JP2016151700A - 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鉄元素、珪素元素および硫黄元素の含有量が1.0×103〜1.0×104ppm、1.0×103〜5.0×103ppm、500〜3000ppmである。結着樹脂として用いる非晶性ポリエステル系樹脂は、(1)脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が4.5〜5.8、(2)ガラス転移温度が50〜70℃、(3)吸熱勾配が0.1〜1.0W/g・℃である。結着樹脂として用いる結晶性ポリエステル樹脂は、(a)融解時の吸熱量が2.0〜10.0W/g、(b)重量平均分子量が5000〜15000、(c)昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が3〜5℃、(d)硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含み、(e)重量平均分子量1000以下の含有率が1〜10%未満である。
【選択図】なし
Description
また、非晶性ポリエステル系樹脂中に分散させる結晶性ポリエステル樹脂の物性を精密に制御することにより、トナーの長期保管後であっても結晶性ポリエステル樹脂の相分離進行を抑制し、製造当初の低温定着性を維持することができることを見出した。
さらに、結着樹脂として用いる非晶性ポリエステル系樹脂および結晶性ポリエステル樹脂の合成時に、モノマーの種類および配合比率を調整し、さらに、触媒の種類を調整して、合成温度を150℃以下に抑制することにより、結着樹脂合成時の消費エネルギーを大幅に削減することができるという知見を得るに至った。
少なくとも結着樹脂を備える静電荷現像用トナーにおいて、
鉄元素、珪素元素、硫黄元素およびフッ素元素からなる群から少なくとも鉄元素、珪素元素および硫黄元素を含んで選択される3種以上の元素を含み、
前記鉄元素の含有量が1.0×103〜1.0×104ppmであり、前記珪素元素の含有量が1.0×103〜5.0×103ppmであり、前記硫黄元素の含有量が500〜3000ppmであり、前記フッ素元素を含む場合、前記フッ素元素の含有量が1.0×103〜1.0×104ppmであり、
前記結着樹脂は、少なくとも非晶性ポリエステル系樹脂と結晶性ポリエステル樹脂からなり、
前記非晶性ポリエステル系樹脂は、
(1)脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が4.5〜5.8であり、
(2)示差走査熱量測定によるガラス転移温度が50〜70℃であり、
(3)前記ガラス転移温度における吸熱勾配が0.1〜1.0W/g・℃であり、
前記結晶性ポリエステル樹脂は、
(a)示差走査熱量測定による融解時の吸熱量が2.0〜10.0W/gであり、
(b)重量平均分子量が5000〜15000であり、
(c)示差走査熱量測定における示差走査熱量曲線において、昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が3〜5℃であり、
(d)硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含み、
(e)重量平均分子量1000以下の含有率が1〜10%未満である
ことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
外表面に被覆層を備え、
前記被覆層は、前記非晶性ポリエステル系樹脂から形成されていることを特徴とする構成1に記載の静電荷像現像用トナー。
前記被覆層は、0.2〜1.0μmの厚さを有することを特徴とする構成1または2に記載の静電荷現像用トナー。
3〜25mgKOH/gの酸価を有することを特徴とする構成1から3のいずれか1項に記載の静電荷現像用トナー。
3〜9μmの体積平均粒子径を有し、
個数平均粒径で3μm以下の粒子の存在量が3個数%以下であり、
個数平均粒径で1μm以下の粒子の存在量に対する前記個数平均粒径で3μm以下の粒子の存在量の比が2.0〜4.0であることを特徴とする構成1から4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
少なくとも結着樹脂を備える静電荷現像用トナーの製造方法において、
ポリカルボン酸成分とポリオール成分とを触媒の存在下で150℃以下の温度で脱水縮合し、脱水縮合により得られた樹脂をウレタン伸長して、非晶性ポリエステル系樹脂を合成する非晶性ポリエステル系樹脂合成工程と、
前記非晶性ポリエステル系樹脂のラテックスを形成する非晶性ポリエステル系樹脂ラテックス形成工程と、
脂肪族ポリカルボン酸成分と脂肪族ポリオール成分とを触媒の存在下で150℃以下の温度で脱水縮合し、結晶性ポリエステル樹脂を合成する結晶性ポリエステル樹脂合成工程と、
前記結晶性ポリエステル樹脂のラテックスを形成する結晶性ポリエステル樹脂ラテックス形成工程と、
少なくとも前記非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスと前記結晶性ポリエステル樹脂ラテックスとを混合して、混合液を形成する混合液形成工程と、
前記混合液に凝集剤を添加し、前記非晶性ポリエステル系樹脂と前記結晶性ポリエステル樹脂とを凝集させて、一次凝集粒子を形成する一次凝集粒子形成工程と、
前記一次凝集粒子の表面に、前記非晶性ポリエステル系樹脂から形成される被覆層を設けて、被覆凝集粒子を形成する被覆凝集粒子形成工程と、
前記被覆凝集粒子を、前記非晶性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度よりも高い温度で融合合一させる融合合一工程とを含み、
前記非晶性ポリエステル系樹脂は、
(1)脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が4.5〜5.8であり、
(2)示差走査熱量測定によるガラス転移温度が50〜70℃であり、
(3)前記ガラス転移温度における吸熱勾配が0.1〜1.0W/g・℃であり、
前記結晶性ポリエステル樹脂は、
(a)示差走査熱量測定による融解時の吸熱量が2.0〜10.0W/gであり、
(b)重量平均分子量が5000〜15000であり、
(c)示差走査熱量測定における示差走査熱量曲線において、昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が3〜5℃であり、
(d)硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含み、
(e)重量平均分子量1000以下の含有率が1〜10%未満であり、
前記触媒は、硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含み、
前記凝集剤は、鉄元素及びケイ素元素を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
この実施の形態の静電荷像現像用トナーは、結着樹脂を含む。結着樹脂として、2種以上のポリエステル樹脂を用いる。2種以上のポリエステル樹脂のうちの1種は以下に説明する非晶性ポリエステル系樹脂であり、他の1種は以下に説明する結晶性ポリエステル樹脂である。
(1)脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が4.5〜5.8である。
(2)示差走査熱量測定によるガラス転移温度が50〜70℃である。
(3)ガラス転移温度における吸熱勾配が0.1〜1.0W/g・℃である。
非晶性ポリエステル系樹脂の脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比は、上述のように、4.5〜5.8であり、好ましくは、4.5〜5.5である。脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が4.5〜5.8である非晶性ポリエステル系樹脂は低温で合成することができる。脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が5.8を上回ると、樹脂物性が高くなりすぎるため、好ましくない。脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が4.5を下回ると、樹脂物性が低くなりすぎるため、好ましくない。
非晶性ポリエステル系樹脂の脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比は、後述するように、紫外線吸収スペクトルを分析することにより求めることができる。
非晶性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度は、上述のように、50〜70℃であり、好ましくは、55〜65℃である。ガラス転移温度が50〜70℃であると、低温定着性と保存性に優れた静電荷像現像用トナーを得ることができる。ガラス転移温度が70℃を上回ると、低温定着性が悪化するため、好ましくない。ガラス転移温度が50℃を下回ると、保存性が悪化するため、好ましくない。
