JP2016150392A - 吸着パッド及びワイヤーハーネス部品の搬送装置 - Google Patents

吸着パッド及びワイヤーハーネス部品の搬送装置 Download PDF

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将明 澤入
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Abstract

【課題】作業性を向上させ、設備費の軽減を図ることができるようにする。【解決手段】吸着パッド1に、一端側が負圧が付与される負圧付与側端部11として設けられ、他端側にワイヤーハーネス部品50を保持する小開口部12が設けられる小筒部10と、小開口部12に接続され、小開口部12から、負圧付与側端部11が位置する側とは反対側に向かって延びると共に、小開口部12に接続されている側の端部の反対側の端部に、開口面積が小開口部12の開口面積よりも大きく形成されてワイヤーハーネス部品50を保持する大開口部21が設けられる大筒部20と、を備え、大開口部21に対して小筒部10の方向に力が入力された場合には、大筒部20は大開口部21が小開口部12が位置する方向に移動することにより、小開口部12が大開口部21の内側からワイヤーハーネス部品50に接触して小開口部12によるワイヤーハーネス部品50の保持が可能になる。【選択図】図2

Description

本発明は、吸着パッド及びワイヤーハーネス部品の搬送装置に関する。
任意の部材等を保持する手法として、従来より吸引力を用いて保持する手法がある。例えば、特許文献1に記載されたバキュームパッドでは、負圧によりワーク表面に吸着すると共に、ワークに接触するリップ部を多段同心円状に形成している。これにより、このバキュームパッドは、起伏が大きく凹凸小穴の多い複雑な曲面に対しても、ワークに対する大きな接触面を形成することができ、確実に吸着固定することができる。
特開平9−275891号公報
しかしながら、ワークを吸着する吸着パッドは、吸着パッドごとに吸着可能なワークの重さや形状があるため、吸着パッドで保持すべきワークとして複数の種類がある場合には、ワークごとに吸着パッド、或いは吸着パッドが設けられる装置を交換する必要がある。例えば、車両に用いるワイヤーハーネスには、様々な部品が用いられるが、これらの部品の重量や形状は、部品ごとに大きく異なったものになっている。このため、これらの部品を吸着パッドで保持して搬送する際には、それぞれの部品に対応した吸着パッドを複数用意し、保持する部品ごとに吸着パッドを交換する必要がある。このように、吸着パッドで保持する部品として複数の種類の部品がある場合、作業効率が悪く、また、吸着パッド等を複数用意することに起因して設備費が高くなるため、改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作業性を向上させ、設備費の軽減を図ることのできる吸着パッド及びワイヤーハーネス部品の搬送装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る吸着パッドは、筒状に形成されると共に、一端側が負圧が付与される負圧付与側端部として設けられ、他端側にワークに接触して前記負圧によって前記ワークを保持する小開口部が設けられる小筒部と、筒状に形成されると共に前記小開口部に接続され、前記小開口部から、前記小筒部において前記負圧付与側端部が位置する側とは反対側に向かって延びると共に、前記小開口部に接続されている側の端部の反対側の端部に、開口面積が前記小開口部の開口面積よりも大きく形成されて前記ワークに接触して前記負圧によって前記ワークを保持する大開口部が設けられる大筒部と、を備え、前記大筒部は、前記大開口部に対して前記小筒部の方向に力が入力された場合には、前記大筒部は弾性変形をして前記大開口部が前記小開口部が位置する方向に移動することにより、前記小開口部が前記大開口部の内側から前記ワークに接触して前記小開口部による前記ワークの保持が可能になることを特徴とする。
