JP2016157707A - 銀ナノ粒子を用いた半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

銀ナノ粒子を用いた半導体装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016157707A
JP2016157707A JP2013143477A JP2013143477A JP2016157707A JP 2016157707 A JP2016157707 A JP 2016157707A JP 2013143477 A JP2013143477 A JP 2013143477A JP 2013143477 A JP2013143477 A JP 2013143477A JP 2016157707 A JP2016157707 A JP 2016157707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor device
silver
aliphatic hydrocarbon
monoamine
silver nanoparticles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013143477A
Other languages
English (en)
Inventor
由紀 井口
Yuki Iguchi
由紀 井口
宏禎 小妻
Hirosada Kozuma
宏禎 小妻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Corp filed Critical Daicel Corp
Priority to JP2013143477A priority Critical patent/JP2016157707A/ja
Priority to TW103123614A priority patent/TW201518215A/zh
Priority to PCT/JP2014/068269 priority patent/WO2015005371A1/ja
Publication of JP2016157707A publication Critical patent/JP2016157707A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F9/00Making metallic powder or suspensions thereof
    • B22F9/16Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes
    • B22F9/30Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with decomposition of metal compounds, e.g. by pyrolysis
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F1/00Metallic powder; Treatment of metallic powder, e.g. to facilitate working or to improve properties
    • B22F1/05Metallic powder characterised by the size or surface area of the particles
    • B22F1/054Nanosized particles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F7/00Manufacture of composite layers, workpieces, or articles, comprising metallic powder, by sintering the powder, with or without compacting wherein at least one part is obtained by sintering or compression
    • B22F7/06Manufacture of composite layers, workpieces, or articles, comprising metallic powder, by sintering the powder, with or without compacting wherein at least one part is obtained by sintering or compression of composite workpieces or articles from parts, e.g. to form tipped tools
    • B22F7/08Manufacture of composite layers, workpieces, or articles, comprising metallic powder, by sintering the powder, with or without compacting wherein at least one part is obtained by sintering or compression of composite workpieces or articles from parts, e.g. to form tipped tools with one or more parts not made from powder
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/181Encapsulation

Abstract

【課題】ひとつの半導体装置における複数の異なる箇所に同じ銀ナノ粒子や保護材料を適用し、又は、ひとつの半導体装置に使用される複数の異なる銀ナノ粒子や保護材料を同時に加工・成型する事により、導電性や熱伝導性に優れ且つ耐熱性やガスバリア性に優れ、製造効率に優れた半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体素子、回路パターン、基板、及び保護材料を有する半導体装置であって、前記回路パターン及び/又は前記半導体素子と前記回路パターンの接合部が銀ナノ粒子を含む組成物を焼結する事により形成され、且つ前記銀ナノ粒子が脂肪族炭化水素基及びアミノ基を有するアミン(A)及び銀化合物(B)を含む混合物を熱分解して得られる銀ナノ粒子である半導体装置及びその製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、銀ナノ粒子を用いた半導体装置及びその製造方法に関する。
半導体装置の製造方法において、Au、Ag、Cu等の金属粒子を用いる方法が挙げられる。半導体装置における金属粒子の適用箇所としては、例えば、半導体素子と回路基板の接合部分や、回路基板上の回路パターン等、種々挙げられる。金属粒子の粒子径が微小である場合、150〜350℃程度の低温で焼結する事が可能であり、また、焼結後においては高い融点を有するため、半導体装置の耐熱性を要求される用途に好適である。
金属粒子の粒子径が微小である場合の代表例として、銀ナノ粒子が挙げられる。銀ナノ粒子は通常、有機安定剤と混合される事により安定化され、銀塗料組成物(銀インク、銀ペースト)として使用される。一方、導電性を発現するためには、銀ナノ粒子の焼結時において、銀ナノ粒子を被覆している有機安定剤が除去される必要があるが、焼結温度が低ければ、有機安定剤の除去が不十分となり、銀ナノ粒子の焼結が不十分となる結果、十分な導電性が得られない。即ち、銀ナノ粒子の表面に存在する有機安定剤は、銀ナノ粒子の安定化に寄与するが、一方で、銀ナノ粒子の焼結を妨げる傾向がある。このように、銀ナノ粒子の安定化と、特に低温における焼結での導電性の発現とは、トレードオフの関係にある。
金属粒子を半導体素子と回路基板の接合部分に適用した例として、特許文献1には、金属ナノ粒子を接合材料として使用した実装構造が開示されている。しかし、特許文献1に開示されている金属ナノ粒子を焼結して得られる接合部分は、熱伝導率が小さいため、半導体素子が発生した熱を基板に対して効率的に放熱する事が困難であり、半導体装置の動作が不安定になる等の不具合が生じる可能性がある。例えば、半導体素子がLED(発光ダイオード)素子である場合には、発光効率が低下する等の不具合が生じる可能性がある。
金属粒子を半導体素子と回路基板の接合部分に適用した別の例として、特許文献2には、バルク金属材料よりなるバンプの周囲に、金属粒子を焼結した焼結体を配し、前記バンプと前記焼結体とがそれぞれ独立に、前記半導体素子の端子と前記基板の電極とを電気的に接続している実装構造体が開示されている。しかし、特許文献2に開示されている実装構造体では、バンプと焼結体を別々に準備する必要があり、また、バンプに対する焼結体の厚みや配置を調整する必要がある事から、半導体装置の製造効率や精度に問題が生じる可能性がある。また、金属粒子の焼結温度は、半導体素子の損傷を抑制するためには未だ満足できる水準にはなく、金属粒子の具体的な実施態様や導電性についても開示が無い。
一方、金属粒子を回路パターンに適用した例としては、特許文献3に代表されるように、回路基板に半導体素子を搭載した半導体装置において、めっき加工やレジストパターン形成により、回路パターンを形成する方法が知られている。しかし、これらの方法では半導体装置の製造工程が多くなるという問題があり、また、回路基板に凹凸部が存在する場合や、高密度の回路パターンを形成する必要がある場合、回路パターン形成が困難であるという問題がある。
金属粒子を回路パターンに適用した別の例として、特許文献4には、半導体素子とこれに電気的に接続される回路パターンとを有する半導体装置において、上記回路パターンは金属ペーストを基板の表面に塗布することにより形成され、且つ上記回路パターンを形成する金属ペースト自体の表面が半導体素子から発せられる光を反射可能な光沢面として形成されて成る半導体装置が開示されている。これにより、工程を数少なくして簡略化し、高密度の回路パターンを容易に形成することができ、効率よく回路パターンの表面を光沢面に形成することができる、とされている。
しかし、金属ペーストについては、ほとんどの金属を用いる事ができるとしている一方、銅等のように参加性が高くナノサイズの金属粒子は不適とする等、具体的な金属の選定基準につき開示がない。また、低温(150〜220℃)でも互いに融着する性質を有する金属粒子を要求しており、銀粒子、アクリル樹脂、アルコール、トルエン等の成分を例示しているが、どのような組合せや配合比率なら、低温(150〜220℃)にて互いに融着して光沢面や鏡面が得られるのか、具体的な開示がない。更に、ディスペンサやインクジェットプリンタによる塗布を簡単に記載しているが、金属ペーストの分散状態や保存安定性を保持しつつ塗布する方法については開示がない。以上より、金属ペーストを塗布する方法を実現するためには、非常に多くの試行錯誤が要求される。
一方、金属粒子の内、銀ナノ粒子に関する例として、特許文献5には、銀ナノ粒子を安定化するために、脂肪族アミン化合物として、炭素数18のオレイルアミンと炭素数1〜18の飽和脂肪族アミンとの組合せが開示されている。しかし、オレイルアミンを保護剤の主成分として用いると、低温における銀ナノ粒子の焼結が妨げられる。
金属粒子の内、銀ナノ粒子に関する別の例として、特許文献6には、銀ナノ粒子を安定化するために、脂肪族アミン化合物として、沸点100℃〜250℃の中短鎖アルキルアミン(段落0061)と沸点100℃〜250℃の中短鎖アルキルジアミン(段落0062)との組合せが開示されている。この方法によれば、オレイルアミンを保護剤の主成分として用いることに起因する問題は改善されるが、低温における銀ナノ粒子の焼結により発現される導電性は未だ満足できる水準にはない。
特開2007−208082号公報 特開2010−272818号公報 特開平8−32119号公報 特開2009−65219号公報 特開2008−214695号公報 特開2010−265543号公報
