JP2016152383A - パワーモジュール用基板及びパワーモジュール - Google Patents

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宗太郎 大井
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Abstract

【課題】樹脂モールドにより封止されるパワーモジュール用基板の回路層とモールド樹脂との密着性を向上させることで、電子部品の良好な接合性を維持することができ、長期的に信頼性の高いパワーモジュール用基板及びそのパワーモジュール基板を用いたパワーモジュールを提供することを目的とする。
【解決手段】セラミックス基板20の一方の面に積層された回路層10と他方の面に積層された放熱層21とを備えたパワーモジュール用基板70であって、回路層10は、セラミックス基板70に接合された第一金属層13と、第一金属層13のセラミックス基板20とは反対の面に接合された第二金属層14とを有し、第一金属層13の耐力が第二金属層14の耐力よりも小さく設定され、第二金属層14には複数の貫通孔9が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、大電流、高電圧を制御する半導体装置に用いられるパワーモジュール用基板及びパワーモジュールに関する。
従来のパワーモジュール用基板として、絶縁層となるセラミックス基板の一方の面にアルミニウムからなる回路層が接合されるとともに、他方の面に放熱のためのアルミニウムからなる金属層が接合された構成のものが知られている。そして、このパワーモジュール用基板の金属層に、熱伝導性に優れたヒートシンクが接合され、回路層上にはんだ材を介してパワー素子等の半導体素子が搭載され、パワーモジュールが製造される。
このようなパワーモジュール用基板において、例えば特許文献1では、回路層をセラミックス基板に接合されたアルミニウム層と、そのアルミニウム層に接合された銅層の二層構造とし、アルミニウムの応力緩和性と銅の熱伝導性及び電気特性との両方を兼ね備えたパワーモジュール用基板が開示されている。
また、このようなパワーモジュール用基板の回路層上に搭載された半導体素子の固定及び良好な接合性を維持する目的で、エポキシ樹脂等の樹脂を使用しモールド樹脂を成形することで、パワーモジュール用基板及び半導体素子を樹脂封止することがある。
特開2013−229579号公報
しかし、パワーモジュール用基板をモールド樹脂によって樹脂封止する場合、モールド樹脂と回路層との密着性が悪いとモールド樹脂と回路層との界面に破断が生じ、はんだ層が破損する問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、モールド樹脂により封止されるパワーモジュール用基板の回路層とモールド樹脂との密着性を向上させることで、半導体素子の良好な接合性を維持することができ、長期的に信頼性の高いパワーモジュール用基板及びそのパワーモジュール用基板を用いたパワーモジュールを提供することを目的とする。
本発明のパワーモジュール用基板は、セラミックス基板の一方の面に積層された回路層と他方の面に積層された放熱層とを備えたパワーモジュール用基板であって、前記回路層は、前記セラミックス基板に接合された第一金属層と、該第一金属層のセラミックス基板とは反対の面に接合された第二金属層とを有し、前記第一金属層の耐力が前記第二金属層の耐力よりも小さく設定され、前記第二金属層には複数の貫通孔が形成されている。
本発明では、回路層の第二金属層に複数の貫通孔を有していることで、回路層表面上に半導体素子が搭載された後にモールド樹脂により樹脂封止がされる際に、そのモールド樹脂が貫通孔へ食い込み半導体素子実装面である回路層とモールド樹脂との密着性を向上させることができる。
また、第一金属層の耐力を第二金属層の耐力よりも小さく設定したので、基板に反り方向の応力が発生したときに、第一金属層が緩和層となってセラミックス基板の破損を防止することができる。
また本発明のパワーモジュール用基板において、前記貫通孔には、前記セラミックス基板側の底部に、前記第二金属層における前記セラミックス基板とは反対側の表面の開口部に対して半径方向外方に張り出す部分が形成されている。
このパワーモジュール用基板は、貫通孔の底部に開口部よりも半径方向外方に張り出したモールド樹脂部分を形成することができるので、モールド樹脂が剥がれにくくなり、回路層とモールド樹脂との良好な密着性を維持することができる。
