を備えるガスホルダ1は、ピストン3の下方に形成された貯蔵空間4に、ガス出入口管5を通じてガス供給されたガスを貯蔵するとともに、ガス出入口管5を通じてガスを払い出しする。貯蔵空間4へのガスの流出入に応じて、ピストン3は側壁7の内壁面7aに沿って昇降位置が変化するが、以下、図5及び図6を参照して、本実施形態によるガスホルダ1の作用及び効果を説明する。
本実施形態のガスホルダ1は、第1ローラ26及び第2ローラ27に加えて第3ローラ28と3つのローラ(三段)を備えることにより、ピストン3の傾斜を抑えるとともに、筒状容器2の側壁7に加えられる荷重を分散することができる。ここで、第1ローラ26及び第2ローラ27は、フートリング13の上に設けられるトラス構造体11に固定され、また、第3ローラ28はフートリング13にブラケット29を介して固定されている。したがって、これら三つのローラはピストン3の変位、傾斜に敏感に追従して変位することができる。
本実施形態において、ピストン3の傾斜を抑えることができる理由を、ガイドローラ120が第1ローラ126と第2ローラ127の二つのローラ(二段)だけを備える場合と比較して説明する。
図5(a),(b)の左側の図及び図6(a),(b)の左側の図に示すように、ガスホルダ1、101の周囲に格別な振動が生じておらず、ピストン3に傾斜が生じていない定常状態から、大地震により大きな振動が生じたものと仮定する。このとき、第3ローラ28は側壁7の内壁面7aから離れている。
大きな振動に伴って、本実施形態及び従来例ともに図5(a),(b)の右側の図に示すように、ピストン3が水平方向の右側に変位すると、側壁7が押され変形する。
ピストン3は、側壁7が有する弾性による反力によって押し戻されるが、水平方向の変位が大きいと、傾斜して定常状態、つまり水平状態に戻りにくくなる。ここで、三段の図6(a)と二段の図6(b)を比較すると、図6(a)ではピストン3の重心位置CGより低い位置に第3ローラ28が配置される。図6(b)に示す二段に係る従来のピストン103では、前述したようにローラ反力R1により発生する傾斜を復元するモーメントRM1は作用しないのに対して、三段に係る本実施形態のピストン3では、図6(a)に示すように、ローラ反力R1により発生する傾斜を復元するモーメントRM1が作用する。
以上のように、二段の場合には、水平変位が大きい状態で復元モーメントRM1が作用しないために、ピストン103がさらに傾斜してしまい、図6(b)の右側に示すように、第2ローラ127だけが側壁107に接する片当たりが生じる結果、側壁107には第2ローラ127が接する部位に荷重が集中してしまう。
一方、三段の場合には、復元モーメントRM1が作用する事でピストン傾斜が抑えられ、側壁7に加えられる荷重が、第1ローラ26、第2ローラ27及び第3ローラ28のそれぞれが接する箇所に分散されるので、それぞれに対応する荷重が小さくなる。
以上の通りであり、同じ振動レベルにおいて、三段に係る本実施形態の方が、二段に係る従来例に比べて、側壁7,107を破損させるおそれが低くなる。
本実施形態において、第3ローラ28をフートリング13よりも下方に設けるのは、以下の理由による。
三段のローラを設けるのであれば、第1ローラ26及び第2ローラ27とともに、第3ローラ28を、フートリング13より上方に設けることもできる。しかしこの場合には、復元モーメントRM1が得られないため傾斜が大きくなる。これに対して、第3ローラ28をフートリング13より下方に設ける場合には、第3ローラ28の反力R1に起因する復元モーメントRM1が得られ傾斜を小さくすることができる。しかも、フートリング13に第3ローラ28を固定すれば、第3ローラ28を固定するための構造体を新たに設ける必要がなく、低コストである。さらに、フートリング13の下面に第3ローラ28を固定することにより、確実にピストン3の重心位置CGより下に第3ローラ28を設置することができる。
以上の理由により、本実施形態においては、第3ローラ28をフートリング13よりも下方に設けるが、定常時にこの第3ローラ28が側壁7に接しないように隙間を設けている。
これは、フートリング13よりも下方の貯蔵空間4にはガスが貯蔵されているためであり、双方が金属材料で構成される第3ローラ28と側壁7が定常時に接触して、万が一にも発火原因になるのを避けるためである。発火を避けるためには、第3ローラ28と側壁7の間にグリスなどの潤滑剤を介在させればよいが、第3ローラ28と側壁7が継続的に接触すると潤滑剤が“切れる”ことを否定できない。これに対して、第3ローラ28が内壁面7aから離して設けておけば、大きな地震が生じる以外には、第3ローラ28が内壁面7aに接することがないのに加え、第3ローラ28に潤滑剤を保持させておいても内壁面7aに接することによる潤滑剤が切れることはない。
