JP2016160548A - キャストコータ及びキャストコート紙の製造方法 - Google Patents

キャストコータ及びキャストコート紙の製造方法 Download PDF

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Katsuto Ose
勝人 大瀬
公明 森田
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公明 森田
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Abstract

【課題】キャストコート紙の製造の際にキャスト面の幅方向端部に微小な凹みの連続体が発生する現象を抑制するキャストコータ及びキャストコート紙の製造方法を提供する。【解決手段】第1塗工液と第2塗工液とを塗布されてキャスト面とされたウェブWに加圧してキャスト面を形成する圧接ロール8とキャストドラム9に至る走行域であって、非キャスト面の端部を臨む位置に、該端部に液体を噴射するノズルを備えたシャワー装置10を設置する。塗工液が塗布されたウェブWが該シャワー装置10を通過する際にノズルから噴射される液体が、非キャスト面の端部に噴霧された後、圧接ロール8とキャストドラム9とで挟持されて加圧され、キャストドラム9の一部に巻回されて乾燥してキャストコート紙が完成する。【選択図】 図1

Description

この発明は、キャストコート紙を製造するキャストコータとこのキャストコータによるキャストコート紙の製造方法に関する。
キャストコート紙は、表面に塗料を塗布されて塗工層が形成された塗工紙の一種で有り、キャストドラムによって表面を加圧することによって平滑性を良好にし、光沢を付与して印刷効果の向上を図ったものである。このキャストコート紙の製造に用いられる装置がキャストコータであり、塗料が塗布された塗工紙のウェブをキャストドラムと圧接ロールとで挟持して加圧することで塗工紙の表面の光沢や平滑性を付与するものである。
前記キャストドラムの表面温度は塗工紙の幅方向で均一となるよう制御されているが、キャストドラムの端部はシートと接触しない部分があるため軸方向の中央部と端部とで温度差があり、端部側が高温となっている。このため、ウェブの耳部が過乾燥になりやすく、過乾燥が進行すると形成された塗工層に亀裂が生じやすくなり、キャストドラムから剥離した際に、塗工層がキャストドラムの表面に取られてしまう塗工層取られが発生してしまうおそれがある。
また、この亀裂が助長されると、塗工層の表面に「ミミズ」と称されている0.1〜1mm程度の微小な凹みの連続体が形成されてしまう。このミミズが形成されると、このミミズの形成されている位置で印刷工程においてインキの着肉不良を発生させてしまい、印刷不良の原因となっている。
このため、界面活性剤を塗料の塗工液に添加し、その表面張力を調整することで、ミミズの形成を抑制し、印刷不良発生の解消を試みたが、ミミズ形成の現象がウェブの両端部の数cmの範囲に限定されることに対して、この塗工液がウェブの全域に塗布されるため、当該範囲のみを対象として現象を抑制することができず、十分な効果が得られなかった。
一方、光沢ムラやしわなどの製品欠陥を極力防止することができるキャストコーティング紙の製造方法を提供するものとして、顔料を含む塗工液を原紙に塗工して塗工層を形成し、この塗工層を湿潤状態で有する前記原紙を、加熱された鏡面ドラムの外周面に圧接ロールを介して圧接させる表面光沢処理を行うキャストコート紙の製造方法において、前記塗工液に含まれる塗工材料の堆積を防止するための液体薄膜を前記圧接ロールの外周面に形成させた状態で、前記鏡面ドラムの外周面に巻き付いている前記原紙に前記圧接ロールを圧接させるようにした製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、ラインの高速化に対応しつつキャスト塗被面の光沢の悪化を防止することができるとともに、設備コストの高騰を伴うことなくキャスト塗被紙の幅方向全域に渡って適切にカールを防止することができるキャスト塗被紙の製造方法を提供するものとして、顔料と接着剤を主成分とする塗被層が裏面に形成されたシート状の支持体の表面にキャスト用塗被組成物を塗被したあと、その支持体の表面をキャストドラムに圧接して乾燥させることにより、前記支持体の表面にキャスト塗被層を仕上げ形成するようにしたキャスト塗被紙の製造方法において、前記キャストドラムに巻き付いている前記支持体の裏面側に加湿ロールを圧接させて前記裏面塗被層に液体を塗布する製造方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開2006−63495号公報 特開2006−37244号公報