一方、半導体装置の製造においては、製造効率の向上を図るべく、種々の努力がなされている。例えば、ハンダリフロー工程を採用する事によって工程数や工程時間を削減する等の方法が挙げられる。しかし、ひとつの半導体装置における複数の異なる箇所に同じ材料を適用したり、ひとつの半導体装置に使用される複数の異なる材料を同時に加工・成型するような技術は、その箇所や材料の特性が種々異なる事から、材料選定や加工・成型の条件設定に困難を伴い、製造効率を向上させる手段としては、事例が希少である。
従って、本発明は、半導体装置の製造において、ひとつの半導体装置における複数の異なる箇所に同じ材料を適用し、且つ/又は、ひとつの半導体装置に使用される複数の異なる材料を同時に加工・成型する事により、製造効率に優れた半導体装置を提供し、また、工程数や工程時間を大きく削減する事ができる半導体装置の製造方法を提供する事を目的とする。
本発明者らは、保存安定性、分散性、導電性、熱伝導性に優れ、低温且つ短時間に焼結する事ができる銀ナノ粒子を使用し、更に、耐熱性、ガスバリア性、寸法安定性等に優れ、短時間に硬化する事ができる保護材料を使用する事により、導電性や熱伝導性に優れ且つ耐熱性やガスバリア性に優れた半導体装置を、効率的且つ安定的に製造できる事を見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、半導体素子、回路パターン、基板、及び保護材料を有する半導体装置であって、前記回路パターン及び/又は前記半導体素子と前記回路パターンの接合部が銀ナノ粒子を含む組成物を焼結する事により形成され、且つ前記銀ナノ粒子が脂肪族炭化水素基及びアミノ基を有するアミン(A)及び銀化合物(B)を含む混合物を熱分解して得られる銀ナノ粒子である半導体装置を提供する。
また、本発明は、前記アミン(A)が、炭素数6以上の脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素モノアミン(A1)、炭素数5以上の脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素モノアミン(A2)、及び、炭素数8以下の脂肪族炭化水素基と2つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素ジアミン(A3)を含むアミンである前記半導体装置を提供する。
また、本発明は、前記アミン(A)が、炭素数6以上の脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素モノアミン(A1)、及び炭素総数5以下の脂肪族炭化水素モノアミン(A2)を含むアミンであって、前記モノアミン(A1)と前記モノアミン(A2)の合計を基準として、前記モノアミン(A1)5モル%以上20モル%未満、及び前記モノアミン(A2)80モル%を超えて95モル%以下の割合で含むアミンである前記半導体装置を提供する。
また、本発明は、前記アミン(A)が、炭素数4以上の分岐脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる分枝脂肪族炭化水素モノアミン(A4)を含むアミンである前記半導体装置を提供する。
また、本発明は、前記銀化合物(B)が、シュウ酸銀である前記半導体装置を提供する。
また、本発明は、前記銀ナノ粒子の平均粒径が0.5nm〜100nmである前記半導体装置を提供する。
また、本発明は、保護材料が、エポキシ系樹脂組成物、及び/又はシリコーン系樹脂組成物からなる前記半導体装置を提供する。
また、本発明は、保護材料が、脂環エポキシ化合物を含む前記半導体装置を提供する。
また、本発明は、保護材料が、ラダー型シルセスキオキサンを含む前記半導体装置を提供する。
また、本発明は、保護材料が、イソシアヌレート化合物を含む前記半導体装置を提供する。
また、本発明は、基板に銀ナノ粒子を含む組成物を塗布する工程(a)、前記基板に半導体素子を搭載する工程(b)、前記基板の全部又は一部に保護材料を適用する工程(c)、前記組成物に含まれる銀ナノ粒子を焼結させる工程(d)、前記半導体素子と回路パターンを接合部により電気的及び/又は熱的に接続する工程(e)、及び、前記保護材料を硬化させる工程(f)を含む前記半導体装置の製造方法を提供する。
また、本発明は、前記工程(d)、前記工程(e)、及び前記工程(f)から選ばれる2以上の工程を同時に行う前記半導体装置の製造方法を提供する。
本発明によれば、保存安定性、分散性、導電性、熱伝導性に優れ、低温且つ短時間に焼結する事ができる銀ナノ粒子を使用し、更に、耐熱性、ガスバリア性、寸法安定性等に優れ、短時間に硬化する事ができる保護材料を使用するため、導電性や熱伝導性に優れ且つ耐熱性やガスバリア性に優れる等、複数の特性を兼ね備えた半導体装置を、効率的且つ安定的に製造できる。また、本発明において使用する銀ナノ粒子や保護材料は、半導体装置における適用箇所が多く、且つ、加工・成型する際の条件設定が容易であるため、ひとつの半導体装置における複数の異なる箇所に同じ材料を適用した場合や、ひとつの半導体装置に複数の異なる材料を同時に使用した場合でも、一括で加工・成型する事が容易であり、工程数や工程時間を大きく削減する事ができ、製造効率に優れた半導体装置及びその製造を実現する事ができる。
本発明の半導体装置における実施態様の一例を示す。(a)から(f)は本発明の半導体装置の製造工程における断面図を示す。 本発明の半導体装置における実施態様の一例を示す。(a)から(f)は本発明の半導体装置の製造工程における断面図を示す。 本発明の半導体装置における実施態様の一例を示す。(a)から(e)は本発明の半導体装置の製造工程における断面図を示す。 本発明の半導体装置における実施態様の一例を示す。(a)から(e)は本発明の半導体装置の製造工程における断面図を示す。 本発明の半導体装置における実施態様の一例を示す。(a)から(e)は本発明の半導体装置の製造工程における断面図を示す。 本発明の半導体装置における実施態様の一例を示す。(a)から(d)は本発明の半導体装置の製造工程における断面図を示す。 従来の半導体装置における実施態様の一例を示す。(a)から(g)は本発明の半導体装置の製造工程における断面図を示す。 従来の半導体装置における実施態様の一例を示す。(a)から(f)は本発明の半導体装置の製造工程における断面図を示す。 従来の半導体装置における実施態様の一例を示す。(a)から(f)は本発明の半導体装置の製造工程における断面図を示す。
以下、本発明を実施するための形態を例示して説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
[半導体装置]
本発明の半導体装置は、半導体素子、回路パターン、基板、及び保護材料を有する半導体装置であって、前記回路パターン及び/又は前記半導体素子と前記回路パターンの接合部が銀ナノ粒子を含む組成物を焼結する事により形成され、且つ前記銀ナノ粒子が脂肪族炭化水素基及びアミノ基を有するアミン(A)及び銀化合物(B)を含む混合物を熱分解して得られる銀ナノ粒子である半導体装置である。
[半導体素子]
本発明における半導体素子としては、特に限定されず、例えば、パワー半導体素子や、発光ダイオード(LED、Light Emitting Diode)等の光半導体素子を挙げる事ができる。
[半導体素子の端子、回路パターン、接合部]
半導体素子の端子及び/又は回路パターンを形成する材料としては、銀ナノ粒子を含む組成物が用いられる。前記端子と前記回路パターンのいずれか一方に前記組成物を用いても良く、前記端子と前記回路パターンの両方に前記組成物を用いても良い。前記端子と前記回路パターンの両方に前記組成物を用いる場合、前記組成物として同じ組成のものを用いても良く、前記組成物として各々異なる組成のものを用いても良い。前記端子と前記回路パターンのいずれか一方に前記組成物を用いる場合、他の一方には任意の金属を用いる事ができ、例えば、金、銀、銅、若しくはアルミニウム、又はそれらの合金を用いる事ができる。前記任意の金属の中でも、接合性や耐酸化性の観点からは、金若しくは金合金、又は、表面を金若しくは金合金により被覆された金属が好ましい。
半導体素子の端子と回路パターン及び/又は基板とを接合する接合部としては、特に限定されないが、銀ナノ粒子を含む組成物等、前記半導体素子の端子及び/又は回路パターンを形成する材料と同一のものを用いる事ができる。前記端子と前記接合部は同じ材料から形成されていても良く、各々異なる材料から形成されていても良い。前記接合部としては、導電性ペーストを用いる事もできる。前記導電性ペーストとしては、エポキシ樹脂等の樹脂バインダに銅粉末等の金属粉末を配合したもの等、公知のものを用いる事ができる。
[基板]
本発明における基板としては、特に限定されない。例えば、ガラス製基板;エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の硬化性樹脂を含有するガラス布基材(プリプレグ)を硬化させて得られる積層板、ポリイミド系フィルムのような耐熱性プラスチック基板;ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム等のポリエステル系フィルム、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系フィルム等の耐熱性の低い汎用プラスチック基板;セラミック板;樹脂や無機フィラーが混入された樹脂やセラミック等で表面が絶縁処理された金属板等、電気的な絶縁性を有する基板を挙げる事ができる。又は、アルミナや窒化アルミニウム等、放熱性又は熱伝導性に優れた素材から構成される基板を挙げる事ができる。更に、メタルコア基板やメタルベース基板のような放熱性の高い基板を挙げる事ができる。本発明で用いる銀ナノ粒子を含む組成物は、後述する通り、低温且つ短時間での焼結が可能であるため、前述したような耐熱性の低い汎用プラスチック基板をも好適に用いる事ができる。
[銀ナノ粒子を含む組成物]
本発明における銀ナノ粒子を含む組成物としては、例えば、導電性や熱伝導性を発揮する成分である多数の銀ナノ粒子と、銀ナノ粒子を分散した状態に保持するための有機溶剤や分散剤からなる構成が挙げられる。前記組成物は、特に制限される事なく、種々の形態をとり得る。例えば、銀ナノ粒子を適切な有機溶剤(分散媒体)中に懸濁状態で分散させる事により、いわゆる銀インクと呼ばれる銀塗料組成物を作製する事ができる。あるいは、銀ナノ粒子を有機溶剤中に混練された状態で分散させる事により、いわゆる銀ペーストと呼ばれる銀塗料組成物を作製する事ができる。塗料組成物を得るための有機溶剤としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン等の脂肪族炭化水素溶剤; トルエン、キシレン、メシチレン等のような芳香族炭化水素溶剤; メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノール、テルピネオール等のようなアルコール溶剤等が挙げられる。所望の銀塗料組成物の濃度や粘性に応じて、有機溶剤の種類や量を適宜定めると良い。後述する金属ナノ粒子についても同様である。
銀ナノ粒子の平均粒径は、0.5nm〜100nmである事が好ましく、0.5nm〜50nmである事がより好ましく、0.5nm〜25nmである事が更に好ましく、0.5nm〜10nmである事が特に好ましい。
本発明の銀ナノ粒子は、脂肪族炭化水素基及びアミノ基を有するアミン(A)及び銀化合物(B)を含む混合物を熱分解して得られる銀ナノ粒子である。前記銀ナノ粒子は、アミン(A)を含む保護剤によって表面が被覆された状態となっており、安定性に優れ、200℃未満(例えば150℃以下、好ましくは120℃以下)の低温且つ2時間以下(例えば1時間以下、好ましくは30分間以下)の短い時間での焼結によって、例えば1μm以上の比較的厚膜である銀被膜を形成した場合でも優れた導電性(低い抵抗値)が発現する銀ナノ粒子である。
[アミンの実施態様1]
前記アミン(A)としては、炭素数6以上の脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素モノアミン(A1)、炭素数5以上の脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素モノアミン(A2)、及び、炭素数8以下の脂肪族炭化水素基と2つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素ジアミン(A3)を含むアミンの混合物が挙げられる。
