JP2016159880A - 車両用カップホルダー - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用カップホルダーに関し、電力消費を抑えつつ容器の保温性を向上させる。
【解決手段】上面が開放された有底筒状に形成されたホルダ部1を設け、飲料用の容器20を収容させる。また、ホルダ部1の上面において爪部2を内向きに突設し、ホルダ部1の上面に沿って環状に列設する。ホルダ部1に収容される容器20は、側方から爪部2に支持させる。爪部2の端部に発熱素子6を内蔵させ、ホルダ部1に収容された容器20を加熱させる。
【選択図】図5
【解決手段】上面が開放された有底筒状に形成されたホルダ部1を設け、飲料用の容器20を収容させる。また、ホルダ部1の上面において爪部2を内向きに突設し、ホルダ部1の上面に沿って環状に列設する。ホルダ部1に収容される容器20は、側方から爪部2に支持させる。爪部2の端部に発熱素子6を内蔵させ、ホルダ部1に収容された容器20を加熱させる。
【選択図】図5
Description
本発明は、乗員用の車内設備としてのカップホルダーに関する。
従来、自動車やバス,電車などの車両において、乗員の座席周囲に飲料用の容器を置くためのカップホルダー(ドリンクホルダー)が装備されたものがある。カップホルダーの構造としては、容器を収容する筒状空間の内側に爪部材を配したものが知られている。この爪部材は、筒状空間の内側に向かって弾性的に付勢された状態で取り付けられる(特許文献1参照)。これにより、筒状空間において、爪部材に対向する壁と爪部材との間に容器が挟まれて係止された状態となり、容器の保持性や安定性が向上する。また、筒状空間の壁と爪部材との隙間寸法は連続的に変化するため、容器の形状やサイズの大小に関わらず、その容器を安定して保持することができる。
しかしながら、従来のカップホルダーでは、容器の保温性に対して十分に配慮されていないため、車室内の温度が低い場合に、容器内の温かい飲み物が短時間で冷めてしまうことがある。特に、爪部材を用いて容器を筒状空間の壁との間に固定するタイプのカップホルダでは、爪部材と筒状空間の壁との隙間から容器の熱が逃げやすく、飲み物の温度が低下しやすい。
このような課題に対し、筒状空間の周囲に電熱線(例えば、電力供給を受けて発熱するニクロム線)を張り巡らせて容器外周から加熱することで、容器の温度低下を抑制することが考えられる。しかし、容器周囲の空気を暖めたとしても、爪部材と筒状空間の壁との隙間からその空気が逃げやすく、容器を効率的に保温することが難しい。したがって、容器を十分に保温するには、電熱線に供給する電力量を増大させなければならず、車両のバッテリー電力が浪費されてしまう。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、電力消費を抑えつつ容器の保温性を向上させた車両用カップホルダーを提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示する車両用カップホルダーは、上面が開放された有底筒状に形成され、飲料用の容器を収容するホルダ部を備える。また、前記ホルダ部の前記上面において内向きに突設され、前記上面の周縁に沿って環状に列設されるとともに、前記ホルダ部に収容された前記容器を側方から支持する爪部を備える。さらに、前記爪部の端部に内蔵され、前記ホルダ部に収容された前記容器を加熱する発熱素子を備える。
ここでいう発熱素子には、電熱線(ニクロム線)や熱電素子(ペルチェ素子)などが含まれる。
ここでいう発熱素子には、電熱線(ニクロム線)や熱電素子(ペルチェ素子)などが含まれる。
(2)前記爪部が、回転軸を介して前記ホルダ部の上端に取り付けられる基端部と、前記ホルダ部の上端を閉鎖する方向に前記基端部を付勢する付勢部材と、前記爪部の先端部に設けられ、前記ホルダ部に収容された前記容器に接触したときに弾性的に変形する舌片部と、を有することが好ましい。
