JP2016160236A - キサンテンの製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】医薬中間体として工業上有用なキサンテンを、酸化合物存在下、水素ホウ素ナトリウムのような水素化ホウ素化合物を用いて還元する簡便な方法により、高収率・高選択率で得ること。
【解決手段】クロロトリメチルシラン等のルイス酸或いは硫酸等のブレンステッド酸の存在下、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム等の水素化ホウ素化合物、又はボラン系錯体化合物のホウ素系還元剤でキサントンを還元してキサンテンを製造する方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、キサントンを還元してキサンテンを製造する新規な方法に関する。
キサンテンは、下記式
Figure 2016160236
で示される化合物であり、胃腸薬として広く使用されているプロパンテリン酸臭化物の中間体として極めて重要な化合物である。
従来のキサンテンの製造方法としては、下記式
Figure 2016160236
で示されるキサントンを様々な還元剤で還元する方法が数多く知られている。例えば、水酸化カリウム存在下、ヒドラジンでキサントンを還元する方法(特許文献1参照)や、ジボランでキサントンを還元する方法(非特許文献1参照)、リチウムアルミニウムハイドライドでキサントンを還元する方法(非特許文献2参照)等が知られている。
しかし、ヒドラジンは、アンモニアに似た強い刺激臭がある上に、引火性が高いといった問題があった。ジボランは、引火性が高い上に爆発性で毒性が高いといった問題があった。リチウムアルミニウムハイドライドは、禁水性の化合物であり水と反応すると激しく水素が発生し、引火、爆発の危険性があるといった問題があった。そのため、これら従来技術の還元剤を使用するときには、その取り扱いに最大限の注意を払う必要があった。
一方、ホウ素系還元剤の中には、水素化ホウ素化合物やボラン系錯体化合物のように温和な還元剤として知られている化合物もあり、取扱いも容易である。水素化ホウ素化合物については、該化合物をキサントンの還元に使用する方法(非特許文献3参照)法も知られている。
中国特許出願公開103319447号明細書
ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー 28巻 10号 2935−2936頁 1963年(Journal of Organic Chemistry, 28(10), 2935-2936 (1963)) ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー 56巻 18号 5437−5442頁 1963年(Journal of Organic Chemistry, 56(18), 5437-5442 (1991)) ジャーナル オブ フィジカル ケミストリー ビー 112巻 37号 11694−11707頁 2008年及びサポーティング インフォメーション(Journal of Physical Chemistry, 112(37), 11694-11707 (2008))、and Supporting Information
非特許文献3に記載の方法を具体的に説明すると、以下の通りである。上記の方法は、先ず、メタノール溶媒中でキサントンから9−ヒドロキシキサンテンに還元したものを過塩素酸で処理してキサンチリウムパークロレートとして一旦単離する。その後、アセトニトリル溶媒中で、再度、水素化ホウ素化合物でキサンチリウムパークロレートを還元してキサンテンとする方法である。
この方法によれば、水素化ホウ素化合物を使用してキサンテンを製造することができるが、上記の通り、非常に還元操作が複雑であるため(多段階での還元操作が必要となるため)、上記方法は、改善の余地があった。
このため、温和な還元剤を使用して、簡便な操作でキサントンを還元してキサンテンを製造する方法の開発が強く望まれていた。
かかる実情に鑑み、本発明者らは、ホウ素系還元剤がキサントンの還元に適応できるかどうか鋭意検討を行った。その結果、酸化合物存在下、ホウ素系還元剤でキサントンを還元することによって、中間体である9−ヒドロキシキサンテンの残存量を低減できるだけでなく、簡単な操作で高収率のキサンテンを取得することができる方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、酸化合物存在下、ホウ素系還元剤でキサントンを還元することを特徴とするキサンテンの製造方法である。