前述した特許文献1と特許文献2に開示された製造方法はいずれも、圧接ロールの外周全体に気液混合状態のミストを噴霧しているため、製品であるキャストコート紙のカールやキャスト面の光沢ムラとシワ防止には有効であるが、耳部で不規則に発生するミミズ形成の現象を解消するには至らなかった。
そこで、この発明は、キャストコート紙の製造時にウェブの端部に、いわゆるミミズが形成されることを抑制して印刷不良の発生を防止するキャストコータ及びキャストコート紙の製造方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係るキャストコータは、塗工液が塗布されたウェブをキャストドラムと圧接ロールとで挟持させることにより、キャストドラムの鏡面部に圧接されてキャストコート面を形成するキャストコータにおいて、前記ウェブの走行方向の、前記塗工液を塗布する塗布部の下流側であって、前記キャストドラムと圧接ロールとによる挟持部の上流側に、前記キャストコート面と反対側の非キャスト面のウェブの両端部に液体を付与して、該非キャスト面を湿潤させる湿潤装置を設けたことを特徴としている。
非キャストコート面であって、ウェブの耳部に湿潤装置により液体を付与するようにしたものである。液体を付与する湿潤装置としては、液体を塗布する装置や液体を吹き付ける装置等を用いることができる。なお、塗布する液体としては、水や適宜な薬剤を用いる。
また、請求項2の発明に係るキャストコータは、前記湿潤装置は、液体をウェブの両端部のそれぞれに臨ませたアプリケーターロールからなることを特徴としている。
前記湿潤装置に、ウェブに液体を転写するアプリケーターロールを用いたものである。すなわち、ウェブを一対のロールで挟持させながら通過させ、一方のアプリケーターロールの表面に塗布した液体をウェブに転写するようにしたものである。
また、請求項3の発明に係るキャストコータは、前記湿潤装置は、液体を噴霧する噴霧ノズルを備えたシャワー装置であることを特徴としている。
前記湿潤装置にシャワー装置を用いて、ウェブに液体を噴霧するようにしたものである。
また、請求項4の発明に係るキャストコータは、前記噴霧ノズルは、予め混合させた液体と空気とを噴霧する2流体ノズルであることを特徴としている。
噴霧ノズルの形態を噴霧する液を予め空気と混合させて2流体としたものを噴霧するようにしたものである。噴霧ノズルの形態には液体を加圧して噴霧する1流体ノズルがあるが、2流体ノズルの方が細かなミストが形成されるから、微小な塗工層の凹みに効率よく水分が行きわたるため、2流体ノズルが適している。
また、請求項5の発明に係るキャストコータは、前記噴霧ノズルの噴射角度を任意に調整可能としてあることを特徴としている。
液体の噴射角度は30°〜150°の範囲が好ましく、特に45°〜110°の範囲においてミミズの発生を抑制できる良好な効果を得られる。
また、請求項6の発明に係るキャストコータは、前記噴霧ノズルの噴霧量を任意に調整可能としてあることを特徴としている。
噴射量は0.1〜30l/hrの範囲が好ましく、特に4〜20l/hrでミミズの発生を抑制する良好な効果を得られる。
また、請求項7の発明に係るキャストコータは、前記湿潤装置を、ウェブの幅方向に移動可能として、ウェブの両端部に対する液体の付与範囲を変更可能としたことを特徴としている。
ミミズが形成される範囲は不定なため、液体の付与範囲を可変とすることにより、確実にミミズが形成された部分に液体を付与させられるようにしたものである。なお、シャワー装置が用いられる場合には、噴霧ノズルとウェブとの距離を調整できるようにすることが望ましい。
また、この発明に係るキャストコート紙の製造方法は、塗工液が塗布されたウェブをキャストドラムと圧接ロールとで挟持させることにより、キャストドラムの鏡面部に圧接されてキャストコート面を形成するキャストコート紙の製造方法キャストコータにおいて、前記ウェブの走行方向の、前記塗工液を塗布する塗布部の下流側であって、前記キャストドラムと圧接ロールとによる挟持部の上流側に、前記キャストコート面と反対側の非キャスト面のウェブの両端部に液体を付与して、該非キャスト面を湿潤させることを特徴としている。
非キャストコート面であって、ウェブの耳部に液体を付与して、非キャストコート面の端部を湿潤させるようにしたものである。
また、請求項9の発明に係るキャストコート紙の製造方法は、前記非キャスト面のウェブの両端部を、アプリケーターロールで液体を塗布することにより湿潤させることを特徴としている。
非キャストコート面に、アプリケーターロールを用いて液体を付与することにより、非キャストコート面の端部を湿潤させるようにしたものである。