前記モノアミン(A1)は、その炭化水素鎖によって、生成する銀ナノ粒子表面への保護剤(安定化剤)としての高い機能を有する。前記モノアミン(A1)としては、好ましくは、炭素数6以上12以下のアルキルモノアミンが挙げられる。前記モノアミン(A1)としては、第一級アミン、第二級アミン、及び第三級アミンが含まれる。
第一級アミンとしては、例えば、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン等の飽和脂肪族炭化水素モノアミン(すなわち、アルキルモノアミン)が挙げられる。飽和脂肪族炭化水素モノアミンとして、上記の直鎖脂肪族モノアミンの他に、イソヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、tert−オクチルアミン等の分枝脂肪族炭化水素アミンが挙げられる。また、シクロヘキシルアミンも挙げられる。さらに、オレイルアミン等の不飽和脂肪族炭化水素モノアミン(すなわち、アルケニルモノアミン)が挙げられる。
第二級アミンとしては、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、N,N−ジペンチルアミン、N,N−ジヘキシルアミン、N,N−ジペプチルアミン、N,N−ジオクチルアミン、N,N−ジノニルアミン、N,N−ジデシルアミン、N,N−ジウンデシルアミン、N,N−ジドデシルアミン、N−メチル−N−プロピルアミン、N−エチル−N−プロピルアミン、N−プロピル−N−ブチルアミン等のジアルキルモノアミンが挙げられる。第三級アミンとしては、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン等が挙げられる。
これらの内でも、炭素数6以上の飽和脂肪族炭化水素モノアミンが好ましい。炭素数6以上とする事により、アミノ基が銀粒子表面に吸着した際に他の銀粒子との間隔を確保できるため、銀粒子同士の凝集を防ぐ作用が向上する。炭素数の上限は特に定められないが、入手のし易さ、焼結時の除去のし易さ等を考慮して、通常、炭素数18までの飽和脂肪族モノアミンが好ましい。特に、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン等の炭素数6〜12のアルキルモノアミンが好ましく用いられる。前記モノアミン(A1)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記モノアミン(A1)は、前記モノアミン(A1)、前記モノアミン(A2)及び前記ジアミン(A3)の合計を基準として、10モル%〜65モル%含まれる事が好ましい。
前記モノアミン(A2)は、炭素数5以下の脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素モノアミンである。前記モノアミン(A1)に比べると炭素鎖長が短いのでそれ自体は保護剤(安定化剤)としての機能は低いと考えられるが、前記モノアミン(A1)に比べると極性が高いため、銀化合物(B)の銀への配位能が高く、錯体形成促進に効果があると考えられる。また、炭素鎖長が短いため、例えば120℃以下の、あるいは100℃程度以下の低温における焼結の際でも、30分間以下、あるいは20分間以下の短時間で銀粒子表面から除去され得るので、得られた銀ナノ粒子の低温焼結に効果がある。
前記モノアミン(A2)としては、例えば、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、 sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、イソペンチルアミン、tert−ペンチルアミン等の炭素数2〜5の飽和脂肪族炭化水素モノアミン(すなわち、アルキルモノアミン)が挙げられる。また、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン等のジアルキルモノアミンが挙げられる。
これらの内でも、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、イソペンチルアミン、tert−ペンチルアミン等が好ましく、上記ブチルアミン類が特に好ましい。前記モノアミン(A2)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記モノアミン(A2)は、前記モノアミン(A1)、前記モノアミン(A2)及び前記ジアミン(A3)の合計を基準として、5モル%〜50モル%含まれる事が好ましい。
前記ジアミン(A3)は、銀化合物(B)の銀への配位能が高く、錯体形成促進に効果がある。脂肪族炭化水素ジアミンは、一般に、脂肪族炭化水素モノアミンと比べて極性が高く、銀化合物の銀への配位能が高くなる。また、前記ジアミン(A3)は、錯化合物の熱分解工程において、より低温且つ短時間での熱分解を促進する効果があり、銀ナノ粒子製造をより効率的に行うことができる。さらに、前記ジアミン(A3)を含む銀粒子の保護被膜は極性が高いので、極性の高い溶剤を含む分散媒体中での銀粒子の分散安定性が向上する。さらに、前記ジアミン(A3)は、炭素鎖長が短いため、例えば120℃以下の、あるいは100℃程度以下の低温での焼結においても、30分間以下、あるいは20分間以下の短い時間で銀粒子表面から除去され得るので、得られた銀ナノ粒子の低温且つ短時間での焼結に効果がある。
前記ジアミン(A3)としては、好ましくは、炭素数2以上8以下のアルキルジアミンが挙げられる。前記ジアミン(A3)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N’−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N’−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、N,N−ジメチル−1,4−ブタンジアミン、N,N’−ジメチル−1,4−ブタンジアミン、N,N−ジエチル−1,4−ブタンジアミン、N,N’−ジエチル−1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,6−ヘキサンジアミン、N,N−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N’−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン等が挙げられる。これらはいずれも、2つのアミノ基のうちの少なくとも1つが第一級アミノ基又は第二級アミノ基である炭素総数8以下のアルキレンジアミンであり、銀化合物の銀への配位能が高く、錯体形成促進に効果がある。
これらの内でも、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジメチル−1,4−ブタンジアミン、N,N−ジエチル−1,4−ブタンジアミン、N,N−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン等の2つのアミノ基のうちの1つが第一級アミノ基(−NH2 )であり、他の1つが第三級アミノ基(−NR1R2 )である炭素総数8以下のアルキレンジアミンが好ましい。好ましいアルキレンジアミンは、下記構造式で表される。
12 N−R−NH2
ここで、Rは、2価のアルキレン基を表し、R1 及びR2 は、同一又は異なっていてもよく、アルキル基を表し、ただし、R、R1 及びR2 の炭素数の総和は8以下である。該アルキレン基は、酸素原子又は窒素原子等のヘテロ原子を含まない。また、該アルキル基は、酸素原子又は窒素原子等のヘテロ原子を含まない。
これらの内でも、低温焼結においても短時間で銀粒子表面から除去され得るという観点から、炭素総数6以下のジアミンが好ましく、炭素総数5以下のジアミンがより好ましい。前記ジアミン(A3)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ジアミン(A3)は、前記モノアミン(A1)、前記モノアミン(A2)及び前記ジアミン(A3)の合計を基準として、15モル%〜50モル%含まれる事が好ましい。
本発明において、前記モノアミン(A1)、前記モノアミン(A2)及び前記ジアミン(A3)の合計量としては、特に限定されないが、原料の前記銀化合物(B)の銀原子1モルに対して、それらアミン成分の合計量[(A1)+(A2)+(A3)]として1〜20モル程度が好ましい。前記アミン成分の合計量が、前記銀原子1モルに対して、1モル未満であると、アミン(A)と銀化合物(B)の錯化合物の生成工程において、錯化合物に変換されない銀化合物(B)が残存する可能性があり、その後の熱分解工程において、銀粒子の均一性が損なわれ、粒子の肥大化が起こったり、熱分解せずに銀化合物が残存する可能性がある。実質的に無溶剤中において銀ナノ粒子の分散液を作製するためには、前記アミン成分の合計量を例えば2モル程度以上とする事が好ましい。前記アミン成分の合計量を2モル程度以上とする事により、錯化合物の生成工程及び熱分解工程を良好に行う事ができる。前記アミン成分の合計の量の下限については、前記銀化合物(B)の銀原子1モルに対して、2モル%以上が好ましく、6モル%以上がより好ましい。
[アミンの実施態様2]
前記アミン(A)の別の実施態様としては、炭素数6以上の脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素モノアミン(A1)、炭素数5以下の脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素モノアミン(A2)を含むアミンの混合物であって、前記モノアミン(A1)と前記モノアミン(A2)の合計を基準として、前記モノアミン(A1)5モル%以上20モル%未満(例えば、5モル%以上19モル%以下)、及び前記モノアミン(A2)80モル%を超えて95モル%以下(例えば、81モル%以上95モル%以下)の割合で含むアミンの混合物が挙げられる。
前記モノアミン(A1)、及び前記モノアミン(A2)の使用割合は、前記モノアミン(A1)と前記モノアミン(A2)の合計を基準として、前記モノアミン(A1): 5モル%以上20モル%未満(例えば、5モル%以上19モル%以下)、及び前記モノアミン(A2):80モル%を超えて95モル%以下(例えば、81モル%以上95モル%以下)である。なお、本発明による効果を阻害しない範囲で、本発明のアミン混合液には、前記モノアミン(A1)や前記モノアミン(A2)以外のアミン等を含むことができる。
前記脂肪族モノアミン(A1)の含有量を5モル%以上20モル%未満とすることによって、該(A1)成分の炭素鎖によって、生成する銀粒子表面の保護安定化機能が得られる。前記(A1)成分の含有量が5モル%未満では、保護安定化機能の発現が弱いことがある。一方、前記(A1)成分の含有量が20モル%以上となると、保護安定化機能は十分であるが、膜厚が比較的厚い焼結膜を形成する際の低温焼結によって該(A1)成分が除去され難くなる。前記(A1)成分の含有量の下限については、10モル%以上、例えば13モル%以上が好ましい。前記(A1)成分の含有量の上限については、19モル%以下、例えば17モル%以下が好ましい。
前記モノアミン(A2)の含有量を80モル%を超えて95モル%以下とすることによって、錯体形成促進効果が得られやすく、また、それ自体で低温且つ短時間焼結に寄与できる。前記(A2)成分の含有量が80モル%以下では、錯体形成促進効果が弱かったり、あるいは、膜厚が比較的厚い焼結膜を形成する際の焼結時において前記(A1)成分が銀粒子表面から除去されにくいことがある。一方、前記(A2)成分の含有量が95モル%を超えると、錯体形成促進効果は得られるが、相対的に前記モノアミン(A1)の含有量が少なくなってしまい、生成する銀粒子表面の保護安定化が得られ難い。前記(A2)成分の含有量の下限については、81モル%以上、例えば83モル%以上が好ましい。前記(A2)成分の含有量の上限については、90モル%以下、例えば87モル%以下が好ましい。
