以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける遠隔制御システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、遠隔制御システム1は、遠隔制御装置として機能する複合機(以下、「MFP」という)100,100A,100Bと、パーソナルコンピューター(以下、「PC」という)300と、無線局5と、携帯情報装置200,200A,200Bと、を含む。MFP(Multi Function Peripheral)100,100A,100B、PC300および無線局5は、ネットワーク3に接続される。携帯情報装置200,200A,200Bは、無線局5を通して、ネットワーク3に接続される。
ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。また、ネットワーク3は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
PC300は、一般的なコンピューターである。PC300は、MFP100,100A,100Bに対応するプリンタードライバープログラムがインストールされており、プリンタードライバープログラムを実行することにより、MFP100,100A,100Bを制御して、MFP100,100A,100Bに、画像形成処理、原稿読取処理等を実行させることが可能である。
MFP100,100A,100Bのハードウェア構成および機能は同じなので、ここでは特に言及しない限りMFP100を例に説明する。MFP100,100A,100Bは、互いに通信することにより連携して処理することが可能であり、ユーザーは、MFP100,100A,100Bの別を意識することなく操作することができる。例えば、ユーザーがPC300を操作して、PC300からMFP100Aに送信したジョブは、MFP100Aに一時的に記憶される。その後、ユーザーがMFP100を操作する場合、MFP100は、MFP100にログインしたユーザーのジョブの有無を、MFP100A,100Bに問合せ、ユーザーがPC300からMFP100Aに送信したジョブのジョブ識別情報をMFP100Aから取得し、そのジョブのジョブ識別情報をユーザーに通知する。ユーザーがそのジョブ識別情報を選択して、プリントを指示すれば、MFP100は、MFP100Aからそのジョブを取得し、プリントする。
携帯情報装置200,200A,200Bは、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)など、ユーザーが携帯して使用するコンピューターである。携帯情報装置200,200A,200Bのハードウェア構成および機能は同じなので、ここでは特に言及しない限り携帯情報装置200を例に説明する。ここでは、携帯情報装置200を、スマートフォンとしており、無線LAN機能と、通話機能とを備えている。このため、携帯情報装置200は、携帯電話用基地局と無線で通信することにより携帯電話網に接続し、通話が可能である。
本実施の形態における遠隔制御システム1において、携帯情報装置200,200A,200Bそれぞれは、MFP100,100A,100Bを遠隔制御する。この場合、携帯情報装置200,200A,200Bそれぞれは、MFP100,100A,100Bを遠隔制御する遠隔操作装置として機能し、MFP100,100A,100Bそれぞれは、携帯情報装置200,200A,200Bいずれかによって遠隔制御される遠隔制御装置として機能する。携帯情報装置200,200A,200Bには、MFP100,100A,100Bを遠隔制御するための遠隔操作プログラムがインストールされる。遠隔操作プログラムは、MFP100,100A,100Bに共通し、MFP100,100A,100Bのいずれにも対応可能なアプリケーションプログラムである。一方、MFP100,100A,100Bそれぞれは、携帯情報装置200,200A,200Bいずれかにより遠隔制御され、処理を実行する遠隔制御プログラムがインストールされている。ここでは、携帯情報装置200がMFP100を遠隔制御する場合を例に説明する。
なお、本実施の形態においては、MFP100,100A,100Bを遠隔制御するための遠隔操作プログラムを携帯情報装置200にインストールする場合を例に説明するが、MFP100,100A,100Bを遠隔制御するための遠隔操作プログラムを、PC300にインストールしてもよい。この場合には、ユーザーは、携帯情報装置200を用いてMFP100,100A,100Bのいずれかを遠隔制御する場合と同様に、PC300を用いてMFP100,100A,100Bのいずれかを遠隔制御することが可能である。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図3は、MFPのハードウェア構成の概要の一例を示すブロック図である。図2および図3を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、画像が形成された用紙を処理する後処理部155と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
後処理部155は、画像形成部140により画像が形成された1以上の用紙を並び替えて排紙するソート処理、パンチ穴加工するパンチ処理、ステープル針を打ち込むステープル処理を実行する。
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、CD−ROM118が装着される外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150、後処理部155および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。さらに、RAM114は,操作画面記憶領域を含む。操作画面記憶領域は、表示部161に表示する操作画面の記憶する領域である。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介して、PC300または携帯情報装置200,200A,200Bとの間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク3を介してインターネットに接続されたコンピューターと通信が可能である。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置117は、CD−ROM(Compact Disk ROM)118が装着される。CPU111は、外部記憶装置117を介してCD−ROM118にアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置117に装着されたCD−ROM118に記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM118に限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの半導体メモリであってもよい。
また、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM118に記録されたプログラムに限られず、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD115に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク3に接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD115に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられる。図4は、操作パネルの一例を示す平面図である。なお、図4中の点線は、操作パネル160中でハードキー部167が配置される領域を示すために付したもので、実際には存在しない。図3および図4を参照して、操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、例えば、液晶表示装置(LCD)であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。
操作部163は、タッチパネル165と、ハードキー部167とを含む。タッチパネル165は、表示部161の上面または下面に表示部161に重畳して設けられる。ハードキー部167は、複数のハードキーを含む。ハードキーは、例えば接点スイッチである。タッチパネル165は、表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。ユーザーがMFP100を操作する場合は直立した姿勢となる場合が多いので、表示部161の表示面、タッチパネル165の操作面およびハードキー部167は、上方を向いて配置される。ユーザーが表示部161の表示面を容易に視認することができ、ユーザーが指で操作部163を容易に指示することができるようにするためである。
図5は、携帯情報装置のハードウェア構成の概要の一例を示すブロック図である。図5を参照して、本実施の形態における携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU201と、カメラ202と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ203と、通話部205と接続された無線通信部204と、情報を表示する表示部206と、ユーザーの操作を受け付ける操作部207と、無線LANI/F208と、加速度センサー210と、外部記憶装置211と、を含む。
表示部206は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部207は、メインキー207Aと、タッチパネル207Bとを備える。また、ユーザーが、表示部206の表示面を指示する場合、操作部207は、タッチパネル207Bにより検出される表示面の位置をCPU201に出力する。CPU201は、タッチパネル207Bによる検出された位置に基づいて、表示部206に表示されている画面中でユーザーにより指示された位置を検出する。CPU201は、表示部206に表示されている画面と、タッチパネル207Bによる検出された位置とに基づいて、ユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。例えば、表示部206にテンキーの画像を含む画面を表示する場合には、タッチパネル207Bによる検出された位置に表示されたキーに対応する数字を受け付ける。
カメラ202は、レンズおよび光電変換素子を備え、レンズで集光した光を光電変換素子に結像し、光電変換素子は受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。光電変換素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー、CCD(Charge Coupled Device)センサー等である。
無線通信部204は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部204は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部205を用いた通話を可能とする。無線通信部204は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部205に出力する。また、無線通信部204は、通話部205から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部205は、マイクロフォンおよびスピーカーを備え、無線通信部204から入力される音声をスピーカーから出力し、マイクロフォンから入力される音声を無線通信部204に出力する。さらに、無線通信部204は、CPU201により制御され、携帯情報装置200を電子メールサーバーに接続し、電子メールを送受信する。
