JP2016151549A - 塩化ナトリウムの濃度分析方法、塩化ナトリウムの濃度分析計及び次亜塩素酸ナトリウム分析計 - Google Patents

塩化ナトリウムの濃度分析方法、塩化ナトリウムの濃度分析計及び次亜塩素酸ナトリウム分析計 Download PDF

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Abstract

【課題】次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる塩化ナトリウムの濃度を高い精度で分析することができる塩化ナトリウムの濃度分析方法を提供する。【解決手段】次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる塩化ナトリウムの濃度分析方法であって、試料に過酸化水素水を添加することなく、塩素イオンを銀滴定し、滴定の終点を電気滴定により検出する。銀滴定には、硝酸銀溶液を用い、電気滴定には指示電極及び参照電極を用いた電位差滴定を使用することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる塩化ナトリウムの濃度を分析する濃度分析方法、濃度分析計及び次亜塩素酸ナトリウム分析計に関する。
殺菌剤、消毒剤等として広く使用されている次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、一般的には苛性ソーダ(水酸化ナトリウム水溶液)に塩素ガスを吹き込み、これらを反応させ製造される。このときの反応は、式(1)で示され、塩化ナトリウムが副生する。また反応時に苛性ソーダは、過剰に供給されるため、水溶液中には約13重量%の次亜塩素酸ナトリウムの他、約11重量%の塩化ナトリウム、約3重量%の苛性ソーダが含まれる。
2NaOH+Cl2→NaClO+NaCl+H2O・・・(1)
近年では、塩化ナトリウムの含有量を1重量%程度まで低下させた高品位次亜塩素酸ナトリウム水溶液(低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液)も市販されている。この低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、上記次亜塩素酸ナトリウム水溶液を遠心分離し、塩化ナトリウムを取り除くことで得られる。この他、低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法については、多くの方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造工程では、品質管理のために(1)有効塩素(2)塩化ナトリウム(3)水酸化ナトリウムについて濃度測定が行われている。有効塩素及び塩化ナトリウムの濃度測定に関しては、通常、日本水道協会規格に規定された方法(例えば非特許文献1参照)が用いられる。水酸化ナトリウムの濃度については、有効塩素を過酸化水素水で分解した後、硝酸で中和滴定し求められる。
日本水道協会規格に規定された有効塩素の測定法は、酸性にした試料にヨウ化カリウムを加え、ヨウ素を遊離させ、でんぷん溶液を指示薬としてチオ硫酸ナトリウムで滴定し、有効塩素の含有量を求める。日本水道協会規格に規定された塩化ナトリウムの測定法のうち滴定法は、試料中の有効塩素を過酸化水素水で分解した後、硝酸で中和し、クロム酸カリウム溶液を指示薬として硝酸銀溶液で滴定して得た塩化物イオン量から塩化ナトリウムの含有量を求める。
特開平6−345411号公報
日本水道協会,水道用次亜塩素酸ナトリウム JWWA K 120:2008−2
近年、有効塩素の濃度等の分析精度向上が求められているが、従来の分析方法を踏襲する限りにおいては自ずと限界がある。例えば、従来の塩化ナトリウムの分析法は、有効塩素を過酸化水素水で分解するため、このとき生成する塩化ナトリウム(前処理生成塩化ナトリウム)の量が分析精度に影響する。特に、低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液では、前処理生成塩化ナトリウムに比較して溶液に含まれる塩化ナトリウムの濃度が低いため、次亜塩素酸ナトリウムの分析精度が塩化ナトリウム濃度の分析値に大きく影響する。
本発明の目的は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる塩化ナトリウムの濃度を高い精度で分析することができる塩化ナトリウムの濃度分析方法及び濃度分析計、さらには有効塩素、水酸化ナトリウムの分析も可能な次亜塩素酸ナトリウム分析計を提供することである。
本発明は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる塩化ナトリウムの濃度分析方法であって、試料に過酸化水素水を添加することなく、塩素イオンを銀滴定し、滴定の終点を電気滴定により検出することを特徴とする塩化ナトリウムの濃度分析方法である。
