JP2016159580A - ブレイク装置 - Google Patents
ブレイク装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016159580A JP2016159580A JP2015042200A JP2015042200A JP2016159580A JP 2016159580 A JP2016159580 A JP 2016159580A JP 2015042200 A JP2015042200 A JP 2015042200A JP 2015042200 A JP2015042200 A JP 2015042200A JP 2016159580 A JP2016159580 A JP 2016159580A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- break
- scribe line
- unit product
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)
- Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
Abstract
【課題】基板コーナー部の単位製品のピックアップ時に、端材とこじれることなく取り出せるブレイク装置を提供する。【解決手段】四方の周辺に端材領域P1、P2を残した状態で、互いに直交するスクライブラインS1、S2により複数の単位製品領域M1が区分けされた基板Mを、スクライブラインS1、S2に沿ってブレイクして単位製品M1’と端材T1、T2とを切り出すブレイク装置であって、コンベア3と水蒸気噴射部5を備え、水蒸気噴射部5から噴射された水蒸気による熱膨張によって基板M表面のスクライブラインS1、S2の亀裂を厚み方向に浸透させてスクライブラインS1、S2をブレイクする第一ブレイク機構Aと、少なくとも基板送り方向先端側並びに後端側に位置する基板送り方向と直交するX方向のスクライブラインS1の両端部分をブレイクする押圧部材11を備えた第二ブレイク機構Bとからなる構成とする。【選択図】図2
Description
本発明は、ガラス等の脆性材料基板をスクライブラインに沿ってブレイクするためのブレイク装置に関する。特に本発明は、薄板のガラス基板(マザー基板)を、その表面に形成されたスクライブラインに沿ってブレイクして単位製品を切り出すのに適したブレイク装置に関する。
通常、マザー基板(以下、単に「基板」という)から単位製品を切り出すには、図5に示すように、まず基板Mの表面に互いに直交するX方向のスクライブラインS1並びにY方向のスクライブラインS2を加工し、次の工程でこれらのスクライブラインS1、S2に沿ってブレイクすることによって単位製品領域M1を切り出している。この場合、切り出された単位製品領域M1の端面精度を高めるために、基板Mの四辺近傍には端材T1、T2が形成されており、この端材T1、T2は、ブレイク時に切り離されて廃棄される。
基板をスクライブラインに沿ってブレイクする方法の一つとして、例えば図7に示すようにブレイクバー21を用いるものがある。これによれば、クッションシート22上に載置した基板23に対し、スクライブライン24を設けた面とは反対側の面からブレイクバー21を押し付けて基板23を撓ませ、スクライブライン24の亀裂を厚み方向に浸透させてブレイクする。しかしこの方法では、一本のスクライブライン24をブレイクすることができる長尺のブレイクバー21を大きな荷重で基板23に押し付けて一挙にブレイクするため、基板23にかかる負荷が大きくなり、分断面が破壊されやすく端面強度が劣化しやすいといった課題がある。
また、上記のような負荷の大きい長尺のブレイクバーを用いず、小さな荷重でのブレイクが可能な方法として、特許文献1に示すようなローラブレイク方法がある。
この方法は、基板上面に形成したスクライブラインの脇をローラで押し付けながら転動させることにより、スクライブラインの亀裂を厚み全部に浸透させて基板をスクライブラインに沿ってブレイクするというものである。この方法では、スクライブラインより離れた箇所でスクライブラインを折り曲げるように撓ませるので、ブレイクの際の荷重は押圧刃の場合よりも小さくて済み、破壊などの発生を抑制できることから、特に、厚みが0.2〜0.5mmといった薄板ガラス基板のブレイクにおいて有効である。
この方法は、基板上面に形成したスクライブラインの脇をローラで押し付けながら転動させることにより、スクライブラインの亀裂を厚み全部に浸透させて基板をスクライブラインに沿ってブレイクするというものである。この方法では、スクライブラインより離れた箇所でスクライブラインを折り曲げるように撓ませるので、ブレイクの際の荷重は押圧刃の場合よりも小さくて済み、破壊などの発生を抑制できることから、特に、厚みが0.2〜0.5mmといった薄板ガラス基板のブレイクにおいて有効である。
