JPH1172274A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH1172274A
JPH1172274A JP9233922A JP23392297A JPH1172274A JP H1172274 A JPH1172274 A JP H1172274A JP 9233922 A JP9233922 A JP 9233922A JP 23392297 A JP23392297 A JP 23392297A JP H1172274 A JPH1172274 A JP H1172274A
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哲司 山下
Ai Sorai
愛 空井
Yoshitaka Warashina
吉隆 藁科
Yoshinori Watanabe
佳則 渡邊
Eiji Watanabe
英司 渡邊
Hiroyuki Kobayashi
弘幸 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】暖房運転起動時における温風吹出し時間を短縮
すると共に、蓄熱槽で冷媒に吸熱させる運転の終了時の
温風吹出し温度の急激な低下を防止ないし低減して快適
性を向上させる。 【解決手段】バイパス回路29の開閉弁30の開閉動作
に応じて電子膨張弁25の開度を制御する制御装置38
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蓄熱装置を有するヒ
ートポンプ式空気調和機に係り、特に電子膨張弁とバイ
パス回路の開閉弁の開度を制御する制御装置を改良した
空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】図5はこの種の従来の空気調和機の冷凍
サイクル図である。この従来の空気調和機は圧縮機1、
四方弁2、室内ファン3を備えた室内熱交換器4、減圧
器である電子膨張弁5、室外ファン6を備えた室外熱交
換器7を、冷媒配管により順次連通させて、冷媒を循環
させる閉じた冷凍サイクルを構成している。
【0003】そして、この冷凍サイクルは室内熱交換器
4と電子膨張弁5との中間から分岐されて、圧縮機1の
吸込部へバイパスするバイパス回路8を設け、このバイ
パス回路8には開閉弁9、キャピラリチューブ等の絞り
装置10、第3の熱交換器11を内蔵した蓄熱装置12
をそれぞれ介在させ、この蓄熱装置12には蓄熱装置1
2の温度を計測する温度検出器13を設けている。な
お、図4中14は逆止弁、15は室内ユニット、16は
室外ユニットである。
【0004】この空気調和機の通常の暖房運転時では、
圧縮機1から吐出された高温高圧のガス状冷媒は、四方
弁2により室内熱交換器4に案内され、ここで放熱して
室内ファン3により温風として吹き出されて暖房する。
この室内熱交換器4で放熱して凝縮した液冷媒はさらに
開閉弁9が閉じているので、バイパス回路8には分流さ
れずに電子膨張弁5、室外熱交換器7内に流入して、こ
こで蒸発してから再び圧縮機1に戻る。
【0005】一方、このような暖房運転起動時に開閉弁
9を開ける運転の場合は、室内熱交換器4からの冷媒が
バイパス回路8にも分流され、蓄熱装置12に具備され
た第3の熱交換器11で吸熱して圧縮機1に戻るサイク
ルが形成される。これを以下「吸熱運転」と称する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このバイパ
ス回路8に設ける蓄熱装置12は、暖房起動運転におけ
る暖房能力向上を目的とした装置であるが、次のような
課題があった。
【0007】すなわち、室外気温が低い場合は、冷媒が
冷凍サイクルの最も低い低温部へ溜まる、いわゆる「冷
媒の寝込み」現象が発生し、その多くは室外熱交換器7
で寝込む。したがって、この状態で暖房起動運転を行な
うと共に、開閉弁9を開いて蓄熱装置12側に冷媒を流
す「吸熱運転」を行なうと、バイパス回路8の方が室外
熱交換器7側よりも圧力損失が小さいので、殆どがバイ
パス回路8側に流れる経路が形成される。このために、
室外熱交換器7側で寝込んだ冷媒が冷凍サイクル内を循
環せず、ガス欠気味な運転を行なってしまい、図6のα
部に示すように温風が吹き出すまでの温風吹出し時間が
長くかかるという課題があった。
【0008】また、「吸熱運転」終了時には開閉弁9を
閉じて通常の暖房サイクルに移行させるが、このとき