本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法において、前記銀滴定が、硝酸銀溶液を用いた銀滴定であり、前記電気滴定が、指示電極及び参照電極を用いた電位差滴定であり、前記指示電極に塩素イオン電極又は銀イオン電極を用いることを特徴とする。
本発明は、前記塩化ナトリウムの濃度分析方法を用いた塩化ナトリウムの濃度分析計であって、少なくとも、前記銀滴定を行う滴定手段と、滴定の終点を検出する電気滴定手段と、を備えることを特徴とする塩化ナトリウムの濃度分析計である。
本発明は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液中の有効塩素、塩化ナトリウム、及び水酸化ナトリウムの各濃度を自動で分析する次亜塩素酸ナトリウム分析計であって、有効塩素の濃度を分析する有効塩素濃度分析手段と、少なくとも銀滴定を行う滴定手段と滴定の終点を検出する電気滴定手段とを備え、前記塩化ナトリウムの濃度分析方法を用いて塩化ナトリウムの濃度を分析する塩化ナトリウム濃度分析手段と、水酸化ナトリウムの濃度を分析する水酸化ナトリウム濃度分析手段と、前記各分析手段の動作を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする次亜塩素酸ナトリウム分析計である。
本発明の次亜塩素酸ナトリウム分析計において、前記有効塩素濃度分析手段は、酸性にした試料にヨウ化カリウムを加え、ヨウ素を遊離させ、チオ硫酸ナトリウムで滴定し、ORP電極を用いて電位差滴定により滴定の終点を検出し、前記水酸化ナトリウム濃度分析手段は、試料中の有効塩素を過酸化水素水で分解した後、酸で中和滴定し、pH計により滴定の終点を検出することを特徴とする。
本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法は、従来の試料中の有効塩素を過酸化水素水で分解した後、硝酸銀溶液で滴定する方法と異なり、試料に過酸化水素水を添加することなく塩素イオンを銀滴定するので、前処理生成塩化ナトリウムの影響を受けることがなく塩化ナトリウムの濃度を高い精度で分析することができる。また本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法では、前処理生成塩化ナトリウムが生成しないため滴定に要する銀イオンの量が少なく、経済的である。また本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法は、従来の分析方法に比較して分析時間を短縮することができる。また本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法は、工程が単純なため装置化が容易である。
本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法を用いた本発明の塩化ナトリウムの濃度分析計及び次亜塩素酸ナトリウム分析計を使用することで、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる塩化ナトリウムの濃度を高い精度で、安価に、また短時間内に分析することができる。
本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法を用い濃度を算出するフローチャートである。 本発明の実施の一形態としての次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1の概略構成図である。
本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる塩化ナトリウムの濃度分析方法であって、試料に過酸化水素水を添加することなく、塩素イオンを銀滴定し、滴定の終点を電気滴定により検出する。
以下、本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法の詳細を、日本水道協会規格に規定された滴定法(以下、従来法と記す)と対比しつつ説明する。
本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法は、特定の次亜塩素酸ナトリウム水溶液に限定されることなく幅広い次亜塩素酸ナトリウム水溶液を対象とすることができる。よって塩化ナトリウムの濃度が約13重量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液、塩化ナトリウムの濃度が1重量%以下の低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる塩化ナトリウムの濃度を算出することができる。また次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる有効塩素及び水酸化ナトリウムの濃度も特に限定されるものではない。
