JP2016159653A - エアバッグ装置のカバー体 - Google Patents

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Abstract

【課題】一及び他の表皮体に別途の加工を施すことなくエアバッグの所望の展開特性を得ることができるエアバッグ装置のカバー体を提供する。【解決手段】対向部25のテアラインの少なくともいずれかの端部の延長上の位置にて開口部13に対向する縁部に切欠部30を切り欠き形成する。対向部25のテアラインの一側及び他側を覆う一及び他の表皮体22,23のテアラインに対向する縁部に位置する一及び他の接合部41,42の少なくともいずれか一方を背面側に折り曲げ、端部41a,42aを切欠部30に折り返して収納する。端部41a,42aの対向部25と開口部13との間での挟み込みを弱めることができる。エアバッグの膨張時に展開する扉部によって一及び他の接合部41,42の端部41a,42aを引き出しやすくし、扉部の展開動作を阻害しにくいので、一及び他の表皮体22,23に別途の加工を施すことなくエアバッグの所望の展開特性を得ることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、収納されたエアバッグに対向するカバー本体の対向部を複数の表皮体により覆うエアバッグ装置のカバー体に関する。
従来、例えば自動車のインストルメントパネル部やステアリングホイールなどの被設置部に配置されるエアバッグ装置が知られている。このエアバッグ装置は、箱状をなすケース体を備え、このケース体の内側に、折り畳まれたエアバッグと、このエアバッグを膨張させるガスを噴射するインフレータとを収納しているとともに、ケース体の上側の開口部がカバー体により覆われている。そして、このカバー体には、エアバッグに対向する対向部である蓋部に平面略H字状や平面略C字状などの破断可能な引き裂き目であるテアラインが形成され、このテアラインに囲まれた部分が扉予定部として区画形成されている。そして、自動車の衝突時などには、インフレータから膨張ガスが吹き込まれたエアバッグが、このエアバッグの膨出側を覆う扉予定部を押し上げ、その膨張の圧力によりテアラインを破断して蓋部からドアフラップすなわち扉部が開くように構成されている。
このようなエアバッグ装置において、近年、美観の向上などを目的として皮革などの表皮体により蓋部の表面を覆った構成が知られている。この構成の場合、テアラインからの扉部の開裂を表皮体によって妨げないように、テアラインを挟んで一側と他側とをそれぞれ覆う一及び他の表皮体を、テアラインに対向する縁部の位置で巻き込んで互いに縫製して接合している。すなわち、これら一及び他の表皮体が互いの境界位置をテアラインに沿わせた状態で配置されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2009−248907号公報 (第4−7頁、図1−7)
上述の構成の場合、カバー体を被設置部に取り付けたときに、蓋部の縁部と被設置部との間に各表皮体の巻き込み部分の端部が挟み込まれるため、テアラインの開裂によって扉部が展開する際に、この挟み込まれた端部の位置で扉部が各表皮体により引っ張られ、扉部による各表皮体の押し上げが規制される。したがって、各表皮体が、挟み込まれた端部の位置で扉部の円滑な展開を妨げないようにするために、例えば各表皮体にもテアラインを施すなどの加工が別途必要になる。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、一及び他の表皮体に別途の加工を施すことなくエアバッグの所望の展開特性を得ることができるエアバッグ装置のカバー体を提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグ装置のカバー体は、被設置部に嵌合され、収納されたエアバッグを覆う対向部、この対向部に設けられ、この対向部を区画し、前記エアバッグの膨張展開時に開裂して複数の扉部を形成するテアライン、及び、このテアラインの少なくともいずれかの端部の延長上の位置で前記被設置部に対向する前記対向部の縁部に切り欠き形成された切欠部を備えたカバー本体と、このカバー本体の対向部の前記テアラインの一側を覆う一の表皮体と、前記カバー本体の対向部の前記テアラインの他側を覆う他の表皮体とを備え、前記一及び他の表皮体は、前記テアラインに対向する縁部に互いに接合される一及び他の接合部を有し、これら一及び他の接合部は、少なくともいずれか一方が背面側に折り曲げられ、それぞれの端部が前記切欠部に折り返されて収納されているものである。