に、電子膨張弁5での流量が少な過ぎると、蒸発温度が
急激に低下し、図6のβ部に示すように吹出し温度の低
下(落込み)が大きく、快適性を低下させる原因とな
る。
【0009】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は暖房運転起動時における温風吹出
し時間を短縮すると共に、蓄熱槽で冷媒に吸熱させる運
転の終了時の温風吹出し温度の急激な低下を防止ないし
低減して快適性を向上させることができる空気調和機を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の空気調和機
は、圧縮機、四方弁、室内熱交換器、減圧器、室外熱交
換器を順次連通してなる冷凍サイクルと、この冷凍サイ
クル中の上記室内熱交換器と上記減圧器との中間から分
岐され、上記圧縮機の吸込部へバイパスするバイパス回
路と、このバイパス回路に介設された開閉弁、絞り装
置、熱交換器を備えた蓄熱装置と、この蓄熱装置の温度
を検出する温度検出器と、を有する空気調和機におい
て、上記開閉弁の開閉動作に応じて上記減圧器の流量設
定値を可変する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0011】この発明によれば、蓄熱装置を有するバイ
パス回路の開閉弁の開閉動作に応じて電子膨張弁等の減
圧器の流量を制御手段により制御するので、例えば室外
気温が低いときに、暖房運転を起動する場合は、制御手
段により開閉弁を開いて冷媒を蓄熱装置に通して吸熱さ
せる吸熱運転を開始させることにより暖房能力を向上さ
せることができる。また、この吸熱運転の開始時に減圧
器の流量設定値を所定時間絞るように制御することによ
り、室外熱交換器へ流入する冷媒の流入流量を減少さ
せ、あるいは阻止することができる。このために、室外
熱交換器に溜っている冷媒を圧縮機へ吸い込ませて一旦
回収することができるので、圧縮機へ戻る冷媒流量を増
大させることができる。このために、冷凍サイクルを循
環する冷媒流量を増大させることができるので、さらに
暖房能力を向上させることができる。このために、低外
気温時においても、暖房運転の起動から温風吹出しまで
の時間を短縮し、暖房運転の立上げを早めることができ
る。
【0012】一方、暖房運転中に吸熱運転を終了させて
通常の暖房サイクル運転に移行させる場合は、制御手段
により開閉弁を閉じるのに応じて、減圧器の流量を所定
時間増大させることにより、室外熱交換器に流入する冷
媒の流入量を増大させることができる。このために、こ
の冷媒流入量の減少による室外熱交換器における冷媒の
蒸発温度の急激な低下を防止することができるので、吸
熱運転終了時の冷媒蒸発温度の急激な低下による凝縮温
度の急激な低下、つまり温風吹出し温度の急激な低下を
抑制して快適性を向上させることができる。
【0013】請求項2の空気調和機は、制御手段は、開
閉弁を開いた後、減圧器の流量を所定期間強制的に絞る
ように構成されていることを特徴とする。
【0014】この発明によれば、上述したように例えば
暖房運転起動時に、制御手段により開閉弁を開いて吸熱
運転を開始させることができる。このために、室内熱交
換器で放熱して凝縮した液冷媒の殆どを開弁中の開閉弁
を通して蓄熱装置に導入し、ここで、蓄熱材から吸熱さ
せて気化させて、高温のガス状冷媒を圧縮機に戻して与
熱させるので、圧縮機自体の温度を昇温させることがで
きる。したがって、暖房能力を向上させることができ
る。
【0015】そして、この吸熱運転の開始時に、減圧器
の流量設定値を所定時間強制的に絞るので、室外熱交換
器へ分流される液冷媒の流量を絞り、あるいは阻止させ
るので、室外熱交換器に溜っている冷媒を一旦圧縮機へ
吸い込ませて回収することができる。このために、圧縮
機へ戻される冷媒流量を増大させることができるので、
冷凍サイクルを循環する冷媒の循環流量を増大させるこ
とができる。したがって、さらに暖房能力を向上させる
ことができるので、低外気温時においても暖房運転の起
動から温風吹出しまでの時間を短縮し、暖房運転の立上
げを早めることができる。
【0016】請求項3の空気調和機は、制御手段は、開
閉弁を閉じた後、減圧器の流量を所定期間強制的に増大
させるように構成されていることを特徴とする。
【0017】この発明によれば、上述したように暖房運
転中に吸熱運転を終了させて通常の暖房サイクル運転に
移行させる場合は、制御手段により開閉弁を閉じて吸熱
運転を終了させるのに応じて、減圧器の流量を所定時間