低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液の場合、含まれる塩化ナトリウムの濃度が低いため高い分析精度が求められるが、本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法は、分析精度が高いため、低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる塩化ナトリウムの濃度分析に好適に使用することができる。
分析試料である次亜塩素酸ナトリウム水溶液の採取量は、特に限定されるものではない。よって塩化ナトリウムの濃度が低い場合には、採取量を多くし分析精度向上を図ればよい。採取量を多くすることは分析精度の向上の点において望ましいが、一方で、銀滴定で使用する薬剤の使用量及び排液の量が多くなりコスト増となる。また採取量を多くすると、本塩化ナトリウムの濃度分析方法を装置化する際に装置が大型化する。以上のことから採取量は、0.1〜5mlとすることが好ましい。
銀滴定の方法は、特に限定されるものではなく、硝酸銀溶液を使用する方法、銀を電解し発生した銀イオンを使用する方法等がある。試料に過酸化水素水を添加することなく、塩素イオンを銀滴定により定量する場合、当然、試料には次亜塩素酸ナトリウムが含まれたままであるが、次亜塩素酸ナトリウムが銀滴定に悪影響を及ぼすことはない。この点は、後述の実施例に記載の通りである。
水酸化ナトリウムの含有量が多い次亜塩素酸ナトリウム水溶液、例えば水酸化ナトリウムを30重量%程度含む次亜塩素酸ナトリウム水溶液を試料とするような場合には、銀滴定に先立ち、酸を添加し中和することが好ましい。但し、この場合であっても銀滴定に先立ち、試料に過酸化水素水を添加する必要はない。
銀滴定の終点は、電気滴定により検出する。電気滴定は、電気化学的あるいは電気的な現象を利用して滴定の終点を定めるものであり、電位差滴定、電流滴定、電量滴定等を使用することができる。中でも指示電極と参照電極とを使用した電位差滴定が好ましい。電位差滴定に使用する指示電極は、塩素イオン電極又は銀イオン電極を使用することができる。
塩素イオン電極を使用した電位差滴定の終点の検出方法の一例を示す。単位滴定量毎の塩素イオン電位の変化量を監視し、その値が最大値を超えて3回滴定をした時点で滴定操作を終了する。変化量が最大時の滴定量、塩素イオン電位、及び前後3点計4点の滴定量、塩素イオン電位より3次式を算出する。この3次式を2度微分して当量点の滴定量を算出する。
試料中の塩化ナトリウムの濃度は、銀滴定に要した銀イオンの量から容易に求めることができる。例えば0.01M硝酸銀溶液を使用した銀滴定の場合、試料中の塩化ナトリウムの濃度A3は、式(2)より算出することができる。
A3=a3×58.44×10-3/V/ρ・・・(2)
ここに A3:塩化ナトリウム濃度(wt%)
a3:滴定に要した0.01Mの硝酸銀溶液(mL)
V:試料量(mL)
ρ:試料の比重
図1に、本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法を用い濃度を算出するまでの具体的な手順を示した。ここでは硝酸銀溶液を用い、電位差滴定より終点を検出する。ここに示す数値は、代表例であり、本発明はこの数値に限定されるものでない。なお、併せて従来法の手順も示した。
本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法は、まず純水20mLを100mLのビーカーに取り、スターラーで撹拌し、ここに採取した試料0.2mLを加える(ステップA1)。さらに純水を加え、50mLとする(ステップA2)。
続いて0.01Mの硝酸銀溶液で滴定する(ステップA3)。単位滴定量毎の塩素イオン電位の変化量を監視し、その値が最大値を超えて3回滴定をした時点で滴定操作を終了する(ステップA4)。変化量が最大時の滴定量、塩素イオン電位、及び前後3点計4点の滴定量、塩素イオン電位より3次式を算出し、この3次式を2度微分して当量点の滴定量を算出し、式(2)を用いて試料中の塩化ナトリウムの濃度A3を算出する(ステップA5)。
従来法の具体的な手順は、以下の通りである。
試料20mLを正確に採取し、100mLのビーカーに移し入れる(ステップB1)。続いて過酸化水素水(1+9)2.5mLを先の試料に加え、泡が出なくなるまで撹拌する(ステップB2)。その後少量の水を加え約10分間煮沸する(ステップB3)。放冷後、試験溶液を白磁皿に移し入れ(ステップB4)、フェノールフタレイン溶液を2〜3滴加え、液の紅色が無色になるまで硝酸(1+50)を加える(ステップB5)。
続いて、クロム酸カリウム溶液(50g/L)を0.2mL加え、0.1mol/Lの硝酸銀溶液で滴定し(ステップB6)、液の色が微橙色になった時点を終点とする(ステップB7)。式(3)を用いて試料中の塩化ナトリウムの濃度Fを算出する(ステップB8)。なお、式(3)を用いて試料中の塩化ナトリウムの濃度Fを算出するには、試料に含まれる有効塩素濃度が必要である。
Figure 2016151549