ここでいう付勢部材には、スプリング,板バネ,弾性ゴムなどが含まれる。
ここでいう付勢部材には、スプリング,板バネ,弾性ゴムなどが含まれる。
(3)前記ホルダ部の内筒面から前記ホルダ部の内側に向かって突設された凸部と、前記凸部に内蔵され、前記ホルダ部に収容された前記容器を加熱する第二発熱素子とを備えることが好ましい。
(4)前記凸部が、前記ホルダ部の内筒面に沿って上下方向に連設された蛇腹状の構造を有することが好ましい。この場合、前記第二発熱素子が、前記ホルダ部に収容された前記容器の外周を囲むように前記凸部の先端に沿って配置されることが好ましい。
(4)前記凸部が、前記ホルダ部の内筒面に沿って上下方向に連設された蛇腹状の構造を有することが好ましい。この場合、前記第二発熱素子が、前記ホルダ部に収容された前記容器の外周を囲むように前記凸部の先端に沿って配置されることが好ましい。
開示の車両用カップホルダーによれば、発熱素子が内蔵された爪部をホルダ部の上面における周縁に沿って環状に配置することで、ホルダ部の内側の熱を外部へと逃げにくくすることができ、容器の保温性を高めることができる。また、爪部の端部に発熱素子が内蔵されるため、容器を効率よく加熱することができる。したがって、電力消費を抑えて省電力性能を高めつつ、容器の保温性を向上させることができる。
図面を参照して、実施形態としての車両用カップホルダーについて説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。また、以下の説明では、車両用カップホルダーが自動車の車室内に取り付けられた状態を基準として上下方向を説明する。
[1.構成]
本実施形態のカップホルダー10は、図1に示す自動車のドアトリム21に適用される。ドアトリム21は、助手席22に隣接するドアの内表面を覆う美装材である。自動車の種類やグレードによっては、自動車のインストルメントパネル23にカップホルダー10設けられる場合もある。何れにしても、カップホルダー10は、乗員の座席近傍に配置される。このカップホルダー10のうち、飲料用の容器20が収容される部分の全体のことをホルダ部1と呼ぶ。
本実施形態のカップホルダー10は、図1に示す自動車のドアトリム21に適用される。ドアトリム21は、助手席22に隣接するドアの内表面を覆う美装材である。自動車の種類やグレードによっては、自動車のインストルメントパネル23にカップホルダー10設けられる場合もある。何れにしても、カップホルダー10は、乗員の座席近傍に配置される。このカップホルダー10のうち、飲料用の容器20が収容される部分の全体のことをホルダ部1と呼ぶ。
ホルダ部1は、図1中に破線で示すように、上面が開放された有底筒状に形成される。ホルダ部1の内筒面31は、例えば円筒形状や中空の円錐台形状であり、底面32は円形である。ホルダ部1は、缶入り飲料,ペットボトル,紙コップなどの容器20を内部に収容しうる大きさに形成される。また、ホルダ部1の上面は、自動車が平坦路に停止した状態であるときに、ほぼ水平となるように配置される。ここで、ホルダ部1の上面における周縁のことを上端部24と呼ぶ。図1に示すように、上端部24には、複数の爪部2が隙間なく取り付けられる。
[1−1.爪部]
爪部2とは、ホルダ部1に収容される容器20を側方から支持する平板状の部材である。この爪部2は、ホルダ部1の上面において、上端部24から筒軸方向に向かって内向きに突設される。ホルダ部1の上面には、複数の爪部2が上端部24に沿って環状に列設される。図1,図2には、十個の爪部2を環状配置したものを例示する。個々の爪部2の形状は、上面視においてホルダ部1の筒軸Cを中心とした回転対称形状とされる。N個の爪部2が取り付けられる場合、これらの爪部2の配置形状は、N回の回転対称形状となる。
