JP2016160529A - アルミ覆鋼線、アルミ覆鋼線の製造方法及びアルミ覆鋼線の端末の処理方法 - Google Patents

アルミ覆鋼線、アルミ覆鋼線の製造方法及びアルミ覆鋼線の端末の処理方法 Download PDF

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Satoshi Kuroiwa
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雅人 渡部
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Abstract

【課題】端末キャップの装着や、タッチアップ補修を行うことなく、アルミ覆鋼線における鉄の腐食の発生を遅らせることができる。【解決手段】鉄線又は鋼線の外周にアルミニウムが被覆されて形成されたアルミ覆鋼線の端末には、鉄よりもイオン化傾向が大きな金属を含む犠牲層が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、アルミ覆鋼線、アルミ覆鋼線の製造方法及びアルミ覆鋼線の端末の処理方法に関する。
従来より、鉄線又は鋼線の外周にアルミニウムが被覆されて形成されたアルミ覆鋼線が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2008−311151号公報
しかしながら、従来のアルミ覆鋼線では、鉄線又は鋼線の外周側面はアルミニウムで被覆されているが、端末(端面)では鉄線又は鋼線が露出していることがある。鉄線又は鋼線の露出箇所に空気中に含まれる水分(湿気)等の水分が付着すると、錆が発生することがある。このような錆の発生を抑制するために、アルミ覆鋼線の端末に端末キャップなどを装着させたり、アルミ覆鋼線の端末に錆の発生を抑制する塗料を塗布するタッチアップ補修が行われることがある。アルミ覆鋼線は、工事の合間等、一時的に錆の発生を抑制する必要がある場合がある。従来では、このような一時的な防錆が必要な場合であっても、端末キャップの装着、タッチアップ補修が行われることがある。
本発明は、上記課題を解決し、端末キャップの装着や、タッチアップ補修を行うことなく、アルミ覆鋼線における鉄の腐食の発生を遅らせることができる技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
鉄線又は鋼線の外周にアルミニウムが被覆されて形成されたアルミ覆鋼線であって、
前記アルミ覆鋼線の端末には、鉄よりもイオン化傾向が大きな金属を含む犠牲層が形成されているアルミ覆鋼線が提供される。
本発明の他の態様によれば、
鉄線又は鋼線の外周にアルミニウムが被覆されて形成されたアルミ覆鋼線の端末に鉄よりもイオン化傾向が大きな金属を含む溶液を塗布した後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる処理、又は前記金属を含む溶液に前記アルミ覆鋼線の端末を浸漬させた後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる処理を行い、前記アルミ覆鋼線の端末に犠牲層を形成する工程を有するアルミ覆鋼線の製造方法が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
鉄線又は鋼線の外周にアルミニウムが被覆されて形成されたアルミ覆鋼線の端末に、鉄よりもイオン化傾向が大きな金属を含む溶液を塗布した後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる工程、又は前記アルミ覆鋼線の端末に前記金属を含む溶液を浸漬させた後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる工程を有するアルミ覆鋼線の端末の処理方法が提供される。
本発明によれば、端末キャップの装着や、タッチアップ補修を行うことなく、アルミ覆鋼線における鉄の腐食の発生を遅らせることができる。
本発明の一実施形態にかかるアルミ覆鋼線の長手方向における断面概略図である。
<本発明の一実施形態>
(1)アルミ覆鋼線の構成