また、請求項10の発明に係るキャストコート紙の製造方法は、前記非キャスト面のウェブの両端部を、噴霧ノズルによって液体を噴霧することにより湿潤させることを特徴としている。
非キャストコート面に、噴霧ノズルから液体を噴霧させて湿潤させるようにしたものである。
また、請求項11の発明に係るキャストコート紙の製造方法は、前記噴霧ノズルは、予め混合させた液体と空気とを噴霧する2流体ノズルであることを特徴としている。
前記噴霧ノズルに、前記液体と空気とを混合させて噴霧する2流体ノズルとしたものである。
また、請求項12の発明に係るキャストコート紙の製造方法は、前記噴霧ノズルの噴射角度を任意に調整可能としてあることを特徴としている。
液体の噴射角度は30°〜150°の範囲が好ましく、特に45°〜110°の範囲においてミミズの発生を抑制できる良好な効果を得られる。
また、請求項13の発明に係るキャストコータは、前記噴霧ノズルの噴霧量を任意に調整可能としてあることを特徴としている。
噴射量は0.1〜30l/hrの範囲が好ましく、特に4〜20l/hrでミミズの発生を抑制する良好な効果を得られる。
また、請求項14の発明に係るキャストコート紙の製造方法は、前記非キャスト面のウェブの両端部であって、前記液体を付与する部分の範囲を調整可能としたことを特徴としている。
液体を塗布する範囲を調整できるようにしたものであり、不定な範囲に形成されるミミズが発生した場合に対応できるようにしたものである。
この発明に係るキャストコータ及びキャストコート紙の製造方法によれば、キャスト面の耳部にミミズと称される凹部が発生することを抑制し、印刷工程において印刷不良の発生を防止できる。このため、製品の信頼性を向上させると共に、製品の歩留まりを向上させる。しかも、製品の有効幅が大きくなるから、生産性の向上を図ることができる。さらに、塗工速度を大きくした場合でも、キャスト面の光沢度等の品質を損なうことがない。
また、請求項2の発明に係るキャストコータまたは請求項9の発明に係るキャストコート紙の製造方法によれば、塗布ムラを生じることなく確実に液を非キャスト面に付与することができるので、ミミズの発生を確実に防止できる。
また、請求項3の発明に係るキャストコータまたは請求項10の発明に係るキャストコート紙の製造方法によれば、液体の噴霧範囲を容易に変更することができ、不定な箇所で発生するミミズに容易に対応することができる。
また、請求項4の発明に係るキャストコータまたは請求項11の発明に係るキャストコート紙の製造方法によれば、ミミズを形成する凹部に効率よく液体を供給できるので、さらにミミズの発生を抑制することができる。
また、請求項5の発明に係るキャストコータまたは請求項12の発明に係るキャストコート紙の製造方法によれば、液体を付与する範囲を容易に調整することができる。
また、請求項6の発明に係るキャストコータまたは請求項13の発明に係るキャストコート紙の製造方法によれば、ミミズの発生規模に対して容易に対応することができる。
また、請求項7の発明に係るキャストコートまたは請求項14の発明に係るキャストコート紙の製造方法によれば、不定箇所に発生するミミズにより容易に対応することができる。
この発明に係るキャストコータの概略を説明する側面図である。 この発明による製造方法を実施した実施例と製造されたキャストコートの結果と評価を示す一覧表である。
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係るキャストコータとこのキャストコータによるキャストコート紙の製造法について、具体的に説明する。
図1はこの発明に係る製造方法を実施するのに適したキャストコータ1の概略の側面図で、給紙リール3に巻き取られている原紙のウェブWが巻き解かれながら供給される。このウェブにテンションロール4により適宜な張力が付与されてガイドロール5により案内されてロールコータ6に給送され、キャストカラー等の第1塗工液がウェブWに塗布される。次いで、湿潤状態にある第1塗工液の塗工面に凝固装置7により凝固液等の第2塗工液が塗布される。凝固液が塗布されてウェブWは、圧接ロール8と表面が鏡面に形成された鏡面部を有するキャストドラム9へ給送される。これら圧接ロール8とキャストドラム9の上流側には湿潤装置としてのシャワー装置10が設置されており、ウェブWにはこのシャワー装置10のノズルから噴霧される液体が塗布される。このシャワー装置10のノズルは、前記凝固装置7とキャストドラム9の間を走行するウェブWの、前記凝固液が塗布されたキャスト面と反対側の面である非キャスト面であって該ウェブWの端部を臨んで配されている。このため、このノズルから噴霧される液体は、非キャスト面の端部に塗布されるようにしてある。
