JP2016149676A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送途中で原稿の搬送不良が発生した際に同原稿が受けるダメージの増大を抑制することができる画像読取装置を提供する。
【解決手段】画像読取装置は、搬送経路に沿って搬送される原稿を挟持可能なローラー対を有する搬送装置20と、搬送されている原稿の画像を読み取る読取部31,32と、ローラー対を構成する2つのローラーによる原稿の挟持圧を調整するロック装置40と、原稿が搬送されている最中に、同原稿の搬送不良を検出する搬送不良検出部62と、原稿の搬送不良が検出されたときには、ロック装置40を制御することにより各ローラーによる原稿の挟持圧を低くする調整制御部63とを備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、搬送部によって搬送されている原稿の画像を読み取る読取部を備える画像読取装置に関する。
特許文献1には、搬送装置によって搬送されている原稿の画像を読取部に読み取らせる画像読取装置の一例が開示されている。こうした画像読取装置の搬送装置には、原稿の搬送経路に沿って複数のローラー対が配置されている。こうしたローラー対は、駆動源であるモーターから駆動力が伝達される駆動ローラーと、同駆動ローラーとともに原稿を挟持する従動ローラーとを有している。そして、モーターの駆動によってローラー対を構成する各ローラーが回転することにより、原稿が搬送方向下流に送り出されるようになっている。
特開2006−254212号公報
ところで、上記のような画像読取装置にあっては、搬送装置による原稿の搬送途中で、紙ジャムなどの搬送不良が発生するおそれがある。こうした原稿の搬送不良が発生した場合、ローラー対による原稿の送り出しが継続されることにより、同原稿が受けるダメージが大きくなりやすい。そのため、例えば、モーターの駆動を停止させることにより、搬送不良に伴って原稿が受けるダメージの増大を抑制することができる。
しかしながら、モーターに対して駆動停止を制御装置が指示してから、モーターに流れる電流値が実際に「0(零)」になるまでの間にはタイムラグがある。また、モーターに流れる電流値が実際に「0(零)」になっても慣性力がローラー対に働く。そのため、原稿の搬送不良が検出され、モーターの駆動停止が指示された以降でも、しばらくの間、ローラーの回転が継続されることとなり、各ローラーの回転量が多いほど原稿が受けるダメージが大きくなる。
本発明の目的は、搬送途中で原稿の搬送不良が発生した際に同原稿が受けるダメージの増大を抑制することができる画像読取装置を提供することにある。
上記目的を達成するための画像読取装置は、セット部にセットされた原稿を搬送経路に沿って搬送する搬送部であって、搬送される原稿を挟持可能なローラー対を有する搬送部と、前記搬送部に搬送されている原稿の画像を読み取る読取部と、前記搬送部を制御することにより原稿を搬送方向下流に搬送させる搬送制御部と、を備えた画像読取装置において、前記ローラー対を構成する2つのローラーによる原稿の挟持圧を低くする調整部と、前記搬送部によって原稿が搬送されている最中に、同原稿の搬送不良を検出する搬送不良検出部と、前記搬送部による原稿の搬送不良が検出されたときには、前記調整部を作動させることにより前記各ローラーによる原稿の挟持圧を低くする調整制御部と、を備える。
上記構成によれば、画像を読取部に読み取らせるべく原稿が搬送されている最中で、同原稿の搬送不良が検出されたときには、調整部の作動によって2つローラーによる原稿の挟持圧が低くされる。これにより、搬送不良の検出後で各ローラーの回転が継続されても、挟持圧の低下によってローラーの回転力が原稿に伝達されにくくなり、原稿が搬送方向下流に送り出されにくくなる。その結果、搬送不良の検出後におけるローラー対による原稿の送り出し量が少なくなり、搬送不良に伴って原稿が受けるダメージが大きくなりにくい。したがって、搬送途中で原稿の搬送不良が発生した際に同原稿が受けるダメージの増大を抑制することができるようになる。
上記画像読取装置において、前記調整部は、前記ローラー対を構成する前記各ローラーのうち一方のローラーを他方のローラーから離れる方向に相対移動させるように構成されており、前記調整制御部は、前記調整部を作動させることにより前記各ローラーによる原稿の挟持を解消させることが好ましい。
上記構成によれば、原稿の搬送不良が検出されたときには、調整部の作動によってローラー対を構成する一方のローラーが他方のローラーから相対的に離され、2つのローラーによる原稿の挟持が解消される。その結果、搬送不良の検出後で各ローラーの回転が継続されても、ローラー対によって原稿が送り出されにくくなる。したがって、搬送不良に伴って原稿が受けるダメージの増大を低減させることが可能となる。
上記画像読取装置は、前記搬送部及び前記読取部が内部に収容されているとともに、内部と外部とを連通する開口が形成されている筐体と、前記ローラー対を構成する前記各ローラーのうち、一方を第1のローラーとし、他方を第2のローラーとした場合、前記第1のローラーを回転可能に支持するとともに、前記筐体の前記開口を閉塞するカバー部材と、を備え、前記調整部は、前記筐体の前記開口を閉塞するために前記カバー部材が配置される位置を基準位置とした場合、同カバー部材を同基準位置よりも開放側に変位させるカバー変位部を含み、前記カバー部材が前記基準位置から開放側に変位されると、前記第1のローラーが前記第2のローラーから離れる方向に変位するようになっており、前記調整制御部は、前記搬送不良検出部によって前記搬送部による原稿の搬送不良が検出されたときに、前記カバー変位部を作動させることにより前記カバー部材を前記基準位置から開放側に変位させることが好ましい。
上記構成によれば、カバー変位部の作動によってカバー部材を基準位置から開放側に変位させることにより、同カバー部材に支持されている第1のローラーが第2のローラーから離れる方向に変位され、第1のローラーと第2のローラーとによる原稿の挟持圧が低くされる。そのため、カバー部材を基準位置から変位させることにより、各ローラーによる原稿の挟持圧を低くすることが可能となる。
上記画像読取装置において、前記搬送部は原稿を搬送するための動力源を備え、前記第2のローラーは、前記動力源からの駆動力が伝達される駆動ローラーである一方で、前記第1のローラーは、同第2のローラーを介して前記動力源からの動力が伝達される従動ローラーであることが好ましい。
上記構成によれば、従動ローラーである第1のローラーがカバー部材に支持されているため、駆動ローラーである第2のローラーをカバー部材が支持している場合と比較し、カバー部材にかかる荷重を少なくすることができ、ひいてはカバー部材を容易に変位させることが可能となる。
上記画像読取装置において、前記搬送不良検出部は、前記動力源に流れる電流値が不良判定電流値よりも大きいときに、前記搬送部による原稿の搬送不良を検出することが好ましい。
原稿の搬送不良が発生すると、動力源に加わる負荷が大きくなり、同動力源に流れる電流値が大きくなる。そこで、上記構成では、動力源に流れる電流値が不良判定電流値よりも大きいときに、原稿の搬送不良を検出するようにした。この場合、搬送不良の発生していない定常時に動力源に流れる電流値よりも不良判定電流値を大きい値に設定することにより、搬送途中の原稿の搬送不良を検出することが可能となる。
上記画像読取装置において、前記搬送不良検出部は、原稿の後端が前記読取部よりも搬送方向下流に位置するときには、前記搬送部による原稿の搬送不良の検出を行わないことが好ましい。
原稿の後端が読取部よりも搬送方向下流に位置していることは、同原稿の画像の読み取りが完了していることを意味している。そして、画像の読み取りが完了した原稿は、筐体外に排出される。そこで、上記構成では、原稿の後端が読取部よりも搬送方向下流に位置するときには、同原稿の画像の読み取りが既に完了していると判断することができるため、搬送部による原稿の搬送不良の検出を行わないようにした。その結果、画像の読み取り済みの原稿の不要な搬送停止を抑制することが可能となる。
上記画像読取装置において、前記搬送制御部は、原稿の後端が前記読取部よりも搬送方向下流に位置する状況下で、前記搬送不良検出部によって前記搬送部による原稿の搬送不良が検出されても、同原稿の搬送を継続することが好ましい。