本発明によれば、酸化合物存在下、ホウ素系還元剤でキサントンを還元する簡便な方法により、高収率でキサンテンを得ることができる。したがって、工業的に極めて有用である。
本発明は、酸化合物存在下、ホウ素系還元剤でキサントンを還元する方法である。本発明によれば、極めて簡便な操作でキサンテンを高収率で取得することができる。条件の最適化を図れば、温和な条件下で中間体を単離することなく、ワンステップの反応でキサンテンを高収率で取得できる。以下、本発明に用いられる化合物を、順を追って説明する。
(酸化合物)
本発明に用いられる酸化合物としては、工業原料あるいは試薬として入手可能なブレンステッド酸、および/またはルイス酸が何ら制限なく使用することができる。本発明に用いられる酸化合物を具体的に例示すると、ブレンステッド酸としては、トリフロロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、p−フロロベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、硫酸、ポリリン酸等を挙げることができる。ルイス酸としては、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、クロロトリメチルシラン、クロロトリエチルシラン、クロロトリプロピルシラン、クロロトリイソプロピルシラン、ジクロロジメチルシラン、ジクロロジエチルシラン、メチルトリクロロシラン、四塩化ケイ素、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二鉄、塩化アルミニウム、臭化第二鉄、臭化アルミニウム、四塩化チタン等を挙げることができる。これらの酸化合物の中でも特に、ブレンステッド酸としては、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、硫酸等が、ルイス酸としては、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、クロロトリメチルシラン、塩化第二鉄、塩化アルミニウム、四塩化チタン等が高い収率が期待できるため好適に使用される。
本発明で使用する酸化合物の量は、使用する還元剤の種類によって左右されるため特に制限はないが、量が少な過ぎると還元反応が完結しない傾向にあり、量が多過ぎると後処理操作が煩雑となる傾向にあるため、キサントン1モルに対して、0.2〜10モルの範囲であることが好ましく、1.0〜3.0モルの範囲であることがより好ましい。
(ホウ素系還元剤)
本発明で使用するホウ素系還元剤としては、工業原料および試薬として入手可能な水素化ホウ素化合物、および/またはボラン系錯体化合物が何ら制限なく使用できる。
水素化ホウ素化合物を具体的に例示すると、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、シアノトリ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素テトラブチルアンモニウム、水素化ホウ素テトラメチルアンモニウム等を挙げることができる。これらの水素化ホウ素化合物の中でも、特に高い収率が期待できる、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム等が好適に使用される。
ボラン系錯体化合物を具体的に例示すると、ボラン・テトラヒドロフラン錯体、ボラン・2−メチルテトラヒドロフラン錯体等のエーテル系錯体、ボラン・ジメチルスルフィド錯体、ボラン・1,2−ビス(tert−ブチルチオ)エタン錯体等のスルフィド系錯体、ボラン・ジ(tert−ブチル)フォスフィン錯体等のフォスフィン系錯体、ボラン・tert−ブチルアミン錯体、ボラン・ジメチルアミン錯体、ボラン・トリエチルアミン錯体、ボラン・トリメチルアミン錯体、ボラン・N,N−ジイソプロピルエチルアミン錯体、ボラン・アニリン錯体、ボラン・N,N−ジメチルアニリン錯体、ボラン・ピリジン錯体、ボラン・2−メチルピリジン錯体、ボラン・モルフォリン錯体、ボラン・4−メチルモルフォリン錯体等のアミン系錯体を挙げることができる。これらのボラン系錯体化合物の中でも、特別な臭気対策を実施する必要がない、ボラン・テトラハイドロフラン錯体及、ボラン・tert−ブチルアミン錯体、ボラン・ジメチルアミン錯体、ボラン・トリエチルアミン錯体、ボラン・トリメチルアミン錯体、ボラン・N,N−ジイソプロピルエチルアミン錯体、ボラン・アニリン錯体、ボラン・N,N−ジメチルアニリン錯体、ボラン・ピリジン錯体、ボラン・2−メチルピリジン錯体、ボラン・モルフォリン錯体、ボラン・4−メチルモルフォリン錯体等のアミン系錯体、ボラン・2−メチルテトラハイドロフラン錯体等のエーテル系錯体等を使用することが好ましい。これらエーテル系錯体は、一般的に錯体を形成するエーテル化合物の溶液として入手可能であるため、本反応では入手可能な形態のまま使用することが一般的である。
