JP2016152109A - 燃料電池セルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックにおいて、各燃料電池セルの中央側でシール不良が生じることを抑制する。
【解決手段】燃料電池セルは、膜電極接合体と、膜電極接合体の両面に配置された一対のガス拡散層と、を有する発電体と、発電体の面に沿った平面方向における発電体の外周部に配置される樹脂フレームと、発電体および樹脂フレームの両面側に配置される一対のセパレータと、を備える。樹脂フレームは、厚みが略一定の平坦部と、厚みが平坦部よりも薄い薄肉部と、を備える。薄肉部は、平面方向における樹脂フレームの外周の少なくとも一部を含む所定範囲に位置する。一対のセパレータは、薄肉部と密接している。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池セルと、燃料電池セルの製造方法と、に関する。
従来の燃料電池セルは、例えば、特許文献1、2に記載されているように、膜電極接合体と、膜電極接合体の外周部に配置された樹脂フレームと、膜電極接合体および樹脂フレームの両面側に配置される一対のセパレータと、を備える。
特開2010−198818号公報 特開2008−235159号公報 特開2012−195311号公報 特開2005−174714号公報 国際公開 WO2010/61711号公報 特開2012−84468号公報
前記従来の燃料電池セルを製造する際には、膜電極接合体の外周部に接着層を介して樹脂フレームを配置し、その一体物の端部を、搬送ロボットのハンド部によって把持した状態で搬送し、熱プレスを行うのが一般的である。熱プレスされた部分はプレス方向に厚みが小さくなるために、把持されている端部は、熱プレスされずに、熱プレスされた中央側に比べて厚みが大きなものとなる。こうした燃料電池セルを複数、重ね合わせて積層方向に加圧して燃料電池スタックを製造した場合、製造された燃料電池スタックには、中央側に比べて厚みが大きな燃料電池セルの端部のみに荷重が加わり、中央側でシール不良が生じる問題が発生した。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態は、膜電極接合体と、前記膜電極接合体の両面に配置された一対のガス拡散層と、を有する発電体と、前記発電体の面に沿った平面方向における前記発電体の外周部に配置される樹脂フレームと、前記発電体および前記樹脂フレームの両面側に配置される一対のセパレータと、を備える燃料電池セルである。この燃料電池セルは、前記樹脂フレームは、厚みが略一定の平坦部と、前記厚みが前記平坦部よりも薄い薄肉部と、を備え、前記薄肉部は、前記平面方向における前記樹脂フレームの外周の少なくとも一部を含む所定範囲に位置し、前記一対のセパレータは、前記薄肉部と密接していてよい。この形態の燃料電池セルによれば、樹脂フレームにおける外周の少なくとも一部を含む所定範囲は、厚みの薄い薄肉部となっており、薄肉部は一対のセパレータと密接していることから、少なくとも前記所定範囲とセパレータとが重なり合った部分は、燃料電池セルの中央側に比べて厚みが大きくなることはない。したがって、燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックにおいて、少なくとも前記所定範囲とセパレータとが重なり合った部分のみに荷重が加わることはなく、各燃料電池セルの中央側でシール不良が生じることを抑制できる。
(2)前記形態の燃料電池セルにおいて、前記薄肉部に前記セパレータの密接した部分が、搬送用の把持部となってもよい。この燃料電池セルによれば、燃料電池セルの中央側でのシール不良をより抑制できる。
(3)本発明の他の形態は、燃料電池セルの製造方法である。この燃料電池セルの製造方法は、膜電極接合体および前記膜電極接合体の両面に配置された一対のガス拡散層を有する発電体と、セパレータと、樹脂フレームと、を用意する工程と、前記樹脂フレームを、前記発電体の面に沿った平面方向における前記発電体の外周部に配置し、前記セパレータを前記発電体および前記樹脂フレームの表面に配置する工程と、前記配置された前記発電体、前記樹脂フレーム、および前記セパレータを、所定の部分を把持して搬送する工程と、前記把持した状態で、前記発電体、前記樹脂フレーム、および前記セパレータをプレスする工程と、を備えてよい。前記樹脂フレームを用意するに際し、前記把持される所定の部分に対応した部分が他の部分より薄肉である樹脂フレームを用意し、前記薄肉の部分を前記セパレータと密着させてよい。この形態の燃料電池セルの製造方法によれば、前記形態の燃料電池セルと同様の効果を奏し、製造した燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックにおいて、各燃料電池セルの中央側でシール不良が生じることがない。