以上で説明した本実施形態の効果を確認するために行ったシミュレーションの結果を説明する。
はじめに、図7に、本実施形態に従ってガイドローラを三つ備えるガスホルダ(本実施形態,三段)と、第3ローラ28に対応するローラを有せず、第1ローラ26と第2ローラ27に対応するローラを二つだけ備えるガスホルダ(従来,二段)に所定の振動を加えたときの、ピストン3の傾斜量を比較して示す。図7より、従来の最大傾斜量と比べて本実施形態の最大傾斜量が低減することがわかる。
次に、図8にローラ反力を評価した結果を示すが、従来の最大反力と比較し、本実施形態の最大反力が著しく低下していることが確認された。従来の場合にピストンの傾斜が大きくなることに伴ってローラの片当たりが発生したために下部ローラに集中していた反力が、第3ローラ28を追設したによりピストンの傾斜が小さくなったことに伴い片当たりが解消され、反力が三つのローラに分散したためと解される。
図8において、円グラフの外側に記載される1,2…,24の数値はガイドローラ20、120を区別する記号である。また26,27…、127の符号は図5,6のローラの符号に対応している。
次に、第3ローラ28を設ける位置によるピストンの傾斜傾向について評価した結果を、図9を参照して説明する。なお、図9(a)は従来の二段の場合の結果を示し、図9(b)、(c)、(d)は、本実施形態の三段の結果を示しており、フートリング13の下面から第3ローラ28までの距離(位置)D、内壁面7aからの距離(隙間)Dを下記の通りに設定している。なおDV、は、図4に示されている。
これらの評価結果より、傾斜量の低減効果は、位置よりも隙間の影響が大きく、隙間を小さくすると傾斜低減効果が大きいことが判る。
図9(a):従来(二段),最大傾斜量=994mm
図9(b):D=400mm,D=20mm,最大傾斜量=505mm
図9(c):D=400mm,D=10mm,最大傾斜量=277mm
図9(d):D=800mm,D=20mm,最大傾斜量=402mm
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
はじめに、上記実施形態において既設のガスホルダについて言及したが、本発明を新設のガスホルダに適用することもできる。
また、上記実施形態において、補助ガイドローラ22は、第3ローラ28を一つだけ備えているが、図10(a)に示すように、複数の第3ローラ28を備えることができる。しかも、この第3ローラ28,28を回転可能に支持するブラケット30は、回転軸Cを中心にして揺動可能に支持されている。このように、補助ガイドローラ22に複数の第3ローラ28を設けることにより、内壁面7aへ加えられる荷重をより分散することができる。また、第3ローラ28、28が一体として揺動できるので、側壁7の変形にならって第3ローラ28、28が接触できる。この複数の第3ローラ28を設ける場合には、図10(b)に示すように、第3ローラ28の周囲にベルト31を巻き回すことができる。さらに、図10(c)に示すように、第3ローラ28の代替として、転動することのない補助当接体32を設けることができる。この補助当接体32は、内壁面7aと接触する接触面32aの曲率が、内壁面7aと同じであることが好ましい。これらの形態によると、内壁面7aに作用する荷重が面状になるので、荷重の分散度合が高くなる。
また、本発明のガスホルダにおいて、筒状容器の周方向に間隔を空けて設けられる複数のガイドローラ20のすべてに対応して第3ローラ28等の補助当接体を備えることができるし、特定のガイドローラに限って補助当接体を備えることもできる。
全てのガイドローラに対応して補助当接体を備えることが好ましいが、例えば、一つ置きに補助当接体を備えていても、本発明の効果を十分に期待できるし、コストの低減につながる。
また、本発明のガスホルダにおいて、複数の補助当接体が設けられる鉛直方向の位置が一致していてもよいし、特定の補助当接体が設けられる鉛直方向の位置が他の補助当接体と相違していてもよい。内壁面7aの表面形状に応じて、補助当接体を設ける位置を選択できることを意味する。
上記と同様の理由により、本発明のガスホルダにおいて、複数の補助当接体は、内壁面までの距離が一致していてもよいし、特定の補助当接体から内壁面までの距離が他の補助当接体から内壁面までの距離が相違してもよい。
また、本発明のガスホルダにおいて、第1ローラ26と第2ローラ27を、揺動が可能な支持体に回転可能に支持することもできる。こうすることにより、定常時において、第1ローラ26と第2ローラ27の両者が内壁面7aに安定して接触するのを確保できる。また、第1ローラ26と第2ローラ27を弾性により内壁面7aに押し付けることができる。