非晶性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度は、後述するように、示差走査熱量計測定により得られる示差走査熱量曲線から求めることができる。
非晶性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度における吸熱勾配は、上述の様に、0.1〜1.0W/g・℃であり、好ましくは、0.2〜1.0W/g・℃である。ガラス転移温度における吸熱勾配が0.1〜1.0W/g・℃であると、低温定着性に優れた静電荷像現像用トナーを得ることができる。ガラス転移温度における吸熱勾配が1.0W/g・℃を上回ると、トナー電気特性が悪化するため、好ましくない。ガラス転移温度における吸熱勾配が0.1W/g・℃を下回ると、低温定着性が悪化するため、好ましくない。
非晶性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度における吸熱勾配は、後述するように、示差走査熱量計測定により得られる示差走査熱量曲線から求めることができる。
非晶性ポリエステル系樹脂の重量平均分子量は、製造時反応温度、時間等を調節することにより制御することができる。
非晶性ポリエステル系樹脂の重量平均分子量は、後述するように、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定により求めることができる。
非晶性ポリエステル系樹脂の合成に使用可能なポリカルボン酸成分として、一般的な有機ポリカルボン酸が挙げられる。具体例として、無水マレイン酸、無水フタル酸、コハク酸等が挙げられる。
非晶性ポリエステル系樹脂の合成に使用可能なポリオール成分として、特に制限はないが、具体例として、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物、同エチレンオキサイド2モル付加物等が挙げられる。
非晶性ポリエステル系樹脂の合成に使用可能なウレタン伸長のためのポリイソシアネート成分として、一般的なポリイソシアネート化合物が挙げられる。具体例として、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等、およびこれらジイソシアネート化合物のヌレート化合物、アダクト体等が挙げられる。
非晶性ポリエステル系樹脂の合成に使用可能な触媒として、硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含むものが挙げられる。具体例として、パラトルエンスルホン酸・1水和物、ビス(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−1−ブタンスルホニル)イミド、スカンジウム(III)トリフラート等が挙げられる。このような触媒を使用することで、150℃以下の温度で非晶性ポリエステル系樹脂を合成することができる。
(a)示差走査熱量測定による融解時の吸熱量が2.0〜10.0W/gである。
(b)重量平均分子量が5000〜15000である。
(c)示差走査熱量測定における示差走査熱量曲線において、昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が3〜5℃である。
(d)硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含む。
(e)重量平均分子量1000以下の含有率が1〜10%未満である。
結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、上述のように、5000〜15000である。重量平均分子量が5000を下回ると、非晶性ポリエステル系樹脂との相溶がおこり、トナーの保存性悪化をまねく。重量平均分子量が15000をこえると、トナー低温定着性が悪化する。
結晶性ポリエステル樹脂の昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差は3〜5℃である。昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が3℃未満の場合、樹脂の製造性を確保しつつ合成することは非常に困難である。昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が5℃を超える場合、トナー保存性が悪化し、また、トナー長期保存後の定着性能の維持が困難になる。
結晶性ポリエステル樹脂は、100℃以下で合成するために用いる触媒由来の元素として、硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含有する。
結晶性ポリエステル樹脂は、重量平均分子量1000以下の含有率が1〜10%未満である。重量平均分子量1000以下の含有率が10%以上であると、トナー熱保管性悪化や長期保管後のトナー定着下限性能悪化をまねく。重量平均分子量1000以下の含有率が1%未満であると、トナー定着下限性能が悪化する。
結晶性ポリエステル樹脂の融解時の吸熱量および昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差は、結晶性ポリエステル樹脂のモノマーとして使用するポリカルボン酸成分およびポリオール成分の種類やポリカルボン酸成分およびポリオール成分の配合比率などを調節することにより制御することができる。また、結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量および重量平均分子量1000以下の含有率は、製造時反応温度、時間等を調節することにより制御することができる。
結晶性ポリエステル樹脂の融解時の吸熱量および昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差は、後述するように、示差走査熱量計測定により得られる示差走査熱量曲線から求めることができる。また、結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量および重量平均分子量1000以下の含有率は、後述するように、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定により求めることができる。また、結晶性ポリエステル樹脂中の硫黄元素およびフッ素元素の含有量は、後述するように、蛍光X線分析法により測定することができる。
結晶性ポリエステル樹脂の融点は、結晶性ポリエステル樹脂のモノマーとして使用するポリカルボン酸成分およびポリオール成分の種類やポリカルボン酸成分およびポリオール成分の配合比率などを調節することにより制御することができる。
結晶性ポリエステル樹脂の融点は、後述するように、示差走査熱量計測定により得られる示差走査熱量曲線から求めることができる。
結晶性ポリエステル樹脂の合成に使用可能なポリカルボン酸成分として、脂肪族ポリカルボン酸が挙げられる。具体例として、アジピン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸等が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂の合成に使用可能なポリオール成分として、脂肪族ポリオールが挙げられる。具体例として、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂の合成に使用可能な触媒として、硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含むものが挙げられる。具体例として、パラトルエンスルホン酸・1水和物、ドデシルベンゼンスルホン酸、ビス(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−1−ブタンスルホニル)イミド、スカンジウム(III)トリフラート等が挙げられる。このような触媒を使用することで、150℃以下の温度で結晶性ポリエステル樹脂を合成することができる。
被覆層は、厚さが0.2〜1.0μmであることが好ましい。厚さが0.2μm未満であると、トナー熱保管性の悪化をまねく。厚さが1.0μmを超えると、トナー定着下限性能が悪化する。
被覆層の厚さは、透過型電子顕微鏡で観察することにより測定することができる。
鉄元素および珪素元素は、後述する凝集剤由来の成分であり、硫黄元素は、後述する触媒および凝集剤由来の成分であり、フッ素元素は、後述する触媒由来の成分である。このため、静電荷像現像用トナー中の鉄元素および珪素元素の含有量は、使用する凝集剤の種類および量などを調節することにより制御することができ、硫黄元素の含有量は、使用する触媒および凝集剤の種類および量などを調節する事により制御することができ、フッ素元素の含有量は、使用する触媒の種類および量などを調節する事により制御することがでる。