本発明は、燃料電池セル、および燃料電池セルの製造方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックや、燃料電池セルの製造方法における各工程を備える燃料電池の製造方法の形態等で実現できる。
本発明の一実施形態としての燃料電池セルの要部端面図である。 燃料電池セルの平面構成の概略を示す説明図である。 図2におけるB−B線矢視端面図である。 燃料電池セルの製造方法を示す工程図である。 加熱プレス機を用いた加熱加圧の様子を示す説明図である。 燃料電池スタックの要部端面図である。 参考例の加熱プレス機を用いた加熱加圧の様子を示す説明図である。 変形例3の燃料電池セルの要部端面図である。
次に、本発明の実施形態を説明する。
A.燃料電池セルの構成:
図1は、本発明の一実施形態としての燃料電池セルの要部端面図である。図示するように、燃料電池セル100は、発電体である膜電極ガス拡散層接合体(以下、「MEGA」と呼ぶ)10と、MEGA10を挟持するセパレータ20,30と、セパレータ20,30の間におけるMEGA10の周縁の外側部分に配置された樹脂フレーム40と、を備えている。MEGAは、「Membrane Electrode Gas diffusion layer Assembly」の略語である。
MEGA10は、電解質膜(電解質層)12を含んでおり、電解質膜12の一方の面には、触媒電極層(アノード)14とガス拡散層15とがこの順に形成されている。電解質膜12の他方の面には、触媒電極層(カソード)16とガス拡散層17とがこの順に形成されている。電解質膜12としては、フッ素系樹脂などの固体高分子材料で形成された膜、例えばナフィオン(登録商標)を用いることができる。触媒電極層14、16としては、カーボン粒子に白金などの触媒を担持させた触媒層を用いることができる。ガス拡散層15、17は、カーボンクロスや、カーボンペーパなどのガス透過性および導電性を有する材料で形成されている。
セパレータ20は、MEGA10におけるアノード側ガス拡散層15の表面に積層される。セパレータ20において、MEGA10におけるアノード側ガス拡散層15との当接面には、アノード側ガス拡散層15の表面に沿って燃料ガスとしての水素を流すための燃料ガス流路22が形成されている。セパレータ30は、MEGA10におけるカソード側ガス拡散層17の表面に積層される。セパレータ30において、MEGA10におけるカソード側ガス拡散層17との当接面には、カソード側ガス拡散層17の表面に沿って酸化剤ガスとしての空気を流すための酸化剤ガス流路32が形成されている。本実施例では、セパレータ20,30として、金属プレートを用いるものとした。セパレータ20,30として、ガス不透過で導電性を有する他の部材を用いるものとしてもよい。セパレータ30の樹脂フレーム40とは反対側の表面には、ガスケット60が形成されている。ガスケット60の材料としては、ゴムや熱可塑性エラストマーを用いることができる。
以後の説明では、各図に示したように、MEGA10に対するセパレータ20,30の積層方向(図1の上下方向)をZ方向と呼び、積層方向に垂直な方向、すなわち燃料電池セル100の面方向をXY平面方向と呼ぶ。
樹脂フレーム40は、板状であり、セパレータ20とセパレータ30との間に配置される。樹脂フレーム40のXY平面方向における中央部分は中抜きされており、この中抜きされた部分にMEGA10が配設される。すなわち、樹脂フレーム40は、XY平面方向におけるMEGA10の周縁の外側部分(すなわち外周部)に配置されている。MEGA10は、XY平面方向において、電解質膜12とアノード側の触媒電極層14およびガス拡散層15が、カソード側の触媒電極層16およびガス拡散層17よりも外側に露出した形状をしており、樹脂フレーム40は、この電解質膜12の露出部分を支持する。樹脂フレーム40は、エポキシ、ナイロン、フェノールなどの熱硬化性樹脂、もしくは、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂製である。
樹脂フレーム40とセパレータ20,30との間、および、樹脂フレーム40と電解質膜12の露出部分との間は、接着層50、52によって接着される。接着層50、52としては、接着性を付与した熱可塑性接着樹脂、例えば、シランカップリング剤を配合したり、カルボン酸などの極性基を導入した、ポリプロピレンやポリエチレンなどの変性ポリオレフィンなどを用いることができる。