以下に、本発明の一実施形態にかかるアルミ覆鋼線について、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、アルミ覆鋼線(アルミニウム覆鋼線、アルミニウム被覆鋼線)1は、例えば丸線である鉄線又は鋼線2と、鉄線又は鋼線2の外周(外周側面)に設けられ、アルミニウム(アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されたアルミニウム(Al)被覆層3と、を備えている。つまり、アルミ覆鋼線1は、鉄線又は鋼線2の外周にAlが被覆されて形成された線材である。
アルミ覆鋼線1の端末(端部、端面)には、鉄(Fe)よりもイオン化傾向が大きな金属(以下、所定の金属とも言う。)を含む犠牲層が形成されている。犠牲層は、所定の金属を含む電解質を有している。犠牲層は、アルミ覆鋼線1の端末に、所定の金属を含む溶液を塗布した後に乾燥させる処理を行うことで形成される。犠牲層は、アルミ覆鋼線1の端末に、所定の金属を含む溶液を浸漬させた後に乾燥させる処理を行うことで形成されていてもよい。
犠牲層は、Feよりもイオン化傾向が大きな金属(所定の金属)として、例えばリチウム(Li)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及び亜鉛(Zn)からなる群より選択されるいずれかの元素を含んでいる。犠牲層は、Feよりもイオン化傾向が大きく、さらにAlよりもイオン化傾向が大きな金属を含んでいることがより好ましい。例えば、犠牲層は、Li、K、Ca、Na及びMgからなる群より選択されるいずれかの元素を含んでいることが好ましい。
Feよりもイオン化傾向が大きな金属を含む溶液としては、例えば塩化ナトリウム(NaCl)水溶液、塩化カリウム(KCl)水溶液を用いることができる。入手の容易さ、製造コストの低減の観点から、NaCl水溶液(例えば食塩水)を用いることが好ましい。
アルミ覆鋼線1の端末に犠牲層が形成されることで、例えばアルミ覆鋼線1の端末に水分が付着した際、鉄線又は鋼線2中に含まれるFeよりも先に金属をイオン化させ、Fe(鉄線又は鋼線2)の腐食を遅らせることができる。
例えばアルミ覆鋼線1の端末の鉄線又は鋼線2の箇所に水分が付着した場合、鉄線や鋼線に含まれるFeよりも先に、犠牲層に含まれるFeよりもイオン化傾向が大きな金属が水分中に溶出してイオンになる。
また、例えば鉄線又は鋼線2の端末と、Al被覆層3の端末と、にまたがるように水分が付着した場合、まず、Al被覆層3に含まれるAlや、鉄線又は鋼線2に含まれるFeよりも先に、犠牲層に含まれるAlよりもイオン化傾向が大きな金属が水分中に溶出してイオンになる。犠牲層中のAlよりもイオン化傾向が大きな金属が全て水分中に溶出すると、Feよりもイオン化傾向が大きなAlが、Feよりも先に水分中に溶出してイオンになる。なお、水分中に溶出してイオンになったAlは、水分中の水酸化物イオン(水酸イオン、OH)と反応してAl(OH)になり、水分中に沈殿する。つまり、Al(OH)がアルミ覆鋼線1の端末に付着する。
このように犠牲層に含まれるFeよりもイオン化傾向が大きな金属を、鉄線又は鋼線2に含まれるFeよりも先にイオン化させることで、Feが水分中へ溶出してイオンになることを抑制することができる。従って、水分中に存在するOHと反応するFeイオンの量を低減することができ、FeイオンとOHとが反応することで生成されるFe(OH)の量を低減することができる。その結果、Fe(OH)が酸化されることで生成されるFeOOH(赤錆)等の生成を抑制することができる。つまり、Feの腐食が進みにくくなる。
アルミ覆鋼線1は、以下のように製造される。まず、鉄線又は鋼線2の外周側面を被覆するように、アルミニウムやアルミニウム合金等のAlを含有する材料を塗布してAl被覆層3を設けてアルミ覆鋼線1を形成する。そして、このアルミ覆鋼線1の端末(両端末)にFeよりもイオン化傾向が大きな金属を含む溶液(例えばNaCl水溶液)をはけ等を用いて塗布した後に、アルミ覆鋼線1の端末を乾燥させる処理を行って犠牲層を形成する。なお、Feよりもイオン化傾向が大きな金属を含む溶液にアルミ覆鋼線1を所定時間(例えば1分間)浸漬させた後にアルミ覆鋼線1を乾燥させる処理を行い、犠牲層を形成してもよい。なお、乾燥方法は、自然乾燥であっても、温風を吹き付けて乾燥させる温風乾燥であってもよい。
