JP2016156557A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストアップを抑制し、エコノマイザの過冷却と圧縮機の吐出ガス温度の各制御と液配管の露付き抑制とが図れる冷凍サイクル装置を提供する。【解決手段】本発明の冷凍サイクル装置Rは、圧縮機2と、圧縮機2から吐出したガス冷媒を凝縮する凝縮器3と、液冷媒を減圧する膨張弁10と、冷媒を蒸発させる蒸発器11とを、順次接続した主冷媒回路r0と、主冷媒回路r0の凝縮器3と膨張弁10との間には、エコノマイザ6と、主冷媒回路r0から分岐し圧縮機2のインジェクションポート2pへ冷媒を流すインジェクション経路riとを有し、インジェクション経路riは、主経路ri0と、第一の経路ri1と、第二の経路ri2とを有し、第一の経路ri1は、直接インジェクションポート2に接続され、第二の経路ri2は、エコノマイザ6を経由してインジェクションポート2pに接続され、主経路ri0に冷媒の流量を調整する流量調整手段7が配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍サイクル装置に関する。
従来、冷凍サイクル装置では、熱交換効率を上げるため、冷媒の蒸発温度を低下させる必要がある。そのため、圧縮機の吸込み側の冷媒圧力と吐出側の冷媒の圧力との差が大きくなる。そのため、圧縮過程において冷媒が高圧になることから、冷媒の温度が高温(たとえば100℃以上)となる場合がある。これに伴い、圧縮機が高温となると、熱膨張などに起因して効率が低下し、また故障の原因にもなる。そこで、一般的に圧縮機を冷却するため、圧縮機の圧縮過程の途中(箇所)にインジェクションポートを設ける。そして、インジェクションポートを介して圧縮機の圧縮過程の箇所にエンタルピの低い状態の冷媒を流し込み、圧縮機からの冷媒の吐出温度を低下させるインジェクションが行われている。
また、装置全体の冷凍効率を向上させるため、凝縮器を通過し液化した後の冷媒の一部を分岐し、分岐した冷媒を減圧により温度を下げ、主流の液冷媒と熱交換させることで、主流の液冷媒の温度を低下させる過冷却熱交換器(エコノマイザ)が使用されている。エコノマイザにより冷媒の過冷却を大きくとることで、蒸発時の冷媒のエンタルピ差を増加させ、同じ蒸発能力でも冷媒の循環量を減らすことができる。冷媒の循環量が低下すれば、冷媒が循環する配管部の圧力損失が低下し、循環する冷媒を圧縮する圧縮機の動力も小さくすむため冷凍サイクルの省エネにつながる。
図3に、従来の冷凍サイクル装置の構成を示す構成図を示す。
図3は、インジェクションとエコノマイザ106とを組み合わせたサイクルの一例で、圧縮機102から吐出したガスが主熱交換器103およびサブクーラ105を通過し冷却され液化し、液化した冷媒の一部が主回路r10からエコノマイザ106側へ流れるように流量弁107で調整される。流量弁107で減圧された液冷媒の温度は低下し、エコノマイザ106で主回路r10を流れる液冷媒を冷やした後、圧縮機102にインジェクションされる。
また、特許文献1では、凝縮器出口からエコノマイザを通過させて過冷却させた冷媒を、膨張弁により減圧しエコノマイザの冷却に使用し、さらに圧縮機のインジェクションに利用している(特許文献1の図1参照)。
特許文献2では、凝縮器出口からエコノマイザを経由し圧縮機のインジェクションポート流れる経路の他に、凝縮出口またはエコノマイザ出口から直接的に圧縮機のインジェクションポートへ流れる経路を設けている。さらに、エコノマイザを経由しインジェクションポートへ到る経路と、直接的にインジェクションポートへ到る経路のそれぞれに電磁膨張弁を設け減圧調整してもよいことが記載されている(特許文献2の図1参照)。
特開2010‐7975号公報(図1等) 特開2010‐71614号公報(図1等)
しかしながら、図3の方法では、インジェクションに必要な冷媒全てがエコノマイザ106を通過するため、主回路r10を流れる冷媒の温度を大きく低下させてしまう。主回路r10の冷媒の温度低下は性能向上につながるが、液配管109での結露が問題になることがある。液配管109の断熱が施されていない場合があるためである。つまり、図1の方法では、全てのインジェクション用の冷媒がエコノマイザ106を通過するため、場合によっては主回路r10の冷媒の過冷却がとれ過ぎ(冷却され過ぎ)、液配管109が結露する。
また、特許文献1のようなエコノマイザ経由でインジェクションする経路しか有しない冷凍サイクル装置は、 液冷媒配管での結露等を抑制するためにエコノマイザによる過冷却度を抑制しようとすると、過冷却度の抑制が制御の主体となるために圧縮機の吐出温度が制御できない。そのため、圧縮機の吐出ガス温度が高温になることが考えられる。
一方、特許文献2のように、エコノマイザを経由する経路と、エコノマイザを経由せず直接インジェクションポートへ冷媒を流す経路との2つの経路を設けることで、エコノマイザの過冷却量を制御しながら、圧縮機の吐出ガス温度の制御が可能となる。しかし、特許文献2の経路では、電磁膨張弁を2個使用するためコストアップにつながるという課題があった。
まとめると、直インジェクション経路とエコノマイザを介する経路とを有して、圧縮機へのインジェクションを行う場合、インジェクション量を調整するために流量調整手段を設けると他方では調整ができず、両方に設けるとコストが増加する問題がある。さらには、エコノマイザによって主流の過冷却を大きくとりすぎてしまうと、冷媒液配管に冷たい冷媒が流れることとなり、配管の断熱が十分でない場合、配管の周囲の大気中に含まれる水分が配管表面で凝縮する。
