JP2016158389A - 回転電機 - Google Patents

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貴久 平野
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貴久 平野
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Abstract

【課題】締結部材が緩んだ際のステータコアのケースに対する移動を規制可能であると共に、コイルエンド部とケースの内面との離間距離を適切に確保することも容易な回転電機を実現する。【解決手段】ステータコア10は、本体部12から第一径方向Rの外側に突出すると共に軸方向に延びる突部20を、周方向Cの複数箇所に備える。ケース90は、本体部12の第一外周面13に対して第一隙間Kを空けて対向する第一対向面91を有すると共に、突部20を保持する保持部30を複数備える。保持部30のそれぞれは、突部20の第二外周面に対して第二隙間を空けて対向する第二対向面を有し、第二隙間が第一隙間Kよりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、ステータコアと、ステータコアから当該ステータコアの軸方向に突出するコイルエンド部を有するようにステータコアに巻装されるコイルと、ステータコア及びコイルを備えるステータを収容するケースと、を備えた回転電機に関する。
上記のような回転電機として、特開2008−271677号公報(特許文献1)や特開2014−73011号公報(特許文献2)に記載されたものが知られている。特許文献1には、回転電機の製造時に行うステータとケースとの間の軸心の調整に関して、ステータの軸心をケースの軸心に合わせた後に、これらの軸心が合った状態を維持させたままステータをケースの内部に移動させる構成が記載されている。また、特許文献2には、ステータをケースに固定する際に、ステータコアにおける円筒状の本体部から径方向外側に突出する突部(取付部38)をケースの内面に形成された凹部に嵌めることで、ステータの軸心とケースの軸心とを合わせる構成が記載されている。なお、特許文献1及び特許文献2のいずれに記載の構成でも、ステータコアは締結部材を用いてケースに固定される。
特開2008−271677号公報(段落0033〜0037) 特開2014−73011号公報(段落0051〜0053)
ところで、回転電機に温度変化が生じた際に締結部材の周辺の各部材間の熱膨張率の差に起因して締結部材に作用する荷重や、締結部材に伝達される振動等によって、締結部材に緩みが発生する場合がある。上記特許文献1や特許文献2には明記されていないが、締結部材が緩んだ際にロータに接触する程度にステータコアがケースに対して移動することを防止すべく、ステータの軸心位置の調整代を確保しつつ、ステータコアの円筒状の本体部の外周面とケースの内面との隙間をできるだけ狭くするのが一般的である。しかしながら、このような構成とした場合、ステータコアから軸方向に突出するコイルエンド部とケースの内面との離間距離が短くなりやすく、例えばステータの軸方向における小型化を図るためにコイルエンド部の形状として径方向の寸法が大きな形状を採用した場合に、上記離間距離を絶縁距離以上に確保するためのケースに対する加工や、ケースの内面とコイルエンド部との間に電気的絶縁性を有する他部材を配置する等の特別な対策が必要になり、回転電機の製造コストの増大を招くおそれがある。
そこで、締結部材が緩んだ際のステータコアのケースに対する移動を規制可能であると共に、コイルエンド部とケースの内面との離間距離を適切に確保することも容易な回転電機の実現が望まれる。
上記に鑑みた、ステータコアと、前記ステータコアから当該ステータコアの軸方向に突出するコイルエンド部を有するように前記ステータコアに巻装されるコイルと、前記ステータコア及び前記コイルを備えるステータを収容するケースと、を備えた回転電機の特徴構成は、前記ステータコアは、前記軸方向に延びる円筒状の本体部を備えると共に、前記本体部から当該ステータコアの径方向である第一径方向の外側に突出すると共に前記軸方向に延びる突部を、当該ステータコアの周方向の複数箇所に備え、前記突部のそれぞれは、前記ステータコアを前記ケースに固定するための締結部材が前記軸方向に挿通される挿通孔を有し、前記ケースは、前記本体部の外周面である第一外周面に対して第一隙間を空けて対向する第一対向面を有すると共に、前記突部を保持する保持部を複数備え、前記保持部のそれぞれは、前記突部における前記挿通孔の径方向である第二径方向の外側を向く面である第二外周面に対して、第二隙間を空けて対向する第二対向面を有し、前記第二隙間が、前記第一隙間よりも小さい点にある。
上記の特徴構成によれば、突部の第二外周面に対して対向する第二対向面を有する保持部がケースに複数備えられるため、仮にステータコアをケースに固定する締結部材に緩みが発生した場合でも、保持部の第二対向面と突部の第二外周面との接触によってステータコアのケースに対する移動を規制することができる。その上で、上記の特徴構成では、保持部の第二対向面と突部の第二外周面との隙間である第二隙間が、ステータコアの本体部の第一外周面と、ケースの内面における当該第一外周面に対して対向する面である第一対向面との隙間である第一隙間よりも小さくなる。すなわち、第一隙間を第二隙間よりも大きくすることができるため、第一隙間が第二隙間以下となる場合に比べて、コイルエンド部とケースの内面との離間距離を適切に確保することが容易となる。
