JP6435711B2 - 放熱板付パワーモジュール用基板及びパワーモジュール - Google Patents

放熱板付パワーモジュール用基板及びパワーモジュール Download PDF

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Description

本発明は、大電流、高電圧を制御する半導体装置に用いられる放熱板付パワーモジュール用基板及びパワーモジュールに関する。
パワーモジュールには、セラミックス基板の一方の面に、回路層を形成する金属板が接合されるとともに、他方の面に金属層を介して放熱板が接合された放熱板付パワーモジュール用基板が用いられる。そして、このパワーモジュール用基板の回路層の上にはんだ材を介してパワー素子等の半導体素子が搭載される。このようなパワーモジュール用基板において、反りが生じると半導体素子の実装工程において実装不良が発生し、パワーモジュールの歩留りが低下したり、実使用時には放熱性能が阻害されるために、反りの少ない基板とする必要がある。
一方、半導体素子の高出力密度化に伴う小型化が進んでおり、モジュールの集積化の要望が高まっている。一般的なパワーモジュールの集積化として、絶縁基板に複数の回路層を並べて接合する方法が知られているが、絶縁基板に複数の回路層を設けると、製造工程中又は使用時の温度変化により反りが生じ易いという課題がある。
この点、特許文献1には、絶縁基板(セラミックス基板に配線層が形成されてなる配線セラミックス基板)を複数設け、これら複数の絶縁基板をリードフレームで接合した状態とし、絶縁基板及びパワー半導体素子を封止樹脂でモールドしたパワーモジュールが開示されており、セラミックス基板のクラックや封止樹脂の剥離を防止できると記載されている。
特開2007‐27261号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、リードフレームに強度を負担させることとなるため、反りの解消には不十分であり、半導体実装時の反りを解消できたとしても、使用環境における温度変化により反りが生じるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、使用環境も含めて温度変化による形状変化が少なく放熱性に優れ、回路の集積化も可能な放熱板付パワーモジュール用基板及びパワーモジュールを提供することを目的とする。
本発明は、セラミックス基板の一方の面に回路層が接合されるとともに、前記セラミックス基板の他方の面に金属層が接合されたパワーモジュール用基板と、該パワーモジュール用基板の前記金属層に接合された放熱板とを有する放熱板付パワーモジュール用基板であって、前記パワーモジュール用基板は、一枚の前記放熱板に複数接合され、前記回路層が、前記セラミックス基板の一方の面に接合された純度99.99質量%以上のアルミニウムからなる第一アルミニウム層と、該第一アルミニウム層に固相拡散接合されたジルコニウム添加耐熱銅合金からなる第一銅層とを有する積層構造とされ、前記金属層が純度99.99質量%以上のアルミニウムにより形成され、前記放熱板が、銅又は銅合金により形成された第二銅層と、該第二銅層に固相拡散接合されたアルミニウム合金からなる第二アルミニウム層との積層構造とされ、前記金属層と前記放熱板の第二銅層とが固相拡散接合されており、前記第一銅層の厚さをt1、耐力をσ1とし、前記放熱板の前記金属層との接合部における第二銅層の厚さをt2、耐力をσ2、前記接合部に対応する部分の第二アルミニウム層の厚さをt3、耐力をσ3としたときに、(t1×σ1)/{(t2×σ2)+(t3×σ3)}が1.2以上2.0以下とされ、t1+t2+t3が8mm以下であり、t2が2mm以上3mm以下、t3が0.5mm以上である
セラミックス基板の両面にアルミニウム層を介して銅層が対称的に積層されるが、他方の面側にはアルミニウム合金からなる第二アルミニウム層がさらに積層されるために、セラミックス基板の両面の積層構造がセラミックス基板を中心とした対称構造ではなく、このため、回路層、金属層及び放熱板の厚さ等の相対的な関係によっては、冷熱サイクル作用時にセラミックス基板の他方の面側に発生する応力が高くなり、回路層側を凸とする反りが生じ易い。