本発明においては、銀化合物(B)の銀への配位能が高い前記モノアミン(A2)を前記の割合で用いるので、前記モノアミン(A1)の銀粒子表面上への付着量は少なくて済む。従って、前記低温短時間での焼結の場合にも、これらアミン類は銀粒子表面から除去されやすく、銀粒子の焼結が十分に進行する。
本発明において、前記モノアミン(A1)と前記モノアミン(A2)の合計量としては、特に限定されないが、前記銀化合物(B)の銀原子1モルに対して、前記アミン[(A1)+(A2)]の量を1〜72モル程度とすると良い。前記アミン[(A1)+(A2)]の量が、前記銀原子1モルに対して、1モル未満であると、錯化合物の生成工程において、錯化合物に変換されない銀化合物が残存する可能性があり、その後の熱分解工程において、銀粒子の均一性が損なわれ粒子の肥大化が起こったり、熱分解せずに銀化合物が残存する可能性がある。一方、前記アミン[(A1)+(A2)]の量が、前記銀原子1モルに対して、72モル程度を超えてもあまりメリットはないと考えられる。実質的に無溶剤中において銀ナノ粒子の分散液を作製するためには、前記アミン[(A1)+(A2)]を例えば2モル程度以上とするとよい。前記全アミンの量を2〜72モル程度とすることにより、錯化合物の生成工程及び熱分解工程を良好に行うことができる。前記アミン[(A1)+(A2)]の量の下限については、前記銀化合物の銀原子1モルに対して、2モル%以上が好ましく、6モル%以上がより好ましく、10モル%以上がさらに好ましい。
本発明において、前記アミン混合液は、更に、前記ジアミン(A3)を含んでも良い。
[アミンの実施態様3]
前記アミン(A)の別の実施態様としては、炭素数4以上の分岐脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる分岐脂肪族炭化水素モノアミン(A4)を含むアミンの混合物が挙げられる。分枝脂肪族炭化水素アミン化合物を用いると、同じ炭素数の直鎖脂肪族炭化水素アミン化合物を用いた場合と比べ、分枝脂肪族炭化水素基の立体的因子により銀粒子表面上へのより少ない付着量で銀粒子表面のより大きな面積を被覆することができる。そのため、銀粒子表面上へのより少ない付着量で、銀ナノ粒子の適度な安定化が得られる。焼結時において除去すべき保護剤(有機安定剤)の量が少ないので、200℃以下の低温での焼結の場合にも、有機安定剤を効率よく除去でき、銀粒子の焼結が十分に進行する。
前記モノアミン(A4)における分枝脂肪族炭化水素基の炭素数は、4以上であり、例えば4〜16である。分枝脂肪族炭化水素基の立体的因子を得るためには、炭素数4以上が必要である。分枝脂肪族炭化水素モノアミン化合物としては、例えば、イソブチルアミン、 sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、イソペンチルアミン、tert−ペンチルアミン、イソヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、tert−オクチルアミン等の炭素数4〜16、好ましくは炭素数4〜8の第一級アミンが挙げられる。
また、N,N−イソブチルアミン、N,N−イソペンチルアミン、N,N−イソヘキシルアミン、N,N−(2−エチルヘキシル)アミン等の第二級アミンが挙げられる。また、トリイソブチルアミン、トリイソペンチルアミン、トリイソヘキシルアミン、トリ(2−エチルヘキシル)アミン等の第三級アミンが挙げられる。N,N−(2−エチルヘキシル)アミンの場合、2−エチルヘキシル基の炭素数は8であるが、前記モノアミン(A4)に含まれる炭素の総数は16となる。トリ(2−エチルヘキシル)アミンの場合、前記モノアミン(A4)に含まれる炭素の総数は24となる。
これらの分枝脂肪族炭化水素モノアミンの内でも、イソペンチルアミン、イソヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン等の主鎖の炭素数4〜6の分枝アルキルモノアミン化合物が好ましい。主鎖の炭素数4〜6であると、銀ナノ粒子の適度な安定化が得られ易い。また、分枝脂肪族基の立体的因子の観点からは、N原子側から2番目の炭素原子において枝分かれしていることが有効である。前記モノアミン(A4)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において、錯形成剤及び/又は保護剤として機能する脂肪族炭化水素アミン化合物として、前記モノアミン(A4)の他に、更に、前記モノアミン(A1)、前記モノアミン(A2)、及び前記ジアミン(A3)から選ばれる脂肪族炭化水素アミン化合物をそれぞれ別個独立に用いることができる。前記モノアミン(A2)、及び前記ジアミン(A3)は、錯体形成促進に効果がある。
[銀化合物]
前記銀化合物(B)としては、加熱により容易に分解して、金属銀を生成する銀化合物を用いる。このような銀化合物としては、ギ酸銀、酢酸銀、シュウ酸銀、マロン酸銀、安息香酸銀、フタル酸銀などのカルボン酸銀;フッ化銀、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀などのハロゲン化銀;硫酸塩、硝酸銀、炭酸銀等を用いる事ができるが、分解により容易に金属銀を生成し且つ銀以外の不純物を生じ難いという観点から、シュウ酸銀が好ましく用いられる。シュウ酸銀は、銀含有率が高く、且つ、還元剤を必要とせず熱分解により金属銀がそのまま得られ、還元剤に由来する不純物が残留し難い点で有利である。
銀以外の他の金属を含む金属ナノ粒子を製造する場合には、上記の銀化合物に代えて、加熱により容易に分解して、目的とする金属を生成する金属化合物を用いる。このような金属化合物としては、上記の銀化合物に対応するような金属の塩、例えば、金属のカルボン酸塩;金属ハロゲン化物;金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属炭酸塩等の金属塩化合物を用いる事ができる。これらのうち、分解により容易に金属を生成し且つ金属以外の不純物を生じにくいという観点から、金属のシュウ酸塩が好ましく用いられる。他の金属としては、Al、Au、Pt、Pd、Cu、Co、Cr、In、及びNi等が挙げられる。
また、銀との複合物を得るために、上記の銀化合物と、上記の銀以外の他の金属化合物を併用してもよい。他の金属としては、Al、Au、Pt、Pd、Cu、Co、Cr、In、及びNi等が挙げられる。銀複合物は、銀と1又は2以上の他の金属からなるものであり、Au−Ag、Ag−Cu、Au−Ag−Cu、Au−Ag−Pd等が例示される。金属全体を基準として、銀が少なくとも20重量%、通常は50重量%、例えば80重量%を占める。
[脂肪族カルボン酸]
本発明において、銀ナノ粒子の分散媒への分散性をさらに向上させるため、安定剤として、さらに脂肪族カルボン酸(C)を用いてもよい。前記脂肪族カルボン酸(C)は、前記アミン混合液中に含ませて用いる事ができる。前記脂肪族カルボン酸(C)を用いる事により、銀ナノ粒子の安定性、特に有機溶剤中に分散された塗料状態での安定性が向上する事がある。
前記脂肪族カルボン酸(C)としては、飽和又は不飽和の脂肪族カルボン酸が用いられる。例えば、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、エイコセン酸等の炭素数4以上の飽和脂肪族モノカルボン酸; オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、パルミトレイン酸等の炭素数8以上の不飽和脂肪族モノカルボン酸が挙げられる。
これらの内でも、炭素数8〜18の飽和又は不飽和の脂肪族モノカルボンが好ましい。炭素数8以上とする事により、カルボン酸基が銀粒子表面に吸着した際に他の銀粒子との間隔を確保できるため、銀粒子同士の凝集を防ぐ作用が向上する。入手のし易さ、焼結時の除去のし易さ等を考慮して、通常、炭素数18までの飽和又は不飽和の脂肪族モノカルボン酸化合物が好ましい。特に、オクタン酸、オレイン酸等が好ましく用いられる。前記脂肪族カルボン酸(C)は、1種のみを用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
前記脂肪族カルボン酸(C)の量は、原料の前記銀化合物(B)の銀原子1モルに対して、例えば0.05〜10モルが好ましく、0.1〜5モルがより好ましく、0.5〜2モルが更に好ましい。前記(C)成分の量が、前記銀原子1モルに対して、0.05モルよりも少ないと、前記(C)成分の添加による分散状態での安定性向上効果は弱い。一方、前記(C)成分の量が10モルに達すると、分散状態での安定性向上効果が飽和するし、また、低温焼結での前記(C)成分の除去がされ難くなる。
[保護材料]
本発明における保護材料は、半導体素子及び/又は回路パターンを、物理的及び/又は化学的に保護するために用いられる。保護材料には、例えば、空気中の塵、水分、酸素、腐食性ガス等による半導体素子や回路パターンの汚染や損傷を防止する機能がある。また、保護材料には、例えば、機械的な力や熱等の物理的な負荷による半導体素子や回路パターンの劣化や損傷を緩和する機能がある。
本発明の半導体装置における保護材料の適用箇所としては、特に限定されない。例えば、封止材料として、半導体素子や回路パターンの全体又は一部を覆うように適用される。また、アンダーフィル材料として、半導体素子の端子と回路パターン及び/又は基板との間に充填されるように適用される。
本発明の半導体装置が発光装置である場合、本発明の保護材料をレンズ状に形成した上、封止材料として光半導体素子や回路パターンの全体又は一部を覆うようにして適用しても良い。本発明の保護材料をレンズ状に形成した場合、光半導体素子からの発光や、回路パターンの表面にて反射された光を、保護材料にて収束したり発散したりする事ができる。
本発明における保護材料としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、カーボネート系樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂等の透明な樹脂材料の組成物を用いて形成しても良く、ガラスや無機めっき等、樹脂材料以外の任意の透明な材料を用いて形成しても良い。本発明における保護材料は、耐熱性、ガスバリア性、取扱い性等の観点から、エポキシ系樹脂組成物及び/又はシリコーン系樹脂組成物を用いて形成する事が好ましい。
本発明の保護材料が、エポキシ系樹脂組成物及び/又はシリコーン系樹脂組成物である場合、複数の硬化性成分があらかじめ混合されたものをそのまま使用する1液系の組成物として使用しても良く、別々に保管しておいた2以上の硬化性成分を使用前に所定の割合で混合して使用する多液系(例えば、2液系)の組成物として使用しても良い。
本発明の保護材料が、エポキシ系樹脂組成物及び/又はシリコーン系樹脂組成物である場合、特に限定されないが、常温(約25℃)で液状であることが好ましい。常温(約25℃)における粘度としては、300〜20000mPa・sが好ましく、500〜10000mPa・sがより好ましく、1000〜8000mPa・sが更に好ましい。粘度が300mPa・s未満であると、硬化物の耐熱性が低下する場合がある。一方、粘度が20000mPa・sを超えると、取扱い性が低下し、例えば、硬化物に気泡が残存し易くなる場合がある。
[エポキシ系樹脂組成物]
前記エポキシ系樹脂組成物においては、種々のエポキシ系化合物を用いる事ができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビフェノール型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAのクレゾールノボラック型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、トリスフェノールメタンから得られるエポキシ化合物等の芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物;脂肪族ポリグリシジルエーテル等の脂肪族グリシジルエーテル系エポキシ化合物;グリシジルエステル系エポキシ化合物;グリシジルアミン系エポキシ化合物;脂環エポキシ化合物等が挙げられる。中でも、透明性、耐熱性、硬化性等の観点からは、脂環エポキシ化合物が好適に用いられる。これらのエポキシ系化合物は、1種類のみを用いても良く、2種類以上を組合せて用いても良い。
