JP2016153593A - 鋼管の継手機構及び連結方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一対の鋼管杭1A,1Bの継手機構は、内側継手10A,10Bと、それらに跨って周設される外側継手20とを備え、外側継手20には内側継手10A,10Bの外向き周溝13と係合する内向きキー部23が備えられるとともに、外側継手20は内側継手10A,10Bの周囲に並設される複数の単位部材21から構成され、標準単位部材21Aは係合凸部24を備え、内側継手10A,10Bには係合凸部24と係合して標準単位部材21Aの外方への脱落を防止する係合凹部14が備えられ、係合凹部14を構成する壁面には、標準単位部材21Aを係合凸部24が係合凹部14に係合可能な位置まで挿通可能な切欠部15A,15Bが備えられている。
【選択図】図1
Description
前記切欠部を介して、第一内側継手と第二内側継手とに跨って周設された標準単位部材は、前記係合部と前記被係合部との係合を維持させたまま前記係合凸部を前記第一内側継手及び前記第二内側継手に備えられた係合凹部に沿って前記鋼管の周方向にスライドさせることによって、前記第一内側継手及び前記第二内側継手の所定位置に配置される。
外側継手を、例えば作業員が手を用いて持ち上げることができる程度の大きさの複数の単位部材から構成することによって、クレーン等の機械による吊り上げ作業が不要となるため、鋼管の連結の作業性が向上する。
したがって、従来の継手機構のように、予め例えば係合部としてのキー部を、例えば被係合部としての外側キー溝内に内蔵しておき、外向き周溝へと送り出すような機構を備える必要がないため、外側継手の厚みを薄くすることができ、材料コストの低減を図ることができる。また、第一内側継手と第二内側継手とを同じ形状に構成できるため、加工コストの低減も図ることができる。
図1は、鋼管の一例としての、油圧ハンマー、圧入機、回転圧入機などによって地中に打ち込まれる外周面形状が円筒状の鋼管杭1と、一対の鋼管杭1を鋼管杭1の長手方向に互いに連結するための継手機構とを示している。なお、すべての鋼管杭1は同一の構成であるが、一対の鋼管杭1のうち、一方の鋼管杭1と他方の鋼管杭1を区別して説明する必要があるところについては、一方の鋼管杭1側の各構成の符号に添え字Aを付し、他方の鋼管杭1側の各構成の符号に添え字Bを付している。
内嵌部12の外周には、後述する内向きキー部23を係合するための一条の外向き周溝13を円環状に形成してある。基部11の内嵌部12側に臨む端面には、後述する外側継手20の端部に備えられた係合凸部24を係合させるための係合凹部14を円環状に形成してある(図1参照)。
図3に示すように、内側継手10Aと内側継手10Bとを連結する際に、位置決めピン19を、内側継手10Aに形成された孔部18Aと、内側継手10Bに形成された孔部18Bとに挿通することによって、内側継手10Aに備えられた切欠部15Aと、内側継手10Bに備えられた切欠部15Bとが、鋼管杭1の長手方向に対向する位置に位置決めされる。
まず、図1、図2及び図3に示すように、先行して打ち込まれている一方の鋼管杭1Aの上端に設けられた内側継手10Aに、その下端に設けられた内側継手10Bが当接するように、鋼管杭1Bを吊り下ろす。このとき、内側継手10Aに形成された孔部18Aに位置決めピン19を予め挿通しておき、鋼管杭1Bを、クレーン等の機械を用いて、内側継手10Bに形成された孔部18Bに位置決めピン19が挿通されるのを確認しながら吊り下ろす。
2 管体
10 内側継手
11 基部
12 内嵌部
13 外向き周溝(被係合部)
14 係合凹部
15 切欠部
16 ボルト穴
18 孔部
19 ピン
20 外側継手
21 単位部材
21A 標準単位部材
21B 閉鎖単位部材
22 開口部
23 内向きキー部(係合部)
24 係合凸部
33 ボルト
35 凸部
36 凹部
37 小径部
38 大径部
Claims (8)
- 鋼管の継手機構であって、
前記鋼管の一端に設けられた第一内側継手と、他端に設けられた第二内側継手と、
一対の前記鋼管を連結するために、一方の前記鋼管の前記第一内側継手と他方の前記鋼管の前記第二内側継手とを隣接させた状態において、前記第一内側継手と前記第二内側継手とに跨って周設される外側継手とを備え、
前記第一内側継手及び前記第二内側継手のそれぞれの外周と、前記外側継手の内周のいずれか一方には係合部が備えられ、他方には前記係合部が係合することによって前記一対の鋼管どうしが該鋼管の長手方向に相対移動することを防止するための被係合部が備えられ、
前記外側継手は、前記第一内側継手及び前記第二内側継手の周囲に並設される複数の単位部材から構成され、
前記複数の単位部材は、前記第一内側継手側の端部と前記第二内側継手側の端部とに係合凸部を備えた標準単位部材を含んで構成され、