本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法と従来法との最大の相違は、有効塩素を過酸化水素水で分解する工程の有無にある。有効塩素を過酸化水素水で分解する工程を備えるか否かは、塩化ナトリウムの濃度分析精度に大きく影響する。
以下に、前処理生成塩化ナトリウムが分析精度に与える影響を検討した結果を示す。分析仕様を表1に示した。
Figure 2016151549
塩化ナトリウムの分析誤差の検討
次亜塩素酸ナトリウム水溶液に過酸化水素水を添加すると、式(4)で示されるように有効塩素と等モルの塩化ナトリウム(前処理生成塩化ナトリウム)が生成する。
NaClO+H2O2→NaCl+O2+H2O・・・(4)
塩化ナトリウムの硝酸銀溶液による滴定は、式(5)で示される。
NaCl+AgNO3→AgCl+NaNO3・・・(5)
分析から得られる塩化ナトリウムの量は、
元から入っていた塩化ナトリウム:0.2×1.133×0.01/58.44=3.88×10-5mol
前処理生成塩化ナトリウム:0.2×1.133×0.13/70.9 =41.55×10-5mol
合計 =45.43×10-5mol
となる。
塩化ナトリウムの分析誤差1、2、3%に対する次亜塩素酸ナトリウム水溶液中の塩化ナトリウムは、次のようになる。
1%:(3.88+45.43×0.01)/3.88×1(wt%)=1.12(wt%)
2%:(3.88+45.43×0.02)/3.88×1(wt%)=1.23(wt%)
3%:(3.88+45.43×0.03)/3.88×1(wt%)=1.35(wt%)
塩化ナトリウムのレンジ4%に対する誤差は、次のようになる。
1%:(1.12−1)/4×100=3.00(wt%)
2%:(1.23−1)/4×100=5.75(wt%)
3%:(1.35−1)/4×100=8.75(wt%)
有効塩素の誤差の検討
有効塩素の分析誤差1、2、3%に対する前処理生成塩化ナトリウムの誤差は、有効レンジに対して次のようになる。
1%:15×0.01=0.15(wt%)
2%:15×0.02=0.30(wt%)
3%:15×0.03=0.45(wt%)
上記の前処理生成塩化ナトリウムの誤差の相当塩化ナトリウムのモル数は、次のようになる。
1%:0.2×1.133×0.0015/70.9=0.479×10-5(mol)
2%:0.2×1.133×0.0030/70.9=0.959×10-5(mol)
3%:0.2×1.133×0.0045/70.9=1.438×10-5(mol)
上記の相当塩化ナトリウムのモル数から演算した次亜塩素酸ナトリウム水溶液中の塩化ナトリウムの濃度は、次のようになる。
1%:(0.479+3.88)/3.88×1(wt%)=1.12(wt%)
2%:(0.959+3.88)/3.88×1(wt%)=1.25(wt%)
3%:(1.438+3.88)/3.88×1(wt%)=1.37(wt%)
レンジ4%に対する誤差は、次の通りである。
1%:(1.12−1)/4×100=3.00(wt%)
2%:(1.25−1)/4×100=6.25(wt%)
3%:(1.37−1)/4×100=9.25(wt%)
以上の誤差をまとめると表2で示される。表2に示される誤差は、レンジ4wt%に対するものである。
Figure 2016151549
表2に示すように有効塩素の誤差が、塩化ナトリウムの分析値に大きく影響することが分かる。本発明の塩化ナトリウムの分析方法では、有効塩素の濃度を使用しないため有効塩素の誤差はゼロであり、高い分析精度が得られる。
以上のよう本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法は、従来法に比較して分析精度が高い特徴がある。このほか本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法は、従来法に比較して操作が簡便であり、分析時間も非常に短い。従来法を用いて塩化ナトリウムの濃度を算出するには、試料中の有効塩素の濃度を別途算出しておく必要があり、この点においても非常に手間がかかる。
本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法は、工程数が少なく各工程の操作も容易なため自動化及び装置化が容易である。また本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法は、有効塩素を前処理生成塩化ナトリウムに変換しないので、従来法に比較し滴定に要する銀イオンの使用量が非常に少なく、薬品代を低減させることができる。また滴定により生成する塩化銀の量も少ないので排液処理が楽になる。
図2は、本発明の実施の一形態としての次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1の概略構成図である。次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液中の有効塩素、塩化ナトリウム、及び水酸化ナトリウムの各濃度を自動で分析する分析計である。以下の説明において、数値を使用するが、この数値は代表的な数値であり、次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1は、この数値に限定されるものではない。