本発明は、回路層の第一銅層、放熱板の第二銅層及び第二アルミニウム層の厚さ及び耐力を上記の範囲に設定することで、セラミックス基板を中心として応力の対称構造を構成することができる。これにより、冷熱サイクル時等にセラミックス基板の両面に作用する応力に偏りが生じ難く、反りを発生しにくくすることができる。したがって、パワーモジュール用基板の製造時における初期反りのみならず、半導体素子の実装工程時や、その後の使用環境においても反りの発生を抑制することができ、絶縁基板としても信頼性を向上でき、良好な放熱性を発揮させることができる。
また、このパワーモジュール用基板は、放熱性を高めるために、水を流す冷却流路内に放熱板を臨ませてねじ止め等により取り付けられるが、放熱板の第二銅層が第二アルミニウム層により覆われた状態であるので、電食の問題も生じない。また、第二銅層の強度がアルミニウムより高いので、ねじ止め等により強固に固定できる。
なお、放熱板が二層構造で剛性が高いので、一枚の放熱板に複数のパワーモジュール用基板を接合した構成とすることも可能であり、高集積化を図ることができる。その場合も、放熱板と各パワーモジュール用基板との接合部において各層の厚さと耐力が上記の関係を満たすように設定すればよい。
また、放熱板の第二アルミニウム層は、冷却流路内に臨ませられる面にピン状、板状等の放熱用フィンを有する構造とすることにより、より放熱性を高めることができる。
t1+t2+t3を8mm以下とすることにより、熱抵抗の増大を防ぐことができ、また、t3を0.5mm以上とすることにより第二銅層の電食を確実に防止することができる。
本発明のパワーモジュールは、前記放熱板付パワーモジュール用基板の前記回路層に接合された半導体素子及び外部接続用リードフレームを備え、前記半導体素子と前記パワーモジュール用基板とが、前記第二アルミニウム層の表面を除いて樹脂モールドにより樹脂封止されている。
本発明によれば、半導体素子の実装工程時や使用環境における温度変化による形状変化を抑制することができ、絶縁基板としての信頼性や半導体素子の接続信頼性を向上でき、良好な放熱性を発揮させることができる。
本発明の実施形態の放熱板付パワーモジュールを示す断面図である。 図1の放熱板付パワーモジュール用基板の製造工程を示す断面図である。 本発明のパワーモジュール用基板の製造に用いる加圧装置の例を示す正面図である。 第一銅層と放熱板との厚みの関係を説明する放熱板付パワーモジュール用基板の断面図である。 本発明の他の実施形態である放熱板付パワーモジュール用基板の平面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1に示す本実施形態のパワーモジュール100は、放熱板付パワーモジュール用基板50と、この放熱板付パワーモジュール用基板50に接合された半導体素子60と、外部接続用リードフレーム70とを備え、半導体素子60と放熱板付パワーモジュール用基板50とが樹脂モールド40により樹脂封止されている。そして、このパワーモジュール100は、放熱板30が冷却器80にねじ止めにより固定される。
放熱板付パワーモジュール用基板50は、図1及び図2(c)に示すように、複数のパワーモジュール用基板20が、一枚の放熱板30に接合されたものである。そして、各パワーモジュール用基板20は、セラミックス基板11と、セラミックス基板11の一方の面にろう付けにより接合された回路層12と、セラミックス基板11の他方の面にろう付けにより接合された金属層13とを備える。
セラミックス基板11は、例えばAlN(窒化アルミニウム)、Si34(窒化珪素)等の窒化物系セラミックス、もしくはAl23(アルミナ)等の酸化物系セラミックスを用いることができる。また、セラミックス基板11の厚さは0.2〜1.5mmの範囲内に設定することができる。
回路層12は、セラミックス基板11の表面に接合される第一アルミニウム層15と、その第一アルミニウム層15に接合された第一銅層16とを有する積層構造とされる。