(2)本実施形態にかかる効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)アルミ覆鋼線1の端末に、Feよりもイオン化傾向が大きな金属を含む犠牲層を形成することで、アルミ覆鋼線1の端末に水分が付着した場合であっても、鉄線又は鋼線2(Fe)の腐食を遅らせることができる。つまり、犠牲層に含まれるFeよりもイオン化傾向が大きな金属(所定の金属)が先に水分中に溶出してイオンになり、鉄線又は鋼線2に含まれるFeが水分中に溶出してイオンになることを抑制することができる。
(b)Feよりもイオン化傾向が大きな金属を含む溶液としてCl元素を含む溶液が用いられて犠牲層中にClが存在していると、アルミ覆鋼線1の端末に水分が付着した際、水分中にClが溶出することで塩化物イオン(Cl)が水分中に存在することになる。水分中にClが存在すると、酸素(O)は水に溶けにくくなり、溶存酸素の量が少ない水分になる。アルミ覆鋼線1の端末に付着する水分は、通常、湿気等の空気中に含まれる水分であり、その量は水滴程度の少量である。アルミ覆鋼線1の端末に水分が付着した場合、この水分はClの濃度が非常に高く、溶存酸素の量が非常に少ない水分になる。従って、Cl元素を含む溶液を用いて犠牲層を形成することで、鉄線又は鋼線2の腐食をより遅らせることができる。
(c)アルミ覆鋼線1は、水滴程度の水分が付着するような環境下で使用される場合に有効である。例えば、本実施形態にかかるアルミ覆鋼線1は、架空線や、ネット、金網フェンス等に用いられる場合に有効である。特に、鉄線又は鋼線2の露出面になる切断面がより多くなるネット、金網フェンス等に用いられる場合に特に有効である。
(d)アルミ覆鋼線1は、鉄線又は鋼線2の両端部に端末キャップなどを装着させたり、タッチアップ補修(防錆塗装)等を行うことなく、鉄線又は鋼線2の腐食を遅らせることができる。つまり、より簡便な方法でFeの腐食を遅らせることができる。
(e)アルミ覆鋼線1は、一時的に鉄線又は鋼線2の腐食を抑制する必要がある場合に特に有効である。例えば工事の合間の比較的短期間(例えば1ヶ月以内、好ましくは2週間程度)、鉄線又は鋼線2の腐食を抑制する必要がある場合に特に有効である。
(f)犠牲層がFeよりもイオン化傾向が大きく、さらにAlよりもイオン化傾向が大きな金属を含むことで、アルミ覆鋼線1における鉄線又は鋼線2の腐食をより遅らせることができる。
<本発明の他の実施形態>
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
上述の実施形態では、鉄線又は鋼線2として丸線が用いられる場合について説明したが、これに限定されない。本実施形態は、鉄線又は鋼線2として例えば角線や平角線が用いられる場合にも好適に適用でき、上述の効果と同様の効果が得られる。
上述の実施形態では、Alが被覆された鉄線又は鋼線2の端末、つまり鉄線又は鋼線2の端末とAl被覆層3の端末とにそれぞれ、Feよりもイオン化傾向が大きい金属を含む溶液を塗布する、又は鉄線又は鋼線2の端末とAl被覆層3の端末とを所定の金属を含む溶液に浸漬させる処理を行う場合について説明したが、これに限定されない。例えば、上記処理は、少なくとも鉄線又は鋼線2の端末に行われていればよい。つまり、アルミ覆鋼線1のAl被覆層3の端末には、上記処理が行われていなくてもよい。これによっても、鉄線又は鋼線2の腐食を遅らせることができ、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上述の実施形態では、アルミ覆鋼線1が金網フェンス等に用いられる場合を例に説明したがこれに限定されない。アルミ覆鋼線1は、架空電線、巻き付けグリップ、アーマロッド等にも好適に適用することができ、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例を説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(試料1)
試料1では、直径が1.6mmのアルミ覆鋼線(AC1.6)を用い、このアルミ覆鋼線を約150mmの長さに切断した。なお、切断したアルミ覆鋼線の両端末は切断のままの状態にし、何も処理を行わなかった。
(試料2〜5)
試料2〜3では、約150mmの長さに切断したアルミ覆鋼線(AC1.6)の両端末にそれぞれ水をはけで塗布する処理を行った後、自然乾燥又は温風乾燥した。試料4〜5では、約150mmの長さに切断したアルミ覆鋼線(AC1.6)の両端末をそれぞれ水に1分間浸漬させる処理を行った後、アルミ覆鋼線の端末を自然乾燥又は温風乾燥させた。
