JP2016175757A - 印刷物配送装置、画像形成装置及び画像配送システム - Google Patents

印刷物配送装置、画像形成装置及び画像配送システム Download PDF

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裕輔 船山
Yusuke Funayama
裕輔 船山
荏原 康久
Yasuhisa Ebara
康久 荏原
庄司 勝則
Katsunori Shoji
勝則 庄司
坂内 和典
Kazunori Sakauchi
和典 坂内
誠一 繁田
Seiichi Shigeta
誠一 繁田
芹沢 敬一
Keiichi Serizawa
敬一 芹沢
和広 ▲高▼林
和広 ▲高▼林
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前田 大輔
Daisuke Maeda
大輔 前田
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Abstract

【課題】複数種類の印刷物を区別可能な状態で配送することが可能で、且つ、配送時に第三者によって印刷物収容部から印刷物が取られるのを抑制することができる印刷物配送装置並びにこれを備えた画像形成装置及び画像配送システムを提供する。【解決手段】印刷物を配送する印刷物配送装置である配送ロボット200において、印刷物を収容し、収容している印刷物を外部から取り出すことが可能な印刷物収容部280を複数備え、複数の印刷物収容部280のそれぞれと外部とを繋ぐそれぞれの開口部に、開閉手段であるシャッター281を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷物配送装置、画像形成装置及び印刷物配送システムに関するものである。
従来、画像形成装置が出力した印刷物をユーザーの位置まで配送する印刷物配送装置が提案されている。
特許文献1に記載の画像形成装置は、画像が印刷された印刷物を載置して受け渡し対象のユーザーの位置まで自律走行して配送する、画像形成装置本体に対して着脱可能な着脱式トレイを備えている。
また、特許文献1には、複数段のトレイ部を備えた着脱式トレイを備えた構成が記載されており、複数段のトレイ部にそれぞれ異なるユーザーの印刷物を収納することができる、とされている。
しかしながら、前記着脱式トレイは、外装カバーなどによって覆われておらず、着脱式トレイ上に載置された印刷物が露出しており、着脱式トレイ上に載置された印刷物に誰でもアクセスすることが可能となっている。そのため、着脱式トレイによる印刷物の配送時に、印刷物の受け渡し対象であるユーザーとは異なる第三者によって、着脱式トレイ上から印刷物が取られてしまうおそれがある。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、印刷物を配送する印刷物配送装置において、印刷物を収容し、収容している印刷物を外部から取り出すことが可能な印刷物収容部を複数備え、複数の前記印刷物収容部と外部とを繋ぐ共通の開口部、または、複数の前記印刷物収容部のそれぞれと外部とを繋ぐそれぞれの開口部に、開閉手段を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、複数種類の印刷物を区別可能な状態で配送することが可能で、且つ、配送時に第三者によって印刷物収容部から印刷物が取られるのを抑制することができるという優れた効果がある。
配送ロボットの斜視図。 印刷物配送システムの一例の概略構成図。 配送ロボットがフィニッシャーに接続されている状態を表す斜視図。 配送ロボットの台車部内に備えられている構成物品を示す概略図。 障害物検知センサに対する実際の障害物の位置と、認識した障害物位置との関係を示す説明図、(a)は、配送ロボットの正面に壁状の障害物がある状態の概略上面図、(b)は、(a)の状態での認識した障害物位置を示す説明図。 印刷物収容部のシャッターの説明図、(a)は、一つの印刷物収容部280を側方から見た概略説明図、(b)は、シャッター開閉機構290の概略説明図。 第一印刷物を第一印刷物収容部で受け取る様子の説明図、(a)は、第一印刷物を受け取る直前の説明図、(b)は、第一印刷物を受け取った直後の説明図。 可動カバーが上昇した状態の配送ロボットの説明図、(a)は、可動カバーが上昇し、第二印刷物P2を第二印刷物収容部で受け取る直前の説明図、(b)は、可動カバーが上昇した状態の配送ロボットの斜視説明図。 可動カバーの昇降を説明する配送ロボットの背面図、(a)は、可動カバーが下降しきった状態の説明図、(b)は、可動カバーが上昇しきった状態の説明図。 可動カバーが下降しきった状態での固定カバーの内側の説明図、(a)は断面位置を説明する配送ロボットの斜視図、(b)は、(a)中の「η」で示す断面における断面説明図。 可動カバー昇降装置による可動カバーの昇降動作の説明図、(a)は可動カバーが下降し切った状態の説明図、(b)は、可動カバーが少し上昇した状態の説明図。 プリンタのハードウェア構成を示すブロック図。 配送ロボットのハードウェア構成を示すブロック図。 プリンタより配送ロボットが分離して、目的のユーザーに印刷物を配送する印刷物配送システムの説明図。 配送ロボットが出発から地図データ作成時にはなかった障害物である追加障害物を検出するまでの走行中のイメージを模式的に示した説明図。 配送ロボットが追加障害物を回避して走行する状態のイメージを模式的に示した説明図。 配送ロボットが目的地に到着した際の動作を示す説明図、(a)は、到着直後の説明図、(b)は、到着後、反転し、背面側をユーザー側に向けた状態の説明図。 複数のユーザーへの印刷物を収容した配送ロボットの説明図。 三つの印刷物を収容した配送ロボットが、ホームポジションを出発する前の状態を模式的に示した説明図。 第二印刷物収容部内の印刷物を受け渡す際の可動カバーの上昇動作を説明する配送ロボットの斜視説明図、(a)は、可動カバーが初期高さの状態の説明図、(b)は、第二印刷物収容部内の印刷物を受け渡す高さまで可動カバーが上昇した状態の説明図。 第一印刷物と第三印刷物とを収容した配送ロボットが、第二ユーザーの元を出発する前の状態を模式的に示した説明図。 第三印刷物を収容した配送ロボットが、第一ユーザーの元を出発する前の状態を模式的に示した説明図。 印刷要求を受信してから、配送ロボットが分離されるまでのメイン制御部及びサブ制御部の処理を示すフローチャート。 配送指示を受けた配送ロボットが自立走行して、配送先のユーザー付近に到達するまでのサブ制御部の処理を示すフローチャート。 配送ロボットが目的地の配送先のユーザー付近からプリンタのあるホームポジションに到達するまでのサブ制御部の処理を示すフローチャート。 配送ロボットがユーザーの元への配送開始後のサブ制御部の処理を示すフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図2は、本実施形態の印刷物配送システム500の一例の概略構成図である。
印刷物配送システム500は、画像形成装置本体であるプリンタ100と、印刷物を積載、ソート、両面、ステープルなどの後処理をする後処理装置であるフィニッシャー110とを備える。さらに、印刷物配送システム500は、フィニッシャー110に接続され、フィニッシャー110の排紙口から排出される印刷物を受け取り、所定の配送先まで配送するフィニッシャー110よりも小型の印刷物配送装置としての配送ロボット200を備える。
プリンタ100には、配送ロボット200との間で無線通信を行う通信手段である本体側通信部101を備える。また、プリンタ100は、図12等を用いて後述する印刷物配送システム500の画像形成装置本体側の制御手段であるメイン制御部102及び配送に必要な情報を記憶する本体内部メモリ103等を備えている。
図3は、配送ロボット200がフィニッシャー110に接続されている状態を表す斜視図である。図1は、配送ロボット200の斜視図であり、図1(a)は、進行方向前側の斜視図であり、図1(b)は、進行方向後側の斜視図である。
図1に示すように、配送ロボット200は、自律走行手段である台車部230、進行方向前側に備えられた障害物検知センサ270を備える。また、進行方向後側には、背面側固定カバー302を備え、その上方には、印刷物を収容する四つの印刷物収容部280と外部と繋ぐ開口部を開閉するシャッター281(a〜d)を備える。
図1(b)は、四つのシャッター281(a〜d)のうちの最上段の第一シャッター281aを開放し、他の三つのシャッター281(b〜d)を閉鎖した状態を示している。
配送ロボット200の進行方向前面と両側面との外装カバーは、前面側固定カバー301と、可動カバー300とから構成され、可動カバー300は、詳細は後述する可動カバー昇降装置310の昇降動作によって上下方向に移動する。印刷物収容部280の下面部を構成する載置トレイ282は、可動カバー300の内側に取り付けられている。