本発明は上記実状に鑑み創案されたものであり、コストアップを抑制しつつ、エコノマイザの過冷却の制御と圧縮機の吐出ガス温度の制御と液配管の露付き抑制とが図れる冷凍サイクル装置の提供を目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の冷凍サイクル装置は、吸入口と吐出口とインジェクションポートとを有する圧縮機と、前記圧縮機から吐出したガス冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器において凝縮した液冷媒を減圧する膨張弁と、前記膨張弁で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器とを、順次接続した主冷媒回路と、前記主冷媒回路の前記凝縮器と前記膨張弁との間には、エコノマイザと、前記主冷媒回路から分岐し前記圧縮機のインジェクションポートへ冷媒を流すインジェクション経路とを有し、前記インジェクション経路は、主経路と、主経路から分岐する第一の経路と、第二の経路とを有し、前記第一の経路は、直接前記インジェクションポートに接続されるとともに、前記第二の経路は、前記エコノマイザを経由して前記インジェクションポートに接続され、前記第一の経路を通る冷媒は、直接前記インジェクションポートに供給され、 前記第二の経路を通る冷媒は、前記エコノマイザを経由して前記インジェクションポートに供給され、前記主経路に冷媒の流量を調整する流量調整手段が配置されている。
本発明によれば、コストアップを抑制しつつ、エコノマイザの過冷却の制御と圧縮機の吐出ガス温度の制御と液配管の露付き抑制とが図れる冷凍サイクル装置を実現できる。
本発明に係る実施形態1の冷凍サイクル装置の構成を示す構成図。 本発明に係る実施形態2の冷凍サイクル装置の構成を示す構成図。 従来の冷凍サイクル装置の構成を示す構成図。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
本発明の冷凍サイクル装置R(図1参照)は、冷凍機Raと膨張弁10とを接続する液配管9の結露を抑制することに特徴がある。
<<実施形態1>>
図1は、本発明に係る実施形態1の冷凍サイクル装置の構成を示す構成図である。
実施形態1の冷凍サイクル装置Rは、空気調和装置、冷凍冷蔵庫等に用いられる。
冷凍サイクル装置Rは、屋外に配置される冷凍機Raと、屋内に配置される蒸発ユニットRbとを具備している。
蒸発ユニットRbは、屋内にある例えば冷蔵ケース、冷蔵庫内、冷凍ケース、冷凍庫内等を冷却する。
蒸発ユニットRbは、膨張弁10と、蒸発器11とを備えている。
膨張弁10は液状冷媒を膨張させて、低温低圧の液冷媒とする。
蒸発器11は膨張弁10から流入する液状冷媒を蒸発させて、蒸発潜熱でその周囲の空間を冷却する。
冷凍機Raの吸込み入口Raiから順に冷媒の流れに沿って主冷媒回路r0の構成を説明する。なお、図1の矢印は、冷凍サイクル装置Rの冷却運転中の冷媒の流れを示す。
冷凍機Raは、主要構成要素として、アキュムレータ1と、圧縮機2と、凝縮器3と、エコノマイザ6とを備えている。
アキュムレータ1は、蒸発器11から流出する冷媒を気液分離し、ガス冷媒を圧縮機2に流す。
圧縮機2は、アキュムレータ1から流出するガス冷媒を高温高圧のガス冷媒とする。
凝縮器3は、圧縮機2から流入するガス冷媒を放熱させて凝縮し、高圧低温の液冷媒とする。
エコノマイザ6は、凝縮器3から流出して主冷媒回路r0を流れる液冷媒の過冷却度を高め、冷凍能力を向上させる。エコノマイザ6で過冷却度を高められた液冷媒は、液配管9を通って、蒸発ユニットRbの膨張弁10に流入する。
<冷凍サイクル装置Rの詳細>
次に、冷凍サイクル装置Rの詳細について説明する。
屋内の蒸発ユニットRbの蒸発器11で、周囲を蒸発潜熱で冷却して蒸発した冷媒は、冷媒ガス配管12を通り、室外の冷凍機Raの吸込み入口Raiからアキュムレータ1に流入する。アキュムレータ1は、冷媒を気液分離し、圧縮機2へガス冷媒を供給する。圧縮機2に、液冷媒が流入すると、圧縮機2が損傷するおそれがあるからである。
アキュムレータ1から流出したガス冷媒は圧縮機2の吸入口2iへ流れ、圧縮機2内に流入する。圧縮機2に入ったガス冷媒は、圧縮工程を経て圧縮され、高温、高圧のガス冷媒とされる。昇圧され温度上昇したガス冷媒は、圧縮機2の吐出口2oから流出される。圧縮機2から流出したガス冷媒は、凝縮器3に流入し、凝縮器3において放熱して凝縮され、液冷媒とされる。凝縮器3は、たとえばファンによって外気に強制対流を引き起こし、フィンを介してガス冷媒の熱を放熱するフィンチューブ熱交換器や、プレートを介してガス冷媒の熱を放熱するプレート熱交換器などの形態等がある。凝縮器3にて凝縮した液冷媒は、レシーバタンク4へ流入する。
レシーバタンク4は冷凍サイクル装置Rのサイクル全体の冷媒の余剰を調整するものである。例えば、冷凍サイクル装置Rで冷媒が多すぎた場合、凝縮器3の内部に液冷媒が溜まってしまい、凝縮器3の性能低下を招くおそれがある。レシーバタンク4があることで、余剰な液冷媒はレシーバタンク4が保持するため、凝縮器3に適量の液冷媒が流れ、凝縮器3の性能低下を抑えられる。