また本発明のパワーモジュール用基板において、前記第一金属層には前記貫通孔に連通する凹部もしくは連通孔が形成されている。
このパワーモジュール用基板は、第一金属層に形成された凹部もしくは連通孔により、モールド樹脂の食い込み量を多くすることができ、回路層とモールド樹脂との密着性をより向上することができる。
このパワーモジュール用基板において、前記凹部もしくは前記連通孔に、第二金属層における前記セラミックス基板とは反対側の表面の前記貫通孔の開口部に対して半径方向外方に張り出す部分が形成されているとよく、モールド樹脂が剥がれにくくなり、回路層とモールド樹脂との良好な密着性を長期に維持することができる。
また本発明のパワーモジュール用基板において、前記貫通孔は、前記回路層表面上にはんだ接合される半導体素子の搭載予定位置の直下を除く位置に形成されているとよい。
このパワーモジュール用基板は、貫通孔を半導体素子の搭載予定位置の直下を除く位置に設けたので、はんだが破損することを防止し、半導体素子と回路層との接合性の低下を抑制することができる。
本発明のパワーモジュールは、前記パワーモジュール用基板と、前記回路層の表面上に搭載された半導体素子とを備え、前記パワーモジュール用基板及び前記半導体素子がモールド樹脂により封止されている。
このパワーモジュールは、回路層に貫通孔を有していることで、モールド樹脂により封止される際にモールド樹脂が貫通孔へ食い込み、パワーモジュール用基板にモールド樹脂を強固に保持して半導体素子の良好な接合性を維持することができる。
本発明によれば、モールド樹脂により封止されるパワーモジュール用基板の回路層とモールド樹脂との密着性を向上させることで、半導体素子の良好な接合性を維持することができ、長期的に信頼性の高いパワーモジュール用基板及びそのパワーモジュール用基板を用いたパワーモジュールを提供することができる。
本発明のパワーモジュールの第1実施形態を示す断面図であり、図2のA−A線に沿う断面に相当する。 第1実施形態に係る貫通孔及び半導体素子の位置を示す平面図である。 本発明のパワーモジュール用基板の第1実施形態の製造方法を工程毎に示す断面図である。 本発明の第2実施形態から第7実施形態に係る回路層の貫通孔もしくは凹部形状を(a)〜(f)にそれぞれ示す断面図である。 本発明の第8実施形態に係る回路層の貫通孔の形状を示す(a)が断面図、(b)が平面図である。 本発明の第9実施形態に係る回路層の貫通孔の形状を示す(a)が断面図、(b)が平面図である。 本発明の製造方法に用いる加圧装置の正面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示す第1実施形態のパワーモジュール用基板70は、複数の金属の平板が積層されてなる回路層10と、絶縁層であるセラミックス基板20と、放熱層21とを備えてなる。そして、このパワーモジュール用基板70の回路層10の表面に半導体素子30が搭載され、半導体素子30にはリードフレーム50が接合され、さらに半導体素子30とパワーモジュール基板70とリードフレーム50とをエポキシ樹脂等の樹脂からなるモールド樹脂80により封止することで、パワーモジュール100が構成される。また、パワーモジュール100は、ヒートシンク110の上面に熱伝導グリス40を介して接触させ、クランプ等により押し付けて使用する。
回路層10は、絶縁層としてのセラミックス基板20の一方の面に接合された第一金属層13と、その第一金属層13のセラミックス基板20とは反対の面に接合された第二金属層14とを備える。
放熱層21は、セラミックス基板20の回路層10と反対面に接合された第一金属層11と、第一金属層11のセラミックス基板20とは反対面に接合された第二金属層12とを備える。
以下、これら回路層10と放熱層21とを区別するために、回路層10に用いられる両金属層を回路層用第一金属層、回路層用第二金属層とし、放熱層21に用いられる両金属層を放熱層用第一金属層、放熱層用第二金属層とする。
セラミックス基板20は、例えばAlN(窒化アルミニウム)、Si(窒化珪素)等の窒化物系セラミックス、もしくはAl(アルミナ)等の酸化物系セラミックスを用い、厚さは0.2mm〜1.5mmの範囲内に設定される。
回路層用第一金属層13と回路層用第二金属層14とを構成する金属板としては、回路層用第一金属層13の方が回路層用第二金属層14に比べ耐力が低い金属板が用いられる。