なお、上記の特徴構成によれば、保持部の第二対向面が第二隙間を介して突部の第二外周面に対して対向するため、回転電機の製造過程において、ケースに収容された状態のステータコアを軸方向に直交する方向に移動させてステータコアの軸心をケースの軸心に合わせる軸心調整工程を行う場合に特に適している。
本発明の実施形態に係る回転電機の一部の断面図である。 本発明の実施形態に係る保持部の斜視図である。 図1におけるIII−III断面図である。 図1におけるIV−IV断面図である。 本発明の実施形態に係る突部及び保持部の軸方向視図である。 対向距離の説明図である。 対向距離の別の説明図である。 比較例に係る回転電機の一部の断面図である。 図8におけるIX−IX断面図である。 本発明のその他の実施形態に係る回転電機の一部の断面図である。 本発明のその他の実施形態に係る回転電機の一部の断面図である。
本発明に係る回転電機の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。また、本明細書では、寸法、配置方向、配置位置等に関する用語(例えば、同心等)は、誤差(製造上許容され得る程度の誤差)による差異を有する状態も含む概念として用いている。
1.回転電機の全体構成
回転電機1は、図1及び図3に示すように、ステータ2と、ステータ2を収容するケース90とを備えている。回転電機1は、例えば、車輪の駆動力源等として車両に搭載される。ステータ2は、ステータコア10と、ステータコア10に巻装されるコイル4とを備えている。本例では、ステータ2は、電機子として機能する。なお、図1では、簡素化のため、コイル4の図示を省略している。コイル4は、図3に示すように、ステータコア10から軸方向Lに突出するコイルエンド部5を有するように、ステータコア10に巻装される。コイル4は、ステータコア10に対して軸方向Lの両側のそれぞれにコイルエンド部5を有している。ここで、軸方向Lは、ステータコア10の軸方向である。すなわち、軸方向Lは、ステータコア10の軸心Aを基準とする軸方向である。なお、軸心Aは、後述する本体部12の第一外周面13の軸心であると共に、本体部12の内周面の軸心でもある。
本実施形態では、図3に示すように、回転電機1は、ステータ2(ステータコア10)に対して第一径方向Rの内側に配置されるロータ3を備えている。すなわち、本実施形態に係る回転電機1は、インナロータ型の回転電機である。ここで、第一径方向Rは、ステータコア10の径方向(軸心Aを基準とする径方向)である。ロータ3は、ステータ2に対して回転可能な状態で、ケース90に収容されている。本例では、ロータ3は、永久磁石や電磁石等を備え、界磁として機能する。そして、ステータ2から発生する回転磁界によりロータ3が回転する。図3に示すように、ロータ3は、ステータコア10に対して第三隙間H(エアギャップ)を空けて第一径方向Rに対向するロータコア40を備えている。すなわち、第三隙間Hは、ステータコア10とロータ3(ロータコア40)との隙間である。第三隙間Hは、ステータコア10(後述する本体部12)の円筒状の内周面と、ロータコア40の円筒状の外周面との間に形成される。ステータコア10やロータコア40は、例えば、複数枚の磁性体板(例えば、ケイ素鋼板等の電磁鋼板)を軸方向Lに積層して形成され、或いは、磁性材料の粉体を加圧成形してなる圧粉材を主な構成要素として形成される。
図1に示すように、ステータコア10は、軸方向Lに延びる円筒状の本体部12と、本体部12から第一径方向Rの外側に突出すると共に軸方向Lに延びる突部20とを備えている。本体部12の外周面である第一外周面13は、軸方向Lに延びる円筒面に沿うように形成されている。なお、第一外周面13は、突部20の形成部位には形成されておらず、突部20の形成部位において周方向Cに不連続となる円筒状に形成されている。本体部12には、軸方向L及び第一径方向Rに延びるスロット41が、周方向Cに複数分散配置されている。ここで、周方向Cは、ステータコア10の周方向(軸心Aを基準とする周方向)である。周方向Cに隣接する2つのスロット41の間にはティースが形成され、複数のティースのそれぞれの第一径方向Rの内側の端面によって、本体部12の円筒状の内周面が形成される。ステータコア10は、周方向Cの複数箇所に突部20を備えている。本例では、複数(本例では3つ)の突部20が、周方向Cに沿って等間隔で設けられている。また、本例では、突部20のそれぞれは、本体部12の軸方向Lの全域に亘って形成されている。更に、本例では、突部20は、軸方向Lに沿って一様に形成されている。すなわち、突部20の軸方向Lに直交する断面の形状は、軸方向Lに沿って均一に形成されている。
図1及び図3に示すように、突部20のそれぞれは、ステータコア10をケース90に固定するための締結部材6が軸方向Lに挿通される挿通孔23を有している。ケース90は、突部20の軸方向Lの端面22に接触する座面32を有し、ステータコア10は、突部20の端面22が座面32に接触した状態で、挿通孔23に挿通された締結部材6によってケース90に締結固定される。本例では、締結部材6は締結ボルトであり、ケース90には、雌ネジが形成された締結孔33が座面32に開口するように形成されている。
