JP2016150466A - 立体造形装置、立体造形方法およびプログラム - Google Patents

立体造形装置、立体造形方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】立体造形方法で、インク使用量を抑えるとともに造形時間の短縮化を図る手段の提供。【解決手段】画像データに基づいて、光の照射により硬化するインクを吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させる動作を複数回行って造形物を形成する立体造形装置10であって、ステージ12上のインクが吐出される吐出領域が複数に分割され、分割された吐出領域ごとに設けられた昇降ピン15と、昇降ピン15を造形物形成面の垂直方向にそれぞれ独立して駆動させる駆動手段24と、分割された吐出領域の画像データに基づいて、駆動手段24を制御して、分割された吐出領域ごとの昇降ピン15の駆動量を制御する制御手段と、を備える造形方法。【選択図】図1

Description

本発明は、立体造形装置、立体造形方法およびプログラムに関する。
近年、金型を用いない3次元物体造形方法として、積層造形が注目されている。積層造形の中でも、素材の塊から造形物を削りだしていく切削工法ではなく、必要な箇所に素材をプリントして積み上げて行く3Dプリント工法について、様々な技術が開発されている。
インクジェット記録方式を利用した造形方法として、石膏を敷き詰めた層に凝集剤液(即ち、水分)を吐出し、水分が浸透した箇所が固まる事で造形する方法と、光硬化型のインク(樹脂)を使用し、形成面に吐出した後、紫外線硬化させて順次積層形成して行く方法の2つの方法が知られている。インクジェット記録方式を利用して凝集剤液や光硬化性インクを吐出する場合は、その凝集剤液や光硬化性インクそのものに着色する事で、着色しながら造形が可能である。
インクジェット記録方式を利用した2つの方法においては、装置/材量コスト、微細加工精度、造形物の強度といった点で一長一短があり、どちらも用途によって使い分けられているが、発色の鮮やかさという点においては、光硬化性インクを使用した方法が優れている。このため、光硬化性インクであるUVインクを用いたフルカラー印刷は、オフセット印刷分野やサイングラフィック分野にて、既に商用技術として確立されている。
着色済みの光硬化性インクを用いる場合、例えば、特許文献1に記載されるように、白色に着色した光硬化性インクで下地となる白地層を形成しておいて、その上に着色済みインク(CMYK等)で記録を行えば、白い紙にフルカラー印刷するのと同じように、着色済みドットの疎密で濃淡フルカラーを表現することが可能となる。このように、光硬化性インクを使用する方式では、着色剤が造形物最表面に残るため、造形素材中に着色剤が浸透してしまう凝集剤液を用いる場合よりも、鮮やかな発色とすることができる。
そして、近年、光硬化型インクジェット方式を用いて、色彩の鮮やかさと精細さを併せ持つ美術品、特に絵画の複製を行うことが検討されている。絵画の複製は、現在、シルクスクリーン印刷やジークレー(ジクレー)印刷が主流となっているが、いずれも平面の画像を陰影にて立体的に見せる方法であり、オリジナルの絵画が持つ表面の凹凸を完全に再現している訳ではない。これに対して光硬化型インクジェットを使用すれば、色彩の表現だけでなく、オリジナルの表面凹凸まで忠実に立体複製することが可能になる。
しかしながら、光硬化型インクジェット方式では、微小なインク滴を積み重ねて凹凸を形成するため、造形に時間がかかってしまうという特徴がある。吐出するインク滴の滴量にもよるが、一般的に使用される光硬化型のインクジェット記録装置で吐出可能なインク滴量は十数pl(ピコリットル)〜百数十pl程度であり、一回の記録動作で形成できる積層厚は、せいぜい数十μmである。そのためmm単位の厚さの造形物を積層させるには数百回の積層動作を行う必要があり、複製したい絵画のサイズ(縦×横)に比例して造形時間は拡大する。
これは、より緻密な造形、着色品質を得るべく、高解像度のインクジェットヘッド(より微小な滴)を使用する時に顕著になる。解像度を落として大きな滴を使用すると、それに合わせてできあがりの造形、着色品質が低下してしまうため、できあがりの品質と造形時間は、トレードオフの関係にある。
また、微小な滴で一層一層形成していくため、第一層から最終造形層までしっかりと詰まった造形物としてしか形成できない。