また、本発明のガスホルダにおいて、第1ローラ26、第2ローラ27、第3ローラ28、ベルト31及び補助当接体32の材質は金属材料、樹脂材料などから適宜選定すればよいが、貯蔵空間4に配置される第3ローラ28、ベルト31及び補助当接体32が金属材料からなる場合には、内壁面7aとの接触面にグリスなどの潤滑材を保持させておくことが好ましい。
1 ガスホルダ
2 筒状容器
3 ピストン
4 貯蔵空間
5 ガス出入口管
7,107 側壁
7a 内壁面
8 基柱
9 側板
10 シール部
11 トラス構造体
12 ピストンデッキ
13 フートリング
15 バランスコンクリート
17 シール部材
19 シール油
20 ガイドローラ
21 定常ガイドローラ
22 補助ガイドローラ
23,24 支持ブロック
26 第1ローラ
27 第2ローラ
28 第3ローラ
29,30 ブラケット
31 ベルト
32 補助当接体
32a 接触面

Claims (5)

  1. 筒状容器の内部を昇降可能なピストンにより区画し、前記ピストンより下方の空間がガスを貯蔵するための貯蔵空間とされるガスホルダであって、
    前記ピストンは、
    バランスコンクリートを有する円環状のフートリングと、
    前記フートリングに支持されるピストンデッキと、
    前記筒状容器の内壁面を走行する第1ローラと、前記第1ローラと鉛直方向の下方に間隔をあけて設けられる第2ローラと、を各々が備え、前記筒状容器の周方向に間隔をあけて配置され複数のガイドローラと、
    前記第2ローラと鉛直方向の下方に間隔をあけて配置され、前記フートリングに固定される補助当接体と、を備え、
    前記ガイドローラは、
    前記第1ローラと前記第2ローラが、前記フートリングよりも上方に設けられ、定常時に、前記内壁面に接し、
    前記補助当接体は、
    前記フートリングよりも下方に設けられ、定常時に、前記内壁面から離れている、
    ことを特徴とするガスホルダ。
  2. 前記補助当接体は、
    回転可能に設けられる単数又は複数の第3ローラからなる、
    請求項1に記載のガスホルダ。
  3. 前記筒状容器の周方向に間隔を空けて設けられる複数の前記ガイドローラのすべてに対応して前記補助当接体を備えるか、特定の前記ガイドローラに対応して前記補助当接体を備える、
    請求項1又は請求項2に記載のガスホルダ。
  4. 複数の前記補助当接体は、設けられる鉛直方向の位置が一致するか、又は、
    特定の前記補助当接体が設けられる鉛直方向の位置が他の前記補助当接体と相違する、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のガスホルダ。
  5. 複数の前記補助当接体は、前記内壁面までの距離が一致するか、又は、
    特定の前記補助当接体から前記内壁面までの距離が他の前記補助当接体から前記内壁面までの距離が相違する、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のガスホルダ。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015206439A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 新日鐵住金株式会社 ガスホルダーピストンの傾斜抑制装置
CN107191779A (zh) * 2017-06-23 2017-09-22 重庆科技学院 一种煤气柜气动弹性模型活塞‑柜体接触模拟机构
KR102017188B1 (ko) * 2018-03-19 2019-09-02 주식회사 포스코 가스 홀더의 피스톤 회전방지장치

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015206439A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 新日鐵住金株式会社 ガスホルダーピストンの傾斜抑制装置
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CN107191779B (zh) * 2017-06-23 2023-04-18 重庆科技学院 一种煤气柜气动弹性模型活塞-柜体接触模拟机构
KR102017188B1 (ko) * 2018-03-19 2019-09-02 주식회사 포스코 가스 홀더의 피스톤 회전방지장치

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