JP2016159928A - 合成樹脂製容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温充填が行われることにより容器内に生じる減圧を効果的に吸収しつつラベルを見易く装着することができる合成樹脂製容器を提供することである。【解決手段】口部2と、口部2に肩部3を介して連なる胴部4と、胴部4の下端を閉塞する底部5とを備えたボトル形状に形成され、内容物が高温充填される合成樹脂製容器1を、胴部4に周方向に延びて設けられる環状の区画溝6と、それぞれ胴部4の中心軸Sを中心として周方向に捩じれながら延びる捩じれ形状に形成されて胴部4の全周に亘って並べて配置される複数の減圧吸収パネル21を備え、胴部4の区画溝6と底部5との間の部分に設けられる減圧吸収部20と、一対の環状の横溝12および一対の横溝12の間に周方向に並べて設けられる複数の縦溝13を備え、胴部4の区画溝6と肩部3との間の部分に設けられて外周面にラベル11が装着されるラベル装着部10とを有する構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、内容物の注出口となる口部と、該口部に肩部を介して連なる胴部と、該胴部の下端を閉塞する底部とを備えたボトル形状の合成樹脂製容器に関し、特に、胴部に減圧吸収パネルが設けられるものに関する。
延伸ポリプロピレン(OPP)製のボトルやポリエチレンテレフタレート(PET)製のボトルに代表されるような合成樹脂製容器は、軽量で取り扱いが容易であること、内容物の保存安定性に優れること、しかもコスト的に安価であることから、飲料用、食品用、化粧料用等の様々な用途に使用されている。
このような合成樹脂製容器としては、果汁飲料やお茶等の内容物が加熱された高温状態で充填される高温充填に対応するために、胴部に減圧吸収パネルを設けた構成のものが知られている。内容物が高温充填された後に口部がキャップで閉塞されると、内容物の冷却に伴って容器内に減圧が生じて胴部に大きな変形が生じるおそれがあるが、胴部に減圧吸収パネルを設けておくことにより、容器内の減圧を減圧吸収パネルの変形により吸収して胴部全体が大きく変形することを防止することができる。
例えば特許文献1には、胴部に周方向に延びる環状の区画溝(ウエスト部)を設け、胴部の区画溝よりも上側の部分と下側の部分とにそれぞれ減圧吸収パネルを設けた構成の合成樹脂製容器が記載されている。
一方、このような合成樹脂製容器では、その胴部の外周面に、内容物に関する情報等が記載されたシュリンクラベルやロールラベル等のラベルを装着するのが一般的である。しかしながら、上記特許文献1に記載の合成樹脂製容器では、胴部のラベルが装着される部分に減圧吸収パネルが設けられているので、ロールラベルを当該部分に確実に巻き付け保持させることは困難であり、また、シュリンクラベルを装着した場合でも、減圧吸収パネルの凹凸によりラベルに皺が発生する等して当該ラベルに記載された表示が見えづらくなるという問題点があった。
そこで、胴部の区画溝よりも上側の部分を、それぞれ胴部の全周に亘って内側に凹んで延びる複数の環状横溝が上下に間隔を空けて並べて設けられた剛性の高い構成とするとともに、胴部の区画溝よりも下側の部分を、それぞれ胴部の軸心を中心として周方向に捩じれながら延びる捩じれ形状に形成された減圧吸収パネルが胴部の全周に亘って並べて配置された構成とすることにより、減圧吸収パネルの捩じれ動作によって減圧吸収量を確保しつつ胴部の上側部分にロールラベルを装着することを可能とした合成樹脂製容器が開発されている。
特許第2736883号明細書
しかしながら、上記従来の合成樹脂製容器のように、胴部の区画溝よりも上側の部分に複数の環状横溝を設けた構成では、当該上側の部分にシュリンクラベルを装着すると、当該シュリンクラベルが環状横溝に沿った凹凸を有する波形状となり、その表示が見えづらくなるという問題点があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高温充填が行われることにより容器内に生じる減圧を効果的に吸収しつつラベルを見易く装着することができる合成樹脂製容器を提供することにある。