例えば、回路層用第一金属層13は、純度99.99質量%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)を用い、厚さは0.1mm〜3.0mmの範囲内に設定される。
回路層用第二金属層14は、例えば、純度99.96質量%以上の銅(無酸素銅)や純度99.90質量%以上の銅(タフピッチ銅)、三菱伸銅株式会社製のZC合金(Cu99.98質量%−Zr0.02質量%)などを用い、厚さは0.1mm〜5.0mmの範囲内に設定される。
また図1及び図2に示すように、回路層用第二金属層14には、はんだ接合される半導体素子30の搭載予定位置の直下を除く位置に、貫通孔9が形成されている。
この貫通孔9は、図3(b)に示すように第二金属層表面の開口部の直径d1が最も小さく、貫通孔9の途中よりテーパー状に直径を広げ貫通孔9の底部では直径d1よりも大きな直径d2を形成している。この場合、貫通孔9の第二金属層表面の開口部の直径d1は0.5mm〜2.0mmの範囲内に設定される。
また、放熱層用第一金属層11も回路層用第一金属層13と同様、純度99.99質量%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)が用いられ、厚さは0.1〜3.0mmの範囲内に設定される。
放熱層用第二金属層12は、例えば、純度99.96質量%以上の銅(無酸素銅)を用い、厚さは0.5mm〜5.0mmの範囲内に設定され、面積は、図1及び図2に示す例では、放熱層用第一金属層11の2倍以上となるように広く形成され、2枚の放熱層用第一金属層11が並列に接合されている。
そして、このパワーモジュール用基板70の回路層10の表面に、半導体素子30がはんだ付けされる。
なお、必要とされる機能に応じてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、FWD(Free Wheeling Diode)等の種々の半導体素子30が選択される。そして、半導体素子30を接合するはんだ材は、例えばSn‐Sb系、Sn‐Ag系、Sn‐Cu系、Sn‐In系、もしくはSn‐Ag‐Cu系のはんだ材(いわゆる鉛フリーはんだ材)とされる。
リードフレーム50は、半導体素子30にはんだ等を用いて接合されている。そして、パワーモジュール用基板70及び半導体素子30、リードフレーム50をエポキシ樹脂等からなるモールド樹脂80により樹脂封止され、パワーモジュール100が形成されている。
次に、このような構成のパワーモジュール用基板70及びパワーモジュール100を製造する方法について説明する。
このパワーモジュール用基板70は、回路層10及び放熱層21を構成する金属板とセラミックス基板とを用意して、回路層用第二金属層14となる金属板に貫通孔9を形成する貫通孔加工工程、セラミックス基板20と回路層用第一金属層13となる金属板及び放熱層用第一金属層11となる金属板とを接合する第一接合工程、第一接合工程で得られた積層体23に回路層用第二金属層14となる金属板及び放熱層用第二金属層12となる金属板を接合する第二接合工程を経て製造される。以下、これらの工程を説明する。
(貫通孔加工工程)
まず、図3(a)(b)に示すように、回路層用第二金属層となる金属板14(図3には金属層と同じ符号を付している。以下同じ)の半導体素子30の搭載予定位置の直下を除く位置に貫通孔9を形成する。貫通孔9は、図3(a)に示すようにまず直径d1のストレートの下孔9´をプレス等で形成する。つぎに下孔9´の底部側に例えばドリルの皿孔加工等によりテーパー部を加工することで図3(b)に示す直径d1より大きな直径d2部分を有する貫通孔9を形成する。
(第一接合工程)
図3(c)に示すようにセラミックス基板20の一方の面にろう材22を介して回路層用第一金属層となる金属板13を積層し、さらに、他方の面にろう材22を介して放熱層用第一金属層となる金属板11を積層し、これらを一体に接合する。
ろう材22は、Al−Si系等の合金で箔の形態で用いるとよい。
具体的には、セラミックス基板20と回路層用第一金属層となる金属板13及び放熱層用第一金属層となる金属板11とを図3(c)に示すようにろう材22を介して積層した積層体Sを図7に示す加圧装置110を用いて積層方向に加圧した状態とする。
この加圧装置110は、ベース板111と、ベース板111の上面の四隅に垂直に取り付けられたガイドポスト112と、これらガイドポスト112の上端部に固定された固定板113と、これらベース板111と固定板113との間で上下移動自在にガイドポスト112に支持された押圧板114と、固定板113と押圧板114との間に設けられて押圧板114を下方に付勢するばね等の付勢手段115とを備えている。