静電荷像現像用トナー中の鉄元素の含有量は、上述の様に、1.0×103〜1.0×104ppmであり、好ましくは、1000〜5000ppmである。鉄元素の含有量が1.0×103〜1.0×104ppmであると静電荷像現像用トナーとして使用する事ができる。鉄元素の含有量が1.0×104ppmを上回ると、トナー物性が高くなりすぎる為、好ましくない。鉄元素の含有量が1.0×103ppmを下回ると、トナー構造形成が不十分となる為、好ましくない。
静電荷像現像用トナー中の珪素元素の含有量は、上述のように、1.0×103〜5.0×103ppmであり、好ましくは、1500〜4000ppmである。珪素元素の含有量が、1.0×103〜5.0×103ppmであると、静電荷像現像用トナーとして使用することができる。珪素元素の含有量が5.0×103ppmを上回ると、トナー物性が高くなりすぎるため、好ましくない。珪素元素の含有量が1.0×103ppmを下回ると、トナー構造形成が不十分となるため、好ましくない。
静電荷像現像用トナー中の硫黄元素の含有量は、上述のように、500〜3000ppmであり、好ましくは、1000〜3000ppmである。硫黄元素の含有量が500〜3000ppmであると、静電荷像現像用トナーとして使用することができる。硫黄元素の含有量が3000ppmを上回ると、トナー電気特性悪化のため、好ましくない。硫黄元素の含有量が500ppmを下回ると、トナー構造形成が不十分となるため、好ましくない。
静電荷像現像用トナーがフッ素元素を含む場合、静電荷像現像用トナー中のフッ素元素の含有量は、上述のように、1.0×103〜1.0×104ppmであり、好ましくは、5000〜8000ppmである。フッ素元素の含有量が1.0×103〜1.0×104ppmであると、静電荷像現像用トナーとして使用することができる。フッ素元素の含有量が1.0×104ppmを上回ると、トナー物性が高くなりすぎるため、好ましくない。フッ素元素の含有量が、1.0×103ppmを下回ると、トナー物性が低下するため、好ましくない。
静電荷像現像用トナー中の各元素の含有量は、後述するように、蛍光X線分析法により測定することができる。
この実施の形態の静電荷像現像用トナーに使用可能な着色剤として、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレトVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びこれらの混合物が挙げられる。
この実施の形態の静電荷像現像用トナーに使用可能な離型剤として、例えば、固形のパラフィンワックス、マイクロワツクス、ライスワツクス、脂肪酸アミド系ワックス、脂肪酸系ワックス、脂肪族モノケトン類、脂肪酸金属塩系ワックス、脂肪酸エステル系ワックス、部分ケン化脂肪酸エステル系ワックス、シリコーンワニス、高級アルコール、カルナウバワツクス等を挙げることができる。また、低分子量ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン等も用いることができる。
この実施の形態の静電荷像現像用トナーに使用可能な帯電制御剤として、公知のものが全て使用でき、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及びサリチル酸誘導体の金属塩等を挙げることができる。具体的には、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージNEG VP2036、コピーチャージNX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
静電荷像現像用トナーの酸価は、結着樹脂酸価などを調節することにより制御することができる。
静電荷像現像用トナーの酸価は、後述する様に、中和滴定法により測定する事ができる。
また、この実施の形態の静電荷像現像用トナーは、粒径3μm以下の粒子の存在量が3個数%以下であること好ましく、より好ましくは、2.5%以下である。粒径3μm以下の粒子の存在量が3個数%以下であると、粒径が均一な静電荷像現像用トナーを得ることができる。粒径3μm以下の粒子の存在量が3個数%を上回ると、静電荷像現像用トナーの粒径のばらつきが大きくなるため、好ましくない。
また、この実施の形態の静電荷像現像用トナーは、粒径1μm以下の粒子の存在量に対する粒径3μm以下の粒子の存在量の比が2.0〜4.0であることが好ましく、より好ましくは、2.5〜3.5である。粒径1μm以下の粒子の存在量に対する粒径3μm以下の粒子の存在量の比が2.0〜4.0であると、取り扱いが難しい小径の粒子の存在量を抑えることができる。粒径1μm以下の粒子の存在量に対する粒径3μm以下の粒子の存在量の比が4.0を上回ると、取り扱いの難しい小径の粒子の存在量が多くなるため、好ましくない。粒径1μm以下の粒子の存在量に対する粒径3μm以下の粒子の存在量の比が2.0を下回ると、静電荷像現像用トナーの粒径のばらつきが大きくなるため、好ましくない。
静電荷像現像用トナーの体積平均粒子径は、トナー製造条件などを調節することにより制御することができる。また、静電荷像現像用トナーの粒径3μm以下の粒子の存在量は、トナー製造条件等を調節する事により制御することができる。また、静電荷像現像用トナーの粒径1μm以下の粒子の存在量に対する粒径3μm以下の粒子の存在量の比は、トナー製造条件等を調節する事により制御することができる。
静電荷像現像用トナーの体積平均粒子径は、後述するように、細孔電気抵抗法により測定することができる。また、静電荷像現像用トナーの粒径3μm以下の粒子の存在量は、後述するように、細孔電気抵抗法により測定することができる。また、静電荷像現像用トナーの粒径1μm以下の粒子の存在量は、後述するように、動的光散乱法により測定することができる。
この実施の形態の静電荷像現像用トナーの製造方法は、非晶性ポリエステル系樹脂合成工程と、非晶性ポリエステル系樹脂ラテックス形成工程と、結晶性ポリエステル樹脂合成工程と、結晶性ポリエステル樹脂ラテックス形成工程と、混合液形成工程と、一次凝集粒子形成工程と、被覆凝集粒子形成工程と、融合合一工程とを備える。
非晶性ポリエステル系樹脂合成工程は、ポリカルボン酸成分とポリオール成分とを触媒の存在下で150℃以下の温度で脱水縮合し、脱水縮合により得られた樹脂をウレタン伸長して、非晶性ポリエステル系樹脂を合成する工程である。
以下、非晶性ポリエステル系樹脂合成工程を工程ごとに説明する。
エステル化工程では、先ず、反応容器に、ポリカルボン酸成分とポリオール成分と触媒とを入れる。
非晶性ポリエステル系樹脂の合成に使用可能なポリカルボン酸成分として、上述のように、一般的な有機ポリカルボン酸が挙げられる。具体例として、無水マレイン酸、無水フタル酸、コハク酸等が挙げられる。非晶性ポリエステル系樹脂の合成に使用可能なポリオール成分として、上述のように、特に制限はないが、具体例として、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物、同エチレンオキサイド2モル付加物等が挙げられる。
ポリカルボン酸成分とポリオール成分との合計量に対するポリカルボン酸成分の含有量は、上述した非晶性ポリエステル系樹脂の特性(1)〜(3)などを考慮して適宜決められる。具体的には、ポリカルボン酸成分の含有量は、35〜50重量%であり、好ましくは、40〜50重量%である。ポリカルボン酸成分の含有量が35〜50重量%であると、上述した特性(1)〜(3)を有する非晶性ポリエステル系樹脂を合成することができる。ポリカルボン酸成分の含有量が50重量%を上回ると、必要酸価確保困難や分子量制御困難となるため、好ましくない。ポリカルボン酸成分の含有量が35重量%を下回ると、必要分子量確保が困難となるため、好ましくない。
非晶性ポリエステル系樹脂の合成に使用する触媒は、上述のように、硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含むものである。触媒は1種類の化合物であってもよいし、2種類以上の化合物の混合物であってもよい。硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含む触媒として、強酸化合物が挙げられる。具体的には、パラトルエンスルホン酸・1水和物、ビス(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−1−ブタンスルホニル)イミド、スカンジウム(III)トリフラート等が挙げられる。
ポリカルボン酸成分とポリオール成分と触媒との混合物中の触媒の含有量は、上述した硫黄元素およびフッ素元素の含有量の範囲などを考慮して適宜決められる。具体的には、触媒の含有量は、混合物全体の0.1〜2.0重量%であり、好ましくは、0.5〜1.5重量%である。触媒の含有量が1.0〜2.0重量%であると、硫黄元素およびフッ素元素の含有量を上述した範囲にすることができる。触媒の含有量が2.0重量%を上回ると、副反応進行による樹脂の着色のため、好ましくない。触媒の含有量が0.1重量%を下回ると、ポリエステル樹脂の分子量確保が困難となり、好ましくない。
混合物を溶解するための加熱温度は、モノマーとして使用するポリカルボン酸成分およびポリオール成分の種類および量などを考慮して適宜決められる。