[脂環エポキシ化合物]
前記脂環エポキシ化合物は、特に限定されないが、一分子内に環状脂肪族骨格(脂環)をひとつ以上有し、且つエポキシ基をひとつ以上有する化合物である。前記脂環は、一分子内にふたつ以上有する事が好ましい。また、前記エポキシ基は、一分子内にふたつ異常有する事が好ましい。
前記脂環としては、特に限定されないが、脂環を構成する隣接する2個の炭素原子と1個の酸素原子とで構成されるエポキシ基(脂環エポキシ基)を有するもの、又は、脂環にエポキシ基が直接単結合で結合したものが好ましい。脂環エポキシ基としては、シクロヘキセンオキシド基が好ましい。
前記脂環をふたつ以上有する場合、脂環と脂環の結合態様は、単結合であっても良く、又は、連結基(1以上の原子を有する2価の基)により結合されていても良い。2価の基としては、例えば、2価の炭化水素基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、カーボネート基、アミド基、及びこれらの基が複数個連結した基等が挙げられる。前記2価の炭化水素基としては、炭素数1〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基や2価の脂環式炭化水素基等が挙げられる。前記直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン基等が挙げられる。また、前記2価の脂環式炭化水素基としては、1,2−シクロペンチレン、1,3−シクロペンチレン、シクロペンチリデン、1,2−シクロへキシレン、1,3−シクロへキシレン、1,4−シクロへキシレン、シクロヘキシリデン基等が挙げられる。
前記脂環エポキシ化合物としては、例えば、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、水添ビスフェノールF型エポキシ化合物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4,3’,4’−ジエポキシジシクロヘキシル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートとε−カプロラクトンの付加物、1,2,8,9−ジエポキシリモネン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等が挙げられる。中でも、硬化性や取扱い性等の観点からは、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4,3’,4’−ジエポキシジシクロヘキシルが好ましく、3,4,3’,4’−ジエポキシジシクロヘキシルが特に好ましい。例えば、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド3000、EHPE3150(いずれも株式会社ダイセル製)等の市販品を使用しても良い。これらの脂環エポキシ化合物は、単独で又は2種類以上を組合せて使用しても良い。
[シリコーン系樹脂組成物]
前記シリコーン系樹脂組成物においては、種々のポリオルガノシロキサンを用いる事ができる。本発明におけるポリオルガノシロキサンは、シロキサン結合(Si−O−Si)で構成された主鎖を有し、直鎖及び/又は分岐鎖及び/又は架橋構造を有するポリマーである。前記ポリオルガノシロキサンは、求められる屈折率、耐熱性、ガスバリア性等の特性によって、種々の側鎖を有するものを選択する事ができる。例えば、高い屈折率や高いガスバリア性を求める場合には、側鎖にアリール基を有するポリオルガノシロキサンを選択する事が好ましく、低い屈折率や高い耐熱性を求める場合には、側鎖にアルキル基を有するポリオルガノシロキサンを選択する事が好ましい。前記アリール基は、種々の置換基を有してもよい。また、前記アルキル基は、直鎖又は分岐鎖のいずれであっても良く、また、種々の置換基を有しても良い。
前記ポリオルガノシロキサンの主鎖には、炭素−炭素結合を含んでいても良い。前記ポリオルガノシロキサンの主鎖が炭素−炭素結合を含んでいる場合、耐熱性やガスバリア性がより優れた保護材料を得る事ができる。
前記ポリオルガノシロキサンの側鎖又は末端には、硬化性の観点から、水素原子、Si−H結合を有する基、置換又は無置換の炭化水素基(好ましくはアルキル基又はアルケニル基)から選ばれる少なくとも1以上の置換基を有する事が特に好ましい。本発明の保護材料が多液系の組成物である場合、側鎖又は末端に水素原子又はSi−H結合を有する基を有するポリオルガノシロキサンと、側鎖又は末端に置換又は無置換の炭化水素基を有するポリオルガノシロキサンとを、別々に準備し、使用時に混合する系である事が好ましい。
前記ポリオルガノポリシロキサンの数平均分子量は、500〜20000が好ましく、1000〜10000がより好ましく、2000〜8000が更に好ましい。また、重量平均分子量は、500〜50000が好ましく、5000〜40000がより好ましく、10000〜30000が更に好ましい。なお、上記数平均分子量及び/又は重量平均分子量は、例えば、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによるポリスチレン換算の分子量として算出することができる。
前記ポリオルガノシロキサンは、単独で又は2種類以上を組合せて使用しても良い。
[ラダー型シルセスキオキサン]
前記ポリオルガノシロキサンは、シルセスキオキサンであっても良い。ポリオルガノシロキサンは、その基本構成単位としては、M単位(ケイ素原子が1個の酸素原子と結合した1価の基からなる単位)、D単位(ケイ素原子が2個の酸素原子と結合した2価の基からなる単位)、T単位(ケイ素原子が3個の酸素原子と結合した3価の基からなる単位)、Q単位(ケイ素原子が4個の酸素原子と結合した4価の基からなる単位)が挙げられるが、中でも、シルセスキオキサンは、前記T単位を基本構成単位とするポリシロキサンであり、その実験式(基本構造式)はRSiO1.5(Rは任意の置換基を表す。)で表される。
シルセスキオキサンのSi−O−Si骨格の構造としては、ランダム構造、カゴ構造、ラダー構造が挙げられ、中でも、耐熱性やガスバリア性等の観点からは、ラダー型シルセスキオキサンが好ましい。本発明におけるラダー型シルセスキオキサンは、前記Rは、同一又は異なっても良く、水素原子、ハロゲン原子、一価の酸素原子含有基、一価の窒素原子含有基、一価の硫黄原子含有基、Si−H結合を有する基、又は置換又は無置換の炭化水素基(好ましくはアルキル基又はアルケニル基)を有するポリオルガノシロキサンである。硬化性の観点から、水素原子、Si−H結合を有する基、置換又は無置換の炭化水素基(好ましくはアルキル基又はアルケニル基)から選ばれる少なくとも1以上の置換基を有する事が特に好ましい。
前記シルセスキオキサンの分子量分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、耐熱性やガスバリア性等の観点から、1.0〜4.0が好ましく、1.05〜3.0がより好ましく、1.1〜2.0が更に好ましい。
[イソシアヌレート化合物]
本発明の保護材料には、硬化性、被着体に対する密着性、ガスバリア性の観点から、イソシアヌレート化合物を含有することが好ましい。前記イソシアヌレート化合物の窒素原子における置換基は、特に限定されないが、同一又は異なっていても良く、例えば、水素原子、直鎖若しくは分岐鎖状の脂肪族炭化水素基、置換基を有していても良い芳香族炭化水素基、置換基を有していても良いビニル基、置換基を有していても良いアリル基、置換基を有していても良いアクリル基、置換基を有していても良いグリシジル基等が挙げられる。特に、置換基を有していても良いアリル基又は置換基を有していても良いグリシジル基のいずれか一方又は両方を置換基として有することが好ましい。
前記イソシアヌレート化合物としては、例えば、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、1−アリル−3,5−ビス(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−ビス(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、1,3−ジアリル−5−(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、1,3−ビス(2−メチルプロペニル)−5−グリシジルイソシアヌレート、1,3−ビス(2−メチルプロペニル)−5−(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリス(2−メチルプロペニル)イソシアヌレート等が挙げられる。なお、前記イソシアヌレート化合物は、単独又は2種以上を混合して使用しても良い。
[硬化剤]
本発明の保護材料には、硬化剤を含んでいても良い。硬化剤は、エポキシ系化合物を硬化させるのに好適である、硬化剤としては、エポキシ樹脂用硬化剤として公知乃至慣用の硬化剤を使用することができる。例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物等の酸無水物が挙げられる。前記硬化剤としては、常温(約25℃)で液状である事が好ましい。なお、前記硬化剤は、単独又は2種以上を混合して使用しても良い。
[硬化促進剤]
本発明の保護材料には、前記硬化剤に加えて、更に硬化促進剤を含んでいても良い。硬化促進剤としては公知乃至慣用の硬化促進剤を使用することができ、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)、及びその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩など);1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)、及びその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩など);ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンなどの3級アミン;2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類;リン酸エステル、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類;テトラフェニルホスホニウムテトラ(p−トリル)ボレートなどのホスホニウム化合物;オクチル酸スズ、オクチル酸亜鉛などの有機金属塩;金属キレートなどが挙げられる。なお、硬化促進剤は、単独又は2種以上を混合して使用しても良い。
[硬化触媒]
本発明の保護材料には、前記硬化剤に代えて、硬化触媒を用いても良い。硬化触媒としては、特に限定されないが、紫外線照射又は加熱処理を施すことによりカチオン種を発生して重合を開始させるカチオン触媒(カチオン重合開始剤)を用いることができる。なお、硬化触媒は、単独又は2種以上を組合せて使用しても良い。
[ヒドロシリル化触媒]
本発明の保護材料は、更に、ヒドロシリル化触媒を含んでいても良い。ヒドロシリル化触媒を含むことにより、硬化反応(ヒドロシリル化反応)が効率的に進行する。前記ヒドロシリル化触媒としては、特に限定されないが、例えば、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒等の周知のヒドロシリル化反応用触媒が例示される。具体的には、白金微粉末、白金黒、白金担持シリカ微粉末、白金担持活性炭、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金のオレフィン錯体、白金−カルボニルビニルメチル錯体などの白金のカルボニル錯体、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体や白金−シクロビニルメチルシロキサン錯体などの白金ビニルメチルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯体、白金−ホスファイト錯体等の白金系触媒、ならびに上記白金系触媒において白金原子の代わりにパラジウム原子又はロジウム原子を含有するパラジウム系触媒又はロジウム系触媒が挙げられる。なお、前記ヒドロシリル化触媒は、単独又は2種以上を組合せて使用しても良い。