増大させることにより、室外熱交換器に流入する冷媒の
流入量の急激な減少を防止することができる。このため
に、この冷媒流入量の減少による室外熱交換器における
冷媒の蒸発温度の急激な低下を防止することができる。
したがって、吸熱運転終了時の冷媒蒸発温度の急激な低
下による凝縮温度の急激な低下、つまり、温風吹出し温
度の急激な低下を抑制して快適性を向上させることがで
きる。
【0018】請求項4の空気調和機は、制御手段は、暖
房運転開始時に、少なくとも温度検出器の検出値が、所
定値以上のときに開閉弁を開く構成であることを特徴と
する。
【0019】この発明によれば、蓄熱装置の温度を検出
する温度検出器の温度検出値が所定値以上のときには、
制御手段により、蓄熱装置が使用するのに十分に昇温し
ているものと判断して、開閉弁を開弁するので、その開
弁した開閉弁により、例えば室内熱交換器からの液冷媒
を所定温度以上の蓄熱装置に導入し、ここで吸熱させて
気化させることができる。つまり、確実に蓄熱運転を行
なうことができる。
【0020】請求項5の空気調和機は、制御手段は、少
なくとも温度検出器の検出値が、所定値未満のときに上
記開閉弁を閉じる構成であることを特徴とする。
【0021】この発明によれば、蓄熱装置の温度を検出
する温度検出器の温度検出値が所定値以下のときには、
制御手段により開閉弁を閉じるので、暖房運転時、室内
熱交換器からの全液冷媒を蓄熱装置に導入せずに、室外
熱交換器へ導入し、ここで蒸発させてから圧縮機へ戻す
ので、液バックを防止し、あるいは低減して圧縮機自体
の信頼性を向上させることができる。また、液バックに
よる圧縮機自体の温度が低下するのことも防止すること
ができるので、吸熱運転時の吹出し温度の低下も防止す
ることができる。
【0022】請求項6の空気調和機は、バイパス回路の
熱交換器と圧縮機吸込部の間にリキッドタンクを設けた
ことを特徴とする。
【0023】この発明によれば、吸熱運転時、蓄熱装置
の熱交換器で吸熱して気化したガス状冷媒を、リキッド
タンク内に通過させる際に、液分をさらに分離除去させ
てから圧縮機へ戻すので、液バックを防止ないし低減す
ることができる。
【0024】このために、圧縮機自体の信頼性を向上さ
せることができると共に、液冷媒の蒸発潜熱による圧縮
機自体温度の低下を防止することができるので、吸熱運
転時の吹出し温度の低下を防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図4に基づいて説明する。なお、これらの図中、同一ま
たは相当部分には同一符号を付している。
【0026】図1は本発明の第1の実施形態に係る空気
調和機20の冷凍サイクル図である。この空気調和機2
0は圧縮機21、四方弁22、室内ファン23を備えた
室内熱交換器24、減圧器である電子膨張弁25、室外
ファン26を備えた室外熱交換器27を、冷媒配管28
により順次連通させて、冷媒を循環させる閉じた冷凍サ
イクルを構成している。
【0027】そして、この冷凍サイクルは室内熱交換器
24と電子膨張弁25との中間から分岐されて、圧縮機
21の吸込部へバイパスするバイパス回路29を設け、
このバイパス回路29には開閉弁30、キャピラリチュ
ーブ等の絞り装置31、第3の熱交換器32を内蔵した
蓄熱装置33をそれぞれ介在させ、この蓄熱装置33に
は蓄熱装置33の温度を計測する温度検出器34を設け
ている。なお、図1中35は逆止弁、36は室内ユニッ
ト、37は室外ユニットである。
【0028】そして、制御手段である制御装置38には
図中点線で示すコードにより四方弁22、電子膨張弁2
5、電磁弁である開閉弁30、蓄熱装置33の温度を検
出する温度検出器34をそれぞれ電気的に接続してい
る。
【0029】制御装置38は図示しないリモコン等から
の制御指令信号を受けて、四方弁22を切換操作して冷
媒を図中破線矢印方向に冷凍サイクルを循環させること
により冷房運転し、図中実線矢印方向に冷凍サイクルを
循環させることにより暖房運転するようになっている。
【0030】図2は制御装置38により暖房運転する場
合の制御プログラムのフローチャートであり、図中S1
〜S13はフローチャートの各ステップを示す。
【0031】すなわち、制御装置38は、S1で図示し
ないリモコン等からの制御指令信号を受けて、四方弁2
2を暖房運転側に切り換え暖房運転を開始させると、次
のS2で、温度検出器34により検出した蓄熱装置33