モノマーの種類および配合比率を調整し、さらに、触媒の種類を調整することにより、ポリエステル樹脂の合成温度を低くすることができる。ポリエステル樹脂の合成温度は、上述のように、150℃以下であり、好ましくは、80〜100℃である。合成温度が150℃以下であると、ポリエステル樹脂合成時のエネルギー消費量を抑制することができる。合成温度が150℃を上回ると、ポリエステル樹脂合成時のエネルギー消費量が大きくなるため、好ましくない。合成温度が80℃を下回ると、ポリエステル樹脂の合成時間が長くなるため、好ましくない。
ポリエステル樹脂の合成時間は、合成温度や、モノマーとして使用するポリカルボン酸成分およびポリオール成分の種類および配合比率などを考慮して適宜決められる。
ウレタン伸長工程では、先ず、反応容器を常圧に戻した後、ポリエステル樹脂が形成された溶液に、ポリイソシアネート成分と有機溶媒とを添加する。
非晶性ポリエステル系樹脂の形成に使用可能なポリイソシアネート成分として、上述のように、一般的なポリイソシアネート化合物が挙げられる。具体例として、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等、およびこれらジイソシアネート化合物のヌレート化合物等が挙げられる。
ポリイソシアネート成分の添加量は、非晶性ポリエステル系樹脂の重量平均分子量やガラス転移温度などを考慮して適宜決められる。具体的には、ポリイソシアネート成分の添加量は、ポリカルボン酸成分とポリオール成分との合計重量に対して、3〜20重量%であり、好ましくは、5〜15重量%である。
ポリエステル樹脂をウレタン伸長するための反応温度は、物性確保に必要とされる反応時間などを考慮して適宜決められる。具体的には、反応温度は、60〜100℃であり、好ましくは、80〜100℃である。反応温度が60〜100℃であると、エネルギー消費を抑制しつつ必要物性確保が可能となる。反応温度が100℃を上回ると、エネルギー消費量が多くなるため、好ましくない。反応温度が60℃を下回ると、反応時間が長くなるため、経済的ではない。
ポリエステル樹脂をウレタン伸長するための反応時間は、反応温度や、モノマーとして使用するポリカルボン酸成分およびポリオール成分の種類および配合比率などを考慮して適宜決められる。
(1)脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が4.5〜5.8である。
(2)示差走査熱量測定によるガラス転移温度が50〜70℃である。
(3)ガラス転移温度における吸熱勾配が0.1〜1.0W/g・℃である。
(4)重量平均分子量が5000〜50000である。
この非晶性ポリエステル系脂ラテックス形成工程は、非晶性ポリエステル系樹脂を含む非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスを形成する工程である。
非晶性ポリエステル系樹脂を含む溶液中の非晶性ポリエステル系樹脂の含有量は、粘度などを考慮して適宜決められる。
非晶性ポリエステル系樹脂ラテックス形成工程で使用可能な有機溶媒として、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、および、それらの混合溶媒が挙げられる。
アルカリ性溶液は、非晶性ポリエステル系樹脂を含む溶液を中和するために添加される。非晶性ポリエステル系樹脂ラテックス形成工程で使用可能なアルカリ性溶液として、アンモニア水溶液、アミン化合物水溶液が挙げられる。アルカリ性溶液の添加量は、非晶性ポリエステル系樹脂を含む溶液の酸性度などを考慮して適宜決められる。
水の添加量は、得られるラテックスの粒子径などを考慮して適宜決められる。水の添加速度は、ラテックスの粒子径分布などを考慮して適宜決められる。
有機溶媒を除去するする方法として、減圧蒸留方法が挙げられる。
非晶性ポリエステル系樹脂ラテックス中の非晶性ポリエステル系樹脂の濃度は、ラテックス粘度、保存安定性、経済性などを考慮して適宜決められる。具体的には、非晶性ポリエステル系樹脂の濃度は、10〜50重量%であり、好ましくは、20〜40重量%である。
結晶性ポリエステル樹脂合成工程は、ポリカルボン酸成分とポリオール成分とを触媒の存在下で150℃以下の温度で脱水縮合して、結晶性ポリエステル樹脂を合成する工程である。
結晶性ポリエステル樹脂の合成に使用可能なポリカルボン酸成分として、上述のように、脂肪族ポリカルボン酸が挙げられる。具体例として、アジピン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸等が挙げられる。結晶性ポリエステル樹脂の合成に使用可能なポリオール成分として、上述のように、脂肪族ポリオールが挙げられる。具体例として、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂の合成に使用する触媒は、硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含むものである。触媒は1種類の化合物であってもよいし、2種類以上の化合物の混合物であってもよい。硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含む触媒として、上述のように、パラトルエンスルホン酸・1水和物、ドデシルベンゼンスルホン酸、ビス(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−1−ブタンスルホニル)イミド、スカンジウム(III)トリフラート等が挙げられる。
(a)示差走査熱量測定による融解時の吸熱量が2.0〜10.0W/gである。
(b)重量平均分子量が5000〜15000である。
(c)示差走査熱量測定における吸熱曲線において、昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が3〜5℃である。
(d)硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含有する。
(e)重量平均分子量1000以下の含有率が1〜10%未満である。
この結晶性ポリエステル脂ラテックス形成工程は、結晶性ポリエステル樹脂を含む結晶性ポリエステル樹脂ラテックスを形成する工程である。
結晶性ポリエステル樹脂を含む溶液中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、ラテックス粘度、保存安定性、経済性などを考慮して適宜決められる。
結晶性ポリエステル樹脂ラテックス形成工程で使用可能な有機溶媒として、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、および、それらの混合溶媒が挙げられる。
アルカリ性溶液は、結晶性ポリエステル樹脂を含む溶液を中和するために添加される。結晶性ポリエステル樹脂ラテックス形成工程で使用可能なアルカリ性溶液として、アンモニア水溶液、アミン化合物水溶液が挙げられる。アルカリ性溶液の添加量は、結晶性ポリエステル樹脂を含む溶液の酸性度などを考慮して適宜決められる。
水の添加量は、ラテックス粒子径などを考慮して適宜決められる。水の添加速度は、ラテックス粒度分布などを考慮して適宜決められる。
有機溶媒を除去するする方法として、減圧蒸留方法が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂ラテックス中の結晶性ポリエステル樹脂の濃度は、保存安定性,経済性などを考慮して適宜決められる。具体的には、結晶性ポリエステル樹脂の濃度は、10〜50重量%であり、好ましくは、20〜40重量%である。
この混合液形成工程は、少なくとも非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスと、結晶性ポリエステル樹脂ラテックスと、必要に応じて着色剤を含む着色剤分散液と、必要に応じて離型剤を含む分散液等とを混合して、混合液を形成する工程である。
以下、混合液形成工程を工程ごとに説明する。
着色剤分散液形成工程では、先ず、反応容器に、着色剤とアニオン性界面活性剤と分散媒体とを入れる。
この実施の形態の静電荷像現像用トナーに使用可能な着色剤として、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレトVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びこれらの混合物などが挙げられる。着色剤とアニオン性界面活性剤と分散媒体との混合物中の着色剤の含有量は、分散状態などを考慮して適宜決められる。
着色剤分散液形成工程で使用可能なアニオン性界面活性剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩等が挙げられる。着色剤とアニオン性界面活性剤と分散媒体との混合物中のアニオン性界面活性剤の含有量は、着色剤の分散状態等を考慮して適宜決められる。
着色剤分散液形成工程で使用可能な分散媒体として、ガラスビーズが挙げられる。着色剤とアニオン性界面活性剤と分散媒体との混合物中の分散媒体の含有量は、着色剤分散状態、分散時間などを考慮して適宜決められる。