[その他添加剤]
本発明の保護材料は、その他任意の成分として、種々の添加剤を含んでいても良い。例えば、沈降シリカ、湿式シリカ、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、酸化チタン、アルミナ、ガラス、石英、アルミノケイ酸、酸化鉄、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、カーボンブラック、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の無機質充填剤、これらの充填剤をオルガノハロシラン、オルガノアルコキシシラン、オルガノシラザン等の有機ケイ素化合物により処理した無機質充填剤;シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等の有機樹脂微粉末;銀、銅等の導電性金属粉末等の充填剤、溶剤、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、熱安定化剤など)、難燃剤(リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、無機系難燃剤など)、難燃助剤、補強材(他の充填剤など)、核剤、カップリング剤、滑剤、ワックス、可塑剤、離型剤、耐衝撃改良剤、色相改良剤、流動性改良剤、着色剤(染料、顔料など)、分散剤、消泡剤、脱泡剤、抗菌剤、防腐剤、粘度調整剤、増粘剤などの慣用の添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤は、単独又は2種以上を組合せて使用しても良い。
[半導体装置の実施態様]
以下、発光装置を例として、本発明の半導体装置の実施態様を説明するが、本発明の半導体装置の実施態様は、これらに限られるものではない。
[半導体装置の実施態様1]
半導体装置の実施態様を図1に例示する。まず、図1(a)の通り、略平坦に形成された基板4の上面に、銀ナノ粒子を含む組成物を所定位置に塗布し、回路パターン(焼結前)3aを形成する。前記組成物の塗布量は、特に限定されないが、0.002〜0.02g/cm2が好ましい。また、前記組成物の塗布方法は、特に限定されないが、例えば、スピンコート、インクジェット印刷、スクリーン印刷、ディスペンサ印刷、凸版印刷(フレキソ印刷)、昇華型印刷、オフセット印刷、レーザープリンタ印刷(トナー印刷)、凹版印刷(グラビア印刷)、コンタクト印刷、マイクロコンタクト印刷等が挙げられる。
次に、図1(b)の通り、3aを形成した4の上の所定位置に、半導体素子1を、接合部(焼結前)2aを介して搭載する。
次に、図1(c)の通り、加熱炉等で加熱して、2a及び3aを同時に焼結させ、接合部(焼結後)2及び回路パターン(焼結後)3を同時に形成する。加熱条件は前記組成物の組成や塗布量によって適宜調整する事ができ、例えば、200℃未満(例えば150℃以下、好ましくは120℃以下、より好ましくは100℃以下、更に好ましくは80℃以下)且つ2時間以下(例えば1時間以下、好ましくは30分間以下、より好ましくは15分間以下、更に好ましくは10分間以下)に調整する事ができる。これにより、表面が緻密な光沢面であり導電性を有する回路パターン2が形成され、同時に、半導体素子1と回路パターン3は接合部2を介して電気的及び熱的に接続される。なお、前記光沢面における光反射率は、10〜100%である事が好ましい。また、光沢面における光反射率が、50〜100%である場合、光沢面を特に「鏡面」と呼ぶ。
次に、図1(d)の通り、1と、1と接合されていない3の部分とを、金ワイヤ等のボンディングワイヤ5で電気的に接続する。
次に、図1(e)の通り、1乃至5の全部又は一部を覆うようにして保護材料(硬化前)6aを形成する。最後に、図1(f)の通り、加熱炉等で加熱するか、又は、紫外線等の光照射をする事により、6aを硬化させて保護材料(硬化後)6を形成し、本発明の半導体装置を完成させる。加熱条件や光照射条件は6aの組成等によって適宜調整する事ができる。
以上の製造工程により、図7に示すような従来の製造工程に比べて、工程数や工程時間を大きく削減する事ができるため、大幅な工程効率の向上を実現する事ができる。
[半導体装置の実施態様2]
半導体装置の別の実施態様を図2に例示する。まず、図2(a)の工程は図1(a)と同様である。次に、図2(b)の通り、3aを焼結させて3を形成する。加熱条件は図1(c)と同様である。
次に、図2(c)の通り、3を形成した4の上の所定位置に、1を、2aを介して搭載する。次に、図2(d)の通り、1と、1と接していない3の部分とを、5で電気的に接続する。
次に、図2(e)の通り、1乃至5の全部又は一部を覆うようにして6aを形成する。最後に、図2(f)の通り、加熱炉等で加熱し、2aの焼結と6aの硬化を同時に行い、2及び6を同時に形成させて、本発明の半導体装置を完成させる。加熱条件は、2aの組成及び塗布量並びに6aの組成によって適宜調整する事ができるが、2aの焼結と6aの硬化がいずれも十分に進行する条件を選択する必要がある。例えば、100〜200℃(より好ましくは110〜180℃、更に好ましくは120〜150℃)且つ10分間〜2時間(より好ましくは15分間〜1時間、更に好ましくは30分間〜1時間)に調整する事ができる。但し、2aの焼結及び/又は6aの硬化が不十分である場合は、加熱する工程及び/又は紫外線等で光照射する工程を更に追加する事ができる。なお、前記焼結及び/又は硬化により揮発成分が発生する場合、以上の工程の全部又は一部を、減圧条件下にて行う事ができる。
以上の製造工程により、図7に示すような従来の製造工程に比べて、工程数や工程時間を大きく削減する事ができるため、大幅な工程効率の向上を実現する事ができる。
[半導体装置の実施態様3]
半導体装置の別の実施態様を図3に例示する。まず、図3(a)及び図3(b)の工程は図1(a)及び図1(b)と同様である。次に、図3(c)の通り、1と、1と接していない3aの部分とを、5で接続する。次に、図3(d)の通り、1乃至5の全部又は一部を覆うようにして6aを形成する。
最後に、図3(e)の通り、加熱炉等で加熱し、2a及び3aの焼結並びに6aの硬化を同時に行い、2、3、6を同時に形成させて、本発明の半導体装置を完成させる。加熱条件は、2a及び3aの組成及び塗布量並びに6aの組成によって適宜調整する事ができるが、2a及び3aの焼結並びに6aの硬化がいずれも十分に進行する条件を選択する必要がある。例えば、100〜200℃(より好ましくは110〜180℃、更に好ましくは120〜150℃)且つ10分間〜2時間(より好ましくは15分間〜1時間、更に好ましくは30分間〜1時間)に調整する事ができる。但し、2a及び3aの焼結並びに6aの硬化のいずれかが不十分である場合は、加熱する工程及び/又は紫外線等で光照射する工程を更に追加する事ができる。なお、前記焼結及び/又は硬化により揮発成分が発生する場合、以上の工程の全部又は一部を、減圧条件下にて行う事ができる。
以上の製造工程により、図7に示すような従来の製造工程に比べて、工程数や工程時間を大きく削減する事ができるため、大幅な工程効率の向上を実現する事ができる。
[半導体装置の実施態様4]
半導体装置の別の実施態様を図4に例示する。まず、図4(a)の工程は図1(a)と同様である。次に、図4(b)の通り、3aを形成した4の上の所定位置に、1を搭載する。次に、図4(c)の通り、1と、1と接していない3の部分とを、金ワイヤ等のボンディングワイヤ5で電気的に接続する。次に、図4(d)の通り、1乃至5の全部又は一部を覆うようにして6aを形成する。
最後に、図4(e)の通り、加熱炉等で加熱し、3aの焼結と6aの硬化を同時に行い、2及び6を同時に形成させて、本発明の半導体装置を完成させる。加熱条件は、3aの組成及び塗布量並びに6aの組成によって適宜調整する事ができるが、3aの焼結と6aの硬化がいずれも十分に進行する条件を選択する必要がある。例えば、100〜200℃(より好ましくは110〜180℃、更に好ましくは120〜150℃)且つ10分間〜2時間(より好ましくは15分間〜1時間、更に好ましくは30分間〜1時間)に調整する事ができる。但し、3aの焼結及び/又は6aの硬化が不十分である場合は、加熱する工程及び/又は紫外線等で光照射する工程を更に追加する事ができる。なお、前記焼結及び/又は硬化により揮発成分が発生する場合、以上の工程の全部又は一部を、減圧条件下にて行う事ができる。
以上の製造工程により、図8に示すような従来の製造工程に比べて、工程数や工程時間を大きく削減する事ができるため、大幅な工程効率の向上を実現する事ができる。
[半導体装置の実施態様5]
半導体装置の別の実施態様を図5に例示する。まず、図5(a)に示す通り、半導体素子1を搭載するための凹部を設けた基板4を準備する。前記凹部の形状は、特に限定されず、すり鉢状、半球状、逆台形状等が挙げられる。前記凹部の形成方法は、特に限定されないが、平板状の基板4を切削加工しても良いし、基板4を成形する際に凹部を形成しても良い。また、基板4が表面を絶縁処理した金属板の場合は、平板状の金属を切削加工等により凹部を形成した後に表面を絶縁処理しても良いし、基板4を金属鋳造等により成形する際に凹部を形成した後に表面を絶縁処理しても良い。
次に、4の上面に、銀ナノ粒子を含む組成物を所定位置に塗布し、3aを形成する。前記組成物は、4における凹部の底面だけでなく、側面から凹部の開口周辺に至るまで塗布しても良い。その結果、複雑な形状を有する4に対しても、任意の箇所に回路パターン(焼結後)2を形成する事ができるため、高密度の回路パターンの形成が容易である。前記組成物の塗布方法や塗布量は、図1(a)と同様である。
次に、図5(b)の通り、3aを形成した4の上の所定位置に、1を、接合部(焼結前)2aを介して搭載(フリップチップ実装)する。2aは前記搭載前に1の端子(バンプ)として予め形成されていても良い。この実施態様においては、前記バンプは接合部(焼結前)2aであるが、前記搭載前に焼結されて接合部(焼結後)2として予め形成されていても良い。
次に、図5(c)の通り、加熱炉等で加熱して、2a及び3aを同時に焼結させ、2及び3を同時に形成する。加熱条件は図1(c)と同様である。
次に、図5(d)の通り、1乃至4の全部又は一部を覆うようにして6aを形成する。最後に、図5(e)の通り、加熱炉等で加熱するか、又は、紫外線等の光照射をする事により、6aを硬化させて6を形成し、本発明の半導体装置を完成させる。加熱条件や光照射条件は6aの組成等によって適宜調整する事ができる。
以上の製造工程により、図9に示すような従来の製造工程に比べて、工程数や工程時間を大きく削減する事ができるため、大幅な工程効率の向上を実現する事ができる。なお、この実施態様5は、実施態様1乃至4とは異なり、半導体素子1と回路パターン2とを金ワイヤ等のボンディングワイヤ5で電気的に接続する必要がないため、更に製造効率に優れた製造方法である。
[半導体装置の実施態様6]
半導体装置の別の実施態様を図6に例示する。まず、図6(a)及び図6(b)の工程は図5(a)及び図5(b)と同様である。次に、図6(c)の通り、1乃至4の全部又は一部を覆うようにして6aを形成する。
最後に、図6(d)の通り、加熱炉等で加熱し、2a及び3aの焼結並びに6aの硬化を同時に行い、2、3、6を同時に形成させて、本発明の半導体装置を完成させる。加熱条件は、図3(e)と同様である。但し、2a及び3aの焼結並びに6aの硬化のいずれかが不十分である場合は、加熱する工程及び/又は紫外線等で光照射する工程を更に追加する事ができる。なお、前記焼結及び/又は硬化により揮発成分が発生する場合、以上の工程の全部又は一部を、減圧条件下にて行う事ができる。
以上の製造工程により、図9に示すような従来の製造工程に比べて、工程数や工程時間を大きく削減する事ができるため、大幅な工程効率の向上を実現する事ができる。なお、この実施態様6は、実施態様1乃至4とは異なり、半導体素子1と回路パターン2とを金ワイヤ等のボンディングワイヤ5で電気的に接続する必要がないため、更に製造効率に優れた製造方法である。