請求項2記載のエアバッグ装置のカバー体は、請求項1記載のエアバッグ装置のカバー体において、テアラインは、直線状に形成された直線部を有し、切欠部は、前記テアラインの直線部の両端部の位置で被設置部に対向する対向部の縁部にそれぞれ切り欠き形成されているものである。
請求項1記載のエアバッグ装置のカバー体によれば、対向部のテアラインの少なくともいずれかの端部の延長上の位置にて被設置部に対向する縁部に切欠部を切り欠き形成し、カバー本体の対向部のテアラインの一側及び他側を覆う一及び他の表皮体のテアラインに対向する縁部に位置する一及び他の接合部の少なくともいずれか一方を背面側に折り曲げ、それぞれの端部を切欠部に折り返して収納することで、これら端部の対向部と被設置部との間での挟み込みを弱めることができる。そこで、エアバッグの膨張時に展開する扉部によって一及び他の接合部の端部が引き出されやすくなり、扉部の展開動作を阻害しにくいので、一及び他の表皮体に別途の加工を施すことなくエアバッグの所望の展開特性を得ることができる。
請求項2記載のエアバッグ装置のカバー体によれば、請求項1記載のエアバッグ装置のカバー体の効果に加え、切欠部をテアラインの直線部の両端部の位置で被設置部に対向する対向部の縁部にそれぞれ切り欠き形成することで、一及び他の接合部の両端部をこれら切欠部にそれぞれ収納することにより、エアバッグの膨張時に展開する扉部によって一及び他の接合部の両端部が容易に引き出され、扉部の展開動作をより阻害しにくく、一及び他の表皮体に別途の加工を施すことなくエアバッグの所望の展開特性をより容易に得ることができる。
本発明のエアバッグ装置のカバー体の第1の実施の形態を示し、(a)は図5のI−I相当位置の断面図、(b)は(a)のII−II相当位置の断面図である。 同上カバー体の一及び他の接合部近傍を背面側から示す斜視図である。 同上カバー体の扉部の展開状態を示す斜視図である。 同上カバー体の分解斜視図である。 同上カバー体の被設置部への設置状態を示す斜視図である。 同上カバー体を備えたエアバッグ装置の一部を示す断面図である。 本発明のエアバッグ装置のカバー体の第2の実施の形態を示し、(a)はカバー体の斜視図、(b)はカバー体の被設置部への設置状態を示す正面図である。 本発明のエアバッグ装置のカバー体の第3の実施の形態を示し、(a)はカバー体の斜視図、(b)はカバー体の被設置部への設置状態を示す正面図である。 本発明のエアバッグ装置のカバー体の第4の実施の形態の一部を示す横断面図である。 本発明のエアバッグ装置のカバー体の第5の実施の形態の一部を示す横断面図である。 本発明のエアバッグ装置のカバー体の第6の実施の形態を示すカバー本体の一部の横断面図である。 本発明のエアバッグ装置のカバー体の第7の実施の形態を示すカバー本体の一部の横断面図である。
以下、本発明のエアバッグ装置のカバー体の第1の実施の形態を図面を参照して説明する。
図6において、10はエアバッグ装置で、このエアバッグ装置10は、例えば自動車のインストルメントパネル部12の上部に開口された被設置部としての開口部13に備えられる助手席乗員用のエアバッグ装置10を構成するものである。そして、インストルメントパネル部12は、車室の前部に車幅方向の略全長に亘り設けられ、このインストルメントパネル部12の上方には、図示しないフロントウィンドウガラスが位置している。そして、このインストルメントパネル部12の内部には、助手席の乗員に対向して、エアバッグ装置10が設置されている。そして、このエアバッグ装置10は、被取付部材でありリテーナとも呼ばれるケース体15と、このケース体15の下部に配置された図示しないインフレータと、ケース体15の上部に折り畳んで収納されたエアバッグ17と、このエアバッグ17すなわちケース体15の上部のケース体開口部15aを覆うカバー体18とを備えている。さらに、ケース体15の上部の外側面には、カバー体18に係止される被取付部として断面略C字状などのフック15bが取り付けられている。また、インフレータは、燃焼タイプ(パイロタイプ)、あるいはガスを圧縮して貯留するストアードタイプ、これらを組み合わせたハイブリッドタイプなど、各種のインフレータが用いられる。そして、このエアバッグ装置10は、ケース体15が、図示しないブラケットを介して車体側部材に取り付けられている。