無線LANI/F208は、無線局5と通信し、携帯情報装置200をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。携帯情報装置200に、PC300、MFP100,100A,100BそれぞれのIP(Internet Protocol)アドレスを登録しておくことにより、携帯情報装置200は、PC300、MFP100,100A,100Bと通信することができ、データの送受信が可能となる。なお、本実施の形態においては、携帯情報装置200が無線LANI/F208を用いて、PC300、MFP100,100A,100Bと通信する場合を例に説明するが、他の通信方法を用いて通信するようにしてもよい。具体的には、携帯情報装置200、PC300、MFP100,100A,100Bが、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線装置を搭載する場合には、携帯情報装置200が、PC300、MFP100,100A,100Bのいずれかと、1対1で通信するようにしてもよい。
フラッシュメモリ203は、CPU201が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。CPU201は、フラッシュメモリ203に記録されたプログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行する。
加速度センサー210は、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸の3方向の加速度を測定する3軸加速度センサーである。加速度センサー210は、検出した加速度をCPU201に出力する。
外部記憶装置211は、携帯情報装置200に着脱自在であり、遠隔操作プログラムを記憶したCD−ROM211Aが装着可能である。CPU201は、外部記憶装置211を介してCD−ROM211Aにアクセス可能である。CPU201は、外部記憶装置211に装着されたCD−ROM211Aに記録された遠隔操作プログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行することが可能である。
なお、CPU201が実行するプログラムとして、フラッシュメモリ203またはCD−ROM210Aに記録されたプログラムについて説明したが、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、フラッシュメモリ203に記憶されたプログラムを書換えたプログラム、または、追加して書き込んだ新たなプログラムであってもよい。さらに、携帯情報装置200が、ネットワーク3に接続された他のコンピューターからダウンロードしたプログラムでもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
なお、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM211Aに限られず、光ディスク(MO/MD/DVD)、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROMなどの半導体メモリであってもよい。
本実施の形態におけるMFP100は、通信I/F部112を制御して、携帯情報装置200,200A,200Bのいずれかから接続要求を受信すると、接続要求を送信してきた装置との間で通信経路を確立し、通信経路を確立した装置との間で通信し、遠隔制御される。以下、携帯情報装置200との間で通信経路を確立し、携帯情報装置200によって遠隔制御される場合を例に説明する。この場合、携帯情報装置200は、MFP100を遠隔制御する遠隔操作装置である。
図6は、第1の実施の形態におけるMFPが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。図6に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。図6を参照して、MFP100が備えるCPU111は、操作画面を生成する操作画面生成部51と、操作画面を携帯情報装置200に送信する操作画面送信部53と、携帯情報装置200から位置情報を受信する位置情報受信部55と、携帯情報装置200を操作するユーザーによる操作を決定する操作決定部57と、タイミング判断部59と、携帯情報装置200に送信する画像データを決定する送信対象決定部63と、送信するデータ量を削減する削減部65と、サイズ取得部67と、送信可否判断部71と、URL生成部69と、携帯情報装置200に画像データを送信する画像データ送信部75と、を含む。
なお、CPU111が遠隔制御プログラムを実行する場合を例に説明するが、CPU111に代えて、CPU111が遠隔制御プログラムを実行することにより形成する操作画面生成部51と、操作画面送信部53と、位置情報受信部55と、操作決定部57と、タイミング判断部59と、送信対象決定部63と、削減部65と、サイズ取得部67と、URL生成部69と、送信可否判断部71と、画像データ送信部75と同様の機能を実現する回路で構成するようにしてもよい。この場合の回路は、例えば、リレー回路を用いることができる。
操作画面生成部51は、遠隔操作装置である携帯情報装置200に表示させる操作画面を生成する。操作画面生成部51は、操作画面を生成すると、生成された操作画面を操作画面送信部53、操作決定部57、送信対象決定部63およびタイミング判断部59に出力する。操作画面生成部51は、起動指示画像と、その起動指示画像に関連付けられたコマンドと、を含む操作画面を生成する。起動指示画像は、携帯情報装置200にアプリケーションプログラムの起動を指示する領域を示す画像である。コマンドは、起動指示画像の操作画面中の位置と、アプリケーションプログラムを起動するコマンドとを含む。
操作画面生成部51が生成する操作画面は、複数の種類が存在するが、ここでは、操作画面生成部51が、BOX画面またはプレビュー画面を生成する場合を例に説明する。BOX画面またはプレビュー画面は、HDD115に記憶された画像データ、他のMFP100A,100Bに記憶された画像データ、または、LAN3またはインターネットに接続されたコンピューターに記憶された画像データのすくなくとも1つのデータ識別画像を表示する画面である。
BOX画面は、1以上の画像データを選択可能な画面である。BOX画面は、1以上の画像データそれぞれを識別するための1以上のデータ識別画像を含む。データ識別画像は、画像データの少なくとも一部の画像、画像データを識別するためのデータ識別情報の画像、またはそれらを組み合わせた画像である。データ識別情報は、例えば、ファイル名である。BOX画面に含まれる画像データの少なくとも一部の画像は、画像データが複数ページからなる場合には最初のページの画像の全部を縮小した画像または一部を拡大または縮小した画像である。操作画面生成部51は、画像データがHDD115に記憶されている場合には、HDD115からその画像データを読み出すことにより、画像データの少なくとも一部の画像を生成し、画像データがHDD115に記憶されていない場合には、その画像データを記憶する装置から画像データを取得し、取得された画像データの少なくとも一部の画像を生成する。
プレビュー画面は、1つの画像データを識別するためのデータ識別画像を含む。BOX画面が1以上のデータ識別画像を含むのに対して、プレビュー画面に含まれるデータ識別画像は1つである点でBOX画面と異なる。また、プレビュー画面に含まれる画像データの少なくとも一部の画像は、画像データが複数ページの場合、複数ページのいずれかのページの全部または一部の画像である点で、最初のページの画像を縮小した画像とするBOX画面と異なる。
また、プレビュー画面に含まれるデータ識別画像で識別される画像データは、BOX画面と同様に、HDD115に記憶された画像データ、他のMFP100A,100Bに記憶された画像データ、または、LAN3またはインターネットに接続されたコンピューターに記憶された画像データに加えて、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データを含む。
操作画面生成部51は、操作決定部57によってプレビュー画面の表示を指示する操作が決定される場合に、プレビュー画面を生成する。操作画面生成部51は、プレビュー画面を生成する際に、ユーザーによるページを選択する操作、またはページを切り換える操作を受け付けるためのボタンを有するプレビュー画面を生成する。操作画面生成部51は、プレニュー画面を生成した後、後述する操作決定部57によってプレビュー画面に含まれるボタンが指示される操作が決定されると、ユーザーによる操作に従って複数のページのうちから表示する対象となるページを特定し、特定したページの全部または少なくとも一部を拡大または縮小した画像をデータ識別画像として含むプレビュー画面を生成する。
図7は、BOX画面の一例を示す図である。図7を参照して、BOX画面300は、フォルダの位置を表示する領域303と、データ識別画像を表示する領域305と、起動指示画像321と、を含む。起動指示画像321は、「アプリケーション」の文字列を含む。領域303には、HDD115が有する複数の記憶領域のうち1つのフォルダの位置を示すディレクトリーが表示される。領域305は、5つのデータ識別画像311〜315を含む。データ識別画像311〜315は、領域303に表示されたディレクトリーで特定されるフォルダに記憶された5つの画像データにそれぞれ対応するデータ識別画像である。データ識別画像311〜315は、画像データの画像を縮小した画像を含む。なお、データ識別画像311〜315を、画像データの画像を縮小した画像に、画像データのファイル名の文字列の画像との組み合わせとしてもよいし、画像データのファイル名の文字列の画像のみとしてもよい。
図8は、プレビュー画面の一例を示す図である。図8を参照して、プレビュー画面400は、データ識別画像を表示する領域401と、起動指示画像321と、拡大ボタン421と、縮小ボタン423と、を含む。起動指示画像321は、「アプリケーション」の文字列を含む。領域401には、データ識別画像411と、ページ戻しボタン403と、ページ送りボタン405と、を含む。データ識別画像411は、ユーザーにより指定された画像データの複数ページのうちからユーザーにより指定されたページの少なくとも一部の画像である。ボタン403が指示されると、データ識別画像411に対応するページより1つ前のページが選択され、新たに選択されたページの画像にデータ識別画像411が変更される。ボタン405が指示されると、データ識別画像411に対応するページより1つ後のページが選択され、新たに選択されたページの画像にデータ識別画像411が変更される。
また、拡大ボタン421が指示されると、データ識別画像411がそれに対応するページの一部を拡大した画像に変更される。縮小ボタン423が指示されると、データ識別画像411がそれに対応するページの全部または一部を縮小した画像に変更される。
図6に戻って、操作画面送信部53は、操作画面生成部51から入力される操作画面を、遠隔操作装置である携帯情報装置200に、通信I/F部112を介して送信する。遠隔操作装置として機能する携帯情報装置200の機能の詳細は後述するが、MFP100から操作画面を受信する場合、その操作画面を表示部206に表示し、ユーザーが操作画面中を指示すれば、操作画面中の指示された位置を示す位置情報を返信する。
位置情報受信部55は、操作画面送信部53が携帯情報装置200に操作画面を送信した後に、通信I/F部112を制御して、携帯情報装置200から位置情報を受信する。位置情報受信部55は、受信された位置情報を操作決定部57に出力する。
操作決定部57は、操作画面生成部51から操作画面が入力された後に、位置情報受信部55から位置情報が入力されることに応じて、遠隔操作装置を操作するユーザーの操作を決定する。具体的には、操作決定部57は、操作画面中で位置情報により特定される位置に基づいて、遠隔操作装置を操作するユーザーの操作を決定する。操作決定部57は、起動指示操作決定部81と、データ指示操作決定部83と、を含む。