次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1は、有効塩素滴定部11と、水酸化ナトリウム滴定部21と、塩化ナトリウム滴定部31と、各滴定部の動作を制御する制御部41とを備える。さらに試料供給部51、純水供給部61、排気排液部71及び薬剤供給部80を備え、これらが各滴定部と接続する。
有効塩素滴定部11は、酸化還元電位を測定する酸化還元電位(ORP)計13を備え、電位差滴定法を用いて試料中の有効塩素濃度を測定する。有効塩素滴定部11は、制御部41からの指令に基づき、滴定を行う。
有効塩素槽12は、スターラー16を備えた上蓋付きの滴定槽であり、液面計17が装着されている。有効塩素槽12には、試料供給ライン52、純水供給ライン62、排気ライン72、排液ライン75及び薬剤供給部80の酢酸供給ライン85、チオ硫酸ナトリウム供給ライン86、ヨウ化カリウム供給ライン87が接続する。
ORP計13には、KCl補充ラインが接続し、KCl補充タンク19からKCl溶液が補充される。ORP計13は、制御部41と接続し、電位は制御部41に送られる。
水酸化ナトリウム滴定部21は、滴定を行うNaOH槽22と、pHを測定するpH計23とを備え、中和滴定により試料中の水酸化ナトリウム濃度を測定する。水酸化ナトリウム滴定部21は、制御部41からの指令に基づき、滴定を行う。
NaOH槽22は、スターラー26を備えた上蓋付きの滴定槽であり、液面計27が装着されている。NaOH槽22には、試料供給ライン52、純水供給ライン62、排気ライン72、排液ライン75及び薬剤供給部80の過酸化水素水供給ライン83、塩酸供給ライン84が接続する。
pH計23には、KCl補充ラインが接続し、KCl補充タンク19からKCl溶液が補充される。pH計23は、制御部41と接続し、電位は制御部41に送られる。
塩化ナトリウム滴定部31は、銀滴定を行うNaCl槽32と、滴定の終点を電位差滴定により検出する電極33とを備え、先に示した本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法により塩化ナトリウムの濃度を測定する。塩化ナトリウム滴定部31は、制御部41からの指令に基づき、滴定を行う。
NaCl槽32は、スターラー36を備えた上蓋付きの滴定槽であり、液面計37が装着されている。NaCl槽32には、試料供給ライン52、純水供給ライン62、排気ライン71、排液ライン75及び薬剤供給部80の硝酸銀溶液供給ライン82、チオ硫酸ナトリウム供給ライン86が接続する。チオ硫酸ナトリウム供給ライン86は、NaCl槽32、スターラーチップ、電極33に付着した硝酸銀を溶解させるチオ硫酸ナトリウムを送るためのものである。
電極33は、指示電極である塩素イオン電極34と、参照電極35とで構成され、制御部41と接続する。
制御部41は、制御手段42、入出力手段43、信号処理手段44を備え、各滴定部の動作等を含め次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1全体を制御する。
制御手段42は、分析に必要な試料の採取、薬品の添加などを行うための制御信号を試料供給部51、薬剤供給部80等に設けられた弁、ポンプに送信し、また電極33等から送られる信号を受信し、滴定の終点を検出する。制御手段42は、メモリ等の記憶媒体を備え、記憶媒体に各滴定部等を動作させるためのプログラムや各種データ等が記録されている。このような制御手段42には、シーケンサ、コンピュータを用いることができる。
入出力手段43は、制御手段42を動作させるに必要な信号等を入力すると共に、滴定の終点、あるいは算出した濃度等を表示する手段であり、制御手段42と信号を相互に送受信可能に構成されている。このような入出力手段43には、タッチパネル、キーボード、CRTなど公知の入出力手段を使用することができる。
信号処理手段44は、電極33等と接続し、電極33等から送られる信号を変換、増幅し、制御手段42に送る。本実施形態では、ORP計13からの信号を増幅するORPメーター変換器45、pH計23からの信号を変換するpHメーター変換器46、電極33からの信号を増幅する塩素イオンメーター変換器47、A/D変換器48、D/A変換器49が信号処理手段44に該当する。
試料供給部51は、一定量の試料を各滴定槽に供給するものであり、試料供給ライン52の一端をサンプルポット53に接続する。試料供給ライン52の途中には採取ポンプ54、計量管55、六方弁56、及び2つの電磁弁57を有する。ここに示す計量管54の容量は、0、2mlである。