固定板113および押圧板114は、ベース板111に対して平行に配置されており、ベース板111と押圧板114との間に前述の積層体Sが配置される。積層体Sの両面には加圧を均一にするためにクッションシート116が配設される。クッションシート116は、カーボンシートとグラファイトシートの積層板で形成されている。この加圧装置110により加圧した状態で、加圧装置110ごと図示略の加熱炉内に設置し、真空雰囲気下で接合温度に加熱してセラミックス基板20に回路層用第一金属層13と放熱層用第一金属層11とをろう付け接合する。この場合の加圧力としては例えば0.1MPa以上3.4MPa以下、接合温度としては610℃以上650℃以下、加熱時間としては1分以上60分以下とされる。
(第二接合工程)
図3(d)に示すように、放熱層用第二金属層となる金属板12の上面に第一接合工程で得られた積層体23を2個並列に並べ、その各々の積層体23の放熱層用第二金属層12とは反対側の面に回路層用第二金属層となる金属板14をそれぞれ積層する。また回路層用第二金属層となる金属板14の向きは、上面及び下面で開口部の貫通孔9の直径が異なっているので、大きい直径d2を有する下面が積層体23と接する面となるような向きに積層する。
そして、これら放熱層用第二金属層12と2個の積層体23と回路層用第2金属層14とからなる積層体を図7に示す加圧装置110と同様の加圧装置を用いて積層方向に0.1MPa以上3.4MPa以下に加圧し、真空雰囲気下で接合温度400℃以上548℃以下に1分以上60分以下加熱して第一接合工程で得られた積層体23と回路層用第二金属層14及び放熱層用第二金属層12とを固相拡散接合する。
このように製造されたパワーモジュール用基板70には図1で示すように、回路層10の上面に半導体素子30が搭載され、半導体素子30にはリードフレーム50が接合される。
そして、図1に示すようにパワーモジュール用基板70の放熱層用第二金属層12下面と、リードフレーム50の外部接続用端子部分50aとを除き、半導体素子30とパワーモジュール基板70とリードフレーム50とをモールド樹脂80により封止する。具体的には、例えばエポキシ樹脂等の樹脂を用いてトランスファーモールディング方法によってモールド樹脂80を形成し封止する。このようにしてパワーモジュール100を製造する。
上記のようにして製造されるパワーモジュール100は、回路層10に複数の貫通孔9を有していることで、モールド樹脂80が貫通孔9へ食い込み半導体素子実装面である回路層10とモールド樹脂80との密着性を向上させることができる。
この場合、貫通孔9は、回路層用第二金属層14の表面(セラミックス基板20とは反対側の表面)における開口部の直径d1より底部の直径d2が大きいので、平面視において、モールド樹脂80が貫通孔9の底部で開口部よりも半径方向外方に張り出した部分を形成することができる。この貫通孔9内に食い込んだモールド樹脂80が貫通方向に抜けにくく、このためモールド樹脂80が剥がれにくくなるので、回路層10とモールド樹脂80との良好な密着性を維持することができる。
また、半導体素子30の搭載予定位置の直下に貫通孔9が形成されていると、はんだが貫通孔9内に入り込み、熱伸縮によって回路層用第2金属層14との界面で破断するおそれがあるが、半導体素子30の搭載予定位置の直下を除いて貫通孔9が形成されているので、はんだの破断を抑止できる。
したがって、半導体素子30の良好な接合性を維持し、長期的に信頼性の高いパワーモジュールを提供することができる。
なお、貫通孔加工工程は回路層10を構成する金属板を接合する前に加工することで、加工が容易となり製造コストを低く抑えることができる。
また、回路層10及び放熱層21とも、第一金属層13,11の方が第二金属層14,12に比べ耐力が低い金属板が用いられているので、パワーモジュール用基板70に反り方向の応力が発生した時に、第一金属層13,11が緩和材となりセラミックス板20が破損するのを防止できる。
なお、本発明は上記第1実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、回路層10に形成される貫通孔を図4に示す各実施形態とすることができる。
図4(a)に示す第2実施形態では、回路層用第二金属層14に直径d1のストレートの貫通孔9aが設けられている。この貫通孔9aは、回路層用第二金属層14を接合する前にプレス等で穴あけ加工し形成する。