配送指示された印刷物は、フィニッシャー110の中段辺りの排紙口から出力され、配送ロボット200におけるシャッター281が開放状態の印刷物収容部280に進入し、載置トレイ282上に積載される。
図4は、配送ロボット200の台車部230内に備えられている構成物品を示す概略図である。
台車部230は、駆動タイヤ231a、補助タイヤ231b、駆動モータ232、配送ロボット200の電源となるバッテリー240、プリンタ100のメイン制御部102と通信するための通信手段である配送側通信部210を備える。さらに、配送ロボット200の制御手段であるサブ制御部220、自律走行に必要となる地図データを記憶する地図データベースメモリ250、指定された目的地までの走行経路及び走行距離などを演算する経路演算手段である経路演算装置260が内蔵されている。
本実施形態の配送ロボット200は、配送側通信部210、サブ制御部220、地図データベースメモリ250及び経路演算装置260などの電子部品を台車部230に搭載しているが、これらの配置は台車部230内部でなくともかまわない。
次に、障害物検知センサ270について説明する。
本実施形態の配送ロボット200に搭載している障害物検知センサ270は、レーザーレンジファインダ(LRF)といわれる測距機器である。LRFは、レーザーを出射し、その反射光を受光し、出射してから受光までの間の時間と、出射したレーザー光に対する受光したレーザー光の位相差とから、反射点の距離を測定することができる。
図5は、配送ロボット200の正面に壁等の障害物600がある状態での障害物検知センサ270に対する実際の障害物600の位置と、制御上の情報として認識した障害物位置情報600aとの関係を示す説明図である。図5(a)は、配送ロボット200の正面に壁状の障害物がある状態の概略上面図である。また、図5(b)は、図5(a)の状態を障害物検知センサ270による検知結果に基づいて配送ロボット200のサブ制御部220が認識した障害物位置情報600aを示す説明図である。
障害物検知センサ270がレーザー光を出射する方向を図5(a)中の矢印αで示す方向へと水平走査させることによって、配送ロボット200から障害物600までの距離を測定することができる。このとき、障害物検知センサ270はレーザー光を回転走査するため、回転角の分解能によって、例えば図5(b)中の(1)〜(11)で示す測定点601のように、それぞれの測定点601の間に、未測定領域が発生する。それぞれの測定点601をつなげることによって、配送ロボット200が認識した障害物位置情報600aとして検出される。
また、上述した地図データベースメモリ250に記憶されている地図データは、印刷物配送システム500を稼動させる前に、配送ロボット200をオフィス内に単独で走行させ、地図データを作成させても良い。
なお、本実施形態の印刷物配送システム500では、障害物検知センサ270としてLRFを用いたが、昨今の測距手段は多様化しており、障害物検知センサ270に用いる測距手段はLRFに限るものではない。例えば、二台のカメラによるステレオカメラ方式、レーザー、スリット光、プロジェクターによる様々なパターンを投影し、その位置を認識する投影法などあり、狙いの仕様に応じて、使い分けるのが良い。
次に、印刷物収容部280について説明する。
図1(b)に示すように、配送ロボット200は、印刷物を収容する印刷物収容部280を四つ備えている。これにより、配送指示を出したユーザーの違いや印刷ジョブの違いなど、種類の異なる印刷物毎に収容する印刷物収容部280を異ならせることで複数種類の印刷物を区別可能な状態で配送することが可能となり、印刷物を仕分けることができる。これにより、複数のユーザー分の印刷物を混載無く配送することが可能である。
また、図1(b)に示すように、配送ロボット200は四つの印刷物収容部280のそれぞれと外部とを繋ぐ開口部に、開閉手段であるシャッター281を備える。
印刷物収容部280に印刷物を受け入れると、シャッター281は閉鎖して、収容する印刷物の配送先に到達するまで、閉鎖状態を維持し、第三者によって印刷物Pが取り出されることを防止する構成となっている。また、複数の印刷物Pを収容している場合は、ユーザーが印刷物Pへとアクセスできるのは、自分の印刷物Pのみとなり、配送ロボット200のセキュリティを高めることができる。
図1に示すように、配送ロボット200の可動カバー300の上面には、ユーザー認証を行うためのユーザー認証部320が設けられている。そして、このユーザー認証部320に、個人データが付与されたICカードをかざすことによって、印刷物Pの配送を指示したユーザーかどうかを判断し、ユーザー認証を行う。また、ユーザーの認証方法としては、ICカードでの認証に限らず、指紋認証のように予めユーザーを特定できる情報を事前に登録し、ユーザー認証部320にユーザーが指を載せて指紋を読み込ませることで、ユーザー認証を行っても良い。さらに、ユーザー認証部320にパスワード入力部を設け、ユーザーが予め設定したパスワードを入力することでユーザー認証を行っても良い。
図6は、印刷物収容部280のシャッター281の説明図であり、図6(a)は、一つの印刷物収容部280を側方から見た概略説明図であり、図6(b)は、シャッター281を開閉するシャッター開閉機構290の概略説明図である。
印刷物を収容する印刷物収容部280は、シャッター281が図6(a)中の矢印βで示すように回動し、印刷物収容部280と外部とを繋ぐ開口部を開閉するようになっている。
図6(b)に示すように、シャッター開閉機構290は、シャッター281を挟んで印刷物収容部280の内側にシャッター開閉モータ285と、シャッター開閉ベルト284とを備える。シャッター281の上端部にはシャッター開閉ベルト284と噛み合うシャッター回転軸283を備える。シャッター開閉モータ285が回転駆動すると、シャッター開閉ベルト284を介してシャッター回転軸283に回転駆動が伝達され、図6(a)中の矢印βで示すように、シャッター281が開閉する。
図7は、一人目のユーザーである第一ユーザーAが配送指示を出した第一印刷物P1を配送ロボット200が第一印刷物収容部280aで受け取る様子の説明図である。図7(a)は、第一印刷物P1を第一印刷物収容部280aで受け取る直前の説明図であり、図7(b)は、第一印刷物P1を第一印刷物収容部280aで受け取った直後の説明図である。
配送ロボット200が印刷物Pを収容していない状態で、フィニッシャー110から排出される印刷物Pを受け取る際には、配送ロボット200は、最上段の第一印刷物収容部280aが排紙口115と対向するようにフィニッシャー110に接続される。接続後に第一シャッター281aが開き、第一印刷物収容部280aに印刷物Pに印刷物を受け入れることができる状態となる。その後、図7(a)中の矢印γで示すように、フィニッシャー110から第一印刷物P1が排紙されることで、第一印刷物収容部280aが第一印刷物P1を受け取る。
第一印刷物P1を出力するジョブが終了すると、メイン制御部102は本体側通信部101から出力終了の信号を送信する。配送側通信部210がこの信号を受信すると、サブ制御部220は第一シャッター281aを開閉させるシャッター開閉モータ285の駆動を制御して、図7(b)に示すように第一シャッター281aを閉じる。
図8は、可動カバー300が上昇した状態の配送ロボット200の説明図である。図8(a)は、図7(b)に示す状態から可動カバー300が上昇し、二人目のユーザーである第二ユーザーBが配送指示を出した第二印刷物P2を配送ロボット200が第二印刷物収容部280bで受け取る直前の説明図である。図8(b)は、可動カバー300が上昇した状態の配送ロボット200の斜視説明図である。
第一印刷物P1のジョブが終了後、他のユーザーのジョブがある場合には、配送側通信部210が後述する可動カバー昇降装置310を駆動し、印刷物収容部280が形成された可動カバー300を図8(a)中の矢印εで示すように上昇させる。そして、図8(a)に示すように、上から二段目の第二印刷物収容部280bに印刷物Pが入るように、第二印刷物収容部280bが排紙口115と対向する位置で、上昇を停止し、第二シャッター281bを開く。
配送ロボット200では、可動カバー300が上昇すると、前面側固定カバー301及び背面側固定カバー302の内側に位置し、且つ、可動カバー300に固定された前面側目隠しカバー303及び背面側目隠しカバー304が露出する。
図9は、可動カバー300の昇降を説明する配送ロボット200の背面図であり、図9(a)は、可動カバー300が下降しきった状態の説明図であり、図9(b)は、可動カバー300が上昇しきった状態の説明図である。