この第一アルミニウム層15は、純アルミニウム又はアルミニウム合金からなる板材を、セラミックス基板11に接合することにより形成される。本実施形態においては、第一アルミニウム層15は、純度99.99質量%以上で、JIS規格では1N99(純度99.99質量%以上:いわゆる4Nアルミニウム)のアルミニウム板がセラミックス基板11にろう付けされている。また、第一銅層16は、純銅又は銅合金からなる板材を、第一アルミニウム層15に接合することにより形成される。本実施形態においては、第一銅層16は、例えば、ジルコニウム添加耐熱銅合金(三菱伸銅株式会社製のZC合金:Cu99.98質量%‐Zr0.02質量%)の銅板が第一アルミニウム層15に固相拡散接合されている。そして、これら第一アルミニウム層15及び第一銅層16の厚みは、第一アルミニウム層15が0.1mm以上3.0mm以下、第一銅層16が0.5mm以上5.0mm以下とされる。
金属層13は、回路層12の第一アルミニウム層15と同一材料により形成される。本実施形態においては、金属層13は、第一アルミニウム層15と同一の純度99.99質量%以上の厚み0.1mm以上3.0mm以下に形成されたアルミニウム板が、セラミックス基板11にろう付けされている。
なお、回路層12と金属層13とは、ほぼ同じ大きさの平面形状に形成される。
また、このパワーモジュール用基板20に接合される放熱板30は、金属層13に接合される第二銅層31と、この第二銅層31に固相拡散接合された第二アルミニウム層32との積層構造とされる。この放熱板30の第二銅層31と金属層13との間も固相拡散接合される。
第二銅層31は、純銅又は銅合金ならなる板材により形成され、例えば無酸素銅により、厚み0.5mm〜5mmの平板状に形成され、図1及び図2(c)に示すように、回路層12及び金属層13よりも大きい平面形状に形成される。
また、第二アルミニウム層32は、A3003,A6063,A5052等の純度99.0質量%未満のアルミニウム合金により形成され、第二銅層31との接合面を有する板状部32aの接合面とは反対面に、多数のフィン32bが一体に形成されている。板状部32aは、第二銅層31の平面と同じ大きさの平面を有し、第二銅層31の表面を覆うように積層されており、厚さは0.5mm〜2mmとされる。フィン32bとしては、鍛造加工によりピン状に形成することができ、あるいは押出加工により相互に平行な板状に形成することができる。板状部とは別に作製したフィンを板状部に固着してもよい。
そして、回路層12の第一銅層16、放熱板30の第二銅層31及び第二アルミニウム層32の板状部32aは、第一銅層16の厚さをt1、耐力をσ1とし、放熱板30の第一銅層31の厚さをt2、耐力をσ2、第二アルミニウム層32の板状部32aの厚さをt3、耐力をσ3としたときに、(t1×σ1)/{(t2×σ2)+(t3×σ3)}が1.2以上2.0以下となる関係に設定される。例えば、第一銅層16が厚さt1=3.0mmの三菱伸銅株式会社製耐熱合金ZC(耐力σ1=280N/mm2)、第二銅層31が厚さt2=3.0mmの無酸素銅(耐力σ2=190N/mm2)、第二アルミニウム層32の板状部32aが厚さt3=1.0mmのA6063アルミニウム合金(耐力σ3=50N/mm2)の組み合わせの場合、(t1×σ1)/{(t2×σ2)+(t3×σ3)}=1.35となる。なお、本発明における耐力の値は室温(25℃)時の値である。
また、これら回路層12の第一銅層16、放熱板30の第二銅層31及び第二アルミニウム層32の板状部32aの厚さ、熱抵抗の増大を防ぐため、その総和(t1+t2+t3)が8mm以下とするのが好ましい。この場合、放熱板30の第二アルミニウム層32は、第二銅層31の電食防止のために0.5mm以上の厚さとするのが好ましい。
そして、この放熱板付パワーモジュール用基板50を構成する各パワーモジュール用基板20の回路層12の表面に、半導体素子60がはんだ付けされており、この半導体素子60や回路層12に外部接続用リードフレーム70が接続される。そして、半導体素子60とパワーモジュール用基板50とが、放熱板30の周縁部及び第二アルミニウム層32の表面を除いて樹脂モールド40により樹脂封止されることにより一体化されており、外部接続用リードフレーム70は、その一部が樹脂モールド40の外部へと突出するように設けられる。
