JP2017114230A - 容器ホルダ及び容器保温システム - Google Patents

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達也 渡邉
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Abstract

【課題】容器を加熱又は冷却し、しかも加熱中若しくは冷却中の状態をユーザに明確にすることができる容器ホルダ及び容器保温システムを提供する。【解決手段】容器を収容し、前記容器を加熱又は冷却する保温部11を備える容器のホルダ本体10において、筒状であって容器を収容する収容部102と、前記保温部による加熱、冷却、及び保温無のいずれかを選択する選択部と、該選択部による選択内容に応じて光又は音を出力する出力部13とを備える。加熱、冷却、及び保温無のいずれかから選択された保温部による保温状態が光又は音によって出力される。【選択図】図3

Description

本発明は、加熱中又は冷却中の状態を明確にすることができる容器ホルダ及び容器保温システムに関する。
運転者の快適性を向上するべく、車輌には多様なアクセサリ類が搭載されており、飲料の容器ホルダ、及び保冷機能を有する冷蔵庫等がある。車輌の運転者は、運転の合間のリラックスのために、安全な範囲で少しずつ飲料を飲む場合がある。したがって、少しずつ飲む際に容器を載置する容器ホルダに、保温機能が付加されていると更に快適性が向上する。
温かく又は冷たく保温する機能を容器ホルダに付加することは特許文献1等で提案されている。また飲料の容器ホルダに関し、飛行機等の座席に取り付けられている容器ホルダについて、器に保持されている容器の温度を乗務員が把握でき、また意匠性を向上させることが可能な容器ホルダが特許文献2に開示されている。
特開2001−208465号公報 特開平11−310070号公報
保温機能を有する容器ホルダに、特許文献2に開示されている温度の通知機能を組み合わせることにより、保温中の容器の温度を照明の色によって示すことが可能である。ユーザは自らスイッチを操作して加熱又は冷却を切り替えるため、加熱中なのか冷却中なのかを認識しているはずであるが、切り替えを誤った場合、加熱又は冷却された後の容器の温度の色によってその誤りを知ることになる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、容器を加熱又は冷却して保温することができ、しかも加熱中若しくは冷却中の状態をユーザに明確にすることができる容器ホルダ及び容器保温システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る容器ホルダは、容器を収容し、前記容器を加熱又は冷却する保温部を備える容器ホルダにおいて、筒状であって容器を収容する収容部と、前記保温部による加熱、冷却、及び保温無のいずれかを選択する選択部と、該選択部による選択内容に応じて光又は音を出力する出力部とを備える。
本発明の一態様に係る容器保温システムは、容器を収容し、前記容器を加熱又は冷却する保温部を備える容器ホルダと、前記保温部による加熱、冷却及び保温無の内のいずれかを選択する選択部を有する選択装置とを含む容器保温システムであって、前記容器ホルダは、筒状であって容器を収容する収容部と前記保温部の状態を示す光又は音を出力する状態出力部とを備え、前記選択装置は、前記選択部は加熱、冷却及び保温無のいずれかを選択し、加熱、冷却及び保温無のいずれかを指示する指示信号を前記容器ホルダの温度調整部へ出力し、選択した内容に応じた光の強弱若しくは色、又は音の強弱若しくは種類を指示する指示信号を前記状態出力部へ出力する。
なお本願は、このような特徴的な各構成部を備える容器ホルダ、容器保温システムとして実現することができるだけでなく、かかる特徴的なステップをコンピュータに実行させる方法及びプログラムとして夫々実現することができる。また、容器ホルダ、容器保温システムの一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現することも、容器ホルダ及び容器保温システムを含むその他のシステムとして実現することも可能である。
上記によれば、容器を加熱又は冷却して保温することができ、しかも加熱中若しくは冷却中である状態をユーザに明確にすることができる。