図2は、燃料電池セル100の平面構成の概略を示す説明図である。図中には、一方のセパレータ20(あるいは30)の平面図が示されている。図示においては、ガスケット60(図1)は省略されている。図示するように、燃料電池セル100は、外形が矩形状であり、図中の2点鎖線で囲った部分が、MEGA10が存在する領域10Aである。この領域10Aには、酸化剤ガス流路32(図1)が形成されている。裏面には、燃料ガス流路22が形成されている。
XY平面方向における燃料電池セル100の外縁付近には、6つの貫通孔71〜76が形成されている。貫通孔71〜76は、複数の燃料電池セル100が積層されることで、燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体が流れる供給または排出用のマニホールドをそれぞれ構成する。燃料ガス用の貫通孔71、72は図示しない分配路を介して燃料ガス流路22(図1)に連結され、酸化剤ガス用の貫通孔73、74は図示しない分配路を介して酸化剤ガス流路32(図1)に連結され、冷却媒体用の貫通孔75、76は図示しない分配路を介して冷却媒体流路78(図1)に連結される。先に説明した図1は、図2におけるA−A線矢視断面図に相当する。
図3は、図2におけるB−B線矢視断面図である。図3に示される部分は、燃料電池セル100のXY平面方向における四隅(四方のかど)の一つに該当し、XY平面方向におけるMEGA10の外側部分で、MEGA10は存在しない部分である。図示するように、燃料電池セル100の4隅周辺では、樹脂フレーム40の両面側(Z方向の外側面)にセパレータ20,30がそれぞれ積層された構成となっている。
樹脂フレーム40は、Z軸方向の厚みt1が一定である平坦部42と、Z軸方向の厚みt2が平坦部42の厚みt1よりも小さい薄肉部44とを有している。薄肉部44は、樹脂フレーム40のXY平面方向の外周の少なくとも一部WOを含む所定範囲Wに位置し、本実施形態では、四隅部分に該当する。平坦部42は、樹脂フレーム40におけるXY平面方向の薄肉部44を除いた部分であり、本実施形態では、樹脂フレーム40のXY平面方向の中央側の部分と、外周の四隅を除いた部分である。平坦部42の厚みt1は例えば1[mm]であり、薄肉部44の厚みt2は例えば0.5[mm]である。このため、厚みt1と厚みt2との差Δt(=t1−t2)は、0.5[mm]となっている。所定範囲Wは、製造工程において、プレスされない部分である。
樹脂フレーム40とセパレータ20,30との間は、接着層50によって接着されており、これによって、燃料電池セル100の4隅周辺では、セパレータ20,30は、樹脂フレーム40のZ方向の両面側に密接している。本実施形態では、セパレータ20,30と樹脂フレーム40の平坦部42との間の接着層50は、後述する熱プレスによって接着性を発揮しているが、セパレータ20,30と樹脂フレーム40の薄肉部44との間の接着層50は、熱プレスがなされず接着性を発揮しない状態となっている。セパレータ20,30と薄肉部44との間は、接着層50による接着性は付与されないが、密接した状態ではある。薄肉部44と、薄肉部44の両面に密接したセパレータ20,30の部分とによって、搬送用把持部80が構成される。すなわち、これらの部分が、製造工程において燃料電池セル100を搬送する際の搬送用把持部80として機能する。
B.燃料電池セルの製造方法:
図4は、燃料電池セル100の製造方法を示す工程図である。図示するように、まず、MEGA10と、セパレータ20,30と、樹脂フレーム40と、を用意する(工程1)。次いで、前記用意したMEGA10と、セパレータ20,30と、樹脂フレーム40と、を積層する(工程2)。詳しくは、図1に示した位置関係となるように、MEGA10と、セパレータ20,30と、樹脂フレーム40と、を積層する。図1に示すように、MEGA10と樹脂フレーム40との間には前述した接着層52を介在させ、セパレータ20,30と樹脂フレーム40との間には前述した接着層52を介在させるようにして、前記積層を行う。
次いで、工程2によって得られた積層物を、後述する加熱プレス機の位置まで搬送する(工程3)。この搬送は、多指ハンド部を有する搬送ロボットによって行われる。搬送ロボットは、搬送用把持部80を多指ハンド部によって把持して、積層物を加熱プレス機まで搬送する。
続いて、加熱プレス機を動作させて、前記積層物を加熱するとともに加圧することによって、接着層50,52を溶融させて、MEGA10と樹脂フレーム40との間、およびセパレータ20,30と樹脂フレーム40との間を接合する(工程4)。