起動指示操作決定部81は、操作画面中で位置情報により特定される位置が、操作画面に含まれる起動指示画像内ならば起動指示操作を決定する。起動指示操作は、操作画面に含まれる起動指示画像を指示する操作である。例えば、図7に示したBOX画面300を携帯情報装置200に送信した場合は、起動指示画像321内の位置を示す位置情報が受信される場合に、起動指示操作を決定する。また、図8に示したプレビュー画面400を携帯情報装置200に送信した場合は、起動指示画像321内の位置を示す位置情報が受信される場合に、起動指示操作を決定する。起動指示操作決定部81は、起動指示操作を決定することに応じて、起動指示操作が受け付けられたことを示す起動指示信号をデータ指示操作決定部83およびタイミング判断部59に出力する。起動指示信号は、操作画面を識別するための画面識別情報を含む。
データ指示操作決定部83は、操作画面中で位置情報により特定される位置が、操作画面に含まれるデータ識別画像内ならばデータ指示操作を決定する。データ指示操作は、操作画面に含まれるデータ識別画像を指示する操作である。例えば、図7に示したBOX画面300を携帯情報装置200に送信した場合は、データ識別画像311〜315のいずれかのデータ識別画像内の位置を示す位置情報が受信される場合に、データ指示操作を決定する。また、図8に示したプレビュー画面400を携帯情報装置200に送信した場合は、データ識別画像411内の位置を示す位置情報が受信される場合に、データ指示操作を決定する。データ指示操作決定部83は、データ指示操作を決定することに応じて、画像データが指示されたことを示すデータ指示信号を、タイミング判断部59に出力する。データ指示信号は、操作画面を識別するための画面識別情報と、データ識別画像に対応する画像データのデータ識別情報を含む。
タイミング判断部59は、操作画面生成部51から操作画面が入力される。タイミング判断部59は、操作画面生成部51から入力される操作画面が複数のデータ識別画像を含むBOX画面の場合、起動指示操作決定部81からそのBOX画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力された後に、データ指示操作決定部83からそのBOX画面の画面識別情報を含むデータ指示信号が入力されることに応じて、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、データ指示信号に含まれるデータ識別情報を含む。
また、タイミング判断部59は、操作画面生成部51から入力される操作画面が複数のデータ識別画像を含むBOX画面の場合、データ指示操作決定部83からそのBOX画面の画面識別情報を含むデータ指示信号が入力された後に、起動指示操作決定部81からそのBOX画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力されることに応じて、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、データ指示信号に含まれるデータ識別情報を含む。
また、タイミング判断部59は、操作画面生成部51から入力される操作画面が単一のデータ識別画像を含むプレビュー画面の場合、起動指示操作決定部81からそのプレビュー画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力されることに応じて、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、操作画面に含まれるデータ識別画像のデータ識別情報を含む。また、タイミング判断部59は、操作画面生成部51から入力される操作画面が単一のデータ識別画像を含むBOX画面の場合、起動指示操作決定部81からそのBOX画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力されることに応じて、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、BOX画面に含まれる1つのデータ識別画像のデータ識別情報を含む。
送信対象決定部63は、操作画面生成部51から操作画面が入力され、タイミング判断部59から送信指示が入力されることに応じて、遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信する対象となる対象データを決定し、送信対象に決定した対象データを削減部65に出力する。送信対象決定部63は、ページ特定部85と、全体特定部87と、を含む。
ページ特定部85は、部分特定部89を含む。ページ特定部85は、操作画面生成部51から入力される操作画面が、データ識別画像を1つ含むプレビュー画面の場合、送信指示に含まれるデータ識別情報で特定される画像データを取得し、取得された画像データに含まれる1以上のページそれぞれの画像データうち、プレビュー画面に含まれるデータ識別画像に対応するページの部分の画像データを送信対象に決定する。部分特定部89は、決定されたページの部分の画像データうちプレビュー画面に含まれるデータ識別画像に対応する部分を送信対象に決定する。例えば、プレビュー画面に含まれるデータ識別画像が、ページの一部を拡大した画像の場合、ページの画像データうちデータ識別画像に対応する部分の部分データを送信対象に決定する。データ識別画像は、ページの画像データの一部を拡大または縮小した画像なので、ページの画像データうちデータ識別画像に対応する部分は、データ識別画像を生成する元になった部分である。ページ特定部85は、部分特定部89が部分データを送信対象に決定する場合にはその部分データを送信対象に決定し、部分特定部89が候補データに部分データを決定しない場合には、画像データのうちから特定されたページの画像データを送信対象に決定する。
全体特定部87は、操作画面生成部51から入力される操作画面が、複数のデータ識別画像を含むBOX画面の場合、送信指示に含まれるデータ識別情報で特定される画像データを送信対象に決定し、決定された画像データを送信対象に決定する。
サイズ取得部67は、遠隔操作装置である携帯情報装置200が処理可能な画像データのサイズを取得する。例えば、通信I/F部112を介して、携帯情報装置200に、処理可能な画像データのサイズを問合せ、携帯情報装置200から処理可能な画像データのサイズを受信する。サイズ取得部67は、取得された処理可能が画像データのサイズを削減部65に出力する。
削減部65は、送信対象決定部63から送信対象に決定された画像データが入力され、サイズ取得部67から処理可能な画像データのサイズが入力される。削減部65は、送信対象の画像データのサイズを、サイズ取得部67から入力される処理可能な画像データのサイズと比較することによって、送信対象の画像データを変換するか否かを決定する。削減部65は、送信対象の画像データのサイズを、サイズ取得部67から処理可能な画像データのサイズ以下に、変換する。削減部65は、送信対象決定部63から入力される画像データを変換する場合、変換後の画像データを新たに送信対象に決定し、送信対象の画像データを、送信可否判断部71に出力する。削減部65は、送信対象決定部63から入力される画像データを変換しない場合、送信対象決定部63から入力される画像データを送信可否判断部71に出力する。
削減部65は、縮小部91と、トリミング部93と、を含む。縮小部91は、送信対象の画像データを縮小する。縮小部91は、送信対象の画像データのサイズと、サイズ取得部67から入力される処理可能な画像データのサイズとから縮小倍率を決定する。
トリミング部93は、送信対象の画像データに含まれる1以上のページの画像それぞれの一部をトリミングする。トリミング部93は、送信対象の画像データのサイズと、サイズ取得部67から入力される処理可能な画像データのサイズとからトリミングする部分のサイズを決定する。
送信可否判断部71は、削減部から送信対象の画像データが入力されることに応じて、遠隔操作装置である携帯情報装置200に画像データを送信可能か否かを判断する。具体的には、送信可否判断部71は、RAM114の空き容量を取得し、通信I/F部112を介して送信対象の画像データをするために必要とされるメモリ容量が存在するか否かを判断する。送信可否判断部71は、送信可能と判断する場合は画像データ送信部75に送信対象のデータを出力し、送信不可と判断する場合はURL生成部69に送信対象の画像データを出力する。
URL生成部69は、送信可否判断部71から送信対象の画像データが入力されることに応じて、送信対象の画像データをHDD115に記憶し、記憶された送信対象の画像データのURLを画像データ送信部75に出力する。また、URL生成部69は、携帯情報装置200から送信対象の画像データのURLを含む要求を受信すると、そのURLで特定される送信対象の画像データをHDD115から読出し、遠隔操作装置に送信する。この場合、URL生成部69は、RAM114の空き容量が存在する間に送信対象の画像データを遠隔操作装置に送信する。
画像データ送信部75は、送信可否判断部71から送信対象の画像データが入力される場合、通信I/F部112を制御して、送信対象の画像データを遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信する。また、画像データ送信部75は、URL生成部69からURLが入力される場合、通信I/F部112を制御して、URLを遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信する。
図9は、第1の実施の形態における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図9に示す機能は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203、またはCD−ROM211Aに記憶された遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201に形成される機能である。図9を参照して、CPU201は、操作画面受信部251と、表示制御部253と、位置検出部255と、位置情報送信部257と、起動部259と、画像データ受信部261と、引継部263と、を含む。
操作画面受信部251は、MFP100,100A,100Bのうち遠隔操作の対象となる遠隔制御装置から操作画面を受信する。ここでは、MFP100を遠隔制御装置とする場合を説明する。具体的には、操作画面受信部251は、ユーザーが操作部207を操作して、MFP100を遠隔操作する指示を入力すれば、無線LANI/F208を制御して、MFP100に接続要求を送信し、MFP100との間の通信経路を確立する。操作画面受信部251は、無線LANI/F208がMFP100から操作画面を受信すると、操作画面を表示制御部253および起動部259Aに出力する。
表示制御部253は、操作画面受信部251から操作画面が入力されると、表示部206を制御し、操作画面を表示部206に表示するとともに、位置検出部255に操作画面を出力する。位置検出部255は、タッチパネル207Bを制御して、表示部206に表示された操作画面中で、ユーザーにより指示された位置を検出すると、操作画面中で検出された位置を示す位置情報を位置情報送信部257および起動部259に出力する。
起動部259は、操作画面受信部251から入力される操作画面中の起動指示画像の位置を特定する。具体的には、操作画面に含まれるコマンドが、起動指示画像の操作画面中の位置を含んでいるので、その起動指示画像の操作画面中の位置に基づいて起動指示画像の操作画面中の位置を決定する。そして、起動部259は、位置検出部255から入力される位置情報で特定される位置が、起動指示画像内か否かを判断する。起動部259は、位置検出部255から入力される位置情報で特定される位置が起動指示画像内ならば、コマンドに基づいてアプリケーションプログラムを起動する。具体的には、オペレーションシステムに、アプリケーションプログラムの起動を依頼する。起動部259は、アプリケーションプログラムが起動すると、アプリケーションプログラムを実行するタスクを識別するためのタスク識別情報を引継部263に出力する。
操作画面に含まれるコマンドがアプリケーションプログラムを定めるようにしてもよいし、遠隔操作プログラムがアプリケーションプログラムを定めるようにしてもよいし、ユーザーが設定することによってアプリケーションプログラムを定めるようにしてもよい。アプリケーションプログラムは、画像データを処理するプログラムとして予め定められたプログラムであればよい。