図10は、可動カバー300が下降しきった状態での固定カバー(301、302)の内側の説明図である。図10(a)は断面位置を説明する配送ロボット200の斜視図であり、図10(b)は、図10(a)中の「η」で示す断面における配送ロボット200の断面説明図である。
可動カバー300に取り付けられている四つの載置トレイ282のうちの最下段の第四載置トレイ282dには、前面側固定カバー301及び背面側固定カバー302よりも一回り小さい前面側目隠しカバー303及び背面側目隠しカバー304が固定されている。図10(b)に示すように、可動カバー300が下降しきった状態では、前面側固定カバー301及び背面側固定カバー302の内側に、前面側目隠しカバー303及び背面側目隠しカバー304が位置する。さらに、その内側に、後述する可動カバー昇降装置310が位置する。
可動カバー300が上昇することで、可動カバー300の下端と固定カバー(301、302)の上端との間に隙間が生じ、この隙間から内側の構造物である可動カバー昇降装置310が露出するおそれがある。これに対して、本実施形態の配送ロボット200では、前面側目隠しカバー303及び背面側目隠しカバー304を備え、可動カバー300が上昇したときに、可動カバー昇降装置310が露出することを防止することができる。
次に、可動カバー昇降装置310について説明する。
図11は、可動カバー昇降装置310による可動カバー300の昇降動作の説明図であり、図11(a)は可動カバー300が下降し切った状態を示し、図11(b)は、可動カバー300が少し上昇した状態を示す。
可動カバー昇降装置310は、昇降モータ311、昇降リンク312及びボールネジ機構313を備え、昇降モータ311の回転をボールネジ機構313によって伸縮方向の運動へと変換する。この伸縮方向の運動を昇降リンク312に伝達することで、昇降リンク312が上下方向に伸縮し、昇降リンク312の上部に配置された可動カバー300が昇降する。
配送指示が複数の印刷ジョブについてあった場合は、シャッター281の開閉動作と、可動カバー300の上昇動作とを繰り返す。そして、配送指示があった全てのジョブに対して印刷物収容部280に印刷物Pを収容する動作が終了するか、四つの印刷物収容部280の全てに印刷物Pが収容されるか、の何れかの条件に達した後に、配送ロボット200は印刷物Pの配送を開始する。
複数の印刷ジョブに対して配送指示があり、第一印刷物収容部280a以外の印刷物収容部280に印刷物Pが収容されると、可動カバー300が図1や図11(a)に示す状態(以下、「初期高さ」という)よりも上昇した状態となる。可動カバー300が上昇したままの状態では配送ロボット200の重心が高くなり、走行に支障をきたす可能性がある。このため、可動カバー300を上昇させて印刷物Pを受け取った後は、印刷物収容部280を形成する可動カバー300を初期高さまで降下させてから配送を開始することで、配送ロボット200の走行安定性を確保することができる。
図12は、プリンタ100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図12における印刷動作部150は、プリンタ100内のスキャナ、画像形成部などを総称したものである。
メイン制御部102は、いわゆるCPU(Central Processing Unit)で所望プログラムや印刷データなどを格納するための本体内部メモリ103を備えている。メイン制御部102には、印刷動作部150や、LAN(Local Area Network)を介してのユーザーのPC(personal computer)群と接続されたPCインターフェース(PC I/F)104が接続されている。さらに、配送ロボット200と通信を行う本体側通信部101などが接続されている。
メイン制御部102は、PCインターフェース104を介し、ユーザーのPC端末から印刷要求や印刷データなどを受け取って、本体内部メモリ103に格納し、印刷動作の制御を行う。また、印刷要求とともに、配送指示を受け取ったなら、本体側通信部101にて、配送ロボット200の配送条件(バッテリー残量有無、走行経路の演算など)の確認を指示する。具体的な処理フローについては、後述する。
図13は、配送ロボット200のハードウェア構成を示すブロック図である。
配送ロボット200のサブ制御部220は、メイン制御部102同様、CPUである。配送ロボット200を作動させるためのプログラムや、走行経路情報、位置データなどを格納するための配送内部メモリ251を備えている。サブ制御部220には、配送側通信部210、バッテリー240、障害物検知センサ270、印刷物検知センサ350などが接続されている。サブ制御部220は、駆動モータ232、昇降モータ311及びシャッター開閉モータ285の制御を行っている。
印刷物検知センサ350は、四つの載置トレイ282(a〜d)のそれぞれに配置され、それぞれの載置トレイ282に印刷物Pが収容されているか否かを検知する。また、シャッター開閉モータ285も四つ備え、四つのシャッター281(a〜d)のそれぞれを独立して開閉できるよう構成となっている。
次に、印刷物配送システム500の具体的動作について説明する。
図14は、プリンタ100より配送ロボット200が分離して、目的のユーザーに印刷物を配送する印刷物配送システムの説明図である。
配送ロボット200は、障害物検知センサ270が配置されている部分を前方に向けて進んでいく。各ユーザーが用いるPC群(40−1,40−2,...,40−N)とプリンタ100とはLANにて接続されており、プリンタ100には、印刷物の積載、ソート、ステープルなどの後処理をするフィニッシャー110が接続されている。
配送ロボット200がフィニッシャー110に接続されている状態を「ホームポジション」とし、ホームポジションでは配送ロボット200はフィニッシャー110を介し、充電することが可能となる。
例えば、PC端末40−1より、ユーザーがプリンタ100に対して印刷、配送指示すると、PC端末40−1は、PJL(Printer Job Language)などのコマンドと印刷データとをプリンタ100に送信する。
プリンタ100に内蔵されているメイン制御部102は、受信した印刷データの印刷制御を行うと共に、受信したPJLなどのコマンドで配送指示を解釈すると、本体側通信部101より配送側通信部210を介して、サブ制御部220に配送可否を確認する。
配送可能と判断された場合は、配送ロボット200は、プリンタ100から切り離され、サブ制御部220によって自律走行制御が行われ、配送指示したPC端末40−1まで移動する。そして、配送後、同様にサブ制御部220によって自律走行制御が行われ、ホームポジションへと帰還し、次の指示に備える。
なお、ユーザーから配送指示が無い場合や、サブ制御部220に配送可否を確認した配送判断がNG(配送不可)となった場合は、プリンタ100の排紙部、もしくは、指示された後処理をおこなったフィニッシャー110の排紙部へと出力される。
上述したように、本実施形態の配送ロボット200は、複数のユーザー分の印刷物を混載無く配送することが可能である。このため、例えば、PC端末40−1より、ユーザーがプリンタ100に対して印刷、配送指示した後、印刷が完了する前に、他のPC端末40−2より、他のユーザーがプリンタ100に対して印刷、配送指示した場合には次のような制御を行う。
すなわち、PC端末40−1から送信された印刷データに基づいた印刷物Pを配送ロボット200に出力し、所定の印刷物収容部280(第一印刷物収容部280a等)に受け渡す。その後、他の印刷物収容部280(第二印刷物収容部280b等)がフィニッシャー110の排紙口115と対向する高さとなるまで可動カバー昇降装置310によって印刷物収容部280が形成された可動カバー300を上昇させる。上昇動作完了後、他のPC端末40−2から送信された印刷データに基づいた印刷物Pを配送ロボット200に出力する。これにより、後の印刷物Pを先の印刷物Pとは異なる印刷物収容部280に収容することができる。
その後、配送ロボット200は、プリンタ100から離れて、サブ制御部220によって自律走行制御を行い、配送指示した二つのPC端末の一方まで移動する。一方のPC端末への配送後、同様にサブ制御部220によって自律走行制御を行い、他方のPC端末まで移動する。他方のPC端末への配送後、同様にサブ制御部220によって自律走行制御を行い、ホームポジションへと帰還し、次の指示に備える。
図15及び図16は、配送ロボット200の出発から目的地(40−1)に向かう走行中のイメージを模式的に示した説明図である。図15は、出発から地図データ作成時にはなかった障害物である追加障害物650を検出するまでの説明図であり、図16は、追加障害物650を回避して走行する状態の説明図である。
