JP2016159985A - 印刷物配送装置、画像形成装置及び画像配送システム - Google Patents

印刷物配送装置、画像形成装置及び画像配送システム Download PDF

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Yasuhisa Ebara
康久 荏原
庄司 勝則
Katsunori Shoji
勝則 庄司
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Kazunori Sakauchi
和典 坂内
誠一 繁田
Seiichi Shigeta
誠一 繁田
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Keiichi Serizawa
敬一 芹沢
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Yusuke Funayama
裕輔 船山
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Abstract

【課題】配送中の印刷物を他人に持ち去られることを防止でき、従来よりも小型化することが可能な印刷物配送装置並びにこれを備えた画像形成装置及び画像配送システムを提供する。【解決手段】印刷物Pを配送する印刷物配送装置である配送ロボット200において、受け取った印刷物Pを収容し、収容している印刷物Pを外部から取り出すことが可能な印刷物収容部である載置トレイ300と、載置トレイ300の内部の印刷物Pを取り出せないように載置トレイ300を遮蔽する収容部遮蔽手段である背面板309を備える。【選択図】図12

Description

本発明は、印刷物配送装置並びにこれを備えた画像形成装置及び画像配送システムに関するものである。
従来、画像形成装置が出力した印刷物をユーザーの位置まで配送する印刷物配送装置が提案されている。
特許文献1には、後処理装置であるフィニッシャーが画像形成装置から分離して自律走行し、ユーザーの位置まで印刷物を配送する構成が記載されている。
特許文献1に記載の構成では、印刷物配送装置である自走型フィニッシャーがユーザーの位置まで自律走行し、ユーザーは自走型フィニッシャーから印刷物を受け取れる。このため、ユーザーは印刷物を画像形成装置まで取りに行く必要がなくなり、その間の作業効率が低下することを抑制することが可能である。
また、この構成では、収容している印刷物を外部から取り出すことが可能な印刷物収容部である排紙トレイとは別に、印刷物を外部から取り出すことが出来ない内部プリント排紙部を備える。そして、印刷物配送装置が配送先であるユーザーの位置まで配送するまでの間は印刷物を内部プリント排紙部内に収容し、配送先に到達した後に排紙トレイに印刷物を排紙する構成を備えている。このような構成により、印刷物配送装置が配送先であるユーザーの位置まで配送するまでの間に、印刷物を他人に持ち去られることを防止できる。
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、内部プリント排紙部のような印刷物を外部から取り出すことが出来ない印刷物収容部を、印刷物を外部から取り出すことが可能な印刷物収容部とは別に設けているため、印刷物配送装置の大型化に繋がる。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、印刷物を配送する印刷物配送装置において、受け取った印刷物を収容し、収容している印刷物を外部から取り出すことが可能な印刷物収容部と、該印刷物収容部の内部の印刷物を取り出せないように該印刷物収容部を遮蔽する収容部遮蔽手段とを備えることを特徴とすることを特徴とするものである。
本発明によれば、配送中の印刷物を他人に持ち去られることを防止できる印刷物配送装置を、従来よりも小型化することが可能となる、という優れた効果がある。
印刷物配送システムの一例の概略構成図。 配送ロボットがフィニッシャーに接続されている状態を表す斜視図。 配送ロボットの斜視図。 配送ロボットの台車部内に備えられている構成物品を示す概略図。 障害物検知センサに対する実際の障害物の位置と、認識した障害物位置との関係を示す説明図、(a)は、配送ロボットの正面に壁状の障害物がある状態の概略上面図、(b)は、(a)の状態での認識した障害物位置を示す説明図。 折り畳まれた状態の載置トレイを展開する動作の斜視説明図、(a)は、折り畳まれた載置トレイの説明図、(b)は、展開途中の載置トレイの説明図、(c)は、展開が完了した載置トレイの説明図。 全ての載置トレイが折り畳まれた状態の配送ロボットの説明図、(a)は、進行方向前側の斜視図、(b)は、外装側板を取り外した状態の側面図。 第一載置トレイの展開動作の説明図、(a)は、配送ロボットの外装側板を取り外した状態の側面図、(b)は、載置トレイの奥側端部の拡大説明図。 第一載置トレイに印刷物を受け入れた後、第二載置トレイを展開する動作の説明図、(a)は、第一載置トレイに第一印刷物を受け入れる様子の説明図、(b)は、第一載置に第一印刷物を受け入れた載置トレイの奥側端部の拡大説明図。 第二載置トレイに第二印刷物を受け入れる様子を示す配送ロボットの側面図。 載置トレイから印刷物を受け渡す動作の説明図、(a)は、第三載置トレイから第三印刷物をユーザーに受け渡す様子の説明図、(b)は、印刷物を受け渡した後の載置トレイの奥側端部の拡大説明図。 載置トレイに収容された印刷物を外部から取り出すことを防止する配送ロボットの構成の説明図、(a)は、配送ロボットを背面側から見た斜視図、(b)は、外装の側面を形成する外装側板を取り外した状態の側面図。 プリンタのハードウェア構成を示すブロック図。 配送ロボットのハードウェア構成を示すブロック図。 プリンタより配送ロボットが分離して、目的のユーザーに印刷物を配送する印刷物配送システムの説明図。 印刷要求を受信してから、配送ロボットが分離されるまでのメイン制御部及びサブ制御部の処理を示すフローチャート。 配送指示を受けた配送ロボットが自立走行して、配送先のユーザー付近に到達するまでのサブ制御部の処理を示すフローチャート。 配送ロボットが第一ユーザーの端末へ移動開始して、ホームポジションに戻るまでのサブ制御部の処理を示すフローチャート。 載置トレイを筐体内のホームポジションに戻した後、配送ロボットがホームポジションに到達するまでのサブ制御部の処理を示すフローチャート。 配送ロボットが出発から地図データ作成時にはなかった障害物である追加障害物を検出するまでの走行中のイメージを模式的に示した説明図。 配送ロボットが追加障害物を回避して走行する状態のイメージを模式的に示した説明図。 配送ロボットが目的地に到着した際の動作を示す説明図、(a)は、到着直後の説明図、(b)は、到着後、反転し、背面開口部をユーザー側に向けた状態の説明図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した印刷物配送システム500の一例の概略構成図である。
印刷物配送システム500は、画像形成装置本体であるプリンタ100と、印刷物を積載、ソート、両面、ステープルなどの後処理をする後処理装置であるフィニッシャー110とを備える。さらに、フィニッシャー110に接続され、フィニッシャー110の排紙口から排出される印刷物を受け取り、所定の配送先まで配送するフィニッシャー110よりも小型の印刷物配送装置としての配送ロボット200を備える。
プリンタ100には、配送ロボット200との間で無線通信を行う通信手段である本体側通信部101を備える。また、プリンタ100は、図13等を用いて後述する印刷物配送システム500の画像形成装置本体側の制御手段であるメイン制御部102及び配送に必要な情報を記憶する本体内部メモリ103等を備えている。
図2は、配送ロボット200がフィニッシャー110に接続されている状態を表す斜視図である。図3は、配送ロボット200の斜視図であり、図3(a)は、進行方向前側の斜視図であり、図3(b)は、進行方向後側の斜視図である。
図3に示すように、配送ロボット200は、自律走行手段である台車部230、進行方向に備えられた障害物検知センサ270を備える。また、進行方向後側には、背面板309が配置されており、背面板309の下方に印刷物受取口310、背面板309の上方に印刷物受渡口280が設けられている。
印刷物受取口310と印刷物受渡口280とは、背面板309で覆われた内部空間で連通している。この内部空間には載置トレイ300が配置されており、詳細は後述する載置トレイ昇降装置290によって載置トレイ300が内部空間内を昇降する構成となっている。
配送指示された印刷物は、フィニッシャー110の下方の排紙口から出力され、配送ロボット200の印刷物受取口310から内部空間に進入し、載置トレイ300に積載される。
図4は、配送ロボット200の台車部230内に備えられている構成物品を示す概略図である。
台車部230は、駆動タイヤ231a、補助タイヤ231b、駆動モータ232、配送ロボット200の電源となるバッテリー240、プリンタ100のメイン制御部102と通信するための通信手段である配送側通信部210を備える。さらに、配送ロボット200の制御手段であるサブ制御部220、自律走行に必要となる地図データを記憶する地図データベースメモリ250、指定された目的地までの走行経路及び走行距離などを演算する経路演算手段である経路演算装置260が内蔵されている。