画像データ受信部261は、無線LANI/F208を制御し、遠隔制御装置であるMFP100との間で確立された通信経路を介して、MFP100から画像データを受信する。画像データ受信部261は、画像データを受信することに応じて、受信された画像データを引継部263に出力する。
引継部263は、画像データ受信部261から画像データが入力されることに応じて、起動部259から入力されるタスク識別情報で特定されるタスクに、画像データを出力する。これにより、起動部259が起動したアプリケーションプログラムを実行するタスクに、画像データが入力され、そのタスクが画像データを処理する。例えば、アプリケーションプログラムが、画像データを編集する機能を有する場合、ユーザーは、MFP100で指示した画像データを編集することができる。
図10は、第1の実施の形態における遠隔制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。遠隔制御処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図10を参照して、CPU111は、接続要求を受信したか否かを判断する(ステップS01)。通信I/F部112が、携帯情報装置200,200A,200Bのいずれかから接続要求を受信したか否かを判断する。接続要求を受信するまで待機状態となり、接続要求を受信したならば処理をステップS02に進める。ここでは、携帯情報装置200から接続要求を受信した場合を例に説明する。
ステップS02においては、携帯情報装置200との間で通信経路を確立する。そして、処理対象とする操作画面を決定する(ステップS03)。処理がステップS02から進む場合には、遠隔操作装置である携帯情報装置200と接続された直後である。この場合には、最初に送信する操作画面がデフォルトで定められており、その操作画面に決定する。
次のステップS04においては、操作画面を送信する。処理がステップS03から進む場合には、ステップS03において決定された操作画面を送信する。具体的には、通信I/F部112を制御して、ステップS02において確立された通信経路を介して、遠隔操作装置である携帯情報装置200に操作画面を送信する。
ステップS05においては、位置情報を受信したか否かを判断する。通信I/F部112を制御して、ステップS02において確立された通信経路を介して、遠隔操作装置である携帯情報装置200から位置情報を受信したか否かを判断する。位置情報を受信したならば処理をステップS06に進めるが、そうでなければ処理をステップS18に進める。ステップS18においては、ステップS02において確立された通信経路が切断されたか否かを判断する。通信経路が切断されたならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS05に戻す。
ステップS06においては、位置情報に基づいて操作を決定する。ステップS04において送信された操作画面中で位置情報により特定される位置に含まれる画像により操作を特定する。操作画面中で位置情報により特定される位置が起動指示画像内であれば、起動指示操作を特定する。操作画面中で位置情報により特定される位置がデータ識別画像内であれば、データ指示操作を特定する。また、操作画面は、起動指示画像およびデータ識別画像のほかに、起動指示操作およびデータ指示操作とは別の操作が関連付けられた複数の画像を含む場合がある。例えば、操作画面は、他の画面への遷移を指示する画面遷移操作に関連付けられた遷移画像、処理の実行を指示する実行指示操作に関連付けられた実行指示画像を含む場合がある。操作画面中で位置情報により特定される位置が遷移画像内であれば画面遷移操作を特定し、実行指示画像内であれば実行指示操作を特定する。
また、プレビュー画面においては、図8に示したように、拡大操作に関連付けられた拡大ボタン421と、縮小操作に関連付けられた縮小ボタン423と、ページ戻し操作に関連付けられたページ戻しボタン403と、ページ送り操作に関連付けられたページ送りボタン405と、を含む。操作画面中で位置情報により特定される位置が拡大ボタン421内であれば拡大指示操作を特定し、縮小ボタン423内であれば縮小操作を特定し、ページ戻しボタン403内であればページ戻し操作を特定し、ページ送りボタン405内であればページ送り操作を特定する。
次のステップS07においては、特定された操作がデータ指示操作か否かを判断する。データ指示操作ならば処理をステップS08に進め、そうでなければ処理をステップS10に進める。ステップS08においては、指示フラグをONに設定し、処理をステップS09に進める。指示フラグは、データ指示操作が受け付けられたか否かを示すフラグであり、操作画面が表示されてからデータ指示操作を受け付けるまでOFFに設定され、データ指示操作を受け付けた後はONに設定される。ステップS09においては、データ指示操作に対応するデータ識別画像で特定される画像データを決定し、処理をステップS12に進める。
ステップS10においては、特定された操作が起動指示操作か否かを判断する。起動指示操作ならば処理をステップS11に進め、そうでなければ処理をステップS15に進める。ステップS11においては、起動フラグをONに設定し、処理をステップS12に進める。起動フラグは、起動指示操作が受け付けられたか否かを示すフラグであり、操作画面が表示されてから起動指示操作を受け付けるまでOFFに設定され、起動指示操作を受け付けた後はONに設定される。
ステップS12においては、送信対象決定処理を実行し、処理をステップS13に進める。送信対象決定処理の詳細は後述するが、遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信する対象となる画像データを決定する処理である。ステップS13においては、送信対象決定処理を実行した結果、送信対象となる画像データが決定されたか否かを判断する。送信対象となる画像データが決定されたならば処理をステップS14に進めるが、そうでなければ処理をステップS05に戻す。ステップS14においては、画像データ送信処理を実行し、処理をステップS03に戻す。画像データ送信処理の詳細は後述する。
処理がステップS15に進む場合は、ステップS06において決定された操作がデータ指示操作および起動指示操作のいずれでもない場合である。ステップS15においては、ステップS06において決定された操作に対応する処理を実行し、処理をステップS16に進める。画面遷移操作が決定される場合、画面遷移操作により特定される操作画面を決定する。実行指示操作が決定される場合、実行指示操作により特定される処理を実行し、処理を実行した後の操作画面を決定する。拡大指示操作が決定される場合、プレビュー画面中のデータ識別画像に対応するページの一部を拡大した画像を新たなデータ識別画像として生成する。縮小指示操作が決定される場合、プレビュー画面中のデータ識別画像に対応するページの一部を縮小した画像を新たなデータ識別画像として生成する。ページ戻し操作が決定される場合、プレビュー画面中のデータ識別画像に対応するページの前のページの画像データに基づいて新たなデータ識別画像を生成する。ページ送り操作が決定される場合、プレビュー画面中のデータ識別画像に対応するページの後のページの画像データに基づいて新たなデータ識別画像を生成する。
ステップS16においては、ステップS15において実行された処理後の操作画面を生成し、処理をステップS17に進める。ステップS15において画面遷移操作に対応する操作画面が決定される場合、遷移後の操作画面を生成し、ステップS15において実行指示操作に対応する処理が実行される場合、処理を実行した後の操作画面を生成する。ステップS15において拡大指示操作、縮小指示操作、ページ戻し操作またはページ送り操作に対応して新たなデータ識別画像が生成される場合、新たに生成されたデータ識別画像を含む操作画面を生成する。ステップS17においては、ステップS16において生成された操作画面を遠隔操作装置に送信し、処理をステップS05に戻す。
図11は、第1の実施の形態における送信対象決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。送信対象決定処理は、図10のステップS10において実行される処理である。図11を参照して、CPU111は、ステップS31において、遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信された操作画面が複数のデータ識別画像を含むか否かを判断する。複数のデータ識別画像を含む操作画面が送信されたならば処理をステップS32に進めるが、そうでなければ処理をステップS35に進める。ステップS32においては、起動フラグがONに設定されているか否かを判断する。起動フラグがONに設定されているならば処理をステップS33に進めるが、そうでなければ処理を遠隔制御処理に戻す。ステップS33においては、指示フラグがONに設定されているか否かを判断する。指示フラグがONに設定されているならば処理をステップS34に進めるが、そうでなければ処理を遠隔制御処理に戻す。ステップS34においては、データ指示操作により特定されるデータ識別画像に対応する画像データを送信対象に決定し、処理を遠隔制御処理に戻す。処理がステップS34に進む場合は、図10に示した遠隔制御処理のステップS04またはステップS17において操作画面が送信された後、ステップS06においてデータ指示操作および起動指示操作が決定される場合である。ステップS06においてデータ指示操作が決定される場合には、ステップS09が実行されているので、ステップS34においては、ステップS09において決定された画像データを送信対象に決定する。
ステップS35においては、起動フラグがONに設定されているか否かを判断する。起動フラグがONに設定されているならば処理をステップS36に進めるが、そうでなければ処理を遠隔制御処理に戻す。ステップS36においては、遠隔制御装置である携帯情報装置200に送信された操作画面がプレビュー画面か否かを判断する。プレビュー画面が送信されたならば処理をステップS37に進めるが、そうでなければ処理をステップS41に進める。処理がステップS41に進む場合、遠隔制御装置である携帯情報装置200に送信された操作画面はBOX画面であり、そのBOX画面は、1つのデータ識別画像を含む。ステップS41においては、BOX画面に含まれる1つのデータ識別画像で特定される画像データを送信対象に決定し、処理を遠隔制御処理に戻す。
処理がステップS37に進む場合、遠隔制御装置である携帯情報装置200に送信された操作画面はプレビュー画面である。ステップS37においては、プレビュー画面に含まれるデータ識別画像で特定される画像データに含まれる1以上のページのうち、プレビュー画面に含まれるデータ識別画像に対応するページを特定する。画像データが複数のページを有する場合には、プレビュー画面を生成する際に複数のページのうちから選ばれたページの画像を縮小した画像をデータ識別画像とする。したがって、データ識別画像に対応するページは、プレビュー画面を生成する際に複数のページのうちから選ばれたページである。また、画像データが1ページを有する場合には、プレビュー画面を生成する際に画像データに含まれる1ページの画像を縮小した画像をデータ識別画像とする。したがって、画像データが1ページのみの場合には、データ識別画像に対応するページは、画像データに含まれるページである。
ステップS38においては、遠隔制御装置である携帯情報装置200に送信された操作画面に含まれるデータ識別画像が、ステップS37において特定されたページの一部か否かを判断する。データ識別画像がページの一部の画像ならば処理をステップS39に進めるが、そうでなければ処理をステップS40に進める。プレビュー画面に含まれるデータ識別画像が、ページの一部を拡大した画像の場合がある。
ステップS39においては、ステップS37において特定されたページの画像データのうちデータ識別画像に対応する部分の画像データを送信対象に決定し、処理を遠隔制御処理に戻す。ステップS40においては、ステップS37において特定されたページの画像データを送信対象に決定し、処理を遠隔制御処理に戻す。