原稿の後端が読取部よりも搬送方向下流に位置していることは、同原稿の画像の読み取りが完了していることを意味している。そして、画像の読み取りが完了した原稿は、筐体外に排出される。そこで、上記構成では、原稿の後端が読取部よりも搬送方向下流に位置するときには、同原稿の画像の読み取りが既に完了していると判断することができるため、搬送部による原稿の搬送不良が検出されたとしても同原稿の搬送(すなわち、排出)を継続するようにした。その結果、画像の読み取り済みの原稿の不要な搬送停止を抑制することが可能となる。
上記画像読取装置において、前記搬送制御部は、複数の原稿の画像を連続して前記読取部に読み取らせる場合、先に搬送された原稿の後端が前記読取部よりも搬送方向下流に位置している状況下で前記搬送不良検出部によって前記搬送部による原稿の搬送不良が検出されたときには、同原稿の搬送を継続するものの、同搬送部による後続の原稿の搬送を中止することが好ましい。
先の原稿の画像の読み取りが完了し、同先の原稿を筐体外に排出する過程で同先の原稿の搬送不良が検出された場合、後続の原稿の搬送をそのまま行うと、同後続の原稿の搬送不良が発生し、同後続の原稿がダメージを受けてしまうおそれがある。そこで、上記構成では、複数の原稿の画像を連続して読取部に読み取らせる場合、先の原稿の後端が読取部よりも搬送方向下流に位置している状況下で同先の原稿の搬送不良が検出されたときには、搬送部による後続の原稿の搬送を中止するようにした。これにより、後続の原稿がダメージを受ける事象を生じさせにくくすることが可能となる。
上記画像読取装置において、前記画像読取装置が載置される面を載置面とした場合、前記セット部は、搬送方向下流側の部位が搬送方向上流側の部位よりも下側に位置するように同載置面に対して斜状をなして配置されており、前記基準位置よりも開放側の位置を開放位置とした場合、同開放位置は、前記カバー部材が同開放位置に位置する場合であっても、前記セット部から自重によって原稿が前記筐体内に進入することを規制可能な位置であり、前記カバー変位部は、前記カバー部材を前記基準位置から前記開放位置に変位させるように構成されていることが好ましい。
上記構成によれば、2つローラーによる原稿の挟持力を低下させるべくカバー部材を基準位置から開放位置に変位させたとしても、セット部にセットされている原稿が、自重によって筐体内に進入してしまうことを抑制することが可能となる。
上記画像読取装置において、前記搬送制御部は、前記搬送不良検出部による原稿の搬送不良の検出によって画像の読み取りが中断された原稿の画像の再読み取りを行うときには、前記搬送部を制御することにより、同原稿の搬送速度を前回の画像の読み取り時よりも小さくすることが好ましい。
原稿の搬送不良によって画像の読み取りが中断された原稿はダメージを受けている可能性がある。また、原稿を搬送するためのローラーの回転速度が大きいほど、2つのローラーによって挟持されたときに原稿に作用する負荷が大きくなりやすい。そこで、上記構成では、このようにダメージを受けている可能性のある原稿の画像の再読み取りを行うときには、同原稿を前回の画像の読み取り時よりも低速で搬送するようにした。これにより、画像の再読み取り時では原稿がダメージを受けにくくすることが可能となる。
上記画像読取装置は、前記読取部によって読み取られた画像に関する画像データを生成するデータ生成部を備え、前記データ生成部によって生成される画像データに基づいた画像の解像度は、読み取り時における原稿の搬送速度が小さいほど高くなるようになっているものの、前記データ生成部は、前記搬送不良検出部による原稿の搬送不良の検出によって画像の読み取りが中断された原稿の画像の再読み取りを行うときには、原稿の搬送速度が前回の画像の読み取り時よりも小さくても、同前回の画像の読み取り時と等しい解像度の画像に関する画像データを生成することが好ましい。
原稿の搬送速度を小さくするほど画像の読み取りによって生成することができる画像データに基づいた画像の解像度が高くなる。そこで、上記構成では、画像の読み取り途中で原稿の搬送不良が検出され、その後に同原稿の画像の再読み取りを行うべく原稿が低速で搬送される場合であっても、生成される画像データに基づいた画像の解像度を、搬送不良が発生した際に生成されるべき画像データに基づいた画像の解像度と等しくなるようにした。これにより、ユーザーが所望する解像度の画像に関する画像データを同ユーザーに提供することが可能となる。
上記画像読取装置において、前記データ生成部は、前記搬送不良検出部による原稿の搬送不良の検出によって画像の読み取りが中断された原稿の画像の再読み取りを行うときには、前記読取部による前回の画像の読み取りで途中まで読み取った画像と、前記再読み取りによって前記読取部が読み取った画像とを合成した画像に関する画像データを生成することが好ましい。
ダメージを受けていない原稿の画像を読み取ることによって生成された画像データのほうが、ダメージを受けている原稿の画像を読み取ることによって生成された画像データよりも精度が高い可能性がある。そこで、上記構成では、先の画像の読み取り時に途中まで読み取った画像と、画像の再読み取り時に読み取った画像とを合成した画像に関する画像データを生成し、同画像データをユーザーに提供するようにした。これにより、ダメージを受けている原稿の画像に関する画像データをユーザーに提供する場合よりも、精度の高い画像データをユーザーに提供することが可能となる。
上記画像読取装置において、前記搬送制御部は、前記搬送不良検出部によって先の原稿の搬送不良が検出されたために同先の原稿の画像の読み取りが中止され、その後に同先の原稿の画像の再読み取りが行われ、同先の原稿の画像の再読み取りが完了した後に別の原稿の画像の読み取りを行うときには、同別の原稿の搬送速度を、前記再読み取りを行ったときにおける前記先の原稿の搬送速度よりも大きくすることが好ましい。
上記構成によれば、複数の原稿を連続して画像の読み取りを行う場合、搬送不良が発生したために画像の再読み出しを行う原稿の搬送時には搬送速度が小さくされるものの、それ以外の原稿の搬送時には搬送速度が小さくされない。したがって、画像読取装置のスループットの低下を抑制することが可能となる。
画像読取装置の第1の実施形態の概略構成を示す模式図。 同画像読取装置の搬送装置及びその周辺部材を示す側面図。 カバー部材が開放側に回動した様子を示す同画像読取装置の模式図。 (a)〜(c)は、同画像読取装置のロック装置を示す模式図。 カバー部材が開放位置に位置する様子を示す同画像読取装置の模式図。 同画像読取装置の制御装置の機能構成を説明するブロック図。 同画像読取装置で原稿の画像の読み取りを行う際の処理手順を説明するフローチャート。 同実施形態の画像読取装置で原稿の搬送不良を検出するための処理手順を説明するフローチャート。 第2の実施形態の画像読取装置において、原稿の画像の読み取りを行う際の処理手順の一部を説明するフローチャート。 (a)〜(d)は、2つの画像を合成する様子を説明する模式図。
(第1の実施形態)
以下、画像読取装置を具体化した第1の実施形態を図1〜図8に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の画像読取装置11は、載置面100に載置される筐体12を備えている。筐体12の図中右側を「後側」というとともに、図中左側を「前側」というものとする。こうした筐体12には開口の一例である上部開口121が形成されており、ユーザーは、この上部開口121から筐体12内に手を進入させ、筐体12内で作業を行うことができる。
また、筐体12は、上部開口121を閉塞するカバー部材13を回動可能に支持している。すなわち、上部開口121を閉塞している際におけるカバー部材13の位置を「基準位置」とした場合、カバー部材13は、基準位置から図1における矢印方向に回動可能である。
筐体12の上部後側には、画像の読み取りが未だ行われていない原稿MSがセットされるセット部14が設けられている。このセット部14に複数の原稿MSがセットされる場合、セット部14上で各原稿MSが積層されることとなる。また、筐体12の内部には、原稿MSを搬送する搬送部としての搬送装置20と、搬送装置20によって搬送されている原稿MSの画像を読み取る読取装置30とが設けられている。さらに、筐体12の下部前側には、筐体12内から排出された原稿MSが載置される排出部15が設けられている。すなわち、筐体12の上部後側が原稿MSの搬送方向上流側となり、筐体12の下部前側が原稿MSの搬送方向下流となる。そして、セット部14にセットされている原稿MSが1つずつ筐体12内に進入し、所定の搬送経路に沿って搬送される。そして、搬送されつつ原稿MSの画像が読み取られ、画像の読み取りが完了した原稿MSが排出部15に排出される。