混合物を分散処理する方法として、ミリングバスを用いる方法、超音波分散器を用いる方法、マイクロフルイダイザを用いる方法が挙げられる。
離型剤分散液形成工程では、先ず、反応容器に、離型剤とアニオン性界面活性剤と水とを入れる。
この実施の形態の静電荷像現像用トナーに使用可能な離型剤として、固形のパラフィンワックス、マイクロワツクス、ライスワツクス、脂肪酸アミド系ワックス、脂肪酸系ワックス、脂肪族モノケトン類、脂肪酸金属塩系ワックス、脂肪酸エステル系ワックス、部分ケン化脂肪酸エステル系ワックス、シリコーンワニス、高級アルコール、カルナウバワツクス等を挙げることができる。また、低分子量ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン等も用いることができる。離型剤とアニオン性界面活性剤と水との混合物中の離型剤の含有量は、分散状態などを考慮して適宜決められる。
離型剤分散液形成工程で使用可能なアニオン性界面活性剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩等が挙げられる。離型剤とアニオン性界面活性剤と水との混合物中のアニオン性界面活性剤の含有量は、分散状態などを考慮して適宜決められる。
離型剤とアニオン性界面活性剤と水との混合物中の水の含有量は、分散状態、保存性、経済性などを考慮して適宜決められる。
混合物を分散処理する方法として、ホモジナイザーを用いる方法が挙げられる。
混合工程では、先ず、反応容器に、非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスと結晶性ポリエステル樹脂ラテックスと水とを入れる。その後、非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスと結晶性ポリエステル樹脂ラテックスと水との混合物を撹拌しながら、その混合物中に、必要に応じて着色剤分散液と、必要に応じて離型剤分散液とを添加し、非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスと、結晶性ポリエステル樹脂ラテックスと、必要に応じて着色剤を含む着色剤分散液と、必要に応じて離型剤分散液とを含む混合液を形成する。
非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスの投入量は、トナー物性などを考慮して適宜決められる。
結晶性ポリエステル樹脂ラテックスの投入量は、トナー物性などを考慮して適宜決められる。
水の投入量は、混合物の粘度、経済性などを考慮して適宜決められる。
着色剤分散液の投入量は、トナー着色力などを考慮して適宜決められる。
離型剤分散液の投入量は、トナー物性などを考慮して適宜決められる。
この一次凝集粒子形成工程は、混合液に凝集剤を添加し、非晶性ポリエステル系樹脂と、結晶性ポリエステル樹脂と、必要に応じて着色剤と、必要に応じて離型剤とを凝集させて、一次凝集粒子を形成する工程である。
一次凝集粒子形成工程で使用可能な凝集剤として、鉄元素およびケイ素元素を含むものが挙げられる。鉄元素およびケイ素元素を含む凝集剤として、鉄系金属塩が挙げられる。具体的には、ポリシリカ鉄が挙げられる。
凝集剤の添加量は、上述した鉄元素および硫黄元素の含有量の範囲などを考慮して適宜決められる。具体的には、凝集剤の添加量は、混合液全体に対して、0.15〜1.5重量%であり、好ましくは、0.3〜1.0重量%である。凝集剤の添加量が0.15〜1.5重量%であると、鉄元素および硫黄元素の含有量を上述した範囲にすることができる。凝集剤の添加量が1.5重量%を上回ると、トナー物性が高くなりすぎるため、好ましくない。凝集剤の添加量が0.15重量%を下回ると、凝集性悪化によりトナー粒子を構成できなくなるため、好ましくない。
酸性溶液は、混合液を酸性にして、凝集反応を促進するために添加される。一次凝集粒子形成工程で使用可能な酸性溶液として、硝酸溶液、塩酸溶液が挙げられる。酸性溶液の添加量は、混合液のアルカリ度などを考慮して適宜決められる。
得られる一次凝集粒子の体積平均粒子径は、分散処理時の撹拌速度や溶液の昇温度速度や凝集反応時間などを調節することにより制御することができる。一次凝集粒子の体積平均粒子径は、トナー粒子径を考慮して適宜決められる。具体的には、一次凝集粒子の体積平均粒子径は2.5〜8.5μmであることが好ましく、より好ましくは、3.0〜4.5μmである。
凝集剤と酸性溶液とを添加後の溶液の昇温速度は、一次凝集粒子径を考慮して適宜決められる。
凝集剤と酸性溶液とを添加後の溶液を分散処理する方法として、ホモジナイザーを用いる方法が挙げられる。
この被覆凝集粒子形成工程は、一次凝集粒子の表面に非晶性ポリエステル系樹脂から形成される被覆層を設けて、被覆凝集粒子を形成する工程である。
非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスの添加量は、トナー物性などを考慮して適宜決められる。
凝集時間は、トナー粒子径を考慮して適宜決められる。
凝集を停止するために使用可能なアルカリ性溶液として、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液が挙げられる。アルカリ性溶液の添加量は、被覆凝集粒子分散液の酸性度などを考慮して適宜決められる。
この融合合一工程は、被覆凝集粒子を、非晶性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度よりも高い温度で融合合一させる工程である。
融合合一させる際の温度および時間は、トナー物性、形状、経済性などを考慮して適宜決められる。
トナー粒子分散液からトナー粒子を分離する方法として、ろ過等が挙げられる。
(A)鉄元素、珪素元素、硫黄元素およびフッ素元素からなる群から少なくとも鉄元素、珪素元素および硫黄元素を含んで選択される3種以上の元素を含む。
(B)鉄元素の含有量は1.0×103〜1.0×104ppmであり、珪素元素の含有量は1.0×103〜5.0×103ppmであり、硫黄元素の含有量は500〜3000ppmである。フッ素元素を含む場合、フッ素元素の含有量は1.0×103〜1.0×104ppmである。
(C)酸価が3〜25mgKOH/gである。
(D)体積平均粒子径が3〜9μmである。
(E)粒径3μm以下の粒子の存在量が3個数%以下である。
(F)粒径1μm以下の粒子の存在量に対する粒径3μm以下の粒子の存在量の比が2.0〜4.0である。
(G)被覆層の厚さが0.2〜1.0μmである。
この実施の形態の静電荷現像用トナーによれば、鉄元素、珪素元素、硫黄元素およびフッ素元素からなる群から少なくとも鉄元素、珪素元素および硫黄元素を含んで選択される3種以上の元素を含み、鉄元素の含有量が1.0×103〜1.0×104ppmであり、珪素元素の含有量が1.0×103〜5.0×103ppmであり、硫黄元素の含有量が500〜3000ppmであり、フッ素元素を含む場合、フッ素元素の含有量が1.0×103〜1.0×104ppmである。また、結着樹脂は、少なくとも非晶性ポリエステル系樹脂と結晶性ポリエステル樹脂からなる。非晶性ポリエステル系樹脂は、(1)脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が4.5〜5.8であり、(2)示差走査熱量測定によるガラス転移温度が50〜70℃であり、(3)ガラス転移温度における吸熱勾配が0.1〜1.0W/g・℃である。結晶性ポリエステル樹脂は、(a)示差走査熱量測定による融解時の吸熱量が2.0〜10.0W/gであり、(b)重量平均分子量が5000〜15000であり、(c)示差走査熱量測定における示差走査熱量曲線において、昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が3〜5℃であり、(d)硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含み、(e)重量平均分子量1000以下の含有率が1〜10%未満である。このため、低温定着性と保存性に優れ、トナー製造時のエネルギー消費量を抑制することのできる静電荷像現像用トナーを得ることができる。
脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比は、紫外線吸収スペクトルを分析することにより求めた。具体的には光透過率可視紫外分光器((株)日立製作所製U−3410)により、波長220−340nmの範囲における紫外線スペクトルを測定し、極小強度を示す2点(236nm−310nm)を結び基線する。極大吸光度(270nm付近)から基線に垂線を下ろしその垂線の長さを吸光度とし、既知濃度のフェノールより作成した検量線を用い芳香族部分のモル量を算出した。残りはすべて脂肪族部分として仮定し、脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比を求めた。