本実施形態の配送ロボット200は、配送側通信部210、サブ制御部220、地図データベースメモリ250及び経路演算装置260などの電子部品を台車部230に搭載しているが、これらの配置は台車部230内部でなくともかまわない。
次に、障害物検知センサ270について説明する。
本実施形態の配送ロボット200に搭載している障害物検知センサ270は、レーザーレンジファインダ(LRF)といわれる測距機器である。LRFは、レーザーを出射し、その反射光を受光し、出射してから受光までの間の時間と、出射したレーザー光に対する受光したレーザー光の位相差とから、反射点の距離を測定することができる。
図5は、配送ロボット200の正面に壁等の障害物600がある状態での障害物検知センサ270に対する実際の障害物600の位置と、制御上の情報として認識した障害物位置情報600aとの関係を示す説明図である。図5(a)は、配送ロボット200の正面に壁状の障害物がある状態の概略上面図である。また、図5(b)は、図5(a)の状態を障害物検知センサ270による検知結果に基づいて配送ロボット200のサブ制御部220が認識した障害物位置情報600aを示す説明図である。
障害物検知センサ270がレーザー光を出射する方向を図5(a)中の矢印αで示す方向へと水平走査させることによって、配送ロボット200から障害物600までの距離を測定することができる。このとき、障害物検知センサ270はレーザー光を回転走査するため、回転角の分解能によって、例えば図5(b)中の(1)〜(11)で示す測定点601のように、それぞれの測定点601の間に、未測定領域が発生する。それぞれの測定点601をつなげることによって、配送ロボット200が認識した障害物位置情報600aとして検出される。
また、上述した地図データベースメモリ250に記憶されている地図データは、印刷物配送システム500を稼動させる前に、配送ロボット200をオフィス内に単独で走行させ、地図データを作成させても良い。
なお、本実施形態の印刷物配送システム500では、障害物検知センサ270としてLRFを用いたが、昨今の測距手段は多様化しており、障害物検知センサ270に用いる測距手段はLRFに限るものではない。例えば、二台のカメラによるステレオカメラ方式、レーザー、スリット光、プロジェクターによる様々なパターンを投影し、その位置を認識する投影法などあり、狙いの仕様に応じて、使い分けるのが良い。
図6は、折り畳まれた状態の載置トレイ300を展開する動作の斜視説明図であり、図6(a)は、折り畳まれた載置トレイ300の説明図、図6(b)は、展開途中の載置トレイ300の説明図、図6(c)は、展開が完了した載置トレイ300の説明図である。
図6に示すように、載置トレイ300は、底面板301、奥面板302及び側面板303の複数の平板形状部品から構成され、それぞれの接合部に複数のヒンジを設けている。また、底面板301と奥面板302とのヒンジの奥面板302と一体で回転する部分にトレイ側回動体305を設けている。
図6(a)に示すように、載置トレイ300は、奥面板302及び側面板303がヒンジを中心に底面板301の上面側に倒れ込み、奥面板302及び側面板303が底面板301と重なった状態が折り畳まれた状態である。一方、奥面板302及び側面板303が底面板301に対して直角になるように立ち上がった状態が展開が完了した状態である。
図6(a)に示すように、折り畳まれた状態の載置トレイ300のトレイ側回動体305を、図6中の反時計回り方向に回転させることによって、奥面板302が底面板301との接合部のヒンジを中心に回転し、立ち上がる。折り畳まれた状態では、奥面板302の幅方向両端部の上に、二枚の側面板303の奥側端部が重なっているため、奥面板302が立ち上がることで、側面板303が奥面板302に押し上げられて立ち上がる。奥面板302及び側面板303が底面に対して直角になるように立ち上がると、図6(c)に示すように載置トレイ300の展開が完了し、底面板301の上に印刷物を受け入れることが可能な状態となる。
また、図6(c)に示す状態からトレイ側回動体305を図6中の時計回り方向に回転させることによって、奥面板302及び側面板303が底面板301に倒れ込み、図6(a)で示すように、載置トレイ300が折り畳まれた状態となる。
載置トレイ300は、複数のヒンジに回転ストッパー構造を備えており、トレイ側回動体305を回転させる外力がなくなっても奥面板302及び側面板303の自重によって折り畳まれることを防止する構造となっている。
本実施形態の配送ロボット200は、図6に示すような折り畳み可能な載置トレイ300を複数段(三段)備える構成であり、それぞれの載置トレイ300には印刷物Pを収容しているか否かを検知する印刷物検知センサを備えている。
図7は、全ての載置トレイ300が折り畳まれた状態の配送ロボット200の説明図であり、図7(a)は、進行方向前側の斜視図であり、図7(b)は、外装の側面を形成する外装側板200aを取り外した状態の側面図である。配送ロボット200の外形は、図2及び図3に示すように、進行方向前側が半円柱形状となっているが、図7では便宜的に配送ロボット200の外形を直方体状としており、後述する図8〜図12でも同様である。
図7に示すように、配送ロボット200は、その内部空間に、第一載置トレイ300a、第二載置トレイ300b及び第三載置トレイ300cの三つの載置トレイ300を備える。また、第三載置トレイ300cの下方には、三つの載置トレイ300の全体を上下方向に昇降する載置トレイ昇降装置290を備えている。また、外装側板200aには、載置トレイ300に対して展開する駆動を伝達する展開駆動モータ31と、載置トレイ300に対して折り畳む駆動を伝達する折り畳み駆動モータ32とを備える。展開駆動モータ31は、印刷物を受け取る印刷物受取口310の高さに設けられており、折り畳み駆動モータ32は、印刷物を受け渡す印刷物受渡口280の高さに設けられている。なお、図7(b)は外装側板200aを取り外した図面であるが、便宜的に展開駆動モータ31及び折り畳み駆動モータ32を図示している。
図8〜図10を用いて配送ロボット200が印刷物を受け取る動作について説明する。
図8は、第一載置トレイ300aの展開動作の説明図である。図8(a)は、配送ロボット200の外装側板200aを取り外した状態の側面図であり、図8(b)は、載置トレイ300の奥側端部の拡大説明図である。図8(b)(i)は、全ての載置トレイ300が折り畳まれた状態の説明図であり、図8(b)(ii)は、第一載置トレイ300aが展開した状態の説明図である。
展開駆動モータ31の回転軸には、展開駆動回動体311が固定されている。配送ロボット200が印刷物を受け取る信号を受信するまでは、図8(b)(i)に示すように、第一載置トレイ300aの第一トレイ側回動体305aに展開駆動回動体311が接触した状態で、待機する。配送ロボット200が印刷物を受け取る信号を受信すると、展開駆動モータ31が回転駆動し、展開駆動回動体311が図8(b)(ii)中の矢印で示すように、図8中の反時計回り方向に約90[°]回転する。このとき、展開駆動回動体311が第一トレイ側回動体305aを押して反時計回り方向に回転させることにより、第一載置トレイ300aの第一奥面板302a及び第一側面板303aが立ち上がる。これにより、図8(b)(ii)に示すように、印刷物を受け入れることが可能な状態となる。
図9は、第一載置トレイ300aに印刷物を受け入れた後、第二載置トレイ300bを展開する動作の説明図である。図9(a)は、第一載置トレイ300aに第一印刷物P1を受け入れる様子の説明図であり、図9(b)は、第一載置トレイ300aに第一印刷物P1を受け入れた載置トレイ300の奥側端部の拡大説明図である。図9(b)(i)は、第一載置トレイ300aのみが展開した状態の説明図であり、図9(b)(ii)は、第二載置トレイ300bが展開した状態の説明図である。
第一載置トレイ300aの展開動作が終了すると、配送ロボット200は、プリンタ100に印刷物を受入可能であることを伝達する信号を送信する。この信号を受信したプリンタ100は印刷動作を実施し、印刷物をフィニッシャー110に受け渡す。そして、フィニッシャー110の排紙口から排出された第一印刷物P1は、図9(a)に示すように、第一載置トレイ300aに受け渡される。このとき、第一載置トレイ300aに設けられた印刷物検知センサによって、第一載置トレイ300aに印刷物Pが収容されたことを検知する。
第一載置トレイ300aへの第一印刷物P1の受け渡しが終了すると、展開駆動モータ31が展開時とは逆方向に回転駆動し、展開駆動回動体311が図8(b)(ii)中の矢印で示す方向とは逆方向に約90[°]回転する。
これにより、展開駆動回動体311が第一トレイ側回動体305aから離間し、展開駆動回動体311は元の位置に戻って、次の載置トレイ300の展開動作に備える。このとき、展開駆動回動体311によって、第一載置トレイ300aの第一奥面板302a及び第一側面板303aが立ち上がった状態を維持する作用はなくなる。しかし、第一載置トレイ300aの複数のヒンジに設けられた回転ストッパー構造によって、第一奥面板302a及び第一側面板303aの自重によって折り畳まれることを防止することができ、第一載置トレイ300aは展開状態を維持することができる。