図1に示すように、ケース90は、ステータコア10を第一径方向Rの外側から覆う周壁部を有している。ケース90の内周面(周壁部の内面)は、ステータコア10を第一径方向Rの外側から覆うように形成され、本例では、ステータコア10を周方向Cの全域に亘って第一径方向Rの外側から覆うように形成されている。図1及び図4に示すように、ケース90は、本体部12の第一外周面13に対して第一隙間Kを空けて第一径方向Rに対向する第一対向面91を有している。すなわち、第一隙間Kは、本体部12の第一外周面13とケース90の第一対向面91との隙間である。ケース90は、更に、コイルエンド部5を第一径方向Rの外側から覆う面であるカバー面92を有している。すなわち、ケース90の内周面(ケース90の内面)には、軸方向Lに隣接して形成される第一対向面91とカバー面92とが含まれる。本実施形態では、図1に示すように、ケース90の内周面は、突部20の形成箇所を除いて、本体部12の第一外周面13と同心の円筒状に形成されている。すなわち、第一対向面91は、第一外周面13と同心の円筒面に沿うように形成されており、言い換えれば、突部20が形成された周方向Cの位置で周方向Cに不連続となる円筒状に形成されている。また、カバー面92は、第一外周面13と同心の円筒状に形成されている。図4に示すように、本例では、ケース90の内周面は、全体として軸方向Lに延びる円筒状に形成されるものの、軸方向Lの一方側(本例では、締結部材6の挿通孔23への挿通方向側)に向かうに従って、連続的に或いは段階的に縮径するように形成されている。
ケース90の内周面と第二外周面21との間に第一隙間Kよりも大きい隙間が形成されるように、ケース90の内周面は、突部20の形成箇所において、周方向Cに隣接する部分(第一対向面91)に対して、第一径方向Rの外側に突出(膨出)するように形成されている。ここで、第二外周面21は、突部20の外周面であって、挿通孔23の径方向(挿通孔23の中心軸を基準とする径方向)を第二径方向S(図3、図5参照)として、突部20における第二径方向Sの外側を向く面である。すなわち、第二外周面21は、突部20の外面における、突部20の軸方向Lの端面を除く面である。本例では、突部20の第一径方向Rの外側部分における第二外周面21は、軸方向Lに延びる円筒面に沿うように形成されている。第二外周面21におけるそれ以外の部分は、軸方向Lに延びる平面に沿うように形成されている。
ステータコア10の外面11には、本体部12の第一外周面13と、突部20の第二外周面21とが含まれる。そして、上記のように、ケース90の内周面は、本体部12の第一外周面13との間に第一隙間Kを有すると共に、突部20の第二外周面21との間に第一隙間Kよりも大きい隙間を有している。よって、ケース90の内周面は、周方向Cの全域において、ステータコア10の外面11との間に隙間を有している。言い換えれば、ステータコア10が締結部材6によりケース90に固定された状態で、ステータコア10の外面11の全体が、ケース90の内周面との間に隙間を有する。なお、後述するように、ケース90は保持部30を備えるが、ステータコア10は、保持部30との間に隙間(後述する第二隙間G)が形成されるように配置される。よって、ステータコア10が締結部材6によりケース90に固定された状態で、ステータコア10における座面32と接する軸方向Lの端面(すなわち、突部20の軸方向の端面22)を除いて、ステータコア10の外面11の全体がケース90との間に隙間を有する。
2.保持部の構成
次に、本発明の要部である保持部30の構成について説明する。図1及び図3に示すように、ケース90は、突部20を保持する保持部30を、複数備えている。保持部30は、軸方向Lの少なくとも一部の領域で突部20を保持する。図2、図3、図5に示すように、保持部30のそれぞれは、突部20の第二外周面21に対して第二隙間Gを空けて対向する第二対向面31を有している。すなわち、第二隙間Gは、保持部30の第二対向面31と、突部20の第二外周面21との隙間である。なお、図5や後に参照する図6及び図7では、発明の理解を容易にすべく、第二隙間Gを誇張して示している。ここで、保持部30について「保持する」とは、軸方向Lに直交する方向(以下、「軸直交方向」という。)におけるステータコア10のケース90に対する位置を、第二隙間Gに応じて定まる範囲内に保持することを意味する。すなわち、ステータコア10が締結部材6によりケース90に固定された状態で、保持部30(第二対向面31)と突部20(第二外周面21)との間には第二隙間Gが形成されているが、仮に締結部材6が緩んだ場合であっても、ステータコア10のケース90に対する軸直交方向の移動は、第二外周面21と第二対向面31との接触によって、第二隙間Gに応じた範囲内に制限される。この結果、ステータコア10のケース90に対する軸直交方向の位置は、第二隙間Gに応じた範囲内に保持される。なお、締結部材6の緩みは、例えば、回転電機1に温度変化が生じた際に締結部材6の周辺の各部材間の熱膨張率の差に起因して締結部材6に作用する荷重や、締結部材6に伝達される振動等によって発生する可能性がある。
図1に示すように、本実施形態では、ケース90は、突部20と同数(本例では3つ)の保持部30を備え、保持部30のそれぞれは、対応する突部20を保持する。また、図3に示すように、本実施形態では、保持部30は、軸方向Lの一部の領域で突部20を保持するように構成されている。本例では、保持部30は、軸方向Lにおける端面22側の端部(締結部材6の挿通孔23への挿通方向側の端部)を含む軸方向Lの一部の領域において、突部20を保持する。なお、保持部30が、軸方向Lの全域で突部20を保持する構成としても良い。