実施の形態1における容器ホルダの搭載状態を示す説明図である。 実施の形態1における容器ホルダの模式上面図である。 実施の形態1における容器ホルダの模式断面図である。 実施の形態1における容器保温システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1における制御部により実行される処理の一例を示すフローチャートである。 温度検出処理の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2における容器ホルダの模式上面図である。 実施の形態2における容器ホルダの模式断面図である。 実施の形態2における容器ホルダの模式断面図である。 実施の形態2における容器ホルダの構成を示すブロック図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本発明の一態様に係る容器ホルダは、容器を収容し、前記容器を加熱又は冷却する保温部を備える容器ホルダにおいて、筒状であって容器を収容する収容部と、前記保温部による加熱、冷却、及び保温無のいずれかを選択する選択部と、該選択部による選択内容に応じて光又は音を出力する出力部とを備える。
本願にあっては、加熱、冷却、及び保温無のいずれかから選択された保温部による保温状態が光又は音によって出力される。これによりユーザは容器が温まる前、又は冷たくなるよりも前に、容器ホルダの保温部が加熱中であるのか若しくは冷却中であるのか、又は保温機能がオフ状態であるのかを認識することができる。
(2)本発明の一態様に係る容器ホルダは、前記収容部は前記容器を把持し、前記収容部を回転可能に支持する底部と、前記底部に対する前記収容部の回転を検出する回転検出部とを更に備え、前記選択部は、前記回転検出部における検出結果に応じて加熱、冷却、及び保温無のいずれかを選択する。
本願にあっては、前記保温部による加熱、冷却、及び保温無のいずれかの選択が、収容部の回転によって実現される。回転の向き、回転量、又は回転速度によって選択されるとよい。所謂スイッチの切り替え操作とは異なり、ユーザが容器を収容させる動作と一連の動作によって切り替えが可能となり、操作性が向上する。
(3)本発明の一態様に係る容器ホルダは、前記出力部は、前記底部又は収容部の内面、側面、及び端面のいずれかに設けられ、加熱、冷却、及び保温無のいずれかの選択に応じて異なる色の光を出力する発光部を有する。
本願にあっては、容器を収容する収容部又は収容部を支持する底部に設けられた発光部から容器の周辺を介して漏れ出る光で保温状態が出力され、車輌に設置された場合に乗員特に運転者の視界の阻害を回避することができ、且つ審美性が向上する。
(4)本発明の一態様に係る容器ホルダは、前記容器の温度を検出する温度検出部を更に備え、前記出力部は、前記温度検出部による検出結果に応じて異なる色の光を出力する発光部を有する。
本願にあっては、温度調整状態を示す光又は音とは別に、容器の温度が光又は音で出力されるから、車輌に設置された場合に乗員特に運転者の視界の阻害を回避しつつ、容器の温度状態を乗員に知らしめることが可能になる。
(5)本発明の一態様に係る容器ホルダは、前記容器の重さを検出する荷重検出部を更に備え、前記温度検出部は、前記荷重検出部により前記容器の重さよりも重い所定の重さ以上の重さを検出した場合に温度を検出する。
本願にあっては、底部に設けられた荷重検出部にて検出された荷重が容器の重さよりも重い所定の重さ以上である場合のみに温度に応じた光が出力される。これにより、ユーザが知りたいと思って意図的に容器を押し込んだときに温度をユーザに知らしめることができ、余剰な処理を省略することが可能である。
(6)本発明の一態様に係る容器ホルダは、車輌のドアポケット内部に取り付けられている。
本願にあっては、上述の特徴を有する容器ホルダが車輌のドア特に運転席のドア内側のドアポケットに取り付けられる。この場合、運転者が運転の合間に口にする飲料を加熱又は冷却して保温するのみならず、運転者の運転を阻害せずに飲料の保温状態を知らしめ、更には審美性を向上することが可能である。
(7)本発明の一態様に係る容器保温システムは、容器を収容し、前記容器を加熱又は冷却する保温部を備える容器ホルダと、前記保温部による加熱、冷却及び保温無の内のいずれかを選択する選択部を有する選択装置とを含む容器保温システムであって、前記容器ホルダは、筒状であって容器を収容する収容部と前記保温部の状態を示す光又は音を出力する状態出力部とを備え、前記選択装置は、前記選択部は加熱、冷却及び保温無のいずれかを選択し、加熱、冷却及び保温無のいずれかを指示する指示信号を前記容器ホルダの温度調整部へ出力し、選択した内容に応じた光の強弱若しくは色、又は音の強弱若しくは種類を指示する指示信号を前記状態出力部へ出力する。