なお、半導体装置の実施態様1〜6のいずれにおいても、前記銀ナノ粒子が緻密であり且つ分散性や均一性が高い事から、特別な操作を行わなくとも、回路パターン2の表面を鏡面に仕上げる事が可能である。これにより、半導体素子からの発光を簡便且つ効率的に高める事ができる。得られた回路パターン2の表面粗さRaは、前述の光沢面における光反射率を満たす限り、特に限定されないが、1μm以下である事が好ましく、0.1μm以下である事が更に好ましい。
また、半導体装置の実施態様1〜6のいずれにおいても、前記銀ナノ粒子を低温且つ短時間に焼結させる事ができるため、半導体素子1に熱的なダメージを与える事なく、半導体装置を簡便且つ安定的に得る事ができる。
更に、半導体装置の実施態様1〜6のいずれにおいても、前記銀ナノ粒子を含む組成物は、保存安定性や分散性に優れ、且つ、例えば1μm以上の比較的厚膜の銀焼結膜を低温且つ短時間で焼結して形成した場合であっても、良好な導電性や熱伝導性を付与する事ができる事から、生産安定性や生産効率に優れ、且つ、エネルギー効率や耐久性に優れた半導体装置を簡便に得る事ができる。
以上に加えて、半導体装置の実施態様1〜6のいずれにおいても、耐熱性、ガスバリア性、寸法安定性等に優れ、短時間に硬化する事ができる保護材料を使用するため、導電性や熱伝導性に優れ且つ耐熱性やガスバリア性に優れる等、複数の特性を兼ね備えた半導体装置を、効率的且つ安定的に製造できる。
以下に、本発明における銀ナノ粒子を含む組成物につき、実施例を挙げて更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[銀焼結膜の比抵抗値]
得られた銀焼結膜について、4端子法(ロレスタGP MCP−T610)を用いて測定した。この装置の測定範囲限界は、107 Ωcmである。
以下の試薬を各実施例及び比較例で用いた。
N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン(MW:102.18):東京化成社製
2−エチルヘキシルアミン(MW:129.25):和光純薬社製試薬
n−ブチルアミン(MW:73.14):東京化成社製試薬
n−ヘキシルアミン(MW:101.19):東京化成社製試薬
n−オクチルアミン(MW:129.25):東京化成社製試薬
オレイン酸(MW:282.47):東京化成社製試薬
メタノール:和光純薬社製試薬特級
1−ブタノール:東京化成社製試薬
オクタン:和光純薬社製試薬特級
ジヒドロキシターピネオール:日本テルペン株式会社製
シュウ酸銀(MW:303.78):硝酸銀(和光純薬社製)とシュウ酸二水和物(和光
純薬社製)とから合成したもの
[実施例1]
(銀ナノ粒子の調製)
50mLフラスコに、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン1.28g(12.5mmol)、n−ブチルアミン0.91g(12.5mmol)、ヘキシルアミン3.24g(32.0mmol)、オクチルアミン0.39g(3.0mmol)、及びオレイン酸0.09g(0.33mmol)を加えて室温で攪拌し、均一な混合溶液を調製した。
調製した混合溶液にシュウ酸銀3.04g(10mmol)を加え、室温で攪拌して、粘性のある白色の物質への変化が、外見的に終了したと認められる時点で攪拌を終了した。
次に、得られた反応混合物を105℃〜110℃に加熱攪拌した。攪拌の開始後すぐに二酸化炭素の発生を伴う反応が開始し、その後、二酸化炭素の発生が完了するまで攪拌を続けたところ、青色光沢を呈する銀ナノ粒子が懸濁した懸濁液を得た。
次に、得られた懸濁液にメタノール10mLを加えて攪拌し、その後、遠心分離により銀ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した。銀ナノ粒子に対して、再度、メタノール10mLを加えて攪拌し、その後、遠心分離により銀ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した。このようにして、湿った状態の銀ナノ粒子を得た。
(銀ナノ塗料の調製と焼結)
次に、湿った銀ナノ粒子に、1−ブタノール/オクタン混合溶剤(体積比=1/4)を銀濃度50wt%となるように加えて攪拌し、銀ナノ粒子分散液を調製した。この銀ナノ粒子分散液を、焼結後の膜厚が1μm程度になるようにスピンコート法により無アルカリガラス板上に塗布し、塗膜を形成した。
塗膜の形成後、速やかに120℃にて15分間の条件で、送風乾燥炉にて焼結し、約1μmの厚みの銀焼結膜を形成した。得られた銀焼結膜の比抵抗値を4端子法により測定したところ、8.4μΩcmであった。
また、上記銀ナノ粒子分散液について、次のように[1] 初期分散性評価、[2] 保存安定
性評価を行った。
[1] 調製直後の上記銀ナノ粒子分散液を0.2μmフィルターにてろ過したところ、フィルター目詰まりを起こさなかった。つまり、上記銀ナノ粒子分散液は良好な分散状態を保っていた。
[2] 調製直後の上記銀ナノ粒子分散液を透明ガラス製サンプル瓶中に入れ密閉し、これを暗所において25℃にて7日間保存したところ、銀鏡は認められなかった。保存後の銀ナノ粒子分散液を0.2μmフィルターにてろ過したところ、フィルター目詰まりを起こさなかった。つまり、保存後の銀ナノ粒子分散液は良好な分散状態を保っていた。
(シュウ酸銀−アミン錯体について)
上記銀ナノ粒子の調製中に得られた粘性のある白色物質について、DSC(示差走査熱量計)測定を行ったところ、熱分解による発熱開始平均温度値は102.5℃であった。一方、原料のシュウ酸銀について、同様に、DSC測定を行ったところ、熱分解による発熱開始平均温度値は218℃であった。このように、上記銀ナノ粒子の調製中に得られた粘性のある白色物質は、原料のシュウ酸銀に比べて、熱分解温度が低下していた。このことから、上記銀ナノ粒子の調製中に得られた粘性のある白色物質は、シュウ酸銀とアルキルアミンとが結合してなるものであることが示され、シュウ酸銀の銀原子に対してアルキルアミンのアミノ基が配位結合しているシュウ酸銀−アミン錯体であると推察された。
DSC測定条件は以下のとおりであった。
装置:DSC 6220−ASD2(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)
試料容器:15μL 金メッキ密封セル(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)
昇温速度:10℃/min (室温〜600℃)
雰囲気ガス:セル内 大気圧 空気封じ込み
セル外 窒素気流(50mL/min)
また、上記銀ナノ粒子の調製中に得られた粘性のある白色物質について、IRスペクトル測定を行ったところ、アルキルアミンのアルキル基に由来する吸収(2900cm-1付近、1000cm-1付近)が観察された。このことからも、上記銀ナノ粒子の調製中に得られた粘性のある白色物質は、シュウ酸銀とアルキルアミンとが結合してなるものであることが示され、シュウ酸銀の銀原子に対してアミノ基が配位結合しているシュウ酸銀−アミン錯体であると推察された。
[実施例2]
(銀ナノ粒子の調製)
50mLフラスコに、n−ブチルアミン10.84g(150mmol)、及びn−ヘキシルアミン3.00g(30mmol)を加えて室温で攪拌し、均一な混合溶液を調製した。
調製した混合溶液にシュウ酸銀3.04g(10mmol)を加え、室温で攪拌して、粘性のある白色の物質への変化が、外見的に終了したと認められる時点で攪拌を終了した。
次に、得られた反応混合物を85℃〜90℃に加熱攪拌した。加熱攪拌を開始したところ、徐々に茶色へと変色し、2時間加熱攪拌することで、銀ナノ粒子が懸濁した懸濁液を得た。
次に、得られた懸濁液にメタノール10mLを加えて攪拌し、その後、遠心分離により銀ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した。銀ナノ粒子に対して、再度、メタノール10mLを加えて攪拌し、その後、遠心分離により銀ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した。このようにして、湿った状態の銀ナノ粒子を得た。
(銀ナノ塗料の調製と焼結)
次に、湿った銀ナノ粒子に、ジヒドロキシターピネオールを銀濃度70wt%となるように加えて攪拌し、銀ナノ粒子含有ペーストを調製した。この銀ナノ粒子含有ペーストをアプリケーターにより無アルカリガラス板上に塗布し、塗膜を形成した。
塗膜を次に示す各条件で、送風乾燥炉にて焼結し、各厚みの銀焼結膜を形成した。得られた銀焼結膜の比抵抗値を4端子法により測定した。
[1] 焼結条件:80℃、30分間
焼結後膜厚:6.77μm
焼結膜の比抵抗値:1.70E−05Ωcm(すなわち、17μΩcm)
[2] 焼結条件:80℃、60分間
焼結後膜厚:4.96μm
焼結膜の比抵抗値:1.00E−05Ωcm
[3] 焼結条件:120℃、15分間
焼結後膜厚:5.42μm
焼結膜の比抵抗値:6.03E−06Ωcm
[実施例3]
(銀ナノ粒子の調製)
50mLフラスコに、n−ブチルアミン10.84g(150mmol)、及びn−ヘキシルアミン3.00g(30mmol)を加えて室温で攪拌し、均一な混合溶液を調製した。
調製した混合溶液にシュウ酸銀3.04g(10mmol)を加え、室温で攪拌して、粘性のある白色の物質への変化が、外見的に終了したと認められる時点で攪拌を終了した。
次に、得られた反応混合物を85℃〜90℃に加熱攪拌した。加熱攪拌を開始したところ、徐々に茶色へと変色し、2時間加熱攪拌することで、銀ナノ粒子が懸濁した懸濁液を得た。
次に、得られた懸濁液にメタノール10mLを加えて攪拌し、その後、遠心分離により銀ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した。銀ナノ粒子に対して、再度、メタノール10mLを加えて攪拌し、その後、遠心分離により銀ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した。このようにして、湿った状態の銀ナノ粒子を得た。
(銀ナノ塗料の調製と焼結)
次に、湿った銀ナノ粒子に、ジヒドロキシターピネオールを銀濃度70wt%となるように加えて攪拌し、銀ナノ粒子含有ペーストを調製した。この銀ナノ粒子含有ペーストをアプリケーターにより無アルカリガラス板上に塗布し、塗膜を形成した。
塗膜を次に示す各条件で、送風乾燥炉にて焼結し、各厚みの銀焼結膜を形成した。得られた銀焼結膜の比抵抗値を4端子法により測定した。
[1] 焼結条件:80℃、30分間
焼結後膜厚:6.77μm
焼結膜の比抵抗値:1.70E−05Ωcm(すなわち、17μΩcm)
[2] 焼結条件:80℃、60分間
焼結後膜厚:4.96μm
焼結膜の比抵抗値:1.00E−05Ωcm
[3] 焼結条件:120℃、15分間
焼結後膜厚:5.42μm
焼結膜の比抵抗値:6.03E−06Ωcm
[比較例1]
銀ナノ粒子の調製において、アミン−カルボン酸混合溶液の組成を、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン2.55g(25.0mmol)、ヘキシルアミン3.24g(32.0mmol)、オクチルアミン0.39g(3.0mmol)、及びオレイン酸0.13g(0.45mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にして、銀ナノ粒子分散液を調製した。そして、焼結後の膜厚がそれぞれ0.35μm、0.65μm、1μm程度となるように、塗膜の形成、焼結を行った。
得られた銀焼結膜の膜厚は約1μmであり、比抵抗値は2.0E+08μΩcm程度であった。
[比較例2]
アミン混合溶液の組成において、n−ブチルアミン10.84g(150mmol)及
びn−ヘキシルアミン3.00g(30mmol)を、n−ブチルアミン8.67g(1
20mmol)及びn−ヘキシルアミン6.00g(60mmol)にそれぞれ変更した
以外は、実施例2と同様にして、銀ナノ粒子含有ペーストを調製し、塗膜の形成、焼結を
行った。
[1] 焼結条件:80℃、30分間
焼結後膜厚:6.14μm
焼結膜の比抵抗値:3.21E−05Ωcm
[2] 焼結条件:80℃、60分間
焼結後膜厚:5.11μm