純水供給部61は、純水を各滴定槽に供給するものであり、純水を各滴定槽に直接供給する純水供給ライン62と、試料供給ライン52に設けられた六方弁56に接続する純水供給ライン63と、試料供給ライン52に設けられた採取ポンプ54の上流側に接続する純水供給ライン64とを備える。純水供給部61は、純水供給ライン62、63、64に設けられた電磁弁65を切り替えることで、各ラインに純水を供給することができる。
排気排液部71は、排気ライン72と排液ライン75とを備える。排気ライン71は、各滴定槽の上蓋に接続する。排液ライン75は、滴定後の被滴定液を排出するラインであり、各滴定槽の下部に接続する。
薬剤供給部80は、硝酸銀溶液供給ライン82、過酸化水素水供給ライン83、塩酸供給ライン84、酢酸供給ライン85、チオ硫酸ナトリウム供給ライン86及びヨウ化カリウム供給ライン87を備え、制御部41からの指令に基づき、滴定槽に薬剤を送液する。
硝酸銀溶液供給ライン82は、タンク91と接続し、供給ポンプ92を介して硝酸銀溶液をNaCl槽32に送る。他の供給ラインも基本的に同じ構成からなる。チオ硫酸ナトリウム供給ライン86のみ供給ポンプ92の出口側に三方弁93を備え、三方弁93を切り替えることで、チオ硫酸ナトリウムをNaCl槽32又は有効塩素槽12に送液することができる。
次に、次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1の動作について説明する。ここでは、制御手段42がシーケンサ42、入出力部43がタッチパネル43であるとする。
次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1は、分析開始指令に基づき分析を開始する。分析開始指令は、タッチパネル43を介して入力する他、予め設定されたプログラムから発せられる。
分析開始指令を受け、シーケンサ42は、有効塩素の分析を開始する。具体的な手順は次の通りである。採取ポンプ54を稼働させ、六方弁56を通し計量管55に試料を置換採取し、その後、六方弁56を切換え、純水を計量管55に送り、送り込んだ純水により計量管55中の試料を有効塩素槽12へ洗い込む。
次に、ヨウ化カリウム供給ライン87を介してヨウ化カリウムを、酢酸供給ライン85を介して酢酸を有効塩素槽12に送り、ヨウ素を遊離させると共に溶液を弱酸性にする。次に、有効塩素槽12が所定の液位となるように、液面計17で液位を検知しながら純水供給ライン62から純水を加える。
続いて滴定を行う。有効塩素槽12の溶液を撹拌しながら、チオ硫酸ナトリウム供給ライン86を通じて、0.1M−チオ硫酸ナトリウムを添加し、滴定を行う。このときの反応は、式(6)、式(7)で示される。
NaClO+2KI+2CH3COOH→I2+NaCl+2CH3COOK+H2O・・・(6)
I2+2Na2S2O3→2NaI+Na2S4O6・・・(7)
当量点では、酸化還元電位が急激に変化するので、ORP計13の電位を監視し、その電位から当量点を検出し、滴定を終了する。具体的には滴定量毎の酸化還元電位の変化量を監視し、その値が最大値を超えて3回滴定した時点で滴定操作を終了する。
滴定終了後、有効塩素槽12に繋がる排液ライン75から被滴定液を排出する。またシーケンサ42は、滴定終了後、変化量が最大時の滴定量、酸化還元電位及び前後3点、合計4点の滴定量、酸化還元電位より3次式を算出し、この3次式を2度微分して当量点の滴定量を求め、式(8)より試料中の有効塩素濃度A1(重量%)を算出する。
A1=a1×35.453×10-2/V/ρ・・・(8)
ここに A1:有効塩素濃度(wt%)
a1:滴定に要した0.1M−チオ硫酸ナトリウム(mL)
V:試料量(mL)
ρ:試料の比重
シーケンサ42は、算出した有効塩素濃度A1(重量%)を記憶装置に記憶する。この有効塩素濃度A1は、タッチパネル43を介して確認することができる。
シーケンサ42は、有効塩素の分析が終了すると水酸化ナトリウムの分析を開始する。具体的な手順は次の通りである。有効塩素の分析と同じ要領で、試料を採取する。
次に、過酸化水素水供給ライン83を介して3%過酸化水素水をNaOH槽22に送り、有効塩素を分解する。次に、NaOH槽22が所定の液位となるように、液面計27で液位を検知しながら純水供給ライン62から純水を加える。
続いて滴定を行う。NaOH槽22の溶液を撹拌しながら、塩酸供給ライン84を通じて、0.01M−塩酸を添加し、滴定を行う。このときの反応は、式(9)、式(10)で示される。
NaClO+H2O2→NaCl+H2O+O2・・・(9)
NaOH+HCl→NaCl+H2O・・・(10)
当量点では、pHが急激に変化するので、pH計23のpHの変化量を監視し、その変化量から当量点を検出し、滴定を終了する。具体的には滴定量毎のpHの変化量を監視し、その値が最大値を超えて3回滴定した時点で操作を終了する。
滴定終了後、NaOH槽22に繋がる排液ライン75から被滴定液を排出する。またシーケンサ42は、滴定終了後、変化量が最大時の滴定量、pH値及び前後3点、合計4点の滴定量、pH値より3次式を算出し、この3次式を2度微分して当量点の滴定量を求め、式(11)より試料中の水酸化ナトリウム濃度A2(重量%)を算出する。