図1及び図2に示すように、搬送装置20は、原稿の搬送方向における上流から下流に向けて順に配置される、送り込みローラー21、送り出しローラー対22、搬送ローラー対23、排出ローラー対24を備えている。また、搬送装置20は、原稿MSを搬送するための駆動源として、送出モーター25と、搬送モーター26とを備えている。送出モーター25からの駆動力は送り込みローラー21に伝達され、搬送モーター26からの駆動力は送り出しローラー対22、搬送ローラー対23及び排出ローラー対24に伝達される。
送り込みローラー21は、図1における矢印方向に回転することにより、セット部14にセットされている複数の原稿MSのうち最下位の原稿MSを筐体12の内部に送り込む。
なお、本実施形態の画像読取装置11にあっては、セット部14は、図中左側となる搬送方向下流の部位が図中右側となる搬送方向上流の部位よりも下方に位置するように載置面100に対して斜状をなすように配置されている。そのため、セット部14にセットされている原稿MSが自重によって筐体12内に進入しやすくなっている。そこで、本実施形態の画像読取装置11の搬送装置20には、送り込みローラー21よりも上方にガイド部材27が配置されている。このガイド部材27によって、最下位の原稿MS以外の原稿の筐体12内への進入が制限されている。ちなみに、ガイド部材27はカバー部材13に支持されている。
送り出しローラー対22は、搬送モーター26に駆動連結されている駆動ローラー221と、駆動ローラー221を通じて搬送モーター26からの駆動力が伝達される従動ローラー222とを有している。この従動ローラー222は、カバー部材13に回転可能に支持されている。そして、カバー部材13が基準位置に位置している場合、駆動ローラー221と従動ローラー222とによって原稿MSを挟持し、両ローラー221,222が矢印方向に回転することによって原稿MSが搬送ローラー対23に向けて送り出される。すなわち、この送り出しローラー対22では、従動ローラー222が第1のローラーに相当し、駆動ローラー221が第2のローラーに相当する。
送り出しローラー対22の従動ローラー222は、トルクリミッターなどのトルク制限機構によって一定の回転負荷が付与されているリタードローラーである。そのため、複数の原稿MSが重なった状態でセット部14から筐体12内に送り込まれた場合、すなわち複数の原稿MSが重送されている場合、この送り出しローラー対22によって、1つの原稿MSのみが搬送方向下流に送り出されるようになっている。
搬送ローラー対23は、読取装置30よりも図中右側である搬送方向上流に配置されている。こうした搬送ローラー対23は、搬送モーター26に駆動連結されている駆動ローラー231と、駆動ローラー231を通じて搬送モーター26からの駆動力が伝達される従動ローラー232とを有している。この従動ローラー232は、カバー部材13に回転可能に支持されている。そして、カバー部材13が基準位置に位置している場合、駆動ローラー231と従動ローラー232とによって原稿MSを挟持し、両ローラー231,232が矢印方向に回転することによって原稿MSが読取装置30に向けて搬送される。すなわち、この搬送ローラー対23では、従動ローラー232が第1のローラーに相当し、駆動ローラー231が第2のローラーに相当する。
排出ローラー対24は、読取装置30よりも図中左側である搬送方向下流に配置されている。こうした排出ローラー対24は、搬送モーター26に駆動連結されている駆動ローラー241と、駆動ローラー241を通じて搬送モーター26からの駆動力が伝達される従動ローラー242とを有している。この従動ローラー242は、カバー部材13に回転可能に支持されている。そして、カバー部材13が基準位置に位置している場合、駆動ローラー241と従動ローラー242とによって原稿MSを挟持し、両ローラー241,242が矢印方向に回転することによって原稿MSが筐体12外に排出される。すなわち、この排出ローラー対24では、従動ローラー242が第1のローラーに相当し、駆動ローラー241が第2のローラーに相当する。
読取装置30は、搬送経路に沿って搬送される原稿MSを挟んだ上下両側に配置される2つの読取部31,32を有している。各読取部31,32のうち、下側に位置する読取部が第1の読取部31であり、上側に位置する読取部が第2の読取部32である。すなわち、第1の読取部31が原稿MSの一面(図中下面)の画像を読み取り、第2の読取部32が原稿の他面(図中上面)の画像を読み取る。なお、読取部としては、例えば、密着型イメージセンサーモジュール(CISM:Contact Image Sensor Module)を挙げることができる。もちろん、CISM以外の他のモジュールを読取部として採用してもよい。
上述したように、各ローラー対22〜24の従動ローラー222,232,242及びガイド部材27は、カバー部材13に支持されている。そのため、図3に示すように、カバー部材13が基準位置から開放側に回動され、筐体12の内部と外部とが上部開口121を通じて連通されると、各ローラー対22〜24の従動ローラー222,232,242及びガイド部材27もまた変位される。すなわち、従動ローラー222,232,242は、駆動ローラー221,231,241から離れる方向に変位される。この図3に示す状態では、ローラー対22〜24による原稿MSの挟持が不能となる。
本実施形態の画像読取装置11には、図4(a),(b),(c)に示すように、カバー部材13を基準位置で保持するためのロック装置40が設けられている。ロック装置40は、カバー部材13の上部後側に支持されているロックレバー41と、筐体12に支持されているロックバー42と、ロックバー42を図中左右方向に進退移動させるアクチュエーター43とを備えている。
ロックレバー41は、カバー部材13に設けられている支軸411を中心に回転可能であるとともに、図示しない付勢部材によって図中反時計回り方向Xに付勢されている。こうしたロックレバー41には、支軸411から径方向外側に延出している把持部412及びレバー部413が設けられている。把持部412は、ユーザーによって操作される部位である。図4(a)に示すように、レバー部413は、カバー部材13が基準位置に位置しているとき、ロックバー42に係止されている。これにより、カバー部材13の基準位置から開放側への変位が規制される。そして、こうした状態でロックレバー41の把持部412がユーザーによって操作され、ロックレバー41が図中時計回り方向に回動されると、レバー部413とロックバー42との係止が解消される。すると、カバー部材13を基準位置から開放側に回動させることが可能となる(図3参照)。
アクチュエーター43は、画像読取装置11の制御装置60によって駆動される。そして、図4(a),(b)に示すように、このアクチュエーター43の駆動を制御することにより、ロックバー42の進退方向における位置を調整することができる。すなわち、図4(a)に示す状態からロックバー42が移動されると、図4(b)に示すように、ロックバー42とロックレバー41のレバー部413との係止が解消される。すると、ロックレバー41は、付勢部材からの付勢力によって図中反時計回り方向Xに回動される。
そして、アクチュエーター43の駆動によって、4(b)に示す状態からロックバー42が元の位置に戻されると、ロックレバー41のレバー部413にロックバー42が接触する。すると、4(c)に示すように、ロックレバー41がロックバー42によって図中上方に押されて変位される。その結果、ロックレバー41を支持するカバー部材13が、図5に示すように、基準位置から開放側に少しだけ変位される。この点で、本実施形態の画像読取装置11では、ロック装置40により、カバー部材13を基準位置よりも開放側に変位させる「カバー変位部」の一例が構成される。
なお、図5に示すカバー部材13の位置を「開放位置」というものとする。この開放位置は、基準位置よりも少しだけ開放側の位置である。そして、このようにカバー部材13が開放位置に位置する場合であっても、セット部14にセットされている原稿MSが自重によって筐体12内に進入することが、カバー部材13に支持されているガイド部材27によって規制される。
