JP2010281544A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気調和機において、熱源側熱交換器を流れる水の使用範囲を大きくしつつ、熱源側熱交換器を流れる水の凍結を確実に防止して室内の快適性を向上すること。
【解決手段】空気調和機50は冷凍サイクル及び制御装置20を備え、暖房運転及び冷房運転が可能である。冷凍サイクルは熱源側電動膨張弁5の液接続配管側の液配管14と受液器9の吸込み側の低圧配管11とを連通するバイパス回路6を備える。バイパス回路6はバイパス電動膨張弁8を備える。制御装置20は、暖房運転の圧縮機起動時にバイパス電動膨張弁8を開き、当該バイパス電動膨張弁8を開かない場合に比較して低圧配管11の圧力を高くして熱源側熱交換器4を流れる冷媒の温度が上昇するように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水を熱源とする熱源側熱交換器を備えた空気調和機に係り、熱源側熱交換器に流れる水の凍結防止を行う手段を有する空気調和機に関する。
近年、環境問題は地球規模での課題となっており、ひとつの解決策として省エネルギー化があげられる。水を熱源とする熱源側熱交換器を備えた空気調和機では、冷却塔設備、ボイラ設備、地下水等から供給される未利用熱源である水が利用できること、また、熱源側熱交換器により水と冷媒との間で熱交換が行われるためにその熱交換効率が良く、一般的な空気を熱源とする熱源側熱交換器を備えた空気調和機より高い省エネルギー性を発揮することで、環境負荷の低い製品と言える。一方、水を熱源とする熱源側熱交換器を備えた空気調和機では、熱源側熱交換器が水と冷媒との間で熱交換を行うため、暖房運転時に冷媒温度がマイナスになると、熱源側熱交換器を流れる水が凍り、凍った水が熱交換器を破損させるおそれがある。
従来の、水を熱源とする熱源側熱交換器を備えた空気調和機の凍結防止技術としては、特開2003−294292号公報(特許文献1)に記載されたものがある。この特許文献1の空気調和機では、圧縮機の起動後から所定時間経過後に熱源側熱交換器の出口ガス温度を検知することによって、熱源側熱交換器に十分な水が供給されているかを判断し、水が十分に供給されていないと判断した場合に圧縮機を停止して水の凍結を防止するようにしている。
特開2003−294292号公報
しかしながら、上記特許文献1の空気調和機では、水の凍結を防止するための所定時間及び所定温度を設定することが難しく、これらの設定が適切でないと、規定温度で規定流用の水が流れているのにも関わらず、凍結防止のために圧縮機を停止してしまう可能性がある。凍結防止が不要な場合にもかかわらず圧縮機を停止すると、その間、暖房運転ができなくなり、室内の快適性を確保できなくなるという問題が生ずる。
また、水を熱源とする熱源側熱交換器を備えた空気調和機では、熱源側熱交換器を流れる水の使用範囲はできるだけ大きくとることが望ましく、定常運転状態でぎりぎり成り立つ低い水温を使用範囲とすることが考えられる。このようにした場合、熱源側膨張弁の開度や利用ユニットの据付条件等によっては、暖房運転の圧縮機起動時の圧縮機吸込側圧力が低下し、水が凍結するおそれがあることが分かった。
本発明の目的は、熱源側熱交換器を流れる水の使用範囲を大きくしつつ、熱源側熱交換器を流れる水の凍結を確実に防止して室内の快適性を向上できる空気調和機を提供することにある。
前述の目的を達成するために、本発明では、圧縮機、切換え弁、熱源側電動膨張弁、水を熱源とする熱源側熱交換器、受液器、高圧圧力センサ及び低圧圧力センサを有する熱源ユニットと、利用側熱交換器及び利用側電動膨張弁を有する利用ユニットと、前記熱源ユニットと前記利用ユニットとを接続するガス接続配管及び液接続配管と、制御装置と、を備え、前記圧縮機、前記切換え弁、前記ガス接続配管、前記利用側熱交換器、前記利用側電動膨張弁、前記液接続配管、前記熱源側電動膨張弁、前記熱源側熱交換器、前記受液器、前記切換え弁及び前記圧縮機を順に接続して冷凍サイクルを構成し、暖房運転及び冷房運転が可能な空気調和機において、前記冷凍サイクルは前記熱源側電動膨張弁の液接続配管側の液配管と前記受液器の吸込み側の低圧配管とを連通するバイパス回路を備え、前記バイパス回路はバイパス電動膨張弁を備え、前記制御装置は、暖房運転の圧縮機起動時に前記バイパス電動膨張弁を開き、当該バイパス電動膨張弁を開かない場合に比較して前記低圧配管の圧力を高くして前記熱源側熱交換器を流れる冷媒の温度が上昇するように制御する構成にしたことにある。