図12は、第1の実施の形態における画像データ送信処理の流れの一例を示すフローチャートである。画像データ送信処理は、図10のステップS14において実行される処理である。画像データ送信処理が実行される前の段階のステップS12において送信対象となる画像データが決定されている。
図12を参照して、CPU111は、遠隔操作装置である携帯情報装置200が処理可能な画像データのサイズを携帯情報装置200から取得する(ステップS51)。そして、送信対象に決定された画像データのサイズを、携帯情報装置200が処理可能な画像データのサイズと比較する(ステップS52)。画像データのサイズが、携帯情報装置200が処理可能な画像データのサイズよりも大きいならば処理をステップS53に進めるが、そうでなければステップS53をスキップして処理をステップS54に進める。
ステップS53においては、送信対象に決定された画像データのサイズを削減する。具体的には、画像データを縮小して解像度を低下させることにより画像データのサイズを携帯情報装置200が処理可能な画像データのサイズよりも小さくする。また、画像データをトリミングすることにより画像データのサイズを携帯情報装置200が処理可能な画像データのサイズよりも小さくする。画像データが複数のページを含む場合には、複数のページごとにトリミングする。トリミングする範囲は、データ指示操作を受け付けている場合には、データ指示操作により特定される位置から所定の範囲とすればよい。また、データ指示操作を受け付けていない場合には、ページの中心から所定の範囲とすればよい。
ステップS54においては、送信対象に決定された画像データを、送信可能か否かを判断する。具体的には、RAM114の空き容量を取得し、通信I/F部112を介して送信対象のデータをするために必要とされるメモリ容量が存在する場合に、画像データを送信可能と判断するが、メモリ容量が不足する場合画像データを送信不可能と判断する。画像データを送信可能と判断するならば処理をステップS55に進めるが、そうでなければ処理をステップS56に進める。ステップS55においては、送信対象に決定された画像データを、通信I/F部112を介して、遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信し、処理を遠隔制御処理に戻す。
ステップS56においては、送信対象に決定された画像データを、HDD115に記憶する。そして、HDD115に記憶された画像データのURLを生成し、処理をステップS58に進める。ステップS58においては、生成されたURLを、通信I/F部112を介して、遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信し、処理を遠隔制御処理に戻す。
図13は、第1の実施の形態における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。遠隔操作処理は、携帯情報装置200,200A,200Bそれぞれが備えるCPU201が、フラッシュメモリ203、またはCD−ROM211Aに記憶された遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。ここでは、携帯情報装置200が遠隔操作処理を実行する場合を例に説明する。
図13を参照して、CPU201は、遠隔操作指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS101)。操作部207がユーザーにより入力される遠隔操作指示を受け付けたならば遠隔操作指示を受け付ける。遠隔操作指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS101でNO)、遠隔操作指示を受け付けたならば(ステップS101でYES)、処理をステップS102に進める。遠隔操作指示は、遠隔操作の対象となる遠隔制御装置を特定する指示を含む。ここでは、MFP100が遠隔制御装置に特定される場合を例に説明する。
ステップS102においては、遠隔制御装置であるMFP100に接続要求を送信する。無線LANI/F208を制御して、MFP100との間の通信経路を確立するために接続要求を送信する。そして、通信経路が確立したか否かを判断する(ステップS103)。MFP100とネゴシエーションすることによって、通信経路を確立する。通信経路が確立するまでステップS102を繰り返し(ステップS103でNO)、通信経路が確立したならば(ステップS103でYES)、処理をステップS104に進める。
ステップS104においては、操作画面を受信したか否かを判断する。無線LANI/F208が、ステップS103において確立された通信経路を介してMFP100から操作画面を受信したか否かを判断する。操作画面を受信したならば処理をステップS105に進めるが、そうでなければ処理をステップS117に進める。ステップS117においては、ステップS103において確立された通信経路が切断したか否かを判断する。通信経路が切断したならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS104に戻す。
ステップS105においては、受信された操作画面を表示部206に表示し、処理をステップS106に進める。ステップS106においては、起動指示画像の位置を特定する。コマンドに含まれる起動指示画像の操作画面中の位置に基づいて起動指示画像の操作画面中の位置を特定する。
次のステップS107においては、表示部206の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出したか否かを判断する。タッチパネル207Bの出力に基づいて表示部206の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出したか否かを判断する。ユーザーにより指示された位置を検出したならば処理をステップS108に進め、そうでなければ処理をステップS111に進める。ステップS108においては、操作画面中の位置を示す位置情報を、遠隔制御装置であるMFP100に送信する。具体的には、タッチパネル207Bにより検出された表示面中の位置に基づいて、表示部206に表示された操作画面中の位置を特定し、無線LANI/F208を制御して、特定した位置を示す位置情報をステップS103により確立された通信経路を介して送信する。
次のステップS109においては、ステップS107において検出された位置が操作画面中の起動指示画像内か否かを判断する。検出された位置が起動指示画像内ならば起動指示画像が指示されたと判断し、処理をステップS110に進めるが、そうでなければ処理をステップS107に戻す。ステップS110においては、ステップS104において受信された操作画面に含まれるコマンドに基づいてアプリケーションプログラムを起動し、処理をステップS107に戻す。具体的には、オペレーションシステムに、アプリケーションプログラムの起動を依頼する。
一方、ステップS111においては、ステップS104と同様に、操作画面を受信したか否かを判断する。操作画面を受信したならば処理をステップS112に進めるが、そうでなければ処理をステップS114に進める。ステップS112においては、受信された操作画面を表示部206に表示し、処理をステップS113に進める。ステップS113においては、ステップS106と同様に、ステップS111において受信された操作画面に含まれるコマンドに基づいて起動指示画像の位置を特定し、処理をステップS107に戻す。
ステップS114においては、画像データを受信したか否かを判断する。無線LANI/F208が、ステップS103において確立された通信経路を介してMFP100から画像データを受信したか否かを判断する。画像データを受信したならば処理をステップS115に進めるが、そうでなければ処理をステップS116に進める。ステップS115においては、アプリケーションプログラムを実行するタスクに画像データを出力し、処理をステップS107に戻す。ステップS110において起動したアプリケーションプログラムを実行するタスクに、画像データを出力する。これにより、ステップS110において起動したアプリケーションプログラムを実行するタスクが画像データを処理する。例えば、アプリケーションプログラムが、画像データを編集する機能を有する場合、ユーザーは、MFP100で指示した画像データを編集することができる。
ステップS116においては、ステップS117と同様に、ステップS103において確立された通信経路が切断されたか否かを判断する。通信経路が切断されたならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS107に戻す。
<第1の変形例>
第1の変形例における遠隔制御システムは、遠隔制御装置であるMFP100が遠隔操作装置である携帯情報装置200の状態を判断するようにしたものである。以下、第1の実施の形態における遠隔制御システム1と異なる点を説明する。
図14は、第1の変形例におけるMFPが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。図14を参照して、図6に示した機能と異なる点は、状態判断部61が追加された点、タイミング判断部59がタイミング判断部59Aに変更された点である。その他の機能は、図6に示した機能と同じである。
状態判断部61は、遠隔操作装置である携帯情報装置200の状態を判断する。具体的には、携帯情報装置200に状態を問合せ、携帯情報装置200から実行状態信号を受信する。実行状態信号は、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中か否かを示す。状態判断部61は、携帯情報装置200から受信される実行状態信号が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中であることを示すならばタイミング判断部59Aに実行中信号を出力するが、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中であることを示さないならばタイミング判断部59Aに実行中信号を出力しない。
タイミング判断部59Aは、操作画面生成部51から操作画面が入力される。タイミング判断部59Aは、操作画面生成部51から入力される操作画面が複数のデータ識別画像を含む場合、ここでは、複数のデータ識別画像を含むBOX画面の場合であって、状態判断部61から実行中信号が入力されていない場合は、起動指示操作決定部81からBOX画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力された後に、データ指示操作決定部83からBOX画面の画面識別情報を含むデータ指示信号が入力されることに応じて、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、データ指示信号に含まれるデータ識別情報を含む。
また、タイミング判断部59Aは、操作画面生成部51から入力される操作画面が複数のデータ識別画像を含む場合であって、状態判断部61から実行中信号が入力されていない場合は、データ指示操作決定部83からBOX画面の画面識別情報を含むデータ指示信号が入力された後に、起動指示操作決定部81からBOX画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力されることに応じて、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、データ指示信号に含まれるデータ識別情報を含む。
また、タイミング判断部59Aは、操作画面生成部51から入力される操作画面が複数のデータ識別画像を含む場合であって、状態判断部61から実行中信号が入力されている場合は、データ指示操作決定部83からBOX画面の画面識別情報を含むデータ指示信号が入力されることに応じて、起動指示操作決定部81からBOX画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力されていなくても送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、データ指示信号に含まれるデータ識別情報を含む。