こうしてカバー部材13が基準位置から開放位置に変位されると、カバー部材13に支持されている従動ローラー222,232,242が駆動ローラー221,231,241から離れる方向に少しだけ変位される。その結果、ローラー対22〜24による原稿MSの挟持圧が低くなる。なお、図5に示す例では、従動ローラー222〜242と駆動ローラー221〜241とによる原稿MSの挟持が解消されている。すなわち、挟持圧が「0(零)」となる。この点で、本実施形態の画像読取装置11では、カバー変位部として機能するロック装置40により、ローラー対22〜24を構成する2つのローラー221〜241,222〜242による原稿MSの挟持圧を低くする「調整部」の一例が構成される。
次に、図6を参照し、画像読取装置11の制御装置60について説明する。
制御装置60は、CPU、ROM及びRAMなどで構成されるマイクロコンピューターと、各種のドライバー回路とを備えている。こうした制御装置60は、ソフトウェア及びハードウェアのうち少なくとも一方で構成される機能部として、搬送制御部61、搬送不良検出部62、調整制御部63、データ生成部64及びデータ出力部65を含んでいる。
搬送制御部61は、搬送装置20を制御する。すなわち、原稿MSの搬送開始指示、すなわち原稿MSの画像の読み取り指示が入力された場合、搬送制御部61は、送出モーター25を駆動させることにより、送り込みローラー21を回転させる。これにより、セット部14から1つの原稿MSが筐体12内に送り込まれる。そして、搬送制御部61は、送り込みローラー21の回転によって搬送される原稿MSが、送り出しローラー対22を構成する2つのローラー221,222によって挟持されるようになると、送出モーター25の駆動を停止させる。
また、搬送制御部61は、搬送モーター26を駆動させることにより、送り出しローラー対22、搬送ローラー対23及び排出ローラー対24の各ローラー221,231,241,222,232,242を回転させる。なお、搬送モーター26の駆動開始のタイミングは、送出モーター25の駆動開始のタイミングと同じであってもよいし、送出モーター25の駆動開始のタイミングよりも後であってもよい。そして、搬送制御部61は、原稿MSの後端が排出ローラー対24を通過したタイミング以降で搬送モーター26の駆動を停止させる。
なお、この搬送制御部61は、紙ジャムなどの原稿MSの搬送不良を検出した旨が搬送不良検出部62から入力されることがある。この場合、搬送制御部61は、原稿MSの搬送を中止する。ただし、原稿MSの後端が読取装置30を通過した後に、搬送不良を検出した旨が搬送不良検出部62から入力された場合、搬送制御部61は、原稿MSの搬送を継続させる。すなわち、原稿MSの後端が排出ローラー対24を通過すると想定されているタイミングまで、搬送制御部61は搬送モーター26の駆動を継続する。しかし、複数の原稿MSの画像を連続して読み取るに際し、一の原稿の後端が読取装置30を通過した後に、搬送不良を検出した旨が搬送不良検出部62から入力された場合、搬送制御部61は、一の原稿の搬送を継続させるものの、次の原稿MSの搬送を中止する。
また、画像の読み取り途中で原稿MSの搬送不良が検出されたために原稿MSの搬送及び画像の読み取りが中止され、その後、同一の原稿MSの画像の再読み取りを行う場合、搬送制御部61は、前回の画像の読み取り時よりも低速で原稿が搬送されるように各モーター25,26の駆動を制御する。この際、搬送制御部61は、同一の原稿MSの画像の再読み取りである旨と、原稿MSの搬送速度に関する情報との双方をデータ生成部64に出力する。
ここで、画像の読み取り途中で原稿MSの搬送不良が検出されたために原稿MSの搬送及び画像の読み取りが中止された場合で、その次の画像の読み取りが、同一原稿の画像の再読み取りであるか否かの判定方法の一例について説明する。例えば、次の画像の読み取りを行うに際し、その読み取りが、同一原稿の画像の再読み取りであるのか、別の原稿の画像の読み取りであるのかを、ユーザーに選択させる。こうしたユーザー操作に基づいた情報が制御装置60に入力されることにより、搬送制御部61は、同一原稿の画像の再読み取りが指示されているのか、別の原稿の画像の読み取りが指示されているのかを判断することができる。そして、搬送制御部61は、同一原稿の画像の再読み取りが指示されているときには、前回の原稿搬送時よりも低速で原稿MSを搬送させる。一方、搬送制御部61は、別の原稿の画像の読み取りが指示されているときには、前回の原稿搬送時と同等の速度で原稿を搬送させる。
そして、複数の原稿MSの画像を連続して読み取るに際し、一の原稿の画像の読み取りの最中に搬送不良が発生したため、一の原稿の画像の再読み取りを行い、同再読み取りの完了後に次の原稿の搬送を開始する場合、その原稿の搬送速度は、再読み取り時における一の原稿の搬送速度よりも大きくされる。すなわち、画像の再読み取り時にのみ原稿MSが低速で搬送されることとなる。
搬送不良検出部62は、搬送装置20によって原稿MSが搬送されている最中に、同原稿MSの搬送不良を検出する。例えば、搬送不良検出部62は、搬送モーター26に流れる電流値I1を監視し、電流値I1が規定の不良判定電流値I1Thよりも大きいときに、原稿MSの搬送不良を検出する。この不良判定電流値I1Thは、原稿MSが正常に搬送されているときに搬送モーター26に流れる電流値よりも大きい値に決定されている。そして、搬送不良検出部62は、原稿MSの搬送不良を検出すると、その旨を搬送制御部61、調整制御部63及びデータ生成部64に出力する。
調整制御部63は、筐体12又はカバー部材13に設けられている報知装置50、及びロック装置40を制御する。すなわち、調整制御部63は、原稿MSの後端が読取装置30を通過していない状況下で、原稿MSの搬送不良を検出した旨が搬送不良検出部62から入力されたときには、その旨を報知装置50を通じてユーザーに報知する。さらに、調整制御部63は、ロック装置40のアクチュエーター43を制御し、カバー部材13を基準位置から開放位置に変位させることにより、ローラー対22〜24を構成する2つのローラー221〜241,222〜242による原稿MSの挟持圧を低くする。一方、調整制御部63は、原稿MSの後端が読取装置30を通過している状況下で、原稿MSの搬送不良を検出した旨が搬送不良検出部62から入力されたときには、その旨を報知装置50を通じてユーザーに報知するものの、ロック装置40を作動させない。すなわち、調整制御部63は、カバー部材13を基準位置から変位させない。
データ生成部64は、読取装置30の各読取部31,32を制御するとともに、各読取部31,32が読み取った画像を取得する。そして、データ生成部64は、読取部31,32が読み取った画像に関する画像データを生成し、この画像データをデータ出力部65に出力する。この際に生成される画像データに基づく画像の解像度は、ユーザーによって選択することができる。
ここで、高解像度の画像に関する画像データがユーザーによって要求された場合、原稿MSは、ユーザーが要求している解像度が高いほど低速で搬送される。しかし、上記のように画像の読み取り途中で原稿MSの搬送不良が検出されたために原稿MSの搬送及び画像の読み取りが中止され、その後、同一の原稿MSの画像の再読み取りを行う場合、一の原稿は低速で搬送されるものの、生成される画像データに基づいた画像の解像度は、前回の画像の読み取り時と等しい解像度とされる。
データ出力部65は、データ生成部64で生成された画像データを外部装置に送信する。
次に、図7に示すフローチャートを参照し、原稿MSの画像の読み取りを行う際の処理手順について説明する。
図7に示すように、セット部14に原稿MSがセットされている状態で画像の読み取り指示が制御装置60に入力されると、搬送制御部61による搬送装置20の制御が開始され、通常速度での原稿MSの搬送が開始される(ステップS11)。なお、ここでいう「通常速度」とは、ユーザーが要求している画像の解像度と相関する原稿MSの搬送速度のことである。すなわち、ユーザーが要求している解像度が高いほど原稿MSが低速で搬送されることとなる。
このように原稿MSが搬送されている状況下で、搬送不良検出部62によりジャム検出処理が行われる(ステップS12)。ジャム検出処理は、搬送している原稿MSの搬送不良を検出するための処理であり、その具体的な処理手順については図8を用いて後で説明する。