すなわち、図11に示すように、インクジェットヘッド90から光硬化性樹脂(インク92)を吐出させるためには、液状になるまで粘度を下げる必要があり、造形物91に中空構造を形成しようとしても、インク92は付着した先からより低い位置へ向かって流れ落ちてしまい、中空構造を形成することができない。
このため、光硬化型インクジェット方式による造形では、すべての層においてインクを吐出しなければならず、造形に時間がかかってしまっていた。また、造形物の体積に相当するだけの材料(インク)が必要となり、中空構造にしてインク使用量を抑えるコストダウン手法をとることができない。
これに対し、特許文献2には、三次元造形物を造形するステージを複数の小領域に分割し、その分割したステージを記録ヘッドに接触しない程度に上昇させて、樹脂を吐出することで、樹脂の使用量を低減することができる三次元造形装置が開示されている。
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、分割したステージを高精度に制御しているとはいえず、インク使用量が多くなる場合があり、造形時間を十分に短縮できているとはいえなかった。
そこで本発明は、インク使用量を抑えるとともに造形時間の短縮化を図ることができる立体造形装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る立体造形装置は、画像データに基づいて、光の照射により硬化するインクを吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させる動作を複数回行って造形物を形成する立体造形装置であって、造形物形成面においてインクが吐出される吐出領域が複数に分割され、分割された吐出領域ごとに設けられた昇降手段と、前記昇降手段を前記造形物形成面の垂直方向にそれぞれ独立して駆動させる駆動手段と、前記分割された吐出領域の画像データに基づいて、前記駆動手段を制御して、前記分割された吐出領域ごとの前記昇降手段の駆動量を制御する制御手段と、を備えるものである。
本発明によれば、インク使用量を抑えるとともに造形時間の短縮化を図ることができる。
立体造形装置の概略構成図である。 立体造形装置の機能ブロック図である。 立体造形装置の記録部の一例を示す模式図である。 立体造形装置の記録部の他の例を示す模式図である。 立体造形装置の記録部の他の例を示す模式図である。 (A)通常の光硬化型インクジェットによる三次元造形、(B)昇降動作するステージを用いた光硬化型インクジェットによる三次元造形の様子を示す説明図である。 (A)〜(E)昇降動作するステージを用いた光硬化型インクジェットによる三次元造形の作業工程の説明図である。 (A)ステージの上方から造形面を見た際の造形物のイメージ図、(B)部分拡大図である。 ステージの昇降部を上方から見た際の模式図である。 立体造形装置による造形処理の一例を示すフローチャートである。 光硬化型インクジェット方式での中空構造の形成の説明図である。
以下、本発明に係る構成を図1から図10に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る立体造形装置は、画像データに基づいて、光の照射により硬化するインク(液滴20)を吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させる動作を複数回行って造形物(造形物17)を形成する立体造形装置(立体造形装置10)であって、造形物形成面においてインクが吐出される吐出領域が複数に分割され、分割された吐出領域ごとに設けられた昇降手段(昇降ピン15)と、昇降手段を造形物形成面の垂直方向にそれぞれ独立して駆動させる駆動手段(昇降駆動部16)と、分割された吐出領域の画像データに基づいて、駆動手段を制御して、分割された吐出領域ごとの昇降手段の駆動量を制御する制御手段(制御部100)と、を備えるものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
[立体造形装置の構成]
図1は、立体造形装置10の一例を示す概略構成図である。立体造形装置10は、記録部11と、ステージ12と、駆動部23,24と、を備える。
記録部11は、複数のノズルが設けられた複数のヘッド18(記録ヘッド、インクジェットヘッド)を備えたインクジェット方式のキャリッジであり、液滴をヘッド18のノズルから吐出することによってドットを記録する。ノズルは、記録部11における、ステージ12との対向面に設けられている。