その後、載置トレイ昇降装置290が載置トレイ300の全体を図9(b)(i)中の矢印で示すように上昇させる。そして、図9(b)(i)に示すように、第二載置トレイ300bの第二トレイ側回動体305bに展開駆動回動体311が接触する位置となると、上昇を停止する。次の印刷物を受け取る信号を受信すると、第一載置トレイ300aの場合と同様に、展開駆動モータ31が回転駆動し、展開駆動回動体311が図9(b)(ii)中の矢印で示すように、図9中の反時計回り方向に約90[°]回転する。
このとき、展開駆動回動体311が第二トレイ側回動体305bを押して反時計回り方向に回転させることにより、第二載置トレイ300bの第二奥面板302b及び第二側面板303bが立ち上がる。このように立ち上がるときに、第二奥面板302b及び第二側面板303bが第一載置トレイ300aの第一底面板301aを押し上げながら展開し、第一載置トレイ300aを図9(b)(ii)で示す位置まで上昇させる。全ての載置トレイ300は、配送ロボット200の筐体外壁によって支持されており、下方の載置トレイ300に押し上げられると、上方の載置トレイ300は水平方向の位置がずれることなく、上昇する。これにより、図9(b)(ii)に示すように、印刷物を受け入れることが可能な状態となる。
図10は、第二載置トレイ300bに第二印刷物P2を受け入れる様子を示す配送ロボット200の側面図である。
上述したような載置トレイ300の展開動作と、上昇動作とを繰り返すことで複数種類の印刷物を複数段の載置トレイ300に分配して収容することができる。
図11を用いて配送ロボット200が印刷物を受け渡す動作について説明する。
図11は、載置トレイ300から印刷物を受け渡す動作の説明図である。図11(a)は、第三載置トレイ300cから第三印刷物P3をユーザーに受け渡す様子の説明図であり、図11(b)は、印刷物Pを受け渡した後の載置トレイ300の奥側端部の拡大説明図である。図11(b)(i)は、第一載置トレイ300aを折り畳む前の説明図であり、図11(b)(ii)は、第一載置トレイ300aを折り畳んだ後の説明図である。また、図11(b)(iii)は、第二載置トレイ300bを折り畳む前の説明図であり、図11(b)(iv)は、第二載置トレイ300bを折り畳んだ後の説明図である。
折り畳み駆動モータ32の回転軸には、折り畳み駆動回動体321が固定されている。第一載置トレイ300aが印刷物を受け渡す印刷物受渡口280の高さに到達すると、図11(b)(i)に示すように、第一載置トレイ300aの第一トレイ側回動体305aに折り畳み駆動回動体321が接触した状態で、待機する。ユーザーが印刷物受渡口280から第一載置トレイ300a内の第一印刷物P1を受け取ると、第一印刷物P1が取り出されたことを第一載置トレイ300aに設けられた印刷物検知センサによって検知する。
第一印刷物P1が取り出されたことを検知すると、折り畳み駆動モータ32が回転駆動し、折り畳み駆動回動体321が図11(b)(ii)中の矢印で示すように、図11中の時計回り方向に約90[°]回転する。このとき、折り畳み駆動回動体321が第一トレイ側回動体305aを押して時計回り方向に回転させることにより、回転ストッパー構造によるストッパーが解除され、第一載置トレイ300aの第一奥面板302a及び第一側面板303aが折り畳まれる。これにより、図11(b)(ii)に示すように、第一載置トレイ300aの高さ方向のサイズが小さくなる。
第一載置トレイ300aの折り畳みが終了すると、折り畳み駆動モータ32が折り畳み時とは逆方向に回転駆動し、折り畳み駆動回動体321が図11(b)(ii)中の矢印で示す方向とは逆方向(反時計回り方向)に約90[°]回転する。これにより、折り畳み駆動回動体321が第一トレイ側回動体305aから離間し、折り畳み駆動回動体321は元の位置に戻って、次の載置トレイ300の折り畳み動作に備える。
次に、配送ロボット200が、第二印刷物P2を受け渡すユーザーの位置に到達すると、載置トレイ昇降装置290が載置トレイ300の全体を図11(b)(iii)中の矢印で示すように上昇させる。そして、図11(b)(iii)に示すように、第二載置トレイ300bの第二トレイ側回動体305bに折り畳み駆動回動体321が接触する位置となると、上昇を停止する。その後、第二印刷物P2が取り出されたことを検知すると、折り畳み駆動モータ32が回転駆動し、折り畳み駆動回動体321が図11中の時計回り方向に約90[°]回転して第二載置トレイ300bの第二奥面板302b及び第二側面板303bが折り畳まれる。
このとき、第一載置トレイ300aの第一底面板301aを支持していた第二奥面板302b及び第二側面板303bが折り畳まれることで、第一載置トレイ300aが下降する。第二載置トレイ300bの折り畳みが終了すると、折り畳まれた第二載置トレイ300bの上に、折り畳まれた第一載置トレイ300aが重なり、図11(b)(iv)で示す状態となる。その後、折り畳み駆動モータ32が折り畳み時とは逆方向に回転駆動し、折り畳み駆動回動体321は元の位置に戻って、次の載置トレイ300の折り畳み動作に備える。
このように、複数の載置トレイ300の上昇動作と折り畳み動作とを繰り返すことで、複数のユーザーへの印刷物Pを同時に収容することができ、複数のユーザーへの印刷物Pの配送を一回の配送制御で行うことができる。印刷物収容部が一つの構成だと、複数のユーザーが同時に印刷物を出力した場合に、ユーザーへの配送と、ホームポジションへの帰還とを複数回繰り返す必要がある。このように複数回繰り返すと、ユーザーへの印刷物の配送遅延による業務効率の低下や、バッテリー使用過多の問題が生じるおそれがある。
これに対して、本実施形態の配送ロボット200は、複数のユーザーへの印刷物Pの配送を一回の配送制御で行うことができるため、配送遅延による業務効率の低下や、バッテリー使用過多の問題の発生を抑制できる。
載置トレイ昇降装置290は、昇降モータ291、昇降リンク292、昇降シャフト293及びボールネジ294を備え、昇降モータ291の回転を、ボールネジ294によって伸縮方向の運動へと変換している。図7では、載置トレイ300が最下部に位置する状態を表し、図11(a)では、載置トレイ300が最上部に位置する状態を表している。
配送ロボット200では、三つの載置トレイ300が全て折り畳み可能で、展開した状態よりも高さ方向のサイズを小さくすることができる。印刷物受取口310の下方では印刷物Pを受け取る前の載置トレイ300が待機し、印刷物受渡口280の上方では印刷物Pを受け渡した後の載置トレイ300が待機する。印刷物受取口310の下方や印刷物受渡口280の上方では、載置トレイ300は印刷物Pを収容していないため、折り畳んだ状態で載置トレイ300を待機させる。これにより、印刷物受取口310の下方や印刷物受渡口280の上方に、展開した状態の載置トレイ300を収容できる空間を確保する必要がなくなり、配送ロボット200の筐体の上下方向の小型化を図ることができる。
図12は、載置トレイ300に収容された印刷物Pを外部から取り出すことを防止する配送ロボット200の構成の説明図である。図12(a)は、配送ロボット200を背面側から見た斜視図であり、図12(b)は、外装の側面を形成する外装側板200aを取り外した状態の側面図である。図12(a)は、全ての載置トレイ300が折り畳まれて、載置トレイ昇降装置290によって昇降される範囲のうちの最も下側に位置する状態を示しており、図7と同じ状態を示している。一方、図12(b)は、全ての載置トレイ300が展開されて、第一載置トレイ300a内の第一印刷物P1が印刷物受渡口280からユーザーによって取り出されている状態を示している。
図12に示すように、印刷物受取口310と印刷物受渡口280との間は背面板309によって覆われており、印刷物受取口310の下方は昇降装置カバー308によって覆われている。
図12(b)に示すように、第一載置トレイ300a内の印刷物を受け渡す状態では、第二載置トレイ300b及び第三載置トレイ300cは、背面板309によって覆れている。これにより、第一印刷物P1を受け取るユーザーは、第二載置トレイ300b内の第二印刷物P2及び第三載置トレイ300c内の第三印刷物P3は取り出すことができない。また、第一印刷物P1を受け取るユーザーの位置に配送ロボット200が到達する前は、全ての載置トレイ300が背面板309によって覆われる位置にあり、第三者によって印刷物Pが取り出されることを防止する構成となっている。
配送ロボット200は、図8〜図10を用いて説明した印刷物を受け取る動作を行うことにより、複数種類の印刷物P(P1〜P3)をそれぞれ異なる載置トレイ300(300a〜300c)に収容することができる。
配送ロボット200では、複数のユーザーの出力命令を受けた際に、印刷物Pを収容する載置トレイ300をユーザー毎に設定する。そして、載置トレイ昇降装置290の昇降動作によって設定した載置トレイ300の高さを印刷物受取口310の高さに合わせ、フィニッシャー110の排紙口からの印刷物Pを受け取る。これにより、複数のユーザーの印刷物Pをそれぞれ異なる載置トレイ300に収容することができ、異なるユーザーの印刷物Pを混載させることなく配送することができる。