図15及び図16中の「θ」は、障害物検知センサ270による周辺距離測定範囲を示している。
フィニッシャー110に接続されるホームポジションを出発した配送ロボット200は、出発前に地図データに基づいて算出された走行経路L1を進む。その間、常に障害物検知センサ270にて、周囲をモニタする。走行中に、追加障害物650を検知すると、オドメトリ及び周辺距離測定結果から演算される近距離地図と地図データとを比較し、追加障害物650を避けるために新走行経路L2を演算する。新走行経路L2が算出されると、配送ロボット200は、新走行経路L2へと方向転換を行い、目的地へと走行する。
図17は、配送ロボット200が目的地に到着した際の動作を示す説明図である。図17(a)は、目的地である指定端末(40−1)に到着した直後の説明図である。また、図17(b)は、目的地である指定端末(40−1)に到着した後、反転し、印刷物収容部280の開口部が設けられた配送ロボット200の背面側をユーザー側に向けた状態の説明図である。
図17に示すように、配送ロボット200は、配送先に指定されたユーザー端末(40−1)付近に到着した後、印刷物Pを受け取りやすいように、印刷物収容部280の開口部が設けられた背面側をユーザーへと向けて停止する。
従来の画像形成装置を配置したオフィス環境では、ユーザーはパーソナルコンピューターから出力させた印刷物を、画像形成装置まで取りに行く必要がある。画像形成装置が出力した印刷物をユーザーまで配送する印刷物配送装置を備える構成であれば、ユーザーは印刷物を画像形成装置まで取りに行く必要がなくなり、その間の作業効率が低下することを抑制することが可能である。
特許第4557257号公報には、印刷物配送装置は、後処理機構を備えた後処理装置である。このように、後処理装置が印刷物を配送する構成では、画像形成装置自体が動く構成に比べれば、後処理装置は小型である。しかし、オフィス内を自律走行することが前提であるならば、印刷物配送装置としては後処理装置よりも更に小型のものが望まれる。
本実施形態の配送ロボット200は、画像形成機構や紙折り手段や用紙綴じ手段等の後処理機構を備えておらず、画像形成機構を備えるプリンタ100や後処理機構を備える後処理装置であるフィニッシャー110よりも小型なものとすることができる。後処理装置が自律走行を行う構成に比べて、小型化されることで、小回りが利くため、事前に演算された走行経路をより確実に走行することが可能となる。これにより、狭いオフィスなどでも、安全、且つ、確実に印刷物の配送が可能となる。
また、配送ロボット200は、フィニッシャー110から出力される印刷物Pを印刷物収容部280で受け取り、印刷物収容部280の下面部を形成する載置トレイ282上に印刷物Pを載置した状態でユーザーPC端末まで配送する。配送ロボット200内に印刷物Pを搬送する機構を必要としないため、構造の簡素化を図ることができ、印刷物Pを配送するために移動する装置の小型化を図ることができる。
プリンタ100に印刷物の出力命令を入力したユーザーPC端末まで配送ロボット200が印刷物Pを配送するため、ユーザーは印刷物Pを受け取りにプリンタ100の設置位置まで移動する必要がなく、業務中の作業効率を落とすことなく業務継続が可能となる。
配送ロボット200は、指定されたユーザーPC端末に到着した際、回転して印刷物収容部280の開口部側をユーザー側へと向けて停止する。ユーザーPC端末到着時に、印刷物収容部280の開口部をユーザー側へ向けて停止することによって、ユーザーが印刷物を取りやすくすることが可能となる。
印刷物Pを印刷物収容部280の開口部から受け入れるため、フィニッシャー110に接続されているときは、図2や図3に示すように配送ロボット200の背面をフィニッシャー110側に向ける必要がある。一方、印刷物Pを受け取りフィニッシャー110から配送ロボット200が離れるときに、フィニッシャー110に接続された配送ロボット200のすぐ傍に追加障害物650が存在する可能性がある。このため、配送ロボット200がフィニッシャー110から離れるときの進行方向、すなわち、印刷物収容部280の開口部の裏側に障害物検知センサ270を配置している。
図3等に示すように、配送ロボット200における印刷物収容部280の開口部の裏側に障害物検知センサ270を設けることで、ホームポジションから配送を始めるときから、障害物の検出動作を実行することができる。このように、フィニッシャー110から印刷物Pを確実に受け取りつつ、配送開始時から障害物の検知を開始するため、障害物検知センサ270を設けた進行方向前方に対して印刷物収容部280の開口部は進行方向の後方に設けることとなる。
配送ロボット200が印刷物収容部280の開口部を進行方向の後方に向けたままユーザーの近くで走行を停止しても、ユーザーは印刷物収容部280から印刷物Pを取り出し難い。これに対して、本実施形態の配送ロボット200は、指定されたユーザーPC端末に到着した際、回転して印刷物収容部280の開口部側をユーザー側へと向けて停止する。これにより、ユーザーが印刷物Pを取り易くすることが可能となる。
なお、ここでは、配送ロボット200がフィニッシャー110から印刷物Pを受け取る場合について説明したが、印刷物Pをプリンタ100から直接受け取る構成であっても同様である。
配送ロボット200は、指定されたユーザーPC端末の近傍へと到着後、印刷物検知センサ350により、印刷物Pが無くなったことを検知すると、ホームポジションへの帰還を開始する。配送ロボット200は、印刷物Pがなくなったことを検知することによって、配送完了と判断することができる。
配送ロボット200は、帰還動作開始すると、プリンタ100側へと通信し、配送完了であることを伝達することによって、プリンタ100側は次のジョブの準備を行うことができる。これにより、次のジョブの待ち時間の短縮を図ることができる。
可動カバー昇降装置310は、可動カバー300を上昇または下降させるときの昇降スピードを複数選択できる構成としてもよい。静音性が求められる場合は、昇降スピードを遅く制御できる静音モードが選択できるようになる。
次に、複数のユーザーへの印刷物Pの配送について説明する。
図18は、第一ユーザーAから配送指示があった第一印刷物P1、第二ユーザーBから配送指示があった第二印刷物P2及び第三ユーザーCから配送指示があった第三印刷物P3を印刷物収容部280に収容した配送ロボット200の説明図である。
図19は、三つの印刷物P(P1〜P3)を収容した配送ロボット200が、ホームポジションを出発する前の状態を模式的に示した説明図である。
図19に示すように、フィニッシャー110に接続されたホームポジションに位置する配送ロボット200から第一ユーザーAまでの距離を「401」、第二ユーザーBまでの距離を「402」、第三ユーザーCまでの距離を「403」とする。図19に示す状態では、第二ユーザーBまでの距離「402」が最も近くなるため、サブ制御部220は、まず、第二ユーザーBへ第二印刷物P2を配送する判断を行う。このため、サブ制御部220は、ホームポジションから第二ユーザーBが使用している第二PC端末40bまでの経路情報を生成し、第二ユーザーBに向けて移動する。
第二ユーザーBの元に到着し、ユーザー認証部320でのユーザー認証が行われると、可動カバー300が上昇し、第二シャッター281bが開いて、第二印刷物収容部280b内の第二印刷物P2が取り出し可能となる。
図20は、第二印刷物収容部280b内の印刷物Pをユーザーに受け渡す際の可動カバー300の上昇動作を説明する配送ロボット200の斜視説明図である。図20(a)は、可動カバー300が初期高さの状態の説明図であり、図20(b)は、第二印刷物収容部280b内の印刷物Pを受け渡す高さまで可動カバー300が上昇した状態の説明図である。
図20(a)中の「H」は可動カバー300が初期高さの状態にあるときの床から第一印刷物収容部280aまでの高さを示している。また、図20(b)中の「H」は第二印刷物収容部280b内の印刷物Pを受け渡す高さまで可動カバー300が上昇した状態での床から第二印刷物収容部280bまでの高さを示している。
配送ロボット200は、可動カバー300を上昇させて第二印刷物収容部280bに印刷物Pを受け入れた後、可動カバー300を初期高さまで降下させてから配送を開始するため、第二ユーザーBの元に到着したときには図20(a)に示す状態である。
第二ユーザーBが配送指示を行った第二印刷物P2は、最上段の第一印刷物収容部280aよりも下段の第二印刷物収容部280bにある。このため、第二ユーザーBに第二印刷物P2を受け渡すときには、図20(b)に示すように、第二印刷物収容部280bの高さがユーザーにとって取り易い高さ「H」となるように、可動カバー300を上昇させる。これにより、第二ユーザーBが第二印刷物P2を取り易くなる。