本発明で使用するホウ素系還元剤の量は、特に制限はないが、量が少な過ぎると反応が完結しない傾向にあり、量が多過ぎると後処理操作が煩雑となる傾向にあるため、通常、キサントン1モルに対して、0.5〜10モルの範囲であることが好ましく、1.0〜5.0モルの範囲であることがより好ましい。
本発明では、上記酸化合物とホウ素系還元剤とを組み合わせて使用すること最大の特徴である。ホウ素系還元剤として水素化ホウ素化合物を使用する際には、ブレンステッド酸、およびルイス酸のいずれの酸も使用できる。また、ボラン系錯体化合物を使用する際には、ルイス酸を使用することが好ましい。
(溶媒)
本発明の方法においては、溶媒中で実施することが好ましい。本発明で用いられる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば、工業原料あるいは試薬として入手可能な溶媒が何等制限なく用いられる。本発明に用いられる溶媒を具体的に例示すると、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化脂肪族炭化水素類、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、メチルシクロペンチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類を挙げることができる。これらの溶媒は、単独で使用してもよいし、混合して用いてもよい。混合して用いる場合、その混合比率に特に制限はない。これらの溶媒の中でも特に高い収率が期待できる、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、メチルシクロペンチルエーテル等が好適に使用される。
本発明で使用する溶媒の量は、特に制限はないが、量が少な過ぎると各成分を混合するための攪拌が十分とならない傾向にあり、量が多過ぎると、一バッチあたりの収量が低減する傾向にあるため、一般的には、キサントンの溶媒中の濃度が、0.1〜60重量%となる範囲であることが好ましく、さらには1〜30重量%の範囲であることが好ましい。
(反応条件及びキサンテンの精製方法)
本発明において、キサントンを還元するためには、酸化合物存在下でホウ素系還元剤とキサントンとを接触させればよい。より具体的には、酸化合物、ホウ素系還元剤、およびキサントンを混合して接触させることにより、キサントンの還元反応を進めることができる。
本発明において、キサントンを還元する際の反応温度は、特に制限はないが、温度が高過ぎると還元反応を制御するのが困難となる傾向にあり、温度が低過ぎると反応時間が長くなる傾向にあるため、−30℃から用いる溶媒の沸点までの範囲から適宜選択すればよい。その中でも、操作性を考慮すると、反応温度は、−20〜40℃の範囲であることが好ましい。
本発明おいて、反応時間は、原料となるキサントンが完全に消費される時間まで行えばよい。そのため、この反応時間は、用いるホウ素系還元剤、酸化合物の種類、およびそれらの量等によって最適時間が異なるため一概に限定できないが、通常、0.1〜30時間の範囲であることが好ましい。なお、この反応時間は、酸化合物、キサントン、およびホウ素系還元剤の3成分全てが混合されてからの時間である。
本発明の方法は、常圧、減圧、加圧のいずれの状態でも実施可能である。また、本発明の方法は、酸素、大気等の酸素存在下だけでなく、窒素、アルゴン、二酸化炭素等の不活性気体雰囲気下でも実施することができる。ただし、酸素は還元剤の阻害因子として働く可能性があるため、通常は、窒素、および/またはアルゴン雰囲気下で実施することが好ましい。