ステージ12の画像形成面(造形物形成面)は、昇降部13となっている。詳細は後述するが、昇降部13には、昇降ピン15が複数配列されており、昇降ピン15はそれぞれ独立してステージ12の画像形成面から記録部11側に向けて変位可能となっている。
液滴は、インク滴および追加液滴である。インク滴は、画像形成に用いる色材を含むインクの液滴(カラーインク)である。
追加液滴は、画像に影響を与えない色の液滴である。追加液滴は、例えば、白色または透明(クリアインク)である。
インク滴および追加液滴は、刺激硬化性を有する。刺激は、例えば、光(紫外線、赤外線など)、熱、電気などである。本実施形態では、インク滴および追加液滴は、一例として、紫外線硬化性を有する場合を説明する。なお、インク滴および追加液滴は、紫外線硬化性を有する形態に限定されない。
記録部11における、ステージ12との対向面には、照射部22が設けられている。照射部22は、ノズルから吐出されたインク滴や追加液滴を硬化させる波長の光をステージ12に照射する。照射部22は、例えば、紫外線を照射する。
駆動部23は、記録部11を、主走査方向Xに往復移動させる。また、駆動部24は、ステージ12を副走査方向Yに往復移動させる。また、駆動部24は、ステージ12を主走査方向Xおよび副走査方向Yに直交する鉛直方向Zに往復移動させる(高さ調整)。主走査方向Xおよび副走査方向Yからなる平面は、ステージ12における記録部11との対向面に沿ったXY平面に相当する。
なお、図1の例では、記録部11が主走査方向X、ステージ12が副走査方向Yに移動可能としているが、記録部11とステージ12がXY平面で相対的に移動可能でればこれに限られるものではない。また、記録部11が鉛直方向Zに往復移動可能であってもよい。
(制御部)
図2は、立体造形装置10の機能ブロック図である。この造形システムの回路構成を示したものである。
立体造形装置10の制御手段としての制御部100は、立体造形装置10全体の制御を司るCPU101と、CPU101が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM102と、三次元の造形元データ等を一時格納するRAM103と、を備えている。また、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリであるNVRAM104と、造形元データ等に対する各種信号処理、並び替え等を行なう画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC105と、を備えている。
また、制御部100は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行なうためのホストI/F106と、記録部11を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動波形を生成する駆動波形生成部107と、記録部11を駆動するためのヘッドドライバ108と、を備えている。
また、制御部100は、主走査モータ25を駆動する主走査モータ駆動部109と、副走査モータ26を駆動する副走査モータ駆動部110と、高さ調整モータ27を駆動する高さ調整モータ駆動部111を備えている。
また、制御部100は、環境温度を検出する環境センサ28などの各種センサからの検出信号を入力するためのI/O112などを備えている。また、制御部100には、立体造形装置10に必要な情報の入力及び表示を行なうための操作パネル29が接続されている。
制御部100は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、3Dスキャナなどの読み取り装置などのホスト装置30からの造形元データをケーブル或いはネットを介してホストI/F106で受信する。
制御部100のCPU101は、ホストI/F106に含まれる受信バッファ内の造形元データを読み出して解析し、ASIC105にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行なう。そして、各層の画像データを駆動波形生成部107からヘッドドライバ108に転送する。なお、この処理はホスト装置30のプリンタドライバ31で行なっても良い。
また、制御部100は、照射部22の光源電源21を制御し、照射部22からの紫外線の照射タイミングおよび照射量を制御する。