爪部2とは、ホルダ部1に収容される容器20を側方から支持する平板状の部材である。この爪部2は、ホルダ部1の上面において、上端部24から筒軸方向に向かって内向きに突設される。ホルダ部1の上面には、複数の爪部2が上端部24に沿って環状に列設される。図1,図2には、十個の爪部2を環状配置したものを例示する。個々の爪部2の形状は、上面視においてホルダ部1の筒軸Cを中心とした回転対称形状とされる。N個の爪部2が取り付けられる場合、これらの爪部2の配置形状は、N回の回転対称形状となる。
また、個々の爪部2の形状は、左右に隣接する爪部2との隙間が小さくなる(ほぼゼロとなる)ように設定される。例えば、図2に示すように、上面視で筒軸Cを通る直線(又は曲線)を描き、爪部2の一辺17(他の爪部2と隣接する辺)をこれに沿った形状とする。一方、爪部2の他辺18は、この直線(又は曲線)を筒軸Cに対して回転させたものに沿った形状とする。N個の爪部2を隣接配置する場合、上記の直線(又は曲線)の回転角は360°/Nである。このような形状の爪部2を隣接させることで、複数の爪部2同士が隙間なく環状に配置される。
爪部2のうち、上面視で筒軸C側に位置する端辺のことを、爪部先端14と呼ぶ。図2に示す爪部2のレイアウトでは、爪部先端14が爪部2の一辺17,他辺18の双方に対して同じ角度をなすように形成される。また、爪部先端14は、筒軸Cに対して所定の間隔を空けて設けられる。これにより、筒軸Cの周囲には開口部15が形成される。上面視での開口部15の形状は、ほぼ十角形状となる。なお、爪部先端14を筒軸Cに一致させることで、開口部15をなくすことも可能である。この場合、上面視での爪部2の形状は、円弧とその中心を通る直線(又は曲線)とで囲まれた三角形状となる。
個々の爪部2の形状を図3に示す。爪部2には、ホルダ部1の上端部24(ドアトリム21)に対して回転軸7を介して回転可能に取り付けられる基端部3と、基端部3の筒軸C側(爪部2の先端側)に隣接してほぼ面一に配置された舌片部5とが設けられる。また、基端部3には、ホルダ部1の上端面を閉塞する方向に基端部3を付勢するスプリング4(付勢部材)が取り付けられる。スプリング4は、金属を螺旋状に巻回してなるコイル部41と、コイル部41の両端に設けられた直線状の延設部42とを有する。延設部42は、コイル部41の巻回軸に対して垂直な方向に向かって延設される。
基端部3には、ホルダ部1の上端部24に設けられた凹所に軸支される一対の外突起部11と、スプリング4を係止するための一対の内突起部12とが設けられる。これらの外突起部11,内突起部12は、図3に示すように、各々が同軸の円筒状に形成される。外突起部11は、爪部2の回転軸7として機能する。また、内突起部12は、スプリング4のコイル部41を内側から支えて係止するものである。内突起部12には、コイル部41の巻回軸が外突起部11の円筒軸に一致するように、スプリング4が取り付けられる。また、スプリング4の延設部42は、ホルダ部1の上端部24と基端部3とのそれぞれに係止される。
スプリング4は、容器20がホルダ部1に挿入されていない状態において、基端部3が下方から上方に向かって付勢されるように取り付けられる。また、基端部3は、容器20がホルダ部1に挿入されていない状態において、ほぼ水平な姿勢となるように設けられる。容器20がホルダ部1に挿入されると、容器20の底面によって爪部2が押し下げられ、爪部2が外突起部11を中心として下方へと回転する。これにより、容器20がホルダ部1の内部に収容される。このとき、スプリング4の付勢力が爪部2から容器20に対して作用するため、容器20はその外周を爪部2によって締め付けられた状態となり、安定的に支持される。なお、スプリング4の代わりに板バネ,弾性ゴムを用いて爪部2に付勢力を与えてもよい。