そして、このエアバッグ装置10を備えた自動車が衝突などすると、インフレータから供給されるガスによりエアバッグ17が膨張し、この膨張圧力により、カバー体18を破断し、エアバッグ17の膨出側である所定方向としての上方に向かってエアバッグ17が突出し、エアバッグ17が乗員の前方に膨張展開する。なお、以下、エアバッグ17の膨出側すなわち乗員側である所定方向を上方(図6などに示す矢印A方向)、正面側あるいは表面側とし、膨出側の反対側を下方(図6などに示す矢印B方向)、背面側あるいは裏面側として説明する。また、このエアバッグ装置10を自動車に取り付けた状態における前後方向及び両側方向を、前後方向及び両側方向として説明するが、エアバッグ装置10の取付状態は、この構成に限られず、例えば、膨出側が後側上方あるいは後方に向かう状態で取り付けることもできる。
そして、図1ないし図6に示すカバー体18は、エアバッグリッド、あるいはリッドなどとも呼ばれるもので、カバー本体21と、このカバー本体21に取り付けられた一及び他の表皮体22,23とを一体的に備え、自動車用の内装パネルであるインストルメントパネル部12に一体的に構成されるいわゆるシームレスリッドあるいはシームレスインパネと呼ばれる内装部材を構成している。
カバー本体21は、単数、あるいは複数の合成樹脂製などの部材により構成されており、インストルメントパネル部12の一部を構成する対向部25と、この対向部25と一体的に設けられてケース体15のフック15bが取り付けられる取付部としての取付片部26とを備えている。
対向部25は、蓋部とも呼ばれ、収納されたエアバッグ17を覆うもので、インストルメントパネル部12の開口部13から外部に露出し、車室の前部に車幅方向に長手状であり、全体が略板状に形成されている。この対向部25の開口部13の内縁部13aに対向する外縁部は、本実施の形態では、車幅方向に沿って直線状の一対の第1辺部である長辺部28,28と、前後方向に沿って直線状で長辺部28,28よりも長さが短い第2辺部である一対の短辺部29,29を備えており、短辺部29,29に切欠部30,30がそれぞれ切り欠き形成されている。また、この対向部25には、背面側すなわち裏面側に、ケース体15の上部のケース体開口部15aに略対向して、脆弱部としてのテアライン31が形成されており、このテアライン31により外縁部が区画された部分が前後一対の扉予定部32,32となっているとともに、このテアライン31の外方、すなわち扉予定部32,32を囲む部分が非展開部である外郭部33となっている。
長辺部28,28及び短辺部29,29は、それぞれ開口部13の内縁部13aに対して一及び他の表皮体22,23の厚みと略等しい距離、離間されて対向している。
切欠部30,30は、後述する一及び他の表皮体22,23の縁部を収納するもので、短辺部29,29の中央部に切り欠き形成され、開口部13の内縁部13aに対向する位置となっている。この切欠部30,30は、本実施の形態では、対向部25の外方に向かって、換言すれば開口部13の内縁部13aに向かって拡開状となる四角形状(台形状)に形成されている。また、この切欠部30,30は、対向部25の外縁部である短辺部29,29に対して、少なくとも一及び他の表皮体22,23の厚み以上、内方に窪んでいる。
また、テアライン31(図4)は、テア、テア溝、破断予定部、開裂予定溝、扉予定線部あるいは破断部などとも呼び得る薄肉部で、扉予定部32及び外郭部33よりも脆弱で、破断可能及び変形容易な弱部である。このテアライン31は、エアバッグ17を所望の展開特性で展開させることができれば任意の形状とすることができるが、本実施の形態では、対向部25の略中央部を車幅方向に沿って長手直線状に延びる第1のテア部としての直線部31aと、この直線部31aの両端部にて前後方向に直線状に延びる第2のテア部としての端部区画線部31b,31bとを有した略H字状となっている。このテアライン31は、射出成形時に金型のキャビティの形状により成形され、鈍角状に下方に開く断面三角状の溝部となっており(図6)、例えば直線部31aが最も厚さ寸法が小さい最薄部となっている。そして、このテアライン31の直線部31aの両端部の延長上に切欠部30,30が位置している。すなわち、切欠部30,30が、直線部31aの両端部に対して離間されたこの直線部31aの両端部の延長上の位置で開口部13の内縁部13aに対向する対向部25の縁部である短辺部29,29にそれぞれ切り欠き形成されている。