の温度検出値Ttを読み込み、この温度検出値Ttが吸
熱運転を開始させる温度、つまりオン所定値Ttx以上
であるか否か、つまりTt≧Ttxが成立するか否か判
断し、No、つまり温度検出値Ttがオン所定値Ttx
未満であるときには蓄熱装置33の温度がまだ十分に昇
温していないものと判断して、S3で開閉弁30を閉じ
たままの状態で保持し、S4で吸熱運転を併用しない通
常の暖房運転を継続させる。
【0032】これにより、圧縮機21から吐出された高
温高圧のガス状冷媒は四方弁22により案内されて、室
内熱交換器24に流入し、ここで放熱して加熱された周
囲の空気は室内ファン23により温風として吹き出され
て、暖房する。
【0033】一方、この室内熱交換器24で放熱して凝
縮した液冷媒は閉弁中の開閉弁30と開弁中の電子膨張
弁25により案内されて室外熱交換器27に流入し、こ
こで気化してから再び圧縮機21へ戻される。
【0034】一方、S2でYesの場合、つまり、温度
検出値Tt≧オン所定値Ttxが成立するときには、蓄
熱装置33の温度が十分に昇温しているものと判断し
て、S5で開閉弁30を開き、吸熱運転を開始させる。
【0035】次にS6で、減圧器である電子膨張弁25
の開度を所定時間T1 絞り、あるいは全閉する。これに
より、室外熱交換器24で放熱して凝縮した液状冷媒の
殆どが閉弁中の電子膨張弁25により阻止されて開弁中
の開閉弁30に案内され、バイパス回路29へ流入して
吸熱運転が開始される。
【0036】つまり、バイパス回路29へ流入した液冷
媒はキャピラリチューブ等の絞り装置10で減圧されて
から、蓄熱装置33内の熱交換器32内に流入し、ここ
で既に所定値Ttx以上に昇温している蓄熱材から吸熱
して気化し、高温ガス状態で再び圧縮機21の吸込側に
戻され、圧縮機21を与熱して圧縮機21自体を昇温さ
せる。
【0037】一方、このとき、電子膨張弁25の開度が
絞られ、あるいは全閉されているので、室外熱交換器2
7への液冷媒の流入が絞られ、あるいは阻止されてい
る。このために、室外熱交換器27内に溜っている冷媒
は圧縮機21の吸込圧により圧縮機21に吸い込まれて
回収されるので、冷凍サイクルを循環する冷媒の循環流
量を増大させることができる。これにより、温風吹出し
温度の昇温を逸早く立ち上げることができる。
【0038】つまり、図3(A)に示すように、電子膨
張弁25の開度を絞り、あるいは全閉した後、温風吹出
し温度の変化を示す実曲線BのB1部に示すように温風
吹出し温度の昇温の立上げを、破線で示す従来例CのC
1部よりも早めることができる。
【0039】また、図3に示すように、このような吸熱
運転を継続していると、蓄熱装置33の蓄熱が熱交換器
32を介して冷媒に吸熱されるので、蓄熱装置33は次
第に降温する。
【0040】そこで、次のS7で、蓄熱装置33の温度
を検出する温度検出器34の温度検出値Ttが吸熱運転
を終了させる所定温度、つまりオフ所定値Tty未満で
あるか否か、すなわちTt<Ttyが成立するか否か判
断し、Noの場合はS8へ進み、Yesの場合はS9へ
分岐する。
【0041】つまり、蓄熱装置33の温度検出値Ttが
オフ所定値Tty以上(Tt>Tty)であるときに
は、S8で暖房運転起動から電子膨張弁25の所定の閉
弁時間T1 が経過したか否か繰り返し判断し、Yes、
つまり所定の閉弁時間T1 が経過したときには、S10
で、電子膨張弁25の開度制御を吸熱運転中の所定の制
御アルゴリズムに戻し、以後、吸熱運転を終了させる条
件を満足させるまで、S7,S8,S10の各ステップ
を繰り返す。なお、S10の所定の制御アルゴリズムと
してはスーパーヒート制御や蓄熱装置33の温度に応じ
た開度制御等がある。
【0042】一方、S7で、蓄熱装置33の温度検出値
Tt<オフ所定値Ttyが成立したときは、S9で開閉
弁30を閉じて吸熱運転を終了させる。
【0043】しかし、この時点で電子膨張弁25の開度
を絞らずに、S11で所定の開度+αというある程度開
いた開度で所定時間T2 (図3参照)保持する。ここで
「+α」とは所定の絶対開度の許容範囲を示す。
【0044】このように電子膨張弁25を絞らずに所定
開度で所定時間T2 開弁して室外熱交換器27に流入す
る冷媒流量の減少を防止するので、室外熱交換器27に
流入した冷媒流量が少量のときに、冷媒の蒸発温度が急
激に低下するのを防止することができる。このために吸
熱運転終了後に凝縮温度が急激に低下し、ひいては温風
吹出し温度が図3の従来例CのC2部で示すように急激