図1(b)に示す第一印刷物検知センサ350aのように、印刷物収容部280の下面部を形成する載置トレイ282には印刷物Pの有無を検知する印刷物検知センサ350がそれぞれ配置されている。第二ユーザーBが第二印刷物P2を取り出すと、第二載置トレイ282bに設けた印刷物検知センサ350から検知結果の信号が出力され、サブ制御部220は第二印刷物P2の配送が完了したと判断する。その後、走行安定性を確保するために可動カバー300が下降し、初期高さの状態に戻る。印刷物検知センサ350としては、例えば赤外線センサを用いることができるが、載置トレイ282上の印刷物Pの有無を検知できるものであれば、これに限るものではない。
図21は、第一印刷物P1と第三印刷物P3とを収容した配送ロボット200が、第二ユーザーBの元を出発する前の状態を模式的に示した説明図である。
サブ制御部220は第二印刷物P2の配送が完了したと判断すると、第二ユーザーBから第一ユーザーAまでの距離「404」、及び、第二ユーザーBから第三ユーザーCまでの距離「405」を算出する。図21に示す状態では第一ユーザーAまでの距離「404」の方が短いため、サブ制御部220は、第一ユーザーAへ第一印刷物P1を配送する判断を行う。このため、サブ制御部220は、第二PC端末40bから第一ユーザーAが使用している第一PC端末40aまでの経路情報を生成し、第一ユーザーAに向けて移動する。
第一ユーザーAの元に到着し、ユーザー認証部320でのユーザー認証が行われると、第一シャッター281aが開いて、第一印刷物収容部280a内の第一印刷物P1が取り出し可能となる。
第一ユーザーAもユーザー認証後に第一印刷物P1を取り出すが、第一印刷物P1は最上段の第一印刷物収容部280a内に収容されているため、第二印刷物P2の配送時とは異なり、可動カバー300の上昇動作は行わずに、第一シャッター281aが開く。第一ユーザーAが第一印刷物P1を取り出すと、第一載置トレイ282aに設けた第一印刷物検知センサ350aから検知結果の信号が出力され、サブ制御部220は第一印刷物P1の配送が完了したと判断する。
図22は、第三印刷物P3を収容した配送ロボット200が、第一ユーザーAの元を出発する前の状態を模式的に示した説明図である。
最後に、サブ制御部220は、第一PC端末40aから第三ユーザーCが使用している第三PC端末40cまでの経路情報を生成し、第三ユーザーCに向けて移動する。第三ユーザーCの元に到着し、ユーザー認証部320でのユーザー認証が行われると、可動カバー300が上昇し、第三シャッター281cが開いて、第三印刷物収容部280c内の第三印刷物P3が取り出し可能となる。第三ユーザーCが第三印刷物P3を取り出すと、第三載置トレイ282cに設けた印刷物検知センサ350から検知結果の信号が出力され、サブ制御部220は第三印刷物P3の配送が完了したと判断し、全ての配送が完了したと判断する。
全ての配送が完了したと判断すると、サブ制御部220は、第三PC端末40cからホームポジションまでの経路情報を生成し、帰還する。なお、帰還動作を開始する前に、可動カバー300が初期高さに位置していない場合は、走行安定性を確保するために可動カバー300が下降し、初期高さの状態に戻してから帰還動作を開始する。
図23は、プリンタ100がユーザーのPC端末から印刷要求を受信してから、配送ロボット200が配送を開始するまでのメイン制御部102及びサブ制御部220の処理フローの一例を示したものである。
プリンタ100のメイン制御部102は、ユーザーのPC端末からの印刷要求、印刷データ、配送指示の有無を、PCインターフェース104を介して受信し(S1001)、次に、配送指示の有無を確認する(S1002)。ここで、配送指示が無い場合(「S1002」で「N」)は、印刷及び本体排紙部(プリンタ100またはフィニッシャー110の排紙部)に排紙がなされ(S1104)、処理フローが終了となる。
配送指示が有る場合(「S1002」で「Y」)は、配送ロボット200がホームポジションにいるかどうかを確認する(S1003)。
配送ロボット200が未接続の場合(「S1003」で「N」)は、ユーザーのPC端末に、『配送中』と表示する通信を行い(S1101)、印刷及び本体排紙部に排紙がなされ(S1104)、処理フローが終了となる。
一方、配送ロボット200が接続されている場合(「S1003」で「Y」)は、印刷枚数のジョブ情報から使用する印刷物収容部280の段数を算出する(S1004)。次に、算出した使用する段数の印刷物収容部280の空きが有るか否かの判断を行う(S1005)。
使用する段数の印刷物収容部280の空きが無い場合(「S1005」で「N」)は、ユーザーのPC端末に、『載置不可』と表示する通信を行い(S1102)、印刷及び本体排紙部に排紙がなされ(S1104)、処理フローが終了となる。
使用する段数の印刷物収容部280の空きが有る場合(「S1005」で「Y」)は、メイン制御部102の本体側通信部101から配送ロボット200側のサブ制御部220へ配送指示が有るという情報と目的地情報とを送信する(S1006)。
配送側通信部210にて配送指示が有るという情報を受信する(S1201)と、サブ制御部220は、地図データベースメモリ250にアクセスする。そして、メイン制御部102から送信された目的地情報に基づいて経路演算装置260が、走行経路及び走行距離を算出する(S1202)。算出した走行距離から必要なバッテリー量を算出し、算出したバッテリー量と、配送内部メモリ251に格納されているバッテリー240のバッテリー残量とを比較し、配送可能かどうかを判断する(S1203)。
次に、複数の印刷物収容部280のうち、フィニッシャー110の排紙口115と対向する高さに位置する印刷物収容部280のシャッター281を開放する(S1204)。
その後、搬送可能かどうかの判断結果を配送側通信部210からメイン制御部102に送信する(S1205)。
メイン制御部102は、サブ制御部220からの送信情報を受信する(S1007)。そして、バッテリー残量に基づいたサブ制御部220の判断結果が「配送不可能」である場合(「S1008」で「N」)は、ユーザーのPC端末に、『バッテリー不足』と表示する通信を行う(S1103)。そして、印刷及び本体排紙部に排紙がなされ(S1104)、処理フローが終了となる。
一方、バッテリー残量に基づいたサブ制御部220の判断結果が「配送可能」である場合(「S1008」で「Y」)は、メイン制御部102は、印刷動作部150を制御し、印刷及び配送ロボット200への排紙を開始する(S1009)。これにより、シャッター281を開放した印刷物収容部280に印刷物Pが受け渡される。印刷及び配送ロボット200への排紙が完了する(S1010)と、メイン制御部102はサブ制御部220へ排紙完了情報を送信し(S1011)、サブ制御部220はこの情報を受信する(S1206)。
排紙完了情報を受信したサブ制御部220は開放していたシャッター281を閉鎖する(S1207)。シャッター281を閉鎖すると、シャッター281の閉鎖が終了した情報と、印刷物Pを受け取った印刷物収容部280の情報と、を配送側通信部210からメイン制御部102に送信する(S1208)。
メイン制御部102は、サブ制御部220からの送信情報を受信する(S1012)と、印刷物Pを受け取った印刷物収容部280が最下段の第四印刷物収容部280dか否かによって印刷物収容部280に空きが有るか否かを判断する(S1013)。
最下段の第四印刷物収容部280dにも印刷物Pが収容され、印刷物収容部280に空きが無い場合(「S1013」で「N」)は、次のユーザーの印刷要求があっても印刷物収容部280に印刷物Pを収容することが出来ず、配送することはできない。また、第四印刷物収容部280dに印刷物Pが排出された状態では、配送ロボット200の可動カバー300は上昇した状態である。よって、この場合は、可動カバー300を初期高さまで下降させ(S1209)、印刷物の配送を開始する(S1015)。
また、この場合で、さらに、次のユーザーの印刷要求があり、且つ、配送指示がある場合は、このユーザーのPC端末に、『配送中』と表示する通信を行い(S1101)、印刷及び本体排紙部に排紙がなされる(S1104)。
印刷物収容部280に空きが有る場合(「S1013」で「Y」)は、次のユーザーの印刷要求があるかどうかを確認する(S1014)。このとき、次のユーザーの印刷要求のタイミングとしては、先のユーザーの印刷要求を受信(S1001)以後、且つ、サブ制御部220からシャッター281の閉鎖が終了したこと等の情報を受信する(S1012)以前、のタイミングであれば良い。
次のユーザーの印刷要求が有る場合(「S1014」で「Y」)には、印刷物Pを受け取った印刷物収容部280の一段下の印刷物収容部280が、排紙口115と対向する高さに位置するように可動カバー300を上昇させる(S1210)。その後、印刷要求及び配送先情報を受信(S1001)したものとして、配送指示の有無を確認する(S1002)制御からの処理フローを繰り返す。