A2=a2×40×10-3/V/ρ・・・(11)
ここに A2:水酸化ナトリウム濃度(wt%)
a2:滴定に要した0.01M−塩酸(mL)
V:試料量(mL)
ρ:試料の比重
シーケンサ42は、算出した水酸化ナトリウム濃度A2(重量%)を記憶装置に記憶する。この水酸化ナトリウム濃度A2は、タッチパネル43を介して確認することができる。
シーケンサ42は、水酸化ナトリウムの分析が終了すると塩化ナトリウムの分析を開始する。具体的な手順は次の通りである。有効塩素の分析と同じ要領で、試料を採取後、NaCl槽32が所定の液位となるように、液面計37で液位を検知しながら純水供給ライン62から純水を加える。
続いて滴定を行う。NaCl槽32の溶液を撹拌しながら、硝酸銀溶液供給ライン82を通じて、0.01M−硝酸銀溶液を添加し、滴定を行う。このときの反応は、式(12)で示される。
NaCl+AgNO3→AgCl+NaNO3・・・(12)
当量点では、塩素イオンの電位が急激に変化するので、電極33で塩素イオンの電位を監視し、その電位から当量点を検出し、滴定を終了する。具体的には滴定量毎の塩素イオンの変化量を監視し、その値が最大値を超えて3回滴定した時点で操作を終了する。
滴定終了後、NaCl槽32に繋がる排液ライン75から被滴定液を排出する。またシーケンサ42は、滴定終了後、変化量が最大時の滴定量、塩素イオン電位及び前後3点、合計4点の滴定量、塩素イオン電位より3次式を算出し、この3次式を2度微分して当量点の滴定量を求め、式(13)より試料中の塩化ナトリウム濃度A3(重量%)を算出する。
A3=a3×58.44×10-3/V/ρ・・・(13)
ここに A3:塩化ナトリウム濃度(wt%)
a3:滴定に要した0.01M−硝酸銀(mL)
V:試料量(mL)
ρ:試料の比重
シーケンサ42は、算出した塩化ナトリウム濃度A3(重量%)を記憶装置に記憶する。この塩化ナトリウム濃度A3は、タッチパネル43を介して確認することができる。
以降、プログラムに基づき、予め設定された間隔で有効塩素、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウムの濃度測定を繰り返し行う。またシーケンサ42は、スケールの発生状況により設定分析回数毎に、NaCl槽32にチオ硫酸ナトリウムを送り、スケールの溶解操作を行う。
上記実施形態に示すように本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1は、本発明の塩化ナトリウムの濃度分析方法を用いた塩化ナトリウムの濃度分析手段を備えるので、簡単な構成ながら塩化ナトリウムの濃度を高い精度で、安価に、また短時間内に分析することができる。
また本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1は、塩化ナトリウムの他、次亜塩素酸ナトリウム水溶液中の有効塩素、及び水酸化ナトリウムの各濃度も自動で分析することができるので、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造工程において、品質管理用の分析計として好適に使用することができる。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1は、上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で変更して使用することができる。例えば、水酸化ナトリウムの中和用の酸は、塩酸に代え、硝酸、酢酸等を使用することができる。また上記実施形態では、塩化ナトリウムの電位差滴定に塩素イオン電極を使用するが、塩素イオン電極に代え、銀イオン電極を用いてもよい。
また上記実施形態では、次亜塩素酸ナトリウム自動分析計1について説明したが、塩化ナトリウムの濃度分析部分を取出せば、塩化ナトリウムの濃度分析計とすることもできる。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更及び修正を容易に想定するであろう。従って、そのような変更及び修正は、請求の範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈される。
以下の要領で、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる有効塩素、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウムの濃度分析を行った。
有効塩素の分析要領は、次の通りである。
試料は0.2mL、薬剤には、1M−ヨウ化カリウム4mL(次亜塩素酸ナトリウムの当量の50倍)、0.1M−チオ硫酸ナトリウム、(1+1)酢酸4mLを使用した。