前記シャワー装置10はウェブWの幅方向に対して移動自在に設けられており、ウェブWの端部で噴射範囲を調整できるようにしてある。また、このノズルとウェブWとの距離、すなわち噴霧距離を調整できるようにしてあると共に、ウェブWに対する噴霧角度を調整できるようにしてある。さらに、液体の噴霧量を調整できるようにしてある。
また、前記シャワー装置10は、予め空気と水とを混合させた気液混合体を噴霧する2流体ノズルとしてある。
このキャストコータ1によってキャストコート紙を製造するには、前記給紙リール3に巻き取られている原紙を巻き解きながらテンションロール4からガイドロール5を通してロールコータ6に案内する。ロールコータ6によってキャスト面に第1塗工液を塗布して、下流側の凝固装置7へ供給する。凝固装置7では湿潤状態にある第1塗工液に重ねてキャスト面に第2塗工液を塗布する。
第2塗工液が塗布されたウェブWは前記シャワー装置10を臨む位置を通過して、該シャワー装置10により非キャスト面の端部に液体が噴霧される。そして、前記圧接ロール8とキャストドラム9とに挟持されながら通過してキャスト面が圧接される。圧接ロール8による挟持状態から脱したウェブWはキャストドラム9に巻回されながら給送されることにより乾燥される。乾燥されたウェブWには光沢が発現してキャストコート紙として完成して、リール11に巻き取られる。
前述したキャストコータ1を使用してキャストコート紙を製造した場合について、ミミズの発生に関する評価を行ったので、以下に説明する。
原紙にはフリーネス350mlとしたLBKPを配合し、硫酸バンドの助剤を適量添加し、抄紙pH4.5の条件下で坪量65g/m2の原紙を抄造した。第1塗工液には、顔料としてクレー(エンゲルハード社製「ウルトラホワイト90」)70部と炭酸カルシウム(奥多摩工業社製「TP-123」)30部との混合させたものを用い、接着剤として乳タンパク質カゼイン(日成共益社製)5部とスチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(日本A&L社製)20部を用い、助剤に離型剤(互応化工業社製「ダイジェットEY」)1.5部を用いて、濃度が50%となるように加水したものを使用した。また、第2塗工液には、ギ酸カルシウム(朝日科学工業社製)100部とギ酸(朝日化学工業社製)54部、離型剤(互応化工業社製「ダイジェットEY」)6部、界面活性剤(日新化学社製「プロパーY11」)とに、濃度が10%となるように加水したものを使用した。
[実施例1]
キャストドラム9の表面温度を110℃、キャスト塗工量を20g/m、塗工速度を60m/minとして、製品水分量が5%のキャストコート紙を製造した。前記シャワー装置10のノズルとウェブWとの距離を20cmとして、噴霧液体に水を用いて、2流体ノズル(粒子径100μm)を用い、水圧0.2MPa、エア圧0.3MPaで噴霧量を8l/hrとし、噴射角度をウェブWの走行方向に対向する方向から100°とした。
[実施例2A]
実施例1において、水圧0.4MPa、エア圧0.6MPaで噴霧量を20l/hrに変更してキャストコート紙を製造した。
[実施例2B]
実施例2Aにおいて、噴射角度をウェブWの走行方向と対向する方向から30°に変更してキャストコート紙を製造した。
[実施例3]
実施例1において、水圧0.1MPa、エア圧0.1MPaで噴霧量を4.6l/hrに変更してキャストコート紙を製造した。
[実施例4]
実施例1において、水圧0.6MPa、エア圧0.9MPaで噴霧量を30l/hrに変更してキャストコート紙を製造した。
[実施例5A]
実施例1において、水圧0.01MPa、エア圧0.02MPaで噴霧量を0.5l/hrに変更してキャストコート紙を製造した。
[実施例5B]
実施例5Aにおいて、2流体ノズルから粒子径10μmで噴霧するよう変更してキャストコート紙を製造した。
[実施例6A]
実施例1において、ノズル形態を1流体ノズル(粒子径1000μm)とし、噴霧量を8l/hrで水圧を0.2MPaに変更してキャストコート紙を製造した。
[実施例6B]
実施例6Aにおいて、噴霧量を20l/hrで水圧を0.4MPaに変更してキャストコート紙を製造した。
[比較例1]
実施例1において、シャワー装置を用いない状態でキャストコート紙を製造した。
以上に示した実施例1〜6と比較例1とのそれぞれについて、製造されたキャストコート紙のミミズの有無を目視にて観察し、その状況を評価し、併せて巻取の幅方向の凹凸の状態いわゆる巻姿についても目視にて評価すると共に、白紙光沢度を測定した。その結果を図2の結果の一覧表に示す。また、同図に示すように、実施例1における運転状態が最も良好な結果を得られた。