また、上記吸着パッドにおいて、前記小筒部には、前記負圧付与側端部に対する前記小開口部の相対的な向きを変化させることのできる小筒部可撓部が設けられていることが好ましい。
また、上記吸着パッドにおいて、前記大筒部には、前記小開口部に対する前記大開口部の相対的な向きを変化させることのできる大筒部可撓部が設けられていることが好ましい。
また、本発明に係るワイヤーハーネス部品の搬送装置は、吸着パッドと、負圧を発生して前記吸着パッドに前記負圧を付与する負圧付与手段と、前記負圧付与手段によって発生した前記負圧を前記吸着パッドに付与した状態で前記吸着パッドを移動させる吸着パッド移動手段と、を備え、前記吸着パッドは、筒状に形成されると共に、一端側が前記負圧が付与される負圧付与側端部として設けられ、他端側にワイヤーハーネス部品に接触して前記負圧によって前記ワイヤーハーネス部品を保持する小開口部が設けられる小筒部と、筒状に形成されると共に前記小開口部に接続され、前記小開口部から、前記小筒部において前記負圧付与側端部が位置する側とは反対側に向かって延びると共に、前記小開口部に接続されている側の端部の反対側の端部に、開口面積が前記小開口部の開口面積よりも大きく形成されて前記ワイヤーハーネス部品に接触して前記負圧によって前記ワイヤーハーネス部品を保持する大開口部が設けられる大筒部と、を備え、前記大筒部は、前記大開口部に対して前記小筒部の方向に力が入力された場合には、前記大筒部は弾性変形をして前記大開口部が前記小開口部が位置する方向に移動することにより、前記小開口部が前記大開口部の内側から前記ワイヤーハーネス部品に接触して前記小開口部による前記ワイヤーハーネス部品の保持が可能になることを特徴とする。
本発明に係る吸着パッド及びワイヤーハーネス部品の搬送装置は、作業性を向上させ、設備費の軽減を図ることができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る吸着パッドの斜視図である。 図2は、図1のA−A断面図である。 図3は、図1に示す吸着パッドが用いられる搬送装置の模式図である。 図4は、大きなワイヤーハーネス部品を搬送する場合の説明図である。 図5は、細いワイヤーハーネス部品を搬送する場合の説明図である。 図6は、図5のB−B断面図である。 図7は、大開口部でのワイヤーハーネス部品の保持時にワイヤーハーネス部品が傾斜している状態を示す説明図である。 図8は、小開口部でのワイヤーハーネス部品の保持時にワイヤーハーネス部品が傾斜している状態を示す説明図である。 図9は、実施形態に係る吸着パッドの変形例であり、大筒部に大筒部蛇腹を設ける場合の説明図である。 図10は、実施形態に係る吸着パッドの変形例であり、小筒部蛇腹と大筒部蛇腹とを設ける場合の説明図である。
以下に、本発明に係る吸着パッド及びワイヤーハーネス部品の搬送装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る吸着パッドの斜視図である。図2は、図1のA−A断面図である。同図に示す吸着パッド1は、小筒部10と大筒部20とを有しており、小筒部10と大筒部20とは共にゴム材料等の弾性力を有する軟質材料により形成されている。このうち、小筒部10は、略円筒形状に形成されており、一端側が、吸着パッド1内に付与する負圧が付与される負圧付与側端部11として設けられている。また、小筒部10は他端側に、当該吸着パッド1に吸着させるワークに接触して、負圧によってワークを保持する小開口部12が設けられている。この小開口部12は、小筒部10が略円筒形状に形成されているのに伴い、略円形に開口した開口部になっている。
さらに、小筒部10には、当該小筒部10の形状である円筒の軸方向における負圧付与側端部11と小開口部12との間に、円筒の外側方向に凸となる山折りの部分と、円筒の内側方向に凸となる谷折りの部分とが円筒の軸方向に繰り返され、いわゆる蛇腹状に形成された小筒部蛇腹15が設けられている。この小筒部蛇腹15は、負圧付与側端部11に対する小開口部12の相対的な向きを変化させることのできる小筒部可撓部として設けられており、小筒部10は、小筒部蛇腹15の部分で、円筒の軸方向に対して曲がることができるようになっている。このように設けられる小筒部蛇腹15は、山折りの部分が2つになる、2段の蛇腹状に形成されている。