係る本発明のより好ましい具体的な構成例は次の通りである。
(1)前記液配管に設けられた主回路側流路と前記バイパス電動膨張弁の前記バイパス回路の下流側に設けられたバイパス側流路とを有し、主回路側流路を流れる冷媒とバイパス側流路を流れる冷媒とが熱交換可能なバイパス熱交換器を備えたこと。
(2)前記制御装置は、暖房運転の圧縮機起動時から定常運転時に移行しても前記バイパス電動膨張弁を開いておくと共に前記圧縮機の運転周波数を上昇させて暖房能力を高めるように制御すること。
(3)前記熱源ユニットは、前記圧縮機の吐出過熱度を検出する高圧圧力センサと、前記バイパス回路の低圧配管側の出口過熱度を検出する温度センサと、を備え、
前記制御装置は、前記高圧圧力センサ及び前記温度センサに基づいて、前記バイパス電動膨張弁の開度の上限を前記バイパス回路の低圧配管側の出口温度が冷媒の飽和温度以下で且つ前記受液器に液冷媒が溜まり過ぎない開度に制御すると共に、前記バイパス電動膨張弁の開度の下限を前記バイパス回路の低圧配管側の出口過熱度が所定の値以上で且つ全閉にならない開度に制御すること。
かかる本発明の空気調和機によれば、熱源側熱交換器を流れる水の使用範囲を大きくしつつ、熱源側熱交換器を流れる水の凍結を確実に防止して室内の快適性を向上できる。
本発明の一実施形態の空気調和機の全体構成図。 図1の熱源側熱交換器における冷媒圧力と水温との関係を示す特性図。 図1のバイパス回路を使用した場合と使用しない場合の圧縮機の起動時の低圧圧力の変化を示す図。 本実施形態における暖房運転時の低圧圧力及び圧縮機周波数の変化を示す図。 本実施形態におけるバイパス電動膨張弁の上限及び下限開度を説明する図。 本実施形態における暖房運転時の制御フローチャート。
以下、本発明の一実施形態の空気調和機を図1から図6を参照して説明する。
まず、本実施形態の空気調和機50の全体構成、機能等に関して図1を参照しながら説明する。図1は本実態形態の空気調和機50の全体構成図である。
空気調和機50は、室外ユニットである熱源ユニット1と、室内ユニットである複数台(本実施形態では、2台)の利用ユニット23と、熱源ユニット1と利用ユニット23とを接続するガス接続配管21及び液接続配管22とから構成されている。ガス接続配管21は、熱源ユニット1の切換え弁3と利用ユニット23の利用側熱交換器25との間を接続するように設けられている。液接続配管22は、熱源ユニット1の主回路側流路7aと利用ユニット23の利用側電動膨張弁24との間を接続するように設けられている。
熱源ユニット1は、圧縮機2、切換え弁3、受液器9、熱源側熱交換器4、熱源側電動膨張弁5、バイパス回路6、バイパス熱交換器7及びバイパス電動膨張弁8等からなる冷凍サイクルの構成機器と、高圧圧力センサ10、低圧圧力センサ11、温度センサ12、13及び制御部20等からなる制御系の構成機器とを備えている。熱源ユニット1は水を熱源としている。
圧縮機2は、その運転周波数がインバータで可変して制御される容量可変式圧縮機で構成されている。切換え弁3は、この圧縮機2から吐出された冷媒の流れ方向及び圧縮機2へ吸い込まれる冷媒の流れ方向を切換える切換え弁であり、本実施形態では四方弁で構成されている。受液器9は、圧縮機2にガス冷媒のみが吸い込まれるようにするため、圧縮機2の吸い込み側の低圧配管15に設けられている。
低圧配管15は圧縮機2の吸い込みパイプと切換え弁3とを接続する冷媒配管である。また、圧縮機2の吐出パイプと切換え弁3とは高圧配管31で接続されている。