図4(b)に示す第3実施形態では、回路層用第二金属層14に直径d1のストレートの貫通孔9aが設けられ、回路層用第一金属層13にはその貫通孔9aに連通する凹部9bが設けられている。この場合、凹部9bは貫通孔9aと同じ直径d1で形成されている。この凹部9bは、回路層用第一金属層13を接合する前にハーフエッチング処理等で形成する。
図4(c)に示す第4実施形態では、回路層用第二金属層14に直径d1のストレートの貫通孔9aが設けられ、回路層用第一金属層13にはその貫通孔9aに連通する凹部9cが設けられている。凹部9cは貫通孔9aとの連通部分では貫通孔9aと同じ直径d1で形成され、凹部9cの底部へ向けてテーパー状に直径を広げ、底部では貫通孔9aの直径d1より大きな直径d2を形成している。凹部9cは、第3実施形態と同様に回路層用第一金属層13を接合する前にハーフエッチング処理等で形成する。
図4(d)に示す第5実施形態では、回路層用第二金属層14に直径d1と直径d1より大きな直径d2とを有する段付の貫通孔9eが設けられている。貫通孔9eは、回路層用第二金属層14を接合する前に、表面側の小さい直径d1のストレートの貫通孔9dをプレス等で加工し、一方の面から大きな直径d2のドリルでストレートの孔9eを途中まで加工することにより形成される。
図4(e)に示す第6実施形態では、回路層用第二金属層14に直径d1のストレートの小さい貫通孔9aが設けられ、回路層用第一金属層13にはその貫通孔9aに連通する連通孔9fが設けられている。連通孔9fは直径d2のストレートの孔で、その直径d2は貫通孔9aの直径d1より大きく形成されている。連通孔9fは、回路層用第一金属層13をセラミックス基板20に接合した後、回路層用第二金属層14を接合する前にエッチング処理等で孔加工し形成する。
ところで、回路層用第一金属層13に連通孔9fをプレス等で加工してからセラミックス基板20に接合すると、連通孔9f内に溶融したろうが溜まり、回路層用第二金属層14の接合時に回路層用第二金属層14の表面に這い上がり、ろうシミが発生するおそれがある。
図4(f)に示す第7実施形態では、回路層用第二金属層14にストレートの直径d1を有する径の小さい貫通孔9aが設けられ、回路層用第一金属層13にはその貫通孔9aに連通する凹部9gが設けられている。凹部9gはストレートの直径d2で形成され、その直径d2は貫通孔9aの直径d1より大きく形成されている。凹部9gは、回路層用第二金属層14を接合する前に一方の面から大きいストレートの直径d2で途中まで加工するハーフエッチング処理等で形成する。
以上の各実施形態では、貫通孔や凹部の径を異ならせることにより、第二金属層の表面の開口部の直径よりも底部の直径が大きくなるように形成したが、直径が異なる貫通孔や凹部の組み合わせ以外にも、図5及び図6に示す形状としてもよい。
図5に示す第8実施形態では、同じ直径の上部孔9hと下部孔9jとが軸芯をずらして連結されることにより、下部孔9jのほぼ半分が半径方向にずれて形成されている。
また、図6に示す第9実施形態では、開口部を有する上部孔9hが横断面円形に形成されているのに対して、下部孔9kが横断面長円形に形成され、この下部孔9kの長円の長手方向の径が上部孔9hの直径よりも大きく形成されており、それにより、上部孔9hの下方に、上部孔9hに対して平面視で半径方向外方に張り出す部分が2箇所形成されている。
なお、これら図5及び図6では、その上部孔及び下部孔とも第二金属層に形成して、これら上部孔と下部孔とで貫通孔を形成するようにしてもよいし、上部孔を第二金属層に貫通孔として形成し、下部孔を第一金属層の凹部もしくは連通孔として形成してもよい。
以上の各実施形態に示すように、貫通孔は、平面視において、第二金属層の表面の開口部に対して、少なくとも孔の一部を半径方向外方に張り出させた部分が底部に形成されて入ればよい。
また、第1実施形態では回路層10に使用する金属板の組合せを、回路層用第一金属層13は純度99.99質量%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)で、回路層用第二金属層14は純度99.96質量%以上の銅(無酸素銅)や純度99.90質量%以上の銅(タフピッチ銅)、三菱伸銅株式会社製のZC合金(Cu99.98質量%−Zr0.02質量%)等の組合せで使用されていたが、この組合せに限定するものではなく以下の組合せとしてもよい。