また、長尺のブレイクバーを用いない別のブレイク方法として、特許文献2に示すようなスチームブレイク方法がある。
この方法は、スクライブラインが形成されたガラス基板の表面に、約100〜250℃の水蒸気をノズル部から噴射し、スクライブラインが形成された領域を熱と圧力によって集中的に膨張させてスクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させることにより、基板をスクライブラインに沿ってブレイクするというものである。この方法では、基板がブレイクバーやローラ等による機械的な押圧荷重を受けることがないため、押圧時の負荷による分断面の破壊をなくすことができると共に、互いに交差するX−Y方向の複数のスクライブラインを一挙にブレイクすることができるので、作業の効率化を図ることができるといったメリットがある。
この方法は、スクライブラインが形成されたガラス基板の表面に、約100〜250℃の水蒸気をノズル部から噴射し、スクライブラインが形成された領域を熱と圧力によって集中的に膨張させてスクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させることにより、基板をスクライブラインに沿ってブレイクするというものである。この方法では、基板がブレイクバーやローラ等による機械的な押圧荷重を受けることがないため、押圧時の負荷による分断面の破壊をなくすことができると共に、互いに交差するX−Y方向の複数のスクライブラインを一挙にブレイクすることができるので、作業の効率化を図ることができるといったメリットがある。
ところが、上述したスチームブレイクやローラブレイクでは、そのいずれもスクライブラインの端部がブレイクしにくいという問題点を有しており、その要因は、カッターホイールでスクライブラインを加工する際の手法にあるものと考えられる。
基板をカッターホイールでスクライブする方法には、「外切り」と「内切り」とがあり、基板の種類や厚み、用途によって、選択的に使い分けられている(特許文献3参照)。
前者の「外切り」は、図8(a)に示すように、カッターホイール25の最下端を基板23の表面(上面)よりわずかに下方まで降下させた状態で、基板23の片側端部の外側位置(スクライブ開始位置)にセットする。そしてセットした位置から水平移動させ、基板23端部に衝突させてイニシャルクラックを形成し、さらに所定のスクライブ圧で押圧しながら、カッターホイール25を水平移動させるようにしてスクライブを行う方法である。
この外切りの手法では、基板23端部でのカッターホイール25の刃先のかかり(食い込み)がよく、イニシャルクラックを容易に形成することができるとともに、加工されたスクライブラインは基板23の端部まで達しているため、次工程でのブレイクを容易かつ正確に行うことができる。
しかし、厚みが0.2〜0.5mmといった薄いガラス基板では、カッターホイールの基板端部での衝突時の衝撃によって基板端部にカケが生じたり、基板端部から破断して不規則な亀裂が先走りすることがあるため、薄板のブレイクには不向きである。
前者の「外切り」は、図8(a)に示すように、カッターホイール25の最下端を基板23の表面(上面)よりわずかに下方まで降下させた状態で、基板23の片側端部の外側位置(スクライブ開始位置)にセットする。そしてセットした位置から水平移動させ、基板23端部に衝突させてイニシャルクラックを形成し、さらに所定のスクライブ圧で押圧しながら、カッターホイール25を水平移動させるようにしてスクライブを行う方法である。
この外切りの手法では、基板23端部でのカッターホイール25の刃先のかかり(食い込み)がよく、イニシャルクラックを容易に形成することができるとともに、加工されたスクライブラインは基板23の端部まで達しているため、次工程でのブレイクを容易かつ正確に行うことができる。
しかし、厚みが0.2〜0.5mmといった薄いガラス基板では、カッターホイールの基板端部での衝突時の衝撃によって基板端部にカケが生じたり、基板端部から破断して不規則な亀裂が先走りすることがあるため、薄板のブレイクには不向きである。
後者の「内切り」は、図8(b)示すように、基板23の端縁から2〜10mm程度内側(スクライブ開始位置)でカッターホイール25を上方から下降させて基板23に所定のスクライブ圧で当接させ、押圧しながらカッターホイール25を水平移動させるようにしてスクライブを行う方法である。
この内切りの手法では、カッターホイール25が基板23端部と衝突するようなことがないため、基板端部にカケを生じるおそれがなく、薄板のブレイクには好適である。しかし、「内切り」であるが故に、スクライブされない部分がスクライブラインの端部付近に残り、このため、スクライブラインの端部付近がブレイクされにくいといった問題が生じる。