熱源側熱交換器4は、冷媒・水熱交換器で構成され、冷媒が流れる冷媒側流路4aと、水が流れる水側流路4bとを有している。冷媒側流路4aと水側流路4bとは熱交換可能に設けられ、冷媒側流路4aを流れる冷媒と水側流路4bを流れる水とが熱交換される。切換え弁3と冷媒側流路4aとはガス・液配管32を介して接続されている。
熱源側熱交換器4の水側流路4bには熱源ユニット1の外部より水が供給される。この水は、外部のボイラや冷水設備により、温度と流量が熱源ユニットの規定の使用範囲になるように調整されて送られてくる。
熱源側電動膨張弁5は、熱源側熱交換器4の冷媒側流路4aと液接続配管22との間に設けられ、流れる冷媒の減圧を行うものである。熱源側電動膨張弁5は冷媒側流路4aと主回路側流路7aとの間に接続されている。熱源側電動膨張弁5と液接続配管22との間は液配管14で接続されている。
バイパス回路6は、液配管14を流れる冷媒をバイパスして受液器9を介して圧縮機2へ戻すものであり、液配管14と低圧配管15とを連通するように接続されている。バイパス回路6には、バイパス電動膨張弁8及びバイパス熱交換器7のバイパス側流路7bが設けられている。
バイパス電動膨張弁8は、液配管14とバイパス側流路7bとの間に設けられ、バイパス回路6への冷媒のバイパス流量を調整するものである。
バイパス熱交換器7は、冷凍サイクルの主回路を構成する液配管14に設けられた主回路側流路7aと、バイパス回路6に設けられたバイパス側流路7bとを有し、主回路側流路7aを流れる冷媒とバイパス側流路7bを流れる冷媒とが熱交換されるようになっている。バイパス熱交換器7は、液配管14からバイパス回路6にバイパスされた冷媒を蒸発させるためのものである。
高圧圧力センサ10は、圧縮機2の吐出側の高圧配管31に設けられ、圧縮機2の吐出側圧力(高圧圧力)を検出する。低圧圧力センサ11は、圧縮機2の吸込み側の低圧配管15に設けられ、圧縮機2の吸込み側圧力(低圧圧力)を検出する。温度センサ12は、バイパス回路6のバイパス側流路7bの出口側に設けられ、主回路側流路7aで蒸発した冷媒温度を測定する。
制御部20は、高圧圧力センサ10、低圧圧力センサ11及び温度センサ12等のセンサや、操作スイッチ等に基づいて空気調和機50を構成する機器の制御を行う。本実施形態では、制御部20が熱源ユニット1にのみに設けられているが、利用ユニット23に設けられた制御装置と協働するようにしてもよい。
2台の利用ユニット23は並列に接続されている。各利用ユニット23は、利用側熱交換器25及び利用側電動膨張弁24等からなる冷凍サイクルの構成機器と、利用側熱交換器25に利用側空気を通風する利用側送風機26とを有している。利用側熱交換器25と利用側電動膨張弁24とは、ガス接続配管21と液接続配管22との間に、直列に接続して設けられている。
暖房運転時には、切換え弁3は実線のように切換えられ、利用側電動膨張弁24は全開とされ、熱源側電動膨張弁5が所定の絞り開度とされることにより、冷媒は冷凍サイクルの主回路を実線矢印のように循環される。
即ち、圧縮機2で圧縮されて高温高圧となった冷媒は、切換え弁3及びガス接続配管21を通って、利用ユニット23の利用側熱交換器25に至り、利用側熱交換器25で凝縮して室内空気に放熱して室内の暖房を行う。凝縮して液化された冷媒は、利用側電動膨張弁24、液接続配管22及び主回路側流路7aを通って熱源側電動膨張弁5に至り、熱源側電動膨張弁5で減圧され、熱源側熱交換器4の冷媒側流路4aで水側流路4bの水から吸熱して蒸発される。蒸発された冷媒は、ガス・液配管32、切換え弁3及び低圧配管15及び受液器9を通って圧縮機2に戻される。
次に、暖房運転時における熱源側熱交換器4の水側流路4bの水の凍結について、図1及び図2を参照しながら説明する。図2は図1の熱源側熱交換器4における冷媒圧力と水温との関係を示す特性図である。
暖房運転時には、熱源側熱交換器4の冷媒側流路4aは蒸発器となり、低圧低温の冷媒が流れ込む。冷媒側流路4aに流れ込んだ冷媒は、外部の設備から供給された水から熱を奪い蒸発する。これによって、熱源側熱交換器4の水側流路4b内を流れる水の温度は低下する。