本発明の合成樹脂製容器は、内容物の注出口となる口部と、該口部に肩部を介して連なる胴部と、該胴部の下端を閉塞する底部とを備えたボトル形状に形成され、内容物が高温充填される合成樹脂製容器であって、前記胴部に周方向に延びて設けられる環状の区画溝と、それぞれ前記胴部の中心軸を中心として周方向に捩じれながら延びる捩じれ形状に形成されて該胴部の全周に亘って並べて配置される複数の減圧吸収パネルを備え、前記胴部の前記区画溝と前記底部との間の部分に設けられる減圧吸収部と、一対の環状の横溝および一対の前記横溝の間に周方向に並べて設けられる複数の縦溝を備え、前記胴部の前記区画溝と前記肩部との間の部分に設けられて外周面にラベルが装着されるラベル装着部と、を有することを特徴とする。
本発明の合成樹脂製容器は、上記構成において、前記減圧吸収部の軸方向寸法が一対の前記横溝の軸方向間隔よりも大きいのが好ましい。
本発明の合成樹脂製容器は、上記構成において、前記減圧吸収部の軸方向寸法が一対の前記横溝の軸方向間隔の1.7倍以上であるのが好ましい。
本発明の合成樹脂製容器は、上記構成において、一対の前記横溝の軸方向間隔が20mm〜50mmであるのが好ましい。
本発明の合成樹脂製容器は、上記構成において、前記ラベルがシュリンクラベルまたはロールラベルであるのが好ましい。
本発明によれば、ラベルが装着されるラベル装着部を一対の横溝と複数の縦溝とを備えることで容器内の減圧による変形が抑制される構成としたので、ロールラベルやシュリンクラベル等の種々のラベルをラベル装着部に見易く装着することができる。また、ラベル装着部を減圧による変形が抑制される構成としつつ減圧吸収部を捩じれ形状の減圧吸収パネルによって容器内に生じる減圧を吸収する構成としたので、高温充填が行われることにより容器内に生じる減圧を減圧吸収部において効果的に吸収して胴部全体の大きな変形を抑制することができる。
このように、本発明によれば、高温充填が行われることにより容器内に生じる減圧を効果的に吸収しつつラベルを見易く装着することができる合成樹脂製容器を提供することができる。
本発明の一実施の形態である合成樹脂製容器の正面図である。 図1におけるA−A線に沿う断面図である。 比較例1の合成樹脂製容器の正面図である。 比較例2の合成樹脂製容器の正面図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に例示説明する。
図1に示す本発明の一実施の形態である合成樹脂製容器1は、果汁飲料やお茶等の飲料を内容物として収容するものであり、当該内容物が所定の温度にまで加熱された高温状態で充填される高温充填に対応したものである。
この合成樹脂製容器1は、内容物の注出口となる口部2と、口部2の下端に連なる裁頭円錐筒状の肩部3と、口部2に肩部3を介して連なる略円筒状の胴部4と、胴部4の下端を閉塞する底部5とを備えたボトル形状に形成されている。なお、図1中の符号Sは、口部2、肩部3、胴部4および底部5の共通の中心軸を示す。
この合成樹脂製容器1は、例えばポリエチレンテレフタレート製のプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより所謂ペットボトルに構成することができる。なお、合成樹脂製容器1は、ポリエチレンテレフタレートに限らず、例えば延伸ポリプロピレン(OPP)等の熱可塑性を有する他の合成樹脂からなるプリフォームを二軸延伸ブロー成形して形成されたものとすることもできる。また、合成樹脂製容器1の製法についても、プリフォームを二軸延伸ブロー成形する方法のみならず、例えば樹脂材料を射出成形するなど、種々の製法を採用することができる。
口部2の外周面には雄ねじ2aが形成されており、内容物が高温充填された後、この雄ねじ2aに図示しないキャップをねじ結合することにより口部2を閉塞することができる。なお、口部2の外周面に雄ねじ2aに替えて突起を設け、キャップを口部2に打栓することで口部2を閉塞する構成とすることもできる。
胴部4には、その肩部3と底部5との間の部分に胴部4の全周に亘って周方向に延びる環状の区画溝6設けられている。この区画溝6は胴部4の外周面から当該胴部4の内側に向けて凹む凹リブ形状に形成されており、胴部4はこの区画溝6を境に上下に二分されている。このような区画溝6を設けることにより、胴部4の肩部3と底部5との間の部分における剛性を高めることができる。
胴部4の区画溝6よりも上側の部分つまり胴部4の区画溝6と肩部3との間の部分は、その外周面にラベル11が装着されるラベル装着部10となっている。