そして、ジャム検出処理で、原稿MSの搬送不良が検出されていない場合(ステップS13:NO)、各読取部31,32による原稿MSの画像の読み取りが実行される(ステップS14)。次いで、各読取部31,32による原稿MSの画像の読み取りが完了したか否かが判定される(ステップS15)。
なお、読取部31,32による読み取り結果に基づいて原稿MSの後端を検出することができる。すなわち、読取部31,32による読み取り結果に基づき、原稿MSの後端が読取部31,32よりも搬送方向下流に位置するようになったか否かを判定することができる。そして、原稿MSの後端が読取部31,32よりも搬送方向下流に位置するようになったときに、原稿MSの画像の読み取りが完了したと判定することができる。
原稿MSの画像の読み取りが未だ完了していない場合(ステップS15:NO)、その処理が前述したステップS12に移行され、画像の読み取りが継続される。一方、原稿MSの画像の読み取りが既に完了している場合(ステップS15:YES)、その処理が次のステップS16に移行される。
このステップS16では、上記ステップS12と同様のジャム検出処理が行われる。そして、このジャム検出処理で、原稿MSの搬送不良が検出されていない場合(ステップS17:NO)、原稿MSの排出部15への排出が完了したか否かが判定される(ステップS18)。原稿MSの排出が未だ完了していない場合(ステップS18:NO)、その処理が前述したステップS16に移行され、原稿MSを排出部15に排出させるための搬送装置20の駆動が継続される。
そして、原稿MSの排出が既に完了している場合(ステップS18:YES)、画像の読み取りを行うべき次の原稿MSがあるか否かが判定される(ステップS19)。次の原稿MSがある場合(ステップS19:YES)、その処理が前述したステップS11に移行され、次の原稿MSの搬送が開始される。一方、次の原稿MSがない場合(ステップS19:NO)、データ生成部64によって生成された画像データがデータ出力部65によって出力され(ステップS20)、本処理が終了される。
その一方で、画像の読み取りが完了した原稿MSを排出している最中のジャム検出処理で、原稿MSの搬送不良が検出された場合(ステップS17:YES)、その処理が次のステップS21に移行される。このステップS21において、報知装置50によるエラー報知が開始される。そして、このようにエラー報知が行われる場合であっても、原稿MSの排出処理が継続される。その後、この排出処理が完了されると、その処理が前述したステップS20に移行され、画像データがデータ出力部65から出力される。
また、原稿MSを読取部31,32に向けて搬送している最中のジャム検出処理で、又は、読取部31,32による原稿MSの画像の読み取りが行われている最中のジャム検出処理で、原稿MSの搬送不良が検出されることがある(ステップS13:YES)。この場合、その処理が次のステップS22に移行される。
すなわち、ステップS22において、搬送装置20のモーター25,26の駆動停止が指示される。次いで、ロック装置40を作動させることにより、カバー部材13が基準位置から開放位置に変位される(ステップS23)。これにより、ローラー対22〜24による原稿MSの挟持圧が低下され、ローラー対22〜24によって原稿MSが搬送方向下流に送り出されにくくなる。そして、原稿MSの搬送不良が発生している旨が報知装置50によってユーザーに報知される(ステップS24)。
すると、ユーザーは、カバー部材13を開放位置よりも開放側に回動させ、この状態で搬送不良に陥っている原稿MSを筐体12内から取り出す。そして、ユーザーは、カバー部材13を基準位置に戻し、同原稿MSをセット部14に再びセットし、画像の再読み取りを画像読取装置11に指示する。
続いて、搬送不良の検出によって画像の読み取りが中断された原稿MSの画像の再読み取りが指示された場合(ステップS25:YES)、その処理が次のステップS26に移行され、原稿MSの搬送が開始される。一方、画像の再読み取りが指示されない場合(ステップS25:NO)、本処理が終了される。
ステップS26において、前回の画像の読み取り時よりも低速での原稿MSの搬送が開始される。すなわち、画像の再読み取り時の原稿MSの搬送速度は、上記通常速度よりも小さくされる。これは、搬送不良によって原稿MSがダメージを受けている可能性があるためである。そして、このように搬送されている原稿MSの画像の読み取り、すなわち再読み取りが行われる(ステップS27)。画像の読み取りが完了していない場合(ステップS28:NO)、その処理が前述したステップS27に移行され、再読み取りが継続される。
一方、画像の読み取りが完了した場合(ステップS28:YES)、画像の解像度を変換するための変換処理がデータ生成部64で実行される(ステップS29)。
すなわち、読取部31,32によって取得される画像の解像度は、原稿MSの搬送速度が小さいほど高くなる。そのため、再読み取りによって取得された画像の解像度は、ユーザーが所望している解像度よりも高いおそれがある。そこで、このステップS29では、取得した画像の解像度を、ユーザーの所望している解像度まで低くし、同解像度の画像に関する画像データが生成される。
その後、画像の読み取り済みの原稿MSが排出される(ステップS30)。そして、次の原稿MSがある場合(ステップS31:YES)、その処理が前述したステップS11に移行され、次の原稿MSの搬送が開始される。この場合、次の原稿MSは、通常速度で搬送される。一方、次の原稿MSがない場合(ステップS31:NO)、データ生成部64によって生成された画像データがデータ出力部65によって出力され(ステップS20)、本処理が終了される。
次に、図8に示すフローチャートを参照し、上記ジャム検出処理について説明する。
図8に示すように、搬送モーター26に流れている電流値I1が検出される(ステップS41)。そして、検出した電流値I1が上記不良判定電流値I1Thよりも大きいか否かが判定される(ステップS42)。電流値I1が不良判定電流値I1Th以下である場合(ステップS42:NO)、原稿MSの搬送不良が発生していないため、ジャム検出処理が終了される。一方、電流値I1が不良判定電流値I1Thよりも大きい場合(ステップS42:YES)、原稿MSの搬送不良が検出され(ステップS43)、ジャム検出処理が終了される。
以上、本実施形態の画像読取装置11によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)画像を読取部31,32に読み取らせるべく原稿MSが搬送されている最中のジャム検出処理(ステップS12)で、原稿MSの搬送不良が検出されたときには(ステップS13:YES)、ロック装置40が作動され、駆動ローラー221〜241と従動ローラー222〜242とによる原稿MSの挟持圧が低くされる(ステップS23)。これにより、搬送不良の検出後で各ローラー221〜241,222〜242の回転がしばらくの間継続されても、同ローラー221〜241,222〜242の回転力が原稿MSに伝達されにくくなり、原稿MSが搬送方向下流に送り出されにくくなる。その結果、搬送不良の検出後におけるローラー対22〜24による原稿MSの送り出し量が少なくなり、搬送不良に伴って原稿MSが受けるダメージが大きくなりにくい。したがって、搬送途中で原稿MSの搬送不良が発生した際に同原稿MSが受けるダメージの増大を抑制することができる。
(2)しかも、原稿MSの搬送不良が検出されたときには(ステップS13:YES)、駆動ローラー221〜241と従動ローラー222〜242とによる原稿MSの挟持圧を低下させるだけではなく(ステップS23)、各モーター25,26の駆動も停止させている(ステップS22)。そのため、原稿MSの搬送不良の検出後から比較的早い段階で、各ローラー221〜241,222〜242の回転を停止させることができる。したがって、搬送不良に伴って原稿MSが受けるダメージの低減効果をさらに高めることができる。
(3)本実施形態の画像読取装置11では、ローラー対22〜24を構成する2つローラーのうち一方のローラーがカバー部材13に支持されている。そのため、カバー部材13を基準位置から開放側に変位させることにより(ステップS23)、駆動ローラー221〜241と従動ローラー222〜242とによる原稿MSの挟持圧を低下させることができる。また、カバー部材13を回動させる構成の他に、一方のローラーを他方のローラーから離れる方向に相対移動させる構成を別に設けなくてもよい。したがって、画像読取装置11の構成の複雑化を抑制することもできる。