熱源側熱交換器4の冷媒側流路4aの入口の冷媒温度(冷媒飽和温度)は圧力に依存し、その圧力は圧縮機2の低圧圧力とほぼ同値になる。熱源側熱交換器4の水側流路4b内の水の最低温度はこの冷媒温度とほぼ同値になると考えられるので、水温と低圧圧力との関係は図2に示すようになる。なお、冷媒温度がマイナスになる圧力をP1と表す。
一般的な凍結防止方法として、暖房運転時に、低圧圧力が圧力P1以上を保つように制御部20により圧縮機周波数を制御する方法がある。例えば、圧縮機2の低圧圧力が圧力P1を下回ったら、圧縮機周波数を落として冷媒循環量を減少させ、低圧圧力が圧力P1以上(圧力P1より若干高い圧力)に回復するように制御する。
熱源側熱交換器4の水側流路4bを流れる水の温度が高く流量が多い場合には、水の凍結の可能性は低いが、水温が低く(例えば、熱交換後の水温が0℃に近く)水量が少ない場合には、水側流路4b内部の水流によどみのある部分から凍り始める。凍った箇所が一部であっても熱源側熱交換器4の熱交換性能を低下させるため、さらに低圧圧力の低下と共に蒸発温度が下がり、凍結を促進させるケースもある。この凍結を防止するため、圧縮機周波数を落としたり、暖房運転を停止したりすると、室内の快適性を悪化させることになる。
そこで、本実施形態では、暖房運転時にバイパス回路6を動作させて、暖房能力を確保しながら凍結を防止できるようになっている。以下に、バイパス回路6の動作を具体的に説明する。
液配管14に流れている冷媒の圧力は圧縮機2の高圧側圧力より少し低いが、低圧配管15の圧力に比べて十分が高いため、バイパス電動膨張弁8を開くと、液配管14を流れている冷媒の一部がバイパス回路6を通して低圧配管15に流れ、低圧配管15の圧力が上昇する。これによって、低圧配管15に連通されるガス・液配管32、熱源側熱交換器4の冷媒側流路4a及び熱源側電動膨張弁5までの配管の冷媒の圧力が上昇する。この冷媒圧力の上昇と共に冷媒温度も上昇をする。
液配管14の液冷媒がそのまま低圧配管15に流れ、圧縮機2に吸い込まれるのを防止するため、バイパス回路6中にバイパス熱交換器7が設置されている。このバイパス熱交換器7では、利用ユニット23から戻った液冷媒とバイパス電動膨張弁8を通り減圧された2層冷媒との熱交換が行われる。バイパス電動膨張弁8を通った冷媒は液配管14の液冷媒よりも低温になるため、液配管14の冷媒から熱を奪い蒸発する。これにより圧縮機2の低圧側に液冷媒がそのまま戻らなくなると共に、暖房能力を増大することができる。
次に、暖房運転における圧縮機2の起動時の凍結防止について、図1及び図3を参照しながら説明する。図3は図1のバイパス回路6を使用した場合と使用しない場合の圧縮機2の起動時の低圧圧力の変化を示す図である。
熱源側電動膨張弁5の開度、利用ユニット23の据付条件によっては、低圧配管15の低圧圧力が圧縮機2の起動時に定常運転状態の圧力より下がることがある。水を熱源とする熱源側熱交換器4を備えた空気調和機50では、水の使用範囲をできるだけ大きくとることが望ましく、定常運転状態でぎりぎり成り立つ低い水温を使用範囲としている。
このため、バイパス回路6を使用しない場合の起動時の低圧圧力は、図3の特性曲線34に示すように、圧力P1を下回ることがある。水が流れている場合は全面的に凍りはしないため、運転が継続されて低圧圧力が上昇してくれば氷は溶けてくるが、その間蒸発能力の低下を招き、暖房能力が低下したままとなり、室内を早期に快適にすることができない。
そこで、本実施形態では、起動直後にバイパス電動膨張弁8を開き、バイパス回路6を使用することにより、低圧圧力が圧力P1より低下することを防止している。即ち、起動直後にバイパス電動膨張弁8を開くことにより、起動時の低圧圧力は、図3の特性曲線34に示すように、圧力P1より高い圧力P2まで低下するように抑制している。これによって、起動時から定常運転に至るまで圧縮機周波数を落とすことなく、暖房能力を確保することができ、早期に室内を快適な状態とすることができる。