本願にあっては上述の態様(1)同様に、加熱、冷却、及び保温無のいずれかから選択された前記保温部による保温状態が光又は音によって出力される。ただし選択部は、容器ホルダとは別途設けられている構成でよい。ユーザは温度が加熱後又は冷却後に一定状態となるよりも前に、現在加熱中であるのか若しくは冷却中であるのか、又は保温機能がオフ状態であるのかを認識することができる。
(8)本発明の一態様に係る容器保温システムは、前記容器ホルダの前記収容部は、前記容器を把持し、前記容器ホルダは更に、前記収容部を回転可能に支持する底部と、前記底部に対する前記収容部の回転を検出する回転検出部とを更に備え、前記選択装置は、前記回転検出部における検出結果を入力する入力部を更に備え、前記選択部は、前記入力部で入力した検出結果に応じて加熱、冷却、及び保温無のいずれかを選択する。
本願にあっては上述の態様(2)同様に、加熱、冷却、及び保温無のいずれかの選択が、収容部の回転によって実現される。ユーザが容器を収容させる動作と一連の動作によって切り替えが可能となり、操作性が向上する。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。なお、以下に示す実施の形態は例示であって、本発明は以下の構成に限られないことは勿論である。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における容器ホルダの搭載状態を示す説明図である。図1中符号Pは車輌のドアポケットを示し、符号Dは飲料のペットボトルである容器を示している。なおドアポケットPは、例えば運転席のドア内側に形成されているドアポケットである。容器Dは図1に示すようにペットボトルに限らず、樹脂製又は金属製のタンブラー、紙製又はプラスチック製のカップ、ストレート缶、ボトル缶等の缶であってもよい。
容器ホルダはドアポケットPの内部底面に取り付けられている。容器ホルダは全体として有底円筒状であり、底部101及び収容部102を備える。
図2は、実施の形態1における容器ホルダの模式上面図であり、図3は、容器ホルダの模式断面図である。底部101は、円形板状の基体を有し、該基体の一面側に円筒状に突出した円筒部が設けられている。円筒部の外径は基体の外径よりも小さい。更に円筒部の内径は開口側に向かって少し縮径されている。底部101の円筒部及び基体の前記一面側は、熱伝導性の高い素材で構成されている。また底部101の円筒部は弾性を有していることが好ましく、例えば熱伝導性シリコンラバーで形成されている。
底部101の前記一面上の略中央(円筒部の内径より小さい範囲)には荷重検出部12が設けられている。荷重検出部12は、圧電フィルム等の荷重センサを用いる。荷重検出部12は加重センサの検出信号を外部へ出力する。
また底部101の前記一面上には、荷重検出部12と共にLEDを用いた発光部を有して青色及び赤色の光を夫々出力する出力部13が設けられている。出力部13の発光部は外部からの制御信号により発光強度が制御されて青色及び赤色の光を発光する。なお出力部13は光の出力に限らず、音声の出力を行なうようにしてもよい。
底部101の円筒部の内面の複数箇所に、保温部11が設けられている。保温部11は外部からの制御信号により冷却又は保温に切替可能なペルチェ素子を用いる。
更に底部101の円筒部の内面には、温度を検出する温度検出部15が設けられている。温度検出部15は例えば、小型半導体温度センサを用い、検出信号を外部へ出力する。
収容部102は、円筒状であって断熱性が高い弾性素材で形成されているとよい。収容部102の外径は、底部101の基体と略等しい。収容部102は薄肉部を一端部から略半長に亘って有する。薄肉部の長さは底部101の円筒部の長さよりも少し長く、内径は底部101の円筒部の外径よりも少し大きい。厚肉部の内周面の寸法は底部101の円筒部の内面と連続するようにしてあり、他端部に向けて縮径されている。
容器ホルダは、底部101の円筒部を、収容部102の薄肉部と厚肉部との段差面が底部101の円筒部の端面に突き当たるまで、収容部102の薄肉部側から嵌入させて構成される。このとき収容部102は、底部101に対して周方向に回転可能である。なお収容部102の薄肉部内面と底部101の円筒部の外面との間は、ストッパにより段階的に回転するようにしてあり、回転の向き及び回転量を検出する回転検出部14(図4参照)が設けられている。ストッパは例えば、円筒部の外面に外向きに付勢され、且つ外側からの押圧により付勢に抗して没することができる複数の突起部と、収容部102の薄肉部の内面に設けられ、突起部に対応する大きさの凹部とで構成される。