次のユーザーの印刷要求が無い場合(「S1014」で「N」)には、印刷物Pを受け取った印刷物収容部280が最上段の第一印刷物収容部280aか否かによって可動カバー300が初期高さか否かを判断する(S1211)。
可動カバー300が初期高さに無い場合(「S1211」で「N」)は、可動カバー300を初期高さまで下降させ(S1209)、印刷物の配送を開始する(S1013)。
可動カバー300が初期高さに有る場合(「S1211」で「Y」)は、そのまま、印刷物の配送を開始する(S1013)。
なお、印刷枚数のジョブ情報から算出した使用する印刷物収容部280の段数が複数段の場合、印刷及び配送ロボット200への排紙を開始(S1009)後、一段目の印刷物収容部280に排出する枚数の印刷が完了すると、印刷を停止する。そして、印刷した枚数の印刷物の排紙が完了すると、一段目の印刷物収容部280のシャッター281を閉鎖し、一段下の印刷物収容部280が、排紙口115と対向する高さに位置するように可動カバー300を上昇させる。次にこの一段下の印刷物収容部280のシャッター281を開放し、二段目の印刷物収容部280に排出する印刷物の印刷及び排紙を開始する。これを算出した段数分繰り返して、印刷及び配送ロボット200への排紙が完了(S1010)後の制御に戻る。
図24は、配送指示を受けた配送ロボット200が自立走行して、配送先のユーザー付近に到達するまでのサブ制御部220の処理フローの一例を示したものである。
サブ制御部220は、配送指示を受けると、印刷物Pが印刷物収容部280に収容されたかどうかを印刷物検知センサ350によって確認する(S2001)。
印刷物検知センサ350によって印刷物Pが確認できなかった場合(「S2001」で「N」)は、ユーザーPC端末及びプリンタ100に『出力エラー』と表示する通信を行い(S2010)、「エラー終了(1)」として処理フローを終了する(S2011)。
印刷物検知センサ350によって印刷物Pが確認できた場合(「S2001」で「Y」)は、「S1202」で予め演算された走行経路で自立走行を開始する(S2002)。目的地に到着するまでの間の走行中は、障害物検知センサ270を用いて障害物の有無を確認する(S2003)。
障害物検知センサ270によって障害物を検知した場合(「S2003」で「Y」)は、地図データベースメモリ250にアクセスし、障害物検知センサ270にて検知した障害物サイズから、走行ルート上に回避スペースがあるかどうか判断する(S2012)。
回避不可と判断した場合(「S2012」で「N」)は、当初の走行ルートでは走行不可能であるため、地図データベースメモリ250にアクセスし、走行経路の再計算を行う(S2013)。
再計算した結果で新走行経路がない場合(「S2013」で「N」)は、走行停止し(S2014)、ユーザーPC端末及びプリンタ100に、『配送エラー』と表示する通信を行う(S2015)。そして、「エラー終了(2)」として処理フローを終了する(S2016)。
再計算した結果で新走行経路がある場合(「S2013」で「Y」)は、新走行経路を配送内部メモリ251に格納し(S2017)、走行を再開する(S2018)。
また、「S2012」の判断で、走行経路上に回避スペースがあって回避可能と判断した場合(「S2012」で「Y」)は、当初の走行経路で走行可能であるため、走行を再開する(S2018)。
障害物検知センサ270によって障害物を検知しない場合(「S2003」で「N」)は、走行中に障害物検知センサ270によって検知される走行経路周囲の壁や机などの情報と、地図データとを比較する(S2004)。そして、オドメトリによって自己位置推定位置が走行経路から逸脱しているか否かを判断する(S2005)。
オドメトリによる自己位置推定位置が走行経路から逸脱している場合(「S2005」で「Y」)は、オドメトリによる自己位置推定結果と地図データとに基づいて、走行経路の再設定し(S2019)、その後、走行を再開する。
オドメトリによる自己位置推定位置が走行経路から逸脱していない場合(「S2005」で「N」)は、配送ロボット200が、ユーザーPC端末に到着する(S2006)。そして、配送ロボット200は、印刷物収容部280の開口部が設けられた背面をユーザー側へ向けるように、回転を行う(S2007)。回転が終わると走行を停止し(S2008)、「配送完了」となる。
図25は、配送ロボット200が目的地の配送先のユーザー付近からプリンタ100のあるホームポジションに到達するまでのサブ制御部220の処理フローの一例を示したものである。
上述した「配送完了」の後、印刷物検知センサ350によって、印刷物がなくなったのを検知する(S3001)と、地図データベースメモリ250にアクセスして経路演算装置260よって帰路走行経路演算する。そして、演算した走行経路情報を配送内部メモリ251に格納する(S3002)。
次に、プリンタ100へ配送側通信部210より、「配送完了」の信号を送信し(S3003)。ホームポジションに向かって自律走行を開始する(S3004)。走行中は、障害物検知センサ270を用いて障害物の有無を確認する(S3005)。
障害物検知センサ270によって障害物を検知した場合(「S3005」で「Y」)は、地図データベースメモリ250にアクセスし、障害物検知センサ270にて検知した障害物サイズから、走行経路上に回避スペースがあるかどうか判断する(S3012)。
回避不可と判断した場合(「S3012」で「N」)は、当初の走行経路では走行不可能となるため、地図データベースメモリ250にアクセスし、走行経路の再計算を行う(S3013)。
再計算した結果で新走行経路がない場合(「S3013」で「N」)は、走行停止し(S3014)、ユーザーPC端末及びプリンタ100に、『帰還エラー』と表示する通信を行う(S3015)。そして、「エラー終了(3)」として処理フローを終了する(S3016)。
再計算した結果で新走行経路がある場合(「S3013」で「Y」)は、新走行経路を配送内部メモリ251に格納し(S3017)、走行を再開する(S3018)。
また、「S3012」の判断で、走行経路上に回避スペースがあって回避可能と判断した場合(「S3012」で「Y」)は、当初の走行経路で走行可能であるため、走行を再開する(S3018)。
障害物検知センサ270によって障害物を検知しない場合(「S3005」で「N」)は、走行中に障害物検知センサ270によって検知される走行経路周囲の壁や机などの情報と、地図データとを比較する(S3006)。そして、オドメトリによって自己位置推定位置が走行経路から逸脱しているか否かを判断する(S3007)。
オドメトリによる自己位置推定位置が走行経路から逸脱している場合(「S3007」で「Y」)は、オドメトリによる自己位置推定結果と地図データとに基づいてより、走行経路の再設定後、走行を再開する(S3019)。
オドメトリによる自己位置推定位置が走行経路から逸脱していない場合(「S3007」で「N」)は、配送ロボット200が、ホームポジションに到着し(S3008)、背面側をプリンタ100側へ向けるように、回転を行う(S3009)。回転が終わるとフィニッシャー110と接続して、走行を停止し(S3010)する。その後、充電を開始し(S3011)、帰還の動作が「完了」となる。
図26は、配送ロボット200がユーザーの元への配送開始後のサブ制御部220の処理フローの一例を示したものである。
図23を用いて説明した制御によって配送を開始した(S1015)配送ロボット200は、移動を開始する前に、配送先のユーザーの内、ホームポジションから最も近いユーザを特定する(S4001)。そして、特定した最も近いユーザーへ自律走行を開始する(S4002)。自律走行開始からユーザーの元に到着するまでは、図24を用いて説明した処理フローによって制御される。
ユーザーの元に到着する(S4003)と、ユーザー認証を行う(S4004)。そして、可動カバー昇降装置310の昇降モータ311を駆動して、ユーザーに受け渡す印刷物Pを収容する印刷物収容部280が、ユーザーの取り易い高さとなるように可動カバー300を上昇させる(S4005)。次に、ユーザーに受け渡す印刷物Pを収容する印刷物収容部280のシャッター281を開閉するシャッター開閉モータ285を駆動し、開口部に配置されたシャッター281を開放する(S4006)。
ユーザーが印刷物Pを受け取る(S4007)と、印刷物検知センサ350で印刷物Pが除去されたことを確認する(S4007)。この確認がなされると、シャッター開閉モータ285を駆動し、印刷物が除去された印刷物収容部280の開口部をシャッター281によって閉鎖する(S4009)。次に、昇降モータ311を駆動して、初期高さとなるように可動カバー300を下降させる(S4010)。