ラベル装着部10に装着されるラベル11としては、例えばロールラベルを用いることができる。巻きラベルとも呼ばれるロールラベルは樹脂製のフィルム等により帯状に形成され、ラベル装着部10の外周面に巻き付けられ、その両端のオーバーラップ部が接着剤で接着されることによりラベル装着部10の外周面に巻き付けられた状態で装着される。また、ラベル装着部10に装着されるラベル11としては、シュリンクラベルを用いることもできる。シュリンクラベルは、ポリスチレン(PS)やポリエチレンテレフタレート(PET)等の熱収縮性フィルムによりラベル装着部よりも大径の筒状に形成され、ラベル装着部10の外側に被せられた状態で熱風等により加熱されることで収縮してラベル装着部10の外周面に密着した状態となって装着される。
ラベル装着部10には、それぞれラベル装着部10の全周に亘って周方向に延びる一対の環状の横溝12が上下方向に所定の間隔を空けて並べて設けられている。ラベル装着部10の一対の横溝12に挟まれた間の部分はラベル11を円筒面状に保つように支持する支持パネル部10aとなっている。また、これら一対の横溝12の間つまり支持パネル部10aには複数の縦溝13がラベル装着部10の全周に亘って周方向に等間隔に並べて設けられている。図2に示すように、本実施の形態では、ラベル装着部10に12個の縦溝13が設けられている。なお、図1、図2においては、便宜上、1つの縦溝13にのみ符号を付している。一対の横溝12および複数の縦溝13は、それぞれ胴部4の外周面に対して当該胴部4の内側に向けて凹む凹リブ形状に形成されており、ラベル装着部10の一対の横溝12および複数の縦溝13が設けられない部分の外周面は円筒面形状となっている。図示する場合では、各縦溝13は、外周面に対する底面の径方向深さ寸法が周方向の一方側と他方側とで相違する変形台形状の断面に形成されているが、その形状は種々変更可能である。
このように一対の横溝12および複数の縦溝13が設けられることにより、ラベル装着部10は中心軸Sに沿う上下方向および径方向について、高温充填が行われることにより容器内(合成樹脂製容器1内)に生じる減圧に耐えてほとんど変形しない高い剛性を有する構成とされている。
なお、ラベル装着部10に所定の剛性を付与することができれば、縦溝13の個数は任意に設定することができる。
また、ラベル装着部10の一対の横溝12および複数の縦溝13が設けられない部分の外周面は円筒面形状となっているので、ラベル装着部10の外周面に装着されたラベル11は、当該外周面の円筒面形状に沿って皺等を生じることなく円筒面形状に装着されることになる。したがって、本発明の合成樹脂製容器1では、ラベル装着部10にロールラベルやシュリンクラベル等の各種のラベル11を見易く装着することができる。
胴部4の区画溝6よりも下側の部分つまり胴部4の区画溝6と底部5との間の部分は、高温充填が行われることにより容器内に生じる減圧を吸収する減圧吸収部20となっている。
減圧吸収部20には、それぞれ胴部4の中心軸Sを中心として周方向に捩じれながら延びる捩じれ形状に形成された複数の減圧吸収パネル21が設けられている。これらの減圧吸収パネル21は胴部4つまり減圧吸収部20の全周に亘って並べて配置されている。本実施の形態においては、8枚の減圧吸収パネル21が設けられているが、その枚数は任意に設定可能である。これらの減圧吸収パネル21は、それぞれ胴部4の外周面に対して当該胴部4の内側に向けて凹む板形状に形成されており、隣り合う減圧吸収パネル21の間の部分は、それぞれ上下方向に対して傾斜する支持リブ22となっている。なお、図1においては、便宜上、1つの減圧吸収パネル21および支持リブ22にのみ符号を付している。
減圧吸収部20は、各減圧吸収パネル21がそれぞれ径方向内側に向けて変形するとともに各支持リブ22がさらに傾斜角度が大きくなるように変形することにより、区画溝6の側となる上端に対して底部5の側となる下端が中心軸Sを中心として相対回転するように捩じれ動作することができる。減圧吸収部20が捩じれ動作すると合成樹脂製容器1の内容量が縮小する。したがって、高温充填が行われることにより容器内に減圧が生じると、減圧吸収部20が捩じれ動作して、当該減圧が吸収される。このとき、ラベル装着部10は一対の横溝12と複数の縦溝13とを備えた高い剛性を有する構成とされているので、高温充填が行われることにより容器内に減圧が生じてもラベル装着部10はほとんど変形せず、減圧吸収部20だけで減圧が吸収されることになるが、減圧吸収部20は捩じれ動作によって減圧を吸収する構成であるので、減圧吸収部20のみで十分に減圧吸収量を確保することができる。