また、起動直後は液配管14の温度はあまり上昇しておらず、バイパス回路6の冷媒は、熱交換器7のバイパス側流路7bを通過しても主回路側流路7aの冷媒からの吸熱量が少なく十分な蒸発できずに液冷媒を含んで低圧配管15に戻るおそれがある。そこで、本実施形態では、圧縮機2の吸込み側に受液器9を備え、バイパス回路6から液冷媒を含む冷媒が流れてきても、その液冷媒を受液器9に溜めて圧縮機2に吸い込まれることがないようになっている。
次に、バイパス回路6におけるバイパス電動膨張弁8及びバイパス熱交換器7の具体的な動作について、図1を参照しながら説明する。
暖房運転時の低圧圧力を上昇させる方法として、圧縮機2の吐出側の高圧配管31から冷媒を吸込み側の低圧配管15に直接バイパスさせることも考えられる。しかし、このバイパス方法では、冷凍サイクルの主回路の高圧側である利用側熱交換器25に流すべき冷媒を低圧側に直接流してしまうため、利用ユニット23を流れる冷媒が減り、冷凍サイクルを有効に利用できないこととなる。
そこで、本実施形態では、暖房運転時に、利用側熱交換器25で室内空気に放熱して凝縮した液冷媒をバイパス回路6に分流し、バイパス電動膨張弁8で減圧し、バイパス側流路7bで蒸発させてバイパス側流路7bより吸熱する(換言すれば、主回路側流路7aを流れる冷媒の熱をバイパス側流路7bの冷媒に放熱する)ようにしているので、バイパスする冷媒の熱量を有効に利用することができる。これによって、冷凍サイクルの暖房能力を向上することができる。
次に、空気調和機50の暖房運転時の制御動作について、図4から図6を参照しながら具体的に説明する。図4は本実施形態における暖房運転時の低圧圧力及び圧縮機周波数の変化を示す図、図5は本実施形態におけるバイパス電動膨張弁8の上限及び下限開度を説明する図、図6は本実施形態における暖房運転時の制御フローチャートである。
暖房運転における圧縮機2の起動時にバイパス回路6を使用すると、図3及び図4に示すように、低圧配管15の低圧圧力をバイパス回路6を使用しない場合の低圧配管15の最も低い低圧圧力P1よりも高い圧力P2に抑えることができる。
本実施形態では、暖房運転の定常運転状態で、この圧力P1より高い分を利用して、低圧配管15の低圧圧力が凍結限界圧力P1になるまで圧縮機周波数を上昇させている。これにより、バイパス回路6を未使用の場合の定常運転状態と同じ低圧圧力を維持しつつ暖房能力を上昇させることができる。
ここで、バイパス電動膨張弁8を所定以上開いても低圧圧力の上昇に効果はなく、逆にバイパス電動膨張弁8を開き過ぎるとバイパスした冷媒が熱交換器7で蒸発しきれず低圧側に流れ込み受液器2に溜まり込む。そうなると、バイパス出口過熱度の低下を招き、圧縮機2の信頼性を低下させることになる。更に、受液器9に溜まった冷媒は、本来であれば冷凍サイクルの主回路を流れて凝縮圧力を上昇させるのに使われるべきものであり、それがなされないため凝縮圧力が低下し、吹き出し温度も低下し快適性に悪影響を与える。
そのため、本実施形態では、圧縮機2の吐出過熱度及びバイパス出口過熱度が所定の値になるようにバイパス電動膨張弁8の開度を制御部20により調整し、受液器9の冷媒の溜まる量を抑制し、快適性を確保できるようになっている。図6に示す制御フローチャートに沿って具体的に説明する。
圧縮機2の起動と同時にバイパス電動膨張弁8を所定量開く(ステップS1)。次いで、圧縮機2の吐出過熱度が目標値より高いか低いかを判定する(ステップS2)。この判定で、目標値より高い場合は、現在の開度が上限値でないことを確認し(ステップS3)、上限値以上でない場合に、圧縮機2の過熱度を下げるようにバイパス電動膨張弁8を一定量開き(ステップS4)、ステップS2に戻る。圧縮機2の吐出過熱度は高圧圧力センサ10の測定値より算出する。
ステップS2で、圧縮機2の吐出過熱度が目標値より低い場合、バイパス出口過熱度が高いか低いかを判定する(ステップS5)。この判定結果に基づいてバイパス電動膨張弁8を制御する。具体的には、バイパス出口過熱度が所定の値より高ければ、バイパス電動膨張弁8を開いても圧縮機2の吐出過熱度を低下させることはないため、バイパス電動膨張弁8を開く(ステップS8)。バイパス出口過熱度が所定の値より低い場合は、バイパス電動膨張弁8の開度が下限値でないことを確認し(ステップS6)、下限値以下でない場合にバイパス電動膨張弁8を所定量閉じる(ステップS7)。バイパス出口過熱度は低圧圧力センサ11及び温度センサ12の測定値より算出する。