また、タイミング判断部59Aは、操作画面生成部51から入力される操作画面が単一のデータ識別画像を含む場合、ここでは、1つのデータ識別画像を含むBOX画面またはプレビュー画面の場合であって、状態判断部61から実行中信号が入力されていない場合は、起動指示操作決定部81からBOX画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力されることに応じて、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、操作画面に含まれるデータ識別画像のデータ識別情報を含む。
また、タイミング判断部59Aは、操作画面生成部51から入力される操作画面が単一のデータ識別画像を含む場合であって、状態判断部61から実行中信号が入力されている場合は、データ指示操作決定部83からBOX画面の画面識別情報を含むデータ指示信号が入力されることに応じて、起動指示操作決定部81からBOX画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力されていなくても送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、データ指示信号に含まれるデータ識別情報を含む。
図15は、第1の変形例における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図15を参照して、図9に示した機能と異なる点は、状態検出部265および通知部267が追加された点、引継部263が引継部263Aに変更された点である。その他の機能は、図9に示した機能と同じである。
状態検出部265は、CPU201が実行する遠隔操作プログラムとは別のアプリケーションプログラムを検出する。状態検出部265は、検出されたアプリケーションプログラムのうちに、画像データを処理するためのアプリケーションプログラムが存在する場合、実行中信号を通知部267および引継部263に出力する。実行中信号は、画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行するタスクを識別するためのタスク識別情報を含む。
通知部267は、状態検出部265から実行中信号が入力された後に、無線LANI/F部208が、遠隔制御装置であるMFP100から状態を問い合わせる信号を受信することに応じて、画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中であることを示す実行状態信号を返信する。通知部267は、状態検出部265から実行中信号が入力されていない状態で、無線LANI/F部208が、遠隔制御装置であるMFP100から状態を問い合わせる信号を受信する場合、画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中でないことを示す実行状態信号を返信する。
引継部263Aは、起動部259からタスク識別情報が入力されていない場合であっても、状態検出部265から実行中信号が入力されている場合、画像データ受信部261から画像データが入力されることに応じて、実行中信号に含まれるタスク識別情報で特定されるタスクに画像データを出力する。これにより、状態検出部265によって実行中であることが検出されたアプリケーションプログラムを実行するタスクに、画像データが入力され、そのタスクが画像データを処理する。例えば、アプリケーションプログラムが、画像データを編集する機能を有する場合、ユーザーは、MFP100で指示した画像データを編集することができる。
第1の変形例におけるMFP100が備えるCPU111は、図10に示した遠隔制御処理と、ステップS15において実行される送信対象決定処理を除き、同じ処理を実行する。
図16は、第1の変形例における送信対象決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図16を参照して、図11に示した送信対象決定処理と異なる点は、ステップS31の前にステップS45が、ステップS31の後にステップS46〜ステップS48が、それぞれ追加された点である。その他の処理は、図11に示した送信対象決定処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
図16を参照して、第1の変形例におけるMFP100が備えるCPU111は、ステップS45において、遠隔操作装置である携帯情報装置200の状態を判断する。具体的には、携帯情報装置200に状態を問合せ、携帯情報装置200から実行状態信号を受信する。そして、実行中状態信号に基づいて、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中か否かを判断する。
処理をステップS46に進める場合、操作画面が複数のデータ識別画像を含む場合である。ステップS46においては、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中か否かにより処理を分岐する。携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中ならば、ステップS32をスキップして処理をステップS33に進めるが、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中でなければ処理をステップS32に進める。
ステップS31において、操作画面が単一のデータ識別画像を含むと判断される場合、ステップS47において、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中か否かにより処理を分岐する。携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中ならば処理をステップS48に進めるが、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中でなければ、処理をステップS35に進める。
ステップS48においては、指示フラグがONに設定されているか否かを判断する。指示フラグがONに設定されているならば処理をステップS36に進めるが、そうでなければ処理を遠隔制御処理に戻す。
図17は、第1の変形例における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。図17を参照して、図13に示した遠隔操作処理と異なる点は、ステップS116の後にステップS118〜ステップS120が追加された点である。その他の処理は、図13に示した処理と同じである。
ステップS116において通信経路が切断されていないと判断される場合、処理をステップS118に進める。ステップS118においては、MFP100から状態の問合せを受信したか否かを判断する。状態の問い合わせを受信したならば処理をステップS119に進めるが、そうでなければ処理をステップS107に戻す。
ステップS119においては、CPU201が実行するアプリケーションプログラムを実行する状態を検出する。具体的には、CPU201が実行する遠隔操作プログラムとは別のアプリケーションプログラムを検出する。
そして、検出された状態をMFP100に通知し(ステップS120)、処理をステップS107に戻す。ステップS119において検出されたアプリケーションプログラムのうちに、画像データを処理するためのアプリケーションプログラムが存在する場合、画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中であることを示す実行状態信号を送信するが、画像データを処理するためのアプリケーションプログラムが存在しない場合、画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中でないことを示す実行状態信号を送信する。
以上説明したように、第1の実施の形態におけるMFP100は、画像処理装置として機能し、遠隔操作装置である携帯情報装置200によって遠隔制御される。また、MFP100は、1以上のデータ識別画像と、携帯情報装置200を操作するユーザーがアプリケーションプログラムの起動を携帯情報装置200に指示する操作を受け付けるための起動指示画像と、起動指示画像に関連付けられ、アプリケーションプログラムを起動するコマンドとを含む操作画面を生成し、携帯情報装置200に送信する。携帯情報装置200は、操作画面中でユーザーにより指示された位置が起動指示画像内の場合、起動指示画像に関連付けられたコマンドに従ってアプリケーションプログラムを起動する。一方、MFP100は、携帯情報装置200を操作するユーザーによる操作として起動指示画像を指示する起動指示操作が決定される場合、1以上のデータ識別画像でそれぞれ特定される1以上の画像データのうち1つの画像データの少なくとも一部を、携帯情報装置200に送信する。このため、携帯情報装置200で起動されたアプリケーションプログラムに画像データのすくなくとも一部を処理させることができる。
また、携帯情報装置200に送信した操作画面が複数のデータ識別画像を含む場合、携帯情報装置200を操作するユーザーにより指示されたデータ識別画像で識別される画像データの少なくとも一部を、携帯情報装置200に送信する。このため、携帯情報装置200を操作するユーザーにより決定された画像データを携帯情報装置200に処理させることができる。
また、MFP100は、起動指示操作が決定された後に、データ指示操作が検出されることに応じて、画像データの少なくとも一部を、携帯情報装置200に送信するので、MFP100から画像データを携帯情報装置200に送信するタイミングをMFP100と携帯情報装置200とで同期することができる。
また、MFP100は、データ指示操作が決定された後に、起動指示操作が決定されることに応じて、画像データの少なくとも一部を、携帯情報装置200に送信するので、MFP100から画像データを携帯情報装置200に送信するタイミングをMFP100と携帯情報装置200とで同期することができる。
また、MFP100は、携帯情報装置200に送信した操作画面が単一のデータ識別画像を含む場合、起動指示操作が決定されることに応じて、操作画面に含まれる単一のデータ識別画像で識別される画像データの少なくとも一部を、携帯情報装置200に送信する。このため、ユーザーが携帯情報装置200で閲覧中の画像データを携帯情報装置200に処理させることができる。
また、MFP100は、操作画面が単一のデータ識別画像を含む場合、そのデータ識別画像で特定される画像データに含まれる1以上のページのうち、データ識別画像に対応するページの部分を送信対象に決定し、送信する。このため、携帯情報装置200を操作するユーザーがデータ識別画像として閲覧しているページの部分を、携帯情報装置200に処理させることができる。
また、MFP100は、データ識別画像が、データ識別画像で特定される画像データに含まれる1以上のページのうちデータ識別画像に対応するページの一部から生成される画像の場合、データ識別画像で特定される画像データのうち、データ識別画像に対応するページに含まれるデータ識別画像に対応する部分を携帯情報装置200に送信する。このため、携帯情報装置200を操作するユーザーがデータ識別画像として閲覧しているページのうちデータ識別画像と同じ部分を、携帯情報装置200に処理させることができる。
また、MFP100は、操作画面が複数のデータ識別画像を含む場合、指示されたデータ識別画像で特定される画像データを携帯情報装置200に送信する。このため、画像データのすべてを携帯情報装置200に処理させることができる。
また、MFP100は、携帯情報装置200が画像データを処理するために用いることが可能なメモリ量を取得し、画像データのデータ量がメモリ量に対して大きい場合、画像データのデータ量を削減する。このため、携帯情報装置200が処理可能なデータ量の画像データを送信することができる。