(4)具体的には、駆動ローラー221〜241ではなく従動ローラー222〜242がカバー部材13に支持されている。そのため、駆動ローラー221〜241をカバー部材13に支持させる構成と比較し、カバー部材13に支持される部品を減らすことができる。その結果、カバー部材13にかかる荷重の増大が抑制されるため、カバー部材13を基準位置から開放側への変位を容易なものとすることができる。
(5)また、このようにカバー部材13を変位させることにより、駆動ローラー221〜241と従動ローラー222〜242との挟持圧を可変させることができるため、開放位置からカバー部材13を基準位置に戻すだけで挟持圧を元に戻すことができる。
(6)原稿MSの搬送不良が発生すると、搬送モーター26に加わる負荷が大きくなり、搬送モーター26に流れる電流値I1が大きくなる。そこで、本実施形態の画像読取装置11では、搬送モーター26に流れる電流値I1を監視し、電流値I1が不良判定電流値I1Thよりも大きいときに(ステップS42:YES)、原稿MSの搬送不良が検出される(ステップS43)。この場合、不良判定電流値I1Thが、搬送不良の発生していない定常時に搬送モーター26に流れる電流値よりも大きい値に設定されているため、搬送途中の原稿MSの搬送不良を検出することができる。
(7)原稿MSの後端が読取部31,32よりも搬送方向下流に位置していることは、同原稿MSの画像の読み取りが既に完了していることを意味している。そして、画像の読み取りが完了した原稿MSは筐体12外に排出するだけであり、搬送装置20の駆動を停止させる意味合いは低い。具体的には、こうした状態では、原稿MSを挟持しているローラー対は、排出ローラー対24のみである。そのため、ローラー対22〜24を構成する各ローラーの回転が継続されても、原稿MSの受けるダメージは大きくなりにくい。そこで、本実施形態の画像読取装置11では、原稿MSの後端が読取部31,32よりも搬送方向下流に位置する状況下(ステップS15:YES)でのジャム検出処理で(ステップS16)、原稿MSの搬送不良が検出されたときには(ステップS17:YES)、搬送装置20の駆動、すなわち原稿MSの排出処理が継続される。その結果、画像の読み取り済みの原稿MSの不要な搬送停止を抑制することができる。
(8)先の原稿MSの画像の読み取りが完了した後で、同先の原稿MSの搬送不良が検出された場合、後続の原稿MSの搬送をそのまま行うと、同後続の原稿MSの搬送不良が発生し、同後続の原稿MSがダメージを受けてしまうおそれがある。そこで、本実施形態の画像読取装置11では、複数の原稿MSの画像を連続して読取部31,32に読み取らせる場合、先の原稿MSの後端が読取部31,32よりも搬送方向下流に位置している状況下で同先の原稿MSの搬送不良が検出されたときには、搬送装置20による後続の原稿MSの搬送が中止される。また、エラー報知もまたユーザーに対して行われる(ステップS21)。そのため、先の原稿MSの画像の読み取りの完了後に、筐体12の内部の状態をユーザーに確認させるための期間を提供することができる。そして、搬送経路上に問題がないことをユーザーに確認させた上で、又は、搬送経路上の問題を解消させた上で、後続の原稿MSの画像の読み取りを開始させることができる。したがって、後続の原稿MSの搬送時における搬送不良の発生を抑制することができ、同後続の原稿MSがダメージを受ける事象を生じさせにくくすることができる。
(9)また、原稿MSの搬送不良が検出され(ステップS13:YES)、カバー部材13を基準位置から開放位置に変位させても(ステップS23)、セット部14にセットされている原稿MSが自重によって筐体12内に進入することを、カバー部材13に支持されているガイド部材27によって抑制することができる。
(10)なお、搬送不良の検出によって画像の読み取りが中断された原稿MSはダメージを受けている可能性がある。また、原稿MSを搬送するためのローラーの回転速度が大きいほど、駆動ローラー221〜241と従動ローラー222〜242とによって挟持されたときに原稿MSに作用する負荷が大きくなりやすい。そこで、本実施形態の画像読取装置11では、このようにダメージを受けている可能性のある原稿MSの画像の再読み取りを行うときには、前回の画像の読み取り時よりも低速で原稿MSが搬送される(ステップS26)。これにより、画像の再読み取り時では原稿MSがダメージを受けにくくすることができる。
(11)そして、このように低速で搬送されている原稿MSの画像の読み取りを行い、生成される画像データに基づいた画像の解像度は、搬送不良が発生した際に生成されるべき画像データに基づいた画像の解像度と等しくなる。これにより、ユーザーが所望する解像度の画像に関する画像データをユーザーに提供することができる。
(12)また、画像の再読み取りが完了し、次の原稿MSの画像読み取りを行う場合には、原稿MSの搬送速度が元に戻される。すなわち、搬送不良が発生することなく正常に原稿MSを搬送可能と判断されるときには、その搬送速度が小さくされない。したがって、画像読取装置11のスループットの低下を抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、画像読取装置11を具体化した第2の実施形態を図9及び図10に従って説明する。なお、第2の実施形態では、前回の画像読み取り時に搬送不良が検出されたために画像の再読み取りが行われる際における画像データの生成方法が第1の実施形態と異なっている。したがって、以下の説明においては、第1の実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1の実施形態と同一の部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
図9に示すフローチャートを参照し、原稿MSの画像の読み取りを行う際の処理手順について説明する。なお、図9には、本実施形態の画像読取装置11で原稿MSの画像の読み取りを行う際の処理手順の一部が図示されている。
原稿MSを読取部31,32に向けて搬送している最中で、又は、読取部31,32による原稿MSの画像の読み取りが行われている最中で、原稿MSの搬送不良が検出されることがある(ステップS13:YES)。この場合、その処理が次のステップS51に移行される。
図9に示すように、ステップS51において、搬送装置20のモーター25,26の駆動停止が指示される。次いで、ロック装置40を駆動させることにより、カバー部材13が基準位置から開放位置に変位される(ステップS52)。これにより、ローラー対22〜24による原稿MSの挟持圧が低下され、ローラー対22〜24によって原稿MSが搬送方向下流に送り出されにくくなる。そして、原稿MSの搬送不良が発生している旨が報知装置50によってユーザーに報知される(ステップS53)。
すると、ユーザーは、カバー部材13を開放位置よりも開放側に回動させ、この状態で搬送不良に陥っている原稿MSを筐体12内から取り出す。そして、ユーザーは、カバー部材13を基準位置に戻し、同原稿MSをセット部14に再びセットし、画像の再読み取りを画像読取装置11に指示する。
続いて、搬送不良の検出によって画像の読み取りが中断された原稿MSの画像の再読み取りが指示された場合(ステップS54:YES)、その処理が次のステップS55に移行され、原稿MSの搬送が開始される。一方、画像の再読み取りが指示されない場合(ステップS54:NO)、本処理が終了される。
ステップS55において、前回の画像の読み取り時よりも低速での原稿MSの搬送が開始される。すなわち、画像の再読み取り時の原稿MSの搬送速度は、上記通常速度よりも小さくされる。これは、搬送不良によって原稿MSがダメージを受けている可能性があるためである。そして、このように搬送されている原稿MSの画像の読み取り、すなわち再読み取りが行われる(ステップS56)。画像の読み取りが完了していない場合(ステップS57:NO)、その処理が前述したステップS56に移行され、再読み取りが継続される。
一方、画像の読み取りが完了した場合(ステップS57:YES)、画像の解像度を変換するための変換処理がデータ生成部64で実行される(ステップS58)。