また、詳細は後述するが、制御部100は、入力される造形元データに基づいて画像データを生成し、ステージ12に設けられた昇降部13の駆動手段である昇降駆動部16を制御する。昇降部13は、例えば、配列された昇降ピン15からなり、複数に分割された吐出領域毎に昇降ピン15の駆動量を制御する。
(記録部)
次に、記録部11による造形物の形成ついて説明する。ここでは、ステージ12に載置された記録媒体P上に造形物を形成する例を説明する。立体造形装置10は、光硬化性樹脂によるインク(光硬化型インク)を吐出し、光を照射して光硬化性樹脂を硬化させる光造形法により画像を形成する。
図3に示すように、立体造形装置10における記録部11は、ヘッド18K,18C,18M,18Y,18W,18T(区別しないときはヘッド18とする)が所定方向に配列され、所定方向に複数のノズル19を配列させたキャリッジである。
各ヘッド18は、インク滴を吐出するノズル19K,19C,19M,19Y,19W,19T(区別しないときはノズル19とする)を有している。
各ノズル19は、液滴20として、インク滴、追加液滴、またはインク滴と追加液滴との混合液を吐出する。ノズル19および液滴を吐出する構成は、公知のインクジェット方式と同様である。ノズル19Kはブラックのインク滴、ノズル19Cはシアンのインク滴、ノズル19Mはマゼンタのインク滴、ノズル19Yはイエローのインク滴、ノズル19Wは白色の追加液滴、ノズル19Tは透明な追加液滴を吐出する。
ノズル19から液滴20が吐出されることで、液滴20に応じたドットがステージ12上の記録媒体P上に形成され、画像が形成される。また、液滴20を積層させて吐出することで、ドットを積層させ、立体の造形物17を形成する。
本実施形態では、ヘッド18K、18C、18M、18Y、18W、18Tの配列方向(主走査方向X)の両端部に、照射部22が設けられている。各ノズル19から吐出された液滴20に、照射部22から光が照射されることで、液滴20が硬化する。
照射部22は、ノズル19の近傍に配置することが好ましい。照射部22をノズル19の近傍に配置することで、ノズル19から吐出された液滴20が記録媒体P側に付着してから硬化するまでの硬化時間の短縮を図ることができる。このため、より高精細な画像を形成することができる。
なお、照射部22の数や照射部22の設置位置は、図3に示す形態に限定されない。例えば、図4に示すように、記録部11の主走査方向Xにおいて下流側となる位置に1つの照射部22を設けてもよい。
また、図3には、各ヘッド18の各々が1色(1種類)の液滴20を吐出する場合を示したが、これに限られるものではなく、例えば、図5に示すように、各ヘッド18が2以上のノズル19を備えていてもよい。また、ノズル19は、複数種類の液滴20の混合液滴を吐出してもよい。また、記録部11から吐出するインクの色は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローに限定されない。また、記録部11から吐出する液滴20の種類は、6種類(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、白色、透明)に限定されない。
また、図1に示されるように、立体造形装置10では、記録部11のノズル19から液滴20を吐出しながら、記録部11およびステージ12を相対的に移動させることで、ステージ12上の記録媒体P上に液滴20によるドットを形成したり、ドットを積層させたりすることができる。なお、記録媒体Pは、平面状であってもよいし、凹凸などを備えた立体状であってもよい。
また、ここまで立体造形装置10の記録部11がシリアルヘッドタイプである例について説明したが、記録部11はステージ幅に相当する範囲を一度に打滴できるラインヘッドタイプであってもよい。
[立体造形方法]
次に、立体造形装置10による立体造形方法の詳細を説明する。図6(A)は、通常の光硬化型インクジェットによる三次元造形方法の様子、図6(B)は、昇降部13が昇降動作するステージ12を用いた光硬化型インクジェットによる三次元造形方法の様子を示す説明図である。
図6(A)に示すように、通常は、ステージ12上の下地となる土台層14に一層ずつ光硬化型インクを重ね打ちしていき、所望の厚さになるまでこれを繰り返すことで三次元の造形物17を造形する。
造形物17の大きさ、厚さにもよるが、造形物17によっては、数時間から十数時間かかることもある作業であり、大量の光硬化型インクが必要となる。また、照射部22にも大量の電力を要するため、長時間に及ぶほどコストもかかってしまう。
