JP2003089999A - 塗工紙の断紙防止方法 - Google Patents
塗工紙の断紙防止方法Info
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Abstract
るので、通常、両端部に未塗工部分(ドライエッジ)を
設ける。ところが、後の乾燥工程において、未塗工部分
は中央部に比べて過乾燥になり、収縮率が大きくなる。
そのため、反対面(裏面)を塗工する際に、ドクターブ
レードで擦られたり、或いは、カレンダー処理工程にお
いて、高線圧による大きな加圧力をかけられると、未塗
工部分から裂け目が生じ、その裂け目を起点として断紙
する。 【解決手段】 塗工後、未塗工部分に流体を供給するこ
とにより、上記問題点を解決した。 【効果】 ドライエッジ部分と中央部との乾燥速度が同
等になるので、収縮差による引っ張りがなくなり、断紙
を防止できる。
Description
する発明である。製紙工場において、抄紙機により抄か
れた紙はそのまま用いられる場合もあるが、印刷用途に
よっては、印刷適正を高めるために、樹脂、無機顔料を
含む塗工液を塗工し、さらに表面を平滑にするために、
カレンダー処理が行なわれる場合が多い。塗工方法に
は、ブレード塗工、ロール塗工、カーテンフローコータ
ーによる塗工等の各種の方法があるが、本発明は、ブレ
ード塗工に関する説明である。
アプリケーター方式のごとく、紙Sをバッキングロール
Bに沿って走行させた状態でアプリケーター部から紙面
に塗工液を塗工して、直ちに、紙Sに塗工された塗工液
をドクターブレードによって、過剰に塗工された塗工液
を掻き落とすとともに、塗工液を紙面に均一にする。ア
プリケーター部から走行中の紙面に塗工液を塗工すると
き、紙は蛇行することもあるので、紙面のみに正確に塗
工できない。従って、紙幅よりも広く塗工することとな
る。
て、図4のような装置もある。図4の装置はジェットフ
ァウンテン方式とよばれ、チャンバーアプリケーター方
式同様未塗工部分を形成することが可能である。
の他にロールコーターによる方式等多数の方式がある
が、塗工後、ドクターブレードにより過剰に塗工された
塗工液を掻き落とすとともに、塗工液を紙面に均一にす
るという点では、いずれの方式においても共通してい
る。ただし、ロールコーターによる方式は、紙幅よりも
広く塗工あるいは狭く塗工する等の塗工幅の操作がジェ
ットファウンテン方式やチャンバーアプリケーター方式
ほど容易ではない。
ると、紙の左右両端部において、塗工された塗工液が端
部のエッジ方向に引っ張られ、両端部の2〜3mmの部
分が中央部に比べて極端に厚塗りになる。塗工に続く次
工程の乾燥工程において、厚塗りとなった部分の塗工液
は、乾燥が遅れるため、紙面から離脱し、シリンダー、
その他のロールに付着し、塗液粕となって堆積する。
り、ロールから離脱して塗工面に落下すると、紙面欠陥
の原因となるばかりでなく、カレンダー処理工程におい
ては、カレンダーの樹脂ロールに食い込むこととなり、
樹脂ロールを損傷する。
部において、塗工液の一部がバッキングロール表面にも
塗工される。バッキングロール表面に塗工された塗工液
は、通常は図示していないフロークリンドクターにより
掻き落とされるが、長時間に亘り連続運転していると、
フロークリンドクターブレードに塗工液の粕が溜まり、
ドクタリング効果が低下してくる。その結果、塗工液の
一部は紙の裏面に付着する。
にも塗工されることになる。塗工後、紙は次工程のドラ
イヤーで乾燥されるが、裏面に塗工された塗工液は充分
に乾燥しないため、その塗工液の一部はドライヤーのロ
ールに塗液粕となって付着、堆積する。その塗液粕がロ
ールから離脱して、紙表面に付着すると、紙面欠陥の発
生原因およびカレンダーロール損傷の原因となる。
レンダー樹脂ロールの損傷を防ぐために、通常は、紙幅
よりも狭く塗工し、両端部に未塗工部分を設ける。この
未塗工部分はドライエッジと呼ばれる。
分は次の乾燥工程で、正常量の塗工液が塗工された中央
部に比べて過乾燥となる。その結果、未塗工部分と中央
部との間に収縮差が生じる。未塗工部分は、中央部より
も収縮率が大きいため、中央部よりも強く引っ張られ
る。
対側の面(裏面)にも塗工を施され、更にカレンダー処
理が行なわれる。このとき、表面をドクターブレードで
擦られたり、あるいは、カレンダー処理工程において、
高線圧により大きな加圧力がかけられる。その結果、強
く引っ張られている未塗工部分に裂け目が生じ、その裂
け目を起点として裂け目が中央部に広がり、断紙の原因
となる。また、引っ張りが原因で、未塗工部分近傍で紙
が変形し、小さな皺が発生し、この小じわがドクターブ
レードで擦られたり、大きな加圧力がかけられ、断紙す
ることも考えられる。
に、紙の両端部に未塗工部分(ドライエッジ)を設けて
塗工するブレード塗工方法において、塗工後、未塗工部
分に流体を供給することにより、乾燥速度を中央部とほ
ぼ同等にすることにより、上記問題点を解決した。塗工
液が水溶性の場合、通常、供給すべき流体は水である。
供給方法は、噴霧またはシャワーリングにより、小さな
水滴として供給する。供給に適する場所は、図1のよう
に、ターニングロール近く、または図2のように、ブレ
ード塗工直後のブレード近傍等、水供給によって紙が煽
られない場所が適している。未塗工部分の乾燥速度は、