この内切りの手法では、カッターホイール25が基板23端部と衝突するようなことがないため、基板端部にカケを生じるおそれがなく、薄板のブレイクには好適である。しかし、「内切り」であるが故に、スクライブされない部分がスクライブラインの端部付近に残り、このため、スクライブラインの端部付近がブレイクされにくいといった問題が生じる。
このように、スクライブライン端部のブレイクが不完全である場合、図9で示すように、基板Mのコーナー部分の単位製品M1’に隣接するX方向の端材T1及びY方向の端材T2は、P1部並びにP2部においてブレイクが不十分であることから、L字形に繋がった状態で残ることになる。このため、単位製品M1’を吸着ユニットでピックアップしたときに、L字形の端材と単位製品M1’との間で端面同士がこじれて単位製品M1’の端面に傷がつき、端面強度が劣化するなどの弊害が発生する。
そこで本発明は上記課題に鑑み、基板のコーナー部分の単位製品をピックアップしたときに、端材との間でこじれ等の不具合が生じることなく取り出すことができ、しかも、効率よく迅速にブレイクすることができるブレイク装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では次のような技術的手段を講じた。すなわち、本発明のブレイク装置は、四方の周辺に端材領域を残した状態で、表面に互いに直交するスクライブラインを形成することにより複数の単位製品領域が区分けされた基板を、前記スクライブラインに沿ってブレイクすることにより単位製品と端材とを切り出すブレイク装置であって、前記基板を載置して搬送するコンベアと、前記基板の表面に水蒸気を吹き付ける水蒸気噴射部を備え、噴射された水蒸気による熱膨張によって前記基板表面のスクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させて前記スクライブラインをブレイクする第一ブレイク機構と、少なくとも基板送り方向先端側並びに後端側に位置する基板送り方向と直交するX方向のスクライブラインの両端部分をブレイクする押圧部材とを備えた第二ブレイク機構とを有している。
前記ブレイク装置は、第一及び第二ブレイク機構によって切り出された単位製品をピックアップして次のステージに搬送する吸着ユニットを備えた構成とするのがよい。また、前記第二ブレイク機構は前記第一ブレイク機構に取り付けられていてもよい。
本発明によれば、吸着ユニットにより基板のコーナー部分の単位製品をピックアップする際に、この単位製品に隣接するL字形の端材は、第二ブレイク工程により端材がX方向とY方向とで完全に分断されているので、従来のL字形で繋がった端材の場合に比べて、端材と単位製品との間で端面同士がこじれて傷がつくことを抑制し、分断面の端面強度を高めることができる。加えて、スクライブラインのブレイクは水蒸気による熱膨張によって行うものであるから、ブレイクバーやローラ等のような押圧時の衝撃による分断面の破壊を抑制し、きれいに分断することができるといった効果がある。
以下において、本発明のブレイク装置の詳細を、図1〜5を参照にして説明する。図5は本発明でブレイクされる基板の平面図である。この基板Mは0.2〜0.5mmの薄板ガラスであり、その表面に互いに直交するX方向のスクライブラインS1並びにY方向のスクライブラインS2が「内切り」の手法で予め形成されている。これにより、基板Mの四方の周辺にX方向の端材T1並びにY方向の端材T2を残した状態で、スクライブラインS1、S2によって区分けされた六つの単位製品領域M1が形成されている。
本発明のブレイク装置は、図1並びに図2に示すように、複数の輪体1…によって無端状に張設されたベルト2を有するコンベア3を備えている。ベルト2の上部平坦部分は、基板Mを載置してY方向に搬送する搬送路4を形成する。コンベア3は、原動機(図示略)によって駆動される。
コンベア3の搬送路4の上方には、コンベア3によって搬送される基板Mの表面に水蒸気を吹き付ける水蒸気噴射部5を備えた第一ブレイク機構Aが設けられている。水蒸気噴射部5は、コンベア3を跨ぐように配置されたビーム6に取り付けられている。水蒸気噴射部5は、基板送り方向、すなわち、Y方向に直交するX方向に沿って配置された複数の噴射口7を備えており、これにより、コンベア3上で搬送される基板Mに対してその幅方向(X方向)全域に水蒸気が吹き付けられるようにしてある。なお、噴射口7はX方向に延びる細長い形状としてもよい。
本実施例では、水蒸気噴射部5の位置を固定し、基板Mをコンベア3によってY方向に移動させることにより水蒸気を基板M上面全域に吹き付けるようにしたが、基板Mをコンベア3上で停止させておき、水蒸気噴射部5をY方向に移動させるようにしてもよい。また、基板Mの上面全域に対して同時に水蒸気を吹き付けることができるように多数の噴射口を設けるようにしてもよい。