図7等に示すように、本実施形態の配送ロボット200は、展開駆動回動体311と、折り畳み駆動回動体321とを、載置トレイ300の一方の側面側のみに設けている。展開駆動回動体311及び折り畳み駆動回動体321としては、両方の側面側に設けても良い。折り畳み式の載置トレイ300の両側に展開駆動回動体311と、折り畳み駆動回動体321とを設け、載置トレイ300も両方の側面側にトレイ側回動体305を設けることで、片側のみに設ける構成よりも安定した展開動作または折り畳み動作を実現出来る。
また、背面板309に印刷物受取口310や印刷物受渡口280の開口量を調節することができるシャッター機構を設けてもよい。
図13は、プリンタ100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図13における印刷動作部150は、プリンタ100内のスキャナ、画像形成部などを総称したものである。
メイン制御部102は、いわゆるCPU(Central Processing Unit)で所望プログラムや印刷データなどを格納するための本体内部メモリ103を備えている。メイン制御部102には、印刷動作部150や、LAN(Local Area Network)を介してのユーザーのPC(personal computer)群と接続されたPCインターフェース(PC I/F)104が接続されている。さらに、配送ロボット200と通信を行う本体側通信部101などが接続されている。
メイン制御部102は、PCインターフェース104を介し、ユーザーのPC端末から印刷要求や印刷データなどを受け取って、本体内部メモリ103に格納し、印刷動作の制御を行う。また、印刷要求とともに、配送要求を受け取ったなら、本体側通信部101にて、配送ロボット200の配送条件(バッテリー残量有無、走行経路の演算など)の確認を指示する。具体的な処理フローについては、後述する。
図14は、配送ロボット200のハードウェア構成を示すブロック図である。
配送ロボット200のサブ制御部220は、メイン制御部102同様、CPUである。配送ロボット200を作動させるためのプログラムや、走行経路情報、位置データなどを格納するための配送内部メモリ251を備えている。サブ制御部220には、配送側通信部210、バッテリー240、障害物検知センサ270、印刷物検知センサ350などが接続されている。サブ制御部220は、駆動モータ232、昇降モータ291、展開駆動モータ31及び折り畳み駆動モータ32の制御を行っている。また、印刷物検知センサ350は、複数の載置トレイ300のそれぞれに配置され、それぞれの載置トレイ300に印刷物Pが収容されているか否かを検知する。
次に、本発明に係る印刷物配送システム500の具体的動作について説明する。
図15は、プリンタ100より配送ロボット200が分離して、目的のユーザーに印刷物を配送する印刷物配送システムの説明図である。
配送ロボット200は、障害物検知センサ270が配置されている部分を前方に向けて進んでいく。各ユーザーが用いるPC群(40−1,40−2,...,40−N)とプリンタ100とはLANにて接続されており、プリンタ100には、印刷物の積載、ソート、ステープルなどの後処理をするフィニッシャー110が接続されている。
配送ロボット200がフィニッシャー110に接続されている状態をホームポジションとし、ホームポジションでは配送ロボット200はフィニッシャー110を介し、充電することが可能となる。
例えば、PC端末40−1より、ユーザーがプリンタ100に対して印刷、配送指示すると、PC端末40−1は、PJL(Printer Job Language)などのコマンドと印刷データとをプリンタ100に送信する。
プリンタ100に内蔵されているメイン制御部102は、受信した印刷データの印刷制御を行うと共に、受信したPJLなどのコマンドで配送要求を解釈すると、本体側通信部101より配送側通信部210を介して、サブ制御部220に配送可否を確認する。
配送可能と判断された場合は、配送ロボット200は、プリンタ100から切り離され、サブ制御部220によって自律走行制御が行われ、配送指示したPC端末40−1まで移動する。そして、配送後、同様にサブ制御部220によって自律走行制御が行われ、ホームポジションへと帰還し、次の指示に備える。
なお、ユーザーから配送指示が無い場合や、サブ制御部220に配送可否を確認した配送判断がNG(配送不可)となった場合は、プリンタ100の排紙部、もしくは、指示された後処理をおこなったフィニッシャー110の排紙部へと出力される。
上述したように、本実施形態の配送ロボット200は、複数のユーザー分の印刷物を混載無く配送が可能である。このため、例えば、PC端末40−1より、ユーザーがプリンタ100に対して印刷、配送指示した後、印刷が完了する前に、他のPC端末40−2より、他のユーザーがプリンタ100に対して印刷、配送指示した場合には次のような制御を行う。
すなわち、PC端末40−1から送信された印刷データに基づいた印刷物Pを配送ロボット200に出力し、所定の載置トレイ300(第一載置トレイ300a等)に受けす。その後、他の載置トレイ300(第二載置トレイ300b等)が印刷物受取口310と対向する高さとなるまで載置トレイ昇降装置290によって載置トレイ300の全体を昇降動作させる。昇降動作完了後、他のPC端末40−2から送信された印刷データに基づいた印刷物Pを配送ロボット200に出力する。これにより、後の印刷物Pを先の印刷物Pとは異なる載置トレイ300に収容することができる。
その後、配送ロボット200は、プリンタ100から離れて、サブ制御部220によって自律走行制御を行い、先の配送指示したPC端末40−1まで移動する。PC端末40−1への配送後、同様にサブ制御部220によって自律走行制御を行い、後の配送指示したPC端末40−2まで移動する。PC端末40−2への配送後、同様にサブ制御部220によって自律走行制御を行い、ホームポジションへと帰還し、次の指示に備える。
図16は、プリンタ100がユーザーのPC端末から印刷要求を受信してから、配送ロボット200が配送を開始するまでのメイン制御部102及びサブ制御部220の処理フローの一例を示したものである。
プリンタ100のメイン制御部102は、ユーザーのPC端末からの印刷要求、印刷データ、配送要求の有無を、PCインターフェース104を介して受信し(S1001)、次に、配送要求の有無を確認する(S1002)。ここで、配送指示が無い場合(「S1002」で「N」)は、印刷及び本体排紙部(プリンタ100またはフィニッシャー110の排紙部)に排紙がなされ(S1104)、処理フローが終了となる。
配送指示が有る場合(「S1002」で「Y」)は、配送ロボット200がホームポジションにいるかどうかを確認する(S1003)。
配送ロボット200が未接続の場合(「S1003」で「N」)は、ユーザーのPC端末に、『配送中』と表示する通信を行い(S1101)、印刷及び本体排紙部に排紙がなされ(S1104)、処理フローが終了となる。
一方、配送ロボット200が接続されている場合(「S1003」で「Y」)は、メイン制御部102の本体側通信部101から配送ロボット200側のサブ制御部220へ配送指示が有るという情報と目的地情報とを送信する(S1004)。
配送側通信部210にて配送指示が有るという情報を受信する(S1201)と、サブ制御部220は、地図データベースメモリ250にアクセスする。そして、メイン制御部102から送信された目的地情報に基づいて経路演算装置260が、走行経路及び走行距離を算出する(S1202)。算出した走行距離から必要なバッテリー量を算出し、算出したバッテリー量と、配送内部メモリ251に格納されているバッテリー240のバッテリー残量とを比較し、配送可能かどうかを判断する(S1203)。
次に、折り畳まれた載置トレイ300のうち最上段にある載置トレイ300を展開し、印刷物を受け入れる載置トレイ300を形成する(S1204)。
その後、搬送可能かどうかの判断結果を配送側通信部210からメイン制御部102に送信する(S1205)。
メイン制御部102は、サブ制御部220からの送信情報を受信する(S1005)。そして、バッテリー残量に基づいたサブ制御部220の判断結果が「配送不可能」である場合(「S1006」で「N」)は、ユーザーのPC端末に、『バッテリー不足』と表示する通信を行う(S1102)。そして、印刷及び本体排紙部に排紙がなされ(S1104)、処理フローが終了となる。
一方、バッテリー残量に基づいたサブ制御部220の判断結果が「配送可能」である場合(「S1006」で「Y」)は、メイン制御部102は、印刷動作部150を制御し、印刷及び配送ロボット200への排紙を開始する(S1007)。印刷及び配送ロボット200への排紙が完了する(S1008)と、メイン制御部102はサブ制御部220へ排紙完了情報を送信し(S1009)、サブ制御部220はこの情報を受信する(S1206)。
排紙完了情報を受信したサブ制御部220は載置トレイ昇降装置290の昇降モータ291の駆動を制御して、載置トレイ300全体を上昇させる(S1207)。