また、各扉予定部32は、通常時に折り畳んで収納されたエアバッグ17の膨出側を覆い、エアバッグ17の膨出時には扉部35,36(図3)を構成する部分である。各扉予定部32(扉部35,36)は、エアバッグ17を所望の展開特性で展開させることができれば任意の形状とすることができるが、本実施の形態では、それぞれテアライン31により区画される四角形状に形成されている。
外郭部33は、エアバッグ17の膨張時にも展開することなくインストルメントパネル部12に保持されることでテアライン31に応力を集中させて扉部35,36の展開を補助するもので、本実施の形態では、各扉予定部32を囲む四角形枠状となっている。また、この外郭部33の背面側である裏面側には、図示しないが、カバー体18をインストルメントパネル部12に対して係止部材であるクリップなどを介して係止するための係止凸部が複数突設されている。これら係止凸部に配置されたクリップは、インストルメントパネル部12の開口部13の内縁部13aからこの開口部13の内方へと延出された支持部13b(図1(a))に設けられた図示しない係止孔に挿入されている。
取付片部26は、立ち壁、あるいはリテーナ取付用縦壁とも呼び得るもので、テアライン31を囲んで例えば四角筒状に形成されている。そして、この取付片部26の長手となる前後に対向する面部には、図示しないが、それぞれ取付部であり四角状の角孔である取付孔複数形成され、これら取付孔に、ケース体15に設けたフック15bが係止され、カバー体18とケース体15とが連結されている。
そして、一及び他の表皮体22,23は、対向部25の表面側を覆って外観や触感を向上するもので、天然皮革、人工皮革、あるいは軟質の樹脂などにより例えば四角形のシート状に形成されている。これら一及び他の表皮体22,23は、同じ材質のものでもよいし、互いに異なる材質のものでもよい。一の表皮体22は、対向部25のうち、テアライン31の直線部31aの一側である前側全体を覆っている。また、他の表皮体23は、対向部25のうち、テアライン31の直線部31aの他側である後側全体を覆っている。さらに、一及び他の表皮体22,23は、テアライン31の直線部31aの位置に沿って互いに対向する縁部の位置が、互いに接合される一及び他の接合部41,42となっている。これら一及び他の接合部41,42は、一及び他の表皮体22,23の背面側である対向部25の表面上に折り返されて重ねられた一及び他の巻き込み部であり、対向部25の表面に対して、一及び他の表皮体22,23の他の部分よりも(上側に)突出している。また、これら一及び他の接合部41,42は、本実施の形態では、テアライン31の直線部31aを跨ぐ縫製部44を介して互いに接合されている。この縫製部44は、テアライン31を破断させるエアバッグ17の膨張圧力によって破断可能に設けられている。
また、一及び他の表皮体22,23には、対向部25の長辺部28,28を裏面側まで巻き込んで覆う一及び他の第1被覆部46,47と、対向部25の短辺部29,29を裏面側まで巻き込んで覆う一の第2被覆部48,48及び他の第2被覆部49,49とが設けられている。したがって、一及び他の接合部41,42の各端部41a,42aは、それぞれ一の第2被覆部48及び他の第2被覆部49を構成しているため、一及び他の表皮体22,23が二重に折り重ねられて巻き込まれる部分となっており(図2)、切欠部30内に折り返されて収納され、対向部25の外縁部である短辺部29に対して一及び他の表皮体22,23の厚み以上に外方(開口部13の内縁部13a側)へと突出しないようになっている(図1(b))。さらに、一及び他の表皮体22,23には、一及び他の接合部41,42に対して離間された位置に、それぞれこれら一及び他の接合部41,42に沿って、一及び他の飾り縫い部である一及び他のステッチ部51,52が設けられている。なお、これら一及び他の表皮体22,23は、例えばカバー本体21に対して一体的にインサート成形してもよいし、別途成形したカバー本体21に後工程で取り付けてもよい。