本発明において、酸化合物存在下、キサントンをホウ素系還元剤で還元してキサンテンとするには、キサントン、酸化合物、およびホウ素系還元剤とを混合することにより実施できる。これら各成分の混合方法は、特に制限されるものではない。例えば、3成分を同時に反応装置に投入して混合してもよい。2成分を予め混合しておき、残りの成分を添加して混合してもよい。1成分中に同時に2成分を添加して混合してもよい。各成分は、溶媒で希釈して反応装置等へ供給することができる。
その中でも、副生物をより低減し、キサンテンの収率をより高めるためには、ホウ素系還元剤が水素化ホウ素化合物である場合は、不活性気体雰囲気下、キサントンおよび水素化ホウ素化合物を溶媒に溶解した溶液を攪拌しながら、必要に応じて溶媒で希釈した酸化合物を加えて攪拌(混合)することが好ましい。この場合、使用する酸化合物は、ブレンステッド酸、およびルイス酸から選ばれる少なくとも1種の酸であることが好ましい。
また、副生物をより低減し、キサンテンの収率をより高めるためには、ホウ素系還元剤がボラン系錯体化合物である場合には、不活性気体雰囲気下、キサントンを溶媒に溶解した溶液を攪拌しながら、必要に応じて溶媒で希釈した酸化合物を加え、次いで、必要に応じて溶媒で希釈したボラン系錯体化合物を加えて攪拌(混合)することが好ましい。この場合、使用する酸化合物は、ルイス酸であることが好ましい。
以上のような方法に従えば、キサントンをキサンテンへ還元できる。このようにして得られたキサンテンの単離精製方法としては、特に制限はなく公知の方法が採用される。例えば、先ず、反応終了後(原料のキサントンの消費を確認した後)、水、希塩酸、炭酸水素ナトリウム溶液あるいはメタノール等のアルコール化合物を加えて反応を停止させ、水と相溶しない有機溶媒を加えて有機相に反応性生物を抽出する。次いで、有機相を分離し、さらに、該有機相を水、水酸化ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、または炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄する。その後、得られた有機相を硫酸マグネシウム等の乾燥剤を用いて乾燥し、最後に有機溶媒を留去することによって目的とするキサンテンを得ることができる。さらに、得られたキサンテンは、公知の方法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムトグラフィーによって分離精製することにより、純度の高い精製されたキサンテンとすることができる。
以下、実施例を掲げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何等制限させるものではない。
実施例1
50mlの茄子型フラスコを窒素雰囲気下とし、テトラヒドロフラン3ml(和光純薬試薬特級)キサントン(和光純薬試薬1級)588mg(3mmol)、および水素化ホウ素ナトリウム284mg(7.5mmol:ホウ素系還元剤)を加えて0℃に冷却した。1時間攪拌した後、クロロトリメチルシラン825mg(7.5mmol:酸化合物)をテトラヒドロフラン10mlに溶解したものを、シリンジを用いて内温が10℃以下となるようにゆっくり滴下した。
滴下後、さらに0℃で10時間攪拌した。反応終了後、水10mlをゆっくり加えて反応を停止させた。得られた混合溶液を、塩化メチレン(和光試薬特級)30mlが入った分液ロートに投入し、そこに5%水酸化ナトリウム10mlを加えて水に溶解する成分を水相に抽出した。この操作をさらに2回実施した後、分液した塩化メチレン溶液(有機相)を、硫酸マグネシウムで乾燥した後、塩化メチレンを留去したところ、残渣として固体(粗体のキサンテン)を取得した。この粗体のキサンテンをシリカゲルカラムトグラフィーで精製したところ、キサンテン514mg(収率94%)を取得した。
実施例2
水素化ホウ素ナトリウムに代えて、水素化ホウ素カリウム(和光純薬試薬)を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、キサンテン503mg(収率93%)を取得した。
実施例3
クロロトリメチルシランに代えて、三フッ化ホウ素ジメチルエーテル錯体(和光純薬試薬1級)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、キサンテン492mg(収率90%)を取得した。
実施例4
クロロトリメチルシランに代えて、硫酸(和光純薬試薬特級)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、キサンテン481mg(収率88%)を取得した。
実施例5