液冷媒は、レシーバタンク4からサブクーラ5に流入し、サブクーラ5にて外気と熱交換することで、更に冷却される。例えば、夏場、45℃でサブクーラ5に流入した液冷媒は、外気温の35℃近くまで冷却される。
液冷媒はレシーバタンク4内が満液でない限り、サブクーラ5入口では、ほぼ相変化する飽和温度である。この液冷媒を、サブクーラ5を通過させ冷却することで過冷却度を加える。
そして、主冷媒回路r0の液冷媒は、サブクーラ5からエコノマイザ6を通過し、液配管9を経て、蒸発ユニットRb内の液冷媒を減圧する膨張弁10に到る。
膨張弁10により減圧された液冷媒は、蒸発器11にて蒸発することで、周囲の空気を蒸発潜熱で冷却し、ガス化してガス冷媒となる。蒸発器11において蒸発したガス冷媒は、ガス配管12を経て、再び冷凍機Raの吸込み入口Raiに到る。
<圧縮機2>
圧縮機2は、吸入口2iと吐出口2oとインジェクションポート2pとを有している。インジェクションポート2pは、圧縮機2の圧縮室の圧縮過程の部位とつながる構造とされている。冷凍機Raは、一般の空気調和装置と異なり、外気が高い条件においても、食品等の冷蔵冷凍のために−20℃程度まで冷却する必要があることから、蒸発温度を低く保つ必要がある。
そこで、冷媒のエンタルピを上げるため、冷媒の圧縮機2の吸入圧力と吐出圧力の差が大きくなりやすい。吸入圧力と吐出圧力の差が大きい場合、圧縮機2における圧縮過程でガス冷媒が温度上昇しやすく、条件によっては、例えば夏場など100℃を超えてしまうことが想定される。
圧縮機2は、機能損壊を回避するため吐出ガスの温度上限が決められており、その上限を超えると、最悪の場合故障に到る。
そこで、冷凍サイクル装置Rでは、吐出温度を下げるために、圧縮機2の圧縮過程を行う箇所とつながっているインジェクションポート2pへエンタルピの低い冷媒を流し、圧縮過程の冷媒のエンタルピを低下させるインジェクションを行っている。
凝縮器3によって放熱された冷媒のエンタルピは低いので、サブクーラ5の出口5oとエコノマイザ6の間に、主冷媒回路r0から分岐部rBで分岐させ圧縮機2のインジェクションポート2pへ冷媒を流すインジェクション経路riを設ける。しかし、エコノマイザ6によりさらに冷却された冷媒のほうがエンタルピはより低いので、エコノマイザ6の出口6o側に、圧縮機2のインジェクションポート2pへ冷媒を流す分岐部を設けてもよい。
インジェクション経路riは、主経路ri0と、主経路ri0から分岐し、直接インジェクションポート2pに冷媒を供給する第一のインジェクション経路ri1と、エコノマイザ6を経由して、圧縮機2のインジェクションポート2pに供給する第二のインジェクション経路ri2とを有して構成される。
さらに、主経路ri0の上流の主冷媒回路r0側に流量調整弁7を設ける。そして、第一のインジェクション経路ri1、第二のインジェクション経路ri2のそれぞれに電磁弁8a、8bを設ける。
<エコノマイザ6>
エコノマイザ6は、主冷媒回路r0を流れる冷媒と、分岐部rBによって分流したインジェクション経路riを流れる減圧(流量調整弁7での減圧)により蒸発温度を下げた冷媒とを、隣り合わせて流すことで熱交換させる熱交換器である。エコノマイザ6により、主冷媒回路r0を流れる冷媒の温度を下げ大きな過冷却度を得られる。インジェクション経路riの主経路ri0を流れる冷媒の減圧は、流量調整弁7で膨張させることで行われる。
エコノマイザ6には、プレート熱交換器や二重管式熱交換器が用いられる。
流量調整弁7と電磁弁8a、8bを制御するために、本実施形態1では、圧縮機2の吐出配管r1に吐出ガス温度センサ22を設ける。また、外気の温度をモニタ(監視)する外気温度センサ23と、 エコノマイザ6の出口6oに接続される出口配管r2に出口液温センサ24とを設ける。
また、これらの温度センサ(22、23、24)の情報から流量調整弁7と電磁弁8a、8bを制御する制御手段21を設けている。制御手段21は、コントローラであり、マイクロコンピュータと、A/D・D/A変換器、圧縮機2の制御回路、流量調整弁7、電磁弁8a、8bの各制御回路、温度センサ(22、23、24)のセンサ回路等の周辺回路とを有している。
室外に配置される冷凍機Raと、屋内の蒸発ユニットRbとは、液配管9とガス配管12とで接続されている。ここで、液配管9とガス配管12とは、断熱材で覆われている場合もあるが、覆われていない、もしくは、断熱材が薄い場合もある。このような場合、液配管9を流れる液冷媒の過冷却を取り過ぎて、外気温度よりも低い温度となった場合、液配管9に結露を生じることが考えられる。例えば、液冷媒の温度が、外気の露点温度以下になった場合である。
冷凍機Raから吐出する液配管9の液冷媒の温度は低すぎると外気に晒される液配管9の結露によりその周囲に水漏れが生じ、建物の腐食による破壊、カビの発生や染み汚れなどが生じる場合がある。また、液配管9の近くに電気品があった場合には、回路に水が付着し短絡が生じ、当該電気品の故障の原因ともなりかねない。
これを防止するためには、蒸発ユニットRbへの吐出温度(液配管9の冷媒の温度)を、結露が生じないまたは生じにくい外気温度以上に保つとよい。特にエコノマイザ6による過冷却を抑制するには、相対湿度が100%に近い外気の発生も考慮し、液配管9に流れる冷媒の温度を外気と同等以上に維持することが必要である。換言すれば、液配管9に流れる冷媒の温度を外気の露点温度より高い温度に維持すれば露付きすることがない。そのため、液配管9に流れる冷媒の温度を外気と同等以上に維持すれば、相対湿度が高いときにも露付きを抑制できる。