図5は、加熱プレス機を用いた加熱、加圧の様子を示す説明図である。図示するように、加熱プレス機HPは、Z方向の下側に配置される加熱プレス下板HP1と、Z方向の上側に配置される加熱プレス上板HP2と、を備える。加熱プレス下板HP1と加熱プレス上板HP2との間に、工程2によって得られた積層物90が配置される。図5に示した積層物90は、図3に示した4隅部分に対応しており、搬送用把持部80が多指ハンド部HAによって把持されている。積層物90は多指ハンド部HAによって把持された状態で、加熱プレス機HPによって加熱、加圧される。詳しくは、加熱プレス下板HP1および加熱プレス上板HP2は、平面方向における四隅が削られた平板であり、多指ハンド部HAによって把持された搬送用把持部80を除いた部分を加熱するとともに、Z軸方向に加圧する。すなわち、搬送用把持部80を加熱、加圧することはない。換言すれば、搬送用把持部80、すなわち、樹脂フレーム40の薄肉部44にセパレータ20,30が密接した部分は、プレスされることはない。なお、積層物90を多指ハンド部HAによって把持し、その状態で加熱、加圧するのは、加熱の際の熱容量を低減して加熱時間を短縮するためである。
図4に戻って、工程4の実行後、燃料電池セルの製造を終了する。以上のようにして製造された燃料電池セルは、その後に、複数、積層されて、燃料電池スタックとなる。
図6は、燃料電池スタックの要部断面図である。図示するように、燃料電池スタック200は、複数の燃料電池セル100が積層された構造を有している。燃料電池セル100は、先に説明した燃料電池セルの製造方法によって製造されたものである。燃料電池スタック200の両端部には、一対のエンドプレート(図示せず)が配置されており、締結部材(図示せず)を用いて締結することにより、複数の燃料電池セル100の積層方向(Z方向)に荷重がかけられている。
C.実施形態の効果:
以上のように構成された燃料電池セル100によれば、樹脂フレーム40の四隅における外周の一部W0を含む所定範囲W(図3)は、厚みの薄い薄肉部44となっており、薄肉部44は一対のセパレータ20、30と密接していることから、所定範囲Wとセパレータとが重なり合った部分は、燃料電池セル100の中央側に比べて厚みが大きくなることはない。したがって、燃料電池セル100を複数積層した燃料電池スタック200において、各燃料電池セルの中央側でシール不良が生じることを抑制できる。
図7は、参考例の加熱プレス機を用いた加熱、加圧の様子を示す説明図である。図7(a)は加熱、加圧前の状態であり、図7(b)は加熱、加圧後の状態である。この参考例の積層物は、樹脂フレーム940の両面側に接着層950を介して一対のセパレータ920、930が配置されたもので、樹脂フレーム940の厚みt11は一定となっている。樹脂フレーム940の四隅付近が多指ハンド部HAによって把持された状態で、加熱プレス下板HP1と加熱プレス上板HP2とによって、加熱、加圧される。
樹脂フレーム94の四隅付近は多指ハンド部HAによって把持されていることから加熱、加圧されない。このために、加熱、加圧後の積層物において、図7(b)に示すように、樹脂フレーム94の四隅付近の厚みt22(=t11)は、加熱、加圧されたその他の部分(中央側の部位、および外周の四隅を除いた部位)の厚みt21に比べて大きくなる。この加熱プレス工程を経て製造された複数の燃料電池セルを積層して荷重を掛けてスタッキングした場合には、燃料電池セルの四隅付近が最厚部位であるため、四隅付近で荷重を受けることになる。このために、参考例の燃料電池スタックでは、中央側の部位、外周の四隅を除いた部位、およびガスケットに適正に荷重が掛からなくなり、発電性能の低下およびシール不良が発生した。
図6中の破線の部分PR1,PR2が、燃料電池スタック200において荷重を掛けたい部分であるが、本実施形態では、適正に荷重を掛けることができ、シール不良が発生することはない。これに対して、参考例では、中央側に荷重が掛からないために、中央側の部分PR2、および4隅でない外周部分である部分PR1に適正な荷重を掛けることができず、発電性能の低下およびシール不良が発生した。
D.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
・変形例1:
上記実施形態では、セパレータ20,30と樹脂フレーム40の薄肉部44との間には、加熱プレスされずに接着性が発揮されないながらも接着層50が介在する構成としたが、これに替えて、薄肉部44の部分には接着層が介在しない構成としてもよい。この場合にも、セパレータ20,30と薄肉部44との間は密接した状態とする。この構成によって、上記実施形態と同一の効果を奏する。さらに、平坦部42の部分、薄肉部44の部分ともに接着層が介在しない構成としてもよい。この場合には、樹脂フレーム40の材料を調整して、少なくとも一部分に接着性を有するようにすればよい。