例えば、回路層用第一金属層13は純度99.99質量%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)で、回路層用第二金属層14はアルミニウム合金、例えばA3003、A6063合金等の金属板の組み合わせでもよい。この場合、回路層用第一金属層となる金属板13と回路層用第二金属層となる金属板14との接合方法は、例えば、アルミニウム合金(A3003)からなる芯材の両面にAl−Si−Mg系のろう材層が形成された両面ろうクラッド材を用いたフラックスレスろう付け方法により接合する。この場合の加圧力としては、例えば、0.001MPa以上0.5MPa以下とし、加熱温度としては559℃以上620℃以下とする。ろう付けにおいては、前述したように溶融したろうが回路層の表面に這い上がるとろうシミの問題が生じるが、フラックスレスろう付け方法であれば、液相は出るがろう材が接触している面以外ではMgによる酸化被膜の破壊が行われず、融液が広がらないので貫通孔をろう材が這い上がることはない。
また、上記フラックスレスろう付け方法以外に固相拡散接合でも接合可能である。その場合は、回路層用第一金属層となる金属板13と回路層用第二金属層となる金属板14とを積層し、加圧力としては、例えば、0.29MPa以上3.43MPa以下とし、加熱温度としては500℃以上650℃未満とする。そして、この加圧及び加熱状態を5分以上240分以下の間で保持することによりそれぞれ固相拡散接合する。固相拡散接合はろう材を使用しないのでろうシミの問題はない。
以上のいずれの組合せにおいても、第1実施形態から第9実施形態で示した貫通孔を形成した後モールド樹脂80で封止することで、モールド樹脂80が貫通孔へ食い込み半導体素子実装面である回路層10とモールド樹脂80との密着性を向上させることができる。このため、パワーモジュール用基板70に冷熱サイクルが負荷された時等にはんだが破損することが防止され、半導体素子30の良好な接合性を維持し、長期的に信頼性の高いパワーモジュール100を提供することができる。
9,9a,9e…貫通孔
9b,9c,9g…凹部
9f…連通孔
9h…上部孔
9j,9k…下部孔
10…回路層
11…放熱層用第一金属層
12…放熱層用第二金属層
13…回路層用第一金属層
14…回路層用第二金属層
20…セラミックス基板
21…放熱層
30…半導体素子
70…パワーモジュール用基板
80…モールド樹脂
100…パワーモジュール
110…加圧装置

Claims (6)

  1. セラミックス基板の一方の面に積層された回路層と他方の面に積層された放熱層とを備えたパワーモジュール用基板であって、
    前記回路層は、前記セラミックス基板に接合された第一金属層と、該第一金属層のセラミックス基板とは反対の面に接合された第二金属層とを有し、
    前記第一金属層の耐力が前記第二金属層の耐力よりも小さく設定され、
    前記第二金属層には複数の貫通孔が形成されていることを特徴とするパワーモジュール用基板。
  2. 前記貫通孔には、前記セラミックス基板側の底部に、前記第二金属層における前記セラミックス基板とは反対側の表面の開口部に対して半径方向外方に張り出す部分が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール用基板。
  3. 前記第一金属層には前記貫通孔に連通する凹部もしくは連通孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール用基板。
  4. 前記凹部もしくは前記連通孔に、第二金属層における前記セラミックス基板とは反対側の表面の前記貫通孔の開口部に対して半径方向外方に張り出す部分が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のパワーモジュール用基板。
  5. 前記貫通孔は、前記回路層表面上にはんだ接合される半導体素子の搭載予定位置の直下を除く位置に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のパワーモジュール用基板。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のパワーモジュール用基板と、前記回路層の表面上に搭載された半導体素子とを備え、前記パワーモジュール用基板及び前記半導体素子がモールド樹脂により封止されていることを特徴とするパワーモジュール。
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