なお、湿度センサを設けて、外気の露点温度より液配管9の冷媒の温度が高くなるように制御してもよい。
一方、エコノマイザ6により主冷媒回路r0を流れる冷媒の過冷却を大きくとればとるほど、蒸発器においてエンタルピ差を大きくできるため、同じ冷凍能力を発揮するために必要な冷媒循環量を小さくすることができる。冷媒循環量を小さくすると、圧縮機2での圧縮時の仕事量を小さくできるため、冷凍サイクル装置Rの電力を小さく抑えることができ、省エネとなる。したがって、結露を抑制しながら過冷却を大きくとる制御が必要であり、これと同時に圧縮機2の吐出ガス温度の上昇の抑制をしなくてはいけない。なお、前記したように、圧縮機2の吐出ガス温度は、吐出ガス温度センサ22で計測される。
<液配管9の断熱が不十分である場合の冷凍サイクル装置Rの冷却運転>
次に、液配管9の断熱が不十分である場合の冷凍サイクル装置Rの冷却運転について説明する。
冷凍サイクル装置Rの冷却運転の制御は液配管9の結露を抑制しながら、1個の流量調整弁7で広範囲な能力、流量条件での最適な圧縮機2へのインジェクションを行う。
冷凍サイクル装置Rの運転は、大別して、低能力、中能力、高能力の3つの運転状態がある。
低能力時とは、必要な冷凍能力がそもそも小さい場合である。
例えば、冬場などで圧縮機2の昇圧量が低くてよい場合、圧縮機2の吐出温度の上昇も大きくないので、インジェクション流量も少なくてよい。すなわち、圧縮機2の運転状態が低いので高温にならない。そのため、インジェクション量は少なくてよい。したがって、インジェクション流量を全てエコノマイザ6に流したとしても冷凍機Raから吐出する液配管9の冷媒の温度は露点以上に保てる。
中能力時とは、必要な冷凍能力が中程度の場合である。
中能力時に、第一のインジェクション経路ri1の電磁弁8aを閉じ、第二のインジェクション経路ri2の電磁弁8bを開けて、全インジェクション量の冷媒をエコノマイザ6に流すと、液配管9が結露する。第一のインジェクション経路ri1の電磁弁8aを開けて、適度に圧縮機2への直インジェクションを行う。
換言すれば、エコノマイザ6に流すインジェクション流量が増えると、エコノマイザ6が効きすぎて、蒸発ユニットRbから吐出する液配管9の冷媒の温度が露点以下となり、液配管9での結露が発生する。
そこで、エコノマイザ6に冷媒が流れ過ぎないように、第一のインジェクション経路ri1の電磁弁8aを開けて直インジェクション側のパスを使用するので、エコノマイザ6に流れる冷媒が減少し、液配管9の結露を防げる。
ただし、エコノマイザ6をフルに利用した方がサイクル性能は高いので、液配管9が結露 しない範囲でエコノマイザ6を活用する制御を行う。
高能力運転時とは、必要な冷凍能力が高程度の場合である。
夏場などの高能力時、圧縮機2はフル運転されるので、最も高温となる。そこで、第一のインジェクション経路ri1の電磁弁8aを開けるとともに第二のインジェクション経路ri2の電磁弁8bを閉じて、全インジェクション量の冷媒を直インジェクションに用いる。なお、圧縮機2の吐出配管r1に設けた吐出ガス温度センサ22の検出温度を取得して、圧縮機2が既定の高温にならない場合には、適宜第二のインジェクション経路ri2の電磁弁8bを開けて、エコノマイザ6に冷媒を流し、主冷媒回路r0の冷媒を冷却して過冷却度を上げる制御を行う。
<流量調整弁7と電磁弁8a、8b>
流量調整弁7は、圧縮機2の吐出配管r1に設けた吐出ガス温度センサ22の検出温度を制御値として流量を調整する。検出温度が高い場合には、流量調整弁7の開度を広げインジェクションに用いる冷媒を増やし、検出温度が低い場合には、流量調整弁7の開度を狭めインジェクションに用いる冷媒を減少させる。
圧縮機2の吐出ガス温度は、高すぎると圧縮機2の性能低下、最悪には故障の原因となる。また、吐出ガス温度が低すぎると能力が出ない。
そこで、例えば圧縮機2の吐出ガス温度を、75℃〜85℃という範囲に制御する。なお、75℃〜85℃は一例であり、圧縮機2の性能低下、故障が発生しなければ、他の温度範囲で吐出ガス温度を制御してもよい。
こうして、流量調整弁7を、圧縮機2の吐出ガス温度が所定範囲になるように、冷媒量を制御することで圧縮機2が所定温度を超える高温になるのを抑制または阻止できる。
電磁弁8a、8bの制御は、液配管9の温度が外気温よりも低くならないようにすることで、液配管9への結露を抑制するものである。
電磁弁8a、8bは、出口液温センサ24で検出される液配管9の冷媒の温度が、外気温度センサ23で検出される外気温度より高い場合は、電磁弁8aを閉じ、電磁弁8bを開けて、エコノマイザ6に全インジェクション量の冷媒を流し、過冷却度を上げる。
出口液温センサ24で検出される液配管9の冷媒の温度が、外気温度センサ23で検出される外気温度より低い場合は、結露の可能性があるので電磁弁8a、8bを開けて、エコノマイザ6に流す冷媒量を減らし、液配管9の冷媒の温度を上げる。
電磁弁8a、8bを開けても、出口液温センサ24で検出される液配管9の冷媒の温度が、外気温度センサ23で検出される外気温度より低い場合は、電磁弁8aを開け、電磁弁8bを閉じて、液配管9の冷媒に過冷却を行わない。
前記したように、流量調整弁7の制御は、圧縮機2へのインジェクション流量を調整するもので、圧縮機2の吐出ガス温度を制御するものである。運転状態の圧縮機2の吐出ガス温度は、インジェクション量が不足するとすぐに高温となるため、制御頻度は、電磁弁8a、8bよりも流量調整弁7が高くなければならない。