なお、噴射口7から噴射される水蒸気は、水蒸気発生ユニット(図示略)で作られる。
本実施例では、水蒸気噴射部5の位置を固定し、基板Mをコンベア3によってY方向に移動させることにより水蒸気を基板M上面全域に吹き付けるようにしたが、基板Mをコンベア3上で停止させておき、水蒸気噴射部5をY方向に移動させるようにしてもよい。また、基板Mの上面全域に対して同時に水蒸気を吹き付けることができるように多数の噴射口を設けるようにしてもよい。
なお、噴射口7から噴射される水蒸気は、水蒸気発生ユニット(図示略)で作られる。
さらに、第一ブレイク機構Aの下流側でコンベア3の上方位置に、基板MのX方向のスクライブラインS1のうち、基板送り方向先端側並びに後端側のスクライブラインの端材領域部分P1を再度ブレイクする第二ブレイク機構Bが設けられている。
この第二ブレイク機構Bは、上記P1部分のみをブレイクする左右一対の押圧部材11、11を備えている。押圧部材11はヘッド12に昇降可能に保持され、ヘッド12はコンベア3を跨ぐように配置されたビーム13に、X方向へ移動調整可能に取り付けられている。
この第二ブレイク機構Bは、上記P1部分のみをブレイクする左右一対の押圧部材11、11を備えている。押圧部材11はヘッド12に昇降可能に保持され、ヘッド12はコンベア3を跨ぐように配置されたビーム13に、X方向へ移動調整可能に取り付けられている。
また、第二ブレイク機構Bの下流側でコンベア3の上方位置に、ブレイクされた単位製品M1’をピックアップして取り出す吸着ユニットCが設けられている。
この吸着ユニットCは、ブレイクされた単位製品M1’を吸着して持ち上げる吸着部材14を備え、吸着部材14はホルダ15に昇降可能に保持されている。また、ホルダ15は、X方向に延びる横梁16に対しX方向へ移動可能に保持され、横梁16は、吸着部材14と共に左右の水平なレール17に沿って次のステージ18まで移動できるように形成されている。
この吸着ユニットCは、ブレイクされた単位製品M1’を吸着して持ち上げる吸着部材14を備え、吸着部材14はホルダ15に昇降可能に保持されている。また、ホルダ15は、X方向に延びる横梁16に対しX方向へ移動可能に保持され、横梁16は、吸着部材14と共に左右の水平なレール17に沿って次のステージ18まで移動できるように形成されている。
次に、上記のブレイク装置を用いた基板のブレイク動作を説明する。
図1並びに図2に示すように、基板MをスクライブラインS1、S2が上側になるようにしてコンベア3の搬送路4上に載置する。そして、コンベア3を駆動して第一ブレイク機構Aの水蒸気噴射部5の下方を通過させる。そして通過時には、図3に示すように、噴射口7から基板Mの表面全域に100〜250℃の水蒸気を吹き付ける。水蒸気の温度は、ブレイクされる基板Mの厚みや素材によって決められる。例えば、厚みが0.3mmのガラス基板の場合には、水蒸気温度は100〜150℃とするのが適切である。
図1並びに図2に示すように、基板MをスクライブラインS1、S2が上側になるようにしてコンベア3の搬送路4上に載置する。そして、コンベア3を駆動して第一ブレイク機構Aの水蒸気噴射部5の下方を通過させる。そして通過時には、図3に示すように、噴射口7から基板Mの表面全域に100〜250℃の水蒸気を吹き付ける。水蒸気の温度は、ブレイクされる基板Mの厚みや素材によって決められる。例えば、厚みが0.3mmのガラス基板の場合には、水蒸気温度は100〜150℃とするのが適切である。
水蒸気が基板Mの表面に噴射されると、基板Mは熱によってスクライブラインS1、S2が形成された領域で集中的に膨張し、スクライブラインS1、S2の亀裂が厚み方向に浸透することにより、当該スクライブラインに沿って基板Mがブレイクされる。しかし、スクライブラインS1、S2両端の端材領域部分P1、P2は、上記した「内切り」による加工のため、完全には分断されない状態で残される。このようにして全てのスクライブラインS1、S2がブレイクされる(第一ブレイク工程)。
続いて、図4(a)に示すように、基板Mは第二ブレイク機構Bに搬送され、先の第一ブレイク機構AでブレイクされたX方向スクライブラインS1の不完全なブレイク部分、すなわち、端材領域部分P1を完全にブレイクする(第二ブレイク工程)。
詳述すると、基板Mの送り方向先端側のX方向スクライブラインS1の端材領域部分P1が第二ブレイク機構Bの押圧部材11の下方に来るとコンベア3が停止し、押圧部材11が降下する。押圧部材11は、X方向スクライブラインS1の端材領域部分P1近傍を押し付けてベルト2と共に基板Mを折り曲げるように撓ませて完全にブレイクする。次いで、コンベア3を駆動し、基板Mの後端側のX方向スクライブラインS1の端材領域部分P1が押圧部材11の下方へ来たときにコンベア3を停止し、上記同様に送り方向後端側の端材領域部分P1をブレイクする。