すなわち、読取部31,32によって取得される画像の解像度は、原稿MSの搬送速度が小さいほど高くなる。そのため、再読み取りによって取得された画像の解像度は、ユーザーが所望している解像度よりも高いおそれがある。そこで、このステップS58では、取得した画像の解像度を、ユーザーの所望している解像度まで低くし、同解像度の画像に関する画像データが生成される。
続いて、前回の画像の読み取り時に途中まで取得された画像と、今回の再読み取りによって取得された画像とを合成した画像に関する画像データを生成する合成処理がデータ生成部64によって行われる(ステップS59)。
ここで、図10を参照し、合成処理の一例を説明する。
図10(a)に実線で示す部分が、前回の読み取り時に途中まで取得された画像A1であり、図10(a)に破線で示す部分が、原稿MSの搬送不良に起因して前回の読み取り時には取得できなかった部分である。
これに対し、図10(b)は、今回の再読み取り時に取得された画像A2である。上述したように、原稿MSは、前回の画像の読み取り時での搬送不良によってダメージを受けている可能性がある。このようにダメージを原稿MSが受けている場合、同原稿MSの画像を読み取っても、図10(b)に示すように、取得された画像A2には乱れが生じているおそれがある。
そこで、図10(c)に示すように、図10(a)に示す画像A1で欠けている部分(破線で示す部分)に相当する部分が、図10(b)に示す画像A2から抽出される。このように画像A2から抽出された部分の画像を「抽出画像A3」というものとする。そして、図10(d)に示すように、図10(a)に示す画像A1の欠けている部分に抽出画像A3を割り当てることにより、合成画像A4を生成することができる。このように生成した合成画像A4に基づいた画像データが生成される。
図9に戻り、上記の合成処理が完了されると、画像の読み取り済みの原稿MSが排出される(ステップS60)。そして、次の原稿MSがある場合(ステップS61:YES)、その処理が前述した上記ステップS11に移行され、次の原稿MSの搬送が開始される。この場合、次の原稿MSは、通常速度で搬送される。一方、次の原稿MSがない場合(ステップS61:NO)、上記の合成処理で合成した画像データがデータ出力部65によって出力され(ステップS62)、本処理が終了される。
以上、本実施形態の画像読取装置11によれば、上記第1の実施形態における効果(1)〜(10)及び(12)と同等の効果に加え、以下に示す効果をさらに得ることができる。
(13)ダメージを受けていない原稿MSの画像を読み取ることによって生成された画像データのほうが、ダメージを受けている原稿MSの画像を読み取ることによって生成された画像データよりも精度が高い可能性がある。そこで、本実施形態の画像読取装置11では、先の画像の読み取りによって途中まで読み取った画像A1と、画像の再読み取りによって読み取った画像A2の一部(すなわち、抽出画像A3)とを合成し、この合成した画像である合成画像A4に関する画像データをユーザーに提供するようにした。すなわち、先の読み取りで取得された画像A1で欠けている部分を、再読み取りで取得された画像A2で穴埋めするような形で合成画像A4が生成され、同合成画像A4に関する画像データが出力される。これにより、ダメージを受けている原稿MSの画像A2に関する画像データをユーザーに提供する場合よりも、精度の高い画像データをユーザーに提供することが可能となる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・複数の原稿MSの画像を連続して読み取るに際し、一の原稿MSの搬送時に搬送不良が発生し、一の原稿MSの画像の再読み取り時に低速で一の原稿MSを搬送した場合、以降の原稿MSも低速のままで搬送するようにしてもよい。
・第1の実施形態において、画像の再読み取り時には、その際の搬送速度に応じた解像度の画像に関する画像データを生成して出力するようにしてもよい。この場合、高解像度の画像に関する画像データがユーザーに提供されるようになる。
・画像の再読み取り時の原稿MSの搬送速度を、上記の通常速度(図7のステップS11参照)と等しい速度としてもよい。この場合、画像の解像度の変換処理を行わなくても、ユーザーの所望する解像度の画像に関する画像データを、同ユーザーに提供することができる。
・画像の再読み取りを行うに際し、原稿MSが低速で搬送されている場合、解像度の低い画像(すなわち、通常速度に見合った解像度の画像)を取得できるように、読取部31,32を制御するようにしてもよい。この場合、ステップS29,S58の変換処理を省略することができる。
・第2の実施形態では、画像の再読み取り時に原稿MSの画像を全て読み取った上で、合成処理を行っている。しかし、画像の再読み取り時には、前回の画像の読み取り時で既に読み取っている画像の部分の読み取りを行わないようにしてもよい。この場合、画像の再読み取り時には、図10(c)に示す画像の画像データが生成される。そして、この図10(c)に示す画像と、図10(a)に示す画像とを合成させるようにしてもよい。
・カバー部材13が基準位置よりも開放側に変位しても、セット部14にセットされている原稿MSの自重による筐体12内への進入を規制するための機構を筐体12側に設けてもよい。この場合、原稿MSの搬送不良が検出されたときには、カバー部材13を上記開放位置よりも開放側に変位させるようにしてもよい。例えば、ユーザーが手を上部開口121を通じて筐体12内に進入させることができる程度までカバー部材13を変位させるようにしてもよい。
・セット部14は、搬送方向における下流端と上流端との上下方向位置がほぼ同一となるように筐体12に取り付けられているものであってもよい。こうした場合、原稿MSの搬送不良が検出されたときには、カバー部材13を上記開放位置よりも開放側に変位させるようにしてもよい。例えば、ユーザーが手を上部開口121を通じて筐体12内に進入させることができる程度までカバー部材13を変位させるようにしてもよい。
・原稿MSの後端が読取部31,32よりも搬送方向下流に位置するようになってからは、ジャム検出処理を実施しないようにしてもよい。こうした場合であっても上記(7)と同等の効果を得ることができる。
・原稿MSの搬送方向における読取部31,32と排出ローラー対24との間に、原稿MSの端部を検出するためのセンサーを配置するようにしてもよい。この場合、同センサーによって原稿MSの後端が検出されたときに、同原稿MSの画像の読み取りが完了したと判断することができる。
・搬送されている原稿MSの搬送不良を検出することが可能であれば、搬送モーター26の電流値I1を監視する方法以外の他の方法を採用してもよい。例えば、搬送経路に沿って搬送される原稿MSの前端を検出するセンサーを設け、同センサーによって原稿MSの前端が検出されるタイミングと、搬送モーター26の駆動量との関係に基づき、搬送不良を検出するようにしてもよい。
・ローラー対22〜24の従動ローラー222〜242ではなく、駆動ローラー221〜241をカバー部材13に回転可能に支持させるようにしてもよい。
・カバー変位部は、カバー部材13を基準位置から開放位置に移動させ、駆動ローラー221〜241と従動ローラー222〜242とによる原稿MSの挟持圧を低下させることができるのであれば、上記ロック装置40とは異なる別の構成であってもよい。
・ローラー対22〜24の駆動ローラー221〜241を従動ローラー222〜242から相対的に離れる方向に変位させる調整部を、カバー部材13を回動させるロック装置40とは別に設けてもよい。この場合、原稿MSの搬送不良が検出されたときには、カバー部材13を基準位置から開放側に変位させなくてもよい。
なお、こうした調整部は、駆動ローラー221〜241と従動ローラー222〜242との挟持圧を低くするのであれば、駆動ローラー221〜241のみを変位させる構成であってもよいし、従動ローラー222〜242のみを変位させる構成であってもよい。もちろん、同調整部は、駆動ローラー221〜241と従動ローラー222〜242との双方を変位させる構成であってもよい。
また、このように調整部をロック装置とは別に設ける場合、ローラー対の一方のローラーをカバー部材13に支持させなくてもよい。
・原稿MSの搬送不良が検出されたときに、駆動ローラー221〜241と従動ローラー222〜242との挟持圧を低くすることができるのであれば、駆動ローラー221〜241を従動ローラー222〜242から相対的に離間させてもよい。また、原稿MSの挟持圧が低くなるのであれば、駆動ローラー221〜241と従動ローラー222〜242とによる原稿MSの挟持を継続させるようにしてもよい。