このように構成される容器ホルダは、底部101がドアポケットPの内部底面に固定されて取り付けられる。容器ホルダは、弾性材で形成された収容部102の厚肉部及び円筒部の内面の縮径により容器Dの周壁を把持するようにして容器Dを収容する。ユーザは、容器ホルダに収容させた容器Dの露出部を保持して捩じりこむようにすることで容器Dごと、収容部102を、固定された底部101に対して回転させることが可能である。なお底部101に備えられている荷重検出部12からの検出信号、出力部13への制御信号、保温部11への制御信号、及び回転検出部14からの検出信号のための信号線は、ドアポケットPの内部底面に設けられた開口を介して車内の他装置へ向けて配策される。容器ホルダの各構成部へ供給される電源用の電線も同様にドアポケットPの開口を介して車輌バッテリへ向けて配策される。
このような容器ホルダにおける保温部11による保温(加熱又は冷却)の制御について説明する。実施の形態1では保温部11による加熱又は冷却の制御は、ECUによって行なわれる。図4は、実施の形態1における容器保温システムの構成を示すブロック図である。容器保温システムは、上述した容器ホルダと、ECU2とを含む。ECU2は例えば、車輌の空調等を制御するボディコントローラを用いてもよい。ECU2は、制御部20、入力部21及び出力部22を備える。
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むマイクロコントローラを用いて所定のプログラムに基づき、各種センサ類から入力する信号に応じて各種アクチュエータを制御する。
入力部21は、センサ類から信号を入力するインタフェースであり、容器ホルダの荷重検出部12、回転検出部14、温度検出部15から出力される検出信号を入力する。なお荷重検出部12と入力部21との間には、荷重検出部12から出力される検出信号から荷重値を取得し、荷重値が所定の複数の荷重範囲のいずれに属するかを示す識別信号として出力する処理部が設けられてもよい。同様にして温度検出部15と入力部21との間には、温度検出部15から出力される検出信号から温度値を取得し、温度値が複数の温度範囲のいずれに属するかを示す識別信号として出力する処理部が設けられてもよい。
出力部22は、制御部20による処理によって他のアクチュエータへの制御信号同様に、容器ホルダの保温部11及び出力部13へ制御信号を出力する。
このように構成される容器保温システムでは、容器ホルダにて検出された容器Dの重さ、回転検出部14にて検出された収容部102の回転の向き及び回転量、並びに温度検出部15で検出された温度に基づいて、ECU2の制御部20が保温部11を制御する。また制御部20は、上述した検出結果に基づいて出力部13における発光を制御する。以下、フローチャートを参照して制御部20による制御処理について説明する。
図5は、実施の形態1における制御部20により実行される処理の一例を示すフローチャートである。制御部20は、エンジンスタート又は運転開始状態となった場合車載バッテリから容器ホルダへの電源の供給を開始させて以下の処理を実行し、電源の供給が停止するまで繰り返す。
制御部20は、荷重検出部12にて検出される荷重が変化したか否かを判断する(ステップS1)。荷重が変化しないと判断された場合(S1:NO)、制御部20は処理をステップS1へ戻し、変化したと判断するまで待機する。
ステップS1にて荷重が変化したと判断された場合(S1:YES)、制御部20は検出信号を入力して荷重値を取得し、RAMに一時記憶する(ステップS2)。制御部20は、取得した荷重値が0(ゼロ)より多く、閾値以下である所定範囲内に属するか否かを判断する(ステップS3)。閾値は、飲料が満たされた容器Dが自然な動作で収容される際に荷重検出部12で検出されると想定される重さを考慮した値であり、飲料込みの容器Dが収容されたか否かを判別するための値である。つまり、閾値は、容器Dが収容部102に収容されるためのみでなく、意図的に押し込まれたか否かを判別するための値である。またこのときの0(ゼロ)値は、容器Dが収容されていない又はほぼ空であることを判別するための値であり、完全な0(ゼロ)値ではない極小値であるとよい。