ガラス転移温度(℃)およびガラス転移温度における吸熱勾配(W/g・℃)は、ASTM D3418−08に規定された示差走査熱量計測定により得られた示差走査熱量曲線から求めた。具体的には、示差走査熱量計Q2000(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、第1の昇温工程として室温から150℃まで毎分10℃の速度で昇温を行い、5分間150℃で保持した後、液化窒素を用い、0℃まで毎分10℃の速度で降温した。5分間0℃で保持した後、第2の昇温工程として0℃から150℃まで毎分10℃の速度で再昇温し、得られた示差走査熱量曲線からガラス転移温度およびガラス転移温度における吸熱勾配を求めた。
結晶性ポリエステル樹脂の融解時の吸熱量(W/g)および昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差は、ASTM D3418−08に規定された示差走査熱量計測定(DSC)により得られた示差走査熱量曲線から求めた。具体的には、示差走査熱量計Q2000(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、第1の昇温工程として室温から150℃まで毎分10℃の速度で昇温を行い、5分間150℃で保持した後、液化窒素を用い、0℃まで毎分10℃の速度で降温した。5分間0℃で保持した後、第2の昇温工程として0℃から150℃まで毎分10℃の速度で再昇温し、得られた示差走査熱量曲線から結晶性ポリエステル樹脂の融解時の吸熱量および昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差を求めた。
重量平均分子量および重量平均分子量1000以下の含有率は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定により求めた。具体的には、Waters e2695(日本ウォーターズ社製)を測定装置として使用し、Inertsil CN−3 25cm 2連(ジーエルサイエンス社製)をカラムとして使用した。また、ポリエステル樹脂30mgをテトラヒドロフラン(THF)(安定剤含有、和光純薬工業社製)20mLに投入し1時間攪拌後、0.2μmフィルターで濾過したろ液を、試料として使用した。テトラヒドロフラン(THF)試料溶液を測定装置に20μL注入し、40℃、流速1.0mL/分の条件で測定した。
鉄元素、珪素元素、硫黄元素およびフッ素元素の含有量は、蛍光X線分析法により求めた。具体的には、蛍光X線分析装置 EDX−720(島津製作所社製)を測定装置として使用し、X線管電圧50kV、サンプル成形量30.0gの条件で測定した。蛍光X線測定により導出された定量結果からの強度(cps/μA)を利用し、各元素の含有量を求めた。
酸価(mgKOH/g)は、JIS K 0070−1992「化学製品の酸価、けん化価、エステル価、よう素価、水酸基価及びけん化物の試験方法」において規定された酸価測定方法の中和滴定法に従って求めた。
水酸基価(mgKOH/g)は、JIS K 0070−1992「化学製品の酸価、けん化価、エステル価、よう素価、水酸基価及びけん化物の試験方法」において規定された水酸基価測定方法の中和滴定法に従って求めた。
体積平均粒子径は、細孔電気抵抗法により測定した。具体的には、コールターカウンター(ベックマンコールター社製)を測定装置として使用し、ISOTON II(ベックマンコールター社製)を電解液として使用し、アパチャー径100μmのアパチャーチューブを使用して、測定粒子数30000の条件で測定した。測定された粒子の粒度分布を基にして、分割された粒度範囲に含まれる粒子が占める体積を小径側から累積していき、累積50%となる粒子径を体積平均粒子径Dv50とした。
粒径3μm以下の粒子の存在量は、細孔電気抵抗法により測定した。具体的には、コールターカウンター(ベックマンコールター社製)を測定装置として使用し、ISOTON II(ベックマンコールター社製)を電解液として使用し、アパチャー径100μmのアパチャーチューブを使用して、測定粒子数30000の条件で測定した。測定された粒子の粒度分布を基にして、粒径3μm以下の粒子の個数%を粒径3μm以下の粒子の存在量とした。
粒径1μm以下の粒子の存在量は、動的光散乱法により測定した。具体的には、ナノトラック粒子径分布測定装置(日機装社製)を測定装置として使用した。測定された粒子の粒度分布を基にして、粒径1μm以下の粒子の個数%を粒径1μm以下の粒子の存在量とした。
ベルトタイプ定着器(三星電子社製のカラーレーザ660モデル(商品名)の定着器)を使用して、100%ソリッドパターンのテスト用未定着画像を、60g紙(Boise社製のX−9(商品名))のテスト用紙に、定着速度160mm/秒、定着時間0.08秒の条件で定着させた。テスト用未定着画像の定着は、100℃から180℃の範囲における5℃間隔の各温度で行った。
定着された画像の初期の光学密度(OD)を測定した。その後、画像部位に3M 810テープを付け、500gの錘を5回往復動させた後、テープを除去した。その後、テープ除去後の光学密度(OD)を測定した。
以下の式で求められる定着性(%)が90%以上となる最も低い温度を定着温度(℃)とした。
定着性(%)=(テープ除去後の光学密度/初期の光学密度)×100
トナーを40℃相対湿度95%(高温高湿)の環境に10日間放置後、上述した<定着性評価>で説明した方法と同じ方法により、定着性(%)を求めた。定着性(%)が90%以上となる最も低い温度を長期保存後定着温度(℃)とした。
トナー100gを、ミキサ(Daewha TECH社製のKM−LS2K(商品名))内に投入した後、外添剤として、NX−90(日本アエロジル社製)0.5g、RX−200(日本アエロジル社製)1.0gおよびSW−100(チタン工業社製)0.5gを添加した。その後、8000rpmの撹拌速度で4分間撹拌することによって、外添剤をトナー粒子に付着させた。その後、外添剤が付着したトナーを、現像機(三星電子社製のカラーレーザ660モデル(商品名)の現像機)に投入し、恒温恒湿オーブンを用いて、温度23℃、相対湿度55%(常温常湿)の環境で2時間保管した後、さらに、温度40℃、相対湿度90%(高温高湿)の環境で48時間保管した。
この条件で保管した後、現像機内のトナーのケーキングの有無を目視で観察し、さらに、100%ソリッドパターンを出力し、出力された画像を目視で観察し、以下のように保存性を評価した。
○:画像良好、ケーキングなし
△:画像不良、ケーキングなし
×:ケーキング発生
60mlのガラス容器に、磁性体キャリア(KDK社製のモデルSY129(商品名))28.5g、トナー1.5gを入れた。その後、温度23℃、相対湿度55%(常温常湿)の環境でタービュラミキサを使用して撹拌した。所定の撹拌時間毎に電界分離法によりトナーの帯電量を測定することにより、撹拌時間とトナーの帯電量との関係を示す帯電飽和曲線を作成し、以下のように帯電性を評価した。
○:帯電飽和曲線が滑らかであり、飽和帯電後、その変動幅が微小である場合
△:帯電飽和曲線が若干跳ね上がるか、または、飽和帯電後、その変動幅が若干(最大30%)ある場合
×:帯電が飽和しないか、または、飽和帯電後、その変動幅が大きい(30%以上)場合
<エステル化工程>
還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置が取り付けられた500ミリリットルのセパラブルフラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物(アデカ社製のアデカポリエーテルBPX−11(商品名))100gと、無水マレイン酸(MA(略称)、アデカ社製)34.74gと、パラトルエンスルホン酸・1水和物(PTSA(略称)、和光純薬社製)0.98gとを投入した。その後、フラスコ内に窒素を導入し、フラスコ内を攪拌装置で撹拌しながら、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物と無水マレイン酸とパラトルエンスルホン酸・1水和物との混合物を70℃に加熱して溶解した。その後、フラスコ内を撹拌しながら、フラスコ内の混合溶液を97℃に昇温した。その後、フラスコ内を真空(10mPa・s以下)にし、フラスコ内を撹拌しながら、97℃で45時間、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物と無水マレイン酸との脱水縮合反応を行い、ポリエステル樹脂を形成した。
エステル化工程で形成されたポリエステル樹脂をフラスコから一部取り出し、物性を確認した。
得られたポリエステル樹脂は、水酸基価が53.00mgKOH/gであり、酸価が10.56mgKOH/gであり、重量平均分子量が4050であった。