これに対して、本実施形態に係る立体造形装置10は、土台層14には、伸縮や変形可能な素材を用いるとともに、ステージ12は造形物形成面から突出する方向に駆動する昇降部13を有している。ステージ12の昇降部13が記録部11に近づく方向に上昇することで、伸縮や変形可能な材質の土台層14も変形する。
これにより、図6(B)の矢印で示すように、造形作業の大部分を占める造形物17の内部を、土台層14を持ち上げて中空状態とすることができ、インク使用量を大幅に削減するとともに、造形時間の大幅な短縮が可能となる。
また、実質、積み上げる層数を低減できるため、例えば、インクの噴射曲がりや、メカ的な送り精度(キャリッジ(記録部11)やステージ12)に起因するスジやムラが、積層を重ねるたびに大きくなっていくといった障害も回避することができる。
土台層14としては、ゴムや軟性の樹脂シートを用いることができる。また、光硬化性インクと混じり合う素材でなければ、ゲル状の物質を塗布して敷き詰めたものとすることもできる。
また、造形後の造形物17の取り外しやステージの清掃が必要となるが、土台層14を設けず、ステージ12の昇降部13上に、直接、光硬化性インクを吐出して造形物17を造形してもよい。
図7を参照して、昇降部13が昇降動作するステージ12を用いた光硬化型インクジェットによる三次元造形方法の一例を説明する。
造形物の造形工程は、先ず、図7(A)に示すように土台層14はフラットな状態から図7(B)〜(E)に示すように、徐々に昇降部13を上昇させて土台層14を持ち上げつつ造形を行っていくことで、造形物17の高さ方向の構造に応じた中空構造を形成することができる。
なお、図7の例では、低い方から一段一段高さをそろえて土台層14を上昇させていっているが、造形物17の厚みが薄い場合は、最初に図7(E)のように、土台層14を上昇させた状態から全面の造形を行ってもよい。
これは、造形物17の厚みが厚い場合は、図7(E)のように土台層14を上昇させた状態から造形を行うと、高いところと低いところで、インク滴の吐出距離に差ができてしまい、インク滴の着弾精度が悪くなる場合や、硬化用光線の照射にムラができてしまう場合があるためである。このため、ある程度、厚みのある造形物であれば、図7(A)〜(E)の順に低い箇所から徐々に造形動作を行うことが好ましい。
この造形工程では、図7に示すように、造形を行っていない領域では、照射部22をオフに、もしくは出力を低下させることができるため、消費電力の削減も図ることも可能である。
図8(A)は、ステージ12の上方から造形面を見た際の造形物17のイメージ図、図8(B)は部分拡大図である。図9は、ステージ12の昇降部13を上方から見た際の模式図である。説明のため土台層14は省略している。
昇降部13は、例えば、図9に示すように、ステージ12の造形物形成面に配列された昇降ピン15からなる。昇降ピン15は、非駆動時は造形物形成面と面一であって、駆動時にインクの吐出方向に突出する。図9の例では、昇降ピン15は断面(底面)が円形の円柱形状である場合を示しているが、昇降ピン15の形状はこれに限られるものではなく、断面が四角形の四角柱形状)や六角形の六角柱形状などの形状であってもよい。
ここで、土台層14にかかる圧力的な負荷を考えると、昇降ピン15が鋭角な形状である場合、土台層14に負荷がかかり、土台層14の破れ等の損傷が生じるおそれがあるため、昇降ピン15の底面のコーナー形状は、鈍角の形状を有していることが好ましい。
なお、上記のように、土台層14を設けず、直接、昇降ピン15上に造形物を造形する場合は、隙間無く組み合わさった四角形のピン形状であることが好ましい。また、六角形等の多角柱形状の場合は、隙間無く並べるには、ピン配置を縦横でずらす必要があり、吐出領域ごとの画像データとの整合を取ることが難しくなるため、四角形が最も好ましい。
ここで、図8(B)に示すように、昇降ピン15の大きさ(昇降ピン間隔pとする)は、ヘッド18の造形解像度と比べると、大きなサイズとなる。
ヘッド18は、フォトプリント用等になると、1200dpiを超える解像度を有するものもあるが、例えば、1200dpiだと、記録解像度(造形記録ピッチdとする)は21μm前後の寸法となる。このとき、昇降ピン15もこのサイズで構成できればより細かな高さ制御が可能となるが、現実的には、そこまで細い部材とすると、昇降ピン15が折れてしまったり、土台層14を突き破ってしまったり、吐出曲がりでインク滴が正確に着弾しない等が考えられ、強度的にも精度的にも適切に制御することは困難である。