このように、本発明の合成樹脂製容器1では、ラベル11が装着されるラベル装着部10を一対の横溝12と複数の縦溝13とを備えることで容器内が減圧してもほとんど変形しない構成としたので、ロールラベルやシュリンクラベル等の種々のラベル11をラベル装着部10に見易く装着することができる。また、ラベル装着部10を減圧による変形が抑制される構成としつつ減圧吸収部20を捩じれ動作によって容器内に生じる減圧を吸収する構成としたので、高温充填が行われることにより容器内に生じる減圧を減圧吸収部20において効果的に吸収して、胴部4の全体が大きく変形することを抑制することができる。
本発明の合成樹脂製容器1では、減圧吸収部20の軸方向寸法(高さ寸法)h1を、一対の横溝12の軸方向間隔つまりラベル装着部10に設けられる支持パネル部10aの軸方向寸法(高さ寸法)h2よりも大きく設定するのが好ましい。特に、減圧吸収部20の軸方向寸法h1を支持パネル部10aの軸方向寸法h2の1.7倍以上に設定するのが好ましい。このような設定とすることにより、ラベル装着部10の剛性を維持しつつ減圧吸収部20により効果的に捩じれ動作を生じさせて減圧吸収部20が吸収することができる減圧の量つまり減圧吸収量を高めることができる。
また、ラベル装着部10に設けられる支持パネル部10aの軸方向寸法h2は、20mm〜50mmの範囲に設定するのが好ましい。例えば、本実施の形態のように、内容量が500mlとなるボトル形状の合成樹脂製容器1の場合では、支持パネル部10aの軸方向寸法h2が20mm未満であるとラベル11の面積が小さくなり過ぎてその表示機能が損なわれることになり、支持パネル部10aの軸方向寸法h2が50mmよりも大きくなると減圧吸収部20が小さくなり過ぎて減圧吸収量が不足することになるが、支持パネル部10aの軸方向寸法h2を上記範囲に設定することにより、これらの問題点を解決することができる。また、支持パネル部10aの軸方向寸法h2をこのような範囲に設定することにより、ラベル装着部10に容器内の減圧に耐えうる所望の剛性を与えることもできる。
なお、支持パネル部10aの軸方向寸法h2は、20mm〜50mmの範囲に限らず、合成樹脂製容器1の内容量の大小に合わせて種々変更することができる。このとき、減圧吸収部20の軸方向寸法h1が支持パネル部10aの軸方向寸法h2の1.7倍以上の条件を満足する範囲で、支持パネル部10aの軸方向寸法h2の範囲を設定するのが好ましい。
次に、本発明の効果を確認するために、本発明の実施例である合成樹脂製容器と、本発明との比較のための比較例1、2の合成樹脂製容器とについて減圧吸収量(ml)、減圧強度(kPa)、軸方向についての空座屈強度(N)およびその変位量(mm)を測定し、その結果を比較した。
実施例1の合成樹脂製容器は図1に示す合成樹脂製容器1と同一の構成を有するポリエチレンテレフタレート製のものであり、その全高は215mm、胴部4の外径は64mm、重量は26gである。
図3に示すように、比較例1の合成樹脂製容器31はポリエチレンテレフタレート製であり、口部32、肩部33、胴部34、底部35および区画溝36を有し、その口部32、肩部33、底部35および区画溝36の構成は図1に示す合成樹脂製容器1の口部2、肩部3、底部5および区画溝6の構成と同一となっている。また、合成樹脂製容器31の胴部32に設けられる減圧吸収部37の構成は図1に示す合成樹脂製容器1の減圧吸収部20の構成と同一つまり減圧吸収部20と同一の減圧吸収パネルおよび支持リブを有する構成となっているが、ラベル装着部38の構成は図1に示すラベル装着部10の構成と相違している。より具体的には、合成樹脂製容器31のラベル装着部38は、このラベル装着部38の全周に亘って周方向に延びる4本の環状の横溝39が上下方向に等間隔に並べて設けられるが、縦溝が設けられない構成となっている。つまり、比較例1の合成樹脂製容器31は、ラベル装着部38にシュリンクラベルを装着すると、当該シュリンクラベルが横溝39に沿った凹凸を有する波形状となってその表示が見えづらくなる構成のものである。この合成樹脂製容器31の全高は215mm、胴部34の外径は64mm、重量は26gである。