なお、半導体素子60は、半導体を備えた電子部品であり、必要とされる機能に応じてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、FWD(Free Wheeling Diode)等の種々の半導体素子が選択される。そして、半導体素子60を接合するはんだ材は、例えばSn‐Sb系、Sn‐Ag系、Sn‐Cu系、Sn‐In系、もしくはSn‐Ag‐Cu系のはんだ材(いわゆる鉛フリーはんだ材)とされる。
また、外部接続用リードフレーム70は、例えば銅又は銅合金により形成され、超音波接合やはんだ付け等により接続される。
モールド樹脂40は、例えばSiO2フィラー入りのエポキシ系樹脂等を用いることができ、例えばトランスファーモールド法により成形される。
また、このように構成されるパワーモジュール100は、図1に示すように、冷却器80に固定された状態で使用される。冷却器80は、パワーモジュール100の熱を放散するためのものであり、本実施形態では、水等の冷却媒体が流通するボックス状に形成され、その壁の一部に開口部81が形成されている。そして、パワーモジュール100は、冷却器80の開口部81から流路82内にフィン32bを挿入して、放熱板30の周縁部を開口部81の周囲の外面にパッキン(図示略)を介して密接させ、ねじ止めにより固定される。
次に、このように構成される放熱板付パワーモジュール用基板50及びパワーモジュール100を製造する方法について一例を説明する。
まず、図2(a)に示すように、セラミックス基板11の一方の面に回路層12のうち第一アルミニウム層15を積層し、他方の面に金属層13を積層して、これらを一体に接合する。これらの接合には、Al‐Si系等の合金のろう材が用いられ、例えばその合金のろう材箔18を介してセラミックス基板11と第一アルミニウム層15及び金属層13とをそれぞれ積層し、この積層体を図3に示す加圧装置110を用いて積層方向に加圧した状態とする。
この図3に示す加圧装置110は、ベース板111と、ベース板111の上面の四隅に垂直に取り付けられたガイドポスト112と、これらガイドポスト112の上端部に固定された固定板113と、これらベース板111と固定板113との間で上下移動自在にガイドポスト112に支持された押圧板114と、固定板113と押圧板114との間に設けられて押圧板114を下方に付勢するばね等の付勢手段115とを備えている。
固定板113および押圧板114は、ベース板111に対して平行に配置されており、ベース板111と押圧板114との間に前述の積層体Sが配置される。積層体Sの両面には加圧を均一にするためにカーボンシート116が配設される。
この加圧装置110により加圧した状態で、加圧装置110ごと図示略の加熱炉内に設
置し、真空雰囲気下でろう付け温度に加熱してろう付けする。この場合の加圧力としては例えば0.68MPa(7kgf/cm2)、加熱温度としては例えば640℃とされる。
そして、図2(b)に示すように、セラミックス基板11と第一アルミニウム層15及び金属層13とが接合された接合体19に、第一銅層16、放熱板30の第二銅層31及び第二アルミニウム層32を接合する。まず、接合体19の第一アルミニウム層15に第一銅層16を積層し、金属層13に放熱板30の第二銅層31、第二アルミニウム層32を順次積層する。そして、これらの積層体を、図3と同様の加圧装置110を用いて積層方向に加圧した状態で、加圧装置110ごと真空雰囲気下で加熱して、第一アルミニウム層15と第一銅層16、金属層13と放熱板30の第二銅層31、第二銅層31と第二アルミニウム層32をそれぞれ固相拡散接合する。この場合の加圧力としては、例えば0.29MPa以上3.43MPa以下とされ、加熱温度としては400℃以上548℃未満とされ、この加圧及び加熱状態を5分以上240分以下保持することにより、第一アルミニウム層15及び第一銅層16、金属層13及び放熱板30(第二銅層31及び第二アルミニウム層32)が同時に固相拡散接合され、放熱板付パワーモジュール用基板50が得られる。
なお、本実施形態においては、第一アルミニウム層15と第一銅層16、金属層13と放熱板30の第二銅層31、及びこの第二銅層31と第二アルミニウム層32の、それぞれの接合面は、予め傷が除去されて平滑にされた後に固相拡散接合される。また、固相拡散接合における真空加熱の好ましい加熱温度は、アルミニウムと銅の共晶温度−5℃以上、共晶温度未満の範囲とされる。