一部又は全ての保持部30(本例では全ての保持部30)の第二対向面31には、第二外周面21に対して第一径方向Rに対向する径方向対向面31aが含まれる。また、一部又は全ての保持部30(本例では全ての保持部30)の第二対向面31には、第二外周面21に対して周方向Cに対向する周方向対向面31bが含まれる。本実施形態では、図5に示すように、1つの突部20を挟んで周方向Cに対向する一対の周方向対向面31bが、1つの保持部30が有する第二対向面31に備えられる。なお、本明細書において第一面及び第二面の2つの面がある方向(以下、「対象方向」という。)に対向するとは、当該対象方向に沿って見た場合に、第一面が形成された部材及び第二面が形成された部材のいずれも間に介さずに、第一面と第二面とが重なることを意味する。よって、径方向対向面31aは、保持部30及び突部20のいずれも間に介さずに、第一径方向Rに見て第二外周面21と重複する面であり、周方向対向面31bは、保持部30及び突部20のいずれも間に介さずに、周方向Cに見て第二外周面21と重複する面である。図5に示すように、本実施形態では、第二外周面21は、第一径方向Rの外側に向かうに従って周方向Cにおける突部20の周方向中央部側に向かう傾斜面を有している。そのため、本実施形態では、径方向対向面31aと周方向対向面31bとは、それぞれの一部を互いに共有する面となるように形成される。
第二対向面31に含まれる周方向対向面31bを備えることで、周方向Cに隣接する2つの突部20から周方向Cに等距離離れた周方向位置(以下、「特定周方向位置」という。)へ本体部12の軸心Aが向かう方向の、ステータコア10の移動を規制することが可能となる。なお、本実施形態では、特定周方向位置が3つ存在するが、その内の1つの特定周方向位置へ本体部12の軸心Aが向かう方向を、図1において符号“M”を付した破線矢印で示している。すなわち、本実施形態では、特定周方向位置へ本体部12の軸心Aが向かう方向のステータコア10の移動を規制するように、複数の保持部30が形成されている。
本実施形態では、図5に示すように、第二対向面31は、第二外周面21に沿う形状に形成されている。具体的には、図2に示すように、保持部30の第二対向面31は、軸方向Lに延びる円筒面に沿うように形成されている。本例では、図5に示すように、第二対向面31の軸方向Lに直交する断面の形状は、半円状とされている。第二対向面31の軸方向Lに直交する断面の形状を、半円よりも短い円弧状(内角が180度未満の円弧状)としても良い。上述したように、本実施形態では、突部20の第一径方向Rの外側部分における第二外周面21も、軸方向Lに延びる円筒面に沿うように形成されている。保持部30の第二対向面31は、第二外周面21が沿う円筒面よりも大径の円筒面に沿うように形成されている。
本実施形態では、図2及び図3に示すように、保持部30が、突部20の軸方向Lの端面22が接触する座面32を有している。そして、座面32は、第二対向面31と同じ部材7に一体的に形成されている。よって、回転電機1の製造時に、座面32と第二対向面31とを同時に(すなわち、1回の加工工程で)加工することができる。例えば、エンドミル等の回転工具を軸方向Lに移動させて部材7を切削加工することで、軸方向Lに延びる円筒面に沿う第二対向面31と、軸方向Lに直交する座面32とを、同時に部材7に形成することができる。本実施形態では、図3に示すように、ケース90の周壁部を利用して、座面32と第二対向面31(保持部30)とが形成されている。すなわち、本実施形態では、座面32及び第二対向面31が形成される部材7は、ケース90の周壁部を構成する部材の一部である。なお、本実施形態では、保持部30における軸方向Lの一方の端部側(座面32の外方へ向かう法線方向側)の部分が、ケース90内の空間に向けて軸方向Lに突出する、一部を切り欠いた円筒状に形成されている。
ステータコア10が締結部材6によりケース90に固定された状態で、全ての保持部30の第二対向面31が、第二隙間Gを空けて、対応する突部20の第二外周面21と対向する。なお、保持部30の第二対向面31と突部20の第二外周面21との隙間である第二隙間Gは、ケース90に収容された状態のステータコア10の軸心Aを、ケース90の軸心に合わせるように調整するための隙間である。この軸心調整の後、締結部材6によってステータコア10がケース90に固定され、また、ロータ3がステータ2(ステータコア10)に対して第一径方向Rの内側に配置される。なお、ケース90の軸心は、ロータ3の設計上の軸心(理想的な軸心)である。この軸心調整の際、ステータコア10の軸心Aの位置の調整範囲は、いずれの保持部30についても第二対向面31が第二外周面21に接触しない範囲に設定されている。よって、ステータコア10が締結部材6によりケース90に固定された状態で、全ての保持部30について、第二対向面31と第二外周面21との間に第二隙間Gが形成される。すなわち、ステータコア10が締結部材6によりケース90に固定された状態で、第二隙間Gと第三隙間Hとが形成される。
そして、第二隙間Gは、本体部12の第一外周面13とケース90の第一対向面91(ケース90の内周面)との隙間である第一隙間Kよりも小さくなっている。このように第二隙間Gを第一隙間Kよりも小さくすることで、ケース90におけるコイルエンド部5を第一径方向Rの外側から覆う面であるカバー面92を、コイルエンド部5から絶縁距離以上離して配置することが容易となっている。なお、本実施形態では、図4に示すように、カバー面92は、本体部12の第一外周面13よりも第一径方向Rの外側に配置されている。また、本実施形態では、カバー面92は、第一対向面91よりも第一径方向Rの内側に配置されている。カバー面92をコイルエンド部5から絶縁距離以上離して配置することが容易である点について、図8及び図9に示す比較例を参照して説明する。なお、図8及び図9に示す回転電機は本発明の実施例ではないが、理解を容易にすべく、図1及び図4等と同様の符号を付している。