(試料6〜9)
試料6〜7では、約150mmの長さに切断したアルミ覆鋼線(AC1.6)の両端末にそれぞれ、濃度が3%であるNaCl水溶液をはけで塗布する処理を行った後、アルミ覆鋼線の端末を自然乾燥又は温風乾燥させ、アルミ覆鋼線の両端末にNaを含む犠牲層を形成した。試料8〜9では、約150mmの長さに切断したアルミ覆鋼線(AC1.6)の両端末をそれぞれ、濃度が3%であるNaCl水溶液に1分間浸漬させる処理を行った後、アルミ覆鋼線の端末を自然乾燥又は温風乾燥させ、アルミ覆鋼線の両端末にNaを含む犠牲層を形成した。
(試料10〜13)
試料10〜11では、約150mmの長さに切断したアルミ覆鋼線(AC1.6)の両端末にそれぞれ、濃度が20%であるNaCl水溶液をはけで塗布する処理を行った後、アルミ覆鋼線の端末を自然乾燥又は温風乾燥させ、アルミ覆鋼線の両端末にNaを含む犠牲層を形成した。試料12〜13では、約150mmの長さに切断したアルミ覆鋼線(AC1.6)の両端末をそれぞれ、濃度が20%であるNaCl水溶液に1分間浸漬させる処理を行った後、アルミ覆鋼線の端末を自然乾燥又は温風乾燥させ、アルミ覆鋼線の両端末にNaを含む犠牲層を形成した。
(試料14〜17)
試料14〜15では、約150mmの長さに切断したアルミ覆鋼線(AC1.6)の両端末にそれぞれ、濃度が40%であるNaCl水溶液をはけで塗布する処理を行った後、アルミ覆鋼線の端末を自然乾燥又は温風乾燥させ、アルミ覆鋼線の両端末にNaを含む犠牲層を形成した。試料16〜17では、約150mmの長さに切断したアルミ覆鋼線(AC1.6)の両端末をそれぞれ、濃度が40%であるNaCl水溶液に1分間浸漬させる処理を行った後、アルミ覆鋼線の端末を自然乾燥又は温風乾燥させ、アルミ覆鋼線の両端末にNaを含む犠牲層を形成した。なお、濃度が40%のNaCl水溶液は過飽和状態であり、ペースト状になる。
(評価)
試料1〜17をそれぞれ大気中に暴露し、各試料の端末の錆の発生状況を観察した。具体的には、各試料の端末に変色が発生するまでの日数(変色発生日)、及び腐食物の生成が開始されるまでの日数(腐食物生成開始日)をそれぞれ観察(評価)した。評価結果を下記の表1に示す。
Figure 2016160529
(評価結果)
試料1から、端末に何も処理を行わなかった場合、5日目に変色が発生し、6日目に腐食物の生成が開始されることを確認した。また、試料2〜5から、水を塗布又は浸漬させる処理を行った場合、塗布方法、乾燥方法に関わらず、5日目に変色が発生し、6日目に腐食物の生成が開始されることを確認した。
試料6〜17から、アルミ覆鋼線の両端末に、Naを含む犠牲層を形成すると、犠牲層を形成しなかった場合よりも、Feの腐食を遅らせることができることを確認した。つまり、試料6〜17では、変色が発生するまでの日数、腐食物の生成が開始されるまでの日数が、試料1〜5よりも長くなることを確認した。
また、例えば試料6〜9と、試料10〜17と、の比較から、犠牲層を形成する溶液中の所定の金属の濃度を20%以上にすることで、Feの腐食の開始をより遅らせることができることを確認した。例えば、少なくとも1ヶ月は、アルミ覆鋼線の端末に変色が発生したり、腐食物が生成されることがないことを確認した。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
[付記1]
本発明の一態様によれば、
鉄線又は鋼線の外周にアルミニウムが被覆されて形成されたアルミ覆鋼線であって、
前記アルミ覆鋼線の端末には、鉄よりもイオン化傾向が大きな金属を含む犠牲層が形成されているアルミ覆鋼線が提供される。
[付記2]
付記1のアルミ覆鋼線であって、好ましくは、
前記犠牲層は、前記金属を含む溶液を前記アルミ覆鋼線の端末に塗布した後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる処理、又は前記金属を含む溶液に前記アルミ覆鋼線の端末を浸漬させた後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる処理を行うことで形成される。
[付記3]
付記1又は2のアルミ覆鋼線であって、好ましくは、