同表中、
「ミミズ」の評価欄において、
◎:全く発生しない。
○:噴霧したミストが行きわたらない箇所にのみ発生する。
△:噴霧したミスト不足のため、若干発生する。
×:発生する。
「巻姿」の評価欄において、
○:製品にボコツキが見られない状態。
△:キャスト面と非キャスト面はブロッキングしていないものの、製品に若干のボコツキが見られる状態。
×:製品にボコツキが見られ、キャスト面と非キャスト面とがブロッキングした状態。
なお、「ブロッキング」とは、巻取リールに巻き取られた状態で対向したキャスト面と非キャスト面とがくっつく状態をいう。
この発明に係るキャストコータ及びキャストコート紙の製造方法によれば、キャストコータによるキャストコートの製造時に、キャスト面の両端部に不規則に発生するミミズと称させる現象の発生を抑制できるので、ウェブの幅全域について製品とすることでき、歩留まりを向上させて生産性を向上させると共に、省資源に寄与する。
MP14021
W:ウェブ
1:キャストコータ
3:給紙リール
4:テンションロール
5:ガイドロール
6:ロールコータ
7:凝固装置
8:圧接ロール
9:キャストドラム
10:シャワー装置

Claims (14)

  1. 塗工液が塗布されたウェブをキャストドラムと圧接ロールとで挟持させることにより、キャストドラムの鏡面部に圧接されてキャストコート面を形成するキャストコータにおいて、
    前記ウェブの走行方向の、前記塗工液を塗布する塗布部の下流側であって、前記キャストドラムと圧接ロールとによる挟持部の上流側に、前記キャストコート面と反対側の非キャスト面のウェブの両端部に液体を付与して、該非キャスト面を湿潤させる湿潤装置を設けたことを特徴とするキャストコータ。
  2. 前記湿潤装置は、液体をウェブの両端部のそれぞれに臨ませたアプリケーターロールからなることを特徴とする請求項1に記載のキャストコータ。
  3. 前記湿潤装置は、液体を噴霧する噴霧ノズルを備えたシャワー装置であることを特徴とする請求項1に記載のキャストコータ。
  4. 前記噴霧ノズルは、予め混合させた液体と空気とを噴霧する2流体ノズルであることを特徴とする請求項3に記載のキャストコータ。
  5. 前記噴霧ノズルの噴射角度を任意に調整可能としてあることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のキャストコータ。
  6. 前記噴霧ノズルの噴霧量を任意に調整可能としてあることを特徴とする請求項3から請求項5までのいずれかに記載のキャストコータ。
  7. 前記湿潤装置を、ウェブの幅方向に移動可能として、ウェブの両端部に対する液体の付与範囲を変更可能としたことを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載のキャストコータ。
  8. 塗工液が塗布されたウェブをキャストドラムと圧接ロールとで挟持させることにより、キャストドラムの鏡面部に圧接されてキャストコート面を形成するキャストコート紙の製造方法キャストコータにおいて、
    前記ウェブの走行方向の、前記塗工液を塗布する塗布部の下流側であって、前記キャストドラムと圧接ロールとによる挟持部の上流側に、前記キャストコート面と反対側の非キャスト面のウェブの両端部に液体を付与して、該非キャスト面を湿潤させることを特徴とするキャストコート紙の製造方法。
  9. 前記非キャスト面のウェブの両端部を、アプリケーターロールで液体を塗布することにより湿潤させることを特徴とする請求項8に記載のキャストコート紙の製造方法。
  10. 前記非キャスト面のウェブの両端部を、噴霧ノズルによって液体を噴霧することにより湿潤させることを特徴とする請求項8に記載のキャストコート紙の製造方法。
  11. 前記噴霧ノズルは、予め混合させた液体と空気とを噴霧する2流体ノズルであることを特徴とする請求項10に記載のキャストコート紙の製造方法。
  12. 前記噴霧ノズルの噴射角度を任意に調整可能としてあることを特徴とする請求項10または請求項11に記載のキャストコート紙の製造方法。
  13. 前記噴霧ノズルの噴霧量を任意に調整可能としてあることを特徴とする請求項10から請求項12までのいずれかに記載のキャストコータ。
  14. 前記非キャスト面のウェブの両端部であって、前記液体を付与する部分の範囲を調整可能としたことを特徴とする請求項8から請求項13までのいずれかに記載のキャストコート紙の製造方法。
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