純水20mLを100mLのビーカーに取りスターラーで撹拌し、0.2mLの試料、1M−ヨウ化カリウム4mL及び(1+1)酢酸4mLを加えた。その後、溶液量が50mLとなるように純水を加えた。その後、0.1M−チオ硫酸ナトリウムで滴定し、ORP計を用いて滴定の終点を検出し、有効塩素の濃度を求めた。滴定の終点の検出方法及び有効塩素の濃度の算出方法は、段落番号〔0076〕、〔0077〕に記載の方法を用いた。
水酸化ナトリウムの分析要領は、次の通りである。
試料は0.2mL、薬剤には、3%過酸化水素水2mL(次亜塩素酸ナトリウムの当量の4.2倍)、0.01M−塩酸を使用した。
純水20mLを100mLのビーカーに取りスターラーで撹拌し、0.2mLの試料、3%過酸化水素水2mLを加えた。その後、溶液量が50mLとなるように純水を加えた。その後、0.01M−塩酸で滴定し、pH計を用いて滴定の終点を検出し、水酸化ナトリウムの濃度を求めた。滴定の終点の検出方法及び有効塩素の濃度の算出方法は、段落番号〔0082〕、〔0083〕に記載の方法を用いた。
塩化ナトリウムの分析要領は、次の通りである。
試料は0.2mL、薬剤には0.01M−硝酸銀溶液を使用した。
純水20mLを100mLのビーカーに取りスターラーで撹拌し、0.2mLの試料を加え、その後、溶液量が50mLとなるように純水を加えた。その後、0.01M−硝酸銀溶液で滴定し、電極を用いて滴定の終点を検出し、塩化ナトリウムの濃度を求めた。滴定の終点の検出方法及び有効塩素の濃度の算出方法は、段落番号〔0087〕、〔0088〕に記載の方法を用いた。
分析結果を表3に示した。表3の再現性は、式(14)を用いて求めた。この結果から、有効塩素、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウムとも再現性に優れることが分かる。また、手分析による方法と同様に、精度よく有効塩素、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウムの各濃度を測定できることが分かる。
再現性=(分析値−分析平均値)/分析レンジ×100(%)・・・(14)
ここに 有効塩素分析レンジ :0〜15wt%
水酸化ナトリウム分析レンジ:0〜2wt%
塩化ナトリウム分析レンジ :0〜5wt%
Figure 2016151549
1 次亜塩素酸ナトリウム自動分析計
11 有効塩素滴定部
12 有効塩素槽
13 ORP計
21 水酸化ナトリウム滴定部
22 NaOH槽
23 pH計
31 塩化ナトリウム滴定部
32 NaCl槽
33 電極
34 塩素イオン電極
35 参照電極
41 制御部
42 制御手段
43 入出力部
44 信号増幅部
51 試料供給部
52 試料供給ライン
61 純水供給部
62 純水供給ライン
80 薬剤供給部
82 硝酸銀溶液供給ライン
83 過酸化水素水供給ライン
84 塩酸供給ライン
85 酢酸供給ライン
86 チオ硫酸ナトリウム供給ライン
87 ヨウ化カリウム供給ライン

Claims (5)

  1. 次亜塩素酸ナトリウム水溶液に含まれる塩化ナトリウムの濃度分析方法であって、
    試料に過酸化水素水を添加することなく、塩素イオンを銀滴定し、滴定の終点を電気滴定により検出することを特徴とする塩化ナトリウムの濃度分析方法。
  2. 前記銀滴定が、硝酸銀溶液を用いた銀滴定であり、
    前記電気滴定が、指示電極及び参照電極を用いた電位差滴定であり、前記指示電極に塩素イオン電極又は銀イオン電極を用いることを特徴とする請求項1に記載の塩化ナトリウムの濃度分析方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の塩化ナトリウムの濃度分析方法を用いた塩化ナトリウムの濃度分析計であって、
    少なくとも、前記銀滴定を行う滴定手段と、
    滴定の終点を検出する電気滴定手段と、
    を備えることを特徴とする塩化ナトリウムの濃度分析計。
  4. 次亜塩素酸ナトリウム水溶液中の有効塩素、塩化ナトリウム、及び水酸化ナトリウムの各濃度を自動で分析する次亜塩素酸ナトリウム分析計であって、
    有効塩素の濃度を分析する有効塩素濃度分析手段と、
    少なくとも銀滴定を行う滴定手段と滴定の終点を検出する電気滴定手段とを備え、請求項1又は請求項2に記載の塩化ナトリウムの濃度分析方法を用いて塩化ナトリウムの濃度を分析する塩化ナトリウム濃度分析手段と、
    水酸化ナトリウムの濃度を分析する水酸化ナトリウム濃度分析手段と、
    前記各分析手段の動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする次亜塩素酸ナトリウム分析計。
  5. 前記有効塩素濃度分析手段は、酸性にした試料にヨウ化カリウムを加え、ヨウ素を遊離させ、チオ硫酸ナトリウムで滴定し、ORP電極を用いて電位差滴定により滴定の終点を検出し、
    前記水酸化ナトリウム濃度分析手段は、試料中の有効塩素を過酸化水素水で分解した後、酸で中和滴定し、pH計により滴定の終点を検出することを特徴とする請求項4に記載の次亜塩素酸ナトリウム分析計。
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