次に、サブ制御部220は、他のユーザーの印刷物Pを保持しているか否かを判断する(S4011)。
他のユーザーの印刷物を保持している場合(「S4011」で「Y」)は、残りの配送先のユーザーの内、現在地から最も近いユーザを特定する(S4012)。特定したら、「S4002」以降の制御フローを実行する。
他のユーザーの印刷物を保持していない場合(「S4011」で「N」)は、配送ロボット200は、ホームポジションへ向けて帰還を開始する(S4013)。
帰還を開始してからホームポジションに到着するまでは、図25を用いて説明した処理フローによって制御される。そして、ホームポジションに到着すると、印刷物Pを配送する処理フローが終了する(S4014)。
本実施形態の印刷物配送システム500では、配送ロボット200の印刷物Pを収容した印刷物収容部280を形成する可動カバー300を上昇させて、他の印刷物収容部280を排紙口115に対向させる。このように排紙口115と対向する印刷物収容部280を切り替えることで印刷物Pが混載しないように仕分けることができる。
また、印刷物収容部280等の印刷物収容部を複数配置する構成としては、上下方向に複数段配置する構成に限らず水平方向に複数配置する構成としてもよい。しかし、上下方向に配置することで、配送ロボット200等の印刷物配送装置の水平方向の大きさの小型化を図ることができ、水平方向に配置する構成に比べて、より幅の狭い経路を通過可能となる。
プリンタ100は転写紙等のトナーを用いて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置であるが、印刷物配送システム500で用いる画像形成装置はこれに限るものではない。インクジェット方式の画像形成装置や感熱紙に対して画像を形成するサーマル方式の画像形成装置など、記録媒体上に画像を形成するものであれば適用可能である。
印刷物収容部280を異ならせる印刷物Pの種類の違いとしては、出力命令を送信したユーザーのPC端末の違いに限るものではない。例えば、同一のユーザーのPC端末から出力命令を送信する場合であっても、印刷ジョブ毎にユーザーが分別した状態で印刷物Pを受け取りたい場合は、収容する印刷物収容部280を分ける設定が可能な構成としてもよい。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
印刷物P等の印刷物を配送する配送ロボット200等の印刷物配送装置において、印刷物を収容し、収容している印刷物を外部から取り出すことが可能な印刷物収容部280等の印刷物収容部を複数備え、複数の印刷物収容部と外部とを繋ぐ共通の開口部、または、複数の前記印刷物収容部のそれぞれと外部とを繋ぐそれぞれの開口部に、シャッター281等の開閉手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、印刷物収容部を複数備えることで、種類の異なる印刷物毎に収容する印刷物収容部を異ならせることが可能となる。印刷物収容部が異なることで印刷物同士が混ざることを防止し、複数種類の印刷物を区別可能な状態で配送することが可能となる。さらに、態様Aでは、印刷物配送装置が目的地まで配送するまでの間は、印刷物収容部の開口部を開閉手段によって閉鎖する。これにより、配送中の印刷物を他人に持ち去られることを防止することが可能となる。よって、態様Aでは、複数種類の印刷物を区別可能な状態で配送することが可能で、且つ、配送時に第三者によって印刷物収容部から印刷物が取られるのを抑制することができる。
上記実施形態では、複数の前記印刷物収容部のそれぞれと外部とを繋ぐそれぞれの開口部に開閉手段を備える構成について説明した。複数の印刷物収容部と外部とを繋ぐ共通の開口部に一つの開閉手段を設ける構成としても、少なくとも配送時に第三者によって印刷物収容部から印刷物が取られるのを抑制することができる。
(態様B)
態様Aにおいて、印刷物収容部280等の印刷物収容部は上下方向に複数配置され、複数の印刷物収容部を一体的に昇降させる可動カバー昇降装置310等の昇降手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、高さが一定の排紙口115等の画像形成側の排紙部に対して複数の印刷物収容部の位置を合わせることができる。よって、種類の異なる印刷物毎に収容する印刷物収容部を異ならせることが可能な構成を実現できる。
(態様C)
態様Bにおいて、複数の印刷物収容部280等の印刷物収容部は可動カバー300等の外装カバーに固定されており、可動カバー昇降装置310等の昇降手段は、複数の印刷物収容部と外装カバーとを一体的に昇降させる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、外装カバーを昇降させることで、複数の印刷物収容部を同時に昇降させることを、簡易な構成で実現できる。
複数の印刷物収容部を昇降させる構成としては、昇降しない外装カバーの内部に複数の印刷物収容部が形成された部材を設け、この部材を昇降させてもよい。この構成の場合、外装カバーの内側に昇降させるスペースを確保する必要が生じ、外装カバーが高くなり、移動時も高いままとなり、バランスが悪くなるおそれがある。これに対して、複数の印刷物収容部が形成された外装カバーを昇降させる構成であれば、移動時には外装カバーを下降させてから移動させることで、移動時にバランスが悪くなることを防止できる。
(態様D)
態様A乃至Cの何れかの態様において、印刷物収容部280等の印刷物収容部に印刷物P等の印刷物を収容してユーザーPC端末等の目的地に向けて移動している間は、シャッター281等の開閉手段によって開口部を閉鎖する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、移動中に第三者によって印刷物Pが取り出されることを防止することができる。
(態様E)
態様A乃至Dの何れかの態様において、印刷物収容部280等の印刷物収容部の内部の印刷物P答の印刷物の有無を検知する印刷物検知センサ350等の印刷物検知手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、印刷物収容部に印刷物検出手段が備えられていることによって、印刷物収容部に収容された印刷物の有無を把握でき、ユーザーが印刷物を受け取ったか否かを認識することが可能となる。
(態様F)
態様A乃至Eの何れかの態様において、印刷物P等の印刷物の配送先の対象(ユーザー等)の認証を行うユーザー認証部320等の印刷物配送対象認証手段を有する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、認識されたユーザー等の使用者のみが印刷物収容部280等の印刷物収容部内に収容された印刷物にアクセスすることができる。このため、印刷物を他人に持ち去られることを防止することが可能となる。
(態様G)
態様A乃至Fの何れかの態様において、画像形成手段や後処理手段を備えず、プリンタ100等の画像形成装置から出力される印刷物P等の印刷物、または、画像形成装置で画像が形成された印刷物に後処理を施すフィニッシャー110等の後処理装置から出力される印刷物を受け取り、画像形成装置または後処理装置から配送ロボット200等の装置本体が分離して、受け取った印刷物をユーザーPC端末近傍等の目的地まで配送する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成を行う画像形成手段や画像が形成された印刷物に後処理を施す後処理手段を備えていないため、印刷物を搬送するために移動する装置本体の小型化を図ることができる。よって、画像形成部を備えたものや、後処理機構を備えたものが移動する従来の構成よりも印刷物配送装置の小型化が可能である。
(態様H)
態様A乃至Gの何れかの態様において、プリンタ100等の画像形成装置の本体と無線通信する配送側通信部210等の配送側通信手段と、各部の制御を行うサブ制御部220等の配送制御手段と、画像形成装置の本体またはフィニッシャー110等の後処理装置から分離して自律走行するための台車部230等の自律走行手段と、自律走行手段の動力源となるバッテリー240等の蓄電池と、事前に入力される地図データベース等の地図情報及び自律走行しながら獲得する追加障害物650の位置情報等の情報を記憶する配送内部メモリ251等の記憶手段と、自律走行の経路を演算するための経路演算装置260等の演算手段と、走行経路上の障害物を検知する障害物検知センサ270等の障害物検知手段と、プリンタ100等の画像形成装置の本体またはフィニッシャー110等の後処理装置から出力される印刷物を収容する印刷物収容部280等の印刷物収容部と、印刷物収容部での印刷物の有無を検知する印刷物検知センサ350等の印刷物検知手段と、を備え、印刷物収容部が印刷物を収容していることを確認すると、演算手段が地図情報上の目的地までの経路の演算を行い、演算した経路に沿った走行中に障害物検知手段が記憶手段の地図情報上に存在しない障害物を検知すると回避動作を行い、新たに経路の演算を行いながら記憶手段が備える地図情報を更新しつつ、印刷物をユーザーのPC端末近傍等の目的地まで配送配送する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、配送ロボット200等の印刷物配送装置が自律走行によって目的地まで印刷物を搬送する構成を実現することが可能となる。