また、小筒部10の内部には、フィルタ17が設けられている。フィルタ17は、多数の連通孔18が開けられた円板状の形状で形成されており、円板の軸方向が、小筒部10の形状である円筒の軸方向とほぼ一致する向きで、小筒部10の内部における負圧付与側端部11と小筒部蛇腹15との間に配設されている。
また、大筒部20は、略円筒形状に形成されていると共に、円筒の一端である接続部22が小筒部10の小開口部12に接続されており、小開口部12から、小筒部10において負圧付与側端部11が位置する側とは反対側に向かって延びて形成されている。また、大筒部20には、小開口部12に接続されている側の端部の反対側の端部に、開口面積が小開口部12の開口面積よりも大きく形成されて、ワークに接触して負圧によってワークを保持する大開口部21が設けられている。この大開口部21は、大筒部20が略円筒形状に形成されているのに伴い、略円形に開口した開口部になっている。この大開口部21は、小開口部12よりも径が大きく、小筒部10におけるいずれの部分の径よりも径が大きい略円形の形状で形成されている。
これらのように大開口部21を有する大筒部20は、小筒部10におけるいずれの部分の径よりも大きく、大開口部21と同程度の径を有する円環部25を有しており、円環部25は、大筒部20における接続部22と大開口部21との間に位置している。また、大筒部20における接続部22と円環部25との間には、大筒部20の形状である円筒の軸方向において接続部22側から円環部25側に向かうに従って径が大きくなって形成される部分である傾斜部26が形成されている。換言すると、小筒部10の小開口部12に接続される接続部22と、小筒部10におけるいずれの部分の径よりも径が大きい円環部25とは、径が異なっているため、傾斜部26は、径が異なる接続部22と円環部25とを接続する、略円錐台の形状で形成されている。
図3は、図1に示す吸着パッドが用いられる搬送装置の模式図である。本実施形態に係る吸着パッド1は、ワイヤーハーネスに用いる部品であるワイヤーハーネス部品50を搬送する搬送装置40に用いられる。この搬送装置40は、負圧を発生して吸着パッド1に負圧を付与する負圧付与手段であるバキュームポンプ41と、バキュームポンプ41によって発生した負圧を吸着パッド1に付与した状態で吸着パッド1を移動させる吸着パッド移動手段である吸着パッド移動装置45と、を備えている。このうち、バキュームポンプ41は、負圧経路42を介して吸着パッド1の負圧付与側端部11に連結されており、当該バキュームポンプ41で発生した負圧を、負圧付与側端部11側から吸着パッド1内に付与することが可能になっている。
また、吸着パッド移動装置45は、モータ等の動力発生手段と、吸着パッド1の移動方向を規制するレール等の移動規制手段とを有しており、吸着パッド1の大開口部21が下方に向く状態で吸着パッド1を保持することが可能になっている。これにより、吸着パッド移動装置45は、吸着パッド1を所定の範囲内で、互いに直交する3方向に移動させることができ、即ち、水平方向において互いに直交する2方向と、上下方向とに吸着パッド1を移動させることが可能になっている。
この搬送装置40は、ワイヤーハーネス部品50を搬送する装置であるため、搬送装置40に設けられる吸着パッド1は、搬送装置40で搬送するワイヤーハーネス部品50を、吸着パッド1で保持するワークとして吸着し、保持することが可能になっている。搬送装置40で搬送するワイヤーハーネス部品50としては、コルゲートチューブ51やツイストチューブ52等の電線を覆うチューブ類や、バンド53やクランプ54等の電線等をまとめたり保持したりする部材、電線等に巻いてこれらを覆うシート55、車両の内外に亘って電線を配索するためのグロメット56等が挙げられる。