舌片部5は、基端部3よりも弾性の高い素材で形成される。例えば、基端部3が硬質樹脂,金属などで形成されるのに対し、舌片部5は軟質樹脂,合成ゴムなどで形成される。これにより、舌片部5は、ホルダ部1に収容された容器20に接触したときに弾性的に変形する。なお、爪部2の全体を軟質樹脂,合成ゴムなどで形成してもよい。この場合、舌片部5の基端側に外突起部11や内突起部12を設けてもよい。あるいは、舌片部5の弾性を利用して爪部2の全体を屈曲させながら回転させる構造としてもよい。
また、舌片部5は、基端部3よりも耐熱性の高い素材で形成される。すなわち、舌片部5を構成する素材の耐熱限界温度は、基端部3を構成する素材の耐熱限界温度よりも高く設定される。具体的な舌片部5の材料としては、フッ素樹脂,フッ素ゴム,シリコーンゴム,アクリルゴムなどが挙げられる。これらの材料の耐熱限界温度は、180〜260°程度である。
個々の爪部2の内部における筒軸C側(爪部2の先端側)の端部には、ホルダ部1に収容された容器20を加熱するための発熱素子6が内蔵される。この発熱素子6とは、電力の供給を受けて発熱するものであり、例えば電熱線(ニクロム線)や熱電素子(ペルチェ素子)などである。発熱素子6への給電量や発熱量は、基端部3や舌片部5の耐熱限界温度に応じて設定される。なお、発熱素子6での発熱量を制御することで、容器20の保温温度を調節可能としてもよい。
発熱素子6は、舌片部5の内部に配索される。発熱素子6の配索形状は、図3に示すように、舌片部5の端辺に沿ったコ字状とされる。すなわち、舌片部5のうち、爪部2の一辺17及び他辺18と爪部先端14との内側を併走するようなルートになるように、発熱素子6のレイアウトが設定される。また、発熱素子6への給電回路としての電線13は、基端部3の内部において、爪部2の一辺17及び他辺18に沿って配索され、外突起部11を介して車両バッテリに接続される。これにより、基端部3の回動状態に関わらず、簡素な回路構成で、発熱素子6への電力供給が可能となる。なお、外突起部11の軸支部分に回転コネクタやスリップリングを介装することで、発熱素子6への電力供給をより確実に行ってもよい。
[1−2.凸部]
ホルダ部1の内部には、ホルダ部1の内側に向かって突設された凸部8が設けられる。凸部8は、舌片部5と同様に、基端部3よりも弾性が高く、耐熱性の高い素材で形成される。本実施形態のホルダ部1には、二種類の凸部8が設けられる。図4に示すように、ホルダ部1の内筒面31からほぼ水平に突出した凸部8のことを、第一凸部81と呼ぶ。また、ホルダ部1の底面32からほぼ鉛直上方に突出した凸部8のことを、第二凸部82と呼ぶ。
ホルダ部1の内部には、ホルダ部1の内側に向かって突設された凸部8が設けられる。凸部8は、舌片部5と同様に、基端部3よりも弾性が高く、耐熱性の高い素材で形成される。本実施形態のホルダ部1には、二種類の凸部8が設けられる。図4に示すように、ホルダ部1の内筒面31からほぼ水平に突出した凸部8のことを、第一凸部81と呼ぶ。また、ホルダ部1の底面32からほぼ鉛直上方に突出した凸部8のことを、第二凸部82と呼ぶ。
第一凸部81は、複数のドーナツ型部材の外周端部をホルダ部1の内筒面31に接続し、鉛直方向に間隔を空けて連設した構造を有する。つまり、第一凸部81は、ホルダ部1の内筒面31に沿って環状の山部83を形成し、これを上下方向に連設した蛇腹状の構造を有する。図4中には、三つの山部83を縦方向に連設したものを例示する。本実施形態では、それぞれの山部83の形状が上面視で同一形状である。
それぞれの山部83の先端16は、ホルダ部1の筒軸Cに対して所定の間隔を空けた位置に配置される。これにより、容器20が進入しうるスペースが第一凸部81の内側に確保される。山部83の先端16によって形づくられる円の直径は、図4に示すように、D1である。