ステップS3にて所定範囲内に属すると判断された場合(S3:YES)、制御部20は、回転検出部14にて検出された回転の向き及び回転量に基づき、加熱若しくは冷却、又は保温無とするかを選択する(ステップS4)。このとき制御部20は、回転量が所定量以上である場合に、加熱又は冷却のいずれかを回転の向きによって選択し、所定値未満である場合にはオフとすることを選択する。回転量に猶予を持たせることでユーザが容器Dを収容部102に収容させる際に誤動作することを回避する。
次に制御部20は、ステップS4において加熱(温め)が選択されたか否かを判断する(ステップS5)。加熱が選択されたと判断された場合(S5:YES)、制御部20は保温部11を加熱させるように制御信号を出力部22から出力し(ステップS6)、出力部13にて赤色の光を発光するように制御信号を出力部22から出力し(ステップS7)、処理を終了する。この場合、制御部20は再度ステップS1から処理を繰り返し、荷重が変化したと判断されるまで待機する。
ステップS5にて加熱が選択されていないと判断された場合(S5:NO)、制御部20は冷却が選択されたか否かを判断する(ステップS8)。冷却が選択されたと判断された場合(S8:YES)、制御部20は保温部11を冷却するように制御信号を出力部22から出力し(ステップS9)、出力部13にて青色の光を発光するように制御信号を出力部22から出力し(ステップS10)、処理を終了する。この場合、制御部20は再度ステップS1から処理を繰り返し、荷重が変化したと判断されるまで待機する。
ステップS8にて冷却が選択されていないと判断された場合(S8:NO)、制御部20は保温部11をオフ状態とする制御信号を出力部22から出力し(ステップS11)、出力部13を消灯させる制御信号を出力部22から出力し(ステップS12)、処理を終了する。なお、ステップS11において、保温部11が既にオフ状態である場合はそのままとし、同様にしてステップS12において、出力部13が既に消灯している場合はそのままとする。そしてこの場合も、制御部20は再度ステップS1から処理を繰り返し、荷重が変化したと判断されるまで待機する。
ステップS3にて所定範囲内に属さないと判断された場合(S3:NO)、制御部20は、取得した荷重値が0(ゼロ)、即ち空であるか否かを判断する(ステップS13)。荷重値が0(ゼロ)であると判断された場合(S13:YES)、制御部20は一定時間(例えば1分)が経過した後に、自動的に保温部11をオフ状態とする制御信号を出力部22から出力し(ステップS14)、処理を終了する。なおステップS14においては、一定時間中に再度容器Dが収容されるなどして荷重が変化した場合は、そのままの保温状態を維持するように制御されるとよい。
ステップS13にて荷重値が0(ゼロ)でないと判断された場合(S13:NO)、荷重値はステップS3で判断された所定範囲の閾値よりも重いので、制御部20は温度を検出するスイッチがオン状態となったと判断して、温度検出処理を実行する(ステップS15)。制御部20は、温度検出処理を実行後に処理を終了し、加熱若しくは冷却、又は保温無を維持する。ステップS13においては、容器Dが収容部102内で意図的に押し込まれた場合に、荷重値が所定範囲外であって(S3:NO)、且つ0(ゼロ)でもない(閾値より多い)と判断されるように設計される。
図6は、温度検出処理の一例を示すフローチャートである。図6のフローチャートに示す処理手順は、図5のステップS15の詳細に対応する。
制御部20は、温度検出部15から検出信号を入力して温度値を取得して一時記憶し(ステップS501)、取得した温度値に基づいて容器Dの温度がA以下であるか否かを判断する(ステップS502)。Aは例えば「5℃」である。Aは後述するB及びCと共に書き換え可能にECU2に備えられている記憶媒体に記憶するようにしてもよい。
温度がA以下であると判断された場合(S502:YES)、制御部20は、容器ホルダの出力部13にて発光部が青色(寒色)で点灯されるように制御信号を出力部22から出力する(ステップS503)。制御部20は例えば、発光部に含まれる青色LEDを点灯させ、赤色LEDを消灯させる制御信号を出力する。
次に制御部20は入力部21により入力する検出信号から荷重値を取得し(ステップS504)、閾値以下に戻ったか否か、即ち押し込んだ状態から開放された状態であるか否かを判断する(ステップS505)。閾値より重いと判断された場合(S505:NO)、制御部20は処理をステップS504へ戻し、閾値以下に戻ったと判断されるまで待機する。