フラスコ内を常圧に戻した後、フラスコに、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI(略称)、和光純薬製)9.06gと、トルエン(和光純薬製)28.96gとを添加した。その後、フラスコ内に窒素を導入し、フラスコ内を撹拌しながら、97℃で、未反応のジフェニルメタンジイソシアネートがなくなるまで、エステル化工程で得られたポリエステル樹脂とジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させ、ウレタン伸長済みポリエステル樹脂を形成した。未反応のジフェニルメタンジイソシアネートがなくなったことは、フラスコから溶液を一部取り出し、その溶液を赤外分光光度計で測定し、2275cm−1近辺のイソシアネート由来のピークがなくなることにより確認した。
ウレタン伸長工程で得られたウレタン伸長済みポリエステル樹脂が形成された溶液からトルエンを蒸発させることにより、非晶性ポリエステル系樹脂MPA−1を得た。
製造例2〜12では、表1に示すように製造条件を変更した以外は、製造例1と同様にして、非晶性ポリエステル系樹脂MPA−2〜MPA−12を得た。
なお、表1中、「BPX−11」はビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物の投入量を示し、「MA」は無水マレイン酸の投入量を示し、「PanH」は無水フタル酸の投入量を示し、「PTSA」はパラトルエンスルホン酸・1水和物の投入量を示し、「Nf2NH」はビス(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−1−ブタンスルホニル)イミドの投入量を示し、「TBT」はテトラ−n−ブトキシチタンの投入量を示す。また、表1中、上側の「反応温度」および「反応時間」はエステル化工程における反応温度および反応時間を示す。また、上側の「Mw」はエステル化工程で得られたポリエステル樹脂の重量分子量を示し、「OHV」はエステル化工程で得られたポリエステル樹脂の水酸基価を示し、上側の「AV」はエステル化工程で得られたポリエステル樹脂の酸価を示す。また、下側の「反応温度」はウレタン伸長工程における反応温度を示す。また、「芳香族/脂肪族比」はウレタン伸長工程で得られたポリエステル樹脂の脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比を示し、下側の「AV」はウレタン伸長工程で得られたポリエステル樹脂の酸価を示し、「Mw」はウレタン伸長工程で得られたポリエステル樹脂の重量平均分子量を示し、「Tg」はウレタン伸長工程で得られたポリエステル樹脂のガラス転移温度を示し、「吸熱勾配」はウレタン伸長工程で得られたポリエステル樹脂のガラス転移温度における吸熱勾配を示す。
3リットルの二重ジャケット反応容器に、製造例1で得られた非晶性ポリエステル系樹脂MPA−1 500gと、メチルエチルケトン(MEK(略称))600gと、イソプロピルアルコール(IPA(略称))100gとを投入した。その後、約30℃の環境下で、反応容器内を半月型インペラを用いて撹拌しながら、製造例1で得られた非晶性ポリエステル系樹脂MPA−1を、メチルエチルケトンとイソプロピルアルコールとの混合溶媒に溶解した。その後、反応容器内を撹拌しながら、反応容器に、5%アンモニア水溶液30gを徐々に添加し、続けて、水1500gを20g/分の速度で添加し、乳化液を形成した。その後、非晶性ポリエステル系樹脂MPA−1が20重量%の濃度になるまで、減圧蒸留方法により、乳化液からメチルエチルケトンとイソプロピルアルコールとの混合溶媒を除去し、非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスLMPA−1を得た。
製造例14〜24では、製造例13と同様にして、製造例2〜12で得られた非晶性ポリエステル系樹脂MPA−2〜12を用いて、非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスLMPA−2〜LMPA−12を得た。
500ミリリットルのセパラブルフラスコに、1,9−ノナンジオール(和光純薬社製)198.8gと、ドデカン二酸(和光純薬社製)250.8gと、パラトルエンスルホン酸・1水和物(PTSA(略称)、和光純薬社製)0.45gとを投入した。その後、フラスコ内に窒素を導入し、フラスコ内を攪拌装置で撹拌しながら、1,9−ノナンジオールとドデカン二酸とパラトルエンスルホン酸・1水和物との混合物を80℃に加熱して溶解した。その後、フラスコ内を撹拌しながら、フラスコ内の混合溶液を97℃に昇温した。その後、フラスコ内を真空(10mPa・s以下)にし、フラスコ内を撹拌しながら、97℃で5時間、1,9−ノナンジオールとドデカン二酸との脱水縮合反応を行い、結晶性ポリエステル樹脂C−1を得た。
製造例26〜30では、表2に示すように製造条件を変更した以外は、製造例25と同様にして、結晶性ポリエステル樹脂C−2〜C−6を得た。
3リットルの二重ジャケット反応容器に、結晶性ポリエステル樹脂C−1 400gと、メチルエチルケトン(MEK(略称))300gと、イソプロピルアルコール(IPA(略称))100gとを投入した。その後、約30℃の環境下で、反応容器内を半月型インペラを用いて撹拌しながら、結晶性ポリエステル樹脂C−1を、メチルエチルケトンとイソプロピルアルコールとの混合溶媒に溶解した。その後、反応容器内を撹拌しながら、反応容器に、5%アンモニア水溶液30gを徐々に添加し、続けて、水2500gを20g/分の速度で添加し、乳化液を形成した。その後、結晶性ポリエステル樹脂C−1が20重量%の濃度になるまで、減圧蒸留方法により、乳化液からメチルエチルケトンとイソプロピルアルコールとの混合溶媒を除去し、結晶性ポリエステル樹脂ラテックスLC−1を得た。
製造例32〜36では、製造例31と同様にして、製造例26〜30で得られた結晶性ポリエステル樹脂C−2〜C−6を用いて、結晶性ポリエステル樹脂ラテックスLC−2〜LC−6を得た。
ミリングバスに、シアン顔料(PB 15:3(C.I.番号))60gと、アニオン性反応性界面活性剤(第一工業製薬社製のHS−10(商品名))10gと入れ、さらに、直径0.8〜1mmのガラスビーズ400gを投入した。その後、常温でミリングバス内をミリングして、着色剤分散液を得た。
反応容器に、パラフィンワックス(日本精蝋社製のHNP−9(商品名))270gと、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、Dowfax2A1(商品名))2.7gと、イオン交換水400gとを投入した。その後、反応容器内を110℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製のウルトラタラックスT50(商品名))を用いて分散した後、さらに、高圧ホモジナイザ(吉田機械興業社製のNanoVater NVL−ES008(商品名))を用いて分散して、離型剤分散液を得た。
3リットルの反応容器に、非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスLMPA−1 600gと、結晶性ポリエステル樹脂ラテックスLC−1 100gと、脱イオン水560gとを投入した。その後、反応容器内を撹拌しながら、反応容器に、製造例37で得られた着色剤分散液70gと製造例38で得られた離型剤分散液80gとを添加し、さらに、濃度0.3Nの硝酸30gとポリシリカ鉄PSI−100(水道機工社製)25gとを添加した。その後、反応容器内をホモジナイザー(IKA社製のウルトラタラックスT50(商品名))を用いて撹拌しながら、フラスコ内の混合溶液を1℃/分の速度で50℃に昇温し、さらに、非晶性ポリエステル系樹脂MPA−1と結晶性ポリエステル樹脂C−1と着色剤と離型剤とが凝集して所定の体積平均粒子径の一次凝集粒子が得られるまで、0.03℃/分の速度で昇温し、体積平均粒子径が5.1μmの一次凝集粒子を形成した。一次凝集粒子が所定の体積平均粒子径になったことは、反応容器から混合溶液を一部取り出し、その溶液に含まれる一次凝集粒子を分析することにより確認した。
その後、反応容器内を撹拌しながら、反応容器に、非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスLMPA−1 300gを添加し、30分間、一次凝集粒子と非晶性ポリエステル系樹脂MPA−1とを凝集させ、一次凝集粒子の外表面に非晶性ポリエステル系樹脂MPA−1からなる被覆層を形成し、被覆凝集粒子を得た。その後、反応容器に、濃度0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加し、反応容器内の混合溶液のpHを9.5に調整した。20分後、反応容器内の混合溶液を85℃に昇温し、2時間、被覆凝集粒子内の粒子を融合合一させて、外表面に被覆層を備えたトナー粒子を形成した。
その後、反応容器内の混合溶液を28℃以下に冷却した後、ろ過することによって、トナー粒子を回収し、その後、乾燥することよって、静電荷現像用トナー1を得た。
得られた静電荷現像用トナー1は、定着温度が120℃であり、長期保存後定着温度が125℃であった。このため、製造当初の定着温度と長期保存後定着温度との差は5℃であった。また、保存性評価は○であり、帯電性評価は○であった。