本実施形態に係る吸着パッド1及び搬送装置40は、以上のような構成からなり、以下、その作用について説明する。図4は、大きなワイヤーハーネス部品50を搬送する場合の説明図である。搬送装置40でワイヤーハーネス部品50を搬送する際には、搬送装置40を作動させることにより、搬送するワイヤーハーネス部品50の上方に吸着パッド1を移動させ、そのまま吸着パッド1を下降させることにより、ワイヤーハーネス部品50に大開口部21を接触させる。その際に、ワイヤーハーネス部品50の形状が、シート55やグロメット56等のように、大開口部21に接触する部分の面積が比較的大きい場合、即ち、大開口部21を塞ぐ面積が比較的大きいワイヤーハーネス部品50の場合には、大開口部21がワイヤーハーネス部品50に接触したら、バキュームポンプ41を作動させる。
作動したバキュームポンプ41は、負圧を発生し、バキュームポンプ41で発生した負圧は負圧経路42を介して負圧付与側端部11側から吸着パッド1内に付与される。吸着パッド1は、小筒部10と大筒部20とが共に筒状に形成され、全体として筒状に形成されているため、負圧付与側端部11に負圧経路42が連結されている状態では、吸着パッド1は、大開口部21のみが外部に対して開口している状態になる。このため、負圧付与側端部11側から吸着パッド1内に負圧を付与した際には、吸着パッド1内の圧力と吸着パッド1の外の大気圧との差により、吸着パッド1の外の空気が大開口部21から吸着パッド1に流れ込む。
その際に、小筒部10内にはフィルタ17が設けられているが、フィルタ17には多数の連通孔18が形成されているため、負圧付与側端部11側から小筒部10内に付与された負圧は、連通孔18を通って大筒部20内にも付与され、大筒部20内と大筒部20の外との間で圧力差が発生する。これにより、吸着パッド1の周囲の空気は大開口部21から吸着パッド1内に流入し、吸着パッド1は、吸着パッド1の外部のものを大開口部21から吸着パッド1内に吸引する力である吸引力を発生する。このため、大開口部21に接触しているワイヤーハーネス部品50は、この吸引力によって周囲の空気と共に大開口部21に吸い寄せられるが、ワイヤーハーネス部品50は、大開口部21よりも大きさが大きいため、吸着パッド1内には入り込まず、大開口部21に密着する。これにより、ワイヤーハーネス部品50は、吸着パッド1の大開口部21に吸着される。
搬送装置40は、バキュームポンプ41で負圧を発生し続けることにより、このようにワイヤーハーネス部品50を吸着パッド1で吸着して保持している状態で、吸着パッド移動装置45を作動させ、吸着パッド1を任意の位置に移動させる。つまり、搬送装置40は、吸着パッド1の下面側で、ワイヤーハーネス部品50の上面を吸着している状態で、吸着パッド1をワイヤーハーネス部品50と共に任意の位置に移動させる。
これにより、吸着パッド1で保持しているワイヤーハーネス部品50を任意の位置まで移動させたら、バキュームポンプ41での負圧の発生を停止する。バキュームポンプ41での負圧の発生を停止すると、吸着パッド1内の圧力と吸着パッド1の外の大気圧とでは差が無くなるため、吸着パッド1に吸着していたワイヤーハーネス部品50は、自重によって吸着パッド1から離間する。搬送装置40は、これらのようにバキュームポンプ41と吸着パッド移動装置45とを作動させることにより、ワイヤーハーネス部品50を所望の搬送先まで搬送して配置する。
図5は、細いワイヤーハーネス部品50を搬送する場合の説明図である。図6は、図5のB−B断面図である。搬送装置40でワイヤーハーネス部品50を搬送する際において、搬送するワイヤーハーネス部品50が、ツイストチューブ52やバンド53等のように、比較的細い幅で形成されている部品である場合には、吸着パッド1は、小開口部12でワイヤーハーネス部品50を吸着する。つまり、比較的細い幅で形成されるワイヤーハーネス部品50では、大開口部21に接触した場合でも、ワイヤーハーネス部品50と大開口部21とにより画成されて吸着パッド1の内部と外部とを連通する隙間が、比較的大きなワイヤーハーネス部品50が大開口部21に接触した場合よりも大きくなる。即ち、比較的細い幅で形成されるワイヤーハーネス部品50が大開口部21に接触した場合には、吸着パッド1を上下方向、或いは円筒の軸方向に見た場合におけるワイヤーハーネス部品50と大開口部21と隙間が、比較的大きなワイヤーハーネス部品50が大開口部21に接触した場合の隙間よりも大きくなる。この場合、バキュームポンプ41を作動させて吸着パッド1内に負圧を付与した場合でも、吸着パッド1の外部の空気が、この隙間を通って吸着パッド1内に流れる量が多くなり、ワイヤーハーネス部品50への吸着力が小さくなる。