ステップS505にて閾値以下に戻ったと判断された場合(S505:YES)、制御部20は、出力部13にて検出された温度に応じた点灯を終了するように制御信号を出力部22から出力する(ステップS506)。ステップS506にて具体的には、元々点灯(又は消灯)していた発光色(加熱中は赤色、冷却中は青色)に戻すように制御信号を出力する。そして制御部20は、温度検出処理を終了させ、処理を図5のフローチャートへ戻し処理が終了する。
ステップS502にて温度がAよりも高いと判断された場合(S502:NO)、制御部20は、温度がB以下であるか否かを判断する(ステップS507)。Bは例えば「20℃」である。
温度がB以下であると判断された場合(S507:YES)、制御部20は、容器ホルダの出力部13にて発光部が青紫色(青色よりも暖色に近い)で点灯されるように制御信号を出力部22から出力し(ステップS508)、処理をステップS504へ進める。ステップS508において制御部20は例えば、発光部に含まれる青色LEDを80%点灯させ、赤色LEDを20%の強度で点灯させる制御信号を出力する。
ステップS507にて温度がBよりも高いと判断された場合(S507:NO)、制御部20は、温度がC以下であるか否かを判断する(ステップS509)。Cは例えば「40℃」である。
温度がC以下であると判断された場合(S509:YES)、制御部20は、容器ホルダの出力部13にて発光部が赤紫色(青紫色よりも暖色に近い)で点灯されるように制御信号を出力部22から出力し(ステップS510)、処理をステップS504へ進める。ステップS510において制御部20は例えば、発光部に含まれる青色LEDを20%点灯させ、赤色LEDを80%の強度で点灯させる制御信号を出力する。
ステップS509にて温度がCよりも高いと判断された場合(S509:NO)、制御部20は、容器ホルダの出力部13にて発光部が赤色(暖色)で点灯されるように制御信号を出力部22から出力し(ステップS511)、処理をステップS504へ進める。
上述した容器ホルダの構成、及びECU2の制御部20による制御により、容器ホルダの保温部11による加熱、冷却、及び保温無のいずれか選択された状態が、光の色によって表現される。ユーザは容器ホルダに容器Dを収容して、現在加熱中であるのか若しくは冷却中であるのか、又は保温機能がオフ状態であるのかを認識することができる。
また、上述した容器ホルダによる加熱、冷却又は保温無は、収容部102を容器Dごと回転させるという操作によって選択される。所謂スイッチの切り替え操作とは異なり、ユーザは容器Dを容器ホルダ内に収容させる動作と一連の動作によって加熱又は冷却を切り替えることが可能となるから操作性が向上する。
(実施の形態2)
実施の形態2における容器ホルダは、以下に示すように保温部11の配置及び出力部13の位置が異なる以外は実施の形態1における容器ホルダ同様の構成であり、同様にドアポケットPの内部底面に取り付けられている。したがって共通する構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。また、実施の形態2における容器ホルダにおける保温部11、出力部13等の制御は、ECU2ではなく容器ホルダの底部101内に配置される基板上の回路によって実現される。
図7は、実施の形態2における容器ホルダの模式上面図であり、図8及び図9は、容器ホルダの模式断面図である。図8は、図7中に示すA−A´線による断面図であり、図9は、図7中に示すB−B´線による断面図である。
実施の形態2における容器ホルダにおいては、出力部13は、円筒部の内面の複数箇所(例えば4箇所)に、保温部11の間に配置されている。これにより、出力部13の発光部からの光は、容器Dが収容されている場合、容器Dの周壁の凹凸の隙間から漏れ出る。なお出力部13は円筒部の端面に配置されていてもよい。実施の形態2における容器ホルダにおいては、保温部11は底部101の一面上にも、荷重検出部12と共に設けられている。
図10は、実施の形態2における容器ホルダの構成を示すブロック図である。実施の形態2においては、上述したように容器ホルダの底部101の更に底部分に、制御部18と、荷重検出部12、回転検出部14、及び温度検出部15から出力される信号を処理する処理回路、並びに電源部19が形成された基板が配置される。電源部19は、車載バッテリと接続されるように配線されるとよい。各構成部における処理、及び制御部18による制御処理は実施の形態1におけるECU2の制御部20による処理と同様であるから、詳細な説明を省略する。