未塗工部分に供給する水の量にほぼ比例するから、水の
供給量は、中央部に塗工される塗工液中の水分量にほぼ
等しい量を供給し、両端部の未塗工部分と中央部との含
水率がほぼ同等となるよう、所定量の水を供給すればよ
い。正確に所定の量の水を供給するためには、水を供給
する場所に特別の装置が必要になるが、本件発明の場
合、供給する水の量をそれほど厳密に計量する必要はな
いので、ドライヤー出口において、紙の未塗工部分と中
央部における含水率がほぼ一致するように、好ましく
は、その含水率の差が、1.0%以下となるように、水
の供給量を調整すればよい。
を図面により説明する。図1は、紙Sがブレードコータ
ーにより水溶性塗工液を塗工された後、ターニングロー
ルTにより走行方向を変えるとともに、その方向変換点
近傍で、未塗工部分に水を噴霧する様子を示す模式図で
ある。
未塗工部分、Nはスプレーノズルで、圧力エアーを用い
てその噴出力により水を小さな水滴にして、未塗工部分
に向けて噴霧している。水滴はできるだけ小さい方が紙
表面に均一に水分を含ませることができる。しかし、そ
の反面、噴射範囲が広がりすぎて、噴霧の必要のない中
央部にも噴霧が及ぶこともあるので、そのような場合
は、中央部に噴霧水がかからないように遮蔽板を設ける
等の対策をとることが望ましい。
ましいが、未塗工部分はごく狭い範囲なので、実際に
は、バッキングロールその他の部分にも噴霧の水滴がか
かる。噴霧する水滴に顔料等の固形分や樹脂分が含まれ
ていると、それらの不純物が、粕となってバッキングロ
ールその他に堆積、それが紙面に落下し、紙の品質上の
欠陥を発生させることがある。従って、供給する水は、
清浄水を用いることが好ましい。リサイクルした水も濾
過して用いるのが原則である。
挙げる。図2において、図1と同じく、Bはバッキング
ロール、Pはブレード、Dは未塗工部分である。図2
は、ブレードコーターのドクターブレードPの出口にお
いて、ノズルNから未塗工部分Dに水滴を噴霧している
様子を示している。
と乾燥速度がほぼ同等となるようにする必要があるが、
ドライヤー出口で乾燥後の紙の状態を観察しながら、或
いは、ドライヤー出口で中央部と未塗工部分の含水率を
測定し、両者の含水率がほぼ同等となるよう、適切な供
給量に調整すればよいので、特に計量しなくとも乾燥速
度を合わせることができる。
速度が中央部とほぼ同等となるので、紙が走行中、特に
両端部に発生するストレスが解消され、断紙を防止する
ことができる。
説明図
図
Claims (3)
- 【請求項1】紙の両端部に未塗工部分を設けて塗工する
ブレード塗工において、塗工後、未塗工部分に流体を供
給し、両端部の未塗工部分と中央部との乾燥速度がほぼ
同等となるように流体供給量を調整することを特徴とす
る塗工紙製造における断紙防止方法。 - 【請求項2】紙の両端部に未塗工部分を設けて塗工する
ブレード塗工において、塗工後、未塗工部分に水滴を供
給し、両端部の未塗工部分と中央部との乾燥速度又は含
水率がほぼ同等となるように水供給量を調整することを
特徴とする塗工紙製造における断紙防止方法。 - 【請求項3】紙の両端部に未塗工部分を設けて塗工する
ブレード塗工において、塗工後、未塗工部分に水滴を供
給し、ブレード塗工に続く次工程のドライヤーの出口に
おける紙の両端部の未塗工部分と中央部との含水率の差
が、1.0%以下となるように水供給量を調整すること
を特徴とする塗工紙製造における断紙防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001277632A JP3785974B2 (ja) | 2001-09-13 | 2001-09-13 | 塗工紙の断紙防止方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2003089999A true JP2003089999A (ja) | 2003-03-28 |
JP3785974B2 JP3785974B2 (ja) | 2006-06-14 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006132017A (ja) * | 2004-11-04 | 2006-05-25 | Daio Paper Corp | 塗工紙の製造方法及び製造設備 |
JP2016160548A (ja) * | 2015-03-02 | 2016-09-05 | 日本製紙株式会社 | キャストコータ及びキャストコート紙の製造方法 |
WO2017063138A1 (zh) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | 刘志华 | 淋膜机及其淋膜方法 |
-
2001
- 2001-09-13 JP JP2001277632A patent/JP3785974B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2016160548A (ja) * | 2015-03-02 | 2016-09-05 | 日本製紙株式会社 | キャストコータ及びキャストコート紙の製造方法 |
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