例えば、液配管9に多少外気より低い温度の冷媒が流れても、大気中の湿気が凝縮し液滴になるまでには時間がかかる。そのため、電磁弁8の制御は5分や10分などの分単位でよいが、それに対して、圧縮機2の温度上昇は速いため、流量調整弁7の開度調整は秒単位での制御となる。
次に、冷凍サイクル装置Rの運転モードについて説明する。
<冷凍サイクル装置Rの起動時(第1のモード)>
まず、冷凍サイクル装置Rの起動時(第1のモード)について説明する。
冷凍サイクル装置Rの起動時は、圧縮機2のインジェクションポート2pに直接接続される第一のインジェクション経路ri1の電磁弁8aを閉じ、 エコノマイザ6の冷却用の冷媒が流れる第二のインジェクション経路ri2の電磁弁8bを開く。
つまり、圧縮機2がインジェクションされる冷媒全てがエコノマイザ6を通過する状態とする。この条件(状態)が最も液配管9の冷媒の過冷却度がとれる。
また、流量調整弁7は、初期状態では圧縮機2が高温となっていないため、初期状態は全閉とする。
そして、圧縮機2の吐出温度が高くなったところで、吐出温度が所定の目標温度以下となるように、流量調整弁7の開度を調整し、圧縮機2へのインジェクション流量を制御する。
圧縮機2の吐出ガス温度は高すぎると効率の低下や故障へつながる一方、低すぎても高温高圧のガス冷媒とならず冷凍能力が出ない。そこで、冷凍サイクル装置Rの使用条件に合わせて流量調整弁7を開け始める圧縮機2の吐出ガス温度の下限値と、上限値以下の温度となるように流量調整弁7を制御する目標温度(上限値の温度)を適切に決める必要がある。また、インジェクションの冷媒量が多すぎるのも、冷媒を圧縮する圧縮機2の仕事量を増やすためエネルギー使用量が増える要因となる。
<冷凍サイクル装置Rの電磁弁8aと電磁弁8bとを開く制御(第2のモード)>
次に、電磁弁8aと電磁弁8bとを開く制御(第2のモード)について説明する。
第一のインジェクション経路ri1の電磁弁8aを閉じ、 第二のインジェクション経路ri2の電磁弁8bを開いた状態で、圧縮機2の吐出ガス温度がある下限値以上であり、かつ目標温度(上限値の温度)以下とするためにインジェクション流量が必要な状態であり、さらに、外気温度センサ23の温度よりも出口液温センサ24の温度が下回り液配管9に結露発生のおそれがある場合、 第一のインジェクション経路ri1の電磁弁8aを開く制御を行う。
これにより、エコノマイザ6に流れていたインジェクション流量の一部が、第一のインジェクション流路ri1へも流れるため過冷却量を低下させ、出口液温センサ24の温度を上昇させる。またインジェクション流量自体は、ほとんど変わらないので、圧縮機2の吐出ガス温度の抑制も維持できる。
<冷凍サイクル装置Rの電磁弁8aを開き、電磁弁8bを閉じる制御(第3のモード)>
次に、電磁弁8aを開き、電磁弁8bを閉じる制御制御(第3のモード)について説明する。
第一のインジェクション経路ri1、 第二のインジェクション経路ri2の両方の電磁弁8a、8bが開いた状態で、 外気温度センサ23の温度よりも出口液温センサ24の温度が下回った場合には液配管9に結露発生のおそれがある。
この場合、冷却用の冷媒を流すエコノマイザ6に接続される第二のインジェクション経路ri2の電磁弁8bを閉じ、 電磁弁8aを開いた状態で第一のインジェクション流路ri1のみで、圧縮機2へのインジェクションを行う。これにより、第二のインジェクション経路ri2を介して、エコノマイザ6に冷却用の冷媒が流れないため過冷却度は、主冷媒回路r0上流のサブクーラ5で得られるものだけとなり、液配管9を流れる冷媒の温度が上昇する。これにより、液配管9での結露発生が抑えられる。
<冷凍サイクル装置Rの電磁弁8aを開き、電磁弁8bを開く制御(第4のモード)>
次に、電磁弁8a、8bを開く制御(第4のモード)について説明する。
逆に、電磁弁8aを開いて第一のインジェクション流路ri1のみで、圧縮機2へのインジェクションを行っている状態(第3のモード)で、インジェクション流量が減った場合には、 第二のインジェクション経路ri2の電磁弁8bを開け、エコノマイザ6へも冷媒が流れるようにする。第二のインジェクション経路ri2の電磁弁8bを開く制御は、たとえば圧縮機2の回転速度が所定の回転速度(圧縮機2内の高圧が所定の圧力)まで落ちた場合や、流量調整弁7の開度が、所定の開度より閉まった場合などを信号として、制御すればよい。流量調整弁7の所定の開度とは、既定の第一のインジェクション流路ri1のみで圧縮機2へのインジェクションを行う際の閾値の開度である。
<冷凍サイクル装置Rの電磁弁8aを閉じ、電磁弁8bを開く制御(第5のモード)>
次に、電磁弁8aを閉じ、電磁弁8bを開く制御(第5のモード)について説明する。
さらに、圧縮機2のインジェクションポート2pに直接接続される第一のインジェクション経路ri1、 冷却用の冷媒を流すエコノマイザ6に接続される第二のインジェクション経路ri2の両方の電磁弁8a、8bが開いた状態で、流量調整弁7の開度がある所定の値よりも閉まった場合には、 第一のインジェクション経路ri1の電磁弁8aを閉めて電磁弁8bを開いた状態とし、 インジェクションされる冷媒全てがエコノマイザ6を通過する状態とする。
<液配管9の断熱が十分である場合の冷凍サイクル装置Rの冷却運転のモード>