実施の形態2に示したように、保温部11、出力部13及びその他構成部の配置については特に限定されない。ただし保温部11は温度調整の効率性を考慮して設計されるべきであり、出力部13は容器ホルダがドアポケットPの内部底面に配置されるか、インストルメントパネル付近に設置されるかなどに応じて、運転者の視界を妨げないように設計されるべきである。
また実施の形態2に示したように、保温部11及び出力部13を制御する制御部18(20)の配置は、容器ホルダ内、又は外部装置であってもよい。
更に実施の形態1及び2では、容器ホルダの保温部11により加熱とするか冷却とするかを容器ホルダの収容部102の回転を回転検出部14にて検出して選択する構成とした。しかしながら、加熱、冷却及び保温無のいずれの状態とするかの選択は他のスイッチ制御で実現してもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 ホルダ本体
101 底部
102 収容部
11 保温部
12 荷重検出部
13 出力部
14 回転検出部
15 温度検出部
18 制御部(選択部)
2 ECU(選択装置)
20 制御部(選択部)
21 入力部
22 出力部

Claims (7)

  1. 容器を収容し、前記容器を加熱又は冷却する保温部を備える容器ホルダにおいて、
    筒状であって容器を収容する収容部と、
    前記保温部による加熱、冷却、及び保温無のいずれかを選択する選択部と、
    該選択部による選択内容に応じて光又は音を出力する出力部と
    を備えることを特徴とする容器ホルダ。
  2. 前記収容部は前記容器を把持し、
    前記収容部を回転可能に支持する底部と、
    前記底部に対する前記収容部の回転を検出する回転検出部と
    を更に備え、
    前記選択部は、前記回転検出部における検出結果に応じて加熱、冷却、及び保温無のいずれかを選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の容器ホルダ。
  3. 前記出力部は、前記底部又は収容部の内面、側面、及び端面のいずれかに設けられ、加熱、冷却、及び保温無のいずれかの選択に応じて異なる色の光を出力する発光部を有すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の容器ホルダ。
  4. 前記容器の温度を検出する温度検出部を更に備え、
    前記出力部は、前記温度検出部による検出結果に応じて異なる色の光を出力する発光部を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の容器ホルダ。
  5. 前記容器の重さを検出する荷重検出部を更に備え、
    前記温度検出部は、前記荷重検出部により前記容器の重さよりも重い所定の重さ以上の重さを検出した場合に温度を検出する
    ことを特徴とする請求項4に記載の容器ホルダ。
  6. 容器を収容し、前記容器を加熱又は冷却する保温部を備える容器ホルダと、前記保温部による加熱、冷却及び保温無の内のいずれかを選択する選択部を有する選択装置とを含む容器保温システムであって、
    前記容器ホルダは、
    筒状であって容器を収容する収容部と
    前記保温部の状態を示す光又は音を出力する状態出力部と
    を備え、
    前記選択装置は、
    前記選択部は加熱、冷却及び保温無のいずれかを選択し、加熱、冷却及び保温無のいずれかを指示する指示信号を前記容器ホルダの温度調整部へ出力し、
    選択した内容に応じた光の強弱若しくは色、又は音の強弱若しくは種類を指示する指示信号を前記状態出力部へ出力する
    ことを特徴とする容器保温システム。
  7. 前記容器ホルダの前記収容部は、前記容器を把持し、
    前記容器ホルダは更に、
    前記収容部を回転可能に支持する底部と、
    前記底部に対する前記収容部の回転を検出する回転検出部と
    を更に備え、
    前記選択装置は、前記回転検出部における検出結果を入力する入力部を更に備え、
    前記選択部は、前記入力部で入力した検出結果に応じて加熱、冷却、及び保温無のいずれかを選択する
    ことを特徴とする請求項6に記載の容器保温システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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