図8及び図9に示す比較例では、本発明とは異なり、締結部材6が緩んだ場合のステータコア10のケース90に対する軸直交方向の位置を、本体部12の第一外周面13とケース90の内周面(第一対向面91)との接触によって所定範囲内に保持するように構成されている。そのため、締結部材6が緩んだ場合にロータ3に接触する程度にステータコア10がケース90に対して移動することを防止すべく、第一隙間Kを第三隙間H以下の比較的小さな隙間とする必要があり、図9に示すように、第一対向面91に対して軸方向Lに隣接して形成されるカバー面92とコイルエンド部5との距離が短くなりやすくなる。この結果、カバー面92とコイルエンド部5との絶縁距離を確保するために、ケース90の内周面(カバー面92)を第一径方向Rの外側にずらすためのケース90に対する加工や、ケース90の内周面(カバー面92)とコイルエンド部5との間に電気的絶縁性を有する他部材を配置する等の特別な対策が必要になり、回転電機1の製造コストの増大を招くおそれがある。
これに対し、図1及び図4等に示す本実施形態に係る回転電機1では、第一隙間Kは第二隙間Gよりも大きい。そして、締結部材6が緩んだ場合のステータコア10のケース90に対する軸直交方向の位置を、保持部30の第二対向面31と突部20の第二外周面21との接触によって所定範囲内に保持する構成であるため、第一隙間Kの大きさに関する制約は、上記の比較例の場合に比べて少ない。この結果、図4に示すように、ケース90の内周面(カバー面92)とコイルエンド部5との距離を、上記の比較例(図9参照)の場合に比べて、絶縁距離以上となるように確保するのが容易となっている。これにより、コイルエンド部5の軸方向Lの寸法を短く抑えてステータ2の軸方向Lにおける小型化を図るために、コイルエンド部5の形状として第一径方向Rに大きな形状を採用することも容易となる。なお、保持部30の第二対向面31は、本体部12の第一外周面13に対して第一径方向Rの外側に位置する第二外周面21と対向するように配置される。そのため、保持部30を備えるケース90とコイルエンド部5との距離が、保持部30を設けることによって上記のような特別な対策が必要になる程度に短くなるという問題は生じ難い。
更には、上記の比較例の場合では、締結部材6が緩んだ場合のステータコア10のケース90に対する軸直交方向の位置を、本体部12の第一外周面13とケース90の内周面(第一対向面91)との接触によって保持する構成であるため、ケース90の内周面に要求される成形精度が高くなりやすい。これに対し、本実施形態に係る回転電機1では、締結部材6が緩んだ場合のステータコア10のケース90に対する軸直交方向の位置を、保持部30の第二対向面31と突部20の第二外周面21との接触によって保持する構成であるため、ケース90の内周面に要求される成形精度を低く抑えることができ、回転電機1の製造コストの低減を図ることができる。なお、保持部30の第二対向面31には比較的高い成形精度が要求されるが、ケース90の内周面(第一対向面91)に比べると加工領域は狭く、また、上記のように座面32の形成と同時に第二対向面31を形成することも可能なため、保持部30を設けることによる製造コストの増大は限定的である。
ところで、図3に示すように、ステータコア10とロータ3との間には、ロータ3の回転を許容するための第三隙間Hが周方向Cの全域に亘って形成されており、仮に締結部材6が緩みステータコア10がケース90に対して軸直交方向に移動した場合であっても、ステータコア10がロータ3に接触しないように、ステータコア10のケース90に対する軸直交方向の位置を保持部30によって保持する必要がある。この点に鑑みて、第二隙間Gのそれぞれに応じて定まる変位許容範囲内でステータコア10がケース90に対して移動した場合でもステータコア10がロータ3に接触しないように、複数の保持部30が形成されている。これにより、仮に締結部材6に緩みが発生した場合でも、ロータ3に接触する程度にステータコア10がケース90に対して移動することを複数の保持部30によって規制することが可能となっている。なお、変位許容範囲とは、第二隙間Gに応じた範囲内で許容される(すなわち、保持部30によって許容される)、ステータコア10の第一径方向R又は周方向Cにおける移動可能範囲である。
ここで、単純化したモデルで考えると、全ての方向別対向距離Dのうちの最大値が第三隙間Hよりも小さい場合に、ステータコア10に許容される上記の変位許容範囲が、ステータコア10がケース90に対して移動した場合でもステータコア10がロータ3に接触しない範囲であるとみなすことができる。ここで、方向別対向距離Dは、ステータコア10が第一径方向Rに移動する場合における各移動方向のそれぞれに対応して定まる距離であり、対応する移動方向側を向く第二外周面21が形成する全ての第二隙間Gについての当該第二外周面21(対応する移動方向側を向く第二外周面21)と第二対向面31との間の対向距離の最小値である。なお、移動方向側を向く第二外周面21は、第二外周面21における、外方へ向かう法線ベクトルが当該移動方向の成分を有する面を意味する。また、対向距離は、対応する移動方向に沿った第二外周面21と第二対向面31との対向距離である。すなわち、方向別対向距離Dは、上記の移動方向毎に(すなわち、軸方向Lに直交する方向(ベクトル)毎に)定まる距離である。そして、方向別対向距離Dは、ステータコア10が対応する移動方向に移動した場合における、第二外周面21が第二対向面31に接触するまでの移動距離(移動可能距離)に等しい。