また、第1の変形例におけるMFP100は、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中と判断する場合は、起動指示操作が決定されなくても1以上のデータ識別画像のいずれかを指示するデータ指示操作が決定されることに応じて、指示されたデータ識別画像で識別される画像データの少なくとも一部を、携帯情報装置200に送信する。このため、携帯情報装置200がアプリケーションプログラムを実行している場合には、そのアプリケーションプログラムを実行するタスクに、画像データを処理させることができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態における遠隔制御システム1においては、遠隔制御装置であるMFP100から遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信する操作画面に含まれる起動指示画像に、コマンドを関連付けるようにした。第2の実施の形態における遠隔制御システム1においては、遠隔制御装置であるMFP100から遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信する操作画面に含まれる起動指示画像に、コマンドを関連付けないようにした。以下、第2の実施の形態における遠隔制御システム1について、第1の実施の形態における遠隔制御システム1と異なる点を説明する。
図18は、第2の実施の形態におけるMFPが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。図18を参照して、図6に示した機能と異なる点は、コマンド送信部99が追加された点、操作画面生成部51およびタイミング判断部59が操作画面生成部51Bおよびタイミング判断部59Bに変更された点である。その他の機能は、図6に示した機能と同じである。
操作画面生成部51Bは、起動指示画像を含む操作画面を生成する。操作画面生成部51Bが生成する操作画面は、第1の実施の形態における操作画面生成部51が、コマンドを含む操作画面を生成するのに対して、コマンドを含まない点で異なる。その他の機能は、第1の実施の形態における操作画面生成部51と同じである。
タイミング判断部59Bは、操作画面生成部51Bから操作画面が入力される。タイミング判断部59Bは、操作画面生成部51Bから入力される操作画面が複数のデータ識別画像を含む場合、ここでは、複数のデータ識別画像を含むBOX画面の場合は、起動指示操作決定部81からBOX画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力された後に、データ指示操作決定部83からBOX画面の画面識別情報を含むデータ指示信号が入力されることに応じて、コマンド送信部99、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、データ指示信号に含まれるデータ識別情報を含む。
また、タイミング判断部59Bは、操作画面生成部51Bから入力される操作画面が複数のデータ識別画像を含む場合は、データ指示操作決定部83からBOX画面の画面識別情報を含むデータ指示信号が入力された後に、起動指示操作決定部81からBOX画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力されることに応じて、コマンド送信部99、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、データ指示信号に含まれるデータ識別情報を含む。
また、タイミング判断部59Bは、操作画面生成部51Bから入力される操作画面が単一のデータ識別画像を含むプレビュー画面の場合、起動指示操作決定部81からそのプレビュー画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力されることに応じて、コマンド送信部99、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、操作画面に含まれるデータ識別画像のデータ識別情報を含む。また、タイミング判断部59Bは、操作画面生成部51Bから入力される操作画面が単一のデータ識別画像を含むBOX画面の場合、起動指示操作決定部81からそのBOX画面の画面識別情報を含む起動指示信号が入力されることに応じて、コマンド送信部99、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、BOX画面に含まれる1つのデータ識別画像のデータ識別情報を含む。
コマンド送信部99は、タイミング判断部59Bから送信指示が入力されることに応じて、遠隔操作装置である携帯情報装置200に通信I/F部112を介して、起動コマンドを送信する。起動コマンドは、携帯情報装置200に画像データを処理するアプリケーションプログラムの起動を指示するコマンドである。携帯情報装置200から、携帯情報装置200にインストールされている画像データを処理するアプリケーションプログラムに関する情報を取得しておき、そのアプリケーションプログラムの実行を指示するコマンドとしてもよい。また、起動コマンドでアプリケーションプログラムを指定することなく、携帯情報装置200が起動コマンドを受信した場合に、携帯情報装置200が起動するアプリケーションプログラムを決定するようにしてもよい。
図19は、第2の実施の形態における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図19を参照して、図9に示した機能と異なる点は、コマンド受信部271が追加された点、起動部259が起動部259Bに変更された点である。その他の機能は、図9に示した機能と同じである。
コマンド受信部271は、無線LANI/F208を制御して、遠隔制御装置であるMFP100との間で確立された通信経路を介して、MFP100から起動コマンドを受信する。コマンド受信部271は、起動コマンドを受信することに応じて、起動部259Bに起動指示を出力する。
起動部259Bは、コマンド受信部271から起動指示が入力されることに応じて、画像データを処理可能なアプリケーションプログラムを起動する。具体的には、オペレーションシステムに、アプリケーションプログラムの起動を依頼する。起動部259Bは、アプリケーションプログラムが起動すると、アプリケーションプログラムを実行するタスクを識別するためのタスク識別情報を引継部263に出力する。起動部259Bは、コマンド受信部271により起動コマンドによって特定されるアプリケーションプログラムを起動するようにしてもよいし、予め定められたアプリケーションプログラムを実行するようにしてもよい。
第2の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111は、図10に示した遠隔制御処理と、ステップS17において実行される画像データ送信処理を除き、同じ処理を実行する。
図20は、第2の実施の形態における画像データ送信処理の流れの一例を示すフローチャートである。図20を参照して、図12に示した画像データ送信処理と異なる点は、ステップS51の前にステップS50が追加された点である。その他の処理は、図12に示した画像データ送信処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
図20を参照して、第2の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111は、ステップS50においては、起動コマンドを、遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信し、処理をステップS51に進める。
図21は、第2の実施の形態における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。図17を参照して、図13に示した第1の実施の形態における遠隔操作処理と異なる点は、ステップS109、ステップS110およびステップS113が削除された点、ステップS116の後にステップS121およびステップS122が追加された点である。その他の処理は、図13に示した処理と同じである。
ステップS116において通信経路が切断されていないと判断される場合、処理をステップS121に進める。ステップS121においては、MFP100から起動コマンドを受信したか否かを判断する。起動コマンドを受信したならば処理をステップS122に進めるが、そうでなければ処理をステップS107に戻す。
ステップS122においては、画像データを処理可能なアプリケーションプログラムを起動し、処理をステップS107に戻す。具体的には、オペレーションシステムに、アプリケーションプログラムの起動を依頼する。
<第2の変形例>
第2の変形例における遠隔制御システム1は、第1の実施の形態の第1の変形例における遠隔制御システム1と同様に、遠隔制御装置であるMFP100が遠隔操作装置である携帯情報装置200の状態を判断するようにしたものである。このため、第2の実施の形態の第2の変形例におけるMFP100が備えるCPU111が有する機能は、第1の変形例において第1の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111が備える機能を変更した場合と同様に、図18に示した第2の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111が有する機能に、状態判断部61を追加し、タイミング判断部59をタイミング判断部59Aに変更すればよい。
また、第2の実施の形態の第2の変形例における携帯情報装置200が備えるCPU201が備える機能は、第1の変形例において第1の実施の形態における携帯情報装置200が備えるCPU201111が有する機能を変更した場合と同様に、図19に示した第2の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111が有する機能に、状態検出部265および通知部267を追加し、引継部263を引継部263Aに変更すればよい。
さらに、第2の変形例におけるMFP100が備えるCPU111は、図10に示した第1の実施の形態における遠隔制御処理と、ステップS15において実行される送信対象決定処理およびステップS17において実行される画像データ送信処理を除き、同じ処理を実行する。ステップS15においては、図16に示した第1の実施の形態の第1の変形例における送信対象決定処理と同じ処理を実行し、ステップS17においては、図20に示した第2の実施の形態における画像データ送信処理と同じ処理を実行する。なお、ステップS50においては、携帯情報装置200から画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中でないことを示す実行状態信号を受信している場合に起動コマンドを送信し、携帯情報装置200から画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中であることを示す実行状態信号を受信している場合に起動コマンドを送信しない。
また、第2の変形例における遠隔操作処理は、図21に示した第2の実施の形態における遠隔操作処理のステップS121でNOと判断された後に、図17に示した第1の変形例における遠隔操作処理のステップS118〜ステップS120と同様の処理を追加すればよい。
第2の実施の形態におけるMFP100は、携帯情報装置200を操作するユーザーによる操作として起動指示画像を指示する起動指示操作が決定されることに応じて、アプリケーションプログラムを起動するコマンドを携帯情報装置200に送信し、1以上のデータ識別画像のいずれかで特定される画像データの少なくとも一部を、携帯情報装置200に送信する。このため、携帯情報装置200にアプリケーションプログラムを起動させることができ、携帯情報装置200に画像データを処理させることができる。
また、第2の変形例におけるMFP100は、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中と判断する場合は、起動指示操作が決定されなくても1以上のデータ識別画像のいずれかを指示するデータ指示操作が決定されることに応じて、指示されたデータ識別画像で識別される画像データの少なくとも一部を、携帯情報装置200に送信する。このため、携帯情報装置200がアプリケーションプログラムを実行している場合には、アプリケーションプログラムを起動するコマンドを携帯情報装置200に送信することなく、そのアプリケーションプログラムを実行するタスクに、画像データを処理させることができる。