なお、この押圧部材11によるブレイクは、X方向スクライブラインS1の全ての端材領域部分P1に対して行われるようにしてもよい。
詳述すると、基板Mの送り方向先端側のX方向スクライブラインS1の端材領域部分P1が第二ブレイク機構Bの押圧部材11の下方に来るとコンベア3が停止し、押圧部材11が降下する。押圧部材11は、X方向スクライブラインS1の端材領域部分P1近傍を押し付けてベルト2と共に基板Mを折り曲げるように撓ませて完全にブレイクする。次いで、コンベア3を駆動し、基板Mの後端側のX方向スクライブラインS1の端材領域部分P1が押圧部材11の下方へ来たときにコンベア3を停止し、上記同様に送り方向後端側の端材領域部分P1をブレイクする。
なお、この押圧部材11によるブレイクは、X方向スクライブラインS1の全ての端材領域部分P1に対して行われるようにしてもよい。
このようにして、一枚の基板Mから切り離された単位製品M1’は、図4(b)に示すように吸着ユニットCの吸着部材14により吸着され、次いで、図4(c)に示すようにピックアップされて次のステージ18に搬送される。この吸着ユニットCによるピックアップの際、図6に示すように、基板Mのコーナー部分の単位製品M1’に隣接するL字形の端材は、第二ブレイク工程によってP1部分でX方向の端材T1とY方向の端材T2とに完全に分断されているので、従来のL字形で繋がった端材の場合に比べて、端材T1、T2と単位製品M1’との間で端面同士がこじれて傷がつくのを抑制することができる。
以上のように、本実施例では、吸着ユニットCで基板Mのコーナー部分の単位製品M1’をピックアップする際、この単位製品M1’に隣接するL字形の端材は、第二ブレイク工程により端材領域部分P1で完全にX方向の端材T1とY方向の端材T2とに分断されているので、従来のL字形で繋がった端材の場合に比べて、端材T1、T2と単位製品M1’との間で端面同士がこじれて傷がつくことを抑制し、端面強度を高めることができる。
また、コンベア3による基板搬送途中で、第一ブレイク機構AによりX方向並びにY方向のスクライブラインS1、S2がブレイクされるものであるから、作業時間を短縮して生産性を向上させることができる。
さらに、スクライブラインS1、S2のブレイクは水蒸気による熱膨張によって行うものであるから、ブレイクバーやローラ等のような押圧時の衝撃による分断面の破壊を抑制して、きれいに分断することができる。
また、コンベア3による基板搬送途中で、第一ブレイク機構AによりX方向並びにY方向のスクライブラインS1、S2がブレイクされるものであるから、作業時間を短縮して生産性を向上させることができる。
さらに、スクライブラインS1、S2のブレイクは水蒸気による熱膨張によって行うものであるから、ブレイクバーやローラ等のような押圧時の衝撃による分断面の破壊を抑制して、きれいに分断することができる。
以上、本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は必ずしも上記の実施例構造のみに特定されるものではない。例えば、上記実施例では、第一ブレイク機構Aと第二ブレイク機構Bとを分離して設けたが、第二ブレイク機構Bを第一ブレイク機構Aの基板送り出し側部分に連結して取り付けるようにしてもよい。また、ブレイクされる基板Mは、上記実施例で述べた単板以外に、表面にスクライブラインが形成された二枚の基板を貼り合わせた貼り合わせ基板のブレイクにも適応させることが可能である。その他本発明では、その目的を達成し、請求の範囲を逸脱しない範囲内で適宜修正、変更することが可能である。
本発明は、表面にスクライブラインが形成された脆性材料基板をブレイクするブレイク装置に適用することができる。
A 第一ブレイク機構
B 第二ブレイク機構
C 吸着ユニット
M 基板
M1 単位製品領域
M1’ 単位製品
P1 X方向スクライブラインの端材領域部分
P2 Y方向スクライブラインの端材領域部分
S1 X方向スクライブライン
S2 Y方向スクライブライン
T1 X方向の端材
T2 Y方向の端材
2 ベルト
3 コンベア
4 搬送路
5 水蒸気噴射部
11 押圧部材
14 吸着部材
B 第二ブレイク機構
C 吸着ユニット
M 基板
M1 単位製品領域
M1’ 単位製品
P1 X方向スクライブラインの端材領域部分
P2 Y方向スクライブラインの端材領域部分
S1 X方向スクライブライン
S2 Y方向スクライブライン
T1 X方向の端材
T2 Y方向の端材
2 ベルト
3 コンベア
4 搬送路
5 水蒸気噴射部
11 押圧部材
14 吸着部材
Claims (3)