方向別対向距離Dは、対応する移動方向側を向く第二外周面21が形成する全ての第二隙間Gに応じて定まるが、簡略化のために1つの突部20と1つの保持部30との間に形成される第二隙間Gのみを考慮した場合の方向別対向距離Dについて以下に説明する。例えば、図5に示すように第二外周面21が沿う円筒面と第二対向面31が沿う円筒面とが同心に配置される理想的な状態では、方向別対向距離Dは、ステータコア10の移動方向によらず同一の値とされる。一方、実際は、加工精度や配置精度に起因して、図6に一例を示すように、第二外周面21が沿う円筒面の軸心と第二対向面31が沿う円筒面の軸心とがずれて配置されるのが一般的である。このような場合、図6と図7との比較から明らかなように、方向別対向距離Dの大きさは、ステータコア10の移動方向(図中に矢印で示す方向)に応じて変化し得る。なお、図6及び図7では、第二外周面21と第二対向面31とが接触するまで移動した状態のステータコア10を二点鎖線で示している。
上記の点を考慮して、全ての方向別対向距離Dのうちの最大値を第三隙間Hよりも小さくすることで、ステータコア10がケース90に対していずれの方向に移動した場合でもステータコア10がロータ3に接触しない構成を実現することが可能となる。なぜなら、全ての方向別対向距離Dのうちの最大値は、ステータコア10が移動し得る全ての移動方向の中での上記移動可能距離の最大値、すなわち、ステータコア10が移動し得る第一径方向Rの移動距離の最大値に相当するからである。第三隙間Hの大きさは、ステータコア10とロータ3(ロータコア40)との隙間の大きさが周方向Cに不均一である場合に、隙間が最も狭い部分での大きさ(第一径方向Rの間隔)としたり、周方向Cにおける各位置の隙間の大きさの平均値等とすることができる。
上述したように、第二隙間Gは第一隙間Kよりも小さくなっている。この場合の第二隙間Gの大きさを、ここで述べたような方向別対向距離Dのうちの最大値とすることができる。第一隙間Kの大きさは、本体部12の第一外周面13とケース90の内周面(第一対向面91)と隙間の大きさが周方向Cに不均一である場合に、隙間が最も狭い部分での大きさ(第一径方向Rの間隔)としたり、周方向Cにおける各位置の隙間の大きさの平均値等とすることができる。また、例えば、本体部12の第一外周面13とケース90の内周面(第一対向面91)と隙間の大きさが軸方向Lに不均一である場合に、隙間が最も狭い部分での大きさ(第一径方向Rの間隔)を第一隙間Kの大きさとすることができる。
3.その他の実施形態
本発明に係るその他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、保持部30における軸方向Lの一方の端部側(座面32の外方へ向かう法線方向側)の部分が、ケース90内の空間に向けて軸方向Lに突出する、一部を切り欠いた円筒状に形成された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されず、例えば図10に示す例のように、保持部30がケース90内の空間に向けて軸方向Lに突出する突出部を備えない構成とすることもできる。
(2)上記の実施形態では、1つの突部20を挟んで周方向Cに対向する一対の周方向対向面31bが、1つの保持部30が有する第二対向面31に備えられる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されず、複数の突部20を挟んで周方向Cに対向する一対の周方向対向面31bが、互いに異なる保持部30のそれぞれが有する第二対向面31に分かれて備えられる構成とすることもできる。例えば、図11に示す例のように、2つの突部20を挟んで周方向Cに対向する一対の周方向対向面31bが、周方向Cに隣接する2つの保持部30のそれぞれが有する第二対向面31に分かれて備えられる構成とすることができる。
(3)上記の実施形態では、保持部30が座面32を有し、座面32が第二対向面31と同じ部材7に一体的に形成される構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されず、座面32が第二対向面31に一体的に形成されず、座面32が形成された部材と第二対向面31が形成された部材とが接合される構成としたり、保持部30が座面32を有さない構成とすることもできる。
(4)上記の実施形態では、ステータコア10が3つの突部20を備え、これに対応してケース90が3つの保持部30を備える構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されず、ステータコア10が備える突部20の数や、ケース90が備える保持部30の数は、適宜変更することが可能であり、ケース90に備えられる保持部30の数を、ステータコア10に備えられる突部20の数とは異ならせることも可能である。例えば、ステータコア10が2つの突部20を備え、ケース90が2つの保持部30を備える構成とすることができる。
(5)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎないと理解されるべきである。従って、当業者は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
4.本発明の実施形態の概要
以上で説明した本発明の実施形態は、少なくとも以下の構成を備えている。