そして、図6に示す状態からエアバッグ装置10が作動し、インフレータからエアバッグ17にガスが噴射されてエアバッグ17が膨出すなわち膨張展開すると、このエアバッグ17がケース体15内で膨張する膨張圧力が扉予定部32,32を押し上げることにより、テアライン31にエアバッグ17の膨張圧力が作用し、扉予定部32,32が両側部から中央部へと徐々に膨出するように隆起していく。この隆起にしたがい、一及び他の表皮体22,23は扉予定部32,32によって前後に引っ張られ、切欠部30,30に収納されていた一及び他の接合部41,42の各端部41a,42aが切欠部30,30から引き出されていくとともに、テアライン31の直線部31aに沿って位置する一及び他の表皮体22,23の一及び他の接合部41,42では、縫製部44に応力が集中してこの縫製部44が破断を開始する。そして、テアライン31全体の破断に伴い縫製部44が破断して一及び他の表皮体22,23が一及び他の接合部41,42の端部41a,42aを除く位置で離間され、扉予定部32,32がテアライン31(直線部31a及び端部区画線部31b,31b)の位置で切り離されて扉部35,36が形成されて、これら扉部35,36が回動すなわち展開し(図3)、エアバッグ17が膨出する。
このように、本実施の形態によれば、対向部25のテアライン31(直線部31a)の少なくともいずれかの端部の延長上の位置にてインストルメントパネル部12の開口部13の内縁部13aに対向する縁部に切欠部30を切り欠き形成し、カバー本体21の対向部25のテアライン31(直線部31a)の一側及び他側を覆う一及び他の表皮体22,23のテアライン31(直線部31a)に対向する縁部に位置する一及び他の接合部41,42を背面側に折り曲げ、それぞれの端部41a,42aを切欠部30に折り返して収納することで、これら端部41a,42aの位置での対向部25と開口部13の内縁部13aとの間の隙間を大きくして一及び他の表皮体22,23を逃がし、これら端部41a,42aの対向部25と開口部13の内縁部13aとの間での挟み込みを弱め、押しつぶしを抑制することができる。そこで、エアバッグ17の膨張時に展開する扉部35,36によって一及び他の接合部41,42の端部41a,42aが引き出されやすくなり、一及び他の表皮体22,23が扉部35,36を端部41a,42aの位置で引っ張りにくく、扉部35,36の展開動作(開放)を阻害しにくいので、一及び他の表皮体22,23に別途の加工を施すことなくエアバッグ17の所望の展開特性を得ることができる。
特に、切欠部30をテアライン31の直線部31aの両端部の位置で開口部13に対向する対向部25の縁部にそれぞれ切り欠き形成することで、一及び他の接合部41,42の両端部41a,42aをこれら切欠部30にそれぞれ収納することにより、エアバッグ17の膨張時に展開する扉部35,36によって一及び他の接合部41,42の両端部41a,42aが容易に引き出され、扉部35,36の展開動作をより阻害しにくく、一及び他の表皮体22,23に別途の加工を施すことなくエアバッグ17の所望の展開特性をより容易に得ることができる。
そして、一及び他の接合部41,42は、少なくともいずれか一方、本実施の形態では両方をそれぞれ一及び他の表皮体22,23の背面側に折り曲げて巻き込んでいるため、美観を損なわない。
しかも、一及び他の表皮体22,23への別途の加工が不要であるため、新たな設備を導入することなく実現可能な構成であるとともに、エアバッグ17(扉部35,36)の展開により破断しやすくするためのテア加工をせずに済むので、このようなテア加工をした場合の強度の維持が容易でない合成皮革であっても適用することができ、一及び他の表皮体22,23の材質を幅広く選択できる。
次に、第2の実施の形態を図7を参照して説明する。なお、上記の第1の実施の形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施の形態は、エアバッグ装置10が、ハンドルであるステアリングホイール55に取り付けられる、運転席用(ドライバ)エアバッグ装置である。
図7(b)に示すステアリングホイール55は、操縦装置である図示しないステアリングシャフトに接続されるボス部57と、このボス部57の周囲に位置する把持部としての例えば円環状のリム部58と、ボス部57とリム部58とを連結するスポーク部59とを備え、ボス部57上にてスポーク部59の間の位置が、エアバッグ装置10を設置する被設置部60となっている。本実施の形態では、スポーク部59は、例えば上側の左右両側と左右方向の中央部の下側との3本が設定されている。