第二凸部82は、複数の筒型部材を同軸に配置し、各々の筒型部材の下端部をホルダ部1の底面32に接続した構造を有する。つまり、第二凸部82は、ホルダ部1の底面32から、内径の異なる複数の中空筒部84を波紋状に隆起させた構造を有する。各々の中空筒部84は、上面視で直径の異なる同心円となるように形成される。図4中には、二つの中空筒部84を形成したものを例示する。
それぞれの中空筒部84の先端16は、ホルダ部1の筒軸Cを中心とした円形状となるように配置される。これらのうち、最も外側の先端16によって形づくられる円の直径はD2である。この直径D2は、直径D1よりも小さい寸法に設定される。これにより、第一凸部81の内側に進入した容器20の底部が、第二凸部82によって安定的に支持される。
また、第一凸部81,第二凸部82の内部には、ホルダ部1に収容された容器20を加熱する第二発熱素子9が内蔵される。第二発熱素子9は、発熱素子6と同様の機能を持つ素子である。第二発熱素子9は、第一凸部81,第二凸部82の内部において、先端16に沿って環状に配索される。これにより、ホルダ部1に収容された容器20は、その外周を第二発熱素子9によって囲まれた状態で保持される。
第一凸部81,第二凸部82の先端16は、図4に示すように、縦断面が三角形状に尖った形状とされる。第二発熱素子9は、この三角形状の先端16の内側で配索される。これにより、第一凸部81の第二発熱素子9で発生した熱は、三角形の二面(第一凸部81の上面側斜面85及び下面側斜面86)の双方から放熱される。同様に、第二凸部82の第二発熱素子9で発生した熱も、三角形の二面(第二凸部82の内周側斜面87及び外周側斜面88)の双方から放熱される。これにより、第二発熱素子9で発生した熱の伝達効率が高まり、容器20の保温性が向上する。
なお、発熱素子6,第二発熱素子9の通電状態(オン,オフ状態)の制御には、公知の制御手法が利用される。例えば、乗員のスイッチ操作で切り換えられるものとしてもよいし、重量検知によりホルダ部1に容器が載置されたことを検出した場合に通電されることとしてもよい。また、ホルダ部1の内部,周囲に発光素子(LED,有機EL素子など)を取り付けておき、ホルダ部1に所定温度以下の容器20が差し込まれた場合に、所定の色(イルミネーション)を点灯するとともに、自動的に発熱素子6,第二発熱素子9に通電することとしてもよい。あるいは、自動車に搭載された空調装置の暖房機能が作動している状態で容器20がホルダ部1に差し込まれた場合に自動的に通電し、容器20が取り外された場合に通電を停止してもよい。
[2.作用]
ホルダ部1に容器20を差し込むと、図5に示すように、爪部先端14が容器20によって下方へと押し下げられる。これにより、爪部2がホルダ部1の内側に向かって回転し、容器20がホルダ部1の内側に差し込まれる。このとき、爪部2の舌片部5が容器20の外側面に接触した状態で弾性的に変形するため、爪部2と容器20との隙間が小さくなる。これにより、容器20の保温性が向上する。
ホルダ部1に容器20を差し込むと、図5に示すように、爪部先端14が容器20によって下方へと押し下げられる。これにより、爪部2がホルダ部1の内側に向かって回転し、容器20がホルダ部1の内側に差し込まれる。このとき、爪部2の舌片部5が容器20の外側面に接触した状態で弾性的に変形するため、爪部2と容器20との隙間が小さくなる。これにより、容器20の保温性が向上する。
発熱素子6,第二発熱素子9は、容器20の外表面に当接した状態で、あるいは近接した状態で発熱する。したがって、これらの発熱素子6,9で発生した熱は、容器20に対して効率的に伝達される。また、これらの発熱素子6,9は、図6に示すように、三角形状に尖った先端16に近接した位置に配置される。これにより、熱の伝達効率が高まり、容器20の保温性がさらに向上する。
また、第一凸部81の全体形状が蛇腹状であることから、ホルダ部1の内部から熱が逃げにくくなり、容器20の保温性が向上する。さらに、第二凸部82がドーナツ型部材(環状の山部83)を縦方向に連設した構造であることから、ホルダ部1の内部における空気の移動が抑制され、対流が発生しにくくなる。これにより、カップホルダー10の外部への伝熱速度が減少し、容器20の保温性がさらに向上する。