このように、比較的細い幅で形成されるワイヤーハーネス部品50を搬送する場合には、搬送装置40は、ワイヤーハーネス部品50の上方から吸着パッド1を下降させることにより、ワイヤーハーネス部品50に大開口部21を接触させた後、吸着パッド1をさらに下降させる。これにより、大筒部20を弾性変形させ、小筒部10の小開口部12を、上下方向における大開口部21の位置まで下降させる。
つまり、小開口部12は、大筒部20の円環部25よりも径が小さいため、大開口部21がワイヤーハーネス部品50に接触した状態で、吸着パッド1を下降させることにより、大筒部20は弾性変形し、小筒部10は小開口部12が円環部25を通って下降する。これにより、上下方向における小開口部12の位置が、大筒部20の大開口部21が位置する位置まで小筒部10が下降したら、大開口部21よりも径が小さい小開口部12は、大開口部21の内側でワイヤーハーネス部品50に接触する。即ち、大筒部20は、傾斜部26における接続部22側の端部が、円環部25側の端部よりも下方に位置し、傾斜部26において、大筒部20の径方向における外方を向いていた面が、大筒部20の径方向における内方を向く向きに傾斜部26が変形する。これにより、小筒部10は、上下方向における小開口部12の位置が、大筒部20における大開口部21の位置まで下降して小開口部12がワイヤーハーネス部品50に接触する。
小開口部12は大開口部21よりも径が小さいため、ワイヤーハーネス部品50に接触した小開口部12とワイヤーハーネス部品50との隙間は、ワイヤーハーネス部品50が大開口部21に接触した場合におけるワイヤーハーネス部品50と大開口部21との隙間よりも小さくなる。この状態で、バキュームポンプ41で負圧を発生させて吸着パッド1内に負圧を付与した場合には、吸着パッド1は、ワイヤーハーネス部品50との隙間が小さい小開口部12からワイヤーハーネス部品50を吸引し、小開口部12にワイヤーハーネス部品50を吸着させる。
換言すると、比較的細い幅で形成されるワイヤーハーネス部品50を吸着パッド1に吸着させる際には、まず、大筒部20が弾性変形をする力以上の力を大開口部21に対して小筒部10の方向に入力し、大筒部20を弾性変形させて、小開口部12が位置する方向に大開口部21を移動させる。これにより、小開口部12を、大開口部21の内側からワイヤーハーネス部品50に接触させて、小開口部12によってワイヤーハーネス部品50を保持する。
小開口部12にワイヤーハーネス部品50を吸着させて吸着パッド1でワイヤーハーネス部品50を保持したら、吸着パッド移動装置45を作動させることによって吸着パッド1を任意の位置に移動させ、ワイヤーハーネス部品50を所望の搬送先まで搬送して配置する。
図7は、大開口部でのワイヤーハーネス部品の保持時にワイヤーハーネス部品が傾斜している状態を示す説明図である。吸着パッド1は、これらのようにワイヤーハーネス部品50を保持するが、ワイヤーハーネス部品50の形状によっては、ワイヤーハーネス部品50の上面が傾斜していたり、吸着パッド1で保持する位置がワイヤーハーネス部品50の重心から大きく離れた位置であったりすることにより、ワイヤーハーネス部品50の吸着面58が傾斜した状態で保持する状態になることがある。このような場合には、吸着パッド1は、小筒部10の小筒部蛇腹15が撓むことにより、吸着パッド1における吸着部分を吸着面58の傾斜に合わせて傾斜させることが可能になっている。