に大きく低下するのを防止して、B2部のように温風吹
出し温度の低下を小さく、かつなだらかに抑制すること
ができる。
【0045】次に、S12で吸熱運転終了から所定時間
T2 が経過したか否か、繰り返し判断し、Yesの場合
はS13で電子膨張弁25の開度を上記した所定の制御
アルゴリズムに戻してから、S4で吸熱運転をしない通
常の暖房運転に戻す。
【0046】したがって、この空気調和機20によれ
ば、暖房運転起動時に、制御装置38により開閉弁30
を開いて吸熱運転を開始させることができる。このため
に、室内熱交換器24で放熱して凝縮した液冷媒の殆ど
を開弁中の開閉弁30を通して蓄熱装置33に導入し、
ここで、蓄熱材から吸熱させて気化させて、高温のガス
状冷媒を圧縮機に戻して与熱させるので、圧縮機21自
体の温度を昇温させることができる。このために、暖房
能力を向上させることができる。
【0047】そして、この吸熱運転の開始時に、電子膨
張弁25の開度を所定時間強制的に絞るので、室外熱交
換器27へ分流される液冷媒の流量を絞り、あるいは阻
止させるので、室外熱交換器27に溜っている冷媒を一
旦圧縮機21へ吸い込ませて回収することができる。こ
のために、圧縮機21へ戻される冷媒流量を増大させる
ことができるので、冷凍サイクルを循環する冷媒の循環
流量を増大させることができる。したがって、さらに暖
房能力を向上させることができるので、低外気温時にお
いても暖房運転の起動から温風吹出しまでの時間を短縮
し、暖房運転の立上げを早めることができる。
【0048】また、暖房運転中に吸熱運転を終了させて
通常の暖房サイクル運転に移行させる場合は、制御装置
38により開閉弁30を閉じて吸熱運転を終了させるの
に応じて、電子膨張弁25の開度を所定時間増大させる
ことにより、室外熱交換器27に流入する冷媒の流入量
の急激な減少を防止することができる。このために、こ
の冷媒流入量の減少による室外熱交換器27における冷
媒の蒸発温度の急激な低下を防止することができる。し
たがって、吸熱運転終了時の冷媒蒸発温度の急激な低下
による凝縮温度の急激な低下、つまり、温風吹出し温度
の急激な低下を抑制して快適性を向上させることができ
る。
【0049】さらに、蓄熱装置33の温度を検出する温
度検出器34の温度検出値が所定値以上のときには、制
御装置38により、蓄熱装置33が使用するのに十分に
昇温しているものと判断して、開閉弁30を開弁するの
で、その開弁した開閉弁30により、例えば室内熱交換
器24からの液冷媒を所定温度以上の蓄熱装置33に導
入し、ここで吸熱させて気化させることができる。つま
り、確実に蓄熱運転を行なうことができる。
【0050】そして、蓄熱装置33の温度を検出する温
度検出器34の温度検出値が所定値以下のときには、制
御装置38により開閉弁30を閉じるので、暖房運転
時、室内熱交換器24からの全液冷媒を蓄熱装置33に
導入せずに、室外熱交換器27へ導入し、ここで蒸発さ
せてから圧縮機21へ戻すので、液バックを防止し、あ
るいは低減して圧縮機21自体の信頼性を向上させるこ
とができる。また、液バックによる圧縮機21自体の温
度が低下するのことも防止することができるので、吸熱
運転時の吹出し温度の低下も防止することができる。
【0051】図4は本発明の第2実施形態の冷凍サイク
ル図であり、これは上記した空気調和機20の圧縮機2
1の吸込部と、蓄熱装置33との間のバイパス回路29
の途中に、冷媒の気液を分離するリキッドタンク39を
介設した点に特徴がある。
【0052】したがって、吸熱運転の開始時等におい
て、蓄熱装置33の熱交換器32で冷媒が十分に吸熱で
きずに、若干の液分を含有する場合でも、その冷媒液分
をリキッドタンク39により分離して除去するので、液
分が圧縮機21に戻る液バックを防止ないし低減するこ
とができる。このために、圧縮機21自体の信頼性を向
上させることができるうえに、液冷媒の蒸発潜熱による
圧縮機21自体の温度低下を防止することができる。そ
の結果、吸熱運転時の温風吹出し温度の低下をも防止す
ることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、蓄熱装置を有するバイパス回路の開閉弁の開閉動作
に応じて電子膨張弁等の減圧器の流量設定値を制御手段
により可変するので、例えば室外気温が低いときに、暖
房運転を起動する場合は、制御手段により開閉弁を開い
て冷媒を蓄熱装置に通して吸熱させる吸熱運転を開始さ