前記第一内側継手及び前記第二内側継手には、前記係合凸部と係合して前記標準単位部材の外方への脱落を防止する係合凹部が備えられ、
前記係合凹部を構成する壁面の少なくとも一部には、前記標準単位部材の前記係合凸部を前記係合凹部に対応する位置まで挿通可能な切欠部が備えられている
ことを特徴とする継手機構。 - 前記複数の単位部材は、さらに、前記切欠部内に配置したときに前記切欠部の周囲の外周面と面一となる形状の閉鎖単位部材とを含んで構成され、
該閉鎖単位部材を少なくとも第一内側継手又は第二内側継手に固定する固定機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の継手機構。 - 前記切欠部は、前記第一内側継手に備えられた第一切欠部と前記第二内側継手に備えられた第二切欠部とから構成され、
前記第一内側継手と前記第二内側継手には、前記一対の鋼管を連結するために前記一方の鋼管の前記第一内側継手と前記他方の鋼管の前記第二内側継手とを隣接させたときに、前記第一切欠部と前記第二切欠部とが、前記鋼管の長手方向に沿って対向するように位置決めするための位置決め機構が備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の継手機構。 - 前記位置決め機構は、前記第一内側継手及び前記第二内側継手のそれぞれの対向面に備えられた孔部と、前記孔部に挿通される位置決めピンとから構成されていることを特徴とする請求項3に記載の継手機構。
- 前記被係合部は、前記第一内側継手及び前記第二内側継手のそれぞれの外周に備えられた外向き周溝であり、
前記係合部は、前記外側継手の内周に備えられた、前記外向き周溝に係合することによって前記一対の鋼管どうしが該鋼管の長手方向に相対移動することを防止するための内向きキー部であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の継手機構。 - 前記係合部は、前記第一内側継手及び前記第二内側継手のそれぞれの外周に備えられた外向きキー部であり、
前記被係合部は、前記外側継手の内周に備えられた、前記外向キー部が係合することによって前記一対の鋼管どうしが該鋼管の長手方向に相対移動することを防止するための内向き周溝であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の継手機構。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の継手機構を用いて一対の鋼管を連結する連結方法であって、
一方の鋼管の一端に設けられた第一内側継手と他方の鋼管の他端に設けられた第二内側継手とを隣接させるステップと、
前記第一内側継手に備えられた第一切欠部と前記第二内側継手に備えられた第二切欠部とを前記鋼管の長手方向に沿って対向するように位置決めするステップと、
前記第一内側継手と前記第二内側継手とに跨って外側継手を周設するにあたって、前記外側継手を構成する複数の単位部材のうち前記第一内側継手側の端部と前記第二内側継手側の端部とに係合凸部が備えられた標準単位部材を前記第一切欠部及び前記第二切欠部を介して挿通し、
前記第一内側継手及び前記第二内側継手のそれぞれの外周と前記外側継手の内周のいずれか一方に備えられた係合部と、他方に備えられた前記係合部と係合することによって前記一対の鋼管どうしが該鋼管の長手方向に相対移動することを防止するための被係合部とを係合するステップと、
前記係合部と前記被係合部との係合を維持させたまま前記係合凸部を前記第一内側継手及び前記第二内側継手に備えられた係合凹部に沿って前記鋼管の周方向にスライドさせるステップと、
前記外側継手を構成する複数の単位部材のうち前記切欠部に挿通したときに前記切欠部の周囲の外周面と面一となる形状の閉鎖単位部材を前記第一切欠部及び前記第二切欠部を介して挿通し、前記外向き周溝と前記内向きキー部とを係合、又は前記外向きキー溝と前記内向き周溝とを係合させるステップと、
該閉鎖単位部材を少なくとも前記第一内側継手又は前記第二内側継手と固定するステップと、を備えていることを特徴とする連結方法。 - 前記第一切欠部と前記第二切欠部とを前記鋼管の長手方向に沿って対向するように位置決めするにあたって、
前記第一内側継手と前記第二内側継手とを隣接させる前に、予め前記第一切欠部又は前記第二切欠部のうち一方に閉鎖単位部材を配設しておき、
該閉鎖単位部材を利用して、前記第一切欠部と前記第二切欠部とを前記鋼管の長手方向に沿って対向するように位置決めし、前記位置決め後に前記閉鎖単位部材を一旦取り外すステップを備えていることを特徴とする請求項7に記載の連結方法。
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