ホルダ部1から容器20が抜き取られると、図6に示すように、スプリング4の付勢力を受けて爪部2が上方に押し上げられ、爪部2の全体がほぼ水平な状態となる。このとき、開口部15を除くホルダ部1の上面が覆われた状態となることから、ホルダ部1の内部で暖められた空気が外部へと漏れにくくなる。また、蛇腹状の第一凸部81の周囲においても、暖められた空気が保持される。したがって、その直後に別の容器20が挿入された場合には、保温性が高められる。
[3.効果]
(1)上記のカップホルダー10では、発熱素子6が内蔵された爪部2をホルダ部1の上端部24に沿って環状に配置することで、ホルダ部1の内側の熱が外部へ逃げにくくなり、容器20の保温性を高めることができる。また、爪部2によって、外部からホルダ部1へと冷たい空気が入り込みにくくなるため、容器20の保温性を高めることができる。さらに、爪部先端14に発熱素子6が内蔵されるため、容器20を効率よく加熱することができる。
(1)上記のカップホルダー10では、発熱素子6が内蔵された爪部2をホルダ部1の上端部24に沿って環状に配置することで、ホルダ部1の内側の熱が外部へ逃げにくくなり、容器20の保温性を高めることができる。また、爪部2によって、外部からホルダ部1へと冷たい空気が入り込みにくくなるため、容器20の保温性を高めることができる。さらに、爪部先端14に発熱素子6が内蔵されるため、容器20を効率よく加熱することができる。
このように、上記のカップホルダー10によれば、省エネ性(省電力性能)及び容器保温性を向上させることができる。なお、発熱素子6の通電量を抑えることができるため、例えば電気自動車やハイブリッド自動車の車載バッテリー残量を温存することができ、走行可能距離を延長させることができる。また、容器20の外周面全体が爪部2によって支持されるため、容器20の安定性,把持性を高めることができる。
(2)上記のカップホルダー10では、爪部2が基端部3,スプリング4,舌片部5を有しており、すなわち、基端部3と舌片部5とが別設される。これにより、「容器20を支持する」という前者の機能と、「容器20を保温する」という後者の機能とを構造的に分離することができる。つまり、それぞれの機能に応じて、前者と後者との組成を相違させることができる。例えば、基端部3には硬質樹脂や金属を使用して、容器20の支持性や剛性,安定性を高めることができる。
また、舌片部5には軟質樹脂や合成ゴムを使用して、容器20と密着しやすくすることができ、保温性を高めることができる。さらに、容器20の外面に凹凸があるような場合であっても、舌片部5がその凹凸形状に追従して変形しうることから、容器20の保持性や安定性をさらに向上させることができる。
(3)上記のカップホルダー10では、ホルダ部1の内筒面31からホルダ部1の内側に向かって凸部8が設けられるとともに、凸部8に第二発熱素子9が内蔵される。このような構造により、ホルダ部1の内側の空気と凸部8との接触面積を大きくすることができる。したがって、第二発熱素子9で発生した熱の伝達効率を高めることができ、容器20の保温性をさらに向上させることができる。
(4)上記のカップホルダー10では、図4に示すように、凸部8の先端16に沿って、容器20の外周を囲むように第二発熱素子9が配置されるため、第二発熱素子9で発生した熱を空気へと効率よく伝達することができる。また、第一凸部81が蛇腹状に形成されるため、ホルダ部1内における空気の対流を弱めることができる。また、蛇腹構造を採用することで、ホルダ部1内で暖められた空気を移動しにくくすることができる。したがって、容器の保温性をさらに高めることができる。
[3.変形例]