ステータコア(10)と、前記ステータコア(10)から当該ステータコア(10)の軸方向(L)に突出するコイルエンド部(5)を有するように前記ステータコア(10)に巻装されるコイル(4)と、前記ステータコア(10)及び前記コイル(4)を備えるステータ(2)を収容するケース(90)と、を備えた回転電機(1)であって、前記ステータコア(10)は、前記軸方向(L)に延びる円筒状の本体部(12)を備えると共に、前記本体部(12)から当該ステータコア(10)の径方向である第一径方向(R)の外側に突出すると共に前記軸方向(L)に延びる突部(20)を、当該ステータコア(10)の周方向(C)の複数箇所に備え、前記突部(20)のそれぞれは、前記ステータコア(10)を前記ケース(90)に固定するための締結部材(6)が前記軸方向(L)に挿通される挿通孔(23)を有し、前記ケース(90)は、前記本体部(12)の外周面である第一外周面(13)に対して第一隙間(K)を空けて対向する第一対向面(91)を有すると共に、前記突部(20)を保持する保持部(30)を複数備え、前記保持部(30)のそれぞれは、前記突部(20)における前記挿通孔(23)の径方向である第二径方向(S)の外側を向く面である第二外周面(21)に対して、第二隙間(G)を空けて対向する第二対向面(31)を有し、前記第二隙間(G)が、前記第一隙間(K)よりも小さい。
このような構成によれば、突部の第二外周面に対して対向する第二対向面を有する保持部がケースに複数備えられるため、仮にステータコアをケースに固定する締結部材に緩みが発生した場合でも、保持部の第二対向面と突部の第二外周面との接触によってステータコアのケースに対する移動を規制することができる。その上で、上記の構成では、保持部の第二対向面と突部の第二外周面との隙間である第二隙間が、ステータコアの本体部の第一外周面と、ケースの内面における当該第一外周面に対して対向する面である第一対向面との隙間よりも小さくなる。すなわち、第一隙間を第二隙間よりも大きくすることができるため、第一隙間が第二隙間以下となる場合に比べて、コイルエンド部とケースの内面との離間距離を適切に確保することが容易となる。
また、本発明の実施形態は、前記ステータコア(10)が前記締結部材(6)により前記ケース(90)に固定された状態で、前記ステータコア(10)の外面(11)の全体が前記ケース(90)との間に隙間を有していると好適である。
この構成によれば、ステータコアの軸心位置の調整代を確保することで製造工程での軸心調整が可能であると共に、コイルエンド部とケースの内面との離間距離を、周方向の全域に亘って適切に確保することが容易となる。
また、本発明の実施形態は、前記第二対向面(31)には、前記第二外周面(21)に対して前記第一径方向(R)に対向する径方向対向面(31a)と、前記第二外周面(21)に対して前記周方向(C)に対向する周方向対向面(31b)とが含まれ、1つの前記突部(20)を挟んで前記周方向(C)に対向する一対の前記周方向対向面(31b)が、1つの前記保持部(30)が有する前記第二対向面(31)に備えられ、又は、複数の前記突部(20)を挟んで前記周方向(C)に対向する一対の前記周方向対向面(31b)が、互いに異なる前記保持部(30)のそれぞれが有する前記第二対向面(31)に分かれて備えられていると好適である。
この構成によれば、周方向に対向する一対の周方向対向面によって、締結部材に緩みが発生した場合におけるステータコアのケースに対する軸心周りの回転移動を規制することができる。よって、締結部材に緩みが発生した場合におけるステータコアのケースに対する移動を、当該移動の向きによらず適切に規制することが可能となる。
また、本発明の実施形態は、前記保持部(30)は、前記突部(20)の前記軸方向(L)の端面(22)に接触する座面(32)を有すると好適である。
この構成によれば、保持部を形成するための加工と座面を形成するための加工とを同時に(すなわち、1回の加工工程)で行うことが可能となり、回転電機の製造工数の低減を図ることができる。
また、本発明の実施形態は、前記第二対向面(31)は、前記軸方向(L)に延びる円筒面に沿うように形成され、前記座面(32)が、前記第二対向面(31)と同じ部材(7)に一体的に形成されていると好適である。
この構成によれば、例えば、エンドミル等の回転工具を軸方向に移動させて加工対象部材を切削加工することで、軸方向に延びる円筒面に沿う第二対向面と、軸方向に直交する座面とを同時に形成することが可能となる等、回転電機の製造工数の低減をより一層図ることができる。
また、本発明の実施形態は、前記ステータ(2)に対して前記第一径方向(R)の内側に配置されるロータ(3)を備え、前記ステータコア(10)が前記締結部材(6)により前記ケース(90)に固定された状態で、前記第二隙間(G)と、前記ステータコア(10)と前記ロータ(3)との隙間である第三隙間(H)とが形成され、前記ステータコア(10)が前記第一径方向(R)に移動する場合における各移動方向のそれぞれに対応して定まる距離であって、対応する移動方向側を向く前記第二外周面(21)が形成する全ての前記第二隙間(G)についての当該第二外周面(21)と前記第二対向面(31)との間の対向距離の最小値を方向別対向距離(D)として、全ての前記方向別対向距離(D)のうちの最大値が、前記第三隙間(H)よりも小さいと好適である。
この構成によれば、締結部材に緩みが発生した場合のステータコアのケースに対する軸方向に直交する方向の移動が、いずれの方向にもなり得ることを考慮し、仮に保持部によって移動が規制するまでの移動量が最大になる方向にステータコアが移動した場合でも、ステータコアとロータとが接触し難い構成を実現することができる。