このとき、印刷物Pを受け取った載置トレイ300が、第一載置トレイ300aや第二載置トレイ300bのように、下方に他の載置トレイ300がある場合は、次のような制御を行う。すなわち、下方の載置トレイ300のトレイ側回動体305が展開駆動回動体311と接触する位置まで載置トレイ300全体を上昇させる。
一方、印刷物Pを受け取った載置トレイ300が、第三載置トレイ300cのように、下方に他の載置トレイ300がない最下段の載置トレイ300の場合は、次のような制御を行う。すなわち、最下段の載置トレイ300が背面板309で覆われる位置まで載置トレイ300全体を上昇させる。
載置トレイ300の上昇が終了すると、載置トレイ300の上昇が終了したことと、印刷物Pを受け取った載置トレイ300が最下段の載置トレイ300か否かの情報と、を配送側通信部210からメイン制御部102に送信する(S1208)。
メイン制御部102は、サブ制御部220からの送信情報を受信する(S1010)と、印刷物Pを受け取った載置トレイ300が最下段の載置トレイ300か否かによって載置トレイ300に空きが有るか否かを判断する(S1011)。
最下段の載置トレイ300にも印刷物Pが収容され、載置トレイ300に空きが無い場合(「S1011」で「N」)は、次のユーザーの印刷要求があっても載置トレイ300に印刷物Pを収容することが出来ず、配送することはできない。よって、この場合は、印刷物の配送を開始する(S1013)。
この場合、次のユーザーの印刷要求があり、且つ、配送要求がある場合は、このユーザーのPC端末に、『配送中』と表示する通信を行い(S1101)、印刷及び本体排紙部に排紙がなされる(S1104)。
載置トレイ300に空きが有る場合(「S1011」で「Y」)は、次のユーザーの印刷要求があるかどうかを確認する(S1012)。このとき、次のユーザーの印刷要求のタイミングとしては、先のユーザーの印刷要求を受信(S1001)以後、且つ、サブ制御部220から載置トレイ300の上昇が終了したこと等の情報を受信する(S1010)以前、のタイミングであれば良い。
次のユーザーの印刷要求が有る場合(「S1012」で「Y」)には、印刷要求及び配送先情報を受信(S1001)したものとして、配送要求の有無を確認する(S1002)制御からの処理フローを繰り返す。
次のユーザーの印刷要求が無い場合(「S1012」で「N」)には、配送ロボット200で載置トレイ300の全体が背面板309で覆われる位置まで載置トレイ300全体を上昇させる制御を行い(S1209)、印刷物の配送を開始する(S1013)。
図17は、配送指示を受けた配送ロボット200が自立走行して、配送先のユーザー付近に到達するまでのサブ制御部220の処理フローの一例を示したものである。
サブ制御部220は、配送指示を受けると、印刷物Pが載置トレイ300に収容されたかどうかを印刷物検知センサ350によって確認する(S2001)。
印刷物検知センサ350によって印刷物Pが確認できなかった場合(「S2001」で「N」)は、ユーザーPC端末及びプリンタ100に『出力エラー』と表示する通信を行い(S2010)、「エラー終了(1)」として処理フローを終了する(S2011)。
印刷物検知センサ350によって印刷物Pが確認できた場合(「S2001」で「Y」)は、「S1202」で予め演算された走行経路で自立走行を開始する(S2002)。目的地に到着するまでの間の走行中は、障害物検知センサ270を用いて障害物の有無を確認する(S2003)。
障害物検知センサ270によって障害物を検知した場合(「S2003」で「Y」)は、地図データベースメモリ250にアクセスし、障害物検知センサ270にて検知した障害物サイズから、走行ルート上に回避スペースがあるかどうか判断する(S2012)。
回避不可と判断した場合(「S2012」で「N」)は、当初の走行ルートでは走行不可能であるため、地図データベースメモリ250にアクセスし、走行経路の再計算を行う(S2013)。
再計算した結果で新走行経路がない場合(「S2013」で「N」)は、走行停止し(S2014)、ユーザーPC端末及びプリンタ100に、『配送エラー』と表示する通信を行う(S2015)。そして、「エラー終了(2)」として処理フローを終了する(S2016)。
再計算した結果で新走行経路がある場合(「S2013」で「Y」)は、新走行経路を配送内部メモリ251に格納し(S2017)、走行を再開する(S2018)。
また、「S2012」の判断で、走行経路上に回避スペースがあって回避可能と判断した場合(「S2012」で「Y」)は、当初の走行経路で走行可能であるため、走行を再開する(S2018)。
障害物検知センサ270によって障害物を検知しない場合(「S2003」で「N」)は、走行中に障害物検知センサ270によって検知される走行経路周囲の壁や机などの情報と、地図データとを比較する(S2004)。そして、オドメトリによって自己位置推定位置が走行経路から逸脱しているか否かを判断する(S2005)。
オドメトリによる自己位置推定位置が走行経路から逸脱している場合(「S2005」で「Y」)は、オドメトリによる自己位置推定結果と地図データとに基づいて、走行経路の再設定し(S2019)、その後、走行を再開する。
オドメトリによる自己位置推定位置が走行経路から逸脱していない場合(「S2005」で「N」)は、配送ロボット200が、ユーザーPC端末に到着し(S2006)、印刷物受渡口280を設けた背面をユーザー側へ向けるように、回転を行う(S2007)。回転が終わると走行を停止し(S2008)、「配送完了」となる。
図18は、配送ロボット200が第一ユーザーの端末へ移動開始して、ホームポジションに戻るまでのサブ制御部220の処理フローの一例を示したものである。
第一ユーザーの端末へ移動を開始し(S3101)、第一ユーザーの端末に到着する(S3102)と、第一ユーザーのユーザー認証を行う(3103)。
ここで、「S3101」から「S3102」までの制御は、図17に示した制御フローの「S2002」から「S2008」までの制御を実行する。このため、ユーザー認証を行う(S3103)ときには、配送ロボット200は、印刷物受渡口280を設けた背面背面開口部285をユーザー側へ向けた状態で停止している。
ユーザー認証としては、配送ロボット200側にIDカード認証や指紋読み取りセンサ等の読取機を搭載しており、ユーザーはIDカードや指紋を読取機にかざすことで印刷指示したユーザーを認証する。ユーザー認証を行う構成としては、読取機を用いたものに限るものではない。例えば、ユーザーに予め通知された暗証番号を入力する構成や、配送ロボット200に設けられたカメラによってユーザーの顔を認証する構成などを用いることができる。
配送開始時の配送ロボット200は、載置トレイ300が背面板309で覆われる位置まで載置トレイ300全体を上昇させているため、ユーザーの端末に到達し、ユーザー認証を行う前の状態では、載置トレイ300内の印刷物を取り出すことが出来ない。
ユーザー認証を行った(S3103)後は、載置トレイ昇降装置290を制御し、第一ユーザーの印刷物である第一印刷物P1を収容する第一載置トレイ300aが印刷物受渡口280の高さになるまで載置トレイ300全体を上昇させる。第一載置トレイ300aが印刷物受渡口280の高さになると、図12(b)に示すように、第一ユーザーが第一印刷物P1を受け取る(S3105)。これにより、第一載置トレイ300aに配置された印刷物検知センサ350によって第一載置トレイ300aから印刷物が除去されたことを検知し、第一印刷物P1が除去されたことを確認する(S3106)。この確認を行うと、折り畳み駆動モータ32を制御して、第一載置トレイ300aを折り畳む(S3107)。
第二載置トレイ300bや第三載置トレイ300cに配置された印刷物検知センサ350の検知結果や印刷物を受け取る際の制御情報に基づいて、他のユーザーの印刷物Pを保持しているかどうか判断する(S3108)。
第二ユーザーの印刷物である第二印刷物P2を保持している場合(「S3108」で「Y」)は、第二ユーザーの端末へ移動を開始する(S3201)。なお、第一載置トレイ300aが折り畳まれた(S3107)状態では、第二載置トレイ300b及び第三載置トレイ300cは背面板309で覆われる位置にある。このため、それぞれが載置する印刷物Pについてのユーザー認証を行う前の状態では、第二載置トレイ300b及び第三載置トレイ300c内の印刷物Pを取り出すことが出来ない。
「S3202」から「S3208」までの制御フローは、「S3102」から「S3108」までの制御フローと同様なので説明は省略する。
第三ユーザーの印刷物である第三印刷物P3を保持している場合(「S3208」で「Y」)は、第三ユーザーの端末へ移動を開始する(S3301)。「S3302」から「S3207」までの制御フローは、「S3102」から「S3107」までの制御フローと同様なので説明は省略する。
第一載置トレイ300aや第二載置トレイ300bを折り畳んだときに、他のユーザーの印刷物を保持していない場合(「S3108」や「S3208」で「N」)は、載置トレイ300を筐体内のホームポジションへ戻す。具体的には、載置トレイ昇降装置290の駆動を制御して、載置トレイ300全体を下降させて、図7で示す状態とする(「S3109」または「S3209」)。また、第三載置トレイ300cを折り畳んだ(S3307)後も同様に載置トレイ300を筐体内のホームポジションへ戻す(S3308)。