上述の実施形態では、ドアトリム21に設けられたカップホルダー10を例示したが、インストルメントパネル23やコンソールボックスなど、カップホルダー10の取り付け箇所はこれに限定されない。カップホルダー10は、乗員の座席近傍に配置されることが好ましいが、乗員が使用しやすい位置であればその限りではない。
上述の実施形態では、ドアトリム21に設けられたカップホルダー10を例示したが、インストルメントパネル23やコンソールボックスなど、カップホルダー10の取り付け箇所はこれに限定されない。カップホルダー10は、乗員の座席近傍に配置されることが好ましいが、乗員が使用しやすい位置であればその限りではない。
また、上述の実施形態では、ホルダ部1の形状が円筒形状のものを例示したが、断面が四角形の角筒形状としてもよいし、断面が多角形や楕円形の筒形状としてもよい。カップホルダー10に収容したい容器20の形状,サイズに合わせてホルダ部1の形状を設定すればよい。
上述の実施形態では、爪部2の一辺17及び他辺18が上面視で直線状のものを例示したが、爪部2の全体形状は任意に設定可能である。なお、隣接する爪部2との隙間を小さくするには、上面視で筒軸Cを通る直線(又は曲線)とその回転対称形状とを用いて爪部2の一辺17及び他辺18の形状を設定することが好ましい。
また、上述の実施形態では、凸部8(第一凸部81,第二凸部82)の先端16が三角形状に尖った形状であるものを示したが、具体的な凸部8の断面形状はこれに限定されない。なお、第二発熱素子9で発生した熱の伝熱効率を高めるには、第二発熱素子9が凸部8の外表面に近接した位置に設けられることが好ましい。
1 ホルダ部
2 爪部
3 基端部
4 スプリング(付勢部材)
5 舌片部
6 発熱素子
7 回転軸
8 凸部
9 第二発熱素子
10 カップホルダー
13 電線
14 爪部先端
15 開口部
20 容器
24 上端部
2 爪部
3 基端部
4 スプリング(付勢部材)
5 舌片部
6 発熱素子
7 回転軸
8 凸部
9 第二発熱素子
10 カップホルダー
13 電線
14 爪部先端
15 開口部
20 容器
24 上端部
Claims (4)
- 上面が開放された有底筒状に形成され、飲料用の容器を収容するホルダ部と、
前記ホルダ部の前記上面において内向きに突設され、前記上面の周縁に沿って環状に列設されるとともに、前記ホルダ部に収容された前記容器を側方から支持する爪部と、
前記爪部の端部に内蔵され、前記ホルダ部に収容された前記容器を加熱する発熱素子と、
を備えることを特徴とする、車両用カップホルダー。 - 前記爪部が、
回転軸を介して前記ホルダ部の上端に取り付けられる基端部と、
前記ホルダ部の上端を閉鎖する方向に前記基端部を付勢する付勢部材と、
前記爪部の先端部に設けられ、前記ホルダ部に収容された前記容器に接触したときに弾性的に変形する舌片部と、を有する
ことを特徴とする、請求項1記載の車両用カップホルダー。 - 前記ホルダ部の内筒面から前記ホルダ部の内側に向かって突設された凸部と、
前記凸部に内蔵され、前記ホルダ部に収容された前記容器を加熱する第二発熱素子とを備える
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車両用カップホルダー。 - 前記凸部が、前記ホルダ部の内筒面に沿って上下方向に連設された蛇腹状の構造を有し、
前記第二発熱素子が、前記ホルダ部に収容された前記容器の外周を囲むように前記凸部の先端に沿って配置される
ことを特徴とする、請求項3記載の車両用カップホルダー。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2015
- 2015-03-05 JP JP2015043544A patent/JP2016159880A/ja active Pending
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