前記の制御は、液配管9の断熱が不十分である場合の制御であるが、もし液配管9の断熱が十分である場合には液配管9への露付きは問題にならない。そのため、液配管9への露付きを考慮することなく、エコノマイザ6による過冷却を十分にとることができる。すなわち、配管9への露付きを考慮せず過冷却を十分にとる省エネ重視の制御に切り替える。
この場合、例えば、基本的には第一のインジェクション経路ri1の電磁弁8aを閉じ、 第二のインジェクション経路ri2の電磁弁8bが開いた、圧縮機2にインジェクションされる冷媒全てが、冷却用の冷媒として、冷媒エコノマイザ6を通過する状態を基本制御とする。
ただし、条件よっては第二のインジェクション経路ri2のみでは、 流量調整弁7を全開としても、圧縮機2の吐出ガス温度が目標温度以下とならない場合が考えられる。
圧縮機2の吐出ガス温度を下げるためには、インジェクションする冷媒のエンタルピはなるべく低く、そしてインジェクションする冷媒の流量をなるべく多くするとよい。
エコノマイザ6では、主冷媒回路r0を流れる冷媒を冷却するため、冷媒と熱交換されインジェクションされる側の冷媒のエンタルピは上昇してしまう。また、インジェクションされる冷媒の流量を増やすためにはインジェクションポート3pでの圧力を高くする必要がある。このためには主冷媒回路r0の分岐部rBからインジェクションポート3pまでの配管(ri0、ri1、ri2)の圧力損失を極力小さくする必要がある。
しかし、第一のインジェクション経路ri1に比べて、 第二のインジェクション経路ri2は、エコノマイザ6での流路が圧力損失の要因となるため、インジェクションされる流量の最大量が少ない。
そこで、流量調整弁7がある程度の開度以上にもかかわらず、圧縮機2の吐出ガス温度が下がらない場合には、第一のインジェクション経路ri1の電磁弁8aを開き、 第一のインジェクション経路ri1、 第二のインジェクション経路ri2の両方の経路を用いてインジェクションを行う。
それでも、圧縮機2の吐出ガス温度が目標値以下とならない場合には、 第二のインジェクション経路ri2の電磁弁8bを閉じ、 圧縮機2のインジェクションポート3pに接続される第一のインジェクション経路ri1のみでインジェクションを行う。
以上の構造を備えることで、 実施形態1の冷凍サイクル装置Rは、以下の効果がある。
1.圧縮機2の吐出配管r1に吐出ガス温度センサ22を設けるので、吐出ガス温度センサ22で圧縮機2の温度を検出し、圧縮機2への最適なインジェクション制御が行える。外気の温度をモニタ(監視)する外気温度センサ23を設けるので、外気温度を監視することができる。
エコノマイザ6の出口6oに接続される出口配管r2に、出口液温センサ24を設けるので、外気温度センサ23で検出される外気温と合わせて、液配管9に露付きが発生するか否かを判定できる。
2.圧縮機2の吐出ガス温度センサ22と外気温度センサ23と出口液温センサ24とを設けるので、圧縮機2のインジェクションと、液配管9を流れる冷媒の過冷却度と、液配管9への露付き抑制との少なくとも何れかを最適に制御するための制御データを得ることができる。
3.ひとつの流量調整弁7で、幅広い冷凍能力範囲において、圧縮機2の圧縮工程に最適なインジェクション状態を作ることが可能である。
4.電磁弁8a、8bを設けることで、圧縮機2の冷却の温度制御に必要な流量を確保できるとともに、液配管9の結露防止を抑制できる。
5.液配管9への露付きが発生しない範囲で、液配管9を流れる冷媒の過冷却度を大きくできる。そのため、圧縮機2に最適なインジェクションを行いつつ、液配管9を流れる冷媒の過冷却度を大きくし、液配管9への露付きが発生しない運転が可能である。
6.露付きが生じる液配管9の断熱の状況に合わせて、その最適な制御を切り替えることができる。
例えば、液配管9に断熱構造が施されない場合に、全ての冷凍能力範囲において、液配管9への露付きを抑制または阻止する運転が遂行できる。
7.冷凍サイクル装置Rの設置環境に応じて、圧縮機2のインジェクションを優先する運転が可能である。
また、冷凍サイクル装置Rの設置環境に応じて、液配管9を流れる冷媒の過冷却度を優先する運転が可能である。
また、冷凍サイクル装置Rの設置環境に応じて、液配管9への露付きが発生しないことを優先する運転が可能である
8.冷凍サイクル装置Rの運転を、圧縮機2のインジェクションと、液配管9を流れる冷媒の過冷却度と、液配管9への露付き抑制との少なくとも何れかを主な制御目的とする運転を遂行することができる。
9.2個の電磁弁8a、8bによる2経路の切り替えと、1個の電磁膨張弁の流量調整弁7による流量調整により、コストを上げずに、エコノマイザ6の過冷却の制御と、圧縮機2の吐出ガス温度の制御と、液配管9への露付き抑制の制御とを同時に満足する制御が行える。
10.従って、2個の電磁弁8a、8bによる2経路の第一・第二のインジェクション経路ri1、ri2の切り替えと、1個の流量調整弁7による流量調整により、コストアップを招来することなく、エコノマイザ6の過冷却の制御と圧縮機2の吐出ガス温度の制御と液配管9の露付き抑制とが図れる冷凍サイクル装置Rを実現できる。
すなわち、コストを上げずに、エコノマイザ6の過冷却の制御と圧縮機2の吐出ガス温度の制御の両立が実現し、液配管9の結露を抑制できる適切な制御が可能となる。
<<実施形態2>>
図2は、本発明に係る実施形態2の冷凍サイクル装置の構成を示す構成図である。