載置トレイ300を筐体内のホームポジションに戻した後は、配送ロボット200のホームポジションへの帰還を開始し(S3400)、帰還が完了したら配送の制御フローが終了となる(S3401)。
図19は、載置トレイ300を筐体内のホームポジションに戻した後、配送ロボット200がホームポジションに到達するまでのサブ制御部220の処理フローの一例を示したものである。
上述したように載置トレイ300を筐体内のホームポジションに戻すと(図18の「S3109」、「3208」または「3308」、図19の「S4001」)、地図データベースメモリ250にアクセスして経路演算装置260よって帰路走行経路演算する。そして、演算した走行経路情報を配送内部メモリ251に格納する(S4002)。
次に、プリンタ100へ配送側通信部210より、「配送完了」の信号を送信し(S4003)。ホームポジションに向かって自律走行を開始する(S4004)。走行中は、障害物検知センサ270を用いて障害物の有無を確認する(S4005)。
障害物検知センサ270によって障害物を検知した場合(「S4005」で「Y」)は、地図データベースメモリ250にアクセスし、障害物検知センサ270にて検知した障害物サイズから、走行経路上に回避スペースがあるかどうか判断する(S4012)。
回避不可と判断した場合(「S4012」で「N」)は、当初の走行経路では走行不可能となるため、地図データベースメモリ250にアクセスし、走行経路の再計算を行う(S4013)。
再計算した結果で新走行経路がない場合(「S4013」で「N」)は、走行停止し(S4014)、ユーザーPC端末及びプリンタ100に、『帰還エラー』と表示する通信を行う(S4015)。そして、「エラー終了(3)」として処理フローを終了する(S4016)。
再計算した結果で新走行経路がある場合(「S4013」で「Y」)は、新走行経路を配送内部メモリ251に格納し(S4017)、走行を再開する(S4018)。
また、「S4012」の判断で、走行経路上に回避スペースがあって回避可能と判断した場合(「S4012」で「Y」)は、当初の走行経路で走行可能であるため、走行を再開する(S4018)。
障害物検知センサ270によって障害物を検知しない場合(「S4005」で「N」)は、走行中に障害物検知センサ270によって検知される走行経路周囲の壁や机などの情報と、地図データとを比較する(S4006)。そして、オドメトリによって自己位置推定位置が走行経路から逸脱しているか否かを判断する(S4007)。
オドメトリによる自己位置推定位置が走行経路から逸脱している場合(「S4007」で「Y」)は、オドメトリによる自己位置推定結果と地図データとに基づいて、走行経路の再設定後、走行を再開する(S4019)。
オドメトリによる自己位置推定位置が走行経路から逸脱していない場合(「S4007」で「N」)は、配送ロボット200が、ホームポジションに到着し(S4008)、印刷物受渡口280をプリンタ100側へ向けるように、回転を行う(S4009)。回転が終わるとフィニッシャー110と接続して、走行を停止し(S4010)する。その後、充電を開始し(S4011)、帰還の動作が「完了」となる(S4100)。
図20及び図21は、配送ロボット200の出発から目的地(40−1)に向かう走行中のイメージを模式的に示した説明図である。図20は、出発から地図データ作成時にはなかった障害物である追加障害物650を検出するまでの説明図であり、図21は、追加障害物650を回避して走行する状態の説明図である。
図20及び図21中の「θ」は、障害物検知センサ270による周辺距離測定範囲を示している。
フィニッシャー110に接続されるホームポジションを出発した配送ロボット200は、出発前に地図データに基づいて算出された走行経路L1を進む。その間、常に障害物検知センサ270にて、周囲をモニタする。走行中に、追加障害物650を検知すると、オドメトリ及び周辺距離測定結果から演算される近距離地図と地図データとを比較し、追加障害物650を避けるために新走行経路L2を演算する。新走行経路L2が算出されると、配送ロボット200は、新走行経路L2へと方向転換を行い、目的地へと走行する。
図22は、配送ロボット200が目的地に到着した際の動作を示す説明図である。図22(a)は、目的地である指定端末(40−1)に到着した直後の説明図であり、図22(b)は、目的地である指定端末(40−1)に到着した後、反転し、印刷物受渡口280が設けられた背面をユーザー側に向けた状態の説明図である。
図22に示すように、配送ロボット200は、配送先に指定されたユーザー端末(40−1)付近に到着した後、印刷物を受け取りやすいように、印刷物受渡口280が設けられた背面側をユーザーへと向けて停止する。
従来の画像形成装置を配置したオフィス環境では、ユーザーはパーソナルコンピューターから出力させた印刷物を、画像形成装置まで取りに行く必要がある。画像形成装置が出力した印刷物をユーザーまで配送する印刷物配送装置を備える構成であれば、ユーザーは印刷物を画像形成装置まで取りに行く必要がなくなり、その間の作業効率が低下することを抑制することが可能である。
特許文献1には、印刷物配送装置は、後処理機構を備えた後処理装置である。このように、後処理装置が印刷物を配送する構成では、画像形成装置自体が動く構成に比べれば、後処理装置は小型である。しかし、オフィス内を自律走行することが前提であるならば、印刷物配送装置としては後処理装置よりも更に小型のものが望まれる。
本実施形態の配送ロボット200は、画像形成機構や紙折り手段や用紙綴じ手段等の後処理機構を備えておらず、画像形成機構を備えるプリンタ100や後処理機構を備える後処理装置であるフィニッシャー110よりも小型なものとすることができる。後処理装置が自律走行を行う構成に比べて、小型化されることで、小回りが利くため、事前に演算された走行経路をより確実に走行することが可能となる。これにより、狭いオフィスなどでも、安全、且つ、確実に印刷物の配送が可能となる。
また、配送ロボット200は、フィニッシャー110から出力される印刷物Pを載置トレイ300で受け取り、載置トレイ300上に載置した状態で印刷物をユーザーPC端末まで配送する。配送ロボット200内に印刷物Pを搬送する機構を必要としないため、構造の簡素化を図ることができ、印刷物Pを配送するために移動する装置の小型化を図ることができる。
配送ロボット200は、載置トレイ昇降装置290を備え、この載置トレイ昇降装置290によって、載置トレイ300が上昇し、印刷物受渡口280の位置に到達する。すなわち、フィニッシャー110から排紙された印刷物Pを受け取る印刷物受取口310よりも上方の印刷物受渡口280の高さまで載置トレイ300を上昇させる。これにより、ユーザーがユーザーPC端末の前にて座って作業している際に、配送された印刷物Pが、取りやすい高さとなる。また、フィニッシャー110に接続されるホームポジションでは印刷物Pを出力する排出口の高さに載置トレイ300の高さをあわせることで、出力される印刷物Pの円滑な受け渡しが可能となる。
プリンタ100に印刷物の出力命令を入力したユーザーPC端末まで印刷物Pを配送するため、ユーザーは印刷物Pを受け取りにプリンタ100の設置位置まで移動する必要がなく、業務中の作業効率を落とすことなく、業務継続が可能となる。
配送ロボット200は、指定されたユーザーPC端末に到着した際、回転して印刷物受渡口280側をユーザー側へと向けて停止する。ユーザーPC端末到着時に、印刷物受渡口280をユーザー側へ向けて停止することによって、ユーザーが印刷物を取りやすくすることが可能となる。
印刷物Pを印刷物受渡口280から受け入れるため、フィニッシャー110に接続されているときは、図1や図2に示すように印刷物受渡口280をフィニッシャー110側に向ける必要がある。一方、印刷物Pを受け取りフィニッシャー110から配送ロボット200が離れるときに、フィニッシャー110に接続された配送ロボット200のすぐ傍に追加障害物650が存在する可能性がある。このため、配送ロボット200がフィニッシャー110から離れるときの進行方向、すなわち、印刷物受渡口280の裏側に障害物検知センサ270を配置している。
図2等に示すように、配送ロボット200における印刷物受渡口280の裏側に障害物検知センサ270を設けることで、ホームポジションから配送を始めるときから、障害物の検出動作を実行することができる。このように、フィニッシャー110から印刷物Pを確実に受け取りつつ、配送開始時から障害物の検知を開始するため、障害物検知センサ270を設けた進行方向前方に対して印刷物受渡口280は進行方向の後方に設けることとなる。
配送ロボット200が印刷物受渡口280を進行方向の後方に向けたままユーザーの近くで走行を停止しても、ユーザーは印刷物受渡口280から印刷物Pを取り出し難い。これに対して、本実施形態の配送ロボット200は、指定されたユーザーPC端末に到着した際、回転して印刷物受渡口280側をユーザー側へと向けて停止する。これにより、ユーザーが印刷物Pを取り易くすることが可能となる。
なお、ここでは、配送ロボット200がフィニッシャー110から印刷物Pを受け取る場合について説明したが、印刷物Pをプリンタ100から直接受け取る構成であっても同様である。