例えば、ワイヤーハーネス部品50を大開口部21で保持している場合には、ワイヤーハーネス部品50の吸着面58の傾斜に合わせて小筒部蛇腹15が撓むことにより、負圧付与側端部11に対する小開口部12の相対的な向きが変化する。これにより、小開口部12に接続されている大筒部20の大開口部21も、負圧付与側端部11に対する向きが変化するため、大開口部21は吸着面58の傾斜に沿った角度になり、ワイヤーハーネス部品50を安定して保持することができる。
図8は、小開口部でのワイヤーハーネス部品の保持時にワイヤーハーネス部品が傾斜している状態を示す説明図である。大筒部20が弾性変形することによってワイヤーハーネス部品50を小開口部12で保持している場合も同様に、ワイヤーハーネス部品50の吸着面58の傾斜に合わせて小筒部蛇腹15が撓むことにより、負圧付与側端部11に対する小開口部12の相対的な向きが変化する。これにより、小開口部12は吸着面58の傾斜に沿った角度になり、ワイヤーハーネス部品50を安定して保持することができる。
以上の実施形態に係る吸着パッド1は、筒状に形成されると共に、一端側が負圧が付与される負圧付与側端部11として設けられ、他端側にワークであるワイヤーハーネス部品50に接触して負圧によってワイヤーハーネス部品50を保持する小開口部12が設けられる小筒部10と、筒状に形成されると共に小開口部12に接続され、小開口部12から、小筒部10において負圧付与側端部11が位置する側とは反対側に向かって延びると共に、小開口部12に接続されている側の端部の反対側の端部に、開口面積が小開口部12の開口面積よりも大きく形成されてワイヤーハーネス部品50に接触して負圧によってワイヤーハーネス部品50を保持する大開口部21が設けられる大筒部20と、を備え、少なくとも大筒部20は弾力性を有する軟質材料により形成され、大筒部20が弾性変形をする力以上の力が大開口部21に対して小筒部10の方向に入力された場合には、大筒部20は弾性変形をして大開口部21が小開口部12が位置する方向に移動することにより、小開口部12が大開口部21の内側からワイヤーハーネス部品50に接触して小開口部12によるワイヤーハーネス部品50の保持が可能になる。このため、吸着パッド1は、ワイヤーハーネス部品50の大きさに関わらず、当該吸着パッド1に付与される負圧によって、小開口部12または大開口部21のいずれかの部分でワイヤーハーネス部品50を吸着して保持することができる。これにより、吸着パッド1は、ワイヤーハーネス部品50に合わせて吸着パッド1を交換する必要がなく、1つの吸着パッド1で、複数の種類のワイヤーハーネス部品50を保持することができる。この結果、作業性を向上させ、設備費の軽減を図ることができる。
また、小筒部10には、負圧付与側端部11に対する小開口部12の相対的な向きを変化させることのできる小筒部蛇腹15が設けられているため、ワイヤーハーネス部品50を小開口部12と大開口部21とのいずれで保持している場合でも、吸着パッド1における保持している部分を、ワイヤーハーネス部品50の吸着面58に合わせることができる。この結果、ワイヤーハーネス部品50を、より確実に安定して保持することができる。
また、実施形態に係るワイヤーハーネス部品50の搬送装置40は、吸着パッド1と、負圧を発生して吸着パッド1に負圧を付与するバキュームポンプ41と、バキュームポンプ41によって発生した負圧を吸着パッド1に付与した状態で吸着パッド1を移動させる吸着パッド移動装置45と、を備え、吸着パッド1は、筒状に形成されると共に、一端側が負圧が付与される負圧付与側端部11として設けられ、他端側にワークであるワイヤーハーネス部品50に接触して負圧によってワイヤーハーネス部品50を保持する小開口部12が設けられる小筒部10と、筒状に形成されると共に小開口部12に接続され、小開口部12から、小筒部10において負圧付与側端部11が位置する側とは反対側に向かって延びると共に、小開口部12に接続されている側の端部の反対側の端部に、開口面積が小開口部12の開口面積よりも大きく形成されてワイヤーハーネス部品50に接触して負圧によってワイヤーハーネス部品50を保持する大開口部21が設けられる大筒部20と、を備え、少なくとも大筒部20は弾力性を有する軟質材料により形成され、大筒部20が弾性変形をする力以上の力が大開口部21に対して小筒部10の方向に入力された場合には、大筒部20は弾性変形をして大開口部21が小開口部12が位置する方向に移動することにより、小開口部12が大開口部21の内側からワイヤーハーネス部品50に接触して小開口部12によるワイヤーハーネス部品50の保持が可能になる。