- 四方の周辺に端材領域を残した状態で、表面に互いに直交するスクライブラインを形成することにより複数の単位製品領域が区分けされた基板を、前記スクライブラインに沿ってブレイクすることにより単位製品と端材とを切り出すブレイク装置であって、
前記基板を載置して搬送するコンベアと、
前記基板の表面に水蒸気を吹き付ける水蒸気噴射部を備え、噴射された水蒸気による熱膨張によって前記基板表面のスクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させて前記スクライブラインをブレイクする第一ブレイク機構と、
少なくとも基板送り方向先端側並びに後端側に位置する基板送り方向と直交するX方向のスクライブラインの両端部分をブレイクする押圧部材を備えた第二ブレイク機構と、
を有することを特徴とするブレイク装置。 - 前記第一及び第二ブレイク機構によって切り出された単位製品をピックアップして次のステージに搬送する吸着ユニットを備えた請求項1に記載のブレイク装置。
- 前記第二ブレイク機構が前記第一ブレイク機構に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のブレイク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015042200A JP2016159580A (ja) | 2015-03-04 | 2015-03-04 | ブレイク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015042200A JP2016159580A (ja) | 2015-03-04 | 2015-03-04 | ブレイク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016159580A true JP2016159580A (ja) | 2016-09-05 |
Family
ID=56843930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015042200A Pending JP2016159580A (ja) | 2015-03-04 | 2015-03-04 | ブレイク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016159580A (ja) |
-
2015
- 2015-03-04 JP JP2015042200A patent/JP2016159580A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5979600B2 (ja) | 板ガラスの割断離反方法 | |
JP6140012B2 (ja) | 貼り合わせ基板のブレイク方法 | |
JP6349970B2 (ja) | 基板分断方法並びに基板分断装置 | |
TWI612016B (zh) | 裂斷裝置 | |
TWI744500B (zh) | 玻璃板的製造方法及製造裝置 | |
JP6259891B2 (ja) | 基板加工装置 | |
JP2015217603A (ja) | ブレイク方法並びにブレイク装置 | |
JP2015209357A (ja) | ブレイク方法並びにブレイク装置 | |
KR20150090813A (ko) | 스크라이브 장치 | |
TW201306102A (zh) | 分斷裝置 | |
JP5156085B2 (ja) | 貼り合せ基板の分断方法 | |
JP5639634B2 (ja) | 基板分断システム | |
JP2016159580A (ja) | ブレイク装置 | |
JP6297192B2 (ja) | 貼り合わせ基板のブレイク装置 | |
JP6387679B2 (ja) | ブレイク方法 | |
JP2015209343A (ja) | ブレイク方法並びにブレイク装置 | |
JP2018001410A (ja) | スチームブレイクユニット | |
JP6477946B2 (ja) | ブレイク装置 | |
JP6282319B2 (ja) | ブレイク方法並びにブレイク装置 | |
JP2019026513A (ja) | 粉塵飛散防止装置並びにこの粉塵飛散防止装置を備えた基板加工装置 | |
JP2015017014A (ja) | 貼り合わせ基板のブレイク装置 | |
TW201908088A (zh) | 脆性材料基板裂片裝置及使用該裝置之裂片方法 | |
KR101659454B1 (ko) | 기판 브레이크 장치 | |
KR102174050B1 (ko) | 기판 브레이크 장치 | |
JP2018001409A (ja) | スチームブレイクユニット |