また、図8(B)では、造形記録ピッチdの4倍程度の昇降ピン間隔pを図示しているが、実際には、p=0.5mm〜10mm程度が現実的なサイズといえる。
昇降ピン15を昇降させる昇降駆動部16(図2)としては、例えば、油圧等の液体充填、圧電素子やギヤカムによるメカ変位機構、ソレノイド等による磁力反発等の駆動原理を昇降に適用すればよく、特に限られるものではない。
次に、図10のフローチャートを参照して、本実施形態にかかる立体造形装置10による造形処理の一例について説明する。
造形処理は、一層分の記録および硬化を行った後、層厚に相当する量の距離分、ステージ12と記録部11の間隔を開けて、次の層の造形を行うものである。このとき、ステージ12を下げても、記録部11を上げても、どちらであっても良い。
これを層数分繰り返し、必要な高さ分の造形を行うものである。なお、ステージ12と記録部11の間隔調整は、造形物の品質に影響がなければ、一層毎でなくても良い。
先ず、立体造形装置10には、3Dスキャナで取り込んだ複製データや、3次元CADでのCADデータや、三次元データ生成ツールなどのアプリケーションで作成される二次元画像に特定の法則で厚みを持たせた加工データなどの造形元データが入力される(S101)。
立体造形装置10では、造形元データに基づいて層毎の画像データを作成する(S102)。この画像データには着色情報を含んでいる。すなわち、造形元データを一層毎の画像データに分割し、この画像データに基づいて平面画像として記録を行うものである。この一層毎の画像データの記録を高さ方向に繰り返することで三次元の造形物を形成する。
立体造形装置10は、造形物17が形成される造形物形成面においてインクが吐出される吐出領域である造形物17のフットスペースを、昇降ピン15の分解能(昇降ピン間隔p)に合わせて複数のエリア(フットエリアともいう)に分割する(S103)。例えば、造形記録ピッチdが300〜600dpiのとき、5×5画素以上の範囲が1エリアに含まれることととる。
次いで、分割された各フットエリアの中で、最も造形高さの低い画素の高さを、そのフットエリアでの昇降ピン15の代表値hとする(S104)。
そして、全エリアの代表値hの中で最も低い値が、1回の昇降ピン15の上昇行程における上昇量とする(S105)。例えば、土台層14の厚さをb、造形物17が強度を保つのに必要な厚さマージンをm、何回かの上昇行程で上昇させた過去上昇分cを考慮すると、上昇量uは、次式(1)で算出される。
u=min(h)−b−m−c ・・・(1)
上昇が必要なフットエリア全てに対して、昇降ピン15を上昇量u分上昇させ(S106)、その上に光硬化性インクによる造形と着色を行う(S107)。
この場合の造形と着色は、フットエリアに含まれる各画素毎に必要な高さh(x、y)になるまで、繰り返し積層を行う。この時、造形と着色を行うのは、これ以上上昇させる必要のないフットエリアに対してのみで、まだ更に上昇させる必要があるフットエリアには、まだ造形を行わない。造形を行ったフットエリアは、次回以降の上昇では対象から外して、同様の処理を繰り返すことで造形と着色を完成させる(S108,S109)。
以上説明した本実施形態に係る立体造形装置によれば、インク滴の積層を行う土台層として、薄く伸縮可能なゴムや樹脂等の部材を使用するとともに、その土台層の積層面に対向する側に一定の面積を昇降させる昇降手段を設け、三次元造形の立体データに基づいて、昇降手段で土台層を変形させつつ造形と着色を行うことで、造形物の中空構造を形成することができ、インク使用量を抑えるとともに短時間で立体造形を行うことができる。
このとき、分割された吐出領域の画像データに基づいて、吐出領域ごとの昇降手段のそれぞれの駆動量を制御することで、高精度に、ステージからの突出量を制御することで、より好適にインク使用量を抑えるとともに、短時間で立体造形を行うことができる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
10 立体造形装置
11 記録部
12 ステージ
13 昇降部
14 土台層
15 昇降ピン
16 昇降駆動部
17 造形物
18 ヘッド
19 ノズル
20 液滴
21 光源電源
22 照射部
23 駆動部
24 駆動部
25 主走査モータ
26 副走査モータ