<第3の実施の形態>
第1および第2の実施の形態における遠隔制御システム1においては、遠隔制御装置であるMFP100から遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信する操作画面が、起動指示画像を含む。第3の実施の形態における遠隔制御システム1においては、遠隔制御装置であるMFP100から遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信する操作画面が、起動指示画像を含まない。以下、第3の実施の形態における遠隔制御システム1について、第1の実施の形態における遠隔制御システム1と異なる点を説明する。
図22は、第3の実施の形態におけるMFPが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。図22に示す機能が、図14に示した第1の実施の形態の第1の変形例におけるMFPが備えるCPUの機能と異なる点は、操作画面生成部51、操作決定部57およびタイミング判断部59Aが、操作画面生成部51C、操作決定部57Cおよびタイミング判断部59Cに変更された点である。その他の機能は、図14に示した機能と同じである。
操作画面生成部51Cは、操作画面を生成する。操作画面生成部51Cが生成する操作画面は、第1の実施の形態における操作画面生成部51が、起動指示画像およびコマンドを含む操作画面を生成するのに対して、起動指示画像およびコマンドを含まない点で異なる。その他の機能は、第1の実施の形態における操作画面生成部51と同じである。
操作決定部57Cは、操作画面生成部51Cから操作画面が入力された後に、位置情報受信部55から位置情報が入力されることに応じて、遠隔操作装置を操作するユーザーの操作を決定する。具体的には、操作決定部57Cは、操作画面中で位置情報により特定される位置に基づいて、遠隔操作装置を操作するユーザーの操作を決定する。操作決定部57Cは、データ指示操作決定部83を含む。
データ指示操作決定部83は、操作画面中で位置情報により特定される位置が、操作画面に含まれるデータ識別画像内ならばデータ指示操作を決定する。データ指示操作は、操作画面に含まれるデータ識別画像を指示する操作である。データ指示操作決定部83は、データ指示操作を決定することに応じて、画像データが指示されたことを示すデータ指示信号を、タイミング判断部59Cに出力する。データ指示信号は、操作画面を識別するための画面識別情報と、データ識別画像に対応する画像データのデータ識別情報を含む。
タイミング判断部59Cは、操作画面生成部51Cから操作画面が入力される。タイミング判断部59Cは、状態判断部61から実行中信号が入力されている場合は、データ指示操作決定部83からBOX画面の画面識別情報を含むデータ指示信号が入力されることに応じて、送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力する。送信指示は、データ指示信号に含まれるデータ識別情報を含む。
タイミング判断部59Cは、状態判断部61から実行中信号が入力されていない場合は、データ指示操作決定部83からBOX画面の画面識別情報を含むデータ指示信号が入力されても送信対象決定部63および画像データ送信部75に送信指示を出力しない。
図23は、第3の実施の形態における携帯情報装置が備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。図23に示す機能が、図15に示した第1の実施の形態の第1の変形例における携帯情報装置が備えるCPUの機能と異なる点は、起動部259および引継部263Aが、起動部259Cおよび引継部263Cにそれぞれ変更された点である。その他の機能は、図15に示した機能と同じである。
起動部259Cは、携帯情報装置200を操作するユーザーによる操作に従ってアプリケーションプログラムを起動する。具体的には、起動部259Cは、操作部206が、ユーザーによるアプリケーションプログラムを起動する操作を検出することに応じて、オペレーションシステムに、アプリケーションプログラムの起動を依頼する。起動部259Cによって起動されたアプリケーションプログラムを実行するタスクは、状態検出部265によって検出される。
引継部263Cは、状態検出部265から実行信号が入力されている場合、画像データ受信部261から画像データが入力されることに応じて、実行信号に含まれるタスク識別情報で特定されるタスクに画像データを出力する。これにより、状態検出部265によって実行中であることが検出されたアプリケーションプログラムを実行するタスクに、画像データが入力され、そのタスクが画像データを処理する。例えば、アプリケーションプログラムが、画像データを編集する機能を有する場合、ユーザーは、MFP100で指示した画像データを編集することができる。
図24は、第3の実施の形態における遠隔制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。図24を参照して、図10に示した第1の実施の形態における遠隔制御処理と異なる点は、ステップS10、ステップS11、が削除された点、ステップS12がステップS12Aに変更された点である。その他の処理は、図10に示した処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。ステップS07においては、ステップS06において決定された操作がデータ指示操作か否かを判断する。データ指示操作ならば処理をステップS08に進め、そうでなければ処理をステップS15に進める。
ステップS12Aにおいては、第3の実施の形態における送信対象決定処理を実行し、処理をステップS13に進める。
図25は、第3の実施の形態における送信対象決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。第3の実施の形態における送信対象決定処理は、図24のステップS12Aにおいて実行される処理である。図25を参照して、第3の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111は、ステップS61において、遠隔操作装置である携帯情報装置200の状態を判断し、処理をステップS62に進める。具体的には、携帯情報装置200に状態を問合せ、携帯情報装置200から実行状態信号を受信する。そして、実行中状態信号に基づいて、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中か否かを判断する。
ステップS62においては、指示フラグがONに設定されているか否かを判断する。指示フラグがONに設定されているならば処理をステップS63に進めるが、そうでなければ処理を遠隔制御処理に戻す。ステップS63においては、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中か否かにより処理を分岐する。携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中ならば、処理をステップS64に進め、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中でなければ処理を遠隔制御処理に戻す。
ステップS64においては、遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信された操作画面が複数のデータ識別画像を含むか否かを判断する。複数のデータ識別画像を含む操作画面が送信されたならば処理をステップS65に進めるが、そうでなければ処理をステップS66に進める。
処理がステップS65に進む場合は、遠隔操作装置である携帯情報装置200に送信された操作画面が単一のデータ識別画像を含む場合である。ステップS65においては、図24のステップS09において決定された画像データを送信対象に決定し、処理を遠隔制御処理に戻す。
ステップS66〜ステップS71の処理は、図11に示した第1の実施の形態における送信対象決定処理のステップS36〜ステップS41の処理とそれぞれ同じである。したがって、ここでは説明を繰り返さない。
図26は、第3の実施の形態における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。図26を参照して、図13に示した第1の実施の形態における遠隔操作処理と異なる点は、ステップS109、ステップS110およびステップS113が削除された点、ステップS116の後にステップS118〜ステップS120およびステップS133,ステップS134が追加された点、ステップS101の後にステップS131およびステップS132が追加された点、である。その他の処理は、図13に示した処理と同じである。
ステップS101において、遠隔操作指示を受け付けたならば(ステップS101でYES)、処理をステップS102に進め、遠隔操作指示を受け付けなければ処理をステップS131に進める。ステップS131においては、アプリ起動指示を受け付けたか否かを判断する。操作部207がユーザーにより入力されるアプリケーションプログラムを起動する操作を受け付けると、アプリ起動指示を受け付ける。アプリ起動指示を受け付けたならば処理をステップS132に進めるが、そうでなければ処理をステップS101に戻す。ステップS132においては、アプリ起動指示により定まるアプリケーションプログラムを起動し、処理をステップS101に戻す。具体的には、オペレーションシステムに、アプリケーションプログラムの起動を依頼する。
ステップS116において通信経路が切断されていないと判断される場合、処理をステップS118に進める。ステップS118においては、MFP100から状態の問合せを受信したか否かを判断する。状態の問い合わせを受信したならば処理をステップS119に進めるが、そうでなければ処理をステップS133に進める。
ステップS119においては、CPU201が実行するアプリケーションプログラムを実行する状態を検出する。そして、検出された状態をMFP100に通知し(ステップS120)、処理をステップS107に戻す。
ステップS133においては、ステップS131と同様に、アプリ起動指示を受け付けたか否かを判断する。アプリ起動指示を受け付けたならば処理をステップS134に進めるが、そうでなければ処理をステップS107に戻す。ステップS134においては、アプリ起動指示により定まるアプリケーションプログラムを起動し、処理をステップS107に戻す。
第3の実施の形態におけるMFP100は、1以上のデータ識別画像を含む操作画面を携帯情報装置200に送信し、携帯情報装置200が画像データを処理するためのアプリケーションプログラムを実行中と判断する場合は、1以上のデータ識別画像のいずれかを指示するデータ指示操作が決定されることに応じて、指示されたデータ識別画像で識別される画像データの少なくとも一部を、携帯情報装置200に送信する。このため、携帯情報装置200がアプリケーションプログラムを実行している場合には、そのアプリケーションプログラムを実行するタスクに、画像データを処理させることができる。
なお、上述した実施の形態においては、遠隔制御装置の一例としてMFP100を例に説明したが、図10〜図12、図16、図20、図24、図25に示した遠隔制御処理をMFP100に実行させる遠隔制御方法、その遠隔制御方法をMFP100を制御するCPU111に実行させる遠隔制御プログラムとして、また、図13、図17、図21または図26に示した遠隔操作処理を携帯情報装置200に実行させる遠隔操作方法、その遠隔操作方法を携帯情報装置200を制御するCPU201に実行させる遠隔操作プログラムとして、発明を捉えることができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記削減手段は、前記送信対象の画像データの解像度を低くする縮小手段を含む、請求項16に記載の画像処理装置。
(2) 前記削減手段は、前記送信対象の画像データの一部をトリミングするトリミング手段を含む、請求項16または(1)に記載の画像処理装置。