なお、第一アルミニウム層15及び第一銅層16、金属層13及び放熱板30(第二銅層31及び第二アルミニウム層32)の固相拡散接合は、同時に行う場合に限定されるものではなく、第一アルミニウム層15と第一銅層16とを先に接合して、パワーモジュール用基板20を形成した後で、金属層13と放熱板30(第二銅層31及び第二アルミニウム層32)とを接合する、さらには放熱板30は予め接合しておいた上で、金属層13に接合する等、工程は上記実施形態に限られるものではない。
そして、このようにして製造された放熱板付パワーモジュール用基板50の回路層12に、半導体素子60をはんだ付け(ダイボンド)する。また、この半導体素子60及び回路層12に外部接続用リードフレーム70を超音波接合や、はんだ付け等の方法により接続した後、半導体素子60と放熱板付パワーモジュール用基板50とを樹脂モールド40によるトランスファーモールド成形により樹脂封止する。
このようにして製造される放熱板付パワーモジュール用基板50では、第一銅層16の厚さをt1、耐力をσ1とし、放熱板30の第一銅層31の厚さをt2、耐力をσ2、第二アルミニウム層32の板状部32aの厚さをt3、耐力をσ3としたときに、(t1×σ1)/{(t2×σ2)+(t3×σ3)}が1.2以上2.0以下とされているので、加熱時にセラミックス基板11の両面に生じる応力が、セラミックス基板11を中心とした対称構造となる。これにより、加熱時等にセラミックス基板11の両面に作用する応力に偏りが生じ難く、反りを発生しにくくすることができる。したがって、各層の積層時における初期反りのみならず、半導体素子60の実装工程時や使用環境においても反りの発生を抑制することができ、絶縁基板としても信頼性を向上でき、良好な放熱性を発揮させることができる。また、一枚の放熱板30に複数のパワーモジュール用基板20を接合することにより、複数のパワーモジュール用基板20を正確に位置決めすることができ、高集積化を図ることができる。
さらに、一枚の放熱板30に複数のパワーモジュール用基板20を接合した放熱板付パワーモジュール用基板50を用いることにより、本実施形態のパワーモジュール100のように、集積化されたパワーモジュールを容易に製造することができる。また、放熱板付パワーモジュール用基板50は、一枚の放熱板30により一体化されているので、樹脂圧が作用しても位置ずれや変形が生じ難く、位置精度を出しやすいことから、高集積化を図ることができる。
また、放熱板30が第二銅層31と第二アルミニウム層32との二層構造とされており、強度の高い第二銅層31を有しているので、これを冷却器80にねじ止め等により強固に固定することができる。また、その冷却器80が水冷構造である場合も、第二銅層31ではなく第二アルミニウム層32が水に接することになるので、電食の問題も生じない。
なお、上記実施形態では、放熱板30の第二銅層31を平板状に形成したが、図4に示す放熱板付パワーモジュール用基板52のように、放熱板30の第二銅層53が一様な厚さの平板状ではなく、厚みの異なる形状部分を有している場合においても、放熱板30と金属層13との接合部に対応する部分の第一銅層16の厚さt1及び耐力σ1、金属層13との接合部における放熱板30の第二銅層53の厚さt2及び耐力σ2、金属層13との接合部に対応する部分の第二アルミニウム層32の板状部32aの厚さt3及び耐力σ3の関係を、(t1×σ1)/{(t2×σ2)+(t3×σ3)}が1.2以上2.0以下とすることで、セラミックス基板11を中心とした応力の対象構造を構成することができる。したがって、加熱時等にセラミックス基板11の両面に作用する応力に偏りが生じ難く、反りを発生しにくくすることができ、良好な放熱性を発揮させることができる。
また、上記実施形態では、放熱板30に2つの回路(パワーモジュール用基板20)を搭載した、いわゆる2in1構造のパワーモジュールについて説明を行ったが、本発明の放熱板付パワーモジュール用基板及びパワーモジュールの構造を用いれば、3つの回路を搭載した3in1構造や、図5に示す放熱板付パワーモジュール用基板55のように、放熱板30に6つの回路(パワーモジュール用基板20)を搭載した6in1構造への展開を容易に行うことが可能である。