図4に示すように、比較例2の合成樹脂製容器41はポリエチレンテレフタレート製であり、口部42、肩部43、胴部44、底部45および区画溝46を有している。胴部44の区画溝46と底部45との間の部分には、胴部44の中心軸を中心として周方向に捩じれながら延びる捩じれ形状に形成されて胴部44の全周に亘って並べて配置される複数の減圧吸収パネル47を備えた減圧吸収部48が設けられ、胴部44の区画溝46と肩部43との間の部分には、複数の減圧吸収パネル49が周方向に等間隔に並べて設けられたラベル装着部50が設けられている。つまり、比較例2の合成樹脂製容器41は、減圧吸収部48だけでなくラベル装着部50にも減圧吸収パネル49が設けられ、ラベル装着部50ロールラベルを装着することが困難な構成のものである。なお、図4においては、便宜上、1つの減圧吸収パネル47、減圧吸収パネル49にのみ符号を付している。この合成樹脂製容器41の全高は215mm、胴部44の外径は66mm、重量は26gである。
測定結果を表1に示す。
Figure 2016159928
表1に示す測定結果から、本発明の実施例は、比較例1と比較して、その減圧吸収量が大きく、また軸方向についての空座屈強度が高く、その変位量も少ないことが確認できた。つまり、実施例では、比較例1と比較して、ラベル装着部10により見易くラベル11を装着することができるだけでなく、減圧吸収量、空座屈強度およびその変位量の面でも比較例1よりも優れた特性を有するものであることが解った。
さらに、実施例では、ラベル装着部10にシュリンクラベルだけでなくロールラベルを見易く装着することができる構成としつつ、ラベル装着部50にロールラベルを装着することが困難な比較例2と同等の減圧強度、空座屈強度およびその変位量を確保可能できることが確認できた。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、ラベル装着部10に装着されるラベル11はシュリンクラベルやロールラベルに限らず、ラミネート紙や合成紙等で形成されて粘着剤によりラベル装着部10の外周面に貼り付けられるタックラベルであってもよい。
また、合成樹脂製容器1に充填される内容物は、お茶等の飲料に限らず、高温充填により充填されるものであれば食品や化粧料等の他の内容物であってもよい。
1 合成樹脂製容器
2 口部
2a 雄ねじ
3 肩部
4 胴部
5 底部
6 区画溝
10 ラベル装着部
10a 支持パネル部
11 ラベル
12 横溝
13 縦溝
20 減圧吸収部
21 減圧吸収パネル
22 支持リブ
31 合成樹脂製容器
32 口部
33 肩部
34 胴部
35 底部
36 区画溝
37 減圧吸収部
38 ラベル装着部
39 横溝
41 合成樹脂製容器
42 口部
43 肩部
44 胴部
45 底部
46 区画溝
47 減圧吸収パネル
48 減圧吸収部
49 減圧吸収パネル
50 ラベル装着部
S 中心軸
h1 減圧吸収部の軸方向寸法
h2 支持パネル部の軸方向寸法(一対の横溝の軸方向間隔)

Claims (5)

  1. 内容物の注出口となる口部と、該口部に肩部を介して連なる胴部と、該胴部の下端を閉塞する底部とを備えたボトル形状に形成され、内容物が高温充填される合成樹脂製容器であって、
    前記胴部に周方向に延びて設けられる環状の区画溝と、
    それぞれ前記胴部の中心軸を中心として周方向に捩じれながら延びる捩じれ形状に形成されて該胴部の全周に亘って並べて配置される複数の減圧吸収パネルを備え、前記胴部の前記区画溝と前記底部との間の部分に設けられる減圧吸収部と、
    一対の環状の横溝および一対の前記横溝の間に周方向に並べて設けられる複数の縦溝を備え、前記胴部の前記区画溝と前記肩部との間の部分に設けられて外周面にラベルが装着されるラベル装着部と、を有することを特徴とする合成樹脂製容器。
  2. 前記減圧吸収部の軸方向寸法が一対の前記横溝の軸方向間隔よりも大きい、請求項1に記載の合成樹脂製容器。
  3. 前記減圧吸収部の軸方向寸法が一対の前記横リブの軸方向間隔の1.7倍以上である、請求項1または2に記載の合成樹脂製容器。
  4. 一対の前記横溝の軸方向間隔が20mm〜50mmである、請求項1〜3の何れか1項に記載の合成樹脂製容器。
  5. 前記ラベルがシュリンクラベルまたはロールラベルである、請求項1〜4の何れか1項に記載の合成樹脂製容器。
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