実施例2〜12および比較例1〜7では、表3示すように製造条件を変更した以外は、実施例1と同様にして、静電荷現像用トナー2〜19を得た。ただし、実施例2〜12および比較例1〜7では、一次凝集粒子の体積平均粒子径は4〜5μmの間の値であった。また、トナー粒子を形成する際の融合合一反応時の混合溶液のpHは7.5〜9.0の間の値であり、融合合一反応温度は80〜90℃の間の温度であり、融合合一反応時間は3〜5時間の間の時間であった。また、被覆層の厚さは0.2〜1μmの間の値であった。
また、比較例4の静電荷現像用トナー16は、定着温度が135℃であり、130℃を超えているため、低温定着性が劣っている。これは、(1)静電荷現像用トナー16中の硫黄元素の含有量が110.6ppmであり、500ppm未満であること、(2)一次凝集粒子の形成時に用いた非晶性ポリエステル系樹脂MPA−12の、脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が5.9であり、5.8を超えていること、(3)一次凝集粒子の形成時に用いた非晶性ポリエステル系樹脂MPA−12の、ガラス転移温度における吸熱勾配が0.09W/g・℃であり、0.1W/g・℃未満であることに起因すると考えられる。
また、比較例6の静電荷現像用トナー18は、定着温度が135℃であり、130℃を超えているため、低温定着性が劣っている。これは、一次凝集粒子の形成時に用いた結晶性ポリエステル樹脂C−5の重量平均分子量が21000であり、15000を超えていることに起因すると考えられる。
また、比較例5の静電荷現像用トナー17は、定着温度が120℃であり、130℃以下であるため、製造当初は低温定着性に優れいている。しかしながら、長期保存後定着温度が製造当初の定着温度よりも20℃上がって140℃となり、長期保存後では低温定着性が大きく低下する。これは、(1)一次凝集粒子の形成時に用いた結晶性ポリエステル樹脂C−4の昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が7.0℃であり、5℃を超えていること、(2)一次凝集粒子の形成時に用いた結晶性ポリエステル樹脂C−4が触媒由来の硫黄元素およびフッ素元素を含んでいないこと、(3)一次凝集粒子の形成時に用いた結晶性ポリエステル樹脂C−4の重量平均分子量1000以下の含有率が10.4%であり、10.0%以上であることに起因すると考えられる。
また、比較例3の静電荷現像用トナー15は、保存性評価が×であり、保存性が劣っている。これは、静電荷現像用トナー15中の硫黄元素の含有量が396.6ppmであり、500ppm未満であることに起因すると考えられる。また、静電荷現像用トナー15の、粒径1μm以下の粒子の存在量に対する粒径3μm以下の粒子の存在量の比が1.22であり、2.0未満であることも、保存性が劣っている一因であると考えられる。
また、比較例7の静電荷現像用トナー19は、保存性評価が×であり、保存性が劣っている。これは、(1)一次凝集粒子の形成時に用いた結晶性ポリエステル樹脂C−6の重量平均分子量が3700であり、5000未満であること、(2)一次凝集粒子の形成時に用いた結晶性ポリエステル樹脂C−6のの昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が5.3℃であり、5℃を超えていること、(3)一次凝集粒子の形成時に用いた結晶性ポリエステル樹脂C−6の重量平均分子量1000以下の含有率が19.3%であり、10.0%以上であることに起因すると考えられる。
また、比較例1の静電荷現像用トナー13は、帯電性評価が×であり、トナーとして使用するのに適切な帯電性を示さない。これは、静電荷現像用トナー13の酸価が25.3であり、25mgKOH/gを超えている事に起因していると考えられる。
Claims (6)
- 少なくとも結着樹脂を備える静電荷現像用トナーにおいて、
鉄元素、珪素元素、硫黄元素およびフッ素元素からなる群から少なくとも鉄元素、珪素元素および硫黄元素を含んで選択される3種以上の元素を含み、
前記鉄元素の含有量が1.0×103〜1.0×104ppmであり、前記珪素元素の含有量が1.0×103〜5.0×103ppmであり、前記硫黄元素の含有量が500〜3000ppmであり、前記フッ素元素を含む場合、前記フッ素元素の含有量が1.0×103〜1.0×104ppmであり、
前記結着樹脂は、少なくとも非晶性ポリエステル系樹脂と結晶性ポリエステル樹脂からなり、
前記非晶性ポリエステル系樹脂は、
(1)脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が4.5〜5.8であり、
(2)示差走査熱量測定によるガラス転移温度が50〜70℃であり、
(3)前記ガラス転移温度における吸熱勾配が0.1〜1.0W/g・℃であり、
前記結晶性ポリエステル樹脂は、
(a)示差走査熱量測定による融解時の吸熱量が2.0〜10.0W/gであり、
(b)重量平均分子量が5000〜15000であり、
(c)示差走査熱量測定における示差走査熱量曲線において、昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が3〜5℃であり、
(d)硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含み、
(e)重量平均分子量1000以下の含有率が1〜10%未満である
ことを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 - 外表面に被覆層を備え、
前記被覆層は、少なくとも前記非晶性ポリエステル系樹脂から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 - 前記被覆層は、0.2〜1.0μmの厚さを有することを特徴とする請求項1または2に記載の静電荷現像用トナー。
- 3〜25mgKOH/gの酸価を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の静電荷現像用トナー。
- 3〜9μmの体積平均粒子径を有し、
個数平均粒径で3μm以下の粒子の存在量が3個数%以下であり、
個数平均粒径で1μm以下の粒子の存在量に対する前記個数平均粒径で3μm以下の粒子の存在量の比が2.0〜4.0であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。 - 少なくとも結着樹脂を備える静電荷現像用トナーの製造方法において、
ポリカルボン酸成分とポリオール成分とを触媒の存在下で150℃以下の温度で脱水縮合し、脱水縮合により得られた樹脂をウレタン伸長して、非晶性ポリエステル系樹脂を合成する非晶性ポリエステル系樹脂合成工程と、
前記非晶性ポリエステル系樹脂のラテックスを形成する非晶性ポリエステル系樹脂ラテックス形成工程と、
脂肪族ポリカルボン酸成分と脂肪族ポリオール成分とを触媒の存在下で100℃以下の温度で脱水縮合し、結晶性ポリエステル樹脂を合成する結晶性ポリエステル樹脂合成工程と、
前記結晶性ポリエステル樹脂のラテックスを形成する結晶性ポリエステル樹脂ラテックス形成工程と、
少なくとも前記非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスと前記結晶性ポリエステル樹脂ラテックスとを混合して、混合液を形成する混合液形成工程と、
前記混合液に凝集剤を添加し、前記非晶性ポリエステル系樹脂と前記結晶性ポリエステル樹脂とを凝集させて、一次凝集粒子を形成する一次凝集粒子形成工程と、
前記一次凝集粒子の表面に、前記非晶性ポリエステル系樹脂から形成される被覆層を設けて、被覆凝集粒子を形成する被覆凝集粒子形成工程と、
前記被覆凝集粒子を、前記非晶性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度よりも高い温度で融合合一させる融合合一工程とを含み、
前記非晶性ポリエステル系樹脂は、
(1)脂肪族部分に対する芳香族部分のモル比が4.5〜5.8であり、
(2)示差走査熱量測定によるガラス転移温度が50〜70℃であり、
(3)前記ガラス転移温度における吸熱勾配が0.1〜1.0W/g・℃であり、
前記結晶性ポリエステル樹脂は、
(a)示差走査熱量測定による融解時の吸熱量が2.0〜10.0W/gであり、
(b)重量平均分子量が5000〜15000であり、
(c)示差走査熱量測定における示差走査熱量曲線において、昇温時吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が3〜5℃であり、
(d)硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含み、
(e)重量平均分子量1000以下の含有率が1〜10%未満であり、
前記触媒は、硫黄元素およびフッ素元素から少なくとも硫黄元素を含んで選択される1種以上の元素を含み、
前記凝集剤は、鉄元素及びケイ素元素を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
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