(態様I)
転写紙等の記録媒体に画像を形成する印刷動作部150等の画像形成部と、画像形成部が画像を形成した印刷物を目的地まで配送する印刷物配送手段と、を備えるプリンタ100等の画像形成装置において、印刷物配送手段として、態様A乃至Hの何れかに係る配送ロボット200等の印刷物配送装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成を行った印刷物を狭いオフィスなどでも、安全、且つ、確実に印刷物の配送が可能な構成を実現することができる。また、複数種類の印刷物を区別可能な状態で配送することが可能で、且つ、配送時に第三者によって印刷物収容部から印刷物が取られるのを抑制することができる。
(態様J)
転写紙等の記録媒体に画像を形成し、印刷物P等の印刷物として出力するプリンタ100等の画像形成手段と、画像形成手段が出力した印刷物を目的地まで配送する印刷物配送手段と、を備える印刷物配送システム500等の印刷物配送システムにおいて、印刷物配送手段として、態様A乃至Hの何れかに係る配送ロボット200等の印刷物配送装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成手段が出力した印刷物を狭いオフィスなどでも、安全、且つ、確実に印刷物の配送が可能な構成を実現することができる。また、複数種類の印刷物を区別可能な状態で配送することが可能で、且つ、配送時に第三者によって印刷物収容部から印刷物が取られるのを抑制することができる。
40 PC端末
40a 第一PC端末
40b 第二PC端末
40c 第三PC端末
100 プリンタ
101 本体側通信部
102 メイン制御部
103 本体内部メモリ
104 インターフェース
110 フィニッシャー
115 排紙口
150 印刷動作部
200 配送ロボット
210 配送側通信部
220 サブ制御部
230 台車部
231a 駆動タイヤ
231b 補助タイヤ
232 駆動モータ
240 バッテリー
250 地図データベースメモリ
251 配送内部メモリ
260 経路演算装置
270 障害物検知センサ
280 印刷物収容部
280a 第一印刷物収容部
280b 第二印刷物収容部
280c 第三印刷物収容部
280d 第四印刷物収容部
281 シャッター
281a 第一シャッター
281b 第二シャッター
281c 第三シャッター
282 載置トレイ
282a 第一載置トレイ
282b 第二載置トレイ
282c 第三載置トレイ
282d 第四載置トレイ
283 シャッター回転軸
284 シャッター開閉ベルト
285 シャッター開閉モータ
290 シャッター開閉機構
300 可動カバー
301 前面側固定カバー
302 背面側固定カバー
303 前面側目隠しカバー
304 背面側目隠しカバー
310 可動カバー昇降装置
311 昇降モータ
312 昇降リンク
313 ボールネジ機構
320 ユーザー認証部
350 印刷物検知センサ
350a 第一印刷物検知センサ
500 印刷物配送システム
600 障害物
600a 障害物位置情報
601 測定点
650 追加障害物
L1 走行経路
L2 新走行経路
P 印刷物
P1 第一印刷物
P2 第二印刷物
P3 第三印刷物
特開2006−284810号公報

Claims (10)

  1. 印刷物を配送する印刷物配送装置において、
    印刷物を収容し、収容している印刷物を外部から取り出すことが可能な印刷物収容部を複数備え、
    複数の前記印刷物収容部と外部とを繋ぐ共通の開口部、または、複数の前記印刷物収容部のそれぞれと外部とを繋ぐそれぞれの開口部に、開閉手段を備えることを特徴とする印刷物配送装置。
  2. 請求項1に記載の印刷物配送装置において、
    前記印刷物収容部は上下方向に複数配置され、
    複数の前記印刷物収容部を一体的に昇降させる昇降手段を備えることを特徴とする印刷物配送装置。
  3. 請求項2に記載の印刷物配送装置において、
    複数の前記印刷物収容部は外装カバーに固定されており、
    前記昇降手段は、複数の前記印刷物収容部と前記外装カバーとを一体的に昇降させることを特徴とする印刷物配送装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の印刷物配送装置において、
    前記印刷物収容部に印刷物を収容して目的地に向けて移動している間は、
    前記開閉手段によって前記開口部を閉鎖することを特徴とする印刷物配送装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の印刷物配送装置において、
    前記印刷物収容部の内部の印刷物の有無を検知する印刷物検知手段を備えることを特徴とする印刷物配送装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の印刷物配送装置において、
    印刷物の配送先の対象の認証を行う印刷物配送対象認証手段を有することを特徴とする印刷物配送装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の印刷物配送装置において、
    画像形成手段や後処理手段を備えず、画像形成装置から出力される印刷物、または、前記画像形成装置で画像が形成された印刷物に後処理を施す後処理装置から出力される印刷物を受け取り、
    前記画像形成装置または前記後処理装置から分離して、受け取った印刷物を目的地まで配送することを特徴とする印刷物配送装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の印刷物配送装置において、
    画像形成装置の本体と無線通信する配送側通信手段と、
    各部の制御を行う配送制御手段と、
    前記画像形成装置の本体または前記後処理装置から分離して自律走行するための自律走行手段と、
    前記自律走行手段の動力源となる蓄電池と、
    事前に入力される地図情報及び自律走行しながら獲得する情報を記憶する記憶手段と、
    自律走行の経路を演算するための演算手段と、
    走行経路上の障害物を検知する障害物検知手段と、
    画像形成装置の本体または前記後処理装置から出力される印刷物を収容する印刷物収容部と、
    前記印刷物収容部での印刷物の有無を検知する印刷物検知手段と、を備え、
    前記印刷物収容部が印刷物を収容していることを確認すると、
    前記演算手段が地図情報上の目的地までの経路の演算を行い、演算した経路に沿った走行中に前記障害物検知手段が前記記憶手段の地図情報上に存在しない障害物を検知すると回避動作を行い、
    新たに経路の演算を行いながら前記記憶手段が有する地図情報を更新しつつ、印刷物を目的地まで配送配送することを特徴とした印刷物配送装置。
  9. 記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部が画像を形成した印刷物を目的地まで配送する印刷物配送手段と、を備える画像形成装置において、
    前記印刷物配送手段として、請求項1乃至8の何れかに記載の印刷物配送装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  10. 記録媒体に画像を形成し、印刷物として出力する画像形成手段と、
    前記画像形成手段が出力した印刷物を目的地まで配送する印刷物配送手段と、を備える印刷物配送システムにおいて、
    前記印刷物配送手段として、請求項1乃至8の何れかに記載の印刷物配送装置を用いることを特徴とする印刷物配送システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10444758B2 (en) 2015-12-01 2019-10-15 Ricoh Company, Ltd. Autonomous traveling device

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