焼結膜の比抵抗値:1.72E−05Ωcm
[3] 焼結条件:120℃、15分間
焼結後膜厚:4.63μm
焼結膜の比抵抗値:7.42E−06Ωcm
[比較例3]
アミン混合溶液の組成において、n−ブチルアミン10.84g(150mmol)及びn−ヘキシルアミン3.00g(30mmol)を、n−ブチルアミン8.67g(120mmol)及びn−ヘキシルアミン6.00g(60mmol)にそれぞれ変更した以外は、実施例3と同様にして、銀ナノ粒子含有ペーストを調製し、塗膜の形成、焼結を行った。
[1] 焼結条件:80℃、30分間
焼結後膜厚:6.14μm
焼結膜の比抵抗値:3.21E−05Ωcm
[2] 焼結条件:80℃、60分間
焼結後膜厚:5.11μm
焼結膜の比抵抗値:1.72E−05Ωcm
[3] 焼結条件:120℃、15分間
焼結後膜厚:4.63μm
焼結膜の比抵抗値:7.42E−06Ωcm
本発明の半導体装置及びその製造方法は、導電性や放熱性に優れ、耐熱性やガスバリア性に優れる等、複数の特性を兼ね備えた半導体装置を、効率的且つ安定的に製造できる。また、また、本発明において使用する銀ナノ粒子や保護材料は、半導体装置において様々な箇所に使用する事ができる。従って、過酷な条件下における耐久性や高いエネルギー効率が求められるパワー半導体装置や、高い発光効率や高い放熱性を求められる発光ダイオード(LED、Light Emitting Diode)装置等、様々な種類の半導体装置の利用分野に適用する事ができる。
1 半導体素子
2a 接合部(焼結前)
2 接合部(焼結後)
3a 回路パターン(焼結前)
3 回路パターン(焼結後)
4 基板
5 ボンディングワイヤ
6a 保護材料(硬化前)
6 保護材料(硬化後)

Claims (12)

  1. 半導体素子、回路パターン、基板、及び保護材料を有する半導体装置であって、前記回路パターン及び/又は前記半導体素子と前記回路パターンの接合部が銀ナノ粒子を含む組成物を焼結する事により形成され、且つ前記銀ナノ粒子が脂肪族炭化水素基及びアミノ基を有するアミン(A)及び銀化合物(B)を含む混合物を熱分解して得られる銀ナノ粒子である半導体装置。
  2. 前記アミン(A)が、炭素数6以上の脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素モノアミン(A1)、炭素数5以上の脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素モノアミン(A2)、及び、炭素数8以下の脂肪族炭化水素基と2つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素ジアミン(A3)を含むアミンである請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記アミン(A)が、炭素数6以上の脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる脂肪族炭化水素モノアミン(A1)、及び炭素総数5以下の脂肪族炭化水素モノアミン(A2)を含むアミンであって、前記モノアミン(A1)と前記モノアミン(A2)の合計を基準として、前記モノアミン(A1)5モル%以上20モル%未満、及び前記モノアミン(A2)80モル%を超えて95モル%以下の割合で含むアミンである請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記アミン(A)が、炭素数4以上の分岐脂肪族炭化水素基と1つのアミノ基とからなる分枝脂肪族炭化水素モノアミン(A4)を含むアミンである請求項1に記載の半導体装置。
  5. 前記銀化合物(B)が、シュウ酸銀である請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記銀ナノ粒子の平均粒径が0.5nm〜100nmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 保護材料が、エポキシ系樹脂組成物、及び/又はシリコーン系樹脂組成物からなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 保護材料が、脂環エポキシ化合物を含む請求項7に記載の半導体装置。
  9. 保護材料が、ラダー型シルセスキオキサンを含む請求項7に記載の半導体装置。
  10. 保護材料が、イソシアヌレート化合物を含む請求項7に記載の半導体装置。
  11. 基板に銀ナノ粒子を含む組成物を塗布する工程(a)、前記基板に半導体素子を搭載する工程(b)、前記基板の全部又は一部に保護材料を適用する工程(c)、前記組成物に含まれる銀ナノ粒子を焼結させる工程(d)、前記半導体素子と回路パターンを接合部により電気的及び/又は熱的に接続する工程(e)、及び、前記保護材料を硬化させる工程(f)を含む請求項1〜10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記工程(d)、前記工程(e)、及び前記工程(f)から選ばれる2以上の工程を同時に行う請求項11に記載の製造方法。
JP2013143477A 2013-07-09 2013-07-09 銀ナノ粒子を用いた半導体装置及びその製造方法 Pending JP2016157707A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013143477A JP2016157707A (ja) 2013-07-09 2013-07-09 銀ナノ粒子を用いた半導体装置及びその製造方法
TW103123614A TW201518215A (zh) 2013-07-09 2014-07-09 使用銀奈米粒子之半導體裝置及其製造方法
PCT/JP2014/068269 WO2015005371A1 (ja) 2013-07-09 2014-07-09 銀ナノ粒子を用いた半導体装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013143477A JP2016157707A (ja) 2013-07-09 2013-07-09 銀ナノ粒子を用いた半導体装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016157707A true JP2016157707A (ja) 2016-09-01

Family

ID=52280049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013143477A Pending JP2016157707A (ja) 2013-07-09 2013-07-09 銀ナノ粒子を用いた半導体装置及びその製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2016157707A (ja)
TW (1) TW201518215A (ja)
WO (1) WO2015005371A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020149234A1 (ja) * 2019-01-15 2020-07-23 住友電気工業株式会社 レシーバの製造方法、レシーバ、及び、集光型太陽光発電モジュール
US10863923B2 (en) 2016-08-15 2020-12-15 Chia-Hung Chen Spirometer, mouthpiece tube and inspection method thereof

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4731340B2 (ja) * 2006-02-02 2011-07-20 富士通株式会社 半導体装置の製造方法
JP4325645B2 (ja) * 2006-06-14 2009-09-02 日亜化学工業株式会社 トランスファーモールド用タブレット、その製造方法、発光装置及びその製造方法
US20100212939A1 (en) * 2007-10-03 2010-08-26 Fujikura Ltd. Module, circuit board, and module manufacturing method
JP2010073545A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Fuji Xerox Co Ltd 有機電気デバイス
JP2012207049A (ja) * 2011-03-11 2012-10-25 Bando Chemical Industries Ltd コロイド分散液

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10863923B2 (en) 2016-08-15 2020-12-15 Chia-Hung Chen Spirometer, mouthpiece tube and inspection method thereof
WO2020149234A1 (ja) * 2019-01-15 2020-07-23 住友電気工業株式会社 レシーバの製造方法、レシーバ、及び、集光型太陽光発電モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015005371A1 (ja) 2015-01-15
TW201518215A (zh) 2015-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102097004B1 (ko) 반도체 장치 및 반도체 소자 보호용 재료
WO2016029666A1 (zh) 用于指纹传感器感应层的介电复合材料及制备方法
KR102572563B1 (ko) 금속 함유 입자, 접속 재료, 접속 구조체, 접속 구조체의 제조 방법, 도통 검사용 부재 및 도통 검사 장치
JP2013214733A (ja) 熱伝導性ペースト及びその使用
KR101780077B1 (ko) 도전성 회로 형성 방법
TWI598401B (zh) Semiconductor element protection material and semiconductor device
TW201627394A (zh) 硬化性組合物、硬化性組合物之製造方法及半導體裝置
JP2017039802A (ja) 半導体素子保護用材料及び半導体装置
WO2015005371A1 (ja) 銀ナノ粒子を用いた半導体装置及びその製造方法
CN104559825B (zh) 加热固化型导电性硅酮组合物、导电性粘着剂、导电性芯片粘合材料、光半导体装置
TWI739790B (zh) 防止反射之材料
JP2016212269A (ja) 反射防止材
JP2016224338A (ja) 反射防止材及びその製造方法
JP2023164864A (ja) 光学部材、該光学部材を含むレーザーモジュール及びレーザーデバイス
TW201513132A (zh) 使用銀奈米粒子之半導體裝置及其製造方法
KR20170084028A (ko) 접착제, 이 접착제로 이루어진 다이본드재, 이 접착제를 이용한 도전접속방법, 및 이 방법에 의해 얻어진 광반도체 장치
JP6838462B2 (ja) 導体形成用組成物、導体及びその製造方法、積層体並びに装置
JP6571923B2 (ja) レーザー光照射による硬化物の製造方法
WO2018159115A1 (ja) 半導体装置の製造方法
JP6664640B1 (ja) 導電性充填剤の製造方法、導電性充填剤、導電性付加反応硬化型シリコーンエラストマー組成物および半導体装置
WO2015005373A1 (ja) 銀ナノ粒子を用いた発光装置及びその製造方法
JPWO2018070300A1 (ja) 反射防止材
US10707388B2 (en) Semiconductor device, and method for manufacturing semiconductor device
JP6603989B2 (ja) 複合粒子及びその製造方法、導電性ペースト、焼結体、並びに半導体装置
JP7241653B2 (ja) 反射防止材