さらに、半導体素子の両面に放熱板付パワーモジュール用基板をそれぞれ配置する構成とすることで、両面冷却構造とすることも可能である。
次に、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明する。
厚み0.635mmのAlNからなるセラミックス基板と、厚み0.6mmの純度99.99質量%以上(4N)のアルミニウムからなる第一アルミニウム層及び金属層とを用意するとともに、第一銅層、放熱板の第二銅層、第二アルミニウム層について表1に示す厚さ、耐力のものを用意した。そして、これらを上記実施形態で述べた接合方法により接合して、放熱板付パワーモジュール用基板の試料を作製した。
なお、各部材の平面サイズは、セラミックス基板が40mm×40mm、回路層及び金属層が37mm×37mm、放熱板が100mm×100mmとした。
得られた試料につき、接合後の常温(25℃)時、実装工程を想定した285℃加熱時の反り量をそれぞれ測定した。反り量の測定は、放熱板の背面の平面度の変化を、モアレ式三次元形状測定機を使用して測定したものを反り量として評価した。なお、反り量は、回路層側に凸状に反った場合を正の反り量(+)、回路層側に凹状に反った場合を負の反り量(−)とした(表1には負の反りの場合のみ符号を付している)。
表1に結果を示す。表1中、比率Aは(t1×σ1)/{(t2×σ2)+(t3×σ3)}を示し、厚さBはt1+t2+t3を示す。
Figure 0006435711
表1からわかるように、(t1×σ1)/{(t2×σ2)+(t3×σ3)}が1.2以上2.0以下とされた試料では、常温時反り量及び加熱時反り量が小さい放熱板付パワーモジュール基板が得られることが確認された。このような放熱板付パワーモジュール基板を用いることで、高い歩留りで半導体素子を実装することができることがわかる。
11 セラミックス基板
12 回路層
13 金属層
15 第一アルミニウム層
16 第一銅層
18 ろう材箔
20 パワーモジュール用基板
30 放熱板
31,53 第二銅層
32 第二アルミニウム層
32a 板状部
32b フィン
40 樹脂モールド
50,52,55 放熱板付パワーモジュール用基板
60 半導体素子
70 外部接続用リードフレーム
80 冷却器
100 パワーモジュール

Claims (2)

  1. セラミックス基板の一方の面に回路層が接合されるとともに、前記セラミックス基板の他方の面に金属層が接合されたパワーモジュール用基板と、該パワーモジュール用基板の前記金属層に接合された放熱板とを有する放熱板付パワーモジュール用基板であって、
    前記パワーモジュール用基板は、一枚の前記放熱板に複数接合され、
    前記回路層が、前記セラミックス基板の一方の面に接合された純度99.99質量%以上のアルミニウムからなる第一アルミニウム層と、該第一アルミニウム層に固相拡散接合されたジルコニウム添加耐熱銅合金からなる第一銅層とを有する積層構造とされ、
    前記金属層が純度99.99質量%以上のアルミニウムにより形成され、
    前記放熱板が、銅又は銅合金により形成された第二銅層と、該第二銅層に固相拡散接合されたアルミニウム合金からなる第二アルミニウム層との積層構造とされ、
    前記金属層と前記放熱板の第二銅層とが固相拡散接合されており、
    前記第一銅層の厚さをt1、耐力をσ1とし、前記放熱板の前記金属層との接合部における第二銅層の厚さをt2、耐力をσ2、前記接合部に対応する部分の第二アルミニウム層の厚さをt3、耐力をσ3としたときに、(t1×σ1)/{(t2×σ2)+(t3×σ3)}が1.2以上2.0以下とされ、t1+t2+t3が8mm以下であり、t2が2mm以上3mm以下、t3が0.5mm以上であることを特徴とする放熱板付パワーモジュール用基板。
  2. 請求項1に記載の放熱板付パワーモジュール用基板の前記回路層に接合された半導体素子及び外部接続用リードフレームを備え、前記半導体素子と前記パワーモジュール用基板とが、前記第二アルミニウム層の表面を除いて樹脂モールドにより樹脂封止されていることを特徴とするパワーモジュール。
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