また、図7(a)に示すエアバッグ装置10のカバー体18は、対向部25が例えばほぼボス部57の形状に沿って形成されてボス部57及びスポーク部59の一部を覆っており、この対向部25に装飾部材としてのエンブレム62が取り付けられている。なお、このエンブレム62は、必須の構成ではない。さらに、テアライン31は、エンブレム62を避けて車幅方向である左右方向(9時−3時方向)に沿って対向部25に形成されている。すなわち、テアライン31は、例えば車幅方向に沿って直線状に延びる直線部31c,31c間を連結して、エンブレム62を迂回する例えば円弧状の迂回部31dが形成され、直線部31c,31cの迂回部31dと反対側の端部に、これら直線部31c,31cと交差して対向部25の外縁部に沿って延びる端部区画線部31e,31eが形成されている。そして、直線部31c,31cの迂回部31d,31dと反対側の端部の延長上の位置にこの直線部31c,31cの端部と離間されて切欠部30,30が切り欠き形成されている。すなわち、切欠部30,30は、対向部25の左右両側部に位置し、本実施の形態では、被設置部60において、ステアリングホイール55の上側の左右両側のスポーク部59,59の位置に対向している(図7(b))。
さらに、一及び他の表皮体22,23は、対向部25のテアライン31の上側及び下側を覆って配置され、一及び他の接合部41,42の左右の各端部41a,42aが切欠部30,30に折り返されて収納されている。
そして、この構成の場合でも、対向部25と被設置部60(上側のスポーク部59,59)との間で挟み込まれる一及び他の接合部41,42の端部41a,42aを切欠部30,30に折り返して収納することで、これら端部41a,42aの位置での対向部25と被設置部60(上側のスポーク部59,59)との間の隙間を大きくして、これら端部41a,42aの対向部25と被設置部60(上側のスポーク部59,59)との間での挟み込みを弱め、エアバッグ17の膨張時に展開する扉部35,36によって一及び他の接合部41,42の端部41a,42aを引き出しやすくして、上記の第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、第3の実施の形態を、図8を参照して説明する。なお、上記の各実施の形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第3の実施の形態は、上記第2の実施の形態のステアリングホイール55に取り付けるエアバッグ装置10のカバー体18のテアライン31が、例えば上下方向(12時−6時方向)に沿って形成されているものである。
すなわち、本実施の形態では、図8(a)に示すように、テアライン31が、例えば上下方向に沿って直線状に延びる直線部31c,31c間を連結して、エンブレム62を迂回する例えば円弧状の迂回部31dが形成され、下側の直線部31cの迂回部31dと反対側の端部に、この直線部31cと交差して対向部25の外縁部に沿って延びる端部区画線部31eが形成されている。そして、この下側の直線部31cの迂回部31dと反対側の下端部の延長上の位置にこの直線部31cの端部と離間されて切欠部30が切り欠き形成されている。すなわち、切欠部30は、対向部25の左右方向の中央部の下側に位置し、本実施形態では、被設置部60において、ステアリングホイール55の下側のスポーク部59の位置に対向している(図8(b))。
さらに、一及び他の表皮体22,23は、対向部25のテアライン31の左側及び右側を覆って配置され、一及び他の接合部41,42の下側の端部41a,42aが切欠部30に折り返されて収納されている。なお、被設置部60との間で挟み込まれない一及び他の接合部41,42の上側の端部41a,42aについては、特に対向部25に切欠部30を設ける必要はない。
そして、この構成の場合でも、対向部25と被設置部60(下側のスポーク部59)との間で挟み込まれる一及び他の接合部41,42の端部41a,42aを切欠部30に折り返して収納することで、これら端部41a,42aの位置での対向部25と被設置部60(下側のスポーク部59)との間の隙間を大きくして、これら端部41a,42aの対向部25と被設置部60(下側のスポーク部59)との間での挟み込みを弱め、エアバッグ17の膨張時に展開する扉部35,36によって一及び他の接合部41,42の端部41a,42aを引き出しやすくして、上記の各実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
そして、上記の第2及び第3の実施の形態に示すように、テアライン31は、直線状である必要はなく、一部に曲線部を含んでいてもよいし、全体が曲線状であってもよい。
なお、上記の第2及び第3の実施の形態において、ステアリングホイール55のリム部58は円環状でなくてもよく、円弧の一部に沿って形成されている形状など、様々な形状とすることができる。