このため、ワイヤーハーネスの組み立て時においてワイヤーハーネス部品50を搬送する際に、ワイヤーハーネス部品50を1つの吸着パッド1で効率よく搬送することができる。この結果、作業性を向上させ、設備費の軽減を図ることができる。
〔変形例〕
なお、実施形態に係る吸着パッド1では、小筒部10に小筒部蛇腹15を設けているが、大筒部20に可撓部分を設けてもよい。図9は、実施形態に係る吸着パッドの変形例であり、大筒部に大筒部蛇腹を設ける場合の説明図である。大筒部20には、例えば図9に示すように、小開口部12に対する大開口部21の相対的な向きを変化させることのできる大筒部可撓部である大筒部蛇腹28が設けられていてもよい。ワイヤーハーネス部品50を大開口部21で吸着して保持する場合、このワイヤーハーネス部品50は大きさが比較的大きなものになり、重量も比較的重いものになるため、保持する部分が重心から離れている際には、バランスが取り難くなる。このため、大筒部20に大筒部蛇腹28を設けて、ワイヤーハーネス部品50における吸着面58が傾いた状態で大開口部21によってワイヤーハーネス部品50を保持することができるようにすることより、保持する際にバランスが取り難い、比較的大きなワイヤーハーネス部品50を、安定して保持することができる。
また、吸着パッド1には、小筒部蛇腹15と大筒部蛇腹28との双方を設けてもよい。図10は、実施形態に係る吸着パッドの変形例であり、小筒部蛇腹と大筒部蛇腹とを設ける場合の説明図である。吸着パッド1に、小筒部蛇腹15と大筒部蛇腹28との双方を設けることにより、小開口部12でワイヤーハーネス部品50を保持する場合でも、吸着面58が傾斜した状態で保持することができる。また、大開口部21でワイヤーハーネス部品50を保持する際には、小筒部蛇腹15と大筒部蛇腹28との双方が撓んだ状態で保持することが可能になるため、吸着面58が大きく傾いた状態で保持することが可能になる。これにより、ワイヤーハーネス部品50を、より安定して保持することができる。
また、実施形態に係る吸着パッド1では、小筒部蛇腹15は2段の蛇腹状に形成されているが、小筒部蛇腹15は、2段以外の蛇腹によって形成されていてもよい。同様に、大筒部20に大筒部蛇腹28を設ける場合も、蛇腹の段数は問わない。また、小筒部10に設ける小筒部可撓部や、大筒部20に設ける大筒部可撓部は、蛇腹以外によって構成してもよい。
また、実施形態に係る吸着パッド1では、小筒部10と大筒部20とは、共に略円筒形状に形成されているが、小筒部10と大筒部20とは、円筒形以外の形状で形成されていてもよい。小筒部10と大筒部20とは、例えば略角筒形状に形成されていてもよい。小筒部10と大筒部20とが、略角筒形状に形成されている場合でも、大開口部21が小開口部12が位置する方向に移動して、小開口部12でワイヤーハーネス部品50を保持することができるように構成することにより、ワイヤーハーネス部品50の種類に関わらず、1つの吸着パッド1でワイヤーハーネス部品50を保持することができる。吸着パッド1は、小筒部10と大筒部20とが共に筒状に形成されていれば、略円筒形状以外の形状であってもよい。
また、吸着パッド1で吸着して保持するワークは、ワイヤーハーネス部品50以外のものであってもよい。ワイヤーハーネス部品50以外のワークを保持する場合でも、小開口部12と大開口部21とを使い分けることにより、様々な種類のワークを1つの吸着パッド1で保持することができるため、吸着パッド1を用いて作業を行う際の作業性を向上させることができ、設備費の軽減を図ることができる。
1 吸着パッド
10 小筒部
11 負圧付与側端部
12 小開口部