前記アルミ覆鋼線の端末に水分が付着した際、前記鉄線又は鋼線中に含まれる鉄よりも先に前記金属をイオン化させることで、前記鉄の腐食を遅らせる。
[付記4]
付記1ないし3のいずれかのアルミ覆鋼線であって、好ましくは、
前記犠牲層は、前記金属として、リチウム、カリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム及び亜鉛からなる群より選択されるいずれかの元素を含む。
[付記5]
付記1ないし4のいずれかのアルミ覆鋼線であって、好ましくは、
前記犠牲層は、前記金属として、アルミニウムよりもイオン化傾向が大きな金属を含む。
[付記6]
本発明の他の態様によれば、
鉄線又は鋼線の外周にアルミニウムが被覆されて形成されたアルミ覆鋼線の端末に鉄よりもイオン化傾向が大きな金属を含む溶液を塗布した後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる処理、又は前記金属を含む溶液に前記アルミ覆鋼線の端末を浸漬させた後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる処理を行い、前記アルミ覆鋼線の端末に犠牲層を形成する工程を有するアルミ覆鋼線の製造方法が提供される。
[付記7]
本発明のさらに他の態様によれば、
鉄線又は鋼線の外周にアルミニウムが被覆されて形成されたアルミ覆鋼線の端末に、鉄よりもイオン化傾向が大きな金属を含む溶液を塗布した後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる工程、又は前記アルミ覆鋼線の端末に前記金属を含む溶液を浸漬させた後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる工程を有するアルミ覆鋼線の端末の処理方法が提供される。
1…アルミ覆鋼線
2…鉄線又は鋼線
3…アルミニウム被覆層

Claims (6)

  1. 鉄線又は鋼線の外周にアルミニウムが被覆されて形成されたアルミ覆鋼線であって、
    前記アルミ覆鋼線の端末には、鉄よりもイオン化傾向が大きな金属を含む犠牲層が形成されている
    アルミ覆鋼線。
  2. 前記犠牲層は、前記金属を含む溶液を前記アルミ覆鋼線の端末に塗布した後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる処理、又は前記金属を含む溶液に前記アルミ覆鋼線の端末を浸漬させた後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる処理を行うことで形成される
    請求項1に記載のアルミ覆鋼線。
  3. 前記アルミ覆鋼線の端末に水分が付着した際、前記鉄線又は鋼線中に含まれる鉄よりも先に前記金属をイオン化させることで、前記鉄の腐食を遅らせる
    請求項1又は2に記載のアルミ覆鋼線。
  4. 前記犠牲層は、前記金属として、リチウム、カリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム及び亜鉛からなる群より選択されるいずれかの元素を含む
    請求項1ないし3のいずれかに記載のアルミ覆鋼線。
  5. 鉄線又は鋼線の外周にアルミニウムが被覆されて形成されたアルミ覆鋼線の端末に鉄よりもイオン化傾向が大きな金属を含む溶液を塗布した後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる処理、又は前記金属を含む溶液に前記アルミ覆鋼線の端末を浸漬させた後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる処理を行い、前記アルミ覆鋼線の端末に犠牲層を形成する工程を有する
    アルミ覆鋼線の製造方法。
  6. 鉄線又は鋼線の外周にアルミニウムが被覆されて形成されたアルミ覆鋼線の端末に、鉄よりもイオン化傾向が大きな金属を含む溶液を塗布した後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる工程、又は前記アルミ覆鋼線の端末に前記金属を含む溶液を浸漬させた後に前記アルミ覆鋼線の端末を乾燥させる工程を有する
    アルミ覆鋼線の端末の処理方法。
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