27 高さ調整モータ
28 環境センサ
29 操作パネル
30 ホスト装置
31 プリンタドライバ
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 NVRAM
105 ASIC
106 ホストI/F
107 駆動波形生成部
108 ヘッドドライバ
109 主走査モータ駆動部
110 副走査モータ駆動部
111 高さ調整モータ駆動部
112 I/O
特許第5234592号公報 特開2000−280355号公報

Claims (10)

  1. 画像データに基づいて、光の照射により硬化するインクを吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させる動作を複数回行って造形物を形成する立体造形装置であって、
    造形物形成面においてインクが吐出される吐出領域が複数に分割され、分割された吐出領域ごとに設けられた昇降手段と、
    前記昇降手段を前記造形物形成面の垂直方向にそれぞれ独立して駆動させる駆動手段と、
    前記分割された吐出領域の画像データに基づいて、前記駆動手段を制御して、前記分割された吐出領域ごとの前記昇降手段の駆動量を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする立体造形装置。
  2. 前記吐出領域は、インクの記録解像度以下の分解能で分割されたサイズの領域であることを特徴とする請求項1に記載の立体造形装置。
  3. 前記駆動手段は、前記昇降手段を低位から高位に段階的に上昇させるものであって、
    前記昇降手段が所定位置にあるときにおいて、インクの吐出、硬化を行ったのち、前記昇降手段が前記所定位置よりも高位に上昇し、次のインクの吐出、硬化を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の立体造形装置。
  4. 前記造形物形成面の前記昇降手段上にインクが吐出される土台層が設けられていることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の立体造形装置。
  5. 前記土台層は、前記昇降手段の昇降に連れて伸縮または変形可能な部材からなることを特徴とする請求項4に記載の立体造形装置。
  6. 前記昇降手段は、非駆動時は前記造形物形成面と面一であって、駆動時にインクの吐出方向に突出する昇降ピンからなることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の立体造形装置。
  7. 前記昇降ピンは、円柱形状または底面の角部が鈍角である角柱形状であることを特徴とする請求項6に記載の立体造形装置。
  8. 前記昇降ピンは、前記造形物形成面に所定間隔を有して配列されていることを特徴とする請求項6に記載の立体造形装置。
  9. 画像データに基づいて、光の照射により硬化するインクを吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させる動作を複数回行って造形物を形成する立体造形方法であって、
    造形物形成面においてインクが吐出される吐出領域が複数に分割されており、
    分割された吐出領域の画像データに基づいて、
    前記分割された吐出領域ごとに設けられた昇降手段を前記造形物形成面の垂直方向にそれぞれ独立して駆動させて、前記分割された吐出領域ごとの前記昇降手段の駆動量を制御しつつ造形物を形成することを特徴とする立体造形方法。
  10. 造形物形成面においてインクが吐出される吐出領域が複数に分割され、分割された吐出領域ごとに設けられた昇降手段と、
    前記昇降手段を前記造形物形成面の垂直方向に独立して駆動させる駆動手段と、を備え、
    画像データに基づいて、光の照射により硬化するインクを吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させる動作を複数回行って造形物を形成する立体造形装置に、
    前記分割された吐出領域の画像データに基づいて、前記駆動手段を制御させて、前記分割された吐出領域ごとの前記昇降手段の駆動量を制御させる処理、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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