15 小筒部蛇腹(小筒部可撓部)
17 フィルタ
20 大筒部
21 大開口部
22 接続部
25 円環部
26 傾斜部
28 大筒部蛇腹(大筒部可撓部)
40 搬送装置
41 バキュームポンプ(負圧付与手段)
42 負圧経路
45 吸着パッド移動装置(吸着パッド移動手段)
50 ワイヤーハーネス部品
58 吸着面

Claims (4)

  1. 筒状に形成されると共に、一端側が負圧が付与される負圧付与側端部として設けられ、他端側にワークに接触して前記負圧によって前記ワークを保持する小開口部が設けられる小筒部と、
    筒状に形成されると共に前記小開口部に接続され、前記小開口部から、前記小筒部において前記負圧付与側端部が位置する側とは反対側に向かって延びると共に、前記小開口部に接続されている側の端部の反対側の端部に、開口面積が前記小開口部の開口面積よりも大きく形成されて前記ワークに接触して前記負圧によって前記ワークを保持する大開口部が設けられる大筒部と、
    を備え、
    前記大筒部は、前記大開口部に対して前記小筒部の方向に力が入力された場合には、前記大筒部は弾性変形をして前記大開口部が前記小開口部が位置する方向に移動することにより、前記小開口部が前記大開口部の内側から前記ワークに接触して前記小開口部による前記ワークの保持が可能になることを特徴とする吸着パッド。
  2. 前記小筒部には、前記負圧付与側端部に対する前記小開口部の相対的な向きを変化させることのできる小筒部可撓部が設けられている請求項1に記載の吸着パッド。
  3. 前記大筒部には、前記小開口部に対する前記大開口部の相対的な向きを変化させることのできる大筒部可撓部が設けられている請求項1または2に記載の吸着パッド。
  4. 吸着パッドと、
    負圧を発生して前記吸着パッドに前記負圧を付与する負圧付与手段と、
    前記負圧付与手段によって発生した前記負圧を前記吸着パッドに付与した状態で前記吸着パッドを移動させる吸着パッド移動手段と、
    を備え、
    前記吸着パッドは、
    筒状に形成されると共に、一端側が前記負圧が付与される負圧付与側端部として設けられ、他端側にワイヤーハーネス部品に接触して前記負圧によって前記ワイヤーハーネス部品を保持する小開口部が設けられる小筒部と、
    筒状に形成されると共に前記小開口部に接続され、前記小開口部から、前記小筒部において前記負圧付与側端部が位置する側とは反対側に向かって延びると共に、前記小開口部に接続されている側の端部の反対側の端部に、開口面積が前記小開口部の開口面積よりも大きく形成されて前記ワイヤーハーネス部品に接触して前記負圧によって前記ワイヤーハーネス部品を保持する大開口部が設けられる大筒部と、
    を備え、
    前記大筒部は、前記大開口部に対して前記小筒部の方向に力が入力された場合には、前記大筒部は弾性変形をして前記大開口部が前記小開口部が位置する方向に移動することにより、前記小開口部が前記大開口部の内側から前記ワイヤーハーネス部品に接触して前記小開口部による前記ワイヤーハーネス部品の保持が可能になることを特徴とするワイヤーハーネス部品の搬送装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018118337A (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 株式会社東芝 保持装置、保持方法及び荷降ろし装置
JP2018122408A (ja) * 2017-02-02 2018-08-09 三菱電機株式会社 把持装置
JP2018130810A (ja) * 2017-02-17 2018-08-23 三菱電機株式会社 把持装置、把持システム及び制御装置
JP2019152971A (ja) * 2018-03-01 2019-09-12 オムロン株式会社 シミュレーション装置、シミュレーション方法及びシミュレーションプログラム

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