また、本発明の実施形態は、前記周方向(C)に隣接する2つの前記突部(20)から前記周方向(C)に等距離離れた周方向位置へ前記本体部(12)の軸心(A)が向かう方向の、前記ステータコア(10)の移動を規制するように、複数の前記保持部(30)が形成されていると好適である。
この構成によれば、締結部材に緩みが発生した場合のステータコアのケースに対する移動方向が、保持部からの周方向の離間距離が最大となる方向である場合でも、ステータコアのケースに対する移動を保持部によって規制することができる。
また、本発明の実施形態は、前記ケース(90)における前記コイルエンド部(5)を前記第一径方向(R)の外側から覆う面であるカバー面(92)が、前記コイルエンド部(5)から絶縁距離以上離れて配置されていると好適である。
この構成によれば、コイルとケースの内面との間の電気的絶縁性を適切に確保することができる。
本発明は、ステータコアと、ステータコアから当該ステータコアの軸方向に突出するコイルエンド部を有するようにステータコアに巻装されるコイルと、ステータコア及びコイルを備えるステータを収容するケースと、を備えた回転電機に利用することができる。
1:回転電機
2:ステータ
3:ロータ
4:コイル
5:コイルエンド部
6:締結部材
7:部材
10:ステータコア
11:外面
12:本体部
13:第一外周面
20:突部
21:第二外周面
22:端面
23:挿通孔
30:保持部
31:第二対向面
31a:径方向対向面
31b:周方向対向面
32:座面
90:ケース
91:第一対向面
92:カバー面
A:軸心
C:周方向
D:方向別対向距離
G:第二隙間
H:第三隙間
K:第一隙間
L:軸方向
R:第一径方向
S:第二径方向

Claims (8)

  1. ステータコアと、前記ステータコアから当該ステータコアの軸方向に突出するコイルエンド部を有するように前記ステータコアに巻装されるコイルと、前記ステータコア及び前記コイルを備えるステータを収容するケースと、を備えた回転電機であって、
    前記ステータコアは、前記軸方向に延びる円筒状の本体部を備えると共に、前記本体部から当該ステータコアの径方向である第一径方向の外側に突出すると共に前記軸方向に延びる突部を、当該ステータコアの周方向の複数箇所に備え、
    前記突部のそれぞれは、前記ステータコアを前記ケースに固定するための締結部材が前記軸方向に挿通される挿通孔を有し、
    前記ケースは、前記本体部の外周面である第一外周面に対して第一隙間を空けて対向する第一対向面を有すると共に、前記突部を保持する保持部を複数備え、
    前記保持部のそれぞれは、前記突部における前記挿通孔の径方向である第二径方向の外側を向く面である第二外周面に対して、第二隙間を空けて対向する第二対向面を有し、
    前記第二隙間が、前記第一隙間よりも小さい回転電機。
  2. 前記ステータコアが前記締結部材により前記ケースに固定された状態で、前記ステータコアの外面の全体が前記ケースとの間に隙間を有している請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記第二対向面には、前記第二外周面に対して前記第一径方向に対向する径方向対向面と、前記第二外周面に対して前記周方向に対向する周方向対向面とが含まれ、
    1つの前記突部を挟んで前記周方向に対向する一対の前記周方向対向面が、1つの前記保持部が有する前記第二対向面に備えられ、又は、複数の前記突部を挟んで前記周方向に対向する一対の前記周方向対向面が、互いに異なる前記保持部のそれぞれが有する前記第二対向面に分かれて備えられている請求項1又は2に記載の回転電機。
  4. 前記保持部は、前記突部の前記軸方向の端面に接触する座面を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の回転電機。
  5. 前記第二対向面は、前記軸方向に延びる円筒面に沿うように形成され、
    前記座面が、前記第二対向面と同じ部材に一体的に形成されている請求項4に記載の回転電機。
  6. 前記ステータに対して前記第一径方向の内側に配置されるロータを備え、
    前記ステータコアが前記締結部材により前記ケースに固定された状態で、前記第二隙間と、前記ステータコアと前記ロータとの隙間である第三隙間とが形成され、
    前記ステータコアが前記第一径方向に移動する場合における各移動方向のそれぞれに対応して定まる距離であって、対応する移動方向側を向く前記第二外周面が形成する全ての前記第二隙間についての当該第二外周面と前記第二対向面との間の対向距離の最小値を方向別対向距離として、
    全ての前記方向別対向距離のうちの最大値が、前記第三隙間よりも小さい請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機。
  7. 前記周方向に隣接する2つの前記突部から前記周方向に等距離離れた周方向位置へ前記本体部の軸心が向かう方向の、前記ステータコアの移動を規制するように、複数の前記保持部が形成されている請求項1から6のいずれか一項に記載の回転電機。
  8. 前記ケースにおける前記コイルエンド部を前記第一径方向の外側から覆う面であるカバー面が、前記コイルエンド部から絶縁距離以上離れて配置されている請求項1から7のいずれか一項に記載の回転電機。
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