配送ロボット200は、指定されたユーザーPC端末の近傍へと到着後、印刷物検知センサ350により、印刷物Pが無くなったことを確認すると、ホームポジションへの帰還を開始する。配送ロボット200は、印刷物Pがなくなることによって、配送完了と判断することができる。
配送ロボット200は、帰還動作開始すると、プリンタ100側へと通信し、配送完了であることを伝達することによって、プリンタ100側は次のジョブの準備を行うことができる。これにより、次のジョブの待ち時間の短縮を図ることができる。
載置トレイ昇降装置290は、載置トレイ300を上昇または下降させるときの昇降スピードを複数選択できる構成としてもよい。静音性が求められる場合は、昇降スピードを遅く制御できる静音モードが選択できるようになる。
本実施形態の印刷物配送システム500では、配送ロボット200の印刷物受渡口280で印刷物Pを載置した載置トレイ300を上昇させて、他の載置トレイ300を印刷物受渡口280に対向させる。このように印刷物受渡口280と対向する載置トレイ300を切り替えることで印刷物Pが混載しないように仕分けることができる。
プリンタ100やフィニッシャー110等の画像形成装置本体側の排紙口に対して、配送ロボット200等の印刷物配送装置の印刷物受渡口280等の受取口が下側に配置されることにより、積載容量を確保できる。さらに、印刷物Pの種類によって載置トレイ300等の複数の印刷物収容部へと仕分けることが可能となるため、複数ユーザーの印刷物Pが混載されることなく、配送することができる。
また、載置トレイ300等の印刷物収容部を複数配置する構成としては、上下方向に複数段配置する構成に限らず水平方向に複数配置する構成としてもよい。しかし、上下方向に配置することで、配送ロボット200等の印刷物配送装置の水平方向の大きさの小型化を図ることができ、水平方向に配置する構成に比べて、より幅の狭い経路を通過可能となる。
プリンタ100は転写紙等のトナーを用いて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置であるが、本発明を適用可能な印刷物配送システム500で用いる画像形成装置はこれに限るものではない。インクジェット方式の画像形成装置や感熱紙に対して画像を形成するサーマル方式の画像形成装置など、記録媒体上に画像を形成するものであれば適用可能である。
印刷物Pの種類の違いとしては、出力命令を送信したユーザーのPC端末の違いに限るものではない。例えば、同一のユーザーのPC端末から出力命令を送信する場合であっても、印刷ジョブ毎にユーザーが分別した状態で印刷物を受け取りたい場合は、収容する載置トレイ300を分ける設定が可能な構成としてもよい。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
印刷物P等の印刷物を配送する配送ロボット200等の印刷物配送装置において、受け取った印刷物を収容し、収容している印刷物を外部から取り出すことが可能な載置トレイ300等の印刷物収容部と、印刷物収容部の内部の印刷物を取り出せないように印刷物収容部を遮蔽する背面板309等の収容部遮蔽手段とを備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、印刷物配送装置が目的地まで配送するまでの間は、印刷物収容部を収容部遮蔽手段によって遮蔽する。これにより、収容している印刷物を外部から取り出すことが可能な印刷物収容部とは別に、収容している印刷物を外部から取り出すことが出来ない印刷物収容部を設けることなく、配送中の印刷物を他人に持ち去られることを防止することが可能となる。よって、態様Aでは、配送中の印刷物を他人に持ち去られることを防止することが可能できる印刷物配送装置を、従来よりも小型化することが可能となる。
(態様B)
態様Aにおいて、装置の側面の少なくとも一部を形成し、印刷物P等の印刷物が通過可能な印刷物受取口310及び印刷物受渡口280等の開口部が設けられた背面板309等の外装壁部を備え、載置トレイ300等の印刷物収容部を、外装壁部の内壁に対向する位置と、開口部に対向する位置とに移動させる載置トレイ昇降装置290等の収容部移動手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、外部と印刷物収容部との間で印刷物の受け渡しを行うときには、収容部移動手段によって印刷物収容部を開口部と対向する位置に移動させる。これにより、開口部を介して外部から印刷物収容部への印刷物の受け取りや、印刷物収容部から外部への印刷物の受け渡しが可能となる。さらに、印刷物配送装置が目的地まで配送するまでの間は、収容部移動手段によって印刷物収容部を、外装壁部の内壁に対向する位置に移動させておくことによって、外装壁部を収容部遮蔽手段として機能させることができる。
(態様C)
態様Bにおいて、背面板309等の外装壁部の下部と上部とに、印刷物受取口310及び印刷物受渡口280等の開口部が形成され、収容部移動手段として、載置トレイ300等の印刷物収容部を昇降させる載置トレイ昇降装置290等の昇降手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、上下何れか一方の開口部と印刷物収容部を対向させる状態で印刷物P等の印刷物を受け取る。その後、昇降手段によって、印刷物収容部が外装壁部の内壁と対向する位置まで印刷物収容部を上昇または下降させる。これにより、印刷物を受け取った印刷物収容部を遮蔽することができる。次に、上下何れか他方の開口部と印刷物収容部が対向する位置まで印刷物収容部を上昇または下降させる。これにより、遮蔽していた印刷物収容部内の印刷物を外部から受け取れる状態にすることができる。このような態様Cにより、配送中には、外装壁部を収容部遮蔽手段として機能させ、開口部で印刷物のやり取りを行うことが出来る構成を実現出来る。
(態様D)
態様A乃至Cの何れかの態様において、載置トレイ300等の印刷物収容部を複数備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、印刷物収容部を複数備えることで、種類の異なる印刷物P等の印刷物毎に保持する印刷物収容部を異ならせることが可能となる。印刷物収容部が異なることで印刷物同士が混ざることを防止し、複数種類の印刷物を区別可能な状態で配送することが可能となる。
(態様E)
態様A乃至Dの何れかの態様において、印刷物収容部が底面板301等の底板と奥面板302及び側面板303等の壁板とからなる載置トレイ300等のトレイ部材であり、トレイ部材の壁板が折り畳み可能となっている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、複数のトレイ部材が折り畳めることで、配送ロボット200等の印刷物配送装置の筐体のサイズの小型化を図ることができる。
(態様F)
態様A乃至Eの何れかの態様において、載置トレイ300等の印刷物収容部の内部の印刷物P等の印刷物の有無を検出する印刷物検知センサ350等の印刷物検出手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、印刷物収容部に印刷物検出手段が備えられていることによって、印刷物収容部に収容された印刷物の有無を把握でき、ユーザーが印刷物を受け取ったか否かを認識することが可能となる。
(態様G)
態様A乃至Fの何れかの態様において、配送先の使用者を認証する読取機等の使用者認証手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、認識された使用者のみが載置トレイ300等の印刷物収容部内に収容された印刷物P等の印刷物にアクセスすることができる。このため、印刷物を他人に持ち去られることを防止することが可能となる。
(態様H)
態様A乃至Gの何れかの態様において、画像形成手段や後処理手段を備えず、プリンタ100等の画像形成装置から出力される印刷物P等の印刷物、または、画像形成装置で画像が形成された印刷物に後処理を施すフィニッシャー110等の後処理装置から出力される印刷物を受け取り、画像形成装置または後処理装置から配送ロボット200等の装置本体が分離して、受け取った印刷物をユーザーPC端末近傍等の目的地まで配送する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成を行う画像形成手段や画像が形成された印刷物に後処理を施す後処理手段を備えていないため、印刷物を搬送するために移動する装置本体の小型化を図ることができる。よって、画像形成部を備えたものや、後処理機構を備えたものが移動する従来の構成よりも印刷物配送装置の小型化が可能である。
(態様I)