実施形態2の冷凍サイクル装置R2は、インジェクション経路riの主経路ri0と、第一のインジェクション経路31と、第二のインジェクション経路ri2との分岐部に気液分離器13を設けたものである。その他の構成は、実施形態1と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
第一のインジェクション経路ri1は、圧縮機2のインジェクションポート2pに直接冷媒を供給する。
第二のインジェクション経路ri2は、エコノマイザ6を経由して圧縮機2のインジェクションポート2pに冷媒を供給する。
主冷媒回路r0からの分岐部rBで、冷媒はサブクーラ5から流出して過冷却度をある程度有している液冷媒であると推測される。しかし、流量調整弁7は流路を絞ることで減圧効果を有するため、流量調整弁7通過後の冷媒は圧力が低下し、気液2相状態になる場合が多いと考えられる。
そこで、冷媒が流量調整弁7の通過後に気液分離器13を設ける。そして、気液分離器13において、気相が多い流れと、液相が多い流れとに分離し、気相が多い流れを第一のインジェクション経路ri1に、液相が多い流れを第二のインジェクション経路ri2に流れるように構成する。
気液分離器13が気液分離効果を発するのは、第一のインジェクション経路ri1の電磁弁8aと第二のインジェクション経路ri2の電磁弁8bとが両方とも開となっている場合である。
気液分離器13にて、気液分離を行い気相が多い流れを第一のインジェクション経路ri1に、液相が多い流れを第二のインジェクション経路ri2に流すことで、 エコノマイザ6で蒸発する冷媒の量を増加させる。
これにより、第二のインジェクション経路ri2のエコノマイザ6の熱交換性能を高められ、また圧力損失の低減につながることも考えられる。
液相の多い冷媒は同じ質量流量条件の気相の多い冷媒に比べて蒸発潜熱を多くとることができる。つまり、エコノマイザ6での冷却用の冷媒の熱交換量が大きく取れる。
また、同じ質量流量条件であれば、ある程度液相の多い流れは流速が低く抑えられるので、気液2相の気相の多い流れに比べて圧力損失が小さい。
このように、気液分離器13において、気液分離を行うことで、気相が多い流れを第一のインジェクション経路ri1に流し、液相が多い流れを第二のインジェクション経路ri2に流し、第二のインジェクション経路ri2を流れる冷媒の質量流量を大きくすることができる。
説明した実施形態2の構成は、冷媒として単一成分の冷媒や、沸点が同じ共沸混合冷媒、沸点がほぼ同じ擬似共沸混合冷媒の使用を想定している。
しかし、冷媒として、沸点が異なる非共沸混合冷媒を使用してもよい。非共沸混合冷媒は、液相から気相となる際に、蒸発温度の低い冷媒が優先的に蒸発する傾向があることから、蒸発が進み気相が増えるにしたがって蒸発温度が高くなる性質をもつ。
したがって、本実施形態2において冷媒として非共沸混合冷媒を使用すると、気液分離器13通過後の液相の蒸発温度は、同じ圧力下の沸点温度に比べ高くなる。したがって、エコノマイザ6の蒸発温度を高めに維持でき、蒸発潜熱を低下させて主冷媒回路r0を流れる冷媒からの吸熱を抑制できる。そのため、過冷却度を適度に抑えることができ、液配管9の結露対策として有効である。
なお、冷媒は、単一成分の冷媒、共沸混合冷媒、擬似共沸混合冷媒、非共沸混合冷媒のうちの何れを使用してもよい。
<<その他の実施形態>>
1.前記実施形態では、第1、第2開閉手段として開または閉制御される電磁弁8a、8bを例示して説明したが、第1、第2開閉手段のうちの少なくとも何れかを、連続的に開度が調整できる弁で構成してもよい。これにより、より精密な最適な制御が行える。
2.前記実施形態1、2で説明した構成は、本発明の一例を説明したものであり、特許請求の範囲内で様々な具体的形態が可能である。
2 圧縮機
2i 吸入口
2o 吐出口
2p インジェクションポート
3 凝縮器
6 エコノマイザ
7 流量調整弁(流量調整手段)
8a 電磁弁(第1開閉手段)
8b 電磁弁(第2開閉手段)
10 膨張弁
11 蒸発器
13 気液分離器
21 制御手段
22 吐出ガス温度センサ
23 外気温度センサ
24 出口液温センサ(温度センサ)
r0 主冷媒回路
ri インジェクション経路
ri0 主経路
ri1 第一のインジェクション経路(第一の経路)
ri2 第二のインジェクション経路(第二の経路)
R、R2 冷凍サイクル装置

Claims (8)

  1. 吸入口と吐出口とインジェクションポートとを有する圧縮機と、
    前記圧縮機から吐出したガス冷媒を凝縮する凝縮器と、
    前記凝縮器において凝縮した液冷媒を減圧する膨張弁と、
    前記膨張弁で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器とを、順次接続した主冷媒回路と、
    前記主冷媒回路の前記凝縮器と前記膨張弁との間には、エコノマイザと、前記主冷媒回路から分岐し前記圧縮機のインジェクションポートへ冷媒を流すインジェクション経路とを有し、
    前記インジェクション経路は、主経路と、主経路から分岐する第一の経路と、第二の経路とを有し、
    前記第一の経路は、直接前記インジェクションポートに接続されるとともに、前記第二の経路は、前記エコノマイザを経由して前記インジェクションポートに接続され、
    前記第一の経路を通る冷媒は、直接前記インジェクションポートに供給され、
    前記第二の経路を通る冷媒は、前記エコノマイザを経由して前記インジェクションポートに供給され、