せることにより暖房能力を向上させることができる。ま
た、この吸熱運転の開始時に減圧器の流量を所定時間絞
るように制御することにより、室外熱交換器へ流入する
冷媒の流入流量を減少させ、あるいは阻止することがで
きる。このために、室外熱交換器に溜っている冷媒を圧
縮機へ吸い込ませて一旦回収することができるので、圧
縮機へ戻る冷媒流量を増大させることができる。このた
めに、冷凍サイクルを循環する冷媒流量を増大させるこ
とができるので、さらに暖房能力を向上させることがで
きる。このために、低外気温時においても、暖房運転の
起動から温風吹出しまでの時間を短縮し、暖房運転の立
上げを早めることができる。
【0054】一方、暖房運転中に吸熱運転を終了させて
通常の暖房サイクル運転に移行させる場合は、制御手段
により開閉弁を閉じるのに応じて、減圧器の流量を所定
時間増大させることにより、室外熱交換器に流入する冷
媒の流入量を増大させることができる。このために、こ
の冷媒流入量の減少による室外熱交換器における冷媒の
蒸発温度の急激な低下を防止することができるので、吸
熱運転終了時の冷媒蒸発温度の急激な低下による凝縮温
度の急激な低下、つまり温風吹出し温度の急激な低下を
抑制して快適性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る空気調和機の冷凍
サイクル図。
【図2】図1で示す制御装置の制御プログラムのフロー
チャート。
【図3】図1で示す空気調和機における温風吹出し温度
の変化と、開閉弁の開閉と、電子膨張弁の開閉と、蓄熱
装置の温度変化との相関関係をそれぞれ示すタイミング
チャート。
【図4】本発明の第2実施形態に係る空気調和機の冷凍
サイクル図。
【図5】従来の空気調和機の冷凍サイクル図。
【図6】図5で示す従来の空気調和機の温風吹出し温度
の変化を一部省略して示すグラフ。
【符号の説明】
20 空気調和機 21 圧縮機 22 四方弁 24 室内熱交換器 25 電子膨張弁 27 室外熱交換器 29 バイパス回路 30 開閉弁 32 熱交換器 33 蓄熱装置 34 温度検出器 38 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邊 佳則 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内 (72)発明者 渡邊 英司 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内 (72)発明者 小林 弘幸 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、四方弁、室内熱交換器、減圧
    器、室外熱交換器を順次連通してなる冷凍サイクルと、
    この冷凍サイクル中の上記室内熱交換器と上記減圧器と
    の中間から分岐され、上記圧縮機の吸込部へバイパスす
    るバイパス回路と、このバイパス回路に介設された開閉
    弁、絞り装置、熱交換器を備えた蓄熱装置と、この蓄熱
    装置の温度を検出する温度検出器と、を有する空気調和
    機において、上記開閉弁の開閉動作に応じて上記減圧器
    の流量設定値を可変する制御手段を設けたことを特徴と
    する空気調和機。
  2. 【請求項2】 制御手段は、開閉弁を開いた後、減圧器
    の流量を所定期間強制的に絞るように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 【請求項3】 制御手段は、開閉弁を閉じた後、減圧器
    の流量を所定期間強制的に増大させるように構成されて
    いることを特徴とする請求項1または2記載の空気調和
    機。
  4. 【請求項4】 制御手段は、暖房運転開始時に、少なく
    とも温度検出器の検出値が、所定値以上のときに開閉弁
    を開く構成であることを特徴とする請求項2記載の空気
    調和機。
  5. 【請求項5】 制御手段は、少なくとも温度検出器の検
    出値が、所定値未満のときに上記開閉弁を閉じる構成で
    あることを特徴とする請求項3記載の空気調和機。
  6. 【請求項6】 バイパス回路の熱交換器と圧縮機吸込部
    の間にリキッドタンクを設けたことを特徴とする請求項
    1〜5のいずれか1項に記載の空気調和機。
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