・読取装置30は、第1の読取部31及び第2の読取部32の何れか一方のみを備える構成であってもよい。
・搬送装置20は、送出モーター25を備えない構成であってもよい。この場合、搬送モーター26の駆動によって送り込みローラー21を回転させるようにしてもよい。
・画像読取装置を、原稿の画像に関する画像データを生成して外部装置に出力する装置であれば、ファクシミリ装置などの他の装置に具体化してもよい。
11…画像読取装置、12…筐体、121…上部開口、13…カバー部材、14…セット部、20…搬送部としての搬送装置、22〜24…ローラー対、221〜241…駆動ローラー、222〜242…従動ローラー、25,26…動力源としてのモーター、31,32…読取部、40…調整部の一例であるロック装置(カバー変位部の一例)、61…搬送制御部、62…搬送不良検出部、63…調整制御部、64…データ生成部、100…載置面、MS…原稿、I1…電流値、I1Th…不良判定電流値。

Claims (13)

  1. セット部にセットされた原稿を搬送経路に沿って搬送する搬送部であって、搬送される原稿を挟持可能なローラー対を有する搬送部と、
    前記搬送部に搬送されている原稿の画像を読み取る読取部と、
    前記搬送部を制御することにより原稿を搬送方向下流に搬送させる搬送制御部と、を備えた画像読取装置において、
    前記ローラー対を構成する2つのローラーによる原稿の挟持圧を低くする調整部と、
    前記搬送部によって原稿が搬送されている最中に、同原稿の搬送不良を検出する搬送不良検出部と、
    前記搬送部による原稿の搬送不良が検出されたときには、前記調整部を作動させることにより前記各ローラーによる原稿の挟持圧を低くする調整制御部と、を備える
    ことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記調整部は、前記ローラー対を構成する前記各ローラーのうち一方のローラーを他方のローラーから離れる方向に相対移動させるように構成されており、
    前記調整制御部は、前記調整部を作動させることにより前記各ローラーによる原稿の挟持を解消させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記搬送部及び前記読取部が内部に収容されているとともに、内部と外部とを連通する開口が形成されている筐体と、
    前記ローラー対を構成する前記各ローラーのうち、一方を第1のローラーとし、他方を第2のローラーとした場合、前記第1のローラーを回転可能に支持するとともに、前記筐体の前記開口を閉塞するカバー部材と、を備え、
    前記調整部は、前記筐体の前記開口を閉塞するために前記カバー部材が配置される位置を基準位置とした場合、同カバー部材を同基準位置よりも開放側に変位させるカバー変位部を含み、
    前記カバー部材が前記基準位置から開放側に変位されると、前記第1のローラーが前記第2のローラーから離れる方向に変位するようになっており、
    前記調整制御部は、前記搬送不良検出部によって前記搬送部による原稿の搬送不良が検出されたときに、前記カバー変位部を作動させることにより前記カバー部材を前記基準位置から開放側に変位させる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記搬送部は原稿を搬送するための動力源を備え、
    前記第2のローラーは、前記動力源からの駆動力が伝達される駆動ローラーである一方で、前記第1のローラーは、同第2のローラーを介して前記動力源からの動力が伝達される従動ローラーである
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記搬送不良検出部は、前記動力源に流れる電流値が不良判定電流値よりも大きいときに、前記搬送部による原稿の搬送不良を検出する
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記搬送不良検出部は、原稿の後端が前記読取部よりも搬送方向下流に位置するときには、前記搬送部による原稿の搬送不良の検出を行わない
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
  7. 前記搬送制御部は、原稿の後端が前記読取部よりも搬送方向下流に位置する状況下で、前記搬送不良検出部によって前記搬送部による原稿の搬送不良が検出されても、同原稿の搬送を継続する
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
  8. 前記搬送制御部は、
    複数の原稿の画像を連続して前記読取部に読み取らせる場合、先に搬送された原稿の後端が前記読取部よりも搬送方向下流に位置している状況下で前記搬送不良検出部によって前記搬送部による原稿の搬送不良が検出されたときには、
    同原稿の搬送を継続するものの、同搬送部による後続の原稿の搬送を中止する
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
  9. 前記画像読取装置が載置される面を載置面とした場合、
    前記セット部は、搬送方向下流側の部位が搬送方向上流側の部位よりも下側に位置するように同載置面に対して斜状をなして配置されており、
    前記基準位置よりも開放側の位置を開放位置とした場合、同開放位置は、前記カバー部材が同開放位置に位置する場合であっても、前記セット部から自重によって原稿が前記筐体内に進入することを規制可能な位置であり、
    前記カバー変位部は、前記カバー部材を前記基準位置から前記開放位置に変位させるように構成されている
    ことを特徴とする請求項3〜請求項8のうち何れか一項に記載の画像読取装置。
  10. 前記搬送制御部は、前記搬送不良検出部による原稿の搬送不良の検出によって画像の読み取りが中断された原稿の画像の再読み取りを行うときには、前記搬送部を制御することにより、同原稿の搬送速度を前回の画像の読み取り時よりも小さくする
    ことを特徴とする請求項1〜請求項9のうち何れか一項に記載の画像読取装置。
  11. 前記読取部によって読み取られた画像に関する画像データを生成するデータ生成部を備え、
    前記データ生成部によって生成される画像データに基づいた画像の解像度は、読み取り時における原稿の搬送速度が小さいほど高くなるようになっているものの、
    前記データ生成部は、
    前記搬送不良検出部による原稿の搬送不良の検出によって画像の読み取りが中断された原稿の画像の再読み取りを行うときには、
    原稿の搬送速度が前回の画像の読み取り時よりも小さくても、同前回の画像の読み取り時と等しい解像度の画像に関する画像データを生成する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像読取装置。
  12. 前記データ生成部は、
    前記搬送不良検出部による原稿の搬送不良の検出によって画像の読み取りが中断された原稿の画像の再読み取りを行うときには、
    前記読取部による前回の画像の読み取りで途中まで読み取った画像と、前記再読み取りによって前記読取部が読み取った画像とを合成した画像に関する画像データを生成する
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像読取装置。
  13. 前記搬送制御部は、
    前記搬送不良検出部によって先の原稿の搬送不良が検出されたために同先の原稿の画像の読み取りが中止され、その後に同先の原稿の画像の再読み取りが行われ、同先の原稿の画像の再読み取りが完了した後に別の原稿の画像の読み取りを行うときには、
    同別の原稿の搬送速度を、前記再読み取りを行ったときにおける前記先の原稿の搬送速度よりも大きくする
    ことを特徴とする請求項10〜請求項12のうち何れか一項に記載の画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018129934A (ja) * 2017-02-08 2018-08-16 東芝テック株式会社 搬送速度制御装置

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