ここで、バイパス電動膨張弁8の上限値と下限値の設定例を図5に示す。上限値はバイパス回路6のバイパス側流路7bの出口温度が冷媒の飽和温度以下となり且つ受液器9に液冷媒が溜まり過ぎない開度であり、下限値はバイパス回路6のバイパス側流路7b出口過熱度が所定の値以上で且つ全閉にならない開度を設定する。
1…熱源ユニット、2…圧縮機、3…切換え弁、4…熱源側熱交換器、4a…冷媒側流路、4b…水側流路、5…熱源側電動膨張弁、6…バイパス回路、7…バイパス熱交換器、7a…主回路側流路、7b…バイパス側流路、8…バイパス電動膨張弁、9…受液器、10…高圧圧力センサ、11…低圧圧力センサ、12…温度センサ、13…温度センサ、14…液配管、15…低圧配管、20…制御部、21…ガス接続配管、22…液接続配管、23…利用ユニット、24…利用側電動膨張弁、25…利用側熱交換器、26…利用側送風機、31…高圧配管、32…ガス・液配管。

Claims (4)

  1. 圧縮機、切換え弁、熱源側電動膨張弁、水を熱源とする熱源側熱交換器、受液器、高圧圧力センサ及び低圧圧力センサを有する熱源ユニットと、利用側熱交換器及び利用側電動膨張弁を有する利用ユニットと、前記熱源ユニットと前記利用ユニットとを接続するガス接続配管及び液接続配管と、制御装置と、を備え、
    前記圧縮機、前記切換え弁、前記ガス接続配管、前記利用側熱交換器、前記利用側電動膨張弁、前記液接続配管、前記熱源側電動膨張弁、前記熱源側熱交換器、前記受液器、前記切換え弁及び前記圧縮機を順に接続して冷凍サイクルを構成し、
    暖房運転及び冷房運転が可能な空気調和機において、
    前記冷凍サイクルは前記熱源側電動膨張弁の液接続配管側の液配管と前記受液器の吸込み側の低圧配管とを連通するバイパス回路を備え、
    前記バイパス回路はバイパス電動膨張弁を備え、
    前記制御装置は、暖房運転の圧縮機起動時に前記バイパス電動膨張弁を開き、当該バイパス電動膨張弁を開かない場合に比較して前記低圧配管の圧力を高くして前記熱源側熱交換器を流れる冷媒の温度が上昇するように制御する
    ことを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項1において、
    前記液配管に設けられた主回路側流路と前記バイパス電動膨張弁の前記バイパス回路の下流側に設けられたバイパス側流路とを有し、主回路側流路を流れる冷媒とバイパス側流路を流れる冷媒とが熱交換可能なバイパス熱交換器を備えたことを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項2において、
    前記制御装置は、暖房運転の圧縮機起動時から定常運転時に移行しても前記バイパス電動膨張弁を開いておくと共に前記圧縮機の運転周波数を上昇させて暖房能力を高めるように制御することを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項3において、
    前記熱源ユニットは、前記圧縮機の吐出過熱度を検出する高圧圧力センサと、前記バイパス回路の低圧配管側の出口過熱度を検出する温度センサと、を備え、
    前記制御装置は、前記高圧圧力センサ及び前記温度センサに基づいて、前記バイパス電動膨張弁の開度の上限を前記バイパス回路の低圧配管側の出口温度が冷媒の飽和温度以下で且つ前記受液器に液冷媒が溜まり過ぎない開度に制御すると共に、前記バイパス電動膨張弁の開度の下限を前記バイパス回路の低圧配管側の出口過熱度が所定の値以上で且つ全閉にならない開度に制御することを特徴とする空気調和機。
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