また、スポーク部59は、3本に限らず、4本や2本としてもよい。この場合でも、カバー体18の対向部25の縁部の被設置部60にてスポーク部59と対向する位置に位置するようにテアライン31及び切欠部30を設定することで、同様の作用効果を奏することができる。
また、上記の各実施の形態において、一及び他の表皮体22,23の一及び他の接合部41,42は、それぞれ背面側に巻き込むように折り返す形態だけでなく、少なくともいずれか一方を背面側に折り曲げて一及び他の表皮体22,23の背面側で互いに接合処理する形態であれば、一方の背面側に他方を重ねるなど、任意の形態を採用することができる。例えば、図9に示す第4の実施の形態のように、他の接合部42を他の表皮体23の背面側に巻き込み、一の接合部41を他の接合部42の背面側に重ねるようにして縫製部44により厚み方向に接合する構成とすることもできる。この場合、切欠部30は、非対称な形状とすることができる。
さらに、例えば一及び他の接合部41,42を背面側へと略直角状に屈曲させて互いに隣接させ、縫製部44によって互いに接合する場合には、切欠部30の形状を、例えば図10に示す第5の実施の形態のように、対向部25の外方に向かって拡開しない、単なる長方形状(四角形状)としてもよい。この場合には、切欠部30を一及び他の表皮体22,23の厚み分のみ形成すればよく、切欠部30をより小型化できるとともに、例えば対向部25の表面側にも切欠部30に連続して溝部をテアライン31上に沿って形成することで、一及び他の接合部41,42を一及び他の表皮体22,23の他部と同様に対向部25の表面に沿わせることができる。
また、切欠部30の形状は、図11に示す第6の実施の形態のように、例えば対向部25の外方に向けて拡開する三角形状としてもよい。この場合、この切欠部30に収納される一及び他の接合部41,42の端部41a,42aの形状に応じて、切欠部30は略対称な形状(二等辺三角形状)としてもよいし、辺の傾斜が異なる非対称な形状としてもよい。
さらに、切欠部30の形状は、図12に示す第7の実施の形態のように、例えば円弧状(半円弧状)としてもよい。この場合、この切欠部30に収納される一及び他の接合部41,42の端部41a,42aの形状に応じて、対称形状としてもよいし、一部の曲率が異なるなどの非対称な形状としてもよい。また、切欠部30は、楕円形状などとしてもよいし、一部に直線状の部分などを有する形状としてもよい。
すなわち、切欠部30の形状としては、一及び他の接合部41,42の端部41a,42aを無理なく収納できる形状であれば、様々な態様とすることが可能である。
そして、上記の各実施の形態において、表皮体は2つに限らず、3つ以上用いることもできる。この場合にも、切欠部によって表皮体同士の接合部の端部を収納することで、同様の作用効果を奏することができる。
本発明は、例えば助手席用、あるいは運転席用のエアバッグ装置として好適に用いることができる。
10 エアバッグ装置
13 被設置部としての開口部
17 エアバッグ
18 カバー体
21 カバー本体
22 一の表皮体
23 他の表皮体
25 対向部
30 切欠部
31 テアライン
31a 直線部
35,36 扉部
41 一の接合部
42 他の接合部
60 被設置部

Claims (2)

  1. 被設置部に嵌合され、収納されたエアバッグを覆う対向部、この対向部に設けられ、この対向部を区画し、前記エアバッグの膨張展開時に開裂して複数の扉部を形成するテアライン、及び、このテアラインの少なくともいずれかの端部の延長上の位置で前記被設置部に対向する前記対向部の縁部に切り欠き形成された切欠部を備えたカバー本体と、
    このカバー本体の対向部の前記テアラインの一側を覆う一の表皮体と、
    前記カバー本体の対向部の前記テアラインの他側を覆う他の表皮体とを備え、
    前記一及び他の表皮体は、前記テアラインに対向する縁部に互いに接合される一及び他の接合部を有し、
    これら一及び他の接合部は、少なくともいずれか一方が背面側に折り曲げられ、それぞれの端部が前記切欠部に折り返されて収納されている
    ことを特徴とするエアバッグ装置のカバー体。
  2. テアラインは、直線状に形成された直線部を有し、
    切欠部は、前記テアラインの直線部の両端部の位置で被設置部に対向する対向部の縁部にそれぞれ切り欠き形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置のカバー体。
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