・変形例2:
上記実施形態では、燃料電池セル100を製造する際に、平坦部42と薄肉部44とを備える樹脂フレーム40を用意し、加熱プレス工程を経て製造された後の燃料電池セルにおいても、平坦部42と薄肉部44との間に厚みの差が残る構成としたが、これに換えて、燃料電池セル100を製造する際に、平坦部42と薄肉部44とを備える樹脂フレーム40を用意し、加熱プレス工程を経て製造された後の燃料電池セルにおいては、平坦部42と薄肉部44との間の厚みの差が値0となるように、燃料電池セルを製造する方法としてもよい。すなわち、加熱プレス工程を経て製造された後の燃料電池セルにおいて、平坦部42と薄肉部44との間の厚みの差が値0以上となれば、平坦部42と薄肉部44の各厚みt1,t2はいずれの値でもよい。
・変形例3:
上記実施形態では、樹脂フレーム40における、ガスケット60の下側に対応した部分には、凹部40a(図1)が形成されていた。これに対して、図8に示すように、変形例3の燃料電池セル100Xでは、樹脂フレーム40Xにおける、ガスケット60の下側に対応した部分は、平坦、すなわち凹部がない構成とされている。この変形例3の構成によっても、第1実施形態と同様な効果を奏することができる。
・変形例4:
上記実施形態では、薄肉部44は、樹脂フレーム40におけるXY平面方向の四隅部分としたが、これに換えて、隅と隅を結ぶ各辺の途中部分を含む所定範囲としてもよい。要は、樹脂フレームのXY平面方向の外周の少なくとも一部を含む所定範囲であれば、いずれの範囲とすることもできる。この場合、加熱プレス機は、薄膜部に対応した部分が削れた構成とする。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、前述した実施形態および各変形例における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
10…膜電極ガス拡散層接合体(MEGA)
12…電解質膜
14…触媒電極層
15…アノード側ガス拡散層
16…触媒電極層
17…カソード側ガス拡散層
20…セパレータ
22…燃料ガス流路
30…セパレータ
32…酸化剤ガス流路
40…樹脂フレーム
42…平坦部
44…薄肉部
50,52…接着層
60…ガスケット
71,73,75,78…貫通孔
80…搬送用把持部
90…積層物
94…樹脂フレーム
100…燃料電池セル
200…燃料電池スタック
W…所定範囲
HA…多指ハンド部
HP…加熱プレス機
HP1…加熱プレス下板
HP2…加熱プレス上板

Claims (3)

  1. 膜電極接合体と、前記膜電極接合体の両面に配置された一対のガス拡散層と、を有する発電体と、
    前記発電体の面に沿った平面方向における前記発電体の外周部に配置される樹脂フレームと、
    前記発電体および前記樹脂フレームの両面側に配置される一対のセパレータと、
    を備える燃料電池セルであって、
    前記樹脂フレームは、厚みが略一定の平坦部と、前記厚みが前記平坦部よりも薄い薄肉部と、を備え、
    前記薄肉部は、前記平面方向における前記樹脂フレームの外周の少なくとも一部を含む所定範囲に位置し、
    前記一対のセパレータは、前記薄肉部と密接する、燃料電池セル。
  2. 請求項1に記載の燃料電池セルであって、
    前記薄肉部に前記セパレータの密接した部分が、搬送用の把持部となる、燃料電池セル。
  3. 燃料電池セルの製造方法であって、
    膜電極接合体および前記膜電極接合体の両面に配置された一対のガス拡散層を有する発電体と、セパレータと、樹脂フレームと、を用意する工程と、
    前記樹脂フレームを、前記発電体の面に沿った平面方向における前記発電体の外周部に配置し、前記セパレータを前記発電体および前記樹脂フレームの表面に配置する工程と、
    前記配置された前記発電体、前記樹脂フレーム、および前記セパレータを、所定の部分を把持して搬送する工程と、
    前記把持した状態で、前記発電体、前記樹脂フレーム、および前記セパレータをプレスする工程と、
    を備え、
    前記樹脂フレームを用意するに際し、前記把持される所定の部分に対応した部分が他の部分より薄肉である樹脂フレームを用意し、前記薄肉の部分を前記セパレータと密着させる、燃料電池セルの製造方法。
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