    前記主経路に冷媒の流量を調整する流量調整手段が配置される
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、
    前記第一の経路に設けられ、その流路を開閉する第1開閉手段と、
    前記第二の経路に設けられ、その流路を開閉する第2開閉手段とを備える
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  3. 請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、
    前記第一の経路に設けられ、その流路を開閉する第1開閉手段と、
    前記第二の経路に設けられ、その流路を開閉する第2開閉手段と、
    前記主経路と前記第一の経路および前記第二の経路との分岐部に設けられる気液分離器とを備える
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  4. 請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、
    前記第一の経路に設けられ、その流路を開閉する第1開閉手段と、
    前記第二の経路に設けられ、その流路を開閉する第2開閉手段と
    外気温度センサと、
    前記主冷媒回路の前記エコノマイザ出口側に設けられ前記エコノマイザ出口の冷媒の温度を計測する温度センサと、
    前記外気温度センサと前記温度センサとの各検出温度に基づいて、前記第1開閉手段と第2開閉手段とを制御する制御手段とを備える
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  5. 請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、
    前記第一の経路に設けられ、その流路を開閉する第1開閉手段と、
    前記第二の経路に設けられ、その流路を開閉する第2開閉手段と
    外気温度センサと、、
    前記主冷媒回路の前記エコノマイザ出口側に設けられ前記エコノマイザ出口の冷媒の温度を計測する温度センサと、
    前記外気温度センサと前記温度センサとの各検出温度に基づいて、前記第1開閉手段と第2開閉手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記外気温度センサの検出温度と前記温度センサの検出温度との差が所定値以上となった場合
    前記第一開閉手段を開く
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  6. 請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、
    前記第一の経路に設けられ、その流路を開閉する第1開閉手段と、
    前記第二の経路に設けられ、その流路を開閉する第2開閉手段と
    外気温度センサと、、
    前記主冷媒回路の前記エコノマイザ出口側に設けられ前記エコノマイザ出口の冷媒の温度を計測する温度センサと、
    前記外気温度センサと前記温度センサとの各検出温度に基づいて、前記第1開閉手段と第2開閉手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記第一の経路の前記第一開閉手段と、前記第二の経路の前記第二開閉手段とが開いた状態で、
    前記外気温度センサの検出温度と前記温度センサの検出温度との差が所定値以上となった場合
    前記第二開閉手段を閉じる
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  7. 請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、
    前記第一の経路に設けられ、その流路を開閉する第1開閉手段と、
    前記第二の経路に設けられ、その流路を開閉する第2開閉手段と、
    前記主経路と、前記第一の経路および前記第二の経路との分岐部に設けられる気液分離器とを備え、
    前記冷媒には非共沸混合冷媒が使用される
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  8. 請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、
    前記第一の経路に設けられ、その流路を開閉する第1開閉手段と、
    前記第二の経路に設けられ、その流路を開閉する第2開閉手段と
    外気温度センサと、、
    前記主冷媒回路の前記エコノマイザ出口側に設けられ前記エコノマイザ出口の冷媒の温度を計測する温度センサと、
    前記圧縮機から吐き出される冷媒の温度を検出する吐出ガス温度センサと、
    前記外気温度センサと前記温度センサとの各検出温度に基づいて、前記第1開閉手段と前記第2開閉手段とを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記吐出ガス温度センサで検出される温度が所定範囲になるように、前記流量調整手段を制御する
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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