クロロトリメチルシランに代えて、メタンスルホン酸(和光純薬試薬特級)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、キサンテン465mg(収率85%)を取得した。
実施例6
テトラヒドロフランに代えて、シクロペンチルメチルエーテル(和光純薬試薬特級)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、キサンテン437mg(収率80%)を取得した。
実施例7
水素化ホウ素ナトリウムとクロロトリメチルシランの使用量を9mmolとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、キサンテン519mg(収率95%)を取得した。
実施例8
50mlの茄子型フラスコにキサントン(和光純薬試薬1級)588mg(3mmol)を秤量し、該茄子型フラスコ内を窒素雰囲気下とし、塩化メチレン2ml(和光純薬試薬特級)を加えた溶液を0℃に冷却した。その後、無水の塩化アルミニウム400mg(3mmol:酸化合物)を加え、10分間攪拌した後、ボラン・ジメチルアミン錯体354mg(6mmol:ホウ素系還元剤)を塩化メチレン6mlに溶解したものを、シリンジを用いて内温が10℃以下となるようにゆっくり滴下した。
滴下後、室温まで昇温させ、さらに30分間攪拌した。反応終了後、1Nの希塩酸10mlをゆっくり加えて反応を停止させた。得られた混合溶液を、塩化メチレン(和光試薬特級)50mlが入った分液ロートに投入し、そこに水10mlを加えて水に溶解する成分を水相に抽出した。この操作をさらに2回実施した後、分液した塩化メチレン溶液(有機相)を、硫酸マグネシウムで乾燥した後、塩化メチレンを留去したところ、残渣として固体(粗体のキサンテン)を取得した。この粗体のキサンテンをシリカゲルカラムトグラフィーで精製したところ、キサンテン448mg(収率82%)を取得した。
実施例9
ボラン・ジメチルアミン錯体に代えて、1モル/Lのボラン・テトラヒドロフラン錯体(テトラヒドロフラン溶液)を用いた以外は実施例8と同様の操作を行った。その結果、キサンテン410mg(収率75%)を取得した。
実施例10
ボラン・ジメチルアミン錯体に代えて、ボラン・tert−ブチルアミン錯体を用いた以外は実施例8と同様の操作を行った。その結果、キサンテン437mg(収率80%)を取得した。
実施例11
ボラン・ジメチルアミン錯体に代えて、ボラン・ピリジン錯体を用いた以外は実施例8と同様の操作を行った。その結果、キサンテン425mg(収率78%)を取得した。
実施例12
ボラン・ジメチルアミン錯体に代えて、ボラン・トリエチルアミン錯体を用いた以外は実施例8と同様の操作を行った。その結果、キサンテン421mg(収率77%)を取得した。
実施例13
塩化アルミニウムに代えて、四塩化チタンを用いた以外は実施例8と同様の操作を行った。その結果、キサンテン443mg(収率81%)を取得した。
実施例14
塩化アルミニウムに代えて、トリフロロボラン・ジエチルエーテル錯体を用いた以外は実施例8と同様の操作を行った。その結果、キサンテン435mg(収率80%)を取得した。
実施例15
塩化アルミニウムに代えて、塩化第二鉄を用いた以外は実施例8と同様の操作を行った。その結果、キサンテン421mg(収率77%)を取得した。

Claims (5)

  1. 酸化合物存在下、ホウ素系還元剤でキサントンを還元することを特徴とするキサンテンの製造方法。
  2. キサントン1モルに対して、酸化合物を0.2〜10モルの範囲で使用することを特徴とする請求項1に記載のキサンテンの製造方法。
  3. キサントン1モルに対して、ホウ素系還元剤を0.5〜10モルの範囲で使用することを特徴とする請求項1又は2に記載のキサンテンの製造方法。
  4. 酸化合物として、ブレンステッド酸、およびルイス酸から選ばれる少なくとも1種の酸を使用し、
    ホウ素系還元剤として、水素化ホウ素化合物を使用することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のキサンテンの製造方法。
  5. 酸化合物として、ルイス酸を使用し、
    ホウ素系還元剤として、ボラン系錯体化合物を使用することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のキサンテンの製造方法。
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