態様A乃至Hの何れかの態様において、プリンタ100等の画像形成装置の本体と無線通信する配送側通信部210等の配送側通信手段と、各部の制御を行うサブ制御部220等の配送制御手段と、画像形成装置の本体またはフィニッシャー110等の後処理装置から分離して自律走行するための台車部230等の自律走行手段と、自律走行手段の動力源となるバッテリー240等の蓄電池と、事前に入力される地図データベース等の地図情報及び自律走行しながら獲得する追加障害物650の位置情報等の情報を記憶する配送内部メモリ251等の記憶手段と、自律走行の経路を演算するための経路演算装置260等の演算手段と、走行経路上の障害物を検知する障害物検知センサ270等の障害物検知手段と、プリンタ100等の画像形成装置の本体またはフィニッシャー110等の後処理装置から出力される印刷物を収容する載置トレイ300等の印刷物収容部と、印刷物収容部での印刷物の有無を検知する印刷物検知センサ350等の印刷物検知手段と、を備え、印刷物収容部が印刷物を収容していることを確認すると、演算手段が地図情報上の目的地までの経路の演算を行い、演算した経路に沿った走行中に障害物検知手段が記憶手段の地図情報上に存在しない障害物を検知すると回避動作を行い、新たに経路の演算を行いながら記憶手段が備える地図情報を更新しつつ、印刷物をユーザーのPC端末近傍等の目的地まで配送配送する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、配送ロボット200等の印刷物配送装置が自律走行によって目的地まで印刷物を搬送する構成を実現することが可能となる。
(態様J)
転写紙等の記録媒体に画像を形成する印刷動作部150等の画像形成部と、画像形成部が画像を形成した印刷物を目的地まで配送する印刷物配送手段と、を備えるプリンタ100等の画像形成装置において、印刷物配送手段として、態様A乃至Iの何れかに係る配送ロボット200等の印刷物配送装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成を行った印刷物を狭いオフィスなどでも、安全、且つ、確実に印刷物の配送が可能な構成を実現することができる。また、配送中の印刷物を他人に持ち去られることを防止することが可能となる。
(態様K)
転写紙等の記録媒体に画像を形成し、印刷物P等の印刷物として出力するプリンタ100等の画像形成手段と、画像形成手段が出力した印刷物を目的地まで配送する印刷物配送手段と、を備える印刷物配送システム500等の印刷物配送システムにおいて、印刷物配送手段として、態様A乃至Iの何れかに係る配送ロボット200等の印刷物配送装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成手段が出力した印刷物を狭いオフィスなどでも、安全、且つ、確実に印刷物の配送が可能な構成を実現することができる。また、配送中の印刷物を他人に持ち去られることを防止することが可能となる。
31 展開駆動モータ
32 駆動モータ
40 PC端末
100 プリンタ
101 本体側通信部
102 メイン制御部
103 本体内部メモリ
104 インターフェース
110 フィニッシャー
150 印刷動作部
200 配送ロボット
200a 外装側板
210 配送側通信部
220 サブ制御部
230 台車部
231a 駆動タイヤ
231b 補助タイヤ
232 駆動モータ
240 バッテリー
250 地図データベースメモリ
251 配送内部メモリ
260 経路演算装置
270 障害物検知センサ
280 印刷物受渡口
285 背面背面開口部
290 載置トレイ昇降装置
291 昇降モータ
292 昇降リンク
293 昇降シャフト
294 ボールネジ
300 載置トレイ
300a 第一載置トレイ
300b 第二載置トレイ
300c 第三載置トレイ
301 底面板
301a 第一底面板
302 奥面板
302a 第一奥面板
302b 第二奥面板
303 側面板
303a 第一側面板
303b 第二側面板
305 トレイ側回動体
305a 第一トレイ側回動体
305b 第二トレイ側回動体
308 昇降装置カバー
309 背面板
310 印刷物受取口
311 展開駆動回動体
321 駆動回動体
350 印刷物検知センサ
500 印刷物配送システム
600 障害物
600a 障害物位置情報
601 測定点
650 追加障害物
L1 走行経路
L2 新走行経路
P 印刷物
P1 第一印刷物
P2 第二印刷物
P3 第三印刷物
特許第4557257号公報

Claims (11)

  1. 印刷物を配送する印刷物配送装置において、
    受け取った印刷物を収容し、収容している印刷物を外部から取り出すことが可能な印刷物収容部と、
    該印刷物収容部の内部の印刷物を取り出せないように該印刷物収容部を遮蔽する収容部遮蔽手段とを備えることを特徴とする印刷物配送装置。
  2. 請求項1の印刷物配送装置において、
    装置の側面の少なくとも一部を形成し、印刷物が通過可能な開口部が設けられた外装壁部を備え、
    上記印刷物収容部を、該外装壁部の内壁に対向する位置と、該開口部に対向する位置とに移動させる収容部移動手段を備えることを特徴とする印刷物配送装置。
  3. 請求項2の印刷物配送装置において、
    上記外装壁部の下部と上部とに、上記開口部が形成され、
    上記収容部移動手段として、上記印刷物収容部を昇降させる昇降手段を備えることを特徴とする印刷物配送装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の印刷物配送装置において、
    上記印刷物収容部を複数備えることを特徴とする印刷物配送装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の印刷物配送装置において、
    上記印刷物収容部が底板と壁板とからなるトレイ部材であり、
    該トレイ部材の壁板が折り畳み可能となっていることを特徴とする印刷物配送装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の印刷物配送装置において、
    上記印刷物収容部の内部の印刷物の有無を検出する印刷物検出手段を備えることを特徴とする印刷物配送装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の印刷物配送装置において、
    配送先の使用者を認証する使用者認証手段を備えることを特徴とする印刷物配送装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の印刷物配送装置において、
    画像形成手段や後処理手段を備えず、画像形成装置から出力される印刷物、または、該画像形成装置で画像が形成された印刷物に後処理を施す後処理装置から出力される印刷物を受け取り、
    該画像形成装置または該後処理装置から分離して、受け取った印刷物を目的地まで配送することを特徴とする印刷物配送装置。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載の印刷物配送装置において、
    画像形成装置の本体と無線通信する配送側通信手段と、
    各部の制御を行う配送制御手段と、
    該画像形成装置の本体または上記後処理装置から分離して自律走行するための自律走行手段と、
    該自律走行手段の動力源となる蓄電池と、
    事前に入力される地図情報及び自律走行しながら獲得する情報を記憶する記憶手段と、
    自律走行の経路を演算するための演算手段と、
    走行経路上の障害物を検知する障害物検知手段と、
    画像形成装置の本体または上記後処理装置から出力される印刷物を収容する印刷物収容部と、
    該印刷物収容部での印刷物の有無を検知する印刷物検知手段と、を備え、
    該印刷物収容部が印刷物を収容していることを確認すると、
    上記演算手段が地図情報上の目的地までの経路の演算を行い、演算した経路に沿った走行中に該障害物検知手段が該記憶手段の地図情報上に存在しない障害物を検知すると回避動作を行い、
    新たに経路の演算を行いながら該記憶手段が有する地図情報を更新しつつ、印刷物を目的地まで配送配送することを特徴とした印刷物配送装置。
  10. 記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
    該画像形成部が画像を形成した印刷物を目的地まで配送する印刷物配送手段と、を備える画像形成装置において、
    上記印刷物配送手段として、請求項1乃至9の何れかに記載の印刷物配送装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  11. 記録媒体に画像を形成し、印刷物として出力する画像形成手段と、
    該画像形成手段が出力した印刷物を目的地まで配送する印刷物配送手段と、を備える印刷物配送システムにおいて、
    上記印刷物配送手段として、請求項1乃至9の何れかに記載の印刷物配送装置を用いることを特徴とする印刷物配送システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107838925A (zh) * 2017-10-11 2018-03-27 深圳市奈士迪技术研发有限公司 一种具有食物保鲜功能且便于清洗的送餐机器人
US10444758B2 (en) 2015-12-01 2019-10-15 Ricoh Company, Ltd. Autonomous traveling device
JP7405819B2 (ja) 2021-12-13 2023-12-26 株式会社S&Sエンジニアリング 搬送車

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